JPH104895A - 保存性の高いジャム類およびフラワーペースト類 - Google Patents
保存性の高いジャム類およびフラワーペースト類Info
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- JPH104895A JPH104895A JP8180040A JP18004096A JPH104895A JP H104895 A JPH104895 A JP H104895A JP 8180040 A JP8180040 A JP 8180040A JP 18004096 A JP18004096 A JP 18004096A JP H104895 A JPH104895 A JP H104895A
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- jams
- jam
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- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
- Confectionery (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】保存料を使用せず、低糖度においても保存性の
高いジャム類及びフラワーペースト類の提供。 【解決手段】 水分活性が0.80〜0.90以下であり、糖度
60°以下であって、かつ残存酸素濃度が2%以下である
ようにして包装容器内に収納されたジャム類またはフラ
ワーペースト類。保存料を使用せず、紙カップ等中で保
存できる。
高いジャム類及びフラワーペースト類の提供。 【解決手段】 水分活性が0.80〜0.90以下であり、糖度
60°以下であって、かつ残存酸素濃度が2%以下である
ようにして包装容器内に収納されたジャム類またはフラ
ワーペースト類。保存料を使用せず、紙カップ等中で保
存できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存料を使用しな
くとも常温において長期間保存することのできるジャム
類またはフラワーペースト類に関する。
くとも常温において長期間保存することのできるジャム
類またはフラワーペースト類に関する。
【0002】
【従来の技術】ジャム類の保存性は、主に(1) 加熱殺菌
して密封すること、(2) 糖度を高くして水分活性を低下
させること、(3)pH3.0前後の低いpHにすること等によっ
て微生物の発生、増殖を抑えること等に基づくものであ
る。ガラス瓶入りの市販ジャム類またはフラワーペース
ト類では、内容物を高温で充填するか、および/または
充填後、表面加熱することによって、2次汚染を防止
し、微生物の発生、増殖を抑えることが一般に行なわれ
ている。
して密封すること、(2) 糖度を高くして水分活性を低下
させること、(3)pH3.0前後の低いpHにすること等によっ
て微生物の発生、増殖を抑えること等に基づくものであ
る。ガラス瓶入りの市販ジャム類またはフラワーペース
ト類では、内容物を高温で充填するか、および/または
充填後、表面加熱することによって、2次汚染を防止
し、微生物の発生、増殖を抑えることが一般に行なわれ
ている。
【0003】一方、軽量で携帯性に優れ、廃棄処理の容
易な紙カップあるいはプラスチックカップに充填された
ジャム類またはフラワーべースト類は広く普及している
が、高温充填や充填後殺菌ができないため、保存料を添
加したり、水分活性を低下させ、微生物の発生、増殖を
抑制することが一般に行なわれている。
易な紙カップあるいはプラスチックカップに充填された
ジャム類またはフラワーべースト類は広く普及している
が、高温充填や充填後殺菌ができないため、保存料を添
加したり、水分活性を低下させ、微生物の発生、増殖を
抑制することが一般に行なわれている。
【0004】しかし、近年消費者の食品に対する意識の
向上により、ジャム類、フラワーペースト類等にも添加
物の使用は好ましくないものとされてきている。また、
特公平7-24555 号公報では、ジャム類等に使用する糖の
合計100 重量部に対して果糖ぶどう糖液糖を約40〜90重
量部配合し、さらに製品の糖度を60〜68°にすることに
よって、水分活性を0.81以下にして、保存料を用いずに
長期保存性を付与している。
向上により、ジャム類、フラワーペースト類等にも添加
物の使用は好ましくないものとされてきている。また、
特公平7-24555 号公報では、ジャム類等に使用する糖の
合計100 重量部に対して果糖ぶどう糖液糖を約40〜90重
量部配合し、さらに製品の糖度を60〜68°にすることに
よって、水分活性を0.81以下にして、保存料を用いずに
長期保存性を付与している。
【0005】さらに、最近は、より甘味度の低いジャム
類またはフラワーペースト類が消費者に好まれる傾向に
なってきた。前記公告公報記載の方法では、水分活性を
0.81以下にする必要があるため、糖度を60°以下にする
ことができず、その結果甘味度もやや高いという欠点を
有している。糖度を60°以下にするためには、無菌雰囲
気下で充填可能な設備が必要となり、一般的に設備費が
莫大な金額となるため、実用的でない。
類またはフラワーペースト類が消費者に好まれる傾向に
なってきた。前記公告公報記載の方法では、水分活性を
0.81以下にする必要があるため、糖度を60°以下にする
ことができず、その結果甘味度もやや高いという欠点を
有している。糖度を60°以下にするためには、無菌雰囲
気下で充填可能な設備が必要となり、一般的に設備費が
莫大な金額となるため、実用的でない。
【0006】一方、ジャム類またはフラワーペースト類
の保存性で問題となる微生物のカビ、酵母の生育には酸
素が必要であることより、包装容器内の残存酸素濃度を
低くすることによって、増殖を抑制できないかどうか検
討されてきたが、残存酸素濃度0.2 %以下においてもカ
ビ、酵母は生育するため、この方法では増殖を抑制でき
ない。
の保存性で問題となる微生物のカビ、酵母の生育には酸
素が必要であることより、包装容器内の残存酸素濃度を
低くすることによって、増殖を抑制できないかどうか検
討されてきたが、残存酸素濃度0.2 %以下においてもカ
ビ、酵母は生育するため、この方法では増殖を抑制でき
ない。
【0007】さらに、無菌雰囲気下で充填すれば、微生
物の問題は解決されるが、長期間の保存による色調や風
味の劣化は避けられない。
物の問題は解決されるが、長期間の保存による色調や風
味の劣化は避けられない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、保存
料を添加することなく、常温で長期間保存しても微生物
が発生、増殖せず、色調や風味の劣化のない糖度60°以
下のジャム類またはフラワーぺースト類を提供すること
にある。
料を添加することなく、常温で長期間保存しても微生物
が発生、増殖せず、色調や風味の劣化のない糖度60°以
下のジャム類またはフラワーぺースト類を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上のよ
うな課題を解決する手段について検討を行ったところ、
ジャム類、フラワーペースト類製品の水分活性を0.80〜
0.90に調整し、かつ包装容器内の残存酸素濃度が2%以
下になるようにして密封することにより、得られるジャ
ム類またはフラワーペースト類は、糖度60°以下であっ
ても、保存料を添加せずに紙製コップあるいはプラスチ
ック製カップ中で常温で長期間保存可能であることを見
い出し、本発明をなすに至ったものである。すなわち、
本発明は、水分活性が0.80〜0.90であり、糖度60°以下
であって、かつ容器内の残存酸素濃度が2%以下になる
ようにして包装容器に収納された保存性の高いジャム類
またはフラワーペースト類に関する。本発明では、包装
容器として紙カップまたはプラスチックカップを用いる
ことができるし、また保存料を添加しなくとも長期間保
存することができる。
うな課題を解決する手段について検討を行ったところ、
ジャム類、フラワーペースト類製品の水分活性を0.80〜
0.90に調整し、かつ包装容器内の残存酸素濃度が2%以
下になるようにして密封することにより、得られるジャ
ム類またはフラワーペースト類は、糖度60°以下であっ
ても、保存料を添加せずに紙製コップあるいはプラスチ
ック製カップ中で常温で長期間保存可能であることを見
い出し、本発明をなすに至ったものである。すなわち、
本発明は、水分活性が0.80〜0.90であり、糖度60°以下
であって、かつ容器内の残存酸素濃度が2%以下になる
ようにして包装容器に収納された保存性の高いジャム類
またはフラワーペースト類に関する。本発明では、包装
容器として紙カップまたはプラスチックカップを用いる
ことができるし、また保存料を添加しなくとも長期間保
存することができる。
【0010】本発明におけるジャム類は日本農林規格に
規定される「ジャム類」に準ずるもの、すなわち、果
実、野菜または花弁を糖類等とともに、ゼリー化するよ
うになるまで加熱したもの、及びこれにゲル化剤、酸味
料、香辛料等を加えたものを挙げることができる。ま
た、フラワーペーストは、パンに塗って食べるペースト
状食品で、糖類、小麦粉、油脂、乳化剤等を原料とし、
ピーナッツバターまたはビターチョコレートを加えて味
付けした食品を挙げることができる。
規定される「ジャム類」に準ずるもの、すなわち、果
実、野菜または花弁を糖類等とともに、ゼリー化するよ
うになるまで加熱したもの、及びこれにゲル化剤、酸味
料、香辛料等を加えたものを挙げることができる。ま
た、フラワーペーストは、パンに塗って食べるペースト
状食品で、糖類、小麦粉、油脂、乳化剤等を原料とし、
ピーナッツバターまたはビターチョコレートを加えて味
付けした食品を挙げることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】ジャム類またはフラワーペースト
類の水分活性の調整は次のようにして行う。ラウールの
法則により、糖類は、溶解度が大きく、分子量が小さい
糖類ほどモル濃度が大きくなるので、これら糖類を多く
使用すると水分活性は低くなる。たとえば、果糖は、砂
糖の主成分であるしょ糖に比較して分子量は約1/2で
あり、溶解度も大きく水分活性低下剤としての効果は大
きい。その一例として製品糖度55°の苺ジャムの場合、
水分活性0.90以下にするためには、原料として使用する
糖類全体100 重量部に占める果糖の比率を50重量部以上
にすればよい。また、ぶどう糖も同様に水分活性低下剤
としての効果が大きいが、保存中褐色変化しやすい糖の
ため、これまではあまり用いられていなかった。本発明
は保存中での色調変化がないため、ぶどう糖を任意に使
用することができる。分子量が小さい糖類を効果的に使
用して水分活性を低下させ水分活性を0.80〜0.90に調整
する。そして、残りの糖類の種類、配合重量を甘味度、
風味、価格等を考慮し決定する。
類の水分活性の調整は次のようにして行う。ラウールの
法則により、糖類は、溶解度が大きく、分子量が小さい
糖類ほどモル濃度が大きくなるので、これら糖類を多く
使用すると水分活性は低くなる。たとえば、果糖は、砂
糖の主成分であるしょ糖に比較して分子量は約1/2で
あり、溶解度も大きく水分活性低下剤としての効果は大
きい。その一例として製品糖度55°の苺ジャムの場合、
水分活性0.90以下にするためには、原料として使用する
糖類全体100 重量部に占める果糖の比率を50重量部以上
にすればよい。また、ぶどう糖も同様に水分活性低下剤
としての効果が大きいが、保存中褐色変化しやすい糖の
ため、これまではあまり用いられていなかった。本発明
は保存中での色調変化がないため、ぶどう糖を任意に使
用することができる。分子量が小さい糖類を効果的に使
用して水分活性を低下させ水分活性を0.80〜0.90に調整
する。そして、残りの糖類の種類、配合重量を甘味度、
風味、価格等を考慮し決定する。
【0012】続いて、包装容器内の残存酸素濃度を2%
以下にするには、内容物を充填後、真空包装やガス置換
包装するか、および/または脱酸素剤を封入することに
よって可能である。ここで、ガスバリヤー性の高い包装
容器を使用しなければ、長期保存性が得られないので注
意が必要である。ガス置換包装を行う場合、使用するガ
スの種類は窒素ガス、あるいは窒素ガスと炭酸ガスの混
合ガス、窒素ガスと炭酸ガスとアルコールガスの混合ガ
ス等のいずれかでもよい。
以下にするには、内容物を充填後、真空包装やガス置換
包装するか、および/または脱酸素剤を封入することに
よって可能である。ここで、ガスバリヤー性の高い包装
容器を使用しなければ、長期保存性が得られないので注
意が必要である。ガス置換包装を行う場合、使用するガ
スの種類は窒素ガス、あるいは窒素ガスと炭酸ガスの混
合ガス、窒素ガスと炭酸ガスとアルコールガスの混合ガ
ス等のいずれかでもよい。
【0013】ここで、窒素ガス置換包装を行う場合は、
微生物抑制の点から残存酸素濃度1%以下が望ましい。
窒素ガスと炭酸ガスの混合ガスを用いる場合は、例えば
窒素ガスと炭酸ガスの容量比が1:1のとき、微生物抑
制の点からは、残存酸素濃度3%以下でもよいが、保存
中の色調保持のためには残存酸素濃度2%以下とするこ
とが必要である。窒素ガスと炭酸ガスとアルコールガス
の混合ガスの場合も同様である。脱酸素剤を封入する場
合は、空間の容積を考慮し、酸素吸収量が十分であるも
のを使用する。ガス置換包装と脱酸素剤封入を併用した
場合、保存性は最も高くなる。
微生物抑制の点から残存酸素濃度1%以下が望ましい。
窒素ガスと炭酸ガスの混合ガスを用いる場合は、例えば
窒素ガスと炭酸ガスの容量比が1:1のとき、微生物抑
制の点からは、残存酸素濃度3%以下でもよいが、保存
中の色調保持のためには残存酸素濃度2%以下とするこ
とが必要である。窒素ガスと炭酸ガスとアルコールガス
の混合ガスの場合も同様である。脱酸素剤を封入する場
合は、空間の容積を考慮し、酸素吸収量が十分であるも
のを使用する。ガス置換包装と脱酸素剤封入を併用した
場合、保存性は最も高くなる。
【0014】本発明において、ジャム類を製造するに
は、苺、オレンジ果皮、ブルーベリー等の果実をチョッ
ピングしたものあるいはニンジン、カボチャ等の野菜の
ペーストに蔗糖、水あめ、果糖、果糖ぶどう糖液等を加
えてこの混合物を加熱混合しながら濃縮して一定の糖度
の濃縮物を得る。これにペクチン等の増粘剤と蔗糖を加
えて加熱溶解した水溶液を加えてその糖度を最終的に調
整する。この時の糖度が製品の最終的な糖度となるが、
最近の消費者の嗜好からみて糖度60°以下、特に糖度55
°前後が好ましい。また酸味料、香料等は必要に応じて
加えてもよい。前記のようにして糖度の調整された混合
物を冷却し、包装容器に充填し、不活性ガス置換を行な
ったりあるいは脱酸素剤を加えたりして包装容器内の残
存酸素濃度を2%以下にして保存性を付与する。またフ
ラワーペーストは、ショートニングを弱火で加熱しなが
ら、乳化剤、ビターチョコレートあるいはピーナッツペ
ースト等を加え、ある程度溶解させ、これに蔗糖、水あ
め、果糖、果糖ぶとう糖、調味料等を加える。一方、小
麦粉を水に溶解して加熱し、これを前記混合物に加えて
糖度及び水分活性を調整する。糖度は60°以下、特に55
°前後が好ましい。また必要に応じて寒天等のゲル化剤
溶液、香料等を加えてもよい。このようにして糖度が調
整された混合物を冷却し包装容器に充填し、不活性ガス
置換を行なったりあるいは脱酸素剤を加えたりして包装
容器内の残存酸素濃度を2%以下にして保存性を付与す
る。
は、苺、オレンジ果皮、ブルーベリー等の果実をチョッ
ピングしたものあるいはニンジン、カボチャ等の野菜の
ペーストに蔗糖、水あめ、果糖、果糖ぶどう糖液等を加
えてこの混合物を加熱混合しながら濃縮して一定の糖度
の濃縮物を得る。これにペクチン等の増粘剤と蔗糖を加
えて加熱溶解した水溶液を加えてその糖度を最終的に調
整する。この時の糖度が製品の最終的な糖度となるが、
最近の消費者の嗜好からみて糖度60°以下、特に糖度55
°前後が好ましい。また酸味料、香料等は必要に応じて
加えてもよい。前記のようにして糖度の調整された混合
物を冷却し、包装容器に充填し、不活性ガス置換を行な
ったりあるいは脱酸素剤を加えたりして包装容器内の残
存酸素濃度を2%以下にして保存性を付与する。またフ
ラワーペーストは、ショートニングを弱火で加熱しなが
ら、乳化剤、ビターチョコレートあるいはピーナッツペ
ースト等を加え、ある程度溶解させ、これに蔗糖、水あ
め、果糖、果糖ぶとう糖、調味料等を加える。一方、小
麦粉を水に溶解して加熱し、これを前記混合物に加えて
糖度及び水分活性を調整する。糖度は60°以下、特に55
°前後が好ましい。また必要に応じて寒天等のゲル化剤
溶液、香料等を加えてもよい。このようにして糖度が調
整された混合物を冷却し包装容器に充填し、不活性ガス
置換を行なったりあるいは脱酸素剤を加えたりして包装
容器内の残存酸素濃度を2%以下にして保存性を付与す
る。
【0015】次に、実施例を示し、本発明を具体的に説
明する。
明する。
【実施例1】苺ジャム 表1に示す配合割合で、苺を15mm目のチョッパーでチョ
ッピングした。チョッピングした苺と上白糖の一部、水
あめ、果糖ぶどう糖を加え、この混合物を徐々に加熱混
合しながら濃縮した。糖度が57°に到達したら、ペクチ
ンとその5倍量の上白糖を混合し、90℃の熱湯に分散溶
解した溶液を加え、一度沸騰させてからクエン酸を少量
の水に溶解した溶液を加えてさらによく混合し、糖度が
55°になるように調整した。
ッピングした。チョッピングした苺と上白糖の一部、水
あめ、果糖ぶどう糖を加え、この混合物を徐々に加熱混
合しながら濃縮した。糖度が57°に到達したら、ペクチ
ンとその5倍量の上白糖を混合し、90℃の熱湯に分散溶
解した溶液を加え、一度沸騰させてからクエン酸を少量
の水に溶解した溶液を加えてさらによく混合し、糖度が
55°になるように調整した。
【0016】
【表1】
【0017】これを品温が50℃になるまで冷却し、ジャ
ム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミラミネート
フィルムを用いて窒素ガス置換後シールした。このと
き、フィルムの内側に脱酸素剤を貼付した。12時間放冷
後、嗜好試験用試料T1と保存試験用試料T2に分け、
保存試験用試料T2は37℃恒温室で3ケ月間保存した。
ム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミラミネート
フィルムを用いて窒素ガス置換後シールした。このと
き、フィルムの内側に脱酸素剤を貼付した。12時間放冷
後、嗜好試験用試料T1と保存試験用試料T2に分け、
保存試験用試料T2は37℃恒温室で3ケ月間保存した。
【0018】また、微生物試験用試料T3として、前述
のジャムを品温が50℃になるまで冷却後、ジャム用紙カ
ップ容器に150gずつ充填し、カビ培養懸濁液をジャム表
面中心に0.05ml滴下後、ガスバリヤー性のある透明なプ
ラスチックフィルムを用いて窒素ガス置換、脱酸素剤封
入後シールし、12時間放冷後、25℃恒温室で保存した。
のジャムを品温が50℃になるまで冷却後、ジャム用紙カ
ップ容器に150gずつ充填し、カビ培養懸濁液をジャム表
面中心に0.05ml滴下後、ガスバリヤー性のある透明なプ
ラスチックフィルムを用いて窒素ガス置換、脱酸素剤封
入後シールし、12時間放冷後、25℃恒温室で保存した。
【0019】
【比較例1】保存試験用比較品C2として、冷却後充填
した実施例1と同配合のジャムをアルミラミネートフィ
ルムを用いてガス置換及び脱酸素剤の使用のいずれも行
なうことなくシールし、12時間放冷後、37℃恒温室で3
ケ月間保存した。
した実施例1と同配合のジャムをアルミラミネートフィ
ルムを用いてガス置換及び脱酸素剤の使用のいずれも行
なうことなくシールし、12時間放冷後、37℃恒温室で3
ケ月間保存した。
【0020】また、保存試験用比較品C3として、実施
例1と同配合のジャムをジャム用ガラス瓶に充填し、12
時間放冷後、37℃恒温室で3ケ月間保存した。また、衛
生物試験用比較品C5として、実施例1と同配合のジャ
ムをジャム用紙カップ容器に充填後、カビ培養懸濁液を
表面中心に0.05ml滴下し、ガスバリヤー性のある透明な
プラスチックフィルムを用いてガス置換及び脱酸素剤の
使用のいずれも行なわずにシールし、12時間放冷後、25
℃恒温室で保存した。
例1と同配合のジャムをジャム用ガラス瓶に充填し、12
時間放冷後、37℃恒温室で3ケ月間保存した。また、衛
生物試験用比較品C5として、実施例1と同配合のジャ
ムをジャム用紙カップ容器に充填後、カビ培養懸濁液を
表面中心に0.05ml滴下し、ガスバリヤー性のある透明な
プラスチックフィルムを用いてガス置換及び脱酸素剤の
使用のいずれも行なわずにシールし、12時間放冷後、25
℃恒温室で保存した。
【0021】
【表2】
【0022】嗜好試験用比較品C1と保存試験用比較品
C4として、表2の配合により、実施例1と一部を除き
同様の方法でジャムを製造した。実施例1との製造上の
相違点は、ペクチン分散溶液を加える前に糖度が67°に
到達するまで濃縮した点と製品糖度を65°に調整した点
である。得られたジャムは、品温が50℃になるまで冷却
し、ジャム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミラ
ミネートフィルムを用いてガス置換及び脱酸素剤の使用
を行なうことなくシールした。12時間放冷後、嗜好試験
用比較品C1と保存試験用比較品C4に分け、保存試験用
比較品C4は37℃恒温室で3ケ月間保存した。
C4として、表2の配合により、実施例1と一部を除き
同様の方法でジャムを製造した。実施例1との製造上の
相違点は、ペクチン分散溶液を加える前に糖度が67°に
到達するまで濃縮した点と製品糖度を65°に調整した点
である。得られたジャムは、品温が50℃になるまで冷却
し、ジャム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミラ
ミネートフィルムを用いてガス置換及び脱酸素剤の使用
を行なうことなくシールした。12時間放冷後、嗜好試験
用比較品C1と保存試験用比較品C4に分け、保存試験用
比較品C4は37℃恒温室で3ケ月間保存した。
【0023】また、微生物試験用比較品C6として、前
述のジャムを品温が50℃になるまで冷却後、ジャム用紙
カップ容器に150gずつ充填し、カビ培養懸濁液をジャム
表面中心に0.05ml滴下後、ガスバリヤー性のある透明な
プラスチックフィルムを用いてガス置換及び脱酸素剤の
使用のいずれも行なわずにシールし、12時間放冷後、25
℃恒温室で保存した。
述のジャムを品温が50℃になるまで冷却後、ジャム用紙
カップ容器に150gずつ充填し、カビ培養懸濁液をジャム
表面中心に0.05ml滴下後、ガスバリヤー性のある透明な
プラスチックフィルムを用いてガス置換及び脱酸素剤の
使用のいずれも行なわずにシールし、12時間放冷後、25
℃恒温室で保存した。
【0024】パネル100 人を用いて嗜好試験用試料T1
と嗜好試験用比較品C1を2点嗜好法により官能検査し
た結果を表3に示す。表3により、危険率5%で本発明
のジャムの方が有意に好まれることがわかる。その理由
は、甘味度が低いためであった。
と嗜好試験用比較品C1を2点嗜好法により官能検査し
た結果を表3に示す。表3により、危険率5%で本発明
のジャムの方が有意に好まれることがわかる。その理由
は、甘味度が低いためであった。
【0025】
【表3】
【0026】次に、実施例1と比較例1の製品の糖度、
水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および保存試験後
の官能検査結果を表4に示す。官能検査は、よく訓練さ
れたパネル5名により、色、風味について1〜5点の評
点(5点が最もよい) を付し、その平均値を算出した。そ
して、この評点が4.0以上を○、2.0 以上4.0 未満を
△、2.0 未満を×として評価した (以下、官能検査は同
じ方法で行なった) 。表4より、本発明のジャムは色
調、風味ともに劣化せず、高い保存性を有していること
がわかる。
水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および保存試験後
の官能検査結果を表4に示す。官能検査は、よく訓練さ
れたパネル5名により、色、風味について1〜5点の評
点(5点が最もよい) を付し、その平均値を算出した。そ
して、この評点が4.0以上を○、2.0 以上4.0 未満を
△、2.0 未満を×として評価した (以下、官能検査は同
じ方法で行なった) 。表4より、本発明のジャムは色
調、風味ともに劣化せず、高い保存性を有していること
がわかる。
【0027】
【表4】
【0028】次に、実施例1と比較例1における製品の
糖度、水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および微生
物試験結果を表5に示す。表5より、本発明のジャム
は、糖度が低いにも拘らず、微生物が発生、増殖せず、
高い保存性を有していることがわかる。
糖度、水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および微生
物試験結果を表5に示す。表5より、本発明のジャム
は、糖度が低いにも拘らず、微生物が発生、増殖せず、
高い保存性を有していることがわかる。
【0029】
【表5】
【0030】
【実施例2】オレンジマーマレード 表6に示すような配合割合で、夏みかん果皮、みかん濃
縮果汁、グラニュー糖の一部、水あめ、果糖を徐々に加
熱混合しながら濃縮した。糖度が57°に達したら、ペク
チンとその5倍量のグラニュー糖を混合し、90℃の熱湯
に分散溶解した溶液を加え、一度沸騰させてからクエン
酸を少量の水に溶解した溶液を加えてさらによく混合
し、糖度が55°になるように調整した。
縮果汁、グラニュー糖の一部、水あめ、果糖を徐々に加
熱混合しながら濃縮した。糖度が57°に達したら、ペク
チンとその5倍量のグラニュー糖を混合し、90℃の熱湯
に分散溶解した溶液を加え、一度沸騰させてからクエン
酸を少量の水に溶解した溶液を加えてさらによく混合
し、糖度が55°になるように調整した。
【0031】
【表6】
【0032】これを品温が60℃になるまで冷却し、ジャ
ム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミ蒸着フィル
ムを用いて窒素ガスと炭酸ガスを容量比1:1の割合で
ガス置換後シールし、保存試験用試料T4として、12時
間放冷後、37℃恒温室で3ケ月間保存した。
ム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミ蒸着フィル
ムを用いて窒素ガスと炭酸ガスを容量比1:1の割合で
ガス置換後シールし、保存試験用試料T4として、12時
間放冷後、37℃恒温室で3ケ月間保存した。
【0033】一方、微生物試験用試料T5として、前述
のマーマレードをジャム用紙カップ容器に150gずつ充填
し、カビ培養懸濁液をマーマレード表面中心に0.05ml滴
下後、ガスバリヤー性のある透明なプラスチックフィル
ムを用いて窒素ガスと炭酸ガスを容量比1:1の割合で
ガス置換後シールし、12時間放冷後、25℃恒温室で保存
した。
のマーマレードをジャム用紙カップ容器に150gずつ充填
し、カビ培養懸濁液をマーマレード表面中心に0.05ml滴
下後、ガスバリヤー性のある透明なプラスチックフィル
ムを用いて窒素ガスと炭酸ガスを容量比1:1の割合で
ガス置換後シールし、12時間放冷後、25℃恒温室で保存
した。
【0034】
【比較例2】保存試験用比較品C7として、冷却後充填
した実施例2と同配合のマーマレードを同様の処理をし
て冷却後アルミ蒸着フィルムに充填し、ガス置換せずに
シールし、12時間放冷後、37℃恒温室で3ケ月間保存し
た。
した実施例2と同配合のマーマレードを同様の処理をし
て冷却後アルミ蒸着フィルムに充填し、ガス置換せずに
シールし、12時間放冷後、37℃恒温室で3ケ月間保存し
た。
【0035】また、微生物試験用比較品C9として、実
施例2と同配合のマーマレードをジャム用紙カップ容器
に同様の処理をして充填後、カビ培養懸濁液を表面中心
に0.05ml滴下し、ガスバリヤー性のある透明なプラスチ
ックフィルムを用いてガス置換せずにシールし、12時間
放冷後、25℃恒温室で保存した。
施例2と同配合のマーマレードをジャム用紙カップ容器
に同様の処理をして充填後、カビ培養懸濁液を表面中心
に0.05ml滴下し、ガスバリヤー性のある透明なプラスチ
ックフィルムを用いてガス置換せずにシールし、12時間
放冷後、25℃恒温室で保存した。
【0036】
【表7】
【0037】保存試験用比較品C8として、表7の配合
により、実施例2と一部を除き同様の方法でマーマレー
ドを製造した。実施例2との製造上の相違点は、ペクチ
ン分散溶液を加える前に糖度が67°に到達するまで濃縮
した点と製品糖度を65°に調整した点である。得られた
マーマレードは品温が60℃になるまで冷却し、ジャム用
紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミ蒸着フィルムを
用いてガス置換せずにシールし、12時間放冷後、37℃恒
温室で3ケ月間保存した。
により、実施例2と一部を除き同様の方法でマーマレー
ドを製造した。実施例2との製造上の相違点は、ペクチ
ン分散溶液を加える前に糖度が67°に到達するまで濃縮
した点と製品糖度を65°に調整した点である。得られた
マーマレードは品温が60℃になるまで冷却し、ジャム用
紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミ蒸着フィルムを
用いてガス置換せずにシールし、12時間放冷後、37℃恒
温室で3ケ月間保存した。
【0038】一方、微生物試験用比較品C10として、
前述のマーマレードをジャム用紙カップ容器に充填後、
カビ培養懸濁液をマーマレード表面中心に0.05ml滴下
し、ガスバリヤー性のある透明なプラスチックフィルム
を用いてガス置換せずにシールし、12時間放冷後、25℃
恒温室で保存した。
前述のマーマレードをジャム用紙カップ容器に充填後、
カビ培養懸濁液をマーマレード表面中心に0.05ml滴下
し、ガスバリヤー性のある透明なプラスチックフィルム
を用いてガス置換せずにシールし、12時間放冷後、25℃
恒温室で保存した。
【0039】以上、実施例2と比較例2における製品の
糖度、水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および保存
試験結果を表8に示す。表8より、本発明のマーマレー
ドは色調、風味ともに劣化せず、高い保存性を有してい
ることがわかる。
糖度、水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および保存
試験結果を表8に示す。表8より、本発明のマーマレー
ドは色調、風味ともに劣化せず、高い保存性を有してい
ることがわかる。
【0040】
【表8】
【0041】次に、実施例2と比較例2における製品の
糖度、水源活性、包装容器内の残存酸素濃度および微生
物試験結果を表9に示す。表9により、本発明のマーマ
レードは、糖度が低いにも拘らず、微生物が発生、増殖
せず、高い保存性を有していることがわかる。
糖度、水源活性、包装容器内の残存酸素濃度および微生
物試験結果を表9に示す。表9により、本発明のマーマ
レードは、糖度が低いにも拘らず、微生物が発生、増殖
せず、高い保存性を有していることがわかる。
【0042】
【表9】
【0043】
【実施例3】ブルーベリージャム 表10に示す配合割合でブルーベリーを10mm目のチョッ
パーでチョッピングした。チョッピングしたブルーベリ
ーと果糖の一部を加え、徐々に加熱混合しながら濃縮し
た。糖度が54°に到達したら、ペクチンとその5倍量の
果糖を混合し、90℃の熱湯に分散溶解した溶液を加え、
一度沸騰させてからクエン酸を少量の水に溶解した溶液
を加えてさらによく混合し、糖度が52°になるように調
整した。
パーでチョッピングした。チョッピングしたブルーベリ
ーと果糖の一部を加え、徐々に加熱混合しながら濃縮し
た。糖度が54°に到達したら、ペクチンとその5倍量の
果糖を混合し、90℃の熱湯に分散溶解した溶液を加え、
一度沸騰させてからクエン酸を少量の水に溶解した溶液
を加えてさらによく混合し、糖度が52°になるように調
整した。
【0044】
【表10】
【0045】これを品温が40℃になるまで冷却し、透明
プラスチック容器に200gずつ充填し、アルミ蒸着フィル
ムを用いて窒素ガス、炭酸ガス及びエタノールガスを容
量比40:19:1 の割合で混合した混合ガスでガス置換後シ
ールし、保存試験用試料T6として、12時間放冷後、37
℃恒温室で3ケ月間保存した。
プラスチック容器に200gずつ充填し、アルミ蒸着フィル
ムを用いて窒素ガス、炭酸ガス及びエタノールガスを容
量比40:19:1 の割合で混合した混合ガスでガス置換後シ
ールし、保存試験用試料T6として、12時間放冷後、37
℃恒温室で3ケ月間保存した。
【0046】一方、微生物試験用試料T7として、前述
のジャムを透明プラスチック容器に充填し、カビ培養懸
濁液をジャム表面中心に0.05ml滴下後、ガスバリヤー性
のある透明なプラスチックフィルムを用いて窒素ガス、
炭酸ガス、エタノールガスを容量比40:19:1 の割合で混
合した混合ガスでガス置換後シールし、12時間放冷後、
25℃恒温室で保存した。
のジャムを透明プラスチック容器に充填し、カビ培養懸
濁液をジャム表面中心に0.05ml滴下後、ガスバリヤー性
のある透明なプラスチックフィルムを用いて窒素ガス、
炭酸ガス、エタノールガスを容量比40:19:1 の割合で混
合した混合ガスでガス置換後シールし、12時間放冷後、
25℃恒温室で保存した。
【0047】
【比較例3】保存試験用比較品C11として、冷却後充
填した実施例3と同配合のジャムをアルミ蒸着フィルム
を用いてガス置換せずにシールし、12時間放冷後、37℃
恒温室で3ケ月間保存した。
填した実施例3と同配合のジャムをアルミ蒸着フィルム
を用いてガス置換せずにシールし、12時間放冷後、37℃
恒温室で3ケ月間保存した。
【0048】また、微生物試験用比較品C12として、
実施例3と同配合のジャムを透明プラスチック容器に充
填後、カビ培養懸濁液を表面中心に0.05ml滴下し、ガス
バリヤー性のある透明なプラスチックフィルムを用いて
ガス置換せずにシールし、12時間放冷後、25℃恒温室で
保存した。
実施例3と同配合のジャムを透明プラスチック容器に充
填後、カビ培養懸濁液を表面中心に0.05ml滴下し、ガス
バリヤー性のある透明なプラスチックフィルムを用いて
ガス置換せずにシールし、12時間放冷後、25℃恒温室で
保存した。
【0049】
【表11】
【0050】微生物試験用比較品C13として、表11
の配合により、実施例3と一部を除き同様の方法でジャ
ムを製造した。実施例3との製造上の相違点は、ペクチ
ン分散溶液を加える前に糖度を67°に到達するまで濃縮
した点と製品糖度を65°に調整した点である。得られた
ジャムは、品質が40℃になるまで冷却し透明プラスチッ
ク容器に200gずつ充填し、カビ培養懸濁液をジャム表面
中心に0.05ml滴下し、ガスバリヤー性のある透明なプラ
スチックフィルムを用いてガス置換せずにシールし、12
時間放冷後、25℃恒温室で保存した。
の配合により、実施例3と一部を除き同様の方法でジャ
ムを製造した。実施例3との製造上の相違点は、ペクチ
ン分散溶液を加える前に糖度を67°に到達するまで濃縮
した点と製品糖度を65°に調整した点である。得られた
ジャムは、品質が40℃になるまで冷却し透明プラスチッ
ク容器に200gずつ充填し、カビ培養懸濁液をジャム表面
中心に0.05ml滴下し、ガスバリヤー性のある透明なプラ
スチックフィルムを用いてガス置換せずにシールし、12
時間放冷後、25℃恒温室で保存した。
【0051】以上、実施例3と比較例3における製品の
糖度、水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および保存
試験結果を表12に示す。表12より、本発明のジャム
は色調、風味ともに劣化せず、高い保存性を有している
ことがわかる。
糖度、水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および保存
試験結果を表12に示す。表12より、本発明のジャム
は色調、風味ともに劣化せず、高い保存性を有している
ことがわかる。
【0052】
【表12】
【0053】次に、実施例3と比較例3における製品の
糖度、水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および微生
物試験結果を表13に示す。表13より、本発明のジャ
ムは、糖度が低いにも拘らず、微生物が発生、増殖せ
ず、高い保存性を有していることがわかる。
糖度、水分活性、包装容器内の残存酸素濃度および微生
物試験結果を表13に示す。表13より、本発明のジャ
ムは、糖度が低いにも拘らず、微生物が発生、増殖せ
ず、高い保存性を有していることがわかる。
【0054】
【表13】
【0055】
【実施例4】チョコレートフラワーペースト 表14に示す配合量でショートニングを弱火で加熱しな
がら溶解し、グリセリン脂肪酸エステルを混合溶解し
た。ビターチョコレートを加え、ある程度溶解したら、
上白糖、水あめ、果糖ぶどう糖液糖、食塩を混合溶解し
た。次に、水に溶いた小麦粉を加え、攪拌しながら90℃
以上に加熱して、糖度を58°に調整した。得られたフラ
ワーペーストの水分活性は0.90だった。
がら溶解し、グリセリン脂肪酸エステルを混合溶解し
た。ビターチョコレートを加え、ある程度溶解したら、
上白糖、水あめ、果糖ぶどう糖液糖、食塩を混合溶解し
た。次に、水に溶いた小麦粉を加え、攪拌しながら90℃
以上に加熱して、糖度を58°に調整した。得られたフラ
ワーペーストの水分活性は0.90だった。
【0056】
【表14】
【0057】これを品温が50℃になるまで冷却し、ジャ
ム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミラミネート
フィルムを用いて窒素ガス置換後シールし、12時間放冷
した。なお、残存酸素濃度は、1.5 %だった。
ム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミラミネート
フィルムを用いて窒素ガス置換後シールし、12時間放冷
した。なお、残存酸素濃度は、1.5 %だった。
【0058】得られたフラワーペーストは、常温で1年
間保存しても、カビ、酵母等の微生物は発生しなかっ
た。また、製品の色調、風味に関しても、製造時とほぼ
同等の品質であった。
間保存しても、カビ、酵母等の微生物は発生しなかっ
た。また、製品の色調、風味に関しても、製造時とほぼ
同等の品質であった。
【0059】
【実施例5】ピーナッツフラワーペースト 表15に示す配合割合で、ショートニングを弱火で加熱
しながら溶解し、グリセリン脂肪酸エステルを混合溶解
した。ピーナッツペーストを加え、ある程度溶解した
ら、上白糖、水あめ、果糖ぶどう糖液糖、食塩を混合溶
解した。次に、水に溶いた小麦粉を加え、攪拌しながら
90℃以上に加熱して、糖度を58°に調整した。得られた
フラワーペーストの水分活性は0.90だった。
しながら溶解し、グリセリン脂肪酸エステルを混合溶解
した。ピーナッツペーストを加え、ある程度溶解した
ら、上白糖、水あめ、果糖ぶどう糖液糖、食塩を混合溶
解した。次に、水に溶いた小麦粉を加え、攪拌しながら
90℃以上に加熱して、糖度を58°に調整した。得られた
フラワーペーストの水分活性は0.90だった。
【0060】
【表15】
【0061】これを品温が50℃になるまで冷却し、ジャ
ム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミ蒸着フィル
ムを用いて窒素ガス置換後シールし、12時間放冷した。
なお、残存酸素濃度は、1.5 %だった。
ム用紙カップ容器に150gずつ充填し、アルミ蒸着フィル
ムを用いて窒素ガス置換後シールし、12時間放冷した。
なお、残存酸素濃度は、1.5 %だった。
【0062】得られたフラワーペーストは、常温で1年
間保存しても、カビ、酵母等の微生物は発生しなかっ
た。また、製品の色調、風味に関しても、製造時とほぼ
同等の品質であった。
間保存しても、カビ、酵母等の微生物は発生しなかっ
た。また、製品の色調、風味に関しても、製造時とほぼ
同等の品質であった。
【0063】
【発明の効果】本発明のジャム類およびフラワーペース
ト類は、製品の水分活性が0.90以下であり、かつ包装容
器内の残存酸素濃度が2%以下であるようにして包装容
器に収納されているので、長期間常温で保存しても、微
生物が発生、増殖しないのみならず、色調、風味の劣化
がない。しかも、糖度を60°以下にすることができるの
で、微生物を抑制するために糖度を60°以上にしたジャ
ム類およびフラワーペースト類よりも甘味度を低くする
ことができ、消費者の低甘味志向に合わせた製品を提供
することが可能である。また、保存料を添加せずに紙カ
ップあるいはプラスチックカップ中で長期間保存するこ
とができる。
ト類は、製品の水分活性が0.90以下であり、かつ包装容
器内の残存酸素濃度が2%以下であるようにして包装容
器に収納されているので、長期間常温で保存しても、微
生物が発生、増殖しないのみならず、色調、風味の劣化
がない。しかも、糖度を60°以下にすることができるの
で、微生物を抑制するために糖度を60°以上にしたジャ
ム類およびフラワーペースト類よりも甘味度を低くする
ことができ、消費者の低甘味志向に合わせた製品を提供
することが可能である。また、保存料を添加せずに紙カ
ップあるいはプラスチックカップ中で長期間保存するこ
とができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 水分活性が0.80〜0.90であり、糖度60°
以下であって、かつ残存酸素濃度が2%以下になるよう
に包装容器に収納された保存性の高いジャム類またはフ
ラワーペースト類。 - 【請求項2】 保存料の使用されていない請求項1記載
のジャム類またはフラワーペースト類。 - 【請求項3】 包装容器が紙カップあるいはプラスチッ
クカップである請求項1記載のジャム類またはフラワー
ペースト類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8180040A JPH104895A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 保存性の高いジャム類およびフラワーペースト類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8180040A JPH104895A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 保存性の高いジャム類およびフラワーペースト類 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH104895A true JPH104895A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16076439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8180040A Pending JPH104895A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 保存性の高いジャム類およびフラワーペースト類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH104895A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009060803A (ja) * | 2007-09-04 | 2009-03-26 | Asama Chemical Co Ltd | 糖類組成物及びその製造方法 |
JP2016178880A (ja) * | 2015-03-24 | 2016-10-13 | 学校法人大手前学園 | 柑橘系果物の白皮の加工方法 |
JP2017136034A (ja) * | 2016-02-04 | 2017-08-10 | 株式会社ユーハイム | 洋菓子及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-06-19 JP JP8180040A patent/JPH104895A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009060803A (ja) * | 2007-09-04 | 2009-03-26 | Asama Chemical Co Ltd | 糖類組成物及びその製造方法 |
JP2016178880A (ja) * | 2015-03-24 | 2016-10-13 | 学校法人大手前学園 | 柑橘系果物の白皮の加工方法 |
JP2017136034A (ja) * | 2016-02-04 | 2017-08-10 | 株式会社ユーハイム | 洋菓子及びその製造方法 |
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