JP2017103179A - 点火プラグ - Google Patents

点火プラグ Download PDF

Info

Publication number
JP2017103179A
JP2017103179A JP2015237734A JP2015237734A JP2017103179A JP 2017103179 A JP2017103179 A JP 2017103179A JP 2015237734 A JP2015237734 A JP 2015237734A JP 2015237734 A JP2015237734 A JP 2015237734A JP 2017103179 A JP2017103179 A JP 2017103179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
volume
center electrode
tip
spark plug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015237734A
Other languages
English (en)
Inventor
光介 林
Kosuke Hayashi
光介 林
浩一 小見山
Koichi Komiyama
浩一 小見山
谷口 順一
Junichi Taniguchi
順一 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Denso Corp
Toho Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Toho Gas Co Ltd filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015237734A priority Critical patent/JP2017103179A/ja
Publication of JP2017103179A publication Critical patent/JP2017103179A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Spark Plugs (AREA)

Abstract

【課題】プレチャンバーを有する点火プラグにおいて、着火性を向上させて、エンジンの失火の発生を抑制することができる点火プラグを提供すること。【解決手段】点火プラグ1は、ハウジング10、絶縁碍子20、中心電極30、接地電極40及びチャンバーカップ50を備える。チャンバーカップ50は、ハウジング10の先端部11に設けられて、中心電極30の先端部31と接地電極40の対向部41とを覆ってプレチャンバー60を形成している。チャンバーカップ50は、貫通形成された複数の噴口51を備える。プレチャンバー60における中心電極30の先端部31からプラグ軸方向Yにおける先端側Y1の容積をV1とし、プレチャンバー60の全容積をV2とし、複数の噴口51の総面積をSとしたとき、容積比V1/V2と容積噴口総面積比V2/Sとが、0.16≦V1/V2≦0.31と、88≦V2/S≦244とを満たしている。【選択図】図2

Description

本発明は、点火プラグに関する。
従来、ガスエンジン等に用いられる点火プラグとして、点火プラグの先端に噴口を有するチャンバーカップが設けられるとともに、該チャンバーカップの内側にプレチャンバーが形成された点火プラグがある。かかる点火プラグでは、噴口からプレチャンバー内に流入した燃焼ガスと空気との混合気を点火して、燃焼火炎を噴口から燃焼室に噴出させることにより、燃焼室内の混合気に着火するように構成されている。
特許文献1に開示の構成では、接地電極と中心電極との間に形成された放電ギャップを、比較的基端側に位置させることにより、噴口からプレチャンバー内に流入した混合気が放電ギャップに減速して流入するようにしている。これにより、放電ギャップにおける火花の形成を安定させている。
特許第5451490号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、放電ギャップが比較的基端側に位置しているため、プレチャンバー内で点火した後に放電ギャップに混合気が十分に流入されずに混合気の燃焼により生じる残留ガスが放電ギャップに停留しやすい。そのため、放電ギャップの火花放電によりプレチャンバー内の混合気に点火させにくくなり、着火性が低下してエンジンの失火を招く恐れがある。かかる問題は、点火タイミングが比較的早い場合や、エンジンが低回転、低負荷の場合において、プレチャンバー内に流入する混合気が減少するため、顕著となる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、プレチャンバーを有する点火プラグにおいて、着火性を向上させて、エンジンの失火の発生を抑制することができる点火プラグを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状のハウジング(10)と、
該ハウジングの内側に保持された筒状の絶縁碍子(20)と、
先端部(31)が突出するように上記絶縁碍子の内側に保持された中心電極(30)と、
該中心電極の上記先端部に対向する対向部(41)を有し、該対向部と上記中心電極の上記先端部との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(40)と、
上記ハウジングの先端部(11)に設けられて、上記中心電極の上記先端部と上記接地電極の上記対向部とを覆ってプレチャンバー(60)を形成するとともに、貫通形成された複数の噴口(51)を備えるチャンバーカップ(50)とを備え、
上記プレチャンバーにおける上記中心電極の上記先端部よりもプラグ軸方向(Y)における先端側の容積をV1とし、上記プレチャンバーの全容積をV2とし、上記複数の噴口の総面積をSとしたとき、容積比V1/V2と容積噴口総面積比V2/Sとが、
0.16≦V1/V2≦0.31と、
88≦V2/S≦244とを満たす、点火プラグ(1)にある。
上記点火プラグでは、プレチャンバーにおいて、上記中心電極の上記先端部から軸方向における先端側の容積V1と、プレチャンバーの全容積V2との容積比V1/V2が、0.16≦V1/V2≦0.31を満たす。容積比V1/V2の値は、混合気が十分存在する位置で放電を発生させることができるかを判断する基準となる。
容積比V1/V2の値が大きすぎると、プレチャンバーの全容積V2に対して上記先端側の容積V1が大きくなり、放電ギャップがプレチャンバー内において比較的基端側に位置することとなる。そして、プレチャンバー内の基端側の位置は残留ガスが存在しやすい。したがって、容積比V1/V2の値が大きすぎると、混合気が十分には存在しない位置で放電を発生させることになる。その結果、放電によって混合気に点火させにくくなり、失火が発生しやすくなる。上記点火プラグにおいては、容積比V1/V2の値を0.31以下とすることにより、放電ギャップを混合気が十分存在する位置に位置させて、放電による混合気の点火を促し、失火の発生を抑制している。
一方、容積比V1/V2の値が小さすぎると、プレチャンバーの全容積V2に対して上記先端側の容積V1が小さくなり、中心電極の先端部及び接地電極の先端部が、チャンバーカップの先端に近い位置にまで延びることとなる。そのため、両電極が長くなってしまい、熱引き性が低下する。その結果、点火タイミングではないタイミングでの異常放電、いわゆるプレイグが発生しやすくなる。上記点火プラグにおいては、容積比V1/V2の値を0.16以上とすることにより、両電極の長さを、熱引き性を確保できる程度にして、プレイグの発生を抑制している。
さらに、上記点火プラグにおいては、上記プレチャンバーの全容積V2と、上記複数の噴口の総面積Sとの容積噴口総面積比V2/Sが、88≦V2/S≦244を満たす。容積噴口総面積比V2/Sの値は、噴口を出入りする混合気や火炎の流出入のし難さ、すなわち噴口の流出入抵抗を表す。
容積噴口総面積比V2/Sが大きすぎると、噴口を介したプレチャンバー内への混合気の流入量が過度に減少し、着火性が低下しやすくなる。上記点火プラグにおいては、容積噴口総面積比V2/Sの値を244以下とすることにより、噴口を介したプレチャンバー内への混合気の流入量を確保し、着火性を確保している。
一方、容積噴口総面積比V2/Sが小さすぎると、プレチャンバー内で点火した後に噴口から噴出する火炎の長さが短くなる。これにより、燃焼室内の混合気に着火させにくくなって、エンジン効率の低下を招く。上記点火プラグにおいては、容積噴口総面積比V2/Sの値を88以上とすることにより、噴口から火炎が噴出する際の抵抗を適度に与えて、噴口から噴出する火炎の長さを十分に確保している。これにより、燃焼室内の混合気への着火性を向上させて、エンジン効率を向上させている。
したがって、容積比V1/V2及び容積噴口総面積比V2/Sの値をそれぞれ上記範囲内とすることにより、着火性を向上させて、失火の発生を抑制しつつ、プレイグの発生を抑制するとともに、プレチャンバー内の混合気の着火性を確保しつつ、燃焼室内の混合気への着火性を向上させて、エンジン効率を向上させている。
以上のごとく、本発明によれば、プレチャンバーを有する点火プラグにおいて、着火性を向上させて、エンジンの失火の発生を抑制することができる点火プラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、点火プラグの側面一部断面図。 実施形態1における、点火プラグの側面一部断面拡大図。 実施形態1における、チャンバーカップをプラグ軸方向の先端側から見た図。
(実施形態1)
上記点火プラグの実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。
本実施形態の点火プラグ1は、図1に示すように、ハウジング10、絶縁碍子20、中心電極30、接地電極40及びチャンバーカップ50を備える。
ハウジング10は、筒状を成している。
絶縁碍子20は、筒状を成しているとともに、ハウジング10の内側に保持されている。
中心電極30は、先端部31が突出するように絶縁碍子20の内側に保持されている。
接地電極40は、中心電極30の先端部31に対向する対向部41を有する。
接地電極40の対向部41と中心電極30の先端部31との間には放電ギャップGが形成されている。
チャンバーカップ50は、ハウジング10の先端部11に設けられて、中心電極30の先端部31と接地電極40の対向部41とを覆ってプレチャンバー60を形成している。チャンバーカップ50は、貫通形成された複数の噴口51を備える。
そして、図2に示すように、プレチャンバー60における中心電極30の先端部31からプラグ軸方向Yにおける先端側Y1の容積をV1とし、プレチャンバー60の全容積をV2とし、図3に示すように、複数の噴口51の総面積をSとしたとき、容積比V1/V2と容積噴口総面積比V2/Sとが、0.16≦V1/V2≦0.31と、88≦V2/S≦244とを満たしている。
以下、本実施形態の点火プラグ1について、詳述する。
点火プラグ1は、例えば、発電機用のガスエンジン等における着火手段として用いることができる。点火プラグ1において、図示しないエンジンの燃焼室へ挿入される側を先端側Y1とし、先端側Y1の端部を先端部とする。また、先端側Y1の反対側を基端側Y2とし、基端側Y2の端部を基端部とする。また、本明細書において、プラグ軸方向Yとは、点火プラグ1の軸方向を意味する。
図1に示すように、本実施形態では、ハウジング10は、プラグ軸方向Yに延びる筒状を成しており、ハウジング10の外周面にはエンジンに螺合するための取付ネジ部12が形成されている。
図1に示すように、ハウジング10の内側には、絶縁碍子20が保持されている。絶縁碍子20は円筒形であって、絶縁碍子20の先端部21は、ハウジング10の先端部11から突出している。また、絶縁碍子20の側周面22は、絶縁碍子20における先端側Y1の領域ではハウジング10の内周面13から離隔して隙間61を形成しており、絶縁碍子20のプラグ軸方向Yの中央領域ではハウジング10の内周面13に当接している。
図1に示すように、ハウジング10の先端部11には、チャンバーカップ50が設けられている。図2に示すように、チャンバーカップ50は略円筒形であって、チャンバーカップ50の先端部52の外縁部53は緩やかに湾曲した湾曲面をなしており、先端部52の中心部54は平面をなしている。チャンバーカップ50は、中心電極30の先端部31及び接地電極40の先端部41を覆うプレチャンバー60を形成している。本例では、プレチャンバー60は、チャンバーカップ50の内側の空間であって、絶縁碍子20の側周面22とハウジング10の内周面13との間の隙間61を含む空間である。
図1、2に示すように、チャンバーカップ50の先端部52には、複数の噴口51が形成されている。噴口51は、例えば、4〜8個形成されており、本例では、図3に示すように、6個の噴口51が形成されている。噴口51はいずれも円柱形の貫通孔である。そして、複数の噴口51は、プラグ軸方向Yから見て、中心電極30の軸線32を中心とする同一仮想円周55上に位置している、さらに本例では、複数の噴口51は、仮想円周55上において等間隔に配列している。
上記点火プラグ1では、図2に示すプレチャンバー60における中心電極30の先端部31から先端側Y1の容積V1と、プレチャンバー60の全容積V2との容積比V1/V2が0.16≦V1/V2≦0.31を満たしている。
さらに、プレチャンバー60の全容積V2と、図3に示す複数の噴口51の総面積Sとの容積噴口総面積比V2/Sが、88≦V2/S≦244とを満たしている。
次に、本実施形態の点火プラグ1における作用効果について、詳述する。
点火プラグ1では、上記容積比V1/V2が、0.16≦V1/V2≦0.31を満たす。これにより、容積比V1/V2の値が0.31以下であるため、放電ギャップGが混合気の十分存在する位置に位置しており、放電による混合気の点火が促され、失火の発生が抑制されている。そして、容積比V1/V2の値が0.16以上であるため、中心電極30及び接地電極40の長さが、熱引き性を確保できる程度となっており、プレイグの発生が抑制されている。
さらに、点火プラグ1では、上記容積噴口総面積比V2/Sが、88≦V2/S≦244を満たす。これにより、容積噴口総面積比V2/Sの値が244以下であるため、噴口51を介したプレチャンバー60内への混合気の流入量が確保され、着火性が確保されている。そして、容積噴口総面積比V2/Sの値が88以上であるため、噴口51から火炎が噴出する際の抵抗が適度に与えられることにより、噴口51から噴出する火炎の長さが十分に確保されて、図示しない燃焼室内の混合気への着火性を向上させ、エンジン効率を向上させている。
特に、低回転、低負荷領域で、且つ点火時期が早いエンジン条件下においても、放電時に放電ギャップGに混合気が十分に存在する状態とすることができるため、着火性の向上及びエンジン効率の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、複数の噴口51を4〜8個形成することができる。これにより、各噴口51における流出入抵抗を適度に維持しつつ、混合気の流入量を確保することができる。
また、本実施形態では、複数の噴口51は、プラグ軸方向Yから見て、中心電極30の軸線32を中心とする同一仮想円周55上に位置している。これにより、放電ギャップGに対して、複数の噴口51をバランスよく配置することができるため、放電時に放電ギャップGに混合気が十分に存在する状態としやすいとともに、各噴口51から燃焼室内に火炎をバランスよく噴出することができる。その結果、燃焼室内の混合気の着火性が向上して、エンジン効率の向上に寄与する。
また、本実施形態では、複数の噴口51は、仮想円周55上において等間隔に配列している。これにより、放電ギャップGに対して、複数の噴口51を一層バランスよく配置することができるため、各噴口51から燃焼室内に火炎を一層バランスよく噴出することができる。その結果、燃焼室内の混合気の着火性が一層向上して、エンジン効率の向上に一層寄与する。
以上のごとく、本実施形態によれば、プレチャンバー60を有する点火プラグ1において、着火性を向上させて、エンジンの失火の発生を抑制することができる点火プラグ1を提供することができる。
本実施形態の点火プラグ1について、評価試験を行った。
本実施形態の点火プラグ1である実験例1〜19と、比較形態の点火プラグである比較例1〜11をそれぞれ用意した。そして、実験例1〜19及び比較例1〜11における、噴口の総面積S、プレチャンバーにおける中心電極の先端部よりもプラグ軸方向Yにおける先端側の容積V1、プレチャンバーの全容積V2及び、容積比V1/V2、容積噴口総面積比V2/Sの値をそれぞれ表1に示した。なお、表1は、V1/V2の値が昇順となるように並べたものである。
Figure 2017103179
実験例1〜19は、表1に示すように、噴口の総面積S、容積V1及び全容積V2がそれぞれ異なっている。そして、実験例1〜19は、容積比V1/V2が0.16≦V1/V2≦0.31を満たし、且つ容積噴口総面積比V2/Sが88≦V2/S≦244を満たしている。
一方、比較例1〜3、6〜11は、表1に示すように、容積噴口総面積比V2/Sが88≦V2/S≦244を満たすが、容積比V1/V2が0.16≦V1/V2≦0.31を満たしていない。また、比較例4、5は、表1に示すように、容積比V1/V2が0.16≦V1/V2≦0.31を満たすが、容積噴口総面積比V2/Sが88≦V2/S≦244を満たしていない。比較例1〜11について、その他の構成は実施形態1の点火プラグ1と同様である。
(着火性評価試験)
まず、実験例1〜19及び比較例1〜11について、着火性評価試験を行った。試験条件及び判定基準は以下のとおりである。
・エンジン:4気筒、2000cc
・使用燃料:都市ガス13A
・評価条件:500rpm、トルク40N・m
・酸素濃度:7.8%(λ≒1.5)
・点火時期:NOx(O2=0%換算)<50ppmで点火進角制限
・判定基準:運転5分間において、排気ガス中のTHC濃度の過度に高い状態であるTHCスパイクの発生回数が2回以上である場合に、着火性が悪い×と判定し、THCスパイクの発生回数が1回以下である場合に、着火性が良いと判定した。
上記のように、着火性の試験条件は低負荷条件とした。これは、低負荷条件は、エンジンの筒内圧力が低いため、チャンバーカップへの混合気流入量が少なくなって残留ガスが残りやすく、失火が生じやすい条件であって、着火性の評価に適しているためである。
実験例1〜19、及び比較例1〜5ではいずれも、着火性が○、すなわち着火性が良かった。一方、比較例6〜11では着火性が×、すなわち着火性が悪かった。
(エンジン効率向上評価試験)
次に、実験例1〜19及び比較例1〜11について、エンジン効率向上評価試験を行った。試験条件及び判定基準は以下のとおりである。
・エンジン:4気筒、2000cc
・使用燃料:都市ガス13A
・評価条件:1450rpm、トルク86N・m
・酸素濃度:7.8%(λ≒1.5)
・点火時期:NOx<500ppmで点火進角制限
・判定基準:正味エンジン効率を算出し、従来プラグと比較して正味エンジン効率の上昇値、すなわち効率上昇値が0.3以上である場合に、エンジン効率向上の効果が十分である○と判定し、効率上昇値が0.3未満である場合に、エンジン効率向上の効果が不十分である×と判定した。
正味エンジン効率の上昇値は、プレチャンバーを有さない従来の点火プラグにおいて、本試験条件と同一の条件のもと算出された従来エンジン効率との差分をいうものとする。具体的には、正味エンジン効率は、「2π×トルク[N・m]×回転数[rpm]÷60[sec]÷1000」で算出する正味出力[kW]を投入燃料量[kW]で除することで算出し、正味エンジン効率の上昇値は、「プレチャンバー60を有する点火プラグ1を用いた場合の正味効率[%]−プレチャンバー60を有さない従来の点火プラグを用いた場合の正味効率[%]」で算出することができる。
上記のように、エンジン効率向上の試験条件は高負荷条件とした。これは、高負荷条件は、単位時間当たりの燃料消費量が多い条件であって、エンジン効率向上の評価に適しているためである。
実験例1〜19、及び比較例1〜3、6、7ではいずれも、エンジン効率上昇値が○、すなわちエンジン効率向上の効果が十分にあった。一方、比較例4、5、8〜11ではエンジン効率上昇値が×、すなわちエンジン効率向上の効果が十分ではなかったか、エンジン効率向上の効果がなかった。
(耐プレイグ性評価試験)
次に、実験例1〜19及び比較例1〜11について、耐プレイグ性評価試験を行った。試験条件はエンジン効率向上評価試験と同様である。判定基準は以下のとおりである。
・判定基準:トルクが最大となる点火時期であるMBT(すなわち、Minimum
advance for the Best Torque)、から点火時期を進角させていき、5deg進角以内にプレイグが発生した場合に、耐プレイグ性が悪い×と判定し、プレイグが発生しなかった場合に、耐プレイグ性が良い○と判定した。
実験例1〜19、及び比較例4〜11ではいずれも、耐プレイグ性が○、すなわち耐プレイグ性が良かった。一方、比較例1〜31では耐プレイグ性が×、すなわち耐プレイグ性が悪かった。
以上の評価試験の結果から、容積比V1/V2が0.16≦V1/V2≦0.31を満たし、且つ容積噴口総面積比V2/Sが88≦V2/S≦244を満たす実験例1〜19において、すべての評価試験で良い結果が得られた。これにより、容積比V1/V2及び容積噴口総面積比V2/Sが上記要件をいずれも満たすことにより、プレチャンバーを有する点火プラグにおいて、着火性を向上させて、エンジンの失火の発生を抑制することができることが確認された。
さらに、以上の評価試験の結果から、表1に示すように、容積比V1/V2が0.16≦V1/V2≦0.19を満たす場合には、いずれの場合も、容積噴口総面積比V2/Sが上記要件を満たすため、容積比V1/V2が0.16≦V1/V2≦0.19を満たすことがより好ましいことが示された。さらに、表1に示すように、実験例5の構成、すなわちV1/V2=0.19、且つV2/S=163である場合にエンジン効率上昇値が最も良く、当該実施例5の構成が最も好ましいことが示された。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 点火プラグ
10 ハウジング
20 絶縁碍子
30 中心電極
40 接地電極
50 チャンバーカップ
51 噴口
55 仮想円周
60 プレチャンバー
G 放電ギャップ

Claims (4)

  1. 筒状のハウジング(10)と、
    該ハウジングの内側に保持された筒状の絶縁碍子(20)と、
    先端部(31)が突出するように上記絶縁碍子の内側に保持された中心電極(30)と、
    該中心電極の上記先端部に対向する対向部(41)を有し、該対向部と上記中心電極の上記先端部との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(40)と、
    上記ハウジングの先端部(11)に設けられて、上記中心電極の上記先端部と上記接地電極の上記対向部とを覆ってプレチャンバー(60)を形成するとともに、貫通形成された複数の噴口(51)を備えるチャンバーカップ(50)とを備え、
    上記プレチャンバーにおける上記中心電極の上記先端部よりもプラグ軸方向(Y)における先端側の容積をV1とし、上記プレチャンバーの全容積をV2とし、上記複数の噴口の総面積をSとしたとき、容積比V1/V2と容積噴口総面積比V2/Sとが、
    0.16≦V1/V2≦0.31と、
    88≦V2/S≦244とを満たす、点火プラグ(1)。
  2. 上記複数の噴口は4〜8個形成されている、請求項1に記載の点火プラグ。
  3. 上記複数の噴口は、上記プラグ軸方向から見て、上記中心電極の軸線(32)を中心とする同一仮想円周(55)上に位置している、請求項1又は2に記載の点火プラグ。
  4. 上記複数の噴口は、上記仮想円周上において等間隔に配列している、請求項3に記載の点火プラグ。
JP2015237734A 2015-12-04 2015-12-04 点火プラグ Pending JP2017103179A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015237734A JP2017103179A (ja) 2015-12-04 2015-12-04 点火プラグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015237734A JP2017103179A (ja) 2015-12-04 2015-12-04 点火プラグ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017103179A true JP2017103179A (ja) 2017-06-08

Family

ID=59016880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015237734A Pending JP2017103179A (ja) 2015-12-04 2015-12-04 点火プラグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017103179A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020009747A (ja) * 2018-07-03 2020-01-16 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
US10714904B2 (en) 2018-08-27 2020-07-14 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug
US10777976B1 (en) * 2019-05-07 2020-09-15 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug
JP2020149924A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
CN111917006A (zh) * 2019-05-07 2020-11-10 日本特殊陶业株式会社 火花塞
CN111917009A (zh) * 2019-05-10 2020-11-10 日本特殊陶业株式会社 火花塞
CN111917004A (zh) * 2019-05-07 2020-11-10 日本特殊陶业株式会社 火花塞
CN112313845A (zh) * 2018-06-20 2021-02-02 罗伯特·博世有限公司 带有在壳体内侧处对称地布置的接地电极的预燃室火花塞
WO2021044668A1 (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
CN110676692B (zh) * 2018-07-03 2021-05-14 日本特殊陶业株式会社 火花塞
WO2022038930A1 (ja) * 2020-08-21 2022-02-24 株式会社デンソー 内燃機関の点火装置
US11434862B2 (en) 2020-11-09 2022-09-06 Mitsubishi Electric Corporation Internal-combustion-engine controller
US11506112B1 (en) 2021-05-17 2022-11-22 Mitsubishi Electric Corporation Control device and control method for internal combustion engine
US11512662B2 (en) 2020-10-08 2022-11-29 Mitsubishi Electric Corporation Internal-combustion-engine controller
CN115693408A (zh) * 2022-10-11 2023-02-03 潍柴火炬科技股份有限公司 一种带有预燃室的火花塞及发动机
US11591997B2 (en) 2021-04-21 2023-02-28 Mitsubishi Electric Corporation Internal-combustion-engine ignition apparatus

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5245843B2 (ja) * 1975-08-16 1977-11-18
JP2006503215A (ja) * 2002-10-18 2006-01-26 プジョー・シトロエン・オトモビル・ソシエテ・アノニム 予燃室を備えた点火プラグを有する直接噴射式内燃エンジン、点火方法、及び適用
JP2007077902A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Yanmar Co Ltd 火花点火機関

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5245843B2 (ja) * 1975-08-16 1977-11-18
JP2006503215A (ja) * 2002-10-18 2006-01-26 プジョー・シトロエン・オトモビル・ソシエテ・アノニム 予燃室を備えた点火プラグを有する直接噴射式内燃エンジン、点火方法、及び適用
JP2007077902A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Yanmar Co Ltd 火花点火機関

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112313845A (zh) * 2018-06-20 2021-02-02 罗伯特·博世有限公司 带有在壳体内侧处对称地布置的接地电极的预燃室火花塞
CN112313845B (zh) * 2018-06-20 2022-05-10 罗伯特·博世有限公司 带有在壳体内侧处对称地布置的接地电极的预燃室火花塞
JP2020009747A (ja) * 2018-07-03 2020-01-16 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
CN110676692B (zh) * 2018-07-03 2021-05-14 日本特殊陶业株式会社 火花塞
US10714904B2 (en) 2018-08-27 2020-07-14 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug
JP2020194762A (ja) * 2018-08-27 2020-12-03 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
JP2020149924A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
US10944244B2 (en) 2019-03-15 2021-03-09 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug
JP2020184435A (ja) * 2019-05-07 2020-11-12 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
CN111917004A (zh) * 2019-05-07 2020-11-10 日本特殊陶业株式会社 火花塞
CN111917006A (zh) * 2019-05-07 2020-11-10 日本特殊陶业株式会社 火花塞
US10777976B1 (en) * 2019-05-07 2020-09-15 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug
CN111917004B (zh) * 2019-05-07 2021-12-07 日本特殊陶业株式会社 火花塞
CN111917006B (zh) * 2019-05-07 2021-12-03 日本特殊陶业株式会社 火花塞
JP2020187839A (ja) * 2019-05-10 2020-11-19 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
JP7015272B2 (ja) 2019-05-10 2022-02-02 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
CN111917009A (zh) * 2019-05-10 2020-11-10 日本特殊陶业株式会社 火花塞
JP2021039910A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
WO2021044668A1 (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
JP6997146B2 (ja) 2019-09-05 2022-01-17 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
DE112020004224T5 (de) 2019-09-05 2022-05-25 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Zündkerze
CN112913096A (zh) * 2019-09-05 2021-06-04 日本特殊陶业株式会社 火花塞
US11515690B2 (en) 2019-09-05 2022-11-29 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug
US11939943B2 (en) 2020-08-21 2024-03-26 Denso Corporation Ignition apparatus for internal combustion engine
WO2022038930A1 (ja) * 2020-08-21 2022-02-24 株式会社デンソー 内燃機関の点火装置
JP7468247B2 (ja) 2020-08-21 2024-04-16 株式会社デンソー 内燃機関の点火装置
US11512662B2 (en) 2020-10-08 2022-11-29 Mitsubishi Electric Corporation Internal-combustion-engine controller
US11434862B2 (en) 2020-11-09 2022-09-06 Mitsubishi Electric Corporation Internal-combustion-engine controller
US11591997B2 (en) 2021-04-21 2023-02-28 Mitsubishi Electric Corporation Internal-combustion-engine ignition apparatus
US11506112B1 (en) 2021-05-17 2022-11-22 Mitsubishi Electric Corporation Control device and control method for internal combustion engine
CN115693408A (zh) * 2022-10-11 2023-02-03 潍柴火炬科技股份有限公司 一种带有预燃室的火花塞及发动机
CN115693408B (zh) * 2022-10-11 2024-04-16 潍柴火炬科技股份有限公司 一种带有预燃室的火花塞及发动机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017103179A (ja) 点火プラグ
JP6556037B2 (ja) 内燃機関及び点火プラグ
US9476348B2 (en) Method and apparatus for achieving high power flame jets while reducing quenching and autoignition in prechamber spark plugs for gas engines
JP4762109B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP5858903B2 (ja) 点火装置
CN113840982B (zh) 内燃机及火花塞
JP2013503447A (ja) プレチャンバスパークプラグ
JP7413746B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ及びこれを備えた内燃機関
JP5437136B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ
JP2008108479A (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP2024517887A (ja) 熱管理を改善した予燃焼室点火プラグ
JP6025283B2 (ja) 点火装置
JP2008088947A (ja) エンジンの点火制御装置
JP5600641B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ
JP5870629B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造
JP6645320B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ
JP2008171646A (ja) 内燃機関用のスパークプラグ
US10557450B2 (en) Internal combustion engine
JP2017004882A (ja) 点火プラグ
JP2021140905A (ja) 内燃機関用のスパークプラグ
JP2019106289A (ja) 内燃機関用のスパークプラグ
JP2015045252A5 (ja)
JP2013251193A (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP2010015856A (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP7393920B2 (ja) 点火プラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190919

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191217