JP6804932B2 - 空間用エアゾール製品 - Google Patents

空間用エアゾール製品 Download PDF

Info

Publication number
JP6804932B2
JP6804932B2 JP2016207907A JP2016207907A JP6804932B2 JP 6804932 B2 JP6804932 B2 JP 6804932B2 JP 2016207907 A JP2016207907 A JP 2016207907A JP 2016207907 A JP2016207907 A JP 2016207907A JP 6804932 B2 JP6804932 B2 JP 6804932B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aerosol
communication hole
injection
opening area
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016207907A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018070170A (ja
Inventor
尊胤 池田
尊胤 池田
松井 和弘
和弘 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daizo Corp
Original Assignee
Daizo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daizo Corp filed Critical Daizo Corp
Priority to JP2016207907A priority Critical patent/JP6804932B2/ja
Publication of JP2018070170A publication Critical patent/JP2018070170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6804932B2 publication Critical patent/JP6804932B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)

Description

本発明は、空間用エアゾール製品に関する。より詳細には、本発明は、従来の空間用エアゾール製品よりも少ない使用量で同等の噴射特性が得られ、かつ、火気に対する安全性が高い空間用エアゾール製品に関する。
従来、室内などの空間に噴射する空間用エアゾール製品(たとえば殺虫剤、消臭剤等)は、有効成分の効果を瞬時にかつ広範囲に発揮させるために多量に噴射していた。また、空間用エアゾール製品は引火性を有する成分を多く含んでいるため、火気に対する安全性が低い問題があった。この問題を解決するために、引火性成分を含むにもかかわらず、安全性の高められたエアゾール組成物が開発されている。特許文献1には、引火性成分を含有する原液と、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを、エアゾール組成物100質量%において5〜95質量%の割合で含有する噴射剤からなるエアゾール組成物が開示されている。特許文献1に記載のエアゾール組成物によれば、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンが特定の割合で含有されることにより、引火性が低減されている。
特開2012−229347号公報
特許文献1に記載のエアゾール組成物は、引火性を下げるために燃焼性の低いトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(ハイドロフルオロオレフィン)を含んでいるだけである。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、単位時間当たりの噴射量を抑え使用量を少なくするにもかかわらず従来の空間用エアゾール製品と同等の噴射特性(噴射物の到達距離や滞留時間など)が得られ、さらに火気に対する安全性が高い空間用エアゾール製品を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明には、以下の構成が主に含まれる。
(1)油性原液と可燃性液化ガスとハイドロフルオロオレフィンとを含むエアゾール組成物が充填された容器本体と、前記容器本体に取り付けられるエアゾールバルブと、前記エアゾールバルブに取り付けられ、前記エアゾール組成物を噴射する噴射孔が形成された噴射部材とを備え、前記エアゾール組成物中に、前記油性原液が10〜30容量%含有され、前記可燃性液化ガスが5〜45容量%含有され、前記ハイドロフルオロオレフィンが35〜85容量%含有され、前記エアゾールバルブは、バルブ機構と、前記バルブ機構を収容するハウジングとを備え、前記ハウジングは、エアゾール組成物の気相を導出するための気相連通孔と、エアゾール組成物の液相を導出するための液相連通孔が形成されており、前記気相連通孔の開口面積は、前記液相連通孔の開口面積以上である、空間用エアゾール製品。
このような構成によれば、エアゾール組成物は、油性原液と可燃性液化ガスとハイドロフルオロオレフィンとを特定の比率で含む。また、ハウジングは、このエアゾール組成物の気相を導出するための気相連通孔の開口面積が、エアゾール組成物の液相を導出するための液相連通孔の開口面積以上である。このような空間用エアゾール製品によって噴射されることにより、噴射物は、気相の混合割合が多くなり単位時間当たりの噴射量を抑えながらも従来の空間用エアゾール製品と同等の噴射特性(噴射物の到達距離や滞留時間)が得られる。そのため、消費者は、従来の空間用エアゾール製品と同様の使い方(噴射時間)によって、空間に噴射される噴射物の量(使用量)を少なくすることができる。また、本発明のエアゾール製品は、火気への安全性が高い。さらに、同じ使用回数で製品サイズを設計した場合には、エアゾール製品は、小型化され得る。その結果、エアゾール製品は、製造時における容器の材料の使用量を減らすことができる。
(2)前記油性原液は、炭化水素油を含有する、(1)記載の空間用エアゾール製品。
このような構成によれば、油性原液が炭化水素油を含有することにより、噴射物は空間に拡散されやすい。
(3)前記可燃性液化ガスは、液化石油ガスである、(1)または(2)記載の空間用エアゾール製品。
このような構成によれば、可燃性液化ガスとして液化石油ガスが採用されることにより、噴射物はさらに空間に滞留されやすい。
(4)前記噴射孔の開口面積は、前記気相連通孔の開口面積以上である、(1)〜(3)いずれかに記載の空間用エアゾール製品。
このような構成によれば、ハウジング内において気相と液相とが特定の比率で混合されたエアゾール組成物が、噴射孔により絞られずに空間に噴射される。これにより、広い範囲に噴射されるため、消費者は、噴射物が多く噴射されているように知覚されやすく、使いすぎが防止され得る。
本発明によれば、単位時間当たりの噴射量を抑え使用量を少なくするにもかかわらず従来の空間用エアゾール製品と同等の噴射特性(噴射物の到達距離や滞留時間など)が得られ、さらに火気に対する安全性が高い空間用エアゾール製品を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態の噴射製品の模式的な断面図である。
[エアゾール製品]
本発明の一実施形態のエアゾール製品について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態のエアゾール製品1の模式的な断面図である。図1に示されるエアゾール製品1は、噴射動作が行われていない状態(非噴射状態)である。本実施形態のエアゾール製品1は、油性原液と可燃性液化ガスとハイドロフルオロオレフィンとを含むエアゾール組成物が充填された容器本体2と、容器本体2に取り付けられるエアゾールバルブ3と、エアゾールバルブ3に取り付けられ、エアゾール組成物を噴射する噴射孔42が形成された噴射部材4とを備える。以下、それぞれについて説明する。なお、以下に示される実施形態は一例であり、エアゾール製品1の構成は、後述するエアゾール組成物が充填される容器本体2を備え、かつ、後述する気相連通孔P1および液相連通孔P2のそれぞれの開口面積が、所定の関係となるよう調整されていればよく、その他の構成は特に限定されない。
<容器本体2>
容器本体2は、油性原液等を充填するための耐圧容器である。容器本体2は、汎用の形状であってよい。本実施形態の容器本体2は、上部に開口を有する有底筒状である。開口は、油性原液を充填するための充填口であり、充填後にエアゾールバルブ3により閉止される。
容器本体2を構成する材料は、特に限定されない。容器本体2は、エアゾール組成物を加圧状態で充填できる程度の耐圧性を有していればよい。一例を挙げると、容器本体2を構成する材料は、アルミニウム、ブリキ等の金属、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂、耐圧ガラス等である。
<エアゾールバルブ3>
エアゾールバルブ3は、容器本体2の開口を閉止するように取り付けられるマウンティングカップ31と、マウンティングカップ31に保持されるハウジング32と、ハウジング32内を上下方向に摺動するステム33と、ステム33に形成されたステム孔34を開閉するためのステムラバー35と、ステム33を上方へ付勢するスプリング36と、ハウジング32の下部に取り付けられたディップチューブ37とを主に備える。ディップチューブ37は、容器本体2の内底近傍まで延びる比較的長尺の円筒状部材であり、ハウジング32に差し込まれる一端と、容器本体2に貯留されたエアゾール組成物の液相部分に浸漬され、エアゾール組成物の液相をハウジング32内に取り込むための開口が形成された他端とを有する。なお、ハウジング32内に収容されるステム33、ステムラバー35、スプリング36は、本実施形態において、バルブ機構を構成する。
(ハウジング32)
ハウジング32は、ステム33等を含むバルブ機構を収容するための内部空間S1の形成された略有底筒状の部材である。ハウジング32は、後述するステム33の上端が露出する開口が形成された上端と、容器本体2に貯留されるエアゾール組成物の液相を取り込むためのディップチューブ37が接続される下端とを有する。ハウジング32の側面には、容器本体2の気相部分S2とハウジング32の内部空間S1とを連通し、可燃性液化ガスとハイドロフルオロオレフィンの気化ガス(気相)を導出する気相連通孔P1が形成されている。また、ハウジング32の底面には、ディップチューブ37を介して液体状態(液相)のエアゾール組成物を取り込むための液相連通孔P2が形成されている。
液相連通孔P2は、ハウジング32の内部空間S1と、エアゾール組成物の液相部分S3とを連通する貫通孔であり、ハウジング32の底部に形成されている。なお、本実施形態において、液相連通孔P2は、上方から下方にかけて、比較的径の大きな大径部分と、大径部分よりも下方に形成され、大径部分よりも径の小さな小径部分とを含む。このように径の大きさ(開口面積の大きさ)が位置によって異なる液相連通孔P2の場合、本実施形態でいう液相連通孔P2の開口面積は、最も小径部分における開口面積を指す(本実施形態では小径部分)。
気相連通孔P1が形成されていることにより、エアゾール製品1は、噴射状態において、液体状態のエアゾール組成物(油性原液、可燃性液化ガスおよびハイドロフルオロオレフィンの液相部分 以下、液相成分ともいう)だけでなく、気相部分S2に存在する気体状態の可燃性液化ガスおよびハイドロフルオロオレフィン(以下、気相成分ともいう)もハウジング32の内部空間S1に導入することができる。
本実施形態のエアゾール製品1は、気相連通孔P1の開口面積が、液相連通孔P2の開口面積以上となるよう調整されている。本実施形態において、気相連通孔P1および液相連通孔P2の開口面積の大きさは、気相連通孔P1の開口面積が液相連通孔P2の開口面積以上となるよう調整されていればよい。一例を挙げると、気相連通孔P1の開口面積は、0.07mm2以上であることが好ましく、0.12mm2以上であることがより好ましい。また、気相連通孔P1の開口面積は、3.2mm2以下であることが好ましく、0.79mm2以下であることがより好ましい。一方、液相連通孔P2の開口面積は、0.07mm2以上であることが好ましく、0.12mm2以上であることがより好ましい。また、液相連通孔P2の開口面積は、3.2mm2以下であることが好ましく、0.79mm2以下であることがより好ましい。このように、気相連通孔P1の開口面積が、液相連通孔P2の開口面積以上となるよう調整されていることにより、エアゾール組成物は、液相成分中に気相成分が多く混合されて噴射される。そのため、単位時間当たりの噴射量が少なくなる。特に後述するエアゾール組成物を前述の液相連通孔および気相連通孔を有するエアゾールバルブを用いて噴射することにより、噴射物は微細化されやすく噴射物中に小さな粒子が多くなる。その結果、消費者には、噴射物が多く噴射されたかのように知覚されやすく、かつ、このような小さな粒子を含む噴射物は空間中に滞留しやすくなる。なお、気相連通孔は複数設けられていてもよい。その場合の開口面積は合計の開口面積となる。さらに、エアゾール製品は、エアゾール組成物に可燃性成分(油性原液や可燃性液化ガス等)が含まれているにもかかわらず、火気に対する安全性が高められ、火元が近くにあった場合でも噴射時に着火しにくくなる。
(ステム33)
ステム33は、略棒状の部材であり、ハウジング32内を上下方向に摺動する。ステム33は、ハウジング32内に取り込まれたエアゾール組成物が通過するステム内通路38と、ハウジング32の内部空間S1とステム内通路38とを連通するステム孔34とが形成されている。ステム33の上端は、ハウジング32およびマウンティングカップ31から外部へ突出しており、後述する噴射部材4が取り付けられる。ステム33の下面には、スプリング36の上端が接続される。なお、スプリング36は、圧縮された状態でハウジング32内に収容されており、上端がステム33の下面に接続され、下端がハウジング32の内底面に接続されている。これにより、ステム33は、常時上方向へ付勢されている。ステム孔34の開口面積は特に限定されない。一例を挙げると、ステム孔34の開口面積は、0.07mm2以上であることが好ましく、0.12mm2以上であることがより好ましい。また、ステム孔34の開口面積は、1.0mm2以下であることが好ましく、0.5mm2以下であることがより好ましい。
(ステムラバー35)
ステムラバー35は、中央部分に貫通孔の形成された円盤状の部材である。ステムラバー35は、その外周縁がハウジング32の上面とマウンティングカップ31の下面とに挟持されることにより、エアゾールバルブ3における所定の位置に位置決めされている。一方、ステムラバー35の貫通孔には、ステム33が挿通されている。また、ステムラバー35は、非噴射状態において、その内周縁をステム33の側周壁に当接させることにより、ステム孔34を閉止している。ステムラバー35は、後述する噴射部材4が押し下げられることにより内周縁近傍が下方に撓み、ステム孔34を開放し得る。これにより、容器本体2内と外部とが連通される結果、エアゾール組成物は、容器本体2内と外部との圧力差によって外部に噴射される。
<噴射部材4>
噴射部材4は、エアゾールバルブ3を経て取り込まれたエアゾール組成物を噴射するための部材である。噴射部材4は、内部にエアゾール組成物が通過する噴射通路41が形成されている。噴射通路41の一端はステム内通路38と連通しており、他端はエアゾール組成物を噴射するための噴射孔42が形成されている。使用者は、噴射部材4の上面を押圧し、噴射部材4を下方へ押し下げることにより、ステム33を下方へ摺動させることができる。これにより、ステムラバー35が撓み、ステム孔34が開放され、エアゾール組成物は、噴射孔42から噴射される。
本実施形態のエアゾール製品1は、噴射孔42の開口面積が、気相連通孔P1の開口面積以上となるよう調整されていることが好ましい。本実施形態において、噴射孔42および気相連通孔P1の開口面積の大きさは、噴射孔42の開口面積が気相連通孔P1の開口面積以上となるよう調整され得る。一例を挙げると、噴射孔42の開口面積は、0.07mm2以上であることが好ましく、0.12mm2以上であることがより好ましい。また、気相連通孔P1の開口面積は、3.2mm2以下であることが好ましく、1.1mm2以下であることがより好ましい。このように、噴射孔42の開口面積が、気相連通孔P1の開口面積以上となるよう調整されることにより、噴射物は、広範囲に拡散しやすい。本実施形態の噴射部材4は、エアゾール組成物を勢いよく遠方へ噴射させるために、噴射孔42の形状が直線状(ストレート噴口)であることが好ましい。また、本実施形態の噴射部材4は、エアゾール組成物を空間中に、より長く滞留させるために、メカニカルブレークアップ機構が設けられてもよい。メカニカルブレークアップ機構は、エアゾール組成物が噴射される際に、エアゾール組成物を旋回させながら噴射孔42に導入するための機構であり、外周から中心にある噴射孔42に向かってエアゾール組成物を流入させるための複数の溝を有する。
<エアゾール組成物>
エアゾール組成物は、容器本体2に充填される。エアゾール組成物は、油性原液と可燃性液化ガスとハイドロフルオロオレフィンとを含む。容器本体2に加圧充填された状態において、エアゾール組成物は、液相および気相に分離する。液相には、液体状態の可燃性液化ガスと、液体状態のハイドロフルオロオレフィンと、油性原液とが含まれる。気相には、気体状態の可燃性液化ガスと、気体状態のハイドロフルオロオレフィンとが含まれる。
・油性原液
油性原液は、本実施形態のエアゾール組成物の液相を構成する油性成分であり、油性基剤を主に含む。
油性基剤は、油性原液の主たる構成成分であり、エアゾール容器内では可燃性液化ガスおよびハイドロフルオロオレフィンと溶解している。
油性基剤の種類は特に限定されない。一例を挙げると、油性基剤は、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、ケロシン、流動パラフィンなどの炭化水素油、メチルポリシロキサン、シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーン油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、ヒドロシキシステアリン酸オクチル、ヒドロシキシステアリン酸エチルヘキシルキシル、ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール、ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール、ジ−2−エチルへキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジラウリン酸ジエチレングリコール、ジステアリン酸ジエチレングリコール、ジイソステアリン酸ジエチレングリコール、ジオレイン酸ジエチレングリコール、ジラウリン酸トリエチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコール、ジイソステアリン酸トリエチレングリコール、ジオレイン酸トリエチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、トリ2−エチルへキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、コハク酸ジエトキシエチル、リンゴ酸ジイソステアリルなどのエステル油、ツバキ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヤシ油などの油脂、オレイン酸などの高級脂肪酸、オレイルアルコール、イソステアリルアルコールなどの高級アルコール等の20℃において液体であるものである。これらは併用されてもよい。これらの中でも、噴射された際に細かな粒子が形成されやすく、少ない噴射量でも噴射物が多く噴射されたかのように知覚されやすい点から、油性基剤は、炭化水素油を含有することが好ましい。
油性基剤の含有量は、油性原液中、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。また、油性基剤の含有量は、油性原液中、99.9質量%以下であることが好ましく、99.8質量%以下であることがより好ましい。油性基剤の含有量が40質量%未満である場合、噴射されたエアゾール組成物が空間中に滞留されにくい傾向がある。
なお、油性原液は、上記油性基剤のほかに、エアゾール製品1の性能や目的に応じて、適宜任意成分を含有してもよい。そのような任意成分としては、有効成分、界面活性剤、アルコール類、水等が例示される。
有効成分の種類は特に限定されない。一例を挙げると、有効成分は、フタルスリン、フェノトリン、アレスリン、ペルメトリン、シスメスリン、プロパルスリン、レスメトリン、d−フェノトリン、テフルスリン、ベンフルスリン、トランスフルトリンなどの殺虫成分、N,N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)、ハーブエキスなどの害虫忌避剤、サイネピリン、ピペロニルブトキサイト、オクタクロロジプロピルエーテルなどの効力増強剤、メチルベンゾエート、ベンジルアセテート、ラウリル酸メタクリレート、安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、緑茶エキスなどの消臭成分、チモール、カルバクロール、フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン、感光素、パラクロルメタクレゾールなどの殺菌成分、香料、などが例示される。
有効成分が含有される場合、有効成分の含有量は、油性原液中0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、有効成分の含有量は、30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。有効成分の含有量が0.05質量%未満である場合、有効成分による効果が得られにくい傾向がある。一方、有効成分の含有量が30質量%を超える場合、噴射した粒子が細かいため有効成分によっては人体に副作用を生じる場合がある。
界面活性剤は、油性基剤に溶解しない有効成分などを分散させるなどの目的で適宜用いられる。界面活性剤の種類は特に限定されない。一例を挙げると、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が例示される。
界面活性剤が含有される場合、界面活性剤の含有量は、油性原液中0.1質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましい。また、界面活性剤の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましい。界面活性剤の含有量が0.1質量%未満である場合、所望の効果が得られにくい傾向がある。一方、界面活性剤の含有量が10質量%を超える場合、噴射物が粗くなりやすい傾向がある。
アルコール類は、噴射物を細かくする、噴射物の乾燥性を調整するなどの目的で適宜用いられる。アルコールの種類は特に限定されない。一例を挙げると、アルコールは、エタノール、イソプロパノールなどの炭素数2〜3個の1価アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの炭素数が3〜5個の多価アルコール等が例示される。
アルコール類が含有される場合、アルコール類の含有量は、油性原液中0.1質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましい。また、アルコール類の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。アルコール類の含有量が0.1質量%未満である場合、所望の効果が得られにくい傾向がある。一方、アルコール類の含有量が20質量%を超える場合、火気への安全性が低くなりやすい。
水は、油性基剤に溶解しない有効成分を配合する際の溶媒として適宜用いられる。水の種類は特に限定されない。一例を挙げると、水は、精製水、イオン交換水、海洋深層水等である。水は、エアゾール組成物が分離しない範囲で含有することができる。
油性原液は、噴射されると、可燃性液化ガスおよびハイドロフルオロオレフィンの気化および気相連通孔より導入された気相成分によって微細化される。その結果、噴射物は、細かな粒子になる。
油性原液の含有量は、エアゾール組成物中、10容量%以上であればよく、15容量%以上であることが好ましい。また、油性原液の含有量は、エアゾール組成物中、30容量%以下であればよく、25容量%以下であることが好ましい。油性原液の含有量が10容量%未満である場合、噴射物の量が少なく、また粒子が小さくなりすぎて効果が不充分になりやすい傾向がある。一方、油性原液の含有量が30容量%を超える場合、噴射物が大きくなり、空間中に滞留せずに落下しやすい。また、落下した噴射物は、床等を汚染し、べたつく傾向がある。さらに、このような多くの油性原液を含むエアゾール組成物は、火炎に向けて噴射されると、燃えやすくなる傾向がある。
(可燃性液化ガス)
可燃性液化ガスは、容器本体2内において、加圧された液体として液相を構成するとともに、一部が気体として気相を構成する。可燃性液化ガスは、噴射剤であり、油性原液およびハイドロフルオロオレフィンと溶解し、均一なエアゾール組成物を形成する。可燃性液化ガスは、大気中に噴射されることにより気化し、油性原液を微細化して細かな粒子を形成する。
可燃性液化ガスの種類は特に限定されない。一例を挙げると、可燃性液化ガスは、プロパン、ノルマルブタン、イソブタンおよびこれらの混合物である液化石油ガス、ジメチルエーテル、およびこれらの混合物等である。これらの中でも、可燃性液化ガスは、噴射物が空間中に滞留されやすい点から、液化石油ガスであることが好ましい。
可燃性液化ガスの含有量は、エアゾール組成物中、5容量%以上であればよく、10容量%以上であることが好ましい。また、可燃性液化ガスの含有量は、エアゾール組成物中、45容量%以下であればよく、40容量%以下であることが好ましい。可燃性液化ガスの含有量が5容量%未満である場合、噴射物は、微細化されにくいため空間中に滞留しにくい傾向がある。一方、可燃性液化ガスの含有量が45容量を超える場合、噴射物は燃えやすくなり、火気に対する安全性が低くなる傾向がある。
(ハイドロフルオロオレフィン)
ハイドロフルオロオレフィンは、容器本体2内において、加圧された液体として液相を構成するとともに、一部が気体として気相を構成する。ハイドロフルオロオレフィンは、噴射剤であり、油性原液および可燃性液化ガスと溶解し、均一なエアゾール組成物を形成する。ハイドロフルオロオレフィンは、大気中に噴射されることにより気化し、油性原液を微細化して細かな粒子を形成する。
ハイドロフルオロオレフィンの種類は特に限定されない。一例を挙げると、ハイドロフルオロオレフィンは、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン、トランス−2,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン等である。
ハイドロフルオロオレフィンの含有量は、エアゾール組成物中、35容量%以上であればよく、40容量%以上であることが好ましい。また、ハイドロフルオロオレフィンの含有量は、エアゾール組成物中、85容量%以下であればよく、75容量%以下であることが好ましい。ハイドロフルオロオレフィンの含有量が35容量%未満である場合、噴射物は燃えやすくなり、火気に対する安全性が低くなる傾向がある。一方、ハイドロフルオロオレフィンの含有量が85容量%を超える場合、噴射物は空間中に滞留しにくい傾向がある。
本実施形態のエアゾール製品1は、油性原液と可燃性液化ガスとハイドロフルオロオレフィンとが、所定の含有量にて含有されている。また、可燃性液化ガス(たとえば液化石油ガス)は、ハイドロフルオロオレフィンと比較して比重が小さい。さらに、エアゾール製品1は、気相連通孔P1、液相連通孔P2の開口面積が所定の関係となるよう調整されている。このような空間用エアゾール製品によって噴射されることにより、噴射物は、気相の混合割合が多くなり単位時間当たりの噴射量を抑えながらも従来の空間用エアゾール製品と同等の噴射特性(噴射物の到達距離や滞留時間)が得られる。そのため、消費者は、従来の空間用エアゾール製品と同様の使い方(噴射時間)によって、空間に噴射される噴射物の量(使用量)を少なくすることができる。さらに、可燃性液化ガスが含まれているにも関わらず、噴射物中には気相が多く含有されているため液相の噴射量が少なくなり、火気に対する安全性が高い。
上記エアゾール組成物が充填され、平衡状態になっている際の容器本体2の内圧(平衡圧力(25℃でのゲージ圧))は、0.15MPa以上であることが好ましく、0.25MPa以上であることがより好ましい。また、容器本体2の内圧は、0.55MPa以下であることが好ましく、0.50MPa以下であることがより好ましい。容器本体2の内圧が0.15MPa未満である場合、噴射の勢いが弱く空間中に拡散しにくい傾向がある。一方、容器本体2の内圧が0.55MPaを超える場合、噴射の勢いが強すぎて空間中に滞留しにくい傾向がある。
本実施形態のエアゾール製品は、単位時間当たりの噴射量が、たとえば1g/10秒以上であることが好ましく、3g/10秒以上であることがより好ましい。また、単位時間当たりの噴射量は、12g/10秒以下であることが好ましく、10g/10秒以下であることがより好ましい。単位時間当たりの噴射量が1g/10秒未満である場合、噴射物が少なくなり噴射時間が長くなる傾向がある。一方、単位時間当たりの噴射量が12g/10秒を超える場合、噴射物は、噴射量が過剰になりやすい。
本実施形態のエアゾール製品1を製造する方法は特に限定されない。一例を挙げると、エアゾール製品1は、容器本体2内に油性原液を充填し、容器本体2の開口にエアゾールバルブ3を取り付け、エアゾールバルブ3から可燃性液化ガスおよびハイドロフルオロオレフィンの混合物を充填し、容器内で混合することにより調製することができる。また、エアゾールバルブ3のステム33に噴射部材4を取り付けることにより、エアゾール製品1が製造され得る。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。
(実施例1)
下記の油性原液A10ml(10容量%)を容器本体内に充填し、次いで、容器本体の開口にエアゾールバルブを取り付け、エアゾールバルブから液化石油ガスとしてLPG0.15MPa(*1)10ml(10容量%)と、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン(HFO−1234ze)80ml(80容量%)を充填し、混合した。次いで、噴射部材を取り付け、エアゾール製品を作製した。なお、使用したエアゾールバルブのステム孔、気相連通孔、液相連通孔、および噴射部材の噴射孔のそれぞれの開口面積は、表1に記載のとおりであった。
<油性原液A>
フタルスリン 0.2
サイネピリン 0.2
ノルマルパラフィン(*2) 99.6
合計(質量%) 100.0
*1:20℃での蒸気圧が0.15MPa、ノルマルブタンおよびイソブタンの混合物
*2:ノルマルパラフィン(商品名)、新日本石油化学(株)製
Figure 0006804932
(実施例2〜6および比較例1〜9)
表1または表2に記載のとおりにそれぞれの含有量、または、エアゾールバルブのステム孔、気相連通孔、液相連通孔、または、噴射部材の噴射孔の個数またはそれぞれの開口面積の寸法を変更した以外は、実施例1と同様の方法により、エアゾール製品を作製した。
Figure 0006804932
実施例1〜6および比較例1〜9において得られたエアゾール製品について、以下の評価方法により、噴射状態および安全性を評価した。結果を表1または表2に示す。
<噴射量>
それぞれのエアゾール製品を25℃の恒温水槽に1時間浸漬した。その後、エアゾール組成物を空間中に10秒間噴射し、噴射前後の重量の変化を確認した。
<噴射状態>
それぞれのエアゾール製品を25℃の恒温水槽に1時間浸漬した。その後、東日コンピュータアプリケーションズ(株)製、粒度分布測定装置(LDSA−3400A)を用いて、噴射孔からの距離15cmにおける噴射粒子の粒子径を測定し、以下の評価基準に沿って評価した。
(評価基準)
○:20μm以上の粒子が5%未満であった。
△:20μm以上の粒子が5%以上10%未満であった。
×:20μm以上の粒子が10%以上であった。
<安全性>
それぞれのエアゾール製品を25℃の恒温水槽に1時間浸漬した。その後、高さ5cmの炎に向けて15cm離れた位置からエアゾール組成物を噴射したときの火炎の伸びを以下の評価基準に沿って評価した。
(評価基準)
○ :噴射物は、着火されず、火炎の伸びがなかった。
× :噴射物は、着火され、火炎が約10〜50cm伸びた。
××:噴射物は、着火され、火炎が約60cm以上伸びた。
表1に示されるように、エアゾール組成物中に、油性原液が10〜30容量%含有され、可燃性液化ガスが5〜45容量%含有され、ハイドロフルオロオレフィンが35〜85容量%含有され、かつ、気相連通孔の開口面積が液相連通孔の開口面積以上になるよう調整された実施例1〜6のエアゾール製品は、いずれも火気に対する安全性が高かった。さらに、噴射物の粒子径が細かく均一であったため、空間中に長く滞留しているように見え、噴射物が多く噴射されていると知覚された。また、このような空間用エアゾール製品によって噴射された噴射物は、気相の混合割合が多くなり単位時間当たりの噴射量を抑えることができた。そのため、実施例1〜6のエアゾール製品は、空間に噴射される噴射物の量(使用量)を少なくすることができた。また、実施例1〜6のエアゾール製品は、使用量が抑えられる結果、エアゾール製品の寸法を小型化し得ると考えられた。その結果、エアゾール製品は、製造時における容器の材料の使用量を減らすことができると考えられた。
一方、表2に示されるように、気相連通孔の形成されていないエアゾールバルブを使用した比較例1〜2のエアゾール製品は、噴射量が多く噴射物中に粒子径の大きな粒子が混ざっており、拡散性が悪かった。特に、比較例2のエアゾール製品は、可燃性液化ガスを含有していなかったが、エアゾールバルブの気相連通孔および液相連通孔のそれぞれの開口面積が所定の関係となっていなかったため、火気に対する安全性が低かった。また、気相連通孔を設けた比較例3のエアゾール製品は、可燃性液化ガスを含有していなかったため、噴射物中に粒子径の大きな粒子が多く含まれており、噴射物が多いと知覚しにくかった。さらに、可燃性液化ガスの含有量が多い比較例4のエアゾール製品は、気相連通孔の開口面積が液相連通孔の開口面積以上であり、噴射孔の開口面積が気相連通孔の開口面積以上となるよう調整されていたが、火気に対する安全性が低かった。加えて、油性原液の含有量が多い比較例5および比較例6のエアゾール製品は、気相連通孔の開口面積が液相連通孔の開口面積以上となるよう調整されていたが、火気に対する安全性が低かった。油性原液、可燃性液化ガス、ハイドロフルオロオレフィンを所定の容積比率で含有するエアゾール組成物を用いているが、気相連通孔の形成されていないエアゾールバルブを使用した比較例7のエアゾール製品は、噴射物が均一ではなく知覚しにくく、さらに火気に対する安全性が低かった。気相連通孔の開口面積が液相連通孔の開口面積よりも小さい比較例8のエアゾール製品は、火気に対する安全性が低かった。ハイドロフルオロオレフィンを含有しておらず、可燃性液化ガスの含有量の多い比較例9のエアゾール製品(従来の空間用エアゾール製品)は噴射量が多く、火気に対する安全性が低かった。
(製品例1 空間用殺虫剤)
下記の油性原液B10ml(20容量%)をアルミニウム製の容器本体に充填し、エアゾールバルブを取り付け、エアゾールバルブから液化石油ガスLPG0.15(*1)20ml(40容量%)と、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン(HFO−1234ze)20ml(40容量%)を充填し、混合した。次いで、噴射部材を取り付け、エアゾール製品を作製した。なお、使用したエアゾールバルブのステム孔、気相連通孔、液相連通孔、および、噴射部材の噴射孔のそれぞれの開口面積は、表3に記載のとおりであった。
<油性原液B>
フタルスリン 0.2
イソパラフィン(*3) 99.8
合計(質量%) 100.0
*3:アイソパーH(商品名)、エクソンモービル(株)製
(製品例2 空間用殺虫剤)
下記の油性原液C10ml(20容量%)をアルミニウム製の容器本体に充填し、エアゾールバルブを取り付け、エアゾールバルブから液化石油ガスLPG0.15(*1)20ml(40容量%)と、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン(HFO−1234ze)20ml(40容量%)を充填し、混合した。次いで、噴射部材を取り付け、エアゾール製品を作製した。なお、使用したエアゾールバルブのステム孔、気相連通孔、液相連通孔、および、噴射部材の噴射孔のそれぞれの開口面積は、表3に記載のとおりであった。
<油性原液C>
フェノトリン 0.4
ケロシン(*4) 99.6
合計(質量%) 100.0
*4:ネオチオゾール(商品名)、中央化成(株)製
(製品例3 空間用害虫忌避剤)
下記の油性原液D10ml(20容量%)をアルミニウム製の容器本体に充填し、エアゾールバルブを取り付け、エアゾールバルブから液化石油ガスLPG0.15(*1)10ml(20容量%)と、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン(HFO−1234ze)30ml(60容量%)を充填し、混合した。次いで、噴射部材を取り付け、エアゾール製品を作製した。なお、使用したエアゾールバルブのステム孔、気相連通孔、液相連通孔、および、噴射部材の噴射孔のそれぞれの開口面積は、表3に記載のとおりであった。
<油性原液D>
トランスフルトリン 25.0
ミリスチン酸イソプロピル(*5) 75.0
合計(質量%) 100.0
*5:IPM(商品名)、日光ケミカルズ(株)製
(製品例4 空間用消臭芳香剤)
下記の油性原液E5ml(10容量%)をアルミニウム製の容器本体に充填し、エアゾールバルブを取り付け、エアゾールバルブから液化石油ガスLPG0.15(*1)10ml(20容量%)と、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン(HFO−1234ze)35ml(70容量%)を充填し、混合した。次いで、噴射部材を取り付け、エアゾール製品を作製した。なお、使用したエアゾールバルブのステム孔、気相連通孔、液相連通孔、および、噴射部材の噴射孔のそれぞれの開口面積は、表3に記載のとおりであった。
<油性原液E>
緑茶エキス 0.2
香料 0.1
エタノール 10.0
流動パラフィン(*6) 89.7
合計(質量部) 100.0
*6:ハイコールK230(商品名)、カネダ(株)製
Figure 0006804932
1 エアゾール製品
2 容器本体
3 エアゾールバルブ
31 マウンティングカップ
32 ハウジング
33 ステム
34 ステム孔
35 ステムラバー
36 スプリング
37 ディップチューブ
38 ステム内通路
4 噴射部材
41 噴射通路
42 噴射孔
P1 気相連通孔
P2 液相連通孔
S1 内部空間
S2 気相部分
S3 液相部分

Claims (4)

  1. 油性原液と可燃性液化ガスとハイドロフルオロオレフィンとを含むエアゾール組成物が充填された容器本体と、前記容器本体に取り付けられるエアゾールバルブと、前記エアゾールバルブに取り付けられ、前記エアゾール組成物を噴射する噴射孔が形成された噴射部材とを備え、
    前記エアゾール組成物中に、前記油性原液が10〜30容量%含有され、
    前記油性原液は、炭化水素油、シリコーン油、エステル油、油脂、高級脂肪酸および高級アルコールからなる群から選択される少なくとも1種を含む油性基材を含み、
    前記可燃性液化ガスが5〜45容量%含有され、
    前記ハイドロフルオロオレフィンが35〜85容量%含有され、
    前記エアゾールバルブは、バルブ機構と、前記バルブ機構を収容するハウジングとを備え、
    前記ハウジングは、エアゾール組成物の気相を導出するための気相連通孔と、エアゾール組成物の液相を導出するための液相連通孔とが形成されており、
    前記気相連通孔の開口面積は、前記液相連通孔の開口面積以上であり、
    前記気相連通孔の開口面積は、0.07〜3.2mm 2 であり、
    前記液相連通孔の開口面積は、0.07〜3.2mm 2 であり、
    前記噴射孔の開口面積は、0.07〜3.2mm 2 である、空間用エアゾール製品。
  2. 前記油性原液は、炭化水素油を含有する、請求項1記載の空間用エアゾール製品。
  3. 前記可燃性液化ガスは、液化石油ガスである、請求項1または2記載の空間用エアゾール製品。
  4. 前記噴射孔の開口面積は、前記気相連通孔の開口面積以上である、請求項1〜3いずれかに記載の空間用エアゾール製品。
JP2016207907A 2016-10-24 2016-10-24 空間用エアゾール製品 Active JP6804932B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016207907A JP6804932B2 (ja) 2016-10-24 2016-10-24 空間用エアゾール製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016207907A JP6804932B2 (ja) 2016-10-24 2016-10-24 空間用エアゾール製品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018070170A JP2018070170A (ja) 2018-05-10
JP6804932B2 true JP6804932B2 (ja) 2020-12-23

Family

ID=62113707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016207907A Active JP6804932B2 (ja) 2016-10-24 2016-10-24 空間用エアゾール製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6804932B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2642738B2 (ja) * 1989-04-13 1997-08-20 ライオン株式会社 人体塗布用エアゾール製品
JP2001072152A (ja) * 1999-08-31 2001-03-21 Nisshin Kagaku Kk 全量噴射型エアゾール製品
JP5921818B2 (ja) * 2011-04-27 2016-05-24 東洋エアゾール工業株式会社 エアゾール組成物
JP6448923B2 (ja) * 2014-06-09 2019-01-09 株式会社ダイゾー 定量噴射型エアゾール製品
JP6328516B2 (ja) * 2014-07-31 2018-05-23 株式会社ダイゾー エアゾール組成物
JP6382086B2 (ja) * 2014-11-28 2018-08-29 株式会社ダイゾー 噴霧用エアゾール組成物および該噴霧用エアゾール組成物を含む噴霧用エアゾール製品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018070170A (ja) 2018-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4909646B2 (ja) 人体用エアゾール製品
JP5921818B2 (ja) エアゾール組成物
JP2008168193A (ja) エアゾール噴射装置
JP7368120B2 (ja) エアゾール製品
JP5886539B2 (ja) エアゾール組成物
JP5778458B2 (ja) エアゾール製品
JP2011162244A (ja) 定量噴射型のエアゾール製品
JP2002308704A (ja) エアゾール組成物
JP6804932B2 (ja) 空間用エアゾール製品
JP4480360B2 (ja) エアゾール組成物
JP6571401B2 (ja) エアゾール製品
JP5546834B2 (ja) エアゾール製品および該エアゾール製品に充填されたエアゾール組成物の噴射方法
JP6069547B2 (ja) エアゾール組成物
JP6448923B2 (ja) 定量噴射型エアゾール製品
JP2001072152A (ja) 全量噴射型エアゾール製品
JP7198468B2 (ja) 殺虫エアゾール製品
JP6689599B2 (ja) 冷却殺虫エアゾール製品
JP6718875B2 (ja) 害虫防除用エアゾール組成物および害虫防除用エアゾール製品ならびに殺虫成分の効力増強方法
JP6927745B2 (ja) エアゾール製品
JP2001064101A (ja) エアゾール組成物
US5002757A (en) Perfluoroalkanes and perfluoroalkane and sulphur hexafluoride compositions as aerosol propellants
JP6771976B2 (ja) 発泡性エアゾール組成物
JP6823383B2 (ja) 2液式エアゾール製品
JP2002167577A (ja) 噴霧用エアゾール組成物
JP6182237B2 (ja) 害虫を殺虫するための組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6804932

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250