JP6802634B2 - ラック回転機構 - Google Patents

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Description

本発明は、ラック回転機構に関する。
特許文献1には、複数のパネルが積載されたラックを、クレーンを用いて空中で回転させることで、複数のパネルを一度に立て起こす方法が記載されている。
特開2012−71953号公報
特許文献1に記載の方法では、ラックの回転の際に、ラックに積載されたパネルが空中で風にあおられて、ラックが不安定となるおそれがある。
本発明の目的は、ラックの回転を安定して行うことができるラック回転機構を提案すること、とする。
本発明に係る態様のラック回転機構は、ラックを回転させて向きを変えるために用いられるラック回転機構である。
前記ラック回転機構は、ベース部と、前記ベース部から上方に突出した支持部と、前記支持部に設けられ、前記ラックの一部が回転自在かつ着脱自在に連結される連結部と、を備える。前記連結部は、これに連結された前記ラックが自重により一方向に回転するように構成されている。
本発明のラック回転機構は、ラックの回転を安定して行うことができる。
図1は、実施形態1のラック回転機構を示す側面図である。 図2は、同上のラック回転機構によって回転されるラックの一例を示す斜視図である。 図3は、同上のラック回転機構の一例を示す斜視図である。 図4A〜図4Dは、同上のラック回転機構を用いて、ラックを回転させて向きを変える方法を示す側面図である。 図5A〜図5Dは、実施形態2のラック回転機構を用いて、ラックを回転させて向きを変える方法を示す側面図である。 図6A〜図6Cは、実施形態3のラック回転機構を用いて、ラックを回転させて向きを変える方法を示す側面図である。 図7A〜図7Cは、実施形態4のラック回転機構を用いて、ラックを回転させて向きを変える方法を示す側面図である。 図8A〜図8Cは、実施形態5のラック回転機構を用いて、ラックを回転させて向きを変える方法を示す側面図である。 図9A〜図9Cは、実施形態6のラック回転機構を用いて、ラックを回転させて向きを変える方法を示す側面図である。
本発明は、一般に、ラック回転機構に関し、より詳細には、ラックを回転させて向きを変えるために用いられるラック回転機構に関する。
(実施形態1)
図1〜図3、及び図4A〜図4Dに基づいて、実施形態1のラック回転機構1について説明する。
図4A〜図4Dに示すように、ラック回転機構1は、ラック2を一方向に回転させて向きを変えるために用いられる機構である。ラック2は、本実施形態では、複数のパネル3が平積み状態で積載されるラックである。ラック2は、積載された複数のパネル3が、平積み状態から立て置き状態へと立て起こされるように回転される。なお、立て置き状態におけるパネル3は、鉛直方向に対して略平行である。
以下では、平面視において、回転するラック2の移動方向を前方とし、その反対側を後方とし、この前後方向に対して直交する方向を左右方向として、各構成について説明する。各図において、矢印Xで示す方向が前方であり、矢印Zで示す方向が上方である。図2,図3では、矢印Yで示す方向が右方である。
図1に示すように、ラック回転機構1は、ベース部4と、ベース部4から上方に突出した支持部5と、支持部5に設けられた連結部6と、を備える。連結部6は、ラック2の一部が回転自在かつ着脱自在に連結されるように構成されている。
まず、ラック2について説明する。
ラック2は、底部材20と、底部材20の前端部に垂直に設けられる側部材21と、底部材20の後端部に垂直に設けられる第二側部材22と、側部材21,22の上部間に設けられる上部材23とを備える。第二側部材22は、底部材20に対して着脱自在である。上部材23は、側部材21,22のそれぞれに対して着脱自在である。
さらにラック2は、側部材21の上端部に設けられる第一接続部24と、第二側部材22の上端部に設けられる第二接続部25と、底部材20の後端部に設けられる第三接続部26とを備える。接続部24,25,26のそれぞれは、本実施形態では、ねじの頭部がリング形状に設けられたアイボルトである。接続部24,25,26のそれぞれは、クレーン等の吊り上げ装置に接続されたワイヤー100が接続可能である。
図2には、ラック2の斜視図が示されている。
底部材20は、平面視矩形枠状である。底部材20は、前底枠材200と、後底枠材201と、左底枠材202と、右底枠材203とを含む。底枠材200,201,202,203は、長手方向の端部同士が固定されている。
側部材21は、正面視H字状である。側部材21は、左底枠材202の前端部に垂直に設けられた左側枠材210と、右底枠材203の前端部に垂直に設けられた右側枠材211と、左右の側枠材210,211の上端部間に介在する横側枠材212とを有する。
第二側部材22は、左底枠材202の後端部に垂直に設けられた左第二側枠材220と、右底枠材203の後端部に垂直に設けられた右第二側枠材221とを有する。左第二側枠材220は、左底枠材202に対して着脱自在であり、右第二側枠材221は、右底枠材203に対して着脱自在である。
上部材23は、左側枠材210の上端部と左第二側枠材220の上端部間に介在する左上枠材230と、右側枠材211の上端部と右第二側枠材221の上端部間に介在する右上枠材231とを有する。左上枠材230は、左側枠材210と左第二側枠材220のそれぞれに対して着脱自在である。右上枠材231は、右側枠材211と右第二側枠材221のそれぞれに対して着脱自在である。
枠材200〜203,210〜212,220,221,230,231のそれぞれは、例えば、角形鋼管である。左底枠材202と右底枠材203のそれぞれの後端の開口は、閉塞部材204で閉塞されている。各閉塞部材204に、第三接続部26が設けられている。左側枠材210と右側枠材211のそれぞれの上端の開口は、閉塞部材213で閉塞されている。各閉塞部材213に、第一接続部24が設けられている。左第二側枠材220と右第二側枠材221のそれぞれの上端の開口は、閉塞部材222で閉塞されている。各閉塞部材222に、第二接続部25が設けられている。
図1に示すように、ラック2はさらに、複数のパネル3のそれぞれの前端部に一対一に着脱自在に取り付けられる複数の緩衝部材7を備える。緩衝部材7は、パネル3が前端部に有する突部30が、ラック2の回転時に側部材21に衝突しないように、その形状及び大きさが設定されている。緩衝部材7は、例えば、発泡スチロール製の中実のブロック体や、アルミや鉄等の金属製の中空のブロック体である。なお、緩衝部材7は、ラック2の側部材21の左右の側枠材210,211に一体に設けてもよいし、側枠材210,211とは別体に設けてもよい。
次に、複数のパネル3について説明する。
複数のパネル3のそれぞれは、建築用のパネルであり、例えば、外壁材や屋根材である。本実施形態では、複数のパネル3は、同一の形状及び大きさであるが、左右方向の長さや前後方向の長さが互いに異なってもよい。
パネル3は、左右方向を長手方向とし、前後方向を短手方向とし、上下方向を厚み方向とする平面視略長方形状の板材である。パネル3は、その左右方向の中央部分が、ラック2上に積載される。つまり、パネル3の左右方向の長さは、ラック2の左右方向の長さよりも長く、例えば、ラック2の左右方向の長さの2〜3倍である。パネル3の左右方向の長さは、例えば、3〜7mである。パネル3の前後方向の長さは、ラック2の側部材21,22間の距離よりも短い。
パネル3は、前端面の上端部に、前方に突出する突部30を有する。パネル3の前端面は、ラック2を回転させてパネル3が立て置き状態となったときに下方を向く面である。パネル3はさらに、前端面のうちの突部30よりも下方の部分に、前方に突出する嵌め込み用の凸部31を有し、後端面のうち突部30に対応する部分に、凹段部32を有し、後端面のうち凸部31に対応する部分に、凹部33を有する。凹部33は、上下一対の側壁330,331を有する。並べて配置された2枚のパネル3は、一方のパネル3の凸部31が他方のパネル3の凹部33に嵌まることで、端部同士が接続される。このとき、一方のパネル3の突部30は、他方のパネル3の凹段部32内に収まる。
パネル3は、2枚の金属外皮34,35の間に芯材36を挟んだ、長尺で単位重量が比較的軽量なサンドイッチパネルである。金属外皮34,35のそれぞれは、フラットな金属板をロール加工やプレス加工することによって所望の形状に形成される。フラットな金属板は、厚みが0.27〜1.6mm程度であって、塗装鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、エスジーエル(登録商標)鋼板等であるが、これらに限定されない。
突部30は、上側の金属外皮34の前端部の折り返された部分で構成されている。凹部33の上側の側壁330は、上側の金属外皮34の後端部の折り返された部分で構成されている。下側の側壁331は、下側の金属外皮35の後端部の折り返された部分で構成されている。
芯材36は、樹脂発泡体または繊維状無機材またはその組み合わせであり、断熱性や耐火性を有する。樹脂発泡体は、例えば、ポリイソシアヌレートフォームやウレタンフォームやフェノールフォームなどである。繊維状無機材は、例えば、ロックウールやグラスウールなどをバインダー等で固めたブロック体を複数並べて1枚の板状に配置したものである。芯材36のうちパネル3の周端部に位置する芯材は、例えば、石膏や珪酸カルシウムなどの耐火性の高い無機材である。
パネル3は、金属外皮34の上面と金属外皮35の下面のそれぞれに、疵付き防止用のフィルムが貼られている。そのため、パネル3は、複数平積みされても、表面が疵付きにくい。各フィルムは、パネル3が建物の躯体に取り付けられる直前や取り付け後に、パネル3から剥がされる。
パネル3は、例えば、複数平積みされ、全体がビニール製の梱包材等で覆われた状態で、ラック2に積載される。複数のパネル3のそれぞれは、ラック2の側枠材210,211との間に緩衝部材7が1つずつ介在する状態で、ラック2に積載される。これにより、複数のパネル3が積載されたラック2は、重心G1が1つに決まる。
次に、ラック回転機構1について詳細に説明する。
図1及び図3に示すように、ベース部4は、平面視矩形枠状である。ベース部4は、前ベース枠材40と、左ベース枠材41と、右ベース枠材42と、後ベース枠材43とを有する。ベース枠材40,41,42,43のそれぞれは、例えば、角形鋼管である。ベース枠材40,41,42,43は、長手方向の端部同士が固定されている。ベース部4は、ラック回転機構1のうち、地面や床に置かれる部分である。
支持部5は、左ベース枠材41の後半部に一体に設けられた左支持体50と、右ベース枠材42の後半部に一体に設けられた右支持体51とを有する。左支持体50と右支持体51には、複数(本実施形態では4つ)の横架材52が架け渡されて一体化されている。
左支持体50は、左ベース枠材41の左側で前後に並ぶ一対の柱部500,501と、左ベース枠材41の右側で前後に並ぶ一対の柱部502,503とを有する。柱部500,501は、間に介在する複数(本実施形態では3つ)の横架材504を介して一体である。柱部502,503は、間に介在する1つの横架材505を介して一体である。
右支持体51は、左支持体50と同様の構造である。すなわち、右支持体51は、右ベース枠材42の右側で前後に並ぶ一対の柱部510,511と、右ベース枠材42の左側で前後に並ぶ一対の柱部512,513とを有する。柱部510,511は、間に介在する複数(本実施形態では3つ)の横架材514を介して一体である。柱部512,513は、間に介在する1つの横架材515を介して一体である。
複数の横架材52は、左支持体50の横架材504,505と、右支持体51の横架材514,515に架け渡されている。複数の横架材52は、前後一対の上横架材520,521と、前後一対の下横架材522,523とを有する。前後一対の上横架材520,521は、左支持体50の最上部の横架材504と横架材505と、右支持体51の最上部の横架材514と横架材515に架け渡されて固定されている。前後一対の下横架材522,523は、左支持体50の下側の2本の横架材504の間と、右支持体51の下側の2本の横架材514間に架け渡されている。
前側の下横架材522は、左支持体50の下側の2本の横架材504間と、右支持体51の下側の2本の横架材514間に、前後方向にスライド移動可能に挟み込まれている。後側の下横架材523は、左支持体50の下側の2本の横架材504間と、右支持体51の下側の2本の横架材514間に、固定されている。
前側の下横架材522は、前側の柱部500,502,510,512に当たる位置から、後側の下横架材523に当たる位置までの範囲で、前後方向にスライド移動可能である。前側の下横架材522は、前側の柱部500,502,510,512に当たる位置に配置されており、前側の下横架材522と後側の下横架材523との間の距離を調整するジャッキ装置(図示せず)によって後方へのスライド移動が制限されている。
左支持体50の前側の柱部500,502それぞれの上端には、軸受506が設けられ、右支持体51の前側の柱部510,512それぞれの上端には、軸受516が設けられている。左支持体50の左右一対の軸受506と、右支持体51の左右一対の軸受516に対してそれぞれ、連結部6が回転自在に設けられる。
支持体50,51の後側の柱部501,503,511,513は、前側の柱部500,502,510,512よりも上方に少し長い。後側の柱部501,503の上端部間には、受け材507が介在している。後側の柱部511,513の上端部間には、受け材517が介在している。受け材507,517の上面は、柱部501,503,511,513の上面と略同じ高さである。
連結部6は、ラック2の一部(本実施形態ではラック2の底部材20)が着脱自在に載せられる支持台60である。
支持台60は、ラック2の左底枠材202が載せられる第一支持台61と、右底枠材203が載せられる第二支持台62を含む。
第一支持台61は、左底枠材202の底面を受ける底板部610と、底板部610の左端から上方に突出した左板部611と、底板部610の右端から上方に突出した右板部612と、底板部610の前端から上方及び下方に突出した前板部613とを有する。
第一支持台61は、底板部610の前端部の下面に設けられた突出部614と、右板部612と左板部611の後端部間に介在するバー615と、バー615と一体のフック616と、底板部610の下面から突出した取付部617とを有する。取付部617は、左支持体50の左右一対の軸受506間に、回転自在に取り付けられる。
右板部612には、ラック2の前底枠材200と後底枠材201のそれぞれに対応する部分に、開口部618,619が設けられている。フック616は、ラック2の左側の第三接続部26に対して引っ掛け可能に設けられている。
第一支持台61は、取付部617を中心に回転可能である。第一支持台61は、水平方向に対して略平行な水平姿勢(図4A参照)から、鉛直方向に対して略平行な鉛直姿勢(図4C参照)を介して、後側ほど下方に位置するように傾いた傾斜姿勢(図4D参照)へと回転することができる。第一支持台61は、底板部610の後端部が、左支持体50の受け材507で支持されるときの姿勢が、水平姿勢である。第一支持台61は、突出部614が、下横架材522に当たるときの姿勢が、鉛直姿勢である。第一支持台61は、突出部614が下横架材522を押して後方にスライド移動させた際に、傾斜姿勢となる。
図3に示すように、第二支持台62は、第一支持台61と同様の構造である。すなわち、第二支持台62は、右底枠材203の底面を受ける底板部620と、底板部620の右端から上方に突出した右板部621と、底板部620の左端から上方に突出した左板部622と、底板部620の前端から上方及び下方に突出した前板部623とを有する。
第二支持台62は、底板部620の前端部の下面に設けられた突出部624と、右板部621と左板部622の後端部間に介在するバー625と、バー625と一体のフック626と、底板部620の下面から突出した取付部627とを有する。取付部627は、右支持体51の左右一対の軸受516間に、回転自在に取り付けられる。
左板部622には、ラック2の前底枠材200と後底枠材201のそれぞれに対応する部分に、開口部628,629が設けられている。フック626は、ラック2の右側の第三接続部26に対して引っ掛け可能に設けられている。
第二支持台62は、取付部627を中心に回転可能である。第二支持台62は、水平方向に対して略平行な水平姿勢(図4A参照)から、鉛直方向に対して略平行な鉛直姿勢(図4C参照)を介して、後側ほど下方に位置するように傾いた傾斜姿勢(図4D参照)へと回転することができる。第二支持台62は、底板部620の後端部が、右支持体51の受け材517で支持されるときの姿勢が、水平姿勢である。第二支持台62は、突出部624が、下横架材522に当たるときの姿勢が、鉛直姿勢である。第二支持台62は、突出部624が下横架材522を押して後方にスライド移動させた際に、傾斜姿勢となる。
水平姿勢にあるときの支持台61,62に載置されたラック2の重心G1が、取付部617,627よりも前側に位置するように、底板部610,620における取付部617,627の前後位置が決められている。
ラック回転機構1は、回転後のラック2が載せられるように設けた台車8を、さらに備える。台車8は、移動自在であり、ベース部4の前半部の上方の載置位置にて、回転後のラック2が載せられる。なお、ラック回転機構1は、上記の載置位置にて台車8の移動を停止するストッパーをさらに備えてもよい。
台車8は、載置台80と、載置台80の下面に設けられた複数の車輪81とを有する。載置台80は、ベース部4よりも左右方向に長く、ベース部4よりも左右方向に突出した部分の下面に、複数の車輪81が取り付けられている。載置台80の下面の高さは、ベース部4よりも高く、載置台80の上面の高さは、鉛直姿勢にあるときの支持台61,62の下端(前板部613,623)よりも少し低い。
続いて、実施形態1のラック回転機構1を用いて、ラック2を回転させて向きを変える方法の一例について説明する。
まず、図1に示すように、クレーン等の吊り上げ装置に接続されたワイヤー100が、ラック2の接続部24,25に接続され、ラック2が、水平姿勢にある支持台60の上方まで吊り上げられる。ラック2には、複数のパネル3が平積み状態で積載されている。
次いで、図4Aに示すように、吊り上げ装置によりラック2が降下されて、水平姿勢にある支持台60に、ラック2の底部材20が載せられる。
このとき、水平姿勢にある左右一対の支持台61,62に、ラック2の左右の底枠材202,203が載せられる。ラック2は、左右の底枠材202,203の前面が、支持台61,62の前板部613,623に当たり、左右一対の第三接続部26が、左右のフック616,626に引っ掛かる状態で、支持台61,62に載せられる。ラック2は、水平姿勢にある支持台61,62に載せられた状態で、重心G1が、支持台61,62の回転の中心(取付部617,627)よりも前方に位置する。
次いで、図4Bに示すように、吊り上げ装置に接続されたワイヤー100によって、ラック2の第一接続部24が吊られながら、ラック2と支持台61,62が、ラック2の自重により前側へと一体に回転される。このとき、吊り上げ装置により第一接続部24が吊られながら、ラック2が回転されることで、ラック2の回転速度が抑えられる。
ラック2と支持台61,62は、図4Cに示すように、支持台61,62の突出部614,624が前側の下横架材522に当たることで、回転が止まり、支持台61,62が鉛直姿勢となる。このとき、ラック2は、左右の底枠材202,203が、支持台61,62の前板部613,623で支持され、左右の第三接続部26が、フック616,626によって吊り支持される。このとき、ラック2は、台車8から上方に若干離れて位置する。
支持台61,62が鉛直姿勢となった状態で、ラック2の接続部24,25からは、ワイヤー100が取り外し可能である。なお、ワイヤー100は、ラック2が台車8に載せられてから取り外されてもよい。
次いで、ジャッキ装置が緩められて、支持台61,62の突出部614,624によって後方に押される下横架材522のスライド移動が許容されることで、図4Dに示すように、ラック2と支持台61,62がさらに回転されて、支持台61,62が傾斜姿勢となる。支持台61,62が傾斜姿勢となった状態で、ラック2の第三接続部26からは、フック616,626が取り外される。
支持台61,62が鉛直姿勢から傾斜姿勢へと回転される際に、まず、ラック2の側部材21のうちの前端部が、台車8の載置台80上に載る。次いで、支持台61,62の前板部613,623が、左右の底枠材202,203から外れ、支持台61,62のフック616,626によって吊り支持されながら、ラック2の側部材21の後端部が降下し、側部材21の全体が、台車8の載置台80上に載る。次いで、支持台61,62のフック616,626の位置が下がることでフック616,626が左右の第三接続部26を吊り支持する状態が解除され、左右の第三接続部26からフック616,626が取り外し可能となる。
以上のように、実施形態1のラック回転機構1は、ラック2を回転させて向きを変え、これにより、積載された複数のパネル3を平積み状態から立て置き状態へと一度に回転させることができる。
以上説明した実施形態1のラック回転機構1は、床や地面に設置されており、ラック2が回転自在かつ着脱自在に連結される。そのため、ラック2は、ラック回転機構1に連結されて支持された安定した状態で、回転させて向きを変えることができる。
また、実施形態1のラック回転機構1は、連結されたラック2の自重による回転を、クレーン等の吊り上げ装置で吊り下げながらゆっくりと行えるため、積載された複数のパネル3がラック2に衝突して疵付くことを抑制することができる。
また、実施形態1のラック回転機構1では、ラック2の回転の中心よりもラック2の重心が常に前方にある状態でラック2が回転する。そのため、実施形態1のラック回転機構1では、第一接続部24に接続されたワイヤー100が、ラック2の回転開始から完了までの間、常に張力がかかった状態となるため、ラック2を安定して回転させることができる。もし仮に、ラック2の重心がラック2の回転の中心上を前方に通過するようにラック2が回転される場合、第一接続部24に接続されたワイヤー100が緩んだ状態から張力がかかる状態へと急に変わることでラック2に衝撃が加わるおそれがある。しかし、実施形態1のラック回転機構1では、このような問題の発生を防止できる。
(実施形態2)
続いて、図5A〜図5Dに示す実施形態2のラック回転機構1aについて説明する。以下では、ラック回転機構1aについて、実施形態1のラック回転機構1と同様の構成については図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略し、異なる構成については詳しく説明する。
ラック回転機構1aは、フォークリフト101と共に用いられて、ラック2aを回転させて向きを変えるための機構である。
ラック回転機構1aは、台車8を有しておらず、その他の構成は、実施形態1のラック回転機構1と略同じである。つまり、ラック回転機構1aは、ベース部4と、ベース部4から上方に突出した支持部5と、支持部5に設けられた連結部6と、を備える。連結部6は、ラック2aの一部が回転自在かつ着脱自在に連結されるように構成されている。詳しくは、連結部6は、支持部5に回転自在に設けられた支持台60であり、ラック2aの一部(底部材20)が着脱自在に載せられる。支持台60は、左右一対の支持台61,62を含む。
ラック2aは、側面視L字状である。つまり、ラック2aは、底部材20と側部材21を有し、第二側部材22と上部材23を有さない。ラック2aは、前底枠材200の前面に設けられる車輪27と、横側枠材212の前面に設けられる脚部28をさらに有する。
フォークリフト101は、左右方向に離れて位置する2本の爪102,103を有し、この2本の爪102,103によって、ラック2aの底部材20のうち、左右の底枠材202,203の間の部分(つまり、前底枠材200と後底枠材201)を支持する。
車輪27は、前底枠材200の前面のうち、2本の爪102,103のそれぞれに対応する部分に1つずつ設けられている。また、脚部28は、横側枠材212の前面のうち、2本の爪102,103のそれぞれに対応する部分に1つずつ設けられている。
続いて、実施形態2のラック回転機構1aを用いて、ラック2aを回転させて向きを変える方法の一例について説明する。
まず、図5Aに示すように、フォークリフト101の2本の爪102,103によってラック2aが、水平姿勢にある支持台60の上方まで持ち上げられる。このとき、ラック2aは、2本の爪102,103のそれぞれの上方に、車輪27と脚部28が位置するように、フォークリフト101の2本の爪102,103によって持ち上げられる。ラック2aには、複数のパネル3が平積み状態で積載されている。
次いで、フォークリフト101によりラック2aが降下されて、水平姿勢にある支持台60に、ラック2aの底部材20が載せられる。
このとき、水平姿勢にある左右の支持台61,62に、ラック2aの左右の底枠材202,203が載せられる。ラック2aは、左右の底枠材202,203の前面が、支持台61,62の前板部613,623に当たり、左右の第三接続部26が、左右のフック616,626に引っ掛かる状態で、支持台61,62に載せられる。ラック2aは、支持台61,62に載せられた状態で、重心G1が、支持台61,62の回転の中心(取付部617,627)よりも前方に位置する。
次いで、図5Bに示すように、フォークリフト101が前方に移動され、2本の爪102,103によって、ラック2aの底部材20のうち、支持台61,62の取付部617,627よりも前方の部分だけが支持される。
次いで、フォークリフト101の2本の爪102,103が降下され、これに伴って、ラック2aと支持台61,62が、ラック2の自重により前側へと一体に回転する。このとき、フォークリフト101の2本の爪102,103によって支持されながら、ラック2aが回転されることで、ラック2aの回転速度が抑えられる。
図5C,図5Dに示すように、2本の爪102,103の降下に伴って、自重により回転するラック2aの左右の車輪27が、2本の爪102,103上を先端側(後端側)へ転がっていくことで、ラック2aの左右の脚部28が、2本の爪102,103上に載り、支持台61,62が鉛直方向に対して略平行な鉛直姿勢となる。
次いで、ラック2aがフォークリフト101によって少し持ち上げられて、ラック2aの左右の第三接続部26から、フック616,626が取り外される。
以上のように、実施形態2のラック回転機構1aは、ラック2aを回転させて向きを変え、これにより、積載された複数のパネル3を平積み状態から立て置き状態へと一度に回転させることができる。
また、実施形態2のラック回転機構1aでは、フォークリフト101の2本の爪102,103上でラック2aを回転させることができる。そのため、実施形態2のラック回転機構1aを用いることで、回転後のラック2aの搬送もフォークリフト101を用いて速やかに行うことができる。
(実施形態3)
続いて、図6A〜図6Cに示す実施形態3のラック回転機構1bについて説明する。以下では、ラック回転機構1bについて、実施形態1のラック回転機構1と同様の構成については図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略し、異なる構成については詳しく説明する。
ラック回転機構1bは、ベース部4bと、ベース部4bから上方に突出した支持部5bと、支持部5bに設けられた連結部6bと、を備える。連結部6bは、ラック2bの一部が回転自在かつ着脱自在に連結されるように構成されている。
支持部5bは、ベース部4bの後寄りの部分に垂直に設けられた柱部53と、柱部53の上下方向の一部とベース部4bの後端部との間に介在する補強部54とを有する。柱部53の上端部に、連結部6bが設けられている。連結部6bには、本実施形態では、棒状の連結部材9が挿通される挿通孔63が設けられている。
ベース部4bは、実施形態1のベース部4と同様に、平面視略矩形状である。つまり、ベース部4bは、前ベース枠材40、左ベース枠材41、右ベース枠材42、及び後ベース枠材43を有する。
支持部5bは、左右一対の支持体50bを含む。左右一対の支持体50bのそれぞれは、柱部53と補強部54を有する。左側の支持体50bは、左ベース枠材41の後半部に設けられ、右側の支持体50bは、右ベース枠材42の後半部に設けられる。左右の支持体50bは、間に横架材が介在して一体に設けられる。
ラック2bは、側面視L字状である。つまり、ラック2bは、底部材20と側部材21を有し、第二側部材22と上部材23を有さない。ラック2bは、底部材20の後端部から下方に突出する取付部29をさらに有する。取付部29には、連結部材9が挿通される挿通孔290が設けられている。取付部29は、ラック2bの左右の底枠材202,203のそれぞれの後端部に、1つずつ設けられている。挿通孔290から底部材20の前端(底枠材202,203の前端)までの前後長さは、連結部6bの挿通孔63からベース部4bまでの上下長さと同じである。
続いて、実施形態3のラック回転機構1bを用いて、ラック2bを回転させて向きを変える方法の一例について説明する。
まず、図6Aに示すように、クレーン等の吊り上げ装置に接続されたワイヤー100が、ラック2bの接続部24,26に接続され、ラック2bが、ラック回転機構1bの上方に吊り上げられる。ラック2bには、複数のパネル3が平積み状態で積載されている。
次いで、ラック回転機構1bの左右の連結部6bの挿通孔63と、ラック2bの左右の取付部29の挿通孔290とが合わされて、挿通孔63,290に連結部材9が挿通される。これにより、ラック2bは、ラック回転機構1bに対して回転自在に連結される。連結状態において、ラック2bの重心G1は、ラック回転機構1bの連結部6bよりも前方に位置する。
次いで、図6Bに示すように、吊り上げ装置に接続されたワイヤー100によって、ラック2bの第一接続部24が吊られながら、ラック2bが自重により回転される。
ラック2bは、図6Cに示すように、側部材21がベース部4b上に載置される位置まで、回転される。
ラック2bの側部材21がベース部4b上に載置されたら、接続部24,26からはワイヤー100が取り外され、左右の取付部29及び連結部6bからは連結部材9が取り外される。
以上のように、実施形態3のラック回転機構1bは、ラック2bを回転させて向きを変え、これにより、積載された複数のパネル3を平積み状態から立て置き状態へと一度に回転させることができる。
以上説明した実施形態3のラック回転機構1bは、床や地面に設置されており、ラック2bが回転自在かつ着脱自在に連結される。そのため、ラック2bは、ラック回転機構1bに連結されて支持された安定した状態で、回転させて向きを変えることができる。
実施形態3のラック回転機構1bは、非常にシンプルな構造であるため、製造が容易である。
(実施形態4)
続いて、図7A〜図7Cに示す実施形態4のラック回転機構1cについて説明する。以下では、ラック回転機構1cについて、実施形態1のラック回転機構1と同様の構成については図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略し、異なる構成については、詳しく説明する。
ラック回転機構1cは、ベース部4cと、ベース部4cから上方に突出した支持部5cと、支持部5cに設けられた連結部6cとを備える。連結部6cは、ラック2cの一部が回転自在かつ着脱自在に連結されるように構成されている。
支持部5cは、ベース部4bの後半部に垂直に設けられた前後一対の柱部55,56と、前後一対の柱部55,56上に架け渡された横架材57とを有する。前後一対の柱部55,56と横架材57とは一体に設けられている。横架材57の前端部は、前側の柱部55よりも前方に突出し、この前端部に連結部6cが設けられている。連結部6cには、棒状の連結部材9が挿通される挿通孔63が設けられている。
ベース部4cは、実施形態1のベース部4と同様に、平面視略矩形状である。つまり、ベース部4cは、前ベース枠材40、左ベース枠材41、右ベース枠材42、及び後ベース枠材43を有する。
支持部5cは、左右一対の支持体50cを含む。左右一対の支持体50cのそれぞれは、前後一対の柱部55,56と横架材57を有する。左側の支持体50cは、左ベース枠材41の後半部に設けられ、右側の支持体50cは、右ベース枠材42の後半部に設けられる。左右一対の支持体50cは、間に横架材が介在して一体に設けられる。
ラック2cは、底部材20のうち、ラック2cの重心G1よりも後方の部分から下方に突出する取付部29を有する。取付部29には、連結部材9が挿通される挿通孔290が設けられている。取付部29は、ラック2cの左底枠材202と右底枠材203のそれぞれに、1つずつ設けられている。挿通孔290から底部材20の前端(底枠材202,203の前端)までの前後長さは、連結部6cの挿通孔63からベース部4cまでの上下長さと同じである。
続いて、実施形態4のラック回転機構1cを用いて、ラック2cを回転させて向きを変える方法の一例について説明する。
まず、図7Aに示すように、クレーン等の吊り上げ装置に接続されたワイヤー100が、ラック2cの接続部24,26に接続され、ラック2cが、ラック回転機構1cの上方に吊り上げられる。ラック2cには、複数のパネル3が平積み状態で積載されている。
次いで、ラック回転機構1cの左右の連結部6cの挿通孔63と、ラック2cの左右の取付部29の挿通孔290が合わされて、挿通孔63,290に連結部材9が挿通される。これにより、ラック2cは、ラック回転機構1cに対して回転自在に連結される。連結状態において、ラック2cの重心G1は、ラック回転機構1cの連結部6cよりも前方に位置する。
次いで、図7Bに示すように、吊り上げ装置に接続されたワイヤー100によって、ラック2cの第一接続部24が吊られながら、ラック2cが自重により回転される。
ラック2cは、図7Cに示すように、側部材21がベース部4c上に載置される位置まで、回転される。
ラック2cの側部材21がベース部4c上に載置されたら、接続部24,26からはワイヤー100が取り外され、左右の取付部29及び連結部6cからは連結部材9が取り外される。
以上のように、実施形態4のラック回転機構1cは、ラック2cを回転させて向きを変え、これにより、積載された複数のパネル3を平積み状態から立て置き状態へと一度に回転させることができる。
以上説明した実施形態4のラック回転機構1cは、床や地面に設置されており、ラック2cが回転自在かつ着脱自在に連結される。そのため、ラック2cは、ラック回転機構1bに連結されて支持された安定した状態で、回転させて向きを変えることができる。
実施形態4のラック回転機構1cは、非常にシンプルな構造であるため、製造が容易である。
(実施形態5)
続いて、図8A〜図8Cに示す実施形態5のラック回転機構1dについて説明する。以下では、ラック回転機構1dについて、実施形態4のラック回転機構1cと同様の構成については図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略し、異なる構成については、詳しく説明する。
ラック回転機構1dは、ベース部4dと、ベース部4dから上方に突出した支持部5dと、支持部5dに設けられた連結部6dとを備える。連結部6dは、ラック2dの一部が回転自在かつ着脱自在に連結されるように構成されている。ラック2dは、実施形態4のラック2cと同様の構成である。ベース部4dは、実施形態4のベース部4cと同様の構成である。
支持部5dは、実施形態4の支持部5cと同様に、前後一対の柱部55,56と、横架材57とを有する。横架材57の前端部に、連結部6dが設けられている。連結部6dには、棒状の連結部材9が挿通される挿通孔63が設けられている。
ラック回転機構1dは、ウインチ装置104をさらに備える。ウインチ装置104は、ラック2dの第三接続部26に連結自在であり、第三接続部26に連結された状態で、ラック2dの自重による回転速度を抑えるように構成されている。ウインチ装置104は、支持部5dに一体に設けられている。
ウインチ装置104は、回転駆動部105と、回転駆動部105に一端部が固定されたケーブル106と、ケーブル106の他端部に設けられたフック部107とを有する。
支持部5dは、後側の柱部56の下端部と、横架材57の後端部のそれぞれに設けられる上下一対のガイド部58をさらに有する。上下一対のガイド部58は、ケーブル106の移動方向をガイドするものであり、例えば、定滑車である。なお、上下一対のガイド部58は、定滑車に限らず、動滑車や輪軸でもよいし、あるいは、定滑車、動滑車、及び輪軸のうちの少なくとも2つの組み合せでもよい。
支持部5dは、左右一対の支持体50dを含む。左右一対の支持体50dのそれぞれは、前後一対の柱部55,56と横架材57と上下一対のガイド部58を有する。左側の支持体50dは、左ベース枠材41の後半部に設けられ、右側の支持体50dは、右ベース枠材42の後半部に設けられる。左右一対の支持体50には、横架材が架け渡されて一体化されている。ウインチ装置104は、例えば、支持部5dのうち、横架材の中央部に1つ設けられる。なお、ウインチ装置104は、左右一対の支持体50cのそれぞれに、1つずつ設けられてもよい。
続いて、実施形態5のラック回転機構1dを用いて、ラック2dを回転させて向きを変える方法の一例について説明する。
まず、図8Aに示すように、クレーン等の吊り上げ装置あるいはフォークリフトによって、ラック2dが、ラック回転機構1dの上方に移動される。ラック2dには、複数のパネル3が平積み状態で積載されている。
次いで、ラック回転機構1dの左右の連結部6dの挿通孔63と、ラック2dの左右の取付部29の挿通孔290とが合わされて、挿通孔63,290に連結部材9が挿通される。これにより、ラック2dは、ラック回転機構1dに対して回転自在に連結される。連結状態において、ラック2dの重心G1は、ラック回転機構1dの連結部6dよりも前方に位置する。
次いで、ラック2dの左右の第三接続部26に、左右のウインチ装置104のフック部107が接続される。次いで、接続部24,26からクレーン等の吊り上げ装置のワイヤー100が取り外されるか、あるいは、ラック2dからフォークリフトが離れる。
次いで、図8Bに示すように、左右のウインチ装置104によって、ラック2dの左右の第三接続部26が下方に引っ張られながら、ラック2dが自重により回転される。
ラック2dは、図8Cに示すように、側部材21がベース部4d上に載置される位置まで、回転する。
ラック2dの側部材21がベース部4d上に載置されたら、左右の第三接続部26からは左右のフック部107が取り外され、左右の取付部29及び連結部6dからは連結部材9が取り外される。
以上のように、実施形態5のラック回転機構1dは、ラック2dを回転させて向きを変え、これにより、積載された複数のパネル3を平積み状態から立て置き状態へと一度に回転させることができる。
以上説明した実施形態5のラック回転機構1dは、床や地面に設置されており、ラック2dが回転自在かつ着脱自在に連結される。そのため、ラック2dは、ラック回転機構1dに連結されて支持された安定した状態で、回転させて向きを変えることができる。
また、実施形態5のラック回転機構1dによれば、ケーブル106の引き出し速度の制御だけで、ラック2dの回転速度を抑制することができ、レッカーやフォークリフトを用いる場合に比べて、ラック2dの回転速度の抑制を簡単に行うことができる。
(実施形態6)
続いて、図9A〜図9Cに示す実施形態6のラック回転機構1eについて説明する。以下では、ラック回転機構1eについて、実施形態4のラック回転機構1cと同様の構成については図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略し、異なる構成については、詳しく説明する。
ラック回転機構1eは、ベース部4eと、ベース部4eから上方に突出した支持部5eと、支持部5eに設けられた連結部6eとを備える。連結部6eは、ラック2eの一部が回転自在かつ着脱自在に連結されるように構成されている。ラック2eは、実施形態4のラック2cと同様の構成である。ベース部4eは、実施形態4のベース部4cと同様の構成である。
支持部5eは、実施形態4の支持部5cと同様に、前後一対の柱部55,56と、横架材57とを有する。横架材57の前端部に、連結部6eが設けられている。連結部6eには、棒状の連結部材9が挿通される挿通孔63が設けられている。
ラック回転機構1eは、ダンパー装置108をさらに備える。ダンパー装置108は、ラック2eの自重による回転速度を抑えるように構成されている。
ダンパー装置108は、本実施形態では、シリンダー109と、シリンダー109内を軸方向に沿って移動するピストンロッド110とを有する。
ラック回転機構1eは、ラック2eを載せた状態で回転する回転支持台59をさらに備える。回転支持台59は、前後方向を長手方向とする台であり、後端部が連結部6eに回転自在に取り付けられている。
ダンパー装置108は、ピストンロッド110の前端部が、回転支持台59の前端部に回転自在に接続され、シリンダー109の後端部が、ベース部4eの後端部に回転自在に接続されている。回転支持台59は、ラック2eの支持面(つまり上面)が支持部5eの横架材57の上面と略面一となる水平姿勢と、前記支持面が鉛直方向に対して平行となる鉛直姿勢との間で、回転自在である。回転支持台59の回転速度は、ダンパー装置108によって制御される。
支持部5eは、左右一対の支持体50eを含む。左右一対の支持体50eのそれぞれは、前後一対の柱部55,56と横架材57と回転支持台59を有する。左側の支持体50eは、左ベース枠材41の後半部に設けられ、右側の支持体50eは、右ベース枠材42の後半部に設けられる。左右一対の支持体50eのそれぞれに、ダンパー装置108が1つずつ設けられている。
続いて、実施形態6のラック回転機構1eを用いて、ラック2eを回転させて向きを変える方法の一例について説明する。
まず、図9Aに示すように、クレーン等の吊り上げ装置あるいはフォークリフトによって、ラック2eが、ラック回転機構1eの上方に移動される。ラック2eには、複数のパネル3が平積み状態で積載されている。
次いで、ラック回転機構1eの左右の連結部6eの挿通孔63と、ラック2eの左右の取付部29の挿通孔290とが合わされて、挿通孔63,290に連結部材9が挿通され、左右の回転支持台59上に、左右の底枠材202,203の取付部29よりも前側の部分が載せられる。これにより、ラック2eは、ラック回転機構1eに対して回転自在に連結される。連結状態において、ラック2eの重心G1は、ラック回転機構1eの連結部6eよりも前方に位置する。
左右の回転支持台59上に、左右の底枠材202,203が載せられると、ラック2eは、図9Bに示すように、左右のダンパー装置108によって回転速度が制限されながら、ラック2eの自重により回転される。
なお、ラック2eの回転は、接続部24,26からはクレーン等の吊り上げ装置のワイヤー100が取り外されるか、あるいは、ラック2eからはフォークリフトが離されるかされた後に、行われてもよい。または、ラック2eの回転は、ワイヤー100で吊りながら、あるいは、フォークリフトで支持しながら行われてもよい。
ラック2eは、図9Cに示すように、側部材21がベース部4e上に載置される位置まで、回転する。
ラック2eの側部材21がベース部4e上に載置されたら、左右の取付部29及び連結部6eからは連結部材9が取り外される。
以上のように、実施形態6のラック回転機構1eは、ラック2eを回転させて向きを変え、これにより、積載された複数のパネル3を平積み状態から立て置き状態へと一度に回転させることができる。
以上説明した実施形態6のラック回転機構1eは、床や地面に設置されており、ラック2eが回転自在かつ着脱自在に連結される。そのため、ラック2eは、ラック回転機構1eに連結されて支持された安定した状態で、回転させて向きを変えることができる。
また、実施形態6のラック回転機構1eによれば、ラック2eの自重がダンパー装置108を収縮させる動力となるため、電力等による制御が必要とならず、ラック2eを回転支持台59上の載せた後は、自動的に、ラック2eを回転速度が抑えられた状態で回転させることができる。
なお、ダンパー装置108は、上述したシリンダータイプに限らず、周知の他のタイプのダンパー装置でもよい。
(変更例)
実施形態1〜6のラック回転機構1,1a,1b,1c,1d,1eは、下記の変更例を採用可能である。
ラック2,2a,2b,2c,2d,2eに積載される複数のパネル3は、ラック2,2a,2b,2c,2d,2eと同程度の左右長さを有してもよい。
また、ラック2,2a,2b,2c,2d,2eに積載される積載物は、複数のパネル3に限らず、その他のものであってもよい。
ラック2,2a,2b,2c,2d,2eは、側面視ロ字状とL字状のどちらでもよい。
実施形態3〜6のラック回転機構1b,1c,1d,1eは、台車8をさらに備えてもよく、この場合、回転後のラック2b,2c,2d,2eが、台車8上に載るように構成される。
実施形態1,3,4のラック回転機構1,1b,1cは、ウインチ装置104あるいはダンパー装置108をさらに備えてもよく、ウインチ装置104あるいはダンパー装置108を用いて、回転速度を抑えてもよい。
(効果)
以上述べた実施形態から明らかなように、本発明に係る第1の態様のラック回転機構(1,1a,1b,1c,1d,1e)は、回転させて向きを変えるために用いられる機構である。ラック回転機構(1,1a,1b,1c,1d,1e)は、ベース部(4,4b,4c,4d,4e)と、支持部(5,5b,5c,5d,5e)と、連結部(6,6b,6c,6d,6e)とを備える。支持部(5,5b,5c,5d,5e)は、ベース部(4,4b,4c,4d,4e)から上方に突出している。連結部(6,6b,6c,6d,6e)は、支持部(5,5b,5c,5d,5e)に設けられ、ラック(2,2a,2b,2c,2d,2e)の一部が回転自在かつ着脱自在に連結される。連結部(6,6b,6c,6d,6e)は、これに連結されたラック(2,2a,2b,2c,2d,2e)が自重により一方向に回転するように構成されている。
第1の態様によれば、ベース部(4,4b,4c,4d,4e)を地面や床等に載置した状態で、ラック(2,2a,2b,2c,2d,2e)の一部を、連結部(6,6b,6c,6d,6e)に回転自在に連結することができる。そのため、ラック(2,2a,2b,2c,2d,2e)は、ラック回転機構(1,1a,1b,1c,1d,1e)に連結されて支持された安定した状態で、自重により回転させて向きを変えることができる。
また、本発明に係る第2の態様のラック回転機構(1,1a)では、第1の態様において、連結部(6)は、支持部(5)に回転自在に設けられ、ラック(2,2a)の前記一部が着脱自在に載せられる支持台(60)である。
第2の態様によれば、ラック(2,2a)は、支持台(60)に載せるだけで、連結部(6)に簡単に回転自在に連結することができる。
また、本発明に係る第3の様態のラック回転機構(1,1b,1c,1d,1e)は、第1の態様または第2の態様において、回転後のラック(2,2b,2c,2d,2e)が載せられるように設けた台車(8)を、さらに備える。
第3の態様によれば、回転後のラック(2,2b,2c,2d,2e)の搬送を、台車(8)を用いて速やかに行うことができる。
また、本発明に係る第4の態様のラック回転機構(1,1b,1c,1d)は、第1乃至第3の態様のいずれかにおいて、ラック(2,2b,2c,2d)の自重による回転速度を抑えるように構成されたウインチ装置(104)を、さらに備える。
第4の態様によれば、ウインチ装置(104)を用いて、ラック(2,2b,2c,2d)の自重による回転速度を抑えることができるため、ラック(2,2b,2c,2d)の回転を安定的に行うことができる。
また、本発明に係る第5の態様のラック回転機構(1,1b,1c,1e)は、第1乃至第3の態様のいずれかにおいて、ラック(2,2b,2c,2e)の自重による回転速度を抑えるように構成されたダンパー装置(108)を、さらに備える。
第5の態様によれば、ダンパー装置(108)を用いて、ラック(2,2b,2c,2e)の自重による回転速度を抑えることができるため、ラック(2,2b,2c,2e)の回転を安定的に行うことができる。
また、本発明に係る第6の態様のラック回転機構(1,1a,1b,1c,1d,1e)は、第1乃至第5の態様のいずれかにおいて、ラック(2,2a,2b,2c,2d,2e)は、複数のパネル(3)が積載されるラックである。
第6の態様によれば、ラック(2,2a,2b,2c,2d,2e)に積載される複数のパネル(3)が、長尺で比較的軽量なパネルであり、風にあおられやすい場合であっても、ラック(2,2a,2b,2c,2d,2e)は、ラック回転機構(1,1a,1b,1c,1d,1e)に連結されて支持された安定した状態で、回転させて向きを変えることができる。
以上、本発明を添付図面に示す形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
1,1a,1b,1c,1d,1e ラック回転機構
2,2a,2b,2c,2d,2e ラック
3 パネル
4,4b,4c,4d,4e ベース部
5,5b,5c,5d,5e 支持部
6,6b,6c,6d,6e 連結部
60 支持台
8 台車
104 ウインチ装置
108 ダンパー装置

Claims (4)

  1. 複数のパネルが積載されたラックを回転させて向きを変えるために用いられるラック回転機構であって、
    ベース部と、
    前記ベース部から上方に突出した支持部と、
    前記支持部に回転自在に設けられ、前記ラックの一部が着脱自在に載せられる支持台と、を備え、
    前記支持台は、これに載せられた前記ラックが自重により一方向に回転するように構成されており、
    前記支持台は、前記ラックに対して引っ掛け可能であり、回転時の前記ラックを吊り支持するフックを有することを特徴とするラック回転機構。
  2. 回転後の前記ラックが載せられるように設けた台車を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のラック回転機構。
  3. 前記ラックの自重による回転速度を抑えるように構成されたウインチ装置を、さらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のラック回転機構。
  4. 前記ラックの自重による回転速度を抑えるように構成されたダンパー装置を、さらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のラック回転機構。
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