JP2009171964A - ポリフェノール高含有紅茶飲料及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】紅茶由来のポリフェノールを従来の市販紅茶飲料よりも多く含んでいるにも係らず、従来の市販紅茶飲料の風味を保ったまま美味しく、かつ外観安定性の優れた容器詰め紅茶飲料、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】総ポリフェノール量が70mg/100mL以上100mg/100mL未満の紅茶飲料において、テアフラビン量を0.1〜3.5mg/100mL、カフェイン量を5〜20mg/100mLに調整することにより、紅茶本来の風味及び外観を保有する、紅茶由来のポリフェノールを高含量に含有する容器詰め紅茶飲料を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、紅茶本来の風味及び外観を保有するポリフェノール高含有容器詰め紅茶飲料、すなわち、紅茶由来のポリフェノールを従来の市販紅茶飲料よりも多く含んでいるにも係らず、従来の市販紅茶飲料の風味を保ったまま美味しく、かつ外観安定性の優れた容器詰め紅茶飲料、及びその製造方法に関する。
茶類は、緑茶(不発酵茶)、烏龍茶(半発酵茶)および紅茶(発酵茶)に大別できるが、もとは同じツバキ科ツバキ属に分類される植物の生葉から製造されるものである。生茶葉にふくまれるポリフェノールは主としてカテキン類と呼ばれる単量体のポリフェノールであるが、茶の製造段階で酸化重合されることにより二量体以上の重合ポリフェノールに変化していく。その変化は発酵度合いに応じて大きくなり、その結果、半発酵茶である烏龍茶よりも発酵茶である紅茶の方が重合ポリフェノールの割合は多くなる。重合ポリフェノールは茶抽出液の水色に関与しており、烏龍茶の褐色、紅茶の赤色は含まれるポリフェノールと関連している。
近年、果実や野菜などに含まれる植物ポリフェノール類の健康機能に関して注目が集まっており、多くの研究が進んでいる。茶類のポリフェノール類もそのひとつであり、そのポリフェノール類を多く含む商品も上市されている。しかし、ポリフェノールはそれ自体が苦渋味を有している上、酸化すると重合反応を起こすことが知られている。特に紅茶に多く含まれる重合ポリフェノールの濃度を高くした場合にはカフェインとの作用で寒冷混濁の原因にもなる。これらのことより、高濃度のポリフェノールを含有せしめた容器詰め飲料は必然的に苦味が強くなり、また場合によっては保存中に変色したり、沈殿や混濁が発生したりするなどの外観上の問題が生じることがあった。
高濃度カテキンを含む容器詰め緑茶飲料を製造する上での問題解決に関して、特開2002−142677号公報や、特開2002−238518号公報には外観の改善方法が提案され、また、特開2002−238519号公報には苦味の抑制方法が開示されている。これらのものは、いずれも緑茶飲料に含まれるカテキン類に関するもので、紅茶由来の重合ポリフェノールに関するものではない。
一方、容器詰め紅茶飲料に関しては、カテキン類を配合した紅茶飲料に関しての提案がなされている。例えば、特開2004−41186号公報には、紅茶飲料に緑茶由来のカテキン類を配合することで体内利用度が高く、かつ飲み易い容器詰め飲料が提案されている。かかる容器詰め飲料において、多く含まれているのはあくまでもカテキン類であり、容器詰め紅茶飲料において問題となる、紅茶由来の重合ポリフェノールについてのものではない。したがって、上記の緑茶飲料のときと同様のカテキン類についての問題が対象とされている。
更に、特開2007−117087号公報には、紅茶ポリフェノールなどの茶ポリフェノールを含む紅茶飲料に対して、特定種類であって特定濃度の甘味料を添加することで茶ポリフェノール由来の苦渋味を低減させた紅茶飲料が開示されている。この発明は紅茶抽出液自体の組成を積極的に変えることなく、甘味料の外部添加によって飲み易い飲料に仕上げることを目的としており、その効果は限定的である。
また、特開2007−758号公報には、総ポリフェノール100〜500mg/100mLの濃度の発酵茶飲料が開示されている。非重合体カテキン類の濃度を50mg以下に限定することで総ポリフェノール濃度が高くても苦渋味が少ないなどの効果が示されている。しかし、本発酵茶飲料は茶葉抽出液に対して、外部添加した酵素による処理によって作り出した、いわば“人工的”な発酵茶であり、茶葉を発酵して製造する紅茶ではないので、紅茶由来のポリフェノールは含んでいないものである。
したがって、従来、紅茶本来の風味及び外観を保有するポリフェノール高含有容器詰め紅茶飲料、すなわち、紅茶由来のポリフェノールを従来の市販紅茶飲料よりも多く含んでいるにも係らず、従来の市販紅茶飲料の風味を保ったまま美味しく、かつ外観安定性の優れた容器詰め紅茶飲料を製造する有効な方法は開示されていない。
特開2002−142677号公報 特開2002−238518号公報 特開2002−238519号公報 特開2004−41186号公報 特開2007-6758号公報 特開2007−117087号公報
本発明の課題は、紅茶本来の風味及び外観を保有するポリフェノール高含有容器詰め紅茶飲料を提供すること、すなわち、紅茶由来のポリフェノールを従来の市販紅茶飲料よりも多く含んでいるにも係らず、従来の市販紅茶飲料の風味を保ったまま美味しく、かつ外観安定性の優れた容器詰め紅茶飲料、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討を行なう中で、紅茶由来のポリフェノールを従来の市販紅茶飲料よりも多く含有している紅茶飲料において、テアフラビン量、カフェイン量を特定の範囲に調整することで、ポリフェノールを従来の市販紅茶飲料よりも多く含んでいるにも係らず、紅茶本来の風味及び外観を保有することが可能であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、総ポリフェノール量が70mg/100mL以上100mg/100mL未満の紅茶飲料において、テアフラビン量が0.1〜3.5mg/100mL、カフェイン量が5〜20mg/100mLに調整された、紅茶本来の風味及び外観を保有する容器詰め紅茶飲料からなる。本発明において、テアフラビン量、カフェイン量を調整するには、紅茶抽出液に対して、別途、調製した紅茶エキスを添加することによって、行うことができる。かかる場合に、添加する紅茶エキスのカフェイン含有量は、0.01〜1重量%であることが好ましい。紅茶エキスのテアフラビン量は、0.05〜1.3重量%が好ましい。また、紅茶エキスの添加量は、紅茶飲料の総ポリフェノール量の10%以上100%未満であることが好ましい。
すなわち具体的には本発明は、(1)総ポリフェノール量が70mg/100mL以上100mg/100mL未満の紅茶飲料において、テアフラビン量が0.1mg/100mL以上3.5mg/100mL未満、カフェイン量が5〜20mg/100mLに調整されたことを特徴とする紅茶本来の風味及び外観を保有する容器詰め紅茶飲料や、(2)紅茶抽出液に対して、別途、調製した紅茶エキスを添加することを特徴とする上記(1)記載の容器詰め紅茶飲料や、(3)添加する紅茶エキスのカフェイン含有量が0.01〜1重量%、テアフラビン量が0.05〜1.3重量%であることを特徴とする上記(2)記載の容器詰め紅茶飲料や、(4)紅茶エキスの添加量が、紅茶飲料の総ポリフェノール量の10%以上100%未満であることを特徴とする上記(2)又は(3)記載の容器詰め紅茶飲料からなる。
また本発明は、(5)総ポリフェノール量が70mg/100mL以上100mg/100mL未満の紅茶飲料において、テアフラビン量が0.1mg/100mL以上3.5mg/100mL未満、カフェイン量が5〜20mg/100mLとなるように調整することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか記載の紅茶本来の風味及び外観を保有する容器詰め紅茶飲料の製造方法や、(6)テアフラビン量及びカフェイン量の調整が、紅茶抽出液に対して、別途、調製した紅茶エキスを添加することにより行われることを特徴とする上記(5)記載の容器詰め紅茶飲料の製造方法からなる。
本発明は、紅茶由来のポリフェノールを従来の市販紅茶飲料よりも多く含んでいるにも係らず、通常のポリフェノール量の従来の市販紅茶飲料の本来の紅茶風味を保ったまま美味しく、かつ外観安定性の優れた容器詰め紅茶飲料を提供するものであり、紅茶ポリフェノール類の健康機能と、紅茶本来の風味、外観を両立させた魅力ある容器詰め紅茶飲料の提供を可能とするものである。
本発明は、総ポリフェノール量が70mg/100mL以上100mg/100mL未満の紅茶飲料において、テアフラビン量が0.1〜3.5mg/100mL、カフェイン量が5〜20mg/100mLに調整された、紅茶本来の風味及び外観を保有する容器詰め紅茶飲料を提供することからなる。本発明の実施の形態について、以下に、詳細に説明する。
<紅茶飲料>
本発明の紅茶飲料は総ポリフェノール量が70mg/100mL以上100mg/100mL未満、好ましくは80mg/100mL以上100mg/100mL未満の紅茶飲料である。下限を下回ると、紅茶ポリフェノール由来の生理効果が相対的に小さくなる。また上限を超えると本発明の方法を持ってしても満足出来る香味や外観は実現できない。なお、一般的な市販紅茶飲料の総ポリフェノール量はおおよそ30〜50mg/100mL程度である。なお、ここでいう総ポリフェノール量は、日本食品分析センター編、「五訂 日本食品標準成分分析マニュアルの解説」、中央法規、2001年7月、p.252に記載の公定法(酒石酸鉄試薬法)に従って求めた値を指す。
<テアフラビン量>
本発明の紅茶飲料のテアフラビン量は0.1〜3.5mg/100mLであり、好ましくは0.3〜3.0mg/100mLであり、より好ましくは0.5〜2.5mg/100mLである。テアフラビンは、カテキンが酸化重合した2量体であり、具体的にはテアフラビン、テアフラビン3−O−ガレート、テアフラビン3’−O−ガレート、及びテアフラビン3’,3’−O−ジガレートのことをいう。これらは、紅茶抽出液の水色の主な由来となる物質群であり、紅茶飲料の外観の指標となりうる物質群である。テアフラビン量が0.1mg/100mLを下回ると紅茶本来の水色が期待できなくなる。
なお、本発明でいうテアフラビン量は、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレート、テアフラビン3’−O−ガレート及びテアフラビン3’,3’−O−ジガレート量の総和を表し、例えば、以下の方法を用いて測定することができる。当該テアフラビン量に調整するためには複数の紅茶茶葉を使用して抽出するか、複数の抽出液を混合する、別途エキスを使用するなどの方法が考えられる。
(テアフラビンの測定法)
試料溶液を0.45μm親水性PTFEフィルター(アドバンテック(株)製,DISMIC−13HP)で濾過した後、以下の条件にてHPLCを用いて定量する。
[HPLC分析条件]:
装置 :アライアンスHPLC/PDAシステム(日本ウォーターズ株式会社製)
カラム : CAPCELL PAK UG120(4.6mmI.D.×100mm、
SHISEIDO)
移動相A液: 0.05%リン酸水
移動相B液: アセトニトリル:酢酸エチル=985:15
グラジエント:注入13.3分後から26.6分にかけてA液81%から77%に達する
リニアグラジエント
流速 :1.5mL/min
検出 : UV280nm
カラム温度:25℃
サンプル量:20μL
好適な測定濃度範囲:0.25mg/100mL−10mg/100mL
<カフェイン量>
本発明の紅茶飲料のカフェイン量は5〜20mg/100mLである。20mg/100mLを超えると、苦渋味が強くなり飲用には好ましくない。また寒冷混濁の発生にも影響する。一方、5mg/100mLを下回ると、紅茶本来の風味が損なわれるため好ましくない。なお、紅茶抽出液のカフェイン量は総ポリフェノール量と相関しており、本発明の総ポリフェノール量の範囲では通常茶葉を用いて通常の抽出をするだけでは20mg/100mL超になることが知られている。カフェインは、公知の方法を適宜使用して算出すればよい。一例として以下の方法を例示する。
(カフェインの測定法)
試料溶液を0.45μm親水性PTFEフィルター(アドバンテック(株)製,DISMIC−13HP)で濾過した後、以下の条件にてHPLCを用いて、カフェインを定量した。
[HPLC分析条件]:
装置:アライアンスHPLC/PDAシステム(日本ウォーターズ株式会社製)
カラム:Mightysil RP−18 GP、4.6mmI.D.×150mm
(関東化学(株)製)
移動相A液:アセトニトリル:0.05%リン酸水=10:400の溶液
移動相B液:メタノール:アセトニトリル:0.05%リン酸水=200.10:400
の溶液
グラジエント:注入3分後から25分後にA液100%からB液100%に達する
リニアグラジエント
流速 :1mL/min
検出 :UV275nm(カフェイン)
カラム温度:40℃
サンプル量:10μL
<紅茶飲料の製造法>
本発明の紅茶飲料に使用する紅茶抽出液は、例えば次のように製造することができる:まず、茶葉の選定および抽出条件の調整によって本発明の紅茶飲料が製造できる。紅茶葉は産地別に、ダージリン、ディンブラ、アッサム、ウバ、ケニア、ヌアラエリアを始め、多数の種類が知られており、その成分は原料の茶樹の種類の違いやその発酵方法の違いによって異なっている。さらには毎年の収穫ごとでも厳密には成分が異なってくる。これらの茶葉の成分分析をおこなって、1種あるいは2種以上の茶葉を原料として使用できる。
複数の紅茶茶葉を使用する場合にはブレンドして通常の方法で熱水抽出してもよいし、または別々の紅茶葉を抽出した複数の紅茶抽出液を適宜混合、調整した抽出液を使用してもよい。特にカフェイン量については、茶葉の選択だけで調整することが困難な場合も考えられる。その場合には公知の方法により脱カフェイン処理する方法が挙げられる。脱カフェイン処理は、抽出前の茶葉に対しておこなってもよく、茶葉、抽出液の一部に対しておこなってカフェイン量の調整をおこなってもよい。
更には、予め調製した紅茶抽出液を殺菌した紅茶エキスを製造しておき、その成分分析値をもとに別に準備した紅茶抽出液に適当量配合して本発明の紅茶飲料を製造する方法が開示できる。この際、紅茶エキスは必要に応じて脱カフェイン処理をおこなってもよい。その際、紅茶エキスのカフェイン含有量は0.01〜1重量%であることが望ましい。脱カフェインのための具体的手法は、活性炭処理や超臨界ガス抽出処理、合成吸着樹脂処理が候補としてあげられる。紅茶エキスのテアフラビン量は、0.05〜1.3重量%が好ましい。紅茶エキスの総ポリフェノールの含有量は、20〜30重量%が好ましく、22〜28重量%がより好ましい。またこの紅茶エキスは濃縮あるいは乾燥しても良い。このような紅茶エキスを使用する方法が成分量の調整が容易である点で、本発明の飲料を製造するには最も適している。なお、本発明でいう「紅茶抽出液に対して別途調製した紅茶エキスを添加する」とは、具体的な実施形式として「紅茶抽出液に紅茶エキスを添加することにとどまらず、結果的に紅茶飲料中に紅茶抽出液由来の成分と紅茶エキス由来の成分が混在していれば、いずれの実施形式も取りうる。
なお、上記方法などにより、調製した紅茶抽出液に対して、適宜ほかの原料、例えば甘味料、香料等の通常の紅茶飲料で使用する原料が配合できる。配合後は、通常通り、殺菌を行ないPET、缶などの容器に充填して本発明の容器詰め紅茶飲料が製造できる。本発明の紅茶飲料は、紅茶由来のポリフェノールを多く含んでいるにも係らず、紅茶らしい風味を保持したうえで苦味の後切れに優れてかつ飲みやすく、更には、外観についても紅茶らしい色味を保持したうえで濁りや沈殿を生じないものである。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[紅茶エキス調製例]
<紅茶エキス比較品の調製>
市販されている紅茶葉(スリランカ産)90gを95℃の超純水810mLに投入後、80〜95℃の温度で時々攪拌しながら45分間抽出した。この抽出液を濾紙(アドバンテック(株)製、No.2、110mm)で濾過し、1回目の抽出濾過液を得た。上記抽出工程で残った茶葉を回収し、再度95℃の超純水720mLに投入後、80〜95℃の温度で時々攪拌しながら45分間抽出した。この抽出液を濾紙(アドバンテック(株)製、No.2、110mm)で濾過し、2回目の抽出濾過液を得た。上記1回目及び2回目の抽出濾過液を混合し、紅茶抽出液1,250gを得た。この抽出液50gを濃縮後凍結乾燥して、紅茶エキス比較品1g(カテキン=4.38重量%、カフェイン=6.70重量%、ポリフェノール=27.9重量%、テアフラビン=0.72重量%)を得た。
<紅茶エキス(1)の調製>
上記方法と同様な方法で得られた紅茶抽出液400gに活性炭(二村化学工業(株)製)5gを添加し、75℃で1時間攪拌後、セライトをプレコートしたろ過板(NA500.110mm)により濾過した。この濾液を濃縮後凍結乾燥して、本発明に用いるに適した紅茶エキス(1)6g(総ポリフェノール量=23.5重量%、カフェイン量=0.63重量%、テアフラビン量=0.31重量%)を得た。
<紅茶エキス(2)の調製>
活性炭を添加して45℃で、1時間30分攪拌すること以外は、紅茶エキス(1)の調製と全く同様に処理して、紅茶エキス(2)6g(総ポリフェノール量=24.3重量%、カフェイン量=0.1重量%、テアフラビン量=0.5重量%)を得た。
[実施例1−7]
紅茶葉100gを、90℃の熱水3000gで6分間攪拌しながら抽出した。得られた抽出液と上記調製例で調製した紅茶エキス(1)(本発明に用いるに適する紅茶エキス)とを用いて表1のポリフェノール量になるようにそれぞれ配合量を決定した。紅茶原料(紅茶葉、紅茶エキス)のほか、ビタミンCを0.05%配合し、重曹を用いてpH6.0になるように調製して紅茶飲料調合液を得た。得られた調合液を、UHT殺菌処理してPETボトルに充填し、本発明の紅茶飲料を製造した。その時のカフェイン量、テアフラビン量を表2に示す。
Figure 2009171964
[比較例1−6]
紅茶エキスを使用しない、すなわち紅茶抽出液だけを使用して飲料総ポリフェノール量が実施例1、4、5、6、7と同じになるようにした以外は全く同様にして比較例1−5の紅茶飲料を製造した。また、実施例5の紅茶エキスを上記調製例に示す紅茶エキス比較品に替えて比較例6の飲料を製造した。その時のカフェイン量、テアフラビン量を表2に示す。
[評価例]
実施例1−7、比較例1−6の紅茶飲料を熟練したパネリストにより官能評価を行なった。その結果を表2に示す。香味評価の「後ギレのよさ」については、良い(5点)から悪い(1点)の5段階で評価した。また、紅茶の香りやテクスチャーなども含めた総合評価として「飲みやすさ」を5段階で点数評価した。外観評価は飲料を0℃で2週間保存した後、目視にて混濁の程度を3段階で評価した。
Figure 2009171964
[実施例8−14]
紅茶葉100gを、90℃の熱水3000gで6分間攪拌しながら抽出した。得られた抽出液と上記調製例で調製した紅茶エキス(2)(本発明に用いるに適する紅茶エキス)とを用いて表1のポリフェノール量になるようにそれぞれ配合量を決定した。紅茶原料(紅茶葉、紅茶エキス)のほか、ビタミンCを0.05%配合し、重曹を用いてpH6.0になるように調製して紅茶飲料調合液を得た。得られた調合液を、UHT殺菌処理してPETボトルに充填し、本発明の紅茶飲料を製造した。その時のカフェイン量、テアフラビン量を表3に示す。
[評価例]
実施例8−14の紅茶飲料を熟練したパネリストにより官能評価を行なった。その結果を表3に示す。香味評価の「後ギレのよさ」については、良い(5点)から、悪い(1点)の5段階で評価した。また、紅茶の香りやテクスチャーなども含めた総合評価として「飲みやすさ」を5段階で点数評価した。外観評価は飲料を0℃で2週間保存した後、目視にて混濁の程度を3段階で評価した。
Figure 2009171964

Claims (6)

  1. 総ポリフェノール量が70mg/100mL以上100mg/100mL未満の紅茶飲料において、テアフラビン量が0.1〜3.5mg/100mL、カフェイン量が5〜20mg/100mLに調整されたことを特徴とする紅茶本来の風味及び外観を保有する容器詰め紅茶飲料。
  2. 紅茶抽出液に対して、別途、調製した紅茶エキスを添加することを特徴とする請求項1記載の容器詰め紅茶飲料。
  3. 添加する紅茶エキスのカフェイン含有量が0.01〜1重量%、テアフラビン量が0.05〜1.3重量%であることを特徴とする請求項2記載の容器詰め紅茶飲料。
  4. 紅茶エキスの添加量が、紅茶飲料の総ポリフェノール量の10%以上100%未満であることを特徴とする請求項2又は3記載の容器詰め紅茶飲料。
  5. 総ポリフェノール量が70mg/100mL以上100mg/100mL未満の紅茶飲料において、テアフラビン量が0.1〜3.5mg/100mL、カフェイン量が5〜20mg/100mLとなるように調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の紅茶本来の風味及び外観を保有する容器詰め紅茶飲料の製造方法。
  6. テアフラビン量及びカフェイン量の調整が、紅茶抽出液に対して、別途、調製した紅茶エキスを添加することにより行われることを特徴とする請求項5記載の容器詰め紅茶飲料の製造方法。
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