JP6812713B2 - 配列型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、配列型表示装置に関する
複数のLED(発光ダイオード)を基板上に配列したLED表示装置は、高輝度、大画面の表示装置として使用されている。このLED表示装置では、1つのLEDからなる画素が数mm程度の狭い間隔で配列されているが、LEDは指向性の強い明るい光を発するため、画素間の黒色空間が目立ち、解像度の低い画像に見えてしまうことがある。そこで、LEDから発せられた光を平行光に偏向した後、光学シートで拡散させることにより、画素間の黒色空間量を減らすようにした表示装置が開示されている(特許文献1参照)。
特表2008−503034号公報
上記表示装置では、画素間の黒色空間量は減少しているものの、依然として画素間の黒色空間は目立ちやすい。従って、LED表示装置においては、画素間の黒色空間をより目立たなくして、画質をより向上させることが求められている。
本発明の課題は、画質をより向上させた配列型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
第1の発明は、光を発する複数の発光素子が設けられた表示部の出光面側に配置される光学シート(20)であって、前記発光素子から発せられた光が入射する第1面(21a)及び光が出射する第2面(21b)を有するシート本体(21)と、前記シート本体の前記第1面において、複数の前記発光素子と対向する位置に設けられ、前記発光素子から発せられた光を入光させる複数の入光部(22)と、前記シート本体に配置され、前記入光部から入光した光を拡散させる複数の拡散部(23)と、前記シート本体において、前記入光部と隣接する前記入光部との間に設けられた遮光部(24)と、を備える光学シートである。
第2の発明は、第1の発明の光学シートであって、前記入光部(22)は、前記第1面(21a)から前記第2面(21b)に向けて凹となる窪みであることを特徴とする光学シート(20)である。
第3の発明は、第1又は第2の発明の光学シートであって、複数の前記拡散部(23)は、前記シート本体(23)に離散的に配置されていることを特徴とする光学シート(20)であり。
第4の発明は、第3の発明の光学シートであって、前記複数の前記拡散部(23)は、前記シート本体(21)の前記第2面(21b)の側に配置されていることを特徴とする光学シート(20)である。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明の光学シートであって、前記遮光部(24)は、前記シート本体(21)の厚さ方向に沿って延在し、側面に光反射層(24a)又は光吸収層を備えることを特徴とする光学シート(20)である。
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明の光学シート(20)と、光を発する複数の発光素子(11)が設けられた表示部(10)と、を備える表示装置(1)である。
第7の発明は、第6の発明の表示装置であって、前記光学シート(20)と前記表示部(10)との間に空気層(30)を有することを特徴とする表示装置(1)である。
第8の発明は、第6又は第7の発明の表示装置(1)を複数備え、前記表示装置の側面同士が隙間を介して対向するように設置された配列型表示装置であって、前記表示装置は、前記光学シート(20)の側面に達した光を、前記側面から前記隙間を介して観察側に出光させる導光部(200)を備えることを特徴とする配列型表示装置(100)である。
第9の発明は、第8の発明の配列型表示装置であって、前記導光部(200)は、第1傾斜面(211)及び前記第1傾斜面と対向する第2傾斜面(212)から構成される単位光学形状部(210)を複数備えることを特徴とする配列型表示装置(100)である。
第10の発明は、第9の発明の配列型表示装置であって、前記単位光学形状部(210)は、前記光学シート(20)の背面側から観察側に向かうにつれて、高さが段階的に低くなることを特徴とする配列型表示装置(100)である。
本発明によれば、画質をより向上させた配列型表示装置を提供することができる。
実施形態の表示装置1の分解斜視図である。 表示装置1の部分断面図である。 表示部10の平面図である。 光学シート20の平面図である。 表示部10と光学シート20とを重ね合わせた表示装置1の平面図である。 配列型表示装置100の外観図である。 図6のX−X線断面図である。 導光部200の他の実施形態を説明する図である。
以下、本発明の実施形態ついて説明する。なお、本明細書に添付した図面においては、理解しやすさ等を考慮して、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更又は誇張している。また、図面においては、部材の断面を示すハッチングを適宜に省略する。
本明細書等において、形状、幾何学的条件、これらの程度を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」、「方向」等については、その用語の厳密な意味に加えて、同様の光学的機能を奏し、ほぼ平行、ほぼ直交等とみなせる程度の範囲、概ねその方向とみなせる範囲を含む。
図1は、本実施形態の表示装置1の分解斜視図である。図2は、表示装置1の部分断面図である。図2は、図1に示す表示装置1のZ−Y平面と平行な断面の一部を示している。図3は、表示部10の平面図である。図4は、光学シート20の平面図である。図5は、表示部10と光学シート20とを重ね合わせた表示装置1の平面図である。
なお、各図においては、表示装置1の画面に平行であって、互いに直交する2方向をX(X1−X2)方向、Y(Y1−Y2)方向とし、画面と直交する方向をZ方向とする。Z(Z1−Z2)方向において、Z1側が背面側となり、Z2側が観察側となる。
図1に示すように、表示装置1は、表示部10と、光学シート20と、を備える。本実施形態の表示装置1は、表示部10から出射した光により形成される種々の情報(例えば、文字、図形、模様、パターン等)を光学シート20で拡散させ、観察側に映像として表示する装置である。
表示部10は、図2に示すように、観察側(Z2側)の出光面10aに光を発する複数のLED11が配置されたパネルである。LED11は、赤、緑及び青のうちのいずれか1色を発する発光素子であり、各色が規則的に配置されている。LED11は、図3に示すように、出光面10a上において、互いに直交するX方向及びY方向に等間隔で配置されている。なお、図示していないが、表示部10の出光面10aには、光の反射を抑制した黒色の光吸収層が全面に形成されている。
光学シート20は、表示部10の出光面10a側に配置される光学部材である。光学シート20は、表示部10から発せられた光を導光方向(後述)に導きながら、出光面となる第2面21b(後述)から観察側(Z2側)へ出光させる機能を有する。
図2に示すように、光学シート20は、シート本体21と、入光部22と、拡散部23と、遮光部24と、を備える。
シート本体21は、第1面21a及び第1面21aと反対側の第2面21bを有するシート状の透明部材である。第1面21aは、LED11(表示部10)から発せられた光が入光する面である。第2面21bは、シート本体21に入光した光が出光する面である。
図2に示すように、シート本体21の第2面21bには、拡散部23(後述)と、拡散部23のない領域と、が混在している。入光部22(後述)からシート本体21に入光した光のうち、第2面21bに対する入射角が臨界角未満となる光は、拡散部23では拡散され、第2面21bから観察側に出光する。また、前記光は、拡散部23のない領域では第2面21bで屈折して観察側(Z側)に出光する。
一方、シート本体21に入射した光のうち、第1面21aに対する入射角が臨界角以上となる光は、第1面21aにおいて、第2面21bに全反射する。第1面21a及び第2面21bは、シート本体21の厚さ方向(Z方向)において平行であるため、これらの面に対する入射角が臨界角以上となる光は、第1面21aと第2面21bとの間で全反射を繰り返しながら、導光方向である面方向(X−Y平面)に導かれる。導光方向に導かれた光は、拡散部23で拡散され、第2面21bから観察側に出光する。
シート本体21は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等により形成される。シート本体21の厚みは、例えば、1〜5mmの範囲とすることが好ましい。
シート本体21の第1面21aには、複数の入光部22が形成されている。入光部22は、LED11から発せられた光をシート本体21に入射させる部分である。入光部22は、第1面21aから第2面21bに向けて凹となる窪みであり、本実施形態では、図2に示すように、半球形状の窪みとして形成されている。図2に示すように、LED11から発せられた光は、入光部22の湾曲した界面で屈折して(又は屈折せずに)シート本体21に入光する。
また、入光部22は、図4に示すように、互いに直交するX方向及びY方向に等間隔で配置されている。入光部22のX方向及びY方向の間隔及びX−Y平面における位置は、先に説明した表示部10のLED11と同じである。そのため、図5に示すように、表示部10とシート本体21とを重ね合わせると、入光部22の中心は、対向する位置に設けられたLED11の中心と一致する。
入光部22を半球形状とした場合、シート本体21の第1面21aにおける入光部22の直径は、LED11を平面方向(Z方向)から見たときの外形が円形であれば、LED11の直径の1.5から2倍程度となる。また、LED11を平面方向から見たときの外形が矩形状であれば、その対角の長さの1.5から2倍程度となる。
シート本体21の第2面21bには、複数の拡散部23が配置されている。拡散部23は、入光部22から入光した光を拡散させ、第2面21bから出光させる機能を有する。拡散部23は、半透明の樹脂片により形成される。図4に示すように、複数の拡散部23は、シート本体21の第2面21bに離散的に配置されている。ここで、離散的とは、拡散部23が全体として連続的に配置されていないことを意味する。即ち、拡散部23は、シート本体21の第2面21bにおいて、図4に示すようにランダムに配置されていてもよいし、規則的なパターン(例えば、マトリクス状、千鳥状)で配置されていてもよい。
拡散部23は、シート本体21に入光した光を拡散することができれば、どのような材質、形状であってもよい。例えば、拡散部23は、光拡散性を有するシート、フィルム等からなる樹脂片でもよい。また、拡散部23は、白色の樹脂片、白色の印刷層でもよい。このような光透過性を有しない拡散部23の場合、光は反射により拡散する。更に、拡散部23は、シート本体21の第2面21bに形成された凸部(ディンプル)であってもよい。
拡散部23の大きさは、例えば、拡散部23を円形とした場合、平均直径は20〜200μm程度とすることが好ましい。また、表示部10の1画素の開口面積に占める拡散部23の面積(総和)の割合は、およそ10〜20%程度とすることが好ましい。
本実施形態の光学シート20(シート本体21)は、複数の拡散部23が離散的に配置されているため、図5に示すように、表示部10(不図示)と重ね合わせると、拡散部23は、画素上だけでなく、画素間にも配置される。これによれば、LED11から発せられた光は、画素の部分だけでなく、画素間においても拡散するため、画素間の黒色空間を目立ちにくくすることができる。
また、光学シート20は、複数の拡散部23が離散的に配置されているため、拡散部23により外光が散乱する割合を少なくすることができる。従って、拡散部23を離散的に配置していない場合(例えば、拡散部23をほぼ全面に配置した場合)に比べて、コントラストの低下を抑制することができる。
遮光部24は、画素から拡散した光の一部を隣接する画素へ進行させ、その他の光が隣接する画素へ進行するのを抑制する部材である。遮光部24は、例えば、カーボンブラック等の黒色微粒子を含んだ紫外線硬化型樹脂等により形成される。
遮光部24は、図4に示すように、平面視において、隣接する各入光部22の間を区切るように、互いに直交するX方向及びY方向に沿って格子状に形成されている。平面視において、遮光部24により区切られる矩形状の各領域は、表示部10の1画素を構成する。
また、遮光部24は、図2に示すように、シート本体21(光学シート20)の厚さ方向に沿って延在している。本実施形態において、遮光部24は、断面が細長い矩形状に形成されている。遮光部24は、背面側(Z1側)の端部がシート本体21の第1面21aと同じ位置にあり、観察側(Z2側)の端部が第2面21bよりも第1面21a側に位置している。入光部22から入光した光の多くは、隣接する画素への進行が遮光部24により遮られるため、隣接する入光部22に入光した光と画素間で混ざり合うことがない。従って、表示装置1は、画素間で画像がぼやけることがない。
一方、遮光部24の観察側の端部がシート本体21の第2面21bと同じ位置にあると、入光部22から入光した光のすべてが隣接する画素へ進行しなくなるため、画素間の黒色空間が目立ちやすくなる。しかし、本実施形態の遮光部24は、図2に示すように、観察側の端部とシート本体21の第2面21bとの間に、光の進行が可能な領域を有するため、入光部22から入光した光の一部は、この領域から隣接する画素へ進行する。これによれば、隣接する領域へ進行した光は、同じく隣接する画素から進行してきた光と混ざり合うため、画素間の黒色空間を目立ちにくくすることができる。このように、本実施形態の遮光部24は、画素間を完全に分離しないため、画素間で画像がぼやけることがなく、また画素間の黒色空間を目立ちにくくすることができる。
また、図2に示すように、遮光部24の側面には、反射層24aが形成されている。遮光部24の側面に反射層24aを形成することにより、入光部22から拡散した光の一部を反射層24aで反射させて、再び画素内に戻すことができるため、入光部22から拡散した光をより有効に利用することができる。なお、遮光部24において、反射層24aの代わりに光吸収層を形成してもよい。遮光部24の側面に光吸収層を形成することにより、遮光部24による遮光性をより高めることができる。
また、表示装置1は、図2に示すように、表示部10と光学シート20との間に空気層30を有する。空気層30は、シート本体21に入光した光を導光方向へ導くための機能層である。表示部10と光学シート20との間が密着していると、第2面21bで全反射した光が第1面21aで全反射することができず、表示部10の出光面10aに形成された黒色の光吸収層に吸収されてしまう。そのため、シート本体21に入光した光を導光方向へ導くことが難しい。一方、表示部10と光学シート20との間に空気層30を形成することにより、第2面21bで全反射した光を第1面21aで全反射させることができる。そのため、シート本体21に入光した光は、第1面21aと第2面21bとの間で全反射を繰り返しながら導光方向へ導かれる。なお、空気層30の間隔は、例えば、1〜100μm程度あればよい。空気層30は、例えば、表示部10と光学シート20との間にスペーサ(不図示)を配置することにより形成される。
上述した本実施形態の光学シート20及び表示装置1によれば、例えば、以下のような効果を奏する。
本実施形態の光学シート20において、入光部22から入光したLED11の光は、シート本体21に配置された複数の拡散部23により拡散される。これによれば、光学シート20は、LED11から発せられた光を、画素の部分だけでなく、画素間にも拡散させることができるため、画素間の黒色空間を目立ちにくくすることができる。また、光学シート20において、入光部22に入光した光の多くは、隣接する画素への進行が遮光部24により遮られ、隣接する入光部22に入光した光と画素間で混ざり合うことがないため、画素間において画像がぼやけることがない。また、光学シート20において、遮光部24は、画素間を完全に分離しないため、画素間で画像がぼやけることがなく、また画素間の黒色空間を目立ちにくくすることができる。
従って、本実施形態の光学シート20及びこれを備えた表示装置1によれば、表示される映像の画質をより向上させることができる
本実施形態の光学シート20において、入光部22は、第1面21aから第2面21bに向けて凹となる半球形状の窪みとして形成されている。これによれば、LED11から発せられた光を入光部22の界面で反射させることなくシート本体21に入光させることができるため、LED11から発せられた光をより効率良く利用することができる。
本実施形態の光学シート20において、複数の拡散部23は、離散的に配置されている。これによれば、拡散部23において、外光が散乱する割合が少なくなるため、コントラストの低下を抑制することができる。
本実施形態の光学シート20において、複数の拡散部23は、光学シート20(シート本体21)の第2面21bに配置されている。そのため、光学シート20は、拡散部23がシート本体21の内部に配置されている場合に比べて、入光した光をより広範囲に拡散させることができる。
本実施形態の光学シート20において、遮光部24の側面には、反射層24aが形成されている。これによれば、入光部22から入光した光の一部を反射層24aで反射させて、再び画素内に戻すことができるため、入光部22から入光した光をより有効に利用することができる。また、遮光部24の側面に光吸収層を形成した場合は、遮光部24による遮光性をより高めることができる。
本実施形態の表示装置1は、表示部10と光学シート20との間に空気層30を有する。これによれば、光学シート20(シート本体21)に入光した光は、第1面21aと第2面21bとの間で全反射を繰り返しながら導光方向へ導かれるため、入光した光をより広範囲に導光させることができる。
次に、本実施形態の配列型表示装置100について説明する。
図6は、本実施形態の配列型表示装置100の外観図である。図7は、図6のX−X線断面図である。図6及び図7では、先に説明した実施形態と同じ構成部材に同一符号を付して説明する。
図6に示すように、配列型表示装置100は、4枚の表示装置1を組み合わせた大画面のディスプレイパネルである。4枚の表示装置1は、それぞれの対向する側面同士が隙間Sを介して接するように格子状に設置されている。各表示装置1は、表示部10の背面側において、連結用の部材(不図示)により固定されている。隙間Sは、隣接する表示装置1の側面同士を均等な間隔で対向させるために設けられている。
なお、配列型表示装置100に用いられる各表示装置1は、隣接する他の表示装置1と対向する側において、最も外側の遮光部24(図2参照)が省略されている。
図7に示すように、表示装置1の側面には、導光部200が形成されている。導光部200は、光学シート20の側面に達した光を、その側面から隙間Sを介して観察側(Z2側)に出光させる機能を有する。導光部200は、表示装置1において、隣接する他の表示装置1と対向する2辺(X方向及びY方向)に形成されている。
導光部200は、複数の単位光学形状部210により構成される。単位光学形状部210は、X方向(又はY方向)に沿って延在し、厚さ方向(Z方向)に沿って複数形成されている。単位光学形状部210は、隣接する他の表示装置1と対向する側に凸となるように、Z−Y平面と平行な断面が略三角形状に形成されている。単位光学形状部210は、第1傾斜面211と、この第1傾斜面211と対向する第2傾斜面212と、から構成される。
第1傾斜面211は、表示部10から発せられ、側面に達した光Lが入射する面である。第1傾斜面211は、光学シート20の側面に対して上向きに進行してくる光Lと対向するように、斜め上方向(Z2方向)に向くように形成されている。
第2傾斜面212は、第1傾斜面211で全反射した光Lが出光する面である。第2傾斜面212は、X方向(又はY方向)と略平行となるように形成されている。
単位光学形状部210は、図7に示すように、光学シート20の厚さ方向(Z方向)において、背面側(Z1側)から観察側(Z2側)に向かうにつれて、高さhが段階的に低くなるように形成されている(h1>h2>h3)。単位光学形状部210の高さhを段階的に低くするにより、背面側(Z1側)に近い単位光学形状部210で反射した光Lが、観察側(Z2側)に形成された単位光学形状部210(第1傾斜面211)と干渉するのを抑制できる。
光学シート20の側面が平坦面であると、隣接する他の表示装置1との間からは光が出光しにくくなるため、隣接する表示装置1との間の隙間Sが筋のように見えてしまう。
これに対して、本実施形態の配列型表示装置100では、図7に示すように、光学シート20の側面に達した光Lが、単位光学形状部210の第1傾斜面211で全反射し、第2傾斜面212から観察側へ出光する。このように、配列型表示装置100の各表示装置1では、光学シート20の側面において、各単位光学形状部210から光Lが出光するため、隣接する表示装置1との間の隙間Sが筋として視認されにくくなる。
なお、単位光学形状部210は、光学シート20の側面において、背面側(Z1側)から観察側(Z2側)の全面に形成されていてもよいし、観察側(Z2側)の半分の領域に形成されていてもよい。また、単位光学形状部210は、隣接する表示装置1において、それぞれの光学シート20の側面に形成されていることが好ましいが、少なくとも一方の光学シート20の側面に形成されていればよい。
図8は、導光部200の他の実施形態を説明する図である。図8(A)に示す例では、導光部200Aとして、光学シート20の観察者側(Z2側)の角部に形成された曲面が形成されている。図8(A)に示すように、光学シート20の側面に達した光Lは、導光部200Aの曲面で屈折し、隙間Sから観察者側へ出光する。
また、図8(B)に示す例では、導光部200Bとして、光学シート20の側面に拡散層が形成されている。図8(B)に示すように、光学シート20の側面に達した光Lは、導光部200Bで拡散し、隙間Sから観察者側へ出光する。
上述した導光部200A、200Bにおいても、光学シート20の側面に達した光をより多く観察者側に向けて出光させることができるため、隣接する表示装置1との間の隙間Sが筋として視認されにくくなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述の実施形態及び後述する変形形態は、適宜に組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
本実施形態では、表示部10の出光面10a上に、LED11が互いに直交するX方向及びY方向に等間隔で配置される例について説明したが、これに限定されない。LED11は、例えば、千鳥状に配置されてもよいし、特定のパターンに基づいて規則的に配置されてもよい。
本実施形態では、入光部22を半球形状の窪みとした例について説明したが、これに限定されない。入光部22は、第1面21aから第2面21bに向けて凹となる窪みであれば、どのような形状であってもよい。例えば、入光部22は、円錐形状の窪みでもよいし、円錐台形状の窪みでもよい。また、入光部22は、多面形状により構成される窪みでもよい。
本実施形態では、拡散部23を、シート本体21の第2面21b(出光面)に配置した例について説明したが、これに限定されない。拡散部23は、シート本体21の内部に配置されてもよいし、第2面21bとシート本体21の内部の両方に配置されてもよい。
本実施形態では、遮光部24を、断面が細長い矩形状とした例について説明したが、これに限定されない。遮光部24は、断面が縦長の台形、三角形等でもよい。また、遮光部24の側面は、平坦面に限らず、例えば、凹凸形状を有する面としてもよい。
本実施形態では、表示部10と光学シート20との間に空気層30を設けた例について説明したが、これに限定されない。表示部10と光学シート20とを接着層を介して接合してもよい。この場合、シート本体21の厚みを増やして、入光部22から入光した光がシート本体21の内部を移動する距離を長くすることにより、光を導光方向へ導くことができる。
本実施形態では、発光素子として、LED(発光ダイオード)を用い例について説明したが、これに限定されない。発光素子は、例えば、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)でもよい。また、表示部10は、基板の表層にLEDチップを埋め込んだマイクロLEDアレイでもよい。
1 表示装置
10 表示部
11 LED
20 光学シート
21 シート本体
21a 第1面
21b 第2面
22 入光部
23 拡散部
24 遮光部
24a 反射層
30 空気層
200,200A,200B 導光部
210 単位光学形状部
211 第1傾斜面
212 第2傾斜面

Claims (7)

  1. 光を発する複数の発光素子が設けられた表示部と、前記表示部の出光面側に配置される光学シートと、を備える表示装置を複数備え、前記表示装置の側面同士が隙間を介して対向するように設置された配列型表示装置であって、
    前記光学シートは、
    前記発光素子から発せられた光が入射する第1面及び光が出射する第2面を有するシート本体と、
    前記シート本体の前記第1面において、複数の前記発光素子と対向する位置に設けられ、前記発光素子から発せられた光を入光させる複数の入光部と、
    前記シート本体に配置され、前記入光部から入光した光を拡散させる複数の拡散部と、
    前記シート本体において、前記入光部と隣接する前記入光部との間に設けられた遮光部と、
    を備え、
    前記表示装置は、前記光学シートの側面に達した光を、前記側面から前記隙間を介して観察側に出光させる導光部を前記光学シートの前記側面に備え、
    前記導光部は、第1傾斜面及び前記第1傾斜面と交差する第2傾斜面から構成される単位光学形状部を複数備え、前記導光部において、前記第1傾斜面に入射した光が前記第1傾斜面で全反射して、前記第2傾斜面から観察者側へ出射すること、
    を特徴とする配列型表示装置。
  2. 請求項1に記載の配列型表示装置であって、
    前記入光部は、前記第1面から前記第2面に向けて凹となる窪みであること、
    を特徴とする配列型表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の配列型表示装置であって、
    複数の前記拡散部は、前記シート本体に離散的に配置されていること、
    を特徴とする配列型表示装置。
  4. 請求項3に記載の配列型表示装置であって、
    前記複数の前記拡散部は、前記シート本体の前記第2面の側に配置されていること、
    を特徴とする配列型表示装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の配列型表示装置であって、
    前記遮光部は、前記シート本体の厚さ方向に沿って延在し、側面に光反射層又は光吸収層を備えること、
    を特徴とする配列型表示装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の配列型表示装置であって、
    前記表示装置は、前記光学シートと前記表示部との間に空気層を有すること、
    を特徴とする配列型表示装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の配列型表示装置であって、
    前記単位光学形状部は、前記光学シートの背面側から観察側に向かうにつれて、高さが段階的に低くなること、
    を特徴とする配列型表示装置。
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