JP2014071278A - 反射スクリーン、映像表示システム - Google Patents

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    • G02B5/0284Diffusing elements; Afocal elements characterized by the use used in reflection

Abstract

【課題】天井への映像の映り込みを極力低減でき、かつ、良好な映像を表示できる反射スクリーン、及び、映像表示システムを提供する。
【解決手段】反射スクリーン10は、背面側に設けられ、光を反射する反射層12と、反射層12よりも映像源側に設けられ、単位光学形状141が複数配列され、映像光を反射層12側へ偏向する表面形状層14とを備えるものとした。単位光学形状141は、配列方向に沿ってスクリーン面に直交する方向における断面形状が、映像源側に凸となる略三角形形状であり、入射面142と、全反射面143とを有し前記単位光学形状の配列方向に沿ってスクリーン面に直交する断面において、全反射面143がスクリーン面に平行な面となす角度θ、入射面142がスクリーン面の法線方向となす角度φ、入射面142に入射する光がスクリーン面の法線方向となす角度αが、α+2φ−θ>90°を満たすものとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、映像源から投射された映像光を反射させて観察可能に表示する反射スクリーン、及び、これを備える映像表示システムに関するものである。
反射スクリーンに映像を投射する映像源として、至近距離から比較的大きな入射角度で映像光を投写して大画面表示を実現する短焦点型の映像投射装置(プロジェクタ)等が広く利用されている。
このような短焦点型の映像投射装置は、反射スクリーンに対して、上方又は下方から従来の映像源よりも大きな入射角度となる映像光を投射することができ、映像投射装置と反射スクリーンとの奥行き方向の距離を短くすることができるので、反射スクリーンを用いた映像表示システムの省スペース化等に寄与できる。
このような短焦点型の映像投射装置によって投射された映像光を良好に表示するために、単位レンズが複数配列されて形成されたリニアフレネルレンズ形状やサーキュラーフレネルレンズ形状を有するレンズ層の表面に反射層を形成した反射スクリーン等が様々に開発されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−76523号公報
近年、反射スクリーンの大画面化や、更なる映像表示システムの省スペース化に伴い、映像光の投射角度が増大している。そのため、反射スクリーンの映像源側表面が平滑面状である反射スクリーンでは、下方から投射された映像光の一部が、反射スクリーンへ入射する際にその映像源側の表面で反射して天井に到達し、天井に映像が映りこむという問題があった。
このような天井への映像の映り込みは、室内が暗い場合にはその明るさが目立ち、好ましくない。また、投射された映像が特に動画である場合には、天井の映り込み部分にも動画が不明瞭ではあるが視認されるため、反射スクリーンに投射された映像の快適な視認の妨げとなるという問題があった。
従来の反射スクリーンには、このような天井への映像の映り込みの改善をなしたものはない。また、上述の特許文献1においても、天井への映像の映り込みを改善するための対策は、なんら開示されていない。
本発明の課題は、天井への映像の映り込みを極力低減でき、かつ、良好な映像を表示できる反射スクリーン、及び、これを備える映像表示システムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、映像源から投射された映像光を反射させて観察可能に表示する反射スクリーンであって、背面側に設けられ、光を反射する反射層(12)と、前記反射層よりも映像源側に設けられ、映像源側の面に単位光学形状(141)が複数配列され、映像光を前記反射層側へ偏向する表面形状層(14)と、を備え、前記単位光学形状は、その配列方向に沿ってスクリーン面に直交する方向における断面での断面形状が、映像源側に凸となる略三角形形状であり、光が入射する入射面(142)と、前記入射面からの光の少なくとも一部を全反射して前記背面側へ向ける全反射面(143)とを有し、前記断面において、前記全反射面(143)が、スクリーン面に平行な面となす角度をθ、前記入射面(142)がスクリーン面の法線方向となす角度をφ、前記入射面に入射する光がスクリーン面の法線方向となす角度をαとするとき、α+2φ−θ>90°という関係を満たすこと、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、前記単位光学形状(141)は、前記反射層(12)と前記表面形状層(14)との間には、少なくとも光拡散性、光吸収性、光透過性のいずれか1つの作用を有する層を1つ以上備えること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーン(10)と、前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源(LS)と、を備える映像表示システム(1)である。
本発明によれば、天井への映像の映り込みを極力低減でき、かつ、良好な映像を表示できる反射スクリーン、及び、これを備える映像表示システムを提供することができる。
実施形態の映像表示システム1を説明する図である。 実施形態の反射スクリーン10の層構成を示す図である。 実施形態の単位光学形状141を説明する図である。 実施形態の表面形状層14の作用を説明する図である。 実施形態の別の形態の反射スクリーン10−2〜10−4を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、適宜置き換えることができるものとする。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適用可能な範囲内で適宜選択して使用してよい。
また、本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
(実施形態)
図1は、本実施形態の映像表示システム1を説明する図である。図1(a)は、映像表示システム1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示システム1の側面図である。
映像表示システム1は、反射スクリーン10、映像源LS等を有している。本実施形態の映像表示システム1は、映像源LSから投影された映像光Lを反射スクリーン10が反射して、その画面上に映像を表示する一般的な映像表示システムである。
この映像表示システム1は、フロントプロジェクションテレビシステム等として用いることができる。また、映像表示システム1は、反射スクリーン10と、映像源LSと、反射スクリーン10の観察画面上の入力部の位置を検出する位置検出部やパーソナルコンピュータ等とを備えたインタラクティブボードシステムとしてもよい。
映像源LSは、映像光Lを反射スクリーン10へ投射する映像光の投射装置である。本実施形態の映像源LSは、汎用の短焦点型プロジェクタである。この映像源LSは、使用状態において、反射スクリーン10の画面を法線方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、反射スクリーン10の画面左右方向において中央であって、反射スクリーン10の画面(表示領域)よりも下方側となる位置に配置されている。
なお、スクリーン面とは、この反射スクリーン全体として見たときにおける、反射スクリーンの平面方向となる面を示すものである。
映像源LSは、反射スクリーン10の画面に直交する方向(反射スクリーン10の厚み方向)における反射スクリーン10との距離が、従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から映像光Lを投射できる。即ち、この映像源LSは、従来の汎用プロジェクタに比べて、反射スクリーン10までの投射距離が短く、映像光Lが反射スクリーン10に対する入射角度も大きい。
反射スクリーン10は、映像源LSが投射した映像光Lを観察者O側へ向けて反射し、映像を表示するスクリーンである。使用状態において、この反射スクリーン10の観察画面は、観察者O側から見て、長辺方向が画面左右方向となる略矩形状である。
なお、以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、この反射スクリーン10の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であるとする。
反射スクリーン10は、その背面側に、平板状の支持板70が、粘着材等からなる不図示の接合層を介して設けられており、この支持板70により、その平面性を維持している。なお、これに限らず、反射スクリーン10は、不図示の枠部材等によって支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。
この反射スクリーン10は、例えば、対角80インチや100インチ等の大きな画面(表示領域)を有している。
また、この反射スクリーン10に入射する映像光の入射角度は、画面上下方向において、約40°〜80°であり、前述のように、従来の反射スクリーンに比べて、その入射角度が大きい形態となっている。
図2は、本実施形態の反射スクリーン10の層構成を示す図である。図2では、反射スクリーン10の観察画面(表示領域)の幾何学的中心となる点A(図1(a),(b)参照)を通り、画面上下方向に平行であって、スクリーン面に直交(厚み方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
反射スクリーン10は、その映像源側(観察者側)から順に、表面形状層14、基材層13(着色層132、光拡散層131)、反射層12、裏面保護層11等を備えている。
基材層13は、表面形状層14及び反射層12の基材(ベース)となる層である。基材層13は、光拡散層131と、着色層132とを有している。この基材層13は、その厚さや剛性が十分であれば、反射スクリーン10の平面性を維持する機能を有することができ、前述の支持板70を備えない形態としてもよい。
光拡散層131の母材となる樹脂は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、アクリル系樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂等を用いることができる。
光拡散層131に含まれる拡散材としては、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系等の樹脂製の粒子や無機粒子等であり、その平均粒径が約1〜50μmであるものを用いることができる。
この光拡散層131の厚さは、反射スクリーン10の画面サイズ等にも依るが、100〜200μmとすることが好ましい。
着色層132は、黒色等の暗色系の着色剤等により、所定の光透過率となるように着色が施された層である。この着色層132は、反射スクリーン10に入射する照明光等の不要な外光を吸収したり、表示される映像の黒輝度を低減させたりして、映像のコントラストを向上させる機能を有する。本実施形態では、着色層132は、光拡散層131の映像源側(観察者側)に設けられている。
着色層132の着色剤としては、グレー系や黒色系等の暗色系の染料や顔料等や、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等を用いることができる。
着色層132の母材となる樹脂は、PET樹脂や、PC樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、アクリル系樹脂、TAC樹脂、PEN樹脂等を用いることができる。
着色層132は、反射スクリーン10の画面サイズ等にも依るが、厚さを30〜3000μmとすることが好ましい。
反射層12は、映像光を反射して映像源LS側(観察者O側)へ戻す作用を有する層であり、基材層13の背面側に形成されている。
本実施形態の反射層12は、アルミニウムを基材層13の背面側の面に蒸着することにより形成されている。
なお、これに限らず、反射層12は、アルミニウムや銀、クロム等の光反射性の高い金属をスパッタリングする、金属箔を転写する等により形成してもよい。また、反射層12は、高反射性を有する白色又は銀色系の顔料やビーズ等を含有する紫外線硬化型樹脂又は熱硬化型樹脂、銀やアルミニウム等の金属蒸着膜や金属箔等を粉砕した粒子や微小なフレークを含む塗料等を適宜選択して用いてよいし、その形成方法も、スプレー塗布や、グラビアリバースコート、スクリーン印刷、インクジェット方式による塗布等としてもよい。
反射層12は、光を反射するために十分な厚さであれば、その材料等に応じて厚さを自由に設定してよい。
裏面保護層11は、反射スクリーン10の最も背面側(裏面側)に設けられる層である。裏面保護層11は、反射スクリーン10の裏面を傷等から保護する層であり、反射層12を剥離や破損から保護する層であり、反射層12が金属製である場合に生じやすい酸化等からも保護する層である。
この裏面保護層11は、黒色等の暗色系の顔料等を含有するPET樹脂製等のシート状の部材や黒色等の暗色系の色の布等を、不図示の接合層を介して反射層12の背面側に貼合して設けてもよい。また、裏面保護層11は、反射層12の背面側に、黒色顔料等を含有する紫外線硬化型樹脂等を塗布して硬化させて形成してもよい。
このように、裏面保護層11に光吸収作用を付与することにより、反射スクリーン10の背面側からの外光の入射を防止できる。
なお、裏面保護層11は、他の色としてもよいし、外光の背面側からの入射や、反射層12の酸化等を抑制できるのであれば、透明又は略透明としてもよい。
また、裏面保護層11は、ハードコート機能や、帯電防止機能、防汚機能、紫外線吸収機能等を有する形態としてもよい。
表面形状層14は、基材層13の映像源側に設けられる層である。本実施形態では、表面形状層14は、最も映像源側に配置されている。
この表面形状層14は、映像源側の表面に、単位光学形状141が複数配列されており、基材層13の映像源側の面に一体に形成されている。
図3は、本実施形態の単位光学形状141を説明する図である。図3(a)は、表面形状層14を映像源側(観察者側)正面方向から見た図である。図3(b)は、1つの単位光学形状141と、これを通る映像光の一例とを示す図であり、単位光学形状141の図2と同様の断面を拡大して示し、単位光学形状141と反射層12以外は省略して示している。
単位光学形状141は、映像源側(観察者側)に凸であり、配列方向に沿ってスクリーン面に直交する断面における断面形状が、略三角形形状である。
本実施形態の単位光学形状141は、投射された映像光が入射する入射面142と、入射面からの光の少なくとも一部を全反射する全反射面143とを備えている。また、単位光学形状141は、図3(a)に示すように、点Cを中心として同心円状に配列されている。この点Cは、反射スクリーン10の画面外(表示領域外)であり、反射スクリーン10の下方であって、画面左右方向中央を通る直線上に位置している。即ち、表面形状層14は、映像源側に、所謂、全反射タイプの単位レンズ(単位光学形状141)からなるサーキュラーフレネルレンズ形状を有している。
なお、これに限らず、単位光学形状141は、入射面142と全反射面143とを有する略三角柱状であり、画面左右方向を長手方向(稜線方向)とし、画面上下方向に配列された形状(所謂、全反射タイプの単位レンズ(単位光学形状141)からなるリニアフレネルレンズ形状)としてもよい。
単位光学形状141において、映像源LSからの光L1は、図2に示すように、入射面142に入射して屈折し、全反射面143へ向かい、全反射面143で全反射して背面側(反射層12側)へ向かう。
表面形状層14は、上述のような単位光学形状141を備えることにより、斜め下方から反射スクリーン10へ広がるように投射された映像光の光束を、単位光学形状141の入射面142及び全反射面143での屈折及び全反射により、背面側へ進む略平行光束とすることができる。
図3(b)において示す各角度(°)は、以下の通りである。なお、いずれも、画面中央である点Aを通る画面上下方向に平行であって厚み方向に平行な断面(即ち、配列方向に沿ってスクリーン面に直交する断面)においてのものである。また、図3(b)に示す映像光L2は、この単位光学形状141を通る映像光の一例である。
・α:映像源LSからの映像光L2が、スクリーン面の法線方向となす角度
・β:入射面142への映像光L2の入射角
・γ:入射面142での映像光L2の屈折角
・δ:全反射面143で全反射した映像光L2が全反射面143となす角度
・ε:全反射面143で反射した映像光L2がスクリーン面の法線方向となす角度
・ζ:出射面として機能する全反射面143への映像光L2の入射角
・η:出射面として機能する全反射面143からの映像光L2の出射角
・λ:出射する映像光L2がスクリーン面の法線方向となす角度
・φ:入射面142がスクリーン面の法線方向となす角度
・θ:全反射面143がスクリーン面に平行な方向となす角度
以上のような各角度において、次の関係式(1)〜(7)が成り立つ。なお、単位光学形状141の屈折率をnとする。
β=90°−(α+φ) ・・・(1)
γ=sin−1((sinβ)/n) ・・・(2)
δ=θ−(γ+φ) ・・・(3)
ε=90°−(δ+θ) ・・・(4)
ζ=θ−ε ・・・(5)
η=sin−1(n×sinζ) ・・・(6)
λ=90°−(θ+η) ・・・(7)
従って、図3(b)に示す断面において、映像源LSからの映像光が観察者側へ向かうように、即ち、上記角度λを0°に近付けるように、角度αに基づいて、角度θ,φ及び屈折率nを設定する。
なお、角度λは、意図した方向に任意に設定可能である。例えば、観察者O側へ集光するように、点Cを通り配列方向延在する直線上において、スクリーン上部では画面上下方向下側、中央では水平方向(スクリーン面の法線方向)、下部では画面上下方向上側へ映像光が出光するように、角度θ,φ等を設定してもよい。
このような単位光学形状を有する表面形状層14を備えることにより、単位光学形状141が図3(a)に示すようなサーキュラーフレネルレンズ状であれば映像光の画面上下方向及び画面左右方向における明るさの均一性や視野角(単位光学形状141が画面上下方向に配列されるリニアフレネルレンズ形状であれば、映像光の画面上下方向における明るさの均一性や視野角)を実現する光学補正を、反射層12の反射面の表面形状で行う必要がなく、反射層12の反射面を平板状とすることができる。
従って、表面形状層14を備えることにより、反射スクリーン10の製造が容易になり、生産コストを抑えることができる。
ここで、入射面142に入射する映像光のうち、入射面142と空気との界面で反射する映像光L3を考える。
図3(b)に示すように、スクリーン面に対する入射角度αで入射面142に入射する映像光のうち、一部の映像光L3は、入射面142と空気との界面で反射する。この反射した光L3が、スクリーン面の法線方向となす角度ρは、以下の式で示される。
ρ=180°−(α+2φ) ・・・(8)
この光L3が、その入射面142の下方に隣接する全反射面143に入射して反射すると、観察者O側へ向かう迷光となる。このような迷光は、観察者Oには輝線となって観察され、良好な映像の視認の妨げとなる。
全反射面143がスクリーン面に平行な方向となす角度は、角度θであるので、角度ρは、
ρ=180°−(α+2φ)<90°−θ
という関係を満たすならば、入射面142で反射した光L3がその下方に位置する全反射面143に入射せず、そのような迷光が発生しない。
従って、上記式を展開して得られる以下の式を満たす角度φ,θ,αとすることが輝線等の表示不良を低減し、良好な映像を表示する観点から好ましい。
α+2φ−θ>90° ・・・(9)
なお、理解を容易にするために、図2では、単位光学形状141の配列ピッチや、角度θ,φは、単位光学形状141の配列方向において一定である例を示している。しかし、単位光学形状141の配列方向において、単位光学形状141の配列ピッチが変化していてもよいし、角度θ,φが変化している形態としてもよい。
また、単位光学形状141の配列ピッチは、映像光を投影する映像源LSの画素(ピクセル)の大きさや、映像源LSの投射角度(反射スクリーン10のスクリーン面への映像光の入射角度)、反射スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜設定することができる。
なお、本実施形態では、単位光学形状141はその断面形状が略三角形状である例を示したが、映像光の入射面及び全反射面としての機能と、映像光の出射面としての機能とを兼ね備えた形状であることが好ましく、三角形状以外の形状(例えば、略台形形状等)であってもよい。
表面形状層14は、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂を用いてもよいし、アクリル樹脂や、スチレン樹脂、PC樹脂、PET樹脂等の熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。
この表面形状層14は、光学特性や機械的特性、安定性、加工性等が優れ、安価に入手可能な材料を使用することが望ましい。
なお、この表面形状層14は、例えば、ハードコート機能や、紫外線吸収機能、帯電防止機能、防汚機能等の機能を有するものとしてもよい。
次に、反射スクリーン10に入射する映像光及び照明光等の外光の進路について、図2に示した映像光L1、外光G1を例にして説明する。ただし、図に表した映像光L1、外光G1の光路例は概念的に光の進路を表したものであり、屈折の程度や反射の角度を精密に表したものではない。また、図2では、表面形状層14、着色層132及び光拡散層131の母材は同じ屈折率であるとし、映像光L1、外光G1に対する光拡散層131の拡散作用等は省略して示している。
映像源LSから出光した映像光L1は、放射状に広がりながら進み、表面形状層14の入射面142からその多くが入射して屈折し、全反射面143で全反射して、画面上下方向における進行方向がスクリーン面の法線方向に近づくように偏向され、背面側へ進む。
そして、映像光L1は、着色層132及び光拡散層131を透過し、反射層12で反射され、映像源側へ進む。
映像光L1は、再び、光拡散層131及び着色層132を透過し、表面形状層14に入射し、出射面として機能する全反射面143から、スクリーン面の法線方向又は法線方向となす角度が小さい方向に出射する。
従って、反射スクリーン10は、表面形状層14により、映像源LSからの映像光を効率よく反射スクリーン10の内部に入射させて偏向し、かつ、反射層12で反射した映像光を観察者O側に出射させることができる。よって、本実施形態の反射スクリーン10によれば、映像光の画面上下方向及び画面左右方向のいずれにおいても、映像源LSからの光を適切に観察者O側に向けることができ、明るい映像を表示できる。
しかも、このとき、反射スクリーン10が備える光拡散層131によって映像光L1が反射前と反射後に拡散されるため、反射スクリーン10は、十分な視野角を実現することができる。
また、反射スクリーン10では、映像光以外の不要な外光(照明光や窓からの太陽光等)は、主に反射スクリーン10の斜め上方から入射する。このような外光G1は、その多くが、全反射面143から反射スクリーン10内へ入射し、背面側へ向かう。そして、外光G1の一部は、着色層132で吸収され、その他の外光G1は、図2に示すように、反射層12で反射され、画面上下方向の下方側の単位光学形状141の入射面142から出射し、画面下方側へ向かう。
従って、本実施形態の反射スクリーン10によれば、外光を吸収、もしくは、観察者Oに届かない方向へ反射することができ、しかも、映像源側表面で反射拡散されることもないので、黒輝度を低減して、スクリーン面に表示される映像のコントラストを向上させることができる。
図4は、本実施形態の表面形状層14の作用を説明する図である。
図4(a)は、本実施形態の反射スクリーン10での映像光の反射の様子を示し、図4(b)は、図4(a)を拡大し、本実施形態の表面形状層14での映像光の反射を説明する図である。図4(c)は映像源側表面が平滑面状である表面層84を備える比較例の反射スクリーン80での映像光の反射の様子を示し、図4(d)は、図4(c)を拡大し、比較例の表面層84での映像光の反射を説明する図である。図4(b),(d)では、実施形態の表面形状層14及び比較例の表面層84の画面上下方向及び厚み方向に平行な断面を示している。
比較例の反射スクリーン80は、表面層84の映像源側表面が平滑面である以外は、本実施形態の反射スクリーン10と同様である。
映像源側表面が平滑面である表面層84を備える比較例の反射スクリーン80の場合、反射スクリーン80の下方から投射され、大きな入射角度で反射スクリーン80へ入射する映像光、特に、反射スクリーン80の画面上方に入射する映像光L4は、図4(c),(d)に示すように、一部が光L5のように、反射スクリーン80の映像源側表面で略正反射して天井に到達する。
このような光L5により、反射スクリーン80近傍の天井に映像が映り込み、映像の快適な視認の妨げとなる。このような天井への映像の映り込みは、反射スクリーン80が大画面で天井との距離が短かったり、暗室環境下であったりした場合には、顕著に生じる傾向があり、映像の快適な視認を妨げる。また、映像が動画である場合には、このような天井への映像の映り込みは、映像の快適な視認を大きく妨げる。
これに対して、本実施形態の反射スクリーン10の表面形状層14は、その映像源側表面に、単位光学形状141が形成された表面形状層14を備えているので、大きな入射角度で反射スクリーンへ入射する映像光L4は、図4(a),(b)に示すように、その殆どが、入射面142から単位光学形状141へ入射し、全反射面143で全反射して背面側へ向かう。
従って、反射スクリーン10の映像源側表面で反射して天井側へ向かう光L5は、殆どなく、天井への映像の映り込みを大幅に低減することができる。また、反射スクリーン10の映像源側表面で反射する光が減るので、映像光の利用効率が高く、明るい映像を表示できる。
なお、一部の映像光は、入射面142と空気との界面で反射する場合があるが(図3に示す光L3参照)、このような光については、画面下方側へ反射され、かつ、全反射面143で反射することがないように単位光学形状141の角度θ,φ及び屈折率n等が設計されている。従って、上述のような光は、全反射面143で反射されて迷光となって観察者O側へ届いて輝線となって観察されることもなく、映像のコントラスト低下を招くこともない。
以上のことから、本実施形態によれば、天井への映像の映り込みを低減でき、かつ、輝線等の表示不良もない、良好な映像を表示することができる。
図5は、実施形態の他の形態の反射スクリーン10−2〜10−4を説明する図である。図5(a),(c),(d)では、前述の図2に示す断面に相当する断面を示している。
反射スクリーン10において、表面形状層14と反射層12との間に位置する層は、所望する光学性能等に応じて、適宜選択して設けることができる。
例えば、反射スクリーン10としての平面性を維持するために、光透過性を有するガラス基板や樹脂板等を設けてもよい。
また、例えば、画面左右方向の拡散作用が、画面上下方向における拡散作用よりも大きい異方性拡散層等を備える形態としてもよい。
さらに、例えば、図5(a)に示す反射スクリーン10−2のように、反射層12を、基材層13の背面側に形成された賦形層25の背面側に、賦形層25の背面側の表面形状に沿って形成してもよい。
賦形層25は、基材層13の背面側に設けられ、反射層12の反射面に所定の形状を付与する層である。
図5(b)は、賦形層25、反射層12、裏面保護層11の画面左右方向及び厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示している。
賦形層25は、光透過性を有し、その背面側の表面に、単位背面形状251が複数配列されている。本実施形態の単位背面形状251は、背面側に凸となる楕円柱形状の一部形状又は円柱形状の一部形状等であり、画面上下方向を長手方向(稜線方向)とし、画面左右方向に複数配列されている。即ち、賦形層25の背面側の面には、所謂、レンチキュラーレンズ形状が形成されている。なお、単位背面形状251は、その断面形状が正弦波状等としてもよい。
この賦形層25は、基材層13の背面側となる面に、紫外線硬化型樹脂により紫外線成型法等を用いて一体に形成してもよいし、アクリル樹脂やPET樹脂等の熱可塑性樹脂により、基材層13と共押し出し成型して形成してもよいし、押し出し成型して不図示の接合層を介して基材層13の背面側に接合してもよい。
このような賦形層25を設けて、画面左右方向における視野角を向上させてもよい。
また、図5(c)に示す反射スクリーン10−3のように、表面形状層14と光拡散層131との間に、光制御層36を備える形態としてもよい。この光制御層36は、支持層361と、光透過部362と、光吸収部363とを備え、映像光の光路を制御するとともに、迷光や外光の一部を吸収する機能を有する層である。
支持層361は、光透過部362を形成す基材(ベース)となる層である。この支持層361は、PET樹脂、PC樹脂、アクリル樹脂等の光透過性を有するシート状の部材を用いることができる。図5(c)に示す形態では、支持層361の映像源側には表面形状層14が形成され、表面形状層14の基材も兼ねている。
光透過部362は、支持層361の背面側に一体に形成されている。
光透過部362は、光を透過し、画面左右方向を長手方向とし、画面上下方向に互いに隣接して複数配列されている。この光透過部362の配列方向に平行であって反射スクリーン10の厚み方向に平行な断面形状は、図5(c)に示すように、略台形形状である。
この光透過部362は、例えば、紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂等により形成される。
光吸収部363は、光透過部362間の谷部に形成され、光を吸収する作用を有する要素であり、外光や迷光等を吸収する作用を有する。この光吸収部363は、図5(c)に示すように、配列方向に平行であって、反射スクリーン10の厚み方向に平行な断面形状が、略楔形形状である。楔形形状とは、一端が広く、他端に至るにしたがってしだいに狭くなっている形状を意味し、三角形形状や台形形状を含む形状であるものとする。
光吸収部363は、光を吸収する光吸収粒子含有する紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂等を、光透過部362間にワイピング(スキージング)して充填し、硬化させることにより形成される。
光吸収粒子としては、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、顔料、染料等で着色された有機微粒子や着色したガラスビーズ等の光吸収性を有する着色粒子が好ましい。また、映像光の特性に合わせて、特定の波長を選択的に吸収する着色粒子としてもよい。
図5(c)に示す光透過部362は、画面上下方向における背面側端部の幅が、映像源側端部の幅に比べて小さい形態となっているが、これに限らず、画面上下方向における背面側端部の幅が、映像源側端部の幅に比べて大きい形態としてもよい。このとき、支持層361の映像源側に光透過部362及び光吸収部363を形成してもよいし、支持層361を備えず、光拡散層131の映像源側の面に光透過部362及び光吸収部363を形成してもよい。
光透過部362と光吸収部363との界面が、スクリーン面の法線方向(厚み方向)に対してなす角度は、0°以上20°以下とすることが好ましい。
また、光透過部362の屈折率Npと、光吸収部363の屈折率をNbとの大小関係は、所望する光学性能に応じて適宜設定できる。
このような光制御層36を設けて、映像光の画面上下方向における視野角を制御したり、外光をより効率よく吸収し、コントラストの向上を図ったりしてもよい。
なお、図5(c)に示す形態では、反射スクリーン10−3は、着色層132を備えていない形態としたが、着色層132を適宜所望する位置に設け、コントラスト向上を図ってもよい。
さらに、図5(d)に示す反射スクリーン10−4のように、賦形層45が、レンズ面452と非レンズ面453とを備える単位レンズ451が複数配列されたフレネルレンズ形状を有し、そのレンズ面452に反射層12が形成される形態としてもよい。このとき、図5(d)に示すように、非レンズ面453が黒色等に着色されて光吸収作用を有する裏面保護層11によって被覆された形態とすることが、コントラスト向上の観点から好ましい。なお、反射層12は、非レンズ面453にも形成してもよい。
賦形層45のフレネルレンズ形状は、明るさの面内均一性や、映像の明瞭さ等の観点から、単位レンズ451が、同心円状に配列されるサーキュラーフレネルレンズ形状とすることが好ましいが、リニアフレネルレンズ形状としてもよい。
この賦形層45は、例えば、光透過性を有する紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂により、基材層13の背面側に形成することができる。
このような賦形層45を設けることにより、映像光の効率よく反射させて映像の明るさを向上させたり、外光吸収等によるコントラストの向上を図ったりしもよい。
なお、上述の各実施形態は、適宜、各々組み合わせてもよい。
(実施例と比較例の対比)
ここで、本実施形態の反射スクリーン10の実施例に相当する反射スクリーンと、比較例に相当する反射スクリーンを作製し、その天井への映像の映り込みや輝線の発生状況を比較した。
実施例の反射スクリーンは、本実施形態の反射スクリーン10の実施例であり、その表面形状層14の単位光学形状141の各角度が前述の式(1)〜(7)及び(9)を満たしている。また、実施例の反射スクリーンでは、反射層12で反射された映像光は、反射スクリーンから略正面方向(スクリーン面の略法線方向)へ出射する。
比較例1の反射スクリーンは、単位光学形状141が複数配列された表面形状層を備え、単位光学形状の各角度が前述の式(1)〜(7)を満たしているが、角度φ,θ,αが式(9) α+2φ−θ>90°を満たしていない。この点が、実施例の反射スクリーンと異なる以外は、実施例の反射スクリーンと同様の構成である。比較例1の反射スクリーンでは、反射層12で反射された映像光は、反射スクリーンから略正面方向(スクリーン面の略法線方向)へ出射する。
比較例2の反射スクリーンは、表面形状層を備えず、ハードコート機能を有し、映像源側表面が略平滑平面状である不図示の表面層を備える点と、基材層13の背面側に、レンズ面と非レンズ面とを有し背面側に凸となる単位レンズが複数配列されて形成されたサーキュラーフレネルレンズ形状を有する不図示のレンズ層とを備え、そのレンズ面に反射層が形成されている点が異なる以外は、実施例の反射スクリーンと同様の構成である。なお、この比較例2のレンズ層は、この投射系において、映像光を反射スクリーンから略正面方向へ出射するのに適したレンズ設計となっている。
実施例及び比較例1,2の反射スクリーンにおいて、反射スクリーンの画面上方であって、映像光がスクリーン面に対して入射角度70°で入射する点における表面形状層14の単位光学形状層の各角度は、以下の通りである。天井への映像の映り込みの要因となる映像光の反射は、特に反射スクリーンの画面上方で生じやすいため、上述のような点を選んだ。
この点において、実施例の反射スクリーンは、全反射面143がスクリーン面となす角度θ=48°、入射面142がスクリーン面の法線方向となす角度φ=35°、α+2φ−θ=92°>90°であり、式(9)を満たしている。
比較例1の反射スクリーンは、全反射面143がスクリーン面となす角度θ=43°、入射面142がスクリーン面の法線方向となす角度φ=0°、α+2φ−θ=27°<90°であり、式(9)を満たしていない。
また、比較例2の反射スクリーンは、表面形状層を有していないので、式(1)〜(7),(9)をいずれも満たしていない。
これらの実施例及び比較例1,2の反射スクリーンを用いてそれぞれ映像表システムを作製し、暗室環境下において、映像源LSから映像光を投射して、目視により、天井への映像の映り込みと輝線の発生状況を観察した。
実施例及び比較例1,2の反射スクリーンは、画面サイズが、対角100インチ(2214×1245mm)である。
この実施例及び比較例1,2の反射スクリーンは、室内の壁面に配置され、映像源LSは、映像光を各反射スクリーンに対して下方から投射する。このとき、各反射スクリーンの画面中央の点Aへ入射する映像光の画面上下方向におけるスクリーン面への入射角度は、61°である。
なお、観察した位置は、各反射スクリーンの画面正面方向3mの位置である。
Figure 2014071278
表1は、実施例及び比較例1,2の各角度と評価結果をまとめたものである。
表1に示すように、表面形状層14を備えない比較例2の反射スクリーンでは、輝線は観察されなかったが、天井への映像の映り込みが著しく、快適な映像の視認の妨げとなった。
また、比較例1の反射スクリーンでは、天井への映像の映り込みは低減されたが、輝線が観察され、映像の画質が低下していた。
これに対して、実施例の反射スクリーンでは、天井への映像光の映り込みもなく、輝線も観察されなかった。従って、実施例の反射スクリーン及びこれを用いた映像表示システムでは、天井への映像の映り込みを極力低減でき、かつ、良好な映像を表示できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、基材層13は、着色層132と光拡散層131とを備える例を示したが、これに限らず、例えば、着色層132を備えず、光拡散層131のみを備える形態や、光拡散層131が着色剤も含有する形態としてもよい。
また、基材層13は、着色層132と光拡散層131とを備え、着色層132も光拡散材を含有する形態としてもよい。
さらに、光拡散層131と着色層132との位置は、適宜自由に配置してよい。
(2)本実施形態において、反射スクリーン10は、その背面側に設けられた支持板70に不図示の粘着材層等を介して接合されており、略平板状である例を示したが、これに限らず、例えば、支持板70を備えず、反射スクリーン10が粘着材層等を介して壁面等に接合される形態としてもよいし、支持板70を裏面に接合した状態で壁面に固定されたり、フック等の支持部材で壁面に吊り下げされたりする形態等としてもよい。
また、本実施形態において、反射スクリーン10は、使用時も不使用時にも略平板状である例を示したが、これに限らず、不使用時には巻き取って保管できる巻き取り可能な形態としてもよい。このような形態の場合には、支持板70等を設けず、反射スクリーン10の背面側に設けられる裏面保護層11は、ハードコート機能や防汚機能、帯電防止機能等を有することが好ましい。
(3)本実施形態において、映像源LSは、鉛直方向において反射スクリーン10より下方に位置し、映像光Lが反射スクリーン10の下方から斜めに投射される例を示したが、これに限らず、例えば、映像源LSが、鉛直方向において反射スクリーン10より上方に位置し、映像光Lが反射スクリーン10の上方から斜めに投射される形態としてもよい。
このとき、反射スクリーン10は、図2等に示す表面形状層14の上下方向を反転させた形態とすればよい。この場合には、床面等への映像の映りこみを低減できる。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態等によって限定されることはない。
1 映像表示システム
10 反射スクリーン
11 裏面保護層
12 反射層
13 基材層
131 光拡散層
132 着色層
14 表面形状層
LS 映像源

Claims (3)

  1. 映像源から投射された映像光を反射させて観察可能に表示する反射スクリーンであって、
    背面側に設けられ、光を反射する反射層と、
    前記反射層よりも映像源側に設けられ、映像源側の面に単位光学形状が複数配列され、映像光を前記反射層側へ偏向する表面形状層と、
    を備え、
    前記単位光学形状は、
    その配列方向に沿ってスクリーン面に直交する方向における断面での断面形状が、映像源側に凸となる略三角形形状であり、
    光が入射する入射面と、前記入射面からの光の少なくとも一部を全反射して前記背面側へ向ける全反射面とを有し、
    前記断面において、
    前記全反射面が、スクリーン面に平行な面となす角度をθ、
    前記入射面がスクリーン面の法線方向となす角度をφ、
    前記入射面に入射する光がスクリーン面の法線方向となす角度をαとするとき、
    α+2φ−θ>90°
    という関係を満たすこと、
    を特徴とする反射スクリーン。
  2. 請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記反射層と前記表面形状層との間には、少なくとも光拡散性、光吸収性、光透過性のいずれか1つの作用を有する層を1つ以上備えること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンと、
    前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源と、
    を備える映像表示システム。
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