JP7015272B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグに関する。
内燃機関、例えば、ガソリンエンジンに用いる点火用のスパークプラグとして、中心電極と接地電極とを先端側から覆う副室が設けられたスパークプラグが知られている(例えば、特許文献1)。
通常、副室を有するスパークプラグは、火花を発生させるための中心電極と接地電極との隙間である火花ギャップにおいて火花放電した後、まず、副室内で火炎が発生する。その後、火炎によって副室内の圧力が高まり、この圧力によって火炎が副室内から貫通孔を通って、プラグカバーの外部に噴出する。そして、噴出した火炎を着火源として、燃焼室内の燃料ガスを燃焼させることにより、燃焼室内で爆発的な燃焼が起きる。
特許文献1では、スパークプラグの軸線に沿った方向において、火花ギャップの位置に副室の貫通孔が設けられているとともに、副室の最も先端側の位置においても貫通孔が設けられているスパークプラグが開示されている。
特開平11-224763号公報
しかし、特許文献1に記載のスパークプラグでは、火花放電後、まず、火花ギャップの位置に設けられた貫通孔から火炎が噴出し、その後、最も先端側の位置の貫通孔から火炎が噴出する。このため、特許文献1のスパークプラグでは、副室からの火炎の噴出速度が速すぎる場合や、貫通孔の開口面積が小さすぎる場合、熱損失により失火が発生する虞がある。このため、燃費を向上させつつ、失火を抑制する技術が望まれていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
(i)本発明の一形態によれば、スパークプラグが提供される。このスパークプラグは、中心電極と、
前記中心電極との間に火花放電のための隙間が形成された接地電極と、
前記中心電極と前記接地電極とを先端側から覆って副室を形成するプラグカバーと、
を備え、
前記プラグカバーには、複数の貫通孔が設けられたスパークプラグであって、
前記中心電極の軸線上で、前記中心電極と前記接地電極との最短距離を結ぶ線分の中点を中心とし、前記複数の貫通孔の内側開口端のうち前記中心に最も近い点に接する球を仮想した場合、
前記副室のうち、前記球の中に存在する領域の体積をAmm とし、前記複数の貫通孔の内側開口端の平均面積をBmm とした場合、
80<A/B<4903
の関係を満たすことを特徴とする。
その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
(1)本発明の一形態によれば、スパークプラグが提供される。スパークプラグは、中心電極と、前記中心電極との間に火花放電のための隙間が形成された接地電極と、前記中心電極と前記接地電極とを先端側から覆って副室を形成するプラグカバーと、を備え、前記プラグカバーには、複数の貫通孔が設けられたスパークプラグであって、前記中心電極の軸線上で、前記中心電極と前記接地電極との最短距離を結ぶ線分の中点を中心とし、前記複数の貫通孔の内側開口端のうち前記中心に最も近い点に接する球を仮想した場合、前記副室のうち、前記球の中に存在する領域の体積をAmmとし、前記複数の貫通孔の内側開口端の平均面積をBmmとした場合、80<A/B<5000の関係を満たすことを特徴とする。この形態のスパークプラグによれば、A/Bを所望の範囲とすることにより、副室内の体積と貫通孔の面積と副室内の熱量とを最適な条件とすることができるため、火炎の噴出速度を向上させる結果として燃費を向上させつつ、プラグカバーへの熱引きに起因する失火を抑制することができる。
(2)上記形態のスパークプラグにおいて、前記複数の貫通孔の内側開口端の面積は、いずれも前記平均面積に対して±5%以内の値であってもよい。この形態のスパークプラグによれば、貫通孔ごとの火炎の噴出速度が均一になるため、燃焼の安定性を向上できる。
(3)上記形態のスパークプラグにおいて、100<A/B<4000の関係を満たしてもよい。この形態のスパークプラグによれば、燃費をより向上させつつ、失火を効果的に抑制することができる。
(4)上記形態のスパークプラグにおいて150<A/B<1500の関係を満たしてもよい。この形態のスパークプラグによれば、燃費をより向上させつつ、失火を効果的に抑制することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、スパークプラグが取り付けられたエンジンヘッド等の態様で実現することができる。
スパークプラグの部分断面を示す説明図。 プラグカバーを先端側から見たときの模式図。 副室を拡大した図面。 燃費を向上させつつ、失火を抑制するという効果を裏付ける実験結果を示す図。
A.第1実施形態:
図1は、スパークプラグ100の部分断面を示す説明図である。図1では、スパークプラグ100の軸心である軸線CAを境界として、紙面右側にスパークプラグ100の外観形状を図示し、紙面左側にスパークプラグ100の断面形状を図示している。本実施形態の説明では、図1の下方側をスパークプラグ100の先端側と呼び、図1の上方側をスパークプラグ100の後端側と呼ぶ。
スパークプラグ100は、軸線CAに沿った軸孔12を有する絶縁体10と、軸孔12に設けられた中心電極20と、絶縁体10の外周に配置された筒状の主体金具50と、主体金具50に基端32が固定された接地電極30と、中心電極20と接地電極30とを覆うプラグカバー80と、を備える。ここで、スパークプラグ100の軸線CAは、中心電極20の軸線と同一である。
絶縁体10は、アルミナを始めとするセラミック材料を焼成することにより形成された絶縁碍子である。絶縁体10は、主体金具50の内周に配置されている部材であり、先端側に中心電極20の一部を収容し、後端側に端子金具40の一部を収容する軸孔12が中心に形成された筒状の部材である。絶縁体10の軸方向中央には外径の大きい中央胴部19が形成されている。中央胴部19の後端側には、中央胴部19よりも外径が小さい後端側胴部18が形成されている。中央胴部19の先端側には、後端側胴部18よりも外径が小さい先端側胴部17が形成されている。先端側胴部17の更に先端側には、中心電極20側へ向かうほど外径が小さくなる脚長部13が形成されている。
主体金具50は、絶縁体10の後端側胴部18の一部から脚長部13に亘る部位を包囲して保持する筒状の金具である。主体金具50は、例えば、低炭素鋼により形成され、全体にニッケルめっきや亜鉛めっき等のめっき処理が施されている。主体金具50は、後端側から順に、工具係合部51と、シール部54と、取付ネジ部52とを備える。工具係合部51には、スパークプラグ100をエンジンヘッドに取り付けるための工具が嵌合する。取付ネジ部52は、主体金具50の外周において全周に雄ネジが形成された部分であり、プラグカバー80のネジ溝86にねじ込まれる部分である。シール部54は、取付ネジ部52の根元に鍔状に形成されている部分である。シール部54とプラグカバー80のカバーシール部84との間には、板体を折り曲げることにより形成した環状のガスケット65が嵌挿されている。主体金具50の先端側の端面57は、中空の円状であり、その中央からは、絶縁体10の脚長部13の先端と中心電極20の先端とが突出している。
主体金具50の工具係合部51より後端側には、厚みの薄い加締部53が設けられている。また、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に厚みの薄い圧縮変形部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と絶縁体10の後端側胴部18の外周面との間には、円環状のリング部材66,67が介在されており、更にこれらのリング部材66,67間にはタルク69の粉末が充填されている。スパークプラグ100の製造時には、加締部53を内側に折り曲げるようにして先端側に押圧することにより圧縮変形部58が圧縮変形する。この圧縮変形部58の圧縮変形により、リング部材66,67及びタルク69を介し、絶縁体10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。そして、この押圧により、タルク69が軸線CA方向に圧縮されることにより、主体金具50内の気密性が高められる。
主体金具50には、内周に張り出した金具内段部56が形成されている。また、絶縁体10には、脚長部13の後端に位置し、外周に張り出した絶縁体段部15が形成されている。主体金具50の内周において、金具内段部56は、環状のパッキン68を介して、絶縁体段部15と接している。このパッキン68は、主体金具50と絶縁体10との間の気密性を保持する部材であり、燃料ガスの流出を防止する。本実施形態では、パッキンとしては、板パッキンを用いる。
中心電極20は、電極部材21の内部に、電極部材21よりも熱伝導性に優れる芯材22が埋設された棒状の部材である。電極部材21は、ニッケルを主成分とするニッケル合金から形成されており、芯材22は、銅又は銅を主成分とする合金から形成されている。中心電極20の先端側の端部には、例えば、イリジウム合金などによって形成された貴金属チップが接合されていてもよい。
中心電極20の後端側の端部近傍には、外周側に張り出した鍔部23が形成されている。鍔部23は、絶縁体10の軸孔12において内周側に張り出した軸孔内段部14に後端側から接しており、中心電極20を絶縁体10内で位置決めする。中心電極20は、中心電極20の後端側において、シール体64及びセラミック抵抗63を介して端子金具40と電気的に接続する。
接地電極30は、ニッケルを主成分とした合金によって形成されている。接地電極30は、主体金具50の端面57に基端32が固定されている。接地電極30は、基端32から先端側に向かって軸線CAに沿って延び、先端部33の一側面が中心電極20の先端面に対向するように、その中間部分が屈曲されている。接地電極30の先端部33の中心電極20側を向く面には、貴金属チップ31が設けられている。接地電極30の貴金属チップ31と中心電極20との間には、火花放電のための隙間が形成されている。以下、この隙間を「火花ギャップ」とも呼ぶ。貴金属チップ31は、例えば、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウムあるいはこれらの合金によって形成されている。
プラグカバー80は、中心電極20と接地電極30とを先端側から覆って副室Rを形成する部材である。本実施形態のプラグカバー80は、ステンレス鋼により形成されている。副室Rは、火花ギャップを覆っている。本実施形態では、副室Rは、絶縁体10と中心電極20と主体金具50とパッキン68とプラグカバー80とに囲まれた空間である。プラグカバー80の内壁には、主体金具50の取付ネジ部52に螺合するネジ溝86が切られており、主体金具50をプラグカバー80にねじ込むことにより、主体金具50にプラグカバー80が取り付けられている。
プラグカバー80は、ネジ部82と、カバーシール部84とを備える。ネジ部82は、プラグカバー80の外周において全周に雄ネジが形成された部分であり、エンジンヘッドのネジ溝にねじ込まれる部分である。カバーシール部84は、ネジ部82の根元に鍔状に形成されている部分である。カバーシール部84の先端側には、板体を折り曲げることにより形成された環状のガスケット88が嵌挿されている。プラグカバー80の厚さは、特に限定されないが、例えば、1.5mmから3mm程度を例示できる。
プラグカバー80には、自身の内部と外部とを連通する複数の貫通孔81が設けられている。貫通孔81を設けることにより、エンジンの燃焼室に存在する燃料ガスを副室Rに流入させるとともに、副室R内で発生させた火炎をプラグカバー80の外部に噴射させることができる。
本実施形態のスパークプラグ100では、火花ギャップにおいて火花放電した後、まず、副室R内で火炎が発生する。その後、火炎によって副室R内の圧力が高まり、この圧力によって火炎が貫通孔81を通り、プラグカバー80の外部に噴出する。そして、噴出した火炎を着火源として、燃焼室内の燃料ガスを燃焼させることにより、燃焼室内で爆発的な燃焼が起きる。
図2は、プラグカバー80を先端側から見たときの模式図である。本実施形態では、4個の貫通孔81が軸線CAを中心として等間隔に設けられている。なお、貫通孔81の個数は、これに限られず、3個以下でもよく、5個以上でもよい。燃費向上の観点から、貫通孔81の数は、2個以上8個以下が好ましく、3個以上6個以下がより好ましい。
図3は、副室Rを拡大した図面である。ここで、中心電極20の軸線CA上で、中心電極20と接地電極30との最短距離を結ぶ線分の中点である点を中心Gとする球Sを仮想する。球Sは、貫通孔81の内側開口端のうち中心Gから最も近い点Pと接する球である。つまり、球Sの半径rは、中心Gから点Pまでの線分となる。スパークプラグ100が貫通孔81を複数備える場合、複数の貫通孔81の内側開口端のうち中心Gから最も近い点を点Pとする。
本実施形態では、副室Rのうち、球Sの中に存在する領域の体積をAmmとし、複数の貫通孔81の内側開口端の平均面積をBmmとした場合、80<A/B<5000の関係を満たすことを特徴とする。
一般に、貫通孔81から噴出する火炎の噴出速度が速すぎる場合、熱損失によって失火が発生しやすくなる。一方、貫通孔81から噴出する火炎の噴出速度が遅すぎる場合、燃焼室内の燃料ガスの燃焼速度が遅くなり、燃費が悪化する傾向にある。ここで、噴出速度は、点火時における副室R内の圧力に大きく影響を受けるとともに、貫通孔81の内側開口端の面積に大きく影響を受ける。そして、副室R内の圧力は、副室内の体積と、副室内の熱量に大きく影響を受ける。
本実施形態のスパークプラグ100によれば、副室R内の体積と、貫通孔81の面積と、副室R内の熱量とを最適な条件とすることにより、燃費を向上させつつ、失火を抑制できる。
つまり、本実施形態のスパークプラグ100では、A/Bを80より大きくすることにより、火炎の噴出速度の低下を抑制できる。この結果として、火炎が燃焼室内に行き渡り、燃料ガスの燃焼速度の低下を抑制し、燃費が向上する。燃費向上の観点から、A/Bは、100より大きいことが好ましく、150より大きいことがさらに好ましい。
また、本実施形態のスパークプラグ100では、A/Bを5000未満とすることにより、貫通孔81が小さくなることに起因するプラグカバー80の側壁への熱引きによって生じる失火の発生を抑制できる。失火を抑制する観点から、A/Bは、4000未満とすることがより好ましく、1500未満とすることがさらに好ましい。
体積Aは、特に限定されないが、火炎の噴出速度を好ましい範囲とする観点から、200mm以上1500mm以下が好ましく、300mm以上1000mm以下がより好ましい。
平均面積Bは、特に限定されないが、火炎の噴出速度の低下を抑制しつつ失火を抑制する観点から、0.20mm以上5.00mm以下が好ましく、0.30mm以上3.00mm以下がより好ましい。
ここで、副室Rの体積とは、絶縁体10と中心電極20と主体金具50とパッキン68とプラグカバー80とに囲まれた空間の体積を意味する。副室Rの体積には、貫通孔81の体積を含まない。副室Rの体積は、X線CTスキャナを用い、最大管電圧を200kVとし、最大管電流を120μAとした条件において副室R内をスキャンすることによって得られる副室Rの3D画像から算出できる。また、この3D画像から、球Sの半径rを算出することにより、球Sの体積を算出できる。同様に、この3D画像から、複数の貫通孔81の内側開口端の平均面積を算出できる。なお、貫通孔81の内側開口端の面積は、曲面ではなく平面として算出する。
本実施形態のスパークプラグ100では、副室Rの体積は、450mmであり、球Sの体積は、1276mmであり、副室Rのうち、球Sの中に存在する領域の体積Aは、415mmであり、複数の貫通孔81の内側開口端の平均面積Bは、0.79mmである。このため、本実施形態のスパークプラグ100において、A/Bは、525である。
本実施形態におけるスパークプラグ100において、球Sの中に金具内段部56が存在する。この形態のスパークプラグ100によれば、中心Gよりも後端側における副室Rの体積が小さくなるため、点火時における副室R内の圧力がより高くなるため、燃焼速度が向上する。なお、球Sの中に金具内段部56が存在しなくてもよい。
また、本実施形態におけるスパークプラグ100において、球Sの中にパッキン68が存在する。この形態のスパークプラグ100によれば、中心Gよりも後端側における副室Rの体積が小さくなるため、点火時に発生する圧力を貫通孔81に効率的に伝搬させることができる。なお、球Sの中にパッキン68が存在しなくてもよい。
また、本実施形態におけるスパークプラグ100において、複数の貫通孔81の内側開口端それぞれにおける中心Gから最も近い点は、いずれも球Sの半径rを1.1倍にした仮想球S1の中に存在する。一般に、火炎は、発火点から略同心円状に伝搬していくところ、この形態のスパークプラグ100によれば、点火時に発生する火炎が、それぞれの貫通孔81に略均等に伝搬する。この結果、貫通孔81から噴出する火炎の長さを略均等にすることができるため、燃焼室内における燃料ガスの燃焼領域が偏ることを抑制できる。なお、複数の貫通孔81の内側開口端それぞれにおける中心Gから最も近い点は、仮想球S1に含まれなくてもよい。
また、本実施形態におけるスパークプラグ100では、プラグカバー80の側壁の一部が球Sの中に存在する。この形態のスパークプラグ100によれば、点火時に発生する圧力が貫通孔81に伝搬する時点で球Sの中に存在する側壁にも達するため、副室R内の圧力が高まる。この結果として、貫通孔81から噴出する火炎の長さを長くすることができるため、燃焼室内における燃料ガスの燃焼速度を速くすることができ、燃費が向上する。
また、本実施形態におけるスパークプラグ100では、複数の貫通孔81の内側開口端の面積は、いずれも平均面積Bに対して±5%以内の値である。このようにすることにより、貫通孔81ごとの火炎の噴出速度が均一になるため、燃焼の安定性を向上できる。燃焼の安定性を向上させる観点から、複数の貫通孔81の内側開口端の面積は、いずれも平均面積Bに対して±3%以内の値であることが好ましい。なお、貫通孔81の内側開口端の面積は、平均面積Bに対して±5%以内でなくてもよい。
図4は、燃費を向上させつつ、失火を抑制するという効果を裏付ける実験結果を示す図である。この実験では、図4に示すように、体積Aと平均面積Bとをサンプルごとに異ならせたスパークプラグのサンプルを作製した。この実験では、理解を容易とするため、内側開口端の形状を円とし、その直径についても図4に併記したが、内側開口端の形状は円に限られない。
この実験では、燃焼速度と失火率の評価を行った。具体的には、直列4気筒で排気量が1.6Lの直噴ターボエンジンにサンプルを取り付け、NMEP(Net Mean Effective Pressure)を1000kPaとし、回転数を2000rpmとした条件にて燃焼速度と失火率を測定した。
市販品のスパークプラグと比較して燃焼速度(MFB(Mass Fraction Burn)が10質量%から90質量%に至るまでの時間から算出)が短縮した割合を用いて、燃焼速度を点数で評価した。具体的には、以下のように評価した。点数が大きいほど燃焼速度が速いことを示すとともに、燃費が良いことを示す。
20%以上:5点
10%以上20%未満:3点
5%以上10%未満:1点
5%未満:0点
失火率として、1000サイクル運転した際の失火率を用いて、失火率を点数で評価した。具体的には、以下のように評価した。点数が大きいほど失火率が少ないことを示す。
失火率が1%未満:5点
失火率が1%以上3%未満:3点
失火率が3%以上7%未満:1点
失火率が7%以上:0点
また、総合評価として、燃焼速度に関する上記点数と、失火率に関する上記点数との和を算出した。
図4に示す実験結果から以下のことが分かった。つまり、サンプル19とそれ以外のサンプルとの実験結果を比較することにより、A/Bが80より大きい場合に燃焼速度が速くなることが分かった。また、今回の実験結果から、A/Bが大きいほど、燃焼速度が速くなる傾向にあることが分かった。他方、サンプル30とそれ以外のサンプルとの実験結果を比較することにより、A/Bが5000未満の場合に失火率が低減することが分かった。また、今回の実験結果から、A/Bが小さいほど、失火率が低減する傾向にあることが分かった。なお、サンプル30は、失火率が高すぎて燃焼速度のデータが安定しなかったため、燃焼速度の項目を「‐」とした。
B.他の実施形態:
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上述の実施形態では、主体金具50とプラグカバー80とは別体であるが、これに限られず、一体としてもよい。また、接地電極30は、主体金具50に設けられているが、これに限られず、例えば、プラグカバー80に設けられていてもよい。
10…絶縁体
12…軸孔
13…脚長部
14…軸孔内段部
15…絶縁体段部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…中央胴部
20…中心電極
21…電極部材
22…芯材
23…鍔部
30…接地電極
31…貴金属チップ
32…基端
33…先端部
40…端子金具
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
53…加締部
54…シール部
56…金具内段部
57…端面
58…圧縮変形部
63…セラミック抵抗
64…シール体
65…ガスケット
66,67…リング部材
68…パッキン
69…タルク
80…プラグカバー
81…貫通孔
82…ネジ部
84…カバーシール部
86…ネジ溝
88…ガスケット
100…スパークプラグ
A…体積
B…平均面積
CA…軸線
G…中心
P…点
R…副室
S…球
S1…仮想球
r…半径

Claims (4)

  1. 中心電極と、
    前記中心電極との間に火花放電のための隙間が形成された接地電極と、
    前記中心電極と前記接地電極とを先端側から覆って副室を形成するプラグカバーと、
    を備え、
    前記プラグカバーには、複数の貫通孔が設けられたスパークプラグであって、
    前記中心電極の軸線上で、前記中心電極と前記接地電極との最短距離を結ぶ線分の中点を中心とし、前記複数の貫通孔の内側開口端のうち前記中心に最も近い点に接する球を仮想した場合、
    前記副室のうち、前記球の中に存在する領域の体積をAmmとし、前記複数の貫通孔の内側開口端の平均面積をBmmとした場合、
    80<A/B<4903
    の関係を満たすことを特徴とする、スパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記複数の貫通孔の内側開口端の面積は、いずれも前記平均面積に対して±5%以内の値であることを特徴とする、スパークプラグ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスパークプラグであって、
    100<A/B<4000
    の関係を満たすことを特徴とする、スパークプラグ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスパークプラグであって、
    150<A/B<1500
    の関係を満たすことを特徴とする、スパークプラグ。
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