JP2009164100A - バックライト - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶ディスプレイに対する低価格、薄肉化、小型化、輝度効率向上、高表示品位の要求に対応した、部品点数が少なく、輝度効率が高く、入光むらの小さいプリズムシート組を用いたバックライトを提供する。
【解決手段】少なくともひとつの光源と、導光板と、両面プリズムと片面プリズムからなるプリズムシート組とで構成されるバックライトであって、前記プリズムシート組が、片面プリズムシートのプリズムの配列方向と両面プリズムシートの第一プリズム配列方向とのなす角度が80°≦ξ≦100°であり、片面プリズムシートの裏面側を両面プリズムシートの第一プリズム面側に積層し、かつ両面プリズムシートの第二プリズム面を導光板光出射面に向け、かつ第一プリズムの配列方向が導光板の光入射面に対して略平行または略垂直の位置関係にて配置される、バックライト。
【選択図】図11

Description

本発明は、透過型、半透過型の液晶表示素子、広告板、非常誘導灯など、背面光源としての照明手段として、光源近傍での明るさのむらがなく均一で明るい性能を実現する、バックライトに関する。
近年、カラー液晶表示装置は携帯電話、携帯用ノートパソコン、携帯用液晶テレビ、あるいはビデオ一体型液晶テレビ等として種種の分野で広く利用されている。この液晶表示装置は、基本的にバックライト部と液晶表示素子部から構成されている。バックライト部としては、液晶表示素子の直下に光源を設けた直下方式や導光体の側面に光源を設けたエッジライト方式があり、液晶表示装置のコンパクト化からエッジライト方式が多用されている。このエッジライト方式は、透光性平板の導光体の側面部に光源を配置して、導光体の表面全体から光を出射させる方式のバックライトである。
このような液晶表示装置においてはそのバッテリー駆動時間を伸ばすことが要求されているが、液晶表示装置に使われているバックライトの消費電力の割合が大きく、バッテリー駆動時間を伸ばすための障害になっている。この消費をできる限り低く抑えることがバッテリーの駆動時間を伸ばし、液晶表示装置の実用価値を高める上で重要な課題とされている。しかし、バックライトの消費電力を抑えることによって、バックライトの輝度を低下させたのでは表示品位が犠牲になり好ましくない。そこでバックライトの輝度を犠牲にすることなく、消費電力を抑制するため、バックライトの輝度の効率を高めかつ輝度均一性の高いバックライトの開発が進められている。
図1は従来技術として現在最も普及しているバックライト構成を示す。LED光源1から出射した光は導光体2に光入射面2aから入射し、導光体2内部を導波する。反射面2bに設けられたグルーブやドット等の反射要素で反射された光は導光体2の光出射面2cから斜め方向に出射する。輝度の面内分布が均一になるように、反射要素の形状は配置を工夫したものが用いられている。たとえば、光源1に近い側は反射要素の面密度を小さくし光源1からの距離が大きくなるにつれて、面密度を大きくして、均一性を確保している。
しかしながら、光は導光体2から斜め方向に出射されるため、光を有効に利用するためには、光をバックライトの法線方向へ、偏向及び集光させる必要がある。そこで導光体2の上に拡散フィルム3を設け、均一性を向上させるとともに、導光体2からの出射光をバックライトの法線方向へ偏向させる。さらに光を集光させるために、断面が3角形形状で頂角が90°の上むきプリズム4、5を2枚、配列方向が互いに直交するように重ねて配置することで輝度の効率向上を図っている。
このプリズムを2枚直交して積層する方式は主にプリズム斜面での屈折作用を利用して導光体からの出射光を法線方向へ偏向させる方向制御を行っている。したがって、一部の光は側方に反射、屈折されるため輝度の効率向上には限界がある。一方、下面に全反射する光もあり、この光はバックライトの下面の設置された反射シート6で反射され再利用可能である。再利用された光は、最初に出射された位置とは異なる位置から出射されるため、面内のむら解消や輝度均一性を高める効果があり、この方式は輝度の効率と均一性のバランスが良いため広く採用されている。しかしながら、本方式は拡散フィルム1枚、プリズムフィルム2枚から構成され部材点数が多いために、バックライトの組立て作業が煩雑になり、製造原価が高くなること、バックライトの厚さが大きくなる等の欠点がある。
部材点数を減らす方法として特開平7−198913号公報では図2に示すようにプリズムの配列方向が互いに異なるプリズムをフィルムの上下面に設けた両面プリズムシート11を図1に示したバックライト構成で拡散フィルム3の上に直交プリズム4、5に置き換えて用いることが記載されている。図1において前述したように、上向きプリズム2枚を直交して積層させて用いた場合、プリズムシート4及び5間の空気層と2枚目のプリズムシート5の界面でのフレネル反射損が発生する。これに対して特開平7−198913号公報の図2に示す構成は、プリズムを両面に形成した両面プリズム11で空気層をなくし、フレネル反射損を防止して輝度向上を狙った発明である。また、この方式は2枚のプリズムの機能を1枚にして、拡散フィルムと組み合わせて用いるため、部材を1枚減らせる利点がある。
しかしながら、図2に示した両面プリズム11の下向きに配置したプリズムにおいては片面の傾斜は主に全反射として機能する。拡散フィルムからの出射光は指向性が小さいため下向きプリズムでは効率よく所定の方向に光を効率よく方向制御ができない欠点があり、その結果として、上向きプリズムの斜面で側方への反射屈折成分が多くなり、プリズムを2枚直交して重ねる方式より輝度が低下する問題がある。
次に、図3に特許第2739730号公報のバックライト構成を示す。図1の拡散フィルム3と上向きプリズム2枚(4及び5)を、下向きプリズム21で置き換えた構成となっている。この下向きプリズム21は断面が三角形形状のプリズムを有し、このプリズムを導光体2の光出射面2cに対向するよう下向き配置し、さらにプリズムの配列方向は導光体2の光入射面2aと平行にしている。導光体2から斜めに出射した指向性光を、プリズムの一方の斜面で屈折させた光をもう一方の斜面で法線方向へ全反射させ、光を法線方向に方向制御させる方法である。本方法は導光体2からの指向性出射光を直接全反射で法線方向へ出射させるため、正面輝度の効率が原理的に高くなる。また、部品点数を下向きプリズム1枚と少なくできるが、指向性が大きいためむら解消や、均一性確保には不向きであり、実際には下向きプリズム21の上に拡散フィルムを積層して用いる場合がほとんどである。
携帯機器ディスプレイでは最近光源としてLEDが使用される場合がほとんどである。図4にバックライトを点灯させ、正面から観察した写真を示す。LED1を光源として使用した場合、バックライトの入光部近傍ではLEDの指向特性に起因する暗部31と明部32が明確に分かれる入光むら33が発生する。機器の薄型化、小型化の要求により、バックライトおける表示エリア34の面積割合が増大する傾向にあり、入光むらを極小化することも重要な課題である。
特許2739730号公報の下向きプリズム方式は導光板からの出射光を反射で戻すことなく直接(1回)で法線方向へ出射させるために入光むらが視認できる領域が大きくなる欠点がある。また、入光むら改善を目的に下向きプリズムの上に拡散フィルムを積層させても、入光むらの改善効果は小さい。したがって、非表示エリアが大きい仕様のバックライトに限定して使用されているのが現状である。
特開平7−198913号公報 特許第2739730号公報
本発明はこのような状況に鑑み、液晶ディスプレイに対する低価格、薄肉化、小型化、輝度効率向上、高表示品位の要求に対応した、部品点数が少なく、輝度効率が高く、入光むらの小さいプリズムシート組を用いたバックライトを提供することを目的とする。
本発明者は、導光板出射特性の角度分布測定、入光むらの測定、入光部近傍の目視観察および導光板の入光部近傍の形状設計並びに出射光角度分布シミュレーションを行いながら、両面プリズムシートと片面プリズムシートの形状及び配置方向を詳細に検討し、これらを組み合わせて用いることにより、輝度効率と入光むら特性のバランスが良く、部材を1枚低減できるプリズムシート組を用いたバックライトが得られることを見出し、本発明に到達した。
本発明に係るバックライトは、前記課題を解決するために、少なくともひとつの光源と、導光板と、両面プリズムと片面プリズムからなるプリズムシート組とで構成されるバックライトであって、前記プリズムシート組は、片面プリズムシートのプリズムの配列方向と両面プリズムシートの第一プリズム配列方向とのなす角度ξが80°≦ξ≦100°であり、片面プリズムシートの裏面側を両面プリズムシートの第一プリズム面側に積層し、かつ両面プリズムシートの第二プリズム面を導光板光出射面に向け、かつ第一プリズムの配列方向が導光板の光入射面に対して略平行または略垂直の位置関係にて配置されることを特徴とする。
本バックライトにあって、両面プリズムシートは、透明基材の表面側に断面形状が略三角形で、角度θ1及びθ2が5°≦θ1≦20°、40°≦θ2≦55°の単位プリズムを1次元方向に配列してなる第一プリズムを有し、裏面側には断面形状が略三角形で、角度Φ1及びΦ2が25°≦Φ1≦35°、25°≦Φ2≦35°の単位プリズムを1次元配列した第二プリズムを有し、第二プリズムの配列方向と表面側に配列した第一プリズム配列方向とのなす角度が35°≦γ≦55°である両面プリズムシートであり、かつ片面プリズムシートは、透明基材の表面側に断面形状が略三角形で、角度ψ1及びψ2が5°≦ψ1≦55°、40°≦ψ2≦55°の単位プリズムが配列してなる片面プリズムシートである。
また、本発明のバックライトは、導光板の少なくともひとつが、少なくともひとつの側端面を光入射面とし、これと略直交する光出射面とを有し、光入射面近傍において、天頂角をθとし、方位角をφとしたときに、光出射面から出射される光の光度分布が最大となる天頂角の角度がθmax=45±15°であり、同じく光の光度分布が最大となる方位角の角度がφmax≒90°であり、かつそれらの半値全角がΔθ=70±10°、Δφ=130±20°である。
また、本発明のバックライトは、導光板の少なくともひとつが、少なくともひとつの側端面を光入射面とし、これと略直交する光出射面を有し、光入射面から表示エリアまでの最小距離をLLとした場合、光出射面およびその裏面の少なくとも一方の表面の(LL−1.5)mm以下の光入射面近傍に、他の領域の光の出射方向と異なる方向へ出射させる形状が形成されている。さらに、本発明のバックライトは、導光板の少なくともひとつが、少なくともひとつの側端面を光入射面とし、これと略直交する光出射面を有し、光出射面およびその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面近傍に、光の方向を変えるために、光入射面に平行方向に稜線を有するグルーブが形成され、グルーブの傾斜角度αがα=25±10°であるグルーブを一種類または複数種類組合わせて形成されている。
本発明により、例えば液晶ディスプレイなどの表示装置に対する低価格、薄肉化、小型化、輝度効率向上、高表示品位の要求に対応した、部品点数が少なく、輝度効率が高く、入光むらの小さいプリズムシート組を用いたバックライトを提供することが可能となった。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。この実施の形態は、透過型、半透過型の液晶表示素子、広告板、非常誘導灯など、背面光源としての照明手段として使用することのできるバックライトである。もちろん、液晶ディスプレイにも適するバックライトである。本発明のバックライトは、少なくともひとつの光源を有し、さらに下記(A)に示す導光板と(B)に示すプリズムシート組とで構成されるバックライトであることが好ましい。
まず、導光板(A)について説明する。この導光板は、少なくともひとつの側端面を光入射面とし、これと略直交する光出射面とを有する。この導光板は、少なくともひとつの側端面を光入射面とし、これと略直交する光出射面を有し、光入射面から表示エリアまでの最小距離をLLとした場合、光出射面およびその裏面の少なくとも一方の表面の(LL−1.5)mm以下の光入射面近傍に、他の領域の光の出射方向と異なる方向へ出射させる形状が形成されている。また、この導光板では、光入射面近傍において光出射面から出射される光の光度分布に特徴がある。図5、図6(a)、図6(b)に定義するように光出射面から出射される光の光度分布が最大となる天頂角θの角度がθmax=45±15°であり、同じく光の光度分布が最大となる方位角の角度がφmax≒90°である。また、この導光板の出射光の天頂角θの最大角度θmax、並びに方位角φの最大角度φmaxについての半値全角Δθ及びΔφは、Δθ=70±10°、Δφ=130±20°である。天頂角θ及びその最大角度θmax、並びに方位角φ及びその最大角度φmaxについては詳細を後述する。また、この導光板は、少なくともひとつの側端面を光入射面とし、これと略直交する光出射面を有し、光出射面およびその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面近傍に、前記光の光度分布を得るための光の方向(出射光の天頂角θ、方位角φ)の調整を可能とする、光入射面に平行方向に稜線を有するグルーブが形成される。光入射面近傍に形成されるグルーブの傾斜角度αは、図7(a)または図7(b)で定義されるαがα=25±10°である。導光板は、このような傾斜角度を有するグルーブを一種類または複数種類組合わせて光入射面近傍に形成している。この光入射面近傍に形成されるグルーブの傾斜角度αについても詳細を後述する。
また、本発明のバックライトに使用される(B)プリズムシート組は、以下に示す(I)両面プリズムと片面プリズム(II)から構成されるプリズムシート組であることが好ましい。
先ず、(I)両面プリズムシートは、透明基材の表面側に断面形状が略三角形で、図8で定義される角度θ1及びθ2が5°≦θ1≦20°、40°≦θ2≦55°の単位プリズムを1次元方向に配列してなる第一プリズムを有し、裏面側には断面形状が略三角形で、図9で定義される角度Φ1及びΦ2が25°≦Φ1≦35°、25°≦Φ2≦35°の単位プリズムを1次元配列した第二プリズムを有し、第二プリズムの配列方向と表面側に配列した第一プリズム配列方向とのなす角度γが35°≦γ≦55°である両面プリズムシートである。
また、(II)片面プリズムシートは、透明基材の表面側に断面形状が略三角形で、図10で定義される角度ψ1及びψ2が5°≦ψ1≦55°、40°≦ψ2≦55°の単位プリズムが配列してなる片面プリズムシートで構成される。
本プリズムシート組は、片面プリズムシートのプリズムの配列方向と両面プリズムシートの第一プリズム配列方向とのなす角度ξが80°≦ξ≦100°であり、片面プリズムシートの裏面側を両面プリズムシートの第一プリズム面側に積層し、かつ両面プリズムシートの第二プリズム面を導光板光出射面に向け、かつ第一プリズムの配列方向が導光板の光入射面に対して略平行または略垂直の位置関係にて配置されることを特徴とするプリズムシート組である。
図11は、本発明の第1の実施の形態である、バックライトの構成を説明するための側面図である。図11にあって、バックライトは、光を出射する少なくとも一つの光源1と、光源1から入射面2aを介して入射してきた入射光を導波して出射面2cから出射光として出射する導光板2と、導光板2の出射面2cから斜め方向に出射された出射光の方向を導光板2の出射面2c又は両面プリズム41の法線方向へと変えるように制御する両面プリズム41と、両面プリズム41のさらに上に片面プリズム51とを備える。また、バックライトは、導光板2の出射面2cの裏面である反射面2bの下に反射シート6を有する。反射シート6は、導光板2にて下面に全反射された光を再利用可能とするために導光板2方向へ反射する。
図11にあって、両面プリズム41は、導光板2の上に、第二のプリズム43が導光板2に対向するように、また第一のプリズム42が両面プリズム41の光出射側となるように配置される。片面プリズム51は、両面プリズム41の上に、プリズム52が上、プリズムを形成していない裏面が下となるように配置される。
本発明の両面プリズムシート41の斜視図を図12に、その断面を図8に示す。透明基材の表面に断面形状が略三角形の第一プリズム42が形成され、裏面に断面形状が略三角形の第二プリズム43が形成された両面プリズムである。第一プリズム42、第二プリズム43の頂角はそれぞれ、図8のθ1、θ2、及び図9のΦ1、Φ2にて定義している。
図8によれば第一プリズム42の単位プリズムの頂角は頂点からの垂直線によって分割されたθ1とθ2の和として表されており、5°≦θ1≦20°、40°≦θ2≦55°である。第一プリズム42は、この単位プリズムを1次元方向に配列してなる。
また、図9によれば第二プリズム43の単位プリズムの頂角は頂点からの垂直線によって分割されたφ1とφ2の和として表されており、25°≦Φ1≦35°、25°≦Φ2≦35°である。第二プリズム43は、この単位プリズムを1次元方向に配列してなる。
また、両面プリズム41の第一プリズム42と第二プリズム43との配列は、図13〜図15に示すように、第一プリズムの配列方向61と第二プリズムの配列方向62とのなす角γで定義している。第一プリズムの配列方向61と第二プリズムの配列方向62とのなす角γは、35°≦γ≦55°である。
また、本発明の片面プリズムシート51の断面図を図10に示す。図10によれば片面プリズムシート51のプリズム52の頂角は、頂点からの垂直線によって分割されたψ1とψ2の和として表されており、角度ψ1及びψ2が5°≦ψ1≦55°、40°≦ψ2≦55°の単位プリズムを配列してなる。
両面プリズムシート41と片面プリズムシート51に形成された各プリズムの配列方向の位置関係を図13〜図16に示した。両面プリズムシート41の第一プリズム42のプリズム配列方向61が導光体の入射面2aに略平行に配置した場合を図13、図14に、略直角に配置した場合が図15、図16の位置関係となる。第一プリズム42の配列方向に対して、第二プリズム43の配列方向が2通りある。両面プリズムシート内の第一、第二プリズムの配列方向がなす角をγ、両面プリズムシートの第一プリズムと、その上に配置する片面プリズムシートのプリズムとの配列方向がなす角をξで定義した。また、各プリズムの頂角とバックライトとの位置関係は図13〜図16に示したとおりである。
図18には光線の方向を示すために図を示した。この図ではLED光源1、導光板2に対して、光出射点を原点Oとした直交座標XYZと光線をL1とL1の天頂角をα、方位角をβで定義した。すなわち光線方向はα、βで表示でき、例えば、X方向はα=90°、β=0°、Y方向はα=90°、β=90°、Z方向はα=0°で表せる。
図18での光線方向の定義にて、本発明の面光源素子1、両面プリズムシート41、およびプリズムシート組での光線の動き図13で示した位置の場合について図11を用いて説明する。ただし、ここでは導光板2からの出射光の最大となる角度がα=70°、β=90°とし、強度が最大となる主光線方向の動きについて考える。LED光源1を光は出射し、光入射面2aから導光板2に入射し、導波する。導波した光の内、反射面2bに形成された反射要素で反射した光は、光出射面2cから斜め方向α=約70度、β=90度に出射する。この光は両面プリズムシート41の第二プリズム43の角度Φ1で定義される斜面で屈折され、角度Φ2で定義だれる斜面Φ2で全反射される。このとき、両面プリズムシート内部では、α=約27度、β=約135度方向の光線となる。さらにこの光線は第一プリズムの角度θ2で定義された斜面にて屈折されα=約28度、β=約180度で出射される。次に片面プリズムに入射した光はプリズムの形成していない裏面にて屈折され、さらに、プリズム52の角度ψ2で定義される斜面にて定義される斜面にて屈折され、α=約0度、即ち正面方向へ出射する。
ここで両面プリズムシート41の第一プリズム42及び第二プリズム43の角度範囲は25°≦Φ1≦35°、25°≦Φ2≦35°であることが好ましい。角度が25度未満あるいは35度より大きいと、所定の角度から、光線がそれるため、結果として、片面プリズム透過後の正面輝度が低下する。また、プリズムのピッチについては特に制限はないが、プリズムシートの品質や生産性の観点から20μmから60μm程度が望ましい。第二プリズムの頂点には、面光源素子組立ての際に導光体の表面に傷をつけないよう、輝度が低下しない範囲でRをつけても良い。このRの範囲は3μm以下が望ましい。
両面プリズムシート41の第一プリズム42の角度範囲は5°≦θ1≦20°、40°≦θ2≦55°であることが好ましい。θ2が40度未満、または55度より大きいと所定の角度から光線がそれ、最終的に正面輝度が低下する。正面輝度を高めるには45°≦θ2≦50°がさらに好ましい。θ1で定義される斜面には光線が入射しないほうが輝度が高められるため、θ2はできるだけ小さいほうが良いが、プリズムの品質や生産性を考慮すると5度以上20度以下が望ましい。また、プリズムのピッチについては特に制限はないが、プリズムシートの品質や生産性の観点から20μmから60μmが望ましい。
第一プリズム42の配列方向については、入光面に対して略平行か略垂直に設定するのが望ましい。平行、垂直から大きくずれると、光学設計が複雑になること、第二プリズムの角度および片面プリズム角度を最適値に設計しても、正面輝度が低下すること、量産において、斜めにカットする必要が生じ材料歩留等悪化するためである。
第一プリズム42と第二プリズム43の配列方向のなす角は、好ましくは35°≦γ≦55°、より好ましくは40°≦γ≦50°にする。この範囲外では第二プリズム43を透過した光の方向が目標である所定の角度から大きくそれる結果として正面輝度が低下するからである。
片面プリズムシート51の角度範囲は5°≦θ1≦55°、40°≦θ2≦55°であることが好ましい。この範囲外だと光線が正面から側法に屈折され正面輝度が低下するためである。特に正面輝度特性を重視した場合は5°≦θ1≦20°、40°≦θ2≦55°が望ましい。一方、ある程度の輝度を確保し、視野角を広げたい場合は20°<θ1≦55°、40°≦θ2≦55°が望ましい。さらに片面プリズムシートのプリズムθ2で定義される斜面は一部光を下方向へ全反射させる機能があり、入光むらを低減する働きを有する。このプリズムのピッチについては特に制限はなく、プリズムシートの品質や生産性の観点から20μmから60μmが望ましい。
片面プリズムシート51の裏面はプリズムを形成していない平面であるが、両面プリズムシート41との密着防止や視野角調整のために、微小突起等を設けることも可能である。片面プリズムシート51のプリズム配列と両面プリズムシート41の第一プリズム42のなす角度は80°≦ξ≦100°にする必要がある。この範囲外では正面輝度が低下する。
以上に説明したように、図11にあって、バックライトは少なくとも透光性平板からなる導光板2と、該導光板2の側単面の双方又は一方に隣接して設けられた光源ユニット1と前記導光板裏面に対向して設けられた反射板6と、前記導光板2表面の光出射面2c上に、両面プリズムシート41の第二プリズム43面を該導光板2光出射面2cに向け、かつ第一プリズム42の配列方向が該導光板2の光入射面2aに対して略平行または略垂直の位置関係にて片面プリズムシート51を積層したもので、それらの位置関係と各々のプリズム配列方向は図13〜図16に示したとおりであり、かつ角度の範囲は上述したとおりである。
本発明の両面プリズムシート41および片面プリズムシート51は、可視光透過率が高く、屈折率の比較的高い材料を用いて製造することが好ましく、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂等が挙げられる。中でも、プリズムシートの耐擦傷性、取り扱い性、生産性等の観点から活性エネルギー線硬化型が好ましい。また、プリズムシートには、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料、拡散剤等の添加剤を添加することもできる。
プリズムシートを製造する方法としては、押出成形、射出成形等の通常の成形方法が使用できる。活性エネルギー線硬化型樹脂を用いてプリズムシートを製造する場合には、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の透明樹脂からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂によってプリズム部を形成する。まず、所定のプリズムパターンを形成したプリズム型に活性エネルギー線硬化型樹脂液を注入し、透明基材に重ね合わせる。次いで、透明基材を通して紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化樹脂液を重合硬化して、プリズム型から剥離してプリズムシートを得る。
本発明のバックライトに使用される導光板2は少なくともひとつの側端面を光入射面2aとし、これと略直交する光出射面2cを有し、光入射面2aから表示エリアまでの最小距離をLLとした場合、光出射面2cおよびその裏面2bの少なくとも一方の表面の(LL−1.5)mm以下の光入射面近傍2dに、他の領域の光の出射方向と異なる方向へ出射させる形状が形成されている。この導光板では確実に入光むらを改善できる。図4にLLの定義を示した。実際、バックライトではLED1を含めたLLの距離までは黒色の遮光テープで覆われるのが一般的である。したがって、LL以上まで表示領域の出射特性と異なる反射特性を有する形状を設けると、明らかに、異なる形状の境界が視認され、かつ明るさの違いも明確になり問題である。また、LL以下ではあるが(LL−1.5)mmより大きいと、確実に入光むらを低減させることが難しい。なぜなら、光入射面近傍2dの反射機能を有する形状及び出射特性は表示エリアの反射機能を有する形状、出射特性と異なるため、境界領域での明るさを全方向に対して完全に同じにすることは不可能であり、結果として明るさの差が境界を越えて視認されるためである。表示エリアに対応する領域と異なる形状を形成する距離(面積)を変えて導光板を試作し、バックライトに組み込み、非表示エリアを遮光テープにてマスクして点灯評価を行った結果、(LL−1.5)mm以下の領域に別形状を設ければ、形状の違いによる明るさの差に起因するむらが観察されないことがわかった。したがって、確実に入光むらを改善するには、入光部近傍2dの出射特性を別領域の特性と変えるために反射機能を有する形状を設ける領域は(LL−1.5)mm以下であることが重要である。
この領域の下限については、あまりに小さいと入光むら改善効果が小さくなるため、(LL−1.5)mm以下でできる限り(LL−1.5)mmに近いほど望ましい。また、前述の距離は、導光板の厚さや入光部近傍の出射特性にも依存するが、導光板の厚さが1mm以下であれば、(LL−1.5)mm以下の条件は有効である。
本発明入光部近傍の出射特性については、入光むらが改善できれば制限するものではないが、以下に確実な方法を記載する。
本発明のバックライトに使用される導光板2の出射光の光度角度分布を図17(a)、図17(b)に示す。ここでθは図18に示すように導光板2の光出射面2cに垂直方向を0°とした天頂角であり、φは導光板2の光入射面2aに平行な方向を0°とした方位角である。導光板2の入光部近傍2dの光出射面2cから出射される光の光度角度分布において光度が最大となる角度がθmax=45±15°、φmax≒90°であり、かつ角度分布の広がりに対応する半値全角がΔθ=70±10°、Δφ=130±20°であれば、入光むらは改善できる。
ここで、θmaxが前記範囲外の場合、入光むらの改善効果は小さい。またΔθ<60°またはΔφ<110°の場合出射光の広がりが小さく、入光むら改善効果は小さい。Δθ>80°またはΔφ>150°の場合、出射光の角度分布は広がりすぎのため、輝度が低くなり、表示エリア部の輝度と同程度の輝度にするためには、結果として入光部近傍で光を多く出射させる必要がある。即ち表示エリアで使用される光量が減り、低輝度になるため望ましくない。また、φmax≒90°については導光板の一般的な特性である。
本発明のバックライトに使用される導光板2は入光部近傍2dの出射特性が上記の範囲であれば、これを実現するための、手段について特に制限はない。また、入光部近傍2dとは、側端面に設けた光入射面2aの近傍であり、光入射面2aから表示エリアまでの領域である。
上記角度分布の実現方法については、導光板2の入光部近傍2dの光出射面2cまたはその裏面2bの少なくともどちらか一方に、グルーブや球面レンズ、レンチキュラーレンズ等を配置させ、光線追跡によるシミュレーションによって光度角度分布を計算し、計算結果が上記範囲に入るまで、形状を変化させて形状を決定すれば良い。したがって、入光むら改善のために導光板の入光部近傍に導入する形状には制限はない。
また、本発明のバックライトに使用される導光板2は少なくともひとつの側端面を光入射面2aとし、これと略直交する光出射面2cを有し、光出射面2cおよびその裏面2bの少なくとも一方の表面の光入射面近傍2dに、光の方向を変えるために、光入射面2aに平行方向に稜線を有するグルーブが形成され、図7(a)または図7(b)で定義されるグルーブの傾斜角度αがα=25±10°であるグルーブを一種類または複数種類組合わせて形成されているものであることが好ましい。
前記形状はダイヤモンドターニング等により容易に金型を加工できるため上記角度分布を有する導光板2を容易に製作可能である。図7(a),図7(b)に示したαで定義される面に対向する斜面の傾斜角度βについては特に制限はないが型加工の容易さを考慮すると75°以下が望ましい。
本発明のバックライトに使用される、導光板2は方式には特に制限はなく、例えば、導光板2の光出射面2cおよびその裏面2bの少なくとも一方の表面に微細な凹凸やプリズムを形成したり、白色拡散性塗料等を塗布または印刷したり、導光体の中に光拡散材を分散させたりする方法が挙げられる。
本発明において導光板2としては、ガラスや合成樹脂等の透明板状態を使用することができる。合成樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の高透明性の種種の樹脂を用いることができ、この樹脂を押出成形、射出成形等の通常の成形方法で板状体に成形することによって導光体を製造することができる。
入光部近傍2dに形成するグルーブと平面との割合は特に制限はない。グルーブの割合が大きすぎると、入光部近傍2dで光を多量に消費し表示エリアでの輝度が低くなる。一方、グルーブの割合が小さすぎると入光むら改善効果は小さくなる。したがって、バックライトにおける、導光板2の光入射面2aから表示領域までの距離及び輝度の仕様から決定すべきものである。
また、導光板2の入光部近傍2d以外の領域での光の方向を変えて導光板2から光を出射させるための反射要素の形状について制限はない。光源1についてはLEDやCCFL他、特に制限はないが、点光源であるLEDを一定間隔に並べて使用される場合に、入光むら改善効果は著しい。反射シート6についても特に制限はないが、銀シート等、正反射機能の反射シートを使用する方が輝度の点有利である。また、バックライトの視野角を調整する目的でプリズムシート組の上に拡散フィルムを配置する等、本バックライトは必要に応じて、拡散フィルムを使用しても良い。
上述したような、本発明の両面、片面プリズムシート組を使用すること、また導光板の光入射面から(LL−1.5)mm以下の入光部近傍に他領域と異なる出射特性を有する反射機能形状を設けた導光板を使用することによって、部品点数が少なく、輝度効率が高く、入光むらが小さいバックライトを実現できる。したがって本発明のバックライトを液晶ディスプレイに搭載することにより、液晶ディスプレイに対する低価格、薄肉化、小型化、輝度効率向上、高表示品位の要求を満足することができる。
本発明のバックライトは、第1の実施の形態として図11に示した構成にのみ限定されるわけではない。以下に、本発明の第2の実施の形態について図19を参照して説明する。図19は、第2の実施の形態である、バックライトの構成を説明するための側面図である。図19にあって、第2の実施の形態は、図11に示した構成の第1の実施の形態における、導光板2と両面プリズムシート41との間に拡散フィルム3を挿入した構成である。なお、このバックライトでは、導光板2の光出射面2cに対する裏面2bの入射部近傍2dに光の方向を変えるために、光入射面2aに平行方向に稜線を有するグルーブを形成している。このグルーブは傾斜角度αがα=25±10°であるグルーブを一種類または複数種類組合わせて形成されてなる。
次に、この第2の実施の形態のバックライトを想到するに至ったプロセスについて以下に説明する。
ステップS1で、まず、図19に示した構成において、導光板2とプリズムシート組41及び51との間にヘイズ値の異なる拡散フィルム3を挿入し、入光むらを測定する。ヘイズ値は、フィルムに可視光を照射したときの全透過光に対する拡散透過光の割合である。通常は、ヘイズ値の小さいほどフィルムの透明性に優れている。
次に、ステップS2でステップS1の入光むらの測定結果に基づいて入光むらに改善効果のあるヘイズ値を有する拡散フィルム3を選定し、拡散フィルム3透過後の輝度角度分布を測定する。
次に、ステップS3にて、ステップS2で測定した拡散フィルム3透過後の輝度角度分布を光度の角度分布に変換する。
次に、ステップS4で、ステップS3にて変換して得た光度角度分布のうち明らかに入光むら改善に効果がないか、または、不必要な方向へ出射される光の角度成分を除き残りの部分を、入光むらを改善する入光部近傍の目標角度分布と設定した。
前記各プロセスにおいて、前記ステップS2の輝度角度分布測定の位置は、通常、導光板中央部である。なぜなら、入光部近傍の角度分布は高角度側での輝度測定の際の実面積が大きくなり、正確な測定が困難なためである。また、前記ステップS3において、輝度角度分布を光度角度分布に変換しているのは、輝度の定義に基づくと高角度側では、輝度の角度分布が大きくなり、輝度分布は高角度側に寄ったものとなり、入光むらを改善する角度分布の適正範囲を正確に決定しにくくなるためである。
ステップS1〜ステップS4を通して決定された入光部近傍の出射光角度分布を実現させる具体的な方法として、本発明のバックライトに使用する図19に示す、導光板2の入光部近傍2dのグルーブ形状が、図7(a)または図7(b)で定義されるように、グルーブ傾斜角度αがα=25±10°であることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図19に示すように、光源1、導光板2、反射シート6および2枚のプリズムシート組41、51からなる2.1インチサイズの面光源装置を組み立てて光学特性を測定した。光源として、LED(日亜化学製NSCW215)を3灯使用した。反射シートについては市販の銀シート(株式会社麗光製ルイルミラー60W10)を用いた。導光体(30.8×39.2×t0.6)ついては下面に反射要素としてグルーブを上面にホログラムディフューザで構成されたものを射出成形により製作した。グルーブ形状と配置については光線追跡シミュレーションにより導光板からの出射光の輝度が位置分布が均一になるように設計した結果、グルーブ角度が1.7°〜2°の連続グルーブとなった。光入射面には稜線が厚さ方向で頂角が100°、140°の2種類のプリズム(それらプリズムと平面との比が9:8:7)を形成した。作製した導光板の輝度が最大となる角度はθmax=68°であった。本導光板は本発明の入光部近傍に入光むらを改善する手法を含まない導光板である。導光体材料として、市販のポリカーボネート成型材料(出光興産株式会社製LC1500)を使用した。拡散シートについては市販品(株式会社きもと製ライトアップ)を3種類使用した。
プリズムシート成形用の型については両面用第一プリズム型としてθ1=15°、θ2=48°ピッチ30μm、第二プリズム型としてΦ1=29°、Φ2=29°、ピッチ30μm、片面プリズム型としてψ1=45°、ψ2=45°、ピッチ46μmをそれぞれ準備した。第二プリズム型の表面にアクリル系の紫外線硬化型樹脂を塗布し、その上に市販の易接着PET(東洋紡績株式会社製コスモシャインA4300)を重ね、ゴムロールにて樹脂が均一になるよう引き伸ばした。易接着PETの上からメタルハライドランプにより紫外線を約1500mJ照射した後、型から引き剥がして第二プリズムをPET片面に作製した。次に第1プリズム型に紫外線硬化樹脂を塗布し、第二プリズムの配列方向と第一プリズム型のプリズム配列方向とのなす角γが45度になるよう、第二プリズム面を上にしてPEを重ねゴムロールにて樹脂が均一となるよう引き伸ばし、第二プリズム面側から紫外線を照射(1500mJ)し、引き剥がしてPET両面プリズムを形成した。片面プリズムについても同様方法にて成形した。これらのプリズムフィルムを所定の大きさに切り出しプリズムシートとした。
導光体の上に両面プリズムシートの第一プリズムの配列方向が導光体の光に入射面に平行となるように積層した。その上に片面プリズムの配列方向と両面プリズムシートの配列方向とのなす角度ξが90°となるように積層し光学特性評価用のバックライトとした。
点灯評価としてLED1個あたり15mAの電流を印加し、輝度測定装置(有限会社ハイランド製RISA)にて、バックライトの中央部正面輝度を測定した。バックライトの入光部むらの定義と測定法を、図20を用いて説明する。図20はバックライトを点灯させた状態で真上からバックライトの入光部近傍を撮影した写真である。図20の左側にLED1が3個観察される。入光付近でLEDに平行方向(X方向)の幅30.8mmを100分割、LED1に垂直方向(Y方向)の長さ9mmを30分割したメッシュ71をきり、各部分の正面輝度を測定した。LED1からある一定距離Yに対してX方向100点の輝度データの最小と最大の比(最小値/最大値)を距離Yでの均斉度と定義し、均斉度が0.6以上となる最小の距離Yを入光むらと定義した。測定は上述の輝度測定装置で直径0.1mmの位置分解能で測定し、入光むらを求めた。またバックライト中央部の輝度角度分布は液晶パネル視野角測定装置(ELDIM社製 Ez Contrast)にて測定し、各方向における相対光度を算出した。
表1にヘイズの異なる拡散フィルムを挿入した場合の入光むら、正面輝度値を示す。参考までに拡散フィルムがない場合と拡散フィルムのヘイズを記載した。ヘイズの最も高い拡散フィルムCを用いた場合に入光むらが最も小さくなる。しかしながら、中央部の正面輝度は小さくなるため、入光部近傍の導光板出射光のみ拡散フィルムCを挿入した場合の拡散フィルム透過後の光度角度分布と同じにすれば輝度低下させずに入光むらが改善できると考えた。
図21(a)、図21(b)に拡散フィルム透過後の光度角度分布を示す。この分布はθmaxが約45°、Δθが約75°、φmaxが約90°、Δφが約145°である。即ち、導光板からの出射光の光度角度分布をこの分布に近づければ入光むらを改善できる。また、図21(a)、図21(b)から分布にかなりの裾引きが見られるが、この部分は明らかに光の利用効率を悪化させる部分であると考えられる。したがって、入光むらを改善する導光板の入光部近傍の出射光の光度角度分布は光の利用効率を考慮しθmax=45±15°、φmax≒90°、Δθ=70±10°、Δφ=130±20°程度で裾引きのない分布が良いと判断した。
(実施例2)
実施例1にて測定した光出射角度分布を目標に導光板の入光部近傍について図7(a)に示したグルーブの角度αを変えて図22に示した構成で光線追跡シミュレーションを実施し、入光部近傍の光度角度分布を求めた結果を図23(a)、図23(b)に示す。α=19°(A)単独の場合Δθが実施例1の場合と比較して小さい。α=30°(B)の場合Δθは大きくなるが、θmax=15°までずれる。α=19°(A)のグルーブとα=30°(B)グルーブを1:1、2:1、3:1の割合で組み合わせると実施例1の角度分布に近づく。A:B=2:1の場合θmax=45°、Δθ=68°、φmax、Δφ=90°=131°であり、実施例1で決定した角度分布を満足する。
(実施例3)
実施例2でシミュレーションにより決定したAグルーブとBグルーブの比が2:1のグルーブを入光部近傍に有する導光板を製作した。入光部近傍以外の反射グルーブ形状と配置については光線追跡シミュレーションにより、導光板からの出射光の輝度の位置分布が均一になるように設計した。具体的には反射グルーブ面と同じ面に図24に示すグルーブを光入射面から2mmの範囲に設けた。図25に示すプリズムシート組を使用し図13の配置で図11に示した構成のバックライトの正面輝度と入光むらを測定した。これは入光部近傍のグルーブが導光板の光出面の裏面の場合に相当する。結果は表2の実施例3の行に示したとおり輝度4180cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは4.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例4)
実施例3に記載した導光板のグルーブ面を光出射面となるように裏返して、図11の構成のバックライトの正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例4の行に示したとおり輝度4320cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.2mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例5)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例5の行に示したとおり輝度3810cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例6)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが垂直となる図15の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例6の行に示したとおり輝度3790cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例7)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=35°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例7の行に示したとおり輝度3570cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.0mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例8)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=55°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例8の行に示したとおり輝度3610cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.0mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例9)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=20°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例9の行に示したとおり輝度3660cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例10)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=10°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例10の行に示したとおり輝度3870cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.6mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例11)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=40°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例11の行に示したとおり輝度3530cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例12)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=55°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例12の行に示したとおり輝度3570cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.6mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例13)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=25°、Φ2=25°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例13の行に示したとおり輝度3590cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例14)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=35°、Φ2=35°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例14の行に示したとおり輝度3530cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.0mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例15)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=15°、ψ2=48°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例15の行に示したとおり輝度4290cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例16)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=5°、ψ2=48°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例16の行に示したとおり輝度4570cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.6mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例17)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=20°、ψ2=48°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例17の行に示したとおり輝度4040cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例18)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=15°、ψ2=40°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例18の行に示したとおり輝度3610cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.6mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例19)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=15°、ψ2=55°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例19の行に示したとおり輝度3580cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例20)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=15°、ψ2=48°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=100°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例20の行に示したとおり輝度3570cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例21)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=15°、ψ2=48°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=80°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。結果は表2の実施例21の行に示したとおり輝度3660cd/mで比較例1の3510cd/mと比較して向上し、入光むらは3.3mmで比較例2の5.7mmと比較して入光むらの改善されることが実証された。
(実施例22)
実施例1に記載した方法で、図24に示すグルーブを光入射面からそれぞれ1.7mm、2.0mm、2.5mm、3.0mmの範囲に設けた導光板を製作した。図24に示すグルーブの数はそれぞれ18本、18本、27本、33本である。図25に示したプリズムシート組を使用し、導光板をグルーブ面が光出射面となる向きで図11に示す構成のバックライトを組立てた。入光むらの測定と外観評価を実施した。本バックライトのLED(導光板の光入射面)から表示エリアまでの距離LL=3.5mmの領域に黒色のテープでマスクをして外観を観察した。図26、図27に外観写真を示す。図27では黒色テープとの境界領域で他の領域と比較して明るくなっている。この場合を外観評価としては×とした(図26は○)。評価結果を表3の実施例22の行に示した。入光むらは全ての場合で比較例2と比較して改善が見られるが、外観は2mm以下の場合に良好であった。したがって、入光むら改善のためのグルーブを設ける範囲は(LL−1.5)mm以下が良いことが実証された。
(比較例1)
プリズム断面形状が二等辺三角形で頂角が90°ピッチ50μmの片面プリズムシートを実施例1に記載した方法で製作した。図1に示した構成のとおり、導光体の上に樹脂中にビーズを分散した市販の拡散シート(株式会社きもと製ライトアップ50LSE)を、その上に製作したプリズムの配列方向が導光体の入光面に平行になるよう、プリズムを上向きにして積層した。さらに、同じプリズムシートをプリズムの配列方向が導光体の入光面に垂直になるよう、すなわち一枚目のプリズムの配列と直交させ、かつプリズムを上向きになるように積層させて評価用バックライトとした。本構成は現在最も普及している、上向きプリズムを2枚、そのプリズム配列方向を直交させて配置する方式である。実施例1と同じ方法で正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例1の行に示した。比較例1と本発明の範囲内である実施例3から実施例20の測定結果を比較すると実施例すべてにおいて比較例1より正面輝度が高い。
(比較例2)
プリズム断面形状が二等辺三角形で頂角が63°ピッチ30μmの片面プリズムシートを実施例1に記載した方法で製作した。図3に示した構成のとおり、導光体の上に、プリズム面を下向きにして、かつプリズムの配列方向が導光体の入光面に平行になるよう積層した。さらに、その上に市販の拡散フィルム(株式会社きもと製ライトアップ50TL2)を積層し評価用バックライトとした。本構成は従来技術で下向き1枚プリズム方式である。実施例1と同じ方法で正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例2の行に示した。比較例2と本発明の範囲内である実施例3から実施例20の測定結果を比較すると実施例すべてにおいて比較例1より入光むらが小さい。すなわち、本発明の範囲にある実施例3から実施例20は正面輝度が高く、入光むら小さい、バランスの良い性能を提供できることが実証された。
(比較例3)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置から20°傾けたバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例3の行に示した。
(比較例4)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=30°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例4の行に示した。
(比較例5)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=60°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例5の行に示した。
(比較例6)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=25°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例6の行に示した。
(比較例7)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=35°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例7の行に示した。
(比較例8)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=60°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例8の行に示した。
(比較例9)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=20°、Φ2=20°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例9の行に示した。
(比較例10)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=40°、Φ2=40°の両面プリズムおよび角度ψ1=45°、ψ2=45°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例10の行に示した。
(比較例11)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=55°、ψ2=48°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例11の行に示した。
(比較例12)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=15°、ψ2=35°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例12の行に示した。
(比較例13)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=15°、ψ2=60°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=90°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例13の行に示した。
(比較例14)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=20°、ψ2=48°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=105°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例14の行に示した。
(比較例15)
第一プリズムと第二プリズムのなす角γ=45°、第一プリズム角度θ1=15°、θ2=48°、第二プリズム角度Φ1=29°、Φ2=29°の両面プリズムおよび角度ψ1=20°、ψ2=48°の片面プリズムを実施例1に記載した方法で製作し、片面プリズムと第一プリズムのなす角度ξ=75°とし、第一プリズム配列方向と導光体入光面とが平行となる図13の配置でバックライトを構成して、正面輝度と入光むらを測定した。その結果を表2、比較例15の行に示した。
本発明の範囲外である比較例3から比較例15では輝度が従来技術の比較例1より小さくなることが判明した。
本発明にあって、導光板の光入射面から(LL−1.5)mm以下の入光部近傍に他領域と異なる出射特性を有する反射機能形状を設けた導光板と、本発明の請求項の範囲内にある形状、配列方向の両面プリズムシートと片面プリズムシートを、請求範囲内にある構成方法で組み合わせて用いることにより、輝度効率と入光むら特性のバランスが良く、部材を1枚低減できるバックライトを提供することができる。
上向きプリズムシートを2枚用いたバックライトの構成を示す概略図である。 先行技術の両面プリズムシートを示す斜視図である。 下向きプリズムシートを1枚用いたバックライトの構成を示す概略図である。 バックライト点灯時の入光むらを示す図である。 光線の方向の定義を示す概略図である 本発明の光度分布を決定するパラメータを定義する図である。 本発明の導光板の入光部近傍グルーブを示す図である。 本発明の両面プリズムシートの第一プリズムの断面図である。 本発明の両面プリズムシートの第二プリズムの断面図である。 本発明の片面プリズムシートのプリズムの断面図である。 本発明のバックライトの構成を示す概略図である。 本発明の両面プリズムシートを示す斜視図である。 本発明のプリズムシート組と導光板の位置関係を示す概略図である。 本発明のプリズムシート組と導光板の位置関係を示す概略図である。 本発明のプリズムシート組と導光板の位置関係を示す概略図である。 本発明のプリズムシート組と導光板の位置関係を示す概略図である。 本発明の光度分布を説明する図である。 光線の方向の定義を示す概略図である。 実施例1のバックライトの構成を示す概略図である。 入光むらの定義をよび測定法を説明するための図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1のシミュレーションに用いた構成を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例の導光板の入光部近傍を示す概略図である。 実施例3、4のプリズムシート組の概略図である。 外観が良好な場合のバックライトの写真である。 外観がNGの場合のバックライトの写真である。
符号の説明
1 LED光源(光源)
2 導光板(導光体)
2a 光入斜面
2b 光反射面
2c 光出射面
2d 入光部近傍
3 拡散シート(拡散フィルム)
4 上向きプリズムシート(上向きプリズム)
5 上向きプリズムシート(上向きプリズム)
6 反射シート
11 両面プリズムシート
21 下向きプリズムシート(下向きプリズム)
31 暗部
32 明部
33 入光むら
34 表示エリア
41 両面プリズムシート(プリズムシート)
42 第一プリズム
43 第二プリズム
51 片面プリズムシート(プリズムシート)
52 片面プリズム(プリズム)
61 第一プリズム配列方向
62 第二プリズム配列方向
63 片面プリズム配列方向
71 メッシュ
L1 光線
θ 導光板の光出射面に垂直方向を0°とした天頂角
φ 導光板の光入射面に平行な方向を0°とした方位角

Claims (4)

  1. 少なくともひとつの光源と、導光板と、両面プリズムと片面プリズムからなるプリズムシート組とで構成されるバックライトであって、
    前記プリズムシート組は、片面プリズムシートのプリズムの配列方向と両面プリズムシートの第一プリズム配列方向とのなす角度ξが80°≦ξ≦100°であり、前記片面プリズムシートの裏面側を前記両面プリズムシートの前記第一プリズム面側に積層し、かつ前記両面プリズムシートの第二プリズム面を前記導光板光出射面に向け、かつ前記第一プリズムの配列方向が前記導光板の光入射面に対して略平行または略垂直の位置関係にて配置されるプリズムシート組であり、
    前記導光板の少なくとも一つは、少なくとも一つの側端面を光入射面とし、これと略直交する光出射面を有し、光入射面から表示エリアまでの最小距離をLLとした場合、光出射面およびその裏面の少なくとも一方の表面の(LL−1.5)mm以下の光入射面近傍に、光を他の領域の光出射方向と異なる方向へ出射させる形状が形成されていることを特徴とする導光板であることを特徴とする、バックライト。
  2. 前記両面プリズムシートは、透明基材の表面側に断面形状が略三角形で、角度θ1及びθ2が5°≦θ1≦20°、40°≦θ2≦55°の単位プリズムを1次元方向に配列してなる前記第一プリズムを有し、裏面側には断面形状が略三角形で、角度Φ1及びΦ2が25°≦Φ1≦35°、25°≦Φ2≦35°の単位プリズムを1次元配列した前記第二プリズムを有し、前記第二プリズムの配列方向と表面側に配列した前記第一プリズム配列方向とのなす角度γが35°≦γ≦55°である両面プリズムシートであり、さらに前記片面プリズムシートは、透明基材の表面側に断面形状が略三角形で、角度ψ1及びψ2が5°≦ψ1≦55°、40°≦ψ2≦55°の単位プリズムが配列してなる片面プリズムシートである、請求項1に記載のバックライト。
  3. 前記導光板の少なくともひとつの側端面を前記光入射面とし、これと略直交する前記光出射面とを有し、光入射面近傍において、天頂角をθとし、方位角をφとしたときに、前記光出射面から出射される光の光度分布が最大となる前記天頂角の角度がθmax=45±15°であり、同じく前記光の光度分布が最大となる前記方位角の角度がφmax≒90°であり、かつそれらの半値全角がΔθ=70±10°、Δφ=130±20°であることを特徴とする、請求項1または2に記載のバックライト。
  4. 前記導光板の少なくともひとつの側端面を前記光入射面とし、これと略直交する前記光出射面を有し、前記光出射面およびその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面近傍に、光の方向を変えるために、前記光入射面に平行方向に稜線を有するグルーブが形成され、前記グルーブの傾斜角度αがα=25±10°であるグルーブを一種類または複数種類組合わせて形成されていることを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載のバックライト。
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