JP5937849B2 - 窓シャッターの防火構造 - Google Patents

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Description

本発明は、窓シャッターの防火構造に関するものである。
窓シャッター装置は、窓装置の室外側の空間を開閉するように建物の外壁Wに取り付けられており、シャッターにより窓開口部が閉鎖された状態では、左右の金属製のガイドレール内に金属製のシャッターカーテンの幅方向両端部が受け入れられると共に、シャッターカーテン下端の金属製の座板が金属製の下枠に接触ないし近接した状態であり、本来的に所定の防火性能が備わっている。
しかしながら、より長い避難時間を確保し、また、延焼をなるべく食い止めるためには、防火性能がより長い時間維持されることが望ましい。本発明者等は、ガイドレール構造(特に、ガイドレール下地枠)の防火性能を向上させることで、窓シャッターの防火性能を向上させることを考えた。
特許文献1には、ガイドレール下地枠に補強部材を設ける点が記載されているが、この補強部材は、ガイドレール下地枠の構造上の強度を増大して当該ガイドレール下地枠の変形を規制するものであり、ガイドレール下地枠自体に防火性能をもたせるという観点はない。
特開2007−70942号
本発明は、ガイドレール下地枠の防火性能を向上させることにより、窓シャッターの防火構造を提供することを目的とするものである。
本発明が採用した技術手段は、
窓シャッターのガイドレールは、外壁に近い側の第1側辺と、外壁から遠い側で室外空間に面する第2側辺と、を備え、前記第1側辺の基端側部位をガイドレール下地枠に連結することで当該ガイドレール下地枠に支持されており、
前記ガイドレールの上端は、シャッターケース下面まで達しており、
前記ガイドレール下地枠は、基端側が外壁に取り付けられ、先端側に前記ガイドレールの第1側辺の基端側部位が連結される側辺を備え、前記側辺の外側面は室外空間に面しており、前記側辺の内側面は開口部全閉状態のシャッターカーテンと外壁との間に形成される室内空間に面しており、
前記側辺の内側面の少なくとも上方部位を含む面域に当接ないし離間対向させて、ガイドレール下地枠を形成する材料よりも融点の高い材料から形成された補強板材が、前記シャッターケース下面より下方で室内空間に面して設けてあり、前記ガイドレール下地枠と前記補強板材は、室外空間に面しない部位で締結されている、窓シャッターの防火構造、である。
1つの態様では、前記ガイドレール下地枠の側辺の先端側には当該側辺に対して垂直状に前記室内空間側に延びる分岐辺が形成されており、
前記補強板材は、前記面域に当接ないし離間対向する側辺と、前記分岐辺の少なくとも上方部位を含む面域に当接する前辺と、を備え、前記ガイドレール下地枠の分岐辺と前記補強板材の前辺とが締結されている。
1つの態様では、さらに、前記ガイドレール下地枠の側辺の基端側部位と前記補強板材の側辺とが締結部材(螺子、リベット等)により締結されており、当該締結部材はガイドレール下地枠の高さ方向に延びる化粧部材によって被覆されている。
ガイドレール下地枠の比較的溶融しにくい部位に対して補強板材の辺を連結することで、ガイドレール下地枠に対する補強板材の連結を維持し、補強板材によるガイドレール下地枠の補強機能(遮蔽機能)を保持することができる。
1つの態様では、前記ガイドレール下地枠の側辺と、前記補強板材の前記面域に当接ないし離間対向する側辺と、は締結部材により締結されており、
シャッターケース下面に位置するまぐさ部材の開口幅方向の両端部位の基端側は、前記締結部材を兼用して前記ガイドレール下地枠の側辺及び前記補強板材の側辺に締結されている。
1つの態様では、前記補強板材は、前記ガイドレールの第1側辺の上方部位に位置して、当該ガイドレールの第1側辺に沿って延びる面部を備えており、当該面部の上方部位には、前記室内空間に向かって延びる支承片(実施形態における上辺94)が一体形成されており、
前記支承片には、前記まぐさ部材の開口幅方向の両端部位の先端側が載置されている。
1つの態様では、前記補強板材は、前記ガイドレールの第1側辺の上方部位に位置して、当該ガイドレールの第1側辺に沿って延びる面部(実施形態における第2前辺93)を備えており、当該面部の先端部位は前記ガイドレールの第1側辺の先端部を越えて延びる延出部位となっており、前記延出部位には開口部全開時にシャッターカーテン下端の座板が当接する被当接片(実施形態における下辺95)が一体形成されている。
本発明は、ガイドレール構造を構成するガイドレール下地枠の火災時に熱の影響を受けやすい上方部位を含む領域に補強板材を設けることで、ガイドレール下地枠の上方部位が溶けた場合の室内外の貫通を防止する。
ガイドレール下地枠の少なくとも上方部位に設けられる補強板材を利用して被当接片を形成することで、補強板材に複数の機能を持たせることができて部品点数を削減することができ、また、ガイドレール下地枠に補強板材を取り付けることによって、被当接片の取付が同時に行われるので作業性もよい。
窓シャッター装置の概略正面図及び側面図である。 窓シャッター装置(開口部全閉状態)の縦断面図である。 窓シャッター装置(開口部全開状態)の縦断面図である。 本実施形態に係る窓シャッター装置の部分平面図であり、左側は下方部位の部分平面図、右側は上方部位の部分平面図、である。 図2の部分拡大図であり、ガイドレール及びガイドレール下地枠の上方部位を示している。 図3の部分拡大図であり、ガイドレール及びガイドレール下地枠の上方部位を示している。 本実施形態に係るガイドレール構造の上方部分の平面図である。図7では一方のガイドレール構造のみを示しているが、他方のガイドレール構造も同様の構成を備えている。 左図は、まぐさ部材の側面図、右図は、ガイドレール下地枠の上方部位とまぐさ部材の開口幅方向両端部との連結を示す平面図である。 本実施形態に係るガイドレール下地枠および補強板材の平面図および内側から見た正面図である。 左図は、ガイドレール下地枠の上方部位の平面図であり、ガイドレール下地枠の上方部位に装着された補強板材が示されている。右図は、ガイドレール下地枠の下方部位の平面図であり、ガイドレール下地枠の下方部位に装着されたレール下部ブラケット及び熱膨張耐火部材が示されている。 本実施形態に係るガイドレール下地枠の補強板材を示す図である。 図3の部分拡大図であり、ガイドレールの下端部位の室内側に設けられたレール下部ブラケットおよび熱膨張耐火部材を示している。 本実施形態に係るガイドレール構造の下方部分の平面図である。図12では一方のガイドレール構造のみを示しているが、他方のガイドレール構造も同様の構成を備えている。 本実施形態に係るレール下部ブラケット及び当該ブラケットに装着された熱膨張耐火部材を示す図である。 図11と類似の図であり、他の実施形態に係るレール下部ブラケット及び熱膨張耐火部材を示す。 図12と類似の図であり、他の実施形態に係るレール下部ブラケット及び熱膨張耐火部材を示す。 図11と類似の図であり、他の実施形態に係るレール下部ブラケット及び熱膨張耐火部材を示す。 図12と類似の図であり、他の実施形態に係るレール下部ブラケット及び熱膨張耐火部材を示す。
図1において、左図は窓シャッター装置を室外側から見た正面図、右図は窓シャッター装置の側面図である。図2は、窓開口部全閉状態にある窓シャッター装置の縦断面図、図3は、窓開口部全開状態にある窓シャッター装置の縦断面図である。建物の窓開口部には図示しない窓装置が設けられ、窓シャッター装置は、窓装置の室外側の空間を開閉するように建物の外壁Wに取り付けられている。
窓シャッター装置は、窓開口部の上方に位置して、外壁Wに持ち出し状に取り付けられたシャッターケース1と、窓開口部の幅方向両側に位置して外壁Wに対して持ち出し状に取り付けられた左右のガイドレール下地枠2と、左右のガイドレール下地枠2に支持された左右のガイドレール3と、シャッターケース1内に設けた巻取シャフト4と、上端が巻取シャフト4に連結されており、巻取シャフト4に巻き取られ/繰り出されることで、幅方向両端部がガイドレール3に案内されながら昇降して窓開口部の室外側部位を開閉するシャッターカーテン5と、窓開口部の下方に位置して、外壁Wに持ち出し状に取り付けられた下枠(水切板)6と、を備えている。なお、窓シャッター装置は、いわゆるサッシ一体型の窓シャッターであってもよい。この場合、窓サッシの竪枠がガイドレール下地枠を構成し、窓サッシの下枠の室外側部位が窓シャッターの下枠(水切板)を構成する。
図2、図3に示す態様では、窓シャッター装置は、開閉機Mにより巻取シャフト4を回転駆動させる電動式であるが、窓シャッター装置は手動式であってもよい。本明細書において、「室外側」、「室内側」という表現は、実際の室外側、室内側を意味することに加えて、構成要素の相対的な位置を特定する場合にも用いられることに留意されたい。また、本明細書において「室外空間に面しない部位」は、当該室外空間に面しない部位と前記室外空間との間に壁部が介在しており、当該壁部に覆われることで室外空間に直接面しない部位を言う。ある部材の室外空間に面しない部位における壁部は、当該部材の部分あるいは他の部材の部分により形成される。例えば、ガイドレールの室外空間に面しない部分と室外空間との間には、当該ガイドレールの他の部分あるいは/およびガイドレールに受け入れられたスラット端部あるいは/およびガイドレール下地枠の部分が介在し得る。ガイドレール下地枠の室外空間に面しない部分と室外空間との間には、当該ガイドレール下地枠の他の部分あるいは/およびガイドレールの部分が介在し得る。座板の室外空間に面しない部分と室外空間との間には、当該座板の他の部分あるいは/および下枠の部分、あるいはさらに他の部材(例えば、補強板材やガイドレール)の部分が介在し得る。下枠の室外空間に面しない部分と室外空間との間には、当該下枠の他の部分あるいは/および座板の部分、あるいはさらに他の部材(例えば、補強板材やガイドレール)の部分が介在し得る。
[ガイドレール]
ガイドレール3は、図1〜図7、図11、図12に示されている。ガイドレール3は、アルミ型材から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、側辺30と、側辺30に対して室外側に位置する側辺31と、第1底辺32Aと、から平面視略コ字状の部分を有している。側辺30、31は、離間対向して、建物の外壁Wに対して略平行状に延びており、対向する側辺30、31間に内部空間が形成されている。側辺30、31の基端側は第1底辺32Aを超えて延長側辺30A、31Aが延出形成されており、延長側辺30A、31Aの基端側を第2底辺32Bが連結しており、前記内部空間の底側に隣接して、第1底辺32A、第2底辺32B、延長側辺30A、31Aからホロー部が形成されている。建物の外壁Wとの関係では、側辺30、延長側辺30Aが外壁Wに近い側、側辺31、延長側辺31Aが外壁Wから遠い側、となっている。ガイドレール3は開口全高に対応する高さを備えており、下枠6からシャッターケース1に達するまで垂直状に延びている。
ガイドレール3の側辺30、31の上端部位は、互いに離間する方向に湾曲されて湾曲部300、310が形成されており、ガイドレール3の上方部位は、シャッターケース1の下方部位内に位置して拡開状となっている。側辺30、31の先端部位(内部空間の開口)には、高さ方向に延びるポケット部33、34が対向状に突成されており、ポケット部33、34には、消音材としてのモヘヤ(図示せず)が対向状に設けてあり、内部空間に受け入れられたシャッターカーテン5の幅方向端部の室内外の面部が、ポケット部33、34に設けられたモヘヤに接触するようになっている。本明細書では、内部空間において、ポケット部33、34によって幅が狭められたシャッターカーテン5の幅方向端部を受け入れる空間をガイド空間Gと言う。ガイドレール3の側辺30の内面には、内部空間の開口側に位置して、ポケット部33と隣り合うようにポケット部35が形成されている。
ガイドレール3の外壁Wに近い側の延長側辺30Aには、外壁Wに向かって取付辺36、37が延出形成されており、ガイドレール3は、取付片36、37によって、外壁Wに対して持ち出し状に取り付けられた左右のガイドレール下地枠2の先端側に取り付けられて支持される。図示の態様では、取付片36は、延長側辺30Aの基端部位において、第2底辺32Bを外壁Wに向かって延出させるように形成された平面視L形状の片であり、取付片37は、延長側辺30Aの先端側部位に位置して延長側辺30Aに対して垂直状に外壁Wに向かって延びる片である。
[ガイドレール下地枠]
ガイドレール下地枠2は、図1〜図9、図11、図12に示されている。ガイドレール下地枠2は、アルミ型材から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材である。ガイドレール下地枠2の上端はシャッターケース1の下面に達しており、下端側は、下枠6の上面を越えてさらに下方に延びている。ガイドレール下地枠2は、外壁Wに対して持ち出し状に取り付けられ、先端にガイドレール3を装着して支持するようになっている。より具体的には、ガイドレール下地枠2は、外壁Wに対して垂直方向に延びる側辺20と、側辺20の基端で当該側辺20対して外側に向かって垂直状に延びる基辺21と、側辺20の先端側に余端部200を残して側辺20に対して内側に向かって(基辺21と反対側)垂直状に延びる分岐辺22と、分岐辺22の先端から分岐辺22に対して外壁Wから離間する方向に垂直状に延びる取付片23と、側辺20(余端部200)の先端に形成した取付片24と、を備えている。側辺20の内側には、基端側に位置して立ち上がり片25、26が側辺20に対して内側に向かって(基辺21と反対側)垂直状に延びている。
ガイドレール下地枠2の外壁Wに対する取付構造は図4、図12に示してある。ガイドレール下地枠2は、基辺21を外壁Wに当接させて螺子Sにより外壁Wに固定されている。側辺21の基端側の室外側面には断面視コ字状の被係止部材210がリベットRにより連結されている。1つの態様では、被係止部材210は短片であり、複数の被係止部材210がガイドレール下地枠2の高さ方向に間隔を存して装着されている。側辺20の基端側の室外側面に位置して、基辺21を外壁Wに固定する螺子S、被係止部材210を側辺20に締結するリベットR、を隠蔽するように高さ方向に延びる化粧部材211が被係止部材210に対して係止される。化粧部材211はアルミ型材から形成されている。化粧部材211と外壁Wとの間にはコーキング212が施される。
側辺20の先端側の取付片24は、溝部を形成するように平面視コ字状に形成された片であり、取付片23は、側辺20の先端側において、側辺20に対して垂直状に延びる分岐辺22の先端から分岐辺22に垂直状に外壁Wから離間する方向に延びる片である。ガイドレール3の取付片36、37をそれぞれガイドレール下地枠2の取付片24、23に取り付けることで、ガイドレール下地枠2の先端側にガイドレール3が取り付けられる。ガイドレール3の取付片36をガイドレール下地枠2の取付片24に係止させた状態で、ガイドレール3の取付片37とガイドレール下地枠2の取付片23とを面同士で当接させて重ね合わせて螺子Sで固定している。ガイドレール下地枠2の側辺20の外面と、ガイドレール3の第2の底辺32Bの外面は面一となっている。ガイドレール下地材2は、外壁Wに取り付けられた状態で、側辺20が外部(室外側)に面しており、分岐辺22、取付片23、立ち上がり片25、26は内部(開口部側)に面している。側辺20の内側面は直接開口部に面している。ガイドレール3の取付片36、37は、ガイドレール3の延長側辺30Aに形成されており、ガイドレール3は底側の延長側辺30Aにおいてガイドレール下地枠2と係合されている。よって、図示の態様では、ガイドレール3の側辺30は、ガイドレール下地枠2に覆われてはおらず、開口部全閉状態において、側辺30はシャッターカーテン5と外壁Wとの間の室内空間A(室内空間Aの上端はまぐさ部材15によって、下端は下枠6の上面60によって、それぞれ規定されている)に直接面している。なお、ガイドレール下地枠2とガイドレール3との連結構成は、図示の態様の他にも様々な構成を取り得ることが当業者に理解される。
[シャッターカーテンおよび座板]
シャッターカーテン5は、所定高さを備え、開口部幅方向に延びる長尺板状のスラット50を、高さ方向に互いに回動可能に連結することで形成されている。シャッターカーテン5の上端は巻取シャフト4に連結されており、シャッターカーテン5の下端部位には座板51が設けてある。窓開口部全開状態では、シャッターカーテン5は巻取シャフト4に巻き取られた状態にある。スラット50は、長さ方向両端部がガイドレール3の内部空間内まで延びるような幅寸法を有しており、シャッターカーテン5の昇降時及び窓開口部全閉時には、スラット50の幅方向両端部位は、ガイドレール3のガイド空間内に受け入れられている。スラット5の室外側面部には耐風フックとして機能する係止凹部500が形成されている。また、スラット端部には樹脂製の消音材501が設けてある(図4参照)。
図6に示すように、座板51は、窓開口部の幅方向に延出する長尺状かつ垂直状の板状部510を備え、板状部510の上端には直上のスラット50の下端に係合する係合部511が一体形成され、板状部510の下端部位は室内側に湾曲されて湾曲部512を形成している。板状部510の下半部には、室内側面部から室内側へ向かって水平状に延びる第1片513が形成されている。第1片513の室内側端部は、水平部に比べて肉厚に形成されており、上向き立ち上がり部5130と下向き突出部5131が形成されている。板状部510の室内側面部には、第1片513の下方に位置して、ポケット514が形成されている。第1片513は、板状部510に沿って開口幅方向に延びており、第1片513には開口幅方向の両端に位置して、当接ブロック515が設けてある。
板状部510の室内側面部には、第1片513の上方に位置して、座板51(板状部510)の長さ方向に水平状に延出する凹部状のラッチバー収容部516が形成されており、ラッチバーLがラッチバー収容部516内に長さ方向に移動可能に収容されている。開口部全閉状態で、ラッチバーLの先端をガイドレール3内(補強板材7の底辺72の内面)に設けたラッチ受け部材14に下方から係止させることで、シャッターカーテン5の持ち上げを防止している。座板51は、第1片513を除いて、ガイドレール3のガイド空間G内に納まる寸法を備えており、座板51の長さ方向(開口幅方向)の両端部位は、第1片513を除いて、ガイドレール3のガイド空間G内に延びている。
[下枠]
下枠6は、図1〜図3、図11に示されている。窓シャッターの下枠6は、開口部の下方に位置して幅方向に延びる長尺枠体であって、窓開口部の全幅を越えてガイドレール3の下方にまで延びている。下枠6は、水切り面を形成する上辺60と、上辺60に対して室外側に形成されて上方が開放状の凹部600と、を有している。凹部600は、シャッターカーテン5の昇降経路の直下に位置しており、窓開口部の全幅を越えてガイドレール3の下方にまで達している。凹部600には、窓開口部全閉状態においてシャッターカーテン5の下端の座板51の下半部位が受け入れられる。
より具体的には、下枠6は、室外側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる上辺60と、上辺60の下方に位置して上辺60の中途部位から室内側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる下辺61と、上辺60の室内側端部と下辺61の室内側端部とを連結する垂直状の後辺62と、上辺60の室外側端部から垂下する垂直状の室内側前辺63と、室内側前辺63の下端から室外側に向かって延びる底辺64と、底辺64の室外側先端部から垂直状に立ち上がる室外側前辺65と、上辺60の室内側端部から上方に垂直状に延びる立ち上がり辺66と、下辺61の室内側端部から垂下する垂下辺67と、を備えている。室外側前辺65と室内側前辺63との間の空間の上方は開放状となっており、室外側前辺65と、室内側前辺63と、底辺64と、から凹部600が形成されている。室外側前辺65は、凹部600に受け入れられた座板51に対して室外側に位置し、室内側前辺63は、凹部600に受け入れられた座板51に対して室内側に位置する。凹部600の底を形成する底辺64は、室外側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びている。室外側前辺65の上端にはL形状の折り返し片650が室内側に向かって折り曲げ状に形成されている。
[ガイドレールの防火構造]
ガイドレールの防火構造は、補強板材7と、熱膨張耐火部材8と、を備えている。ガイドレール2の補強板材7は、図2〜図7、図11、図12に示されている。熱膨張耐火部材8は、図4、図7、図12に示されている。ガイドレール3の外壁に近い側の第1側辺30と室外空間に面する第2側辺31との間に形成された内部空間には、ガイドレール3を形成する材料よりも融点の高い材料から形成された補強板材7が、第2側辺31を含む室外空間に面する部位の内面の少なくとも一部にガイド空間Gに突出しないように設けてあり、第2側辺31の内面に設けた補強板材7の部位は、ガイド空間Gに受け入れられたスラット端部に対向するような幅寸法を備えており、ガイドレール3の内部空間には、高さ方向に延びる収容空間(図示の態様では、ポケット35)がガイド空間Gに突出しないように位置しており、当該収容空間には高さ方向に延びる熱膨張耐火部材8が常温下でガイド空間Gに突出しないように収容されている。ガイドレール3の内部空間に設けられた補強板材7は、ガイド空間G内に突出することが無く、また、熱膨張耐火部材8も通常時にはガイド空間G内に突出することが無いので、補強板材7、熱膨張耐火部材8は、通常時のシャッターカーテン5の昇降動作に支障を与えることはない。
より具体的には、補強板材7は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、側辺70、71と、底辺72と、から平面視略コ字状の形状を有しており、側辺70と側辺30(室外空間に面しない)とがリベットRによって連結されている。なお、補強板材7を、底辺72をガイドレール3の室外空間に面しない第1底辺32Aに対して連結することでガイドレールに設けてもよい。補強板材7は、ガイドレール3の略全高に亘って設けてある。補強板材7の底辺72の上方部位は、ガイドレール3の側辺30、31の上方部位の湾曲部300、310に対応して、上方に向かって外側に開いた傾斜辺720となっており、傾斜辺720はシャッターケース1内に位置している。
補強板材7の側辺70、71は、ガイドレール3の側辺30、31に平行しており、補強板材7の底辺72は、ガイドレール3の第1底辺32Aに平行している。ガイドレール3の内部空間に補強板材7を受け入れた時には、底辺72の外面が第1底辺32Aの内面に当接ないし近接し、側辺70の外面が側辺30の内面に当接ないし近接し、側辺71の外面が側辺31の内面に当接ないし近接した状態となる。
補強板材7の板厚は、補強板材7をガイドレール3の内部空間に設けた時に、補強板材7の側辺70の内面がポケット部33よりも突出せず、側辺71の内面がポケット部34よりも突出しないような寸法となっている。すなわち、補強板材7の側辺70、71はガイド空間G内には突出しない。
側辺71はガイドレールの側辺31の基端から先端側のポケット部34の後方にまで延びる寸法を備えている。スラット50は、長さ方向両端部がガイドレール3のガイド空間Gに受け入れられた状態で開口幅方向に移動し得るが、ガイド空間G内のスラット端部の位置にかかわらず、側辺71は常時スラット50の端部に対向するような長さを備えている。上述のように、補強板材7は、側辺70をガイドレール3の側辺30に当接させてリベットRで連結されている。ガイドレール3の側辺30は室外空間に面していないため、側辺31に比べて室外側で発生した火災の熱の影響を受けにくく、溶融しにくい側辺30に対して補強板材7を連結することで、ガイドレール3に対する補強板材7の連結を維持し、もって、補強板材7の側辺71によるガイド機能を保持し、スラット端部をガイド空間G内に維持することができる。
本実施形態では、側辺31、延長側辺31A、第2底辺32B、側辺20A、が室外空間に面している。延長側辺31A、第2底辺32Bの内面には補強板材は設けられていないが、延長側辺31A、第2底辺32Bの内側には、第1底辺32A、延長側辺30Aが位置しており、仮に延長側辺31A、第2底辺32Bがある程度溶融しても、第1底辺32A、延長側辺30Aが、ガイドレール3とガイドレール下地枠2の連結を所定時間保持することができる。
ガイドレール3に設けた熱膨張耐火部材8について説明する。図7、図12に示すように、ガイドレール3の側辺30の内面には、内部空間の開口側に位置してポケット部35が形成されており、ポケット部35には、難燃性の熱膨張耐火部材8が収容されている。熱膨張耐火部材8は、ポケット部35から離脱しないような態様で収容されていれば、ポケット部35に対して固定ないし接着しなくてもよい。あるいは、ガイドレール3の側辺30の内面には、内部空間の開口側に位置して熱膨張耐火部材8が収容できる収容空間が位置していればよく、熱膨張耐火部材8をガイドレール3の側辺30の内面にガイド空間Gに突出しないように直接接着したり固定してもよい。図示の態様では、熱膨張耐火部材8は、所定の板厚を備え、高さ方向に延びる長尺状の板体ないしシート体である。熱膨張耐火部材8は、例えば、温度が150℃〜250℃の温度に加熱されることで発泡して膨張する材である。熱膨張耐火部材8(本実施形態における熱膨張耐火部材11、12)としては、例えば、積水化学工業株式会社のフィブロック(登録商標)を用いることができる。熱膨張耐火部材8は、通常時には、ポケット部35内に収容された状態にあり、ガイド空間Gに突出しないような板厚を備えている。
窓開口部全閉状態において、火災時に熱膨張耐火部材8が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材8は発泡・膨張して肉厚の状態となり、ポケット部35からはみ出すように膨張して、側辺30の先端側部位(ポケット部33を含む)と、ガイドレール3の内部空間に受け入れられているシャッターカーテン5(スラット50)の幅方向端部の室内側面部と、の間の空間を開口部全高に亘って閉塞し、ガイドレール3の内部空間を通る火の回りを防止してガイドレール3の防火性能を確保する。
図示の態様では、熱膨張耐火部材8は、ガイドレール3の内部空間において、ガイドレール3の側辺30の内面に熱膨張耐火部材8を設けているが、熱膨張耐火部材8は、ガイドレール3の内部空間において、補強板材7の内面に設けてもよい。例えば、補強板材7の側辺70の内面に、ガイド空間Gに突出しないように熱膨張耐火部材を設けもよい。熱膨張耐火部材8を取り付ける部位は限定されず、熱膨張耐火部材は、側辺71の内面に取り付けてもよく、あるいは、底辺72の内面に取り付けてもよい。
[ガイドレール下地枠の防火構造]
ガイドレール下地枠2の防火構造は、補強板材9を備えている。ガイドレール下地枠2の補強板材9は、図2〜図10に示されている。ガイドレール下地枠2の側辺20の内側面には、補強板材9が設けてある。補強板材9は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から折り曲げ形成されている。図示の態様では、補強板材9はガイドレール下地枠2の側辺20の上方部位にのみ設けてある。これは、火災時にはガイドレール下地枠2の上端部付近が高温となってガイドレール下地枠2を形成するアルミニウムが溶解するおそれがあることに対処するためである。特に、本実施形態に係るガイドレール下地枠2は、1枚の板状部である側辺20を主体としており、側辺20の室内側に当該側辺20に対向して延びる辺が無いため、仮に側辺20の上端部が溶融すると、外部空間と室内空間A(開口部全閉時にシャッターカーテン5と外壁Wとの間に形成される空間)を直接連通する穴が形成されてしまうことになる。
補強板材9は、ガイドレール下地枠2の側辺20に沿って延びる第1側辺90と、第1側辺90の先端側において、当該第1側辺90に対して垂直状に内側に向かって延びる第1前辺91と、第1前辺91の先端から第1前辺91に対して外壁Wから離間する方向に垂直状に延びる第2側辺92と、第2側辺92の先端から第2側辺92に対して垂直状に内側に向かって延びる第2前辺93と、を備えている。
例えば図10に示すように、第1側辺90は方形状の板状部であり、第1前辺91は細幅の縦長方形状の板状部である。第2側辺92は、第1前辺91よりも短片の細幅の縦長方形状の板状部である。第2前辺93は、横長方形状の板状部の先端側を台形状に切り欠いて形成されており、具体的には、基端側の長辺の側縁930と、先端側の短辺の側縁931と、側縁930、931の上端間を連結する水平状の長辺の上縁932と、基端側の側縁930の下端から水平状に延びる短辺の第1下縁933と、先端側の側縁931の下端から水平状に延びる短辺の第2下縁934と、第1下縁933と第2下縁934とを連結する傾斜縁935と、を備えている。補強板材9は、さらに、第2前辺93の上縁932から外壁W側に水平状に延出する上辺94と、第2前辺93の第2下縁934から外壁W側に水平状に延出する下辺95と、を備えている。
図7〜図9に示すように、補強板材9の第1側辺90の幅寸法は、ガイドレール下地枠2の側辺20の幅寸法と略同じ寸法を備えており、第1前辺91の幅寸法は、分岐辺22の幅寸法と略同じ寸法を備えている。より具体的には、図示の態様では、補強板材9の第1側辺90の幅寸法は、ガイドレール下地枠2の側辺20の幅寸法よりも少し小さい寸法(余端部200を除いた寸法)であるが、側辺20のほぼ全幅(立ち上がり片25と分岐辺22との間の面域の幅)に亘って延びている。
補強板材9の第1前辺91は、ガイドレール下地枠2の分岐辺22の外壁W側の面に面同士で当接しており、補強板材9の第1前辺91は、リベットRによって、ガイドレール下地枠2の分岐辺22(室外空間に面しない部位)に連結されている。ガイドレール下地枠2の分岐辺22は室外空間に面していないため、側辺20に比べて室外側で発生した火災の熱の影響を受けにくく、溶融しにくい分岐辺22に対して補強板材9の第1前辺91を連結することで、ガイドレール下地枠2に対する補強板材9の連結を維持し、もって、補強板材9の側辺90によるガイドレール下地枠2の補強機能(側辺90が溶融した場合の遮蔽機能)を保持することができる。さらに、側辺20の基端側部位は、係止部材210を当該基端側部位に連結するリベットRを用いて補強板材9の側辺90の基端側部位に連結されている。ガイドレール下地枠2の側辺20の基端側のリベットRが連結される部位は化粧部材211に覆われており、直接室外空間に面しないため、側辺20に露出するようにリベットRが設けられた場合に比べて、室外側で発生した火災の熱の影響を受けにくい。また、補強板材9をガイドレール下地枠2に連結するリベットRはいずれも室外部に露出しないので、美観上も良好である。
補強板材9の第2側辺92の幅寸法は、取付片23の幅寸法と略同じであり、第2側辺92は取付片23の外側面に面同士で当接している。補強板材9の第2前辺93は、ガイドレール3の側辺30に沿って延びている。図7に示すように、第2前辺93の幅寸法は、ガイドレールの3の側辺30の幅寸法よりも大きく、第2前辺93はガイドレール3の側辺30の外面に接触する基端側部分と、ガイドレール3の側辺30の先端のポケット部33を越えて延びる先端側部分(第2下縁934に対応する先端側部位)と、を備えている。上辺94の延出寸法は下辺95の延出寸法よりも大きく、図示の態様では、上辺94の延出寸法は第2側辺92の幅寸法よりも大きく、下辺95の延出寸法は第2側辺92の幅寸法よりも少し小さい。図7から明らかなように、下辺95は、ガイドレール3の側辺30の先端を越えた領域に位置している。上辺94は、第2前辺93の幅寸法と略同じ幅で外壁Wに向かって延出しており、上片94の面積は下片95の面積よりも大きい。
シャッターケース1の下面には、シャッターカーテン5の通過路としての開口溝が開口幅方向に亘って形成されている。開口溝の内側(外壁W側)にはまぐさ部材15が設けてあり、シャッターケース1の下面の室内側部位はまぐさ部材15から形成されている。まぐさ部材15は、開口幅方向に延びると共に、まぐさ部材15の基端側は外壁Wに当接しており、先端側は開口溝に近接するように延びている。まぐさ部材15の先端側は、水平面150を備えている。まぐさ部材15の幅方向の両端部位は、先端側の水平面150において、補強板材9の水平状の上辺94上に載置されており、補強板材9は、まぐさ部材15の支持部として機能している。また、窓シャッター装置の取付時に、補強板材9の上辺94をまぐさ部材15を仮置き場として用いることができる。具体的には、予めまぐさ部材を螺子等でガイドレール下地枠に連結することなく、補強板材9が装着されたガイドレール下地枠2を躯体に取り付け、補強板材9の上辺94にまぐさ部材15の幅方向の両端側の水平面150を載せながら取付作業を行うことができる。
図7Aに示すように、まぐさ部材15には、雌螺子部15a、15bが形成されており、ガイドレール下地枠2の側辺20の上方部位及び補強板材9の側辺90の螺子孔9a、9b(図8、図10)と雌螺子部15a、15bを一致させ、重なり合った側辺20、90に対してまぐさ部材15を螺子Sで連結する。まぐさ部材15は螺子Sによって側辺20及び側辺90に対して連結されているので、仮に火災時の熱でガイドレール下地枠2の側辺20が溶融したとしても、まぐさ部材15の開口幅方向両端部は補強板材9の側辺90に対する連結が維持されるので、まぐさ部材15が脱落するようなことがない。また、まぐさ部材15の開口幅方向両端部はガイドレール下地枠2の側辺20に加えて補強板材9の側辺90に固定されているので、まぐさ部材15の水平面150が補強板材9の上辺94に支承されることと相俟って、まぐさ部材15の支持強度が確保されている。
補強板材9の下辺95は、シャッターカーテン5の下端の座板51に取り付けた当接ブロック515の被当接片(ストッパー)として機能する。図6に示すように、シャッターカーテン5が開口部全開状態まで上昇すると、座板51の水平片513に設けた当接ブロック515が補強板材9の水平状の下辺95の下面に当接することで、いわゆる座板の呑み込みを防止している。ガイドレール下地枠2の上方部位に設けられる補強板材9を利用して被当接片(ストッパー)を形成することで、部品点数を削減することができる。
図2、図3に示すように、図示の態様では、補強板材9は、ガイドレール下地枠2の上方部位に対応する高さ寸法を備えており、火災時において、より高温に晒されやすいガイドレール下地枠2の上方部位に設けた補強板材9は、ガイドレール下地枠2の室外空間に面する側辺20の上方部位が溶融して貫通した時に、かかる貫通を塞ぐ遮蔽体として機能する。図示の態様では、補強板材9の第1側辺90は、ガイドレール下地枠2の側辺20の内側面に当接しているが、第1側辺90は遮蔽体としての機能を備えていればよく、ガイドレール下地枠2の側辺20の内面に近接ないし離間対向するものでもよい。また、補強板材9を、ガイドレール下地枠2の全高に亘って設けてもよいことが当業者に理解される。例えば、補強板材9の第1側辺90と第1前辺91をガイドレール下地枠2の全高に亘って設け、第2側辺92と第2前辺93をガイドレール下地枠2の上方部位に対応するように形成してもよい。
[ガイドレール下端部位の防火構造]
図示の態様では、ガイドレール3の側辺30の室内側には、ガイドレール下地枠2は位置しておらず、開口部全閉状態において、側辺30の室内側はシャッターカーテン5と外壁Wとの間の室内空間Aに直接面している。また、図示の態様では、図11に示すように、ガイドレール3の補強板材7の下端7´はガイドレール3の下端まで達しておらず、ガイドレール3の下端部位には、補強板材7が配置されていない部位を有している。仮に、下枠6の室外側前辺65やガイドレール3の下端部が火災時の加熱で溶融したような場合には、室外空間と、シャッターカーテン5と外壁Wとの間の室内空間Aと、が直接連通してしまうおそれがある。
図3、図4、図11、図12に示すように、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内(シャッターカーテン5と外壁Wとの間の室内空間A)側に位置して、レール下部ブラケット10が設けてあり、レール下部ブラケット10には、熱膨張耐火部材11が保持されている。レール下部ブラケット10は、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内側に位置して熱膨張耐火部材11の膨張領域を限定する空間を形成している。ここで、ガイドレール3の側辺30の下端は下枠6の上面60及び凹部600の上端に達する高さ位置まで延びており、ガイドレール3の側辺30の下端部位とは、下枠6の上面60及び凹部600の上端の上側の領域であって、室内空間A(当該室内空間Aの下端は下枠6の上面60によって規定される)に面する部位である。レール下部ブラケット10は、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内空間A側を包囲して側辺30の下端部位との間で限定空間を形成する囲み部材である。レール下部ブラケット10は、ガイドレール3を形成するアルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されている。
図13に示すように、レール下部ブラケット10は、横長方形状の側面100と、側面100よりも短尺の横長方形状の上面101と、側面100及び上面101の一方の端部に形成された端面102と、からなる。側面100は、上面101と同じ長さの第1部分100Aと、上面101の他端を越えて延びる第2部分100Bと、からなる。側面100の第1部分100Aの内側面には、上面101の他端を越えないように、熱膨張耐火部材11がリベットRにより固定されている。
図11、図12に示すように、レール下部ブラケット10は、側面100の第2部分100Bをガイドレール下地枠2の分岐辺22の外側面に面同士で当接させて螺子Sで固定されている。レール下部ブラケット10の上面101および端面102の幅寸法(奥行寸法)は、ガイドレール下地枠2の取付片23の幅寸法と略同じであり、レール下部ブラケット10をガイドレール下地枠2に固定した状態で、上面101および端面102の縁は、ガイドレール3の側辺30の外面(外壁Wに対向する面)に当接ないし近接している。図11に示すように、レール下部ブラケット10の側面100、端面102の高さ寸法は、ガイドレール3の下端からガイドレール3の補強板材7の下端7´よりも上方の高さ位置にまで達する高さを備えている。すなわち、限定空間はガイドレール3の下端(下枠6の上面60及び凹部600の上端)から補強板材7の下端7´よりも高い位置に至る高さを備えている。レール下部ブラケット10の側面100の第1部分100A、上面101、端面102、ガイドレール下地枠2の取付片23、ガイドレール3の側辺30、下枠6の上面60で囲まれた限定空間内で熱膨張耐火部材11が膨張するようになっている。前記限定空間は、開口幅方向において、ガイドレール3の側辺30の下端部位の略全幅に亘って当該下端部位の室内空間A側に沿って形成されている。より詳しくは、図12に示す態様では、当該限定空間の開口幅方向の基端側は、ガイドレール3の第1底辺32Aよりも基端側に位置するガイドレール下地枠2の取付片23にまで延びている。
図12に示すように、当該限定空間の開口幅方向の先端側、すなわち、レール下部ブラケット10の端面102は、ガイドレール3の側辺30の先端部位に位置しており、ガイドレール3の側辺30の内側に設けた熱膨張耐火部材8よりも側辺30の先端側に位置している。すなわち、熱膨張耐火部材8は、開口幅方向において、レール下部ブラケット10によって囲まれた限定空間に対応する部位に位置しており、側辺30を介して当該限定空間に対向している。レール下部ブラケット10内に設けた熱膨張耐火部材11は熱膨張耐火部材8と側辺30を介して対向している。
熱膨張耐火部材11は、例えば、温度が150℃〜250℃の温度に加熱されることで発泡する材である。熱膨張耐火部材11は、通常時には、肉薄の板状であるが、開口部全閉状態において、火災時に熱膨張耐火部材11が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材11は発泡して膨張し、レール下部ブラケット10の側面100の第1部分100A、上面101、端面102、ガイドレール下地枠2の取付片23、ガイドレール3の側辺30、下枠6の上面60で囲まれた空間内で膨張し、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内側部位を閉塞し、ガイドレール3の下端部を通る火の回りを防止してガイドレール下端部位の防火性能を確保する。
図示の態様では、レール下部ブラケット10はガイドレール下地枠2に対して連結されているが、レール下部ブラケット10をガイドレール3や下枠6に連結してもよい。熱膨張耐火部材11が設けられる部位も、レール下部ブラケット10の側面100の第1部分100Aの内面に限定されるものではなく、レール下部ブラケット10の上面101の内面、端面102の内面、ガイドレール3の側辺30の外面、下枠6の上面60に熱膨張耐火部材11を設けてもよく、また、熱膨張耐火部材11は、レール下部ブラケット10の側面100の第1部分100A、上面101、端面102、ガイドレール下地枠2の取付片23、ガイドレール3の側辺30、下枠6の上面60で囲まれた空間内に位置していれば、これらの部材のいずれかに固定されていなくてもよい。レール下部ブラケット10の形状も図示の態様に限定されるものではなく、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内側に位置して配置した熱膨張耐火部材11が、火災時の熱で膨張することで、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内側部位を覆うように膨張させるような限定空間を形成できるものであれば、形状は限定されない。
他の実施形態に係るレール下部ブラケット及び熱膨張耐火部材を図14、図15に示す。レール下部ブラケット10´は、垂直片100´と、水平片101´と、から側面視L形状を備えており、リベットRによって水平片101´を下枠6の上面60に連結することで、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内空間A側に限定空間を形成するように、取り付けられている。レール下部ブラケット10´の垂直片100´とガイドレール3の側辺30の下端部位は離間対向しており、その間には限定空間が形成されており、垂直片100´には当該限定空間に面して熱膨張耐火部材11が取り付けてある。
図14に示すように、レール下部ブラケット10´の垂直片100´は、ガイドレール3の側辺30の下端からガイドレール3の補強板材7の下端7´を越える高さまで立ち上がり状に延びている。すなわち、限定空間はガイドレール3の下端から補強板材7の下端7´よりも高い位置に至る高さを備えている。図15に示すように、前記限定空間は、開口幅方向において、ガイドレール3の側辺30の下端部位の略全幅に亘って当該下端部位の室内空間A側に沿って形成されている。より詳しくは、レール下部ブラケット10´の基端縁はガイドレール下地枠2の取付片23に当接ないし近接しており、当該限定空間の開口幅方向の基端側は、ガイドレール3の第1底辺32Aよりも基端側に位置している。レール下部ブラケット10´の先端縁はガイドレール3の側辺30の先端部位に位置しており、ガイドレール3の側辺30の内側に設けた熱膨張耐火部材8よりも側辺30の先端側に位置している。すなわち、熱膨張耐火部材8は、開口幅方向において、レール下部ブラケット10´によって囲まれた限定空間に対応する部位に位置しており、側辺30を介して当該限定空間に対向している。レール下部ブラケット10´に取り付けられた熱膨張耐火部材11は熱膨張耐火部材8と側辺30を介して対向している。
レール下部ブラケット10´により、ガイドレール3の側辺30の下端の室内空間A側に形成された限定空間は、先端において開口状となってはいるが、かかる限定空間内で熱膨張耐火部材11が膨張した時には、離間対向する側辺30及び垂直片100´と、下枠6の上面60と、で限定された空間内で膨張してガイドレール3の側辺30の下端の室内空間A側を塞ぐようになっている。
さらに他の実施形態に係るレール下部ブラケット及び熱膨張耐火部材を図16、図17に示す。レール下部ブラケット10´´は、傾斜片100´´と、傾斜片100´´の一方の端部(先端側)に形成された端面102´´と、を備えている。傾斜片10´´の上方部位は垂直片100A´´となっており、レール下部ブラケット10´´は、リベットRによって垂直片100A´をガイドレール3の側辺30に連結することで、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内空間A側に限定空間を形成するように、取り付けられている。限定空間は、傾斜片100´´とガイドレール3の側辺30の下端部位、端面102´´、下枠6の上面60とで形成されており、傾斜片100´´には当該限定空間に面して熱膨張耐火部材11が取り付けてある。
図16に示すように、レール下部ブラケット10´´の傾斜片100´´は、ガイドレール3の側辺30の下端からガイドレール3の補強板材7の下端7´を越える高さまで立ち上がり状に延びている。すなわち、限定空間はガイドレール3の下端から補強板材7の下端7´よりも高い位置に至る高さを備えている。図17に示すように、前記限定空間は、開口幅方向において、ガイドレール3の側辺30の下端部位の略全幅に亘って当該下端部位の室内空間A側に沿って形成されている。より詳しくは、レール下部ブラケット10´´の基端縁はガイドレール下地枠2の取付片23に当接ないし近接しており、当該限定空間の開口幅方向の基端側は、ガイドレール3の第1底辺32Aよりも基端側に位置している。レール下部ブラケット10´´の先端縁はガイドレール3の側辺30の先端部位に位置しており、ガイドレール3の側辺30の内側に設けた熱膨張耐火部材8よりも側辺30の先端側に位置している。すなわち、熱膨張耐火部材8は、開口幅方向において、レール下部ブラケット10´´によって囲まれた限定空間に対応する部位に位置しており、側辺30を介して当該限定空間に対向している。レール下部ブラケット10´´に取り付けられた熱膨張耐火部材11は熱膨張耐火部材8と側辺30を介して対向している。
レール下部ブラケット10´´により、ガイドレール3の側辺30の下端の室内空間A側に形成された限定空間内で熱膨張耐火部材11が膨張した時には、側辺30と、傾斜片100´´と、端面102´´と、下枠6の上面60と、で限定された空間内で膨張してガイドレール3の側辺30の下端の室内空間A側を塞ぐようになっている。
[シャッターカーテンの下端部位の防火構造]
窓開口部全閉時には、座板51の下方部位は下枠6に形成された凹部600内に受け入れられている。より具体的には、窓開口部全閉状態では、座板51の板状部510において、第1片513よりも下方の部位は凹部600内に延びている。かかる下方部位の室内側部位は、下枠6の内側前辺63に対向している。座板51の第1片513よりも下方の部位の室外側面部は、室外側前辺65に対して対向しており、座板51の下端の湾曲部512は、底辺64から離間している。座板51の下方部位は凹部600内に受け入れられているので、座板51の下端と凹部600の底面(底辺64)との間に隙間が形成されていても、室内側を直線的に連通する空間は形成されない。
シャッターカーテンの下端部位の防火構造は、さらに、下枠6に設けた補強板材13と、座板51に設けた熱膨張耐火部材12と、を備えている。補強板材13は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されている。1つの態様では、補強板材13は、下枠6の長さ方向(開口幅方向)に亘って、間隔を存して複数個配置されているが、下枠6の長さ全体に亘って補強板材を設けてもよい。図3、図11、図14に示すように、補強板材13は、下枠6の凹部600の底辺64に沿って下枠6の見込方向(室内外方向)に水平に延びる水平辺130と、水平辺130の室外側端部から下枠6の室外側前辺65に沿って立ち上がり状に垂直に延びる垂直辺131と、水平辺130の室内側端部から立ち上がり状に垂直に延びる垂直辺132と、垂直辺132の上端から室内側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる上辺133と、上辺133の室内側端部から垂下する垂下辺134と、からなる。
補強板材13の水平辺130は、底辺64の下面に沿って水平に延びており、垂直辺131は、底辺64の室外側端部を貫通して立ち上がり状の室外側前辺65に沿って垂直に延びており、垂直辺131の上端には室外側前辺65の上端に形成した折り返し片650が係止している。下枠6の下辺61の下面は補強板材13の上辺133に当接しており、リベットRで連結されている。補強板材13は、垂下辺134を下枠6の垂下辺66に当接して重ね合わせて、螺子(図示せず)で外壁Wに固定されている。また、ガイドレール下地枠2の下端部位は、下枠6の上面60を越えて下方に延びており、補強板材13(複数の補強板材13のうちの開口幅方向の両端部に位置する補強板材13)の部分によって形成された垂下状の側辺135に対して螺子Sで連結されている。
窓開口部全閉状態で凹部600内に受け入れられた板状部510の下方部位の一部、第1片513は、室外空間に面しない部位となっており、これらの部位は、下枠6の室内側前辺63、上辺60(室外空間に面しない部位)との間で間隙を形成しており、座板51には当該間隙に面するように熱膨張耐火部材12が設けてある。図示の態様では、熱膨張耐火部材12は、所定の板厚を備え、座板51の長さ方向(開口幅方向)に延びる長尺状の板体ないしシート体である。1つの態様では、熱膨張耐火部材12の長さ方向両端部は、ガイドレール3のガイド空間G内まで延びている。
1つの態様では、熱膨張耐火部材12は、座板51の略全長に亘って設けてある。熱膨張耐火部材12は、必ずしも座板51の略全長に対応する長さを備えていなくてもよく、例えば、熱膨張耐火部材12を、座板51の長さ方向において、座板51の面部に設けられた樹脂製要素に対応する領域を含むように設けてもよい。樹脂製要素としては、室内側面部に設けられた施錠装置の要素(例えば、樹脂製操作レバー、施錠装置の樹脂カバー)が例示される。樹脂製要素は、座板51を形成するアルミよりも容易に溶融して着火するおそれがある。
熱膨張耐火部材12は、例えば、温度が150℃〜250℃の温度に加熱されることで発泡する材である。熱膨張耐火部材12は、通常時には、ポケット部内に収容された状態にあるが、開口部全閉状態において、火災時に熱膨張耐火部材12が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材12は発泡して肉厚の状態となり、ポケット部514からはみ出すように膨張して、座板51の下方部位と下枠6との間の空間を開口部全幅に亘って閉塞し、下枠6の内部空間を通る火の回りを防止して下枠6の防火性能を確保する。
[本実施形態に係る防火構造の作用効果]
このように構成された窓シャッターの防火構造において、室外側で火災が発生した場合には、特に、室外に面しているガイドレール3の側辺31が高温に晒されるおそれがあるが、仮にガイドレールの側辺31の一部が溶けたり、スラットが熱で変形して撓んだとしても、ガイドレールの側辺31の内側には、略全高・略全幅に亘って補強板材7の側辺71が設けてあるため、ガイドレールとしてのガイド機能及びスラット端部の保持機能が維持される。側辺30の内側に設けた補強板材7の側辺70の幅は側辺71の幅に比べて短いが、側辺30は、室外に直接には面していないので、側辺31に比べると熱の影響は少ない。室外空間に面する側辺31の内面には、ガイド空間Gに受け入れられたスラット端部に対向するように補強板材7の側辺71が位置しているので、側辺71がガイド機能を保持することで、スラット端部がガイド空間Gから室外空間に抜け出ることが防止され、側辺30とスラット端部との間の適切な隙間が保持され、膨張した熱膨張耐火部材8によってかかる隙間を塞ぐことができる。補強板材7はいわば第2ガイドレールであり、仮に、ガイドレール3の側辺31が溶融した場合であっても、ガイド空間Gに受け入れられたスラット端部に対向する側辺71がガイド辺として機能して、スラット端部の室外側への移動を規制することで、スラット端部をガイド空間Gに維持し、もって、スラット端部と室外空間に面しない側辺30との間の適切な隙間を維持して、側辺30に設けられた熱膨張耐火部材8が膨張してガイド空間G内にあるスラット端部と側辺30との間の隙間を塞ぐようになっている。
開口部全閉状態において、火災時に熱膨張耐火部材8が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材8は発泡・膨張して肉厚の状態となり、ポケット部35からはみ出すように膨張して、側辺30とガイドレール3の内部空間に受け入れられているシャッターカーテン5(スラット50)の幅方向端部の室内側面部との間の空間を開口部全高に亘って閉塞して遮熱性能を発揮する。火災時に熱膨張耐火部材8が加熱された場合には、ポケット部33に設けたモヘヤを覆うように発泡し膨張するため、当該モヘヤへの着火が防止される。したがって、仮に、スラット50の端部の樹脂部やポケット部34に設けたモヘヤが燃えたとしても、それらの炎がガイドレール3の内部空間を通って室内側に延焼することを防止する。
室外側で火災が発生した場合には、特に、室外に面しているガイドレール下地枠2の側辺20の上方部位が高温に晒されるおそれがあるが、ガイドレール下地枠2の上方部位に位置して、側辺20の内側面には補強板材9の側辺90が側辺20の略全幅に亘って設けてあるので、仮にガイドレール下地枠2の側辺20の上方部位が溶けたとしても貫通部が形成されることを防止している。補強板材9は、ガイドレール下地枠2において、室外空間に面しない部位(分岐辺22、側辺20上で化粧部材211で被覆された部位)に連結されているので、溶融しにくい部位に対して補強板材9の辺を連結することで、ガイドレール下地枠2に対する補強板材9の連結を維持し、もって、補強板材9の辺によるガイドレール下地枠2の補強機能(室外空間に面する側辺20が溶融した場合の遮蔽機能)を保持することができる。
開口部全閉状態において、火災時の熱によりガイドレール3の下端部が溶融するおそれがあるが、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内空間A側を包囲して限定空間を形成するようにレール下部ブラケット10が設けられ、前記限定空間内に熱膨張耐火部材11が配置されているので、火災時に熱膨張耐火部材11が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材11が、レール下部ブラケット10の側面100の第1部分100A、上面101、端面102、ガイドレール下地枠2の取付片23、ガイドレール3の側辺30、下枠6の上面60で囲まれた空間内で膨張することで、ガイドレール3の側辺30の下端部位の室内側部位を閉塞し、ガイドレール3の下端部を通る火の回りを防止してガイドレール下端部位の防火性能を確保する。
座板51の下半部位は、凹部600内に受け入れられているため、仮に座板51がある程度変形したとしても、座板51が凹部600内に位置することで、室内外を直線的に連通する空間が形成されることがない。窓開口部全閉状態において、座板51の板状部510の下方部位の室外側に対向して、かつ、座板51の長さ方向に亘って、補強板材13の垂直辺131が位置している。窓開口部全閉状態において、火災時の熱で座板51が熱変形して、室外側に持ち上がるように変位するおそれがあるが、室外側へ変位しようとする座板51の下方部位が補強板材13の垂直辺131に当接することで、座板51の下方部位の室外側への変位が規制され、座板51の熱変形により凹部600と座板51の下方部位との間に防火上不利な隙間が発生することを防止する。凹部600内に受け入れた座板51の下方部位の室内側部位は、下枠6の室外空間に面しない部位との間で間隙を形成し、かかる間隙を熱膨張した熱膨張耐火部材12が塞ぐようにしているが、補強板材13の垂直辺131によって座板51の下方部位が室外側に大きく変位するようなことが規制されているので、当該下方部位の室内側部位と下枠6との間の間隙が適切に維持され、熱膨張耐火部材12によってかかる間隙を良好に塞ぐことができる。
窓開口部全閉状態において、室外側で火災が発生した場合には、下枠6の室外側前辺65が熱で室外側に倒れるように垂れて変形するおそれがある。本実施形態では、側面視L形状の補強板材13の垂直辺131が下枠6の室外側前辺65の全高に沿って延びており、かつ、下枠6の室外側前辺65の上端部は、折り返し片650によって垂直辺131の上端に係止している。したがって、下枠6の室外側前辺65が熱で室外側に垂れるように変形しようとしても、かかる変形は補強板材13の垂直辺131により規制される。
窓開口部全閉状態において、火災が発生して、熱膨張耐火部材12が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材12は発泡・膨張して肉厚の状態となり、ポケット部からはみ出すように膨張して、座板51の下方部位の室内側部位と下枠6の室内側前辺63との間の空間、座板51の第1片513と下枠6の上辺60との間の空間、座板51の下端の湾曲部512と延長下辺512との間の空間を開口部全幅に亘って閉塞して防火性能を発揮し、凹部600を通じて火炎が回り込むことを防止する。
本実施形態では、ガイドレール構造(ガイドレール、ガイドレール下地枠)、座板構造、下枠構造において防火構造を採用しており、窓シャッター装置全体として、従来の窓シャッター装置に比べて良好な防火性能を提供することができる。
本発明は、窓シャッター装置の構造として利用されるものである。
2 ガイドレール下地枠
20 側辺
21 基辺
22 分岐辺
23 取付片
24 取付片
3 ガイドレール
30 側辺
31 側辺
32 底辺
36 取付片
37 取付片
5 シャッターカーテン
50 スラット
7 補強板材
70 側辺
71 側辺
72 底辺
8 熱膨張耐火部材
9 補強板材
90 第1側辺
91 第1前辺
92 第2側辺
93 第2前辺
94 上辺
95 下辺
10 レール下部ブラケット
100 側面
101 上面
102 端面
11 熱膨張耐火部材
A 室内空間

Claims (5)

  1. 窓シャッターのガイドレールは、外壁に近い側の第1側辺と、外壁から遠い側で室外空間に面する第2側辺と、を備え、前記第1側辺の基端側部位をガイドレール下地枠に連結することで当該ガイドレール下地枠に支持されており、
    前記ガイドレールの上端は、シャッターケース下面まで達しており、
    前記ガイドレール下地枠は、基端側が外壁に取り付けられ、先端側に前記ガイドレールの第1側辺の基端側部位が連結される側辺を備え、前記側辺の外側面は室外空間に面しており、前記側辺の内側面は開口部全閉状態のシャッターカーテンと外壁との間に形成される室内空間に面しており、
    前記側辺の内側面の少なくとも上方部位を含む面域に当接ないし離間対向させて、ガイドレール下地枠を形成する材料よりも融点の高い材料から形成された補強板材が、前記シャッターケース下面より下方で室内空間に面して設けてあり、前記ガイドレール下地枠と前記補強板材は、室外空間に面しない部位で締結されている、窓シャッターの防火構造。
  2. 前記ガイドレール下地枠の側辺の先端側には当該側辺に対して垂直状に前記室内空間側に延びる分岐辺が形成されており、
    前記補強板材は、前記面域に当接ないし離間対向する側辺と、前記分岐辺の少なくとも上方部位を含む面域に当接する前辺と、を備え、前記ガイドレール下地枠の分岐辺と前記補強板材の前辺とが締結されている、請求項1に記載の窓シャッターの防火構造。
  3. 前記ガイドレール下地枠の側辺と、前記補強板材の前記面域に当接ないし離間対向する側辺と、は締結部材により締結されており、
    シャッターケース下面に位置するまぐさ部材の開口幅方向の両端部位の基端側は、前記締結部材を兼用して前記ガイドレール下地枠の側辺及び前記補強板材の側辺に締結されている、請求項1、2いずれかに記載の窓シャッターの防火構造。
  4. 前記補強板材は、前記ガイドレールの第1側辺の上方部位に位置して、当該ガイドレールの第1側辺に沿って延びる面部を備えており、当該面部の上方部位には、前記室内空間に向かって延びる支承片が一体形成されており、
    前記支承片には、前記まぐさ部材の開口幅方向の両端部位の先端側が載置されている、請求項3に記載の窓シャッターの防火構造。
  5. 前記補強板材は、前記ガイドレールの第1側辺の上方部位に位置して、当該ガイドレールの第1側辺に沿って延びる面部を備えており、当該面部の先端部位は前記ガイドレールの第1側辺の先端部を越えて延びる延出部位となっており、前記延出部位の下方部位には開口部全開時にシャッターカーテン下端の座板が当接する被当接片が一体形成されている、請求項1〜4いずれか1項に記載の窓シャッターの防火構造。
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