JP5570502B2 - 金属ストリップのコーティング方法 - Google Patents

金属ストリップのコーティング方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5570502B2
JP5570502B2 JP2011510857A JP2011510857A JP5570502B2 JP 5570502 B2 JP5570502 B2 JP 5570502B2 JP 2011510857 A JP2011510857 A JP 2011510857A JP 2011510857 A JP2011510857 A JP 2011510857A JP 5570502 B2 JP5570502 B2 JP 5570502B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating composition
coating
coil
weight
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011510857A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011522689A (ja
Inventor
ヒックル マルクス
シュテフェンス アレクサンドラ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF Coatings GmbH
Original Assignee
BASF Coatings GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=41254102&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5570502(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by BASF Coatings GmbH filed Critical BASF Coatings GmbH
Publication of JP2011522689A publication Critical patent/JP2011522689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5570502B2 publication Critical patent/JP5570502B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D7/00Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
    • B05D7/50Multilayers
    • B05D7/52Two layers
    • B05D7/54No clear coat specified
    • B05D7/544No clear coat specified the first layer is let to dry at least partially before applying the second layer
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D2252/00Sheets
    • B05D2252/02Sheets of indefinite length
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D2503/00Polyurethanes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D2508/00Polyesters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D2701/00Coatings being able to withstand changes in the shape of the substrate or to withstand welding
    • B05D2701/30Coatings being able to withstand changes in the shape of the substrate or to withstand welding withstanding bending
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D7/00Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
    • B05D7/14Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials to metal, e.g. car bodies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D7/00Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
    • B05D7/50Multilayers
    • B05D7/56Three layers or more
    • B05D7/57Three layers or more the last layer being a clear coat
    • B05D7/574Three layers or more the last layer being a clear coat at least some layers being let to dry at least partially before applying the next layer

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Description

コイル(金属ストリップ)のコーティングのための方法および組成物は公知である。一般に、コーティング組成物は3段階のコーティングで塗布される。
第1段階では、コイルを伸ばし、アルカリピクリング液で洗浄し、続いて水ですすいだ後、耐食性を増加させるために前処理組成物をコイルに塗布する。このために、最近では、クロム含有コーティング組成物の腐食制御と同等の非常に良好な腐食制御を確実にもたらすクロムフリーの前処理組成物を開発することが目標とされている。この状況において、これらの無機成分としてのd−シェル要素の塩および/または錯体を含む前処理組成物が、特に適しているものとして出現している。一般に、好ましい前処理溶液は、例えば、金属下地およびその後のコートへの接着を確実にすることを目的に、シランなどの接着促進剤、ならびに一般に膜を形成するというよりも、上述の無機成分の結晶成長を目標とした制御を行うために役立つ少量の好ましくは水溶性ポリマーを更に含む。前処理組成物は、一般に吹付け(続くすすぎによる、すすぎ法)によるか、Chemcoater(非すすぎ法:すすぎがない)によってコイルに塗布する。その後、前処理組成物でコーティングしたコイルを、約90℃の最大コイル温度(PMT、すなわち、ピーク金属温度(Peak Metal Temperature))で乾燥させる。
第2段階では、プライマーを、第1段階に従ってプレコーティングされたコイルに、好ましくはローラー塗布によってコーティングする。これらのプライマーは、ほぼ例外なく、乾燥および硬化により膜厚が4〜8μmになるような未乾燥膜厚で塗布する溶剤型コーティング系を含む。プライマー組成物は、一般に、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ならびに/または一般的ではないが、これらの結合剤成分としてポリアクリレートおよびこれらの架橋剤成分としてメラミン樹脂および/もしくはポリイソシアネートを含む。プライマー膜の硬化は、焼付炉において一般に220〜260℃のPMTで行い、焼付炉から出した後、コイルを水カーテンによって急冷し、その後、乾燥させる。
第3かつ最終段階では、第2段階に従ってプレコーティングしたコイルを、トップコートによって上塗りし、トップコートは、乾燥により15〜25μmの膜厚になるような未乾燥膜厚で塗布する。トップコート膜の硬化は一般に焼付炉において220〜260℃のPMTで行なう。
上記の方法は複雑かつ多量のエネルギーを消費するので、方法を単純化しようとする試み、より具体的には方法のステップを短縮し、方法のエネルギー消費を削減しようとする試みが多くなされている。
したがって、例えば、WO−A−2007/125038では、前処理組成物を水性プライマーコーティングに一体化する、金属コイルをコーティングする方法を開示している。これは、腐食防止剤として、N−ヘテロ環を有するモノマー単位、酸性基を有するモノマー単位およびビニル芳香族モノマー単位を含有する特別のコポリマーを使用して達成される。架橋性結合剤として、コイルコーティング材の分野内で典型的であり、十分な柔軟性を示す結合剤を使用することが可能である。WO−A−2007/125038に記載の好ましい結合剤は、ポリ(メタ)アクリレートおよび/またはスチレン−アクリレートコポリマー、スチレン−アルカジエンコポリマー、ポリウレタン、ならびにアルキド樹脂である。記載のプライマー膜は、トップコート材を塗布する前に焼き付ける。しかし、そのようなプライマーコートの均展性および上塗り適合性は、結合剤成分の選択に大きく依存し、しばしば、調整が困難となる。より具体的には、プライマーコーティングのための分離した焼き付けステップは、多量のエネルギーを消費し、それゆえ、環境的および経済的に最適とはいえない。
WO−A−2005/047390では、架橋性基を含有するアミンで中和される、結合剤として酸性基を含有する水分散性ポリウレタンを含むプライマーを開示している。トップコート膜を塗布する前に、分離した、多量のエネルギーを消費する焼き付けステップにおいて、プライマー膜が硬化、すなわち架橋されるが、特定のアミンの選択によりトップコートの酸触媒硬化に対する阻害作用が防止される(さもなければ、トップコート膜のしわおよび金属の外観の不良につながる)。同様に、この種類の系により、プライマーコーティングの均展性および上塗り適合性は、結合剤成分の選択に大きく依存し、プライマーコーティングのための分離した焼き付けステップは、多量のエネルギーを消費し、それゆえ、環境的および経済的に最適とはいえない。
WO−A−01/43888では、前処理組成物の未乾燥膜がトップコート膜の塗布に必要である特定の伝導性を有することが必要であり、トップコート材が好ましくは粉末コーティング材である、トップコート膜を前処理組成物の未乾燥膜に塗布する方法を開示している。この種類のトップコート材が使用される場合、前処理組成物の膜の含水率が高いと、前処理組成物とトップコート材の間に不必要な混合が生じ、次に今度は、含水率が低いと、前処理組成物の膜の均展性および上塗り適合性は結合剤成分の選択に大きく依存することになる。
課題および解決手段
上述の先行技術に鑑みて、本発明によって対処される問題は、腐食制御とプライマーの機能を合わせた、一体化された、低溶剤型コーティング材を金属コイルに塗布するための方法であって、一体化コーティング組成物における結合剤の有用性を広げる、より具体的には極めて良好な均展性および上塗り適合性を示すコーティングをもたらす方法を見つけることであった。同時に、プライマー/トップコート系は、そのような系によりコーティングされるコイルに課される種類の要求、より具体的には、特にこれらのコイルが変形されて、風化に曝されたときに、腐食安定性、柔軟性および耐化学薬品性などの厳しい要求を満たさなければならない。特に、本方法は、コイルコーティング作業における個々のステップを短縮することを通して、技術的複雑性の軽減およびエネルギー費の削減を可能にしなければならない。
本発明によって対処される問題は、驚くべきことに、以下の
(1)プライマーコーティング組成物(B)がプライマーコーティング組成物(B)の揮発性成分(BL)に対して、15質量%未満の有機溶剤量を有する、少なくとも1つの結合剤系(BM)、少なくとも1つの充填剤成分(BF)、少なくとも1つの腐食制御成分(BK)および揮発成分(BL)を含む、好ましくは架橋性水性プライマーコーティング組成物(B)を、場合によって洗浄される金属表面に塗布するステップと、
(2)好ましくは乾燥が、結合剤系(BM)の架橋性成分が反応するためのDMA開始温度(DMA-Onset-Temperatur)未満のPMT(ピーク金属温度)で実施される、コーティング組成物(B)から形成された一体化前処理膜を乾燥させるステップと、
(3)ステップ(2)に従って乾燥させた一体化前処理膜にトップコート膜(D)を塗布するステップと、ならびに
(4)コーティング組成物(B)およびトップコート(D)の膜を一緒に硬化させるステップとを有するコイルをコーティングする方法によって解決される。
発明の説明
水性プライマーコーティング組成物(B)
一体化前処理コートを形成するために使用される水性の、好ましくは架橋性のプライマーコーティング組成物(B)は、前処理組成物およびプライマーの特性を結びつける。本発明の意味合いでは、「一体化前処理コート」という用語は、水性プライマーコーティング組成物(B)を、例えば、不動態化、化成層の塗布またはリン酸塩処理などの腐食抑制の前処理を前もって行うことなく、金属表面に直接塗布することを意味する。一体化前処理コートは、単一コートで不動態化コートと有機プライマーとを併せたものである。本明細書では「金属表面」という用語は、完全に地金と同等ではないが、その代わり、大気環境中での金属の典型的な取扱いの過程で、あるいは一体化前処理コートが塗布される前に金属が洗浄されるときに、不可避的に形成される表面について述べている。実際の金属は、例えば、水分膜または薄い酸化物もしくは酸化水和物膜を有することもある。
一体化前処理コートを形成するために使用される水性プライマーコーティング組成物(B)は、少なくとも1つの結合剤系(B)、少なくとも1つの充填剤成分(BF)、少なくとも1つの腐食制御成分(BK)および揮発性成分(BL)を含む。
揮発性成分(BL)は、コーティング組成物(B)が本発明の方法のステップ(2)で乾燥されるとき、そしてまた本発明の方法のステップ(4)におけるコーティング組成物(B)およびトップコート(D)の硬化中に、コート系から完全に取り除かれる、コーティング組成物(B)のそれらの成分であると定義される。
コーティング組成物(B)の有機溶剤量がコーティング組成物(B)の揮発性成分(BL)に対して、15質量%未満、好ましくは10質量%未満、より好ましくは5質量%未満であることが本発明に不可欠である。
コーティング組成物(B)中の揮発性成分(BL)量は大きく変動してもよく、コーティング組成物(B)の揮発性成分(BL):不揮発性成分比は、一般に10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、より好ましくは4:1〜1:4である。
結合剤系(BM)
結合剤系(BM)は、一般に、膜を形成する役割を持つ水性プライマーコーティング組成物(B)の留分を含む。
コイルコーティング(金属ストリップのコーティング)で塗布されるコートは、損傷することなしに、より具体的にはコーティングの破断またははく離なしに、コイルの変形に耐えるための十分な柔軟性を持たなければならない。したがって、結合剤系(BM)に好適な結合剤は、好ましくは、必要な柔軟性を確実にする単位、より具体的には軟質セグメントを含む。
本発明により好まれる架橋性結合剤系(BM)は、熱および/または光化学的硬化でポリマー網目構造を形成し、熱および/または化学的架橋性成分を含む。結合剤系(BM)の架橋性成分は、低分子量のオリゴマーまたはポリマーでもよく、一般に少なくとも2つの架橋性基を含む。架橋性基は、これら自身の種類の基(「これら自身と」)または相補的な反応官能基と反応できる反応官能基でありうる。この文脈において、様々な組合せの可能性が考えられる。架橋性結合剤系(BM)は、例えば、それ自身が架橋性でないポリマー結合剤、そしてまた1つ以上の低分子量またはオリゴマー架橋剤(V)を含み得る。この代わりに、ポリマー結合剤は、ポリマー上および/または付加的に使用される架橋剤上の他の架橋性基と反応することができる自己架橋性基を含み得る。架橋性基を含有し、架橋剤(V)を使用して互いと架橋するオリゴマーまたはポリマーを使用することが特に好ましい。
好ましい熱架橋性結合剤系(BM)は、塗布される膜が室温より上の温度に熱せられると、架橋を受け、好ましくは室温では全く反応しないか、極めてわずかだけ反応する架橋性基を含有する。架橋が60℃超、好ましくは80℃超、より好ましくは90℃超のDMA開始温度で開始される、それらの熱架橋性結合剤系(BM)を使用することが好ましい(Rheometric Scientific社のDMA IVを使用して、加熱速度2K/分、周波数1Hzおよび振幅0.2%で、「デルタ」モードの「引張モード−引張オフ」の測定方法によって測定し、DMA開始温度の位置は、E’および/またはtanδの温度に依存した経過を推定することによる公知の方法で決定する)。
架橋性結合剤系(BM)に好適な結合剤は、好ましくは水溶性もしくは水分散性ポリ(メタ)アクリレート、部分加水分解されたポリビニルエステル、ポリエステル、アルキド樹脂、ポリラクトン、ポリカーボネート、ポリエーテル、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂−アミン付加物、ポリ尿素、ポリアミド、ポリイミドまたはポリウレタンであって、好ましくはポリエステル、エポキシ樹脂またはエポキシ樹脂−アミン付加物、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリウレタンをベースとする水溶性または水分散性架橋性結合剤系(BM)である。非常に好ましくは、ポリエステル、より具体的にはポリウレタンをベースとする水溶性または水分散性架橋性結合剤系(BM)である。
エポキシドまたはエポキシド−アミン付加物をベースとする、好適な水溶性または水分散性結合剤系(BM)は、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテルまたはヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどのエポキシ機能性モノマーを、例えば、ビスフェノールAまたはビスフェノールFなどのアルコールと反応させることによる公知の方法で製造される、エポキシ機能性ポリマーである。特に好適な軟質セグメントは、エトキシル化および/またはプロポキシル化ビスフェノールAの使用により有利に取り込まれる、ポリオキシエチレンおよび/またはポリオキシプロピレンセグメントである。接着を高めるために、上述のエポキシ機能性ポリマーのいくつかのエポキシド基を、アミンと、より具体的には、例えば、ジエタノールアミンまたはN−メチルブタノールアミンなどの第二アミンと反応させて、エポキシ樹脂−アミン付加物を形成することができる。エポキシ樹脂を製造するために、エポキシ樹脂の遊離エポキシド基に加えて、これら自身の種類の基(「これら自身と」)または相補的な反応官能基、より具体的には架橋剤(V)と反応できる反応官能基を更に含有するモノマー単位を更に使用することが好ましい。そのような基は、より具体的には、ヒドロキシル基である。好適なエポキシ樹脂およびエポキシ樹脂−アミン付加物は市販されている。エポキシ樹脂に関する更なる詳細は、例えば、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,6th Edition,2000 Electronic Releaseの「Epoxy Resins」に記載されている。
ポリ(メタ)アクリレートをベースとする、好適な水溶性または水分散性結合剤系(BM)は、より具体的にはエマルジョン(コ)ポリマー、より具体的にはアニオン安定性ポリ(メタ)アクリレート分散液であって、これらは、典型的に、(メタ)アクリル酸エステルおよび/もしくは(メタ)アクリル酸エステル誘導体(例えば、より具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートまたは2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル)、ならびに/またはビニル芳香族モノマー(例えば、スチレン)、そしてまた必要に応じて架橋性コモノマーから得ることができる。結合剤系(BM)の柔軟性は、ブチルアクリレートまたは2−エチルヘキシルアクリラートなどの「軟質」モノマー(すなわち、比較的低いガラス転移温度を有するホモポリマーを形成するモノマー)に対するメチルメタクリレートまたはスチレンなどの「硬質」モノマー(すなわち、比較的高いガラス転移温度を有するホモポリマーを形成するモノマー)の割合による、原則として知られている方法で調整することができる。ポリ(メタ)アクリレート分散液を製造するために、これら自身の種類の基(「これら自身と」)または相補的な反応官能基、より具体的には架橋剤と反応できる官能基を含有するモノマーを使用することが更に好ましい。これらの基は、より具体的には、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートまたはN−メチロール(メタ)アクリルアミドなどのモノマーを使用して、あるいは続いて加水分解されるエポキシ(メタ)アクリレートを使用してポリ(メタ)アクリレートに取り込まれる、ヒドロキシル基である。好適なポリ(メタ)アクリレート分散液は市販されている。
本発明により好まれるポリエステルをベースとする水溶性または水分散性結合剤系(BM)は、低い分子量のジカルボン酸およびジアルコール、そしてまた必要に応じて、更なるモノマーから公知の方法で合成することができる。さらに、モノマーは、特に、3以上の官能価を有するアルコールおよびカルボキシル酸などの分枝作用を有するモノマーを含む。コイルコーティングにおいて結合剤系(BM)を使用するために、比較的低い分子量を有するポリエステル、好ましくは、500〜10,000ダルトン、好ましくは1,000〜5,000ダルトンの数平均分子量Mnを有するポリエステルを使用することが好ましい。数平均分子量は、DIN規格55672−1〜3に従ってゲル浸透クロマトグラフィーによって測定する。
ポリエステルをベースとする結合剤系の硬度および柔軟性は、「軟質」モノマー(すなわち、比較的低いガラス転移温度を有するホモポリマーを形成するモノマー)に対する「硬質」モノマー(すなわち、比較的高いガラス転移温度を有するホモポリマーを形成するモノマー)の割合による、原則として知られている方法で調整することができる。「硬質」ジカルボン酸の例としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、そしてまたより具体的には、例えば無水物またはエステルなどのこれらの誘導体などの、芳香族ジカルボン酸またはこれらの水素化誘導体を含む。「軟質」ジカルボン酸の例としては、特に、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸またはダイマー脂肪酸などの少なくとも4つの炭素原子を有する脂肪族α,ω−ジカルボン酸を含む。「硬質」ジアルコールの例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコールまたは1,4−シクロヘキサンジメタノールを含む。「軟質」ジアルコールの例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールまたは1,12−ドデカンジオールなどの少なくとも4つの炭素原子を有する脂肪族α,ω−ジアルコールを含む。
市販のポリエステルの製造は、例えば、標準的な著作Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie,3rd edition,volume 14, Urban & Schwarzenberg,Munich,Berlin,1963、80〜89頁および99〜105頁に記載されている。
水溶性または水分散性を確立するために、好ましくはアニオンを形成することができる基を、ポリエステル分子に取り込ませる。これらの中和後、これらの基は、確実にポリエステル樹脂が安定して水に分散できるようにする。アニオンを形成することができる好適な基は、好ましくはカルボキシル基、スルホン酸基およびホスホン酸基、より好ましくは、カルボキシル基である。ポリエステル樹脂のDIN EN ISO 3682に従った酸価は、好ましくは10〜100mg KOH/g、より好ましくは20〜60mg KOH/gである。アニオンを形成することができる基の好ましくは50〜100モル%、より好ましくは60〜90モル%を中和するために、同様に、例えば、ジエチルアミンおよびトリエチルアミン、ジメチルアミノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、モルホリンならびに/またはN−アルキルモルホリンなどのアンモニア、アミンおよび/またはアミノアルコールを使用することが好ましい。使用される架橋基は、好ましくはヒドロキシル基であって、水分散性ポリエステルのDIN EN ISO 4629に従ったOH数が好ましくは10〜200およびより好ましくは20〜150である。
続いて、このように製造したポリエステルを水に分散させ、分散液の所望の固形分を整える。このように製造されたポリエステル分散液の固形分は、好ましくは5質量%〜50質量%、より好ましくは10質量%〜40質量%である。
特に本発明により好まれるポリウレタンをベースとする結合剤系(BM)は、好適なジまたはポリイソシアネートとの反応を通して、ヒドロキシル官能性前駆体として上述のポリエステルから好ましくは得ることができる。好適なポリウレタン類の製造は、例えば、DE−A−27 36 542に記載されている。水溶性または水分散性を確立するために、アニオンを形成することができる基を、ポリウレタン分子に取り込ませる。これらの中和後、これらの基は、確実にポリウレタン樹脂が安定して水に分散し、ポリウレタン分散液を生じさせることができるようにする。アニオンを形成することができる好適な基は、好ましくはカルボキシル基、スルホン酸基およびホスホン酸基、より好ましくは、カルボキシル基である。DIN EN ISO 3682に従った水分散性ポリウレタンの酸価は、好ましくは10〜80mg KOH/g、より好ましくは15〜40mg KOH/gである。使用される架橋基は、好ましくはヒドロキシル基であって、DIN EN ISO 4629に従った水分散性ポリウレタンのOH数が好ましくは10〜200およびより好ましくは15〜80である。特に好ましい水分散性ポリウレタンは、上述の種類のヒドロキシル官能性ポリエステル前駆体から合成され、本前駆体を、例えば、好ましくはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、TMXDI、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼンなどのビスイソシアナート化合物、さらにより具体的にはネオペンチルグリコールなどのジオール、およびより具体的には2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸などのアニオンを形成することができる化合物の混合物と好ましくは反応させてポリウレタンを得る。
場合によってポリウレタンを、ポリオール、好ましくはトリオールおよびより好ましくはトリメチロールプロパンの比例した使用により分枝の形態で合成することができる。
非常に好ましくは、上述の単位の反応を、イソシアナート基:ヒドロキシル基比が1.4:1.005、好ましくは1.3:1.05の間で実施する。
本発明の更なる特に好ましい実施形態では、少なくとも25、好ましくは少なくとも50モル%の未反応のイソシアネートを、より具体的にはトリエタノールアミン、ジエタノールアミンまたはメチルエタノールアミンなどの低揮発性アミンおよび/またはアミノアルコールと反応させる。同時に、アミンおよび/またはアミノアルコールはアニオンを形成できるいくつかの基を中和する。
おそらく残りの未反応のイソシアネート基を、遊離イソシアナート基量が0.1%未満、好ましくは0.05%未満になるまで、好ましくはブロック剤(例えば、より具体的には単官能性アルコール、好ましくはプロパノールまたはブタノール)と反応させる。ポリウレタン分散液製造の最終ステップでは、アニオンを形成することができる基の好ましくは50〜100モル%、より好ましくは60〜90モル%を中和するために、ジエチルアミンおよびトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、モルホリンおよび/またはN−アルキルモルホリン(例えば、特に、ジメチルエタノールアミンが好ましい)などのアンモニア、アミンおよび/またはアミノアルコール使用することが好ましい。
続いて、このように製造したポリウレタンを水に分散させ、分散液の所望の固形分を整える。
このように製造されたポリウレタン分散液の固形分は、好ましくは5質量%〜50質量%、より好ましくは10質量%〜40質量%である。
本発明の1つの特に好ましい実施形態では、上記の結合剤系成分の少なくとも1つ、より具体的には上記のポリエステルおよびポリウレタン成分を、水性分散液の特に低溶剤型の形態で製造する。溶剤は当業者に公知の方法で、より具体的には蒸留によって、より具体的には結合剤を製造した後、および水に分散させる前に取り除く。好ましくは、結合剤成分の水性分散体、より具体的にはポリエステル分散液およびポリウレタン分散液を、分散液の揮発性成分に対して、1.5質量%未満、より好ましくは1質量%未満および非常に好ましくは0.5質量%未満の残留溶剤量に調整する。
上述のポリマーの熱架橋に好ましい水溶性または水分散性架橋剤(V)は、当業者に公知である。
エポキシ機能性ポリマーの架橋に好適な架橋剤(V)の例としては、好ましくはジエチレントリアミン、アミン付加物またはポリアミノアミドなどのポリアミンである。特にエポキシ機能性ポリマーに対して好ましいのは、カルボン酸無水物、メラミン樹脂および場合によってブロックポリイソシアネートをベースとする架橋剤(V)である。
特に、本発明の文脈において、低溶剤型架橋剤(V)は、架橋剤の揮発性成分に対して、1.0質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満および非常に好ましくは0.2質量%の残留溶剤量で使用される。
好ましいヒドロキシル含有ポリマーの架橋に特に好ましい架橋剤(V)は、メラミン樹脂、アミノ樹脂および好ましくはブロックポリイソシアネートである。
好ましいヒドロキシル含有ポリマーの架橋には、ヘキサブトキシメチルメラミンおよびより具体的には反応性の高いヘキサメトキシメチルメラミンなどのメラミン誘導体、ならびに/または場合によって変性アミノ樹脂が非常に好ましい。この種類の架橋剤(V)は、(例えば、BASF AG社よりLuwipal(登録商標)の形態で)市販されている。特に、本発明の文脈において、低溶剤型メラミン樹脂は、メラミン樹脂配合物の揮発性成分に対して、1.0質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満および非常に好ましくは0.2質量%の残留溶剤量で使用される。
好ましいヒドロキシル含有ポリマーの架橋剤(V)として好適な、好ましいブロックポリイソシアネートはより具体的には、トリメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、ペンタメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアナート、エチルエチレンジイソシアナート、トリメチルヘキサンジイソシアナートまたは商品名DDI1410の下でHenkel社より市販される種類ならびに特許WO97/49745およびWO97/49747に開示されている種類のダイマー脂肪酸から誘導されたジイソシアナートなどの炭素鎖に環状基を含有する非環式脂肪族ジイソシアナートなどのジイソシアナートのオリゴマーである。後者は、環状基にもかかわらず、排他的にアルキル基に結合した2つのイソシアナート基のために、本発明の文脈において、非環式脂肪族ジイソシアナートの中に含まれる。上述のジイソシアナートのうち、ヘキサメチレンジイソシアネートを使用することが特に好ましい。イソシアヌレート、尿素、ウレタン、ビウレット、ウレトジオン、イミノオキサジアジンジオン、カルボジイミドおよび/またはアロファネート基を含有するオリゴマーを使用することが好ましい。
ポリイソシアネートのブロックの文脈において、イソシアネート基をブロック剤と反応させ、高温まで加熱して再度除去する。好適なブロック剤の例は、例えば、DE−A−199 14 896、コラム12および13に記載されている。
架橋を加速させるために、公知の方法で好適な触媒を加えることが好ましい。
本発明の他の実施形態では、結合剤系(BM)の架橋を、光化学的に行ってもよい。「光化学的架橋」という用語は、例えば、UV、VIS、NIRまたは電子ビームなどのすべての種類の高エネルギー放射線による架橋を含む。
光化学的架橋性の水溶性または水分散性結合剤系(BM)は、一般に、光化学的架橋性基を有するオリゴマーまたはポリマー化合物、そしてまた必要に応じて、反応性希釈剤(一般にモノマー化合物)を含む。反応性希釈剤は、オリゴマーまたはポリマー化合物より低い粘性を有する。さらに、一般に、1つ以上の光重合開始剤が光化学的架橋のために必要である。
光化学的架橋性結合剤系(BM)の例としては、必要に応じて、メチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートまたはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの反応性希釈剤と併せて、水溶性または水分散性多官能性(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、カーボネート(メタ)アクリレートおよびポリエーテル(メタ)アクリレート)を含む。好適な放射線硬化型結合剤の更なる詳細は、例えば、WO−A−2005/080484、3〜15頁で見ることができる。好適な光重合開始剤は、同じ文書の18および19頁で見ることができる。さらに、本発明の実行のために、熱的および光化学的に組み合わせて硬化できる結合剤系(BM)(デュアルキュア系)を使用することができる。
結合剤系(BM)の不揮発性留分に対する、結合剤系(BM)の比率としての架橋剤(V)の留分は、結合剤系(BM)に対して、好ましくは5%〜60質量%、より好ましくは7.5質量%〜50質量%である。
本発明の別の実施例では、結合剤系(BM)は物理的乾燥性であり、言い換えると、コーティング膜が形成されると、好ましくはコーティング組成物(B)の乾燥を通して、言い換えると、溶剤の除去によって実現され、結合剤系(BM)は全く架橋しないか、非常に僅かな程度のみ架橋する。物理的乾燥系では、架橋剤(V)およびより具体的には一般にコーティング組成物(B)には存在しない触媒または開始剤などの更なる架橋補助成分と共に、前述の水溶性または水分散性結合剤系(BM)、より具体的にはポリウレタンをベースとする上記の結合剤系(BM)を使用することが好ましい。
本発明により使用されるコーティング組成物(B)は、コーティング組成物(B)の不揮発性成分に対して、好ましくは10質量%〜90質量%、より好ましくは15質量%〜85質量%、より具体的には20質量%〜80質量%の結合剤系(BM)を含有する。
充填剤成分(BF)
本発明により使用される好ましくは無機の充填剤成分(BF)は、好ましくは通常の充填剤、無機の着色および/もしくは有効顔料、ならびに/または伝導性顔料を含む。
より具体的には下地のむらを補い、および/またはコーティング組成物(B)から生成されたコートの衝撃強さを増加させるために役立つ、通常の充填剤は、好ましくはチョーク、アルミニウムまたは水酸化マグネシウムなどの水酸化鉱物、およびタルクまたはカオリンなどの層状珪酸塩であって、特に好ましくはタルクである。
使用される着色および/または有効顔料は、好ましくは無機顔料、より具体的には白色顔料および黒色顔料などである。好ましい白色顔料は、シリカ、アルミナおよび、特に、酸化チタン、そしてまた硫酸バリウムである。好ましい黒色顔料は、酸化鉄ならびにより具体的にはグラファイトおよびカーボンブラックである。
使用される伝導性顔料は、好ましくはリン化物、炭化バナジウム、窒化チタンおよび硫化モリブデンである。この種類の添加剤は、例えば、コーティング組成物(B)から形成されるコートの溶接性を高めるために役立つ。使用される好ましい伝導性顔料は、Zn、Al、Si、Mn、Cr、Niまたは、特に、例えば、WO03/062327A1に開示されているようなFeの金属リン化物である。伝導性顔料として、特に好ましくは亜鉛末が使用される。
充填剤成分(BF)中に存在する充填剤は、好ましくは、硬化した一体化前処理コートの厚さを超えない平均粒径を有する。EN ISO 1524:2002に従って測定される充填剤成分(BF)に対する粒径の上限は、好ましくは15μm未満、より好ましくは、12μm未満および特に10μm未満である。
より好ましくは、充填剤成分(BF)は、いずれの場合においても、(BF)に対して、1質量%未満、特に0.5質量%未満の残留溶剤量を有する。最も好ましくは、充填剤成分(BF)は溶剤を含まない。
本発明により使用されるコーティング組成物(B)は、コーティング組成物(B)の不揮発性成分に対して、好ましくは5質量%〜80質量%、より好ましくは10質量%〜70質量%および特に15質量%〜65質量%の充填剤(BF)を含有する。
腐食制御成分(BK)
本発明により使用される腐食制御成分(BK)は、好ましくは無機耐食顔料、より具体的にはリン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜鉛アルミニウムホスフェート、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛、カルシウム亜鉛モリブデート、メタホウ酸亜鉛またはメタホウ酸バリウム一水和物などを含む。本発明の1つの特に好ましい実施形態では、そのような耐食顔料は、金属イオンにより修飾された非晶質シリカと併せて使用される。金属イオンは、好ましくはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ランタニド金属イオン、そしてまた亜鉛イオンおよびアルミニウムイオンからなる群から選択され、カルシウムイオンが特に好ましい。カルシウムイオンにより修飾された非晶質シリカは、(Grace GmbH & Co.KG社から)商標名Shieldex(登録商標)で市販製品として得ることができる。
さらに、耐食顔料製造の成分として、アルミニウムまたはチタンのダイマーアルコキシド、オリゴマーアルコキシドまたはポリマーアルコキシドを、必要に応じて、WO03/062328A1に開示されているようなリン含有化合物の付加物の形態で使用することもできる。
腐食制御成分(BK)中に存在する耐食顔料は、好ましくは、硬化した一体化前処理コートの厚さを超えない平均粒径を有する。EN ISO 1524:2002に従って測定される耐食顔料(BK)に対する粒径の上限は、好ましくは15μm未満、より好ましくは、12μm未満および特に10μm未満である。
より好ましくは、腐食制御成分(BK)は、いずれの場合においても、(BK)に対して、1質量%未満、特に0.5質量%未満の残留溶剤量を有する。
さらに、上述の無機耐食顔料の代わりに、またはそれに加えて、有機、低分子量および/またはポリマー腐食防止剤が腐食制御成分(BK)中に存在することも可能である。使用される有機腐食防止剤は、好ましくは、例えば、WO2006/079628A1に開示されている種類のコポリマーまたは不飽和ジカルボン酸およびオレフィンであって、非常に好ましくはWO2007/125038A1に開示されているような窒素複素環を有するモノマー、酸性基を有するモノマーおよびビニル芳香族モノマーのコポリマーである。非常に好ましくは、更なる製造ステップにおいて、WO2007/125038に開示されているコポリマーの水性分散液を、いずれの場合においても、水性分散液の揮発性成分に対して、1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満およびより具体的には0.2質量%未満の残留溶剤量に調整する。
非常に好ましくは、腐食制御成分(BK)は、有機および無機の腐食防止剤の少なくとも1つの組合せを含み、特に、本組合せは、いずれの場合においても、腐食制御成分(BK)の揮発性成分に対して、1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満の残留溶剤量を有する。
本発明により使用されるコーティング組成物(B)は、コーティング組成物(B)の不揮発性成分に対して、好ましくは1質量%〜50質量%、より好ましくは2質量%〜40質量%およびより具体的には3質量%〜35質量%の腐食制御成分(BK)を含有する。
コーティング組成物(B)の更なる成分
更なる成分として、本発明のコーティング組成物は、水および、必要に応じて、好ましくは更なる揮発性成分(BL)として水相溶性有機溶剤を含むが、これらは乾燥中およびより具体的にはコーティング組成物(B)の硬化中に取り除かれる。
原則として可能な溶剤の中から、当業者は操作条件および使用する成分の性質により適切な選択を行う。好ましくは水と相溶性である好ましい有機溶剤の例としては、エーテル、ポリエチレングリコールなどのポリエーテル、ブチルグリコールまたはメトキシプロパノールなどのエーテルアルコール、ブチルグリコールアセテートなどのエーテルグリコールアセテート、アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン、ならびにメタノール、エタノールまたはプロパノールなどのアルコールを含む。少量の添加において、疎水性溶剤(例えば、より具体的には石油留分および芳香族留分)を使用することができ、この場合、そのような溶剤は、特定のコーティング特性を制御するために、より添加剤として使用される。
上述の成分の他に、コーティング組成物(B)は、1種以上の補助剤を含み得る。この種類の補助剤は、コーティング組成物(B)の特性および/またはコーティング組成物(B)から生成されるコートの特性を微調整するために使用される。補助剤は、コーティング組成物に対して、一般に、コーティング組成物(B)の最高30質量%、好ましくは最高25質量%、より具体的には最高20質量%まで存在する。
好適な補助剤の例としては、例えば、Johan Bielemanによるテキスト「Lackadditive」[Additives for Coatings],Wiley−VCH,Weinheim,New York,1998より公知の種類の流動助剤、有機着色および/または有効顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、フリーラジカル捕捉剤、フリーラジカル重合開始剤、熱架橋触媒、光重合開始剤、スリップ剤、重合防止剤、消泡剤、乳化剤、脱気剤、湿潤剤、分散剤、接着促進剤、均展剤、塗膜形成助剤、増粘剤、難燃剤、乾燥剤、皮張り防止剤、ワックスならびに艶消剤である。補助剤の調製において低い残留溶剤量の補助剤を使用することが好ましく、より具体的にはいずれの場合においても、補助剤の揮発性相に対して、1質量%未満、好ましくは0.8質量%未満およびより具体的には0.5質量%未満の残留溶剤量を有する、より具体的には低溶剤型分散剤、低溶剤型流れ調整剤および低溶剤型消泡剤などを使用することが好ましい。
コーティング組成物(B)は、成分を溶剤と激しく混合することによって製造する。好適な混合および分散の組合せは当業者に公知である。
本発明の方法のステップ
本発明の方法のステップ(1)では、コーティング組成物(B)を、コイルの金属表面に塗布する。
金属表面は、必要に応じて前もって洗浄してもよい。本方法のステップ(1)を、例えば金属表面の電気亜鉛めっきまたは溶融亜鉛めっきなどの金属表面処理の直後に行う場合、その時、一般にコーティング組成物(B)を予備洗浄なしにコイルに塗布することができる。コーティングされるコイルをコーティング組成物(B)でコーティングする前に保管および/または輸送する場合、一般にこれらに耐食油のコーティングを施す。さもないと、汚染され、本方法のステップ(1)の前にコイルを洗浄する必要が生じる。洗浄は、典型的な洗浄剤による当業者に公知の技法によって行うことができる。
コイルへのコーティング組成物(B)の塗布は、吹付け、流し込みまたは好ましくはロールによって行うことができる。
好ましいロールコーティングの場合、回転する供給ロールをコーティング組成物(B)の貯蔵槽に浸して、このようにして、塗布するコーティング組成物(B)を供給する。この組成物を供給ロールから、直接または少なくとも1つのトランスファーロールを介して回転する塗布ロールに移す。このロールは、コーティング組成物(B)をコイル上に移し、塗布はフォワードローラコーティング方法(同方向転送)または反対方向転送もしくはリバースローラコーティング方法のいずれかによって行われる。
両方の技法が本発明の方法に関して可能であるが、フォワードローラコーティング方法(同方向転送)が好ましい。コイル速度は、好ましくは80〜150m/分、より好ましくは100〜140m/分である。好ましくは塗布ロールの回転速度は、コイル速度の110〜125%であって、好ましくは供給ロールの回転速度はコイル速度の15〜40%である。
コーティング組成物(B)は、本発明の他の実施形態では、2つのロールの間隙(ロール間隙)に直接ポンプで汲みだすことができる。この方法は、ロール間隙法とも呼ばれる。
コイルの速度は、ステップ(2)においてコーティング組成物(B)の乾燥状態に従って当業者によって選択される。一般的に言って、20〜200m/分、好ましくは80〜150m/分、より好ましくは100〜140m/分のコイル速度が適切であることが発見されており、またコイル速度は上述の塗布方法によって決めることが必要である。
コイル上に形成されたコーティング組成物(B)の膜の乾燥のために、言い換えるとコーティング組成物(B)の揮発性成分(BL)を取り除くために、ステップ(1)に従ってコーティングされたコイルを好適な装置によって加熱する。加熱は、対流熱伝達、近赤外線もしくは遠赤外線による照射および/または適切な金属下地、より具体的には鉄の場合、電気誘導によって行うことができる。また、上記の加熱との組合せが可能な場合、溶剤を気体流と接触させることによって取り除くことができる。
本発明により、コイル上に形成されたコーティング組成物(B)の膜の乾燥は、乾燥後の膜がコーティング組成物(B)に対して10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下の残留揮発性成分(BL)量を依然として有するように実施することが好ましい。コーティング組成物の残留揮発性成分(BL)量の測定は、公知の方法によって、好ましくはガスクロマトグラフィーによって、より好ましくは熱重量分析と併せて行う。
コーティング組成物の乾燥は、好ましくは金属上で生じるピーク温度(ピーク金属温度(PMT))で実施する。PMTは、例えば、非接触赤外線計測によって、または40〜120℃、好ましくは50〜110℃、より好ましくは60〜100℃の温度指示ストリップを使用して決定することができ、コイルの速度およびしたがってコイルコーティングラインの乾燥区域における滞留時間は、当業者に公知の様式で、発明的に好ましい残留揮発性成分(BL)量を、乾燥区域から離れる際のコーティング組成物(B)から形成される膜で定めるというような方法で調整する。
特に好ましくは、コーティング組成物(B)の乾燥は、コーティング組成物(B)中の架橋性成分が反応するためのDMA開始温度未満のPMT(ピーク金属温度)で実施する(Rheometric Scientific社のDMA IVによって、加熱速度2K/分、周波数1Hzおよび振幅0.2%で、「デルタ」モードの「引張モード−引張オフ」の測定方法を使用して測定し、DMA開始温度の位置は、E’および/またはtanδの温度に依存した経過を推定することによる公知の方法で決定する)。非常に好ましくは、乾燥を、コーティング組成物(B)中の架橋性成分が反応するためのDMA開始温度未満の、5K、より好ましくは10KであるPMTで実施する。
コイルコーティング方法におけるコーティング組成物(B)の塗布の実験室シミュレーションでは、コーティング組成物(B)を、好ましくはコーティングロッドを使用して、コイルコーティングのものと同等の未乾燥塗膜厚で、コーティングされる下地のプレートに塗布する。コイルコーティング方法におけるコーティング組成物(B)の乾燥の実験室シミュレーションは、好ましくは、コイルコーティングで設定されるものと同等のPMT(ピーク金属温度)により強制空気炉で実施する。
本方法のステップ(2)に従って製造したコーティング組成物(B)の乾燥膜の厚さは、一般に1〜15μm、好ましくは2〜12μm、より好ましくは3〜10μmである。
本方法のステップ(2)とステップ(3)との間で、コーティング組成物(B)の乾燥膜を施したコイルを再度巻き上げることができ、更なる1つまたは複数のコートは、遅い時点でのみ塗布することができる。
本発明の方法のステップ(3)では、1つ以上のトップコート材(D)を本方法のステップ(2)に従って生成されたコーティング組成物(B)の乾燥膜に塗布する(トップコート材(D)としての適合性は、原則として、コイルコーティングに適するすべてのコーティング組成物が有する)。
トップコート材(D)は、吹付け、流し込みによって、または、好ましくは、上記のローラー塗布によって塗布してもよい。好ましくは、着色だけでなく、機械的な曝露に対する保護そしてまたコーティングされたコイルへの風化作用に対する保護も提供する、高い柔軟性を有する着色トップコート材(D)を塗布する。この種類のトップコート材(D)は、例えば、EP−A1−1 335 945またはEP−A1−1 556 451に記載されている。本発明の更なる好ましい実施形態では、トップコート材(D)は、着色された下地コートと最終のクリアコートから構成された二層系を含み得る。コイルをコーティングするために好適なこの種類の二層トップコート系は、例えば、DE−A−100 59 853およびWO−A−2005/016985に記載されている。
本発明の方法のステップ(4)では、本方法のステップ(2)で塗布および乾燥されるコーティング組成物(B)膜は、本方法のステップ(3)で塗布されたトップコート(D)膜と一緒に硬化させ(すなわち、架橋させ)、コーティング組成物(B)の乾燥膜からの残留揮発性成分(BL)そしてまたトップコート材(D)からの溶剤は一緒に取り除く。
架橋は、コーティング組成物(B)で使用される結合剤(BM)そしてまたトップコート膜(D)で使用される結合剤の性質に左右され、熱的および/または必要に応じて光化学的に行うことができる。
発明的に好ましい熱架橋の場合、本方法のステップ(1)から(3)に従ってコーティングされたコイルを、好適な装置によって加熱する。加熱は、近赤外線または遠赤外線の照射によって、適切な金属下地、より具体的には鉄の場合、電気誘導によって、および好ましくは対流熱伝達によって行うことができる。また、溶剤の除去は、上記の加熱との組合せが可能な場合、気体流と接触させることによって達成することができる。
架橋に必要な温度は、より具体的にはコーティング組成物(B)およびトップコート膜(D)で使用される結合剤によって左右される。好ましくは、架橋は、少なくとも80℃、より好ましくは少なくとも100℃および非常に好ましくは少なくとも120℃の金属上に生じるピーク温度(PMT)で実施する。より具体的には架橋は、120〜300℃、好ましくは140〜280℃、およびより好ましくは150〜260℃のPMT値で実施する。
コイルの速度およびしたがってコイルコーティングラインの炉区域における滞留時間は、好ましくは、当業者に公知の様式で、炉区域から離れる際にコーティング組成物(B)から形成される膜およびトップコート材(D)から形成される膜における架橋が実質的に完了しているというような方法で調整する。架橋の時間は、好ましくは10秒から2分である。例えば、対流熱伝導炉が使用される場合、約30〜50mの長さの強制空気炉が、好ましいコイル速度の場合には必要となる。この場合の強制空気の温度は、当然PMTより高く、最高で350℃までありうる。
光化学的架橋は、一般に、近赤外線の、可視光線(VIS放射線)、紫外線(UV)、X線または微粒子放射線(例えば、電子ビーム)を意味する化学線で行う。光化学的架橋では、UV/VIS放射線を使用することが好ましい。照射は、必要に応じて、例えば、不燃ガス雰囲気下などの無酸素下で実施することができる。光化学的架橋は、特にコーティング組成物(B)およびトップコート材(D)の両方が排他的に光化学的に架橋するとき、標準の温度条件下で行うことができる。一般に、光化学的架橋は、例えば40〜200℃の高温で、より具体的にはコーティング組成物(B)および(D)の一方が光化学的に架橋し、もう一方が熱的に架橋するとき、またはコーティング組成物(B)および(D)の一方もしくは両方が光化学的および熱的に架橋するときに行う。
コーティング組成物(B)をベースとする硬化コートおよびトップコート材(D)をベースとする硬化コートを含む、本方法のステップ(4)に従って生成されたコート系の厚さは、一般に2〜60μm、好ましくは4〜50μm、より好ましくは6〜40μmである。
コイルコーティング方法におけるトップコート材(D)の塗布の実験室シミュレーションでは、トップコート材(D)を、好ましくはコーティングロッドを使用して、コイルコーティングのものと同等の未乾燥塗膜厚で乾燥したコーティング組成物(B)に塗布する。コイルコーティング方法におけるコーティング組成物(B)とトップコート材(D)を併せた硬化の実験室シミュレーションは、好ましくは、コイルコーティングで設定された同等のPMT(ピーク金属温度)によって強制空気炉で実施する。
本発明の方法によって生成されるコート系を、より具体的には鉄、鋼、亜鉛もしくは亜鉛合金(例えば、Galvalume(登録商標)およびGalfan(登録商標)などの亜鉛アルミニウム合金または亜鉛マグネシウム合金など)、マグネシウムもしくはマグネシウム合金、またはアルミニウムもしくはアルミニウム合金の表面に塗布することができる。
本発明の方法によって生成されるコート系により提供されるコイルを、例えば、切断、変形、溶接および/または接合によって加工して、成形金属部品を作ることができる。したがって、本発明は、発明的に製造されたコイルで製造されている成形品も提供する。「成形品」という用語は、コーティングされた金属パネル、ホイルまたはコイルだけでなく、これらより得られる金属部材も含むものと意図される。
そのような部材は、より具体的にはパネル、上張りまたは内張りに使用することができる。例としては、自動車車体またはその部品、トラック車体、二輪車用のフレーム(例えば、オートバイまたは自転車)またはそのような車両の部品(例えば、フェアリングまたはパネル)、家庭用具のケーシング(例えば、洗濯機、食器洗浄機、洗濯物乾燥機、ガスおよび電気オーブン、電子レンジ、冷凍庫または冷蔵庫)、例えば、工業用機器または設備のパネル(例えば、機械、開閉器キャビネット、コンピュータハウジングなど)、例えば、建築分野の構造部材(例えば、壁部材、外装部材、天上部材、窓枠、ドア枠または仕切り)、金属材料から作られる家具(例えば、金属収納庫、金属棚、家具の部材、さもなければ取り付け金具)を含む。また、部材は、例えば、ブリキ缶、缶または槽などの液体または他の物質の保管のための中空品でありうる。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図している。
製造実施例1:低溶剤型ポリウレタン分散液(PUD)の製造
ヒドロキシル含有ポリエステルジオールプレポリマーの製造:
1158.2gのダイマー脂肪酸Pripol(登録商標)1012(Uniqema)、644gのヘキサンジオールおよび342.9gのイソフタル酸を、充填塔および水分離器を備えた撹拌槽に、22.8gのシクロヘキサンと共に検量して加え、この初期充填物を窒素雰囲気下で220℃まで加熱する。4mg KOH/g未満の酸価および5〜7dPasの粘性(キシレンで76%に希釈)で、減圧を150℃で加え、揮発性成分を取り除く。ポリエステルを冷却し、メチルエチルケトンで希釈し、固形分が73%になるように調整する。
ポリウレタン分散液の製造:
1699.6gのポリエステルジオールプレポリマーのメチルエチルケトン溶液、110.8gのジメチルプロピオン酸、22.7gのネオペンチルグリコール、597.6gのジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(Bayer AG社のDesmodur(登録商標)W)および522gのメチルエチルケトンを撹拌槽に充填し、窒素雰囲気中で撹拌しながら78℃で加熱する。約1.18:1のイソシアナート基:ヒドロキシル基比に対応させて、固形分に対して、イソシアナート基含量が1.3%で一定であるとき、64gのトリエタノールアミンを添加する。約75mol%の最初に未反応のイソシアナート基の変換に対応させて、反応混合物を、固形分に対してイソシアナート基含量が0.3%になるまで撹拌する。その後、残るイソシアネート基を、51.8gのn−ブタノールと反応させ、反応は78℃で1時間撹拌することによって終了させる。反応後、遊離イソシアナート基含量は、<0.05%である。58.1gのジメチルエタノールアミンを加えた後、3873.5gの蒸留水を、90分をかけて滴下し、得られた分散液を更に1時間撹拌する。このように製造したポリウレタンは、37mg KOH/gのDIN EN ISO 4629に従ったOH価、23mg KOH/gのDIN EN ISO 3682に従った酸価、および74mol%のアニオンを形成することができる基の中和度を有する。
残留溶剤量を下げるために、蒸留物の屈折率が1.335未満となり、ガスクロマトグラフィーによって検出されるメチルエチルケトン含量が、反応混合物に対して0.3質量%未満となるまで、揮発性成分を78℃の減圧下で取り除く。得られた分散液の固形分を、蒸留水により30%まで調整する。ポリウレタン分散液は、粘性が低く、pH=8〜9、および分散液の揮発性成分に対して、ガスクロマトグラフィーによる残留溶剤量が0.35質量%である。
比較実施例1:残留溶剤の最適化のないポリウレタン分散液(PUD’)の製造
ポリウレタン分散液を、残留溶剤量を下げる最終のステップを除き、製造実施例1に従って製造する。ポリウレタン分散液は、粘性が低く、pH=8〜9、および分散液の揮発性成分に対して残留溶剤量が1.04質量%である。
発明の実施例2:発明の低溶剤型コーティング組成物(B)の製造
好適な撹拌槽内で、記載した順に、20質量部の製造実施例1に従ったポリウレタン分散液(PUD)、7.1質量部の低溶剤型分散添加剤(分散添加剤の揮発性成分に対して、残留有機溶剤量<0.02質量%)、1.7質量部の消泡作用を有する通常の流れ調整剤(流れ調整剤の揮発性成分に対して、0.21質量%の残留有機溶剤量)、0.2重量部のケイ酸塩、ならびに当業者に公知の無機耐食顔料および充填剤からなる24.2質量部の無溶剤混合物を混合し、混合物を、溶解機を使用して10分間予備分散にかける。得られた混合物を、冷却ジャケットを備えたビーズミルに移し、1.8〜2.2mmのSAZガラスビーズと混合する。ミルベースを45分間磨砕し、温度を冷却によって最大で50℃に保つ。続いて、ミルベースを、ガラスビーズから分離する。EN ISO 1524:2002に従った充填剤および耐食顔料の粒径の上限は、磨砕後10μm未満である。
ミルベースは、温度を冷却により60℃以下に保ち、記載した順に、29.5質量部の製造実施例1のポリウレタン分散液(PUD)、4.6質量部の低溶剤型メラミン樹脂架橋剤(メラミン樹脂の揮発性成分に対して、0.04質量%の残留有機溶剤量)、0.9重量部の低溶剤型消泡剤(消泡剤の揮発性成分に対して、残留有機溶剤量<0.02質量%)、ブロック芳香族スルホン酸の種類からの1.4質量部の酸性触媒、1重量部の消泡作用を有する通常の流れ調整剤(流れ調整剤の揮発性成分に対して、0.21質量%の残留有機溶剤量)、および1質量部の更なるアクリレートベースの流れ調整助剤(流れ調整剤の揮発性成分に対して、0.45質量%の残留有機溶剤量)と撹拌しながら混合する。
最終のステップでは、WO−A−2007/125038の実施例1に従って製造した45質量%のN−ビニルイミダゾール、25質量%のビニルホスホン酸および30質量%のスチレンのコポリマーの8.4質量部の水性分散液を加え、残留溶剤留分は、更なる製造ステップで、コポリマーの分散液の揮発性成分に対して、<0.1質量%に調整する。
本発明の水性コーティング組成物(B)の残留溶剤の留分は、コーティング組成物(B)の揮発性成分(BL)に対して、2.2質量%である。
比較実施例2:残留溶剤量の最適化のないコーティング組成物(B’)の製造
好適な撹拌槽内で、記載した順に、20質量部の比較実施例1に従ったポリウレタン分散液(PUD)、4.2質量部の通常の分散添加剤(分散添加剤の揮発性成分に対して、2.0質量%の残留有機溶剤量)、1.6質量部の消泡作用を有する通常の流れ調整剤(流れ調整剤の揮発性成分に対して、0.21質量%の残留有機溶剤量)、0.2重量部のケイ酸塩、ならびに当業者に公知の無機耐食顔料および充填剤からなる24.0質量部の無溶剤混合物を混合し、混合物を、溶解機を使用して10分間予備分散にかける。得られた混合物を、冷却ジャケットを備えたビーズミルに移し、1.8〜2.2mmのSAZガラスビーズと混合する。ミルベースを45分間磨砕し、温度を冷却によって最大で50℃に保つ。続いて、ミルベースを、ガラスビーズから分離する。EN ISO 1524:2002に従った充填剤および耐食顔料の粒径の上限は、摩砕後10μm未満である。
ミルベースは、温度を冷却により60℃以下に保ち、記載した順に、26.6質量部の製造実施例1のポリウレタン分散液(PUD)、4.6質量部の通常のメラミン樹脂架橋剤(メラミン樹脂の揮発性成分に対して、1.0質量%の残留有機溶剤量)、0.9重量部の低溶剤型消泡剤(消泡剤の揮発性成分に対して、残留有機溶剤量<0.02質量%)、ブロック芳香族スルホン酸の種類からの2.9質量部の通常の酸性触媒(消泡剤の揮発性成分に対して、1.65質量%の残留有機溶剤量)、1重量部の消泡作用を有する通常の流れ調整剤(流れ調整剤の揮発性成分に対して、0.21質量%の残留有機溶剤量)、および1質量部の更なるアクリレートベースの流れ調整助剤(流れ調整剤の揮発性成分に対して、0.45質量%の残留有機溶剤量)と撹拌しながら混合する。
最終のステップでは、WO−A−2007/125038の実施例1に従って製造した45質量%のN−ビニルイミダゾール、25質量%のビニルホスホン酸および30質量%のスチレンのコポリマーの10.7質量部の水性分散液を加える(コポリマーの分散液の揮発性成分に対して、3.87質量%の残留有機溶剤量)。要求される加工粘性に整えるために、さらに2.3質量部の完全脱イオン水を加える。
比較実施例2に従った水性コーティング組成物(B’)中の残留溶剤の留分は、コーティング組成物(B’)の揮発性成分(BL’)に対して、21.7質量%である。
実施例3:本発明の方法によるコーティング組成物の塗布
コーティング試験を、厚さ0.9mmのZ型の亜鉛めっき鋼板を使用して実施する(OEHDG、Chemetall)。これらの鋼板は、前もって公知の技術によって洗浄する。記載のコーティング組成物(B)および(B’)を、コーティングロッドを使用して、コーティングが乾燥すると、5μmの乾燥膜厚になるような未乾燥膜厚で塗布した。コーティング組成物(B)および(B’)を、Hofmann社の強制空気炉において、185℃の強制空気温度および10%のファン動力で(88℃のPMTにする)22秒間乾燥させた。
コーティング組成物(B)および(B’)における架橋性成分が反応するためのDMA開始温度(Rheometric Scientific社のDMA IVを使用し、加熱速度2K/分、周波数1Hzおよび振幅0.2%で、「デルタ」モードの「引張モード−引張オフ」の測定方法によって測定し、DMA開始温度の位置は、E’の温度に依存した経過を推定することによる公知の方法で決定する)は102℃である。
コーティング組成物(B)および(B’)の乾燥膜の揮発分は、乾燥膜に対して、4.5質量%である。
ステップ(2)の低溶剤型コーティング組成物(B)で本発明の方法によって生成された膜は、低温においても著しく良好な均展性を示し、その上塗り適合性は化学的硬化が起こらないにもかかわらず、非常に良好である(第1表)。
対照的に、ステップ(2)の高溶剤型コーティング組成物(B’)で生成された膜は、異なる表面粗さ、したがって不良な均展性を示し、上塗り適合性は著しく損なわれる(第1表)。
続いて、BASF Coatings AG社のPolyceram(登録商標)PH型のトップコート材(D)を、コーティングロッドを使用して、プライマー膜(B)または(B’)およびトップコート膜(D)を含む系におけるコーティングが乾燥すると、25μmの乾燥膜厚になるような未乾燥膜厚で塗布する。プライマー膜(B)または(B’)およびトップコート膜(D)を含む系を、Hedinair社のトンネル炉で、365℃の強制空気温度および243℃のPMTになるようなベルト速度で焼き付ける。
コイルコーティングにとって重要な意味を持つ以下の特性を、コーティング組成物(B)または(B’)およびトップコート(D)のこのように製造された系で判定する(第1表)。
MEK試験:
EN ISO 13523−11に従った手順。この方法は、メチルエチルケトンなどの溶剤への曝露に対するコーティング膜の耐性を特徴づける。
これは、既定の加荷重下でコーティング膜の上を、メチルエチルケトンをしみ込ませた綿圧縮わたでこすることを含む。コーティング膜への損傷が最初に見えるまでの往復摩擦の数が、報告されるMEK値である。
T曲げ試験:
DIN ISO 1519に従った手順。本試験法は、室温(20℃)における曲げ応力下のコーティングの割れを判定するために役立つ。試験片を切り、ヘリの周りを135°にあらかじめ曲げる。
縁の周りを曲げた後、あらかじめ曲げたブレードの間に様々な厚みのステンシルを置く。次に、ブレードを既定の力でともに加圧する。変形の範囲をT値の平均値で報告する。ここで当てはまる関係は以下の通りである。
T=r/d r=半径(cm)
d=金属シートの厚さ(cm)
操作は0Tで開始し、曲げ半径を、割れがもはや明白でなくなるまで増加させる。この数が、報告されるT曲げ値である。
テープ試験:
DIN ISO 1519に従った手順。本試験法は、室温(20℃)における曲げ応力下のコーティングの接着性を判定するために役立つ。
試験片を切り、縁の周りを135°にあらかじめ曲げる。縁の周りを曲げた後、あらかじめ曲げたブレードの間に様々な厚みのステンシルを置く。次に、ブレードを既定の力でともに加圧する。変形の範囲をT値の平均値で報告する。ここで当てはまる関係は以下の通りである。
T=r/d r=半径(cm)
d=金属シートの厚さ(cm)
操作は0Tで始め、曲げ半径を、コーティング材を接着テープ(Tesa(登録商標)4104)で、もはや引きはがすことができなくなるまで増加させる。この数が、報告されるテープ値である。
腐食制御試験:
本発明のコーティングの腐食抑制作用を試験するために、亜鉛めっき鋼板を、DIN 50021に従った塩水噴霧試験に360時間かけた。
腐食曝露が終わった後、(DIN 55928に従って)試験板を縁およびけがき印の位置でコーティングの損傷範囲を測定することによって(膜下の腐食の傾向)評価する。
以下の表には、上記の検査のすべての結果が含まれる。
Figure 0005570502
本方法のステップ(4)に従って焼き付けたプライマーおよびトップコートを含む系に対するMEK試験における溶剤耐性は、溶剤最適化したコーティング組成物(B)を使用した場合の方が、高い溶剤含有量のコーティング組成物(B’)の場合より高かった。
また、本方法のステップ(4)に従って焼き付けたプライマーおよびトップコートを含む系の側の耐食性は大幅に改善し、溶剤最適化したコーティング組成物(B)を使用した場合の方が、高い溶剤含有量のコーティング組成物(B’)を使用した場合と比較してT曲げ試験およびテープ試験において性質が大幅に改善することが観察できる。

Claims (10)

  1. コイルをコーティングする方法であって、
    (1)プライマーコーティング組成物(B)がプライマーコーティング組成物(B)の揮発性成分(BL)に対して、5質量%未満の有機溶剤量を有する、少なくとも1つの架橋性結合剤系(BM)、少なくとも1つの充填剤成分(BF)、少なくとも1つの腐食制御成分(BK)および揮発成分(BL)を含む、水性プライマーコーティング組成物(B)を、場合によって洗浄される金属表面に塗布するステップと、
    (2)プライマーコーティング組成物(B)から形成された一体化前処理膜を乾燥させるステップと、
    (3)ステップ(2)に従って乾燥された一体化前処理膜にトップコート膜(D)を塗布するステップと、ならびに
    (4)コーティング組成物(B)およびトップコート(D)の膜を一緒に硬化させるステップと、を含み、
    本方法のステップ(2)に従った乾燥が、結合剤系(BM)の架橋性成分が反応するためのDMA開始温度未満のピーク金属温度(PMT)で実施され、
    結合剤系(BM)が、ポリエステルおよび/またはポリウレタンをベースとする少なくとも1つの水溶性または水分散性結合剤を含む、
    前記方法。
  2. 本方法のステップ(2)に従った乾燥が、40〜120℃のピーク金属温度(PMT)で実施される、請求項に記載の方法。
  3. ステップ(2)に従って形成された一体化前処理膜が、乾燥後に、コーティング組成物(B)に対して、10質量%以下の残留揮発性成分(BL)量を依然として含む、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  4. 使用される結合剤系(BM)の結合剤成分の少なくとも1つが、水溶性または水分散性結合剤の水性分散液であって、前記分散液が分散液の揮発性成分に対して、1.5質量%以下の残留溶剤量を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. コーティング組成物が、架橋剤(V)の揮発性成分に対して、1.0質量%未満の残留溶剤量を有する少なくとも1つの架橋剤(V)を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 腐食制御成分(BK)が、無機および有機の腐食防止剤の少なくとも1つの組合せを含み、前記腐食制御成分(BK)が腐食制御成分(BK)の揮発性成分に対して、1質量%未満の残留溶剤量を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 本方法のステップ(4)に従った硬化が、150〜260℃のピーク金属温度(PMT)で実施される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  8. コーティング組成物(B)が、ステップ(1)において、フォワードローラコーティング方法(同方向転送)により、またはリバースローラコーティング方法(反対方向転送)によりコイルに塗布される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  9. コイル速度が80〜150m/分であり、塗布ロールの回転速度が前記コイル速度の110%〜125%であり、供給ロールの回転速度が前記コイル速度の15%〜40%である、請求項に記載の方法。
  10. コーティングのためのコイルが、鉄、鋼、亜鉛または亜鉛合金、マグネシウムまたはマグネシウム合金、およびアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる群から選択される材料からなる、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
JP2011510857A 2008-05-28 2009-04-30 金属ストリップのコーティング方法 Active JP5570502B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102008025514 2008-05-28
DE102008025514.9 2008-05-28
DE102008059014A DE102008059014A1 (de) 2008-05-28 2008-11-26 Verfahren zur Beschichtung von Metallbändern
DE102008059014.2 2008-11-26
PCT/EP2009/003122 WO2009143949A1 (de) 2008-05-28 2009-04-30 Verfahren zur beschichtung von metallbändern

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011522689A JP2011522689A (ja) 2011-08-04
JP5570502B2 true JP5570502B2 (ja) 2014-08-13

Family

ID=41254102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011510857A Active JP5570502B2 (ja) 2008-05-28 2009-04-30 金属ストリップのコーティング方法

Country Status (15)

Country Link
US (1) US20110111130A1 (ja)
EP (1) EP2296830B1 (ja)
JP (1) JP5570502B2 (ja)
KR (1) KR101565940B1 (ja)
CN (1) CN102015126B (ja)
AR (1) AR072956A1 (ja)
BR (1) BRPI0912288B1 (ja)
CA (1) CA2719713C (ja)
DE (1) DE102008059014A1 (ja)
ES (1) ES2541143T3 (ja)
MX (1) MX2010011570A (ja)
PL (1) PL2296830T3 (ja)
RU (1) RU2512378C2 (ja)
TW (1) TWI513519B (ja)
WO (1) WO2009143949A1 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008059014A1 (de) 2008-05-28 2009-12-03 Basf Coatings Ag Verfahren zur Beschichtung von Metallbändern
DE102010032787A1 (de) * 2010-07-29 2012-02-02 Basf Coatings Gmbh Verfahren zur korrosionshemmenden Beschichtung von Metalloberflächen unter Verwendung phosphorhaltiger Polyester
DE102010032786A1 (de) * 2010-07-29 2012-02-02 Basf Coatings Gmbh Verfahren zur korrosionshemmenden Beschichtung von Metalloberflächen unter Verwendung phosphorhaltiger niedermolekularer Verbindungen
KR101292292B1 (ko) * 2011-02-18 2013-08-05 포항공과대학교 산학협력단 강판용 도료 조성물 및 이를 이용한 표면처리강판
WO2013028591A2 (en) * 2011-08-22 2013-02-28 Adhesives Research, Inc. Polymeric coated busbar tape for photovoltaic systems
CN103160197B (zh) * 2013-04-12 2015-07-08 常州华狮化工有限公司 超强抗扭矩力低温固化功能底漆及其制备方法
AT514344B1 (de) 2013-05-15 2015-02-15 Berndorf Band Gmbh Verfahren zur Herstellung einer Folie oder eines Filmes
KR101549791B1 (ko) * 2013-09-30 2015-09-02 주식회사 엘지화학 아크릴계 광학 필름, 이를 포함하는 편광판
EP3202569B1 (en) * 2014-09-30 2019-09-11 Nippon Steel Corporation Coated metal plate for automobile with excellent anti-rust properties in low temperature running environments
JP6023776B2 (ja) * 2014-11-07 2016-11-09 日新製鋼株式会社 塗装金属帯の製造方法
MX2018000887A (es) * 2015-07-21 2018-05-15 Basf Coatings Gmbh Combinacion de sustancia de revestimiento que consiste en imprimacion y revestimiento superior.
CN108138276B (zh) * 2015-10-09 2021-05-25 江阴贝卡尔特钢丝制品有限公司 具有用于耐腐蚀的金属涂层的细长钢丝
CA3038677A1 (en) * 2016-10-04 2018-04-12 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Methods for inhibiting corrosion
RU2655984C1 (ru) * 2017-05-11 2018-05-30 Общество с ограниченной ответственностью "Компания Металл Профиль" Способ нанесения покрытия на стальной прокат
EP3645174A1 (en) * 2017-06-26 2020-05-06 Actega Rhenania Gmbh Process for applying a multicolour coating on a metal or metal alloy foil
CN108384344A (zh) * 2018-02-05 2018-08-10 合肥华盖光伏科技有限公司 一种光伏电站支架用耐腐蚀防护漆
US11111108B2 (en) * 2018-05-04 2021-09-07 Otis Elevator Company Coated sheave
KR102178725B1 (ko) * 2018-12-19 2020-11-13 주식회사 포스코 이층 강판 표면처리용 조성물 및 이를 이용하여 표면처리된 강판
US11584900B2 (en) 2020-05-14 2023-02-21 Corrosion Innovations, Llc Method for removing one or more of: coating, corrosion, salt from a surface
US20230347380A1 (en) * 2020-09-15 2023-11-02 Axalta Coating Systems Ip Co., Llc Methods for coating substrates
KR20220043962A (ko) * 2020-09-28 2022-04-06 주식회사 포스코 내후성 및 열방사 특성이 우수한 복합수지 조성물, 복합수지 코팅강판 및 이의 제조방법
CN113289878A (zh) * 2021-05-12 2021-08-24 山东华盛荣镁业科技有限公司 一种镁合金壳体表面涂装工艺

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5939195B2 (ja) * 1975-07-03 1984-09-21 関西ペイント株式会社 プレコ−トメタルの塗装硬化方法
US4103050A (en) 1976-08-13 1978-07-25 Scm Corporation Aqueous coil coating primer
DE3425435A1 (de) * 1984-07-11 1986-01-23 Schmalbach-Lubeca AG, 3300 Braunschweig Verfahren zum dekorieren und korrosionsverhindernden lackieren von metallischen dosenruempfen
DE4228510A1 (de) * 1992-08-27 1994-03-03 Herberts Gmbh Wäßrige Polyurethanharzdispersion, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung in wäßrigen Überzugsmitteln
US5868819A (en) * 1996-05-20 1999-02-09 Metal Coatings International Inc. Water-reducible coating composition for providing corrosion protection
US5739194A (en) 1996-06-24 1998-04-14 Ppg Industries, Inc. Humidity resistant aqueous urethane/acrylic resins and coating compositions
US5728769A (en) 1996-06-24 1998-03-17 Ppg Industries, Inc. Aqueous urethane resins and coating compositins having enhanced humidity resistance
TW457284B (en) * 1997-09-12 2001-10-01 Cytec Tech Corp Water based primer compositions and their use for treating metal surfaces
GB2334906A (en) * 1998-03-02 1999-09-08 British Steel Plc Laminated metal strip
DE19914896A1 (de) 1999-04-01 2000-10-05 Basf Coatings Ag Thermisch und/oder mit aktinischer Strahlung härtbarer wäßriger Beschichtungsstoff und seine Verwendung
US6437036B1 (en) * 1999-11-17 2002-08-20 Basf Corporation Waterborne primer with improved chip resistance
DE19961411A1 (de) 1999-12-17 2001-06-21 Chemetall Gmbh Verfahren zur Herstellung von beschichteten Metalloberflächen und deren Verwendung
DE10149148B4 (de) 2000-10-11 2006-06-14 Chemetall Gmbh Verfahren zur Beschichtung von metallischen Oberflächen mit einer wässerigen, Polymere enthaltenden Zusammensetzung, die wässerige Zusammensetzung und Verwendung der beschichteten Substrate
US6602552B1 (en) 2000-11-14 2003-08-05 Basf Corporation Low temperature cure coating composition and method therefore
DE10059853A1 (de) 2000-11-30 2002-07-18 Bollig & Kemper Gmbh & Co Kg Beschichtungszusammensetzung
DE10202545A1 (de) 2002-01-24 2003-08-07 Basf Coatings Ag Korrosionshemmende Mischung und Beschichtungsstoffe, enthaltend die korrosionshemmende Mischung
DE10202543A1 (de) 2002-01-24 2003-08-07 Basf Coatings Ag Beschichtungsstoffe und ihre Verwendung zur Herstellung schweißbarer Beschichtungen
US7071267B2 (en) 2002-10-29 2006-07-04 Basf Corporation Polyester coil coating, process of coating a coil, and coated coil
DE10320779A1 (de) * 2003-05-09 2004-11-18 Degussa Ag Korrosionsschutz auf Metallen
DE10335491A1 (de) 2003-08-02 2005-02-24 Basf Coatings Ag Thermisch härtender, transparenter Beschichtungsstoff, Verfahren zu seiner Herstellung und seine Verwendung
WO2005047390A1 (en) 2003-11-13 2005-05-26 Akzo Nobel Coatings International B.V. Coating/pretreatment composition and methods of using the same
DE102004009437A1 (de) 2004-02-24 2005-09-15 Basf Ag Strahlungshärtbare Verbundschichtplatte oder -folie
US8273412B2 (en) * 2005-01-28 2012-09-25 Basf Aktiengesellschaft Method for applying corrosion protection layers comprising thioamides to metallic surfaces
EP1844113A2 (de) 2005-01-28 2007-10-17 Basf Aktiengesellschaft Verfahren zum aufbringen von dicarbonsaeure-olefin-copolymere enthaltenden, integrierten vorbehandlungsschichten auf metallische oberflaechen
EP1851276B1 (de) * 2005-02-10 2017-01-25 BASF Coatings GmbH Verfahren zum aufbringen chromfreier korrosionsschutzschichten enthaltend dithiophosphinsäuren und/oder deren salzen
CN101479350B (zh) 2006-04-26 2011-11-16 巴斯夫欧洲公司 对金属表面施用耐腐蚀层的方法
DE102006039633A1 (de) 2006-08-24 2008-03-13 Henkel Kgaa Chromfreies, thermisch härtbares Korrosionsschutzmittel
DE102008059014A1 (de) 2008-05-28 2009-12-03 Basf Coatings Ag Verfahren zur Beschichtung von Metallbändern

Also Published As

Publication number Publication date
BRPI0912288A2 (pt) 2015-10-20
RU2010153377A (ru) 2012-07-10
TWI513519B (zh) 2015-12-21
JP2011522689A (ja) 2011-08-04
CN102015126B (zh) 2014-11-05
DE102008059014A1 (de) 2009-12-03
KR101565940B1 (ko) 2015-11-05
AR072956A1 (es) 2010-10-06
CN102015126A (zh) 2011-04-13
EP2296830A1 (de) 2011-03-23
TW201002438A (en) 2010-01-16
US20110111130A1 (en) 2011-05-12
PL2296830T3 (pl) 2015-11-30
WO2009143949A1 (de) 2009-12-03
MX2010011570A (es) 2010-11-09
KR20110021953A (ko) 2011-03-04
EP2296830B1 (de) 2015-06-10
CA2719713C (en) 2017-06-13
BRPI0912288B1 (pt) 2019-08-06
ES2541143T3 (es) 2015-07-16
RU2512378C2 (ru) 2014-04-10
CA2719713A1 (en) 2009-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5570502B2 (ja) 金属ストリップのコーティング方法
US10472525B2 (en) Use of dithiophosphinic acid and/or its salts for producing anti-corrosion coatings that are devoid of chrome
JP4246061B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性水性塗料組成物、塗装金属材料及びその製造方法
WO2006028262A1 (ja) 熱硬化性水性塗料組成物
EP2377901A2 (en) Ultraviolet curable resin composition for transparent color-painted steel sheet, and steel sheet using same
JP6441388B2 (ja) ポリエーテルを基礎とするカルボキシ官能性反応生成物、および前記反応生成物を含む水性ベースコート材料
JP6293316B2 (ja) ポリエーテルを主体とした反応生成物、および前記反応生成物を含む水性ベースコート材料
JP6689748B2 (ja) 多層塗装系を製造する方法
JP2019505612A (ja) ポリエーテルを主体としたカルボキシ官能性反応生成物およびこの反応生成物を含む水性ベースコート材料
JP2016528363A (ja) ダイマー脂肪酸を含有する反応生成物及びその反応生成物を含むコーティング組成物
JP5995846B2 (ja) リン含有ポリエステルを使用した、金属表面の腐食防止コーティング方法
JP5734426B2 (ja) リン含有低分子化合物を使用した、金属表面の腐食防止コーティング方法
US20050181139A1 (en) Process for applying a multi-layer coating to ferrous substrates
JP2019506468A (ja) ポリエーテルに基づくカルボキシ官能性反応生成物およびこの反応生成物を含む水性ベースコート材料
JP6466451B2 (ja) ダイマー脂肪酸/ダイマージオール反応生成物、およびこの反応生成物をコーティング材料中に使用する方法
WO2022248376A1 (en) Hydroxyalkylamide-based coating compositions
KR102115648B1 (ko) 단일-성분의 높은 항-부식성 속건성 에폭시 코팅 조성물
JP2003025496A (ja) 環境調和性と加工部耐食性及び加工部密着性に優れたプレコート鋼板
JP6479808B2 (ja) ダイマー脂肪酸/ポリエステルジオール反応生成物、およびこの反応生成物をコーティング材料中に使用する方法
JP2012162636A (ja) 水分散体及び水性塗料組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120427

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130222

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130520

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5570502

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250