JP6803938B2 - 金属基材用ウレタンコーティング用組成物 - Google Patents

金属基材用ウレタンコーティング用組成物 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
[001]
本出願は、2013年6月7日に出願された米国仮出願第61/832,254号の優先権を主張する。
[002]
金属へコーティングを施用することによって、腐食を遅らせる又は阻害することは、十分に確立されている。ポリウレタンコーティングは経済的であり、かつ比較的施用し易いために、それらのコーティングは鋼の腐食を防止するために使用されることが多い。それらのコーティングはすぐに乾燥し、かつ優れた耐衝撃性を有することから、それらのコーティングは、例えば、長距離にわたって搬送又は輸送する鋼部品をコーティングするのに特に有用となる。ポリウレタンコーティングを下塗りされていない金属表面上に使用することによって、金属基材に耐久性及び腐食耐性を持たせるために必要な材料及び機械にかかる費用が減少する。
[003]
しかしながら、現在、下塗りされていない、又は前処理されていない金属表面に直接施用したポリウレタン系の大部分は、様々な基材上で一貫性のない接着力を示し、下塗り剤又は前処理なしでは、金属表面は高湿度条件下で、すぐに腐食して水泡ができる傾向がある。接着力を改善するためにエポキシ樹脂で変性されたコーティングは、日光に晒された後、劣化して色彩及び光沢を失う傾向がある。
[004]
以上から、金属基材に施用可能であり、長時間日光に晒されても色彩及び光沢を維持しながら、優れた接着力及び最適な耐食性を有するポリウレタンコーティング用組成物が必要であることが理解されよう。
[005]
本発明は、例えば、金属への直接コーティングとして等、様々な用途において有用であるウレタンコーティング用組成物、すわなち、下塗り剤なしで、より好ましくは前処理なしで、金属基材の表面に直接施用することができるコーティング用組成物を提供する。該コーティング用組成物は、好ましくは、一般式(I)の樹脂と、酸又はジオールとの反応生成物である、ポリオールを含み、該反応は触媒の存在下で実行される。該コーティング用組成物はまた、架橋剤としてイソシアネート官能性化合物も含む。該コーティング用組成物は、下塗り剤又は前処理なしで該基材表面に直接施用したとき、耐食フィルムを形成する。
[006]
ある実施形態では、該ウレタンコーティング用組成物は、一般式(I)の樹脂と、酸又はジオールとの反応生成物である、ポリオールを含み、該反応は
触媒の存在下で実行される。該樹脂は、以下の式(I):
Figure 0006803938
[式中、
・各Aは独立して、1〜約6個の炭素原子を有する置換又は非置換二価脂肪族基(C1〜C6アルキル又はアルケニル)、6〜約10個の炭素原子を有する非置換二価芳香族基、1〜4個の炭素原子を有する有機基(C1〜C4アルキル又はアルケニル)で置換された二価芳香族基、ハロゲン、−OR’Oであり、式中、R’は非置換又は置換C〜Cアルキル、−C(O)−、−O−、−S−、−S(O)−、若しくは−S(O)であり、
・各Phは独立して、非置換フェニレン環、又は水素で置換されたフェニレン環、1〜4個の炭素原子を有する有機基(C1〜C4アルキル又はアルケニル)、ハロゲン、若しくは−ORであり、
・各Rは独立して、H、C1〜C4アルキル、又は式:
Figure 0006803938
(式中、各Rは独立して、H、非置換C1〜C4アルキル、又は−OH若しくはC1〜C4アルコキシで置換されたC1〜C4アルキル)のエポキシドであり、
・mは0又は1であり、
・nは0〜6である]として示される構造を有する。
[007]
本説明は、本明細中に記載のポリオール、及び架橋剤として使用されるイソシアネート官能性化合物を含むウレタンコーティング用組成物を提供する。本コーティング用組成物は、様々な基材、好ましくは金属基材をコーティングすることにおいて有用である。好ましい実施形態では、本コーティング用組成物は、下塗り剤又は他の前処理なしで、
多種多様な金属基材にわたって施用可能である、金属への直接耐食コーティングとして有用である。別の実施形態では、本コーティング用組成物は、耐食性又は防食性下塗り剤として施用し得る。本コーティング用組成物はまた、他の様々なコーティング最終用途における実用性も有し得、その用途には、例えば、非亜鉛めっき金属、木材、石造建造物、アルミニウム、機械、モーター、工具、工具箱、搬送機器、キャビネット、鋼棒並びに柵、パイプライン、ドラム、電線管、導管、家具、危険標識領域、及び色識別設備等へのコーティングが含まれる。
[008]
一実施形態では、基材をコーティングする方法を提供する。本方法は、金属基材を提供することと、一般式(I)の樹脂と、酸又はジオールとの反応生成物である、ポリオール、及び架橋剤としてのイソシアネート官能性化合物を含むウレタンコーティング用組成物を、少なくとも基材の一部に施用することと、を含む。これに続いて、組成物を硬化させて耐食コーティングを基材表面上にもたらす。典型的には、基材は金属基材であるが、所望される場合、本コーティング用組成物を使用して他の基材材料をコーティングしてもよい。
[009]
本発明の上述の「課題を解決するための手段」は、本発明の開示される各々の実施形態又はあらゆる実施を記載することを目的としていない。以下の説明により、例示的な実施形態をより具体的に例示する。本出願のいくつかの箇所で、実施例の一覧として説明を提供するが、実施例は様々な組み合わせにて使用することが可能である。いずれの場合にも、記載した一覧は、代表的な群としてのみ役立つものであり、排他的な一覧として解釈されるべきではない。別途示されない限り、本明細書に含まれる構造的表現は、任意の特定の立体化学を示すよう意図せず、全ての立体異性体を包含するよう意図する。
定義
[010]
本明細書中で使用されるとき、用語「有機基」は、脂肪族基、環状基、又は脂肪族基と環状基との組み合わせ(例えば、アルカリル基とアラルキル基)として分類される、炭化水素基(酸素、窒素、硫黄、及びケイ素等の、炭素及び水素以外の任意の元素を有する)を意味する。用語「環状基」は、脂環式基又は芳香族基として分類され、
両方ともヘテロ原子を含むことができる閉環炭化水素基を意味する。用語「脂環式基」は、脂肪族基の特性に類似する特性を有する環状炭化水素基を意味する。
[011]
用語「アリール基」(例えば、アリーレン基)は、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、フルオレニレン、及びインデニル、並びにヘテロアリーレン基(すなわち、環内の1個以上の原子が、炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素、硫黄等)である閉鎖芳香族又は芳香族様炭化水素環又は環系)等の閉鎖芳香族環又は環系を指す。好適なヘテロアリール基には、フリル、チエニル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、トリアゾリル、ピロリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾリル、ベンゾオキサゾリル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ナフチリジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、プリニル、キナゾリニル、ピラジニル、1−オキシドピリジル(oxidopyridyl)、ピリダジニル、トリアジニル、テトラジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル等が含まれる。このような基が二価であるとき、それらは典型的には、「アリーレン」又は「ヘテロアリーレン」基(例えば、フリレン、ピリジレン等)と称される。
[012]
同じであっても異なってもよい基は、「独立して」何かであると称される。
[013]
本発明の化合物の有機基上において、置換が予想される。記載された化学材料が、非置換基、例えば、鎖中に(アルコキシ基中等に)O、N、Si、又はS原子を有する基、並びにカルボニル基又は他の従来の置換を含む場合、化学置換基の記載に用語「基」が使用される。例えば、語句「アルキル基」は、メチル、エチル、プロピル、及びt−ブチル等の純開鎖飽和炭化水素アルキル置換基のみならず、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルスルホニル、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アミノ、及びカルボキシル等の、当該技術分野で既知の更なる置換基を有するアルキル置換基も含むことを意図する。したがって、「アルキル基」は、エーテル基、ハロアルキル、ニトロアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、及びスルホアルキル等を含む。本明細書中で使用されるとき、用語「基」は、特定の部分の記載と、その部分を含むより広範な部類の置換並びに非置換構造の記載であることを意図する。
[014]
本明細書で使用するとき、用語「フェニレン」とは、任意の置換基(例えば、水素原子、ハロゲン、炭化水素基、酸素原子、及びヒドロキシル基等を含む)を有することができる、6個の炭素原子のアリール環(例えば、ベンゼン基におけるような)を指す。したがって、例えば、以下のアリール基は、それぞれのフェニレン環:−C−、−C(CH)−、及び−CH(CHCl−である。
[015]
用語「ポリオール」は、2つ以上のヒドロキシル(−OH)基を有するポリマーを指す。本明細書中で使用するとき、その用語は、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステル、等を含む、異なる種類のポリオールを指すことができる。
[016]
用語「架橋剤」は、ポリマー間、又は同一ポリマーの2つの異なる領域間に共有結合を形成することができる分子を指す。
[017]
本明細書中で使用されるとき、用語「金属への直接」(DTM)は、基材が下塗り剤、前処理、又は他のコーティングによって予めコーティングされていない場合に、コーティング用組成物を金属基材の表面に直接施用することを暗示する。本明細書中で使用されるとき、用語「前処理」は、塗料又は他の保護コーティングを施用する前に基材表面に施用する任意の有機コーティングを指すが、例えば、ブラスティング及びリン酸塩処理等の、表面を洗浄又は調製するための標準手順及び/又は物質は含まない。したがって、前処理なしで施用したDTMコーティングは、クリーンブラストされた表面及びリン酸塩処理された表面等に施用し得る。DTMコーティングによって、従来の下塗り剤コーティングの接着力並びに耐食性と、トップコート組成物の耐久性、耐候性、並びに光沢性とが組み合わせられる。別途示されない限り、DTMコーティングは、事前の前処理、又は下塗り剤の施用、若しくは後のトップコートの施用を必要としない。
[018]
用語「上に(on)」は、表面又は基材上に施用されるコーティングの説明において使用されるとき、表面又は基材に直接施用したコーティング又は間接的に施用したコーティングの双方を含む。したがって、例えば、基材上にある下塗り剤層に施用したコーティングは、基材に施用したコーティングを構成する。
[019]
別途示されない限り、用語「ポリマー」は、ホモポリマー及びコポリマー(例えば、2種以上の異なるモノマーのポリマー)の双方を含む。同様に、別途示されない限り、例えば、「ポリエステル」等といったポリマー部類を表す用語の使用は、ホモポリマー及びコポリマー(例えば、ポリエーテル−エステルコポリマー)の双方を含むことを意図する。
[020]
用語「含む(comprises)」及びその変形は、それらの用語が明細書及び請求項に出現
する場合、限定的な意味を有するものではない。
[021]
用語「好ましい」及び「好ましくは」は、特定の状況下で特定の利点をもたらし得る本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ、又は他の状況下においては、他の実施形態が好ましい場合もある。さらに、1つ以上の好ましい実施形態の詳細説明は、他の実施形態が有用でないことを示すものではなく、本発明の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものでもない。
[022]
本明細書で使用するとき、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「少なくとも1つの」、及び「1つ以上の」は、互換可能に使用される。したがって、例えば、ポリエーテルを含む「1つの(a)」コーティング用組成物は、そのコーティング用組成物が、「1つ以上の」ポリエーテルを含むことを意味すると解釈可能である。
[023]
また、本明細書では、端点による数の範囲の記載には、その範囲内に包含される全ての数が含まれる(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5等が含まれる)。さらに、範囲の開示は、より広い範囲内に含まれる全ての部分範囲の開示を含む(例えば、1〜5は、1〜4、1.5〜4.5、及び4〜5等を開示する)。
[024]
一態様では、本発明は、一般式(I)の樹脂と、酸又はジオールとの反応生成物である、ポリオールを含むウレタンコーティング用組成物を提供する。また、本組成物は、イソシアネート官能性化合物を架橋剤として含み、金属基材に施用したときに耐食フィルムを提供する。続く考察は、主に金属への直接コーティングに焦点を当てるものであるが、本明細書中に記載の組成物及びその変形物は、下塗り剤又はトップコートとして、様々な他の最終用途のために様々な異なる基材上に施用し得ることが企図される。
[025]
本明細書中に記載のコーティング用組成物は、好ましくは、架橋剤とともに、少なくともフィルム形成量の本明細書中に記載したウレタンを含む。さらに、このコーティング用組成物はまた、例えば、液体担体、及び他の任意選択的な添加剤等の1つ以上の追加成分を含んでもよい。好適な添加剤は、顔料、分散剤、紫外線安定剤、及び接着促進剤等を含む。
[026]
本発明のコーティング用組成物は、様々なコーティング最終用途、好ましくは金属基材を使用する最終用途において有用性を有し得る。好ましいコーティング用組成物は、基材への最適な接着力、柔軟性、耐衝撃性、耐食性、耐久性、紫外線抵抗性(すなわち、コーティングは相当な紫外線放射線にさられた後に、最適な色彩及び/又は光沢を維持する)、及び水泡がない外観を含むコーティング特性の優れた組み合わせを呈する。また、単相コーティング、
すなわち、下塗り剤又は基材の前処理なしで施用可能な、金属への直接コーティングが所望される場合、本コーティング用組成物はコーティング施用における有用性を有し得ることも企図される。
[027]
好ましい実施形態では、本明細書中に記載のポリオールは、一般式(I):
Figure 0006803938
[式中、
・各Aは独立して、1〜約6個の炭素原子を有する置換又は非置換二価脂肪族基(C1
〜C6アルキル又はアルケニル)、約6〜約10個の炭素原子を有する非置換二価芳香族基、1〜4個の炭素原子を有する有機基(C1〜C4アルキル又はアルケニル)、ハロゲン、−OR’O(式中、R’は非置換又は置換C〜Cアルキルで置換された二価芳香族基、−C(O)−、−O−、−S−、−S(O)−、若しくは−S(O)であり、
・各Phは独立して、非置換フェニレン環、又は水素、1〜4個の炭素原子を有する有機基(C1〜C4アルキル又はアルケニル)、ハロゲン、若しくは−ORで置換されたフェニレン環であり、
・各Rは独立して、H、C1〜C4アルキル、又は式:
Figure 0006803938
のエポキシド基であり、式中、R及びRは独立して、H、非置換C1〜C4アルキル、又は−OH若しくはC1〜C4アルコキシで置換されたC1〜C4アルキルであり、
・mは0又は1であり、
・かつnは0〜6である]の樹脂から誘導される。
[028]
好ましい実施形態では、一般式(I)の各Rはエポキシド基であり、式中、R及びRのうちの一方が独立して、−CH−であるとき、他方は水素である。
[029]
いくつかの実施形態では、一般式(I)では、各Aは独立して、例えば、1〜6個の炭素原子を有する炭化水素基(C1〜C6アルキル、アルケニル、又はアリール)、−C(O)−、−O−、−S−、−S(O)−、又は−S(O)−等の有機基である。非置換アルキル又はアリール基が好ましいが、各Aは、メチル、メチレン、エチル、
プロピル、及びt−ブチル等の純開鎖飽和炭化水素アルキル基のみならず、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルスルホニル、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アミノ、及びカルボキシル等の当該技術分野で既知の置換基をさらに支持するアルキル置換基も含むことを意図する。同様に、Aがアリール基である場合は、各Aは、非置換アリーレン環のみならず、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルスルホニル、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アミノ、及びカルボキシル等の当該技術分野で既知の置換基をさらに支持する飽和アルキル基、アルケニル基、又はアラルキル基で置換されたアリーレン環も含むことを意図する。また、各Aは、ハロゲン置換基(Cl、Br、及びI等)、及び−OR’O基を含む、当該技術分野で既知の他の置換基で置換されたアリーレン環も限定することなく含み、式中、R’は置換若しくは非置換C1〜C4アルキル、又は−OR基であり、各Rは独立して、H、C1〜C4アルキル、又は式:
Figure 0006803938
のエポキシド基であり、式中、R及びRは独立して、H、非置換C1〜C4アルキル、又は−OH若しくはC1〜C4アルコキシで置換されたC1〜C4アルキルである。好ましい実施形態では、一般式(I)中の各Aは、一般式(I)中のmが1であるときは
、メチレン基、−CH−、及びOR’O基で置換されたフェニレン環であり、式中、R’は、一般式(I)中のmが0であるときは、−CH−CH(OH)−CH−である。
[030]
好ましい実施形態では、一般式(I)中の基−Ph−は、芳香族環、特にフェニレン環を表す。態様では、そのフェニレン環は、一般式(I)のA又は−O−R部分に結合していない炭素原子では、非置換である、すなわち、Phは、−C−基を表す記号である。別の態様では、各Phは独立して、水素、及び、1〜4個の炭素原子を有する飽和又は不飽和炭化水素基、より好ましくは、炭素又は水素原子以外の1つ以上のヘテロ原子を任意に含み得る、飽和炭化水素基(例えば、N、O、S、Si、及びハロゲン原子等)で置換されたフェニレン環である。好適な炭化水素基の例としては、置換又は非置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、及びブチル基等であり、それらの異性体も含む)、アルケニル基、アルキニル基、脂環式基、アリール基、又はそれらの組み合わせが挙げられ得る。また、一般式(I)中のフェニレン環上の他の好適な置換体は、Cl、並びにBr等の
ハロゲン、−OR’Oも含み、式中、R’は、非置換若しくは置換C〜Cアルキル、又は−OR基であり、各Rは独立して、H、C1〜C4アルキル、又は式:
Figure 0006803938
(式中、各Rは独立して、H、非置換C1〜C4アルキル、又は−OH若しくはC1〜C4アルコキシで置換されたC1〜C4アルキルである)のエポキシド基である。好ましい実施形態では、一般式(I)中の各Phは独立して、非置換フェニレン環、又は水素若しくは−OR(式中、Rは、以下の式:
Figure 0006803938
のエポキシド基である)で置換されたフェニレン環である。
[031]
一般式(I)では、nは、本明細書中に記載のポリオールの所望される分子量に基づいて選択される。ある態様では、所望される分子量(数平均分子量、Mn)は、ウレタンコーティング用組成物の最終的な最終用途によって決定する。典型的には、ポリオールの所望される分子量は、好ましくは400〜6000、より好ましくは1000〜3000である。したがって、一般式(I)では、nは0〜6、好ましくは0.05〜4、より好ましくは0.5〜3である。
[032]
好ましい実施形態では、本明細書中に記載のポリオールは、以下の構造(A)又は(B):
Figure 0006803938
(B)を有する樹脂から誘導される。
構造(A)は、一般構造式(I)の樹脂を表し、式中、Rはエポキシド基であり、R又はRのいずれか1つを−CH−として含んで、R及びRの残りをHとして含み、各Aは−CH−であり、各Ph(すなわち、各フェニレン環)は独立して、非置換ある、又は−OR基で置換され、式中、Rは、示されるようなエポキシド基であり、mは1であり、nは1.6〜3.5である。構造(B)は、一般構造式(I)の樹脂を表し、式中、各Rは以上で定義されるエポキシド基であり、各−Ph−はジメチルベンジル基で置換されたフェニレン環であり、−各Aは、OR’O−で置換されたフェニレン環であり、式中、R’は−CH−CH(OH)−CH−であり、mは0であり、nは0.05〜0.1である。
[033]
ある実施形態では、本明細書中に記載のポリオールは、一般式(I)の樹脂と、酸又はジオールとの反応の生成物である。好適な酸は、脂肪族並びに芳香族モノカルボン酸及びジカルボン酸、飽和及び/又は不飽和脂肪酸等を含む。ある態様では、本明細書中に記載のポリオールの調製に使用される脂肪族酸は、例えば、酢酸、ブタン酸、ヘキサン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−エチルヘキサン酸、シアノアクリル酸、クロトン酸、ドデカン酸、及び脂肪酸二量体等のモノカルボン酸を含む。別の態様では、本明細書中に記載のポリオールの調製に使用される脂肪族酸は、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、アビエチン酸、及び酸二量体等のジカルボン酸を含む。脂肪族酸は直鎖又は分岐鎖酸であってよい。さらに別の態様では、本明細書中に記載のポリオールの調製に使用される芳香族酸は、アルキル置換芳香族酸、アルケニル置換芳香族酸、又はヒドロキシ置換芳香族酸等の芳香族モノカルボン酸を、限定することなく含む。例としては、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、及びケイ皮酸等が挙げられる。別の態様では、芳香族酸は、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)、及びオキシ二安息香酸等のジカルボン酸を含む。ある実施形態では、モノカルボン芳香族酸、好ましくは安息香酸が使用される。
[034]
本明細書中に記載のポリオールの調製に使用される好適なジオールは、非置換又はアル
キル置換脂肪族ジオールから選択される脂肪族ジオールを含む。例としては、限定することなしに、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、及びグリセリン等が挙げられる。ある実施形態では、非置換ジオール、好ましくは1,4−ブタンジオールが使用される。
[035]
ある実施形態では、酸又はジオールは、一般式(I)中、存在する場合、実質的に全てのエポキシド基を反応させるのに足る量で存在する。ある態様では、実質的に全てのエポキシド基を反応させるために必要な酸又はジオールの量は、一般式(I)中のnの値によって決定する、すなわち、nの値を大きくするためには、より大量の酸又はジオールが必要となり得る。好ましい実施形態では、nが好ましくは0.05〜3である場合、一般式(I)中の実質的に全てのエポキシド基を反応させるのに足る酸又はジオールの量は、好ましくは約1〜4モル、より好ましくは約1.5〜3.5モルである。本明細書中で使用されるとき、実質的に樹脂中の全エポキシド基を反応させることによって、ポリオール100gあたりのエポキシ当量が約0.0001〜0.01となることを暗示する。
[036]
ある実施形態では、本明細書中に記載のポリオールは、一般式(I)の化合物と、酸又はジオールとの間の反応の生成物である。この反応は、反応触媒の存在下で実行される。好適な触媒は、トリアルキルアミン、モノアルキルジアリールアミン、ジアルキルアリールアミン、トリアリールアミン、トリアルキルホスフィン、モノアルキルジアリールホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、トリアルキルホスフィン、第4級アンモニウム化合物、第4級ホスホニウム化合物、及びアルカリ金属ハロゲン化物等を含む。第4級アンモニウム又はホスホニウム化合物、及びジアルキルアリールアミンが好ましい。好ましい実施形態では、反応触媒は、コーティング用組成物中の不揮発性材料の重量に基づいて、好ましくは少なくとも0.01重量%、より好ましくは少なくとも0.1重量%の量で存在する。反応触媒は、コーティング用組成物中の不揮発性材料の重量に基づいて、好ましくは3重量%以下、より好ましくは1重量%以下の量で存在する。
[037]
本明細書中に記載のウレタンを含むコーティング用組成物は、1つ以上の硬化剤(すなわち、「架橋剤」と称されることがある架橋性樹脂)と架橋することによって硬化される。特定の架橋剤の選択は、典型的には、配合される特定の生成物によって決定する。
[038]
そのような硬化剤の好適な例としては、フェノプラスト、アミノプラスト、イソシアネート官能性化合物、ジアンヒドリド、又はそれらの混合物等のヒドロキシル反応性硬化樹脂がある。
[039]
好適なフェノプラスト樹脂は、アルデヒドとフェノールとの縮合生成物を含む。ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドは、好ましいアルデヒドである。フェノール、クレゾール、p−フェニルフェノール、o−tert−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、及びシクロペンチルフェノール等の様々なフェノールを使用することができる。
[040]
好適なアミノプラスト樹脂は、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、クロト
ンアルデヒド、フルフラール、及びベンズアルデヒド等のアルデヒドと、尿素、メラミン、及びベンゾグアナミン等のアミノ基又はアミド基含有物質との縮合生成物である。好適なアミノプラスト架橋性樹脂の例としては、限定なしに、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、エーテル化メラミン−ホルムアルデヒド、及び尿素−ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
[041]
好適なイソシアネート官能性化合物は、ヘキサメチレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネート等の、ブロック若しくは非ブロック脂肪族、シクロ脂肪族、又は芳香族二価、三価、若しくは多価イソシアネートを限定することなく含む。一般的に好適なブロック又は非ブロックイソシアネートのさらなる非限定例としては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、並びにキシレンジイソシアネートの異性体、及びそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、少なくとも約300、より好ましくは少なくとも約650、さらにより好ましくは少なくとも約1,000のMnを有する非ブロック又はブロックイソシアネートが使用される。
[042]
ポリマーの非ブロック又はブロックイソシアネートは、特定の実施形態において有用である。好適なポリマーのブロックイソシアネートのいくつかの例としては、ジイソシアネートのビウレット又はイソシアヌレート、三官能性「三量体」、又はそれらの混合物が挙げられる。ブロックポリマーのイソシアネートの例としては、TRIXENE BI 7951、TRIXENE BI 7984、TRIXENE BI 7963、TRIXENE BI 7981(TRIXENE材料は、Baxenden Chemicals,Ltd.,Accrington,Lancashire,Englandから入手可能である)、DESMODUR BL3175A、DESMODUR BL3272、DESMODUR BL3370、DESMODUR BL 3475、DESMODUR BL 4265、DESMODUR PL 340、DESMODUR VP LS
2078、DESMODUR VP LS 2117、
及びDESMODUR VP LS 2352(DESMODUR材料は、Bayer
Corp.,Pittsburgh,PA,USAから入手可能である)、又はそれらの組み合わせが挙げられる。
[043]
好適なジアンヒドリドは、飽和及び不飽和カルボン酸の無水物を限定することなく含む。
[044]
使用される硬化剤(すなわち、架橋剤)のレベルは、典型的には、硬化剤の種類、焼き付けの時間並びに温度、結合剤ポリマーの分子量、及び所望されるコーティング特性によって決定するであろう。架橋剤は、使用される場合、典型的には、最大50重量%、好ましくは最大30重量%、より好ましくは最大15重量%の量で存在する。架橋剤は、使用される場合、好ましくは少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも1重量%、さらにより好ましくは少なくとも1.5重量%の量で存在する。それらの重量パーセンテージは、コーティング用組成物中の樹脂固体の総重量に基づいている。
[045]
したがって、好ましい実施形態では、本発明は、上述の式(I)の樹脂に由来するポリオール、及び硬化剤又は架橋剤を含むウレタンコーティング用組成物を提供する。ある実
施形態では、架橋剤は、好ましくは、2,4−トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、環状三量体、及び共環状三量体、又はそれらの混合物等の、例えば、ポリイソシアネート等の上述のイソシアネート官能性化合物である。好ましい実施形態では、イソシアネート官能性架橋剤は三量体である。好適な三量体の例としては、限定なしに、平均で3つのジイソシアネート分子から調製された三量化生成物、又は例えばトリオール(例えば、トリメチロールプロパン)等の別の分子の1モルと反応する、平均で3モルのジイソシアネート(例えば、HMDI)から調製された三量体が挙げられる。
[046]
ある実施形態では、ウレタンコーティング用組成物を製造する方法が本明細書中に記載されている。その方法は、一般式(I)の樹脂を提供することと、その樹脂と酸又はジオールとを反応させてポリオールをもたらすことと、を含む。ある態様では、酸又はジオールは、式(I)の樹脂中に存在する全てのエポキシド基を反応させるのに足る量で存在する。別の態様では、その反応は、反応触媒の存在下で実行される。
[047]
ある実施形態では、式(I)の樹脂と、酸又はジオールとの反応によって形成されるポリオールは、約100〜400、好ましくは150〜350の理論ヒドロキシル当量を有する。ある実施形態では、ポリオールは、約100〜400、好ましくは150〜350のヒドロキシル(OH)価数を有する。
[048]
好ましい実施形態では、一般式(I)の樹脂と酸との反応によって形成されるポリオールは、約300〜350、好ましくは300〜320の理論ヒドロキシル当量、及び約150〜250、好ましくは175〜200のヒドロキシル(OH)価数を有する。別の好ましい実施形態では、一般式(I)の樹脂とジオールとの反応によって形成されるポリオールは、約150〜250、好ましくは約170〜200の理論ヒドロキシル当量、及び約200〜400、好ましくは300〜350のヒドロキシル(OH)価数を有する。
[049]
ある実施形態では、一般式(I)の樹脂と、酸又はジオールと、が反応することによって、反応生成物(すなわち、本明細書中に記載のポリオール)がもたらされ、その反応生成物は、約70〜80%の不揮発性固形分濃度、及び約1000〜5000センチポアズの粘度(およそX〜Z−3のガードナー粘度)を有する。
[050]
ポリオールを生成するための反応は、約50℃〜250℃、好ましくは100℃〜200℃の温度で、約2時間〜15時間、好ましくは4時間〜12時間かけて実行される。反応温度及び時間は、実質的に変動し得るが、一般式(I)の樹脂中の全てのエポキシド基が反応している場合は、ポリオールを得るために選択される。
[051]
本明細書で説明される方法では、形成されたポリオールは、イソシアネート官能性化合物と架橋してウレタンコーティング用組成物を生成することによって硬化されている。ある実施形態では、イソシアネート官能性化合物は、1:1〜3:1のOH:NCO比をもたらすのに足る量で使用される。ある実施形態では、ポリオールが式(I)の樹脂と酸との反応によって形成される場合、OH:NCO比は、好ましくは3:1、より好ましくは2.82:1である。別の実施形態では、ポリオールが式(I)の樹脂とジオールとの反応によって形成される場合、OH:NCO比は、好ましくは2:1、より好ましくは1.
63:1となる。
[052]
本記載は、基材、好ましくは、例えば、冷延鋼(CRS)、リン酸鉄処理された鋼、又はアルミニウム等の金属基材に施用した耐食コーティングとして使用可能である、ウレタン組成物を対象とする。態様では、ウレタンコーティング用組成物は、耐食下塗り剤、耐食前処理、又は金属への直接耐食コーティングとして使用可能である。好ましい態様では、ウレタン組成物は、下塗り剤又は前処理を用いずに金属基材に直接施用したとき、すなわち、金属への直接コーティングとして施用したときは、耐食コーティングを形成するために使用することができる。従来、金属への直接コーティングは、様々な基材上で接着力に乏しい、又は一貫性がないことを示している。したがって、最適な耐食性のために、金属への直接コーティングを施用する前に、質の高い前処理を金属基材に施用する。金属基材は、前処理なしでは、高湿環境において耐食性に乏しく、
水泡を顕著に形成することを示す。意外にも、当該技術分野の予想に反して、本明細書中に記載のウレタンコーティング用組成物は、金属への直接コーティングとして使用されるとき、様々な金属基材上で、いかなる水泡を形成することなく、優れた耐食性を実証する。
[053]
従来、エポキシ樹脂に由来するポリオールは、優れた接着力をもたらすウレタンコーティング用組成物を製造するために使用される。しかしながら、そのようなコーティングは、典型的には、最適な耐食性又は優れた耐候性をもたらさず、紫外線放射線にさらすとコーティングが黄変してしまうことが観測される。意外にも、当該技術分野の予想とは対照的に、エポキシ樹脂由来のポリオールから製造される本明細書中に記載のウレタンコーティング用組成物は、非常に優れた耐食性及び優れた耐候性を明示する。さらに、本明細書中に記載のウレタンコーティングは、高光沢性を有し、強烈な又は長時間の紫外線に晒された後でさえも、強い色彩性及び光沢性を保持する。
[054]
以上で考察されるように、特定の好ましい実施形態では、本発明のコーティング用組成物は、金属への直接耐食コーティングとして好適である。理論に限定することなく、本明細書中に記載のコーティング用組成物の耐食性は、ウレタンポリマーのガラス転移温度(T)によって決定し得ると考えられている。ある実施形態では、本発明のウレタンポリマーは、好ましくは少なくとも25℃、より好ましくは少なくとも30℃、さらにより好ましくは少なくとも40℃のTを有する。好ましい実施形態では、Tは100℃未満、より好ましくは80℃未満、さらにより好ましくは60℃未満である。例えば、一般式(I)の樹脂の構造を変化させることにより、又はイソシアネート官能性架橋剤を変化させることによりTを変動させることで、異なる用途に使用するために異なる特性を備えるコーティング用組成物をもたらすことができる。本明細書中に記載のウレタン組成物が、例えば、強制空気乾燥ではなく、電着硬化(e-coat cure)を施される場合、Tの複数の範囲が必要となり得る。
[055]
本発明のポリマーは、液体担体を含むコーティング用組成物の一部として、基材に施用可能である。液体担体は、水、有機溶媒、又はそのような多様な液体担体の混合物であってもよい。したがって、本発明の液体コーティング用組成物は、水系又は溶媒系システムのいずれかであってもよい。好適な有機溶媒の例としては、グリコールエーテル、アルコール、芳香族又は脂肪族炭化水素、二塩基のエステル、ケトン、エステル等、及びそれらの組み合わせが挙げられる。好ましくは、そのような担体は、さらなる配合のために、ポリマーの分散液又は溶液をもたらすように選択される。ある態様では、コーティングが高固形分コーティングである場合、すなわち、一般式(I)の樹脂が液体樹脂ではなく固体樹脂である場合には、本明細書中に記載のウレタンコーティング用組成物の特性を変化させることができる。好ましい態様では、本明細書中に記載のコーティング用組成物を、例えば、噴霧、エレクトロコーティング、押し出しコーティング、積層、粉末コーティング等の当該技術分野で知られる標準の商業的方法によって、液体担体中に分散させて施用させる。
[056]
本明細書中に記載の組成物中のウレタンポリマーの量は、例えば、施用の方法、他のフィルム形成材料の存在、及びコーティング用組成物が水系であるか溶媒系であるか等の検討事項に従って変動可能である。液体系コーティング用組成物では、本明細書中に記載のウレタン組成物は、コーティング用組成物中の樹脂固体の総重量に基づいて、典型的には少なくとも10重量%、より典型的には少なくとも30重量%、さらにより典型的には少なくとも50重量%のコーティング用組成物を構成するであろう。
[057]
一実施形態では、コーティング用組成物は有機溶媒系組成物であり、好ましくは少なくとも50重量%の不揮発性構成成分(すなわち、固形物)、より好ましくは少なくとも60重量%の不揮発性構成成分、最も好ましくは少なくとも70重量%の不揮発性構成成分を有する。ある実施形態では、不揮発性フィルム形成構成成分は、好ましくは、少なくとも50重量%の本明細書中に記載のウレタンポリマー、より好ましくは少なくとも55重量%の前記ポリマー、さらにより好ましくは少なくとも60重量%の前記ポリマーを含む。この実施形態では、不揮発性フィルム形成構成成分は、好ましくは95重量%以下の本発明のポリマー、より好ましくは85重量%以下の前記ポリマーを含む。
[058]
また、本発明のコーティング用組成物は、コーティング用組成物又はそれから得られる硬化したコーティング用組成物に悪影響を及ぼさない、他の任意の成分も含んでよい。そのような任意の成分は、典型的には、コーティングの美的外観を高めるために、組成物の製造、処理、取り扱い、及び施用を容易にするために、かつコーティング用組成物又はそれから得られる硬化コーティング用組成物の特定の機能特性をさらに向上させるために、コーティング用組成物中に含まれる。例えば、本明細書中に記載の組成物は、任意に、充填剤、触媒、潤滑剤、顔料、界面活性剤、染料、着色剤、トナー、合着剤、増量剤、防食剤、流れ調整剤、チキソトロープ剤、分散剤、抗酸化剤、接着促進剤、光安定剤、及びそれらの混合物を必要に応じて含んで、所望されるフィルム特性をもたらすことができる。各任意の成分は、好ましくは、意図する目的を果たすのに足る量であるが、コーティング用組成物又はそれから得られる硬化したコーティング用組成物に悪影響を及ぼさないような量で含まれる。
[059]
有用な任意の成分は、例えば、酸化チタン、及び黄酸化鉄等の顔料が挙げられる。本明細書中に記載の組成物とともに使用される好適な顔料は、当業者に知られており、所望されるコーティング色彩又は外観に変更可能である。顔料は、使用される場合、コーティング用組成物中の固体の総重量に基づいて、70重量%以下、より好ましくは50重量%以下、さらにより好ましくは40重量%以下の量でコーティング用組成物中に存在する。
[060]
湿潤剤、分散剤、及び界面活性剤をコーティング用組成物に任意に添加して、流動性及び基材の湿潤性を補助することができる。界面活性剤の例としては、ノニルフェノールポリエーテル、並びに塩、及び当業者に既知の同様の界面活性剤が挙げられるが、それらに
限定されない。界面活性剤は、使用される場合、樹脂固形物の重量に基づいて、好ましくは少なくとも0.01重量%、より好ましくは少なくとも0.1重量%の量で存在する。界面活性剤は、使用される場合、樹脂固形物の重量に基づいて、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下の量で存在する。
[061]
本明細書中に記載のコーティング用組成物は金属への直接コーティングとして使用可能であり、その組成物は単層、二重層、又は多層として施用し得る。また、代替として、本コーティング用組成物は、下塗り剤コーティング、前処理コーティング、中間コーティング、又はトップコートとしても使用可能である。特定の層のコーティング厚及び全体のコーティング系は、使用されるコーティング用材料、基材、コーティング施用方法、及びコーティングされた物品の最終用途に応じて変化するであろう。コーティングフィルム厚は、金属への直接コーティングとして使用されるとき、好ましくは約0.01〜0.08mm(約0.5〜3ミル)、より好ましくは0.025〜0.051mm(1〜2ミル)、さらにより好ましくは0.030〜0.046mm(1.2〜1.8ミル)である。
[062]
本発明のコーティング用組成物は、基材が物品に形成される前又は後のいずれかに、基材に施用し得る。
[063]
コーティング用組成物を基材上に施用した後に、この組成物を、例えば、従来の方法若しくは対流方法のいずれかによるオーブン焼成、又はコーティングを硬化させるために好適な高温をもたらす他の任意の方法を含む、様々なプロセスを使用して、硬化させることができる。硬化プロセスは、個別ステップ又は組み合わせステップのいずれかで実施可能である。
[064]
硬化条件は、施用の方法及び意図される最終用途に応じて変化するであろう。硬化プロセスは、例えば、約100℃〜約300℃、より典型的には約177℃〜約250℃の範囲のオーブン温度を含む、任意の好適な温度で実施可能である。
試験方法
[065]
別途示されない限り、以下の試験方法を以下の実施例で用いた。
接着力
[066]
ASTM D 3359−Test Method Bに従って接着力試験を行った。接着力は一般に、0B〜5Bの段階で評価し、「5B」の評価は接着不良を示さない、すなわち、クロスハッチからの塗料の損失がないことを示し、「2B」の評価はクロスハッチからの15〜35%塗料の損失を示し、「0B」の評価はクロスハッチからの65%を超える塗料の損失を示す。典型的には、商業的に実現可能なコーティングには、5B及び4B以上の接着力評価が所望される。
耐衝撃性
[067]
ASTM D2794(Standard Test Method for Resistance of Organic Coatings to the Effects of Rapid Deformation)に記載の方法を用いて、硬化コーテ
ィングの直接及び裏面耐衝撃性を試験した。試験されるコーティングを金属パネルに手短に施用して、硬化させた。基準重量物を落下させて、硬化コーティングを変形させる圧子、及びそのコーティングが施用した基材に衝撃を与えた。結果は、コーティングが、典型的にはひび割れによって機能しなくなったときの落下させた重量(lb)として表した。
耐食性(塩霧)
[068]
本明細書中に記載の組成物から調製した硬化コーティングの耐食性を、ASTM B117(Standard Practice for Operating Salt Fog Apparatus)に記載される塩霧方法を用いて試験した。その結果を0〜10の段階で表し、「0」は、コーティングが完全に腐食して、全領域内のフィルムで気泡形成又は水泡形成が観測されたことを示し、「10」は、コーティングが腐食環境に晒される前から変化しなかったことを示す。高湿環境内で塩霧に晒されたコーティングのさび評価もまた0〜10の段階で表し、「0」は完全な表面さびを示し、「10」は表面にさびがないことを示す。
耐食性(クリープ)
[069]
また、本明細書中に記載の組成物から調製された硬化コーティングの耐食性も、ASTM D1654−08(Standard Test Method for Evaluation of Painted or Coated Specimens Subjected to Corrosive Environments)に記載されているように、腐食環境に晒した後にクリープを測定することによって試験した。コーティングをパネルに施用して硬化させた。次いで、そのパネルを金属にケガキ線を入れて、所定の時間の間、塩霧に晒した。スクライブからの塗料損失を測定して、その結果を、スクライブからのクリープの量(mm)として表した。商業的に実現可能なコーティングでは、3mm以下のスクライブからのクリープが所望される。
柔軟性
[070]
ASTM D522(Standard Test Methods for Mandrel Bend test for Attached Organic Coatings)に記載されるマンドレル屈曲試験を用いて、本明細書中に記載の組成物から調製された硬化コーティングの柔軟性を試験した。結果は、コーティングフィルムがひび割れする前に伸張可能な(又は屈曲する)長さ(mm)として表した。
鉛筆硬度
[071]
ASTM D3363(Standard Test Method for Film Hardness by Pencil Test)に記載の鉛筆方法を用いて、粉末組成物から調製された硬化コーティングの硬度を試験した。フィルムが破裂する前に成功した最新の鉛筆の観点から、結果を記録した。したがって、例えば、コーティングが、2Hの鉛筆で試験されたときには切り裂かれないが、3Hの鉛筆で試験されたときに切り裂かれる場合、コーティングは2Hの鉛筆硬度を有するものとして記録した。
[072]
本評価では、コーティングを、約0.036mm(約1.4ミル)のフィルム厚で、様々な基材のパネルに施用させて、上述の試験を行った。
[073]
以下の実施例は、本発明の理解を補助するために提供するものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。別途示されない限り、全ての部及びパーセンテージは重量基準である。引用された構造体は、以下のような試験によって評価された。
実施例1:ポリオール#1の調製
[074]
メチルエチルケトン、つまりMEK中のノボラックエポキシ樹脂(Dowから得た)1059gの溶液を、触媒としての塩化テトラメチルアンモニウム1.5gの存在下で、安息香酸610g(およそ5モル)とともに、3リットルの4つ口丸底フラスコ内に投入した。この混合物を窒素雰囲気生成装置中で130℃の温度まで加熱して、その反応の過程においてMEKを沸騰させて取り除いて、コンデンサーを用いて収集した。4時間後、その反応物をサンプリングしてエポキシ値を測定したところ、エポキシ値は10であった。残りのMEKを取り除いて、追加の漏斗を用いて647gの酢酸ブチルを緩徐に添加しながら、反応物を室温まで冷却した。得られた反応生成物は、71.5%の不揮発分及びXのガードナー粘度を有するポリオール樹脂であった。理論ヒドロキシ当量(100%の固体基準における)は302であり、OH価数187に対応した。
実施例2:ウレタンコーティング用組成物の調製
[075]
ウレタン組成物又は塗料を、ポリオール#1(実施例1に記載されているように調製された)を用いて調製するために、10.07gの酢酸ブチルを金属容器に添加し、続いて144.07gのポリオール#1を添加した。次いで、追加量の酢酸ブチルを、特定の体積の塗料を配合するのに必要である顔料、分散剤、及び凝集剤等とともに添加して、撹拌した。その混合物を水平媒体ミル内で、Hegmanグラインド7まで磨砕した。その混合物を17.09gの酢酸ブチル内に投入してゆっくりと撹拌し、346.20gのポリオール#1を、酢酸ブチル及びアクリル系淡色ペーストのジブチルスズジラウレート94.82gとともに、安定剤、流れ剤、顔料、及び接着促進剤として添加した。次いで、その塗料配合物と、商業的に入手可能な標準HDI三量体とを、2.82:1の塗料:イソシアネート比で混合した。
実施例3:ポリオール#2の調製
[076]
BPA(Momentiveから得たEPON 828)によって得られる従来のエポキシ樹脂752gの溶液を、触媒としてのジメチルベンジルアミン1.5gの存在下で、540gの1,4−ブタンジオールとともに、3リットルの4つ口丸底フラスコに投入した。その混合物を、窒素雰囲気生成装置中で190℃の温度まで加熱して、12時間反応させた。その反応物をサンプリングしてエポキシ値を測定したところ、エポキシ値は
11.5であった。その反応器の内容物を120℃まで冷却して、追加の漏斗を用いて681gの酢酸ブチルをゆっくり添加しながら、その反応物を室温まで冷却した。得られた反応生成物は、72.9%の不揮発分及び
Z3のガードナー粘度を有するポリオール樹脂であった。理論ヒドロキシ当量(100%の固体基準の)は170であり、OH価数330に対応した。
実施例4:ウレタンコーティング用組成物の調製
[077]
ウレタン組成物又は塗料を、ポリオール#2(実施例3に記載されているように調製した)を用いて調製するために、10.00gの酢酸ブチルを金属容器に添加し、
続いて、144.07gのポリオール#2を添加した。次いで、追加量の酢酸ブチルを
、特定の体積の塗料を配合するために必要である顔料、分散剤、凝集剤、及び触媒等とともに添加して、撹拌した。その成分を完全に混合して、その混合物を水平媒体ミル内でHegmanグラインド7に磨砕した。磨砕したその混合物を、ゆっくり撹拌しながら17.09gの酢酸ブチル内に投入し、かつ、154.7gのポリオール#2を、67.06gの酢酸ブチル、アクリル系淡色ペーストの安定剤としてのジブチルスズジラウレート、流動剤、顔料、及び接着促進剤として添加した。次いで、その塗料配合物と、商業的に入手可能な標準HDI三量体とを、1.63:1の塗料:イソシアネート比で混合した。
実施例5:実施例5:コーティング用組成物の性能試験
[078]
実施例2及び4からの塗料を、下塗りされていない、又は前処理されていない冷延鋼(CRS)、アルミニウム、又はリン酸塩処理された鋼、のパネル上に、約0.036mm(約。4ミル)で施用された堆積膜で噴霧した。次いで、噴霧したそれらのパネルを10分間フラッシング処理して、30分間82℃(180°F)で焼成した。それらのパネルを金属にケガキ線を入れて、塩に240時間晒し、次いで、様々な機械的及び物理的特性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006803938
[079]
本明細書で引用された全ての特許、特許出願、及び刊行物、並びに電子的に入手可能な資料の完全な開示は、参考によって組み込まれる。上記の詳細な説明及び実施例は、あくまで理解を助けるために示したものである。これらから、不要な限定をするものと理解されるべきではない。本発明は、示され記載された厳密な詳細事項に限定されるべきではないが、当業者に対して明らかな変形が特許請求の範囲において規定される本発明の範囲に包含される。いくつかの実施形態では、本明細書に例示的に開示された本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素の不在下で好適に実行されてもよい。
本願の出願時の特許請求の範囲の内容を以下に示す。
[1] ウレタンコーティング用組成物であって、当該組成物は:
(1)下記の構成成分(a)と構成成分(b)成分とのポリオールであって、
(a)は一般式(I)
Figure 0006803938
[式中、
各Aは、独立して、1〜約6個の炭素原子を有する置換又は非置換二価脂肪族基、6〜約10個の炭素原子を有する非置換二価芳香族基、1〜4個の炭素原子を有する有機基(C1〜C4アルキル又はアルケニル)、ハロゲン、−OR’O(式中、R’は、非置換又は置換C1〜C4アルキル)で置換された二価芳香族基、−C(O)−、−O−、−S−、−S(O)−、もしくは−S(O)、であり、
各Phは、独立して、非置換フェニレン環、又はH、C〜Cアルキル、Cl、Br、若しくは−ORで置換されたフェニレン環であり、
各Rは、独立して、H、C〜Cアルキル、又は、式
Figure 0006803938
(式中、Rは、独立して、H、非置換C〜Cアルキル、又は−OH若しくはC〜Cアルコキシで置換されたC〜Cアルキルである)のエポキシドであり、
mは0又は1であり、
nは0〜6である]を有する樹脂であり、
(b)は構成成分(a)中、存在する場合、実質的に全ての前記エポキシド基を反応させるのに足る量で存在する酸又はジオールであって、前記反応が反応触媒の存在下で実行される、酸又はジオールとの反応生成物である、
前記ポリオールと、
(2)イソシアネート官能性化合物と、
を含む、前記ウレタンコーティング用組成物。
[2] 前記一般式(I)中の各Rがエポキシドであり、各R及びRが独立して、−CH−又はHである、[1]に記載のコーティング用組成物。
[3] 前記一般式(I)中の各Aがメチレン基であり、かつmが1である、[1]に記載のコーティング用組成物。
[4] 前記一般式(I)中の各Aが−OR’O−基で置換されたフェニレン環であり、R’が−CH−CH(OH)−CH−であり、かつmが0である、[1]に記載のコーティング用組成物。
[5] 各Phが独立して、非置換フェニレン環、又は−OR基で置換されたフェニレン環であり、式中、Rが、式
Figure 0006803938
のエポキシドであり、式中、各Rは独立して、−CH−又はHである、[1]に記載のコーティング用組成物。
[6] 各Phが独立して、非置換フェニレン環、又はジメチルベンジル基で置換されたフェニレン環である、[1]に記載のコーティング用組成物。
[7] nが1.0〜2.0である、[1]に記載のコーティング用組成物。
[8] 一般式(I)の前記樹脂が、
Figure 0006803938
の構造を有し、式中、nが1.0〜2.0である、[1]に記載のコーティング用組成物。
[9] 前記酸が、非置換芳香族酸、アルキル置換芳香族酸、アルケニル置換芳香族酸、又はヒドロキシ置換芳香族酸から選択される芳香族酸である、[1]に記載のコーティング用組成物。
[10] 前記芳香族酸が安息香酸である、[8]に記載のコーティング用組成物。
[11] 実質的に全ての前記エポキシド基を反応させるのに足る酸又はジオールの量が約1〜5モルである、[1]に記載のコーティング用組成物。
[12] 実質的に全ての前記エポキシド基を反応させるのに足る酸又はジオールの量が約2〜4モルである、[2]に記載のコーティング用組成物。
[13] 前記反応触媒が、トリアルキルアミン、ジアルキルアリールアミン、第4級アンモニウム化合物の塩、第4級ホスホニウム化合物の塩、及びアルカリ金属ハロゲン化物から選択される、[1]に記載のコーティング用組成物。
[14] 前記反応触媒が塩化テトラメチルアンモニウムである、[1]に記載のコーティング用組成物。
[15] 前記ポリオールが約150〜350のOH価を有する、[1]に記載のコーティング用組成物。
[16] 前記ウレタン組成物のOH:NCO比が約0.5:1〜2:1である、[1]に記載のコーティング用組成物。
[17] 一般式(I)の前記樹脂が、
Figure 0006803938
の構造を有し、かつnが0.05〜0.1である、[1]に記載のコーティング用組成物。
[18] 前記ジオールが、非置換又はアルキル置換プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、及びそれらの混合物から選択される脂肪族ジオールである、[1]に記載のコーティング用組成物。
[19] 前記ジオールが1,4−ブタンジオールである、[1]に記載のコーティング用組成物。
[20] 前記反応触媒がジメチルベンジルアミンである、[1]に記載のコーティング用組成物。
[21] 前記イソシアネート官能性化合物が、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、環状三量体、共環状三量体、及びそれらの混合物から選択されるポリイソシアネートである、[1]に記載のコーティング用組成物。
[22] 基材をコーティングする方法であって、
金属基材を提供することと、
前記基材に、請求項1に記載のポリオールの反応生成物、及び
イソシアネート官能性化合物、を含むウレタン組成物を施用することと、
前記組成物を硬化させて耐食コーティングを提供することと、
を含む、方法。
[23] ポリオールを製造する方法であって、一般式(I):
Figure 0006803938
の樹脂であって、式中、
各Aは、独立して、1〜約6個の炭素原子を有する置換又は非置換二価脂肪族基、6〜約10個の炭素原子を有する置換又は非置換芳香族基、1〜4個の炭素原子を有する有機基(C1〜C4アルキル又はアルケニル)、ハロゲン、−OR’O(式中、R’は非置換又は置換C〜Cアルキル)で置換された二価芳香族基、−C(O)−、−O−、−S−、−S(O)−、又は−S(O)、であり、
各Phは独立して、非置換フェニレン環、又はH、C〜Cアルキル、Cl、Br、若しくは−ORで置換されたフェニレン環であり、
各Rは独立して、H、C〜Cアルキル、又は、式
Figure 0006803938
のエポキシドであり、式中、Rは独立して、H、非置換C〜Cアルキル、又は−OH若しくはC〜Cアルコキシで置換されたC〜Cアルキルであり、
mは0又は1であり、
かつnは0〜6である樹脂を提供することと、
反応触媒の存在下で、前記樹脂を酸又はジオールと反応させることと、を含み、前記酸又はジオールを、前記樹脂の実質的に全ての前記エポキシド基と反応するに足る量で反応させる、方法。
[24] [25]に記載の方法によって製造したポリオールと、イソシアネート官能性化合物と、を含むウレタンコーティング用組成物であって、前記コーティング用組成物が、前処理なしで金属基材に直接施用したときに、耐食フィルムを形成する、ウレタンコーティング用組成物。

Claims (3)

  1. 金属へ直接コーティングするためのコーティング組成物であって、
    該コーティング組成物は、数平均分子量(Mn)が1000〜3000であるポリオールを反応触媒の存在下でイソシアネート官能性化合物と反応させて得られるウレタンポリマーを含有し、該コーティング組成物は、70重量%以上の不揮発性成分を含んでなり、
    該ポリオールは、(a)と(b)の反応生成物であり、(a)は、一般式:
    Figure 0006803938
    [式中、nは1.0〜2.0である]
    を有する樹脂であり、(b)は、成分aの全てのエポキシ基と反応させるのに足る量の芳香族酸である、上記組成物。
  2. 前記芳香族酸が、非置換芳香族酸、アルキル置換芳香族酸、アルケニル置換芳香族酸、又はヒドロキシ置換芳香族酸から選択される芳香族酸である、請求項1に記載のコーティング用組成物。
  3. 前記芳香族酸が安息香酸である、請求項1または2に記載のコーティング用組成物。
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