JP6094854B2 - 発泡性エアゾール組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡性のエアゾール組成物に関する。さらに詳しくは、油性基材を含みながらも泡質が良好なフォームを形成し、火気に対し安全性の高いエアゾール組成物に関する。
従来、クレンジングオイル化粧料などトイレタリーの用途で、油性基材を多く含有するエアゾール組成物などが知られており、また、噴射剤として少量の液化ガスしか含有しないエアゾール組成物などが知られている。
具体的には、特許文献1には、油脂と特定の界面活性剤を含有した油状泡沫性エアゾール用組成物が開示されている。
また、特許文献2には、(A)二酸化炭素、(B)炭素数が3〜5の炭化水素から選ばれる混合物であり、35℃における蒸気圧が0.1MPa以上0.5MPa未満の飽和炭化水素が70〜100質量%含まれる炭化水素混合物 0.1〜3質量%、(C)界面活性剤 0.1〜25質量%を含有する液体及び気体を含む組成物であって、(A)と(B)との質量比が35:65〜95:5であり、耐圧容器内に内圧が25℃で0.70MPa未満となるように封入してなる泡沫状皮膚塗布剤が開示されている。
国際公開2003/035015 特開2009−269914号
しかしながら、特許文献1のエアゾール組成物は、吐出物を発泡させるためにエアゾール組成物中に液化ガスを少なくとも10重量%配合している(実施例1−1等)。そのため、引火性が高く、火気などが近くにある使用状況によっては吐出したフォームに引火して高さの高い火炎を生ずる危険性がある。
また、特許文献2の泡沫状皮膚塗布剤は、原液中に界面活性剤と、多量の水を含む水性原液を使用しているため少量の液化ガスと炭酸ガスでも発泡させることができる。しかし、水を多量に含む水性原液と水に溶解しない液化石油ガスを含有しているため、蒸気圧は液化石油ガスと同程度となり、一方で、エアゾール製品は高圧ガス保安法により、35℃で蒸気圧が0.8MPa未満にしなければならないため、炭酸ガスを高濃度に配合することができず、炭酸ガスの効果が得られにくい。
そこで、本発明は、噴射剤として少量の液化ガスと圧縮ガスを含有することで、油分を多く配合した原液でも泡質のよいフォームを形成することができ、圧縮ガスを高濃度に配合でき、さらに引火性を低くすることができ、揮発性有機化合物(VOC)の排出量を削減できる発泡性エアゾール組成物を提供することを目的とする。
(1)すなわち、本発明の発泡性エアゾール組成物は、油性基材と界面活性剤とを含有 する原液と、液化ガスと溶解性圧縮ガスとを含有する噴射剤と、を具備する発泡性エア ゾール組成物であって、前記油性基材が前記原液中に50〜99質量%含有され、
前記液化ガスが発泡性エアゾール組成物中に0.1〜5質量%封入され、前記発泡性エ アゾール組成物の液相中に飽和溶解した前記溶解性圧縮ガスの濃度が、25℃において 7,000〜30,000ppmであることを特徴とする発泡性エアゾール組成物であ る。
)封入された前記液化ガスと前記溶解性圧縮ガスとの質量比が、前記液化ガス/前 記溶解性圧縮ガス=1/99〜75/25であることを特徴とする前記(1)に記載の 発泡性エアゾール組成物である
(3)前記液化ガスが、25℃における蒸気圧が0.5MPa以上である液化石油ガス であることを特徴とする前記(1)又は前記(2)に記載の発泡性エアゾール組成物で ある。
)前記(1)から前記()のいずれかに記載の発泡性エアゾール組成物を、前記 発泡性エアゾール組成物を吐出する吐出部材を具備するエアゾール容器に充填した発泡 性エアゾール製品であって、前記エアゾール容器の吐出通路の一部に、前記吐出通路へ 気体を導入する気体導入孔を設けられていることを特徴とする発泡性エアゾール製品で ある。
(5)前記気体導入孔が前記吐出部材に設けられており、吐出される前記(1)から 前記(3)のいずれかに記載の発泡性エアゾール組成物の流れにより周囲の空気が前記 気体導入孔を通じて吐出通路内に導入されることを特徴とする前記()に記載のエア ゾール製品である。

以上、本発明によれば、噴射剤として少量の液化ガスと圧縮ガスを含有することで、油分を多く配合した原液でも泡質のよいフォームを形成することができ、圧縮ガスを高濃度に配合でき、さらに引火性を低くすることができ、揮発性有機化合物(VOC)の排出量を削減できる。
本発明の一の実施例に係るエアゾール製品の主要部における側断面図である。 本発明の他の実施例に係るエアゾール製品の主要部における側断面図である。
以下、本発明の発泡性エアゾール組成物に関する実施形態について詳しく説明する。なお、説明中における範囲を示す表記は、上限と下限を含有するものである。
本発明に係る発泡性エアゾール組成物は、油性基材と界面活性剤とを含有する原液と、液化ガスと圧縮ガスを含有する噴射剤とを、具備する発泡性エアゾールであって、油性基材と液化ガスを所定量含有する発泡性エアゾール組成物である。本発明の発泡性エアゾール組成物は、圧縮ガスが、封入されたときに、その一部は原液と液化ガスの液体に溶解して液相に存在し、残りは原液と液化ガスに溶解されず気相に存在する。
本発明に用いられる油性基材は、原液の主溶媒であり、皮膚に潤いや艶を与える、クレンジング効果を得る、圧縮ガスや液化ガスを効率よく溶解させるなどの目的で含有する。
油性基材としては、エステル油、油脂、炭化水素油、シリコーンオイル、液状の高級脂肪酸、液状の高級アルコールなどの25℃において液状である液状油、固形の高級脂肪酸、固形の高級アルコールや、ロウなどの25℃において固形である固形油などが好ましい。なお、固形油を用いる場合は、液状油に溶解させて液状にして用いることが好ましい。また、これらの中から、単独でまたは適宜2種以上を組み合わせて用いることができる。
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸オクチル、オレイン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソオクタン酸セチル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2−エチルへキサン酸トリメチロールプロパン、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、クエン酸トリエチル、コハク酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、コハク酸ジエトキシエチルなどが好ましい。
油脂の具体例としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、ホホバ油、麦芽油、ヤシ油、パーム油、米サラダ油などが好ましい。
炭化水素油の具体例としては、例えば、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ケロシン、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、イソパラフィンなどが好ましい。
炭化水素油の具体例としては、例えば、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ケロシン、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、、イソパラフィンなどが好ましい。
シリコーンオイルの具体例としては、例えば、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルポリシクロシロキサンなどが好ましい。
液状の高級脂肪酸の具体例としては、例えば、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸などが好ましい。
液状の高級アルコールの具体例としては、例えば、オレイルアルコール、イソステアリルアルコールなどが好ましい。
高級脂肪酸の具体例としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などが好ましい。
高級アルコールの具体例としては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコールなどの直鎖アルコール、ラノリンアルコール、ヘキシルドデカノール、セトステアリルアルコール、オクチルドデカノールなどの分枝鎖アルコールなどが好ましい。
ロウの具体例としては、例えば、ミツロウ、ラノリン、カンデリラロウ、カルナウバロウなどが好ましい。
油性基材の含有量は、原液中50〜99質量%であることが好ましく、60〜98質量%であることがさらに好ましく、70〜97質量%であることが最も好ましい。油性基材の含有量が50質量%よりも少ない場合は、圧縮ガスの溶解量が少なくなり、後述する圧縮ガスの効果が得られにくくなる傾向がある。また、99質量%よりも多い場合は他の成分を含有しにくくなる傾向がある。
本発明に用いられる界面活性剤は、吐出物を発泡させるという目的で含有する。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、天然系界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤などが好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、モノオレイン酸ジグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、モノラウリン酸ジグリセリル、モノカプリン酸ジグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸ペンタグリセリル、モノミリスチン酸ペンタグリセリル、モノオレイン酸ペンタグリセリル、モノステアリン酸ペンタグリセリル、ヘキサステアリン酸ペンタグリセリル、トリミリスチン酸ペンタグリセリル、トリオレイン酸ペンタグリセリル、モノラウリン酸デカグルセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、などのポリグリセリン脂肪酸エステル;POE・POPセチルエーテル、POE・POPデシルテトラデシルエーテルなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル;POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEイソセチルエーテル、POEイソステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル;モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステル;POE硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;モノステアリン酸POEグリセリル、モノオレイン酸POEグリセリルなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ステアリン酸POEセチルエーテル、イソステアリン酸POEラウリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル;モノヤシ油脂肪酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノオレイン酸POEソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸POEソルビット、テトラステアリン酸POEソルビット、テトラオレイン酸POEソルビットなどのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;POEラノリンアルコールなどのポリオキシエチレンラノリンアルコール;ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドなどのアルキルアルカノールアミドなどのアルキルアルカノール型;などが好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、ラウリン酸カリウムなどの脂肪酸石鹸;ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミンなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ラウリルリン酸などのアルキルリン酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸などのポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩;アシルメチルタウリン酸;ラウリルスルホ酢酸ナトリウムなどのスルホン酸塩;などが好ましい。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(ラウリルベタイン)、ステアリルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタインなどのアルキルベタイン、ヤシ酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(コカミドプロピルベタイン)、コカミドプロピルヒドロキシスルタインなどの脂肪酸アミドプロピルベタインなどのベタイン型;2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(ココアンホ酢酸)などのアルキルイミダゾール型;ラウリルジメチルアミンN−オキシド、オレイルジメチルアミンN−オキシドなどのアミンオキシド型;などが好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウムなどのアルキルアンモニウム塩;アルキルベンジルアンモニウム塩;ステアリルアミンアセテート;ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミンなどのポリオキシエチレンアルキルアミン;などが好ましい。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体などが好ましい。
天然系界面活性剤としては、例えば、サーファクチンナトリウム、シクロデキストリン、水添酵素大豆レシチンなどが好ましい。
アミノ酸系界面活性剤としては、例えば、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸カリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸カリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウムおよびN−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸塩;N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、N−ステアロイル−L−グルタミン酸などのN−アシルグルタミン酸;N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウムなどのN−アシルグリシン塩;N−ヤシ油脂肪酸アシル−DL−アラニントリエタノールアミンなどのN−アシルアラニン塩;などが好ましい。
界面活性剤の含有量は、原液中1〜20質量%、好ましくは2〜15質量%である。界面活性剤の含有量が1質量%よりも少ない場合は、吐出物が発泡しにくくなる傾向がある。また、20質量%よりも多い場合は吐出面に残りやすく、使用感が低下する傾向がある。
原液には、油性基材と界面活性剤を必須の成分とするが、発泡性エアゾール組成物をエアゾール容器に充填したエアゾール製品の性能や目的などに応じて、有効成分、水、アルコール、粘度調整剤、粉体などを含有することができる。
有効成分としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t一ブチルメトキシジベンゾイルメタン、エチルヘキシルトリアゾン、オクトクレリン、オキシベンゾン、ヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、パラアミノ安息香酸などの紫外線吸収剤;N,N‐ジエチル‐m‐トルアミド(ディート)、カプリル酸ジエチルアミド、ハーブエキスなどの害虫忌避剤;α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤;レチノール、dl−α−トコフェロールなどのビタミン類;アラントイン、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、アズレンなどの抗炎症剤;オキシコナゾール、クロトリマゾール、スルコナゾール、ビフォナゾール、ミコナゾール、イソコナゾール、エコナゾール、チオコナゾール、ブテナフィン、およびこれらの塩酸塩、硝酸塩、酢酸塩などの抗真菌剤;サリチル酸メチル、インドメタシン、ピロキシカム、フェルビナク、ケトプロフェンなどの消炎鎮痛剤;塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、リドカイン、塩酸リドカインなどの局所麻酔剤;ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミンなどの抗ヒスタミン剤;l‐メントール、カンフル、ミントオイルなどの清涼剤;緑茶エキス、柿タンニン、銀、ポリフェノールなどの消臭成分;パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン、感光素、パラクロルメタクレゾールなどの殺菌消毒剤;香料;などが好ましい。
有効成分を含有する場合の含有量は、原液中それぞれ0.01〜20質量%であることが好ましく、さらには0.1〜15質量%であることが好ましい。有効成分の含有量が0.01質量%よりも少ない場合は、有効成分を含有する効果が得られにくい傾向がある。また、20質量%よりも多い場合は有効成分によっては人体に悪影響を与える可能性がある。
水は、油性基材に溶解しない有効成分の溶媒や、吐出物の発泡性を向上させるなどの目的で用いられる。
水は、蒸留、濾過、イオン交換などの手法で精製された水である精製水、さらにその精製水を紫外線照射などにより滅菌、又は、殺菌された滅菌精製水、又は、殺菌精製水、また、一部精製を簡略化した工業用精製水、或いは、ミネラル分が含まれ硬度が高い海水、海洋深層水などが好ましい。
水を含有する場合の含有量は、原液中0.1〜30質量%であることが好ましく、さらには0.5〜25質量%であることが好ましい。水の含有量が0.1質量%よりも少ない場合は、水を含有する効果が得られにくい傾向がある。また30質量%よりも多い場合は後述する、圧縮ガスの溶解量が少なくなる傾向がある。
アルコール類は、油性基材や水に溶解しにくい有効成分の溶媒や吐出物の発泡状態を調節するという目的で含有する。
アルコール類としては、例えば、エタノール、イソプロパノールなどの1価アルコールや、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなどの2価アルコール、グリセリンなどの3価アルコールが好ましい。また、これらの中から、単独でまたは適宜2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルコール類を含有する場合の含有量は、原液中0.1〜20質量%であることが好ましく、さらには0.5〜15質量%であることが好ましい。アルコール類の含有量が0.1質量%よりも少ない場合は、アルコール類を含有する効果が得られにくい傾向がある。また、20質量%よりも多い場合は発泡しにくくなる傾向がある。
粘度調整剤は、原液の粘度を調整し、吐出物の発泡状態を調整するなどの目的で用いられる。
粘度調整剤としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース系高分子、キサンタンガム、カラギーナン、アラビアゴム、トラガントゴム、カチオン化グアガム、グアガム、ジェランガム、ローカストビーンガムなどのガム質、デキストラン、カルボキシメチルデキストランナトリウム、デキストリン、ペクチン、デンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、アルギン酸ナトリウム、変性ポテトスターチ、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、(ベヘン酸/エイコンサン二酸)グリセリルなどが好ましい。また、これらの中から、単独でまたは適宜2種以上を組み合わせて用いることができる。
粘度調整剤を含有する場合の含有量は、原液中0.05〜5質量%であることが好ましく、さらには0.1〜3質量%であることが好ましい。粘度調整剤の含有量が0.05質量%よりも少ない場合は、粘度調整剤を含有する効果が得られにくい傾向がある。また、5質量%よりも多い場合は、べたつきやすくなる傾向がある。
粉体としては、例えば、タルク、カオリン、雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、セラミックパウダー、炭粉末、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、シリコーンパウダー、ポリエチレンパウダーなどが好ましい。また、これらの中から、単独でまたは適宜2種以上を組み合わせて用いることができる。
粉体を含有する場合の含有量は、原液中0.05〜10質量%であることが好ましく、さらには0.1〜5質量%であることが好ましい。粉体の含有量が0.05質量%よりも少ない場合は、粉体を含有する効果が得られにくい傾向がある。また、10質量%よりも多い場合は、エアゾール容器内の吐出通路内で目詰まりを起こしやすい傾向がある。
原液は、油性基材及び界面活性剤に、必要に応じて有効成分などを添加して混合し、溶解または分散させることにより調製することができる。
原液の含有量は、発泡性エアゾール組成物中85〜99質量%であることが好ましく、さらには90〜98質量%であることが好ましい。原液の含有量が85質量%よりも少ない場合は、泡が粗くなりやすく泡質が低下しやすくなる傾向がある。また、含有量が99質量%よりも多い場合は吐出物が発泡しにくくなる傾向がある。
本発明で用いられる液化ガスは、25℃においてエアゾール容器内では液化した液体と気化ガスとからなり、エアゾール容器から外部に吐出されると液体の液化ガスが気化して原液を発泡させ、泡の内部に気体を含有してフォームを形成する、さらに泡の保持性を向上させるなどの目的で用いられる。
液化ガスとしては、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタンおよびこれらの混合物である液化石油ガス、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン、トランス−2,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エンなどのハイドロフルオロオレフィン、ジメチルエーテル、およびこれらの混合物などが好ましい。なかでも、少ない含有量で発泡性を向上させることができる点から25℃における蒸気圧が0.5MPa以上である液化ガスを用いることが好ましく、特にプロパンを含有することが好ましい。
液化ガスは、発泡性エアゾール組成物中に0.05〜8質量%封入されることが好ましく、そして0.07〜7質量%封入されることがさらに好ましく、0.1〜5質量%封入されることが最も好ましい。液化ガスが発泡性エアゾール組成物中に0.05質量%よりも少ない量しか封入されない場合は、吐出物がフォームを形成しにくく、フォームを形成したとしてもすぐに液状化する傾向がある。また、発泡性エアゾール組成物中に8質量%よりも多く封入される場合は圧縮ガスを充填できる量が少なくなる。さらに、吐出物が引火しやすく火気に対する安全性が低くなる傾向がある。なお、これらの含有量は気相及び液相中の液化ガスの総和である。
原液と液化ガスを充填したときのエアゾール容器内の圧力(原液に液化ガスの一部が存する液化ガス混合物の25℃における蒸気圧)が0.3MPa以下であることが好ましく、さらには0.25MPa以下であることが好ましい。液化ガス混合物の25℃における蒸気圧を0.3MPa以下とすることで、圧縮ガスの含有量を多くすることができ、前述の圧縮ガスの効果が効率的に得ることができる。
本発明で用いられる圧縮ガスは、エアゾール容器内では一部が原液および液化ガスの液体に溶解しており残りが気相に存在し、吐出物を発泡させるなどの目的で用いられる。
圧縮ガスとしては、例えば、二酸化炭素ガス、亜酸化窒素などの溶解性圧縮ガスや窒素ガス、酸素ガス、圧縮空気などの難溶解性圧縮ガスおよびこれらの混合物などが好ましい。なかでも、原液および液化ガスに溶解し効率よく吐出物を発泡させることができる点から溶解性圧縮ガスを用いることが好ましい。さらに、溶解性圧縮ガスとして二酸化炭素ガスを用いることにより、血行促進効果、クレンジング効果、マッサージ効果などを得ることができ、溶解性圧縮ガスとして亜酸化窒素ガスを用いることにより、発泡性が向上し、キメの細かい泡を得ることができる。
圧縮ガスは、発泡性エアゾール組成物中に0.1〜7質量%封入されることが好ましく、そして0.3〜5質量%封入されることが好ましく、1.0〜4質量%封入されることが最も好ましい。圧縮ガスが発泡性エアゾール組成物中に0.1質量%よりも少ない量しか封入されない場合は、吐出物がフォームを形成しにくい傾向があり、さらに、吐出物が引火しやすく可燃性が高くなる傾向がある。また、発泡性エアゾール組成物中に7質量%よりも多く封入される場合は発泡性エアゾール組成物の蒸気圧が35℃で0.8MPaを超える傾向があり、高圧ガス保安法に違反する可能性がある。なお、これらの含有量は気相及び液相中の圧縮ガスの総和である。
本発明の発泡性エアゾール組成物において、圧縮ガスが、原液および液化ガスに溶解して平衡状態にあるときの圧力が、25℃において0.3〜0.7MPaであることが好ましく、さらには0.4〜0.65MPaであることが好ましい。当該圧力が、0.3MPaよりも低い場合、吐出通路を通過する流速が遅くなり、吐出通路に導入される周囲の気体が少なくなるため発泡性が不十分になる傾向がある。また、0.7MPaよりも高い場合、35℃における圧力が0.8MPaを超えてしまう傾向がある。
本発明の発泡性エアゾール組成物では、前記液相中における圧縮ガスの濃度が、25℃における飽和状態において7,000〜30,000ppmであることが好ましく、8,000〜28,000ppmであることがさらに好ましく、10,000〜26,000であることが最も好ましい。前記圧縮ガスの濃度が7,000ppmよりも少ない場合は発泡性が弱く、圧縮ガスを配合する効果が得られにくくなる傾向がある。また、30,000ppmよりも多い場合は発泡するが消泡が速くなる傾向がある。なお、エアゾール製品は高圧ガス保安法により、35℃で蒸気圧が0.8MPa未満にしなければならないため、エアゾール容器内の圧力(気相における液化ガスと圧縮ガス等の圧力の総和)は35℃で0.8MPa未満とすることが好ましい。
前記液相中における圧縮ガスの濃度の算出方法について説明する。例えば、原液および液化ガスを充填したエアゾール容器内の25℃での圧力を測定する(P)。次いで圧縮ガスを充填して原液と液化ガスに溶解させて平衡状態とし、25℃での圧力(P)から圧縮ガスの分圧Pを求める。
P=P−P
なお、充填された圧縮ガスの充填量(質量)をAallとする。
そして、圧縮ガスの分子量をM、エアゾール容器中の気相の容量をV、気体定数をR、温度をTとし、(I)式により平衡状態の気相中の圧縮ガスAの質量を算出する。
P・V=A/M・R・T…(I)
次に、(I)式より算出したAを用いて(II)式により前記液相における圧縮ガスの質量Aを算出する。
=Aall−A … (II)
そして、前記液相の充填量(質量)をWとすると、前記液相中に溶解した圧縮ガスの濃度X(ppm)は(III)式により求めることができる。
X(ppm)=(A/W)×10 … (III)
なお、前記液相中に水を含有する場合、単に水に溶存する圧縮ガスだけでなく、水との反応で生成した圧縮ガスのイオン種も含めて圧縮ガスの濃度として算出される。また、前記液相中における圧縮ガスの濃度について、圧縮ガスが例えば二酸化炭素ガスのときには、各種市販の測定器具を用いて溶存する二酸化炭素ガスを測定しても良い。
発泡性エアゾール組成物として封入された液化ガスと圧縮ガスとの質量比は、液化ガス/圧縮ガス=1/99〜75/25であることが好ましく、2/98〜70/30であることがさらに好ましい。封入される液化ガスと圧縮ガスとの質量比が75/25よりも小さくなる場合は、圧縮ガスを配合する効果が得られにくく、不燃性も低くなる傾向がある。また、封入される液化ガスと圧縮ガスとの質量比が1/99よりも多くなる場合は液化ガスを配合する効果が得られず、吐出物の発泡性が悪くなる傾向がある。
本発明のエアゾール製品は、油性基材と界面活性剤を含んだ原液を耐圧容器に充填し、液化ガスをアンダーカップ充填した後、耐圧容器にエアゾールバルブを固着して密封し、エアゾール容器とし、前記エアゾール容器に圧縮ガスをエアゾールバルブのステムより充填することにより製造することができる。なお、油性基材と界面活性剤を含んだ原液を耐圧容器に充填し、耐圧容器にエアゾールバルブを固着して密封しエアゾール容器とした後に、前記エアゾール容器に液化ガスをエアゾールバルブのステムより充填し、次いで、圧縮ガスをエアゾールバルブのステムより充填することにより製造することもできる。
図1に示すように、エアゾールバルブAとしては、耐圧容器(図示しない)本体の開口部に取り付けられるマウンティングカップ1と、マウンティングカップ1の中央内部に支持されるバルブ機構からなるものを用いることができる。バルブ機構は、開口部の外周部分が前記マウンティングカップ1の中央内部に支持される有底筒状のハウジング2を有し、ハウジング2には発泡性エアゾール組成物をハウジング2内部に導入する液体導入孔21が穿設され、ハウジング2内部には耐圧容器の内外を連通するステム孔3を有するステム4と、ステム孔3の周囲に取り付けられるステムラバー5、およびステム4とステムラバー5とを上方方向へ付勢するスプリング6とを有し、未使用時はスプリング6によりステム4とステムラバー5とが上方へ付勢され、ステム孔3がステムラバー5によってシールされている。そして、ステム4の上部に嵌合して吐出ボタン7が設けられている。さらに、吐出ボタン7には、発泡性エアゾール組成物を吐出する吐出部材として吐出ノズル8が設けられ、液体導入孔21、ステム孔3から続く吐出通路の終端に吐出孔81が発泡性エアゾール組成物を外部へ吐出可能なように吐出ノズル8に円形に穿孔されている。そして、発泡性エアゾール組成物を外部へ吐出するときには、吐出ノズル8の外周側に穿孔された気体導入孔82から発泡性エアゾール組成物を吐出する勢いで周囲の気体を吐出通路内に導入し、吐出通路内で発泡性エアゾール組成物と導入した気体とが混合して吐出されるので、吐出された発泡性エアゾール組成物は、液化ガスと圧縮ガスとを含有する噴射剤だけでなく空気も包含して泡質のよいフォームを形成することができるとともに、引火性を低くすることができ、さらには、揮発性有機化合物(VOC)の排出量を削減することができる。
また、図2は別の実施例を示しており、エアゾールバルブAにおいて基本的な構成は図1に示した実施例と共通するが、発泡性エアゾール組成物を吐出する吐出ノズル8には周囲の気体を吐出通路内に導入する孔は設けられておらず、ハウジング2に気体導入孔22が穿設されている。このため、気体導入孔22からエアゾール容器内部の気体を吐出通路内に導入して泡質のよいフォームを形成することができる。
本発明のエアゾール製品は、クレンジング剤、ヘアートリートメント剤、保湿剤などの人体用製品に好適に用いることができる。また潤滑剤、洗浄剤などの家庭用品にも用いることができる。
つぎに、本発明の発泡性エアゾール組成物を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1〜16、比較例1〜6>
表1に示すように、油性基材として、オリーブ油(クローダジャパン社製「クロピュアOL」)、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(クローダジャパン社製「クロダモルGTCC−LQ」)、流動パラフィン(カネダ社製「ハイコールK−230」)を、界面活性剤として、モノラウリン酸ジグリセリル(太陽化学社製「サンソフトQ−12D−C」)、モノオレイン酸ジグリセリル(太陽化学社製「サンソフトQ−17D−C」)、カプリン酸ヘキサグリセリル(太陽化学社製「サンソフトQ−81B」)を用いて各原液を調製した。そして、得られた原液をアルミニウム製の耐圧容器に、表2に示すように所定割合で充填し、その後に耐圧容器にエアゾールバルブを固着する。また、エアゾールバルブを固着する際に、耐圧容器内の空気をバキュームして大気圧(0MPa(ゲージ圧))から−0.06MPa(ゲージ圧)まで減圧した。次いで、エアゾールバルブから液化ガス、圧縮ガスの少なくとも一方を充填および混合し、発泡性エアゾール組成物を作製し、吐出部材等を取り付けることで、エアゾール製品を製造した。発泡性エアゾール組成物における各種配合量、配合割合、さらに、混合した液化ガスと圧縮ガスの比率、液相中における圧縮ガスの濃度を表2に示す。
Figure 0006094854
Figure 0006094854
そして、得られたエアゾール製品について、吐出されたフォームの物性を、フォームの状態、フォームの保持性、フォームの不燃性について評価した。また、フォームの状態、フォームの保持性については、図1に示す吐出ノズル8を用いて気体導入孔82を有する場合と、気体導入孔82を有さない場合とを評価した。評価方法を下記に示す。
<評価方法>
(i)フォーム状態
発泡性エアゾール組成物が吐出された後に形成されたフォームについて、角が立つキメの細かい泡を形成した状態を○、粗い泡を形成した状態を△、フォームを形成せずに液状で吐出された状態を×、吐出直後に飛散した状態を××との基準で、フォームの状態を評価し、○、△の評価結果を好ましい例とした。
(ii)フォーム保持状態
発泡性エアゾール組成物が吐出された後に形成されたフォームについて、30秒以上泡の状態として維持したものを○、15秒以上30秒未満泡の状態として維持したものを△、15秒未満で泡が消失し液状となったものを×との基準で、フォームの保持状態を評価し、○、△の評価結果を好ましい例とした。
(iii)不燃性
発泡性エアゾール組成物が吐出された後に形成されたフォームについて、フォームに火をつけたが着火しなかったものを◎、一瞬着火したがすぐに消火したものを○、着火したが火炎の高さが5cm未満であったものを△、着火し火炎の高さが5cm以上であったものを×との基準で、フォーム不燃性を評価し、◎、○、△の評価結果を好ましい例とした。
前記評価方法で実施例1〜16、比較例1〜6で得られた発泡性エアゾール組成物を用いて、吐出されたフォームの評価を行った。なお、すべてに評価項目において、△以上の評価結果を有するものが好ましい例である。各評価結果を表3に示す。
Figure 0006094854
表3に示された結果から、噴射剤として少量の液化ガスと圧縮ガスを含有することで、油性基材を多く配合した原液でも泡質のよいフォームを形成することができ、圧縮ガスを高濃度に配合でき、さらに引火性が低くすることができ、揮発性有機化合物(VOC)の排出量を削減できることが分かった。さらに、エアゾール容器の吐出通路の一部に、吐出通路へ気体を導入する気体導入孔が吐出ノズルなどに設けられていると、吐出されたフォームの状態が改善することが分かった。
以下、本発明に係るエアゾール組成物を用いた各種商品の処方例を示す。
<処方例1 クレンジング剤>
下記の原液を73gアルミニウム製の耐圧容器に充填し、バルブを取り付け、バルブから液化石油ガス(プロパン)を1g充填した。次いでバルブから炭酸ガスを2.0g充填し、容器を振って炭酸ガスを原液と液化石油ガスに溶解させた。

原液
米サラダ油 62.9
ホホバ油 2.0
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 15.0
モノラウリン酸ジグリセリル 2.0
トリオレイン酸ペンタグリセリル(*1) 2.0
POEラウリルエーテル(*2) 1.0
1.3−ブチレングリコール 5.0
水 10.0
香料 0.1
100.0(質量%)
*1:サンソフトA−173E(商品名)、太陽化学株式会社製
*2:NIKKOL BL−21(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製
なお、上記クレンジング剤において、上記評価方法であるフォーム状態、フォーム保持状態、不燃性について評価したところ、いずれの評価方法においても好ましい結果であった。
<処方例2 ヘアートリートメント剤>
下記の原液を70gアルミニウム製の耐圧容器に充填し、バルブを取り付け、バルブから液化石油ガス(プロパン)を2g充填した。次いでバルブから炭酸ガスを1.5g充填し、容器を振って炭酸ガスを原液と液化石油ガスに溶解させた。

原液
オリーブ油 84.9
メチルポリシロキサン(*3) 2.0
プロピレングリコール 3.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(*4) 1.0
モノラウリン酸ジグリセリル 3.0
モノオレイン酸ジグリセリル 3.0
精製水 3.0
香料 0.1
100.0(質量%)
*3:BY22−029(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社製
*4:CA―2450(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製
なお、上記ヘアートリートメント剤において、上記評価方法であるフォーム状態、フォーム保持状態、不燃性について評価したところ、いずれの評価方法においても好ましい結果であった。
<処方例3 ヘアートリートメント剤>
下記の原液を73gアルミニウム製の耐圧容器に充填し、バルブを取り付け、バルブから液化石油ガス(ノルマルブタン、イソブタンおよびプロパンの混合物:25℃での蒸気圧が0.5MPa)を1g充填した。次いでバルブから炭酸ガスを2.0g充填し、容器を振って炭酸ガスを原液と液化石油ガスに溶解させた。

原液
オリーブ油 29.9
マカデミアナッツ油 15.0
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 35.0
トリイソステアリン酸グリセリル(*5) 10.0
プロピレングリコール 3.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(*4) 1.0
モノラウリン酸ジグリセリル 3.0
モノオレイン酸ジグリセリル 3.0
香料 0.1
100.0(質量%)
*5:TISG(商品名)、高級アルコール工業株式会社製
なお、上記ヘアートリートメント剤において、上記評価方法であるフォーム状態、フォーム保持状態、不燃性について評価したところ、いずれの評価方法においても好ましい結果であった。
<処方例4 潤滑剤>
下記の原液を73gアルミニウム製の耐圧容器に充填し、バルブを取り付け、バルブから液化石油ガス(プロパン)を1g充填した。次いでバルブから炭酸ガスを2.0g充填し、容器を振って炭酸ガスを原液と液化石油ガスに溶解させた。

原液
流動パラフィン(*6) 39.0
イソヘキサン 15.0
ミリスチン酸イソプロピル(*7) 35.0
(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル(*8) 1.0
モノラウリン酸ジグリセリル 5.0
モノオレイン酸ジグリセリル 5.0
100.0(質量%)
*6:ハイコールK−230(商品名)、カネダ株式会社
*7:IPM(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製
*8:ノムコート HK−G(商品名)、日清オイリオグループ株式会社製
なお、上記潤滑剤において、上記評価方法であるフォーム状態、フォーム保持状態、不燃性について評価したところ、いずれの評価方法においても好ましい結果であった。
A・・・吐出部材
1・・・マウンティングカップ
2・・・ハウジング
21・・液体導入孔
23・・気体導入孔
3・・・ステム孔
4・・・ステム
5・・・ステムラバー
6・・・スプリング
7・・・吐出ボタン
8・・・吐出ノズル
81・・吐出孔
82・・気体導入孔

Claims (5)

  1. 油性基材と界面活性剤とを含有する原液と、
    液化ガスと溶解性圧縮ガスとを含有する噴射剤と、を具備する発泡性エアゾール組成物 であって、
    前記油性基材が前記原液中に50〜99質量%含有され、
    前記液化ガスが発泡性エアゾール組成物中に0.1〜5質量%封入され、
    前記発泡性エアゾール組成物の液相中に飽和溶解した前記溶解性圧縮ガスの濃度が、2 5℃において7,000〜30,000ppmであることを特徴とする発泡性エアゾー ル組成物。
  2. 封入された前記液化ガスと前記溶解性圧縮ガスとの質量比が、前記液化ガス/前記溶解 性圧縮ガス=1/99〜75/25であることを特徴とする請求項1に記載の発泡性エ アゾール組成物。
  3. 前記液化ガスが、25℃における蒸気圧が0.5MPa以上である液化石油ガスである ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発泡性エアゾール組成物。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の発泡性エアゾール組成物を、前記発泡性エア ゾール組成物を吐出する吐出部材を具備するエアゾール容器に充填した発泡性エアゾー ル製品であって、
    前記エアゾール容器の吐出通路の一部に、前記吐出通路へ気体を導入する気体導入孔を 設けられていることを特徴とする発泡性エアゾール製品。
  5. 前記気体導入孔が前記吐出部材に設けられており、吐出される請求項1から請求項3 のいずれかに記載の発泡性エアゾール組成物の流れにより周囲の空気が前記気体導入孔 を通じて吐出通路内に導入されることを特徴とする請求項に記載のエアゾール製品。
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