JP6818270B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
このシャッター装置では、シャッターカーテンを出窓の屋内側で開閉動作させる構成としているため、出窓の屋外側の形状に拘らず取付け作業が容易なことや、足場のない2階以上の部屋の窓であっても取付けが容易なこと、屋外側へ開放される窓とシャッターカーテンとが干渉しないこと、出窓の開閉状態に拘わらずに屋内側からシャッターカーテンを手動で開閉できること等、多々の利点を有する。
ところで、前記従来技術では、シャッターカーテンが通常金属材料から形成されていること等のため、閉鎖状態のシャッター装置を屋内側から視た場合に、金属特有のハードもしくは冷たいような違和感のある質感を受け易い。
そこで、シャッターカーテンを可撓性のシート材料から形成することが考えられるが、このようにした場合には、シート材料からなるシャッターカーテンが撓んでガイドレールから抜けることのないように抜止め構造を具備する必要が生じる。
例えば、特許文献2に記載のシートシャッターでは、シャッターカーテンの幅方向の端部に、務歯列状の係合子を止着し、該係合子をガイドレールに係合して、シャッターカーテンがガイドレールから幅方向へ抜けないようにしている。
空間を仕切ったり開放したりして開放動作する開閉体と、該開閉体の幅方向の端部を囲んで開閉方向へ案内するガイドレールと、該開閉体をその開放方向側で巻き取ったり繰り出したりする巻取装置とを備えた開閉装置において、前記開閉体は、耐火性を有する可撓性シート状の開閉体本体と、該開閉体本体の幅方向の端部側に開閉方向へわたって複数止着され該開閉体本体の面から厚み方向へ突出する務歯列状係合子とを有し、前記ガイドレールは、前記開閉体の幅方向端部側を断面コ字状に覆うアウターレールと、該アウターレール内にて前記務歯列状係合子を引き抜き不能に覆うインナーレールとを具備し、前記開閉体本体、前記務歯列状係合子、前記ガイドレール及び前記巻取装置が耐火性材料から形成されている開閉装置であって、前記インナーレールは、前記開閉体に対し厚さ方向の一方側に設けられた一片部と、その他方側に設けられた他片部とを、前記務歯列状係合子よりも開閉体幅方向外側で嵌め合わせるとともに、これら一片部と他片部の間に、前記務歯列状係合子を上下移動可能にする空間部を形成していることを特徴とする開閉装置。
ここで、前記「耐火性材料」には、不燃性材料や、難燃性材料等の耐燃性材料を含み、特に好ましくは不燃性の金属材料とする。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、開閉体厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施態様は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物における開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として適用可能であるが、特に好ましい態様として、建築物開口部におけるサッシ窓の屋内側に装着される窓用シャッター装置の一例について説明する。
そして、この開閉装置Aは、建築物の開口部a内における屋内側に固定されている。なお、同開口部aの屋外側には、図示しない窓サッシ等が設けられる。
この開閉体本体11の上端側は、巻取装置40の収納ケース42下面に挿通され、収納ケース42内の巻取体41外周部に止着されている。
この座板部材12は、閉鎖された際の開閉体10を開放不能にする施錠機構12aが設けられている(図1参照)。
この施錠機構12aは、座板部材12の屋内側部分に対し揺動自在に支持された操作レバー12a1を備え、開閉体10が全閉された際に、操作レバー12a1に連動して回動する係脱部材12a2を下枠20に掛止し、操作レバー12a1が上方へ操作されることで、下枠20との掛止状態を解除するように構成される。
各務歯列状係合子13は、ファスナーの片半部である務歯の形状を呈し、下向きの突起13aを下方へ向けて、帯状シート14の幅方向の端部に止着されている。
この務歯列状係合子13は、不燃性を有する金属材料(例えば、銅合金)から形成されている。
この帯状シート14は、開閉体本体11の幅方向の端部側における屋外側の面に重ね合わせられ(図3参照)、耐火性の糸15(例えば、ステンレス製糸)によって開閉体本体11に縫い付けられている。
そして、開閉体本体11と帯状シート14の重ね合わせ部分11aは、その開閉体幅方向において半分以上の範囲が、アウターレール31内に入り込んでいる。
この下枠20の屋内側には、施錠機構12aによって係脱される被係脱部21が段状に形成されている(図1参照)。また、下枠20の上側面には、下枠20の材料よりも融点の高い耐火性材料(例えば、スチール等の金属材料)によって形成された補強材20aが設けられている。この補強材20aは、図1に示すように、上方を開口するとともに開閉体厚さ方向の両端縁に鍔部を有する略凹状を呈し、開閉体幅方向へ連続する長尺状に設けられている。
座板ガイド片31bは、本体部31aにおける開閉体幅方向の開口側に接続された部材であり、座板部材12の両側面に近接するように形成される(図3参照)。
これら本体部31a及び座板ガイド片31bは、例えば、アルミニウム合金等の金属材料によって形成される。
なお、本体部31aと座板ガイド片31bは、一体の部材とすることも可能である。
補強材31cは、本体部31aの内壁面を略全て覆う断面凹状に形成され、本体部31aに沿って開閉体開閉方向へ連続している。
補強材31dは、開閉体10の厚さ方向の両側にそれぞれ設けられる。各補強材31dは、座板ガイド片31bの内面に沿う断面L字状に形成され、座板ガイド片31bと本体部31aの間で開閉体開閉方向へ連続している。
そして、座板ガイド片31b、補強材31d及び本体部31aに挿通されるネジ31eが、補強材31cに螺合し止着されている。
よって、万が一、火災が発生して高熱で本体部31aが脆くなっても、本体部31aから座板ガイド片31bが外れたり、熱変形した本体部31aからインナーレール32が抜け出たりするのを、補強材31c,31dによって防ぐことができる。
このインナーレール32は、アウターレール31内で開閉体幅方向及び開閉体厚さ方向へ移動するように収納されているが、他例としては、アウターレール31又はその他の不動部位に嵌合又は接続した態様とすることも可能である。
空間部32cは、図3に示すように、水平方向における四方がインナーレール32(詳細には一片部32a及び他片部32b)によって囲まれた空間である。
一片部32a及び他片部32bは、例えば、アルミニウム合金等の金属材料によって形成される。
開口部32dの開閉体厚さ方向の寸法は、帯状シート14の厚みよりも大きく務歯列状係合子13の厚みよりも小さく設定される。したがって、務歯列状係合子13は、上下方向へ移動自在であって、インナーレール32から開閉体幅方向へ抜けないように保持される。
なお、巻取体41及び収納ケース42は、例えば、アルミニウム合金等の金属材料によって形成されており、補強材42a及びブラケット43は、巻取体41及び収納ケース42の材料よりも融点の高い耐火性材料(例えば、スチール等の金属材料)によって形成される。
また、通常の使用状態において、重ね合わせ部分11aが見え難くなっているので、開閉体本体11と帯状シート14の色が違っていても、意匠性を損なうことがない。
11:開閉体本体
11a:重ね合わせ部分
13:務歯列状係合子
15:耐火性の糸
20:下枠
30:ガイドレール
31:アウターレール
32:インナーレール
40:巻取装置
41:巻取体
A:開閉装置
a:開口部
Claims (6)
- 空間を仕切ったり開放したりして開放動作する開閉体と、該開閉体の幅方向の端部を囲んで開閉方向へ案内するガイドレールと、該開閉体をその開放方向側で巻き取ったり繰り出したりする巻取装置とを備えた開閉装置において、
前記開閉体は、耐火性を有する可撓性シート状の開閉体本体と、該開閉体本体の幅方向の端部側に開閉方向へわたって複数止着され該開閉体本体の面から厚み方向へ突出する務歯列状係合子とを有し、
前記ガイドレールは、前記開閉体の幅方向端部側を断面コ字状に覆うアウターレールと、該アウターレール内にて前記務歯列状係合子を引き抜き不能に覆うインナーレールとを具備し、
前記開閉体本体、前記務歯列状係合子、前記ガイドレール及び前記巻取装置が耐火性材料から形成されている開閉装置であって、
前記インナーレールは、前記開閉体に対し厚さ方向の一方側に設けられた一片部と、その他方側に設けられた他片部とを、前記務歯列状係合子よりも開閉体幅方向外側で嵌め合わせるとともに、これら一片部と他片部の間に、前記務歯列状係合子を上下移動可能にする空間部を形成していることを特徴とする開閉装置。 - 前記一片部は、前記務歯列状係合子よりも開閉体幅方向外側における開閉体厚さ方向の一方側と他方側にそれぞれ凹状の部分を有し、
前記他片部は、前記務歯列状係合子よりも開閉体幅方向外側における開閉体厚さ方向の一方側と他方側に、それぞれ前記凹状の部分に対し開閉体厚さ方向に嵌り合う凸状の部分を有することを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 前記アウターレールには、その内壁面を断面凹状に覆うようにして耐火性材料からなる補強材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。
- 前記開閉体の閉鎖方向端部側には、開閉体幅方向にわたる座板部材が設けられ、
前記アウターレールは、前記インナーレールを覆う本体部と、前記座板部材に対し開閉体幅方向に近接するように前記本体部に接続された座板ガイド片とから一体的に構成され、
前記本体部と前記座板ガイド片の間には、耐火性材料からなる補強材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載の開閉装置。 - 前記開閉体の閉鎖方向端部側には、開閉体幅方向にわたる座板部材が設けられ、
前記アウターレールは、前記インナーレールを覆う本体部と、前記座板部材に対し開閉体幅方向に近接するように前記本体部に接続された座板ガイド片とから一体的に構成され、
前記本体部には、その内壁面を覆うようにして耐火性材料からなる第一の補強材が設けられ、
前記本体部と前記座板ガイド片の間には、耐火性材料からなる第二の補強材が設けられ、
前記座板ガイド片、前記第二の補強材および前記本体部に挿通されたネジが、前記第一の補強材に螺合し止着されていることを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。 - 前記巻取装置は、巻き取った前記開閉体を収納する収納ケースを備え、
前記収納ケースの屋外側の内壁面には、前記収納ケースの材料よりも融点の高い耐火性材料からなる補強材が設けられていることを特徴とする請求項1〜5何れか1項記載の開閉装置。
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