JP2017219741A - 結像光学系、それを備える撮像装置及び投射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型でありながら高い光学性能を実現可能な結像光学系、それを備える撮像装置及び投射装置を提供すること。【解決手段】 複数の光学素子を有する結像光学系1であって、光軸方向に移動することで、結像光学系1の拡大側共役面101の光軸方向における位置を変化させる第1の光学素子群FL11と、光軸方向に移動することで、結像光学系1の縮小側共役面102の光軸方向における位置を変化させる第2の光学素子群FL12と、を備え、第1及び第2の光学素子群の何れか一方を構成する光学素子の少なくとも1つは、他方を構成する光学素子とは異なる。【選択図】 図1

Description

本発明は、結像光学系に関し、例えば画像を取得するカメラ等の撮像装置や、画像を投射するプロジェクタ等の投射装置に好適なものである。
従来、撮像装置や投射装置などの光学装置に用いられる結像光学系として、光学素子を移動させることでフォーカシング(ピント調整)を行うことができるものが知られている。
また、特許文献1には、投射面までの距離が変化した際に、その変化に応じてレンズを移動させることにより、像面の倒れ及び画面輪郭の歪曲を補正することができる投射光学系が記載されている。
特開2008−250296号公報
しかしながら、特許文献1には、投射光学系の縮小側に配置される表示素子の表示面の位置が変化した際の、レンズの調整方法について一切記載されていない。投射光学系において、投射面及び表示面の位置が変化した際の収差変動は互いに異なるため、上述したように投射面までの距離の変化に応じてレンズを調整したとしても、表示面の位置変動による光学性能の低下を良好に補正することは困難である。
なお、表示素子自体の位置を調整する方法も考えられるが、そのためには複雑な調整機構を設けることが必要になるため、装置全体が大型化してしまう。
本発明の目的は、小型でありながら高い光学性能を実現可能な結像光学系、それを備える撮像装置及び投射装置を提供することである。
上記目的を達成するための、本発明の一側面としての結像光学系は、複数の光学素子を有し、光軸方向に移動することで、前記結像光学系の拡大側共役面の光軸方向における位置を変化させる第1の光学素子群と、光軸方向に移動することで、前記結像光学系の縮小側共役面の光軸方向における位置を変化させる第2の光学素子群と、を備え、前記第1及び第2の光学素子群の何れか一方を構成する光学素子の少なくとも1つは、他方を構成する光学素子とは異なることを特徴とする。
本発明によれば、小型でありながら高い光学性能を実現可能な結像光学系、それを備える撮像装置及び投射装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る結像光学系の要部概略図。 縮小系における拡大側でのフォーカシング方法を例示する模式図。 縮小系における縮小側でのフォーカシング方法を例示する模式図。 拡大系における縮小側でのフォーカシング方法を例示する模式図。 拡大系における拡大側でのフォーカシング方法を例示する模式図。 本発明の第2の実施形態に係る結像光学系の要部概略図。 本発明の第3の実施形態に係る結像光学系の要部概略図。 本発明の実施例1に係る結像光学系の要部概略図。 本発明の実施例2に係る結像光学系の要部概略図。 実施例1に係る結像光学系の縮小側共役面での収差図。 実施例1に係る結像光学系の拡大側でのフォーカシングの前後の収差図。 実施例1に係る結像光学系の縮小側でのフォーカシングの前後の収差図。 実施例2に係る結像光学系の拡大側共役面での収差図。 実施例2に係る結像光学系の縮小側でのフォーカシングの前後の収差図。 実施例2に係る結像光学系の拡大側でのフォーカシングの前後の収差図。 本発明の実施形態に係る光学装置の要部概略図。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る結像光学系1を模式的に示した要部概略図(光軸を含む断面図)である。結像光学系1は、第1の光学素子群FL11及び第2の光学素子群FL12を備えている。なお、ここでの光学素子群とは、1つ以上の光学素子の集合体を意味する。本実施形態に係る第1の光学素子群FL11及び第2の光学素子群FL12の夫々は、1つの屈折光学素子で構成されているが、必要に応じて複数の屈折光学素子を備えていてもよい。また、結像光学系1は、必要に応じて、第1の光学素子群FL11及び第2の光学素子群FL12以外の光学素子群を備えていてもよい。
結像光学系1は、撮像装置や投射装置等の光学装置に適用可能である。結像光学系1が撮像光学系(縮小系)として撮像装置に適用される場合は、結像光学系1の縮小側共役面102の位置に撮像素子の撮像面(受光面)が配置される。また、結像光学系1が投射光学系(拡大系)として投射装置に適用される場合は、結像光学系1の縮小側共役面102の位置に表示素子の表示面が配置される。このとき、撮像光学系と投射光学系とでは、物体側と像側とが反転し、光路が逆向きになる。なお、図1では、結像光学系1を撮像装置に適用した場合を想定している。
撮像装置や投射装置において、例えば、撮像素子や表示素子を交換した場合や、撮像素子や表示素子を保持する保持部材が昇温によって膨張した場合、撮像素子や表示素子の位置が理想位置(設計位置)に対して変化してしまう可能性がある。このとき、結像光学系1から撮像素子や表示素子までの距離が変化することにより、収差やピントずれが発生してしまい、良好な光学性能が得られなくなってしまう。具体例には、結像光学系1の物体側に配置される被写体や表示素子の位置が変化した場合は像面湾曲が生じ、結像光学系1の像側に配置される撮像素子や投射面の位置が変化した場合はピントずれが生じてしまう。
そこで、本実施形態に係る結像光学系1は、第1の光学素子群FL11及び第2の光学素子群FL12の夫々を光軸方向において移動させることにより、収差やピントずれを補正することが可能な構成を採っている。具体的に、結像光学系1は、第1の光学素子群FL11の移動により拡大側共役面101の光軸方向における位置を調整し、第2の光学素子群FL12の移動により縮小側共役面102の光軸方向における位置を調整することができるように構成されている。
本実施形態に係る結像光学系1によれば、結像光学系1の拡大側及び縮小側に配置された各部材の位置が変化した際に生じる収差やピントずれを、このような簡素な構成で良好に補正することができる。このとき、縮小側共役面に配置される撮像素子や表示素子を調整するための調整機構が不要になるため、装置全体の大型化を抑制することができる。よって、結像光学系1によれば、小型化及び高い光学性能の両立を実現することが可能になる。なお、本実施形態に係る結像光学系1は、一方の光学素子群により一方の共役面の位置を調整する際に、他方の共役面の位置が移動しないように設計されているが、誤差などにより生じる多少の位置ずれは許容されるものとする。
次に、結像光学系1において第1の光学素子群FL11及び第2の光学素子群FL12の夫々を調整する方法(フォーカシング方法)について、図2〜図5を用いて詳細に説明する。図2及び図3は、結像光学系1を縮小系として撮像装置に適用した場合のフォーカシング方法を説明するための模式図である。また、図4及び図5は、結像光学系1を拡大系として投射装置に適用した場合のフォーカシング方法を説明するための模式図である。図2〜図5では、結像光学系1の拡大側及び縮小側に配置された各部材の位置がずれていない理想的な状態(図1)に対して、各部材の位置がずれた場合のフォーカシング方法を示す。
図2(a)は、撮像装置において、被写体等の物体面OBJが理想的な状態から矢印で示した光軸方向に移動したときの様子を示している。図1に示したように、物体面OBJが拡大側共役面101の上に位置しているときは、結像光学系1の像面IMGは撮像素子の撮像面SENに重なる。しかし、図2(a)に示すように、拡大側共役面101に対して物体面OBJが光軸方向に移動した場合、像面IMGの周辺付近が湾曲するような像面湾曲が発生してしまう。そこで、図2(b)に示すように、第1の光学素子群FL11を光軸方向に移動させ、物体面OBJに重なるように拡大側共役面101の位置を調整することにより、像面IMGが撮像面SENに重なるため、像面湾曲を補正することができる。
また、図3(a)は、撮像装置において、撮像面SENが理想的な状態から矢印で示した光軸方向に移動し、ピントずれが生じたときの様子を示している。この場合、図3(b)に示すように、第2の光学素子群FL12を光軸方向に移動させ、像面IMGすなわち縮小側共役面の位置を撮像面SENに重なるように調整することにより、ピントずれを補正することができる。なお、各光学素子群を光軸方向に移動させるための移動機構としては、各光学素子群を移動可能に保持する保持部材や、モータなどの駆動部を採用することができる。さらに、各部材の位置ずれに応じて自動的にフォーカシングを行うように、各光学素子群を制御するための制御部を設けてもよい。
図4(a)は、投射装置において、表示素子の表示面PNLが理想的な状態から矢印で示した光軸方向に移動したときの様子を示している。なお、投射装置においては、拡大側共役面101の位置を調整する第1の光学素子群FL11と、縮小側共役面102の位置を調整する第2の光学素子群FL12との位置関係が、撮像装置とは逆になる。
図1に示したように、表示面PNLが縮小側共役面102の上に位置しているときは、結像光学系1の像面IMGはスクリーン等の投射面SCRに重なる。しかし、図4(a)に示すように、縮小側共役面102に対して表示面PNLが光軸方向に移動した場合、像面IMGの中心付近が湾曲するような像面湾曲が発生してしまう。そこで、図4(b)に示すように、第2の光学素子群FL12を光軸方向に移動させ、表示面PNLに重なるように縮小側共役面102の位置を調整することにより、像面IMGが投射面SCRに重なるため、像面湾曲を補正することができる。
また、図5(a)は、投射装置において、投射面SCRが理想的な状態から矢印で示した光軸方向に移動し、ピントずれが生じたときの様子を示している。この場合、図5(b)に示すように、第1の光学素子群FL11を光軸方向に移動させ、像面IMGすなわち拡大側共役面の位置を投射面SCRに重なるように調整することにより、ピントずれを補正することができる。
なお、図2〜図5では、2つの光学素子群のうち、拡大側に配置された光学素子群により像面湾曲を補正し、縮小側に配置された光学素子群によりピントずれを補正する場合を示した。ただし、結像光学系1の構成に応じて、縮小側に配置された光学素子群によりピントずれを補正し、拡大側に配置された光学素子群により像面湾曲を補正してもよい。また、各光学素子群の移動方向は、図2〜図5に示したものに限られない。すなわち、各光学素子群を拡大側又は縮小側の何れに向けて移動するかについては、結像光学系1の構成に応じて適宜選択し得るものである。
本実施形態に係る結像光学系1において、第1の光学素子群FL11及び第2の光学素子群FL12の夫々は、互いに異なる光学素子で構成されている。しかし、必要に応じて、第1の光学素子群FL11と第2の光学素子群FL12とで一部の光学素子を共有する構成を採ってもよい。ただし、各光学素子群を構成する光学素子が互いに全て共有されている場合は、各光学素子群を互いに独立して移動することができない。よって、上述したように、像面湾曲及びピントずれの両方を良好に補正するためには、第1の光学素子群FL11及び第2の光学素子群FL12の何れか一方を構成する光学素子の少なくとも1つが、他方を構成する光学素子とは異なる構成を採る必要がある。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る結像光学系6を模式的に示した要部概略図である。本実施形態に係る結像光学系6は、第1の実施形態に係る結像光学系1と同様に、第1の光学素子群FL61及び第2の光学素子群FL62の2つの光学素子群を備えている。ただし、結像光学系6は、第1の光学素子群FL61と第2の光学素子群FL62とで一部の光学素子を共有しているという点で、結像光学系1とは異なる。具体的に、結像光学系6においては、第1の光学素子群FL61を構成する屈折光学素子のうちの一部を、第2の光学素子群FL62としている。
結像光学系6は、第1の光学素子群FL61を構成する2つの屈折光学素子を同時に移動させることにより、拡大側共役面601の位置を調整することができる。また、結像光学系6は、第1の光学素子群FL61を構成する2つの屈折光学素子のうちの1つのみを移動させることにより、縮小側共役面602の位置を調整することができる。なお、各光学素子群の屈折光学素子の数は、これに限られるものではない。すなわち、必要に応じて、第2の光学素子群FL62を複数の屈折光学素子で構成し、そのうちの一部を第1の光学素子群FL61としてもよい。
なお、上述した第1及び第2の実施形態においては、各光学素子群が備える光学素子の全てが屈折光学素子である構成を示したが、必要に応じて各光学素子群が反射光学素子を備える構成を採ってもよい。ただし、各光学素子群の移動機構を簡略化し、装置全体を小型化するためには、フォーカシングの際に移動する各光学素子として屈折光学素子を採用することが望ましい。また、必要に応じて、何れかの光学素子群の光路中に開口絞りを設けてもよく、フォーカシングに際して光学素子と共に開口絞りを移動させる構成を採ってもよい。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る結像光学系7を模式的に示した要部概略図である。本実施形態に係る結像光学系7は、第1の実施形態に係る結像光学系1と同様に、第1の光学素子群FL71及び第2の光学素子群FL72の2つの光学素子群を備えている。ただし、結像光学系7は、第1の光学素子群FL71よりも拡大側に配置された反射光学素子を更に備えているという点で、結像光学系1とは異なる。
具体的に、結像光学系7は、拡大側共役面701の側(拡大側)から縮小側共役面702の側(縮小側)に向かって順に、反射光学素子を備える第1の光学系U71と、複数の屈折光学素子を備える第2の光学系U72と、を有する。第1の光学系U71は、拡大側から順に、負のパワーを有する第1の反射面R71、正のパワーを有する第2の反射面R72、正のパワーを有する第3の反射面R73、の各反射面を含む3つの反射光学素子で構成されている。
ただし、反射光学素子の数やパワー配置等は、この構成に限られるものではない。なお、本実施形態における反射面のパワーとは、反射面による集光の度合いを示すものであり、反射面の焦点距離の逆数で表される。すなわち、反射面のパワーは、屈折面のパワー(屈折力)に対応するものであり、反射面の曲率に比例する。なお、反射面が凸形状である場合のパワーの符号は負であり、反射面が凹形状である場合のパワーの符号は正である。
第2の光学系U72は、第1の光学素子群FL71と、第2の光学素子群FL72と、開口絞りAPと、で構成されている。本実施形態に係る第2の光学系U72は、光軸704に対して共軸系となっているため、各屈折光学素子の移動機構や位置決め方法を簡素化することができる。なお、第2の光学系U72は、必要に応じて、各光学素子群が複数の屈折光学素子を備える構成や、他の光学素子群を更に備える構成を採ってもよい。また、第2の光学系U72は、第2の実施形態に係る結像光学系6と同様に、第1の光学素子群FL71を構成する屈折光学素子のうちの一部を、第2の光学素子群FL72としてもよい。
第2の光学系U72の光軸704は、各屈折光学素子及び開口絞りAPにより決定される。具体的には、光軸704は、各屈折光学素子の各屈折面(レンズ面)の曲率中心と開口絞りAPの中心とを通る軸である。すなわち、光軸704は、各屈折面の回転対称軸に一致する。ただし、必要に応じて第2の光学系U72における一部の屈折光学素子又は開口絞りAPの少なくとも一方を偏心させてもよく、この場合は、屈折面の曲率中心及び開口絞りAPの中心を最も多く通過する軸を光軸704とすればよい。
なお、第1の光学系U71が備える反射面の少なくとも1つは、第2の光学系U72の光軸704に対し回転対称な形状であることが望ましい。第1の光学系U71が回転対称な反射面を備える構成を採ることにより、その反射面の光軸704回りの位置決めを容易にすることが可能になる。なお、図7に示すように、第1の光学系U71における各反射面は光軸704と交わっていないが、全て光軸704に対し回転対称な形状である。すなわち、各反射面は、光軸704上に曲率中心が存在する回転対称な反射面の一部が切り出されたものと考えることができる。
また、第1の光学系U71が備える反射面のうち、最も縮小側に配置された反射面R73の有効領域(結像に寄与する有効光束が通過する領域)を非球面形状とすることが望ましい。これにより、第2の光学系U72に入射する光線の高さを制御することができるため、結像光学系7における歪曲収差を良好に補正することが可能になる。さらに、第1の光学系U71において、最も縮小側に配置された反射面R73に最も大きい正のパワーを持たせることが望ましい。このように、第2の光学系U72に最も近い反射面R73のパワーを適切に設定することで、中間像703での非点収差を良好に補正することが可能になる。
本実施形態に係る結像光学系7は、第1の光学系U71と第2の光学系U72との間に中間像703を形成している。これにより、第1の光学系U71及び第2の光学系U72で発生する収差を互いにキャンセルすることできるため、収差を補正するために反射光学素子や屈折光学素子の数を増やす必要がなくなり、装置全体の大型化を抑制することが可能になる。また、各反射面及び各屈折面における有効領域を小さくすることができるため、各反射光学素子及び各屈折光学素子を小型化することが可能になる。
ここで、上述した第1乃至第3の実施形態に係る結像光学系を、撮像装置や投射装置等の光学装置に適用する場合、結像光学系の拡大側の最大画角をω、縮小側の最大画角をω、とするとき、以下の条件式(1)を満たすように構成することが望ましい。
0≦ω/ω≦0.67 ・・・(1)
条件式(1)の下限を下回ると、各光学素子群を移動したとしても収差を良好に補正することが難しくなってしまう可能性が生じる。また、条件式(1)の上限を上回ると、結像光学系の全系を小型化することが難しくなってしまう可能性が生じる。さらに、各実施形態に係る結像光学系は、以下の条件式(2)を満たすことがより好ましい。
0.010≦ω/ω≦0.55 ・・・(2)
なお、結像光学系の拡大側が広角であるほど、及び結像光学系の縮小側がテレセントリックに近づくほど、結像光学系の物体側共役面に配置される部材の位置ずれにより生じる像面湾曲は大きくなる。よって、本実施形態に係る結像光学系がフォーカシングにより得られる収差補正の効果は、特に以下の条件式(3)及び(4)の少なくとも一方を満たす場合に大きくなる。
35≦ω≦85 ・・・(3)
0≦ω≦30 ・・・(4)
以上、本実施形態に係る結像光学系によれば、結像光学系の縮小側共役面及び拡大側共役面の夫々に配置される各部材の位置ずれが生じた場合にも、第1及び第2の光学素子群によってフォーカシングを行うことで、良好な光学性能を実現することができる。このとき、縮小側共役面に配置される部材を調整するための調整機構が不要になるため、装置全体の大型化を抑制することが可能になる。
[実施例]
図8は、本発明の実施例1に係る結像光学系8の要部概略図である。図8(a)は、結像光学系8が縮小系として撮像装置に適用される場合を示し、図8(b)は、結像光学系8を拡大したものを示している。図8(a)に示すように、結像光学系8の拡大側共役面には物体面OBJが配置されており、結像光学系8の縮小側共役面には撮像面SENが配置されている。
本実施例に係る結像光学系8は、物体面OBJの側(拡大側)から撮像面SENの側(縮小側)に向かって順に、第1の光学系U81及び第2の光学系U82を備える。第1の光学系U81は、拡大側から順に反射光学素子R801〜R803を有し、第2の光学系U82は、拡大側から順に屈折光学素子L801〜L808を有する。なお、図8では、各反射光学素子の反射面のみを示しており、各反射面における非有効領域(結像に寄与する有効光束が入射しない領域)を省略せずに示している。
本実施例に係る第2の光学系U82においては、屈折光学素子L801及びL802により第1の光学素子群FL81が構成され、屈折光学素子L802により第2の光学素子群FL82が構成されている。そして、この構成により、物体面OBJの位置ずれが生じた際は第1の光学素子群FL81によりフォーカシングを行い、撮像面SENの位置ずれが生じた際は第2の光学素子群FL82によりフォーカシングを行うことができる。
図9は、本発明の実施例2に係る結像光学系9の要部概略図である。図9(a)は、結像光学系9が拡大系として投射装置に適用される場合を示し、図9(b)は、結像光学系8を拡大したものを示している。図9(a)に示すように、結像光学系9の拡大側共役面には投射面SCRが配置されており、結像光学系9の縮小側共役面には表示面PNLが配置されている。本実施例に係る結像光学系9は、投射面SCRの側(拡大側)から表示面PNLの側(縮小側)に向かって順に、第1の光学系U91及び第2の光学系U92を備える。
第1の光学系U91は、拡大側から順に反射光学素子R901〜R903を有し、第2の光学系U92は、拡大側から順に屈折光学素子L901〜L908及びプリズムPRを有する。第2の光学系U92においては、屈折光学素子L901及びL902により第2の光学素子群FL92が構成され、屈折光学素子L908により第1の光学素子群FL91が構成されている。そして、この構成により、表示面PNLの位置ずれが生じた際は第2の光学素子群FL92によりフォーカシングを行い、投射面SCRの位置ずれが生じた際は第1の光学素子群FL91によりフォーカシングを行うことができる。
図10は、実施例1に係る結像光学系8において、物体面OBJ及び撮像面SENの夫々が拡大側共役面及び縮小側共役面の位置(理想位置)に配置されているときの、縮小側共役面における収差図を示す。図10において、球面収差図における実線はd線、2点鎖線はg線を示し、非点収差図における実線はサジタル光線、点線はメリジオナル光線を示し、歪曲収差図における実線はd線を示し、色収差図における2点鎖線はg線を示している。
そして、図11(a)は、図10に対し、物体面OBJが移動したときの収差図を示し、図11(b)は、図11(a)に対し、第1の光学素子群FL81によりフォーカシングした後の収差図を示している。図12(a)は、図10に対し、撮像面SENが移動したときの収差図を示し、図12(b)は、図12(a)に対し、第2の光学素子群FL82によりフォーカシングした後の収差図を示している。
図13は、実施例2に係る結像光学系9において、表示面PNL及び投射面SCRの夫々が縮小側共役面及び拡大側共役面の位置(理想位置)に配置されているときの、拡大側共役面における収差図を示している。また、図14(a)は、図13に対し、表示面PNLが移動したときの収差図を示し、図14(b)は、図14(a)に対し、第2の光学素子群FL92によりフォーカシングした後の収差図を示している。図15(a)は、図13に対し、投射面SCRが移動したときの収差図を示し、図15(b)は、図15(a)に対し、第1の光学素子群FL91によりフォーカシングした後の収差図を示している。
図10乃至図12を見ると、物体面OBJ及び撮像面SENが理想位置からずれた場合にも、第1の光学素子群FL81及び第2の光学素子群FL82によってフォーカシングを行うことにより、収差を良好に補正できていることがわかる。また、図13乃至図15を見ると、表示面PNL及び投射面SCRが理想位置からずれた場合にも、第2の光学素子群FL92及び第1の光学素子群FL91によってフォーカシングを行うことにより、収差を良好に補正できていることがわかる。
以下、実施例1及び2に係る各結像光学系の夫々に対応する数値実施例1及び2を、表1乃至8に示す。各数値実施例において、面番号は拡大側から数えた光学面の番号(i)を示し、「R」は第i番目の光学面(第i面)の曲率半径を示し、「D」は第i面と第(i+1)面との面間隔(光軸上の距離)、を示す。また、「N」及び「ν」の夫々は、第i面と第(i+1)面との間の媒質のd線に対する屈折率及びアッベ数を示す。なお、アッベ数νは、第i面と第(i+1)面との間の媒質のF線及びC線に対する屈折率を各々N及びNとするとき、以下の式で表される。
また、「f」は焦点距離を示し、「Fno」は縮小側のF値を示し、「β」は結像倍率を示す。なお、各数値実施例において、反射面には面番号の後に「Refl」を付加し、開口絞りには面番号の後に「AP」を付加し、非球面には面番号の後に「*(アスタリスク)」を付加している。
非球面の形状は、円錐定数をK、非球面係数をC,C,C,C10、第2光学系の光軸に垂直な方向における光軸からの高さをr、高さrでの中心点(面頂点)に対する光軸方向における面位置をA(r)、とするとき、以下の式で表される。なお、各数値実施例における円錐定数K及び非球面係数C,C,C,C10の各数値での「E−N」は、「×10−N」を意味している。
なお、表1において、「OBJ_D」は物体面OBJとその直後の面との面間隔、「SCR_D」は投射面SCRとその直後の面との面間隔、を夫々示す。表5において、「SEN_D」は撮像面SENとその直前の面との面間隔、「PNL_D」は表示面PNLとその直前の面との面間隔、を夫々示す。また、表1及び表5における「Di」は、第i面と第(i+1)面との面間隔を示す。表3には、図10、図11(b)、図12(b)の夫々に対応する「OBJ_D」、「SEN_D」、及び「Di」の値を示し、表7には、図13、図14(b)、図15(b)の夫々に対応する「SCR_D」、「PNL_D」及び「Di」の値を示す。
(数値実施例1)
(数値実施例2)
また、数値実施例1及び2における拡大側の最大画角ω、縮小側の最大画角ω、及び条件式(1)及び(2)の中辺の値を、以下の表9に示す。表9に示すように、何れの数値実施例においても、条件式(1)乃至(4)を満たしている。
[光学装置]
図16は、上述した実施形態に係る結像光学系を備える光学装置100の要部概略図である。光学装置100が撮像装置である場合は、結像光学系の縮小側共役面の位置に配置される撮像素子により、拡大側共役面101に配置される載置面上の被写体を撮像することができる。撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Device)センサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等を採用することができる。
また、光学装置100が投射装置である場合は、結像光学系の縮小側共役面の位置に配置される表示素子により表示される画像を、拡大側共役面101に配置される投射面に投射することができる。表示素子としては、LCD(Liquid Crystal Display)や、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)、DMD(Digital Mirror Device)等を採用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
例えば、上述した各実施例に係る結像光学系において、必要に応じて、第1の光学系における反射光学素子としてプリズムを採用してもよい。また、結像光学系の全系をより小型化するために、第2の光学系の光路上に折り返しミラーなどの反射光学素子を配置してもよい。さらに、塵埃対策として、結像光学系の光路上の何れかの位置に、カバーガラスや保護膜等の光学部材を配置してもよい。
1 結像光学系
101 拡大側共役面
102 縮小側共役面
FL11 第1の光学素子群
FL12 第2の光学素子群

Claims (13)

  1. 複数の光学素子を有する結像光学系であって、
    光軸方向に移動することで、前記結像光学系の拡大側共役面の光軸方向における位置を変化させる第1の光学素子群と、
    光軸方向に移動することで、前記結像光学系の縮小側共役面の光軸方向における位置を変化させる第2の光学素子群と、を備え、
    前記第1及び第2の光学素子群の何れか一方を構成する光学素子の少なくとも1つは、他方を構成する光学素子とは異なることを特徴とする結像光学系。
  2. 前記第1及び第2の光学素子群を構成する光学素子の夫々は、屈折光学素子であることを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
  3. 拡大側から順に、少なくとも1つの反射光学素子を備える第1の光学系と、前記第1及び第2の光学素子群を備える第2の光学系と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の結像光学系。
  4. 前記第2の光学系は、開口絞りを含むことを特徴とする請求項3に記載の結像光学系。
  5. 前記第1の光学系と前記第2の光学系との間に物体の中間像を形成することを特徴とする請求項3又は4に記載の結像光学系。
  6. 前記第1の光学系は、非球面形状の反射面を含むことを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の結像光学系。
  7. 前記非球面形状の反射面は、前記第1の光学系において最も縮小側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の結像光学系。
  8. 前記非球面形状の反射面は、正のパワーを有することを特徴とする請求項6又は7に記載の結像光学系。
  9. 前記第2の光学系は、共軸系であることを特徴とする請求項3乃至8の何れか1項に記載の結像光学系。
  10. 請求項1乃至9の何れか1項に記載の結像光学系と、該結像光学系の縮小側共役面に配置された撮像面を備える撮像素子と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  11. 前記結像光学系の拡大側及び縮小側の最大画角を各々ω及びωとするとき、
    0≦ω/ω≦0.67
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 請求項1乃至9の何れか1項に記載の結像光学系と、該結像光学系の縮小側共役面に配置された表示面を備える表示素子と、を備えることを特徴とする投射装置。
  13. 前記結像光学系の拡大側及び縮小側の最大画角を各々ω及びωとするとき、
    0≦ω/ω≦0.67
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項12に記載の投射装置。
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