JP2023039688A - 内燃機関用のスパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】プラグカバーの過熱を抑制することができる内燃機関用のスパークプラグを提供すること。【解決手段】スパークプラグ1において、プラグカバー5には副燃焼室50と外部とを連通させる噴孔51が形成されている。プラグカバー5は、少なくとも一つの噴孔51の周りに、噴孔51の外側開口部511につながる環状切欠面52を有する。環状切欠面52は、外側開口部511の周囲の全体において、外側開口部511に隣接して形成されている。また、噴孔軸51Lを含む断面において、噴孔51の内周面512と環状切欠面52とのなす角度は、225°以上である。また、プラグカバー5における環状切欠面52が形成された部位は、外側開口部511から遠ざかるほど厚みが厚くなるように形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関する。
例えば、特許文献1に開示されているように、先端に副燃焼室を備えた内燃機関用のスパークプラグが知られている。当該スパークプラグにおいて、副燃焼室を覆うプラグカバーは、先端部の厚みが薄くなっている。これにより、当該先端部の受熱量を抑え、スパークプラグによる放電の発生よりも前に混合気が着火すること(すなわちプレイグニッション)を抑制しようとしている。
特開2020-009747号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスパークプラグは、主燃焼室内の燃焼による受熱については考慮されているものの、プラグカバーに形成された噴孔を介して副燃焼室から主燃焼室に噴出させる火炎による受熱については、考慮されていない。すなわち、当該火炎により、噴孔の内周面及びその付近の部位が高温になることを抑制することについては考慮されていない。そのため、噴孔の内周面及びその付近の部位を起点とするプレイグニッションの懸念はあり、更なる改善の余地があるといえる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、プラグカバーの過熱を抑制することができる内燃機関用のスパークプラグを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状の絶縁碍子(3)と、
該絶縁碍子の内周側に保持されると共に該絶縁碍子から先端側に突出した中心電極(4)と、
上記絶縁碍子を内周側に保持する筒状のハウジング(2)と、
上記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(6)と、
上記放電ギャップが配される副燃焼室(50)を覆うよう上記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を有し、
上記プラグカバーには、上記副燃焼室と外部とを連通させる噴孔(51)が形成されており、
上記プラグカバーは、少なくとも一つの上記噴孔の周りに、当該噴孔の外側開口部(511)につながる環状切欠面(52)を有し、
該環状切欠面は、上記外側開口部の周囲の全体において、当該外側開口部に隣接して形成されており、
上記噴孔の噴孔軸(51L)を含む断面において、上記噴孔の内周面(512)と上記環状切欠面とのなす角度(θ1)は、225°以上であり、
上記プラグカバーにおける上記環状切欠面が形成された部位は、上記外側開口部から遠ざかるほど厚みが厚くなるように形成されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)にある。
上記スパークプラグは、上記条件を満たす環状切欠面を有する。それゆえ、プラグカバーの厚みを確保しつつ、噴孔の内周面の面積を小さくすることができる。それゆえ、プラグカバーの外部への放熱性を確保しつつ、噴孔を介して副燃焼室から主燃焼室に噴出させる火炎による、噴孔の内周面の受熱量を抑えることができる。その結果、プラグカバーの過熱を抑制することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、プラグカバーの過熱を抑制することができる内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、スパークプラグの先端部付近の、プラグ軸方向に沿った断面図であって、図2のI-I線矢視断面相当図。 図1のII-II線矢視断面相当図。 図1のIII矢視図。 実施形態1における、角度θ1及び角度θ2を示す、噴孔付近の拡大断面図。 実施形態1における、各部位の長さを示す、噴孔付近の拡大断面図。 実施形態1における、スパークプラグが設置された内燃機関の断面図。 比較形態1における、スパークプラグの先端部付近の、プラグ軸方向に沿った断面図。 比較形態2における、スパークプラグの先端部付近の、プラグ軸方向に沿った断面図。 実験例1における、比較形態1のスパークプラグから火炎ジェットが噴出している状態を示す解析図。 図9の、噴孔付近の拡大図。 実験例1における、実施形態1のスパークプラグから火炎ジェットが噴出している状態を示す解析図。 図11の、噴孔付近の拡大図。 実験例1における、実施形態1及び比較形態1の、クランク角と噴孔の内周面の温度との関係を示すグラフ。 実施形態2における、スパークプラグの先端部付近の、プラグ軸方向に沿った断面図。 実施形態2における、角度θ1を示す、噴孔付近の拡大断面図。 図15のXVI矢視図。 実験例2における、実施形態2のスパークプラグから火炎ジェットが噴出している状態を示す解析図。 図17の、噴孔付近の拡大図。 実施形態3における、スパークプラグの先端部付近の、プラグ軸方向に沿った断面図。
(実施形態1)
内燃機関用のスパークプラグに係る実施形態について、図1~図6を参照して説明する。
本形態の内燃機関用のスパークプラグ1は、図1、図2に示すごとく、筒状の絶縁碍子3と、中心電極4と、筒状のハウジング2と、接地電極6と、プラグカバー5と、を有する。中心電極4は、絶縁碍子3の内周側に保持されると共に絶縁碍子3から先端側に突出している。ハウジング2は、絶縁碍子3を内周側に保持する。接地電極6は、中心電極4との間に放電ギャップGを形成する。プラグカバー5は、放電ギャップGが配される副燃焼室50を覆うようハウジング2の先端部に設けられている。プラグカバー5には、副燃焼室50と外部とを連通させる噴孔51が形成されている。
また、プラグカバー5は、少なくとも一つの噴孔51の周りに、噴孔51の外側開口部511につながる環状切欠面52を有する。環状切欠面52は、図3に示すごとく、外側開口部511の周囲の全体において、外側開口部511に隣接して形成されている。
図4に示すごとく、噴孔51の噴孔軸51Lを含む断面において、噴孔51の内周面512と環状切欠面52とのなす角度θ1は、225°以上である。
また、プラグカバー5における環状切欠面52が形成された部位は、外側開口部511から遠ざかるほど厚みが厚くなるように形成されている。
本形態のスパークプラグ1は、例えば、自動車等の内燃機関における着火手段として用いることができる。図6に示すごとく、ハウジング2のネジ部21を、シリンダヘッド71のプラグホール711の雌ネジ部に螺合して、スパークプラグ1が内燃機関10に取り付けられる。スパークプラグ1が内燃機関10に取り付けられた状態において、ハウジング2は、シリンダヘッド71と熱的に接触している。
また、内燃機関10は、シリンダ70内を往復運動するピストン74を備える。主燃焼室101は、ピストン74の往復運動によって、容積変化する。内燃機関10には、吸気ポート721及び排気ポート731が形成されており、それぞれ吸気弁72又は排気弁73が備えられている。
そして、スパークプラグ1の軸方向Zの一端が、内燃機関10の主燃焼室101に配置される。スパークプラグ1の軸方向Zにおいて、主燃焼室101に露出する側を先端側、その反対側を基端側というものとする。また、スパークプラグ1の軸方向Zを、適宜、プラグ軸方向Z、或いは単に、Z方向ともいう。なお、プラグ中心軸Cは、スパークプラグ1の中心軸Cを意味するものとする。また、プラグ径方向とは、プラグ中心軸Cに直交する平面上において、プラグ中心軸Cを中心とする円の半径方向を意味する。また、プラグ中心軸Cは、本形態において、中心電極4の中心軸でもある。
スパークプラグ1が内燃機関10に取り付けられた状態において、プラグカバー5は、副燃焼室50を主燃焼室101と区画している。また、噴孔51は、副燃焼室50と主燃焼室101とを連通させている。
本形態において、プラグカバー5は、図1に示すごとく、周壁部54と底壁部55と角部56とを有する。周壁部54は、副燃焼室50の外周側の一部を覆う略円筒形状の部分である。底壁部55は、副燃焼室50の先端側を覆う部分である。角部56は、周壁部54の先端と底壁部55の外周とを曲面状に繋ぐ部分である。
周壁部54の基端部は、ハウジング2の先端部に接合されている。プラグカバー5は、ハウジング2と熱的に接触している。
また、角部56には、噴孔51と環状切欠面52とが形成されている。噴孔51は、略円柱形状に形成されている。噴孔51は、図2に示すごとく、Z方向から見たとき、噴孔軸51Lがプラグ径方向に沿うように形成されている。また、噴孔51は、図1に示すごとく、先端側へ向かうほどプラグ径方向の外側へ向かうように、Z方向に対して傾斜して開口している。また、すべての噴孔51の周りに、環状切欠面52が形成されている。
環状切欠面52が周りに形成された噴孔51は、図5に示すごとく、当該噴孔51の開口方向の長さL1が、当該噴孔51の噴孔径L2の1/2以上かつ2/3以下である。噴孔径L2は、例えば、0.7~1.5mmとすることができる。
また、長さL1は、プラグカバー5の厚みL3の1/2以上かつ2/3以下である。厚みL3は、例えば、0.75mm以上である。また、本形態において、噴孔51の開口方向における環状切欠面52の長さL4は、長さL1の1/2以上である。
また、図3に示すごとく、環状切欠面52は環状に形成されている。本形態において、環状切欠面52は、図1、図4、図5に示すごとく、外側開口部511に近づくほど縮径するように形成されている。言い換えると、環状切欠面52は、噴孔51の開口方向において、外側開口部511から外側に向かうほど、拡径するように形成されている。環状切欠面52は、噴孔51の外側開口部511から外表面53までにわたって形成されている。
また、図4に示す角度θ1は、240°以上かつ270°以下であることが好ましい。また、噴孔軸51Lを含む断面において、噴孔軸51Lに対する環状切欠面52の延長線52Lの傾斜角度θ2は、45°以上となっている。
環状切欠面52は、例えば、噴孔51を開口した後のプラグカバー5に対し、ドリルによる切削加工、又は放電加工を行うことによって形成することができる。本形態において、環状切欠面52は、ドリルによる切削加工によって形成されている。また、噴孔51を開口する前のプラグカバー5は、例えば、厚みが均一の板状部材を塑性加工することにより形成することができる。
次に、本形態の作用効果を説明する。
上記スパークプラグ1は、上記条件を満たす環状切欠面52を有する。それゆえ、プラグカバー5の厚みを確保しつつ、噴孔51の内周面512の面積を小さくすることができる。それゆえ、プラグカバー5の外部への放熱性を確保しつつ、噴孔51を介して副燃焼室50から主燃焼室に噴出させる火炎による、噴孔51の内周面512の受熱量を抑えることができる。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができる。
本形態のスパークプラグ1は、放電ギャップGに放電を生じさせることにより、副燃焼室50内の混合気を着火させ、火炎を形成する。そして、副燃焼室50内にて生じた火炎を、噴孔51を介して、主燃焼室に火炎ジェットとして噴出させる。これにより、主燃焼室に火炎を伝播させて混合気を燃焼させる。このとき、噴孔51の内周面512は、主燃焼室に噴出させる火炎によって受熱する。そして、内周面512は、面積が大きくなるほど、火炎からの受熱量が多くなりやすい。そこで、本形態のスパークプラグ1は環状切欠面52を有する。それゆえ、噴孔51は、長さL1(図5参照)が短くなりやすい。そのため、内周面512の面積は小さくなりやすく、火炎による、内周面512の受熱量を抑えることができる。それゆえ、内周面512及びその付近の部位が高温になることを抑制することができ、プラグカバー5の過熱を抑制することができる。そのため、スパークプラグ1を設置した自動車等の内燃機関は、高負荷運転時等においても、プレイグニッションを抑制することができる。その結果、内燃機関の燃費向上、出力向上を図ることができる。
つまり、仮に、図7に示す比較形態1のスパークプラグ91のように、プラグカバー5に環状切欠面52が形成されていない場合、実施形態1と比較し、長さL1が長くなりやすい。そのため、実施形態1と比較し、噴孔51の内周面512の受熱量が多くなりやすい。
また、図8に示すごとく、噴孔51の周りに、噴孔51の内側開口部513につながる内側切欠面57が形成された比較形態2のスパークプラグ92について考える。内側切欠面57は、内側開口部513の周囲の全体において、内側開口部513に隣接して形成されている。また、内側切欠面57は、内側開口部513から離れるほど、拡径するように形成されている。この場合、長さL1は短くなりやすいものの、主燃焼室に噴出させる火炎によって、噴孔51の内周面512に加え、内側切欠面57も受熱しやすい。そのため、比較形態2は、主燃焼室に噴出させる火炎による噴孔51付近の受熱量が多くなりやすい。
一方、本形態のスパークプラグ1は、上記条件を満たす環状切欠面52を有する。それゆえ、長さL1が短くなりやすく、火炎による、噴孔51の内周面512の受熱量を抑えることができる。また、噴孔51から主燃焼室に火炎ジェットを噴出させる際、火炎ジェットが環状切欠面52から剥離しやすい。それゆえ、火炎ジェットによる環状切欠面52の受熱を抑えることができる。それゆえ、火炎による噴孔51付近の受熱量を抑えやすい。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができる。
また、プラグカバーの厚みを薄くした場合について考える。この場合、長さL1は短くなりやすいため、火炎による噴孔の内周面の受熱量を抑えることができる。ここで、プラグカバーの熱は、プラグカバーの厚みが厚いほどハウジングに移動しやすく、ハウジングを介して外部へと放熱されやすい。そのため、プラグカバーの厚みを薄くした場合、プラグカバーの放熱量が少なくなりやすく、プラグカバーが高温となるおそれがある。一方、本形態のスパークプラグ1は、上述のごとく、環状切欠面52を有する。それゆえ、プラグカバー5の厚みを確保しつつ、噴孔51の内周面512の面積を小さくすることができる。それゆえ、プラグカバー5の外部への放熱性を確保しつつ、火炎による、内周面512の受熱量を抑えることができる。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができる。
環状切欠面52は、噴孔51を開口した後のプラグカバー5に対し、ドリルによる切削加工を行うことによって形成されている。それゆえ、外側開口部511に隣接した環状切欠面52を容易に形成することができる。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができるスパークプラグ1を効率的に製造することができる。
また、角度θ1は225°以上である。それゆえ、火炎ジェットが環状切欠面52から剥離しやすい。それゆえ、火炎ジェットによる環状切欠面52の受熱を抑えることができる。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができる。
また、角度θ1は、240°以上であることが好ましい。これにより、火炎ジェットが環状切欠面52から、より確実に剥離しやすい。それゆえ、火炎ジェットの勢いを、より充分に確保することができると共に、火炎ジェットによる環状切欠面52の受熱を、より確実に抑えることができる。その結果、主燃焼室における着火性を、より充分に確保することができると共に、プラグカバー5の過熱を、より確実に抑制することができる。
また、角度θ1は270°以下であることが好ましい。これにより、環状切欠面52を、切削加工によって容易に形成することができる。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができるスパークプラグ1を効率的に製造することができる。
環状切欠面52は、外側開口部511の周囲の全体において、外側開口部511に隣接して形成されている。それゆえ、噴孔51の内周面512の全体において、噴孔51の開口方向における長さを短くすることができる。それゆえ、内周面512の受熱量が、局部的に多くなることを抑制することができる。それゆえ、内周面512及びその付近の部位が、局部的に高温になることを抑制することができる。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができる。
プラグカバー5における環状切欠面52が形成された部位は、外側開口部511から遠ざかるほど厚みが厚くなるように形成されている。それゆえ、噴孔51の内周面512及びその付近の部位の熱を外部に放熱しやすい。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができる。
また、すべての噴孔51の周りに、環状切欠面52が形成されている。それゆえ、プラグカバー5の過熱を確実に抑制することができる。その結果、プレイグニッションを確実に抑制することができる。
環状切欠面52が周りに形成された噴孔51は、長さL1が、噴孔径L2の1/2以上かつ2/3以下である。それゆえ、主燃焼室に噴出させる火炎を噴孔51の内周面512によって確実にガイドすることができると共に、内周面512の受熱量を確実に抑えることができる。それゆえ、火炎ジェットの勢いを充分に確保しつつ、プラグカバー5の過熱を確実に抑制することができる。その結果、着火性を充分に確保しつつ、プレイグニッションを確実に抑制することができる。
以上のごとく、本形態によれば、プラグカバー5の過熱を抑制することができる内燃機関用のスパークプラグ1を提供することができる。
(実験例1)
本例では、図9~図13に示すごとく、内燃機関10、910に設置したスパークプラグ1、91から火炎ジェットFを噴出させた際の、噴孔51の内周面512の温度についてCFD解析(「Computational Fluid Dynamics解析」の略)を行った。本例では、実施形態1のスパークプラグ1及び比較形態1のスパークプラグ91を用いて解析を行った。試験条件は、内燃機関の回転数を4000rpm、当量比を1.013、EGR率(すなわち排気再循環率)を0%、スパークプラグによる点火時期を723°CA(クランク角の略)、点火エネルギーを60mJとした。また、本例にて用いた実施形態1のスパークプラグ1は、角度θ1(図4参照)を225°とした。また、図9、図10は、比較形態1の解析結果を示し、図11、図12は、実施形態1の解析結果を示す。
図9、図10に示すごとく、比較形態1の場合、火炎は、プラグカバー5の内壁面58から外表面53までにわたって噴孔51の内周面512と接触するように、噴出することが分かった。つまり、比較形態1の場合、火炎は、噴孔51の開口方向において、内周面512の全体と接触するように噴出することが分かった。一方、図11、図12に示すごとく、実施形態1の場合、火炎は、噴孔51の開口方向において、内周面512の全体と接触するように噴出するものの、環状切欠面52から剥離することが分かった。
図13のグラフは、実施形態1及び比較形態1における、クランク角と、噴孔51の内周面512の温度との関係を示すグラフである。このグラフより、実施形態1及び比較形態1の双方は、点火直後から、内周面512の温度が上昇していることが分かる。また、比較形態1に対し、実施形態1の方が、点火後のピーク温度が低いことが分かる。ここで、実施形態1は環状切欠面52を有する。そのため、実施形態1は、比較形態1と比較し、内周面512の面積が小さい。また、実施形態1の場合、火炎ジェットFが環状切欠面52から剥離する。それゆえ、実施形態1は、比較形態1よりも、噴孔51付近の受熱量を抑えることができたと考えられる。その結果、実施形態1は、比較形態1よりも、内周面512の温度を低く抑えることができたと考えられる。
(実施形態2)
本形態は、図14~図16に示すごとく、凹部59が外側開口部511に隣接して形成された形態である。
凹部59は、図14~図16に示すごとく、プラグカバー5の外表面53の一部が、副燃焼室50側に後退することにより形成されている。
凹部59の直径は、噴孔51の直径よりも大きい。凹部59は、図16に示すごとく、外側開口部511の周囲の全体において、外側開口部511に隣接するように形成されている。外側開口部511に隣接して凹部59を設けることによって、外側開口部511の周囲に環状切欠面52が形成されている。つまり、凹部59を形成している面の一部が環状切欠面52となっている。
本形態において、環状切欠面52は、噴孔軸51Lに直交するように形成されている。また、環状切欠面52と外側開口部511とは、実質的に同一平面上に位置するように形成されている。
また、図15に示すごとく、本形態において、角度θ1は225°よりも大きい。より具体的には、角度θ1は270°となっている。
その他は、実施形態1と同様である。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態において、角度θ1は225°よりも大きい。それゆえ、火炎ジェットが環状切欠面52から確実に剥離しやすい。それゆえ、火炎ジェットの勢いを充分に確保することができると共に、火炎ジェットによる環状切欠面52の受熱を確実に抑えることができる。その結果、主燃焼室における着火性を充分に確保することができると共に、プラグカバー5の過熱を確実に抑制することができる。
また、環状切欠面52と外側開口部511とは、実質的に同一平面上に位置するように形成されている。それゆえ、火炎ジェットが環状切欠面52から、より確実に剥離しやすい。その結果、着火性を、より充分に確保することができると共に、プラグカバー5の過熱を、より確実に抑制することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実験例2)
本例では、図17、図18に示すごとく、実施形態2のスパークプラグ1から主燃焼室101に噴出させた火炎ジェットFの状態について解析を行った。
その他の試験条件は、実験例1と同様である。
図17及び図18の解析図より、実施形態2のスパークプラグ1から火炎ジェットFを噴出させた際、火炎ジェットFは、環状切欠面52から完全に剥離していると共に、噴孔51の開口方向に沿って勢いよく噴出していることが分かる。ここで、実施形態2において、角度θ1は、225°よりも大きい。そのため、火炎ジェットFは、環状切欠面52から完全に剥離したと考えられる。これにより、火炎ジェットFによる環状切欠面52の受熱を確実に抑えることができると考えられる。また、火炎ジェットFは、環状切欠面52から完全に剥離することにより、主燃焼室101に勢いよく噴出することができると考えられる。これにより、主燃焼室101における着火性を充分に確保することができると考えられる。
(実施形態3)
本形態は、図19に示すごとく、実施形態2に対し、環状切欠面52の形成範囲を変更した形態である。
本形態において、環状切欠面52と外側開口部511とは、図19に示すごとく、実施形態2と同様に、実質的に同一平面上に位置するように形成されている。また、環状切欠面52は、外側開口部511から外表面53までにわたって形成されている。
その他は、実施形態2と同様である。
環状切欠面52と外側開口部511とは、実質的に同一平面上に位置するように形成されている。また、環状切欠面52は、外側開口部511から外表面53までにわたって形成されている。それゆえ、環状切欠面52は、噴孔51を開口した後のプラグカバー5に対し、切削加工を行うことによって容易に形成することができる。その結果、プラグカバー5の過熱を抑制することができるスパークプラグ1を効率的に製造することができる。
その他、実施形態2と同様の作用効果を有する。
上記実施形態1~3において、噴孔51は、角部56に形成されている。ただし、噴孔は、例えば、底壁部に形成することもできる。つまり、底壁部に形成された噴孔の外側開口部に隣接して環状切欠面を形成することもできる。
また、上記実施形態1~3において、噴孔51は、Z方向から見たとき、噴孔軸51Lがプラグ径方向に沿うように形成されている。ただし、噴孔は、Z方向から見たとき、噴孔軸がプラグ径方向に対して傾斜するように形成することもできる。つまり、噴孔を介して副燃焼室に気流が導入されることによって、副燃焼室にスワール流が生じるように、噴孔を形成することもできる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1…スパークプラグ、2…ハウジング、3…絶縁碍子、4…中心電極、5…プラグカバー、50…副燃焼室、51…噴孔、511…外側開口部、512…内周面、51L…噴孔軸、52…環状切欠面、6…接地電極、G…放電ギャップ、θ1…角度

Claims (3)

  1. 筒状の絶縁碍子(3)と、
    該絶縁碍子の内周側に保持されると共に該絶縁碍子から先端側に突出した中心電極(4)と、
    上記絶縁碍子を内周側に保持する筒状のハウジング(2)と、
    上記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(6)と、
    上記放電ギャップが配される副燃焼室(50)を覆うよう上記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を有し、
    上記プラグカバーには、上記副燃焼室と外部とを連通させる噴孔(51)が形成されており、
    上記プラグカバーは、少なくとも一つの上記噴孔の周りに、当該噴孔の外側開口部(511)につながる環状切欠面(52)を有し、
    該環状切欠面は、上記外側開口部の周囲の全体において、当該外側開口部に隣接して形成されており、
    上記噴孔の噴孔軸(51L)を含む断面において、上記噴孔の内周面(512)と上記環状切欠面とのなす角度(θ1)は、225°以上であり、
    上記プラグカバーにおける上記環状切欠面が形成された部位は、上記外側開口部から遠ざかるほど厚みが厚くなるように形成されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  2. すべての上記噴孔の周りに、上記環状切欠面が形成されている、請求項1に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
  3. 上記環状切欠面が周りに形成された上記噴孔は、当該噴孔の開口方向の長さ(L1)が、当該噴孔の噴孔径(L2)の1/2以上かつ2/3以下である、請求項1又は2に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
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