JP2003161885A - 斜め投影光学系 - Google Patents
斜め投影光学系Info
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Abstract
方向とスクリーンに沿う方向の双方について小型化が可
能な斜め投影光学系を提供する。 【解決手段】 斜め投影光学系をパワーを有する複数の
反射面で構成し、パワーを有する反射面の少なくとも2
つを自由曲面とし、パワーを有する反射面のうち、投影
面に最も近いものに負のパワーを、他の少なくとも1つ
に正のパワーをもたせる。
Description
拡大投影する投影光学系に関し、より詳しくは、スクリ
ーンに対して光束を斜めに入射させる斜め投影光学系に
関する。
に拡大して投影することが古くより行われている。スク
リーンへの像の投影は、例えば映画館における映画の上
映のように、スクリーンの前方つまり観察者と同じ側か
ら行うフロントプロジェクションが一般的であったが、
近年では、光透過性を有するスクリーンを用いて、スク
リーンの後方から像を投影するリアプロジェクションも
行われており、後者を採用した大画面のテレビ装置も実
用化されている。
ン装置は、映画館のように大きな施設そのものを装置と
する場合を除き、大きなスクリーンを備えながら、小型
であることが望まれる。特に、スクリーンの後方から投
影するリアプロジェクション装置では、薄型化すなわち
スクリーンに対して垂直な方向の大きさを小さくするこ
とが求められている。
影光学系としてごく一般的な共軸系を用い、スクリーン
の後方に1枚の平面ミラーを配置して、投影光学系のう
ちパワーを有する部分からの射出光の光路をこの平面ミ
ラーで折り返すことによって、薄型化を図ることが行わ
れてきた。しかし、スクリーン上の像に歪曲が生じるの
を避けるために、平面ミラーで折り返した光軸がスクリ
ーンの中心を通り、かつスクリーンに対して垂直になる
ようにするため、一定以上の薄型化は困難になってい
た。光路の折り返しは横方向よりも短い縦方向について
行われ、通常、像を表示する表示面をはじめ光路折り返
し用の平面ミラー以外の部分は、スクリーンの下方に配
置される。
化のためには、スクリーンの中心への光線つまり像の中
心を表す光線のスクリーンへの入射角を大きくする斜め
投影が有効である。しかし、共軸系の投影光学系によっ
て斜め投影を実現しようとすると、平面ミラーで折り返
した光軸がスクリーンの中心から外れた位置を通るよう
にする必要が生じて、投影光学系を構成するレンズとし
て大口径の広角レンズを備えるとともに、投影にはその
一部のみを利用しなければならなくなる。そのような光
学系は実現可能ではあるもののコスト高となり、また、
投影光学系自体が大きくなるため、装置の薄型化の効果
も少ない。
する素子を曲面の反射ミラーとすることが提案されてい
る。例えば、再公表公報WO97/01987号では、
4枚の曲面ミラーで投影光学系を構成している。これら
の曲面ミラーは、表示面側から順に、正、負、正、負の
パワーを有しており、表示面に最も近い曲面が球面、他
の3つの曲面が非球面とされている。本出願人が特開2
001−221949号で提案した投影光学系も4枚の
曲面ミラーより成る。この投影光学系の曲面ミラーは、
表示面側から順に、正、正、負、負、または、正、正、
負、正のパワーを有しており、全てが球面または非球面
である。これら両公報のほか、3枚の曲面ミラーより成
る投影光学系等も提案されている。
る従来の斜め投影光学系は、結像性能の低下を防止する
ためにF数の大きい光学系とされており、像を表示する
表示面からスクリーンが配される投影面までの光路長は
長い。そして、長い光路長を確保しながら装置の薄型化
という目的を達成するために、平面ミラーによる光路の
折り返しの回数を多くしている。最後の折り返しを除く
光路の折り返しは、スクリーンへの投影を妨げることが
ないようにスクリーンの周辺で行う必要があり、スクリ
ーンの下方または上方で行っている。このため、曲面ミ
ラーから成る斜め投影光学系は、装置の薄型化を達成す
ることができる一方で、装置の上下方向の小型化にはあ
まり寄与できない現状にある。また、従来の斜め投影光
学系の曲面ミラーは、小型化の妨げとならないように必
要な部分のみとされているが、いずれも、面形状は球面
または非球面であって軸対称性を有する。
長を長くする限り、薄型化をある程度犠牲にしなければ
スクリーンの上下方向の小型化は難しく、現在の斜め投
影光学系は、プロジェクション装置の薄型化と上下方向
の小型化の両立に関して、限界に近いと考えられる。本
発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、結像
性能が高く、しかも、スクリーンに対して垂直な方向の
みならずスクリーンに沿う方向についても、一層の小型
化が可能な斜め投影光学系を提供することを目的とす
る。
に、本発明では、像が表示される表示面からの光束を、
表示面の中心からの光束が斜めに入射するように投影面
に導いて、表示面上の像を拡大して投影面上に投影する
斜め投影光学系であって、パワーを有する複数の反射面
を備えるものにおいて、パワーを有する反射面の少なく
とも2つが自由曲面であり、パワーを有する反射面のう
ち、投影面に最も近いものが負のパワーを有し、他の少
なくとも1つが正のパワーを有する構成とする。
の投影光学系とは異なり、反射面として自由曲面を採用
している。自由曲面の反射面を採用することで、歪曲の
ほとんどない斜め投影を、結像性能を損なうことなく短
い光路長で実現することが可能になる。像を表示する手
段を表示面に配し、スクリーンを投影面に配することで
プロジェクション装置が得られるが、得られるプロジェ
クション装置は、光路長が短いため、薄型すなわちスク
リーンに対して垂直な方向について小型となるだけでな
く、スクリーンに沿う方向についても小型となる。この
斜め投影光学系は、光路を折り返す平面ミラーを備える
ことによりリアプロジェクション装置に採用するのに好
適となり、フロントプロジェクション装置に採用するこ
ともできる。
近いものは、拡大率(投影倍率)を大きくする上で負の
パワーを有することが好ましく、したがって、パワーを
有する反射面のうち少なくとも他の1つは、表示面の各
点からの光束を投影面上の一点に収束させるために、正
のパワーを有する必要がある。この要件を満たすように
反射面のパワーは設定されている。
射面の数が4であり、パワーを有する各反射面が、表示
面に近いものから順に、正、負、正、負のパワーを有す
る構成とするとよい。このようにすると、表示面から投
影面までの光路長を短くし易くなり、装置の薄型化とス
クリーンに沿う方向の小型化を容易に両立させることが
できる。
さく、パワーを有する各反射面が表示面からの光束を表
示面の縦方向に変位させるように反射し、パワーを有す
る反射面のうち表示面に2番目に近いものと表示面との
間に瞳面が位置し、表示面の縦方向に対応する方向のF
数をFnoy、表示面の横方向に対応する方向のF数をF
nozで表すとき、Fnoy≧Fnoz、Fnoy≦4.5、か
つ、Fnoz≦4.0の関係を満たすようにすることがで
きる。各反射面が表示面からの光束を表示面の縦方向に
変位させるようにすることで、装置をスクリーンの縦方
向に小型化することが容易になり、また、瞳面の位置お
よびF数の関係をこのようにすることで、明るい像を提
供することができる。
ワーを有する各反射面が表示面からの光束を表示面の縦
方向に変位させるように反射し、表示面の縦方向に対応
する方向の投影面の大きさをH、表示面から投影面に至
る光束が通る空間の投影面の法線方向の最大の長さをD
で表すとき、D/H≦0.35の関係を満たすようにす
ることもできる。この斜め投影光学系を備える装置はス
クリーンの大きさの割に薄型となる。
大きさの比をβで表すとき、30≦β≦100の関係を
満たすようにすることもできる。βは投影による像の拡
大率を表すが、拡大率が30未満では、反射面相互の干
渉を避けるために、空間内で隣り合う反射面を投影面に
対して垂直な方向にずらさなければならなくなり、ま
た、拡大率が100を超えると、明るさを確保するため
にF数を小さくする必要があり、結像性能を高くしつつ
光路長を短くすることが困難になる。上記の関係を満た
すことで、高い結像性能の維持と、この斜め投影光学系
を採用する装置の薄型化、小型化の両立が容易になる。
実施の形態について、図面および表を参照しながら説明
する。実施の形態として、コンストラクションデータ等
の数値を具体化した7つの実施例を掲げる。第1〜第7
の実施例の斜め投影光学系1〜7は、パワーを有する4
枚の曲面ミラーとパワーを有しない1枚の平面ミラーよ
り成り、横方向に長い長方形の表示面からの光束を、表
示面の縦方向に変位するように各ミラーで反射しながら
投影面に導き、投影面上に収束させて、表示面と略相似
な長方形の範囲に、表示面上に表示される像の拡大像を
形成(投影)するものである。
面をS6で表し、各ミラーの反射面を、表示面S0から
の光を受ける順(光路上、表示面S0に近い順)に、S
1〜S5で表す。また、瞳面(絞り)をAPRで表す。
ーを有する反射面S1〜S4の一部または全部に自由曲
面の反射面を含んでおり、面対称ではあるが、光学系全
体としての光軸は存在しない。したがって、光軸を基準
とする座標系で面S0〜S6を定義するのは適当でな
い。そこで、絶対座標系の中に面S0〜S6ごとのロー
カル座標系を定めて、面S0〜S6をそれぞれのローカ
ル座標系で表し、絶対座標系における各ローカル座標系
の位置および方向によって、光学系全体を定義する。
座標系であり、絶対座標系の座標軸をx軸、y軸、z軸
とし、各ローカル座標系の座標軸をX軸、Y軸、Z軸と
する。長さの単位はmmとする。絶対座標系は、表示面
S0の中心を原点とし、投影面S6の法線方向、縦方向
および横方向をそれぞれx軸、y軸およびz軸の方向と
して定める。各ローカル座標系の原点は絶対座標系のx
-y平面上にとる。また、X軸、Y軸、Z軸の単位ベク
トルをそれぞれVX、VY、VZとし、これらの単位ベ
クトルVX、VY、VZを絶対座標系で表して、絶対座
標系におけるローカル座標系の方向を表す。各ローカル
座標系のZ軸は絶対座標系のz軸と平行であり、したが
って、X-Y平面はx-y平面に一致する。面S0〜S6
はそれぞれのローカル座標系のX-Y平面に関して対称
であり、光学系全体は絶対座標系のx-y平面に関して
対称である。
する。
おける曲率、εは円錐係数、i、j、kは0以上の整数
であり、H2=X2+Y2である。Aiは次数がiのHの
項の係数、BjkはYの次数がjでZの次数がkのYZ
の項の係数である。各実施例では、Hの項の次数iを1
2までとしており、YZの項の次数j+kは10までと
している。各実施例の説明では係数Ai、Bjkの値を
表記するが、値が0の係数については表記を省略する。
光学系1の構成および光路を図1〜図4に示し、コンス
トラクションデータを表3〜表10に示す。表3〜表1
0は、各表の上部に記した符号の面データである。N
0、N1は面への入射前と入射後(反射後)の媒質の屈
折率を表し、「位置」は絶対座標系におけるローカル座
標系の原点の位置を表す。瞳面APRのデータを示す表
5におけるRは、瞳(絞り)の半径を表す。
ンストラクションデータの示すところは、表3〜表10
と同様である。
0〜S6と共に、表示面S0の横方向の中央からの光束
のうち、縦方向の両端点および縦方向を4等分する3つ
の等分点からの5本の光束を表している。図2は、z方
向から見た側面図であり、上記の5本の光束に重ねて、
表示面S0の横方向の両端からの光束のうち縦方向につ
いて上記と同じ位置からのものを表している。なお、面
S0〜S6の表示は省略している。
S0〜S6と共に、面S0の縦方向の中央からの光束の
うち、横方向の両端点および横方向を8等分する7つの
等分点からの9本の光束を表している。図4は、x方向
から見た正面図であり、面S0〜S6と共に、表示面S
0の縦方向の両端と縦方向を4等分する等分線からの光
束のうち、横方向の両端点および横方向を8等分する7
つの等分点からの45本の光束を表している。
ムを示す。これは、投影面S6の縦方向の両端と縦方向
を4等分する等分線と、横方向の両端と横方向を8等分
する等分線との交点の近傍でのダイアグラムであり、各
ダイアグラムに示した座標軸の原点がこれらの交点に相
当する。横方向(Z方向)については対称であるから、
半分のみを示している。つまり、図5は図4の45本の
光束のうちの25本のスポットダイアグラムを表してお
り、上から3番目で左端のダイアグラムが投影面S6の
中心付近のものである。各ダイアグラムにおけるスポッ
トは同一光束内の異なる光線の入射位置を表しており、
各ダイアグラムに併記した数値が、同一光束内の全ての
光線の入射位置の中心の座標(ローカル座標系)を示
す。なお、各ダイアグラムの座標軸に付した±2の数値
は、その座標軸の原点からの距離である。
実線が斜め投影光学系1のものであり、破線は歪曲のな
い理想的な状態を表す。
も、断面図、上面図、側面図、スポットダイアグラムお
よび歪曲を示す図が示すところは、図1〜図3および図
5、図6と同様である。
表8に示すように、反射面S1が球面、反射面S2が非
球面、反射面S3が自由曲面、反射面S4が自由曲面で
あり、瞳面APRは反射面S1と反射面S2の間に存在
する。なお、表3、表9、表10に示すように、表示面
S0、反射面S5、投影面S6は平面であり、これらは
互いに平行である。
面S0および投影面S6の大きさ(像が表示または投影
される範囲の大きさ)、投影面S6への光線の入射角
度、ならびに表示面S0からの光束の入射瞳の位置を、
他の実施例のものと共に、表1に示す。ここで、表示面
S0および投影面S6の大きさは半値で表している。ま
た、入射瞳の位置は表示面S0のローカル座標系での
X、Yの値であり、Xが有限値のときはYを長さで、X
が無限大のときはYを角度で表している。
の中心への投影倍率であり、β(Y)は縦方向(Y方向(=
y方向))の拡大率、β(Z)は横方向(Z方向(=z方
向))の拡大率を表す。表示面S0の大きさに対する投
影面S6の大きさの比として算出される拡大率βも、示
した値に略等しい。縦方向と横方向の拡大率β(Y)、β
(Z)はほとんど同じであるが、ごく僅かな差をanamo(Y/
Z)で示している。なお、横方向の拡大率β(Z)が負にな
ってるのは、ローカル座標系のZ軸の方向が反射面S1
〜S5ごとに逆になっていることによる。
大率β(Y)は78.57、横方向の拡大率β(Z)は78.
56である。投影面S6への入射角は、投影面S6の縦
方向の下端かつ横方向の中央において最小(24.0
゜)、縦方向の上端かつ横方向の両端において最大(6
7.3゜)であり、中心においては52.1゜である。
入射角の最大値と最小値の差で定義した画角は43.3
゜となる。また、入射瞳が無限遠に位置し、斜めテレセ
ントリック光学系となっている。
の長さH、投影面S6の長さHに対する光路の厚さDの
比、ならびにパワーを有する反射面S1〜S4の形状お
よびパワーの正負を、他の実施例のものと共に、表2に
示す。ここで、F数は入射瞳の径と入射瞳の位置から求
められる有効F数である。Fnoyは表示面S0の縦方向
のF数、Fnozは横方向のF数を表す。光路の厚さD
は、表示面S0から投影面S6に至る光が通る空間の、
投影面S6の法線方向(X方向(=x方向))についての
最大長である。
ぞれ球面、非球面および自由曲面であることを示す。ま
た、(+)は凹面であってパワーが正であること、(-)は凸
面であってパワーが負であることを示す。ここで、反射
面S1〜S4のパワーは、表示面S0の中心から瞳面A
PRの中心を通って投影面S6に達する光線が通る位置
での面形状によるもので、曲面を定義する前述の式ES
の曲率C0の正負によるものではない。
yは3.5、横方向のF数Fnozは3.4であり、投影
面S6の縦方向の長さに対する光路の厚さの比D/Hは
0.30である。また、4つの反射面S1〜S4は、表
示面S0側から順に、正、負、正、負のパワーを有して
おり、投影面S6に最も近い反射面S4のパワーは負で
ある。
mであるのに対し、投影面S6の下端よりも下方に位置
する部分の縦方向の長さは約210mmであり、光学系
全体の縦方向の長さの23%程度である。また、投影面
S6と平面の反射面S5との距離は200mmであり、
光路の厚さDはこれとほとんど同じである。投影面S6
の縦方向と横方向の長さの比は約9:16である。
の斜め投影光学系1の変形例である斜め投影光学系1-
bの断面図および上面図を図7および図8にそれぞれ示
す。斜め投影光学系1-bは、表示面S0から平面の反
射面S5までを投影面S6の方向にシフトさせたもので
ある。
部分は投影面S6に関して平面の反射面S5の反対側に
位置しており、斜め投影光学系1-bの下部の中央部分
は投影面S6から少し突出する形態となっている。この
ため、前述の表2に示したように、光学系全体としての
光路の厚さDは大きくなっているが、図7と図1の比較
より判るように、投影面S6と平面の反射面S5の距離
は斜め投影光学系1よりも小さくなっている。
の斜め投影光学系1の別の変形例である斜め投影光学系
1-cの断面図を図9に示す。この斜め投影光学系1-c
は、平面の反射面S5を省略したものである。反射面S
5を省略したことにより、表2に示したように、光学系
全体としての光路の厚さDは倍増するが、それでも、光
路の厚さDは投影面S6の縦方向の長さHの59%程度
である。
アプロジェクションのみに適するが、斜め投影光学系1
-cはリアプロジェクションとフロントプロジェクショ
ンの双方に適する。なお、以下に述べる各実施例の斜め
投影光学系においても、本変形例のように、反射面S5
を省略することが可能である。
光学系2の断面図、側面図、上面図を図10〜図12に
それぞれ示し、コンストラクションデータを表11〜表
18に示す。また、投影面S6上のスポットダイアグラ
ム、投影面S6上での像の歪曲を図13、図14にそれ
ぞれ示す。
(Y)は71.41、横方向の拡大率β(Z)は71.39で
ある。投影面S6への入射角は、投影面S6の縦方向の
下端、横方向の中央において最小(24.7゜)、縦方
向の上端、横方向の両端において最大(65.8゜)で
あり、中心においては50.9゜である。画角は41.
1゜である。また、入射瞳が表示面S0の中心における
法線上の無限遠に位置し、テレセントリック光学系とな
っている。
は2.5、横方向のF数Fnozも2.5であり、投影面
S6の縦方向の長さに対する光路の厚さの比D/Hは
0.32である。また、4つの反射面S1〜S4は、表
示面S0側から順に、正、負、正、負のパワーを有して
おり、投影面S6に最も近い反射面S4のパワーは負で
ある。表示面S0に近い2つの反射面S1、S2は非球
面であり、投影面S6に近い2つの反射面S3、S4は
自由曲面である。
mであるのに対し、投影面S6の下端よりも下方に位置
する部分の縦方向の長さは約233mmであり、光学系
全体の縦方向の長さの27%程度である。また、投影面
S6と平面の反射面S5との距離は200mmであり、
これが光路の厚さDとなっている。投影面S6の縦方向
と横方向の長さの比は約9:16である。
光学系3の断面図、側面図、上面図を図15〜図17に
それぞれ示し、コンストラクションデータを表19〜表
26に示す。また、投影面S6上のスポットダイアグラ
ム、投影面S6上での像の歪曲を図18、図19にそれ
ぞれ示す。
(Y)は71.40、横方向の拡大率β(Z)は71.39で
ある。投影面S6への入射角は、投影面S6の縦方向の
下端、横方向の中央において最小(24.3゜)、縦方
向の上端、横方向の両端において最大(65.7゜)で
あり、中心においては50.7゜である。画角は41.
4゜である。また、入射瞳は無限遠に位置し、斜めテレ
セントリック光学系となっている。
は2.6、横方向のF数Fnozは2.5であり、投影面
S6の縦方向の長さに対する光路の厚さの比D/Hは
0.32である。また、4つの反射面S1〜S4は、表
示面S0側から順に、正、負、正、負のパワーを有して
おり、投影面S6に最も近い反射面S4のパワーは負で
ある。表示面S0に近い2つの反射面S1、S2は非球
面であり、投影面S6に近い2つの反射面S3、S4は
自由曲面である。
mであるのに対し、投影面S6の下端よりも下方に位置
する部分の縦方向の長さは約225mmであり、光学系
全体の縦方向の長さの27%程度である。また、投影面
S6と平面の反射面S5との距離は200mmであり、
これが光路の厚さDとなっている。投影面S6の縦方向
と横方向の長さの比は約9:16である。
光学系4の断面図、側面図、上面図を図20〜図22に
それぞれ示し、コンストラクションデータを表27〜表
34に示す。また、投影面S6上のスポットダイアグラ
ム、投影面S6上での像の歪曲を図23、図24にそれ
ぞれ示す。
S1と表示面S0との間に位置しており、斜め投影光学
系4は後ろ絞りの光学系である。反射面S1から反射面
S2に至る光束を遮ることなく、この瞳位置に絞りを配
置することも可能である。
(Y)は51.23、横方向の拡大率β(Z)は51.27で
ある。投影面S6への入射角は、投影面S6の縦方向の
下端、横方向の中央において最小(35.9゜)、縦方
向の上端、横方向の両端において最大(71.4゜)で
あり、中心においては61.3゜である。画角は35.
5゜である。また、入射瞳は表示面S0から有限距離に
位置し、非テレセントリック光学系となっている。
は3.6、横方向のF数Fnozは3.5であり、投影面
S6の縦方向の長さに対する光路の厚さの比D/Hは
0.26である。また、4つの反射面S1〜S4は、表
示面S0側から順に、正、負、正、負のパワーを有して
おり、投影面S6に最も近い反射面S4のパワーは負で
ある。これら4つの反射面S1〜S4は全て自由曲面で
ある。
mであるのに対し、投影面S6の下端よりも下方に位置
する部分の縦方向の長さは約228mmであり、光学系
全体の縦方向の長さの31%程度である。また、投影面
S6と平面の反射面S5との距離は110mmであり、
光路の厚さDはこれよりも31mm程度大きく、下部の
中央部分は投影面S6から少し突出する形態である。投
影面S6の縦方向と横方向の長さの比は約9:16であ
る。
は、表示面S0から反射面S1に至る光束が表示面S0
の縦方向について対称性の高い構成となっている。この
ため、表示面S0に像を表示するパネルを反射面S1側
から照明するのは難しい。したがって、斜め投影光学系
1〜3は、像表示用のパネルとして、透過型液晶パネル
等、透過型のものを用いる場合に適する。
示面S0から反射面S1に至る光束が表示面S0の縦方
向について大きく非対称であり、像表示用のパネルを反
射面S1側から照明するのも容易である。このため、斜
め投影光学系4は、透過型のパネルを用いる場合にも、
反射型のパネルを用いる場合にも適する。反射型のパネ
ルとしては、反射型液晶パネルのほか、微小な多数のミ
ラー素片より成り、ミラー素片の向きを変えることで照
明光を変調するミラー素子も利用可能である。
光学系5の断面図、側面図、上面図を図25〜図27に
それぞれ示し、コンストラクションデータを表35〜表
42に示す。また、投影面S6上のスポットダイアグラ
ム、投影面S6上での像の歪曲を図28、図29にそれ
ぞれ示す。
(Y)は51.25、横方向の拡大率β(Z)は51.27で
ある。投影面S6への入射角は、投影面S6の縦方向の
下端、横方向の中央において最小(34.8゜)、縦方
向の上端、横方向の両端において最大(69.7゜)で
あり、中心においては59.8゜である。画角は34.
9゜である。また、入射瞳は表示面S0から有限距離に
位置し、非テレセントリック光学系となっている。
は3.7、横方向のF数Fnozは3.5であり、投影面
S6の縦方向の長さに対する光路の厚さの比D/Hは
0.24である。また、4つの反射面S1〜S4は、表
示面S0側から順に、正、負、正、負のパワーを有して
おり、投影面S6に最も近い反射面S4のパワーは負で
ある。これら4つの反射面S1〜S4は全て自由曲面で
ある。
mであるのに対し、投影面S6の下端よりも下方に位置
する部分の縦方向の長さは約234mmであり、光学系
全体の縦方向の長さの32%程度である。また、投影面
S6と平面の反射面S5との距離は120mmであり、
これが光路の厚さDとなっている。投影面S6の縦方向
と横方向の長さの比は約9:16である。
光学系6の断面図、側面図、上面図を図30〜図32に
それぞれ示し、コンストラクションデータを表43〜表
50に示す。また、投影面S6上のスポットダイアグラ
ム、投影面S6上での像の歪曲を図33、図34にそれ
ぞれ示す。
(Y)は70.45、横方向の拡大率β(Z)は70.50で
ある。投影面S6への入射角は、投影面S6の縦方向の
下端、横方向の中央において最小(40.2゜)、縦方
向の上端、横方向の両端において最大(73.2゜)で
あり、中心においては64.3゜である。画角は33.
0゜である。また、入射瞳は表示面S0から大きく離れ
た位置に存在し、テレセントリック光学系に近い非テレ
セントリック光学系となっている。
は3.4、横方向のF数Fnozは3.3であり、投影面
S6の縦方向の長さに対する光路の厚さの比D/Hは
0.21である。また、4つの反射面S1〜S4は、表
示面S0側から順に、正、負、正、負のパワーを有して
おり、投影面S6に最も近い反射面S4のパワーは負で
ある。これら4つの反射面S1〜S4は全て自由曲面で
ある。
mであるのに対し、投影面S6の下端よりも下方に位置
する部分の縦方向の長さは約289mmであり、光学系
全体の縦方向の長さの30%程度である。また、投影面
S6と平面の反射面S5との距離は145mmであり、
これが光路の厚さDとなっている。投影面S6の縦方向
と横方向の長さの比は約9:16である。
光学系6の断面図、側面図、上面図を図35〜図37に
それぞれ示し、コンストラクションデータを表51〜表
58に示す。また、投影面S6上のスポットダイアグラ
ム、投影面S6上での像の歪曲を図38、図39にそれ
ぞれ示す。
(Y)は51.24、横方向の拡大率β(Z)は51.27で
ある。投影面S6への入射角は、投影面S6の縦方向の
下端、横方向の中央において最小(36.8゜)、縦方
向の上端、横方向の両端において最大(69.1゜)で
あり、中心においては58.6゜である。画角は32.
2゜である。また、入射瞳は無限遠に位置し、テレセン
トリック光学系となっている。
は2.5、横方向のF数Fnozも2.5であり、投影面
S6の縦方向の長さに対する光路の厚さの比D/Hは
0.31である。また、4つの反射面S1〜S4は、表
示面S0側から順に、正、負、正、負のパワーを有して
おり、投影面S6に最も近い反射面S4のパワーは負で
ある。これら4つの反射面S1〜S4は全て自由曲面で
ある。
mであるのに対し、投影面S6の下端よりも下方に位置
する部分の縦方向の長さは約233mmであり、光学系
全体の縦方向の長さの32%程度である。また、投影面
S6と平面の反射面S5との距離は125mmであり、
光路の厚さDはこれよりも27mm程度大きく、下部の
中央部分は投影面S6から少し突出する形態である。投
影面S6の縦方向と横方向の長さの比は約9:16であ
る。
6を平行にしているが、表示面S0を投影面S6に対し
て傾けることも可能であり、自由曲面の反射面を備える
斜め投影光学系1〜7では、そのような設定も容易であ
る。また、各実施例ではパワーを有する面を全て反射面
としているが、パワーを有する面の一部を屈折面として
もよい。すなわち、斜め投影光学系1〜7にレンズを組
み合わせること、あるいは、曲面または非球面を担うミ
ラーをレンズに置き換えることもできる。
等によって光学的に等価な表示面を複数設定することも
可能である。例えば、表示面S0と反射面S1との間に
クロスダイクロイックプリズムを配置することにより、
表示面S0と等価な2つの表示面に設定し、これら3つ
の表示面に像の赤色成分、緑色成分、青色成分を表示し
て、各色成分の光をクロスダイクロイックプリズムで合
成して、投影面S6上にカラー像を形成するようにする
こともできる。斜め投影光学系1〜7のいずれにおいて
も、表示面S0と反射面S1との間のうち表示面S0に
近い部位には、そのようなクロスプリズムを配置するに
足る空間が存在する。なお、1つの表示面S0のみであ
っても、像の赤色成分、緑色成分、青色成分を時分割表
示することで、カラー像の提供は可能である。
示面の中心からの光束が斜めに入射するように投影面に
導いて、表示面上の像を拡大して投影面上に投影する斜
め投影光学系であって、パワーを有する複数の反射面を
備えるものにおいて、本発明のように、パワーを有する
反射面の少なくとも2つが自由曲面であり、パワーを有
する反射面のうち、投影面に最も近いものが負のパワー
を有し、他の少なくとも1つが正のパワーを有する構成
とすると、歪曲のない斜め投影を、結像性能を損なうこ
となく短い光路長で実現することが可能となる。したが
って、この投影光学系を備えるプロジェクション装置
を、薄型すなわちスクリーンに対して垂直な方向につい
て小型としつつ、スクリーンに沿う方向についても小型
化することができる。
ーを有する各反射面が、表示面に近いものから順に、
正、負、正、負のパワーを有する構成とすると、表示面
から投影面までの光路長が短くなって、装置の薄型化と
スクリーンに沿う方向の小型化を容易に両立させること
ができる。
く、パワーを有する各反射面が表示面からの光束を表示
面の縦方向に変位させるように反射し、パワーを有する
反射面のうち表示面に2番目に近いものと表示面との間
に瞳面が位置し、表示面の縦方向に対応する方向のF数
をFnoy、表示面の横方向に対応する方向のF数をFno
zで表すとき、Fnoy≧Fnoz、Fnoy≦4.5、か
つ、Fnoz≦4.0の関係を満たすようにすると、装置
をスクリーンの縦方向に小型化することが容易になり、
しかも、明るい像を提供することができる。
く、パワーを有する各反射面が表示面からの光束を表示
面の縦方向に変位させるように反射し、表示面の縦方向
に対応する方向の投影面の大きさをH、表示面から投影
面に至る光束が通る空間の投影面の法線方向の最大の長
さをDで表すとき、D/H≦0.35の関係を満たすよ
うにすると、スクリーンの大きさの割に薄型の装置を実
現することができる。
大きさの比をβで表すとき、30≦β≦100の関係を
満たすようにすると、高い結像性能の維持と、装置の薄
型化、小型化との両立が容易になる。
面での断面図。
側面図。
上面図。
正面図。
ットダイアグラム。
曲を示す図。
面での断面図。
から見た上面図。
-y面での断面図。
y面での断面図。
た側面図。
た上面図。
ポットダイアグラム。
歪曲を示す図。
y面での断面図。
た側面図。
た上面図。
ポットダイアグラム。
歪曲を示す図。
y面での断面図。
た側面図。
た上面図。
ポットダイアグラム。
歪曲を示す図。
y面での断面図。
た側面図。
た上面図。
ポットダイアグラム。
歪曲を示す図。
y面での断面図。
た側面図。
た上面図。
ポットダイアグラム。
歪曲を示す図。
y面での断面図。
た側面図。
た上面図。
ポットダイアグラム。
歪曲を示す図。
光学系 S0 表示面 S1、S2、S3、S4 曲面反射面 S5 平面反射面 S6 投影面 APR 瞳面
Claims (5)
- 【請求項1】 像が表示される表示面からの光束を、表
示面の中心からの光束が斜めに入射するように投影面に
導いて、表示面上の像を拡大して投影面上に投影する斜
め投影光学系であって、パワーを有する複数の反射面を
備えるものにおいて、 パワーを有する反射面の少なくとも2つが自由曲面であ
り、パワーを有する反射面のうち、投影面に最も近いも
のが負のパワーを有し、他の少なくとも1つが正のパワ
ーを有することを特徴とする斜め投影光学系。 - 【請求項2】 パワーを有する反射面の数が4であり、
パワーを有する各反射面が、表示面に近いものから順
に、正、負、正、負のパワーを有することを特徴とする
請求項1に記載の斜め投影光学系。 - 【請求項3】 表示面が横方向よりも縦方向に小さく、
パワーを有する各反射面が表示面からの光束を表示面の
縦方向に変位させるように反射し、パワーを有する反射
面のうち表示面に2番目に近いものと表示面との間に瞳
面が位置し、表示面の縦方向に対応する方向のF数をF
noy、表示面の横方向に対応する方向のF数をFnozで
表すとき、 Fnoy≧Fnoz Fnoy≦4.5 かつ、Fnoz≦4.0 の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の斜め
投影光学系。 - 【請求項4】 表示面が横方向よりも縦方向に小さく、
パワーを有する各反射面が表示面からの光束を表示面の
縦方向に変位させるように反射し、表示面の縦方向に対
応する方向の投影面の大きさをH、表示面から投影面に
至る光束が通る空間の投影面の法線方向の最大の長さを
Dで表すとき、 D/H≦0.35 の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の斜め
投影光学系。 - 【請求項5】 表示面の大きさに対する投影面の大きさ
の比をβで表すとき、 30≦β≦100 の関係を満たすことを特徴とする請求項4に記載の斜め
投影光学系。
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