JP6818077B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明はスパークプラグに関する。
プレチャンバー空間を備えたスパークプラグが開発されている。例えば、特許文献1には、主燃焼室より容積が小さくシリンダーヘッド側の中心部に配置されるプレチャンバー空間と、プレチャンバー空間と主燃焼室との境界にあってガス交換が可能な噴孔と、を備えたスパークプラグが開示されている。このスパークプラグでは、プレチャンバー空間内での着火により噴孔から主燃焼室内にトーチ状の火炎を噴出させて主燃焼室内の混合気を燃焼させる。
特開2007−40174号公報
しかし、特許文献1に開示された技術では、噴出する火炎がピストンやシリンダーヘッドに当たり、熱が引かれて熱損失が発生する。その結果、エンジン効率が低下する課題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、熱損失を低減させてエンジン効率を向上させることを目的とする。本発明は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)中心電極と、
前記中心電極の先端部に対向する対向部を有し、前記対向部と前記中心電極の前記先端部との間に放電ギャップを形成する接地電極と
前記中心電極の前記先端部が自身の先端よりも露出した状態で前記中心電極を内部に収容する筒状の絶縁体と、
前記絶縁体を内部に収容する主体金具と、
前記中心電極の前記先端部と、前記接地電極の前記対向部と、を前方側から覆うカバー部と、
を備えたスパークプラグであって、
前記カバー部には、噴孔が備えられ、
前記カバー部のうち、前記噴孔よりも先端側の部分は、前記噴孔よりも後端側の部分より薄くされており、
前記スパークプラグが内燃機関に配置された際に、前記噴孔の中心軸線と、上死点に位置するピストンの上面が交わる交点Sと、前記ピストンの前記上面の中心Pとの距離Lが、シリンダのボア半径Rbと以下の関係式(1)を満たすように、前記噴孔が構成されているスパークプラグ。
関係式(1) 0.5Rb≦L≦Rb
本構成のスパークプラグでは、カバー部のうち、噴孔よりも先端側の部分は、噴孔よりも後端側の部分より薄くされている。よって、カバー部の噴孔よりも先端側の部分に熱が溜まって高温になることを抑制して、主燃焼室のプレイグニッションを防止できる。また、この構成では、カバー部の噴孔よりも後端側の部分は、先端側の部分よりも厚いから、カバー部の機械的強度も担保できる。
更に、本構成のスパークプラグでは、内燃機関に配置された際に、噴孔の中心軸線と、上死点に位置するピストンの上面が交わる交点Sと、ピストンの上面の中心Pとの距離Lが、シリンダのボア半径Rbと上記関係式(1)を満たすように、噴孔が構成されている。このように、噴孔が構成されていると、ピストンやシリンダーヘッドに熱が引かれることに起因する熱損失が抑制される。よって、本構成のスパークプラグは、エンジン効率を高めることができる。
(2)中心電極と、
前記中心電極の先端部に対向する対向部を有し、前記対向部と前記中心電極の前記先端部との間に放電ギャップを形成する接地電極と、
前記中心電極の前記先端部が自身の先端よりも露出した状態で前記中心電極を内部に収容する筒状の絶縁体と、
前記絶縁体を内部に収容する主体金具と、
前記中心電極の前記先端部と、前記接地電極の前記対向部と、を前方側から覆うカバー部と、
を備えたスパークプラグであって、
前記カバー部には、噴孔が備えられ、
前記スパークプラグの軸線と、前記噴孔の中心軸線とがなす角度が75°以上125°以下であり、
前記スパークプラグが内燃機関に配置された際に、前記噴孔の中心軸線がシリンダーヘッドの内側面と交わるように、前記噴孔が構成されているスパークプラグ。
本構成のスパークプラグでは、スパークプラグが内燃機関に配置された際に、噴孔の中心軸線がシリンダーヘッドの内側面と交わるように、噴孔が構成されている。このように、噴孔が構成されていると、ピストンやシリンダーヘッドの天面に熱が引かれることに起因する熱損失が抑制される。よって、本構成のスパークプラグは、エンジン効率を高めることができる。
第1実施形態におけるスパークプラグの構成を示す断面図である。 第1実施形態におけるスパークプラグの一部拡大断面図である。 第1実施形態におけるスパークプラグが内燃機関に配置された状態を示す断面図である。 第2実施形態におけるスパークプラグの構成を示す断面図である。 第2実施形態におけるスパークプラグの一部拡大断面図である。 第2実施形態におけるスパークプラグが内燃機関に配置された状態を示す断面図である。 実験例2におけるスパークプラグが内燃機関に配置された状態を示す断面図である。 実験例4におけるスパークプラグが内燃機関に配置された状態を示す断面図である。 他の実施形態におけるスパークプラグの一部拡大断面図である。
<第1実施形態>
以下、スパークプラグ100の第1実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明では、図1の下方側をスパークプラグ100の先端側(前方側)と呼び、図1の上方側を後端側とする。
図1は、第1実施形態におけるスパークプラグ100の概略構成を示す断面図である。
図1では、スパークプラグ100の中心軸線CX(スパークプラグの軸線)が一点鎖線で図示されている。また、図3には、スパークプラグ100が内燃機関に取り付けられたときのシリンダーヘッドの天面173(天井を構成する内面)が二点鎖線によって図示されている。
スパークプラグ100は、内燃機関に取り付けられて、その点火に用いられる。内燃機関に取り付けられたときには、スパークプラグ100の先端側(紙面下側)は内燃機関の燃焼室内に配置され、後端側(紙面上側)は燃焼室の外部に配置される。スパークプラグ100は、中心電極10と、接地電極13と、絶縁体20と、端子電極30と、主体金具40と、を備える。
中心電極10は、軸状の電極部材によって構成され、その中心軸がスパークプラグ100の中心軸線CXと一致するように配置されている。中心電極10は、その先端部11が、主体金具40の先端側開口部40Aから露出するように、絶縁体20を介して主体金具40に保持されている。中心電極10は、後端側に配置されている端子電極30を介して外部電源に電気的に接続される。
接地電極13は、中心電極10の先端部11に向かって延伸している棒状の電極である。接地電極13は、主体金具40の先端側開口部40Aの周縁部から先端側へ向かって延び、途中で屈曲している。そして、接地電極13は、中心電極10の先端部11の前方まで延びている。接地電極13は、中心電極10の先端部11に対向する対向部13Aを有している。接地電極13の対向部13Aと、中心電極10の先端部11との間に放電ギャップSGが形成されている。
絶縁体20は、中心を貫通する軸孔21を有する筒状部材である。絶縁体20は、例えば、アルミナや、窒化アルミニウム等のセラミック焼結体によって構成される。絶縁体20の軸孔21の先端側には、中心電極10が、その先端部11が露出した状態で収容されている。軸孔21の後端側には軸状の電極部材である端子電極30が保持されている。端子電極30の後端部31は、外部電源と接続可能なように、絶縁体20の後端開口部22から延出している。中心電極10と端子電極30とは、火花放電発生時における電波雑音の発生を抑制するために、ガラスシール材に挟まれた抵抗体35を介して電気的に接続されている。絶縁体20の中心軸は、スパークプラグ100の中心軸線CXと一致している。
主体金具40は、中心に筒孔41を有する略円筒状の金属部材である。主体金具40は、例えば、炭素鋼によって構成される。主体金具40の中心軸はスパークプラグ100の中心軸線CXと一致する。主体金具40の先端側開口部40Aには、上述したように、接地電極13が取り付けられている。
スパークプラグ100は、カバー部50を備えている。カバー部50は、ドーム状に形成されている。カバー部50の後端には、筒状の胴部53が備えられている。カバー部50は、中心電極10の先端部11、及び接地電極13の対向部13Aを前方側から覆っている。カバー部50によって囲まれた空間が、プレチャンバー空間63とされている。胴部53は、主体金具40の後端部40B以外の部分を囲んでいる。本実施形態では、カバー部50と胴部53とは一体とされているが、別体であってもよい。
図2に示すように、カバー部50には、その頂部51Aよりも後端側に複数の噴孔61が形成されている。噴孔61は、例えば、4〜8個形成されている。噴孔61はいずれも略円柱形の貫通孔である。複数の噴孔61は、スパークプラグ100の中心軸線CXを中心とする仮想円周上に位置している。複数の噴孔61は、上記仮想円周上において等間隔に配列している。
カバー部50に覆われた空間であるプレチャンバー空間63(着火室)は、噴孔61を介して燃焼室と連通する。
カバー部50のうち、噴孔61よりも先端側の部分50Aは、噴孔61よりも後端側の部分50Bより薄くされている。
例えば、スパークプラグ100の中心軸線CX、及び噴孔61の中心軸線HXを通る平面でカバー部50を切断した断面図(図2)において、断面図において顕れる噴孔61の輪郭線の長さを測定し、後端側の輪郭線の長さL1と先端側の輪郭線の長さL2との差が、0.1mm以上であればよい。言い換えれば、後端側の輪郭線の長さL1に比べて、先端側の輪郭線の長さL2が例えば0.1mm以上短くなっていればよい。
先端側の部分50Aの厚みは、特に限定されない。先端側の部分50Aの厚みは、例えば、0.3mm以上1.5mm以下とされていることが好ましい。後端側の部分50Bの厚みは、特に限定されない。後端側の部分50Bの厚みは、例えば、0.5mm以上2.5mm以下とされていることが好ましい。
本実施形態では、頂部51Aに近いほどカバー部50の厚みが徐々に小さくなっている。
本実施形態では、図3に示すように、噴孔61が構成されている。スパークプラグ100を内燃機関に配置された状態とする。この際に、噴孔61の中心軸線HXと、上死点に位置するピストン65の上面65Aと、が交わる点を交点Sとする。噴孔61の中心軸線HXは、噴孔61から噴出する燃焼火炎の中心軸とも一致する。
交点Sと、ピストン65の上面65Aの中心Pとの距離Lが、シリンダのボア半径Rbと以下の関係式(1)を満たすように、噴孔61が構成されている。なお、本実施形態では、全ての噴孔61が下記関係式(1)を満たしている。

関係式(1) 0.5Rb≦L≦Rb

すなわち、図3において、交点Sが、範囲E内に位置するようにされている。
さらに、関係式(2)を満たすことが好ましく、関係式(3)を満たすことがより好ましい。

関係式(2) 0.7Rb≦L≦Rb
関係式(3) 0.8Rb≦L≦Rb
次に、上記のように構成したスパークプラグ100の作用効果について説明する。
本実施形態のスパークプラグ100では、カバー部50のうち、噴孔61よりも先端側の部分50Aは、噴孔61よりも後端側の部分50Bよりも薄くされている。よって、カバー部50の噴孔61よりも先端側の部分50Aに熱が溜まって高温になることを抑制して、主燃焼室のプレイグニッションを防止できる。また、この構成では、カバー部50の噴孔61よりも後端側の部分50Bは、先端側の部分50Aよりも厚いから、カバー部50の機械的強度も担保できる。
更に、本構成のスパークプラグ100は、次のように構成されている。スパークプラグ100が内燃機関に配置された際に、噴孔61の中心軸線HXと、上死点に位置するピストン65の上面65Aが交わる交点Sを考える。この交点Sと、ピストン65の上面65Aの中心Pとの距離Lが、シリンダのボア半径Rbと上記関係式(1)を満たすように、噴孔61が構成されている。このように、噴孔61が構成されていると、ピストン65やシリンダーヘッドに熱が引かれることに起因する熱損失が抑制される。よって、本構成のスパークプラグ100は、エンジン効率を高めることができる。
つまり、交点Sが、図3の範囲Eよりも中心Pに近くなると、ピストン65に燃焼ガスが当たる時間が長くなる。その結果、ピストン65に熱が引かれて熱損失が大きくなり、エンジン効率が低下する。
また、交点Sが、図3の範囲Eよりも外側になると、シリンダーヘッドに熱が引かれて熱損失が大きくなり、その結果、エンジン効率が低下する。
本実施形態のスパークプラグ100は、交点Sが、図3の範囲E内であるから、ピストン65やシリンダーヘッドに熱が引かれることに起因する熱損失が抑制される。よって、本構成のスパークプラグ100は、エンジン効率を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るスパークプラグ200について、図4〜6を参照しつつ説明する。第2実施形態のスパークプラグ200では、カバー部150の構成が第1実施形態に係るスパークプラグ100と異なる。その他の構成については、第1実施形態に係るスパークプラグ100と略同一であり、略同じ構成部位には同符号を付けて、構造、作用、及び効果の説明は省略する。
カバー部150は、有底円筒状である。カバー部150の後端には、筒状の胴部153が備えられている。カバー部150は、中心電極10の先端部11、及び接地電極13の対向部13Aを前方側から覆っている。また、胴部153は、主体金具40の後端部40B以外の部分を囲んでいる。
図5に示すように、カバー部150の先端には、複数の噴孔161が形成されている。噴孔161は、例えば、4〜8個形成されている。噴孔161はいずれも略円柱形の貫通孔である。複数の噴孔161は、カバー部150の先端面157よりも後端側で、先端面157からの距離が略一定の仮想円周上に位置している。複数の噴孔161は、上記仮想円周上において等間隔に配列している。
本実施形態では、図6に示すように、スパークプラグ200の中心軸線CXと、噴孔161の中心軸線HXとがなす角度θ(中心軸線CXに対する噴孔角度)が75°以上125°以下である。そして、スパークプラグ200が内燃機関に配置された際に、噴孔161の中心軸線HXがシリンダーヘッドの内側面171と交わるように、噴孔161が構成されている。中心軸線HXがシリンダーヘッドの内側面171と交わるとは、次の事項と同義である。すなわち、これは、図6で示すように、中心軸線HXとシリンダーヘッドの交点Tのシリンダーヘッドの下面175からの高さhが、内側面171の全高Hよりも、小さいことと同義である。この要件を満たさない場合は、図8に示されており、中心軸線HXがシリンダーヘッドの内側面171に交わらずに、天面173と交わっている。図8の場合には、高さhが、全高Hよりも大きくなっている。
なお、内側面171の全高Hは、後述の表1,2におけるシリンダーヘッドの内側面高さHに相当し、例えば、実験例1〜4では、5mmとされている。
上記角度θは、75°以上110°以下であることが好ましく、75°以上100°以下であることがより好ましい。なお、この角度θは、図6,8のいずれの場合も90°とされている。
次に、上記のように構成したスパークプラグ200の作用効果について説明する。
本構成のスパークプラグ200では、スパークプラグ200が内燃機関に配置された際に、噴孔161の中心軸線HXがシリンダーヘッドの内側面171と交わるように、噴孔161が構成されている。このように、噴孔161が構成されていると、ピストン65やシリンダーヘッドに熱が引かれることに起因する熱損失が抑制される。よって、本構成のスパークプラグ200は、エンジン効率を高めることができる。
つまり、本構成の要件を満たさない場合には、次の(1)(2)のいずれかとなり、エンジン効率が低下する。
(1)ピストン65に燃焼ガスが当たる時間が長くなる。その結果、ピストン65に熱が引かれて熱損失が大きくなり、エンジン効率が低下する。
(2)シリンダーヘッドの天面173(天井を構成する内面)に熱が引かれて熱損失が大きくなり、その結果、エンジン効率が低下する。
本実施形態のスパークプラグ200は、これら(1)(2)のいずれの現象も解消され、ピストン65やシリンダーヘッドの天面173に熱が引かれることに起因する熱損失が抑制される。よって、本構成のスパークプラグ200は、エンジン効率を高めることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
1.実験1(第1実施形態に対応する実験)
(1)実験方法
(1.1)実験例1(実施例)
図3に示されるスパークプラグ100を用いた。詳細な条件は、下記の表1に記載した。このスパークプラグ100は、第1実施形態の要件を満たしている。
(1.2)実験例2(比較例)
図7に示されるスパークプラグ100を用いた。詳細な条件は、下記の表1に記載した。このスパークプラグ100は、第1実施形態の要件を満たしていない。
(2)評価方法
直列4気筒、排気量1.6L、過給式のエンジン筒内に圧力センサを取り付け、下記条件下で燃焼圧力を測定し、質量燃焼割合(MFB)を算出する。この質量燃焼割合が10%から70%になるまでに必要とされるクランク角の回転角度をMFB10−70%と定義して評価指標とした。このMFB10−70%は小さい値であるほど、筒内の燃焼速度が速いことを意味し、エンジン効率が向上する。

<条件>
最高吸気圧:1400kPa
最高回転数:4000rpm
空燃比A/F:ストイキ

<評価>
評価は以下の通りとした。
○:MFB10−70%がカバー部を有さない基準プラグよりも小さい値を示す。
×:MFB10−70%が基準プラグよりも大きい値を示す。
(3)実験結果
実施例1は、実験例2に比べてエンジン効率が高いことが確認された。
Figure 0006818077
2.実験2(第2実施形態に対応する実験)
(1)実験方法
(1.1)実験例3(実施例)
図6に示されるスパークプラグ200を用いた。詳細な条件は、下記の表2に記載した。このスパークプラグ100は、第2実施形態の要件を満たしている。
(1.2)実験例4(比較例)
図8に示されるスパークプラグ200を用いた。詳細な条件は、下記の表2に記載した。このスパークプラグ200は、第2実施形態の要件を満たしていない。
(2)評価方法
評価方法は、上記「1.実験1(第1実施形態に対応する実験)」の欄の「(2)評価方法」と同様にした。
(3)実験結果
実施例3は、実験例4に比べてエンジン効率が高いことが確認された。
Figure 0006818077
<他の実施形態(変形例)>
なお、この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
(1)上記実施形態では、カバー部50,150の形状は、特定形状としたが、その形状は適宜変更することができる。カバー部50,150の形状は、例えば、四角の箱状、円錐、三角錐、四角錐等とすることができる。
(2)上記実施形態では、特定数の噴孔61,161を備えたスパークプラグ100,200を例示したが、噴孔61,161の数は、特に限定されず、適宜変更できる。
(3)上記実施形態のスパークプラグ100,200では、胴部53,153が、備えられている例を示した。スパークプラグ100,200は、この形態に限定されず、図9に示すように、胴部53,153を設けずに、カバー部52が主体金具42の前端に取り付けられた形態であってもよい。この形態では、カバー部52の側壁から接地電極13の対向部14Aが内側に突出している。なお、図9では、第1実施形態に係るスパークプラグ100と、略同じ構成部位には同符号を付けている。
(4)上記第1実施形態では、全ての噴孔61が上記関係式(1)〜(3)のいずれかを満たしている例を挙げて説明した。本発明においては、少なくとも1つの噴孔61が上記関係式(1)〜(3)のいずれかを満たしていればよい。
(5)上記第2実施形態では、全ての噴孔161が、〔1〕中心軸線CXに対する噴孔角度に関する要件、及び〔2〕噴孔161の中心軸線HXがシリンダーヘッドの内側面171と交わるという要件、のいずれも満たしている例を挙げて説明した。本発明においては、少なくとも1つの噴孔161が、これらの要件を満たしていればよい。
10 …中心電極
11 …先端部
13 …接地電極
13A…対向部
14A…対向部
20 …絶縁体
21 …軸孔
22 …後端開口部
30 …端子電極
31 …後端部
35 …抵抗体
40 …主体金具
40A…先端側開口部
40B…後端部
41 …筒孔
42 …主体金具
50 …カバー部
50A…先端側の部分
50B…後端側の部分
51A…頂部
52 …カバー部
53 …胴部
61 …噴孔
63 …プレチャンバー空間
65 …ピストン
65A…上面
100…スパークプラグ
150…カバー部
153…胴部
157…先端面
161…噴孔
171…内側面
173…天面
175…下面
200…スパークプラグ
CX …中心軸線(スパークプラグの軸線)
HX …中心軸線
P …中心
Rb …ボア半径
S …交点
SG …放電ギャップ
T …交点
L1 …噴口の後端側の輪郭線の長さ
L2 …噴口の先端側の輪郭線の長さ

Claims (1)

  1. 中心電極と、
    前記中心電極の先端部に対向する対向部を有し、前記対向部と前記中心電極の前記先端部との間に放電ギャップを形成する接地電極と、
    前記中心電極の前記先端部が自身の先端よりも露出した状態で前記中心電極を内部に収容する筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体を内部に収容する主体金具と、
    前記中心電極の前記先端部と、前記接地電極の前記対向部と、を前方側から覆うカバー部と、
    を備えたスパークプラグであって、
    前記カバー部には、噴孔が備えられ、
    前記カバー部のうち、前記噴孔よりも先端側の部分は、前記噴孔よりも後端側の部分より薄くされており、
    前記スパークプラグが内燃機関に配置された際に、前記噴孔の中心軸線と、上死点に位置するピストンの上面が交わる交点Sと、前記ピストンの前記上面の中心Pとの距離Lが、シリンダのボア半径Rbと以下の関係式(1)を満たすように、前記噴孔が構成されているスパークプラグ。
    関係式(1) 0.5Rb≦L≦Rb
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