JP6813939B2 - 柑橘系果物の白皮の加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、柑橘系果物の白皮(中果皮)を加工する方法に関する。より詳細には、白皮に果肉・果汁を添加して製菓材料等に利用できるように加工する方法に関する。
柑橘系果物は、一般的に果皮に柑橘系香気成分(リモネン)が含有されていて、果実・果汁にはその成分は殆ど存在しない。このため果実・果汁の加工品であるジュース(ピューレ)のスイーツへの応用は限定的であった。一方、果皮は苦味を伴うものが多く、利用方法には限界があり、なかでも中果皮は廃棄されることが多かった。こうしたことから柑橘系果物のスイーツへの材料形体は、果肉のシロップ漬け、果汁の濃縮還元、果皮のマーマレード、果汁・果肉のジャムやコンフィチュールとなっていた。
また、柑橘類果皮を加工する方法としては、特開2007−97592号公報(特許文献1)に記載の方法があるが、特許文献1に記載の方法は、外果皮の使用が必須であり、また、寒天状の物質を生成するため用途が限定されていた。
特開2007−97592号公報
本発明は、柑橘系果物の加工方法を見直し、香気成分を保持しながら味覚と合わせて製法の開発を行うと同時に、廃棄されていた一部の果肉や白皮を活用することを目的とする。具体的には、本発明は、従来廃棄されていた白皮を活用し、柑橘系の味、香りを吸着させ、色彩や食感に優れた製菓材料等の新しい利用価値を生み出すことを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意研究した結果、柑橘系果物の白皮に柑橘系果物の果肉・果汁を添加することで、廃棄されていた白皮を活用できることを見出し、さらには、柑橘系果物の白皮に水を加えてマイクロ波を照射し、その後、柑橘系果物の果肉・果汁を添加し、煮詰めてBrix50以上とすることにより、製菓材料等として利用価値を有する白皮を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は第一に、柑橘系果物における白皮の加工方法であって、(1)白皮に加水しマイクロ波を照射する下処理工程、(2)下処理工程で得た白皮に、果肉及び/又は果汁を添加し、煮詰めてBrix50以上とする仕込み加工工程、からなることを特徴とする、白皮の加工方法である。
第二に、前記加水が、白皮の重量の10〜30%の水を添加することにより行われることを特徴とする、上記第一に記載の白皮の加工方法である。
第三に、前記マイクロ波照射が電子レンジで600W、3分間で行われることを特徴とする、上記第一または第二に記載の白皮の加工方法である。
第四に、前記仕込み加工工程において、果肉及び/又は果汁が白皮に添加される前に、濃縮されることを特徴とする、上記第一から第三のいずれか一つに記載の白皮の加工方法である。
第五に、前記濃縮が糖類及び/又は酸を添加して行われることを特徴とする、上記第四に記載の白皮の加工方法である。
本発明における柑橘系果物とは、外果皮、白皮(中果皮)、果実・果汁を含むものであれば特に制限されないが、オレンジ、グレープフルーツ、カボス、シークヮーサー、スダチ、ダイダイ、ユズ、ライム、レモン、夏ミカン、ハッサク、日向夏、デコポン、伊予柑、ブンタン、温州ミカン、ポンカン、カラタチ、キンカン、へべすなどを例示することができる。
白皮(中果皮)とは、果皮の内側であって、白く柔らかい綿状または繊維質をしており、アルベドとも呼ばれるものである。
本発明において、柑橘系果物から採取した白皮は、まず、加水され、マイクロ波を照射される下処理工程が実施される。加水なしでマイクロ波を照射すると白皮がカサカサになるため好ましくない。一方、加水後、マイクロ波照射の代わりに加熱して煮ると、日向夏のようにふわふわした食感の白皮の場合には、原形が残らず好ましくない。なお、白皮は、果物から採取した状態のものでも、冷凍又は乾燥させたものでも使用可能である。
加水される水の量は、白皮の厚さや硬さによるが、採取直後の白皮の重量の10〜30%、好ましくは15〜25%である。
本発明におけるマイクロ波の照射は、白皮の食感を改善すると共に殺菌も兼ねる。マイクロ波の照射は、電子レンジで600W、3分間を基準として、白皮の厚さや硬さ、電子レンジのワット数に応じて、より長時間または短時間にするなど調整することができる。
下処理工程が実施された白皮は、次に、柑橘系果物の果肉及び/又は果汁を添加され、煮詰めてBrix50以上とする仕込み加工工程が実施される。ここで、白皮と、果肉及び果汁とは、同じ柑橘系果物由来のものでも、異なる柑橘系果物由来のものでもよく、さらには、異なる柑橘系果物由来の白皮を組み合わせることも、異なる柑橘系果物由来の果肉及び果汁を組み合わせることもできる。
白皮に添加する果肉及び/又は果汁は、好適には濃縮したものである。煮詰めて糖度を上げる段階が短時間で行えるからである。また、果肉及び/又は果汁の濃縮は、糖類や酸を添加して行うことができる。濃縮時に酸を添加すると果肉及び/又は果汁の褐変を防止することができる。ここで、本発明において使用できる糖類としては、蔗糖、でん粉糖(ブドウ糖、水飴を含む)を例示することができる。また、本発明において使用できる酸としては、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、酢酸、アスコルビン酸を例示することができる。
果肉及び/又は果汁を添加した白皮は、100℃以上での加熱を十分に行い、Brix50以上にする。ここで、Brix値は、水分の蒸発に依存するため、100℃以上での加熱時間により調整される。また、この時に糖類を添加しても構わない。なお、Brix50未満では、白皮が腐敗し易くなるなどの弊害が生じる場合がある。
本発明によると、従来廃棄されていた白皮を活用し、柑橘系の味、香りを吸着させ、色彩や食感に優れた製菓材料等の新しい利用価値を生み出すことができる。具体的には、製菓に彩りを与えつつ白皮の風味やリンゴのようなサクサクした食感を楽しむ等、様々な用途に利用可能である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
日向夏の白皮100gを洗浄後、加工細断を行い、白皮の重量の20%の水を加えた後、電子レンジ(3分間、600W)で加熱殺菌を行った。
得られた白皮に、日向夏の果肉及び果汁を添加して、104℃まで加熱して煮詰め、Brix52〜55とした。
ここで、添加した日向夏の果肉及び果汁は、日向夏の果肉及び果汁190gにグラニュー糖160g、レモン濃縮液4g、リキュール20g、水20gを添加した後、加熱沸騰をおこなったものを使用した。
結果として得られた日向夏の白皮は、日向夏らしい色彩、風味を備え、歯切り良い食感があり、製菓材料に適したものであった。
文旦の白皮100gを洗浄後、加工細断を行い、白皮の重量の20%の水を加えた後、電子レンジ(3分間、600W)で加熱殺菌を行った。
得られた白皮に、文旦の果肉及び果汁を添加して、104℃まで加熱して煮詰め、Brix52〜55とした。
ここで、添加した文旦の果肉及び果汁は、文旦の果肉及び果汁190gにグラニュー糖160g、レモン濃縮液4g、リキュール20g、水20gを添加した後、加熱沸騰をおこなったものを使用した。
結果として得られた文旦の白皮は、文旦らしい色彩、風味を備え、歯切り良い食感があり、製菓材料に適したものであった。

Claims (4)

  1. 柑橘系果物における白皮の加工方法であって、
    (1)白皮に加水しマイクロ波を照射する下処理工程、
    (2)下処理工程で得た白皮に、果肉及び/又は果汁を添加し、煮詰めてBrix50以上とする仕込み加工工程において、果肉及び/又は果汁が白皮に添加される前に、濃縮される仕込み加工工程
    からなることを特徴とする、白皮の加工方法。
  2. 前記加水が、白皮の重量の10〜30%の水を添加することにより行われることを特徴とする、請求項1に記載の白皮の加工方法。
  3. 前記マイクロ波照射が、電子レンジで600W、3分間で行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の白皮の加工方法。
  4. 前記濃縮が糖類及び/又は酸を添加して行われることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の白皮の加工方法。

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