JP6556037B2 - 内燃機関及び点火プラグ - Google Patents

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Description

本発明は、プレチャンバーを有する点火プラグを備えた内燃機関及び当該点火プラグに関する。
従来、ガスエンジン等の内燃機関に用いられる点火プラグとして、点火プラグの先端に複数の噴口を有するチャンバーカップが設けられるとともに、該チャンバーカップの内側にプレチャンバーが形成された点火プラグがある。かかる点火プラグでは、複数の噴口からプレチャンバー内に流入した燃焼ガスと空気との混合気を点火して、これにより生じた火炎を複数の噴口から燃焼室に噴出させることにより、燃焼室内の混合気に着火するように構成されている。
特許文献1に開示された内燃機関の構成では、上述の点火プラグが、燃焼室を形成するシリンダの中心軸から外れた位置に設けられている。そのため、この点火プラグに備えられた複数の噴口は、各噴口からその噴口に対向する燃焼室の内壁までの距離が長い領域と短い領域とが存在する。そして、当該距離が長い領域に位置する噴口が、短い領域に位置する噴口よりも火炎の噴出量が多くなるようにしている。これにより、火炎が到達しにくい当該距離が長い領域に火炎を十分に供給して、燃焼室内の混合気の着火性を良好に行うようにしている。
特許第5060386号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、複数の噴口は点火プラグに備えられたチャンバーカップに形成されている。そして、当該点火プラグは通常、シリンダヘッドに形成された雌ネジ孔である取付孔にねじ込まれて取り付けられる。そのため、点火プラグの取り付けの際のねじ込み量によっては、火炎の噴出量が調整された複数の噴口が所定の領域に位置しない場合があり、混合気の燃焼を良好に行うことができない場合がある。したがって、当該点火プラグの取り付けの際には、複数の噴口のそれぞれを所定領域に位置させる必要があり、取り付け作業性に改善の余地がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、プレチャンバーを有する点火プラグが備えられた内燃機関において、着火性を向上させて、エンジン効率を向上させるとともに、点火プラグの取り付け作業性を向上させることができる内燃機関及び点火プラグを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、内側にシリンダボア(101)が形成されたシリンダブロック(102)と、
上記シリンダボア内を往復動するように構成されたピストン(103)と、
上記シリンダボアを覆うように上記シリンダブロックに取り付けられたシリンダヘッド(104)と、
上記シリンダボア、上記ピストン及び上記シリンダヘッドにより区画されてなる燃焼室(105)と、
放電ギャップ(G)を覆ってプレチャンバー(60)を形成するチャンバーカップ(50)が先端に設けられるとともに、上記プレチャンバーが上記燃焼室内に位置するように上記シリンダヘッドに取り付けられた点火プラグ(1)と、
を備え、
上記チャンバーカップには、上記燃焼室と上記プレチャンバーとを連通させて、上記プレチャンバー内に生じた火炎が噴出されるように構成された複数の噴口(51)が形成されており、
上記燃焼室の有効半径をr、上記複数の噴口の総面積をS、上記プレチャンバーの全容量をV、上記シリンダボアの中心軸(101a)と上記放電ギャップの中心位置(G0)との最短距離をO、としたとき、
46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5
を満たす、内燃機関(100)にある。
本発明の他の態様は、上記複数の噴口が、点火タイミングにおいて、上記放電ギャップの中心位置と上記燃焼室の内壁における上記中心位置から最も遠い位置(103b)とを結んだ仮想直線(56)を、上記中心位置を通る上記プラグ中心軸を中心に軸回転させてなる仮想円錐面(56a)と上記チャンバーカップとが交わってなる仮想曲線(55)上に位置するように形成されている上記内燃機関(100)における上記シリンダヘッド(104)に取り付けられる上記点火プラグ(1)であって、上記複数の噴口(51)が4〜8個形成されている点火プラグ(1)にある。
上記内燃機関において、上記プレチャンバーの全容積Vと、上記複数の噴口の総面積Sとの容積噴口総面積比V/Sは、複数の噴口を出入りする混合気や噴炎の流出入のし難さ、すなわち噴炎の流出入抵抗を表す。容積噴口総面積比V/Sが大きいほど、流出入抵抗が大きくなり、噴口から噴出される火炎の流速が大きくなるため、当該火炎がより遠くまで噴出されることとなる。
一方、シリンダボアの中心軸と放電ギャップの中心位置との最短距離Oは、点火プラグにおけるシリンダボアの中心軸からのずれ量を示しており、燃焼室の有効半径rは、点火タイミングにおける燃焼室の内径である。そして、当該最短距離Oと燃焼室の有効半径rとからなる(r−O)/rは、点火プラグのずれ量を反映させるための補正値を示す。そして、上記内燃機関においては、当該補正値(r−O)/rを容積噴口総面積比V/Sに掛け合わせた値、すなわち、容積噴口総面積比V/Sに点火プラグの上記ずれ量を考慮した補正後の容積噴口総面積比が、46.7〜77.5の範囲内にある。
上記補正後の容積噴口総面積比が小さすぎると、噴口から火炎が噴出する際の抵抗が小さくなりすぎ、複数の噴口から噴出される火炎の長さが短くなる。そのため、燃焼室において噴口から遠い領域の混合気に着火させることが困難となり、着火性が低下する。上記内燃機関においては、補正後の容積噴口総面積比を46.7以上とすることにより、噴口から火炎が噴出する際の抵抗を適度に与えて、複数の噴口から噴出される火炎の長さを確保することができる。これにより、点火プラグがシリンダの中心軸からずれた位置に設けられた内燃機関においても、当該点火プラグの取り付けの際に噴口が所定領域に位置するよう考慮することなく、燃焼室内の混合気への着火性を向上させ、エンジン効率を向上させることができる。
一方、補正後の容積噴口総面積比が大きすぎると、複数の噴口から噴出される火炎が過度に長くなって、当該火炎が燃焼室の内壁に接して冷却されて、冷却損失が発生することとなる。その結果、当該火炎の温度が低下して、着火性が低下する。上記内燃機関においては、補正後の容積噴口総面積比を77.5以下とすることにより、複数の噴口から噴出される火炎の冷却損失を抑制することができる。これにより、点火プラグがシリンダの中心軸からずれた位置に設けられた内燃機関においても、当該点火プラグの取り付けの際に噴口が所定領域に位置するように考慮することなく、着火性を向上させ、エンジン効率を向上させることができる。
以上のごとく、本発明によれば、プレチャンバーを有する点火プラグが備えられた内燃機関において、着火性が向上されるとともに、点火プラグの取り付け作業性が向上された内燃機関及び点火プラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、点火タイミングでの内燃機関の断面一部拡大図。 実施形態1における、点火プラグの側面一部断面拡大図。 実施形態1における、チャンバーカップをプラグ軸方向の先端側から見た図。 変形形態における、点火タイミングでの内燃機関の断面一部拡大図。
(実施形態1)
上記内燃機関及び点火プラグの実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態の内燃機関100は、シリンダブロック102、ピストン103、シリンダヘッド104、燃焼室105及び点火プラグ1を備える。
シリンダブロック102の内側にはシリンダボア101が形成されている。
ピストン103は、シリンダボア101内を往復動するように構成されている。
シリンダヘッド104は、シリンダボア101を覆うようにシリンダブロック102に取り付けられている。
燃焼室105は、シリンダボア101、ピストン103及びシリンダヘッド104により区画されてなる。
図2に示すように、点火プラグ1は、先端11にチャンバーカップ50が設けられる。チャンバーカップ50は、放電ギャップGを覆ってプレチャンバー60を形成する。そして、図1に示すように、点火プラグ1は、プレチャンバー60が燃焼室105内に位置するようにシリンダヘッド104に取り付けられている。
チャンバーカップ50には、燃焼室105とプレチャンバー60とを連通させて、プレチャンバー60内に生じた火炎が噴出されるように構成された複数の噴口51が形成されている。
そして、内燃機関100は、図1、図2に示す燃焼室105の有効半径をr、図3に示す複数の噴口51の総面積をS、図1、図2に示すプレチャンバー60の全容量をV、シリンダボア101の中心軸101aと放電ギャップGの中心位置G0との最短距離をO、としたとき、46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5を満たしている。
以下、本実施形態の内燃機関100及び点火プラグ1について、詳述する。
内燃機関100は、例えば、発電機用のガス内燃機関として用いることができる。
図1に示すように、シリンダブロック102の内側には、中心軸101aを軸心とする円柱形のシリンダボア101が形成されている。シリンダボア101には、ピストン103が設けられている。ピストン103はクランク106に接続されている。クランク106は図示しないクランクシャフトに接続されて、シリンダ軸方向Zに往復運動するように構成されている。なお、本明細書では、シリンダボア101の中心軸101aの延びる方向をシリンダ軸方向Zとする。ピストン103のクランク106に接続された側をシリンダ軸方向Zの下方Z1とし、下方Z1と反対方向を上方Z2とする。シリンダボア101の径方向をX方向とする。
図1に示すように、シリンダブロック102には、シリンダボア101を覆うようにシリンダヘッド104が取り付けられている。シリンダヘッド104の下方Z1の面は略平面状となっているとともに、ピストン103の上端に凹部103aが形成されている。そして、シリンダボア101と、凹部103aを含むピストン103の上端と、シリンダヘッド104の下面との間の空間が燃焼室105となる。本実施形態では、燃焼室105はいわゆるヘロン型となっている。
シリンダヘッド104には、バルブ107が設けられている。本実施形態では、バルブ107は、中心軸101a上に設けられている。一方、シリンダヘッド104において、中心軸101aから径方向Xの一方にずれた位置に、点火プラグ1が設けられている。図1に示すように、点火プラグ1は、点火タイミングにおいて点火プラグ1の先端がピストン103の凹部103a内に位置するように設けられている。
点火プラグ1において、内燃機関100の燃焼室105へ挿入される側を先端側とし、先端側の端部を先端部とする。また、先端側の反対側を基端側とし、基端側の端部を基端部とする。また、図1、2に示すように、本明細書において、プラグ軸方向Yとは、点火プラグ1の軸方向を意味する。
点火プラグ1は、図2に示すように、ハウジング10、絶縁碍子20、中心電極30、接地電極40及びチャンバーカップ50を備える。ハウジング10は、プラグ軸方向Yに延びる筒状を成している。図1に示すように、ハウジング10の外周面には、シリンダヘッド104に形成された雌ネジ孔である取付孔108に螺合するための取付ネジ部12が形成されている。
図2に示すように、ハウジング10の内側には、絶縁碍子20が保持されている。絶縁碍子20は円筒形であって、絶縁碍子20の先端部21は、ハウジング10の先端部11から突出している。また、絶縁碍子20の側周面22は、先端側の領域ではハウジング10の内周面13から離隔して隙間61を形成しており、絶縁碍子20のプラグ軸方向Yの中央領域ではハウジング10の内周面13に当接している。
図2に示すように、ハウジング10の先端部11には、チャンバーカップ50が設けられている。チャンバーカップ50は略円筒形であって、チャンバーカップ50の先端部52の外縁部53は緩やかに湾曲した湾曲面をなしており、先端部52の中心部54は平面をなしている。チャンバーカップ50は、中心電極30の先端部31と接地電極40の先端部41とにより形成された放電ギャップGを覆うプレチャンバー60を形成している。本実施形態では、プレチャンバー60は、チャンバーカップ50の内側の空間であって、絶縁碍子20の側周面22とハウジング10の内周面13との間の隙間61を含む空間である。
図2に示すように、チャンバーカップ50の先端部52には、複数の噴口51が形成されている。噴口51は、例えば、4〜8個形成されており、本実施形態の内燃機関100においては、図3に示すように、6個の噴口51が形成されている。噴口51はいずれも円柱形の貫通孔であって、噴口51はその中心線51aが放電ギャップGの中心位置G0に向かうように形成されている。
複数の噴口51は、図2、3に示すように、チャンバーカップ50において仮想曲線55上に位置するように形成されている。仮想曲線55は、図2に示すように、点火タイミングにおいて、放電ギャップGの中心位置G0と燃焼室105の内壁における中心位置G0から最も遠い位置103bとを結んだ仮想直線56を、中心位置G0を通るプラグ中心軸32を中心に軸回転させてなる仮想円錐面56aとチャンバーカップ50とが交わってなる曲線である。本実施形態では、図3に示すように、仮想曲線55は、プラグ軸方向Yから見て、円形となっている。そして、本実施形態では、図3に示すように、複数の噴口51は、仮想曲線55上において等間隔に配列している。
図1、2に示すように、上述した通り、点火プラグ1はシリンダボア101の中心軸101aから径方向Xの一方にずれた位置に設けられている。そして、放電ギャップGの中心位置G0と、シリンダボア101の中心軸101aとの最短距離Oを、点火プラグ1のずれ量、すなわちオフセット量Oとする。なお、点火プラグ1における中心電極30のプラグ中心軸32は、中心電極30の先端部31からプラグ軸方向Yの先端側Y2に向かうにつれて、シリンダボア101の中心軸101aに近づくように傾斜している。
本実施形態の内燃機関100では、図1に示すように、点火タイミングにおいては、燃焼室105は、実質的にピストン103の凹部103aと一致するため、点火タイミングにおける燃焼室105の有効半径rは、シリンダボア101の中心軸101aと凹部103aの壁面との最短距離となる。すなわち、燃焼室105の有効半径rは、凹部103aの内径と一致する。
そして、本実施形態の内燃機関100では、図2に示すプレチャンバー60の全容積Vと、図3に示す複数の噴口51の総面積Sとの容積噴口総面積比V/Sに、オフセット量Oと燃焼室105の有効半径rとから導かれる補正値(r−O)/rを掛け合わせた補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rが、46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5を満たしている。
次に、本実施形態の内燃機関100及び点火プラグ1における作用効果について、詳述する。
内燃機関100においては、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rを46.7以上とすることにより、複数の噴口51から火炎が噴出する際の抵抗を適度に与えて、噴口51から噴出される火炎の長さを確保することができる。これにより、点火プラグ1がシリンダボア101の中心軸101aからずれた位置に設けられた内燃機関100においても、当該点火プラグ1の取り付けの際に噴口51が所定領域に位置するよう考慮することなく、燃焼室105内の混合気への着火性を向上させ、エンジン効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態の内燃機関100においては、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rを77.5以下とすることにより、複数の噴口51から噴出される火炎における冷却損失を抑制することができる。これにより、点火プラグ1の着火性を向上させることができる。その結果、点火プラグ1がシリンダボア101の中心軸101aからずれた位置に設けられた内燃機関100においても、当該点火プラグ1の取り付けの際に噴口が所定領域に位置するように考慮することなく、着火性を向上させ、エンジン効率を向上させることができる。
また、本実施形態の内燃機関100においては、複数の噴口51は、点火タイミングにおいて、放電ギャップGの中心位置G0と燃焼室105の内壁における中心位置G0から最も遠い位置103bとを結んだ仮想直線56を、中心位置G0を通るプラグ中心軸32を中心に軸回転させてなる仮想円錐面56aとチャンバーカップ50とが交わってなる仮想曲線55上に位置するように形成されている。これにより、点火プラグ1がシリンダボア101の中心軸101aからずれた位置に設けられた内燃機関100において、点火プラグ1の取り付けの際に噴口51が所定領域に位置するように考慮することなく、点火プラグ1をシリンダヘッド104に取り付けても、複数の噴口51のうちのいずれかが、燃焼室105の内壁における中心位置G0から最も遠い位置103bの方向に向きやすくなる。そのため、複数の噴口51から燃焼室105内に効率的に火炎を噴出することができ、エンジン効率の向上に寄与する。
また、本実施形態の内燃機関100におけるシリンダヘッド104に取り付けられる点火プラグ1においては、複数の噴口51は4〜8個形成することができ、本実施形態では6個形成されている。これにより、各噴口51における流出入抵抗を適度に維持しつつ、プレチャンバー60内への混合気の流入量を確保することができる。その結果、着火性の向上に寄与する。
また、本実施形態の内燃機関100におけるシリンダヘッド104に取り付けられる点火プラグ1においては、複数の噴口51は、仮想曲線55上において、等間隔に配列している。これにより、プレチャンバー60において、複数の噴口51をバランスよく配置することができるため、各噴口51から燃焼室105内に火炎をバランスよく噴出することができる。その結果、燃焼室105内の混合気の着火性が一層向上して、エンジン効率の向上に一層寄与する。
また、本実施形態の内燃機関100におけるシリンダヘッド104に取り付けられる点火プラグ1においては、複数の噴口51は、各噴口51の中心線51aが放電ギャップGの中心位置G0に向かうように形成されている。これにより、放電ギャップGに生じた放電に起因して発生する火炎を複数の噴口51を介して燃焼室105内に噴出しやすくなる。その結果、燃焼室105内の混合気の着火性が一層向上して、エンジン効率の向上に一層寄与する。
以上のごとく、本実施形態によれば、プレチャンバー60を有する点火プラグ1が備えられた内燃機関100において、着火性が向上されるとともに、点火プラグ1の取り付け作業性が向上された内燃機関100及び点火プラグ1を提供することができる。
本実施形態の内燃機関100は、ピストン103に凹部103aが形成されたヘロン型としたが、これに替えて、ウェッジ型、すなわち楔型や、バスタブ型、半球・多球型、ペントルーフ型などを採用することもできる。例えば、図4に示す変形形態の内燃機関100では、ウェッジ型を採用している。この場合には、図4に示すように、ピストン103には、図1に示す凹部103aが形成されていないが、シリンダヘッド104の下面に凹部104aが形成されている。そして、点火プラグ1の先端は、凹部104a内に位置するようにシリンダヘッド104の上端部に取り付けられている。
そして、変形形態の内燃機関100では、図4に示すように、点火タイミングにおける、燃焼室の有効半径rは、シリンダボア101の内径であるボア半径と一致する。そして、燃焼室105において、点火タイミングにおける放電ギャップGの中心位置G0から最も遠い位置103bは、シリンダヘッド104の内壁に位置することとなる。当該変形例においても、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rが、46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5を満たしており、実施形態1と同等の作用効果を奏する。
実施形態1及び変形形態の内燃機関100について、評価試験を行った。
実施形態1及び変形形態の内燃機関100である実験例1〜9と、比較形態の内燃機関である比較例1〜13をそれぞれ用意した。そして、実験例1〜9及び比較例1〜13における、プレチャンバーの全容積V、噴口の総面積S、ボア半径、燃焼室の有効半径r、オフセット量O、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rの値と、評価結果をそれぞれ表1に示した。なお、表1は、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rの値が昇順となるように並べたものである。
Figure 0006556037
表1に示すように、実験例1〜9のうち、実験例2、7〜9は、燃焼室105がいわゆるヘロン型をなすものであって、上述の実施形態1と同等の構成を有する。実験例1〜9のうち、実験例1、3〜6は、燃焼室105がいわゆるウェッジ型をなすものであって、上述の変形形態と同等の構成を有する。そして、実験例1〜9は、表1に示すように、全容積V、噴口の総面積S、ボア半径、燃焼室の有効半径r及びオフセット量Oがそれぞれ異なっている。そして、実験例1〜9は、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rが、46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5を満たしている。
一方、比較例1〜10は、表1に示すように、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rが46.7未満であり、46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5を満たしていない。また、比較例11〜13は、表1に示すように、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rが77.5より大きく、46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5を満たしていない。そして、比較例1〜13のうち、比較例4、12、13におけるその他の構成は、燃焼室105がいわゆるヘロン型をなすものであって、上述の実施形態1と同等の構成を有する。比較例1〜13のうち、比較例1〜3、5〜11におけるその他の構成は、燃焼室105がいわゆるウェッジ型をなすものであって、上述の変形形態と同等の構成を有する。
(エンジン効率向上評価試験)
次に、実験例1〜9及び比較例1〜13について、エンジン効率向上評価試験を行った。試験条件及び判定基準は以下のとおりである。
・内燃機関:4気筒、2000cc
・使用燃料:都市ガス13A
・評価条件:1450rpm、トルク86N・m
・酸素濃度:7.8%(λ≒1.5)
・点火時期:NOx(O=0%換算)<500ppmで点火進角制限
・判定基準:正味エンジン効率を算出し、従来内燃機関と比較して正味エンジン効率の上昇値、すなわち効率上昇値が0.3以上である場合に、エンジン効率向上の効果が十分である○と判定し、効率上昇値が0.3未満である場合に、エンジン効率向上の効果が不十分である×と判定した。
正味エンジン効率の上昇値は、プレチャンバーを有さない従来の点火プラグにおいて、本試験条件と同一の条件のもと算出された従来エンジン効率との差分をいうものとする。具体的には、正味エンジン効率は、「2π×トルク[N・m]×回転数[rpm]÷60[sec]÷1000」で算出する正味出力[kW]を投入燃料量[kW]で除することで算出し、正味エンジン効率の上昇値は、「プレチャンバー60を有する点火プラグ1を用いた場合の正味効率[%]−プレチャンバー60を有さない従来の点火プラグを用いた場合の正味効率[%]」で算出することができる。
上述のように、エンジン効率向上の評価条件は高負荷条件とした。これは、高負荷条件が、単位時間当たりの燃料消費量が多い条件であって、エンジン効率向上の評価に適しているためである。
実験例1〜9ではいずれも、エンジン効率上昇値が○、すなわちエンジン効率向上の効果が十分にあった。一方、比較例1〜13ではエンジン効率上昇値が×、すなわちエンジン効率向上の効果が十分ではなかったか、効果がなかった。
以上の評価試験の結果から、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rが、46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5を満たす場合に、エンジン効率向上評価試験において良い結果が得られた。これにより、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/rが上記範囲内であることを満たすことにより、プレチャンバーを有する点火プラグにおいて、着火性を向上させて、エンジン効率を向上できることが確認された。
さらに、上記エンジン効率向上評価試験の結果から、表1に示すように、実験例6におけるエンジン効率上昇値が最も良く、当該実施例6の構成、すなわち、補正後の容積噴口総面積比V/S×(r−O)/r=54.2を満たすことが、最も好ましいことが示された。
1 点火プラグ
G 放電ギャップ
50 チャンバーカップ
51 噴口
55 仮想曲線
60 プレチャンバー
100 内燃機関
101 シリンダヘッド
102 燃焼室

Claims (6)

  1. 内側にシリンダボア(101)が形成されたシリンダブロック(102)と、
    上記シリンダボア内を往復動するように構成されたピストン(103)と、
    上記シリンダボアを覆うように上記シリンダブロックに取り付けられたシリンダヘッド(104)と、
    上記シリンダボア、上記ピストン及び上記シリンダヘッドにより区画されてなる燃焼室(105)と、
    放電ギャップ(G)を覆ってプレチャンバー(60)を形成するチャンバーカップ(50)が先端に設けられるとともに、上記プレチャンバーが上記燃焼室内に位置するように上記シリンダヘッドに取り付けられた点火プラグ(1)と、
    を備え、
    上記チャンバーカップには、上記燃焼室と上記プレチャンバーとを連通させて、上記プレチャンバー内に生じた火炎が噴出されるように構成された複数の噴口(51)が形成されており、
    上記燃焼室の有効半径をr、上記複数の噴口の総面積をS、上記プレチャンバーの全容量をV、上記シリンダボアの中心軸(101a)と上記放電ギャップの中心位置(G0)との最短距離をO、としたとき、
    46.7≦V/S×(r−O)/r≦77.5
    を満たす、内燃機関(100)。
  2. 上記複数の噴口は、点火タイミングにおいて、上記放電ギャップの中心位置と上記燃焼室の内壁における上記中心位置から最も遠い位置(103b)とを結んだ仮想直線(56)を、上記中心位置を通る上記プラグ中心軸を中心に軸回転させてなる仮想円錐面(56a)と上記チャンバーカップとが交わってなる仮想曲線(55)上に位置するように形成されている、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 請求項2に記載の内燃機関における上記シリンダヘッドに取り付けられる上記点火プラグであって、上記複数の噴口が4〜8個形成されている点火プラグ。
  4. 上記複数の噴口は、上記仮想曲線上において、等間隔に配列している、請求項3に記載の点火プラグ。
  5. 請求項1又は2に記載の内燃機関における上記シリンダヘッドに取り付けられる上記点火プラグであって、上記複数の噴口は、該各噴口の中心線(51a)が上記放電ギャップの上記中心位置に向かうように形成されている点火プラグ。
  6. 上記複数の噴口は、該各噴口の中心線(51a)が上記放電ギャップの上記中心位置に向かうように形成されている請求項3又は4に記載の点火プラグ。
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