JP6271681B2 - 窓シャッターのガイドレールの防火構造 - Google Patents
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Description
本発明は、窓シャッターのガイドレールの防火構造に関するものである。
窓シャッター装置は、窓装置の室外側の空間を開閉するように建物の外壁Wに取り付けられており、シャッターにより窓開口部が閉鎖された状態では、左右の金属製のガイドレール内に金属製のシャッターカーテンの幅方向両端部が受け入れられると共に、シャッターカーテン下端の金属製の座板が金属製の下枠に接触ないし近接した状態であり、本来的に所定の防火性能が備わっている。
しかしながら、より長い避難時間を確保し、また、延焼をなるべく食い止めるためには、防火性能がより長い時間維持されることが望ましい。本発明者等は、ガイドレール構造の防火性能を向上させることで、窓シャッターの防火性能を向上させることを考えた。
特許文献1には、ガイドレール内に発泡材を収容してなる防煙シャッターが開示されており、シャッターカーテンとガイドレールとの間隙を塞ぐことで防煙性能を得るものであるが、ガイドレール構造自体に防火性能をもたせるという観点はない。
実公平04−30308号
本発明は、ガイドレール構造の防火性能を向上させることを目的とするものである。
本発明が採用した技術手段は、
窓シャッターのガイドレールは、外壁に近い側の第1側辺と、外壁から遠い側で室外空間に面する第2側辺と、第1側辺と第2側辺の基端側の底辺と、第1側辺と第2側辺間に形成された内部空間と、を備え、前記内部空間内に、第1側辺と第2側辺の先端側の開口からスラットの端部を受け入れるガイド空間が形成されており、
前記第2側辺を含むガイドレールの室外空間に面する部位の内面の少なくとも一部には、ガイドレールを形成する材料よりも融点の高い材料から形成された補強板材が、前記ガイド空間に突出しないように設けてあり、前記第2側辺の内面に設けた前記補強板材の部位は、ガイド空間に受け入れられたスラット端部に対向するような幅寸法を備えており、
前記ガイドレールの前記内部空間には、高さ方向に延びる収容空間が前記ガイド空間に突出しないように位置しており、当該収容空間には高さ方向に延びる熱膨張耐火部材が常温下で前記ガイド空間に突出しないように収容されている、窓シャッターのガイドレールの防火構造、である。
1つの態様では、熱膨張耐火部材は、前記ガイドレールの前記第1側辺の内面に設けてある。
1つの態様では、熱膨張耐火部材は、前記補強板材の内面に設けてある。
窓シャッターのガイドレールは、外壁に近い側の第1側辺と、外壁から遠い側で室外空間に面する第2側辺と、第1側辺と第2側辺の基端側の底辺と、第1側辺と第2側辺間に形成された内部空間と、を備え、前記内部空間内に、第1側辺と第2側辺の先端側の開口からスラットの端部を受け入れるガイド空間が形成されており、
前記第2側辺を含むガイドレールの室外空間に面する部位の内面の少なくとも一部には、ガイドレールを形成する材料よりも融点の高い材料から形成された補強板材が、前記ガイド空間に突出しないように設けてあり、前記第2側辺の内面に設けた前記補強板材の部位は、ガイド空間に受け入れられたスラット端部に対向するような幅寸法を備えており、
前記ガイドレールの前記内部空間には、高さ方向に延びる収容空間が前記ガイド空間に突出しないように位置しており、当該収容空間には高さ方向に延びる熱膨張耐火部材が常温下で前記ガイド空間に突出しないように収容されている、窓シャッターのガイドレールの防火構造、である。
1つの態様では、熱膨張耐火部材は、前記ガイドレールの前記第1側辺の内面に設けてある。
1つの態様では、熱膨張耐火部材は、前記補強板材の内面に設けてある。
1つの態様では、前記ガイドレールは、窓開口部全閉状態において室外空間に面しない部位を備え、前記補強板材は前記ガイドレールの室外空間に面しない部位に連結される取付辺を備え、前記補強板材は、当該補強板材の取付辺を前記ガイドレールの室外空間に面しない部位に連結することで、前記ガイドレールに取り付けられている。
ガイドレールの比較的溶融しにくい部位に対して補強板材の辺を連結することで、ガイドレールに対する補強板材の連結を維持し、補強板材によるガイドレールの補強機能(ガイド機能)を保持することができる。
ガイドレールの比較的溶融しにくい部位に対して補強板材の辺を連結することで、ガイドレールに対する補強板材の連結を維持し、補強板材によるガイドレールの補強機能(ガイド機能)を保持することができる。
1つの態様では、前記補強板材は、少なくとも、第2側辺と、底辺と、を備え、当該補強板材の第2側辺、底辺を前記ガイドレールの第2側辺、底辺の内面にそれぞれ当接ないし近接させて前記ガイド空間に突出しないように設けてあり、
前記収容空間は、前記内部空間の開口側に位置して前記ガイドレールの前記第1側辺の内面に設けてある。
1つの態様では、前記補強板材は、前記ガイドレールの第1側辺の内面に当接ないし近接させて前記ガイド空間に突出しないように設けた第1側辺を備え、
ガイドレールの補強板材の前記第1側辺は、ガイドレールの第1側辺の内面全幅よりも小さい幅寸法を備えており、ガイドレールの第1側辺の内面の先端側部位に形成された収容空間に熱膨張耐火部材が収容されており、
ガイドレールの補強板材の第2側辺は、室外空間に面するガイドレールの第2側辺の内面全幅に亘る幅寸法を備えている。
前記収容空間は、前記内部空間の開口側に位置して前記ガイドレールの前記第1側辺の内面に設けてある。
1つの態様では、前記補強板材は、前記ガイドレールの第1側辺の内面に当接ないし近接させて前記ガイド空間に突出しないように設けた第1側辺を備え、
ガイドレールの補強板材の前記第1側辺は、ガイドレールの第1側辺の内面全幅よりも小さい幅寸法を備えており、ガイドレールの第1側辺の内面の先端側部位に形成された収容空間に熱膨張耐火部材が収容されており、
ガイドレールの補強板材の第2側辺は、室外空間に面するガイドレールの第2側辺の内面全幅に亘る幅寸法を備えている。
1つの態様では、前記熱膨張耐火部材は、火災時の熱で膨張した時に、前記ガイドレールに設けた消音材を覆うような位置に設けてある。
1つの態様では、前記ガイドレールの第1側辺の先端側部位には消音材が設けてあり、前記第1側辺の先端側部位の消音材は、前記収容空間に隣接して高さ方向に延びるように当該収容空間に並設されており、火災時の熱で膨張した前記熱膨張耐火部材が前記第1側辺の先端側部位の消音材を覆うように構成されている。
ガイドレールの内部空間の開口に近い部位で膨張した熱膨張耐火部材は、当該開口に位置するモヘヤ等の消音材を覆うことで、消音材への着火を防止する。
1つの態様では、前記ガイドレールの第1側辺の先端側部位には消音材が設けてあり、前記第1側辺の先端側部位の消音材は、前記収容空間に隣接して高さ方向に延びるように当該収容空間に並設されており、火災時の熱で膨張した前記熱膨張耐火部材が前記第1側辺の先端側部位の消音材を覆うように構成されている。
ガイドレールの内部空間の開口に近い部位で膨張した熱膨張耐火部材は、当該開口に位置するモヘヤ等の消音材を覆うことで、消音材への着火を防止する。
1つの態様では、前記ガイドレールはガイドレール下地枠に支持されており、当該ガイドレール下地枠は室外空間に面する部位を備えており、
前記ガイドレール下地枠の室外空間に面する部位の内面の少なくとも一部に当接ないし近接させてガイドレール下地枠を形成する材料よりも融点の高い材料から形成された補強板材を設けてある。
1つの態様では、前記補強板材は、ガイドレール下地枠の上方部位に設けてある。
前記ガイドレール下地枠の室外空間に面する部位の内面の少なくとも一部に当接ないし近接させてガイドレール下地枠を形成する材料よりも融点の高い材料から形成された補強板材を設けてある。
1つの態様では、前記補強板材は、ガイドレール下地枠の上方部位に設けてある。
1つの態様では、前記ガイドレール下地枠は、窓開口部全閉状態において室外空間に面しない部位を備え、前記ガイドレール下地枠の補強板材は前記ガイドレール下地枠の室外空間に面しない部位に当接する取付辺を備え、前記ガイドレール下地枠の補強板材は、当該ガイドレール下地枠の補強板材の取付辺を前記ガイドレール下地枠の室外空間に面しない部位に連結することで、前記ガイドレール下地枠に取り付けられている。
ガイドレール下地枠の比較的溶融しにくい部位に対して補強板材の辺を連結することで、ガイドレール下地枠に対する補強板材の連結を維持し、補強板材によるガイドレール下地枠の補強機能(遮蔽機能)を保持することができる。
ガイドレール下地枠の比較的溶融しにくい部位に対して補強板材の辺を連結することで、ガイドレール下地枠に対する補強板材の連結を維持し、補強板材によるガイドレール下地枠の補強機能(遮蔽機能)を保持することができる。
室外側で火災が発生したような場合には、窓開口部全閉状態において室外空間に面しているガイドレールの第2側辺が高温に晒されて溶融するおそれがあるが、ガイドレールの第2側辺の内側には、ガイド空間に受け入れられたスラット端部に対向するように補強板材の辺が設けてあるため、当該辺がガイド機能を保持することで、スラット端部がガイド空間から室外空間に抜け出ることが防止され、スラット端部がガイド空間に適切に保持され、熱膨張耐火部材が膨張してガイドレール内部空間においてスラット端部との間で閉塞部を形成する。例えば、熱膨張耐火部材を第1側辺の内面に設けた場合には、第1側辺とスラット端部との間の適切な隙間が保持され、窓開口部全閉状態において室外空間に面していない第1側辺に設けられている熱膨張耐火部材が膨張してかかる隙間を高さ方向に亘って閉塞して、スラット端部の樹脂が着火したような場合の火炎の回りを防ぐことができる。
ガイドレール構造を構成するガイドレール及びガイドレール下地枠の火災時の熱の影響を受けやすい室外空間に面した部位に補強板材を設けることで、ガイドレール構造の一部が溶けたり、スラットが熱変形して撓んだりした場合であっても、ガイドレールとしての機能を維持することができ、また、ガイドレール構造の一部が溶けた場合の室内外の貫通を防止する。
[A]窓シャッターの全体構成
図1において、左図は窓シャッター装置を室外側から見た正面図、右図は窓シャッター装置の側面図である。図2は、窓開口部全閉状態にある窓シャッター装置の縦断面図である。建物の窓開口部には図示しない窓装置が設けられ、窓シャッター装置は、窓装置の室外側の空間を開閉するように建物の外壁Wに取り付けられている。本明細書では、図面を通して同一の構成要素には同一の参照番号が付してあり、同じ参照番号が付された要素の説明として他の箇所の記載を援用することができる。
図1において、左図は窓シャッター装置を室外側から見た正面図、右図は窓シャッター装置の側面図である。図2は、窓開口部全閉状態にある窓シャッター装置の縦断面図である。建物の窓開口部には図示しない窓装置が設けられ、窓シャッター装置は、窓装置の室外側の空間を開閉するように建物の外壁Wに取り付けられている。本明細書では、図面を通して同一の構成要素には同一の参照番号が付してあり、同じ参照番号が付された要素の説明として他の箇所の記載を援用することができる。
窓シャッター装置は、窓開口部の上方に位置して、外壁Wに持ち出し状に取り付けられたシャッターケース1と、窓開口部の幅方向両側に位置して外壁Wに対して持ち出し状に取り付けられた左右のガイドレール下地枠2と、左右のガイドレール下地枠2に支持された左右のガイドレール3と、シャッターケース1内に設けた巻取シャフト4と、上端が巻取シャフト4に連結されており、巻取シャフト4に巻き取られ/繰り出されることで、幅方向両端部がガイドレール3に案内されながら昇降して窓開口部の室外側部位を開閉するシャッターカーテン5と、窓開口部の下方に位置して、外壁Wに持ち出し状に取り付けられた下枠(水切板)6と、を備えている。なお、窓シャッター装置は、いわゆるサッシ一体型の窓シャッターであってもよい。この場合、窓サッシの竪枠がガイドレール下地枠を構成し、窓サッシの下枠の室外側部位が窓シャッターの下枠(水切板)を構成する。
図2に示す態様では、窓シャッター装置は、開閉機Mにより巻取シャフト4を回転駆動させる電動式であるが、窓シャッター装置は手動式であってもよい。本明細書において、「室外側」、「室内側」という表現は、実際の室外側、室内側を意味することに加えて、構成要素の相対的な位置を特定する場合にも用いられることに留意されたい。また、本明細書において「室外空間に面しない部位」は、当該室外空間に面しない部位と前記室外空間との間に壁部が介在しており、当該壁部に覆われることで室外空間に直接面しない部位を言う。ある部材の室外空間に面しない部位における壁部は、当該部材の部分あるいは他の部材の部分により形成される。例えば、ガイドレールの室外空間に面しない部分と室外空間との間には、当該ガイドレールの他の部分あるいは/およびガイドレールに受け入れられたスラット端部あるいは/およびガイドレール下地枠の部分が介在し得る。ガイドレール下地枠の室外空間に面しない部分と室外空間との間には、当該ガイドレール下地枠の他の部分あるいは/およびガイドレールの部分が介在し得る。座板の室外空間に面しない部分と室外空間との間には、当該座板の他の部分あるいは/および下枠の部分、あるいはさらに他の部材(例えば、補強板材やガイドレール)の部分が介在し得る。下枠の室外空間に面しない部分と室外空間との間には、当該下枠の他の部分あるいは/および座板の部分、あるいはさらに他の部材(例えば、補強板材やガイドレール)の部分が介在し得る。
[B]ガイドレール構造の構成
[B−1]ガイドレール
ガイドレール3は、アルミ型材から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、図5に示すように、側辺30と、側辺30に対して室外側に位置する側辺31と、底辺32と、から平面視略コ字状の形状を有している。建物の外壁Wとの関係では、側辺30が外壁Wに近い側、側辺31が外壁Wから遠い側、となっている。側辺30、31は、離間対向して、建物の外壁Wに対して略平行状に延びており、対向する側辺30、31間に内部空間が形成されている。ガイドレール3は開口全高に対応する高さを備えており、下枠6からシャッターケース1に達するまで垂直状に延びている。シャッターケース1の下方部位内に位置する側辺30、31の上端部位は互いに離間する方向に湾曲されて湾曲部300、310が形成されており、ガイドレール3の上方部位は拡開状となっている。
[B−1]ガイドレール
ガイドレール3は、アルミ型材から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、図5に示すように、側辺30と、側辺30に対して室外側に位置する側辺31と、底辺32と、から平面視略コ字状の形状を有している。建物の外壁Wとの関係では、側辺30が外壁Wに近い側、側辺31が外壁Wから遠い側、となっている。側辺30、31は、離間対向して、建物の外壁Wに対して略平行状に延びており、対向する側辺30、31間に内部空間が形成されている。ガイドレール3は開口全高に対応する高さを備えており、下枠6からシャッターケース1に達するまで垂直状に延びている。シャッターケース1の下方部位内に位置する側辺30、31の上端部位は互いに離間する方向に湾曲されて湾曲部300、310が形成されており、ガイドレール3の上方部位は拡開状となっている。
側辺30、31の先端部位(内部空間の開口)には、高さ方向に延びるポケット部33、34が対向状に突成されており、ポケット部33、34には、消音材としてのモヘヤ33´、34´(図3参照)が対向状に設けてある。ポケット部33、34によって内部空間の幅が狭められており、内部空間に受け入れられたシャッターカーテン5の幅方向端部の室内外の面部が、ポケット部33、34に設けられたモヘヤ33´、34´に接触するようになっている。本明細書では、内部空間において、ポケット部33、34によって幅が狭められたシャッターカーテン5の幅方向端部を受け入れる空間をガイド空間Gと言う。
ポケット部33は、側辺30の先端に形成されており、高さ方向に延びる第1突片330と、第1突片330の後方に位置して、高さ方向に延びる第2突片331と、の間の空間に形成されている。第1突片330は、側辺30の先端から側辺31に向かって内部空間内に突成されており、第2突片331は、側辺30の内面から側辺31に向かって内部空間内に突成されている。
側辺30には、ポケット部33の後方(内部空間の底側、すなわち底辺32側)に隣接して熱膨張耐火部材8を収容するためのポケット部35が高さ方向に亘って形成されている。図5に示すように、ポケット部35は、側辺30の幅寸法全体で見た時には、側辺30の内面の開口側に位置した部位に形成されている。ポケット部35は、第2突片331と、第2突片331の後方に位置して高さ方向に延びる第3突片332と、の間の空間に形成されている。第3突片332は、側辺30の内面から側辺31に向かって内部空間内に突成されている。図示の態様では、第1突片330、第2突片331、第3突片332の突出寸法は同じである。第2突片331の先端から後方に向かって突縁部3310が形成されており、第3突片332の先端から前方(内部空間の開口側)に向かって突縁部3320が形成されている。第3突片332の先端から後方に向かって突縁部3321が形成されている。図示の態様では、ポケット部35の幅寸法(内部空間の奥行方向の寸法)、すなわち、第2突片331と第3突片332との間の距離は、ポケット部33の幅寸法(内部空間の奥行方向の寸法)、すなわち、第1突片330と第2突片331との間の距離よりも大きい。
ポケット部34は、側辺31の先端に形成され、高さ方向に延びる第1突片340と、第1突片340の後方に位置して、高さ方向に延びる第2突片341と、の間の空間に形成されている。第1突片340は、側辺31の先端から側辺30に向かって内部空間内に突成されており、第2突片341は、側辺31の内面から側辺30に向かって内部空間内に突成されている。図示の態様では、第2突片341の突出寸法は、第1突片340の突出寸法よりも大きい。第2突片341の側部から後方に向かって突縁部3410が形成されている。
図5に示す態様では、側辺30の第1突片330の先端を通って側辺30に平行に延びる面と、側辺31の第2突片341の先端を通って側辺31に平行に延びる面と、の間に、シャッターカーテン5の幅方向両端部を受け入れて案内するガイド空間Gが形成される。
ガイドレール3の外壁Wに近い側の側辺30には外壁Wに対向するように取付片36、37が延出形成されており、ガイドレール3は、取付片36、37によって、外壁Wに対して持ち出し状に取り付けられた左右のガイドレール下地枠2の先端側に取り付けられている。図示の態様では、取付片36は、側辺30の基端部位に形成された折り返し状の係止片であり、取付片37は、側辺30の先端側部位かつポケット部33よりも基端側に位置して側辺30に対して垂直状に外壁Wに向かって延びる連結片である。
[B−2]ガイドレール下地枠
ガイドレール下地枠2は、アルミ型材から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、側辺20、21と、底辺22と、から平面視略コ字状の形状を有しており、側辺20と側辺21との間に内部空間が形成されている。ガイドレール下地枠2は、底辺22を外壁Wに当接させて螺子Sで外壁Wに固定されており、側辺20、21は、離間対向して、外壁Wに対して略垂直状に延びている。ガイドレール下地材2は、外壁Wに取り付けられた状態で、側辺20が外部(室外側)に面しており、側辺21は内部(開口部側)に面している。
ガイドレール下地枠2は、アルミ型材から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、側辺20、21と、底辺22と、から平面視略コ字状の形状を有しており、側辺20と側辺21との間に内部空間が形成されている。ガイドレール下地枠2は、底辺22を外壁Wに当接させて螺子Sで外壁Wに固定されており、側辺20、21は、離間対向して、外壁Wに対して略垂直状に延びている。ガイドレール下地材2は、外壁Wに取り付けられた状態で、側辺20が外部(室外側)に面しており、側辺21は内部(開口部側)に面している。
側辺20、21の先端部位には、ガイドレール3の取付片36、37に対して装着される取付片23、24が形成されており、ガイドレール3の取付片36、37をそれぞれガイドレール下地枠2の取付片23、24に取り付けることで、ガイドレール下地枠2の先端側にガイドレール3が取り付けられる。図示の態様では、取付片23は折り返し状の係止片、取付片24は連結片であり、ガイドレール3の取付片36をガイドレール下地枠2の取付片23に長さ方向からスライド係止させた状態で、ガイドレール3の取付片37とガイドレール下地枠2の取付片24とを面同士で当接させて重ね合わせて螺子Sで固定している。ガイドレール下地枠2の側辺20の外面と、ガイドレール3の底辺32の外面は面一となっている。ガイドレール下地枠2とガイドレール3との連結構成は、図示の態様の他にも様々な構成を取り得ることが当業者に理解される(図5A参照)。
[B−3]ガイドレールの補強板材
図4、図5に示すように、ガイドレール3の内部空間には、補強板材7が設けてある。補強板材7は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、側辺70、71と、底辺72と、から平面視略コ字状の形状を有している。補強板材7は、ガイドレール3の略全高に亘って設けてある。補強板材7の底辺72の上方部位は、ガイドレール3の側辺30、31の上方部位の湾曲部300、310に対応して、上方に向かって外側に開いた傾斜辺720となっており、図2に示すように、傾斜辺720はシャッターケース1内に位置している。補強板材7の底辺72の上端を側辺70、71の上端よりも上方に伸ばすことで、底辺72の上方部位に段差が形成されることを防止している。
図4、図5に示すように、ガイドレール3の内部空間には、補強板材7が設けてある。補強板材7は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、側辺70、71と、底辺72と、から平面視略コ字状の形状を有している。補強板材7は、ガイドレール3の略全高に亘って設けてある。補強板材7の底辺72の上方部位は、ガイドレール3の側辺30、31の上方部位の湾曲部300、310に対応して、上方に向かって外側に開いた傾斜辺720となっており、図2に示すように、傾斜辺720はシャッターケース1内に位置している。補強板材7の底辺72の上端を側辺70、71の上端よりも上方に伸ばすことで、底辺72の上方部位に段差が形成されることを防止している。
補強板材7の側辺70、71は、ガイドレール3の側辺30、31に平行しており、補強板材7の底辺72は、ガイドレール3の底辺32に平行している。補強板材7の側辺70、71の外面間の寸法及び底辺72の幅寸法は、ガイドレール3の側辺30、31の内面間の寸法に略対応しており(内面間の寸法よりも僅かに小さい寸法となっている)、ガイドレール3の内部空間に補強板材7を受け入れた時には、底辺72の外面が底辺32の内面に当接ないし近接し、側辺70の外面が側辺30の内面に当接ないし近接し、側辺71の外面が側辺31の内面に当接ないし近接した状態となる。
補強板材7の板厚は、補強板材7をガイドレール3の内部空間に設けた時に、補強板材7の側辺70の内面がポケット部33よりも突出せず、側辺71の内面がポケット部34よりも突出しないような寸法となっている。すなわち、補強板材7の側辺70、71はガイド空間G内には突出しない。また、補強板材7の側辺70の先端は突縁部3321に覆われ、側辺71の先端は突縁部3410に覆われており、ガイド空間内に受け入れられたスラット50が側辺70、71の先端に引っ掛かることを防止している。図示の態様では、補強板材7は、側辺70をガイドレール3の側辺30に当接させてリベットRで連結されており、側辺71と側辺31との間には僅かな隙間が形成されている。
補強板材7の側辺70は、側辺71よりも幅寸法(内部空間の奥行方向の寸法)が短いが、図3(A)〜(C)、図6に示すように、シャッターカーテン5の幅方向両端部がガイドレール3のガイド空間に受け入れられた状態で、側辺70はシャッターカーテン5(スラット50)の室内側面部に対向しており、側辺71はシャッターカーテン5(スラット50)の室外側面部に対向している。すなわち、補強板材7の第1側辺70および第2側辺71は、ガイド空間G内に受け入れられたスラット50の面部に対向する部分を有している。あるいは、第1側辺70は、必ずしも、ガイド空間G内に受け入れられたスラット50の面部に対向していなくてもよい。側辺71はガイドレールの側辺31の基端から先端側のポケット部34の後方にまで延びる寸法を備えている。側辺71の先端は、ポケット部34を形成する第2突片341(突縁部3410)と側辺31との間の溝に受け入れられている。スラット50は、長さ方向両端部がガイドレール3のガイド空間Gに受け入れられた状態で開口幅方向に移動し得るが、ガイド空間G内のスラット端部の位置にかかわらず、側辺71は常時スラット50の端部に対向するような長さを備えている。図5に示すように、側辺70は、側辺30の幅寸法の略半分の幅寸法を備えている。側辺70の先端は、ポケット部35を形成する第3突片332(突縁部3321)と側辺30との間の溝に受け入れられている。図示の態様では、側辺70、71、底辺72から断面視略コ字状の補強板材を示したが、火災時の熱の影響を受けやすい部位を補強するという機能において、補強板材は、少なくとも、室外空間に面する部位の内面に設けてあればよい。例えば、図5(側辺31と底辺32が室外空間に面しており、側辺30は室外空間に面していない)において、側辺71と底辺72とから断面視L形状の補強板材を採用してもよい(この場合、高さ方向に延びる補強板材の上下端部を上枠、下枠に固定してもよい。)。一方、上述のように、補強板材7は、側辺70をガイドレール3の側辺30に当接させてリベットRで連結されている。ガイドレール3の側辺30は室外空間に面していないため、側辺31、底辺32に比べて室外側で発生した火災の熱の影響を受けにくく、溶融しにくい側辺30に対して補強板材7を連結することで、ガイドレール3に対する補強板材7の連結を維持し、もって、補強板材7の側辺71によるガイド機能を保持し、スラット端部をガイド空間G内に維持することができる。
[B−4]ガイドレールの熱膨張耐火部材
ガイドレール3の側辺30の内面には、内部空間の開口側に位置してポケット部35が形成されており、ポケット部35には、難燃性の熱膨張耐火部材8が収容されている。熱膨張耐火部材8は、ポケット部35から離脱しないような態様で収容されていれば、ポケット部35に対して固定ないし接着しなくてもよい。あるいは、ガイドレール3の側辺30の内面には、内部空間の開口側に位置して熱膨張耐火部材8が収容できる収容空間が位置していればよく、熱膨張耐火部材8をガイドレール3の側辺30の内面にガイド空間Gに突出しないように直接接着したり固定してもよい。図示の態様では、熱膨張耐火部材8は、所定の板厚を備え、高さ方向に延びる長尺状の板体ないしシート体である。熱膨張耐火部材8は、例えば、温度が150℃〜250℃の温度に加熱されることで発泡して膨張する材である。熱膨張耐火部材8は、通常時には、ポケット部35内に収容された状態にあり、ガイド空間Gに突出しないような板厚を備えている。
ガイドレール3の側辺30の内面には、内部空間の開口側に位置してポケット部35が形成されており、ポケット部35には、難燃性の熱膨張耐火部材8が収容されている。熱膨張耐火部材8は、ポケット部35から離脱しないような態様で収容されていれば、ポケット部35に対して固定ないし接着しなくてもよい。あるいは、ガイドレール3の側辺30の内面には、内部空間の開口側に位置して熱膨張耐火部材8が収容できる収容空間が位置していればよく、熱膨張耐火部材8をガイドレール3の側辺30の内面にガイド空間Gに突出しないように直接接着したり固定してもよい。図示の態様では、熱膨張耐火部材8は、所定の板厚を備え、高さ方向に延びる長尺状の板体ないしシート体である。熱膨張耐火部材8は、例えば、温度が150℃〜250℃の温度に加熱されることで発泡して膨張する材である。熱膨張耐火部材8は、通常時には、ポケット部35内に収容された状態にあり、ガイド空間Gに突出しないような板厚を備えている。
窓開口部全閉状態において、火災時に熱膨張耐火部材8が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材8は発泡・膨張して肉厚の状態となり、図6に示すように、ポケット部35からはみ出すように膨張して、側辺30の先端側部位(ポケット部33を含む)と、ガイドレール3の内部空間に受け入れられているシャッターカーテン5(スラット50)の幅方向端部の室内側面部と、の間の空間を開口部全高に亘って閉塞し、ガイドレール3の内部空間を通る火の回りを防止してガイドレール3の防火性能を確保する。
[B−5]ガイドレール下地枠の補強板材
図5に示すように、ガイドレール下地枠2の内部空間、すなわち、側辺20、21、底辺22で囲まれる空間には、補強板材9が設けてある。補強板材9は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、側辺90と、底辺91と、から平面視略L字状の形状を有している。補強板材9の側辺90は、ガイドレール下地枠2の側辺20の内面に当接ないし近接しており、補強板材9の底辺91は、ガイドレール下地枠2の底辺22の内面に当接ないし近接している。補強板材9は、ガイドレール下地枠2の室外空間に面する部位が溶融して貫通した時に、かかる貫通を塞ぐ遮蔽体として機能する。
図5に示すように、ガイドレール下地枠2の内部空間、すなわち、側辺20、21、底辺22で囲まれる空間には、補強板材9が設けてある。補強板材9は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されており、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、側辺90と、底辺91と、から平面視略L字状の形状を有している。補強板材9の側辺90は、ガイドレール下地枠2の側辺20の内面に当接ないし近接しており、補強板材9の底辺91は、ガイドレール下地枠2の底辺22の内面に当接ないし近接している。補強板材9は、ガイドレール下地枠2の室外空間に面する部位が溶融して貫通した時に、かかる貫通を塞ぐ遮蔽体として機能する。
補強板材9の側辺90の幅寸法は、ガイドレール下地枠2の側辺20の幅寸法と略同じ寸法を備えており、底辺91の幅寸法は、底辺22の幅寸法と略同じ寸法を備えている。より具体的には、図示の態様では、補強板材9の側辺90の幅寸法は、ガイドレール下地枠2の側辺20の幅寸法よりも少し小さい寸法であるが、側辺20のほぼ全幅に亘って延びている。補強板材9の底辺91の幅寸法は、ガイドレール下地枠2の底辺22の幅寸法よりも僅かに小さい寸法であるが、底辺22のほぼ全幅に亘って延びている。補強板材9は、リベットRによって、底辺91がガイドレール下地枠2の底辺22に連結されている。また、ガイドレール下地枠2の底辺22を外壁Wに連結する螺子Sは、補強板材9の底辺91、ガイドレール下地枠2の底辺22を貫設している。ガイドレール下地枠2の底辺22は室外空間に面していないため、側辺20に比べて室外側で発生した火災の熱の影響を受けにくく、溶融しにくい底辺22に対して補強板材9の底辺91を連結することで、ガイドレール下地枠2に対する補強板材9の連結を維持し、もって、補強板材9の側辺90によるガイドレール下地枠2の補強機能(側辺90が溶融した場合の遮蔽機能)を保持することができる。
図2、図4に示すように、図示の態様では、補強板材9は、ガイドレール下地枠2の上方部位に対応する高さ寸法を備えており、火災時において、より高温に晒されやすいガイドレール下地枠2の上方部位にのみに設けてあるが、補強板材9は、ガイドレール下地枠2の全高に亘って設けてもよい。
[B−6]他の実施形態
ガイドレール3の他の実施形態を図5Aに示す。ガイドレール3は、側辺30と、側辺30に対して室外側に位置する側辺31と、第1底辺32Aと、から平面視略コ字状の形状を有しており、内部空間を形成している。側辺30、31の基端側は側辺32Aを超えて延長側辺30A、31Aが延出形成されており、延長側辺30A、31Aの基端側を第2底辺32Bが連結している。延長側辺30Aには取付辺36A、37Aが形成されており、取付辺36Aが取付辺23Aに、取付辺37Aが取付辺24Aに取り付けられる。上述の実施形態と同様に、ガイドレール3の内部空間には、側辺70、71と、底辺72と、から平面視略コ字状の形状を有する補強板材7が設けられており、側辺70と側辺30とがリベットRによって連結されている。図5Aの態様では、側辺31が室外空間に面しており、第1底辺32A、側辺30は室外空間には面していない。すなわち、補強板材7は、側辺70をガイドレール3の室外空間に面しない側辺30に対して連結することでガイドレール3に設けられている。なお、補強板材7を、底辺72をガイドレール3の室外空間に面しない底辺32Aに対して連結することでガイドレールに設けてもよい。
ガイドレール3の他の実施形態を図5Aに示す。ガイドレール3は、側辺30と、側辺30に対して室外側に位置する側辺31と、第1底辺32Aと、から平面視略コ字状の形状を有しており、内部空間を形成している。側辺30、31の基端側は側辺32Aを超えて延長側辺30A、31Aが延出形成されており、延長側辺30A、31Aの基端側を第2底辺32Bが連結している。延長側辺30Aには取付辺36A、37Aが形成されており、取付辺36Aが取付辺23Aに、取付辺37Aが取付辺24Aに取り付けられる。上述の実施形態と同様に、ガイドレール3の内部空間には、側辺70、71と、底辺72と、から平面視略コ字状の形状を有する補強板材7が設けられており、側辺70と側辺30とがリベットRによって連結されている。図5Aの態様では、側辺31が室外空間に面しており、第1底辺32A、側辺30は室外空間には面していない。すなわち、補強板材7は、側辺70をガイドレール3の室外空間に面しない側辺30に対して連結することでガイドレール3に設けられている。なお、補強板材7を、底辺72をガイドレール3の室外空間に面しない底辺32Aに対して連結することでガイドレールに設けてもよい。
ガイドレール下地枠2は、外壁Wに対して垂直方向に延びる側辺20Aと、側辺20Aの先端側の分岐辺20B(側辺20Aに対して垂直状に延びている)と、側辺20Aの基端に形成した基辺20Cと、から形成されている。ガイドレール下地枠2は、基辺20Cを外壁Wに当接させて図示しない螺子により外壁Wに固定されている。側辺20Aの基端側の室外側面には断面視コ字状の係止部材200が螺子Sにより連結されており、側辺20Aの基端側の室外側面には基辺20Cを外壁Wに固定する螺子(図示せず)を隠蔽するように高さ方向に延びる化粧部材201が係止される。化粧部材201と外壁Wとの間にはコーキング202が施される。側辺20Aの先端には取付辺23Aが、分岐辺20Bの先端には取付辺24Aが形成されている。側辺20Aの内側面、分岐辺20Bの内側面には、側辺90Aと、底辺91Aと、から平面視略L字状の形状を有している補強板材9が設けてある。補強板材9は、底辺91Aと室外空間に面しない分岐辺20Bとを連結することで、ガイドレール下地枠2に連結されている。さらに、側辺20Aの基端側部位は、係止部材200を当該基端側部位に連結する螺子Sを用いて補強板材9の側辺90Aの基端側部位に連結されている。ガイドレール下地枠2の側辺20Aの基端側の螺子Sが連結される部位、及び、螺子Sが連結される基辺20Cは、いずれも化粧部材201に覆われており、直接室外空間に面しない。補強板材9は、側辺20Aの高さ方向の上方部位にのみ設けてあるが、側辺20Aの全高に亘って設けてもよい。
図5Aの実施形態では、側辺31、延長側辺31A、第2底辺32B、側辺20A、が室外空間に面している。延長側辺31A、第2底辺32Bの内面には補強板材は設けられていないが、延長側辺31A、第2底辺32Bの内側には、第1底辺32A、延長側辺30Aが位置しており、仮に延長側辺31A、第2底辺32Bがある程度溶融しても、第1底辺32A、延長側辺30Aが、ガイドレール3とガイドレール下地枠2の連結を所定時間保持することができる。
図5、図5A、図6では、熱膨張耐火部材8は、ガイドレール3の内部空間において、ガイドレール3の側辺30の内面に熱膨張耐火部材8を設けているが、熱膨張耐火部材8は、ガイドレール3の内部空間において、補強板材7の内面に設けてもよい。図6Aに示すように、ガイドレール3の内部空間には、側辺30、側辺31、底辺32に沿うように、側辺70、側辺71、底辺72から断面視コ字状の補強板材7がガイド空間G(図6Aではガイド空間の幅をGとして示している)に突出しないように設けてある。側辺30と側辺70とを当接させてリベットRで連結している。補強板材7の内面(高さ方向に延びる)とガイド空間G(高さ方向に延びる)との間には高さ方向に延びる空間が形成されており、当該空間が熱膨張耐火部材8の収容空間を形成している。すなわち、熱膨張耐火部材8の厚さが当該空間の厚さ以下であれば、補強板材7の内面に設けた熱膨張耐火部材8は常温下でガイド空間Gに突出することがない。
図示のように、補強板材7の側辺70の内面には、熱膨張耐火部材(実線)8がガイド空間Gに突出しないように設けてある。熱膨張耐火部材8を取り付ける部位は限定されず、熱膨張耐火部材(点線)8は、側辺71の内面に取り付けてもよく、あるいは、底辺72の内面に取り付けてもよい。図6Aでは、3つの熱膨張耐火部材8が図示してあるが、いずれか1つ以上の熱膨張耐火部材8が設けてあればよく、また、複数個の熱膨張耐火部材8を設けてもよい。熱膨張耐火部材8を補強板材7の内面に取り付ける態様では、ガイドレール3の側辺31が溶融したとしても補強板材7の側辺71がガイド機能を維持しているので、スラット端部がガイド空間Gに維持され、例えば、側辺71の内面に熱膨張耐火部材8を設けた場合には、スラット端部の室外側面部と側辺71との間の隙間を加熱により膨張した熱膨張耐火部材8で塞ぐことができる。
[C]シャッターカーテンの構成
[C−1]スラット
シャッターカーテン5は、所定高さを備え、開口部幅方向に延びる長尺板状のスラット50を、高さ方向に回動可能に連結することで形成されている。シャッターカーテン5の上端は巻取シャフト4に連結されており、シャッターカーテン5の下端部位には座板51が設けてある。窓開口部全開状態では、シャッターカーテン5は巻取シャフト4に巻き取られた状態にある。スラット50は、長さ方向両端部がガイドレール3の内部空間内まで延びるような幅寸法を有しており、シャッターカーテン5の昇降時及び窓開口部全閉時には、スラット50の幅方向両端部位は、ガイドレール3のガイド空間内に受け入れられている。図3、図6に示すスラット50は高耐風圧スラットであり、室外側面部に係止凹部500が形成されており、ガイドレール3の側辺30の先端のポケット部34を形成する第1突片340、第2突片341に係止凹部500が係止可能となっている。図6では、風圧等を受けてシャッターカーテン5が膨らんでスラット50がガイド空間Gから抜け出る方向に移動した状態を示し、この状態で、スラット端部の室外側面部の係止凹部500が第1突片340、第2突片341に係止することで、スラット端部がガイド空間Gから抜け出ることを防止している。また、スラット端部には樹脂製の消音材501が設けてある。
[C−1]スラット
シャッターカーテン5は、所定高さを備え、開口部幅方向に延びる長尺板状のスラット50を、高さ方向に回動可能に連結することで形成されている。シャッターカーテン5の上端は巻取シャフト4に連結されており、シャッターカーテン5の下端部位には座板51が設けてある。窓開口部全開状態では、シャッターカーテン5は巻取シャフト4に巻き取られた状態にある。スラット50は、長さ方向両端部がガイドレール3の内部空間内まで延びるような幅寸法を有しており、シャッターカーテン5の昇降時及び窓開口部全閉時には、スラット50の幅方向両端部位は、ガイドレール3のガイド空間内に受け入れられている。図3、図6に示すスラット50は高耐風圧スラットであり、室外側面部に係止凹部500が形成されており、ガイドレール3の側辺30の先端のポケット部34を形成する第1突片340、第2突片341に係止凹部500が係止可能となっている。図6では、風圧等を受けてシャッターカーテン5が膨らんでスラット50がガイド空間Gから抜け出る方向に移動した状態を示し、この状態で、スラット端部の室外側面部の係止凹部500が第1突片340、第2突片341に係止することで、スラット端部がガイド空間Gから抜け出ることを防止している。また、スラット端部には樹脂製の消音材501が設けてある。
[C−2]座板
[C−2−1]座板の全体構成
図7、図8、図11に示すように、座板51は、窓開口部の幅方向に延出する長尺状かつ垂直状の板状部510を備え、板状部510の上端には直上のスラット50の下端に係合する係合部511が一体形成され、板状部510の下端部位は室内側に湾曲されて湾曲部512を形成しており、湾曲部512は、板状部510に比べて肉厚であり、曲面状の周面を備えている。
[C−2−1]座板の全体構成
図7、図8、図11に示すように、座板51は、窓開口部の幅方向に延出する長尺状かつ垂直状の板状部510を備え、板状部510の上端には直上のスラット50の下端に係合する係合部511が一体形成され、板状部510の下端部位は室内側に湾曲されて湾曲部512を形成しており、湾曲部512は、板状部510に比べて肉厚であり、曲面状の周面を備えている。
板状部510の下半部には、室内側面部から室内側へ向かって水平状に延びる第1片513が形成されている。第1片513の室内側端部には突部5130が下向きに突成されている。突部5130は第1片513の水平部よりも肉厚であり、突部5130は全体的に曲面状の周面を備えている。
板状部510の室内側面部には、さらに、第1片513の下方に位置して、室内側面部より室内側に向かって水平状に延びる水平片5140と、水平片5140の先端から立ち上がり状に上方に延びる垂直片5141と、から側面視L形状を備えた第2片514が形成されている。第2片514の水平片5140の突出寸法は第1片513の突出寸法よりも小さい。
板状部510の室内側面部には、第1片513の上方に位置して、座板51(板状部510)の長さ方向に亘って水平状に延出する凹部状のラッチバー収容部515が形成されており、ラッチバーLがラッチバー収容部515内に長さ方向に移動可能に収容されている。開口部全閉状態で、ラッチバーLの先端をガイドレール3内(補強板材7の底辺72の内面)に設けたラッチ受け部材38(図9参照)の下方に突出させることで、シャッターカーテン5の持ち上げを防止している。図示の態様では、図8に示すように、板状部510の垂直面状の室内側面部に対する、湾曲部512の突出寸法、第2片514の突出寸法、ラッチバー収容部515の突出寸法は、略同じであり、これらの室内側端部は同一鉛直線上に位置している。
図7において、ガイドレール3のガイド空間の幅と、座板51の厚さ方向(室内外方向)の寸法を比較すると明らかなように、座板51は、第1片513を除いて、ガイドレール3のガイド空間G内に納まる寸法を備えている。すなわち、側面視において、座板51の湾曲部512の室内側端部、第2片514の室内側端部、ラッチバー収容部515の室内側端部を通る鉛直線は、ガイドレール3の側辺30、31間のガイド空間G内に位置している。座板51の長さ方向(開口幅方向)の両端部位は、第1片513を除いて、ガイドレール3のガイド空間G内に延びている。
板状部510の室外側面部には、幅方向両端側かつガイドレール3の外側に位置して、開口部開放時に開口部上方のまぐさ部10Aに当接するストッパ10が設けてある。ストッパ10の水平状の上面は、第1片513の上面よりも上方に位置しており、ラッチバー収容部515の下端と略同じ高さに位置している。ストッパ10の下端部位は、第1片513の上面と略同じ高さに位置している。
[C−2−2]座板の補強板材
座板51の板状部510の室内側面部に形成された水平状の第1片513の下面、より具体的には、第1片513の下面、第2片514、板状部510の室内側面部(第1片513の下面と第2片514の水平片5140の上面との間の部位)で囲まれる空間には、補強板材11が設けてある。補強板材11は、例えば、スチール鋼板から形成されている。補強板材11は、座板51の長さ方向(開口部幅方向)に延びる長尺部材であり、水平辺110と、垂直辺111と、から側面視略L字状の形状を有している。
座板51の板状部510の室内側面部に形成された水平状の第1片513の下面、より具体的には、第1片513の下面、第2片514、板状部510の室内側面部(第1片513の下面と第2片514の水平片5140の上面との間の部位)で囲まれる空間には、補強板材11が設けてある。補強板材11は、例えば、スチール鋼板から形成されている。補強板材11は、座板51の長さ方向(開口部幅方向)に延びる長尺部材であり、水平辺110と、垂直辺111と、から側面視略L字状の形状を有している。
図示の態様では、図3(C)、図9、図10に示すように、補強板材11の水平辺110は第1片513とほぼ同じ長さ寸法を有しており、水平辺110の長さ方向両端部はガイドレール3のガイド空間には入っていない。一方、垂直辺111の長さ方向両端部はガイドレール3のガイド空間内に延びている。補強板材11の水平辺110は、座板51の板状部510の第1片513の下面に当接ないし近接しており、補強板材11の垂直辺111は、板状部510の室内側面部に当接ないし近接している。補強板材11の水平辺110の先端は、第1片513の突部5130に近接しており、垂直辺111の下端は、第2片514の水平片5140の上面の基端部に近接している。補強板材11は、リベットRによって、水平110を座板51の第1片513に連結することで、座板51に取り付けられている。補強板材11の水平辺110及び垂直辺111の上半部は第1片513によって覆われており、垂直辺111の下半部は第2片514の垂直片5141に覆われているので、補強板材11は目につきにくく、美観を損ねることがない。
[C−2−3]座板の熱膨張耐火部材
座板51は、窓開口部閉鎖状態において、室外空間に面する部位と、室外空間に面しな
い部位と、を備えている。下枠6は、窓開口部全閉状態において、室外空間に面する部位と、室外空間に面しない部位と、を備えている。座板51の前記室外空間に面しない部位と下枠6の前記室外空間に面しない部位との間には間隙が形成されており、座板51の前記室外空間に面しない部位には前記間隙に面して熱膨張耐火部材12が設けてある。窓開口部全閉状態において、火災時の熱で熱膨張耐火部材12が膨張することで、前記間隙の少なくとも一部を閉塞するようになっている。以下、図面に基づいて説明する。
座板51は、窓開口部閉鎖状態において、室外空間に面する部位と、室外空間に面しな
い部位と、を備えている。下枠6は、窓開口部全閉状態において、室外空間に面する部位と、室外空間に面しない部位と、を備えている。座板51の前記室外空間に面しない部位と下枠6の前記室外空間に面しない部位との間には間隙が形成されており、座板51の前記室外空間に面しない部位には前記間隙に面して熱膨張耐火部材12が設けてある。窓開口部全閉状態において、火災時の熱で熱膨張耐火部材12が膨張することで、前記間隙の少なくとも一部を閉塞するようになっている。以下、図面に基づいて説明する。
第1片513の下面の基端側部位、第2片514、板状部510の室内側面部(第1片513の下面と第2片514の水平片5140の上面との間の部位)で囲まれる空間にポケット部が形成されており、当該ポケット部には、難燃性の熱膨張耐火部材12が収容されている。窓開口部全閉状態で凹部600内に受け入れられた板状部510の下方部位の一部、第1片513は、室外空間に面しない部位となっており、これらの部位は、下枠6の室内側前辺63、上辺60(室外空間に面しない部位)との間で間隙を形成しており、座板51には当該間隙に面するように熱膨張耐火部材12が設けてある。図示の態様では、熱膨張耐火部材12は、所定の板厚を備え、座板51の長さ方向(開口幅方向)に延びる長尺状の板体ないしシート体である。図9、図10に示すように、熱膨張耐火部材12の長さ方向両端部は、ガイドレール3のガイド空間G内まで延びている。
熱膨張耐火部材12の配置としては、幾つかの態様が考えられる。1つの態様では、座板51の略全長に亘って設けてある。熱膨張耐火部材12は、必ずしも座板51の略全長に対応する長さを備えていなくてもよく、1つの態様では、熱膨張耐火部材12は、座板51の長さ方向において、座板51の面部に設けられた樹脂製要素に対応する領域を含むように設けられる。樹脂製要素としては、座板51の室外側面部に設けられたストッパ10(後述する)、室内側面部に設けられた施錠装置の要素(例えば、樹脂製操作レバー、施錠装置の樹脂カバー)が例示される。樹脂製要素は、座板51を形成するアルミよりも容易に溶融して着火するおそれがある。図示の態様では、座板51の板状部510の長さ方向の両端側に位置してストッパ10(少なくとも一部が樹脂から形成されている)が設けてあり、熱膨張耐火部材12は、座板51の長さ方向両端部に位置し、かつ、ストッパ10の下方に対応する部位を含むように設けられる。あるいは、座板の長さ方向中間部位に樹脂製要素(ストッパ、樹脂製操作レバー、施錠装置の樹脂カバー等)が設けられているような場合には、熱膨張耐火部材は、かかる部材の下方に対応する部位を含むように設けてもよい。
図示の態様では、熱膨張耐火部材12の室外側面部は補強板材11の垂直辺111の室内側面部に当接ないし近接しており、第2片514の水平片5140の突出寸法>垂直辺111の板厚+熱膨張耐火部材12の板厚、となっている。1つの態様では、熱膨張耐火部材12はリベットRによって補強板材11の垂直辺111と共に座板51の板状部510に固定されている。熱膨張耐火部材12は、ポケット部に収容された状態で、上半部が第2片514の垂直片5141の上方に露出しており、熱膨張耐火部材12の上端は補強板材11の水平辺110の基端側部位に近接している。
熱膨張耐火部材12は、例えば、温度が150℃〜250℃の温度に加熱されることで発泡する材である。熱膨張耐火部材12は、通常時には、ポケット部内に収容された状態にあるが、開口部全閉状態において、火災時に熱膨張耐火部材12が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材12は発泡して肉厚の状態となり、図11に示すように、ポケット部からはみ出すように膨張して、座板51の下方部位と下枠6との間の空間を開口部全幅に亘って閉塞し、下枠6の内部空間を通る火の回りを防止して下枠6の防火性能を確保する。本実施形態では、座板51の室外空間に面しない部位と下枠6の室外空間に面しない部位との間に間隙が形成されており、かかる間隙は、室外側で発生した火災の熱の影響を比較的に受けにくい室外空間に面しない部位によって形成されているため、火災時にかかる間隙が維持され(仮に間隙を形成する部材が溶融したような場合には、間隙が大きくなって熱膨張耐火部材12で閉塞することが困難になり得る)、その維持された間隙を膨張した熱膨張耐火部材12が良好に閉塞する。熱膨張耐火部材12としては、例えば、積水化学工業株式会社のフィブロック(登録商標)を用いることができる。
[C−2−4]座板のストッパ
座板51の板状部510の室外側面部の幅方向両端部には、窓開口部開放時に、窓開口部上方のまぐさ部10Aに当接してシャッターカーテン5の上昇を規制するストッパ10が設けてある。図8〜図11に示すストッパ10は、難燃性樹脂製のストッパ本体14と、金属製のストッパ保持体15と、から組み立てられている。
座板51の板状部510の室外側面部の幅方向両端部には、窓開口部開放時に、窓開口部上方のまぐさ部10Aに当接してシャッターカーテン5の上昇を規制するストッパ10が設けてある。図8〜図11に示すストッパ10は、難燃性樹脂製のストッパ本体14と、金属製のストッパ保持体15と、から組み立てられている。
図12に示すように、ストッパ本体14は、水平面状の上部140と、左右の側部141と、後部142と、下部143と、を備え、下部143は室外側に向かって下向き傾斜面1430を備えている。側部141の下端縁1410は傾斜面1430と平行状に傾斜している。
ストッパ保持体15は、室外側に向かって下向き傾斜状の保持辺150と、保持辺150の左右の立ち上がり状の側辺151と、保持辺150の後端側から立ち上がる垂直状の取付辺152と、を備えている。側辺151の上端縁1510は傾斜状の保持辺150と平行状に傾斜している。図8、図11に示すように、ストッパ保持体15の保持辺150は、板状体510の室外側面部から下枠6に形成された凹部600を越えて室外側に突出するように延びている。保持辺150の幅寸法は、ストッパ本体14の幅寸法と略同じである。
ストッパ本体14とストッパ保持体15とは、ストッパ本体14の下部143の傾斜面1430をストッパ保持体15の側辺151間に位置させて、傾斜状の保持辺150上に載せ、傾斜状の下端縁1410と傾斜状の上端縁1510を接触ないし近接させた状態で、ストッパ本体14の後部142を室外側からストッパ保持体15の取付辺152に当接させて螺子Sで一体化される。
図示の態様では、ストッパ本体14とストッパ保持体(ストッパ本体14の受け部材を形成する)15とが一体化されてストッパ10を形成するものを示したが、ストッパ10とは別体で、樹脂製ストッパの下方に離間した位置で、少なくとも前記樹脂製ストッパの幅寸法とほぼ同じ幅寸法を備えると共に、座板の室外側面部から下枠の前端を越えて室外側に突出するように延びる受け部材(好ましくは、室外側へ向かって下向き傾斜面を備えている)を設け、火災時の熱で溶けたストッパが前記下枠に落下することを規制してもよい。
[D]下枠の構成
[D−1]下枠の全体構成
窓シャッターの下枠6は、開口部の幅方向に水平状に延びる長尺枠体であって、窓開口部の全幅を越えてガイドレール3の下方にまで延びている。図7、図8、図11に示すように、下枠6は、水切り面を形成する上辺60と、上辺60に対して室外側に形成された凹部600と、を有している。凹部600は、シャッターカーテン5の昇降経路の直下に位置しており、窓開口部の全幅を越えてガイドレール3の下方にまで達している。凹部600には、窓開口部全閉状態においてシャッターカーテン5の下端の座板51の下方部位が受け入れられる。
[D−1]下枠の全体構成
窓シャッターの下枠6は、開口部の幅方向に水平状に延びる長尺枠体であって、窓開口部の全幅を越えてガイドレール3の下方にまで延びている。図7、図8、図11に示すように、下枠6は、水切り面を形成する上辺60と、上辺60に対して室外側に形成された凹部600と、を有している。凹部600は、シャッターカーテン5の昇降経路の直下に位置しており、窓開口部の全幅を越えてガイドレール3の下方にまで達している。凹部600には、窓開口部全閉状態においてシャッターカーテン5の下端の座板51の下方部位が受け入れられる。
より具体的には、下枠6は、室外側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる上辺60と、上辺60の下方に位置して水平状に延びる下辺61と、上辺60の室内側端部と下辺61の室内側端部とを連結する垂直状の後辺62と、下辺61の先端から室外側に向かって延びる延長下辺610と、上辺60の室外側端部と下辺61の室外側端部とを連結する垂直状の室内側前辺63と、延長下辺610の室外側先端部から垂直状に立ち上がる室外側前辺64と、上辺60の室内側端部から上方に垂直状に延びる立ち上がり辺65、とを備えている。
室外側前辺64と室内側前辺63との間の空間の上方は開放状となっており、室外側前辺64と、室内側前辺63と、延長下辺610と、から凹部600が形成されている。室外側前辺64は、凹部600に受け入れられた座板51に対して室外側に位置し、室内側前辺63は、凹部600に受け入れられた座板51に対して室内側に位置する。凹部600の底を形成する延長下辺610は、室外側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びている。室外側前辺64の上端にはL形状の折り返し片640が室内側に向かって折り曲げ状に形成されている。折り返し片640は、室外側前辺64の上端から室内側(凹部600側)へ延びる水平片6400と、水平片6400の先端から垂下する垂直片6401と、からなる。
座板51の板状部510の室内側面部は垂直面であると共に、下端の室内側へ湾曲した湾曲部512は曲面状の周面を有しており、シャッターカーテン5の昇降時に、座板51が下枠6の室外側前辺640の上端の折り返し片640に引っ掛かることがないようになっている。
座板51の下方部位は窓開口部全閉時には、下枠6に形成された凹部600内に受け入れられている。より具体的には、図7、図8に示すように、窓開口部全閉状態では、座板51の板状部510において、第1片513よりも下方の部位は凹部600内に延びている。かかる下方部位の室内側部位、すなわち、第2片514の垂直片5141及び下端の湾曲部512は、下枠6の内側前辺63に近接対向している。座板51の第1片513よりも下方の部位の室外側面部は、室外側前辺64に対して離間対向しており、座板51の下端の湾曲部512は、延長下辺610から離間している。座板51の下方部位は凹部600内に受け入れられているので、座板51の下端と凹部600の底面との間に隙間が形成されていても、室内側を直線的に連通する空間は形成されない。
窓開口部全閉状態において、第2片514の垂直片5141の上端は、下枠6の上辺60よりも少し下方に位置しており、垂直片5141は下枠6の室内側前辺63に離間対向している。座板51の第1片513の先端側部位は、下枠6の上辺60の前方部位の上方に位置して当該上辺60に対向するように延びている。熱膨張耐火部材12の上半部は、第2片514の垂直片5141の上端を越えて、下枠6の室内側前辺63に離間対向し、さらに下枠6の上辺60を越える高さまで延びている。ストッパ10の下端部位は、下枠6の室外側前辺64の上方に位置している。図8に示す態様において、凹部600に受け入れられた座板51の下方部位、座板51の第1片513、下枠6の室内側前辺63、上辺60、が室外空間に面しない部位となっている。
下枠6は、立ち上がり片65を介して螺子Sで外壁Wに固定されている。また、下枠6は連結板材16を介してガイドレール下地枠2の下端部位に連結されている。より具体的には、図7に示すように、連結板材16は垂直辺160と水平辺161とからなり、垂直辺160を介してガイドレール下地枠2の側辺21の内面にリベットRで固定されている。連結板材16の水平辺161は螺子Sによって下枠6の上辺60の長さ方向両端部に固定されている。連結板材16は下枠6の上辺60の見込寸法にほぼ対応する長さを備えており、長さ方向における室外側端部が螺子Sにより下枠6の上辺60の凹部600に近い側に固定されている。下枠6の長さ方向両端部を連結板材16によりガイドレール下地枠2の下端に連結することで、下枠6が熱変形して室外側へ垂れることを防止する。
[D−2]下枠の補強板材
下枠6には、補強板材13が設けてある。補強板材13は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されている。図示の態様では、図3(E)に示すように、補強板材13は、下枠6の長さ方向(開口幅方向)に亘って、間隔を存して複数個配置されているが、下枠6の長さ全体に亘って補強板材を設けてもよい。補強板材が下枠6の全長に亘って設けられ、かつ、補強板材の少なくとも一部が下枠の少なくとも一部を室外側から覆うような場合には、補強板材に覆われた下枠の部分は室外空間に面しない部位を形成し得る。
下枠6には、補強板材13が設けてある。補強板材13は、アルミニウムよりも融点が高い金属板、例えば、スチール鋼板から形成されている。図示の態様では、図3(E)に示すように、補強板材13は、下枠6の長さ方向(開口幅方向)に亘って、間隔を存して複数個配置されているが、下枠6の長さ全体に亘って補強板材を設けてもよい。補強板材が下枠6の全長に亘って設けられ、かつ、補強板材の少なくとも一部が下枠の少なくとも一部を室外側から覆うような場合には、補強板材に覆われた下枠の部分は室外空間に面しない部位を形成し得る。
補強板材13は、下枠6の下辺61及び延長下辺610に沿って下枠6の見込方向(室内外方向)に水平に延びる水平辺(底辺)130と、水平辺130の室外側端部から下枠6の室外側前辺64に沿って立ち上がり状に垂直に延びる垂直辺(立ち上がり辺)131と、からなる。図7、図8に示すように、窓開口部全閉状態において、座板51の板状部510の下方部位の室外側に対向して補強板材13の垂直辺131が位置している。図3(E)に示すように、複数の垂直辺131が、座板51の板状部510の長さ方向に亘って等間隔で対向するようになっている。
補強板材13の水平辺130は、下枠6の下辺61、延長下辺610の下面に沿って延びており、図示の態様では、下辺61の下面の全見込幅および延長下辺610の下面の室外側端部に当接している。延長下辺610の室外側端部には、補強部材13の垂直辺131を受け入れ可能なように、補強板材13の幅寸法及び板厚寸法に対応する所定の幅寸法及び溝幅を備えた開口溝610Aが形成されており、開口溝610Aを通して補強板材13の垂直辺131が室外側前辺64の内面に沿って上方に延びている。補強板材13の上端部は、室外側前辺64の上方部位と折り返し片640(水平片6400と垂直片6401)とで形成された下向き開放状の溝部に受け入れられている。
[D−3]下枠の他の実施形態
図8Aに示すように、下枠6は、水切り面を形成する上辺60と、上辺60に対して室外側に形成された凹部600と、を有している。凹部600には窓開口部全閉状態においてシャッターカーテン5の下端の座板51の下方部位が受け入れられる。下枠6は、室外側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる上辺60と、上辺60の下方に位置して上辺60の中途部位から室内側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる下辺61Aと、上辺60の室内側端部と下辺61Aの室内側端部とを連結する垂直状の後辺62と、上辺60の室外側端部から垂下する垂直状の室内側前辺63と、室内側前辺63の下端から室外側に向かって延びる底辺610Aと、底辺610Aの室外側先端部から垂直状に立ち上がる室外側前辺64と、上辺60の室内側端部から上方に垂直状に延びる立ち上がり辺65と、下辺61Aの室内側端部から垂下する垂下辺66と、を備えている。図8Aに示す態様において、凹部600に受け入れられた座板51の下方部位、座板51の第1片513、下枠6の室内側前辺63、が室外空間に面しない部位となっている。
図8Aに示すように、下枠6は、水切り面を形成する上辺60と、上辺60に対して室外側に形成された凹部600と、を有している。凹部600には窓開口部全閉状態においてシャッターカーテン5の下端の座板51の下方部位が受け入れられる。下枠6は、室外側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる上辺60と、上辺60の下方に位置して上辺60の中途部位から室内側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる下辺61Aと、上辺60の室内側端部と下辺61Aの室内側端部とを連結する垂直状の後辺62と、上辺60の室外側端部から垂下する垂直状の室内側前辺63と、室内側前辺63の下端から室外側に向かって延びる底辺610Aと、底辺610Aの室外側先端部から垂直状に立ち上がる室外側前辺64と、上辺60の室内側端部から上方に垂直状に延びる立ち上がり辺65と、下辺61Aの室内側端部から垂下する垂下辺66と、を備えている。図8Aに示す態様において、凹部600に受け入れられた座板51の下方部位、座板51の第1片513、下枠6の室内側前辺63、が室外空間に面しない部位となっている。
補強板材13は、下枠6の凹部600の底辺610Aに沿って下枠6の見込方向(室内外方向)に水平に延びる水平辺130と、水平辺130の室外側端部から下枠6の室外側前辺64に沿って立ち上がり状に垂直に延びる垂直辺131と、水平辺130の室内側端部から立ち上がり状に垂直に延びる垂直辺132と、垂直辺132の上端から室内側に向かって緩やかに下向き傾斜状に延びる上辺133と、上辺133の室内側端部から垂下する垂下辺134と、からなる。
補強板材13の水平辺130は、底辺610Aの下面に沿って水平に延びており、垂直辺131は、底辺610Aの室外側端部を貫通して立ち上がり状の室外側前辺64に沿って垂直に延びており、垂直辺131の上端には室外側前辺64の上端に形成した折り返し片640が係止している。下枠6の下辺61Aの下面は補強板材13の上辺133に当接しており、リベットRで連結されている。補強板材13は、垂下辺134を下枠6の垂下辺66に当接して重ね合わせて、螺子Sで外壁Wに固定されている。
図8B、図8Cは、他の形状を備えた座板51´と下枠6´の開口部全閉状態における取り合いを示す図であり、室外空間に面しない部位を黒塗りで示している。座板51´の室外空間に面しない部位には、座板51´の室外空間に面しない部位と下枠6´の室外空間に面しない部位との間に形成された間隙に面して図示しない熱膨張耐火部材が設けられる。
図8Bにおいて、座板51´の垂直状の板状部510´の高さ方向の中間には、下枠6の室外側の立ち上がり辺64´を覆うように延びる室外側辺516が形成されている。下枠6の室外側の立ち上がり辺64´、座板51´の板状部510´の下半部と、室外空間との間には室外側辺516が介在している。また、下枠6の室内側の立ち上がり辺63´、上辺60´と、室外空間との間には下枠6´の底辺61´が介在している。
図8Cにおいて、座板51´は、室内側面部517と、室外側面部518と、から中空状に形成されており、室外側面部518に対して室内側に位置する部位は、室外側面部518によって室外空間に面しないようになっている。下枠6´において、底辺61´の上側に位置する部位は、底辺61´によって室外空間に面しないようになっている。
[E]本実施形態の作用
[E−1]本実施形態に係るガイドレール構造の作用
このように構成されたガイドレールの防火構造において、室外側で火災が発生した場合には、特に、室外に面しているガイドレール3の側辺31、底辺32が高温に晒されるおそれがあるが、仮にガイドレールの側辺31や底辺32の一部が溶けたり、スラットが熱で変形して撓んだとしても、ガイドレールの側辺31、底辺32の内側には、略全高・略全幅に亘って補強板材7の側辺71、底辺72が設けてあるため、ガイドレールとしてのガイド機能及びスラット端部の保持機能が維持される。側辺30の内側に設けた補強板材7の側辺70の幅は側辺71の幅に比べて短いが、側辺30は、室外に直接には面していないので、側辺31、底辺32に比べると熱の影響は少ない。室外空間に面する側辺31の内面には、ガイド空間Gに受け入れられたスラット端部に対向するように補強板材7の側辺71が位置しているので、側辺71がガイド機能を保持することで、スラット端部がガイド空間Gから室外空間に抜け出ることが防止され、側辺30とスラット端部との間の適切な隙間が保持され、膨張した熱膨張耐火部材8によってかかる隙間を塞ぐことができる。補強板材7はいわば第2ガイドレールであり、仮に、ガイドレール3の側辺31が溶融した場合であっても、ガイド空間Gに受け入れられたスラット端部に対向する側辺71がガイド辺として機能して、スラット端部の室外側への移動を規制することで、スラット端部をガイド空間Gに維持し、もって、スラット端部と室外空間に面しない側辺30との間の適切な隙間を維持して、側辺30に設けられた熱膨張耐火部材8が膨張してガイド空間G内にあるスラット端部と側辺30との間の隙間を塞ぐようになっている。
[E−1]本実施形態に係るガイドレール構造の作用
このように構成されたガイドレールの防火構造において、室外側で火災が発生した場合には、特に、室外に面しているガイドレール3の側辺31、底辺32が高温に晒されるおそれがあるが、仮にガイドレールの側辺31や底辺32の一部が溶けたり、スラットが熱で変形して撓んだとしても、ガイドレールの側辺31、底辺32の内側には、略全高・略全幅に亘って補強板材7の側辺71、底辺72が設けてあるため、ガイドレールとしてのガイド機能及びスラット端部の保持機能が維持される。側辺30の内側に設けた補強板材7の側辺70の幅は側辺71の幅に比べて短いが、側辺30は、室外に直接には面していないので、側辺31、底辺32に比べると熱の影響は少ない。室外空間に面する側辺31の内面には、ガイド空間Gに受け入れられたスラット端部に対向するように補強板材7の側辺71が位置しているので、側辺71がガイド機能を保持することで、スラット端部がガイド空間Gから室外空間に抜け出ることが防止され、側辺30とスラット端部との間の適切な隙間が保持され、膨張した熱膨張耐火部材8によってかかる隙間を塞ぐことができる。補強板材7はいわば第2ガイドレールであり、仮に、ガイドレール3の側辺31が溶融した場合であっても、ガイド空間Gに受け入れられたスラット端部に対向する側辺71がガイド辺として機能して、スラット端部の室外側への移動を規制することで、スラット端部をガイド空間Gに維持し、もって、スラット端部と室外空間に面しない側辺30との間の適切な隙間を維持して、側辺30に設けられた熱膨張耐火部材8が膨張してガイド空間G内にあるスラット端部と側辺30との間の隙間を塞ぐようになっている。
室外側で火災が発生した場合には、特に、室外に面しているガイドレール下地枠2の側辺20の上方部位が高温に晒されるおそれがあるが、当該上方部位に位置して、側辺20の内面には補強板材9の側辺90が側辺20の略全幅に亘って設けてあり、仮にガイドレール下地枠2の側辺20の上方部位が溶けたとしても貫通部が形成されることを防止している。ガイドレール下地枠2の側辺21は、室外に直接は面していないので、側辺20に比べると熱の影響は少ない。補強板材9は、側辺90、90Aに対して垂直方向に延出し、ガイドレール下地枠2の室外空間に面しない部位と連結される取付辺(底辺91、取付辺91A)を備えている。補強板材9は、ガイドレール下地枠2において、室外空間に面しない部位(底辺22、分岐辺20B)に連結されているので、溶融しにくい部位に対して補強板材9の辺(底辺91、取付辺91A)を連結することで、ガイドレール下地枠2に対する補強板材9の連結を維持し、もって、補強板材9の辺(側辺90、側辺90A)によるガイドレール下地枠2の補強機能(室外空間に面する側辺20、20Aが溶融した場合の遮蔽機能)を保持することができる。
開口部全閉状態において、火災時に熱膨張耐火部材8が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材8は発泡・膨張して肉厚の状態となり、図6に示すように、ポケット部35からはみ出すように膨張して、側辺30とガイドレール3の内部空間に受け入れられているシャッターカーテン5(スラット50)の幅方向端部の室内側面部との間の空間を開口部全高に亘って閉塞して遮熱性能を発揮する。図6ではポケット部33、34に設けられたモヘヤは省略されているが、火災時に熱膨張耐火部材8が加熱された場合には、ポケット部33に設けたモヘヤを覆うように発泡し膨張するため、当該モヘヤへの着火が防止される。したがって、仮に、スラット50の端部の樹脂部やポケット部34に設けたモヘヤが燃えたとしても、それらの炎がガイドレール3の内部空間を通って室内側に延焼することを防止する。
ガイドレール3の内部空間に設けられた補強板材7は、ガイド空間G内に突出することが無く(さらに、補強板材7の側辺70の先端は突縁部3321に覆われており、側辺71の先端は突縁部3410に覆われている)、また、熱膨張耐火部材8も通常時にはガイド空間G内に突出することが無いので、補強板材7、熱膨張耐火部材8は、通常時のシャッターカーテン5の昇降動作に支障を与えることはない。また、ガイドレール3に対する補強板材7の連結手段であるリベットR、ガイドレール下地枠2に対する補強板材8の連結手段であるリベットRは、いずれも、外部に露出することがないため、美観を損ねることがない。
[E−2]本実施形態に係る座板の作用
窓開口部全閉状態で、火災が発生した場合には、火災の熱で座板51が上部に引っ張られるように変形し、特に、座板51の長さ方向の中央部位が反り返るように変形するおそれがある。本実施形態では、水平辺110と垂直辺111とから側面視L形状の補強板材11が座板51の板状部510の長さ方向に亘って設けてあるので、火災の熱で座板51が上部に引っ張られるように変形させようとする力に補強板材11が対抗することで、座板51の変形・撓みを可及的に防止する。
窓開口部全閉状態で、火災が発生した場合には、火災の熱で座板51が上部に引っ張られるように変形し、特に、座板51の長さ方向の中央部位が反り返るように変形するおそれがある。本実施形態では、水平辺110と垂直辺111とから側面視L形状の補強板材11が座板51の板状部510の長さ方向に亘って設けてあるので、火災の熱で座板51が上部に引っ張られるように変形させようとする力に補強板材11が対抗することで、座板51の変形・撓みを可及的に防止する。
本実施形態では、座板51の下半部位は、凹部600内に受け入れられているため、座板51の変形の影響を減じることができる。より具体的には、仮に座板51がある程度変形したとしても、座板51が凹部600内に位置することで、室内外を直線的に連通する空間が形成されることがない。
窓開口部全閉状態で、火災が発生した場合には、熱によってストッパ10の樹脂製ストッパ本体14が溶けたり、着火したりするおそれがある。本実施形態では、樹脂製ストッパ本体14を支持するストッパ保持体15の保持辺150は、下枠6に形成された凹部600を越えて室外側に突出しており、樹脂製ストッパ本体14が溶融した場合には、ストッパ保持体15の傾斜状の保持辺150に案内されて樹脂製ストッパ本体14は、凹部600よりも室外側で落下し、溶融した樹脂が凹部600内に落下して、落下した樹脂が着火するようなことを防止している。
窓開口部全閉状態において、火災が発生して、熱膨張耐火部材12が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火部材12は発泡・膨張して肉厚の状態となり、図11に示すように、ポケット部からはみ出すように膨張して、座板51の下方部位の室内側部位と下枠6の室内側前辺63との間の空間、座板51の第1片513と下枠6の上辺60との間の空間、座板51の下端の湾曲部512と延長下辺512との間の空間を開口部全幅に亘って閉塞して防火性能を発揮し、凹部600を通じて火炎が回り込むことを防止する。また、仮に、溶融した樹脂製ストッパ本体14が凹部600内に落下して、着火したとしても、凹部600を通じてかかる火炎が回り込むことを防止する。
[E−3]本実施形態に係る下枠の作用
図7、図8、図3(E)に示すように、窓開口部全閉状態において、座板51の板状部510の下方部位の室外側に対向して、かつ、座板51の長さ方向に亘って、補強板材13の垂直辺131が位置している。窓開口部全閉状態において、火災時の熱で座板51が熱変形して、室外側に持ち上がるように変位するおそれがあるが、室外側へ変位しようとする座板51の下方部位が補強板材13の垂直辺131に当接することで、座板51の下方部位の室外側への変位が規制され、座板51の熱変形により凹部600と座板51の下方部位との間に防火上不利な隙間が発生することを防止する。凹部600内に受け入れた座板51の下方部位の室内側部位は、下枠6の室外空間に面しない部位との間で間隙を形成し、かかる間隙を熱膨張した熱膨張耐火部材12が塞ぐようにしているが、補強板材13の垂直辺131によって座板51の下方部位が室外側に大きく変位するようなことが規制されているので、当該下方部位の室内側部位と下枠6との間の間隙が適切に維持され、熱膨張耐火部材12によってかかる間隙を良好に塞ぐことができる。
図7、図8、図3(E)に示すように、窓開口部全閉状態において、座板51の板状部510の下方部位の室外側に対向して、かつ、座板51の長さ方向に亘って、補強板材13の垂直辺131が位置している。窓開口部全閉状態において、火災時の熱で座板51が熱変形して、室外側に持ち上がるように変位するおそれがあるが、室外側へ変位しようとする座板51の下方部位が補強板材13の垂直辺131に当接することで、座板51の下方部位の室外側への変位が規制され、座板51の熱変形により凹部600と座板51の下方部位との間に防火上不利な隙間が発生することを防止する。凹部600内に受け入れた座板51の下方部位の室内側部位は、下枠6の室外空間に面しない部位との間で間隙を形成し、かかる間隙を熱膨張した熱膨張耐火部材12が塞ぐようにしているが、補強板材13の垂直辺131によって座板51の下方部位が室外側に大きく変位するようなことが規制されているので、当該下方部位の室内側部位と下枠6との間の間隙が適切に維持され、熱膨張耐火部材12によってかかる間隙を良好に塞ぐことができる。
窓開口部全閉状態において、室外側で火災が発生した場合には、下枠6の室外側前辺64が熱で室外側に倒れるように垂れて変形するおそれがある。本実施形態では、側面視L形状の補強板材13の垂直辺131が下枠6の室外側前辺64の全高に沿って延びており、かつ、下枠6の室外側前辺64の上端部は、折り返し片640によって垂直辺131の上端に係止している。したがって、下枠6の室外側前辺64が熱で室外側に垂れるように変形しようとしても、かかる変形は補強板材13の垂直辺131により規制される。
[E−4]本実施形態に係る窓シャッター装置の作用
本実施形態では、ガイドレール構造、座板構造、下枠構造において防火構造を採用しており、窓シャッター装置全体として、従来の窓シャッター装置に比べて良好な防火性能を提供することができる。
本実施形態では、ガイドレール構造、座板構造、下枠構造において防火構造を採用しており、窓シャッター装置全体として、従来の窓シャッター装置に比べて良好な防火性能を提供することができる。
本発明は、窓シャッター装置として利用されるものである。
2 ガイドレール下地枠
20 側辺
21 側辺
22 底辺
3 ガイドレール
30 側辺
31 側辺
32 底辺
5 シャッターカーテン
50 スラット
7 補強板材
70 側辺
71 側辺
72 底辺
8 熱膨張耐火部材
9 補強板材
90 側辺
91 底辺
20 側辺
21 側辺
22 底辺
3 ガイドレール
30 側辺
31 側辺
32 底辺
5 シャッターカーテン
50 スラット
7 補強板材
70 側辺
71 側辺
72 底辺
8 熱膨張耐火部材
9 補強板材
90 側辺
91 底辺
Claims (7)
- 窓シャッターのガイドレールは、外壁に近い側の第1側辺と、外壁から遠い側で室外空間に面する第2側辺と、第1側辺と第2側辺の基端側の底辺と、第1側辺と第2側辺間に形成された内部空間と、を備え、前記内部空間内に、第1側辺と第2側辺の先端側の開口からスラットの端部を受け入れるガイド空間が形成されており、
前記第1側辺及び前記第2側辺の先端部位には、高さ方向に延びる第1ポケット部が対向状に形成されており、前記第1ポケット部間には前記ガイド空間が形成されており、
各第1ポケット部には、前記ガイド空間に受け入れられたスラットの幅方向端部の室内側面部、室外側面部にそれぞれ向かって当該第1ポケット部から突出する消音材が設けてあり、
前記第1側辺の内面には、当該第1側辺の第1ポケット部の後方に隣接して、高さ方向に延びる第2ポケット部が前記ガイド空間に突出しないように形成されており、
前記第2ポケット部には高さ方向に延びる熱膨張耐火部材が収容されており、前記熱膨張耐火部材は、常温下では前記ガイド空間に突出しないように、前記ガイド空間に受け入れられたスラットの幅方向端部の室内側面部に対向して前記第2ポケット部内に収容されており、
前記第1側辺の前記第1ポケット部及び前記第2ポケット部と前記スラットの幅方向端部の室内側面部との間には、熱膨張によって前記第2ポケット部からはみ出した熱膨張耐火部材によって閉塞される空間が形成されており、前記第2ポケット部に隣接する前記第1ポケット部から突出する前記消音材は、前記膨張した熱膨張耐火部材によって閉塞される空間に位置しており、
前記熱膨張耐火部材は、火災時の熱で膨張した時には、前記第2ポケット部からはみ出して、前記膨張した熱膨張耐火部材によって閉塞される空間を閉塞し、前記第1ポケット部から突出する前記消音材は熱膨張した熱膨張耐火部材に覆われる、窓シャッターのガイドレールの防火構造。 - 前記第1側辺は、高さ方向に延びる第1突片と、前記第1突片の後方に位置して当該第1側辺の内面に形成されており、高さ方向に延びる第2突片と、前記第2突片の後方に位置して当該第1側辺の内面に形成されており、高さ方向に延びる第3突片と、を備え、
前記第1ポケット部が前記第1突片と前記第2突片の間の空間から形成され、
前記第2ポケット部が前記第2突片と前記第3突片の間の空間から形成されており、
前記第1側辺の先端部位に形成された前記第1ポケット部の後方には前記第2ポケット部が前記第2突片を介して隣接しており、前記第2ポケット部には高さ方向に延びる熱膨張耐火部材が、前記第1側辺の先端部位に形成された前記第1ポケット部に設けた前記消音材の後方に前記第2突片を介して隣接して収容されている、
請求項1に記載の窓シャッターのガイドレールの防火構造。 - 前記第2突片の先端から後方に向かって後向き突縁部が形成されており、前記第3突片の先端から前方に向かって前向き突縁部が形成されている、
請求項2に記載の窓シャッターのガイドレールの防火構造。 - 前記第2ポケット部は、前記第1側辺の内面、前記第2突片、前記後向き突縁部、前記第3突片、前記前向き突縁部と、から形成されており、
前記熱膨張耐火部材の幅寸法は、前記第2突片と前記第3突片間の寸法よりも小さく、前記後向き突縁部と前記前向き突縁部間の寸法よりも大きい、
請求項3に記載の窓シャッターのガイドレールの防火構造。 - 前記第1突片、前記第2突片、前記第3突片の突出寸法は同じである、
請求項2〜4いずれか1項に記載の窓シャッターのガイドレールの防火構造。 - 前記第2ポケット部は、前記第1側辺の先端に近い側に位置して先端から離間する方向に方に向かって延びる後向き突縁部と、前記第1側辺の先端から遠い側に位置して先端に向かって延びる前向き突縁部と、を備え、前記後向き突縁部と前記前向き突縁部との間に第2ポケット部の開口が形成されており、前記第2ポケット部内に収容された熱膨張耐火部材は、前記開口を介して、前記ガイド空間に受け入れられたスラットの幅方向端部の室内側面部に対向している、
請求項1に記載の窓シャッターのガイドレールの防火構造。 - 前記熱膨張耐火部材は、火災時の熱で膨張した時には、ガイドレール外部にまで膨張する、請求項1〜6いずれか1項に記載の窓シャッターのガイドレールの防火構造。
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JP2016220025A JP6271681B2 (ja) | 2016-11-10 | 2016-11-10 | 窓シャッターのガイドレールの防火構造 |
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JP2016220025A JP6271681B2 (ja) | 2016-11-10 | 2016-11-10 | 窓シャッターのガイドレールの防火構造 |
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