JP6805306B1 - 電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材、該焼結材の製造に用いられる溶製材の製造方法、および該焼結材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子放出特性に優れて、電子ビームのパワー増大といった高性能化を図ることのできる、電子ビーム生成用カソード部材の作製に最適な溶製材または焼結材と、それらの製造方法を提供する。【解決手段】本発明の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材は、イリジウムとセリウムからなる化合物を90質量%以上含み、酸素濃度が0.055質量%以下である。前記溶製材の製造方法は、金属セリウム原料の変質部を機械的に除去した後、酸洗処理と水洗処理を1回以上行う金属セリウム原料の前処理工程と、前記前処理後の金属セリウム原料と、金属イリジウム原料を溶解して溶製材を得る溶解工程とを含む。前記焼結材の製造方法は、更に、前記溶製材を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程と、前記粉砕物を高温高圧雰囲気で焼結する焼結工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材、およびそれらの製造方法に関する。
電子ビーム生成用カソード部材(陰極、電子銃)は、電子放出原理によって主に、熱電子放出、光電子放出、電界電子放出の3タイプに分類される。熱電子放出を利用した熱電子銃は、電子顕微鏡や電子ビーム溶解装置など様々なデバイスや装置に利用されている。光電子放出タイプの光電子銃は、光電効果を利用したものであって、低エネルギー電子線照射装置や非破壊分析装置に用いられている。また、電界電子放出タイプのものは電界電子型電子顕微鏡などに利用されている。
電子ビーム生成用カソード部材を構成する材料として、従来からタングステン(W)やタンタル(Ta)などが使用されてきた。最近では、タングステンやタンタルよりも高電流密度と長寿命化を達成できる6硼化ランタン(LaB)が使用されている。また非特許文献1には、イリジウム−セリウム(Ir−Ce)系合金が、LaBよりも、高温状態となる使用時の蒸発ロスが少なく、かつ腐食ガスに対して高い耐久性を有するため、このIr−Ce系合金を電子ビーム生成用カソード部材に用いれば、長寿命化を期待できることが示されている。
前記非特許文献1の他、特許文献1〜3、非特許文献2および非特許文献3にも、前記Ir−Ce系合金を材料とするカソードが、LaB等を材料とする従来のカソードよりも良好な特性を示すこと、例えば低真空、腐食ガス雰囲気下で優れた性能を示すことが報告されている。
さらに非特許文献4には、Ir−Ce系材料の仕事関数が2.57eV(1300K)であり、同時にIr−La,Ir−Pr,Ir−Nd,Ir−Smなどもほぼ同等の値を示すことが報告されている。なお、前記非特許文献1には、Ir−希土類元素系の陰極材の中で、Ir−Ce合金系の陰極材が、その他の希土類元素であるLa,Prを用いた陰極材よりも、同一電流密度での蒸発ロス速度が小さいことが報告されている。非特許文献5には、イリジウム−セリウム系合金の組成内でIrCeが最も良好な特性を示すことが報告されている。
前記電子ビーム生成用カソードに用いるIr−Ce系合金の製造方法として、次の方法が挙げられる。まず、不活性ガス雰囲気下で、アーク溶解法により原料となる金属を溶解してから凝固させるアーク溶解+凝固法が挙げられる。また、前記アーク溶解+凝固法により得られた凝固材を粉砕し、次いで粉砕物を焼結するアーク溶解+焼結法が挙げられる。その他、原料粉末をメカニカルアロイング法により合金化し、次いで焼結するメカニカルアロイング+焼結法が挙げられる。
特許文献4には、前記アーク溶解+焼結法が示されている。具体的には、イリジウム−セリウム原材料を、水冷銅容器を溶解用るつぼとして使用する溶解方式を用いて、不活性ガス雰囲気下で溶融混合して凝固させた後、粉砕して最長長さが500μm以下である粉体を作製する工程、および、得られた粉体を、温度800℃以上1500℃以下、かつ圧力10MPa以上の高温高圧条件下で成型する工程を経ることで、成分組成上の均質性を維持しつつ、割れや欠けなどの欠陥の発生を抑制し、長寿命化を図ることのできるカソードが得られることが示されている。
米国特許5773922号明細書 特表2002−527855号公報 特開2002−260520号公報 特開2015−198034号公報
G.Kuznetsov,「High temperature cathodes for high current density」,Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A340,1994年,204−208頁 T.Natsui,M.Yoshida,et.al,「High Charge Low Emittance RF Gun for SUPERKEKB」,Proc.IPAC,2012年,1533−1535頁 G.I.Kuznetsov,「IrCe Cathode For EBIS」,J.Physics:Conference Series2,2004年,35−41頁 S.E.Rozhkov,O.K.Kuktashev,A.A.Gugnin「Technical Characteristics of Thermionic Emitters Based on Alloy Ir with La,Ce,Pr」Techniqe,Ser.16,eneratornye,Modulatornye I Rentgenovskiye Pribory,vol2,1969年,81頁 D.Satoh et al.,「SuperKEKB 電子入射器のためイリジウム・セリウム光陰極の高性能化」,Proceedings of PASJ2017,WEP106(2017)
前記アーク溶解+凝固法では、凝固時の欠陥発生、割れ等が生じやすいのに対し、前記特許文献4に示されたアーク溶解+焼結法、またはメカニカルアロイング+焼結法で得られた焼結材は、凝固材に比べて緻密で割れや欠けなどの欠陥の発生を抑制でき、長寿命化を図ることができる。しかし近年では、これら欠陥の発生を抑制しつつ、電子放出特性の更なる向上、特には電流密度の更なる増大を実現できる電子ビーム生成用カソード部材が求められている。本発明は、該事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、電子放出特性に優れ、その結果、電子ビームのパワー増大といった高性能化を図ることのできる電子ビーム生成用カソード部材の作製に適した溶製材または焼結材と、それらの製造方法を提供することにある。以下、本発明の電子ビーム生成用カソード部材を、単に「カソード部材」ということがある。
本発明の態様1は、イリジウムとセリウムからなる化合物を90質量%以上含み、酸素濃度が0.055質量%以下である、電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材である。
本発明の態様2は、前記イリジウムとセリウムからなる化合物は、IrCe、IrCe、IrCeおよびIrCeよりなる群から選択される1種以上である、態様1に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材である。
本発明の態様3は、
金属イリジウム、および、
イリジウムとセリウムのうちの1以上の元素の酸化物
のうちの1以上の副成分の含有量が合計で5質量%以下である、態様1または2に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材である。
本発明の態様4は、前記副成分のサイズが円相当直径で100μm以下である、態様3に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材である。
本発明の態様5は、前記副成分の合計個数密度が6000個/mm以下である、態様3または4に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材である。
本発明の態様6は、前記副成分の合計個数密度が2000個/mm以下である、態様3または4に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材である。
本発明の態様7は、金属イリジウム、および、イリジウムとセリウムのうちの1以上の元素の酸化物を含まない、態様1または2に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材である。
本発明の態様8は、態様1〜7のいずれかに記載の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材の製造方法であって、
金属セリウム原料の変質部を機械的に除去した後、酸洗処理と水洗処理を1回以上行う金属セリウム原料の前処理工程と、
前記前処理後の金属セリウム原料と、金属イリジウム原料を溶解して溶製材を得る溶解工程と
を含む電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材の製造方法である。
本発明の態様9は、態様1〜7のいずれかに記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材の製造方法であって、
金属セリウム原料の変質部を機械的に除去した後、酸洗処理と水洗処理を1回以上行う金属セリウム原料の前処理工程と、
前記前処理後の金属セリウム原料と、金属イリジウム原料を溶解して溶製材を得る溶解工程と、
前記溶製材を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程と、
前記粉砕物を高温高圧雰囲気で焼結する焼結工程と
を含む電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材の製造方法である。
本発明によれば、電子放出特性に優れて、電子ビームのパワー増大といった高性能化を図ることのできる電子ビーム生成用カソード部材の作製に最適な溶製材または焼結材と、それらの製造方法を提供することができる。
図1(a)は、実施例における、インゴット(溶製材)の走査型電子顕微鏡観察写真(倍率100倍)であり、図1(b)はインゴット(溶製材)の走査型電子顕微鏡観察写真(倍率500倍)である。 図2(a)は、実施例における、インゴット(溶製材)の走査型電子顕微鏡観察写真(倍率2000倍)であり、図2(b)はEDX分析結果を示している。 図3は、実施例における、インゴット(溶製材)のX線回折分析結果である。 図4は、実施例における、別のインゴット(溶製材)のX線回折分析結果である。 図5Aは、実施例における、焼結材の走査型電子顕微鏡観察写真(倍率200倍)である。 図5Bは、実施例における、焼結材の走査型電子顕微鏡観察写真(倍率500倍)である。 図5Cは、実施例における、焼結材の走査型電子顕微鏡観察写真(倍率500倍)である。 図5Dは、実施例における、焼結材の走査型電子顕微鏡観察写真(倍率2000倍)である。 図5Eは、実施例における、焼結材の走査型電子顕微鏡観察写真(倍率10000倍)である。 図6Aは、実施例における、焼結材のEDX分析結果を示している。 図6Bは、実施例における、焼結材のEDX分析結果を示している。 図6Cは、実施例における、焼結材のEDX分析結果を示している。 図6Dは、実施例における、焼結材のEDX分析結果を示している。 図7は、実施例における、焼結材のX線回折分析結果である。
本発明者らは、電子放出特性に優れる、すなわち電流密度をより高めることができ、その結果、電子ビームのパワー増大といった高性能化を図ることのできる、電子ビーム生成用カソード部材の作製に最適な溶製材または焼結材、およびそれらの製造方法を実現すべく、Ir−Ce系材料を用いることを前提に鋭意研究を行った。
まず本発明者らは、電流密度の増加には仕事関数が大きく影響しており、カソード部材を構成するIr−Ce系材料に含まれうる、Ce等の酸化物や金属イリジウム等の副成分の仕事関数が、Ir−Ce系材料の主相であるIr−Ce化合物よりも高いこと、つまり、仕事関数の高い副成分が、電子放出特性低下の要因となっていることを突き止めた。特に、上記副成分に占める割合が高く、かつ仕事関数が高く電子放出に寄与しないCe等の酸化物が、電子放出特性に悪影響を及ぼしていることを突き止めた。
そして本発明者らは、上記の通り電子放出特性に特に悪影響を及ぼすCe等の酸化物を、一定以下に抑制する必要があること、および、上記Ce等の酸化物の割合が、カソード部材を構成する材料中の酸素濃度で評価できることを見出し、カソード部材を構成する材料の酸素濃度を制御するに至った。なお、カソード部材を構成する材料の成分組成は、溶製材の段階でほぼ決定される。そこで本発明では、上記カソード部材の作製に用いられる溶製材と、該溶製材を用いて得られる焼結材を対象に、成分組成の制御を図ることとした。
[溶製材と焼結材の成分組成]
以下、本発明の溶製材と焼結材の成分組成についてまず説明する。
本発明の電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材または焼結材は、イリジウムとセリウムからなる化合物を、溶製材または焼結材の全質量に占める割合で90質量%以上含む。前記イリジウムとセリウムからなる化合物(Ir−Ce化合物)として、Irに対して添加するCe濃度が低い順に、IrCe、IrCe、IrCe、IrCe、IrCe、IrCe、IrCe、IrCe、IrCeが挙げられる。これらの中でも、融点が高く、高温雰囲気となりやすい電子ビーム生成用カソード部材に適した、IrCe、IrCe、IrCeおよびIrCeから選択される1種以上が好ましい。最も好ましくは、融点が高く安定した化合物であるIrCeである。
前記イリジウムとセリウムからなる化合物は、溶製材または焼結材の全質量に占める割合で、95質量%以上含まれていることが好ましく、より好ましくは98質量%以上、更に好ましくは99.945質量%以上、より更に好ましくは99.99質量%以上、特に好ましくは99.999質量%以上である。
本発明では、前述の通り、電子放出特性に悪影響を及ぼす酸化物の程度を酸素濃度で制御する。具体的に、本発明の溶製材または焼結材の酸素濃度は0.055質量%以下である。前記酸素濃度は、好ましくは0.050質量%以下、より好ましくは0.030質量%以下である。
本発明の溶製材または焼結材には、上記Ir−Ce化合物以外の物質が、電子放出特性を阻害しない範囲内で含まれていてもよい。該物質には、金属イリジウム、および、イリジウムとセリウムのうちの1以上の元素の酸化物のうちの1以上の副成分が含まれる場合がある。前記副成分の合計含有量は、溶製材または焼結材の全質量に占める割合で、5質量%以下(0質量%を含む)であることが好ましい。より優れた電子放出特性を実現する観点から、上記副成分の合計含有量は、3質量%以下であることがより好ましく、最も好ましくは0質量%、つまり、前記金属イリジウム、および、イリジウムとセリウムのうちの1以上の元素の酸化物を含まないことである。
前記副成分が含まれる場合、該副成分のサイズは、円相当直径で100μm以下であれば、良好な電子放出特性をより確保しやすいため好ましい。つまり、後記する実施例に記載の方法で観察したときに、観察視野内で観察される最大の副成分のサイズが、円相当直径で100μm以下に抑えられていることが好ましい。前記副成分のサイズは、円相当直径で、より好ましくは50μm以下、更に好ましくは30μm以下である。前記副成分のサイズは後記する実施例に記載の方法で求められる。
また前記副成分が含まれる場合、副成分の個数密度が6000個/mm以下であれば、良好な電子放出特性をより確保しやすいため好ましい。前記個数密度は、より好ましくは2000個/mm以下、更に好ましくは1000個/mm以下、より更に好ましくは500個/mm以下である。前記副成分の個数密度は後記する実施例に記載の方法で求められる。
本発明の焼結材は、微細なボイドを有する場合がある。該ボイドは、溶製材(例えばインゴット)を粉砕し、焼結したときに生じうると考えられる。前記微細なボイドは、例えば後述する図5Bの通り、焼結材の走査型電子顕微鏡観察写真において、黒色部分として観察されうる。該ボイドは少ない方が好ましいが、例えば前記図5Bの様な視野を観察したときに、面積率で約5%以下の範囲内で存在していてもよい。
[製造方法]
本発明において酸素濃度を低減するには、イリジウムとセリウムの少なくとも1つを含む酸化物の低減が有効であること、特に、酸化物の中でもCe酸化物が多くを占め、このCe酸化物の低減が、溶製材または焼結材の酸素濃度の低減に大きく寄与すること、そして、溶製材または焼結材にCe酸化物が含まれうる最大の原因が、溶製材または焼結材の製造に用いられる、金属セリウム原料に付着する酸化物等の変質部であることをまず突き止めた。
金属セリウムは活性であるため、オイル中、真空中または不活性ガス雰囲気中で保管された状態で市販されている。しかし市販の金属セリウムには酸化膜を含む変質部が存在する。また、市販の金属セリウムは不定形であり巣や亀裂が存在することもあるため、酸化物が巻き込まれている場合もある。この様にセリウム中に巻き込まれた酸化物は、アルコール洗浄では簡単に除去できない。
本発明者らは、溶製材または焼結材の製造に用いる金属セリウム原料に付着の酸化物等の変質部を十分除去すべく、その方法について検討したところ、酸化膜等の変質部の形成された金属セリウム原料に対し、機械的な除去と酸洗処理を組み合わせて行うことが有効であり、これらの処理により、酸化物の混入が十分に抑制されて溶製材または焼結材の酸素濃度を十分低減できることを見出した。以下、まずは本発明の溶製材の製造方法から説明する。
(金属セリウム原料の前処理工程)
酸化膜等の変質部を有する金属セリウム原料として、例えば上述した市販の金属セリウム原料が挙げられる。金属セリウム原料は、その形状が、例えば円相当直径で5〜10mm程度の不定形塊状のものが挙げられる。また、その純度が後記の実施例に示す通り3N相当、またはより高い純度のものを用いることができる。
前記変質部のうち、例えば金属セリウムに巻き込まれている酸化物は、機械プロセスだけでは除去しきれず、酸洗処理だけでも除去しきれない。この様な酸化物を含みうる変質部を除去するには、本発明で規定する通り、前処理として、機械的に除去した後、酸洗処理と水洗処理を1回以上行う必要がある。
まずは、金属セリウムに存在する酸化膜等の変質部を、機械的に除去する。具体的に例えば、金属やすり、ルータ、グラインダ、ニッパなどを使用して、上記変質部を研削して除去することができる。
機械的に除去後、酸洗処理と水洗処理を行う。酸洗処理に用いる酸は、変質部を除去できるものであれば特に問わない。例えば、硝酸:水(体積比)=1:6の割合で硝酸を水で希釈した硝酸水溶液(常温)等の酸水溶液に浸漬させることが挙げられる。酸水溶液に浸漬させる場合、浸漬時間は、円相当直径がおおよそ5〜10mmの金属セリウム1つにつき数秒であることを目安として、処理する金属セリウムの量に応じ、設定することができる。
酸洗処理後は、水洗処理を行ってセリウムに付着した酸を除去する。水洗処理は、純水を用いて行うことが好ましい。上記酸洗処理と水洗処理の組み合わせを1回以上行う。上記酸洗処理と水洗処理の組み合わせを複数回、すなわち2回以上行うことが好ましく、作業性の観点からは、上記酸洗処理と水洗処理の組み合わせを5回以下とすることが好ましい。
(溶解工程)
溶解に用いる金属イリジウム原料の態様は特に問わない。後述する実施例に示す通り、粉末状のイリジウムを用いることができる。
金属イリジウム原料と、上記の通り前処理を行った金属セリウム原料とを溶解して溶製材を得る。例えば前記原料を混合し、不活性ガス雰囲気下、プラズマアーク溶解法で溶融混合することが挙げられる。そして、例えば鋳型に流し込んで凝固させ、溶製材としてIr−Ce合金のインゴットを得ることができる。溶解法として、前記プラズマアーク溶解法の他、コールドクルーシブル誘導溶解法が挙げられる。インゴットの酸化防止の観点からは、高純度のArガスを用いたプラズマアーク溶解法が好ましい。
本発明の溶製材の製造方法は、上記に示した工程以外の工程を含んでいてもよい。
本発明の焼結材は、前記溶製材を用い、下記の粉砕工程と焼結工程を含む工程を経て得られる。
(粉砕工程)
前記溶製材を粉砕し、得られた粉砕物を焼結して本発明の焼結材を得る。粉砕前には、必要に応じて、溶製材から粉砕用原料サイズに機械加工で切り出してもよい。また粉砕前に必要に応じて、粉砕用原料の表面を研磨処理し、表面酸化膜、変質層の除去を行ってもよい。粉砕の雰囲気は、素材が、活性な元素であるセリウムを多量に含有しているため、大気雰囲気下ではなく、例えばアルゴン等の不活性ガス雰囲気下とすることが望ましい。粉砕方法は、特に限定されず、例えば、不活性ガスで満たされたグローブボックス内で粉砕すること等が挙げられる。粉砕物のサイズとして、例えば体積基準の平均粒子径が45μm〜90μmの範囲とすることができる。
(焼結工程)
前記粉砕物を高温高圧雰囲気で焼結する。例えば前記粉砕物を焼結型に充填し、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で、放電プラズマ焼結法により焼結材を作製することができる。前記放電プラズマ焼結法の条件は、例えば、加熱温度:1400〜1600℃、加圧力:25〜50MPaとすることができる。前記放電プラズマ焼結法の代わりに、ホットプレス焼結法で焼結することもできる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、前述および後述する趣旨に合致し得る範囲で、適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
1.原料の準備
電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材の製造に、オイル中に保管された状態の市販の金属セリウム原料(純度3N)と、金属イリジウム原料としてイリジウム粉末(純度3N相当)を用いた。
2.金属セリウム原料の前処理
まず本発明者らは、金属セリウム原料の表面を、ルータを用いて研削し、酸化膜等の表面変質層を除去した。その後、酸洗処理を行った。酸洗処理では硝酸水溶液(硝酸:水(体積比)=1:6、温度:25℃)に、前記表面研削後の金属セリウム原料を1分間以下浸漬させ、残存する酸化膜等の変質部を除去した。酸洗処理後、純水で水洗処理を行って金属セリウム原料に付着した酸を除去した。この酸洗処理と水洗処理の組み合わせを5回実施して、金属セリウム原料を準備した。
3.溶製材(インゴット)の作製
上記前処理を行った金属セリウム原料と、前記イリジウム粉末とを、原料全体に占めるセリウムの含有量が26.71質量%で残部がイリジウムとなるよう配合し、高純度のArガスを用いたプラズマアーク溶解法で溶解し、インゴットを得た。比較例として、金属セリウム原料の前処理を行わなかった以外は上記と同様にして作製したインゴットも用意した。
4.溶製材(インゴット)の酸素濃度の測定
前記インゴットの酸素濃度を、不活性ガス融解法を用いて測定した。その結果、本発明の製造方法で作製したインゴットの酸素濃度は0.0005質量%であった。一方、前記比較例として作製したインゴットの酸素濃度は0.059質量%であった。これらの結果から、本発明の製造方法で作製したインゴットの酸素濃度は、前処理を行っていないインゴットの酸素濃度よりも1桁以上低くなったことがわかる。
5.溶製材(インゴット)の組織観察
走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率100倍と倍率500倍でインゴットの中央部を観察した結果を、図1に示す。図1(a)の破線囲み部分の拡大写真が、図1(b)の写真であり、図1(a)が倍率100倍、図1(b)が倍率500倍である。また図2に、図1(b)の破線囲み部分の拡大写真とEDX分析結果を示す。詳細には、図2(a)は、図1(b)の破線囲み部分を拡大した倍率2000倍の走査型電子顕微鏡観察写真であり、図2(b)に示す表は、図2(a)に示した符号1〜4の各部位のEDX分析結果を示しており、数値の単位は原子%(atom%)である。
図2(b)のEDX分析結果から、No.4の黒い部位は酸化セリウムであり、No.3のグレー部分は結晶粒界が大きく広がった箇所であり、結晶粒を構成するNo.1およびNo.2は、イリジウムとセリウムからなる化合物であった。この図1および図2に示される通り、本発明の溶製材において、円相当直径が100μmを超える副成分は観察されなかった。
(個数密度の測定)
前記図1(a)の倍率100倍の走査型電子顕微鏡写真において、黒色部分であって、円相当直径が1.00ミクロン以上のものを対象に、画像解析ソフト(WINROOF)でカウントした。その結果、副成分の合計個数密度は1mmあたり1542個であった。
(X線回折(XRD)分析)
得られたインゴットの中央においてX線回折(XRD)分析を行った。その結果を図3に示す。図3の下方には、IrCeとCeOのそれぞれのX線回折パターンも併せて示す。得られたインゴットのX線回折パターンと、IrCeとCeOのX線回折パターンとの対比から、得られたインゴットの主相はIrCeであった。また、この主相以外に、副成分としてごく微量のCeOが含まれることがわかった。図3に示されたIrCeに起因するピークとCeOに起因するピークとの比率から、得られたインゴットは、所望とするイリジウムとセリウムからなる化合物を90質量%以上含み、かつ副成分は5質量%以下であることがわかった。
6.焼結材の作製
本実施例では、溶解バッチが異なるのみで、その他は前記評価に用いたインゴットと製造条件を同じとしたインゴットを用い、焼結材を作製した。この焼結材の製造に使用したインゴットのX線回折(XRD)分析結果を図4に示す。図4から、本実施例の焼結材の製造に用いたインゴットはIrCeの単相であり、副成分であるCe酸化物はX線回折では検出されなかった。すなわち本実施例において、焼結材の製造に用いられるインゴットは、イリジウムとセリウムからなる化合物を90質量%以上含むものであり、副成分は合計で5質量%以下であった。
焼結材の製造は次の通り行った。すなわちインゴットを、アルゴン雰囲気下で、体積基準の平均粒子径でおおよそ45μm〜90μmのサイズに破砕して微粉化した後、微粉を焼結型に充填し、アルゴン雰囲気下、放電プラズマ焼結法により焼結材(サイズ:直径10mm、厚さ5〜20mm)を作製した。前記放電プラズマ焼結法の条件は、加熱温度:1400〜1600℃、加圧力:25〜50MPaとした。
7.焼結材の酸素濃度の測定
前記焼結材の酸素濃度を、不活性ガス融解法を用いて測定した。その結果、焼結材の酸素濃度は0.029質量%であり、前記酸洗処理を施していないインゴットと比較して十分に低い値であった。すなわち本発明によれば、焼結工程を経て得られた焼結材も、酸素濃度が十分に抑えられていた。
8.焼結材の組織観察
上記焼結材を直径位置で切断し、切断面の組織観察を行った。走査型電子顕微鏡(SEM)にて複数の倍率で切断面の中央部を観察した結果を、図5A〜図5Eに示す。詳細には、図5Aが倍率200倍の顕微鏡観察写真であり、図5Aの破線囲み部分を拡大した、倍率500倍の顕微鏡観察写真が、図5Bと図5Cである。図5Cの破線囲み部分を拡大した、倍率2000倍の顕微鏡観察写真が図5Dである。そして図5Dの破線囲み部分を拡大した、倍率10000倍の顕微鏡観察写真が図5Eである。図5Bに示された黒色部分には、ボイドが多数存在していたが、該視野内に占めるボイドの面積率は約3%であった。更に、図5Eにおける符号A〜CおよびEの各箇所のEDX分析結果を図6A〜図6Dに示す。
上記倍率200倍の図5Aに示される通り、得られた焼結材には、円相当直径が100μmを超える酸化物等の副成分は存在しなかった。また図5Aにおいて、副成分の合計個数密度は6000個/mm以下に抑えられていた。更に、図6A〜図6DのEDX分析結果から、図5Eにおける符号Aおよび符号Dはイリジウムとセリウムからなる化合物、符号Bおよび符号Cはセリウム酸化物であり、倍率500倍の写真において、ほとんどがイリジウムとセリウムからなる化合物であるグレーの領域で占められていることがわかる。なお符号CのEDX結果を示す図6Cにおいて、Irピークが高い理由は、分析対象である微細な黒色領域の外側からも信号を拾ったためと考えられる。
また、得られた焼結材の中央部においてX線回折(XRD)分析を行った。その結果を図7に示す。図7から、焼結材はほぼIrCeで占められていた。この結果から、本実施例で得られた焼結材は、イリジウムとセリウムからなる化合物を90質量%以上含み、副成分は5質量%以下に抑えられ、ほとんど含まれないことがわかった。
以上の結果に示す通り、本発明の溶製材と焼結材は、いずれもイリジウムとセリウムからなる化合物を90質量%以上含み、酸素濃度が0.055質量%以下を満たしている。この様な溶製材と焼結材を電子ビーム生成用カソード部材の作製に用いれば、従来よりも仕事関数が低く、電子放出特性に優れた電子ビーム生成用カソード部材の実現を図ることができる。
本発明の溶製材または焼結材を用いて作製される電子ビーム生成用カソード部材は、汎用の分析装置などの電子ビーム発生装置の基幹パーツとして用いられる他、電子ビーム溶解装置、加速器、人工衛星などのプラズマ噴射加速用途にも利用することができる。

Claims (9)

  1. イリジウムとセリウムからなる化合物を90質量%以上含み、酸素濃度が0.055質量%以下である、電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材。
  2. 前記イリジウムとセリウムからなる化合物は、IrCe、IrCe、IrCeおよびIrCeよりなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材。
  3. 金属イリジウム、および、
    イリジウムとセリウムのうちの1以上の元素の酸化物
    のうちの1以上の副成分の含有量が合計で5質量%以下である、請求項1または2に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材。
  4. 前記副成分のサイズが円相当直径で100μm以下である、請求項3に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材。
  5. 前記副成分の合計個数密度が6000個/mm以下である、請求項3または4に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材。
  6. 前記副成分の合計個数密度が2000個/mm以下である、請求項3または4に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材。
  7. 金属イリジウム、および、イリジウムとセリウムのうちの1以上の元素の酸化物を含まない、請求項1または2に記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材の製造に用いられる溶製材の製造方法であって、
    金属セリウム原料の変質部を機械的に除去した後、酸洗処理と水洗処理を1回以上行う金属セリウム原料の前処理工程と、
    前処理工程を経た金属セリウム原料と、金属イリジウム原料とを溶解して溶製材を得る溶解工程と
    を含む、電子ビーム生成用カソード部材用の溶製材の製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材の製造方法であって、
    金属セリウム原料の変質部を機械的に除去した後、酸洗処理と水洗処理を1回以上行う金属セリウム原料の前処理工程と、
    前処理工程を経た金属セリウム原料と、金属イリジウム原料とを溶解して溶製材を得る溶解工程と、
    前記溶製材を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程と、
    前記粉砕物を高温高圧雰囲気で焼結する焼結工程と
    を含む、電子ビーム生成用カソード部材用の焼結材の製造方法。
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