JP6818408B2 - 積載装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、積載装置及び画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式等の画像形成装置では、画像形成部に用紙を搬送して画像を形成するようにした構成のものが広く普及している。そして、このような画像形成装置としては、画像形成装置本体に用紙積載トレイを着脱自在に装着し、用紙積載トレイに収納された用紙を画像形成部に自動搬送する装置を備えているのが一般的である。このような画像形成装置に用いられる用紙積載トレイは、同一のトレイで各種サイズの用紙を収納することができるようにしている。具体的には、用紙の搬送方向上流側を規制する後端規制手段や用紙の搬送方向と直交する幅方向の位置を規制する幅規制手段を、セットされた用紙のサイズに合わせて位置変更可能に設けている。
各種サイズの用紙については、一般的に規格で定められた所定のサイズの用紙(以下、定形紙とする。例えば、A4、A3、8.5inch×11inch、11inch×17inch等)や、これら規格下のサイズに該当しないサイズの用紙(以下、非定形紙とする)が様々に幅広く用いられている。
このような様々な用紙を使用するユーザは、幅規制手段や後端規制手段を所定の位置に固定してから用紙を用紙積載トレイにセットする場合と、用紙を用紙積載トレイに先にセットして、用紙に合わせて幅規制手段や後端規制手段を当てて固定する場合とがある。
定形紙を使用する場合については、ユーザによる幅規制手段や後端規制手段の操作を判りやすくするために、定形紙のサイズに対応する位置にラベル、刻印を設けて規制手段の所望の位置を示すものある。また、規制手段操作時のクリック等によって、その規制手段が所望の位置にあることを示すものがある。
ところが、上記定形紙を使用する場合において、ユーザによる幅規制手段や後端規制手段の操作を判りやすくする構成を設けたとしても、その操作がユーザの意図通りになされるとは限らなかった。すなわち、規制手段の位置をラベルや刻印といった表示と目視であわせる作業や規制手段操作時のクリックについても、ユーザそれぞれに受け取り方が若干異なるため、意図せずして規制手段が所望の位置から微小にずれて固定されてしまう場合も確認されている。
例えば、後端規制手段を所望の位置よりも用紙の短い側に設定してしまった場合、規制手段によって用紙を必要以上に圧縮し、用紙の先端と後端が突っ張った状態となってしまう。この結果、用紙先端がトレイ先端の壁との間の摩擦により、揺動式リフトプレートでは用紙束がリフトアップされなくなる、あるいは、リフト圧のロスにより、給紙不良を起こすといった問題があった。
また、後端規制手段を所望の位置よりも用紙の長い側にセットしてしまった場合、用紙積載トレイ上における用紙の先端位置も所望の位置から変わってしまう場合があるため、用紙を給紙搬送する給紙ローラとの相対位置が変わってしまうことがある。結果として不送などの給紙不良につながってしまうという問題もあった。
そこで、例えば特許文献1に示されるように、定形紙と非定形紙の境界における後端規制手段の位置決め形状を除去することによって、定形紙の固定位置を際立たせて、ユーザが定形紙を使用する際の後端規制手段の理想の位置を判別しやすくしたものがあった。
特願2006−43747号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、定型紙に対応する位置の近傍において、後端規制手段が定形の位置決め機構及び非定形の位置決め機構のいずれにも位置決めされない場合があった。そして、後端規制手段が微小にずれたまま使用されると、規制手段の位置決め形状を除去した領域では規制手段の位置を固定するものが無いため、通紙中に規制手段の位置が変わってしまい、結果として用紙が斜送してしまうなどの問題があった。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、規制手段を所望の位置にセットすることを可能とし、安定した給紙を可能とする積載装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上述の課題を解決するための本発明は、用紙が積載される積載部と、前記積載部に対して第1の方向及び前記第1の方向と反対方向である第2の方向に移動可能に設けられ、用紙の端部の位置を規制する規制部材と、前記規制部材に設けられた第1の係合部と、
前記規制部材に設けられた第2の係合部と、前記積載部に設けられ、前記第1の係合部と係合することで前記規制部材を定形サイズの用紙に対応する位置に位置決めする第1の被係合部と、前記積載部に設けられ、前記第2の係合部と係合することで前記規制部材を非定形サイズの用紙に対応する位置に位置決めする第2の被係合部と、を備える積載装置において、前記第2の被係合部は、複数の歯と、前記規制部材の移動方向における前記歯と歯の間に、前記歯が設けられていない領域である溝部と、を有し、前記第1の係合部は、前記第1の係合部の先端側に第1の斜面と第2の斜面を有し、前記第1の係合部は、前記第1の方向において前記第1の被係合部から第1の所定距離の範囲内で離れていた場合に、前記第1の斜面を利用することで前記第1の被係合部に係合し、前記第1の係合部は、前記第2の方向において前記第1の被係合部から第2の所定距離の範囲内で離れていた場合に、前記第2の斜面を利用することで前記第1の被係合部に係合し、前記第2の係合部は、前記複数の歯に係合する係合歯を有し、前記溝部は、前記係合歯を持ち上げる突起部を有することを特徴とする積載装置である。
本発明によれば、用紙の端部の位置を規制する規制部材を所望の位置にセットすることが可能となり、安定した給紙が可能となる。
本発明の後端規制手段の第一の実施形態を示す斜視図 画像形成装置に設けられたカセットの概略構成を示す斜視図 画像形成装置に設けられたカセットの概略構成を示す平面図 画像形成装置本体の全体構成を示した断面図 後端規制の操作レバーと2つの固定部材の係合構成を説明する斜視図 後端規制の操作レバーと2つの固定部材の係合構成を説明する断面図 定形用固定部材の先端形状を説明する拡大図 後端規制のカセットとの係合部を説明する斜視図 後端規制の操作レバーと固定部の動作状態を説明する断面図 後端規制の用紙との接触面側の構成を説明する斜視図 非定形用固定部材とフラップ板の係合部を説明する断面図 フラップ板ロック時における突出量を説明する断面図 カセットの後端規制との係合部の形状を説明する平面図 カセットのラック形状を説明する拡大断面図 定形位置における後端規制手段のカセットとの係合部を説明する断面図 定形位置における非定形用固定部材とカセットのラックとの隙間を説明する断面図 非定形位置における後端規制とカセットとの係合部を説明する断面図 後端規制が称呼の位置に呼び込まれるメカニズムを説明するための断面図 後端規制が称呼の位置に呼び込まれるメカニズムを説明するための拡大図 カセットに先に用紙をセットしてから後端規制の位置を合わせる場合を説明するための模式断面図 第二の実施形態における後端規制の定形用固定部材を示す断面図 第二の実施形態における後端規制の非定形用固定部材を示す拡大図 第二の実施形態におけるカセットの平面図 第三の実施形態における後端規制の2つの固定部材を示す断面図 第三の実施形態における非定形用固定部材がリブに係合する様子を示す拡大図 操作レバーの操作力を示す図 第三の実施形態における非定形用固定部材と操作レバーの隙間を示す図 第三の実施形態における非定形用固定部材がリブに係合する様子を示す拡大図 第三の実施形態における非定形用固定部材の1歯がラックギアに係合している図 第三の実施形態における変形例を示す図 第三の実施形態におけるカセットの平面図 第三の実施形態においてリブが2本配置された構成を示す図
〔第一の実施形態〕
図4は、画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。画像形成装置1は、電子写真記録方式によって画像を形成するものであり、用紙(記録材)Sを画像形成部へ搬送してトナー像を転写し、その用紙Sを定着部へ搬送してトナー像を定着した後、排出部へと排出するものである。
用紙Sは、装置下部に装填された用紙収納手段(用紙積載トレイ)であるカセット2に積載収納されている。この用紙Sは、給紙手段である給紙ローラ3によって最上位の用紙から1枚ずつ順に繰り出され、搬送ローラ対4により画像形成部に送られる。ここで、画像形成部は、感光体ドラム51や、感光体ドラム51に画像を書き込むレーザスキャナ5や、感光体ドラム51に形成されたトナー像を無端ベルトを介して記録材に転写する転写ローラ52等を有する。これらの構成は周知なので詳細な説明は割愛する。
未定着のトナー画像が形成された用紙Sは定着部6に送られる。用紙Sは定着ニップ部を通過しつつ加熱されることで定着処理される。そして、用紙Sは、用紙排出経路7を経由して、排出ローラ対8により機外に排出され、排出トレイ9上に積載される。
次に、画像形成装置1に搭載される積載装置としてのカセット2の詳細な構成に関して、図2〜図3を用いて説明する。図2は各種サイズの用紙Sを収納可能とするカセット2の概略構成を示す斜視図である。
図2に示すカセット2は、各種サイズの用紙を積載収納するカセット本体21と、用紙の端部を規制する用紙端部規制手段を備えている。これらは用紙の搬送方向と垂直方向となる用紙幅方向側端位置を規制する一対の幅規制手段22、23と、用紙の後端位置を規制する後端規制手段24である。さらに、中板支軸251、252を中心に回動し、積載された用紙を給紙ローラに向けて押圧する用紙積載手段の中板(積載部)25を備えている。なお、幅規制手段22、23と後端規制手段24は、中板25の回動動作に影響しない位置に配置されている。また、用紙の上流側は、中板25よりも上流側の部分(積載部)にも支持される。
図3はカセット2を上方より見た平面図を表したものである。一対の幅規制手段22、23は用紙の幅方向と同方向(矢印D方向)に伸びたラック部221、231に形成されたラック歯がそれぞれにピニオン26と噛み合っている。これにより、いずれか一方の幅規制手段を幅方向に移動させると、ピニオン26とラック部221、231との作用により、他方の幅規制手段が連動して一方の幅規制手段と逆方向に移動する。幅規制手段22、23の位置決めは、カセット本体21に設けられた不図示の溝と幅規制手段22、23に設けられた不図示の固定手段により行われる。
後端規制手段(規制部材)24は、カセット本体21の底板に矢印C方向に設けられたガイド溝に沿って、用紙の給紙方向(第1の方向)及びその反対方向(第2の方向)に移動自在になっている。また、後端規制手段24の位置決めも幅規制手段22、23と同様に、カセット本体21に設けられた不図示の溝と後端規制手段24に設けられた不図示の固定手段により行われる。
ここで、第1の実施形態における後端規制手段24の構成について詳細に説明する。図1は第一の実施形態における後端規制手段(以下、後端規制と呼ぶ)24の斜視図を表している。
後端規制24内の各部品を保持するフレームを成す後端規制ケース(保持部材)31には、操作部材としての操作レバー32が回動中心(回転軸)32aを中心に、待機位置と操作位置との間を回動可能に保持されている。ユーザが待機位置に位置している操作レバー32を操作して操作位置へ回動させることにより、カセット内における後端規制24の位置を移動させることができる。また、ユーザが操作レバー32から手を離すと、操作レバー32は操作位置から待機位置へ回動し、後端規制24の位置が固定される。前記操作レバー32の回動中心32aの両端部にはそれぞれ棒状の部材が配置されている。一つは後端規制24を定形サイズの位置で固定する定形用固定部材(第1の係合部材)33であり、もう一つは非定形サイズの位置で固定する非定形用固定部材(第2の係合部材)34である。定形用固定部材33と非定形用固定部材34は操作レバー32と係合している。
操作レバー32と定形用固定部材33と非定形用固定部材34(以下、適宜2つの固定部材という)の係合関係をわかりやすく説明するために、その他の部品を非表示にして図5に示す。非定形用固定部材34は、操作レバー32の回動中心32aが略長丸穴34aを貫通した状態で、後端規制ケース31内で昇降可能に保持されている。定形用固定部材33と操作レバー32の係合についても同様である。
2つの固定部材と操作レバー32の係合部の断面形状は図6(a)に示す通りである。定形用固定部材33および非定形用固定部材34は、後端規制ケース31に保持されていることによって矢印Mの方向(鉛直方向)のみ移動することが可能となっている。操作レバー32は軸32aを中心に矢印N方向に回動可能になっており、操作レバー32のV字形状の先端32bが非定形用固定部材34の斜面34dと摺動しながら回動する。図6(b)に該摺動部の拡大図を示す。操作レバー32の回動によりV字形状の先端32bは斜面34dを垂直方向である矢印F方向に押圧する。この矢印Fの分力であるF1およびF2の内、2つの固定部材の移動が可能なF2方向の力によって、2つの固定部材が移動する。かくして操作レバー32の回転運動が定形用固定部材33および非定形用固定部材34の垂直運動へと変換される。すなわち、操作レバー32の先端32bと非定形用固定部材34の斜面34dは、定形用固定部材33と非定形用固定部材34を係合位置と解除位置との間で移動させる第1の解除機構及び第2の解除機構として機能する。
なお、図5に示すように定形用固定部材33の先端(第1の係合部)33aは後端規制24の移動方向と同じ向きに斜面33aを有している。矢視Eを拡大して図7に示す。用紙搬送方向の両側ともに斜面を有するため先端は略三角形状となっている。本実施例においては、定形用固定部材33の用紙搬送方向の部材幅は4mmであり、斜面は片方で2mmである。
一方、図5に示すように非定形用部材の先端(第2の係合部)34bは複数の歯を有しており、前述の後端規制ケース31内での昇降動作によってカセット2に設けられた後述するラックギア(図13)43と接離係合可能な位置関係になっている。2つの固定部材とカセット2の接離係合関係については後ほどあらためて詳細に説明する。
図8は後端規制24を図1における下側から見た斜視図である。
後端規制ケース31には、後端規制24が所定の定形位置にあることをユーザに示すために、クリック用の爪形状35が設けられている。爪の裏側には圧縮バネ等の弾性部材を配し、クリックの感触が極力一定になるように構成されている。
図8に示されるように、定形用固定部材33および非定形用固定部材34の上方にはそれぞれ、圧縮バネ等の弾性部材36が配置されている。弾性部材36は、図中の矢印G方向(鉛直方向の下方向)に2つの固定部材を弾性的に付勢している。これにより、図9に示すように、後端規制24がカセット2内で固定されている際(操作レバー32からユーザが手を離している状態)には操作レバー32は概して直立位置(第1のレバー位置)となる。また、ユーザが後端規制24を移動させるために操作レバー32を回動させると、操作レバー32の回動に連動して、定形用部材33および非定形用部材34が、弾性部材36の弾性力に抗して鉛直方向の上方向に移動する(第2のレバー位置)。
また、図10に示される通り、後端規制24の紙端部と接する側には、後端規制ケース31に保持され、回動支点を中心に回動可能なフラップ板(押圧部材)37が、設けられている。フラップ板37は、不図示の弾性部材により用紙に近付く方向に弾性的に付勢されており、該弾性部材の弾性力に抗して第1の可動範囲内で後端規制ケース31に対して揺動可能に保持されている。後端規制ケース31には用紙の端部を受ける称呼面31a、31bが設けられている。
図11を用いて、フラップ板37と非定形用固定部材34の係合関係について説明する。図10を矢視Hからみ見た側面図であり、後端規制ケース31は非表示にしている。前記フラップ板37は、非定形用固定部材34と接離係合可能な、リブ状の突起形状37aを有する。図11(a)に示す通り、操作レバー32が操作位置に位置しかつ非定形用固定部材34が第2のレバー位置に位置している場合には、フラップ板37の突起形状37aが非定形用固定部材34の係合壁34cに干渉する。これにより、フラップ板37は、後端規制ケース31に収納されきらずに、図10に占めす称呼面31a、31bから所定の突出量を有した状態のままで固定される(フラップ板37のロック状態とする)。すなわち、フラップ板37の後端規制ケース31に対する移動が制限される。第1の実施形態によれば、操作レバー32がユーザにより操作されている状態でフラップ板37の移動範囲を制限することで、後端規制24を用紙に対して詰め過ぎてしまうことを防止することができる。
図11(b)のように、ユーザが後端規制24の操作を終えて操作レバー32から手を外すと、操作レバー32は待機位置へ回動し、非定形用固定部材34は弾性部材36の付勢力により第1のレバー位置へ戻る。これにより、フラップ板37と非定形用固定部材34の係合が解除されて、フラップ板37は称呼面31a、31bと同一面まで回動可能となる。図12は図11の第1のレバー位置と第2のレバー位置におけるフラップ板37を重ねて表示しており、フラップ板37のロック状態を実線で示し、フラップ板37の係合が解除された状態を破線で示している。第1の実施形態においてはフラップ板37のロック状態において、称呼面31a、31bの位置からのフラップ板37の突出量を2mmに設定されている。
次に、カセット2に対して移動可能な後端規制24をカセット2に位置決めする構成について説明する。
図13はカセット2の2つの固定部材が係合する部分の拡大平面図である。後端規制24はガイド溝41に沿って矢印C方向に移動可能に設けられている。図13に示す通り、カセット2には用紙の給紙方向と平行に所定の規則に従って穴もしくは溝形状が配列されている。
定形サイズの用紙を固定するための定形用固定穴(第1の被係合部)42は、規格によって定められた各用紙サイズに応じた称呼の位置に相当する箇所に複数設けられている。定形用固定穴42は、第1の実施形態においては4mm×4mmの正方形の貫通穴である。
クリック溝44は後端規制24が定形サイズに対応する位置に移動したことをユーザに示すために、後端規制ケース31に設けられた爪と係合するように配置されている。クリック溝44は、後端規制24が定形サイズの位置にあることを示すための溝であるため、定形用固定穴42と同一の間隔で複数配列されている。
ラックギア(第2の被係合部)43は非定形用固定部材34の先端歯型形状と嵌合するように一定の規則をもって設けられている。図14はラックギア43の一部断面図であり、第1の実施形態においては、ラックギア43は深さ約1.1mmピッチ1mmで一定の規則に従って配列されている。
このように、定形用固定穴42、ラックギア43およびクリック溝44は、後端規制24の移動方向に平行に配列されている。
次に、定形サイズの用紙に対応する位置に後端規制24が固定されているときの状態と非定形サイズの用紙に対応する位置に後端規制24が固定されているときの状態を示す。
図15は後端規制24が定形サイズに対応する位置(第1の係止位置)に固定されている状態を示している。この状態では、定形用固定部材33の先端33aはカセットの定形用固定穴42に嵌っており、後端規制24が用紙の搬送方向及びその反対方向に動かないように固定保持されている。一方、非定形用固定部材34の先端34aはカセット2のラックギア43が無い領域に位置しており、カセット2と隙間を有して保持されている。言いかえれば、定形サイズに対応する位置の近傍においては、カセット2にはラックギア43の歯が設けられていない。図9で説明した通り、2つの固定部材は弾性部材36により図中の下方に付勢されており、操作レバー32のV字形状と係合して、その上下方向の位置が決まっている。図16に非定形用固定部材34の先端34aの拡大図を示す。非定形用固定部材34の複数の歯と、カセット2のラックギア43との隙間は第1の実施形態においては約2mmである。したがって、第1の実施形態では後端規制24の位置が定形サイズの称呼の位置から用紙の搬送方向で±2mmの範囲においては、非定形用固定部材34がカセット2のラックギア43と係合しないことを意味する。
図17は後端規制24が非定形サイズの位置(第2の係止位置)に固定されている状態を示している。定形用固定部材33の先端33aは、カセット2の平坦部(定形用固定穴42が存在しない領域)と接触して保持されている。すなわち定形用固定部材33はカセット2の定形用固定穴42に嵌っていないため、これだけでは後端規制24の位置を保持する力は発生していない。一方、非定形用固定部材34の先端34aは、カセット2のラックギア43と係合しており、後端規制24の位置を保持する力を発生させている。
以下に、後端規制24の位置が微小に称呼の位置(定形サイズに対応する位置)からずれてセットされた場合に、後端規制24を所望の称呼の位置に案内するメカニズムについて説明する。第1の実施形態によれば、後端規制24が定形サイズの近傍の位置に誤ってセットされることが防止でき、ユーザが後端規制24を定形サイズの位置に確実にセットすることが可能となる。以下、説明する。
初めに、後端規制24の位置を先にセットしてから用紙を入れる場合について説明する。図18はユーザが後端規制24の位置セットを称呼よりも用紙の長い側に1.5mmずれた位置で終えてしまった場合を示す。図18に示すように、定形用固定部材33の先端33aはカセット2の定形用固定穴42とずれた位置に位置している。このとき定形用固定部材33は弾性部材36によって図中下方に付勢されている。定形用固定部材33の先端33aは前述の通り、斜面となっているため、弾性部材の付勢力を受けて定形用固定穴42に嵌りこもうとする。同時に図の矢印Jの方向に斜面からの反力を受けて後端規制24全体を移動させる力が働く。図19に定形用固定部材33の先端33aと定形用固定穴42の拡大図を示す。斜面からの反力Fの分力によりF4方向の力が、後端規制24全体を図18(a)でいうところのJ方向に移動させる。これにより、先端33aが定型用固定穴42に係合するように案内される。
このとき、非定形用固定部材34の先端34aとカセット2のラックギア43は、図16でも説明した通り、係合しない位置関係となっている。したがって、後端規制24が定形サイズの所望の位置に案内されることが阻害されない。このように、第1の実施形態によればユーザが多少ずれた位置で後端規制24の移動操作を終えたとしても、所望の定形サイズに対応する位置に後端規制24が呼び込まれる。この動作は本実施例においては称呼の定形サイズ位置から±2mmの範囲で発生するようにしている。すなわち、第1の実施形態によれば、給紙方向において先端33aが定型用固定穴42から2mm(第1の所定距離)の範囲内で離れていた場合には、先端33aの一方側の斜面33c(第1の案内部)により先端33aは定形用固定穴42に案内される(図7参照)。また、第1の実施形態によれば、給紙方向と反対方向において先端33aが定型用固定穴42から2mm(第2の所定距離)の範囲内で離れていた場合には、先端33aの他方側の斜面33d(第2の案内部)により先端33aは定形用固定穴42に案内される(図7参照)。そして、後端規制24の位置は所望の定形サイズの位置に確実に位置決めされているため、カセット2に用紙を補充する作業においても後端規制24の位置がずれることが防止される。
次に、カセット2に先に用紙をセットした状態で、後端規制24を用紙に合わせて操作した場合について模式図を用いて説明する。図20に、第1の実施形態において、カセット2に定形サイズの称呼の長さの用紙をセットし、後端規制24の位置も定形サイズの用紙に応じた理想の位置にセットした場合の状態を示す。ユーザは後端規制24の操作レバー32を操作して後端規制24自体を矢印Kの方向に移動させる。操作レバー32を操作しているので、前述した通り後端規制24に設けられたフラップ板37は2mm称呼の位置から突出した状態で保持されている。その後フラップ板37を用紙端面と接触させた後にユーザは操作レバー32ーを離す。すると、フラップ板37の保持状態が解除されるので、フラップ板37は不図示の弾性部材によって適正な圧で紙端に付勢接触している状態となる。このときの後端規制24の位置は称呼の定形サイズの位置と揃っており、定形用固定部材33がカセット2の定形用固定穴42に嵌っている状態となっている。すなわち、称呼の長さの定形紙とカセット2との間には隙間が設けられており、第一の実施形態においては、その量は2mmであることを意味している。
定形サイズの用紙は約1.5mm〜2mm程度の製造バラつきを有するため、画像形成装置が様々な紙種に対応可能とする為には、第1の実施形態のようにカセット2と後端規制24の隙間をある程度有しておくことが好ましい。
定形サイズの用紙が称呼の長さより2mm短い場合、ユーザが操作レバー32を操作して後端規制24を用紙に当接させようとすると、後端規制24は称呼の位置から狭い側に2mmずれた位置で停止する。この状態でユーザが操作レバー32を離すと、後端規制24は広がる側に移動して、定型用固定穴42に定型用固定部材33の先端33aが係合する。
定形サイズの用紙が称呼の長さより2mm長い場合、ユーザが操作レバー32を操作して後端規制24を用紙に当接させようとすると、後端規制24は称呼の位置から広い側に2mmずれた位置で停止する。この状態でユーザが操作レバー32を離すと、後端規制24は用紙の狭まる側に移動して、定型用固定穴42に定型用固定部材33の先端33aが係合する。
以上のように、第1の実施形態によれば、ユーザが用紙をセットする前に後端規制24を意図せず若干ずれた位置にセットしてしまった場合、及び、定形用紙が積載された状態で後端規制24を用紙に押し当てる際に、後端規制24を確実に定形サイズに対応する位置にセットすることができる。すなわち、用紙の製造バラつきやユーザのセットミスに起因する後端規制24の位置ずれを防止することができるため、後端規制24の固定位置の精度が高まる。したがって、第1の実施形態によれば用紙の安定した給紙搬送が可能となるのである。
さらに、第1の実施形態によれば、定型用固定部材33が案内される±2mmに対応する範囲のみ(図7参照)、カセット2はラックギア43の歯を有さない構成(図16参照)である。すなわち、第1の実施形態によれば、定型用固定部材33が定型用固定穴42に係合する際には、非定型用固定部材34はラックギア43には係合しない。また、非定型用固定部材34がラックギア43には係合する際には、定型用固定部材33が定型用固定穴42に係合しない。すなわち、後端規制24が用紙の端部の位置を規制するために移動可能な範囲内において後端規制24は、常に、定型サイズに対応する位置または非定型サイズに対応する位置のどちらかに位置決めされているので、用紙のサイズに対応した安定した給紙が可能となる。
なお、以上の実施形態の説明では、後端規制24に本発明が適用された構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、用紙の幅方向を規制する幅規制に本発明を適用してもよい。
〔第二の実施形態〕
以下、第二の実施形態について説明する。以下の第2の実施形態の説明においては、第1の実施形態と共通する構成及び動作については、適宜説明を省略する。
第1の実施形態においては、後端規制24が定形サイズに対応する位置に呼び込まれる際に、非定形用固定部材34とカセット2のラックギア43との間に、後端規制24の移動を阻害しないように隙間を設ける構成について説明した。第二の実施形態は、非定形固定部材34とカセット2の間においても、定型用固定部材33を定型用固定穴42に案内するための力が発生する構成である。
図21は後端規制24が定形サイズの位置に固定されている状態を示している。定形用固定部材33の先端33aはカセットの定形用固定穴42に嵌っており、後端規制24が用紙の搬送方向に動かない状態で位置決めされている。2つの固定部材が弾性部材36により図中の下方に加圧付勢されており、操作レバー32のV字形状と係合して、その上下方向の位置が決まっている点は第一の実施形態と同様である。ただし、非定形用固定部材34の先端34aはカセット2のラックギア43が無い領域には位置しているものの、カセット2の斜面2aと斜面2bに挟まれた凹部で止まっている。すなわち、第2の実施形態では、カセット2が非定型固定部材34の先端34aを案内するための斜面2a、2bを有する点が第1の実施形態と異なる。
図22に非定形用固定部材34とカセット2との係合部拡大図を示す。非定形用固定部材34の先端34aの形状は第一の実施形態と同一である。図22に示すように、第二の実施形態においては、後端規制24を定形サイズに対応する位置に移動させる動作が、定形用固定部材33側だけでなく非定形用固定部材34側でも行われる。
図23は第二の実施形態のカセット2を上方から見た平面図である。第一の実施形態でも説明したように、後端規制24は矢印C方向に移動可能である。第2の実施形態によれば、後端規制24を、称呼とずれた位置から称呼の位置へ弾性部材36の付勢力によって移動させる際に、後端規制24の両端で(定形用固定部材33と非定形用固定部材34の両方で)力を発生させることが可能となる。したがって、第2の実施形態によれば後端規制24は捩じるような矢印L方向へのガタつきを低減することが可能となる。
すなわち、第2の実施形態によれば、後端規制24のネジリ方向のガタつきを低減させることができ、かつ、後端規制24を定形サイズに対応する位置へ移動させる力を一層向上させることが可能となる。すなわち、第2の実施形態によれば後端規制24の位置の精度が高まり、用紙の安定した給紙搬送が可能となる。
[第3の実施形態]
以下、第3の実施形態について説明する。以下の第3の実施形態の説明においては、第1の実施形態及び第2の実施形態と共通する構成及び動作については、適宜説明を省略する。
第1の実施形態では、後端規制24の位置が定形サイズの称呼の位置から用紙の搬送方向で±2mmの範囲(ラックギア43が設けられていない領域)においては、カセット2に平坦な溝部が設けられている構成について説明した。一方、第3の実施形態は、ラックギア43が設けられていない領域の少なくとも一部に、非定形用固定部材34を上方に持ち上げるリブ(突起部)45を有する構成である。リブ45は、ラックギア43の溝の最下面よりも上方に非定形用固定部材34を持ち上げる。リブ45この効果について以下に説明する。
図24(a)は後端規制24が定形サイズに対応する位置に固定されている状態を示している。定形用固定部材33の先端33aがカセット2の定形用固定穴42に嵌っていることで、後端規制24は用紙の搬送方向に動かない状態で固定保持されている。この状態において、定形用固定部材33及び非定形用固定部材34はいずれも弾性部材36により図中の下方に加圧付勢されている。定形用固定部材33は操作レバー32のV字形状と係合して、その上下方向の位置が決まっている。一方、図24(b)に示すように、非定形用固定部材34は、第3の実施形態の特徴の一部であるカセット2のリブ45と接触することで、上下方向の位置が決まっている。
図25は、リブ45の近傍の拡大断面図である。リブ45の高さは、ラックギア43の歯先(頂部、ラックギア43の後端規制24側の最大外形ライン)と(略)同じ高さである。また、第3の実施形態においては、リブ45の幅(後端規制24の移動方向における長さ)は2mmであり、リブ45とラックギア43との搬送方向における隙間は約2.5mmとである。
次に図26を参照して、操作レバー32の操作力について説明する。図26において横軸は操作レバー32の回動角度を示し、縦軸は操作レバー32が弾性部材36から受ける弾性力(加圧力)の大きさを示す。
定形用固定部材33が定形用固定穴42に嵌っている状態において、第1の実施形態では、定形用固定部材33及び非定形用固定部材34の両方が、操作レバー32のV字形状と係合して、その上下方向の位置が決まっていた。このとき、定形用固定部材33及び非定形用固定部材34を下方に付勢する2つの弾性部材36の加圧力を操作レバー32が受けている。したがって、ユーザが後端規制24を移動させるために操作レバー32を操作すると、操作レバー32の操作回動角度に応じて、弾性部材36による操作レバー32が元の位置に戻ろうとする復元力が大きくなる(図26二点鎖線)。
一方、第3の実施形態では、定形用固定部材33が定形用固定穴42に嵌っている状態においては、非定型用固定部材34はリブ45により上方に持ち上げられた状態で上下方向の位置が決まっている。このとき、非定型用固定部材34と操作レバー32の間には所定の隙間32aが形成されている(図27参照)。この状態では、定形用固定部材33側の弾性部材36の弾性力のみが操作レバー32に作用しており、非定形用固定部材34側の弾性部材36の弾性力は操作レバー32に作用していない。したがって、ユーザが後端規制24を移動させるために操作レバー32を操作する時の操作力は、初めは非定形用固定部材34側の弾性力が作用していない分、第1の実施形態に比べて小さい。操作力の小さい領域は、図26における領域70である。その後、ユーザが操作レバー32をさらに回動させていくと、非定型用固定部材34が上昇して操作レバー32と係合するので、点60以降は、非定形用固定部材34側の弾性部材36による復元力も操作レバー32に作用する(図26実線)。
以上のように、第3の実施形態によれば、操作レバー32の操作力を第1の実施形態よりも小さくすることができる。
また、この操作レバー32の操作力が変化する点60は、定形用固定部材33の先端33aが定形用固定穴42から上昇し、後端規制24の位置の固定が解除されたタイミングと略同一である。したがって、第3の実施形態によれば、ユーザが操作レバー32の操作力の変化を感じて、後端規制24が固定状態から移動可能の状態になったことを察知しやすい。
なお、後端規制24が定形サイズの位置に対応する位置の近傍の領域に位置している状態おいて、非定形用固定部材34はとリブ45とは接触するものの、ラックギア43とは噛み合わない。したがって、第1の実施形態及び第2実施形態と同様に、第3の実施形態も、後端規制24を定型サイズに対応する位置から若干ずれた位置から後端規制24を定型サイズに対応する位置に呼び込まれる効果を有している。図28を用いてこれを説明する。
図28は、ユーザが後端規制24を定型サイズに対応する位置よりも用紙の長い側に2.0mmずれた位置にセットした状態を示している。このときの、定形用固定部材33は第1の実施形態の図18(a)の状態であり、弾性部材36の弾性力によって先端33aは定形用固定穴42に嵌りこもうとしている。一方、図28に示される通り、非定形用固定部材34とラックギア43は噛み合っていない。したがって、定形用固定部材33は弾性部材36の弾性力により定形用固定穴42に入りこむように案内され、リブ45はこれを阻害しない。
ユーザが後端規制24を定型サイズに対応する位置(称呼の位置)よりも用紙の長い側に2.0mmよりも大きい量ずれた位置にセットした状態を図29に示す。このとき、非定型用固定部材34の複数の歯のうち、1歯がラックギア43に噛み合っているので、後端規制24は固定されている。別の言い方をすれば、リブ45がラックギア43が設けられていない領域の一部のみに設けられていることにより、非定形用固定部材34の1つの歯のみとラックギア43に噛み合うことが可能である。なお、図29の状態よりも非定形用固定部材34を図中左側に移動させれば、非定形用固定部材34の複数の歯がラックギア43と噛み合う。
このように、後端規制24の称呼の位置からのずれ量が2.0mm以内の場合には定形用固定部材33の作用によって、定形用固定部材33は称呼の位置に呼び込まれて定形用固定穴34に嵌る。一方、後端規制24の称呼の位置からのずれ量が2.0mmよりも大きい場合には、非定型用固定部材34がラックギア43と少なくとも1歯以上噛み合うことによって、後端規制24の位置を固定することができる。すなわち、後端規制24は、定形用固定部材33あるいは非定形用固定部材34のいずれかによって、必ず位置が固定される構成である。
図30は第3の実施形態の変形例を示す図である。この変形例は、ラックギア43が無い領域の全幅にリブ45が設けられている構成である。図30は、後端規制24が称呼の位置から用紙の長い側に3.0mmずれた位置にセットされた状態を示している。このとき、非定型用固定部材34の先端34aはリブ45の天面と接触しており、ラックギア43と噛み合っていない。また、このとき、定形用固定部材33は第1の実施形態における図17(a)の状態であり、定形用固定穴34には嵌っていない。したがって、この変形例では、非定形用固定部材34の先端34bをラックギア43aに噛み合わせるためには、後端規制24の位置を更に用紙の長い側に3.0mm移動しなければならない。すなわちこの変形例では、図30に示すように、後端規制24を固定できない状態が生じ得る。このような状態は、用紙の搬送不良等を招くため、極力少なくすることが望ましい。このため、第3の実施形態においては、リブ45とラックギア43との間に2.5mmの隙間を設け、後端規制24が移動可能な範囲において、定形用固定部材33あるいは非定形用固定部材34のいずれかより後端規制24の位置が固定される構成としている。すなわち、第3の実施形態の構成は変形例の構成よりも優れている。なお、このことは変形例の構成を本発明から除く意図ではない。
以上説明したように、第3の実施形態によれば、後端規制24を固定する精度を損なうことなく、後端規制24を称呼の位置から他のサイズの位置へ移動させる際のユーザビリティを向上(操作力の低減)させることができる。
なお第3の実施形態では、図31に示すようにラックギア43が設けられていない領域の中央にリブ45が1本配置されている構成であるが、本発明は図32のようにリブ45が2本配置されている構成でもよい。当然、2本以上配置されている構成でもよい。
1 画像形成装置
2 カセット(積載装置)
3 給紙ローラ
4 搬送ローラ対
5 レーザスキャナ
6 定着
7 用紙排出経路
8 排出ローラ対
9 排出トレイ
21 カセット本体
22 幅規制手段
23 幅規制手段
24 後端規制手段(規制部材)
25 中板(積載部)
26 ピニオン
31 後端規制ケース(保持部材)
32 操作レバー(操作部材)
33 定形用固定部材(第1の係合部材)
33a 先端(第1の係合部)
33c 第1の案内部
33d 第2の案内部
34 非定形用固定部材(第2の係合部材)
34a 先端(第2の係合部)
35 クリック爪
36 弾性部材
37 フラップ板(押圧部材)
41 ガイド溝
42 定形用固定穴(第1の被係合部)
43 ラックギア(第2の被係合部)
44 クリック溝
45 リブ(突起部)
51 感光体ドラム
52 転写ローラ
S 用紙

Claims (11)

  1. 用紙が積載される積載部と、
    前記積載部に対して第1の方向及び前記第1の方向と反対方向である第2の方向に移動可能に設けられ、用紙の端部の位置を規制する規制部材と、
    前記規制部材に設けられた第1の係合部と、
    前記規制部材に設けられた第2の係合部と、
    前記積載部に設けられ、前記第1の係合部と係合することで前記規制部材を定形サイズの用紙に対応する位置に位置決めする第1の被係合部と、
    前記積載部に設けられ、前記第2の係合部と係合することで前記規制部材を非定形サイズの用紙に対応する位置に位置決めする第2の被係合部と、
    を備える積載装置において、
    前記第2の被係合部は、複数の歯と、前記規制部材の移動方向における前記歯と歯の間に、前記歯が設けられていない領域である溝部と、を有し、
    前記第1の係合部は、前記第1の係合部の先端側に第1の斜面と第2の斜面を有し、
    前記第1の係合部は、前記第1の方向において前記第1の被係合部から第1の所定距離の範囲内で離れていた場合に、前記第1の斜面を利用することで前記第1の被係合部に係合し、
    前記第1の係合部は、前記第2の方向において前記第1の被係合部から第2の所定距離の範囲内で離れていた場合に、前記第2の斜面を利用することで前記第1の被係合部に係合し、
    前記第2の係合部は、前記複数の歯に係合する係合歯を有し、
    前記溝部は、前記係合歯を持ち上げる突起部を有することを特徴とする積載装置。
  2. 前記規制部材が移動可能な範囲において、前記第1の係合部が前記第1の被係合部に係合している状態では、前記第2の係合部は前記第2の被係合部とは係合せずに、かつ、前記第2の係合部が前記第2の被係合部と係合している状態では、前記第1の係合部と前記第1の被係合部は係合しないことを特徴とする請求項1に記載の積載装置。
  3. 前記第1の係合部は、鉛直方向に移動可能であり、
    前記第2の係合部は、前記鉛直方向に移動可能であり、且つ、前記移動方向及び前記鉛直方向に交差する幅方向において前記第1の係合部とは異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の積載装置。
  4. 前記第1の係合部と前記第2の係合部を弾性的に付勢する弾性手段であって、前記第1の係合部が前記第1の被係合部に係合する方向に付勢し、前記第の係合部が前記第の被係合部に係合する方向に付勢する弾性手段と、を有することを特徴とする請求項3に記載の積載装置。
  5. 記第1の方向において前記第1の被係合部からの前記第1の係合部の距離が前記第1の所定距離の範囲内である状態においては、前記第2の係合部は前記第2の被係合部と係合せずに、
    前記第2の方向において前記第の被係合部からの前記第の係合部の距離が前記第2の所定距離の範囲内である状態においては、前記第2の係合部は前記第2の被係合部と係合しないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の積載装置。
  6. 前記突起部と前記係合歯が接触する位置は、高さ方向に関して、前記第2の被係合部の前記複数の歯の頂部と略同じ高さの位置であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかい1項に記載の積載装置。
  7. 待機位置と操作位置との間を移動可能な操作部材と、
    前記操作部材が前記操作位置へ移動することにより、前記第1の係合部を、前記第1の被係合部と係合した第1の係合位置から、前記第1の被係合部と係合しない第1の解除位置へ移動させる第1の解除機構と、
    前記操作部材が前記操作位置へ移動することにより、前記第2の係合部を、前記第2の被係合部と係合した第2の係合位置から、前記第2の被係合部と係合しない第2の解除位置へ移動させる第2の解除機構と、を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の積載装置。
  8. 前記操作部材は、回転軸を中心に回動可能であり、
    前記操作部材が回動することにより、前記第1の係合部及び前記第2の係合部が鉛直方向に移動するように、前記第1の解除機構と前記第2の解除機構は構成されていることを特徴とする請求項に記載の積載装置。
  9. 前記規制部材に対して移動可能に設けられ、かつ、弾性部材により用紙に近付く方向に付勢された、用紙の端部に当接する押圧部材と、
    前記押圧部材は、前記操作部材が前記待機位置に位置している状態では、前記弾性部材の弾性力に抗して前記規制部材に対して第1の可動範囲内で移動可能であり、
    前記操作部材が前記操作位置に位置している状態では、前記押圧部材は、前記規制部材に対する移動が制限されることを特徴とする請求項に記載の積載装置。
  10. 前記操作部材が前記操作位置に位置している状態では、前記押圧部材が前記第2の係合部に当接することで前記押圧部材の前記規制部材に対する移動が制限されることを特徴とする請求項に記載の積載装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の積載装置と、
    用紙に画像を形成する画像形成手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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