JP2022136723A - 内燃機関用のスパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】プレイグニッションを抑制することができる内燃機関用のスパークプラグを提供すること。【解決手段】スパークプラグ1において、副燃焼室50を覆うようハウジング2の先端部に設けられたプラグカバー5には、副燃焼室50と外部とを連通させる噴孔51が形成されている。絶縁碍子3の外周面の一部である被支承部31は、ハウジング2の内周面の一部である支承部21によってプラグ軸方向Zから支承されている。ハウジング2の外周には、呼び径がM14以下であるネジ部22が形成されている。副燃焼室50の容積をVccとする。プラグ軸方向Zにおけるネジ部22の先端から噴孔51の内側開口部511の先端までの距離をHmmとする。絶縁碍子3における被支承部31よりも先端側の部分のプラグ軸方向Zの長さをLmmとする。このとき、スパークプラグ1は、下記式(1)を満たす。V×H×L2≦400 ・・・(1)【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関する。
例えば、特許文献1に開示されているように、先端に副燃焼室を備えた内燃機関用のスパークプラグが知られている。当該スパークプラグにおいて、副燃焼室を覆うプラグカバーは、先端部の厚みが薄くなっている。これにより、当該先端部が高温になることを抑え、スパークプラグによる放電の発生よりも前に混合気が着火すること(すなわちプレイグニッション)を抑制しようとしている。
特開2020-009747号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスパークプラグは、主燃焼室内の燃焼による受熱については考慮されているものの、副燃焼室内の燃焼による受熱については、考慮されていない。すなわち、副燃焼室内の燃焼により、スパークプラグにおける副燃焼室に面する部位が高温になることを抑制することについては考慮されていない。それゆえ、副燃焼室に面する部位を起点とするプレイグニッションの懸念はあり、更なる改善の余地があるといえる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、プレイグニッションを抑制することができる内燃機関用のスパークプラグを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状の絶縁碍子(3)と、
該絶縁碍子の内周側に保持されると共に該絶縁碍子から先端側に突出した中心電極(4)と、
上記絶縁碍子を内周側に保持する筒状のハウジング(2)と、
上記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(6)と、
上記放電ギャップが配される副燃焼室(50)を覆うよう上記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を有し、
上記プラグカバーには、上記副燃焼室と外部とを連通させる噴孔(51)が形成されており、
上記絶縁碍子の外周面の一部である被支承部(31)は、上記ハウジングの内周面の一部である支承部(21)によってプラグ軸方向(Z)から支承されており、
上記ハウジングの外周には、呼び径がM14以下であるネジ部(22)が形成されており、
上記副燃焼室の容積をVccとし、プラグ軸方向における上記ネジ部の先端から上記噴孔の内側開口部(511)の先端までの距離をHmmとし、上記絶縁碍子における上記被支承部よりも先端側の部分のプラグ軸方向の長さをLmmとしたとき、下記式(1)を満たす、内燃機関用のスパークプラグ(1)にある。
V×H×L≦400 ・・・(1)
上記スパークプラグは、上記式(1)を満たす。それゆえ、副燃焼室に面する部位が高温になることを抑制することができる。その結果、プレイグニッションを抑制することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、プレイグニッションを抑制することができる内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、スパークプラグの先端部付近の、プラグ軸方向に沿った断面図であって、図2のI-I線矢視断面相当図。 図1のII矢視図。 実施形態1における、支承部及び被支承部の周辺の拡大断面図。 実施形態1における、各部位の寸法を示す断面図。 実施形態1における、スパークプラグが設置された内燃機関の断面図。 実施形態1における、内燃機関に設置されたスパークプラグの周辺の断面図。 実験例1における、V×H×Lの値とプレイグニッションが発生する点火時期との関係を示すグラフ。 実験例1における、容積Vを0.6cc、距離Hを8.4mmとしたときの、Lの値とプレイグニッションが発生する点火時期との関係を示すグラフ。 実験例1における、容積Vを0.3~0.4cc、距離Hを4.2mmとしたときの、Lの値とプレイグニッションが発生する点火時期との関係を示すグラフ。 実施形態2における、スパークプラグの先端部のプラグ軸方向に直交する断面図であって、図11のX-X線矢視断面相当図。 図10のXI-XI線矢視断面相当図。 実施形態2における、圧縮行程において副燃焼室に形成されたスワール流の向きを説明する、プラグ軸方向から見た説明図。
(実施形態1)
内燃機関用のスパークプラグに係る実施形態について、図1~図6を参照して説明する。
本形態の内燃機関用のスパークプラグ1は、図1、図2に示すごとく、筒状の絶縁碍子3と、中心電極4と、筒状のハウジング2と、接地電極6と、プラグカバー5と、を有する。中心電極4は、絶縁碍子3の内周側に保持されると共に絶縁碍子3から先端側に突出している。ハウジング2は、絶縁碍子3を内周側に保持する。接地電極6は、中心電極4との間に放電ギャップGを形成する。プラグカバー5は、放電ギャップGが配される副燃焼室50を覆うようハウジング2の先端部に設けられている。プラグカバー5には、副燃焼室50と外部とを連通させる噴孔51が形成されている。
図1、図3に示すごとく、絶縁碍子3の外周面の一部である被支承部31は、ハウジング2の内周面の一部である支承部21によってプラグ軸方向Zから支承されている。
図1、図2、図4~図6に示すごとく、ハウジング2の外周には、呼び径がM14以下であるネジ部22が形成されている。
副燃焼室50の容積をVccとする。図4に示すごとく、プラグ軸方向Zにおけるネジ部22の先端から噴孔51の内側開口部511の先端までの距離をHmmとする。また、絶縁碍子3における被支承部31よりも先端側の部分のプラグ軸方向Zの長さをLmmとする。このとき、スパークプラグ1は、下記式(1)を満たす。
V×H×L≦400 ・・・(1)
また、本形態のスパークプラグ1は、下記式(2)も満たす。
V×H×L≦200 ・・・(2)
本形態のスパークプラグ1は、例えば、自動車等の内燃機関における着火手段として用いることができる。スパークプラグ1は、図5、図6に示すごとく、ハウジング2のネジ部22を、シリンダヘッド71のプラグホール711の雌ネジ部に螺合して、内燃機関10に取り付けられる。
図5に示すごとく、内燃機関10は、シリンダ70内を往復運動するピストン74を備える。主燃焼室101は、ピストン74の往復運動によって、容積変化する。内燃機関10には、吸気ポート721及び排気ポート731が形成されており、それぞれ吸気弁72又は排気弁73が備えられている。
そして、スパークプラグ1の軸方向Zの一端が、内燃機関10の主燃焼室101に配置される。スパークプラグ1の軸方向Zにおいて、主燃焼室101に露出する側を先端側、その反対側を基端側というものとする。また、スパークプラグ1の軸方向Zを、適宜、プラグ軸方向Z、或いは単に、Z方向ともいう。また、図1に示すごとく、スパークプラグ1の中心軸Cは、本形態において、中心電極4の中心軸でもある。
プラグカバー5は、ハウジング2の先端部に溶接等によって接合されている。図6に示すごとく、スパークプラグ1が内燃機関10に取り付けられた状態において、プラグカバー5は、副燃焼室50を主燃焼室101と区画している。噴孔51は、副燃焼室50と主燃焼室101とを連通させている。プラグカバー5の外表面55は、主燃焼室101に面している。また、プラグカバー5の内壁面502は、副燃焼室50に面している。
副燃焼室50は、絶縁碍子3から先端側に突出した中心電極4の周辺における、ハウジング2の先端部の内周側の空間を含む。また、副燃焼室50は、絶縁碍子3の外周面とハウジング2の内周面との間に形成された環状の空間であるポケット部501をも含む。
本形態において、副燃焼室50の容積Vは、0.8cc以下である。副燃焼室50の容積Vは、0.6cc以下とすることができる。また、容積Vは、0.5cc以下とすることができる。また、容積Vは、0.4cc以下とすることができる。また、容積Vは、0.3cc以下とすることができる。
また、本形態において、プラグカバー5は、図1に示すごとく、周壁部52と底壁部53と角部54とを有する。周壁部52は、副燃焼室50の外周側の一部を覆う略円筒形状の部分である。底壁部53は、副燃焼室50の先端側を覆う部分である。角部54は、周壁部52の先端と底壁部53の外周とを曲面状に繋ぐ部分である。本形態において、噴孔51は、角部54に形成されている。
本形態において、プラグカバー5には、図2に示すごとく、4つの噴孔51が形成されている。Z方向から見たとき、噴孔51は、プラグ周方向に等間隔で形成されている。本形態において、それぞれの噴孔51は、略円柱形状に形成されている。なお、プラグ周方向とは、スパークプラグ1の中心軸Cに直交する平面上において当該中心軸Cを中心とする円周方向をいうものとする。
また、図1に示すごとく、それぞれの噴孔51において、内側開口部511の先端は、プラグ軸方向Zにおける位置が互いに同等となっている。
本形態において、距離Hは、図4に示すごとく、プラグカバー5におけるプラグ径方向の最大幅D1よりも短い。また、距離Hは、副燃焼室50のプラグ径方向における最大幅D2よりも短い。また、距離Hは、例えば、11.8mm以下である。距離Hは、8.4mm以下とすることができる。また、距離Hは、7.7mm以下とすることができる。また、距離Hは、4.2mm以下とすることができる。なお、プラグ径方向とは、スパークプラグ1の中心軸Cに直交する平面上において、スパークプラグ1の中心軸Cを中心とする円の半径方向を意味する。
また、プラグカバー5は、ハウジング2と熱的に接触している。プラグカバー5は、例えば、鉄、ニッケル、鉄或いはニッケルの合金、ステンレス鋼等の材料からなる。
図5、図6に示すごとく、スパークプラグ1が内燃機関10に取り付けられた際、ハウジング2とシリンダヘッド71とは、互いに熱的に接触している。ハウジング2は、例えば、鉄、ニッケル、鉄或いはニッケルの合金、ステンレス鋼等の材料からなる。
また、ハウジング2は、図1、図3に示すごとく、段状に形成された支承側段部23を有する。支承側段部23の内周面は、図3に示すごとく、先端側へ向かうほど縮径する支承側面24を有する。
また、ハウジング2に保持される絶縁碍子3は、図1に示すごとく、先端側へ向かうほど縮径する脚部34を有する。脚部34の外周面は、副燃焼室50に面している。絶縁碍子3は、例えばアルミナ等のセラミックからなる。
本形態においては、図4に示すごとく、絶縁碍子3における被支承部31よりも先端側の部分のZ方向の長さLは、ハウジング2におけるネジ部22の呼び径よりも短い。また、長さLは、プラグカバー5におけるプラグ径方向の最大幅D1よりも短い。長さLは、例えば、11.0mm以下である。長さLは、6.5mm以下とすることができる。また、長さLは、2.5mm以下とすることができる。
絶縁碍子3は、図1、図3に示すごとく、脚部34の基端側に、段状に形成された被支承側段部32を有する。図3に示すごとく、被支承側段部32の外周面は、先端側へ向かうほど縮径する被支承側面33を有する。
ハウジング2の支承側面24と絶縁碍子3の被支承側面33との間には、環状のガスケット11が介在している。ガスケット11は、ハウジング2と絶縁碍子3との双方に当接し、これらの間をシールしている。ハウジング2と絶縁碍子3とは、ガスケット11を介して、互いに熱的に接触している。ガスケット11は、例えば、金属材料を環状に形成してなる。
ハウジング2の支承側面24は、環状のガスケット11を介して、絶縁碍子3の被支承側面33を支承している。つまり、本形態においては、支承側面24におけるガスケット11と当接する部分が支承部21となっており、被支承側面33におけるガスケット11と当接する部分が被支承部31となっている。
また、ガスケット11よりも先端側に、ポケット部501が形成されている。つまり、絶縁碍子3の外周面は、被支承部31よりも先端側の部分が副燃焼室50に面している。
また、接地電極6は、図1に示すごとく、ハウジング2に固定された固定端部61から副燃焼室50内に突出している。接地電極6とハウジング2とは、互いに熱的に接触している。
次に、本形態の作用効果を説明する。
上記内燃機関用のスパークプラグ1は、上記式(1)を満たす。それゆえ、副燃焼室50に面する部位が高温になることを抑制することができる。その結果、プレイグニッションを抑制することができる。
本形態のスパークプラグ1は、放電ギャップGに放電を生じさせることにより、副燃焼室50内の混合気を着火させ、火炎を形成する。そして、副燃焼室50内にて生じた火炎を、副燃焼室50と主燃焼室とを連通させる噴孔51から噴出させる。これにより、主燃焼室内に火炎を伝搬させて混合気を燃焼させる。つまり、スパークプラグ1は、副燃焼室50内に火炎を形成するため、副燃焼室50に面する部位が受熱する。ここで、ハウジング2は、ネジ部22を介して、内燃機関のシリンダヘッドと熱的に接触している。それゆえ、ハウジング2は、副燃焼室50内の混合気の燃焼によって受熱した際、外部、すなわちシリンダヘッドに放熱しやすい。また、プラグカバー5及び絶縁碍子3は、ハウジング2と熱的に接触している。そのため、副燃焼室50内の混合気の燃焼により受熱したプラグカバー5及び絶縁碍子3は、ハウジング2を介して、外部に放熱することができる。
ここで、スパークプラグ1における副燃焼室50に面する部位は、副燃焼室50内の混合気の量が多くなるほど、副燃焼室50内の混合気が燃焼した際の、受熱量が多くなりやすい。つまり、副燃焼室50の容積Vが小さくなるほど、副燃焼室50に面する部位の受熱量は少なくなりやすい。それゆえ、容積Vを小さくするほど、副燃焼室50に面する部位が高温となることを抑えやすい。
また、スパークプラグ1は、副燃焼室50内にて生じた火炎を、噴孔51を介して主燃焼室に噴出させる。そのため、噴孔51の内周面は、受熱量が多くなりやすく、高温になりやすい。また、噴孔51の内周面において、特に内側開口部511付近が、より高温になりやすい。ここで、プラグカバー5は、ハウジング2と熱的に接触している。また、ハウジング2のネジ部22は、外部のシリンダヘッドと熱的に接触している。それゆえ、内側開口部511と、ネジ部22の先端との間の距離が短いほど、内側開口部511付近の熱を外部に放熱しやすい。それゆえ、距離H(図4参照)を短くするほど、内側開口部511付近が高温となることを抑えやすい。
また、絶縁碍子3の副燃焼室50に面する部位は、副燃焼室50内の燃焼によって受熱しやすい。そのため、長さL(図4参照)が短くなるほど、絶縁碍子3における副燃焼室50に面する部位の受熱量が少なくなりやすい。それゆえ、長さLを短くするほど、絶縁碍子3における副燃焼室50に面する部位が高温となることを抑えやすい。そのため、長さLを短くするほど、プレイグニッションを抑制しやすい(下記実験例1における図8、図9参照)。
ここで、本形態のスパークプラグ1は、上記式(1)を満たす。それゆえ、容積Vと距離Hと長さLとの組み合わせは、副燃焼室50に面する部位が高温となることを抑制できる組み合わせとなりやすい。それゆえ、スパークプラグ1を設置した自動車等の内燃機関は、高負荷運転時等においても、プレイグニッションを抑制することができる。その結果、内燃機関の燃費向上、出力向上を図ることができる。
また、本形態のスパークプラグ1は、上記式(2)を満たす。それゆえ、副燃焼室50に面する部位が高温になることを一層抑制することができる。その結果、プレイグニッションを一層抑制することができる。
以上のごとく、本形態によれば、プレイグニッションを抑制することができる内燃機関用のスパークプラグ1を提供することができる。
上記実施形態1において、支承部21と被支承部31との間には、ガスケット11が介在している。ただし、支承部は、例えば、ガスケットを介在させることなく、被支承部を支承することもできる。
(実験例1)
本例では、図7のグラフに示すごとく、基本構造を実施形態1と同様としつつ、V×H×Lの値が互いに異なる複数のスパークプラグを用いて、V×H×Lの値とプレイグニッションが発生する点火時期との関係を解析した。一般に、点火時期を進角させるほど、プレイグニッションが発生しやすい。そのため、本例では、内燃機関に設置したそれぞれのスパークプラグにつき、点火時期を徐々に進角させ、プレイグニッションの発生する点火時期を解析した。試験条件は、スパークプラグを設置する内燃機関を単気筒の内燃機関とし、スロットル全開、回転数を6500rpmとした。ここで、プレイグニッションの発生する点火時期がBTDC(圧縮上死点前の略)29°CA(クランク角の略)以上となる場合を、一般的な自動車エンジン用のスパークプラグとして用いる際に充分にプレイグニッションを抑制できる基準としている。そこで、上記解析結果から、当該基準を満たすV×H×Lの値を求めた。また、プレイグニッションの発生する点火時期がBTDC37°CA以上となる場合を、高圧縮比化された自動車エンジン、或いは過給機を備えた自動車エンジン等の高効率エンジン用のスパークプラグとして用いる際に充分にプレイグニッションを抑制できる基準としている。そこで、上記解析結果から、当該基準を満たすV×H×Lの値も求めた。
本例では、下記の表1に示すごとく、副燃焼室の容積V、距離H(図4参照)、長さL(図4参照)の値が互いに異なる10個のスパークプラグを用意した。また、表1における試料1を、基準となる構成のスパークプラグとした。そして、試料2~10は、試料1に対し、容積V、距離H、長さLの値を変更したスパークプラグである。
Figure 2022136723000002
図7のグラフにおいて、丸印は、試料1~10の解析結果をプロットしたものである。また、図7のグラフには、これらのプロットにおける近似直線を示した。
図7のグラフより、V×H×Lの値が小さくなるに従って、プレイグニッションの発生する点火時期が進角することが分かる。この結果より、V×H×Lの値を小さくするほど、プレイグニッションを抑制することができると考えられる。
また、図7のグラフに示す近似直線より、プレイグニッションの発生する点火時期がBTDC29°CA以上となるV×H×Lの値は、400以下と推測された。また、プレイグニッションの発生する点火時期がBTDC37°CA以上となるV×H×Lの値は、200以下と推測された。この結果より、本例にて用いたネジ部の呼び径がM14以下のスパークプラグにおいては、V×H×Lの値を400以下とすることにより、一般的な自動車エンジン用のスパークプラグとして用いた際、プレイグニッションを抑制することができると考えられる。また、ネジ部の呼び径がM14以下のスパークプラグにおいては、V×H×Lの値を200以下とすることにより、高圧縮比化された自動車エンジン、或いは過給機を備えた自動車エンジン等の高効率エンジン用のスパークプラグとして用いたとしても、プレイグニッションを抑制することができると考えられる。
(実施形態2)
本形態は、図10~図12に示すごとく、副燃焼室50にスワール流が生じるように構成された形態である。
すなわち、本形態において、噴孔51は、噴孔51を介して副燃焼室50に気流が導入されることによって副燃焼室50にスワール流が生じるように形成されている。
具体的には、図10に示すごとく、Z方向から見たとき、噴孔51とプラグ中心軸Cとを通過するプラグ径方向に延びる仮想直線VLに対して、噴孔51の中心軸の延長線51Lは鋭角の角度をもって傾斜している。複数の噴孔51は、各噴孔51における仮想直線VLに対する噴孔51の中心軸の延長線51Lの傾斜方向が、プラグ周方向における同じ側となっている。
このような噴孔51の形成態様により、図12の破線矢印Aに示すごとく、噴孔51を介して副燃焼室50に導入された気流によって、副燃焼室50にスワール流が形成される。本形態の場合、スワール流Aは、プラグ中心軸Cの周りに、図12における反時計回りの螺旋状に生じる。
その他は、実施形態1と同様である。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
噴孔51は、噴孔51を介して副燃焼室50に気流が導入されることによって副燃焼室50にスワール流が生じるように形成されている。それゆえ、副燃焼室50内の掃気性が向上しやすい。それゆえ、副燃焼室50内における高温の既燃ガスは、噴孔51を介して副燃焼室50内に導入されるガスに置換されやすい。また、放電によって生じた初期火炎は、スワール流によって、副燃焼室50内に広がりやすい。それゆえ、副燃焼室50内の燃焼が促進されやすい。それゆえ、局所的な燃焼を抑制できると共に、副燃焼室50内の混合気を短時間に燃焼させることができる。その結果、副燃焼室50に面する部位が高温になることを抑制しつつ、副燃焼室50の着火性を向上させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1…スパークプラグ、2…ハウジング、21…支承部、22…ネジ部、3…絶縁碍子、31…被支承部、4…中心電極、5…プラグカバー、50…副燃焼室、51…噴孔、511…内側開口部、6…接地電極、G…放電ギャップ、Z…プラグ軸方向

Claims (3)

  1. 筒状の絶縁碍子(3)と、
    該絶縁碍子の内周側に保持されると共に該絶縁碍子から先端側に突出した中心電極(4)と、
    上記絶縁碍子を内周側に保持する筒状のハウジング(2)と、
    上記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(6)と、
    上記放電ギャップが配される副燃焼室(50)を覆うよう上記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を有し、
    上記プラグカバーには、上記副燃焼室と外部とを連通させる噴孔(51)が形成されており、
    上記絶縁碍子の外周面の一部である被支承部(31)は、上記ハウジングの内周面の一部である支承部(21)によってプラグ軸方向(Z)から支承されており、
    上記ハウジングの外周には、呼び径がM14以下であるネジ部(22)が形成されており、
    上記副燃焼室の容積をVccとし、プラグ軸方向における上記ネジ部の先端から上記噴孔の内側開口部(511)の先端までの距離をHmmとし、上記絶縁碍子における上記被支承部よりも先端側の部分のプラグ軸方向の長さをLmmとしたとき、下記式(1)を満たす、内燃機関用のスパークプラグ(1)。
    V×H×L≦400 ・・・(1)
  2. 下記式(2)を満たす、請求項1に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
    V×H×L≦200 ・・・(2)
  3. 上記噴孔は、該噴孔を介して上記副燃焼室に気流が導入されることによって該副燃焼室にスワール流が生じるように形成されている、請求項1又は2に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
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