JP6771976B2 - 発泡性エアゾール組成物 - Google Patents

発泡性エアゾール組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6771976B2
JP6771976B2 JP2016143594A JP2016143594A JP6771976B2 JP 6771976 B2 JP6771976 B2 JP 6771976B2 JP 2016143594 A JP2016143594 A JP 2016143594A JP 2016143594 A JP2016143594 A JP 2016143594A JP 6771976 B2 JP6771976 B2 JP 6771976B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
oil
aerosol composition
foam
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016143594A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018012665A (ja
Inventor
岡野 史典
史典 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daizo Corp
Original Assignee
Daizo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daizo Corp filed Critical Daizo Corp
Priority to JP2016143594A priority Critical patent/JP6771976B2/ja
Publication of JP2018012665A publication Critical patent/JP2018012665A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6771976B2 publication Critical patent/JP6771976B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

本発明は、発泡性エアゾール組成物に関する。より詳細には、本発明は、油性基材を多量に含んでいるにもかかわらず、優れた弾力性を有し、泡持ちが良く、火気に対する安全性が高いフォームを形成することのできる発泡性エアゾール組成物に関する。
従来、引火性の低減されたフォームを形成するエアゾール組成物が開発されている。特許文献1には、原液が液状油脂類よりなる引火性成分を含有し、噴射剤がトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(ハイドロフルオロオレフィン)よりなり、当該噴射剤のエアゾール組成物100質量%における含有割合が5〜40質量%であるエアゾール組成物が開示されている。
特開2012−229347号公報
特許文献1に記載のエアゾール組成物は、たとえば処方5および処方6として、それぞれハイドロフルオロオレフィンを含有するフォーム用エアゾール組成物が開示されている。しかしながら、これらフォーム用エアゾール組成物は、原液中に含まれる精製水の量が多く、液状油脂類が少ない。また、特許文献1に記載のエアゾール組成物は、泡立ちが不充分であり、消泡して流れ落ちやすい。さらに、得られる泡は、充分な弾力を有していない。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、油性基材を多く含んでいるにもかかわらず、優れた弾力性を有し、泡持ちが良く、火気に対する安全性が高いフォームを形成することのできる発泡性エアゾール組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の吐出製品には、以下の構成が主に含まれる。
(1)油性基材と界面活性剤とを含む油性原液と、液化ガスと、を含む発泡性エアゾール組成物であり、前記油性基材は、前記油性原液中に、70〜98質量%含まれ、前記液化ガスは、ハイドロフルオロオレフィンであり、発泡性エアゾール組成物中に、5〜50質量%含まれる、発泡性エアゾール組成物。
このような構成によれば、本発明の発泡性エアゾール組成物は、油性基材を油性原液中に70〜98質量%含み、ハイドロフルオロオレフィンを5〜50質量%含んでいるため、得られる吐出物は、ハイドロフルオロオレフィンが気化することによってきめ細かいフォームとなる。また、このようなフォームは、優れた弾力性を有し、かつ、泡持ちが良く流れ落ちにくい。また、このようなフォームは、火気に対して安全性が高い。
(2)前記油性基材は、エステル油および油脂のうち少なくともいずれか一方を含む、(1)記載の発泡性エアゾール組成物。
このような構成によれば、得られる吐出物は、フォーム状となりやすい。
(3)前記ハイドロフルオロオレフィンは、エアゾール組成物中に、10〜35質量%含まれる、(1)または(2)記載の発泡性エアゾール組成物。
このような構成によれば、得られる吐出物は、より優れた弾力性を有するフォームとなりやすい。
本発明によれば、油性基材を多く含んでいるにもかかわらず、優れた弾力性を有し、泡持ちが良く、火気に対する安全性が高いフォームを形成することのできる発泡性エアゾール組成物を提供することができる。
<発泡性エアゾール組成物>
本発明の一実施形態の発泡性エアゾール組成物(以下、エアゾール組成物ともいう)は、油性原液と、液化ガスと、を含む。以下、それぞれの構成について説明する。
(油性原液)
油性原液は、本実施形態のエアゾール組成物を構成する油性成分であり、油性基材と界面活性剤とを主に含む。
・油性基材
油性基材は、油性原液の主たる成分であり、吐出されることによりフォームの液膜を構成し、皮膚に潤いや艶を与える、クレンジング効果を得る等の目的で配合される。
油性基材としては、エステル油、油脂、炭化水素油、シリコーンオイル、液状の高級脂肪酸、液状の高級アルコール等の、25℃において液状である液状油が例示される。これらの中でも、油性基材は、得られる吐出物が発泡してフォームを形成しやすい点から、エステル油および油脂のうち少なくともいずれか一方を含んでいることが好ましい。これらは併用されてもよい。
エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸オクチル、オレイン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソオクタン酸セチル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2−エチルへキサン酸トリメチロールプロパン、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、クエン酸トリエチル、コハク酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、コハク酸ジエトキシエチル等が例示される。
油脂としては、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、ホホバ油、麦芽油、ヤシ油、パーム油等が例示される。
炭化水素油としては、ケロシン、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、イソパラフィン等が例示される。
シリコーンオイルとしては、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルポリシクロシロキサン等が例示される。
液状の高級脂肪酸としては、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸等が例示される。
液状の高級アルコールとしては、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等が例示される。
なお、得られるフォームを硬くし、保形性を高める点から、液状油には、固形の高級脂肪酸、固形の高級アルコール、ロウ等の25℃において固形である固形油が含まれてもよい。固形油が用いられる場合、固形油は、液状油に溶解させて液状にしてから用いられることが好ましい。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等が例示される。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコールなどの直鎖アルコール、ラノリンアルコール、ヘキシルドデカノール、セトステアリルアルコール、オクチルドデカノールなどの分枝鎖アルコール等が例示される。
ロウとしては、ミツロウ、ラノリン、カンデリラロウ、カルナウバロウ等が例示される。
油性基材の含有量は、油性原液中、70質量%以上であればよく、75質量%以上であることが好ましい。また、油性基材の含有量は、油性原液中、98質量%以下であればよく、95質量%以下であることが好ましい。油性基材の含有量が70質量%未満である場合、吐出物の発泡性が低下しやすく、フォームが形成されにくい傾向がある。一方、油性基材の含有量が98質量%を超える場合、油性原液は、他の成分を含有しにくくなる傾向がある。
・界面活性剤
界面活性剤は、油性基剤を発泡させてフォームを形成するためや、洗浄成分(有効成分)等として配合される。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤等が例示される。
ノニオン性界面活性剤としては、モノオレイン酸ジグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、モノラウリン酸ジグリセリル、モノカプリン酸ジグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸ペンタグリセリル、モノミリスチン酸ペンタグリセリル、モノオレイン酸ペンタグリセリル、モノステアリン酸ペンタグリセリル、ヘキサステアリン酸ペンタグリセリル、トリミリスチン酸ペンタグリセリル、トリオレイン酸ペンタグリセリル、モノラウリン酸デカグルセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル;POE・POPセチルエーテル、POE・POPデシルテトラデシルエーテルなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル;POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEイソセチルエーテル、POEイソステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル;モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステル;POE硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;モノステアリン酸POEグリセリル、モノオレイン酸POEグリセリルなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ステアリン酸POEセチルエーテル、イソステアリン酸POEラウリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル;モノヤシ油脂肪酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノオレイン酸POEソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸POEソルビット、テトラステアリン酸POEソルビット、テトラオレイン酸POEソルビットなどのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;POEラノリンアルコールなどのポリオキシエチレンラノリンアルコール;ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドなどのアルキルアルカノールアミドなどのアルキルアルカノール型;等が例示される。これらの中でも、ノニオン性界面活性剤は、特に油性基剤を発泡させやすい点から、ポリグリセリン脂肪酸エステルであることが好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、ラウリン酸カリウムなどの脂肪酸石鹸;ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミンなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ラウリルリン酸などのアルキルリン酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸などのポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩;アシルメチルタウリン酸;ラウリルスルホ酢酸ナトリウムなどのスルホン酸塩;等が例示される。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(ラウリルベタイン)、ステアリルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタインなどのアルキルベタイン、ヤシ酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(コカミドプロピルベタイン)、コカミドプロピルヒドロキシスルタインなどの脂肪酸アミドプロピルベタインなどのベタイン型;2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどのアルキルイミダゾール型;ラウリルジメチルアミンN−オキシド、オレイルジメチルアミンN−オキシドなどのアミンオキシド型;等が例示される。
カチオン性界面活性剤としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウムなどのアルキルアンモニウム塩;アルキルベンジルアンモニウム塩;ステアリルアミンアセテート;ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミンなどのポリオキシエチレンアルキルアミン;等が例示される。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体等が例示される。
アミノ酸系界面活性剤としては、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸カリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸カリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウムおよびN−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸塩;N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、N−ステアロイル−L−グルタミン酸などのN−アシルグルタミン酸;N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウムなどのN−アシルグリシン塩;N−ヤシ油脂肪酸アシル−DL−アラニントリエタノールアミンなどのN−アシルアラニン塩;等が例示される。
界面活性剤の含有量は、油性原液中、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましい。また、界面活性剤の含有量は、油性原液中、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。界面活性剤の含有量が1質量%未満である場合、吐出物が発泡しにくくなる傾向がある。一方、界面活性剤の含有量が20質量%を超える場合、吐出物が吐出面に残りやすく、使用感が低下する傾向がある。
・任意成分
油性原液は、上記した油性基材および界面活性剤のほかに、エアゾール組成物を充填したエアゾール製品の性能や目的に応じて、製品の性能や目的などに応じて、有効成分、水、アルコール、粉体等の任意成分が含まれてもよい。
有効成分としては、パラメトキシケイ皮酸エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、エチルヘキシルトリアゾン、オクトクレリン、オキシベンゾン、ヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、パラアミノ安息香酸などの紫外線吸収剤;N,N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)、カプリル酸ジエチルアミド、ハーブエキスなどの害虫忌避剤;α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤;レチノール、dl−α−トコフェロールなどのビタミン類;アラントイン、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、アズレンなどの抗炎症剤;l−メントール、カンフル、ミントオイルなどの清涼剤;緑茶エキス、柿タンニン、銀、ポリフェノールなどの消臭成分;パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン、感光素、パラクロルメタクレゾールなどの殺菌消毒剤;香料;等が例示される。
有効成分が含まれる場合の含有量は、油性原液中、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、有効成分の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。有効成分の含有量が0.01質量%未満である場合、有効成分を配合することによる効果が得られにくい傾向がある。また、有効成分の含有量が20質量%を超える場合、有効成分によっては人体に悪影響を与える可能性がある。
本実施形態の発泡性エアゾール組成物は、水を添加しないことが好ましい。しかしながら、水は、油性基材に溶解しない有効成分を配合する場合には、そのような有効成分の溶媒として適宜配合されてもよい。水は、精製水、イオン交換水、海洋深層水等が例示される。
水が含まれる場合の含有量は、油性原液中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、水の含有量は、油性原液中、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。水の含有量が0.1質量%未満である場合、水を配合する効果が得られにくい傾向がある。一方、水の含有量が20質量%を超える場合、吐出物の発泡性が低下する傾向がある。
アルコール類は、油性基材や水に溶解しにくい有効成分の溶媒として適宜配合される。また、アルコール類は、吐出物の発泡状態を調節する等の目的で適宜配合される。アルコール類としては、エタノール、イソプロパノールなどの1価アルコールや、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなどの2価アルコール、グリセリンなどの3価アルコール等が例示される。
アルコール類が含まれる場合の含有量は、油性原液中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、アルコール類の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。アルコール類の含有量が0.1質量%未満である場合、アルコール類を配合する効果が得られにくい傾向がある。一方、アルコール類の含有量が20質量%を超える場合、吐出物は発泡しにくくなる傾向がある。
粉体は、使用感を向上させる、汚れを落としやすくする等の目的で適宜配合される。粉体としては、タルク、カオリン、雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、セラミックパウダー、炭粉末、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、シリコーンパウダー、ポリエチレンパウダー等が例示される。
粉体が含まれる場合の含有量は、油性原液中、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、粉体の含有量は、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。粉体の含有量が0.05質量%未満である場合、粉体を配合する効果が得られにくい傾向がある。一方、粉体の含有量が5質量%を超える場合、粉体は、エアゾール容器内で沈降して固まりやすく、エアゾール組成物が吐出されにくくなったり、吐出物の組成が不均一となる傾向がある。
油性原液の調製方法は特に限定されない。一例を挙げると、油性原液は、油性基材および界面活性剤に、適宜の任意成分を添加して混合し、これらを溶解または分散させることによって調製することができる。
油性原液の含有量は、エアゾール組成物中、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、65質量%以上であることがさらに好ましい。また、油性原液の含有量は、エアゾール組成物中、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、85質量%以下であることがさらに好ましい。油性原液の含有量が50質量%未満である場合、フォームを構成する泡が破泡しやすく、フォーム状の吐出物が維持されにくい傾向がある。一方、油性原液の含有量が95質量%を超える場合、吐出物がフォーム状に発泡しにくくなる傾向がある。
(液化ガス)
液化ガスは、エアゾール容器内では加圧された液体であり、吐出されることにより気化して油性原液をフォーム状に膨張させるために配合される。本実施形態の液化ガスは、ハイドロフルオロオレフィンを主に含む。
ハイドロフルオロオレフィンとしては、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン、トランス−2,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン等が例示される。
ハイドロフルオロオレフィンの含有量は、エアゾール組成物中、5質量%以上であればよく、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。また、ハイドロフルオロオレフィンの含有量は、エアゾール組成物中、50質量%以下であればよく、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましい。ハイドロフルオロオレフィンの含有量が5質量%未満である場合、吐出物は充分に発泡されない傾向がある。一方、ハイドロフルオロオレフィンの含有量が50質量%を超える場合、得られる吐出物は、飛び散りやすく、破泡しやすく、フォーム状の吐出物が維持されにくい傾向がある。ハイドロフルオロオレフィンの含有量が上記範囲内である場合、得られる吐出物は、火気に対して安全性が高く、かつ、きめ細かいフォームを形成しやすい。特に、ハイドロフルオロオレフィンの含有量が10〜35質量%である場合、得られる吐出物は、より優れた弾力性を有するフォームとなりやすい。
なお、本実施形態のエアゾール組成物は、効果の損なわれない範囲において、噴射剤として他の液化ガスや圧縮ガスが配合されてもよい。このような噴射剤としては、プロパン、イソブタン、ノルマルブタン、およびこれらの混合物である液化石油ガス、ジメチルエーテル等の液化ガス;亜酸化窒素ガス、炭酸ガス、窒素ガス、圧縮空気、酸素ガス等の圧縮ガスが例示される。
本実施形態のエアゾール組成物の製造方法は特に限定されない。一例を挙げると、エアゾール組成物は、上記油性原液を容器内に充填し、容器にエアゾールバルブを取り付けて密封し、エアゾールバルブから液化ガスを充填することにより製造し得る。
以上、本実施形態のエアゾール組成物は、油性基材を油性原液中に70〜98質量%含んでいても、ハイドロフルオロオレフィンが5〜50質量%含まれているため、得られる吐出物は、ハイドロフルオロオレフィンが気化することによってきめ細かいフォームとなる。また、このようなフォームは、優れた弾力性を有し、かつ、泡持ちが良く流れ落ちにくい。また、このようなフォームは、火気に対して安全性が高い。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。
(実施例1)
以下の処方にしたがって、油性原液1を調製した。得られた油性原液1をアルミニウム製耐圧容器に充填し、エアゾールバルブを取り付けた。次いで、表1の配合割合(質量%)となるよう、ハイドロフルオロオレフィン(トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン)を加圧充填し、発泡性エアゾール組成物を調製した。また、エアゾールバルブに噴射部材を取り付け、エアゾール製品を作製した。エアゾールバルブとしては、ステム孔がφ0.5、ハウジング(ベーパータップ孔無、アンダータップ孔φ1.5)を使用し、噴射部材として噴射孔の断面積が5.7mm2であるものを使用した。
<油性原液1>
モノラウリン酸ジグリセリル 3.0
モノオレイン酸ジグリセリル 3.0
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 34.0
オリーブオイル 60.0
合計 100.0(質量%)
(実施例2〜9)
表1に記載の配合割合に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりエアゾール製品を作製した。
Figure 0006771976
(*1)トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン
(*2)ノルマルブタンとイソブタンとプロパンの混合物(25℃での蒸気圧が0.5MPa)
(比較例1)
以下の処方にしたがって調製した油性原液2を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、エアゾール製品を作製した。
<油性原液2>
モノラウリン酸ジグリセリル 3.0
モノオレイン酸ジグリセリル 3.0
精製水 30.0
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 20.0
オリーブオイル 44.0
合計 100.0(質量%)
(比較例2〜4)
表1に記載の配合割合に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりエアゾール製品を作製した。
Figure 0006771976
実施例1〜9、比較例1〜4において得られたエアゾール製品について、以下の評価方法にしたがって、発泡性、泡の硬さ、火炎の高さ、燃焼時間について評価した。結果を表3および表4に示す。
<発泡性>
エアゾール容器を25℃の恒温水槽中に1時間浸漬し、その後、吐出し、吐出物の発泡性を以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
◎ :吐出物は、弾力性があり、しっかりとした泡を形成し、泡の状態を維持した。
○ :吐出物は、発泡して泡の状態を維持した。
△ :吐出物は、発泡したが粗い泡になった。
×1:吐出物は、ほとんど発泡せず、液状であった。
×2:吐出物は、発泡したが、粗い泡になり飛び散った。
<泡の硬さ>
容積20mlのカップにエアゾール組成物を吐出し、容器からはみ出した分の吐出物をすりきった後に、直径10mmの円板で100mm/minの速さで10mm押し下げた際に吐出物から受ける最大の荷重を測定し、泡の硬さとした。
<火炎の高さ>
吐出物に裸火を接触させ、着火した炎の高さを測定した。
なお、着火しなかった場合は0cmとした。
<燃焼時間>
吐出物に裸火を接触させ、着火してから炎が消えるまでの時間を測定した。
なお、着火しなかった場合は0秒とした。
Figure 0006771976
Figure 0006771976
表3に示されるように、本発明の実施例1〜9のエアゾール製品は、発泡し、少なくとも泡の状態が維持される程度の優れた弾力性を有するフォームが形成された。このようなエアゾール製品は、着火されにくく、燃焼しにくかった。
一方、表4に示されるように、油性原液中の油性基材の含有量が少なかった比較例1のエアゾール製品や、ハイドロフルオロオレフィンの含有量が少なかった比較例2のエアゾール組成物は、ほとんど発泡せずに液状であった。また、ハイドロフルオロオレフィンの量の多かった比較例3のエアゾール組成物は、発泡したが粗い泡となり、飛び散った。さらに、ハイドロフルオロオレフィンを含んでいない比較例4のエアゾール製品は、着火した際の火炎の高さも高く、燃焼時間も長くなった。

Claims (3)

  1. 油性基材と界面活性剤とを含む油性原液と、液化ガスと、を含む発泡性エアゾール組成物であり、
    前記油性基材は、前記油性原液中に、70〜98質量%含まれ、
    前記液化ガスは、ハイドロフルオロオレフィンであり、発泡性エアゾール組成物中に、10〜40質量%含まれる、発泡性エアゾール組成物。
  2. 前記油性基材は、エステル油および油脂のうち少なくともいずれか一方を含む、請求項1記載の発泡性エアゾール組成物。
  3. 前記ハイドロフルオロオレフィンは、エアゾール組成物中に、10〜35質量%含まれる、請求項1または2記載の発泡性エアゾール組成物。
JP2016143594A 2016-07-21 2016-07-21 発泡性エアゾール組成物 Active JP6771976B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016143594A JP6771976B2 (ja) 2016-07-21 2016-07-21 発泡性エアゾール組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016143594A JP6771976B2 (ja) 2016-07-21 2016-07-21 発泡性エアゾール組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018012665A JP2018012665A (ja) 2018-01-25
JP6771976B2 true JP6771976B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=61019859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016143594A Active JP6771976B2 (ja) 2016-07-21 2016-07-21 発泡性エアゾール組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6771976B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023008378A1 (ja) * 2021-07-26 2023-02-02 株式会社ダイゾー 発泡性エアゾール組成物、発泡性エアゾール製品および燃焼性抑制方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4073782B2 (ja) * 2002-11-01 2008-04-09 株式会社資生堂 泡状エアゾールメーキャップ洗浄料
FR2904220B1 (fr) * 2006-07-25 2012-08-24 Oreal Composition cosmetique huileuse
JP5921818B2 (ja) * 2011-04-27 2016-05-24 東洋エアゾール工業株式会社 エアゾール組成物
JP5714408B2 (ja) * 2011-05-09 2015-05-07 株式会社ダイゾー エアゾール組成物
JP6094854B2 (ja) * 2012-09-24 2017-03-15 株式会社ダイゾー 発泡性エアゾール組成物
JP6328516B2 (ja) * 2014-07-31 2018-05-23 株式会社ダイゾー エアゾール組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018012665A (ja) 2018-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6204535B2 (ja) エアゾール組成物
WO2011155630A1 (ja) エアゾール組成物
JP6094854B2 (ja) 発泡性エアゾール組成物
JP3981289B2 (ja) 発泡性エアゾール組成物
JP2014169235A (ja) 発泡性エアゾール組成物
JP2009120525A (ja) エアゾール製品およびその吐出方法
JP2017095393A (ja) フォーム状皮膚洗浄料
JP6771976B2 (ja) 発泡性エアゾール組成物
JP5180601B2 (ja) エアゾール組成物
JP5714408B2 (ja) エアゾール組成物
JP6571401B2 (ja) エアゾール製品
JP4268737B2 (ja) 油中水型エアゾール製品
JP2008230982A (ja) 発泡性エアゾール組成物
JP6823383B2 (ja) 2液式エアゾール製品
JP6991818B2 (ja) 発泡性エアゾール組成物
JP2020002068A (ja) 後発泡性組成物および吐出製品
AU2019333309B2 (en) Cryogenic, kinetically active formulations and systems for their dispensing
JP7517798B2 (ja) 発泡性組成物
JP7348014B2 (ja) 発泡性エアゾール組成物
JP2010260572A (ja) エアゾール製品
JP2023017202A (ja) 発泡性エアゾール組成物、発泡性エアゾール製品および燃焼性抑制方法
WO2023008378A1 (ja) 発泡性エアゾール組成物、発泡性エアゾール製品および燃焼性抑制方法
JP2023098060A (ja) 発泡性エアゾール組成物及びエアゾール製品
JP6794130B2 (ja) 2液式発泡エアゾール組成物
JP2023130801A (ja) 発泡性エアゾール組成物及びエアゾール製品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190610

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200929

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200930

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6771976

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250