JP5699375B2 - 面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents
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Description
この導光板方式のエッジライト型の面光源装置は、直下型の面光源装置に比べて、面光源装置自体の厚さを薄くできるといった利点を有し、広く利用されている。
さらに、面光源装置の光学的な性能として、光源からの光を効率よく収束し、映像の輝度を高め、かつ、好適な視野角を実現することは、常々求められることである。
るために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるもの
ではない。
請求項1の発明は、透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、片面に単位光学形状(143,243)が複数配列された偏向光学シート(14,24)と、前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部(12)と、を備え、前記単位光学形状は、光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面(143a,143b、243a,243b)と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面(143b,143a、243b,243a)とを有し、前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、前記光源部は、前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列(12A,12B)を有し、前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、前記単位光学形状は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、その断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、前記断面形状が、前記単位光学形状の頂部から前記頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、前記頂部の頂点をZ=0として前記頂部に対して出射側をZ軸の正の方向とし、前記断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、前記頂部の頂点をX=0としたときに、前記頂部側の放物線の式がZ=a1X 2 、前記底部側の放物線の式がZ=a2X 2 −h2、(ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)であること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項2の発明は、透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、を備え、前記単位光学形状は、光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、前記光源部は、前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における前記単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、前記光源部から発せられ前記偏向光学シートに入射する光が前記単位光学形状の配列方向において前記偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、前記単位光学形状の配列方向における前記偏向光学シートのシート面の略中央において、arctan(1.5×(W/H))≧θ、かつ、α≦70°を満たすこと、を特徴とする面光源装置である。
請求項3の発明は、透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、を備え、前記単位光学形状は、光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、前記光源部は、前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、前記単位光学形状は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、その断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、前記断面形状が、前記単位光学形状の頂部から前記頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、前記頂部の頂点をZ=0として前記頂部に対して出射側をZ軸の正の方向とし、前記断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、前記頂部の頂点をX=0としたときに、前記頂部側の放物線の式がZ=a1X 2 、前記底部側の放物線の式がZ=a2X 2 −h2、(ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)であり、前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における前記単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、前記光源部から発せられ前記偏向光学シートに入射する光が前記単位光学形状の配列方向において前記偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、前記単位光学形状の配列方向における前記偏向光学シートのシート面の略中央において、arctan(1.5×(W/H))≧θ、かつ、α≦70°を満たすこと、を特徴とする面光源装置である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の面光源装置において、前記光源部(12)から発せられた光は、前記光源部の前記偏向光学シート(14)とは反対側に配置された背面反射部(13a)と、前記側面反射部(13b)とによって反射されて、前記偏向光学シートに入射すること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項8の発明は、請求項7に記載の透過型表示装置において、前記透過型表示部(11)の前記面光源装置(10)とは反対側に、略四角柱形状の第2単位光学形状(153)が、前記偏向光学シート(14)の前記単位光学形状(143,243)の配列方向とは直交する方向に配列されている視野角拡大シート(15,35)を備えること、を特徴とする透過型表示装置(1)である。
請求項9の発明は、請求項8に記載の透過型表示装置において、前記第2単位光学形状(153)の間の溝となる部分(354)に、拡散材(k)が充填されていること、を特徴とする透過型表示装置(1)である。
(1)透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部とを備え、単位光学形状は、光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、入射面に対向し入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、全反射面及び入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、光源部は、単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、単位光学形状の配列方向に平行であって偏向光学シートのシート面に直交する断面において、偏向光学シートに対して、単位光学形状が形成されている面側であって単位光学形状の配列方向の側方側から、単位光学形状配列方向において斜めに光を投射するものとした。
従って、単位光学形状は、その入射面及び全反射面が外側に凸となる曲面又は屈面であるので、単位光学形状配列方向において、略正面方向へ光を偏向して出射し、略正面方向の明るさを維持しつつ、その曲面又は屈面の形状によって出射角度を広げ、適度な視野角を実現することができる。
また、一般的な面光源装置において最も厚さや重量が大きい導光板を使用せずともシート面から略均一な明るさで光を出射できるので、部品点数を抑え、面光源装置の軽量化を実現でき、生産コストを抑えることができる。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、特許請求の範囲の記載は、シートという記載で統一して使用した。従って、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、偏向光学シートは、偏向光学フィルムとしてもよいし、偏向光学板としてもよい。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
図1は、第1実施形態の面光源装置10及び表示装置1を示す図である。図1(a)は、面光源装置10を備える表示装置1の斜視図であり、図1(b)は、面光源装置10及び表示装置1の画面左右方向の断面図である。
図1に示す表示装置1は、LCDパネル11、面光源装置10、視野角拡大シート15等を備えた液晶透過型表示装置である。面光源装置(バックライト)10は、LCDパネル11を背面から照明する装置であり、光源部12、反射部13、偏向光学シート14を備えている。
表示装置1は、面光源装置10の発する光によって、LCDパネル11に表示される映像を背面から照明して表示する。
本実施形態のLCDパネル11は、映像を表示する表示画面(観察領域)が、略矩形状であり、その表示画面サイズが、対角32インチ(700mm×400mm)であり、解像度1920×1080ドットの表示を行うことができる。
なお、図中及び以下の説明において、表示装置1の使用時において、観察者がLCDパネル11を正面から観察した場合の画面上下方向(鉛直方向)をY方向、画面左右方向(水平方向)をX方向、奥行方向(観察画面に直交する方向)をZ方向とする。観察者は、観察者側Z2から背面側Z1に向けて、LCDパネル11の画面の表示を視認する。また、以下の説明中において、特に断りが無い場合、画面左右方向、画面上下方向とは、表示装置1及び面光源装置10の使用状態における画面左右方向(X方向)、画面上下方向(Y方向)であるとする。
液晶層111は、1つ1つの画素を形成する領域ごとに電界を印加可能であり、電界が印加されることにより、その領域の液晶の配向が変化する。
下側偏光板112を透過した特定方向の偏光(例えば、P波)は、液晶層111の電界が印加された領域を通過することにより、その偏光方向が90°回転する。一方、液晶層111の電界が印加されていない領域を、下側偏光板112を透過した特定方向の偏光が透過する場合、その偏光方向は、維持される。
従って、液晶層111への電界の印加の有無によって、下側偏光板112を透過した特定方向の偏光が、液晶層111の出射側に位置する上側偏光板113を透過するか、上側偏光板113で吸収されて遮断されるかを制御できる。
本実施形態のLCDパネル11は、下側偏光板112を透過した特定方向の偏光が電界の印加された領域を透過可能である、所謂、ノーマリブラック型である。
光源部12は、LCDパネル11を背面から照明する光を発する部分であり、偏向光学シート14に対して、主として画面左右方向から所定の角度範囲内でシート面に入射するように光を投射する。本実施形態の光源部12は、表示装置1のLCDパネル11の画面左右方向(X方向)の略中央に、画面上下方向(Y方向)沿って点光源121が等間隔で複数配列された光源列12A,12Bを有している。
この光源列12A,12Bは、その発光部が、ぞれぞれ、反射部13の光源列12A,12Bの長手方向に直交する方向の両端部となる側面部13b−1,13b−3側に向いており、図1(b)や図2(b)に示すように、画面左右方向において逆の方向に光を発している。すなわち、画面左右方向(X方向)において、光源列12Aの点光源121は、X1側へ向かって光を出射し、光源列12Bの点光源121は、X2側へ向かって光を出射している。そして、光源列12Aから発せられた光L1は、主として反射部13の背面部13a及び側面部13b−1で反射して偏向光学シート14へ入射する。また、光源列12Bから発せられた光L2は、主として反射部13の背面部13a及び側面部13b−3で反射して偏向光学シート14へ入射する。
図3(a)は、偏向光学シート14の斜視図であり、図3(b)は、単位プリズム143の配列方向に平行かつ偏向光学シート14のシート面に直交する断面の一部を拡大して示している。ここで、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであり、本明細書中、及び、特許請求の範囲においても同一の定義として用いている。例えば、偏向光学シート14のシート面は、偏向光学シート14全体として見たときにおける、偏向光学シート14の平面方向となる面であり、偏向光学シート14の出射面(Z2側の面)14bと平行な面であり、LCDパネル11の観察面と平行な面である。
偏向光学シート14は、その光源部12側(Z1側)の面14aに、単位プリズム143がシート面に沿って一方向(画面左右方向、X方向)に配列された光学シートである。この偏向光学シート14は、単位プリズム143に光源部12からの光が入射し、単位プリズム143の界面で屈折及び全反射されることにより、出射面14bから、単位プリズム143の配列方向(画面左右方向)においてシート面の略法線方向に光を出射する作用を有する。
基材層141は、この偏向光学シート14のベース(基材)となる層であり、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材を用いることができる。本実施形態の基材層141は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製の厚さ188μmのシート状の部材を用いている。なお、基材層141は、上記PET樹脂に限らず、ポリカーボネート(PC)樹脂や、アクリル系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂等のシート状の部材を用いてよく、その厚さも、30〜500μmの範囲内で適宜選択してよい。
このプリズム層142は、紫外線硬化型樹脂により形成されているが、これに限らず、電子放射線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂等を用いてもよい。本実施形態のプリズム層142は、ウレタンアクリレート樹脂である。
単位プリズム143は、光源部12側(Z1側)に凸となる略二等辺三角柱形状である単位光学形状であり、その長手方向を画面上下方向(Y方向)とし、画面左右方向(X方向)に複数連続して配列されている。また、単位プリズム143の側面143a,143bは、いずれも光源部12側に凸となる曲面となっている。
従って、図3(b)に示すように、単位プリズム143の配列方向に平行であってシート面に直交する断面における単位プリズム143の断面形状は、頂点tを有する略二等辺三角形形状であり、頂点tを挟んで対向する2つの辺(側面143a,143bに相当)は、光源部12側に凸となる曲線となっている。
また、この単位プリズム143は、その側面143a,143bは、外側(光源部12側)凸となる曲面(円柱面)であり、その曲率半径はともにRである。従って、この単位プリズム143は、配列方向(X方向)において、Z方向を軸として対称な形状となっている。
本実施形態では、一例として、単位プリズム143の幅及びピッチW=Pt=38μm、高さH=16μm、側面143a,143bの曲率半径Rが45μmである。
単位プリズム143は、その配列方向(X方向)においてZ方向を軸として対称な形状となっているので、その配列方向において光源列12A,12Bからの光を均等に出射することができ、明るさの均一性を高める作用を有している。
0.05×L≦d≦0.15×L
という関係を満たす。
ここで、0.05×L>dとなる場合には、略三角柱状のレンズに近い形状となり、単位プリズム143の側面143a,143bで屈折及び全反射することによってシート面の略正面方向へ出射する光が増えるが、拡散作用が不十分となり、視野角が狭くなる。
また、d>0.15×Lとなる場合には、単位プリズム143の側面143a,143bによって光が発散(拡散)され、偏向光学シート14からの出射光の出射角度が広がり、視野角は広くなるが、正面輝度が低下する。
従って、0.05×L≦d≦0.15×Lという範囲を満たすことが好ましい。本実施形態の単位プリズム143では、d=0.11×Lとなり好ましい範囲を満たしている。
arctan(1.5×(W/H))≧θ
という関係を満たす。ただし、この時、単位プリズム143の底角αは、α≦70°とする。なお、底角αは、図3(b)に示す断面において、点vにおける側面143a,143bの接線がシート面に平行な方向と成す角度である。
本実施形態の単位プリズム143は、arctan(1.5×(W/H))=74.32°、単位プリズム143の配列方向における偏向光学シート14のシート面の略中央においてθ=3°であり、arctan(1.5×(W/H))≧θを満たし、かつ、α=50°であり、上述の好ましい範囲を満たしている。
図4に示すように、例えば、光源列12Aからの光L1が単位プリズム143に入射する場合、入射面となる側面143aから入射し、全反射面となる側面143bで全反射し、出射側(LCDパネル11側)へ進む。このとき、光L1は、単位プリズム143の配列方向において略正面方向へその向きが偏向されている。
また、光源列12Bからの光L2が単位プリズム143に入射する場合、入射面となる側面143bから入射し、全反射面となる側面143aで全反射し、出射側(LCDパネル11側)へ進む。このとき、光L2は、単位プリズム143の配列方向において略正面方向へその向きが偏向されている。
そして、入射面及び全反射面となる側面143a,143bは、いずれもその形状が外側(光源部12側)に凸となる曲面状であるので、光源部12からの光は、側面143a,143bで屈折及び全反射することによって単位プリズム143の配列方向において、シート面に対する出射角度が適度に広げられる。
図5において、縦軸は相対輝度であり、横軸は出射角度である。この出射角度分布は、暗室条件下において面光源装置10を実際に点灯して、変角光度計(ゴニオフォトメーター 株式会社村上色彩技術研究所)によってその出射角度分布を測定した結果を示している。なお、測定は、この面光源装置10の偏向光学シート14の画面上下方向及び画面左右方向の中央となる中央部と、画面左右方向の端部であって画面上下方向の中央となる端部の2ヵ所について行った。
図5に示すように、偏向光学シート14を用いることにより、画面左右方向(X方向)における出射角度分布は、画面左右方向の位置に依らず(すなわち、光源部からの光のシート面に対する入射角度に関わらず)略同様な分布を示した。また、中央部及び端部において、その半値角は約±30〜35°となり、好適な広い視野角を得ることができた。さらに、端部及び中央部におけるピーク輝度も略等しく、画面左右方向において明るさのムラが改善されている。
図6(a)は、視野角拡大シート15の斜視図であり、図6(b)は、視野角拡大シート15のシート面に直交し、第2単位光学形状153の配列方向に平行な断面の一部を拡大して示している。
視野角拡大シート15は、LCDパネル11よりも観察者側(Z2側)に配置され、画面上下方向における視野角を広げる作用を有する光学シートである。
視野角拡大シート15は、基材層151と、光学形状層152とを有している。
基材層151は、この視野角拡大シート15のベース(基材)となる部材であり、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材を用いることができる。本実施形態の基材層151は、PET樹脂製の厚さ188μmのシート状の部材を用いている。なお、これに限らず、基材層151は、PC樹脂や、アクリル系樹脂、TAC樹脂等の樹脂製のシート状の部材を用いることができ、その厚さも30〜500μmの範囲内で適宜選択して用いることができる。
光学形状層152は、その観察者側(Z2側)の面に、シート面に沿って第2単位光学形状153が画面上下方向(Y方向)に複数配列されている。
第2単位光学形状153は、略四角柱形状であり、画面左右方向(X方向)を長手方向として画面上下方向(Y方向)に複数配列されている。この第2単位光学形状153は、図6(b)に示すように、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面における断面形状が略等脚台形形状であり、観察者側(Z2側)の頂面153aの幅W3が、LCDパネル11側の谷底となる点v3間の幅W4に比べて小さい。この第2単位光学形状153の配列ピッチは、Pt3であり、このピッチPt3は、幅W4に等しい。また、第2単位光学形状153の高さ(厚み方向における頂面153aと谷底となる点v3との距離)はH3である。
本実施形態の第2単位光学形状153は、配列ピッチPt3が40μm、高さH3が100μm、頂面153aの幅W3が20μm、底角βが約85°である。
なお、図6(b)では、視野角拡大シート15の第2単位光学形状の頂面153a及び側面153b,153cは、平面状である例を示したが、これに限らず、外側に凸となる曲面や屈面としてもよい。
図7では、視野角拡大シート15の画面上下方向(Y方向)に平行であって、シート面に直交する断面を拡大し、視野角拡大シート15の第2単位光学形状153から出射する光の様子を模式的に示している。
LCDパネル11から視野角拡大シート15に入射する光は、画面上下方向において視野角拡大シート15のシート面に対する入射角度が±20°の範囲内となっている。これが、光源部12の発する光の指向性が高く、単位プリズム143は主として画面左右方向の光線制御作用を発揮し、画面上下方向への光線制御作用が小さいこと等によるものである。
図7に示すように、画面上下方向においてシート面に対して約0°〜約20°の入射角度で入射した光の一部は、そのまま頂面153aから略正面方向へ出射される。また、その他の光は、第2単位光学形状153の側面153b,153cによって全反射して頂面153aから出射することにより、視野角拡大シート15のシート面に対する出射角度が大きくなる。
図8において、縦軸は相対輝度であり、横軸は第2単位光学形状153の配列方向(画面上下方向)における視野角拡大シート15のシート面に対する出射角度である。
この出射角度分布は、暗室条件下において透過型表示装置1を白色表示して面光源装置10を実際に点灯し、変角光度計(ゴニオフォトメーター 株式会社村上色彩技術研究所)によってその出射角度分布を測定した結果を示している。なお、測定は、この透過型表示装置1の偏向光学シート14の画面上下方向及び画面左右方向の中央となる中央部について行った。また、入射光に関しては、視野角拡大シート15を外した状態で測定をおこなった。
図8に示すように、入射光の画面上下方向の半値角は、約±17°であったが、視野角拡大シート15により、拡散されて視野角特性が広がり、画面上下方向の半値角を約±30°に広げることができた。これによって、本実施形態では、画面上下方向においても好ましい視野角を得ることができる。
また、本実施形態によれば、視野角拡大シート15により、画面上下方向(第2単位光学形状153の配列方向)にLCDパネルからの光が広げられるので、画面上下方向の視野角も広げることができる。従って、本実施形態によれば、画面上下方向及び画面左右方向において、輝度を低下させることなく、好ましい視野角を有する表示装置1を得ることができる。
さらに、本実施形態によれば、光源部12からの光を反射部13の背面部13a及び側面部13bで反射させることにより、仮想光源列12C,12Dの位置と同様の位置から光を偏向光学シート14へ投射した場合と同様の入射角度範囲で偏向光学シート14へ入射させることができ、面光源装置10及び表示装置1の薄型化及び筐体の小型化を実現できる。
図9は、第2実施形態の偏向光学シート24の単位レンズ243を説明する図である。
第2実施形態の偏向光学シート24は、プリズム層142ではなく単位レンズ243が形成されたレンズ層242を備える点が異なる以外は、第1実施形態の偏向光学シート14と略同様の形態である。従って、第1実施形態の偏向光学シート14と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態の偏向光学シート24は、第1実施形態の偏向光学シート14と同様に、面光源装置10及び透過型表示装置1に用いることができる。
単位レンズ243は、光源部12側に凸となる柱形状の単位光学形状であり、画面上下方向を長手方向とし、画面左右方向に隣接して複数配列されている。この単位レンズ243は、配列方向に平行であってシート面に直交する断面での断面形状が、2つ以上の放物線を重ねて形成される形状となっている。
図9では、この単位レンズ243の配列方向に平行であって、シート面に直交する断面の一部を拡大して示している。図9に示すように、この単位レンズ243の断面形状は、2つの放物線のそれぞれ一部によって形成されている。
この単位レンズ243の頂部243tは、放物線の頂点となっているので、従来の三角柱形状の単位プリズムのような明確な稜線を成していない。なお、頂部243tとは、Z座標が最も小さい部分であり、具体的には、この部分を形成する放物線の頂点であり、この単位レンズ243の頂点tを含む領域となっている。
図9に示すように、単位レンズ243の形状は、2つの放物線のそれぞれ一部を用いた形状であり、頂部243t側の形状が、第1の放物線P1の一部からなり、この頂部243tよりも出射側となる底部243u側が、第2の放物線P2の一部からなっている。
これらの放物線P1及びP2の交点は、頂部243tと底部243uとの間に存在する。放物線P1,P2の交点を、そのままの交点とした場合、微分不可能な外側に尖った突点が生じるが、本実施形態では、この交点の近傍は曲線で滑らかに(微分不可能に)接続した接続部243cとなっている。この接続部243cとしては、円、楕円、放物線、双曲線、スプライン曲線その他自由曲線等、任意の曲線を用いてよい。また、単位レンズ243は、突点があるままの形状としてもよい。
また、2つの放物線P1,P2は、Z軸方向では、頂部243t側の放物線P1の頂点が座標Z=0を有し、底部243u側の放物線P2の頂点が座標Z=−h(ただし、hは正の数)を有する。これにより、放物線P1と放物線P2とが、接続部243cの領域で交差する。
ここで、Z軸に関して左右対称であり、X=0が常に頂点となる放物線は、その放物線式として、関数Z(X)=aX2−hで表される。
従って、放物線P1の式は、Z(X)=a1X2−h1であり、放物線P2の式は、Z(X)=a2X2−h2となる。
ここで、係数a1,a2及びh1,h2について、h1=0、h2>0となり、0<a1<a2となる条件を満たす。従って、放物線P1の式は、Z(X)=a1X2であり、放物線P2の式は、Z(X)=a2X2−h2となり、X=0に頂点を有する放物線によって形成される単位レンズ243の図9に示すXZ平面での断面形状は、左右対称となっている。また、係数a1,a2の条件は、相対的に、頂部243t側の放物線P1の方が曲率が小さく(傾斜が緩慢)、底部243u側の放物線P2の方が、曲率が大きく(傾斜が急峻)なるように選択される。
また、放物線式におけるh1,h2は、異なる放物線P1,P2同士が交差するように設定される。放物線P1,P2同士の交点の位置(Z座標数値、X座標数値)は、このh1,h2と係数a1,a2の値によって適宜設定できる。
W/2<Hとなる場合には、視野角を広げることができるが、正面輝度が低下する。また、このような形状とする場合には、単位レンズ243は、隣接する単位レンズ243と干渉する(又は、隣接する単位レンズ243の影になる)ために、レンズ機能が有効に機能せず、光の利用効率が低下してしまう。
従って、正面輝度を維持し、光の利用効率を高める観点から、W/2≧Hとすることが、正面輝度を高く維持する観点から好ましい。
また、放物線式における係数a1,a2は、長さの単位をμmとしたときに、例えば、頂部243t側の放物線P1の放物線式の係数a1は、0.01≦a1≦0.06、とし、底部243u側の放物線P2の放物線式の係数a2は、0.01≦a2≦0.06とし、a1<a2として、この範囲内でa1とa2の値を設定するとよい。係数a1,a2がこの範囲を満たすことにより、正面輝度を高く維持しながら、適度な視野角を実現でき、また、輝度ムラの低減及び明るさの面均一性を向上させることができる。一例として、頂部243t側の係数a1は、0.02、底部243u側の係数a2は、0.05としてもよい。なお、長さの単位をmmとした場合は、a1,a2の上記の値は、1000倍となる(このとき、h1,h2は、当然1/1000の値となる)。
以上のような単位レンズ243の寸法は、例えば、幅W=20〜200μm、高さH=10〜100μm等である。一例としては、幅W=50μm、高さH=25μmであり、このとき、W=2Hとなる。このとき、単位レンズ243を隙間なく配列した場合、配列ピッチPt=50μmである。
本実施形態の単位レンズ243では、d=0.12×Lである。
(1)厳密な意味での放物線を折れ線近似したもの、具体的には、
(1−1)放物線上に配列した離散的な複数(好ましくは10以上)の点について、隣接した点同士を線分で結んだ多角形
(1−2)放物線に内接する多角形(好ましくは10角形以上)
(1−3)放物線に外接する多角形(好ましくは10角形以上)
(2)放物線の一部区間又は全区間において、変形を加えて放物線からわずかに変位(好ましくは、各Z座標値の5%以内)させた曲線
等が挙げられる。
本発明において、これらの厳密な放物線を変調したものの中で、得られた光学シートの光学特性が厳密な放物線を用いたものと実用上で有意差のない、かつ、本願発明の作用効果を奏するものであれば、本発明における「放物線」に包含されるものとする。
図9中の光L3及び図10に示すように、光源部12(光源列12A)からの光は、画面左右方向(単位レンズ243の配列方向)において、単位レンズ243の側面243aの頂部243tに入射して屈折し、対向する側面243bの底部243uで全反射して略正面方向へ出射する。なお、光源列12Bからの光は、これとは反対に、単位レンズ243の側面243bの頂部243tに入射して屈折し、対向する側面243aの底部243uで全反射して略正面方向へ出射する。このとき、頂部243t及び底部243uを有する側面243a,243bは、いずれも光源部12側へ凸となる曲面となっている。従って、単位レンズ243の配列方向において、略正面方向へ出射しながらも適度にその出射角度方向を広げることができる。
光源部12から発せられた光が、偏向光学シート24に入射する際に単位レンズ243の配列方向においてそのシート面方向となす角度θは、主として約2〜14°の範囲内(すなわち、シート面に対する入射角度約76〜88°範囲内)であり、図10に示すように、この角度範囲内で入射する光は、いずれも効率よく略正面方向へ適度に拡散されながら出射されている。
ここでは、暗室環境下において、第2実施形態の偏向光学シート24の中央部(画面上下方向及び画面左右方向の中央)に、θ=10°(シート面に対する入射角度80°)となる平行光を画面左右方向(X方向)両側から入射させ、その光の画面左右方向(単位レンズ243の配列方向)における出射角度分布を測定した。この測定に用いた機器等は、前述の第1実施形態における面光源装置10の出射角度分布の測定方法と同じである。
さらに、2つの放物線P1,P2を用いて頂部243t及び底部243uの輪郭を形成しているので、その単位レンズ243の形状を容易に設計変更することができ、屈折率や主たる光の入射角度等に合わせて、所望する光学性能を得ることができる。
図12は、第3実施形態の視野角拡大シート35を説明する図である。
図12では、視野角拡大シート35の第2単位光学形状153の配列方向(画面上下方向)に平行であってシート面に直交する断面の一部を拡大して示している。
第3実施形態の面光源装置は、第1実施形態の面光源装置10と同様の形態である。第3実施形態の表示装置は、第1実施形態に示した視野角拡大シート15に換えて視野角拡大シート35を備えている点が異なる以外は、第1実施形態の表示装置1と略同様の形態である。従って、第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
拡散材kは、光を拡散する作用を有する粒状の部材である。この拡散材kは、アクリル系樹脂やシリコン系樹脂等の樹脂製のものを用いてもよいし、ガラス等の無機系材料によって形成されたものを用いてもよい。拡散材は、その平均粒径が1〜数十μm範囲内で適宜選択して使用してよい。
この拡散材kは、上述のように、第2単位光学形状153間にそのまま充填してもよいし、第2単位光学形状153よりも低屈折率であって拡散材kを含有する樹脂をワイピング(又はスキージング)する等により、第2単位光学形状153間に充填してもよい。また、拡散材kを含有する樹脂等を、第2単位光学形状153間の谷部(溝部分354)を充填し、かつ、第2単位光学形状153の頂面153a被覆するように塗布してもよい。なお、溝部分354と第2単位光学形状153(光学形状層152)の屈折率とを、異なる材料で形成することにより、溝部分354と第2単位光学形状153との界面で生じる反射を利用することができ、光の制御をすることが可能となる。さらに、拡散材kに加えて、黒色等の暗色系ビーズを充填し、外光によるコントラスト低下を抑制してもよい。
本実施形態の表面機能層355は、ハードコート機能及び防眩機能を有し、表示装置1の観察画面の耐傷性を向上させ、かつ、画面のぎらつき等を低減している。なお、表面機能層355は、これに限らず、例えば、反射防止機能や、紫外線吸収機能、防汚機能等を有する形態としてもよく、表示装置1として所望する光学性能や使用環境等に合わせて適宜選択できる。
なお、この第3実施形態に示す視野角拡大シート35は、第2実施形態に示した偏向光学シート24を備える面光源装置及び表示装置にも適用できる。
さらに、表面機能層355等を設けることにより、画面のちらつきの低減や耐傷性等を向上でき、表示装置の品質を向上できる。
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において偏向光学シート14,24の基材層141は、拡散材を含有していない形態を示したが、これに限らず、例えば、基材層141は、略均一に分散された拡散材を含有する樹脂製等のシート状の部材としてもよい。また、基材層141は拡散材を含有せず、第1実施形態の偏向光学シート14のプリズム層142や第2実施形態の偏向光学シート24のレンズ層242が拡散材を含有する形態としてもよい。
図13は、変形形態の偏向光学シート44A〜44Cを説明する図である。
例えば、図13(a)に示すように、基材層141のLCDパネル11側に、マット層444を設けた偏向光学シート44Aとしてもよい。なお、これに限らず、例えば、マット層444を偏向光学シート14,24とは別体とし、偏向光学シート14,24と下側偏光板112との間に配置してもよい。
さらに、例えば、図13(c)に示すように、偏向光学シート44Cを、拡散材を含有する熱可塑性樹脂を押し出し形成して形成された、内添型の単層の偏向光学シート44Cとしてもよい。
なお、図13において、偏向光学シート44A〜44Cは、前述の第1実施形態の偏向光学シート14のように単位プリズム143が光源部12側に複数形成されている例を示したが、これに限らず、例えば、前述の第2実施形態の偏向光学シート24のように、単位レンズ243が光源部12側に複数形成されている形態としてもよい。
また、使用する材料に応じて、その形成方法も、熱プレス法や、電離放射線硬化形樹脂を用いた2P法(フォトポリマー法)、射出成形等の各種形成方法を選択することができる。
さらに、各実施形態において、偏向光学シート14,24は、基材層141とプリズム層142又はレンズ層242とを備える多層構造である例を示したが、これに限らず、例えば、単層としてもよい。
なお、各実施形態に示した視野角拡大シート15,35についても同様に、その材料や形成方法、単層又は多層の層構造等を適宜選択して形成することができる。
また、第2実施形態において、単位レンズ243は、その配列方向に平行かつシート面に直交する断面形状が、2つの放物線P1,P2によって形成される例を示したがこれに限らず、3つ以上の放物線によって形成される形状としてもよい。
また、単位レンズ243は、その配列方向に平行かつシート面に直交する断面形状が、2つ以上のカテナリー曲線(懸垂曲線)から形成される形態としてもよい。
また、視野角拡大シート15,35を設けず、LCDパネル11よりも観察者側(Z2側)に、汎用の拡散シート等を配置してもよいし、ハードコート機能等を有する表面機能層355のみをLCDパネル11よりも観察者側に配置してもよい。
さらに、第1実施形態の視野角拡大シート15の観察者側(Z2側)に表面機能層355を積層した形態としてもよい。
特に、光源部12が光源列を1列しか備えていない場合には、非対称な形状として収束性能等の向上を図ってもよい。
また、各実施形態において、光源部12の点光源121は、LED光源を用いる例を示したが、これに限らず、例えば、ある程度指向性の高い光源を用いることが好ましく、例えば、レーザー光線を発する光源としてもよい。
10 面光源装置
11 LCDパネル
12 光源部
12A,12B 光源列
121 点光源
13 反射部
14,24 偏向光学シート
141 単位プリズム
15,35 視野角拡大シート
Claims (9)
- 透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、
片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、
前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、
を備え、
前記単位光学形状は、
光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、
前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、
前記光源部は、
前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、
前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、
前記単位光学形状は、
その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、その断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、前記断面形状が、前記単位光学形状の頂部から前記頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、
前記頂部の頂点をZ=0として前記頂部に対して出射側をZ軸の正の方向とし、前記断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、前記頂部の頂点をX=0としたときに、
前記頂部側の放物線の式がZ=a1X 2 、
前記底部側の放物線の式がZ=a2X 2 −h2、
(ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)
であること、
を特徴とする面光源装置。 - 透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、
片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、
前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、
を備え、
前記単位光学形状は、
光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、
前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、
前記光源部は、
前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、
前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、
前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における前記単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、前記光源部から発せられ前記偏向光学シートに入射する光が前記単位光学形状の配列方向において前記偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、
前記単位光学形状の配列方向における前記偏向光学シートのシート面の略中央において、
arctan(1.5×(W/H))≧θ
かつ、α≦70°
を満たすこと、
を特徴とする面光源装置。 - 透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、
片面に単位光学形状が複数配列された偏向光学シートと、
前記偏向光学シートに斜めに光を投射する光源部と、
を備え、
前記単位光学形状は、
光源部側に凸となる略柱状であって、シート面に沿ってその長手方向と直交する方向に複数配列されており、光が入射する入射面と、前記入射面に対向し前記入射面から入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面とを有し、
前記全反射面及び前記入射面が、外側に凸となる曲面又は屈面であり、
前記光源部は、
前記単位光学形状の長手方向と平行な方向に延在する光源列を有し、
前記単位光学形状の配列方向に平行であって前記偏向光学シートのシート面に直交する断面において、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状が形成されている面側であって前記単位光学形状の配列方向の側方側から、前記単位光学形状の配列方向に斜めに光を投射し、
前記単位光学形状は、
その配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、その断面形状が、少なくとも2つの放物線の一部からなり、かつ、前記断面形状が、前記単位光学形状の頂部から前記頂部に対して出射側となる底部に至るまでの区間のうち少なくとも頂部側と底部側の2区間で異なる放物線を用いて形成された形状であり、
前記頂部の頂点をZ=0として前記頂部に対して出射側をZ軸の正の方向とし、前記断面形状においてこのZ軸に直交する方向をX軸とし、前記頂部の頂点をX=0としたときに、
前記頂部側の放物線の式がZ=a1X 2 、
前記底部側の放物線の式がZ=a2X 2 −h2、
(ただし、a1<a2であり、a1,a2,h2は、正の数)
であり、
前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状における前記単位光学形状の高さをH、幅をW、底角をαとし、前記光源部から発せられ前記偏向光学シートに入射する光が前記単位光学形状の配列方向において前記偏向光学シートのシート面となす角度をθとするとき、
前記単位光学形状の配列方向における前記偏向光学シートのシート面の略中央において、
arctan(1.5×(W/H))≧θ
かつ、α≦70°
を満たすこと、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
前記単位光学形状は、その配列方向に平行であってシート面に直交する断面形状において、前記単位光学形状の頂点と、隣接する前記単位光学形状の間の接点となる点とを通る線分の長さをLとし、前記全反射面と前記線分との距離の最大値をdとするとき、
0.05×L≦d≦0.15×L
という関係を満たすこと、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
前記光源部は、前記偏向光学シートに対して、前記単位光学形状の配列方向の中央に対向する位置に配置され、
前記光源部から発せられた光は、少なくとも前記偏向光学シートの光源部側の端部に配置された側面反射部によって正反射されて前記偏向光学シートに入射すること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項5に記載の面光源装置において、
前記光源部から発せられた光は、前記光源部の前記偏向光学シートとは反対側に配置された背面反射部と、前記側面反射部とによって反射されて、前記偏向光学シートに入射すること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の面光源装置と、
前記面光源装置によって背面から照明される透過型表示部と、
を備える透過型表示装置。 - 請求項7に記載の透過型表示装置において、
前記透過型表示部の前記面光源装置とは反対側に、略四角柱形状の第2単位光学形状が、前記偏向光学シートの前記単位光学形状の配列方向とは直交する方向に配列されている視野角拡大シートを備えること、
を特徴とする透過型表示装置。 - 請求項8に記載の透過型表示装置において、
前記第2単位光学形状の間の溝となる部分に、拡散材が充填されていること、
を特徴とする透過型表示装置。
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