JP6801957B2 - 高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料 - Google Patents

高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料 Download PDF

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Description

本発明は、容器詰め緑茶飲料、特に茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料において、アミノ酸/カテキン比率が高く、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られているにもかかわらず、加熱殺菌した後等に発生する濁りや沈澱が生じず、保存安定性の高い、高香味の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料、及びその製造方法に関する。
近年、緑茶飲料は、缶やペットボトルなどの容器詰め製品として多数販売されており、それに伴い、容器詰め緑茶飲料に対する消費者のニーズも多様化されてきている。そのニーズのひとつとして、濃い緑茶であって、かつ旨味が強く渋味や苦味が抑えられた香味を有する容器詰め緑茶飲料が製造され、提供されている。
緑茶の旨味は主にアミノ酸類に由来し、渋味や苦味はカテキン類に由来することが知られることから、アミノ酸/カテキンの比率が比較的高い緑茶は、旨味が強く渋味や苦味が抑えられた香味を有する緑茶飲料となる。本来は、アミノ酸/カテキンの比率が比較的高い成分組成を有する緑茶葉、すなわち玉露やかぶせ茶といった高級な茶葉をカテキン類が抽出されにくい低温で抽出することで、旨味が強く渋味や苦味が抑えられた香味を有する緑茶抽出液を得ることになるが、工業的に製造する容器詰め緑茶飲料の場合、原料コストや加工コストの面でその対応を取るのが難しかった。
そのため、通常の茶葉から抽出した緑茶抽出液とポリビニルポリピロリドン(以下、PVPPともいう)を接触させることで、カテキン類だけを特異的に吸着除去して、アミノ酸/カテキン比率をあげる技術が多数提案されている。特許文献1では、タンニン及びアミノ酸を含有する茶類抽出液をポリビニルポリピロリドン樹脂と接触させ、茶類抽出液中のタンニンを吸着させ、除去することにより、アミノ酸/タンニン比を0.2〜3.0に設定することを特徴とする茶類飲料の製造法が開示されている。この茶類飲料は、タンニンの渋味・苦味が抑制され、アミノ酸の旨味が強調された嗜好性が優れたものであるとされている。また、特許文献2には、茶葉から0〜30℃の低温水にて抽出した抽出液にPVPPを接触することを特徴とする緑茶抽出液の製造方法が開示されている。この緑茶抽出液は旨味やコクが強く渋味の少ないとされている。
更に、特許文献3には、茶葉抽出液を60〜90℃の温度範囲でポリビニルポリピロリドンと接触させて茶葉抽出液中のガレート型カテキン類の総カテキン類に占める割合を30%以下に低減させる工程を含んでなる、茶系組成物の製造方法が開示されている。この方法により、苦渋味の少ない、ライトでまろやかな風味の茶系飲料が製造できるとされている。
このように緑茶抽出液をPVPPと接触処理させることで、旨味が強く渋味や苦味が抑えられた香味を有する緑茶抽出液を調製できることは、すでに公知の技術である。しかし、茶葉由来の可溶性固形分の比較的高い、すなわち高可溶性固形分濃度の濃い緑茶抽出液と、PVPPとを接触した後、茶葉由来の、すなわち緑茶抽出液の可溶性固形分濃度を高く保持したまま加熱殺菌工程において加熱処理を行うと、直後に濁りが生じてしまうという問題があるが、該事実、更にはその濁りの発生機構及びその防止方法については、未だ明らかにされてこなかったというのが現状である。例えば、引用文献1の実施例1には、比較的タンニン濃度の高い緑茶抽出液に対して、PVPP処理を行う例が記載されているものの、加熱殺菌処理は行われていない。従って、このような濁りの発生については認知できていなかったと考えられる。
一方、緑茶飲料の濁りや沈殿の問題は、近年、緑茶飲料がペットボトルのような透明容器に充填されるようになってから、特に着目されるようになってきた。緑茶飲料中の沈殿や濁りの発生の原因物質および機構は複雑である。一般的な緑茶飲料においては、製造中の抽出工程直後から発生する一次的なオリ(ティークリーム/クリームダウン)と、充填後保存中に経時的に発生するフロック状の二次的なオリについての問題が開示されており、それぞれの解決策について検討されている。
これら一次的なオリ、二次的なオリと呼ばれるものについては、製造工程中に冷却後、遠心分離やろ過などを組み合わせた工程や、酵素処理、吸着処理によってオリを除去、可溶化、安定化する方法などが多数提案されている。特許文献4には、二次的なオリの防止方法のひとつとして、シリカを使用する方法が開示されている。該開示の方法では、70〜100℃の加温水で抽出した緑茶抽出液に対して、抽出する茶葉使用質量の0.5〜20倍量のシリカを添加して、抽出液中のオリ成分を当該シリカに吸着させ、除去することで長期保存してもオリを発生しない容器詰緑茶飲料を製造できることが示されている。
上記のように、容器詰め緑茶飲料のような茶飲料において、タンニン及びアミノ酸を含有する茶類抽出液をPVPPと接触させ、茶類抽出液中のタンニンを吸着させ、除去することにより、アミノ酸/タンニン比を特定の値に設定した、タンニンの渋味・苦味が抑制され、アミノ酸の旨味が強調された、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られた茶飲料を提供する方法や、また、茶飲料の製造における一次的なオリ、二次的なオリを除去するために、製造工程中に冷却後、遠心分離やろ過などを組み合わせた工程や、酵素処理、吸着処理によってオリを除去、可溶化、安定化する方法などが開示されているが、該方法を茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の製造において適用した場合に、例えば、該茶類抽出液をPVPPと接触させ苦渋味の抑制と旨味の増強が図られた茶飲料を製造した場合に、そのオリの防止のために、例えば、シリカのような吸着剤を用いて処理した場合には、オリ成分とともに、旨味成分も吸着されて、苦渋味の抑制と旨味の増強、かつ、濁りや沈澱の発生が防止された容器詰め茶飲料を提供することが難しいという制約がある。したがって、特に茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料において、アミノ酸/カテキン比率が高く、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られているにもにもかかわらず、濁りや沈澱が生じず、保存安定性の高い、高香味の容器詰め緑茶飲料を製造する方法は提供されておらず、これら高香味かつ保存安定性の高い容器詰め緑茶飲料を提供する方法を開発することは、嗜好性のある安定した容器詰め緑茶飲料を提供する上で、何よりも必要とされるところである。
特開2006−166870号公報。 特開2010−68749号公報。 特開2013−121323号公報。 特開2005−229918号公報。
本発明の課題は、容器詰め緑茶飲料、特に茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料において、アミノ酸/カテキン比率が高く、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られているにもかかわらず、緑茶抽出液を、加熱殺菌した際等に生じる濁りや沈殿の発生を防止し、保存安定性の高い、高香味の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、容器詰め緑茶飲料、特に茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料において、アミノ酸/カテキン比率が高く、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られているにもかかわらず、緑茶抽出液を、加熱殺菌した際等に生じる濁りや沈殿の発生を防止し、保存安定性の高い、高可溶性固形分濃度緑茶飲料を提供する方法について鋭意検討する中で、緑茶飲料において、アミノ酸/カテキン比率が高く、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られている緑茶飲料を提供する方法として、茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い緑茶抽出液をPVPP処理し、苦渋味の原因となるカテキン類を特異的に吸着除去し、アミノ酸/カテキン比率を上げることによって、苦渋味の抑制と旨味の増強を図るとともに、緑茶抽出液を、二酸化ケイ素(シリカゲル)、特に、特定量(比較的少量)の二酸化ケイ素と接触処理させることにより、緑茶抽出液をPVPP処理した際のアミノ酸/カテキン比を始めとする香味品質を維持したまま、殺菌直後の濁りや沈殿が防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の製造工程において、ポリビニルポリピロリドンによる緑茶抽出液の処理と、二酸化ケイ素、好ましくは原料緑茶葉の0.05〜15重量%の二酸化ケイ素を用いた緑茶抽出液の接触処理とを併せて行うことにより、苦渋味の抑制と旨味の増強及び濁りの発生を防止した、容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料からなる。本発明においては、PVPP処理の際に、比較的少量の二酸化ケイ素による接触処理を併用することで、加熱殺菌直後の濁りが生じない清澄な緑茶飲料であって、かつPVPP処理の効果である香味が改善された高香味の容器詰め緑茶飲料を得ることができる。
本発明においては、苦渋味の抑制と旨味の増強を図った容器詰め緑茶飲料の製造について、茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い緑茶抽出液をPVPP処理する方法について鋭意検討する中で、緑茶抽出液をPVPP処理した後、茶葉由来の可溶性固形分濃度を高く保持したまま加熱殺菌した場合、加熱殺菌した直後に、濁りや沈殿が生じるという問題を新たに見出した。これは従来知られていた、一次的なオリや二次的なオリに分類することができない、新しいタイプのオリ(濁り、沈殿)であると推察された。この濁りや沈殿を防止して、清澄な緑茶飲料とするべく、様々な方法を検討したところ、意外にも二酸化ケイ素、特に、比較的少量の二酸化ケイ素と接触させることにより、緑茶抽出液をPVPP処理した際のアミノ酸/カテキン比を始めとする香味品質を維持したまま、殺菌直後の濁りや沈殿が防止できることを見出した。そして、可溶性固形分濃度の高い緑茶飲料において、該PVPP処理と、二酸化ケイ素との接触処理を併用することにより、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られ、かつ、保存安定性の高い、容器詰め緑茶飲料を製造することに成功した。
本発明の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料において、緑茶飲料の茶葉由来の可溶性固形分濃度としては、0.4重量%以上の可溶性固形分濃度を挙げることができる。また、緑茶飲料中のアミノ酸/カテキンの重量比は、0.2〜5.0とすることができる。
本発明は、高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の製造方法において、その製造工程において、ポリビニルポリピロリドンによる緑茶抽出液の処理と、二酸化ケイ素、好ましくは原料緑茶葉の0.05〜15重量%の二酸化ケイ素を用いた緑茶抽出液の接触処理とを併せて行うことを特徴とする、苦渋味の抑制と旨味の増強及び濁りの発生を防止した、容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料の製造方法の発明を包含する。該高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料において、緑茶抽出液の茶葉由来の可溶性固形分濃度としては、0.4重量%以上の可溶性固形分濃度を挙げることができる。
本発明は、高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の製造方法において、該容器詰め緑茶飲料の製造方法における製造工程において、ポリビニルポリピロリドンによる緑茶抽出液の処理と、二酸化ケイ素、好ましくは原料緑茶葉の0.05〜15重量%の二酸化ケイ素を用いた緑茶抽出液の接触処理とを行った後、加熱殺菌工程及び容器充填工程を行うことを特徴とする容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料の製造方法の発明を包含する。
すなわち、具体的には本発明は、[1]高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の製造工程において、ポリビニルポリピロリドンによる緑茶抽出液の処理と、二酸化ケイ素を用いた緑茶抽出液の接触処理とを併せて行うことにより、苦渋味の抑制と旨味の増強及び濁りの発生を防止したことを特徴とする、容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料や、[2]二酸化ケイ素の使用量が原料緑茶葉の0.05〜15重量%であることを特徴とする前記[1]に記載の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料や、[3]高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の茶葉由来の可溶性固形分濃度が、0.4重量%以上であることを特徴とする、前記[1]又は[2]に記載の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料や、[4]緑茶飲料中のアミノ酸/カテキンの重量比が、0.2〜5.0であることを特徴とする、前記[1]〜[3]いずれかに記載の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料からなる。
さらに、本発明は、[5]高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の製造方法において、その製造工程において、ポリビニルポリピロリドンによる緑茶抽出液の処理と、二酸化ケイ素を用いた緑茶抽出液の接触処理とを併せて行うことを特徴とする、苦渋味の抑制と旨味の増強及び濁りの発生を防止した、容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料の製造方法や、[6]二酸化ケイ素の使用量が原料緑茶葉の0.05〜15重量%であることを特徴とする、前記[5]に記載の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料の製造方法や、[7]緑茶抽出液の茶葉由来の可溶性固形分濃度が、0.4重量%以上であることを特徴とする前記[5]又は[6]に記載の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料の製造方法や、[8]高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の製造方法における製造工程において、ポリビニルポリピロリドンによる緑茶抽出液の処理と、原料緑茶葉の二酸化ケイ素を用いた緑茶抽出液の接触処理とを行った後、加熱殺菌工程及び容器充填工程を行うことを特徴とする前記[5]〜[7]のいずれかに記載の容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料の製造方法からなる。
本発明は、容器詰め緑茶飲料、特に茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料において、アミノ酸/カテキン比率が高く、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られているにもかかわらず、緑茶抽出液を加熱殺菌した際等に生じる濁りや沈澱の発生を防止し、保存安定性が高く、高香味の高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料を提供する。
図1は、本発明の実施例において、緑茶抽出液をPVPP処理した緑茶処理液及び容器詰め緑茶飲料液を、分光光度計(U−3310、日立社製)を用いてOD660の吸光度を測定した場合の殺菌・充填処理後の濁度と殺菌・充填処理前の濁度の差を濁度上昇度(ΔOD660)として算出し、該算出した結果を、「可溶性固形分(Brix)」と「濁度上昇度(ΔOD660)」との関係で示した図である。 図2は、本発明の実施例において、緑茶抽出液をPVPP及び各種二酸化ケイ素処理した場合の「二酸化ケイ素の種類と濁度上昇度(ΔOD660)」の結果を示す図である。 図3は、本発明の実施例において、緑茶抽出液をPVPP及び各種二酸化ケイ素処理した場合の「二酸化ケイ素の添加率と濁度上昇度(ΔOD660)」の結果を示す図である。
本発明は、高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料の製造工程において、ポリビニルポリピロリドンによる緑茶抽出液の処理と、二酸化ケイ素、好ましくは原料緑茶葉の0.05〜15重量%の二酸化ケイ素を用いた緑茶抽出液の接触処理とを併せて行うことにより、苦渋味の抑制と旨味の増強及び濁りの発生を抑制した容器詰め高可溶性固形分濃度緑茶飲料を提供することからなる。ここで濁りの発生抑制については、製造工程の加熱殺菌の前後における濁度上昇(ΔOD660)がわずかでも抑制されていれば抑制効果があったと判断できるが、目視で濁りの差が目立たない範囲は、分光光度計(U−3310、日立社製)で測定した場合の濁度上昇(ΔOD660)が0.01程度以下である。
<PVPP処理>
本発明でいうPVPP処理については、先に示した特許文献1〜3を始めとする公知の文献等に記載された、緑茶抽出液とPVPPを接触してカテキン(タンニン・ポリフェノール)類を除去する方法の全て含む。言い換えれば、緑茶の抽出条件やPVPPの処理条件には特に限定はなく、処理対象となる緑茶抽出液のアミノ酸/カテキン比が、PVPP処理後に、処理前よりも有意に上昇していれば、本発明におけるPVPP処理に含まれる。ただし、効率的にPVPP処理するためには、PVPPを原料茶葉の2〜40重量%使用することが好ましく、8〜20重量%使用することがより好ましい。また、処理する際の緑茶抽出液の温度は10〜60℃程度が好ましく、10〜30℃がより好ましい。PVPP処理は、抽出後、茶葉を除去した後、他の原料と混合する前におこなうのが好ましい。なお、このPVPP処理によって得られる緑茶抽出液処理物中の好ましいアミノ酸/カテキン比は重量比で0.2〜5.0、より好ましい範囲は0.5〜5.0、最も好ましい範囲は0.7〜5.0である。さらに、PVPP処理時間については5分間〜1時間程度が好ましく、10〜30分間程度がより好ましい。
<緑茶抽出液>
前記のとおり、本発明の対象となる緑茶抽出液に制限はない。使用する緑茶葉は、煎茶、かぶせ茶、玉露、抹茶、釜炒り茶、番茶、ほうじ茶などいずれも使用できるが、その中では煎茶、かぶせ茶、玉露が好適な原料茶葉となる。
抽出条件についても、特に制限はなく、原料緑茶葉の使用量は抽出用水に対して2.5〜10重量%程度にして、45〜80℃、5〜10分間程度で抽出すればよい。その際、アスコルビン酸など、通常の緑茶抽出の際に用いられる添加剤の使用は自由である。
通常、緑茶飲料を製造する際には、得られた緑茶抽出液を原料水で希釈して、目標とする緑茶飲料の可溶性固形分の濃度にする。この際、茶葉由来の可溶性固形分が0.4重量%以上の緑茶抽出液であって、かつPVPP処理することで、加熱殺菌直後に濁りが生じやすくなる。したがって、本発明の効果を十分に発揮するためには緑茶抽出液の茶葉由来の可溶性固形分の濃度、すなわち緑茶飲料の茶葉由来の可溶性固形分の濃度が0.4重量%以上、好ましくは0.5重量%以上さらに好ましくは0.7重量%以上の場合に好適な対象となる。可溶性固形分とは、飲料中の可溶性固形分をショ糖換算したときの値をいい、公知の糖度計(屈折計)で測定できる。
<二酸化ケイ素処理>
二酸化ケイ素は、シリカゲルとも呼ばれるもので、多孔質で大きな比表面積をもち吸着能力に優れた物質として知られている。ビールなどの酒類、醤油などの発酵調味料、果汁飲料などの清涼飲料水等の濾過助剤として利用されている。二酸化ケイ素は、それぞれの粒度、細孔径、比表面積、pHなどによって性質が異なるが、本発明では、二酸化ケイ素であればいずれも同様に使用可能である。ただし、形状は微粉末状が好ましい。
二酸化ケイ素と緑茶抽出液との接触処理は、緑茶抽出液と二酸化ケイ素が接触すればどのような形態でおこなってもよい。処理を効率的におこなうには、例えば、処理対象となる緑茶抽出液に、二酸化ケイ素粒子を投入して、攪拌後、遠心分離などの固液分離手段により、二酸化ケイ素を回収することでおこなうのがよい。その処理タイミングは、PVPP処理の前後いずれでも構わないが、好ましくは、PVPP処理以降、最も好ましくは、PVPP処理と同時におこなうのがよい。温度条件は、PVPP処理と同様、すなわち、10〜60℃程度が好ましく、10〜30℃がより好ましい。時間条件は、PVPP処理に比べて比較的短時間でよく、1〜30分間程度が好ましく、3〜15分間程度がより好ましい。
次に、使用する二酸化ケイ素の量については、使用した原料茶葉の0.05〜15重量%で処理することが好ましく、0.05〜10重量%の二酸化ケイ素によって処理することがより好ましい。これらの範囲の量を使用することで、濁りや沈殿の発生を抑えつつ、PVPP処理によって得られた香味品質をそのまま維持できる効果がより明確になる。
<容器詰め緑茶飲料の製造方法>
代表的な製造例を記載する。まず所定の方法により、原料緑茶葉を加温水で抽出する。抽出後、冷却しつつ、メッシュを通すことなどで、使用した茶葉を除去する。この緑茶抽出液を希釈水で所定の可溶性固形分濃度になるように希釈した後に、所定量のPVPP及び二酸化ケイ素を投入し、攪拌した後、再度遠心分離処理を行って、PVPP及び二酸化ケイ素を取り除く。その後、必要に応じて、香料やL−アスコルビン酸、炭酸水素ナトリウム、pH調整剤などの原料を添加してから、加熱殺菌後、ペットボトルなどの容器に充填するか、缶などの容器に充填してから加熱殺菌する。加熱殺菌とは、食品衛生法におけるpH4.6以上の清涼飲料水の殺菌基準である、85℃で30分間相当の殺菌以上の条件で加熱処理することをいい、流通、保管条件、安全率などにより、適宜設定することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<比較例1>
(1)緑茶抽出液の調製
かぶせ茶葉100gに対して60℃の熱水2000gを添加し、10分間抽出した。抽出後に目開き100μmのメッシュを通し、冷却機を用いて20℃まで急速冷却し、緑茶抽出液を得た。
(2)PVPP処理
前記(1)で得られた緑茶抽出液にPVPP(ダイバガンF、BASF社製)を、茶葉原料に対し10〜15質量%となるように添加し、所定温度(10〜30℃)で30分間接触させた。30分経過と同時に遠心分離処理及びろ紙によるろ過を行いPVPPを分離除去し、清澄な緑茶処理液を得た。この緑茶処理液を、可溶性固形分(Brix)が0.3〜1.2となるように水を加えて段階的に希釈し、可溶性固形分の異なる緑茶処理液を得た。
(3)殺菌・充填処理
前記(2)で得られた緑茶処理液を、それぞれ100℃、30秒間相当の加熱殺菌処理を行った後、PETボトルに充填した後、常温まで急速冷却した。
(4)可溶性固形分(Brix)測定
前記(2)で得られた緑茶処理液を、それぞれデジタル屈折計(RX−5000α、アタゴ社製)を用いて可溶性固形分(Brix)を測定した。
(5)濁度測定
前記(2)及び(3)で得られた緑茶処理液及び容器詰め緑茶飲料液を、分光光度計(U−3310、日立社製)を用いてOD660の吸光度を測定した。殺菌・充填処理後の濁度と殺菌・充填処理前の濁度の差を濁度上昇度(ΔOD660)として算出した。算出した結果を図1に示す。PVPP処理した容器詰め緑茶飲料は殺菌処理によって濁度が上昇した。Brixが高いほど濁度上昇度(ΔOD660)は高くなる傾向であった。
<実施例1〜5、比較例2>
(1)緑茶抽出液の調製;処理;測定
前記比較例1の方法において、(2)のPVPP処理を、次に示すPVPPと種々の種類の二酸化ケイ素の組み合わせによる処理に変えるだけで、他の(1)及び(3)〜(5)は全く比較例1と同様にして試験をおこなった。
(2)緑茶抽出液へのPVPPおよび二酸化ケイ素処理
表1に挙げるPVPPと種々の種類の二酸化ケイ素の組み合わせを、比較例1と同様に緑茶抽出液と接触させ、遠心分離処理及びろ過を行った後、可溶性固形分(Brix)が1.0となるように水を加え、緑茶処理液を得た。二酸化ケイ素1〜5はそれぞれ「サイロピュート 200(富士シリシア化学社製)」、「サイロピュート 230(富士シリシア化学社製)」、「カープレックス BS−303(DSL.ジャパン社製)」、「DARCLAR(GRACE DAVISON社製)」及び「ミズカソーブ(水澤化学工業社製)」であり、性質が異なる製品である。
緑茶抽出液をPVPP及び各種二酸化ケイ素処理した場合の「二酸化ケイ素の種類と濁度上昇度(ΔOD660)」の結果を図2に示す。図2からわかるように、PVPPのみで処理した比較例2の容器詰め緑茶飲料では加熱殺菌処理によって濁度が上昇した。PVPPと種々の二酸化ケイ素を組み合わせて処理した実施例1〜5の容器詰め緑茶飲料では、二酸化ケイ素の種類によらず加熱殺菌処理による濁度上昇が抑制された。
<実施例6〜12、比較例2>
前記実施例1〜5において、表1のPVPPと種々の種類の二酸化ケイ素の組み合わせを、表2のPVPPと種々の添加率の二酸化ケイ素の組み合わせによる処理に変えるだけで、他は全く実施例1〜5と同様にして試験をおこなった。
緑茶抽出液をPVPP及び各種二酸化ケイ素処理した場合の「二酸化ケイ素の添加率と濁度上昇度(ΔOD660)」の結果を図3に示す。図3からわかるようにPVPPのみで処理した比較例2の緑茶処理液は加熱殺菌処理によって濁度が上昇した。また、PVPPと種々の添加率の二酸化ケイ素を組み合わせて処理した実施例6〜実施例12の容器詰め緑茶飲料において、茶葉原料に対して0.1質量%以上の二酸化ケイ素処理をPVPP処理と組合せることにより、加熱殺菌処理による濁度上昇が抑制された。
<実施例13、14、比較例2、3>
(1)緑茶抽出液の調製
比較例1と同様に緑茶抽出液を得た。
(2)緑茶抽出液へのPVPPおよび二酸化ケイ素処理
表3に挙げるPVPPと種々の種類の二酸化ケイ素の組み合わせを、比較例1と同様に緑茶抽出液と接触させ、遠心分離処理及びろ過を行った後、L−アスコルビン酸および炭酸水素ナトリウムを用いてpHを調整し、可溶性固形分(Brix)が1.0となるように水を加え、清澄な緑茶処理液を得た。
(3)殺菌・充填処理
上記(2)で得られた緑茶処理液を、それぞれFo値16.5相当の加熱殺菌処理を行った後、PETボトルに充填した後、常温まで急速冷却した。
(4)保存
得られた容器詰め緑茶飲料はそれぞれ2群に分け、一方は20℃で一週間保存した後、5℃で3週間保存し(通常保存区)、もう一方は35℃で4週間保存した(高温保存区)。
(5)官能評価
得られた容器詰め緑茶飲料を、訓練されたパネリスト5名によって香味について官能評価を行った。濁り、沈殿などの外観評価は、目視でおこない、香味評価は、PVPPおよび二酸化ケイ素無添加の比較例3の容器詰め緑茶飲料の20℃一週間保存品を対照(3点)とし、容器詰め緑茶飲料としての総合的な香味を5段階評価で相対評価した。香味評価の結果を表3に記載した。なお、香味評価に関する評価基準は表4に示した通りである。
表3の結果から、緑茶抽出液をPVPPおよび二酸化ケイ素で処理することで、PVPPのみを処理した場合(比較例2)と同様、PVPP及び二酸化ケイ素無添加の容器詰め緑茶飲料(比較例3)と比較して良好な香味の緑茶飲料が得られることがわかり、さらに、PVPPと二酸化ケイ素を処理した場合(実施例13及び14)には、PVPPのみの処理に比べて保存時の香味の劣化が抑制された緑茶飲料を得ることができることがわかった。
更に、目視による外観評価によって、PVPP処理した比較例2の容器詰め緑茶飲料が通常保存、高温保存とも濁り、沈殿が見られて商品価値が低下していたのに対して、実施例13及び14の容器詰め緑茶飲料は、比較例3の容器詰め緑茶飲料同様、目立った濁りや沈澱は見られず、それによって商品価値が低下することはなかった。
本発明は、容器詰め緑茶飲料、特に茶葉由来の可溶性固形分濃度の高い高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料において、アミノ酸/カテキン比率が高く、苦渋味の抑制と旨味の増強が図られているにもかかわらず、緑茶抽出液を加熱殺菌した際等に生じる濁りや沈澱の発生を防止し、保存安定性が高く、高香味の高可溶性固形分濃度容器詰め緑茶飲料を提供する。

Claims (2)

  1. 器詰め緑茶飲料の製造方法において、その製造工程において、ポリビニルポリピロリドンによる緑茶抽出液の処理と、微粉末状の二酸化ケイ素を用いた緑茶抽出液の接触処理とを併せて行った後、加熱殺菌工程及び容器充填工程を行うことを特徴とし、
    前記容器詰め緑茶飲料において、前記緑茶抽出液の茶葉由来の可溶性固形分濃度が0.4〜1.2重量%であり、
    前記緑茶飲料中のアミノ酸/カテキンの重量比が、0.7〜5.0である、
    容器詰め緑茶飲料において苦渋味の抑制と旨味の増強を図りつつ、加熱殺菌直後の濁り及び沈殿の発生を防止する方法
  2. 二酸化ケイ素の使用量が、原料緑茶葉の0.05〜15重量%であり、及び/又は、ポリビニルポリピロリドンの使用量が、前記原料緑茶葉の2〜40重量%であることを特徴とする、請求項に記載の方法。
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