JPS6017501B2 - 保存性の良い食品の製造法 - Google Patents

保存性の良い食品の製造法

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JPS6017501B2
JPS6017501B2 JP1341180A JP1341180A JPS6017501B2 JP S6017501 B2 JPS6017501 B2 JP S6017501B2 JP 1341180 A JP1341180 A JP 1341180A JP 1341180 A JP1341180 A JP 1341180A JP S6017501 B2 JPS6017501 B2 JP S6017501B2
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JP
Japan
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food
water activity
heating
adjustment
minutes
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JP1341180A
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一郎 幸村
和彦 山田
祥一 中村
直樹 岩田
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は常温流通に適した保存性の良い食品の製造方法
に関する。
食品を長期間保存する方法としては、缶詰やレトルトの
ように加熱により完全殺菌を行う方法、冷凍、冷蔵等の
低温保存方法、塩漬、砂糖債等のように水分活性を低下
させる方法、あるいはpHを低下して酸性に保つ方法等
が行われている。
しかしながら、従来方法は以下に示すように一長一短が
有り必ずしも満足できるとはいえない。例えば低温保存
法ではその保存性は他の方法に比べて優れているが、流
通過程においても凍結状態を維持しなければならず、流
通経費の増大は避けられず、又製造過程及び流通過程に
於いて大きな設備が必要とされる。一方、加熱、殺菌方
法は簡便で有効な保存手段であるが、加熱の望ましくな
い食品も有り、特に多量の食品をレトルト殺菌しようと
する場合には周辺部の過度の加熱は避けられず、風味の
劣化あるし、は掲変などが起こり商品価値が著しく低下
してしまう。水分活性を下げる方法では食塩や砂糖を加
えることにより食品の呈味性が大きく変化するため対象
が著しく限定されてしまう。更にpHを低下させる方法
については、マヨネーズやピックルスなど酸味を生かし
た食品には適用できるが、強い酸味を呈するため食品一
般に広く適用できるものではない。本発明者等はかかる
事情を鑑み簡単で経済的、かつ常温流通に適した食品の
保存方法を開発すべ〈鋭意研究を重ねた結果、食品を密
閉容器に保存する場合に、保存すべき食品の水分活性を
0.90以下に調整し、低温殺菌した際容器内に生ずる
ドレィンのPHが4.8以下になるようにpHを調整し
、更に低温殺菌することにより食品の風味を損ねること
なく長期間安定に保存できることを発見し本発明を完成
するに至った。
本発明の方法ではいずれも従来から用いられている保存
手段、即ち水分活性の調整、解の調整、及び加熱処理を
採用しているが、その特徴はそれぞれ単独では保存の目
的を達成し得ないようなゆるやかな条件下でこれら従来
から用いられている手段を巧みに粗合せてその目的を達
成せしめている点に有り、本発明の方法により微妙な風
味を損ねることなく長期間安定に保存できる食品を製造
することができる。
本発明の方法は、高温加熱が望ましくない流動態あるい
は半流動態の飲食品であれば種類を問わず適用すること
ができ、特に香りや風味の豊かな調味料、例えば和風・
洋風天然調味料やスープ等が好ましい。
本発明の方法ではまず第一に、製造すべき流動態あるい
は半流動状の食品の水分活性を0.90以下、望ましく
は0.82〜0.87に調整する。水分活性が0.90
をこえると微生物が増殖するので腐販してしまう。又水
分活性が0.82〆下になると粘度が高くなり、混合・
鷹梓等の操作性が悪くなってしまう。水分活性の調整は
単に食品素材に水を加えるか又は濃縮等によって調整さ
れる。第二に、食品のpHを酢酸等の揮発性酸を用いて
調整するが、その添加量は、後に行う低温加熱殺菌後容
器内に生ずるドレィンのPHが4.8以下になるように
添加する。通常は揮発性酸としては酢酸が用いられ、食
品の種類にもよるが0.1〜0.5%(重量)添加され
る。この時の食品のpHは4.5〜5.0である。食品
のpHが4.8以下になると酸味を呈するので、酸味が
望ましくない場合には酸味マスキング剤、例えば香辛料
等を添加すれば良い。水分活性、pHを望ましい範囲に
調整した食品を密閉容器に入れ低温加熱殺菌し、これを
放冷すると容器内にドレィンが発生する。このドレィソ
PHを本発明では4.8以下になるように調整する。ド
レインのpHが4.8より高くなると、ドレイン中には
栄養物が含まれている上、水分活性はほぼ1.0に近い
から微生物が盛んに増殖し、ドレィン1.0タ中に1ぴ
〜1ぴ個に達する場合も有る。この増殖した微生物は同
じ容器内の保存食品に容易に混入することになる。この
食品は水分活性と風が調整されているので混入した微生
物はこの中では増殖できないが、ドレィン中では増殖し
続け、連続的に食品内に移るのでその数は漸次増加し、
結局食品は劣化し、腐販するに至る。以下にその具体的
一例を示せば、天然調味料の水分活性を0.83pHを
クエン酸で4.9に調整し、これを滅菌した綿栓付三角
フラスコに入れ60qo、3び分間加熱し、放冷後室温
に保存した場合には、微生物が増殖できないので長期間
保存できる。しかしながら、実際に1.0〆客の無菌プ
ラスチックボトルを用いて同様の保存テストを行うと、
保存中に微生物は増加し長期間の保存は不可能である。
本発明者等はこの原因について詳細に調査したところ、
プラスチック・ボトル内に発生したドレィン中で微生物
の増殖が起っており、これが腐飯の原因であることをつ
きとめた。綿栓付フラスコでは容器内にドレィンが生じ
ないので腐販が起らないものと思われる。食品が澱粉や
ガム質等を含み調理を必要とする場合には、水分活性、
又はpHの調整前あるいは後にゆるやかに加熱して澱粉
やガム質を溶解させ同時に風味を生じせしめる。
この際加熱は褐変しない範囲の加熱が望ましく、通常7
0〜90qoで5〜20分間程度で充分である。このよ
うにして水分活性及びpHを調整し、要すれば加熱・調
理した後プラスチック・ボトル、ガラスビン、アルミカ
ン等密閉できる容器に充填し、密閉する。充填は出来る
だけ熱時に行うことが望ましい。密閉後これを低温加熱
殺菌する。この加熱の目的は容器内の食品に含まれてい
る主としてカビ、酵母を殺菌するためのもので、60〜
65q0の温度で10〜4び分間加熱すれば充分である
。この加熱処理が無ければ細菌類は水分活性とpHの関
係で増殖できないが、カビ、酵母は増殖できるので変敗
が起こり保存ができない。水分活性の調整、pHの調整
、食品の密封、低温加熱殺菌の順についてはどのような
1順序で行っても良い。
即ち、低温加熱殺菌処理を必ずしも最終にする必要はな
く、最初に低温殺菌した後にpH調整及び水分活性の調
整を行っても良いが、このような場合には殺菌後の操作
は無菌条件下で行う必要が有る。従って、通常は加熱殺
菌処理を最後に0行う方法が採用され、この方法が最も
簡単で便利かつ有効である。上述の如く、本発明の方法
では100qo以上の高温で加熱する必要がないので、
褐変や風味の劣化等食品の品質の変化がなく、安定に長
期間保存することができる。
以下、実施例にて詳細に説明する。実施例 1 市販天然醤油3.5そ、水5.5そ、トマトケチャップ
300夕、市販ポークエキス80M、“味の素”(登録
商標)300夕、食塩200夕、砂糖1.2k9、ジャ
ガイモでんぷん250夕、唐辛子少量を良く混合し、清
酒1.2夕及び酢酸30の‘を加えpH5.0、水分活
性0.90の半流動状の調味料組成物を調整した。
これを1.0〆容の無菌のプラスチック・ボトルに90
0舷づっ充填した後密封した。次いで、60qo、15
分間ボトルごと加熱・放冷した。放冷して生ずる容器内
のドレィンのpHは4.8であった。これを常温に6ヵ
月間保存し、開封して微生物の種類・数を調べた。その
結果、一般生菌数は1.0夕当り40の固であり、保存
開始時と全く変化なく、又カビ、酵母類は一切検出され
なかった。次に、水分活性を変えて全く同様の保存テス
トを行い第1表に示す結果が得られた。
第1表 又、殺菌時の温度についても調べたが、低温殺菌の条件
が55oo、10分ではカビが生育した。
6000以上の温度では微生物は増加せず安定に保存で
きることが確認された。
水分活性を0.85にし、酢酸の添加量を変えて全く同
様に6カ月の保存テストを行い第2表に示す結果を得た
第2表 実施例 2 実施例1に示した調味料の製造において水分活性の調節
、酢酸添加によるpHの調節、6000で10分間の加
熱の順番を下記に示す順番で行って調味料を製造した。
A 水分活性の調節→pHの調節→60℃、10分間の
加熱。B pHの調節→水分活性の調節→60qo、1
0分間の加熱。
C 水分活性の調節→60oo、10分間の加熱→pH
の調節D pHの調節→60午0、10分間の加熱→水
分活性の調節E 6000、10分間の加熱→水分活性
の調節→pHの調節F 6000、10分間の加熱→p
Hの調節→水分活性の調節尚、C〜Fの場合には60午
0、10分間の加熱後は全て無菌操作により調味料を製
造した。
このようにして製造したA〜Fの調味料を6カ月間常温
で保存した後開封して微生物検査を行った。A〜Fのサ
ンプル共にカビ、酵母類は全く検出されず、一般細菌に
関してはいずれも1夕当り400〜76の固程度であり
、品質の劣化も無く良好に保存できていることがわかつ
た。実施例 3 ルー3.3k9、トマトピューレ1.5kg、赤ワイン
400泌、砂糖500夕、市販天然ビーフエキス1.1
k9、固型スープ500ターこ水2そを加え、これをよ
く混合し、80qoで30分間加熱・調理した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 容器入りの食品を製造する方法に於いて、(1)食
    品の水分活性を0.82〜0.90に保つと同時に(2
    )揮発性酸により食品のpHを4.5〜5.0に調整し
    た後(3)容器密封状態で温度60〜65℃、10〜4
    0分間加熱殺菌して、加熱・放冷時に生ずるドレインの
    pHを4.8以下に低下せしめることを特徴とする保存
    性の良い食品の製造法。
JP1341180A 1980-02-06 1980-02-06 保存性の良い食品の製造法 Expired JPS6017501B2 (ja)

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JPS59146577A (ja) * 1983-02-08 1984-08-22 Ajinomoto Co Inc チルド流通調理食品の保存法
JPH03290172A (ja) * 1990-04-09 1991-12-19 Toyo Seikan Kaisha Ltd 食品の殺菌保存方法
JPH03290174A (ja) * 1990-04-09 1991-12-19 Toyo Seikan Kaisha Ltd 未加熱もしくは低温加熱処理食品の殺菌と寄生虫の殺虫処理方法及び食品の保存方法
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