JP6801298B2 - 加圧装置及び転写装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、剛性を確保しながらも小型化を図ることを、その目的とする。
画像形成部となる四つの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、粉体であり現像剤として、互いに異なる色のY、M、C、Kのトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。つまり、四つの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、画像形成装置本体としてのプリンタ本体100Aに対して着脱自在に設けられていて、交換可能とされている。
ドラムクリーニング装置3Y、3M、3C、3Kは、一次転写工程(後述する一次転写ニップ)を経た後の感光体2Y、2M、2C、2Kの表面に付着している転写残トナーを除去するものである。除電装置は、ドラムクリーニング装置3、3M、3C、3Kによってクリーニングされた後の感光体2、2M、2C、2Kの残留電荷を除電する周知のものである。感光体2Y、2M、2C、2Kの表面は、この除電によって初期化されて次の画像形成に備えられる。
転写ユニット30は、プリンタ本体100Aに対してユニットごと着脱自在(交換可能)とされている。転写ユニット30は、ベルト状の像担持体であり中間転写体でもある中間転写ベルト31の他に、駆動ローラ32、二次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34、四つの一次転写ローラ35Y、35M、35C、35K、転写前ローラ37などを備えている。このうち、二次転写裏面ローラ33は無端移動する転写部材である中間転写ベルト31のループ内側に配置された被加圧体であるニップ形成部材であり、斥力ローラである。
なお、ここまでの画像形成工程では、4色フルカラー画像を形成することを前提として説明した。しかし、プリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの何れかの単色トナー像、あるいは前記カラーの内の少なくとも2色のトナーを用いたトナー像を形成して中間転写ベルト31に転写することも可能である。
つまり、二次転写装置40は、表面移動する像担持体である中間転写ベルト31のおもて31aにおける表面移動方向aと直交する幅方向Wの全域で、中間転写ベルト31に当接して二次転写ニップN2を形成する被加圧体としてのニップ形成部材である二次転写ローラ405を、加圧装置480によって中間転写ベルト31に向けて加圧可能な転写装置である。
このような濃淡パターンの発生を抑制することができる構成として、本実施形態のように中間転写ベルト31に弾性層を備えた弾性ベルトを使用し、表面凹凸に富んだ記録材Pにトナー像を転写するときに、平滑な記録材に転写するときよりも二次転写ニップN2でのニップ圧を加圧装置480で高くする方向に加圧装置480を作動し、ニップ圧を高くすることで、弾性層を有する中間転写ベルト31のおもて面31aが記録材Pの表面の凹凸に追従するように変形し、記録材Pの表面上の凹部への転写性が向上する。
このような力により加圧装置およびそれを含む引出ユニットの一部が変形や破損した場合、二次転写ローラの軸方向の位置によって二次転写ニップのニップ圧にばらつきが生じたり、変形前のニップ圧が得られなくなったりすることにより、記録材に転写する際に画像不良となってしまう可能性がある。
支持軸48は、その位置が調整可能とされている。すなわち、支持軸48の一方の端部48Aは、軸線方向Wに位置する加圧フレーム49の側板49A及び、その外側に位置する加圧装置保持ユニット50の側板50Aを貫通している。貫通した支持軸48の端部48Aは、図8に示すように、位置調整部材である位置調整板530に回転可能に支持されている。位置調整板530は、板金製で、図2にも示すように加圧装置保持ユニット50の側板50Aに締結部材で取り付けられるが、その取付け位置が長穴などの構成により移動可能とされている。位置調整板530には、調整用の治具を挿入する治具挿入部531が形成されていて、位置調整板530の締結状態を緩めてその位置を調整する際に、治具挿入部531に治具を挿入することで容易に調整可能とされている。
接離手段470は、二次転写裏面ローラ33の軸33Aの両端に設けられた接離カム471A,471Bと、二次転写ローラ405の軸405Aの両端に設けられていて接離カム471A,471Bと当接する回転コロ472A、472Bと、接離カム471A,471Bを回転駆動する駆動源としての接離モータ473を備えている。
接離カム471Aよりも軸線方向外側に位置する軸33Aの端部には、プーリ474が固定されている。このプーリ474には、接離モータの駆動軸473aに設けられた駆動プーリ475との間で駆動ベルト476が巻き掛けられている。プーリ474の周囲には、プーリ474の回転角を検知することで接離カム471A、471Bの位置を検知するカム位置検知手段としてのカム位置センサ477が配置されている。
図5は、接離手段470の動作による二次転写ユニット41の接離動作を示している。図5(a)は中間転写ベルト31と二次転写ベルト406とが離れる離間状態を示し、図5(b)は中間転写ベルト31と二次転写ベルト406とが当接する当接状態を示している。なお、ここでの当接状態は、記録材Pにトナー像が転写可能なニップ圧が発生する加圧状態である。
図5(a)に示す中間転写ベルト31と二次転写ベルト406との離間状態は、接離カム471A、471Bが回転し、接離カム471A、471Bの上死点471A1、471B1で回転コロ472A、472Bに到達し、加圧装置480からの付勢力に抗して図中下方に向かって押し込み、支持軸48を中心にフレーム49が時計周り方向に移動することで達成される。
図5(b)に示す中間転写ベルト31と二次転写ベルト406との当接状態(圧接状態)は、接離カム471A、471Bが回転し、接離カム471A、471Bの下死点471A2、471B2が回転コロ472A、472Bと対向する位置に到達し、支持軸48を中心にフレーム49が、加圧装置480からの付勢力により反時計周り方向に移動することで達成される。
加圧装置480は、図3、図4、図6、図7に示すように、加圧フレーム49と、加圧アーム支点軸484の軸線方向Wに位置する両端484A、484Bにそれぞれ配置された加圧アーム481A,481Bを備えている。
加圧アーム481Aは、第1アーム4811Aと、第1アーム4811Aと共通の支点軸となる加圧アーム支点軸484の端部484Aで揺動自在な第2アーム4812A、第1アーム4811Aと第2アーム4812Aの間に介装され、第1アームと第2アームとを離間する方向に付勢する付勢部材としてのコイルスプリング487Aを有している。
加圧アーム481Bは、第1アーム4811Bと、第1アーム4811Bと共通の支点軸となる加圧アーム支点軸484の端部484Bで揺動自在な第2アーム4812Bと、第1アーム4811Bと第2アーム4812Bの間に介装され、第1アームと第2アームとを離間する方向に付勢する付勢部材としてのコイルスプリング487Bを有している。本実施形態において、加圧装置480の加圧アーム481A,481Bは同一構成である。
このように、加圧アーム481A、481Bと加圧フレーム49とを別な構成とすることで、加圧アーム481A、481Bに掛かる負荷を軽減することができるので、加圧アーム481A、481Bを小型にすることができ、その結果、加圧装置480の小型化も図ることができる。
加圧カム482A,482Bは、カム軸485の両端485A、485Bに固定された偏芯カムで構成されている。加圧カム482A,482Bは同一のカムプロフィールに形成されていて、同一の角度(位相)でカム軸485に固定されている。加圧カム482A,482Bは、外周面がカム面482Aa,482Baとされている。カム面482Aa,482Baは、カム軸485から暫時離間する方向に湾曲するように形成されている。加圧カム482A,482Bは、カム面482Aa,482Baとカム軸485との距離が離れるほどに加圧力が高く、カム軸485との距離が近づくほどに加圧力が低くなるように、加圧アーム481A、481Bを揺動させる。カム軸485には、ベルトとプーリなどで構成された駆動力伝達部によって、加圧モータ486の駆動力が伝達されるように構成されている。
このような加圧装置480の構成では、加圧モータ486が作動すると、回転駆動力がカム軸485に伝達され、加圧カム482A,482Bを回転させることで加圧アーム481A、481Bを揺動させてニップ圧を調整する。
すなわち、加圧カム482A、482Bのカム面482Aa,482Baとカム軸485との距離が短くなる方向に加圧モータ486を作動させて加圧カム482A、482Bを回転させると、図11(a)に示すように、回転コロ483A、483Bを介して加圧アーム481A、481Bが図中反時計周り方向に揺動して加圧フレーム49を下方へと移動させ、二次転写ニップN2での転写ニップ圧を減圧する。図11(b)に示すように、加圧カム482A、482Bのカム面482Aa,482Baとカム軸485との距離が長くなる方向に加圧モータ486を作動させて加圧カム482A、482Bを回転させると、回転コロ483A、483Bを介して加圧アーム481A、481Bが図中時計周り方向に揺動して加圧フレーム49を下方から押し上げ、二次転写ニップN2での転写ニップ圧が増圧される。
このため、加圧装置480は、加圧アーム481A、481Bの揺動動作によって加圧フレーム49の他端側49Bか下降して二次転写ベルト406が中間転写ベルト31から離間させたときに、ばね受け支持部495A、495Bに軸493A、493Bがと当接する。このため、加圧アーム481A、481B及び加圧フレーム49に作用するコイルスプリング487A、487Bのばね力が、画像形成時に、加圧アーム481A、481B及び加圧フレーム49に作用するコイルスプリング487A、487Bのばね力より小さくなる。
例えば、画像形成装置としては、プリンタではなく、複写機、ファクシミリ単体、あるいは、複写機、プリンタ、ファクシミリ、スキャナのうちの少なくとも2つの機能を備えた複合機であってもよい。
上記実施形態では、ベルト装置としてカラー画像形成を行う画像形成装置の二次転写ベルト方式の二次転写装置40に適用した例を用いて説明したが、ベルト装置の適用は二次転写装置40に限定されるものではない。例えば、モノクロ画像を形成する画像形成装置に転写装置であって、像担持体と、像担持体に当接して両者の間に転写部を構成し、転写部に記録材を搬送してトナー像を直接記録材に転写する直接転写方式の転写装置に適用することもできる。
本実施形態においては、被搬送物として用紙である記録材を例示したが、加圧装置を適用する分野によっては、プリプレグシートのような樹脂製のシート材、記録用紙、フィルム、布等も被搬送物に含まれる。
31a 像担持体のおもて面
40 転写装置
48 支軸
49 加圧フレーム
49A 一端側
49B 他端側
50 加圧装置保持ユニット
100 画像形成装置
405 ニップ形成部材、加圧体
406 転写部材、被加圧体
480 加圧装置
481A、481B 加圧構造体
4811A、4811B 第1アーム
4811Aa、4811Ba 第1アームの一端
4811Ab、4811Bb 第1アームの他端
4812A、4812B 第2アーム
484 支点軸
484A、484B 支点軸の両端
487A、487B 付勢部材、スプリング
480 加圧装置
492A、492B 受け部
482A、482B カム
482Aa,482Ba カム面
510A、510B 調整部
a 表面移動方向
N2 転写ニップ
P 被搬送物
W 軸線方向、幅方向
Z1、Z2 断面領域
Claims (13)
- 一端が共通の支点軸にそれぞれ支持され、他端が前記支点軸を中心としてそれぞれ揺動自在な第1アーム及び第2アームと、前記第1アームと前記第2アームとの間に介装され、前記第1アームと前記第2アームとを離間する方向に付勢する付勢部材とを有し、前記支点軸の軸線方向に位置する両端にそれぞれ配置された加圧構造体と、
被加圧体に当接可能な加圧体を支持するとともに、一端側が支軸に揺動可能に支持され、前記一端側と反対側に位置する他端側で前記加圧構造体に当接する加圧フレームと、を備える加圧装置。 - 前記加圧体を前記被加圧体から離間させたときに、前記加圧構造体に作用する力が、画像形成時に前記加圧構造体に作用する力より小さい請求項1に記載の加圧装置。
- 前記付勢部材は、前記第1アームと前記第2アームに、その端部が支持されたスプリングであり、
前記第1アーム又は前記第2アームのいずれか一方に揺動可能に支持され、前記スプリングの一方の端部を受ける受け部を有する請求項1又は2に記載の加圧装置。 - 前記加圧装置を保持する加圧装置保持ユニットを有し、
前記加圧体を前記被加圧体から離間させたときに、前記加圧装置保持ユニットに作用する力が、画像形成時に前記加圧装置保持ユニットに作用する力より小さい請求項1ないし3のいずれか1項に記載の加圧装置。 - 前記第1アーム又は前記第2アームのいずれか一方にカム面が当接するカムを有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の加圧装置。
- 前記加圧構造体は、それぞれ前記付勢部材の付勢力を調整する調整部を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の加圧装置。
- 前記支軸の位置が調整可能である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の加圧装置。
- 前記第1アームと前記第2アームは、いずれか一方の断面領域内にいずれか他方が位置するように重合されていて、
前記付勢部材は、前記断面領域内に配置されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の加圧装置。 - 前記第2アームが前記付勢部材の付勢力に抗じて前記第1アームに近づく方向に揺動することで、前記第1アームが前記支点軸を中心として前記加圧フレームを前記被加圧体側に移動させる方向に回転し、前記加圧フレームが支持する前記加圧体の前記被加圧体に対する当接圧力を増加させる請求項1ないし8のいずれか1項に記載の加圧装置。
- 表面移動する像担持体のおもて面における表面移動方向と直交する幅方向の全域で、前記像担持体に当接して転写ニップを形成する加圧体としてのニップ形成部材を、加圧装置によって前記像担持体に向けて加圧可能な転写装置であって、
前記加圧装置として請求項1ないし9のいずれか1項に記載の加圧装置を有する転写装置。 - 前記ニップ形成部材は、無端移動する前記被加圧体としての転写部材の内側に配置され、前記転写部材を介して前記像担持体に当接する請求項10に記載の転写装置。
- 像担持体の表面に形成した画像を、転写装置を用いて被搬送物へ転写することにより前記被搬送物に画像を形成する画像形成装置であって、
前記転写装置として請求項10又は11に記載の転写装置を有する画像形成装置。 - 前記像担持体は、中間転写体である請求項12に記載の画像形成装置。
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