JP6811412B2 - 投写光学系、画像投写装置および画像投写システム - Google Patents

投写光学系、画像投写装置および画像投写システム Download PDF

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Description

本開示は、画像表示素子が生成した画像を投写するための投写光学系に関する。
特許文献1は、反射面を含む投写光学系を用いた投写装置を開示する。この投写光学系は、ライトバルブに形成された画像を投影面に拡大投影するための投写光学系であって、レンズ光学系と、第1反射面と、第2反射面と、からなる。レンズ光学系は、複数のレンズからなり、投影面とライトバルブとの間に、画像の中間像を形成するために正のパワーを有する。第1反射面は、中間像を結像した後の発散する光束を反射し、投影面上に結像させるために正のパワーを有する。第2反射面は、レンズ光学系からの射出光を第1反射面に入射させる。これにより、色収差および歪みが低減された大画面を投写することができる。
しかしながら、特許文献1に記載された投写装置では、第1反射面から第2反射面までの距離が大きい。そのため、投写装置の大型化(高背化)を招いている。
特開2013−174886号公報
本開示は、小型でありながら画像歪みを低減することができる投写光学系を提供する。
本開示に係る投写光学系は、被投写面に画像表示素子の画像を拡大して投写するための投写光学系であって、透過光学系と、反射光学系とを備える。透過光学系は、複数のレンズと、開口絞りとを含む。反射光学系は、透過光学系からの出射光を反射する第1反射面と、第1反射面からの出射光を反射する第2反射面とを有する。被投写面は、画像表示素子の表示面と平行でない。基準光線の主光線は、被投写面の最も投写光学系側に投写される光線のうち開口絞りの中心を通る光線である。基準光線の主光線が第1反射面に入射する位置における第1反射面の局所パワーは、基準光線の主光線が第2反射面に入射する位置における第2反射面の局所パワーよりも強い。投写光学系は、以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
1.0 < θscn/θm2 < 50.0 ・・・(1)
3.0 < D1/D2 < 15.0 ・・・(2)
ここで、θscnは、基準光線の主光線が被投写面に入射する位置における被投写面の法線と、基準光線の主光線とのなす角度である。θm2は、基準光線の主光線が第2反射面に入射する位置における第2反射面の法線と、基準光線の主光線とのなす角度である。D1は、画像表示素子の表示面から第1反射面までの基準光線の主光線の光路長である。D2は、第1反射面から第2反射面までの基準光線の主光線の光路長である。
本開示の投写光学系によれば、画像投写装置を小型化できるとともに、画像歪みを低減することができる。
図1は、本開示の画像投写システムを説明する構成図である。 図2は、本開示の画像投写装置を説明する構成図である。 図3は、本開示の投写光学系の透過光学系を説明する構成図である。 図4は、本開示の画像投写装置の光路の一部を説明する図である。 図5は、数値実施例1における画像投写システムの構成図である。 図6は、数値実施例2における画像投写システムの構成図である。 図7は、数値実施例3における画像投写システムの構成図である。 図8は、数値実施例4における画像投写システムの構成図である。 図9は、数値実施例5における画像投写システムの構成図である。 図10は、数値実施例6における画像投写システムの構成図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態)
以下、本開示の画像投写システム1および画像投写装置10を図1から図10を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の画像投写システム1を説明する構成図である。画像投写システム1は、画像投写装置10と、スクリーンSC(被投写面の一例)とを備える。画像投写装置10は、投写光学系100と、画像表示素子130と、透過素子140とから構成される。投写光学系100は、透過光学系110と、反射光学系120とを備える。画像投写装置10は、例えば天井等のスクリーンSCに画像を投写する。また、画像投写装置10は、例えば内装壁を有する建物や乗り物などの内部に設置される。本実施の形態に係る画像投写装置10は、曲率を有するスクリーンSCに画像を投写する。また、画像投写装置10は、画像表示素子130で形成された画像を正対しない方向(斜めの方向)にあるスクリーンSCに投写する。
ここで、スクリーンSCが正対しない方向にあるとは、基準光線Rが到達するスクリーンSC上の点における法線の方向と、投写光学系100の最終面から出射する基準光線Rの主光線の光路の方向とが一致しない場合を言う。すなわち、スクリーンSCは、スクリーンSCが画像表示素子130の表示面と平行でないように、配置されている。
ここで、基準光線Rについて説明する。基準光線Rとは、画像表示素子130から出射する光線がスクリーンSCに投写される領域において、最も投写光学系100に近い場所に投写される光線である。また、画像表示素子130の画像表示領域として短辺下方向を使用しない場合、基準光線Rとは、画像表示素子130の有効領域にて形成された画像がスクリーンSC上で最も投写光学系100に近い場所に投写される光線である。
なお、本開示にかかる画像投写装置10において、透過光学系110の開口絞りAの中心と、開口絞りAの画像表示素子130側に配置されたレンズ素子の回転対称軸と、開口絞りAの反射光学系120側に配置されたレンズ素子の回転対称軸とを結ぶ線を光軸AZとする。しかしながら、光軸AZは、最も多くのレンズ中心を共有する軸としてもよい。また、光軸AZは、画像表示素子130に対し、出射光の光路を含む面内で偏心した位置に設定されてもよい。ここで、出射光の光路とは、画像表示素子130からスクリーンSCに至る光路における、画像表示素子130の中心からスクリーンSC上の拡大像の中心に至る主光線の光路を意味する。
また、画像投写装置10が透過光学系110内にプリズムやミラーなどの反射面を有する場合には、光軸AZは、当該反射面で反射して曲げられた後の光学系の光軸の延長線として設定されてもよい。
図2は、本開示の画像投写装置10を説明する構成図である。図2に示すように、投写光学系100は、全体として正のパワーを有する透過光学系110と、全体として正のパワーを有する反射光学系120とを備える。
図2および図3を用いて、本実施の形態に係る透過光学系110の構成を説明する。透過光学系110は、画像表示素子130からスクリーンSCまでの順に、正のパワーを有する第1レンズ群G1と、正のパワーを有する第2レンズ群G2と、正のパワーを有する第3レンズ群G3と、正のパワーを有する第4レンズ群G4と、プリズムPBから構成されている。プリズムPBは、画像表示素子130と第1レンズ群G1との間に配置されている。
第1レンズ群G1は、回転対称な軸を有する1枚の両凸レンズである第1レンズ素子L1から構成されている。第1レンズ素子L1は、非球面形状を有する。
第2レンズ群G2は、第2レンズ素子L2と、第3レンズ素子L3と、第4レンズ素子L4と、第5レンズ素子L5とを備える。第2レンズ素子L2、第3レンズ素子L3、第4レンズ素子L4および第5レンズ素子L5は、画像表示素子130側から反射光学系120側への順に、配置されている。
第2レンズ素子L2は、回転対称な軸を有し、負のメニスカス形状を有する。第2レンズ素子L2の凸面は、画像表示素子130を向いている。第3レンズ素子L3は、回転対称な軸を有し、両凸形状を有する。第4レンズ素子L4は、回転対称な軸を有し、両凹形状を有する。第5レンズ素子L5は、回転対称な軸を有し、両凸形状を有する。第2レンズ素子L2と第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とは、互いに接合されている。第2レンズ素子L2と第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4では、レンズ間隔誤差による光学性能劣化(特に像面湾曲とコマ収差)が顕著である。そのため、第2レンズ素子L2と第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが互いに接合されることで間隔誤差を抑制することが可能となる。
ここで、第3レンズ素子L3は、低分散ガラスからなるレンズであってもよい。また、第3レンズ素子L3は、レンズ素子L1〜L17のうちで最も強い正のパワーを有していてもよい。また、第3レンズ素子L3の両側は、負のパワーを有するレンズ(第2レンズ素子L2および第4レンズ素子L4)と接合されていなくてもよい。すなわち、第3レンズ素子L3は、第2レンズ素子L2のみと接合されていてもよいし、第4レンズ素子L4のみと接合されていてもよい。
第3レンズ群G3は、開口絞りAを備え、全体として正のパワーを有する。また、第3レンズ群G3は、第6レンズ素子L6と、第7レンズ素子L7と、第8レンズ素子L8と、第9レンズ素子L9と、第10レンズ素子L10とを備える。第6レンズ素子L6、第7レンズ素子L7、第8レンズ素子L8、第9レンズ素子L9および第10レンズ素子L10は、開口絞りAから反射光学系120側への順に、配置されている。
第6レンズ素子L6は、回転対称な軸を有し、正のメニスカス形状を有する。第6レンズ素子L6の凸面は、反射光学系120を向いている。第7レンズ素子L7は、回転対称な軸を有し、負のメニスカス形状を有する。第7レンズ素子L7の凸面は、スクリーンSCを向いている。第8レンズ素子L8は、回転対称な軸を有し、正のメニスカス形状を有する。第8レンズ素子L8の凸面は、画像表示素子130を向いている。第9レンズ素子L9は、回転対称な軸を有し、両凸形状を有する。第10レンズ素子L10は、回転対称な軸を有し、負のメニスカス形状を有する。第10レンズ素子L10の凸面は、反射光学系120を向いている。
図2および図3に示すように、画像表示素子130、開口絞りA、第7レンズ素子L7(負メニスカスレンズ)、第9レンズ素子L9(両凸レンズ)は、透過光学系110の光軸AZに沿って、この順に配置されている。
第4レンズ群G4は、透過光学系110のレンズ群の内、最もスクリーンSC側に配置されている。第4レンズ群G4は、第11レンズ素子L11と、第12レンズ素子L12と、第13レンズ素子L13と、第14レンズ素子L14と、第15レンズ素子L15と、第16レンズ素子L16と、第17レンズ素子L17とを備える。第11レンズ素子L11、第12レンズ素子L12、第13レンズ素子L13、第14レンズ素子L14、第15レンズ素子L15、第16レンズ素子L16および第17レンズ素子L17は、画像表示素子130からスクリーンSCまでの順に、配置されている。
第11レンズ素子L11は、回転対称な軸を有し、正のパワーを有する。第11レンズ素子L11の凸面は、画像表示素子130を向いている。第12レンズ素子L12は、回転対称な軸を有し、負のパワーを有する。第12レンズ素子L12の凹面は、反射光学系120を向いている。第13レンズ素子L13は、回転対称な軸を有し、両凹形状を有する。第14レンズ素子L14は、回転対称な軸を有し、両凹形状を有する。第15レンズ素子L15は、回転対称な軸を有し、負のパワーを有する。第15レンズ素子L15の凹面は、反射光学系120を向いている。第16レンズ素子L16は、回転対称な軸を有し、正のパワーを有する。第16レンズ素子の凸面は、反射光学系120を向いている。第17レンズ素子L17は、回転対称な軸を有し、正のメニスカス形状を有する。第17レンズ素子L17の凸面は、反射光学系120を向いている。
図1および図3に示すように、第17レンズ素子L17(正メニスカスレンズ)は、レンズ素子L1〜L17のうちで最もスクリーンSC側に配置されている。
第11レンズ素子L11と第12レンズ素子L12は、互いに接合されている。第13レンズ素子L13と、第17レンズ素子L17は、それぞれ、非球面形状を有するレンズ素子となる。
第4レンズ群G4を構成するレンズ素子の一部は両凹形状を有している。この両凹形状のレンズの少なくとも一方の面が非球面形状を有することが望ましい。具体的には、この非球面形状は、レンズの中心から径方向に離れるに従って、曲率が小さくなる形状である。すなわち、この非球面形状は、レンズの中心側に比べてレンズの外側のパワーが小さい形状である。
なお、投写光学系100において、第2レンズ群G2と第4レンズ群G4は、フォーカシングの際に光軸AZに沿って移動する。第4レンズ群G4は、非球面形状を少なくとも1面含み、フォーカス時に発生する像の歪みや解像度の劣化を抑制している。これにより、投写距離が変わっても良好な光学性能を満たせる。
また、投写光学系100は、フォーカス群を備えている。このフォーカス群は、開口絞りAよりも反射光学系120側に位置する少なくとも一部のレンズ素子からなり、フォーカシングの際に光軸AZに沿って移動する。これにより、フォーカシングの際に発生する像の歪みや解像度の劣化を抑制でき、投写距離が変わっても良好な光学性能を満たすことができる。
本実施の形態に係る画像投写装置10において、透過光学系110を構成する複数のレンズ素子の一部をカットすることも可能である。具体的には、各レンズ素子における光線が通過しない領域をカットすることが可能である。これにより透過光学系110の低背化に効果が期待できる。特に、縮小側に配置されたレンズ素子や、拡大側に配置されたレンズ素子など、開口絞りAから離れたレンズ素子の一部をカットすることで、より一層の低背化効果が期待できる。なお、カットを行ったレンズ素子は回転対象な軸を有しない。
透過光学系110とスクリーンSCとの間に中間像が結像される。こうすることで、反射光学系120の一部に凹面ミラーを採用することが可能となり、投写領域の拡大と反射光学系120の小型化に有利な構成となる。また、透過光学系110で形成される中間結像は、光軸AZに最も近い光線による結像点が透過光学系110から最も離れた位置に形成される特徴を有している。中間結像は、反射光学系120の反射面を跨がない位置に結像することが望ましい。
反射光学系120は、透過光学系110が出射する光束を反射し、反射した光束をスクリーンSCに投写する。反射光学系120は、第1ミラー121(第1反射面の一例)と第2ミラー122(第2反射面の一例)との2枚のミラーから構成される。第1ミラー121の反射面は、凹面の自由曲面形状を有している。第1ミラー121は、全体として正のパワーを有する。また、第2ミラー122は、平面ミラーで構成される。なお、反射光学系120は、1枚以上のミラーから構成されればよく、2枚のミラーから構成されることに限定されるものではない。第2ミラー122は、透過光学系110よりもスクリーンSCの近くに配置されている。
また、反射光学系120は、第1ミラー121と第2ミラー122の代わりに、1つのプリズム素子で実現されてもよい。この場合、入射光線は、プリズム素子の内部で全反射して出射する。この全反射面は、第1ミラー121および第2ミラー122と同様の形状を有していればよい。
画像表示素子130は、画像信号を基にスクリーンSCに投写する画像を形成する。画像表示素子130としては、DMD(Digital Micromirror Device)や、透過型や反射型の液晶パネル等の空間変調素子を用いることができる。本開示における画像表示素子130は、図2のX軸方向(紙面垂直方向)が長辺、Y軸方向が短辺の矩形である。
透過素子140は、反射光学系120とスクリーンSCとの間に配置される。反射光学系120が反射した光束は、透過素子140を透過してスクリーンSCに投写される。また、透過素子140の形状は、画像表示素子130の長辺方向に対応した方向と短辺方向に対応した方向とで異なる曲率を有するトロイダル形状である。透過素子140の凸面は、スクリーンSC側を向いている。すなわち、透過素子140の入射面における画像表示素子130の長辺方向に対応するX軸方向(図2の紙面垂直方向)の曲率は、短辺方向に対応するY軸方向の曲率よりも大きい。
また、反射光学系120において、画像表示素子130側の第1ミラー121は、自由曲面形状を有することが望ましい。第1ミラー121が正パワーを有し自由曲面形状を有することで、像歪み補正をしつつ、第2ミラー122に入射する光線高を抑制できる。そのため、小型化に有利である。
最もスクリーンSC側に配置される第17レンズL17から自由曲面の反射面を有する第1ミラー121までの距離は、第1ミラー121から第2ミラー122までの距離よりも長い。これにより、第1ミラー121と第2ミラー122の間隔を短縮でき、投写光学系100のY軸方向の低背化ができる。
以下、実施の形態に係る投写光学系が満足することが好ましい条件を説明する。なお、実施の形態に係る投写光学系に対して、複数の条件が規定されるが、これら複数の条件すべてを満足する投写光学系の構成が最も望ましい。しかしながら、個別の条件を満足することにより、それぞれ対応する効果を奏する投写光学系を得ることも可能である。
本実施の形態に係る投写光学系100は、スクリーンSCに画像表示素子130の画像を拡大して投写するための投写光学系であって、透過光学系110と、反射光学系120とを備える。透過光学系110は、複数のレンズ(レンズ素子L1〜L17)と、開口絞りAとを含む。反射光学系120は、透過光学系110からの出射光を反射する第1ミラー121と、第1ミラー121からの出射光を反射する第2ミラー122とを有する。基準光線Rの主光線は、スクリーンSCの最も投写光学系100側に投写される光線のうち開口絞りAの中心を通る光線である。基準光線Rの主光線が入射する第1ミラー121の位置における第1ミラー121の局所パワーは、基準光線Rの主光線が入射する第2ミラー122の位置における第2ミラー122の局所パワーよりも強い。以下、この構成を実施の形態の基本構成という。
投写光学系100は、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
1.0 < θscn/θm2 < 50.0 ・・・(1)
ここで、θscnは、基準光線Rの主光線がスクリーンSCに入射する位置におけるスクリーンSCの法線と、基準光線Rの主光線とのなす角度である。θm2は、基準光線Rの主光線が第2ミラー122に入射する位置における第2ミラー122の法線と、基準光線Rの主光線とのなす角度である。
なお、本開示において、角度θscnおよび角度θm2を絶対値で表現している。また、角度の単位は、「度」である。また、局所パワーとは、ミラー全体のパワーではなく、ミラーの局所的な領域におけるパワーを意味する。
条件式(1)は、角度θm2(図4参照)と、角度θscn(図4参照)の比を規定している。条件式(1)を満足することで、小型でありながら画像歪みを低減できる投写光学系とすることが可能である。条件式(1)の上限を超えると、第2ミラー122によって反射した光の内、第1ミラー121の最も近くを通過する基準光線Rが第1ミラー121の上端部に干渉してケラレが発生する。そのため、スクリーンSC上で均一な照度分布確保が難しくなる。また、第1ミラー121により不必要な反射光が生じる。そのため、ゴーストの原因となり好ましくない。反対に、条件式(1)の下限を下回ると、スクリーンSC面上にケラレを発生させることなく光線を導光させるためには、第1ミラー121と第2ミラー122の間隔を広げる必要がある。その結果として、反射光学系120のサイズが大きくなるため、投写光学系100の小型化を目指す場合には不利となる。
さらに、以下の条件式(1a)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
1.4 < θscn/θm2 < 47.0 ・・・(1a)
さらに、以下の条件式(1b)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
1.8 < θscn/θm2 < 44.0 ・・・(1b)
さらに、以下の条件式(1c)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
2.2 < θscn/θm2 < 41.0 ・・・(1c)
さらに、以下の条件式(1d)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
2.6 < θscn/θm2 < 38.0 ・・・(1d)
本実施の形態の基本構成を有する投写光学系100は、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
3.0 < D1/D2 < 15.0 ・・・(2)
ここで、D1は、画像表示素子130の表示面から第1ミラー121までの基準光線Rの主光線の光路長である。D2は、第1ミラー121から第2ミラー122までの基準光線Rの主光線の光路長である。
なお、本開示において、光路長D1および光路長D2を絶対値で表現している。
条件式(2)は、光路長D1と、光路長D2との比を規定している。条件式(2)を満足することで、小型、かつ、低背化を実現しつつ画像歪みを低減できる投写光学系とすることが可能である。条件式(2)の上限を超えると、反射光学系120に対して透過光学系110のサイズが大きくなり、投写光学系100全体の小型化が困難となる。反対に、条件式(2)の下限を下回ると、第1ミラー121と第2ミラー122の相対位置が離れ、第2ミラー122の有効径が大きくなる。そのため、投写光学系100のY軸方向の低背化には不向きである。
さらに、以下の条件式(2a)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
4.0 < D1/D2 < 14.0 ・・・(2a)
さらに、以下の条件式(2b)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
5.0 < D1/D2 < 13.0 ・・・(2b)
さらに、以下の条件式(2c)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
5.7 < D1/D2 < 12.5 ・・・(2c)
本実施の形態の基本構成を有する投写光学系100は、以下の条件式(1e)を満足することが好ましい。
θm2 < θscn ・・・(1e)
条件式(1e)は、角度θm2と、角度θscnとの関係を規定している。条件式(1e)を満足することで、反射光学系120のサイズを小さく保ちながら画像歪みを低減できる投写光学系100とすることが可能である。条件式(1e)を満足しない場合、第1ミラー121で反射された光線が第2ミラー122において広がるため、反射光学系120の高さを抑えることが難しくなる。そのため、投写光学系100全体の小型化が困難となる。
本実施の形態の基本構成を有する投写光学系100は、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
θm2 < θm1 ・・・(3)
ここで、θm1は、基準光線Rの主光線が入射する第1ミラー121の位置における第1ミラー121の法線と、基準光線Rの主光線とのなす角度である。
なお、本開示において、角度θm1を絶対値で表現している。
条件式(3)は、角度θm1(図4参照)と、角度θm2との関係を規定している。条件式(3)を満足することで、第1ミラー121と第2ミラー122の距離を透過光学系110に対して短くすることができる。そのため、反射光学系120のサイズを小さく保ちながら画像歪みを低減できる投写光学系100を実現することが可能である。条件式(3)を満足しない場合、投写光学系100の光学性能を良好に維持したまま、第1ミラー121と第2ミラー122の距離を短くすることが困難となる。
本実施の形態の基本構成を有する投写光学系100は、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.5 < θscn/θm1 < 5.0 ・・・(4)
条件式(4)は、角度θm1と、角度θscnとの比を規定している。条件式(4)を満足することで、小型、かつ、低背化でありながら、画像歪みを低減できる投写光学系とすることが可能である。条件式(4)の上限を超えると、歪曲収差を良好に維持することが困難となる。特に、スクリーンSC奥側の歪曲収差が+方向(糸巻き型)に発生する。反対に、条件式(4)の下限値を下回る場合も同様に、歪曲収差を良好に維持することが困難となる。特に、スクリーンSC奥側の歪曲収差が−方向(樽型)に発生する。
さらに、以下の条件式(4a)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
1.0 < θscn/θm1 < 4.0 ・・・(4a)
さらに、以下の条件式(4b)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
1.5 < θscn/θm1 < 3.0 ・・・(4b)
さらに、以下の条件式(4c)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
1.8 < θscn/θm1 < 2.7 ・・・(4c)
本実施の形態の基本構成を有する投写光学系100は、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
0 < θscn+θm2 < 150 ・・・(5)
条件式(5)は、角度θm2と、角度θscnの合計を規定している。条件式(5)を満足することで、小型、かつ、低背化でありながら、画像歪みを低減できる投写光学系100とすることが可能である。条件式(5)の上限を超えると、第2ミラー122に入射する光線が広がり、投写光学系100の小型化が困難になる。反対に、条件式(5)の下限を下回ると、第2ミラー122で反射される光線の内、第1ミラー121の最も近くを通過する基準光線Rが第1ミラー121の端部に干渉してケラレが発生する。そのため、スクリーンSC上で均一な照度を確保することが困難となる。また、第1ミラー121でケラレが発生すると、光線は不要光となりゴースト等の発生原因となる。
さらに、以下の条件式(5a)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
8 < θscn+θm2 < 140 ・・・(5a)
さらに、以下の条件式(5b)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
16 < θscn+θm2 < 120 ・・・(5b)
さらに、以下の条件式(5c)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
24 < θscn+θm2 < 100 ・・・(5c)
さらに、以下の条件式(5d)を満足することで、上記した効果をより奏功することができる。
32 < θscn+θm2 < 60 ・・・(5d)
表1〜表6に、数値実施例1から6に係る投写光学系100について求めた各条件式の対応値を示す。
(条件式の対応値)
Figure 0006811412
Figure 0006811412
Figure 0006811412
Figure 0006811412
Figure 0006811412
Figure 0006811412
以下、上記実施の形態に係る投写光学系を具体的に実施した数値実施例を説明する。なお、各数値実施例において、表中の長さの単位はすべて「mm」であり、画角の単位はすべて「°」である。また、各数値実施例において、rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数である。また、各数値実施例において、*印を付した面は非球面または自由曲面であり、非球面形状は次式で定義している。
Figure 0006811412
ここで、
z:z軸に平行な面のサグ量
r:半径方向の距離(=√(x+y))
c:面頂点における曲率
k:コーニック係数
である。
なお、非球面係数は、円錐常数K以外は0でない係数のみ記す。また、レンズ群データにおいて、レンズ構成長は、第1面から終面までの間隔であり、前側主点位置は、第1面からの距離であり、後側主点位置は、第1面からの距離である。
また、自由曲面形状は、その面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた次式で定義している。
Figure 0006811412
Figure 0006811412
ここで、
z:z軸に平行な面のサグ量
r:半径方向の距離(=√(x+y))
c:面頂点における曲率
k:コーニック係数
Cj:単項式xの係数
である。
なお、以下の各データにおいて、便宜的に、多項式における自由曲面係数であるxのi次の項、yのj次の項を、xiyjというように記載する。例えば、「X2Y」とは、多項式におけるxの2次、yの1次の項の自由曲面係数であることを示す。
また、各数値実施例において、画像表示素子130の短辺の最も下側を0%領域とし、短辺真ん中を50%領域とし、短辺の最も上側を100%領域とする。
(数値実施例1)
以下の表7から表11に、数値実施例1の透過光学系110の具体的なデータを示す。なお、数値実施例1におけるスローレシオは、0.147である。また、投写倍率は178.75である。また、使用する画像表示素子130のサイズは、長辺方向が9.856mm、短辺方向が6.162mmである。図5は、数値実施例1における画像投写装置10とスクリーンSCの構成図である。紙面に対し垂直なX方向から見たときに、スクリーンSCは、透過光学系の光軸AZに対して平行となるように配置されている。
数値実施例1の各光学素子の面データを以下の表7に示す。
Figure 0006811412
以下、非球面データを表8に示す。
Figure 0006811412
以下、自由曲面データを表9に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズの焦点距離を表10に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズ群の焦点距離を表11に示す。
Figure 0006811412
(数値実施例2)
以下の表12から表16に、数値実施例2の透過光学系110の具体的なデータを示す。なお、数値実施例2におけるスローレシオは、0.165である。また、投写倍率は178.22である。また、使用する画像表示素子130のサイズは、長辺方向が9.856mm、短辺方向が6.162mmである。図6は、数値実施例2における投写光学系100とスクリーンSCの構成図である。紙面に対し垂直なX方向から見たときに、スクリーンSCは、透過光学系の光軸AZに対して10度傾けて配置されている。
数値実施例2の各光学素子の面データを以下の表12に示す。
Figure 0006811412
以下、非球面データを表13に示す。
Figure 0006811412
以下、自由曲面データを表14に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズの焦点距離を表15に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズ群の焦点距離を表16に示す。
Figure 0006811412
(数値実施例3)
以下の表17から表21に、数値実施例3の透過光学系110の具体的なデータを示す。なお、数値実施例3におけるスローレシオは、0.170である。また、投写倍率は178.73倍である。また、使用する画像表示素子130のサイズは、長辺方向が9.856mm、短辺方向が6.162mmである。図7は、数値実施例3における画像投写装置10とスクリーンSCの構成図である。紙面に対し垂直なX方向から見たときに、スクリーンSCは、透過光学系の光軸AZに対して15度傾けて配置されている。
数値実施例3の各光学素子の面データを以下の表17に示す。
Figure 0006811412
以下、非球面データを表18に示す。
Figure 0006811412
以下、自由曲面データを表19に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズの焦点距離を表20に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズ群の焦点距離を表21に示す。
Figure 0006811412
(数値実施例4)
以下の表22から表26に、数値実施例4の透過光学系110の具体的なデータを示す。なお、数値実施例4におけるスローレシオは、0.175である。また、投写倍率は178.93倍である。また、使用する画像表示素子130のサイズは、長辺方向が9.856mm、短辺方向が6.162mmである。図8は、数値実施例4における画像投写装置10とスクリーンSCの構成図である。紙面に対し垂直なX方向から見たときに、スクリーンSCは、透過光学系の光軸AZに対して25度傾けて配置されている。
数値実施例4の各光学素子の面データを以下の表22に示す。
Figure 0006811412
以下、非球面データを表23に示す。
Figure 0006811412
以下、自由曲面データを表24に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズの焦点距離を表25に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズ群の焦点距離を表26に示す。
Figure 0006811412
(数値実施例5)
以下の表27から表31に、数値実施例5の透過光学系110の具体的なデータを示す。なお、数値実施例5におけるスローレシオは、0.174である。また、投写倍率は177.72倍である。また、使用する画像表示素子130のサイズは、長辺方向が9.856mm、短辺方向が6.162mmである。図9は、数値実施例5における画像投写装置10とスクリーンSCの構成図である。紙面に対し垂直なX方向から見たときに、スクリーンSCは、透過光学系の光軸AZに対して35度傾けて配置されている。
数値実施例5の各光学素子の面データを以下の表27に示す。
Figure 0006811412
以下、非球面データを表28に示す。
Figure 0006811412
以下、自由曲面データを表29に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズの焦点距離を表30に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズ群の焦点距離を表31に示す。
Figure 0006811412
(数値実施例6)
以下の表32から表36に、数値実施例6の透過光学系110の具体的なデータを示す。なお、数値実施例6におけるスローレシオは、0.175である。また、投写倍率は177.89倍である。また、使用する画像表示素子130のサイズは、長辺方向が9.856mm、短辺方向が6.162mmである。図10は、数値実施例6における画像投写装置10とスクリーンSCの構成図である。紙面に対し垂直なX方向から見たときに、スクリーンSCは、透過光学系の光軸AZに対して45度傾けて配置されている。
数値実施例6の各光学素子の面データを以下の表32に示す。
Figure 0006811412
以下、非球面データを表33に示す。
Figure 0006811412
以下、自由曲面データを表34に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズの焦点距離を表35に示す。
Figure 0006811412
以下、各レンズ群の焦点距離を表36に示す。
Figure 0006811412
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、画像表示素子に表示された画像を投写するための投写光学系に適用可能である。具体的には、建物や乗り物等に設置されるプロジェクターやヘッドアップディスプレイなどに、本開示は適用可能である。
1 画像投写システム
10 画像投写装置
100 投写光学系
110 透過光学系
120 反射光学系
121 第1ミラー(第1反射面の一例)
122 第2ミラー(第2反射面の一例)
130 画像表示素子
140 透過素子
A 開口絞り
PB プリズム
R 基準光線
SC スクリーン(被投写面)

Claims (12)

  1. 被投写面に画像表示素子の画像を拡大して投写するための投写光学系であって、
    複数のレンズと、開口絞りとを含む透過光学系と、
    前記透過光学系からの出射光を反射する第1反射面と、前記第1反射面からの出射光を反射する第2反射面とを有する反射光学系と、を備え、
    前記被投写面は、前記画像表示素子の表示面と平行でなく、
    基準光線の主光線は、前記被投写面の最も前記投写光学系側に投写される光線のうち前記開口絞りの中心を通る光線であり、
    前記基準光線の主光線が前記第1反射面に入射する位置における前記第1反射面の局所パワーは、前記基準光線の主光線が前記第2反射面に入射する位置における前記第2反射面の局所パワーよりも強く、
    前記第2反射面は、前記透過光学系よりも前記被投写面の近くに配置されており、
    前記投写光学系は、以下の条件式(1)及び(2)を満足する、投写光学系。
    1.0 < θscn/θm2 < 50.0 ・・・(1)
    3.0 < D1/D2 < 15.0 ・・・(2)
    ここで、
    θscnは、前記基準光線の主光線が前記被投写面に入射する位置における前記被投写面の法線と、前記基準光線の主光線とのなす角度であり、
    θm2は、前記基準光線の主光線が前記第2反射面に入射する位置における前記第2反射面の法線と、前記基準光線の主光線とのなす角度であり、
    D1は、前記画像表示素子の表示面から前記第1反射面までの前記基準光線の主光線の光路長であり、
    D2は、前記第1反射面から前記第2反射面までの前記基準光線の主光線の光路長である。
  2. 前記投写光学系は、以下の条件式(3)を満足する、請求項1に記載の投写光学系。
    θm2 < θm1 ・・・(3)
    ここで、
    θm1は、前記基準光線の主光線が前記第1反射面に入射する位置における前記第1反射面の法線と、前記基準光線の主光線とのなす角度である。
  3. 前記投写光学系は、以下の条件式(4)を満足する、請求項1または2に記載の投写光学系。
    0.5 < θscn/θm1 < 5.0 ・・・(4)
  4. 前記投写光学系は、以下の条件式(5)を満足する、請求項1から3のいずれかに記載の投写光学系。
    0 < θscn+θm2 < 150 ・・・(5)
  5. 前記複数のレンズは、負メニスカスレンズと、両凸レンズと、を含み、
    前記画像表示素子、前記開口絞り、前記負メニスカスレンズおよび前記両凸レンズは、前記透過光学系の光軸に沿って、この順に配置され、
    前記負メニスカスレンズの凸面は、前記被投写面を向いている、
    請求項1からのいずれかに記載の投写光学系。
  6. 前記複数のレンズは、正メニスカスレンズを含み、
    前記正メニスカスレンズは、前記複数のレンズのうち最も前記被投写面側に配置されている、
    請求項1からのいずれかに記載の投写光学系。
  7. 前記第1反射面は、凹面ミラーである、
    請求項1からのいずれかに記載の投写光学系。
  8. 前記第2反射面は、平面ミラーである、
    請求項1からのいずれかに記載の投写光学系。
  9. 被投写面に画像表示素子の画像を拡大して投写するための投写光学系であって、
    複数のレンズと、開口絞りとを含む透過光学系と、
    前記透過光学系からの出射光を反射する第1反射面と、前記第1反射面からの出射光を反射する第2反射面とを有する反射光学系と、を備え、
    前記被投写面は、前記画像表示素子の表示面と平行でなく、
    基準光線の主光線は、前記被投写面の最も前記投写光学系側に投写される光線のうち前記開口絞りの中心を通る光線であり、
    前記基準光線の主光線が前記第1反射面に入射する位置における前記第1反射面の局所パワーは、前記基準光線の主光線が前記第2反射面に入射する位置における前記第2反射面の局所パワーよりも強く、
    前記複数のレンズは、正のパワーを有し、低分散ガラスからなるレンズを含み、
    前記低分散ガラスからなるレンズは、負のパワーを有するレンズと接合されており、
    前記低分散ガラスからなるレンズは、前記複数のレンズのうちで最も強い正のパワーを有し、
    前記低分散ガラスからなるレンズの両側は、負のパワーを有するレンズと接合されており、
    前記投写光学系は、以下の条件式(1)及び(2)を満足する、投写光学系。
    1.0 < θscn/θm2 < 50.0 ・・・(1)
    3.0 < D1/D2 < 15.0 ・・・(2)
    ここで、
    θscnは、前記基準光線の主光線が前記被投写面に入射する位置における前記被投写面の法線と、前記基準光線の主光線とのなす角度であり、
    θm2は、前記基準光線の主光線が前記第2反射面に入射する位置における前記第2反射面の法線と、前記基準光線の主光線とのなす角度であり、
    D1は、前記画像表示素子の表示面から前記第1反射面までの前記基準光線の主光線の光路長であり、
    D2は、前記第1反射面から前記第2反射面までの前記基準光線の主光線の光路長である
  10. 請求項1からのいずれかに記載の投写光学系と、
    前記画像表示素子とを備える、画像投写装置。
  11. 請求項10に記載の画像投写装置と、
    前記被投写面とを備える、画像投写システム。
  12. 前記被投写面は、曲率を有する、請求項11に記載の画像投写システム。
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