JP2014169235A - 発泡性エアゾール組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、油性基剤および/または粉体を多く含有する場合であっても、泡質に優れ、塗り伸ばしやすく、粉体を均一に塗布することに優れたフォームを形成する発泡性エアゾール組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】油性基剤および親油性界面活性剤を含有する油性成分、水および親水性界面活性剤を含有する水性成分ならびに粉体を含有する原液、ならびに発泡剤を含有する発泡性エアゾール組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡性エアゾール組成物に関する。さらに詳しくは、泡質に優れ、塗布面での塗り伸ばしやすさに優れたフォームを形成する発泡性エアゾール組成物に関する。
従来、皮膚などに塗布して使用する洗顔料、基礎化粧料、メークアップ化粧料などは、本来の効果(洗浄力、保湿力、メークアップ力等)が優れることに加え、塗布時の質感、塗り伸ばしやすさ、成分の均一性などの使用感においても優れることが求められる。しかしながら、本来の効果を発揮するためなどに油性基剤や粉体を多く含有する場合は、使用感が悪化するという問題がある。
例えば、特許文献1には(a)色材、(b)高級アルコール、(c)液状油分、(d)水および/または多価アルコール、(e)界面活性剤、(f)被膜形成剤、ならびに(g)噴射剤より構成されることを特徴とするメークアップ化粧料(エアゾール組成物)が開示されている。しかしながら、特許文献1記載のメークアップ化粧料は界面活性剤を含有するものの、発泡性が悪い、塗布面で液だれしやすい、さらに、塗り伸ばす際にも液だれが起こりやすいなど、使用感に問題がある。
また、特許文献2には、油性原液として油性物質および親油性界面活性剤を含有し、水性原液としてN−長鎖アシルグルタミン酸を含有し、粉体として金属酸化物粉末を含有する水中油型粉末分散乳化組成物が開示されている。しかしながら、特許文献2記載の水中油型粉末分散乳化組成物は液状またはクリーム状の組成物であるため、塗布面に塗り広げる際に、組成物中の粉末を均一に塗り広げることが困難であるという問題がある。
特公平7−47528号公報 特開昭61−271027号公報
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、油性基剤および/または粉体を多く含有する場合であっても、泡質に優れ、塗り伸ばしやすく、粉体を均一に塗布することに優れたフォームを形成する発泡性エアゾール組成物を提供することを目的とする。
本発明の発泡性エアゾール組成物は、油性基剤および親油性界面活性剤を含有する油性成分、水および親水性界面活性剤を含有する水性成分ならびに粉体を含有する原液、ならびに発泡剤を含有することを特徴とする。
前記油性基剤を原液中に30〜70質量%含有することが好ましい。
前記油性基剤が、エステル油および/または油脂を含有することが好ましい。
前記親油性界面活性剤が、HLBが1.5〜11のグリセリン脂肪酸エステルを含有することが好ましい。
前記親水性界面活性剤が、アニオン性界面活性剤を含有することが好ましい。
前記粉体を原液中に5〜30質量%含有することが好ましい。
前記水性成分中に水溶性高分子を含有することが好ましい。
本発明は、油性基剤および親油性界面活性剤を含有する油性成分、水および親水性界面活性剤を含有する水性成分ならびに粉体を含有する原液、ならびに発泡剤を含有する発泡性エアゾール組成物であるため、油性基剤および/または粉体を多く含有する場合であっても、泡質に優れ、塗り伸ばしやすく、粉体を均一に塗布することに優れたフォームを形成する発泡性エアゾール組成物を提供することができる。
油性基剤を原液中に30〜70質量%含有することにより、粉体の分散性および粉体の塗布面への付着性を向上することができる。
油性基剤として、エステル油および/または油脂を含有する油性基剤を使用することにより、発泡性に優れ、皮膚になじみやすいフォームを形成することができる。
親油性界面活性剤として、HLBが1.5〜11のグリセリン脂肪酸エステルを含有する親油性界面活性剤を使用することにより、油性成分と水性成分との乳化しやすさ、および原液と発泡剤との乳化しやすさを向上することができる。
親水性界面活性剤として、アニオン性界面活性剤を含有する親水性界面活性剤を使用することにより、吐出時の発泡性やフォームの安定性を向上することができる。
粉体を原液中に5〜30質量%含有することにより、粉体を均一に塗布しやすくなる。
さらに、水性成分中に水溶性高分子を含有することにより、水性成分と油性成分とが安定した乳化状態を維持できるため分離しにくく、均一な組成で、泡質の良い泡を吐出することができる。
本発明の発泡性エアゾール組成物は、油性基剤および親油性界面活性剤を含有する油性成分、水および親水性界面活性剤を含有する水性成分ならびに粉体を含有する原液、ならびに発泡剤を含有することを特徴とする。
前記油性成分は、油性基剤および親油性界面活性剤を含有する。
前記油性基剤は、皮膚に潤いや艶を与える、クレンジング効果を向上させる、粉体を分散しやすくする、粉体の塗布面への付着性を向上させる、などを目的として含有する。
油性基剤としては、エステル油、油脂、炭化水素油、シリコーンオイル、高級脂肪酸、高級アルコール、ロウなどが挙げられる。
前記エステル油としては、例えば、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸オクチル、オレイン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソオクタン酸セチル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリ2−エチルへキサン酸トリメチロールプロパン、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、クエン酸トリエチル、コハク酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、コハク酸ジエトキシエチルなどが挙げられる。
前記油脂としては、例えば、オリーブ油、ホホバ油、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、麦芽油、ヤシ油、パーム油、米サラダ油などが挙げられる。
前記炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、イソパラフィン、ノルマルヘキサン、イソヘキサンなどが挙げられる。
前記シリコーンオイルとしては、例えば、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルポリシクロシロキサンなどが挙げられる。
前記高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸などが挙げられる。
前記高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコールなどの直鎖アルコール、ラノリンアルコール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オクチルドデカノールなどの分枝鎖アルコールなどが挙げられる。
前記ロウとしては、例えば、ミツロウ、ラノリン、カンデリラロウ、カルナウバロウなどが挙げられる。
これらの油性基剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特にエステル油および/または油脂を含有する場合は、発泡性に優れ、皮膚になじみやすいフォームを形成しやすい点から好ましい。
前記油性基剤の含有量は原液中30〜70質量%であることが好ましく、35〜65質量%であることがより好ましい。油性基剤の含有量が30質量%未満の場合は油性基剤を含有することによる効果が得られにくくなる傾向がある。また、70質量%よりも多い場合は発泡性が悪くなる傾向がある。
前記親油性界面活性剤は、油性成分と水性成分とを乳化させる、吐出物を発泡させるなどを目的として含有する。
親油性界面活性剤としては、HLBが1.5〜11の親油性界面活性剤が、乳化安定性に優れるという点から好ましく、HLBが3.0〜10の親油性界面活性剤がより好ましい。
HLBが1.5〜11の親油性界面活性剤としては、例えば、グリセリルモノステアレート(1.5、3.0、4.0、7.0、10.0(自己乳化型も含む))、グリセリルモノミリステート(3.5)などのモノグリセリン脂肪酸エステル;ジグリセリルモノステアレート(5.0、7.0)、ジグリセリルモノオレエート(5.5、7.0)、ジグリセリルモノイソステアレート(5.5)、ジグリセリンモノラウレート(8.5)、ジグリセリンモノカプリレート(9.5)などのジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリセリルモノオレエート(10.0)、トリグリセリルモノステアレート(10.0)などのトリグリセリン脂肪酸エステル、テトラグリセリルモノステアレート(6.0)、テトラグリセリルモノオレエート(6.0)などのテトラグリセリン脂肪酸エステル、ペンタグリセリルトリオレート(7.0)、ペンタグリセリルトリステアレート(7.0)、ペンタグリセリルヘキサステアレート(4.0)、ペンタグリセリルトリミリステート(8.0)、ペンタグリセリルトリオレエート(7.0)などのペンタグリセリン脂肪酸エステル、ヘキサグリセリルトリステアレート(2.5)、ヘキサグリセリルモノオレート(10.5)などのヘキサグリセリン脂肪酸エステル、およびデカグリセリルジイソステアレート(10.0)、デカグリセリルジオレエート(10.0)、デカグリセリルトリステアレート(7.5)、デカグリセリルトリオレエート(7.0)、デカグリセリルペンタステアレート(2.5)などのデカグリセリン脂肪酸エステルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル;POE(5)グリセリルモノステアレート(9.5)などのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ソルビタンモノラウレート(8.6)、ソルビタンモノパルミテート(6.7)、ソルビタンモノステアレート(4.7)、ソルビタンセスキステアレート(4.2)、ソルビタンモノオレエート(4.3)、ソルビタンセスキオレエート(3.7)、ソルビタントリオレエート(1.7)などのソルビタン脂肪酸エステル;POE(6)ソルビタンモノステアレート(9.5)、POE(6)ソルビタンモノオレエート(10.0)、POE(20)ソルビタントリオレエート(11.0)、POE(20)ソルビタントリステアレート(10.5)などのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;POE(6)ソルビットテトラオレエート(8.5)などのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;POE(10)ベヘニルエーテル(10.0)、POE(2)オレイルエーテル(7.5)、POE(2)セチルエーテル(8.0)、POE(2)ラウリルエーテル(9.5)、POE(7)オレイルエーテル(10.5)などのポリオキシエチレンアルキルエーテル;ラウリルグルコシド(7.7)などのアルキルグルコシド;ラウリルジメチルアミンオキシド液(6.1)などのアルキルジメチルアミンオキシド液などのノニオン性界面活性剤が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、モノグリセリン脂肪酸エステルまたはポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれるHLBが1.5〜11のグリセリン脂肪酸エステルを含有することが、吐出物の発泡性において優れるという点から好ましい。
親油性界面活性剤の含有量は原液中0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜8質量%であることがより好ましい。親油性界面活性剤の含有量が0.1質量%未満の場合は親油性界面活性剤を含有することによる効果が得られにくくなる傾向がある。また、10質量%よりも多い場合はべたつきやすくなり使用感が悪くなる傾向がある。
また、前記油性基剤と親油性界面活性剤との含有量比(油性基剤/親油性界面活性剤)は、97/3〜70/30(質量比)であることが好ましく、95/5〜75/25であることがより好ましい。含有量比が97/3を超える場合、すなわち親油性界面活性の含有量比が小さい場合は、乳化しにくくなり、さらに吐出物の発泡性が悪くなる傾向がある。また、含有量比が70/30未満の場合、すなわち油性基剤の含有量比が小さい場合は、後述する粉体の分散性および付着性が悪くなる傾向がある。
前記油性成分の含有量は原液中32〜75質量%であることが好ましく、37〜70質量%であることがより好ましい。油性成分の含有量が32質量%未満の場合は粉体が分散しにくく、さらに塗布面に付着しにくい傾向がある。また、75質量%よりも多い場合は吐出物の発泡性が悪くなる傾向がある。
前記水性成分は、水および親水性界面活性剤を含有する。
前記水は、水性成分の溶媒として用いられ、例えば、精製水、イオン交換水などが挙げられる。
水の含有量は原液中10〜50質量%であることが好ましく、15〜45質量%であることがより好ましい。水の含有量が10質量%未満の場合は吐出物の発泡性が悪くなる傾向がある。また、50質量%よりも多い場合は粉体の分散性が悪くなる、油性成分と水性成分の乳化状態が安定せずに分離し易くなる、粉体を均一に塗布しにくくなる傾向がある。
前記親水性界面活性剤は、油性成分と水性成分を乳化しやすくする、吐出物を発泡させる、吐出したフォームの安定性を向上させるなどを目的として含有する。
親水性界面活性剤としては、HLBが12以上のノニオン性界面活性剤や、親水性のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
HLBが12以上のノニオン性界面活性剤としては、例えば、POE(20)ソルビタンモノラウレート(16.9)、POE(20)ソルビタンモノステアレート(14.9)、POE(20)ソルビタンモノパルミテート(15.9)、POE(20)ソルビタンモノイソステアレート(15.0)、POE(20)ソルビタンモノオレエート(15.0)などのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;デカグリセリルモノステアレート(12.0〜15.0)、デカグリセリルモノイソステアレート(12.0)、デカグリセリルモノラウレート(15.5)、デカグリセリルモノミリステート(14.0)、デカグリセリルモノオレエート(12.0)などのデカグリセリン脂肪酸エステル、ヘキサグリセリルモノラウレート(14.5)などのヘキサグリセリン脂肪酸エステルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル;POE(15)グリセリルモノステアレート(13.5)、POE(15)グリセリルモノオレエート(14.5)などのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;POE(6)ソルビットモノラウレート(15.5)、POE(60)ソルビットテトラステアレート(13.0)、POE(40)ソルビットテトラオレエート(12.5)、POE(60)ソルビットテトラオレエート(14.0)などのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;POE(5)ラノリンアルコール(12.5)、POE(10)ラノリンアルコール(15.5)、POE(20)ラノリンアルコール(16.0)、POE(40)ラノリンアルコール(17.0)などのポリオキシエチレンラノリンアルコール;POE(40)硬化ヒマシ油(12.5)、POE(60)硬化ヒマシ油(14.0)、POE(100)硬化ヒマシ油(16.5)などのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;POE(9)ラウリルエーテル(14.5)、POE(21)ラウリルエーテル(19.0)、POE(15)セチルエーテル(15.5)、POE(30)セチルエーテル(19.5)、POE(20)ステアリルエーテル(18.0)、POE(10)オレイルエーテル(14.5)、POE(20)オレイルエーテル(17.0)、POE(20)ベヘニルエーテル(16.5)などのポリオキシエチレンアルキルエーテル;POE(20)POP(4)セチルエーテル(16.5)、POE(20)POP(8)セチルエーテル(12.5)、POE(30)POP(6)デシルテトラデシルエーテル(12.0)などのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル;POE(15)ステアリン酸アミド(18.0)などのポリオキシエチレン脂肪酸アミド;PEG(10EO)モノラウレート(12.5)、PEG(25EO)モノステアレート(15.0)などのポリエチレングリコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。
親水性のアニオン性界面活性剤としては、例えば、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸カリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸カリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウム、などのN−アシルグルタミン酸塩;N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウムなどのN−アシルグリシン塩;N−ヤシ油脂肪酸アシル−DL−アラニントリエタノールアミンなどのN−アシルアラニン塩;ラウロイルメチルアラニンナトリウムなどのアシルアラニン塩などのアミノ酸系界面活性剤;ラウリルリン酸カリウム、ラウリルリン酸ナトリウムなどのアルキルリン酸塩;POEラウリルエーテルリン酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩;ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩;POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEアルキルエーテル硫酸ナトリウム、POEアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミンなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;POEラウリルエーテル酢酸カリウム、POEラウリルエーテル酢酸ナトリウム、POEトリデシルエーテル酢酸カリウム、POEトリデシルエーテル酢酸ナトリウムなどのアルキルエーテルカルボン酸塩;ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩などが挙げられる。
親水性のカチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウムなどのアルキルアンモニウム塩;ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミンなどのポリオキシエチレンアルキルアミン;アルキルベンジルアンモニウム塩;ステアリルアミンアセテートなどが挙げられる。
親水性の両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(ラウリルベタイン)、ステアリルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタインなどのアルキルベタイン;ヤシ酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(コカミドプロピルベタイン)、コカミドプロピルヒドロキシスルタインなどの脂肪酸アミドプロピルベタインなどのベタイン型;2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどのアルキルイミダゾール型;ラウリルジメチルアミンN−オキシド、オレイルジメチルアミンN−オキシドなどのアミンオキシド型などが挙げられる。
親水性のシリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(13.0)などが挙げられる。
これらの親水性界面活性剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。なかでも、アニオン性界面活性剤を含有することが、原液の乳化安定性および吐出物の発泡性において優れるという点から好ましく、アミノ酸系界面活性剤を含有することがより好ましい。
親水性界面活性剤の含有量は原液中0.1〜10質量%であることが好ましく、0.3〜7質量%であることがより好ましい。親水性界面活性剤の含有量が0.1質量%未満の場合は親水性界面活性剤を含有する効果が得られにくくなる傾向がある。また、10質量%よりも多い場合は塗布面に残りべたつきやすくなり使用感が悪くなる傾向がある。
また、前記水性成分の水と親水性界面活性剤との含有量比(質量比)は、99/1〜80/20(水/親水性界面活性剤)であることが好ましく、98/2〜85/15であることがより好ましい。含有量比が99/1を超える場合、すなわち親水性界面活性剤の含有量比が小さい場合は、乳化しにくくなり、さらに吐出物の発泡性が悪くなる傾向がある。また、含有量比が80/20未満の場合、すなわち水の含有量比が小さい場合は、発泡性が悪く、吐出したフォームの安定性も悪くなる傾向がある。
前記水性成分には、水および親水性界面活性剤以外に、水溶性高分子などを含有することができる。
水および親水性界面活性剤に加えて、水溶性高分子を水性成分中に含有することにより、乳化安定性を向上させ、油性成分と水性成分とが分離しにくくなり、吐出物の泡質も向上させることができる。
水溶性高分子としては、例えば、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、トウモロコシデンプン、コムギデンプンなどのデンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロースなどのセルロース系高分子、キサンタンガム、カラギーナン、アラビアゴム、トラガントゴム、カチオン化グアガム、グアガム、ジェランガム、ローカストビーンガムなどのガム質、デキストラン、カルボキシメチルデキストランナトリウム、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、変性ポテトスターチ、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでもデンプン、セルロース系高分子、ゼラチンが、原液の乳化安定性がよく、分離しにくいという点から好ましい。
水溶性高分子を含有する場合の含有量は原液中0.1〜5質量%であることが好ましく、0.3〜3質量%であることがより好ましい。水溶性高分子の含有量が0.1質量%未満の場合は水溶性高分子を含有することによる効果が得られにくくなる傾向がある。また、5質量%よりも多い場合は粘度が高くなりすぎて取り扱いにくくなる傾向、べたつきやすくなる傾向がある。
前記水性成分の含有量は原液中12〜55質量%であることが好ましく、17〜50質量%であることがより好ましい。水性成分の含有量が12質量%未満の場合は吐出物の発泡性が悪くなる傾向がある。また、55質量%よりも多い場合は粉体が凝集しやすく分散しにくい傾向がある。
前記粉体は、それ自体を有効成分として含有したり、他の有効成分を表面の細孔に担持させて効果を徐々に発揮させる担体、皮膚などの噴射対象に対する有効成分の付着性を向上させる補助剤、噴射対象をさらさらにして使用感を向上させたりする、などの目的で含有する。
粉体としては無機系の粉体や有機系の粉体が挙げられる。無機系の粉体としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄(黄色、赤、黒)、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、無水ケイ酸、タルク、マイカ、アルミナ、セリサイト、カオリン、雲母、ベントナイト、モンモリオナイト、無水ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、群青、ベンガラ、酸化クロムカーボンブラック、ゼオライトなどが挙げられる。有機系の粉体としては、ナイロンパウダー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体、コーンスターチなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
粉体の含有量は原液中5〜30質量%であることが好ましく、7〜25質量%であることがより好ましい。粉体の含有量が5質量%未満の場合は粉体を含有することによる効果が得られにくくなる傾向がある。また、30質量%よりも多い場合は吐出通路や吐出部材内で詰まりやすくなる傾向がある。
本発明に用いられる原液は、用途や目的などに応じて、有効成分、アルコール類などを含有することができる。
前記有効成分としては、例えば、天然香料、合成香料などの各種香料;l−メントール、カンフル、ハッカ油などの清涼剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、コラーゲン、ヒアルロン酸、カロニン酸、乳酸ナトリウム、dl−ピロリドンカルボン酸塩、ケラチン、カゼイン、レシチン、尿素などの保湿剤;レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸ナトリウム、dl−α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、ジベンゾイルチアミン、リボフラビンおよびこれらの混合物などのビタミン類;アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどの酸化防止剤;グリシン、アラニン、ロイシン、セリン、トリプトファン、システイン、メチオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニンなどのアミノ酸;パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン、パラクロルメタクレゾールなどの殺菌消毒剤;ローヤルゼリーエキス、シャクヤクエキス、ヘチマエキス、バラエキス、レモンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、セージエキス、茶エキス、海藻エキス、プラセンタエキス、シルク抽出液などの抽出液;酸化亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、タンニン酸、クエン酸、乳酸、ミョウバンなどの収斂剤;アラントイン、グリシルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、アズレンなどの抗炎症剤;クロロヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、フェノールスルホン酸アルミニウムなどの制汗成分;ラウリル酸メタクリレート、安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、緑茶エキスなどの消臭剤;ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、オキシベンゾン、ヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタンなどの紫外線吸収剤;酸化亜鉛、酸化チタン、オクチルトリメトキシシラン被覆酸化チタンなどの紫外線散乱剤;アルブチン、コウジ酸などの美白剤;銀などの抗菌成分などが挙げられる。なお、前記有効成分は溶解性に応じて、油性成分または水性成分に含有される。
前記有効成分を含有する場合の含有量は原液中0.05〜20質量%であることが好ましく、0.1〜15質量%であることがより好ましい。有効成分の含有量が0.05質量%未満の場合は有効成分の効果が得られにくくなる傾向がある。また、20質量%よりも多い場合は有効成分濃度が高くなりすぎ、有効成分によっては人体へ悪影響を及ぼす場合がある。
前記アルコール類は、使用感を向上させるという目的だけでなく、溶解しにくい有効成分を溶解するための溶媒となり、吐出物の発泡状態を調整するなどの目的で用いられる。
前記アルコール類としては、例えば、エタノール、イソプロパノールなどの1価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコールが挙げられる。
前記アルコール類を含有する場合の含有量は原液中0.1〜30質量%であることが好ましく、さらには0.5〜20質量%であることが好ましい。アルコール類の含有量が0.1質量%未満の場合はアルコール類を含有することによる効果が得られにくくなる傾向がある。また、含有量が30質量%よりも多い場合は吐出物が発泡しにくくなる傾向がある。
前記油性成分と水性成分との含有量比(質量比)は、85/15〜45/55(油性成分/水性成分)であることが好ましく、75/25〜50/50であることがより好ましい。含有量比が85/15を超える場合、すなわち水性成分の含有量比が小さい場合は、吐出物の発泡性が悪くなる傾向がある。また、含有量比が45/55未満の場合、すなわち油性成分の含有量比が小さい場合は、粉体が均一に分散しにくく、皮膚に均一に塗布しにくくなる傾向がある。
前記原液は、親油性界面活性剤を油性基剤に配合して油性成分を調製し、親水性界面活性剤を水に配合して水性成分を調製し、油性成分と水性成分を乳化させ、さらに粉体を添加して分散させることにより調製することができる。また前述の水溶性高分子、有効成分、アルコール類などは溶解性に応じて油性成分または水性成分に配合することができる。
前記原液の含有量は、エアゾール組成物中70〜99.9質量%であることが好ましく、75〜99.7質量%であることが好ましい。発泡剤として液化ガスを含有する場合の含有量は70〜98質量%がより好ましく、75〜97質量%がさらに好ましい。また、発泡剤として圧縮ガスを含有する場合の含有量は95〜99.9質量%がより好ましく、96〜99.7質量%がさらに好ましい。水性原液の含有量が下限値よりも少ない場合は泡が粗くなりやすく泡質が低下しやすくなる傾向がある。また、含有量が上限値よりも多い場合は吐出物が発泡しにくくなる傾向がある。
前記発泡剤としては、液化ガス、圧縮ガスおよびこれらの混合物が挙げられ、通常のエアゾール組成物が噴射剤として含有するものを使用することができる。発泡剤は耐圧容器内では、噴射剤として作用する。吐出後は、吐出された組成物中から発泡剤が揮発することで吐出物を発泡させる。粉体が分散している原液を発泡させることで、塗り伸ばしやすく、塗布面に粉体を均一に塗布することができる。
前記液化ガスとしては、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタンおよびこれらの混合物である液化石油ガス、ジメチルエーテル、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン、トランス−2,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エンなどのハイドロフルオロオレフィンおよびこれらの混合物などが挙げられる。
前記圧縮ガスとしては、例えば、炭酸ガス、亜酸化窒素ガスなどの溶解性圧縮ガス、窒素ガス、圧縮空気およびこれらの混合ガスなどが挙げられ、原液への溶解量が高く、発泡性に優れることから溶解性圧縮ガスを用いることが好ましい。
前記発泡剤の含有量は、エアゾール組成物中0.1〜30質量%であることが好ましく、0.3〜25質量%であることが好ましい。発泡剤の含有量が0.1質量%未満の場合は吐出物が発泡しにくくなる傾向、残量が多くなる傾向がある。また、30質量%を超える場合は吐出の勢いが強くなり飛び散りやすくなる傾向がある。
発泡剤として液化ガスを含有する場合の含有量は、エアゾール組成物中2〜30質量%であることが好ましく、3〜25質量%であることがより好ましい。液化ガスの含有量が1質量%未満の場合は吐出物が発泡しにくくなる傾向、残量が多くなる傾向がある。また、30質量%を超える場合は吐出の勢いが強くなり飛び散りやすくなる傾向がある。
また、発泡剤として圧縮ガスを含有する場合は、発泡性エアゾール組成物が充填された耐圧容器内の平衡圧力が25℃において0.3〜1.0MPaとなるように充填することが好ましく、0.4〜0.8MPaとなるように充填することがより好ましい。なお、含有量としては、エアゾール組成物中に0.1〜5質量%が好ましく、0.3〜4質量%がより好ましい。圧力が0.3MPaよりも低い場合は溶解量が少ないため発泡性が悪くなる傾向があり、さらに、内容物の残量が多くなる傾向がある。また、1.0MPaよりも高い場合は吐出時の勢いが強く、飛び散り易くなる傾向がある。
本発明の発泡性エアゾール組成物は、前記の油性成分と水性成分とを乳化させ、得られた乳化液に粉体を分散させた原液を耐圧容器に充填後、エアゾールバルブを固着して密閉し、エアゾールバルブから発泡剤を充填することにより調製することができる。また、粉体を油性成分または水性成分に分散させた後に他方の成分(水性成分または油性成分)と乳化させた原液を耐圧容器に充填してもよい。さらに、水性成分、油性成分および粉体をそれぞれ別々に耐圧容器に充填してもよい。なお、発泡剤は、バルブを固着する前にアンダーカップ充填により充填してもよい。
前記耐圧容器としては、本発明の効果を損なわないものである限り特に限定されない。例えば、アルミニウムなどの金属、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂を用いて、上端に開口部を有する有底筒状に成形したものを用いることができる。
本発明の発泡性エアゾール組成物は、油性成分中に親油性界面活性剤を含有し、水性成分中に親水性界面活性剤を含有することにより、油性成分と水性成分とが均一に乳化しやすくなり、油性基剤および/または粉体を多く含有する場合であっても、泡質に優れ、塗り伸ばしやすく、粉体を均一に塗布することに優れたフォームを形成することから、主に皮膚に塗布して使用するファンデーションなどのメークアップ化粧料、洗顔料、基礎化粧料などの人体用エアゾール製品に用いることが好ましい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
原液の調製
表1および2に示す処方に従って各原液を調製した。得られた各原液を用いて実施例および比較例の試験用エアゾール製品を製造した。
Figure 2014169235
*1:クロダモルGTCC(商品名)、クローダジャパン株式会社製
*2:クロピュアOL(商品名)、クローダジャパン株式会社製
*3:サンソフトQ−12D(商品名)、太陽化学株式会社製、HLB:8.5
*4:サンソフトA−173E(商品名)、太陽化学株式会社製、HLB:7.0
*5:アミソフトHS−11F(商品名)、味の素株式会社製
*6:プライオリーB−300D(商品名)、花王株式会社製
*7:Decaglyn 1−L(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製、HLB:15.5
*8:TL−10(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製、HLB:16.9
*9:BL−9EX(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製、HLB:14.5
*10:HCO−60(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製、HLB:14.0
*11:PBC−44(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製、HLB:12.5
*12:アンヒトール55AB(商品名)、花王株式会社製
*13:SYMPHOLIGHT WW−E(商品名)、日揮触媒化成株式会社製
*14:SYMPHOLIGHT YW−TE(商品名)、日揮触媒化成株式会社製
*15:SYMPHOLIGHT RW−TE(商品名)、日揮触媒化成株式会社製
*16:SYMPHOLIGHT BW−TE(商品名)、日揮触媒化成株式会社製
Figure 2014169235
*17:STRUCTURE XL(商品名)、アクゾノーベル株式会社製
*18:APH−250TS(商品名)、新田ゼラチン株式会社製
*19:HEC−SE850(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製
実施例1〜33ならびに比較例1および2
表3〜7に示す処方に従い、各原液(表1および2参照)をアルミニウム製エアゾール容器およびガラス製エアゾール容器(いずれも満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを取り付けた。そして、各表に示す量のLPG(25℃での蒸気圧が0.50MPa、ノルマルブタン、イソブタンおよびプロパンの混合物)または炭酸ガス(表中はCO2と記載する)をエアゾールバルブから充填し、各試験用エアゾール製品を製造した。炭酸ガスを充填したものについては充填後、炭酸ガスが原液に溶解し容器内の圧力が平衡になった際の圧力も示す。得られた試験用エアゾール製品について下記の評価を行った。結果を各表に示す。
(1)エアゾール組成物の安定性
各試験用エアゾール製品(ガラス製エアゾール容器)を25℃にて保存し、分離の有無を目視で確認し、下記の基準に基づき評価した。
◎ :1日以内に分離せず、析出物も発生しなかった。
○ :1時間〜24時間で分離したが、析出物は発生しなかった。
△ :1時間以内に分離したが、析出物は発生しなかった。
×1:すぐに分離したが、析出物は発生しなかった。
×2:すぐに分離し、析出物も発生した。
(2)粉体の分散性
25℃にて1箇月静置保存した各試験用エアゾール製品(ガラス製エアゾール容器)を、粉体がエアゾール組成物中に均一に分散するまで振とうし、振とう回数を下記の基準に基づき評価した。
○ :上下に1〜9回振とうすることで均一に分散した。
△ :上下に10〜19回振とうすることで均一に分散した。
× :上下に20回以上振とうすることで均一に分散した。
(3)泡質
各試験用エアゾール製品(アルミニウム製エアゾール容器)を25℃の恒温水槽中に30分間浸漬し、手のひらに1g吐出し、形成されたフォームの泡質を目視で確認し、下記の基準に基づき評価した。
○1:キメが細かく立体的に発泡した。
○2:クリーム状に発泡した。
△1:立体的に発泡したが粗い泡になった。
△2:発泡性が悪く一部が液ダレした。
× :吐出直後は発泡したが、直ぐに消泡し、液ダレした。
(4)塗り伸ばしやすさ
各試験用エアゾール製品(アルミニウム製エアゾール容器)を皮膚上に吐出し、指で塗り伸ばしたときの状態を評価した。
○ :抵抗を感じることなく、なめらかに伸びた。
△1:塗り伸ばしやすいが、泡が消え難かった
△2:伸ばしやすいが、塗布面がべたついた。
× :途中で一部が液化し液ダレを起こし、伸ばしにくかった。
(5)吐出面の状態
各試験用エアゾール製品(アルミニウム製エアゾール容器)を皮膚上に吐出し、指で塗り伸ばしたときの粉体の付着状態を評価した。
○:塗布面全体に薄く均一に付着した。
△:塗布面全体に付着したが一部が不均一であった。
×:塗布面全体に付着せずにムラが目立った。
Figure 2014169235
Figure 2014169235
Figure 2014169235
Figure 2014169235
Figure 2014169235
処方例1 ファンデーション
下記の原液48.5g(97質量%)をガラス製のエアゾール容器(満注量100ml)およびアルミニウム製のエアゾール容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブから炭酸ガスを25℃においてエアゾール容器内の圧力が0.6MPa(1.5g、3質量%)となるように充填して各試験用エアゾール製品を製造した。
<原液>
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル(*1) 28.5
オリーブ油(*2) 15.0
ホホバ油(*21) 2.5
ジグリセリンモノラウレート(*3) 2.5
ペンタグリセリルトリオレート(*4) 1.5
メチルパラベン 0.1
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム(*5) 0.5
ヒドロキシデンプンリン酸(*17) 1.0
精製水 33.4
酸化チタン/シリカ/アルミナ(*13) 13.5
黄酸化鉄/シリカ(*14) 1.0
ベンガラ/シリカ(*15) 0.3
黒酸化鉄/シリカ(*16) 0.2
合計(質量部) 100.0
*21:CROPURE JOJOBA(商品名)、クローダジャパン株式会社製
処方例2 ファンデーション
下記の原液48.5g(97質量%)をガラス製のエアゾール容器(満注量100ml)およびアルミニウム製のエアゾール容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブから炭酸ガスを25℃においてエアゾール容器内の圧力が0.6MPa(1.5g、3質量%)となるように充填して各試験用エアゾール製品を製造した。
<原液>
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル(*1) 28.5
オリーブ油(*2) 20.0
ホホバ油(*21) 2.5
ジグリセリンモノラウレート(*3) 2.5
ペンタグリセリルトリオレート(*4) 1.5
メチルパラベン 0.1
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム(*5) 0.5
ヒドロキシデンプンリン酸(*17) 1.0
精製水 33.4
酸化チタン/シリカ/アルミナ(*13) 9.0
黄酸化鉄/シリカ(*14) 0.7
ベンガラ/シリカ(*15) 0.2
黒酸化鉄/シリカ(*16) 0.1
合計(質量部) 100.0
処方例3 ファンデーション
下記の原液45g(90質量%)をガラス製のエアゾール容器(満注量100ml)およびアルミニウム製のエアゾール容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブからLPG(25℃での蒸気圧が0.50MPa、ノルマルブタン、イソブタンおよびプロパンの混合物)を5g(10質量%)となるように充填して試験用エアゾール製品を製造した。
<原液>
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル(*1) 25.5
オリーブ油(*2) 20.0
ホホバ油(*21) 2.5
ジグリセリンモノラウレート(*3) 2.5
ペンタグリセリルトリオレート(*4) 1.5
メチルパラベン 0.1
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム(*5) 0.5
ヒドロキシデンプンリン酸(*17) 1.0
精製水 26.4
マイカ(*22) 17.0
ベントナイト(*23) 1.3
マイカ/硫酸バリウム/酸化チタン(*24) 1.0
ベンガラ/シリカ(*15) 0.4
黒酸化鉄/シリカ(*16) 0.3
合計(質量部) 100.0
*22:RonaFlair Mica M(商品名)、メルク株式会社製
*23:BEBTONE34(商品名)、エレメンティスジャパン株式会社製
*24:RonaFlair LowLuster Pigment(商品名)、メルク株式会社製
処方例4 ファンデーション
下記の原液47.0g(94質量%)をガラス製のエアゾール容器(満注量100ml)およびアルミニウム製のエアゾール容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブからノルマルブタンを2.5g(5質量%)充填し、次いで炭酸ガスを25℃においてエアゾール容器内の圧力が0.6MPa(0.5g、1質量%)となるように充填して各試験用エアゾール製品を製造した。
<原液>
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル(*1) 30.0
オリーブ油(*2) 10.0
ホホバ油(*21) 10.0
ジグリセリンモノラウレート(*3) 3.0
ペンタグリセリルトリオレート(*4) 2.0
メチルパラベン 0.1
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム(*5) 0.5
ヒドロキシデンプンリン酸(*17) 1.0
精製水 28.4
酸化チタン/シリカ/アルミナ(*13) 13.5
黄酸化鉄/シリカ(*14) 1.0
ベンガラ/シリカ(*15) 0.3
黒酸化鉄/シリカ(*16) 0.2
合計(質量部) 100.0
処方例5 クレンジング剤
下記の原液48.5g(97質量%)をガラス製のエアゾール容器(満注量100ml)およびアルミニウム製のエアゾール容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブから炭酸ガスを25℃においてエアゾール容器内の圧力が0.6MPa(1.5g、3質量%)となるように充填して各試験用エアゾール製品を製造した。
<原液>
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル(*1) 15.0
米サラダ油 30.0
マカデミアナッツ油 5.0
ジグリセリンモノラウレート(*3) 3.0
ジグリセリンモノオレート(*25) 3.0
メチルパラベン 0.1
N−ラウロイル−L−グルタミン酸カリウム(*26) 0.5
ヒドロキシデンプンリン酸(*17) 1.0
精製水 37.4
ポリエチレン粉体(*27) 5.0
合計(質量部) 100.0
*25:サンソフトQ−17D−C(商品名)、太陽化学株式会社製
*26:アミソフトLK−11(商品名)、味の素ヘルシーサプライ株式会社製
*27:フロービーズCL−2080(商品名)、住友精化株式会社製
処方例6 クレンジング剤
下記の原液45g(90質量%)を透光性を有するポリエチレンテレフタレート製のエアゾール容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブからLPG(25℃での蒸気圧が0.50MPa、ノルマルブタン、イソブタンおよびプロパンの混合物)を5g(10質量%)となるように充填して試験用エアゾール製品を製造した。
<原液>
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル(*1) 15.0
米サラダ油 20.0
オリーブ油 15.0
ジグリセリンモノラウレート(*3) 2.0
ジグリセリンモノオレート(*25) 2.0
メチルパラベン 0.1
N−ラウロイル−L−グルタミン酸カリウム(*26) 0.5
ヒドロキシデンプンリン酸(*17) 1.0
精製水 39.4
ポリエチレン粉体(*27) 5.0
合計(質量部) 100.0
得られた処方例1〜6の各試験用エアゾール製品について、実施例および比較例と同様に上記の評価を行った。なお、処方例6は透光性を有するポリエチレンテレフタレート製のエアゾール容器を用いた試験用エアゾール製品をいずれの評価についても使用した。評価結果を表8に示す。
Figure 2014169235

Claims (7)

  1. 油性基剤および親油性界面活性剤を含有する油性成分、
    水および親水性界面活性剤を含有する水性成分ならびに
    粉体を含有する原液、ならびに
    発泡剤を含有する発泡性エアゾール組成物。
  2. 前記油性基剤を原液中に30〜70質量%含有する請求項1記載の発泡性エアゾール組成物。
  3. 前記油性基剤が、エステル油および/または油脂を含有する請求項1または2記載の発泡性エアゾール組成物。
  4. 前記親油性界面活性剤が、HLBが1.5〜11のグリセリン脂肪酸エステルを含有する1〜3のいずれか1項に記載の発泡性エアゾール組成物。
  5. 前記親水性界面活性剤が、アニオン性界面活性剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡性エアゾール組成物。
  6. 前記粉体を原液中に5〜30質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡性エアゾール組成物。
  7. 前記水性原液中に水溶性高分子を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡性エアゾール組成物。
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