JP5555090B2 - 点火プラグ、及びその点火プラグを備えたエンジン - Google Patents

点火プラグ、及びその点火プラグを備えたエンジン Download PDF

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Description

本発明は、中心電極と接地電極とを備えた点火プラグと、前記中心電極と前記接地電極を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーを有し、前記プラグカバーには、前記プラグカバー内に形成された点火室と前記プラグカバーの外側とを連通する連通孔が設けられ、前記プラグ本体及び前記プラグカバーは、前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように、前記シリンダヘッドに装着自在に構成された点火プラグ、及びその点火プラグを備えたエンジンに関する。
上述のような点火プラグは、プラグ本体にプラグカバーを設けることによりプラグカバー内に、中心電極と接地電極とを備え、中心電極と接地電極との間に点火点を有する点火室を形成している。そして、当該点火プラグを備えたエンジンでは、点火室と燃焼室とを、プラグカバーに設けられた連通孔にて連通させるように、点火プラグをシリンダヘッドに装着させている。そして、当該エンジンを運転する場合、燃焼室に吸気された希薄混合気等の混合気は、ピストンの上昇により圧縮され、その圧縮された混合気が連通孔を通して点火室に流入される。点火室に流入された混合気は、点火点により火花点火されて燃焼し、その燃焼により形成された火炎が連通孔を通して燃焼室に噴出される。このように、従来のエンジンでは、燃焼室から点火室へ混合気の流入、及び点火室から燃焼室への火炎の噴出を連通孔により行うことで、燃焼室に吸気された混合気を燃焼させるようにしている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特開2006−177248号公報 特開2007−077902号公報
上記のようなエンジンでは、所望の点火時期に点火室内の点火点にて火花点火することで、連通孔を通して点火室に流入された混合気を燃焼し、その燃焼により形成された火炎を、連通孔を通して燃焼室に噴出させて、燃焼室の混合気を燃焼させている。しかしながら、点火プラグは、燃焼により形成された火炎、及び点火室内に残留する高温の残留ガスにより、プラグカバー自体や接地電極が高温化する虞がある。特に、点火室の内部に、先端が先鋭となった尖った部位が存在する場合、当該尖った部位は、その尖った部位から基端側への熱の移動面積が小さいため、その尖った部位から基端側への熱移動(熱が基端側へ伝播して尖った部位の温度が低下すること)が良好に起こらず、その部位の温度が局所的に上昇して、所望の点火時期よりも前に混合気がその部位にて表面着火する現象(以下、この現象を過早着火と略称する)が発生する場合がある。このように、過早着火が発生すると、燃焼室内の圧力が異常上昇し、ノッキングを誘発して、エンジンの損傷に繋がる可能性がある。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、過早着火の発生を防ぎ、エンジンの損傷を防止することができる点火プラグ、及びその点火プラグを備えたエンジンを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明の点火プラグは、
中心電極と接地電極とを備えたプラグ本体と、前記中心電極と前記接地電極を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーを有し、前記プラグカバーには、前記プラグカバー内に形成された点火室と前記プラグカバーの外側とを連通する連通孔が設けられ、
前記プラグ本体及び前記プラグカバーは、前記点火室と装着対象のエンジンの燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように、前記エンジンのシリンダヘッドに装着自在に構成された点火プラグであって、その特徴構成は、
前記接地電極の角部である第1角部が、当該第1角部における過早着火を抑制する曲面部として構成され
前記プラグ本体は、前記点火室内に露出する角部である第2角部を有し、
前記プラグ本体の前記第2角部が、当該第2角部における過早着火を抑制する曲面部として構成されている点にある。
上述の点火プラグが、装着対象のエンジンのシリンダヘッドに装着されている場合、混合気が連通孔を通して燃焼室から点火室に流入されることとなり、中心電極と接地電極との間の点火点にて火花点火され、火炎となり点火点を中心として四方へ火炎伝播する。
このような運転状態において、接地電極の周囲には高温のガスが充満した状態となる。従って、接地電極はその周囲にある高温ガスの影響を受けて加熱されるが、接地電極の角部の先端が先鋭となった尖った状態となっている場合、高温側に加熱されるとともに、この尖った部位からの熱移動(接地電極中心側及び基端側への熱移動)が良好に発生せず、この部位を燃焼の基点とする表面着火が発生し易くなる。
これに対して、上記特徴構成を有する点火プラグによれば、接地電極の角部である第1角部が、曲面部として構成されているので、熱の移動面積を大きくすることができ、上述の尖った部位を着火点とする表面着火の発生の確率を抑え、本来の点火点である中心電極と接地電極との間で着火することができる。以上より、過早着火の発生を防ぎ、エンジンの損傷を防止することができる点火プラグが実現できる。
さらに、上記特徴構成によれば、点火室内に露出する角部である第2角部が設けられている場合であっても、当該第2角部が、曲面部として構成されているので、尖った部位を着火点とする表面着火の発生の確率を抑え、本来の点火点である中心電極と接地電極との間で着火することができる。
さらに上記目的を達成するための本発明の別の点火プラグは、
中心電極と接地電極とを備えたプラグ本体と、前記中心電極と前記接地電極を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーを有し、前記プラグカバーには、前記プラグカバー内に形成された点火室と前記プラグカバーの外側とを連通する連通孔が設けられ、
前記プラグ本体及び前記プラグカバーは、前記点火室と装着対象のエンジンの燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように、前記エンジンのシリンダヘッドに装着自在に構成された点火プラグであって、その特徴構成は、
前記接地電極の角部である第1角部が、当該第1角部における過早着火を抑制する曲面部として構成され、
前記接地電極が角柱形状を有すると共に、前記第1角部としての前記角柱の長手方向に沿う辺と、前記角柱の幅方向に沿う辺と、前記角柱の厚み方向に沿う辺との夫々が、前記曲面部として構成されていることが好ましい。
本発明の点火プラグの更なる特徴構成は、
前記プラグ本体と前記プラグカバーとは、別体にて構成され、
前記プラグ本体には、前記プラグカバー側へ突設された段部が設けられ、当該段部は前記プラグカバーの前記プラグ本体側の先端部が外嵌接続可能に構成され、
前記段部に前記先端部が外嵌接続している状態において、前記段部のうち前記プラグカバーの内面よりも前記中心電極と前記接地電極との間の点火点側の部位に、前記第2角部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、別体に設けられたプラグ本体とプラグカバーとが、プラグ本体の段部にプラグカバーの先端部が外嵌接続する形態で、良好に接続される。
更に、上記接続に用いられるプラグ本体の段部は、プラグカバーの先端部に外嵌されるため、点火室内に位置することになるが、その段部のうちプラグカバーの内面よりも点火点側の部位が、第2角部として曲面部により構成されている。即ち、段部のうちプラグカバーの内面よりも点火点側の部位で、その周囲のガスがより高温である部位を、第2角部として曲面部により構成しているので、その周囲の高温のガスによる影響を低減でき、尖った部位を着火点とする表面着火の発生の確率を抑制でき、本来の点火点である中心電極と接地電極との間で着火することができる。
本発明の点火プラグの更なる特徴構成は、
前記プラグ本体の前記段部と前記プラグカバーの前記先端部とは、前記段部に対して前記先端部が外嵌接続されている状態で、溶接されている点にある。
プラグカバーとプラグ本体とが別体である場合、プラグカバーとプラグ本体との間に熱伝導性の低い空気層等が形成されるときがある。このとき、プラグカバーとプラグ本体との間では、熱の伝達が阻害される。このため、火炎にて加熱されたプラグカバーの熱は、プラグ本体の側へ導かれることはなく、プラグカバーに溜まることとなり、プラグカバーが昇温して、プラグカバーの表面にて過早着火が生じる虞がある。
上記特徴構成によれば、プラグ本体の段部とプラグカバーの先端部とは、段部に対して先端部が外嵌接続されている状態で、溶接されているので、プラグカバーの熱は、溶接された部位を介して、プラグ本体に良好に導かれることとなる。これにより、プラグカバーからプラグ本体への伝熱を促し、プラグカバーの温度を低減させて、その表面における過早着火の発生を防止できる。
上記目的を達成するための本発明のエンジンは、上述の点火プラグを備えることにより、これまで説明した点火プラグの作用効果と同様の作用効果を良好に発揮するものとできる。
本発明の点火プラグ及びそれを備えたエンジンの概略構成図である。 本発明の点火プラグの要部拡大図である。 図2に示す点火プラグのIII―III断面図である。 本発明の別実施形態に係る点火プラグの要部拡大図である。 接地電極の1実施形態を示す斜視図である。 接地電極の別実施形態を示す斜視図である。 接地電極の別実施形態を示す斜視図である。
本発明に係る点火プラグ6、及びそれを備えたエンジン1は、点火プラグ6の点火室15の内部において、過早着火の発生を抑制する点を特徴とするものである。以下では、まず、エンジン1の基本構成について説明し、その後、点火プラグ6の点火室15の内部において、過早着火の発生を抑制するための具体的な構成について説明する。
エンジン1は、図1に示すように、ピストン2と、ピストン2を収容してピストン2の天面2aとともに燃焼室3を形成するシリンダ4と、シリンダヘッド5に装着された点火プラグ6とを備えている。ピストン2をシリンダ4内で往復運動させるとともに、吸気バルブ7及び排気バルブ(図示を省略)を開閉動作させることにより、燃焼室3において、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の各行程を順次行う。これにより、図示は省略するが、ピストン2の往復運動を連結棒によってクランク軸の回転運動として出力するように構成されている。このような構成は、通常の4ストローク内燃機関と同様の構成である。ここでは、本発明に係るエンジン1として、4ストローク内燃機関について説明するが、本発明に係るエンジン1としては、2ストローク内燃機関を採用してもよい。
エンジン1は、気体燃料である都市ガス(13A)を燃料Gとするものであり、吸気行程では、吸気バルブ7を開状態として、吸気ポート8から燃焼室3に空気Aと燃料Gとの混合気(例えば、希薄混合気)Mを吸気するように構成されている。圧縮行程及び膨張行程では、燃焼室3に吸気した混合気Mを圧縮して燃料を燃焼・膨張させるように構成されている。排気行程では、排気バルブ(図示省略)を開状態として、燃焼室3から排気ポート(図示せず)に排ガスを排出するように構成されている。
ピストン2のシリンダヘッド5と対向する天面2aには、凹部9が形成されている。これにより、燃焼室3は、ピストン2とシリンダ4の内面との間の空間に加え、凹部9にて形成される空間から構成されている。このように燃焼室3を形成することにより、圧縮工程においてピストン2が上昇するときに、凹部9の周囲から凹部9の中心に向う渦流を発生させるように構成されている。
シリンダヘッド5に設けられた吸気ポート8には、吸気される空気Aに対して燃料Gを噴射する燃料供給部10が設けられ、空気Aと燃料Gとの混合気M(例えば、希薄混合気)を生成するように構成されている。当該混合気Mは、吸気バルブ7を開動作することにより、燃焼室3に吸気されるようになっている。ここで、燃料供給部10からの燃料噴出量は変更自在であり、エンジン1の運転条件に応じて空気Aと燃料Gとの混合割合を変更自在に構成されている。
以上が、本発明のエンジン1の基本構成である。次に、点火プラグ6の点火室15の内部において、過早着火の発生を抑制するための具体的な構成について説明する。
本発明の点火プラグ6は、その先端部(図1,2において、矢印Z方向で先端側の端部)に中心電極11と接地電極12とを間隔(放電ギャップ)を隔てて対向する状態で備えたプラグ本体13と、中心電極11と接地電極12を覆うようにプラグ本体13と別体で設けられたプラグカバー14とを備え、プラグカバー14には、プラグカバー14内に形成された点火室15とプラグカバー14の外側と連通する連通孔16が設けられている。そして、プラグ本体13とプラグカバー14は、装着対象のエンジン1のシリンダヘッド5側からピストン2に面する燃焼室3へプラグカバー14を突出させて点火室15と燃焼室3とを連通孔16にて連通させるように、シリンダヘッド5に装着されている。
上記中心電極11は、例えば、円柱状に形成されており、プラグ本体13の先端部(図1,2において、矢印Z方向で先端側の端部)からプラグ本体13の軸心(図1,2において、直線L)に沿って延設されている。
上記接地電極12は、例えば、略四角柱状に形成されており、プラグ本体13の先端部からプラグ本体13の軸心(図1,2において、直線L)に沿う方向に延びた後折り曲げられてプラグ本体13の軸心に直交する方向に延びる延設支持体17を備えて構成されている。そして、中心電極11と接地電極12との間が点火点Pとなり、その点火点Pを覆うようにプラグカバー14がプラグ本体13に接続されている。
これにより、連通孔16を通して燃焼室3から点火室15に流入した混合気Mは、中心電極11と接地電極12との間の点火点Pにて火花点火され、燃焼火炎が形成される。当該燃焼火炎は、点火点Pを中心として四方へ拡散し、連通孔16から燃焼室3へ噴出して、燃焼室3における混合気Mを燃焼させる。
上記接地電極12の延設支持体17は、図5に示すように、略四角柱形状であり、角柱の長手方向(図5で矢印X方向)に沿う辺、角柱の幅方向(図5で矢印Y方向)に沿う辺、及び角柱の厚み方向(図5で矢印Z方向)に沿う辺の夫々が、切削等を施されることにより、第1角部20a、20b、20cとして所定の曲率を有する曲面部とされている。
説明を加えると、曲面部としての第1角部20aは、図5に示すように、接地電極12の延設支持体17の長手方向(図5で矢印X方向)に沿う複数の端辺23のうち、近設された2つの端辺23の間に設けられる。
そして、当該曲面部としての第1角部20aは、図3に示すように、接地電極12の厚み方向(図3で矢印Z方向)の幅W2(例えば、1.6mm)に対する第1角部20aの曲率R2(例えば、0.1〜0.8mm)の値であるR2/W2が、所定の値(例えば、0.0625以上0.5以下程度)を有する曲面形状に加工してあり、尖鋭な部位が存在しない形状となっている。これにより、接地電極12の第1角部20aは、尖った部位を着火点とする表面着火の発生の確率を抑え、本来の点火点Pである中心電極11と接地電極12との間で着火することができる。これにより、過早着火の発生を抑制することができる。
更に、上記第1角部20bは、接地電極12の延設支持体17の先端部(図5で矢印Xの先端側の端部)で、延設支持体17の幅方向(図5で矢印Y方向)に沿う複数の端辺24のうち、近設された2つの端辺24の間に曲面部として設けられている。
また、上記第1角部20cは、接地電極12の延設支持体17の厚み方向(図5で矢印Z方向)に沿う複数の端辺25のうち、近設された2つの端辺25の間に曲面部として設けられている。当該第1角部20b、20cの曲率は、第1角部20aの曲率と同程度とすることができる。
一方、本発明の点火プラグ6は、その設置作業性を向上させる観点等から、プラグ本体13とプラグカバー14とを別体にて構成している。そして、プラグ本体13に対してプラグカバー14を接続するため、プラグ本体13には、その本体部13aの側方部位に螺合接続されるケーシング13bと、当該ケーシング13bからプラグ本体13の軸方向で先端側(図1,2において、矢印Zの先端側)へ突設された段部13cとが設けられている。そして、プラグ本体13とプラグカバー14とは、当該段部13cにプラグカバー14のプラグ本体13側(図1、2で、矢印Zの基端側)の先端部14aが外嵌接続する形態で、適切に接続される。
上述の接続構造をとる場合、プラグ本体13の段部13cは、点火室15の内部に露出した状態となる。特に、段部13cは、段部13cにプラグカバー14の先端部14aが外嵌接続している状態において、段部13cのうちプラグカバー14の内面14bよりも点火点P側に膨出した膨出部位13dが存在することとなる。
当該膨出部位13dは、点火室15の内部で点火点P側へ膨出しているので、その周囲には点火室15の中でもより高温のガスが存在することとなり、当該高温のガスにより高温側に加熱され、その部位にて過早着火が生じる虞がある。
そこで、本発明では、図2に示す様に、上記段部13cの膨出部位13dを、過早着火を抑制する曲面部(第2角部の一例)として構成している。当該曲面部としての膨出部位13dは、その断面の点火点P側への膨出幅W1(例えば、1.1mm)に対する曲面部の曲率R1(例えば、0.1〜0.5mm)の値であるR1/W1が、所定の値(例えば、0.09以上0.46以下程度)となっている。即ち、膨出部位13dを曲面部として構成することで、その周囲の高温のガスの影響を低減し、その部位を着火点とする表面着火の発生の確率を抑制し、本来の点火点である中心電極11と接地電極12との間で着火することができる。これにより、過早着火の発生を抑制できる。
また、本発明の如く、プラグ本体13とプラグカバー14とが別体にて構成されている場合、プラグ本体13とプラグカバー14との間に、熱伝導性の低い空気層等が形成されるときがある。このとき、プラグカバー14からプラグ本体13への伝熱が阻害される。このため、火炎にて加熱されたプラグカバー14の熱は、プラグ本体13の側へ導かれることはなく、プラグカバー14に留まることとなり、プラグカバー14が昇温して、プラグカバー14の表面にて過早着火が生じる虞がある。本発明の点火プラグ6は、このような場合であっても、プラグカバー14の表面にて過早着火が発生することを防止すべく、以下のように構成されている。
即ち、図1,2に示すように、プラグ本体13の段部13cとプラグカバー14の先端部14aとが、段部13cに対して先端部14aが外嵌接続されている状態で、溶接されている。これにより、火炎により加熱されたプラグカバー14に溜まった熱は、段部13cと先端部14aとの溶接部位21を介して、プラグカバー14側からプラグ本体13側へ良好に伝達され、プラグカバー14の昇温を抑制し、プラグカバー14の表面にて過早着火が発生することを適切に抑制できる。尚、点火プラグ6は、上述の如く、プラグ本体13の段部13cとプラグカバー14の先端部14aとが溶接されることで、実質的に、一体的に構成されることとなる。
〔点火プラグの製造方法〕
以上で説明した様に、本発明の点火プラグ6、及びその点火プラグ6を備えたエンジン1では、点火プラグ6の点火室15にて、過早着火を良好に抑制できるものである。以下では、その点火プラグ6の製造方法について説明する。
本発明の点火プラグ6の製造方法では、プラグ本体13からプラグカバー14を取り外した状態で、接地電極12の第1角部20a、20b、20cを、当該第1角部20a、20b、20cにおける過早着火を抑制する曲面形状に加工するとともに、プラグ本体13から点火室15内に露出する段部13cの膨出部位13d(第2角部の一例)を、当該膨出部位13dにおける過早着火を抑制する曲面形状に加工している。即ち、この加工では、点火室15の内部の尖鋭な部位を曲面形状に加工しており、これにより、点火室15の内部にて、火炎が衝突する部位を減少させている。この結果、その部位における昇温が抑制され、過早着火の発生を抑制できる。
さらに、本発明の点火プラグ6の製造方法では、別体に設けられているプラグカバー14とプラグ本体13とを、溶接により接続している。これにより、火炎により加熱されたプラグカバー14の熱は、溶接部位21を介して、プラグカバー14の側からプラグ本体13の側へ導くことができる。この結果、プラグカバー14の温度を低下させ、プラグカバー14の表面にて、過早着火が発生することを抑制できる。
〔別実施形態〕
(A)上記実施形態では、点火プラグ6の製造方法において、接地電極12の第1角部20a、20b、20c、プラグ本体13の点火室15内に露出する第2角部としての段部13cの膨出部位13dは、プラグ本体13からプラグカバー14を取り外した状態で、作業者により曲面形状に加工されるものとした。しかしながら、接地電極12としては、予め、角部の形成されていない曲面形状のものをプラグ本体13に設けてもよし、プラグ本体13の段部13cとしては、予め、点火点P側への膨出部位13dが、曲面形状とされているものを適用してもよい。
)上記実施形態において、点火プラグ6のプラグ本体13として、図2に示す様に、本体部13aとケーシング13bとの2つの部材にて構成しているものを例示したが、例えば、プラグ本体13を1つの部材として構成することもできる。
この場合、プラグ本体13には、プラグ本体13の軸方向で先端側(図4において、矢印Zの先端側)へ突設された段部13cが設けられており、プラグ本体13とプラグカバー14とは、当該段部13cにプラグカバー14のプラグ本体13側(図4で、矢印Zの基端側)の先端部14aが外嵌している状態で、段部13cと先端部14aとが互いに溶接されて接続される。
当該段部13cの膨出部位13dは、上述した実施形態と同様に、過早着火を抑制する曲面部(第2角部の一例)として構成されている。
接地電極12は、プラグ本体13の先端部からプラグ本体13の軸心(図4において、直線L)に直交する方向に延設されており、上述した実施形態と同様に、略四角柱状に構成されている。そして、角柱の長手方向に直交する断面形状において四隅となる第1角部20a、20b、20cが、過早着火を抑制する曲面部として構成されている。
)上記実施形態では、図2等に示す様に、中心電極11と接地電極12とが、点火プラグ13の長手方向にて対向するように設けられているものを例示したが、中心電極11と接地電極12とは、点火プラグ13の長手方向に直交する方向で対向するように設けられているものであってもよい。
)上記実施形態において、接地電極12の延設支持体17は、図5に示すように、略四角柱形状であり、角柱の長手方向(図5で矢印X方向)に沿う辺、角柱の幅方向(図5で矢印Y方向)に沿う辺、及び角柱の厚み方向(図5で矢印Z方向)に沿う辺の夫々が、切削等を施されることにより、第1角部20a、20b、20cとして所定の曲率を有する曲面部を設けるものとした。
しかしながら、接地電極12の延設支持体17は、図6(a)に示すように、延設支持体17の厚み方向(図6で矢印Z方向)に沿う辺のみを、切削等することにより、第1角部20cとしての曲面部を設けてもよい。換言すると、上述の第1角部20a、20bを有さず、延設支持体17の先端部(図6で矢印X方向の先端側の端部)で、延設支持体17の厚み方向(図6で矢印Z方向)に沿う複数の端辺25のうち、近設された2つの端辺25の間に曲面部としての第1角部20cのみを有するものとしてもよい。
また、接地電極12の延設支持体17は、図6(b)に示すように、延設支持体17の幅方向(図6で矢印Y方向)に沿う辺のみを、切削等することにより、第1角部20bとしての曲面部を設けてもよい。換言すると、上述の第1角部20a、20cを有さず、延設支持体17の先端部(図6で矢印X方向の先端側の端部)で、延設支持体17の幅方向(図6で矢印Y方向)に沿う複数の端辺24のうち、近設された2つの端辺24の間に曲面部としての第1角部20bのみを有するものとしてもよい。
更に、接地電極12の延設支持体17は、図6(c)に示すように、延設支持体17の長手方向(図6で矢印X方向)に沿う辺のみを、切削等することにより、第1角部20aとしての曲面部を設けてもよい。換言すると、上述の第1角部20b、20cを有さず、延設支持体17の長手方向(図6で矢印X方向)に沿う複数の端辺23のうち、近設された2つの端辺23の間に曲面部としての第1角部20aのみを有するものとしてもよい。
)上記実施形態において、接地電極12に設けられた第1角部20a、20b、20cや、プラグ本体13に形成された膨出部位13d(第2角部の一例)は、所定の曲率を有する曲面部として構成したが、必ずしも一定の曲率を有するものに限られるものではなく、例えば、面取りを施して、第1角部20a、20b、20c及び第2角部の角度を大きくするように構成しても構わない。
接地電極12を例に挙げて説明すると、図7に示すように、接地電極12の延設支持体17は、その長手方向(図7で矢印X方向)に沿う辺を面取りした第1面26と、その厚み方向(図7で矢印Z方向)に沿う辺を面取りした第2面22と、その幅方向(図7で矢印Y方向)に沿う辺を面取りした第3面21と、各辺の交わる頂点を面取りした第4面27とを有するものとしてもよい。言い換えると、接地電極12の延設支持体17の第1角部には、第1面26、第2面22、第3面21、及び第4面27にて傾斜面が形成されることとなり、当該傾斜面が、過早着火を抑制する曲面部として機能する。
本発明の点火プラグ、及びその点火プラグを備えたエンジンでは、過早着火の発生を防ぎ、エンジンの損傷を防止することができる点火プラグ、及びその点火プラグを備えたエンジンとして、有効に利用可能である。
P :点火点
1 :エンジン
2 :ピストン
3 :燃焼室
5 :シリンダヘッド
6 :点火プラグ
11 :中心電極
12 :接地電極
13 :プラグ本体
13c :段部
13d :膨出部位(第2角部の一例)
14 :プラグカバー
14a :先端部
14b :プラグカバーの内面
15 :点火室
16 :連通孔
20 :第1角部

Claims (5)

  1. 中心電極と接地電極とを備えたプラグ本体と、前記中心電極と前記接地電極を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーを有し、前記プラグカバーには、前記プラグカバー内に形成された点火室と前記プラグカバーの外側とを連通する連通孔が設けられ、
    前記プラグ本体及び前記プラグカバーは、前記点火室と装着対象のエンジンの燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように、前記エンジンのシリンダヘッドに装着自在に構成された点火プラグであって、
    前記接地電極の角部である第1角部が、当該第1角部における過早着火を抑制する曲面部として構成され
    前記プラグ本体は、前記点火室内に露出する角部である第2角部を有し、
    前記プラグ本体の前記第2角部が、当該第2角部における過早着火を抑制する曲面部として構成されている点火プラグ。
  2. 中心電極と接地電極とを備えたプラグ本体と、前記中心電極と前記接地電極を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーを有し、前記プラグカバーには、前記プラグカバー内に形成された点火室と前記プラグカバーの外側とを連通する連通孔が設けられ、
    前記プラグ本体及び前記プラグカバーは、前記点火室と装着対象のエンジンの燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように、前記エンジンのシリンダヘッドに装着自在に構成された点火プラグであって、
    前記接地電極の角部である第1角部が、当該第1角部における過早着火を抑制する曲面部として構成され、
    前記接地電極が角柱形状を有すると共に、前記第1角部としての前記角柱の長手方向に沿う辺と、前記角柱の幅方向に沿う辺と、前記角柱の厚み方向に沿う辺との夫々が、前記曲面部として構成されている点火プラグ。
  3. 前記プラグ本体と前記プラグカバーとは、別体にて構成され、
    前記プラグ本体には、前記プラグカバー側へ突設された段部が設けられ、当該段部は前記プラグカバーの前記プラグ本体側の先端部が外嵌接続可能に構成され、
    前記段部に前記先端部が外嵌接続している状態において、前記段部のうち前記プラグカバーの内面よりも前記中心電極と前記接地電極との間の点火点側の部位に、前記第2角部が設けられている請求項に記載の点火プラグ。
  4. 前記プラグ本体の前記段部と前記プラグカバーの前記先端部とは、前記段部に対して前記先端部が外嵌接続されている状態で、溶接されている請求項3に記載の点火プラグ。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の点火プラグを備えたエンジン。
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