JP5699375B2 - 面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、面光源装置、これを備える透過型表示装置に関するものである。
液晶テレビ等の液晶透過型表示装置には、LCD(Liquid Crystal Display)パネル(液晶表示パネル)に対して、背面側から照明する面光源装置が備えられている。この面光源装置は、大別すると、光学シート等の光学部材の直下に光源を配置する直下型と、光学部材の側方に光源を配置するエッジライト型とに分類される。
エッジライト型の面光源装置では、LCDパネルに対して側方に位置する光源からの光を導く導光板を用いる導光板方式が広く知られている。この導光板方式では、光源からの光は、導光板の側面(入光面)から入射し、導光板の出光面と背面とで反射を繰り返しながら導光板内を他方の側面側に進み、導光方向に進むにつれて少しずつ出光面から出射する。これにより、導光方向における導光板からの出射光量の均一化を図っている(例えば、特許文献1)。
この導光板方式のエッジライト型の面光源装置は、直下型の面光源装置に比べて、面光源装置自体の厚さを薄くできるといった利点を有し、広く利用されている。
特開2007−227405号公報
しかし、前述の特許文献1のような従来の導光板方式の面光源装置では、構成部材が多い。特に、導光板は、印刷導光板等を用いた場合には、偏向光学シートのような他の光学部材に比べて、厚みも重量も大きくなるため、面光源装置全体として重量が大きくなるという問題や、コストが高くなるという問題があった。
さらに、面光源装置の光学的な性能として、光源からの光を効率よく収束し、映像の輝度を高め、かつ、好適な視野角を実現することは、常々求められることである。
本発明の課題は、部材点数の低減及び軽量化が可能であり、かつ、明るく好適な視野角を有する面光源装置、及び、これを備える透過型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にす
るために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるもの
ではない。
請求項1の発明は、透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、片面に単位光学形状(143,243)が複数配列された偏向光学シート(14,24)と、前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部(12)と、を備え、前記単位光学形状は、光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面(143a,143b、243a,243b)と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面(143b,143a、243b,243a)とを有し、前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、前記光源部は、前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列(12A,12B)を有し、前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、前記単位光学形状は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、その断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、前記断面形状が、前記単位光学形状の頂部から前記頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、前記頂部の頂点をZ=0として前記頂部に対して出射側をZ軸の正の方向とし、前記断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、前記頂部の頂点をX=0としたときに、前記頂部側の放物線の式がZ=a1X 、前記底部側の放物線の式がZ=a2X −h2、(ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)であること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項2の発明は、透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、を備え、前記単位光学形状は、光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、前記光源部は、前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における前記単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、前記光源部から発せられ前記偏向光学シートに入射する光が前記単位光学形状の配列方向において前記偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、前記単位光学形状の配列方向における前記偏向光学シートのシート面の略中央において、arctan(1.5×(W/H))≧θ、かつ、α≦70°を満たすこと、を特徴とする面光源装置である。
請求項3の発明は、透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、を備え、前記単位光学形状は、光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、前記光源部は、前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、前記単位光学形状は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、その断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、前記断面形状が、前記単位光学形状の頂部から前記頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、前記頂部の頂点をZ=0として前記頂部に対して出射側をZ軸の正の方向とし、前記断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、前記頂部の頂点をX=0としたときに、前記頂部側の放物線の式がZ=a1X 、前記底部側の放物線の式がZ=a2X −h2、(ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)であり、前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における前記単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、前記光源部から発せられ前記偏向光学シートに入射する光が前記単位光学形状の配列方向において前記偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、前記単位光学形状の配列方向における前記偏向光学シートのシート面の略中央において、arctan(1.5×(W/H))≧θ、かつ、α≦70°を満たすこと、を特徴とする面光源装置である。
請求項の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記単位光学形状(143,243)は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状において、前記単位光学形状の頂点(t)と、隣接する前記単位光学形状の間の接点となる点(v)とを通る線分の長さをLとし、前記全反射面(143a,143b、243a,243b)と前記線分との距離の最大値をdとするとき、0.05×L≦d≦0.15×Lという関係を満たすこと、を特徴とする面光源装置(10)である
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記光源部(12)は、前記偏向光学シート(14,24)に対して、前記単位光学形状(143,243)の配列方向の中央に対向する位置に配置され、前記光源部から発せられた光は、少なくとも前記偏向光学シートの光源部側の端部に配置された側面反射部(13b)によって正反射されて前記偏向光学シートに入射すること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の面光源装置において、前記光源部(12)から発せられた光は、前記光源部の前記偏向光学シート(14)とは反対側に配置された背面反射部(13a)と、前記側面反射部(13b)とによって反射されて、前記偏向光学シートに入射すること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の面光源装置(10)と、前記面光源装置によって背面から照明される透過型表示部(11)と、を備える透過型表示装置(1)である。
請求項8の発明は、請求項7に記載の透過型表示装置において、前記透過型表示部(11)の前記面光源装置(10)とは反対側に、略四角柱形状の第2単位光学形状(153)が、前記偏向光学シート(14)の前記単位光学形状(143,243)の配列方向とは直交する方向に配列されている視野角拡大シート(15,35)を備えること、を特徴とする透過型表示装置(1)である。
請求項9の発明は、請求項8に記載の透過型表示装置において、前記第2単位光学形状(153)の間の溝となる部分(354)に、拡散材(k)が充填されていること、を特徴とする透過型表示装置(1)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部とを備え、単位光学形状は、光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、入射面に対向し入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、全反射面及び入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、光源部は、単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、単位光学形状の配列方向に平行であって偏向光学シートのシート面に直交する断面において、偏向光学シートに対して、単位光学形状が形成されている面側であって単位光学形状の配列方向の側方側から、単位光学形状配列方向において斜めに光を投射するものとした。
従って、単位光学形状は、その入射面及び全反射面が外側に凸となる曲面又は屈面であるので、単位光学形状配列方向において、略正面方向へ光を偏向して出射し、略正面方向の明るさを維持しつつ、その曲面又は屈面の形状によって出射角度を広げ、適度な視野角を実現することができる。
また、一般的な面光源装置において最も厚さや重量が大きい導光板を使用せずともシート面から略均一な明るさで光を出射できるので、部品点数を抑え、面光源装置の軽量化を実現でき、生産コストを抑えることができる。
(2)単位光学形状は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状において、単位光学形状の頂点と、隣接する単位光学形状の間の接点となる点とを通る線分の長さをLとし、全反射面と線分との距離の最大値をdとするとき、0.05×L≦d≦0.15×Lという関係を満たす。従って、単位光学形状によって、その配列方向において、効率よく光を略正面方向へ偏向し、かつ、適度にその全反射面の曲面によって光が発散されて視野角を広げることができる。
(3)単位光学形状は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、断面形状が、単位光学形状の頂部から頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、頂部の頂点をZ=0として頂部に対して出射側をZ軸の正の方向(Z2側)とし、断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、頂部の頂点をX=0としたときに、頂部側の放物線の式がZ=a1X、底部側の放物線の式がZ=a2X−h2、(ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)であるものとした。従って、単位光学形状によって、その配列方向において、効率よく光を略正面方向へ偏向し、かつ、適度にその全反射面の曲面によって光が発散されて視野角を広げることができる。
(4)単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、光源部から発せられ偏向光学シートに入射する光が単位光学形状の配列方向において偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、単位光学形状の配列方向における偏向光学シートのシート面の略中央において、arctan(1.5×(W/H))≧θ、かつ、α≦70°を満たす。従って、光を効率よく略正面方向へ立ち上げることができ、光の利用効率を高めることができる。
(5)光源部は、偏向光学シートに対して、単位光学形状の配列方向の中央に対向する位置に配置され、光源部から発せられた光は、少なくとも偏向光学シートの光源部側の端部に配置された側面反射部によって正反射されて偏向光学シートに入射する。従って、偏向光学シートよりも背面側の構成を小型化することができ、部品点数を抑え、面光源装置の軽量化、省スペース化を図ることができる。
(6)光源部から発せられた光は、光源部の偏向光学シートとは反対側に配置された板状の背面反射部と、側面反射部とによって反射されて、偏向光学シートに入射する。従って、偏向光学シートよりも背面側の構成を小型化・薄型化することができ、部品点数を抑え、面光源装置の軽量化、省スペース化を図ることができる。
(7)本発明による面光源装置と、面光源装置によって背面から照明される透過型表示部とを備える透過型表示装置であるので、明るく好適な視野角を有し、部品点数を抑え、軽量化を可能な透過型表示装置とすることができる。
(8)透過型表示装置の面光源装置とは反対側に、略四角柱形状の第2単位光学形状が、偏向光学シートの単位光学形状の配列方向とは直交する方向に配列されている視野角拡大シートを備えるので、偏向光学シートでは制御が不十分な、単位光学形状の長手方向における視野角を拡大することができる。
(9)第2単位光学形状の間の溝となる部分に、拡散材が充填されているので、視野角拡大効果をさらに高めることができる。
第1実施形態の面光源装置10及び表示装置1を示す図である。 光源部12を説明する図である。 第1実施形態の偏向光学シート14説明する図である。 第1実施形態の偏向光学シート14に光が入射する様子を示している。 第1実施形態の偏向光学シート14の単位プリズム143の配列方向(画面左右方向)における出射角度分布を示す図である。 第1実施形態の視野角拡大シート15を説明する図である。 視野角拡大シート15から出射する光の様子を示す図である。 第2単位光学形状153の配列方向(画面上下方向)における視野角拡大シート15への入射光と視野角拡大シート15からの出射光の出射角度分布を示す図である。 第2実施形態の偏向光学シート24の単位レンズ243を説明する図である。 単位レンズ243に光が入射する様子を示す図である。 第2実施形態の偏向光学シート24の単位レンズ243の配列方向(画面左右方向)におけるθ=10°(シート面に対する入射角度80°)の光の出射角度分布を示す図である。 第3実施形態の視野角拡大シート35を説明する図である。 変形形態の偏向光学シート44A〜44Cを説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、特許請求の範囲の記載は、シートという記載で統一して使用した。従って、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、偏向光学シートは、偏向光学フィルムとしてもよいし、偏向光学板としてもよい。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の面光源装置10及び表示装置1を示す図である。図1(a)は、面光源装置10を備える表示装置1の斜視図であり、図1(b)は、面光源装置10及び表示装置1の画面左右方向の断面図である。
図1に示す表示装置1は、LCDパネル11、面光源装置10、視野角拡大シート15等を備えた液晶透過型表示装置である。面光源装置(バックライト)10は、LCDパネル11を背面から照明する装置であり、光源部12、反射部13、偏向光学シート14を備えている。
表示装置1は、面光源装置10の発する光によって、LCDパネル11に表示される映像を背面から照明して表示する。
LCDパネル11は、透過型の液晶表示素子を備える透過型表示部である。LCDパネル11は、一対の偏光板112,113とその偏光板112,113間に設けられる液晶層111とを備え、略矩形状の略平板状の部材である。
本実施形態のLCDパネル11は、映像を表示する表示画面(観察領域)が、略矩形状であり、その表示画面サイズが、対角32インチ(700mm×400mm)であり、解像度1920×1080ドットの表示を行うことができる。
なお、図中及び以下の説明において、表示装置1の使用時において、観察者がLCDパネル11を正面から観察した場合の画面上下方向(鉛直方向)をY方向、画面左右方向(水平方向)をX方向、奥行方向(観察画面に直交する方向)をZ方向とする。観察者は、観察者側Z2から背面側Z1に向けて、LCDパネル11の画面の表示を視認する。また、以下の説明中において、特に断りが無い場合、画面左右方向、画面上下方向とは、表示装置1及び面光源装置10の使用状態における画面左右方向(X方向)、画面上下方向(Y方向)であるとする。
LCDパネル11の一対の偏光板112,113のうち、厚み方向(Z方向)において光の入射側(Z1側)となる偏光板を下側偏光板112とし、出射側(Z2側)となる偏光板を上側偏光板113とする。これらの偏光板112,113は、入射した光を直交する2つの偏光成分(P波及びS波)に分け、透過軸と平行な方向の偏光成分(例えば、P波)を透過させ、透過軸に直交する方向(吸収軸に平行な方向)の偏光成分は(例えば、S波)を吸収する機能を有している。本実施形態では、観察者側(Z2側)から見て下側偏光板112の透過軸の方向と上側偏光板113の透過軸の方向とは、直交している。
液晶層111は、1つ1つの画素を形成する領域ごとに電界を印加可能であり、電界が印加されることにより、その領域の液晶の配向が変化する。
LCDパネル11は、一対の偏光板112,113及び液晶層111を備えることにより、以下のように光の透過及び遮断を制御する。
下側偏光板112を透過した特定方向の偏光(例えば、P波)は、液晶層111の電界が印加された領域を通過することにより、その偏光方向が90°回転する。一方、液晶層111の電界が印加されていない領域を、下側偏光板112を透過した特定方向の偏光が透過する場合、その偏光方向は、維持される。
従って、液晶層111への電界の印加の有無によって、下側偏光板112を透過した特定方向の偏光が、液晶層111の出射側に位置する上側偏光板113を透過するか、上側偏光板113で吸収されて遮断されるかを制御できる。
本実施形態のLCDパネル11は、下側偏光板112を透過した特定方向の偏光が電界の印加された領域を透過可能である、所謂、ノーマリブラック型である。
図2は、光源部12を説明する図である。図2(a)は、光源部12及び反射部13をLCDパネル11の法線方向に沿ってLCDパネル11側(Z2側)から見た図である。図2(b)は、光源部12の光源列12A,12Bを説明する図である。なお、図2(b)は、理解を容易にするために、偏向光学シート14のプリズム層142(単位プリズム143)は省略して示している。
光源部12は、LCDパネル11を背面から照明する光を発する部分であり、偏向光学シート14に対して、主として画面左右方向から所定の角度範囲内でシート面に入射するように光を投射する。本実施形態の光源部12は、表示装置1のLCDパネル11の画面左右方向(X方向)の略中央に、画面上下方向(Y方向)沿って点光源121が等間隔で複数配列された光源列12A,12Bを有している。
反射部13は、光を反射する作用を有している。反射部13は、光源部12の背面側(Z1側)に位置する板状の背面部13aと、背面部13aの周縁部となる四方を略囲むように設けられ、背面部13aの周縁部に厚み方向(Z方向)に偏向光学シート14側へ凸となる枠状の側面部13b(13b−1〜13b−4)とを有している。この反射部13は、光を主として鏡面反射(正反射)するものが好ましく、背面部13a及び側面部13bの内側(光源部12側)の面は銀色の塗料を塗布して形成してもよいし、金属膜が設けられていてもよい。
光源列12A,12Bは、所定の間隔で画面上下方向(Y方向)に点光源121が配列されて形成されている。本実施形態の点光源121は、LED光源が用いられているが、これに限らず、レーザー光源等、半値角が約±2〜約±15°の指向性を有する光を発するものを使用することが好ましい。
この光源列12A,12Bは、その発光部が、ぞれぞれ、反射部13の光源列12A,12Bの長手方向に直交する方向の両端部となる側面部13b−1,13b−3側に向いており、図1(b)や図2(b)に示すように、画面左右方向において逆の方向に光を発している。すなわち、画面左右方向(X方向)において、光源列12Aの点光源121は、X1側へ向かって光を出射し、光源列12Bの点光源121は、X2側へ向かって光を出射している。そして、光源列12Aから発せられた光L1は、主として反射部13の背面部13a及び側面部13b−1で反射して偏向光学シート14へ入射する。また、光源列12Bから発せられた光L2は、主として反射部13の背面部13a及び側面部13b−3で反射して偏向光学シート14へ入射する。
この光源列12A,12Bから投射される光の偏向光学シート14への入射角度範囲は、ぞれぞれ、偏向光学シート14の背面外側に位置する仮想光源列12C,12Dから偏向光学シート14へ斜めに出射される光の入射角度範囲に等しい。仮想光源列12C,12Dを実際の光源列として光を投射する場合、その位置は、偏向光学シート14等よりも大きく外側かつ背面側に位置することになり、表示装置1の大型化を招く。しかし、本実施形態では、光源列12A,12Bを反射部13の背面部13aの画面左右方向の略中央に配置し、発せられる光を反射部13の背面部13a及び側面部13bで2回反射することにより、仮想光源列12C,12Dから投射した場合と同様の入射角度範囲で偏向光学シート14へ入射させることを可能とし、光源部12及び反射部13の省スペース化を図っている。
図3は、第1実施形態の偏向光学シート14説明する図である。
図3(a)は、偏向光学シート14の斜視図であり、図3(b)は、単位プリズム143の配列方向に平行かつ偏向光学シート14のシート面に直交する断面の一部を拡大して示している。ここで、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであり、本明細書中、及び、特許請求の範囲においても同一の定義として用いている。例えば、偏向光学シート14のシート面は、偏向光学シート14全体として見たときにおける、偏向光学シート14の平面方向となる面であり、偏向光学シート14の出射面(Z2側の面)14bと平行な面であり、LCDパネル11の観察面と平行な面である。
偏向光学シート14は、その光源部12側(Z1側)の面14aに、単位プリズム143がシート面に沿って一方向(画面左右方向、X方向)に配列された光学シートである。この偏向光学シート14は、単位プリズム143に光源部12からの光が入射し、単位プリズム143の界面で屈折及び全反射されることにより、出射面14bから、単位プリズム143の配列方向(画面左右方向)においてシート面の略法線方向に光を出射する作用を有する。
偏向光学シート14は、基材層141と、プリズム層142とを備えている。
基材層141は、この偏向光学シート14のベース(基材)となる層であり、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材を用いることができる。本実施形態の基材層141は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製の厚さ188μmのシート状の部材を用いている。なお、基材層141は、上記PET樹脂に限らず、ポリカーボネート(PC)樹脂や、アクリル系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂等のシート状の部材を用いてよく、その厚さも、30〜500μmの範囲内で適宜選択してよい。
プリズム層142は、基材層141の光源部12側(Z1側)に一体に設けられ、その光源部12側の面には単位プリズム143が形成されている。
このプリズム層142は、紫外線硬化型樹脂により形成されているが、これに限らず、電子放射線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂等を用いてもよい。本実施形態のプリズム層142は、ウレタンアクリレート樹脂である。
単位プリズム143は、光源部12側(Z1側)に凸となる略二等辺三角柱形状である単位光学形状であり、その長手方向を画面上下方向(Y方向)とし、画面左右方向(X方向)に複数連続して配列されている。また、単位プリズム143の側面143a,143bは、いずれも光源部12側に凸となる曲面となっている。
従って、図3(b)に示すように、単位プリズム143の配列方向に平行であってシート面に直交する断面における単位プリズム143の断面形状は、頂点tを有する略二等辺三角形形状であり、頂点tを挟んで対向する2つの辺(側面143a,143bに相当)は、光源部12側に凸となる曲線となっている。
単位プリズム143の幅(単位プリズム143の配列方向における隣接する単位プリズム143間の接点となる点v間の寸法)はW、単位プリズム143の高さ(シート面の直交方向における頂点tから隣接する単位プリズム143の間の接点vまでの寸法)はHである。また、この単位プリズム143間には平坦部等は設けられておらず、単位プリズム143同士は隣接して配列されており、その配列ピッチPtは、単位プリズム143の幅Wに等しい。
また、この単位プリズム143は、その側面143a,143bは、外側(光源部12側)凸となる曲面(円柱面)であり、その曲率半径はともにRである。従って、この単位プリズム143は、配列方向(X方向)において、Z方向を軸として対称な形状となっている。
本実施形態では、一例として、単位プリズム143の幅及びピッチW=Pt=38μm、高さH=16μm、側面143a,143bの曲率半径Rが45μmである。
この単位プリズム143は、後述の図4に示すように、例えば、光源列12Aからの光は、入射面となる側面143aに入射して屈折し、全反射面となる側面143bで全反射してLCDパネル11側へ出射する。また、光源列12Bからの光は、入射面となる側面143bに入射して屈折し、全反射面となる側面143aで全反射してLCDパネル11側へ出射する。
単位プリズム143は、その配列方向(X方向)においてZ方向を軸として対称な形状となっているので、その配列方向において光源列12A,12Bからの光を均等に出射することができ、明るさの均一性を高める作用を有している。
単位プリズム143の配列方向(X方向)は、下側偏光板112の透過軸の方向と平行又は略平行であり、また、シート面の法線方向から見た場合の、光源部12から反射部13等で反射して単位プリズム143へ向かう光の主たる進行方向(画面左右方向)と略平行である。
この単位プリズム143は、図3(b)に示す断面において、その頂点tと隣接する単位プリズム143間の接点となる点vとを結ぶ線分の長さをL、この線分と側面143a,143bとの間の最大距離をdとしたとき、
0.05×L≦d≦0.15×L
という関係を満たす。
ここで、0.05×L>dとなる場合には、略三角柱状のレンズに近い形状となり、単位プリズム143の側面143a,143bで屈折及び全反射することによってシート面の略正面方向へ出射する光が増えるが、拡散作用が不十分となり、視野角が狭くなる。
また、d>0.15×Lとなる場合には、単位プリズム143の側面143a,143bによって光が発散(拡散)され、偏向光学シート14からの出射光の出射角度が広がり、視野角は広くなるが、正面輝度が低下する。
従って、0.05×L≦d≦0.15×Lという範囲を満たすことが好ましい。本実施形態の単位プリズム143では、d=0.11×Lとなり好ましい範囲を満たしている。
また、単位プリズム143は、単位プリズム143の高さ(偏向光学シートの厚み方向における頂点tと隣接する単位プリズム143との間の接点となる点vとの距離)がHであり、この単位プリズム143の幅がWである。ここで、光源部から発せられ偏向光学シート14に入射する光が単位プリズム143の配列方向において偏向光学シート14のシート面となす角度をθ(図2(b)及び図4参照)とするとき、偏向光学シート14のシート面の単位プリズム143の配列方向における略中央において、
arctan(1.5×(W/H))≧θ
という関係を満たす。ただし、この時、単位プリズム143の底角αは、α≦70°とする。なお、底角αは、図3(b)に示す断面において、点vにおける側面143a,143bの接線がシート面に平行な方向と成す角度である。
arctan(1.5×(W/H))<θとなる場合には、単位プリズム143に一方の側面から入射した光が、他方の側面で全反射せずにLCDパネル11側へシート面に対して大きな出射角度で出射する光が生じる。このような光は、LCDパネル11を斜めに透過し、LCDパネル11の観察者側の面で反射されて光源部12側へ戻され、光の利用効率が低下する。従って、arctan(1.5×(W/H))≧θという関係を満たすことが、光の利用効率を向上させ、明るい照明を実現するために好ましい。
また、上記式を満たしていても、α>70°となる場合には、単位プリズム143の側面で全反射した光がシート面に対して大きな出射角度で出射してしまい、前述のように、LCDパネル11の観察者側の面で反射されて光源部12側へ戻され、光の利用効率が低下する。従って、底角α≦70°とすることが、好ましい。
本実施形態の単位プリズム143は、arctan(1.5×(W/H))=74.32°、単位プリズム143の配列方向における偏向光学シート14のシート面の略中央においてθ=3°であり、arctan(1.5×(W/H))≧θを満たし、かつ、α=50°であり、上述の好ましい範囲を満たしている。
図4は、第1実施形態の偏向光学シート14に光が入射する様子を示している。
図4に示すように、例えば、光源列12Aからの光L1が単位プリズム143に入射する場合、入射面となる側面143aから入射し、全反射面となる側面143bで全反射し、出射側(LCDパネル11側)へ進む。このとき、光L1は、単位プリズム143の配列方向において略正面方向へその向きが偏向されている。
また、光源列12Bからの光L2が単位プリズム143に入射する場合、入射面となる側面143bから入射し、全反射面となる側面143aで全反射し、出射側(LCDパネル11側)へ進む。このとき、光L2は、単位プリズム143の配列方向において略正面方向へその向きが偏向されている。
そして、入射面及び全反射面となる側面143a,143bは、いずれもその形状が外側(光源部12側)に凸となる曲面状であるので、光源部12からの光は、側面143a,143bで屈折及び全反射することによって単位プリズム143の配列方向において、シート面に対する出射角度が適度に広げられる。
図5は、第1実施形態の偏向光学シート14の単位プリズム143の配列方向(画面左右方向)における出射角度分布を示す図である。
図5において、縦軸は相対輝度であり、横軸は出射角度である。この出射角度分布は、暗室条件下において面光源装置10を実際に点灯して、変角光度計(ゴニオフォトメーター 株式会社村上色彩技術研究所)によってその出射角度分布を測定した結果を示している。なお、測定は、この面光源装置10の偏向光学シート14の画面上下方向及び画面左右方向の中央となる中央部と、画面左右方向の端部であって画面上下方向の中央となる端部の2ヵ所について行った。
図5に示すように、偏向光学シート14を用いることにより、画面左右方向(X方向)における出射角度分布は、画面左右方向の位置に依らず(すなわち、光源部からの光のシート面に対する入射角度に関わらず)略同様な分布を示した。また、中央部及び端部において、その半値角は約±30〜35°となり、好適な広い視野角を得ることができた。さらに、端部及び中央部におけるピーク輝度も略等しく、画面左右方向において明るさのムラが改善されている。
図6は、第1実施形態の視野角拡大シート15を説明する図である。
図6(a)は、視野角拡大シート15の斜視図であり、図6(b)は、視野角拡大シート15のシート面に直交し、第2単位光学形状153の配列方向に平行な断面の一部を拡大して示している。
視野角拡大シート15は、LCDパネル11よりも観察者側(Z2側)に配置され、画面上下方向における視野角を広げる作用を有する光学シートである。
視野角拡大シート15は、基材層151と、光学形状層152とを有している。
基材層151は、この視野角拡大シート15のベース(基材)となる部材であり、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材を用いることができる。本実施形態の基材層151は、PET樹脂製の厚さ188μmのシート状の部材を用いている。なお、これに限らず、基材層151は、PC樹脂や、アクリル系樹脂、TAC樹脂等の樹脂製のシート状の部材を用いることができ、その厚さも30〜500μmの範囲内で適宜選択して用いることができる。
光学形状層152は、紫外線硬化型樹脂製であり、基材層151の観察者側(Z2側)に一体に形成されている。なお、光学形状層152は、紫外線硬化型樹脂に限らず、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂等により形成してもよい。
光学形状層152は、その観察者側(Z2側)の面に、シート面に沿って第2単位光学形状153が画面上下方向(Y方向)に複数配列されている。
第2単位光学形状153は、略四角柱形状であり、画面左右方向(X方向)を長手方向として画面上下方向(Y方向)に複数配列されている。この第2単位光学形状153は、図6(b)に示すように、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面における断面形状が略等脚台形形状であり、観察者側(Z2側)の頂面153aの幅W3が、LCDパネル11側の谷底となる点v3間の幅W4に比べて小さい。この第2単位光学形状153の配列ピッチは、Pt3であり、このピッチPt3は、幅W4に等しい。また、第2単位光学形状153の高さ(厚み方向における頂面153aと谷底となる点v3との距離)はH3である。
本実施形態の第2単位光学形状153は、配列ピッチPt3が40μm、高さH3が100μm、頂面153aの幅W3が20μm、底角βが約85°である。
なお、図6(b)では、視野角拡大シート15の第2単位光学形状の頂面153a及び側面153b,153cは、平面状である例を示したが、これに限らず、外側に凸となる曲面や屈面としてもよい。
図7は、視野角拡大シート15から出射する光の様子を示す図である。
図7では、視野角拡大シート15の画面上下方向(Y方向)に平行であって、シート面に直交する断面を拡大し、視野角拡大シート15の第2単位光学形状153から出射する光の様子を模式的に示している。
LCDパネル11から視野角拡大シート15に入射する光は、画面上下方向において視野角拡大シート15のシート面に対する入射角度が±20°の範囲内となっている。これが、光源部12の発する光の指向性が高く、単位プリズム143は主として画面左右方向の光線制御作用を発揮し、画面上下方向への光線制御作用が小さいこと等によるものである。
図7に示すように、画面上下方向においてシート面に対して約0°〜約20°の入射角度で入射した光の一部は、そのまま頂面153aから略正面方向へ出射される。また、その他の光は、第2単位光学形状153の側面153b,153cによって全反射して頂面153aから出射することにより、視野角拡大シート15のシート面に対する出射角度が大きくなる。
図8は、第2単位光学形状153の配列方向(画面上下方向)における視野角拡大シート15への入射光と視野角拡大シート15からの出射光の出射角度分布を示す図である。
図8において、縦軸は相対輝度であり、横軸は第2単位光学形状153の配列方向(画面上下方向)における視野角拡大シート15のシート面に対する出射角度である。
この出射角度分布は、暗室条件下において透過型表示装置1を白色表示して面光源装置10を実際に点灯し、変角光度計(ゴニオフォトメーター 株式会社村上色彩技術研究所)によってその出射角度分布を測定した結果を示している。なお、測定は、この透過型表示装置1の偏向光学シート14の画面上下方向及び画面左右方向の中央となる中央部について行った。また、入射光に関しては、視野角拡大シート15を外した状態で測定をおこなった。
図8に示すように、入射光の画面上下方向の半値角は、約±17°であったが、視野角拡大シート15により、拡散されて視野角特性が広がり、画面上下方向の半値角を約±30°に広げることができた。これによって、本実施形態では、画面上下方向においても好ましい視野角を得ることができる。
以上のことから、本実施形態によれば、導光板を使用せず、部品点数を抑え、軽量、かつ、安価に製造できる面光源装置を提供できる。しかも、この面光源装置は、光源部12からの光を効率よく略法線方向へ収束することができ、明るく、かつ画面左右方向(単位プリズムの配列方向)にいて好適な視野角を実現できる。
また、本実施形態によれば、視野角拡大シート15により、画面上下方向(第2単位光学形状153の配列方向)にLCDパネルからの光が広げられるので、画面上下方向の視野角も広げることができる。従って、本実施形態によれば、画面上下方向及び画面左右方向において、輝度を低下させることなく、好ましい視野角を有する表示装置1を得ることができる。
さらに、本実施形態によれば、光源部12からの光を反射部13の背面部13a及び側面部13bで反射させることにより、仮想光源列12C,12Dの位置と同様の位置から光を偏向光学シート14へ投射した場合と同様の入射角度範囲で偏向光学シート14へ入射させることができ、面光源装置10及び表示装置1の薄型化及び筐体の小型化を実現できる。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態の偏向光学シート24の単位レンズ243を説明する図である。
第2実施形態の偏向光学シート24は、プリズム層142ではなく単位レンズ243が形成されたレンズ層242を備える点が異なる以外は、第1実施形態の偏向光学シート14と略同様の形態である。従って、第1実施形態の偏向光学シート14と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態の偏向光学シート24は、第1実施形態の偏向光学シート14と同様に、面光源装置10及び透過型表示装置1に用いることができる。
偏向光学シート24は、基材層141及び基材層141の光源部12側(Z1側)に形成されるレンズ層242を有する。レンズ層242の光源部12(Z1側)の面には、単位レンズ243が画面左右方向(X方向)に複数配列されている。
単位レンズ243は、光源部12側に凸となる柱形状の単位光学形状であり、画面上下方向を長手方向とし、画面左右方向に隣接して複数配列されている。この単位レンズ243は、配列方向に平行であってシート面に直交する断面での断面形状が、2つ以上の放物線を重ねて形成される形状となっている。
図9では、この単位レンズ243の配列方向に平行であって、シート面に直交する断面の一部を拡大して示している。図9に示すように、この単位レンズ243の断面形状は、2つの放物線のそれぞれ一部によって形成されている。
この単位レンズ243の頂部243tは、放物線の頂点となっているので、従来の三角柱形状の単位プリズムのような明確な稜線を成していない。なお、頂部243tとは、Z座標が最も小さい部分であり、具体的には、この部分を形成する放物線の頂点であり、この単位レンズ243の頂点tを含む領域となっている。
さらに、単位レンズ243の断面形状をより詳しく説明する。図9では、この単位レンズ243の配列方向をX軸とし、長手方向をY軸とし、高さ方向をZ軸とする。なお、高さ方向となるZ軸方向において、光源部12側を負の方向とし、LCDパネル11側(出射側)を正の方向とする。
図9に示すように、単位レンズ243の形状は、2つの放物線のそれぞれ一部を用いた形状であり、頂部243t側の形状が、第1の放物線P1の一部からなり、この頂部243tよりも出射側となる底部243u側が、第2の放物線P2の一部からなっている。
これらの放物線P1及びP2の交点は、頂部243tと底部243uとの間に存在する。放物線P1,P2の交点を、そのままの交点とした場合、微分不可能な外側に尖った突点が生じるが、本実施形態では、この交点の近傍は曲線で滑らかに(微分不可能に)接続した接続部243cとなっている。この接続部243cとしては、円、楕円、放物線、双曲線、スプライン曲線その他自由曲線等、任意の曲線を用いてよい。また、単位レンズ243は、突点があるままの形状としてもよい。
接続部243cの寸法は、例えば、単位レンズ243の高さHに対して、5〜20%の範囲内とすることができる。また、本実施形態のように、2つ以上の放物線を用いた場合、接続部243cのような放物線以外の曲線が、単位レンズ243の輪郭線の主要な部分を占めなければ(すなわち、接続部243cの寸法が、単位レンズ243の断面形状の輪郭線の全長に対して最大でも50%以下であれば)、円や楕円等のその他の曲線から描かれる部分があってもよい。
2つの放物線P1,P2は、X軸方向では共に頂点座標X=0を有する。
また、2つの放物線P1,P2は、Z軸方向では、頂部243t側の放物線P1の頂点が座標Z=0を有し、底部243u側の放物線P2の頂点が座標Z=−h(ただし、hは正の数)を有する。これにより、放物線P1と放物線P2とが、接続部243cの領域で交差する。
ここで、Z軸に関して左右対称であり、X=0が常に頂点となる放物線は、その放物線式として、関数Z(X)=aX−hで表される。
従って、放物線P1の式は、Z(X)=a1X−h1であり、放物線P2の式は、Z(X)=a2X−h2となる。
ここで、係数a1,a2及びh1,h2について、h1=0、h2>0となり、0<a1<a2となる条件を満たす。従って、放物線P1の式は、Z(X)=a1Xであり、放物線P2の式は、Z(X)=a2X−h2となり、X=0に頂点を有する放物線によって形成される単位レンズ243の図9に示すXZ平面での断面形状は、左右対称となっている。また、係数a1,a2の条件は、相対的に、頂部243t側の放物線P1の方が曲率が小さく(傾斜が緩慢)、底部243u側の放物線P2の方が、曲率が大きく(傾斜が急峻)なるように選択される。
なお、接続部243cの位置は、単位レンズ243の高さH方向の位置で示せば、高さHの底部B側から、例えば、25〜75%の範囲内とすることができる。
また、放物線式におけるh1,h2は、異なる放物線P1,P2同士が交差するように設定される。放物線P1,P2同士の交点の位置(Z座標数値、X座標数値)は、このh1,h2と係数a1,a2の値によって適宜設定できる。
この単位レンズ243は、その基材層141側(出射側)となる底部243uの幅(配列方向における隣接する単位レンズ243間の接点v間の寸法)Wと、高さ(シート面の直交方向における点vと頂点tとの間の距離)Hとの関係は、W/2≧Hとすることが、正面輝度を高く維持する観点から好ましい。
W/2<Hとなる場合には、視野角を広げることができるが、正面輝度が低下する。また、このような形状とする場合には、単位レンズ243は、隣接する単位レンズ243と干渉する(又は、隣接する単位レンズ243の影になる)ために、レンズ機能が有効に機能せず、光の利用効率が低下してしまう。
従って、正面輝度を維持し、光の利用効率を高める観点から、W/2≧Hとすることが、正面輝度を高く維持する観点から好ましい。
さらに、本実施形態の偏向光学シート24は、前述の第1実施形態の偏向光学シート14と同様に、光源部12から発せられ、偏向光学シート24に入射する光L3が単位レンズ243の配列方向において偏向光学シート24のシート面となす角度をθ(図9参照)とするとき、単位レンズ243の配列方向における偏向光学シート24のシート面の略中央において、arctan(1.5×(W/H))≧θ、かつ、底角α≦70°という関係を満たしている。本実施形態の単位レンズ243では、arctan(1.5×(W/H))=71,6°、単位レンズ243の配列方向における偏向光学シート24のシート面の略中央においてθ=10°であり、arctan(1.5×(W/H))≧θを満たし、かつ、α=69°であり、上述の好ましい範囲を満たしている。
単位レンズ243は、図9に示すように、単位レンズ243間に隙間なく配列することが、光の素通りを防ぐことができ好ましい。従って、単位レンズ243の配列ピッチPtは、底部243uの幅Wに等しい。
また、放物線式における係数a1,a2は、長さの単位をμmとしたときに、例えば、頂部243t側の放物線P1の放物線式の係数a1は、0.01≦a1≦0.06、とし、底部243u側の放物線P2の放物線式の係数a2は、0.01≦a2≦0.06とし、a1<a2として、この範囲内でa1とa2の値を設定するとよい。係数a1,a2がこの範囲を満たすことにより、正面輝度を高く維持しながら、適度な視野角を実現でき、また、輝度ムラの低減及び明るさの面均一性を向上させることができる。一例として、頂部243t側の係数a1は、0.02、底部243u側の係数a2は、0.05としてもよい。なお、長さの単位をmmとした場合は、a1,a2の上記の値は、1000倍となる(このとき、h1,h2は、当然1/1000の値となる)。
以上のような単位レンズ243の寸法は、例えば、幅W=20〜200μm、高さH=10〜100μm等である。一例としては、幅W=50μm、高さH=25μmであり、このとき、W=2Hとなる。このとき、単位レンズ243を隙間なく配列した場合、配列ピッチPt=50μmである。
また、このとき、頂点t及び点vを通る線分の長さLと、この直線に対して最も離れた距離となる点での距離dに関して、単位レンズ243は、0.05×L≦d≦0.15×Lを満たしている。
本実施形態の単位レンズ243では、d=0.12×Lである。
なお、本明細書において、放物線とは、数学的概念としての厳密な意味での放物線のみには限定されないものとし、厳密な放物線にわずかに変調を加えたものも包含されるものとする。例えば、
(1)厳密な意味での放物線を折れ線近似したもの、具体的には、
(1−1)放物線上に配列した離散的な複数(好ましくは10以上)の点について、隣接した点同士を線分で結んだ多角形
(1−2)放物線に内接する多角形(好ましくは10角形以上)
(1−3)放物線に外接する多角形(好ましくは10角形以上)
(2)放物線の一部区間又は全区間において、変形を加えて放物線からわずかに変位(好ましくは、各Z座標値の5%以内)させた曲線
等が挙げられる。
本発明において、これらの厳密な放物線を変調したものの中で、得られた光学シートの光学特性が厳密な放物線を用いたものと実用上で有意差のない、かつ、本願発明の作用効果を奏するものであれば、本発明における「放物線」に包含されるものとする。
図10は、単位レンズ243に入射する光の様子を示す図である。図10では、一例として、光源列12Aからの光を示している。
図9中の光L3及び図10に示すように、光源部12(光源列12A)からの光は、画面左右方向(単位レンズ243の配列方向)において、単位レンズ243の側面243aの頂部243tに入射して屈折し、対向する側面243bの底部243uで全反射して略正面方向へ出射する。なお、光源列12Bからの光は、これとは反対に、単位レンズ243の側面243bの頂部243tに入射して屈折し、対向する側面243aの底部243uで全反射して略正面方向へ出射する。このとき、頂部243t及び底部243uを有する側面243a,243bは、いずれも光源部12側へ凸となる曲面となっている。従って、単位レンズ243の配列方向において、略正面方向へ出射しながらも適度にその出射角度方向を広げることができる。
光源部12から発せられた光が、偏向光学シート24に入射する際に単位レンズ243の配列方向においてそのシート面方向となす角度θは、主として約2〜14°の範囲内(すなわち、シート面に対する入射角度約76〜88°範囲内)であり、図10に示すように、この角度範囲内で入射する光は、いずれも効率よく略正面方向へ適度に拡散されながら出射されている。
図11は、第2実施形態の偏向光学シート24の単位レンズ243の配列方向(画面左右方向)におけるθ=10°(シート面に対する入射角度80°)の光の出射角度分布を示す図である。
ここでは、暗室環境下において、第2実施形態の偏向光学シート24の中央部(画面上下方向及び画面左右方向の中央)に、θ=10°(シート面に対する入射角度80°)となる平行光を画面左右方向(X方向)両側から入射させ、その光の画面左右方向(単位レンズ243の配列方向)における出射角度分布を測定した。この測定に用いた機器等は、前述の第1実施形態における面光源装置10の出射角度分布の測定方法と同じである。
図11に示すように、画面左右方向(X方向)の両側からθ=10°(シート面に対する入射角度80°)で入射した平行光は、この偏向光学シート24によって、その単位レンズ243の配列方向(画面左右方向)において、シート面に対して略正面方向へ光が立ち上げられ、かつ、半値角も約±12°程度へ広げられている。実際の面光源装置においては、光源部12からの光は、偏向光学シート24に対して、主として角度θ=約2〜14°(シート面に対する入射角度約76〜88°)の範囲内で入射し、図10に示すように、略正面方向へ立ち上げられ、適度に画面左右方向へ広げられる。従って、偏向光学シート24によって、略正面方向の輝度向上と好適な視野角を実現できる。
よって、上述のような単位レンズ243を有する偏向光学シート24とした場合にも、画面左右方向(単位レンズ243の配列方向)における正面輝度を高く維持しながら、視野角を適度に広げることができる。
さらに、2つの放物線P1,P2を用いて頂部243t及び底部243uの輪郭を形成しているので、その単位レンズ243の形状を容易に設計変更することができ、屈折率や主たる光の入射角度等に合わせて、所望する光学性能を得ることができる。
(第3実施形態)
図12は、第3実施形態の視野角拡大シート35を説明する図である。
図12では、視野角拡大シート35の第2単位光学形状153の配列方向(画面上下方向)に平行であってシート面に直交する断面の一部を拡大して示している。
第3実施形態の面光源装置は、第1実施形態の面光源装置10と同様の形態である。第3実施形態の表示装置は、第1実施形態に示した視野角拡大シート15に換えて視野角拡大シート35を備えている点が異なる以外は、第1実施形態の表示装置1と略同様の形態である。従って、第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第3実施形態の視野角拡大シート35は、第2単位光学形状153間の溝部分(谷部分)354に、拡散材kが充填され、第2単位光学形状153よりも観察者側(Z2側)に表面機能層355が積層されている。
拡散材kは、光を拡散する作用を有する粒状の部材である。この拡散材kは、アクリル系樹脂やシリコン系樹脂等の樹脂製のものを用いてもよいし、ガラス等の無機系材料によって形成されたものを用いてもよい。拡散材は、その平均粒径が1〜数十μm範囲内で適宜選択して使用してよい。
この拡散材kは、上述のように、第2単位光学形状153間にそのまま充填してもよいし、第2単位光学形状153よりも低屈折率であって拡散材kを含有する樹脂をワイピング(又はスキージング)する等により、第2単位光学形状153間に充填してもよい。また、拡散材kを含有する樹脂等を、第2単位光学形状153間の谷部(溝部分354)を充填し、かつ、第2単位光学形状153の頂面153a被覆するように塗布してもよい。なお、溝部分354と第2単位光学形状153(光学形状層152)の屈折率とを、異なる材料で形成することにより、溝部分354と第2単位光学形状153との界面で生じる反射を利用することができ、光の制御をすることが可能となる。さらに、拡散材kに加えて、黒色等の暗色系ビーズを充填し、外光によるコントラスト低下を抑制してもよい。
表面機能層355は、第2単位光学形状153よりも出射側に配置されるシート状の部材である。この表面機能層355は、第2単位光学形状153間に充填された拡散材の脱落を防止する機能を有している。
本実施形態の表面機能層355は、ハードコート機能及び防眩機能を有し、表示装置1の観察画面の耐傷性を向上させ、かつ、画面のぎらつき等を低減している。なお、表面機能層355は、これに限らず、例えば、反射防止機能や、紫外線吸収機能、防汚機能等を有する形態としてもよく、表示装置1として所望する光学性能や使用環境等に合わせて適宜選択できる。
なお、この第3実施形態に示す視野角拡大シート35は、第2実施形態に示した偏向光学シート24を備える面光源装置及び表示装置にも適用できる。
上述のような視野角拡大シート35とすることにより、第2単位光学形状153に入射する光のうち、その側面153b,153c等に臨界角未満の角度で入射する一部の光は、溝部分354の拡散材kで拡散されて出射する。これにより、視野角を広げることができ、光を有効に利用できる。また、側面153b,153cに臨界角未満の角度で入射し、側面153b,153cで屈折して正面方向から離れた方向へ出射する光のピークを拡散して低減することができる。
さらに、表面機能層355等を設けることにより、画面のちらつきの低減や耐傷性等を向上でき、表示装置の品質を向上できる。
(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において偏向光学シート14,24の基材層141は、拡散材を含有していない形態を示したが、これに限らず、例えば、基材層141は、略均一に分散された拡散材を含有する樹脂製等のシート状の部材としてもよい。また、基材層141は拡散材を含有せず、第1実施形態の偏向光学シート14のプリズム層142や第2実施形態の偏向光学シート24のレンズ層242が拡散材を含有する形態としてもよい。
さらに、偏向光学シート14,24は、以下の図13に示すような変形形態の偏向光学シート44A〜44Cのように、マット層を有する形態としてもよい。マット層とは、母材中に微小粒な粒子を混入させ、当該粒子を母材表面から突出させることにより粗面を形成する層である。このようなマット層としては公知のものを適用することが可能である。
図13は、変形形態の偏向光学シート44A〜44Cを説明する図である。
例えば、図13(a)に示すように、基材層141のLCDパネル11側に、マット層444を設けた偏向光学シート44Aとしてもよい。なお、これに限らず、例えば、マット層444を偏向光学シート14,24とは別体とし、偏向光学シート14,24と下側偏光板112との間に配置してもよい。
また、図13(b)に示すように、マット層444を、基材層141のプリズム層142側に設けた偏向光学シート44Bとしてもよい。
さらに、例えば、図13(c)に示すように、偏向光学シート44Cを、拡散材を含有する熱可塑性樹脂を押し出し形成して形成された、内添型の単層の偏向光学シート44Cとしてもよい。
これらの形態とすることにより、面光源装置10から出光する光を所望のものに制御することができる。すなわち、適度に正面方向へ集光して正面輝度を上げつつ、拡散による視野角拡大効果を得ることができる。
なお、図13において、偏向光学シート44A〜44Cは、前述の第1実施形態の偏向光学シート14のように単位プリズム143が光源部12側に複数形成されている例を示したが、これに限らず、例えば、前述の第2実施形態の偏向光学シート24のように、単位レンズ243が光源部12側に複数形成されている形態としてもよい。
(2)各実施形態において、単位光学形状である単位プリズム143,単位レンズ243は、紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂により形成される例を示したが、これに限らず、例えば、アクリル系樹脂や、PC系樹脂、PE系樹脂等の熱可塑性樹脂や、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等の熱硬化型樹脂、ガラスやセラミック等の無機系材料等を用いて形成してもよい。
また、使用する材料に応じて、その形成方法も、熱プレス法や、電離放射線硬化形樹脂を用いた2P法(フォトポリマー法)、射出成形等の各種形成方法を選択することができる。
さらに、各実施形態において、偏向光学シート14,24は、基材層141とプリズム層142又はレンズ層242とを備える多層構造である例を示したが、これに限らず、例えば、単層としてもよい。
なお、各実施形態に示した視野角拡大シート15,35についても同様に、その材料や形成方法、単層又は多層の層構造等を適宜選択して形成することができる。
(3)第1実施形態において、側面143a,143bは、曲率半径Rの円柱面である例を示したが、これに限らず、楕円柱面や自由曲面等他の曲面としてもよいし、屈面から形成されていてもよい。
また、第2実施形態において、単位レンズ243は、その配列方向に平行かつシート面に直交する断面形状が、2つの放物線P1,P2によって形成される例を示したがこれに限らず、3つ以上の放物線によって形成される形状としてもよい。
また、単位レンズ243は、その配列方向に平行かつシート面に直交する断面形状が、2つ以上のカテナリー曲線(懸垂曲線)から形成される形態としてもよい。
(4)各実施形態において、表示装置が視野角拡大シート15,35を備える例を示したが、これに限らず、視野角拡大シート15,35を備えない形態としてもよい。この場合、上下方向の視野角は、視野角拡大シート15,35を備えた場合に比べて小さくなるが、人間の眼球は画面左右方向に並んでおり、通常想定される使用状態では、画面左右方向における視野角の方が、画面上下方向における視野角よりも重要視される場合が多いので、視野角拡大シート15,35を備えない形態としても、大幅にその品位が低下することはない。従って、表示装置1の所望される光学性能や使用環境等に応じて、視野角拡大シート15,35を設けない形態としてもよい。このような形態とすることにより、表示装置の更なる薄型化、軽量化を実現でき、安価に表示装置を提供できる。
また、視野角拡大シート15,35を設けず、LCDパネル11よりも観察者側(Z2側)に、汎用の拡散シート等を配置してもよいし、ハードコート機能等を有する表面機能層355のみをLCDパネル11よりも観察者側に配置してもよい。
さらに、第1実施形態の視野角拡大シート15の観察者側(Z2側)に表面機能層355を積層した形態としてもよい。
(5)各実施形態において、LCDパネル11と偏向光学シート14,24との間には他の光学シートを配置しない例を示したが、これに限らず、他の光学シート(例えば、拡散シートや、出射側にレンズ形状やプリズム形状が形成された光学シート)を、偏向光学シート14,24とLCDパネル11の間に配置してもよい。
(6)各実施形態において、光源部12の光源列12A,12Bは、長手方向(点光源121の配列方向)を画面上下方向とする例を挙げて説明したが、これに限らず、例えば、長手方向(点光源121の配列方向)を画面左右方向とし、反射部13の背面部13aの画面上下方向の中央に配置される形態としてもよい。このとき、偏向光学シート14,24は、単位プリズム143,単位レンズ243の配列方向を画面上下方向とし、視野角拡大シート15,35は、第2単位光学形状153の配列方向を画面左右方向とすればよい。
(7)各実施形態では、偏向光学シート14,24とLCDパネル11と視野角拡大シート15,35とは別体である例を示したが、これに限らず、例えば、一体として形成してもよい。例えば、偏向光学シート14,24の基材層141と下側偏光板112を一体に積層し、視野角拡大シート15,35の基材層151と上側偏光板113とを一体に積層してもよい。また、例えば、プリズム層142、レンズ層242をLCDパネル11の下側偏光板112の光源部12側に一体に形成し、光学形状層152をLCDパネル11の上側偏光板113の観察者側に一体に形成することにより、さらに部材点数を減らし、薄型化、軽量化を図ることができる。また、このように一体となったLCDパネル11を光源部12及び反射部13の上に配置するだけでよく、製造が容易に行える。さらに、前述のように偏光板112,113にレンズ層242やプリズム層142、光学形状層152を形成する場合には、一般的に、LCDパネル11では、下側偏光板112の延伸軸が画面上下方向であり、上側偏光板113の延伸軸が画面左右方向である場合が多いので、各偏光板の延伸軸と各単位レンズ等の長手方向が一致し、製造が容易に行える。
(8)各実施形態において、単位光学形状である単位プリズム143及び単位レンズ243は、その配列方向において、Z方向を軸として対称である例を示したが、これに限らず、非対称な形状としてもよい。
特に、光源部12が光源列を1列しか備えていない場合には、非対称な形状として収束性能等の向上を図ってもよい。
(9)各実施形態において、視野角拡大シート15の第2単位光学形状153は、その断面形状が、観察者側の幅がLCDパネル11側の幅よりも小さい等脚台形形状である例を示したが、これに限らず、例えば、非等脚台形としてもよい。また、第2単位光学形状153は、頂面153a等、一部が曲面から形成されていてもよいし、六角柱形状等の多角柱形状としてもよい。例えば、頂面153aを観察者側に凸となる曲面とすることにより、視野角拡大作用をさらに高めることができる。さらに、視野角拡大シート15の厚み方向(Z方向)の向きを逆として配置する等して、第2単位光学形状153は、その断面形状を観察者側の幅がLCDパネル11側の幅よりも大きい略台形形状としてもよい。この場合には、コントラストを向上させることができる。
(10)各実施形態において、光源部12は、2つの光源列12A,12Bを有する例を挙げたが、これに限らず、例えば、1つの光源列としてもよい。このとき、光源列の配置される位置は、画面左右方向の中央に限らず、適宜選択して配置してよい。
また、各実施形態において、光源部12の点光源121は、LED光源を用いる例を示したが、これに限らず、例えば、ある程度指向性の高い光源を用いることが好ましく、例えば、レーザー光線を発する光源としてもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 表示装置
10 面光源装置
11 LCDパネル
12 光源部
12A,12B 光源列
121 点光源
13 反射部
14,24 偏向光学シート
141 単位プリズム
15,35 視野角拡大シート

Claims (9)

  1. 透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、
    片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、
    前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、
    を備え、
    前記単位光学形状は、
    光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、
    前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、
    前記光源部は、
    前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、
    前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、
    前記単位光学形状は、
    その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、その断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、前記断面形状が、前記単位光学形状の頂部から前記頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、
    前記頂部の頂点をZ=0として前記頂部に対して出射側をZ軸の正の方向とし、前記断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、前記頂部の頂点をX=0としたときに、
    前記頂部側の放物線の式がZ=a1X
    前記底部側の放物線の式がZ=a2X −h2、
    (ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)
    であること、
    を特徴とする面光源装置。
  2. 透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、
    片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、
    前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、
    を備え、
    前記単位光学形状は、
    光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、
    前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、
    前記光源部は、
    前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、
    前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、
    前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における前記単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、前記光源部から発せられ前記偏向光学シートに入射する光が前記単位光学形状の配列方向において前記偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、
    前記単位光学形状の配列方向における前記偏向光学シートのシート面の略中央において、
    arctan(1.5×(W/H))≧θ
    かつ、α≦70°
    を満たすこと、
    を特徴とする面光源装置。
  3. 透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、
    片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、
    前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、
    を備え、
    前記単位光学形状は、
    光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、
    前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、
    前記光源部は、
    前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、
    前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、
    前記単位光学形状は、
    その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、その断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、前記断面形状が、前記単位光学形状の頂部から前記頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、
    前記頂部の頂点をZ=0として前記頂部に対して出射側をZ軸の正の方向とし、前記断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、前記頂部の頂点をX=0としたときに、
    前記頂部側の放物線の式がZ=a1X
    前記底部側の放物線の式がZ=a2X −h2、
    (ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)
    であり、
    前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における前記単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、前記光源部から発せられ前記偏向光学シートに入射する光が前記単位光学形状の配列方向において前記偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、
    前記単位光学形状の配列方向における前記偏向光学シートのシート面の略中央において、
    arctan(1.5×(W/H))≧θ
    かつ、α≦70°
    を満たすこと、
    を特徴とする面光源装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
    前記単位光学形状は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状において、前記単位光学形状の頂点と、隣接する前記単位光学形状の間の接点となる点とを通る線分の長さをLとし、前記全反射面と前記線分との距離の最大値をdとするとき、
    0.05×L≦d≦0.15×L
    という関係を満たすこと、
    を特徴とする面光源装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
    前記光源部は、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状の配列方向の中央に対向する位置に配置され、
    前記光源部から発せられた光は、少なくとも前記偏向光学シートの光源部側の端部に配置された側面反射部によって正反射されて前記偏向光学シートに入射すること、
    を特徴とする面光源装置。
  6. 請求項5に記載の面光源装置において、
    前記光源部から発せられた光は、前記光源部の前記偏向光学シートとは反対側に配置された背面反射部と、前記側面反射部とによって反射されて、前記偏向光学シートに入射すること、
    を特徴とする面光源装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の面光源装置と、
    前記面光源装置によって背面から照明される透過型表示部と、
    を備える透過型表示装置。
  8. 請求項7に記載の透過型表示装置において、
    前記透過型表示部の前記面光源装置とは反対側に、略四角柱形状の第2単位光学形状が、前記偏向光学シートの前記単位光学形状の配列方向とは直交する方向に配列されている視野角拡大シートを備えること、
    を特徴とする透過型表示装置。
  9. 請求項8に記載の透過型表示装置において、
    前記第2単位光学形状の間の溝となる部分に、拡散材が充填されていること、
    を特徴とする透過型表示装置。
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