JP6814948B2 - パルスアーク溶接制御方法およびパルスアーク溶接装置 - Google Patents

パルスアーク溶接制御方法およびパルスアーク溶接装置 Download PDF

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Description

本発明は、消耗電極である溶接ワイヤを送給しながらパルスアーク溶接を行うパルスアーク溶接制御方法およびパルスアーク溶接装置に関する。
従来のパルスアーク溶接において、軟鋼パルスMAG溶接による高速溶接する場合は、被溶接物が掘られて、掘られた部分に対して溶融した金属で十分充填されなく溝となって残るアンダーカットの抑制のため、溶接電圧を下げてアーク長を短くし、溶滴を短絡移行させながら溶接を行うのが一般的な施工パターンである。しかし、短絡時には短絡開始時から短絡電流を所定の傾きで短絡開放するまで上昇させる。これにより、短絡開放時には短絡電流が200〜300Aまで高い値に到達することもあり、短絡開放時にはスパッタが発生する場合がある。
スパッタの発生を抑えるために、短絡時には短絡開始時から短絡電流を所定の傾きで短絡開放するまで上昇させる過程で、短絡開放直前にくびれ(ネック)を検出すると急峻に短絡電流を低い値まで低減させるパルスアーク溶接法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図9に従来のパルスアーク溶接での短絡発生時の溶接電流Iの波形を示す。この方法では、くびれ(ネック)制御を実施し、溶接電流Iを急峻に低減させる。
パルス溶接中に短絡が発生した場合、この短絡を開放するためにパルス電流の立上り時の傾きよりも小さな傾きの電流を通電し、この通電により生じる短絡の解放の際にくびれを検知して溶接電流を急峻に低減させる。したがって、短絡開放時のスパッタ発生に関する溶接電流の影響を低減することができ、この結果、短絡開放時のスパッタ発生量を低減することができる。
特開2006−334601号公報
溶接電流がピーク電流であるピーク電流期間と、溶接電流がピーク電流より小さいベース電流であるベース電流期間とを交互に繰り返して溶接電流を溶接ワイヤに流しながら溶接ワイヤを送給速度で被溶接物に向かって送給して溶接ワイヤと被溶接物との間でアークを発生させて被溶接物を溶接するようにパルスアーク溶接装置を制御する。アークのアーク長を一定に保つように、ベース電流期間では送給速度を第1送給速度に設定し、ピーク電流期間では送給速度を第1送給速度よりも大きくかつ第1送給速度に応じた第2送給速度に設定する。
この方法により、スパッタを低減しかつアンダーカットを抑制した良好な溶接品質が得られる。
図1は実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置の概略構成図である。 図2は実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置の動作での溶接電流と溶接電圧と溶接ワイヤの送給速度と溶滴移行の状態とを示す図である。 図3は比較例のパルスアーク溶接装置の動作での溶接電流と溶接電圧と送給速度と溶滴移行の状態とを示す図である。 図4は実施の形態1における他のパルスアーク溶接装置の他の動作での溶接電流と溶接電圧と送給速度と溶滴移行の状態とを示す図である。 図5は実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置の溶接ワイヤの送給速度を示す図である。 図6は実施の形態2におけるパルスアーク溶接装置の概略構成を示す図である。 図7Aは実施の形態2におけるパルスアーク溶接装置の動作での溶接電流と溶接電圧と溶接ワイヤの送給速度溶滴移行の状態とを示す図である。 図7Bは図7Aに示す送給速度の拡大図である。 図8は実施の形態2におけるパルスアーク溶接装置の溶接ワイヤの送給速度を示す図である。 図9は従来のパルスアーク溶接での溶接電流を示す図である。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置1001の概略構成図である。パルスアーク溶接装置1001は主に溶接機と呼ばれる溶接電源装置18と、マニュピレータとも呼ばれるロボット21とを備える。
溶接電源装置18は、溶接電流Iと溶接電圧Vよりなる溶接出力を出力する溶接電源部18aと、溶接電源部18aを制御する溶接制御部18bとを備える。溶接電源装置18は、入力電源1の出力を整流する1次整流部2と、1次整流部2の出力を制御することで溶接出力を制御するスイッチング素子3と、スイッチング素子3からの電力を絶縁して変換するトランス4と、トランス4の2次側出力を整流する2次整流部5と、2次整流部5に直列に接続されたリアクタ6(DCLともいう)と、スイッチング素子3を駆動させるための出力制御部7とを備えている。溶接電源装置18は、溶接電圧Vを検出する溶接電圧検出部8と、溶接電流Iを検出する溶接電流検出部9と、溶接電圧検出部8の出力および/または溶接電流検出部9の出力に基づいて溶接状態が短絡状態であるのかアーク状態であるのかを判定する短絡/アーク検出部10と、短絡期間中に出力制御部7を制御する短絡制御部11と、アーク期間中に出力制御部7を制御するアーク制御部12とをさらに備えている。溶接電源装置18は、ワイヤ送給制御部17と出力端子29aおよび出力端子29bをさらに備えている。
アーク制御部12は、パルス立上り制御部14とピーク電流制御部15とパルス立下り制御部16を備えたパルス波形制御部13を備えている。
ロボット21の動作を制御するロボット制御部19は、溶接条件を設定するための溶接条件設定部20を備えている。そして、ロボット制御部19は、溶接電源装置18と通信可能に接続されている。なお、ロボット21には、トーチ26が取り付けられている。
溶接電源装置18と接続されたロボット制御部19の内部にある溶接条件設定部20は、溶接電流や溶接電圧等を設定するためのものである。溶接電源装置18の出力端子29aは、トーチ26内にある溶接ワイヤ23を保持するチップ27に電気的に接続され、チップ27を介して溶接ワイヤ23に電力が供給される。溶接電源装置18の出力端子29bは、被溶接物24に電気的に接続され、被溶接物24に電力を供給する。溶接ワイヤ23の先端部と被溶接物24との間でアーク28が発生する。送給ローラを備えたワイヤ送給部25は、溶接ワイヤ23を保存する溶接ワイヤ保存部22からチップ27に向けて、溶接ワイヤ23を送給速度WFで被溶接物24に向かって送給する。
なお、図1で示したパルスアーク溶接装置1001を構成する各構成部は、各々単独に構成してもよいし、複数の構成部を複合して構成するようにしてもよい。
図2はパルスアーク溶接装置1001の溶接電流Iと溶接電圧Vと送給速度WFと溶滴移行の状態とを示す。溶接電源装置18は、溶接ワイヤ23に溶接電圧Vと溶接電流Iとを供給ことで溶接ワイヤ23と被溶接物24との間にアーク28を発生させ、かつ溶接ワイヤ23を溶融させて溶接ワイヤ23の先端に溶滴23dを形成する。溶滴23dは溶接ワイヤ23の先端から被溶接物24に移って付着し、被溶接物24を溶接する。パルスアーク溶接装置1001は、溶滴移行(離脱)状態において、溶接ワイヤ23と被溶接物24とが短絡しない程度の短いアーク28のアーク長Hを一定に保つように構成されている。溶接ワイヤ23の先端に溶滴23dが形成されて溶接ワイヤ23に繋がっている場合には、アーク28は溶接ワイヤ23の先端に形成された溶滴23dと被溶接物24との間に発生する。したがって、溶接ワイヤ23の先端に溶滴23dが形成されて溶接ワイヤ23に繋がっている場合には、アーク28のアーク長Hは実質的には溶接ワイヤ23の先端に形成された溶滴23dと被溶接物24との間の距離である。溶接ワイヤ23の先端に溶滴23dが形成されていないもしくは溶接ワイヤ23の先端に溶滴23dが繋がっていない場合には、アーク28は溶接ワイヤ23の先端と被溶接物24との間に発生する。すなわち、溶接ワイヤ23の先端に溶滴23dが形成されていないもしくは溶接ワイヤ23の先端に溶滴23dが繋がっていない場合には、アーク28のアーク長Hは実質的に溶接ワイヤ23の先端と被溶接物24との間の距離である。図2に示す溶接電流Iは、溶接電流Iがピーク電流IPであるピーク電流期間IPTと、溶接電流Iがピーク電流IPより小さいベース電流IBであるベース電流期間IBTとを交互に繰り返す。
図2に示すパルスアーク溶接装置1001での溶接電流Iと溶接電圧Vと溶滴移行の状態と送給速度WFでは、溶滴23dを成長させるピーク電流期間IPTで送給速度WFを増加させ、ベース電流期間IBTで安定した溶滴移行(離脱)状態を実現することでアーク長Hの変化を抑制してアーク長Hを一定の値H1に保たれる。
図3は比較例のパルスアーク溶接装置の溶接電流Iと溶接電圧Vと溶滴移行の状態と送給速度WFを示す。比較例のパルスアーク溶接装置では、溶接ワイヤ23の送給速度WFが一定であり、かつベース電流期間IBTで溶滴移行(離脱)させる。これによりアーク長Hは値H1から値H2までの範囲で変化する。
図3に示す溶接電流Iのパルス波形は、定常溶接期間で、周期的に繰り返される安定した溶滴移行(離脱)を実現する基本的なパルス波形である。溶接電流Iのパルス波形は、溶接電流Iがベース電流IBからピーク電流IPへ遷移するパルス立上り期間IPRTと、溶接電流Iがピーク電流IPであるピーク電流期間IPTと、溶接電流Iがピーク電流IPからベース電流IBへ遷移するパルス立下り期間IPFTと、溶接電流Iがベース電流IBであるベース電流期間IBTとを含む。パルス立上り期間IPRTとピーク電流期間IPTとパルス立下り期間IPFTとベース電流期間IBTとをパルス周波数PHzで周期的に繰り返すことにより周期的な溶滴移行状態が得られる。
図2と図3に示す溶滴移行では、溶接制御部18bは、1パルスあたりで溶滴23dが1回離脱する1パルス1ドロップを実現するようにピーク電流IPとベース電流IBとパルス立上り期間IPRTとピーク電流期間IPTとパルス立下り期間IPFTとベース電流期間IBT等のパルス波形を決定するパルス波形パラメータを調整する。パルス波形パラメータは、被溶接物24や使用する溶接ワイヤ23等の溶接条件によって異なり、例えば、実験等の施工確認により予め求めておくことができる。
図3に示す比較例のパルスアーク溶接装置の溶接電流Iと溶接電圧Vと溶滴移行の状態と送給速度WFを詳細に説明する。比較例のパルスアーク溶接装置の溶接制御部は、パルス立上り期間IPRTが始まる時点t1に溶接電流Iをベース電流IBからピーク電流IPへ遷移させ始め、パルス立上り期間IPRTが終わる時点t2に溶接電流Iをピーク電流IPに到達させてピーク電流期間IPTを開始する。溶接制御部はピーク電流期間IPTにおいて溶接電流Iを実質的にピーク電流IPに維持する。その後、溶接制御部は、ピーク電流期間IPTが終わる時点t3に溶接電流Iをピーク電流IPから減少させ始めてパルス立下り期間IPFTを開始させ、パルス立下り期間IPFTが終わる時点t4に溶接電流Iをピーク電流IPより小さいベース電流IBに到達させてベース電流期間IBTを開始させる。溶接制御部はベース電流期間IBTにおいて溶接電流Iを実質的にベース電流IBに維持する。溶接制御部は、ベース電流期間IBTが終わりパルス立上り期間IPRTが始まる時点t1に溶接電流Iをベース電流IBからピーク電流IPへ遷移させ始める。このように、溶接制御部は、パルス立上り期間IPRTとピーク電流期間IPTとパルス立下り期間IPFTとベース電流IBとをパルス周波数PHz(パルス周期(1/PHz))で繰り返す。溶接電流Iがベース電流IBからピーク電流IPへ遷移するパルス立上り期間IPRTで溶滴23dが成長し始め(状態Sa)、溶接電流Iがピーク電流IPであるピーク電流期間IPTにて溶滴23dは最適な大きさを有するまでに成長する(状態Sb)。その後、溶接電流Iがピーク電流IPからベース電流IBへ遷移するパルス立下り期間IPFTで溶接ワイヤ23の先端で溶滴23dが溶接ワイヤ23から離脱する直前で溶接ワイヤ23に繋がっている溶滴23dと溶接ワイヤ23との間に形成されて局部的に小さい径を有する部分であるくびれを形成するくびれ状態にさせる(状態Sc)。その後、溶接電流Iがベース電流IBであるベース電流期間IBTで、溶滴23dが溶接ワイヤ23から離脱する(状態Sd)。ここで、ベース電流期間IBTにおいて、溶滴23dが離脱した(状態Sd)後に、溶接ワイヤ23の先端の余熱により溶滴23dがわずかに成長して大きくなる。
図3に示す比較例のパルスアーク溶接装置では、溶接ワイヤ23の送給速度WFは、溶接電流Iの設定電流に応じた一定の送給速度WF1である。
この溶滴移行(離脱)状態がパルス周波数PHzにて繰り返し行われることにより、安定した溶接状態を実現でき、スパッタの少ない美しい外観のビードを実現することができる。
図3に示す比較例のパルスアーク溶接装置では、ピーク電流期間IPTとベース電流期間IBTではアーク長Hが異なる値H1と値H2の間で変化する。ピーク電流期間IPTでは大きいピーク電流IPが溶接ワイヤ23に印加されて、送給速度WF1よりも溶接ワイヤ23が溶融する溶融速度が大きくなり、溶滴23dが形成されることでアーク長Hが長くなる(値H2)。ベース電流期間IBTでは小さいベース電流IBが溶接ワイヤ23に印加されて、送給速度WF1よりも溶接ワイヤ23の溶融速度が小さくなり、アーク長Hは短くなる(値H1)。
このように、パルス波形の1周期にはアーク長Hが値H1と値H2とに変化し、その変化はパルス周波数PHzで繰り返される。溶滴23dは被溶接物24上に移動して凝固するまでは被溶接物24上に溶融池を形成する。溶融池は被溶接物24の溶融した部分を含む溶融金属よりなる。ピーク電流期間IPTで一時的にもアーク長Hが値H2と長くなることで溶融池が大きくなる。溶融池が凝固することで被溶接物24にビードを形成する。ビードとなる溶融した金属は、温度の低いビードの縁から凝固し始め、温度の高いビードの中心が最終凝固点として最後に凝固する。被溶接物24をトーチ26に対して相対的に移動方向に移動させる場合には、ビードは移動方向に細長く形成され、最終凝固点はビードの移動方向と直角の幅方向の中心となる。したがって、ビードを形成する時の溶融金属は、最終凝固点に引っ張られるように凝固していく。よって、温度の低いビードの縁と温度の高いビードの中心との距離が大きい、すなわち溶融池が大きいほど、ビードの縁での溶融金属の量が不足しやすくアンダーカットが発生しやすい。
比較例のパルスアーク溶接装置では、溶接電圧Vを下げてアーク長Hを短くし、溶融池を小さくすることでアンダーカットを抑制することはできる。しかし、溶接電圧Vの低下により溶滴23dがスプレー移行から短絡移行になることで、溶接ワイヤ23と被溶接物24との短絡に起因するスパッタが増加する場合がある。
実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置1001での図2に示す動作では、高速溶接時でも溶融池を小さく、かつ短絡を発生させ」ないように短いアーク長Hを一定に保ちながら被溶接物24を溶接できる。この動作を以下に説明する。なお、短絡しない程度の短いアーク長Hとは例えば2mm〜3mm程度である。
図2に示す溶接電流Iのパルス波形では図3に示すパルス波形と同様に、溶接電流Iがベース電流IBからピーク電流IPへ遷移するパルス立上り期間IPRTで溶滴23dが成長し始める(状態Sa)。その後、溶接電流Iがピーク電流IPであるピーク電流期間IPTにて溶滴23dを最適な大きさを有するまでに成長させる(状態Sb)。その後、溶接電流Iがピーク電流IPからベース電流IBへ遷移するパルス立下り期間IPFTで溶接ワイヤ23の先端で溶滴23dが溶接ワイヤ23から離脱する直前の状態であるくびれが形成されるくびれ状態(状態Sc)を発生させる。その後、溶接電流Iがベース電流IBであるベース電流期間IBTで溶滴23dが溶接ワイヤ23から離脱する(状態Sd)。
図2に示す動作は図3に示す比較例の動作に対して溶接ワイヤ23を送給する送給速度WFが異なる。溶接制御部18bは、送給速度WFを送給速度WF1に設定する。溶接制御部18bは、パルス立上り期間IPRTが始まる時点t1に送給速度WFを送給速度WF1よりも大きい送給速度WF2に向かって増加させ始めて、送給速度WF2に到達させる。図2に示す動作では、送給速度WFは時点t1に送給速度WF1から増加し始めた直後に送給速度WF2に到達する。その後、溶接制御部18bは、パルス立下り期間IPFTが始まる時点t3に送給速度WFをピーク電流期間IPTでの送給速度WF2からベース電流期間IBTでの送給速度WF1へ向かって減少させ始めて、送給速度WF1に到達させる。図2に示す動作では、送給速度WFは時点t3に送給速度WF2から減少し始めた直後に送給速度WF1に到達する。
溶接制御部18bは、溶接電流Iのパルス波形に合せて送給速度WFを送給速度WF1、WF2にパルス周波数PHzで周期的に変化させながら溶滴移行(離脱)状態を実現する。これにより、短いアーク長Hを一定に保ちながら安定した溶接状態を実現でき、アンダーカットのないスパッタの少ない美しい外観のビードを形成することができる。
図4はアーク長Hを一定にするためのパルスアーク溶接装置1001の他の動作での溶接電流Iと溶接電圧Vと送給速度WFと溶滴移行の状態とを示す。図4において、図2に示す動作と同じ部分には同じ参照番号を付す。図4に示す動作では、溶接制御部18bは、パルス立上り期間IPRTが始まる時点t1に溶接ワイヤ23の送給速度WFを送給速度WF1から送給速度WF2に向かって所定の傾きで増加させ始め、時点t1の後に送給速度WF2に到達させてから送給速度WF2に維持する。その後、溶接制御部18bは、ピーク電流期間IPTが終わりパルス立下り期間IPFTが始まる時点t3に送給速度WFを送給速度WF2から送給速度WF1へ向かって所定の傾きで減少させ始め、時点t3の後に時点t4で送給速度WF1に到達させてから送給速度WF1に維持する。
図4に示すように、溶接制御部18bは、時点t1に送給速度WFを送給速度WF1から送給速度WF2に向かって所定の傾きで増加させ始め、時点t2に送給速度WF2に到達させてから送給速度WF2に維持することが好ましい。すなわち、送給速度WFが送給速度WF1から送給速度WF2に増加する期間はパルス立上り期間IPRTに一致するように、送給速度WFが送給速度WF1から送給速度WF2に増加する所定の傾きを調整することが好ましい。さらに溶接制御部18bは、時点t3に送給速度WFを送給速度WF2から送給速度WF1へ向かって所定の傾きで減少させ始め、時点t4に送給速度WF1に到達させてから送給速度WF1に維持することが好ましい。すなわち、送給速度WFが送給速度WF2から送給速度WF1に減少する期間はパルス立下り期間IPFTに一致するように送給速度WFが送給速度WF2から送給速度WF1に減少する所定の傾きを調整することが好ましい。
図5は、送給速度WFの送給速度WF2を示す。詳細には、図5は、溶接ワイヤ23がφ1.2の径を有する軟鋼よりなり、ArガスとCOガスとが混合されたシールドガス24G(図1参照)を用いたパルスMAG溶接(Ar:CO=80:20)における、送給速度WF2から送給速度WF1を引いた差である増加量WFUと、送給速度WF1との関係を示す(WF2=WF1+WFU)。
図5において、横軸は送給速度WF1を示し、縦軸は送給速度WF1から送給速度WF2への増加量WFUを示す。例えば、送給速度WF1が4m/minである場合、増加量WFUは1m/minとなる。送給速度WF1が8m/minである場合、増加量WFUは2m/minとなる。図5に示す関係では、送給速度WF2の送給速度WF1に対する増加率、すなわち増加量WFUの送給速度WF1に対する割合は25%程度である。送給速度WFが増加していくほど、溶接電流Iは大きいので、溶滴23dも大きくなる。したがって、送給速度WF1が大きくなると、送給速度WF2の増加率は同じであるが、増加量WFUは大きくなる。
溶接ワイヤ23の径、材質、シールドガス24Gなどの溶接条件により送給速度WFの適正な増加量WFU(増加率)は異なり、例えば、実験等の施工確認により予め求めておくことができる。
例えば、材質が異なる例として、溶接ワイヤ23の材質がステンレスである場合では、ステンレスは粘性が高く、溶滴23dが離脱しにくいので、軟鋼よりも溶滴23dが大きくなる傾向がある。したがって、溶接ワイヤ23の材質がステンレスである場合は送給速度WF1から送給速度WF2への増加量WFUは、図5に示す軟鋼の場合よりも大きくなる。
また、シールドガス24Gが異なる例として、Arガス比率が多いシールドガス24Gを用いたMAG溶接(Ar:CO=90:10)の場合では、MAG溶接(Ar:CO2=80:20)の場合より溶滴23dが離脱しやすく、溶滴23dが小さくなる傾向がある。したがって、Arガス比率が多いMAG溶接(Ar:CO2=90:10)での増加量WFUは、図5に示すMAG溶接(Ar:CO2=80:20)の場合よりも小さくなる。
また、ワイヤの径が異なる例として、溶接ワイヤ23の径がφ1.2よりも太くなると、溶滴23dの大きさもφ1.2の径よりも大きくなる傾向がある。したがって、溶接ワイヤ23の径がφ1.2よりも太い場合の増加量WFUは、図5に示すφ1.2の径の場合よりも大きくなる。逆に、溶接ワイヤ23の径がφ1.2よりも細くなると、溶滴23dは溶接ワイヤ23の径がφ1.2である場合よりも小さくなる傾向がある。したがって、溶接ワイヤ23の径がφ1.2よりも細い場合には、増加量WFUは図5に示す溶接ワイヤ23の径がφ1.2である場合よりも小さくなる。
アーク長Hが短くても特にピーク電流期間IPTで溶接ワイヤ23と被溶接物24との短絡が発生せず、アーク長Hを一定とするために、送給速度WF1に対する増加量WFUの割合は、基本的には10%〜30%が好ましい。なお、送給速度WF1と増加量WFUとの相関関係は図5に示す1次関数だけでなく、2次関数であってもよく、送給速度WF1と増加量WFUとの離散的な値を保存するデータベースにより増加量WFUを決定してもよい。
通常のパルスアーク溶接は、ピーク電流期間では高い電流を印加し、ワイヤ溶融が早いために溶滴形成によりアーク長が長くなり、ベース電流期間は低い電流の印加によりワイヤ溶融が遅いためにアーク長は短くなる。
そのため、パルスの1周期の間にはアーク長が長短を繰り返していることになる。一時的にもアーク長が長いと、高速溶接時にはアンダーカットが発生しやすい。アンダーカットを抑制するために電圧を下げることでアーク長を短くしても短絡移行でのスパッタが増加することは避けられない。
スパッタの抑制のため、短絡時には短絡開始時から短絡電流を所定の傾きで短絡開放するまで上昇させてもよい。その後、短絡の開放の直前にくびれを検出することで急峻に短絡電流を低い値まで低減させてもよい。しかし、この方法でも大幅にスパッタを低減することはできない場合がある。
従って、従来のパルスアーク溶接においては、アンダーカットの抑制とスパッタの低減を両立することは困難である。
前述のように、実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置1001では、ピーク電流期間IPTでの溶接ワイヤ23の送給速度WFを送給速度WF2に設定し、送給速度WFを、溶接電流Iのピーク電流IPとベース電流IBとの切替えに同期させて送給速度WF1、WF2に変化させることで、アンダーカットを抑制したスパッタの少ないパルスアーク溶接を実現できる。
実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置1001では、ピーク電流期間IPTとベース電流期間IBTに応じて溶接ワイヤ23の送給速度WFを変える。特に、ベース電流期間IBTでは送給速度WFを送給速度WF1に設定し、ピーク電流期間IPTでは送給速度WFを送給速度WF1よりも大きくかつ送給速度WF1に応じた送給速度WF2に設定する。これにより、アーク長Hを短く一定にでき、溶融池を安定して小さくできる。また、ビードの縁とビードの幅方向の中心との温度差が小さくなり、最終凝固点であるビードの幅方向の中心に溶融金属が引っ張られにくくなる。よって、ビードの縁の溶融金属の量が不足しにくくなることでアンダーカットを抑制することができる。実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置1001は、特に、高速溶接時でもアンダーカットを抑制した良好な溶接品質を実現できる。また、実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置1001は、アンダーカットを抑制しながら、ピーク電流期間IPTにおいて溶滴23dを短絡移行の状態ではなくスプレー移行の状態にすることができるので、スパッタも抑制できる。
溶接ワイヤ23と被溶接物24との間に短絡が発生していると、溶接電流Iは短絡電流ISとなる。図1に示す溶接電源装置18において、短絡制御部11は、短絡/アーク検出部10から短絡が発生していることを示す信号を受けると、短絡を開放させることができるように短絡電流ISを制御する。
アーク制御部12は、短絡/アーク検出部10からアーク28が発生していることを示す信号を受けると、ワイヤ送給制御部17に制御される送給速度WFに基づいてパルス電流波形の信号を出力するパルス波形制御部13は、ピーク電流IPとベース電流IBなどの溶接電流Iのパルス波形を決めるパルス波形パラメータを出力制御部7に送る。送給速度WFは、アーク制御部12の溶接条件設定部20に設定された溶接電流Iの設定電流または設定電流と相関関係にある。パルス波形制御部13のパルス立上り制御部14は、パルス立上り期間IPRTが始まる時点t1に、送給速度WFを送給速度WF1から送給速度WF2へ向かって増加させ始めるタイミング信号を出力する。パルス立下り制御部16は、パルス立下りIPFTが始まる時点t3に、送給速度WFを送給速度WF2から送給速度WF1へ向かって減少させ始めるタイミング信号を出力する。パルス波形制御部13は、ピーク電流IPとベース電流IBを制御する。
溶接電源装置18のワイヤ送給制御部17は、ロボット制御部19内に設けられた溶接条件設定部20に設定されている溶接電流Iの設定電流に基づいて、設定電流に対応した送給速度WFを決定して送給速度WFを出力する。アーク制御部12のパルス波形制御部13はそして、ワイヤ送給制御部17から出力された送給速度WFを受信して、受信した送給速度WFに応じたピーク電流IPとベース電流IB、パルス立上り期間IPRTとピーク電流期間IPTとパルス立下り期間IPFTなどの、溶接電流Iのパルス波形を決めるパルス波形パラメータを出力する。ワイヤ送給制御部17の信号に基づいて、送給ローラを備えたワイヤ送給部25は、溶接ワイヤ23を送給する。
上述のように、パルスアーク溶接装置1001は溶接ワイヤ23を用いて被溶接物24を溶接するように構成されている。溶接電流Iがピーク電流IPであるピーク電流期間IPTと、溶接電流Iがピーク電流IPより小さいベース電流IBであるベース電流期間IBTとを交互に繰り返して溶接電流Iを溶接ワイヤ23に流しながら溶接ワイヤ23を送給速度WFで被溶接物24に向かって送給して溶接ワイヤ23と被溶接物24との間でアーク28を発生させて被溶接物24を溶接するようにパルスアーク溶接装置を制御する。溶接制御部18bは、アーク28のアーク長Hを一定に保つように送給速度WFを制御する。溶接制御部18bは、ベース電流期間IBTでは送給速度WFを送給速度WF1に設定し、ピーク電流期間IPTでは送給速度WFを送給速度WF1よりも大きくかつ送給速度WF1に応じた送給速度WF2に設定する。
送給速度WF2は、溶接ワイヤ23の径と材質の少なくとも一つに応じた値だけ送給速度WF1よりも大きくてもよい。
溶接制御部18bは、シールドガス24Gを用いて被溶接物24を溶接するようにパルスアーク溶接装置1001を制御してもよい。この場合には、送給速度WF2は、溶接ワイヤ23の径、材質およびシールドガス24Gの少なくとも一つに応じた値だけ送給速度WF1よりも大きくてもよい。
溶接制御部18bは、ピーク電流期間IPTからベース電流期間IBTに移行する際に溶接電流Iがピーク電流IPからベース電流IBへ立下り始めると同時に送給速度WFを送給速度WF2から送給速度WF1へ向かって減少させ始めてもよい。
溶接制御部18bは、送給速度WF1から送給速度WF2に達するまでの期間を、溶接電流Iがベース電流IBからピーク電流IPまで達するまでの期間と同じになるように送給速度WFを制御してもよい。なお、同じ期間とは、長さのみならず、それらの始まる時点と終わる時点がそれぞれ同じである期間である。
溶接制御部18bは、送給速度WFが送給速度WF2から送給速度WF1まで達する期間を、溶接電流Iがピーク電流からベース電流IBまで達する期間と同じになるように送給速度WFを制御してもよい。
送給速度WF2は送給速度WF1より送給速度WF1の10%〜30%の範囲の値だけ大きくてもよい。
以上のように、本実施の形態におけるパルスアーク溶接制御方法およびパルスアーク溶接装置1001では、アーク長Hが長くなるピーク電流期間IPTには、送給速度WFを送給速度WF1よりも大きくかつ送給速度WF1に応じた送給速度WF2に増加させる。これにより、ピーク電流期間IPTのアーク長Hをベース電流期間IBTと同じにして、かつ短絡しない程度に短くすることができる。これにより、短絡移行状態とならずにスプレー移行状態で溶滴23dが溶接ワイヤ23から離脱し、短絡の発生に伴うスパッタが発生せず、スパッタをほぼ発生させなくすることができる。これにより、高速の溶接時でもアンダーカットを抑制した良好な溶接品質を実現できる。
(実施の形態2)
図6は実施の形態2におけるパルスアーク溶接装置1002の概略構成図である。図6において、図1に示す実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置1001と同じ部分には同じ参照番号を付す。実施の形態2におけるパルスアーク溶接装置1002の溶接制御部18bは、溶滴23dが溶接ワイヤ23から離脱した時点を検出する溶滴離脱検出部30を備える。溶滴離脱検出部30は、溶接ワイヤ23に繋がっている溶滴23dと溶接ワイヤ23との間に形成されて局部的に小さい径を有するくびれ23pを検出することで溶滴23dが離脱した時点を検出する。
図7Aはパルスアーク溶接装置1002の動作での溶接電流Iと溶接電圧Vと溶接ワイヤ23の送給速度WFと溶滴移行の状態とを示す。図7Aにおいて、図4と図5に示す実施の形態1におけるパルスアーク溶接装置1001の動作と同じ部分には同じ参照番号を付す。実施の形態2におけるパルスアーク溶接装置1002では、溶接制御部18bは、ベース電流期間IBTでは溶接ワイヤ23の送給速度WFを送給速度WF1にする。溶接制御部18bは、ピーク電流期間IPTでは溶接ワイヤ23の送給速度WFを送給速度WF1よりも大きい送給速度WF2にする。その後、溶接制御部18bは、パルス立下り期間IPFTが始まる時点t3に、送給速度WFを送給速度WF1よりも小さい送給速度WF3に向かって減少させ始め、送給速度WF3に到達させる。その後、溶滴23dの溶接ワイヤ23からの離脱を検出するまで、溶接制御部18bは送給速度WFを送給速度WF3に維持してアーク長Hを一定に保つ。
図7Aに示すパルスアーク溶接装置1002の溶接電流Iと溶接電圧Vと溶滴移行の状態と送給速度WFを詳細に説明する。溶接電流Iがベース電流IBからピーク電流IPへ遷移するパルス立上り期間IPRTが始まる時点t1で溶滴23dが成長し始める(状態Sa)。その後、溶接電流Iがピーク電流IPであるピーク電流期間IPTで溶滴23dを最適な大きさを有するまで成長させる(状態Sb)。その後、溶接電流Iがピーク電流IPからベース電流IBへ遷移するパルス立下り期間IPFTで溶接ワイヤ23の先端から溶滴23dが離脱する直前の状態でくびれ23pが形成されているくびれ状態を実現する(状態Sc)。その後、溶接電流Iがベース電流IBであるベース電流期間IBTで溶滴23dを溶接ワイヤ23から離脱させる(状態Sd)。
溶接ワイヤ23を送給する送給速度WFの制御が図7Aに示す動作と図4に示す実施の形態1における動作との主な違いである。図7Aに示す動作では、溶接制御部18bは、ベース電流期間IBTが終わりパルス立上り期間IPRTが始まる時点t1に送給速度WFをベース電流期間IBTでの送給速度WF1から送給速度WF2に向かって所定の傾きで増加させて、送給速度WF2に到達させる。実施の形態2の動作では実施の形態1の動作と同様に、送給速度WFは、パルス立上り期間IPRTが終わりピーク電流期間IPTが始まる時点t2に送給速度WF2に達する。その後、溶接制御部18bは、ピーク電流期間IPTが終わりパルス立下り期間IPFTが始まる時点t3に送給速度WFをピーク電流期間IPTの送給速度WF2からベース電流期間IBTの送給速度WF1よりも小さい送給速度WF3へ向かって所定の傾きで減少させ始め、送給速度WF3に到達させた後に送給速度WF3に維持する。その後、溶接制御部18bは、溶滴離脱検出部30が、溶滴23dの溶接ワイヤ23からの離脱を検出した離脱時点tdに、送給速度WFを送給速度WF3から送給速度WF1へ増加させ始め、送給速度WF1に到達させた後に送給速度WF1に維持する。
実施の形態2におけるパルスアーク溶接装置1002の特にピーク電流期間IPTからベース電流期間IBTに遷移するときの動作について以下に詳細に説明する。図7Bは図7Aに示す部分MAの送給速度WFの拡大図であり、溶滴23dの離脱を検出した離脱時点td前後の送給速度WFを示す。溶接制御部18bは、図7Aに示すように、時点t3に送給速度WFをピーク電流期間IPTの送給速度WF2から送給速度WF3へ向かって所定の傾きで減少させ始め、図7Bに示すように、送給速度WF3に到達させた後に送給速度WF3に維持する。実施の形態2における動作では、送給速度WFが送給速度WF2から送給速度WF3に減少している途中で、図4に示す実施の形態1における動作と同様に、時点t4に送給速度WFは送給速度WF1となる。その後、溶接制御部18bは、送給速度WFを同じ所定の傾きで送給速度WF3に向かってさらに減少させ続けて、時点t41で送給速度WF3に到達させ、その後、送給速度WF3に維持する。その後、溶滴離脱検出部30が溶滴23dの溶接ワイヤ23からの離脱を検出した離脱時点tdに、溶接制御部18bは送給速度WFを送給速度WF3から送給速度WF1へ増加させ始め、送給速度WF1に到達させた後に送給速度WF1に維持する。その後、溶接制御部18bは、図7Aに示すように、ベース電流期間IBTが終わる時点t1まで送給速度WFを送給速度WF1に維持する。
このように、実施の形態2におけるパルスアーク溶接制御方法では、上述の実施の形態1に加えて、送給速度WF1よりも大きい送給速度WF2から送給速度WF1よりも小さい送給速度WF3に減少させた送給速度WFを、溶滴23dの離脱を検出した離脱時点tdに送給速度WF2より小さい送給速度WF1に増加させ始める。溶滴23dが溶接ワイヤ23の先端から離脱する直前に、溶接ワイヤ23に繋がった溶滴23dと溶接ワイヤとの間にくびれ23pが形成される。実施の形態2における溶接制御部18bの溶滴離脱検出部30は、溶接電圧Vを監視し、くびれ23pが形成されたことを検出した時点に基づき、溶滴23dが離脱した離脱時点tdを判定する。
図7Aに示すこの溶滴移行(離脱)状態がパルス周波数PHzで繰り返されることにより、短いアーク長Hを一定に保ちながら安定した溶接状態を実現でき、アンダーカットのないスパッタの少ない美しい外観のビードが得られる。
送給速度WF3は、溶接ワイヤ23の材質およびシールドガス24Gからなる溶接条件の少なくとも一つに応じた値だけ送給速度WF1より小さい。
図8は送給速度WF1、WF3の関係を示す。詳細には、図8は、溶接ワイヤ23がφ1.2の径を有する軟鋼よりなり、ArガスとCOガスとが混合されたシールドガス24Gを用いたパルスMAG溶接(Ar:CO=80:20)における、送給速度WF3から送給速度WF1を引いた差である減少量WFDと、送給速度WF1との関係を示す(WF1+WFD=WF3)。
図8において、横軸は送給速度WF1を示し、縦軸は減少量WFDを示す。例えば、送給速度WF1が4m/minである場合、減少量WFDは−0.5m/minとなる。送給速度WF1が8m/minである場合、減少量WFDは−0.75m/minとなる。
溶滴移行(離脱)時に溶接ワイヤ23の材質によってはくびれ23pが大きくなり溶滴23dが伸びる場合がある。図8に示す関係に基づいて、溶滴23dの伸びに応じて送給速度WFを送給速度WF1よりも小さくすることでアーク長Hを一定に保つ。送給速度WFが大きいほど溶接電流Iが大きくなるので、溶滴23dやくびれ23pが長くなる傾向にある。したがって、送給速度WF1からの送給速度WF3への減少量WFDも大きくなる。
溶接ワイヤ23のワイヤ材質、シールドガスなどの溶接条件により適正な減少量WFDは変わり、例えば、実験等の施工確認により求めておくことができる。
例えば、材質が異なる例として、溶接ワイヤ23の材質がステンレスの場合では、ステンレスは粘性が高く、溶滴23dが離脱しにくいので、溶滴23dやくびれ23pが長くなる傾向がある。したがって、送給速度WF1に対する送給速度WF3への減少量WFDは、図8に示す溶接ワイヤ23が軟鋼よりなる場合の減少量WFDよりも大きくなる傾向がある。
また、シールドガス24Gが異なる例として、Arガスの比率が多いシールドガス24Gを用いたMAG溶接(Ar:CO=90:10)の場合では、溶滴23dが離脱しやくなり、図8に示すシールドガス24G(Ar:CO=80:20)を用いたMAG溶接での減少量WFDよりも溶滴23dとくびれ23pが短くなる傾向がある。したがって、送給速度WF1に対する送給速度WF3への減少量WFDは、図8に示すMAG溶接(Ar:CO=80:20)の場合よりも小さくなる傾向がある。
なお、送給速度WF1と減少量WFDとの関係は、2次関数だけでなく、1次関数であってもよく、送給速度WF1と減少量WFDとの離散的な値を保存するデータベースにより減少量WFDを決定してもよい。
図6に示すパルスアーク溶接装置1001において、溶滴離脱検出部30は、溶接電圧検出部8で検出された溶接電圧Vをリアルタイムに監視し、溶接電圧Vを時間で微分した時間微分値を得る。溶滴離脱検出部30は、溶接電圧Vの時間微分値が所定の値を超えた時点に、ワイヤ送給制御部17に溶滴離脱信号Cdを送信し、時間微分値が所定の値以下であるときには、ワイヤ送給制御部17に溶滴離脱信号Cdを送信しない。溶接電圧Vの時間微分値が所定の値を超えた時点を溶滴23dが溶接ワイヤ23から離脱した離脱時点tdとして判定する。溶接制御部18bは、パルス立下り期間IPFTが始まる時点t3から送給速度WFを送給速度WF3へ向かって減少させている状態から、溶滴23dのくびれ23pが形成されている状態を示す所定の値を溶接電圧Vの時間微分値が超えたことを検出すると、送給速度WFを送給速度WF3から送給速度WF1に向かって増加させ始める。
パルスアーク溶接装置1002のパルス波形制御部13は、溶接条件設定部20に設定された設定電流またはワイヤ送給制御部17に制御された送給速度WFに基づいて溶接電流Iのパルス波形を出力する。パルス波形制御部13のパルス立上り制御部14は、ベース電流期間IBTからピーク電流期間IPTへ遷移するパルス立上り期間IPRTが始まる時点t1に、溶接ワイヤ23の送給速度WFをベース電流期間IBTの送給速度WF1よりも大きい送給速度WF2に向かって増加させ始める信号を送信する。パルス立下り制御部16は、ピーク電流期間IPTからベース電流期間IBTへ遷移するパルス立下り期間IPFTが始まる時点t3に送給速度WFを送給速度WF2から送給速度WF1よりも小さい送給速度WF3に向かって減少させ始める信号を送信する。
上述のように、溶接電流Iを溶接ワイヤ23に流すことにより溶接ワイヤ23を溶融させて溶滴23dを形成させて、かつ溶滴23dが溶接ワイヤ23に繋がった状態で溶接ワイヤ23と溶滴23dとの間にくびれ23pが発生するようにパルスアーク溶接装置1002を制御する。溶接制御部18bは、ピーク電流期間IPTからベース電流期間IBTに移行する際に、送給速度WF1よりも小さく送給速度WF1に応じた送給速度WF3に送給速度WFを送給速度WF2から減少させる。溶接制御部18bは、くびれ23pが発生したことを検出した時に、送給速度WFを送給速度WF3から送給速度WF1に増加させる。
送給速度WFを送給速度WF3から送給速度WF1に増加させるステップで送給速度WFを送給速度WF1に増加させてからベース期間が終わるまで送給速度WF1に維持してもよい。
送給速度WF3は、溶接ワイヤ23の材質およびシールドガス24Gの少なくとも一つに応じた値だけ送給速度WF1より小さくてもよい。
以上のように、実施の形態2におけるパルスアーク溶接制御方法およびパルスアーク溶接装置1002により、アーク長Hが長くなるピーク電流期間IPTには、溶接ワイヤ23の送給速度WFをベース電流期間IBTでの送給速度WF1よりも大きい送給速度に増加させる。それに加え、溶接ワイヤ23の材質によっては、溶滴移行(離脱)時にくびれ23pが大きく溶滴23dが伸びる場合に、その伸びる分に応じた値だけ送給速度WF1よりも小さい送給速度WF3に送給速度WFを減少させ、溶滴移行(離脱検出)を検出した離脱時点tdに送給速度WFを送給速度WF1に増加させる。このように、溶接制御部18bは溶接ワイヤ23の材質やシールドガス24Gなどの溶接条件に応じて溶接ワイヤ23の送給速度WFを調整する。これにより、ピーク電流期間IPTも含めてベース電流期間IBTと同様にアーク長Hを短絡しない程度に小さく維持でき、短絡移行ではなくスプレー移行状態で溶接を行うことができる。したがって、短絡の発生に伴うスパッタをほぼ発生させなくすることができる。このように、実施の形態2におけるパルスアーク溶接装置1002では、ピーク電流期間IPTのアーク長Hを短くして、ピーク電流期間IPTとベース電流期間IBTとのアーク長Hを短くかつ一定にでき、大幅なスパッタ低減と高速溶接時でもアンダーカットを抑制した良好な溶接品質を実現することができる。
本発明におけるパルスアーク溶接制御方法により、スパッタの発生を低減させ、短いアーク長を保持でき、高速溶接でもアンダーカットを抑制した良好な外観を有するビードを実現でき、消耗電極である溶接ワイヤを連続的に送給しながらアーク溶接を行うパルスアーク溶接装置に有用である。
I 溶接電流
V 溶接電圧
WF 送給速度
H アーク長
IP ピーク電流
IB ベース電流
IBT ベース電流期間
IPRT パルス立上り期間
IPT ピーク電流期間
IPFT パルス立下り期間
PHz パルス周波数
WF1 送給速度(第1送給速度)
WF2 送給速度(第2送給速度)
WF3 送給速度(第3送給速度)
1 入力電源
2 1次整流部
3 スイッチング素子
4 トランス
5 2次整流部
6 リアクタ
7 出力制御部
8 溶接電圧検出部
9 溶接電流検出部
10 短絡/アーク検出部
11 短絡制御部
12 アーク制御部
13 パルス波形制御部
14 パルス立上り制御部
15 ピーク電流制御部
16 パルス立下り制御部
17 ワイヤ送給制御部
18 溶接電源装置
19 ロボット制御部
20 溶接条件設定部
21 ロボット
22 溶接ワイヤ保存部
23 溶接ワイヤ
24 被溶接物
25 ワイヤ送給部
26 トーチ
27 チップ
28 アーク
29a 出力端子
29b 出力端子
30 溶滴離脱検出部

Claims (9)

  1. 溶接ワイヤを用いて被溶接物を溶接するパルスアーク溶接装置を準備するステップと、
    溶接電流がピーク電流であるピーク電流期間と、前記溶接電流が前記ピーク電流より小さいベース電流であるベース電流期間とを交互に繰り返して前記溶接電流を前記溶接ワイヤに流しながら前記溶接ワイヤを送給速度で被溶接物に向かって送給して前記溶接ワイヤと前記被溶接物との間でアークを発生させて前記被溶接物を溶接するように前記パルスアーク溶接装置を制御するステップと、
    前記アークのアーク長を一定に保つように前記送給速度を制御するステップと、
    を含み、
    前記送給速度を制御する前記ステップは、前記ベース電流期間では前記送給速度を第1送給速度に設定し、前記ピーク電流期間では前記送給速度を前記第1送給速度よりも大きくかつ前記第1送給速度に応じた第2送給速度に設定するステップを含み、
    前記パルスアーク溶接装置を制御するステップは、前記溶接電流を前記溶接ワイヤに流すことにより前記溶接ワイヤを溶融させて溶滴を発生させて、かつ前記溶滴が前記溶接ワイヤに繋がった状態で前記溶接ワイヤと前記溶滴との間に、くびれが発生するように前記パルスアーク溶接装置を制御するステップを含み、
    前記送給速度を制御するステップは、
    前記ピーク電流期間から前記ベース電流期間に移行する際に、前記第1送給速度よりも小さく前記第1送給速度に応じた第3送給速度に前記送給速度を前記第2送給速度から減少させるステップと、
    前記くびれが発生したことを検出した時に、前記送給速度を前記第3送給速度から前記第1送給速度に増加させるステップと、
    をさらに含む、
    パルスアーク溶接制御方法。
  2. 前記送給速度を制御するステップは、前記送給速度を前記第3送給速度から前記第1送給速度に増加させる前記ステップで前記送給速度を前記第1送給速度に増加させてから前記ベース電流期間が終わるまで前記第1送給速度に維持するステップをさらに含む、請求項に記載のパルスアーク溶接制御方法。
  3. 前記第3送給速度は、前記溶接ワイヤの材質およびシールドガスの少なくとも一つに応じた値だけ前記第1送給速度より小さい、請求項またはに記載のパルスアーク溶接制御方法。
  4. 前記第2送給速度は前記第1送給速度より前記第1送給速度の10%〜30%の範囲の値だけ大きい、請求項1からのいずれか一項に記載のパルスアーク溶接制御方法。
  5. 溶接ワイヤを用いて被溶接物を溶接するパルスアーク溶接装置であって、
    前記溶接ワイヤを送給するワイヤ送給部と、
    溶接電流を出力する溶接電源部と、
    前記溶接電源部と前記ワイヤ送給部とを制御する溶接制御部と、
    を備え、
    前記溶接制御部は、
    前記溶接電流がピーク電流であるピーク電流期間と、前記溶接電流が前記ピーク電流より小さいベース電流であるベース電流期間とを交互に繰り返して前記溶接電流を前記溶接ワイヤに流しながら前記溶接ワイヤを送給速度で被溶接物に向かって送給して前記溶接ワイヤと前記被溶接物との間でアークを発生させて前記被溶接物を溶接し、
    前記アークのアーク長を一定に保つように、前記ピーク電流期間と前記ベース電流期間とで前記送給速度を変える、ように構成されている、パルスアーク溶接装置。
  6. 前記溶接制御部は、前記アーク長を一定に保つように、前記ベース電流期間では前記送給速度を第1送給速度に設定し、前記ピーク電流期間では前記送給速度を前記第1送給速度よりも大きくかつ前記第1送給速度に応じた第2送給速度に設定するように構成されている、請求項に記載のパルスアーク溶接装置。
  7. 前記溶接制御部は、
    前記溶接電流を前記溶接ワイヤに流すことにより前記溶接ワイヤを溶融させて溶滴を発生させて、かつ前記溶滴が前記溶接ワイヤに繋がった状態で前記溶接ワイヤと前記溶滴との間にくびれが発生させ、
    前記ピーク電流期間から前記ベース電流期間に移行する際に、前記第1送給速度よりも小さく前記第1送給速度に応じた第3送給速度に前記送給速度を前記第2送給速度から減少させ、
    前記くびれが発生したことを検出した時に、前記送給速度を前記第3送給速度から前記第1送給速度に増加させる、
    ように構成されている、請求項またはに記載のパルスアーク溶接装置。
  8. 前記溶接制御部は、前記くびれが発生したことを検出した時に前記送給速度を前記第3送給速度から前記第1送給速度に増加させてから前記ベース電流期間が終わるまで前記第1送給速度に維持するように構成されている、請求項に記載のパルスアーク溶接装置。
  9. 前記第3送給速度は、前記溶接ワイヤの材質およびシールドガスの少なくとも一つに応じた値だけ前記第1送給速度より小さい、請求項またはに記載のパルスアーク溶接装置。
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