JP7240601B2 - 二次転写装置 - Google Patents

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Description

本発明は、中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を用紙に二次転写する二次転写装置に係り、特に、用紙の先後端が二次転写位置を通る際の衝撃を緩和することのできる二次転写装置に関する。
多くの電子写真方式の画像形成装置では、複数のローラに巻き掛けられて周回する無端環状で所定幅の中間転写ベルトの外周面に沿って、それぞれ一の色成分のトナー像を形成するイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、等の色別の像形成ユニットを配列する構成が採られる。そして、これらの像形成ユニットによって各色のトナー像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせることでフルカラーのカラートナー像を中間転写ベルト上に形成し、これを用紙に二次転写するようになっている。
二次転写位置では、中間転写ベルトを、その内側から支持するローラと、外側からバネ等に付勢されて押圧する二次転写ローラとの間に挟み込んで転写ニップを形成する。搬送されてきた用紙が転写ニップ(中間転写ベルトの外周面と二次転写ローラとの間)を通る際に中間転写ベルト上のトナー像が用紙に転写される。
転写ニップに厚紙の先端が進入するときや後端が抜け出るときには負荷が大きく変化するので、中間転写ベルトの周回速度が変動したり振動が発生したりして、画像にスジやムラが生じる場合がある。
この問題に対応するために、用紙の先端および後端が転写ニップを通る際にニップ圧を一時的に減圧することが行われる。たとえば、下記特許文献1に開示の装置では、中間転写ベルトを挟んで二次転写ローラと対向配置されたローラの軸の同軸上にカムを設け、該カムの凸部を、二次転写ローラの軸に設けた当接体に当接させることで、二次転写ローラとこれに対向するローラとの軸間距離を広げてニップ圧を一時的に減圧している。
また、下記特許文献2に開示された装置では、モータの駆動力を伝達機構で二次転写ローラに伝えて、二次転写ローラを中間転写ベルトに向けて押圧すると共に、このモータのトルクを制御することで、一時的な減圧を行っている。この装置の伝達機構は、略水平方向に長い第1レバーおよび第2レバーで構成され、第1レバーは一端が軸支され(支点)、中ほどで二次転写ローラを軸支し(作用点)、他端は第2レバーの先端に設けられたスライド穴(第2レバーの作用点)に軸支されている。第2レバーは中ほどよりやや先端寄りの位置が支点となって軸支され、他端はモータからの力を受ける力点となっている。
具体的には、第2レバーの他端は扇状に広がっており、ここにモータの軸に設けられたギアと噛み合う歯列が円弧状に列設されている。第1レバーと第2レバーはリンク機構となっており、モータの軸の回転角度に応じて第2レバーが揺動すると二次転写ローラが上下に変位するようになっている。モータを駆動して二次転写ローラを中間転写ベルトに押圧させて転写ニップを形成する。二次転写ローラが中間転写ベルトから押し戻される力とモータのトルクとが釣り合った状態で二次転写ローラは静止し、用紙の先後端が転写ニップを通るときにモータのトルクを一時的に弱めることでニップ圧を減圧するようになっている。
特開2010-204259号公報 特開2017-83503号公報
特許文献1に開示の装置では、中間転写ベルトを挟んで二次転写ローラと対向するローラの軸の同軸上にカムやその駆動部を設けるので、二次転写ローラの軸長方向に装置構成が大きくなってしまう。
また、特許文献2に開示の装置では、圧着機構(第1レバー)の支点と作用点(二次転写ローラの位置)の外側に、減圧機構(第2レバー)の作用点が配置されており、二次転写ローラの軸に垂直な断面における装置面積が大きくなってしまう。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、用紙の先後端が転写ニップを通る際のニップ圧を一時的に減圧する機能を備えつつ小型化を図ることのできる二次転写装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]複数のローラに巻き掛けられて周回する無端環状で所定幅の中間転写ベルトの外周面に一次転写されたトナー像を所定の二次転写位置で用紙に二次転写する二次転写装置であって、
前記二次転写位置で前記中間転写ベルトをその内周面に当接する対向ローラとの間に挟んで押圧する押圧位置と、前記中間転写ベルトの外周面から離隔された離隔位置とに二次転写ローラを変位させる圧着解除機構と、
前記圧着解除機構を駆動する第1駆動部と、
前記押圧位置にされた前記二次転写ローラが前記中間転写ベルトを前記対向ローラとの間に挟んで押圧するニップ圧を、用紙の先端および後端が前記二次転写ローラと前記中間転写ベルトの間を通る際に一時的に減圧する高速減圧機構と、
前記高速減圧機構を駆動する第2駆動部と、
を有すると共に、
前記圧着解除機構および前記高速減圧機構は、前記対向ローラとは前記中間転写ベルトを挟んで反対側に配置され、
前記高速減圧機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第2駆動部によって駆動される回転軸に支持された減圧カムと、前記減圧カムに当接して揺動することで前記押圧位置にある前記二次転写ローラの軸を前記ニップ圧が弱まる方向へ変位させる減圧アームとを有し、
前記減圧アームには、前記減圧カムからの力を受ける力点と、前記ニップ圧の弱まる方向への力を与える作用点、および、前記減圧アームの回転支点があり、前記力点から前記回転支点までの距離より、前記回転支点から前記作用点までの距離が長い
ことを特徴とする二次転写装置。
上記発明では、圧着解除機構と高速減圧機構を、対向ローラとは中間転写ベルトを挟んで反対側に配置することで、これらを中間転写ベルト側(中間転写ベルトの内側等)に設ける場合に比べて、中間転写ベルトの周回ルートを小さくでき、二次転写装置を含む画像形成装置のサイズの小型化が可能になる。
[2]前記圧着解除機構および前記高速減圧機構を、前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置した、
ことを特徴とする[1]に記載の二次転写装置。
上記発明では、圧着解除機構と高速減圧機構を、二次転写ローラの軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置することで、二次転写ローラの軸に垂直な断面において二次転写装置の占める面積を小さくすることができる。
[3]前記圧着解除機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第1駆動部によって駆動される回転軸に支持された圧着カムと、前記圧着カムに当接して揺動することで前記二次転写ローラを前記押圧位置と前記離隔位置に変位させる圧着アームを有し、
前記高速減圧機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第2駆動部によって駆動される回転軸に支持された減圧カムと、前記減圧カムに当接して揺動することで前記押圧位置にある前記二次転写ローラの軸を前記ニップ圧が弱まる方向へ変位させる減圧アームを有し、
前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の前記圧着カムと前記減圧カムの投影像が重なる
ことを特徴とする[2]に記載の二次転写装置。
上記発明では、構成部品の中で比較的サイズの大きい圧着カムと減圧カムをそれらの投影像が重なるように配置することで、二次転写ローラの軸に垂直な断面における二次転写装置の面積を小さくする。
[4]前記圧着カムの回転軸と、前記減圧カムの回転軸が同軸にされている
ことを特徴とする[3]に記載の二次転写装置。
上記発明では、圧着カムの回転軸と減圧カムの回転軸を同軸とすることでカム同士の重なりを最大化すると共に、カムの制御における位置精度を高めることができる。
[5]前記圧着アームの回転支点と前記圧着カムの間に、前記減圧アームが前記減圧カムに当接する箇所を設けた
ことを特徴とする[3]または[4]に記載の二次転写装置。
上記発明では、装置の小型化に貢献する。
[6]前記圧着アームと前記圧着カムを、前記二次転写ローラの軸方向の両端に分かれた2箇所にそれぞれ設け、これらの内側に前記減圧カムを配置した
ことを特徴とする[3]乃至[5]のいずれか1つに記載の二次転写装置。
上記発明では、圧着カムの外側に減圧カムを配置する場合に比べて、二次転写ローラの軸方向における二次転写装置のサイズが小型化される。
[7]前記圧着カムの内側近傍にそれぞれ前記減圧カムを配置し、
該2つの減圧カムの内側に前記第2駆動部および前記減圧カムの角度位置を検出する位置検出手段を配置した
ことを特徴とする[6]に記載の二次転写装置。
上記発明では、二次転写ローラの軸方向における二次転写装置のサイズを小さくすることができる。
[8]前記第1駆動部と前記第2駆動部を、前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置した、
ことを特徴とする[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の二次転写装置。
上記発明では、二次転写装置の二次転写ローラの軸方向における断面積の削減に繋がる。
[9]複数のローラに巻き掛けられて周回する無端環状で所定幅の中間転写ベルトの外周面に一次転写されたトナー像を所定の二次転写位置で用紙に二次転写する二次転写装置であって、
前記二次転写位置で前記中間転写ベルトをその内周面に当接する対向ローラとの間に挟んで押圧する押圧位置と、前記中間転写ベルトの外周面から離隔された離隔位置とに二次転写ローラを変位させる圧着解除機構と、
前記圧着解除機構を駆動する第1駆動部と、
前記押圧位置にされた前記二次転写ローラが前記中間転写ベルトを前記対向ローラとの間に挟んで押圧するニップ圧を、用紙の先端および後端が前記二次転写ローラと前記中間転写ベルトの間を通る際に一時的に減圧する高速減圧機構と、
前記高速減圧機構を駆動する第2駆動部と、
を有すると共に、
前記圧着解除機構および前記高速減圧機構を、前記対向ローラとは前記中間転写ベルトを挟んで反対側であって、前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置し、
前記圧着解除機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第1駆動部によって駆動される回転軸に支持された圧着カムと、前記圧着カムに当接して揺動することで前記二次転写ローラを前記押圧位置と前記離隔位置に変位させる圧着アームを有し、
前記高速減圧機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第2駆動部によって駆動される回転軸に支持された減圧カムと、前記減圧カムに当接して揺動することで前記押圧位置にある前記二次転写ローラの軸を前記ニップ圧が弱まる方向へ変位させる減圧アームを有し、
前記圧着アームと前記圧着カムを、前記二次転写ローラの軸方向の両端に分かれた2箇所にそれぞれ設け、
前記2箇所に設けた圧着カムの内側近傍にそれぞれ前記減圧カムを、前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の前記圧着カムと前記減圧カムの投影像が重なるようにして配置し、
該2つの減圧カムの内側に前記第2駆動部および前記減圧カムの角度位置を検出する位置検出手段を配置した
ことを特徴とする二次転写装置。
本発明に係る二次転写装置によれば、用紙の先後端が転写ニップを通る際のニップ圧を一時的に減圧する機能を備えつつ装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る二次転写装置を含む画像形成装置の機械的概略構成を示す図である。 二次転写装置の左側面図である。 図2のA-A断面に対応する図である。 図2のB-B断面に対応する図である。 二次転写ユニットの各部を分離して示す斜視図である。 離隔時の二次転写装置の主要部を示す図である。 圧着時の二次転写装置の主要部を示す図である。 減圧時の二次転写装置の主要部を示す図である。 第1駆動部と第2駆動部の重なる具合を示す説明図である。 減圧カムを前奥方向の中心に1つのみ配置した構成の二次転写装置を示す図である。 通常状態とロック機構を解除して回転軸を移動させた状態を対比して示す図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る二次転写装置を含む画像形成装置10の概略構成を示している。画像形成装置10は、原稿を光学的に読み取って得た画像を記録紙等の記録材上に画像形成して出力するコピー機能、外部から入力された印刷データに基づいてラスタライズした画像を記録紙上に画像形成して出力する印刷機能などを備えた、所謂、複合機である。記録材は記録紙に限定されず、フィルムや布なでもよい。以後、記録材を記録紙として説明する。
画像形成装置10は、原稿を光学的に読み取るスキャナ部11、ユーザ操作の受け付けおよび各種情報を表示する操作パネル12、装置全体の動作の制御や画像処理を行う制御回路部13、記録材上に未定着のトナー像を形成する画像形成部20、未定着のトナー像を記録紙に定着させる定着装置15、画像形成に使用される記録紙を多数枚収容可能な給紙トレイ14、給紙トレイ14から繰り出された用紙を搬送する搬送部16などを備えて構成される。
画像形成部20は、電子写真方式によりトナー像を形成する。画像形成部20は、複数のローラに巻き掛け渡された無端環状で所定幅の中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21の外周面に、それぞれ一の色成分のトナー像を形成(一次転写)するイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、の色別の像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kと、中間転写ベルトの外周面に形成されたトナー像を記録紙に二次転写する二次転写装置30を有する。なお、色別の像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kを総称して像形成ユニット22とする。
像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kは、使用されるトナーの色は異なるが互いに構造は同一である。像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kは、表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体としての円筒状の感光体ドラム24を有し、その周囲に帯電装置、現像装置、転写装置、感光体クリーニング装置などを配置して備える。またレーザ素子であるレーザーダイオード(LD)、ポリゴンミラー、各種レンズおよびミラー等で構成されたプリントヘッド26を備えている。
各像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kにおいて、感光体ドラム24は図示省略の駆動部に駆動されて一定方向に回転し、帯電装置は感光体ドラム24を一様に帯電させ、プリントヘッド26は対応する色の画像データに基づく駆動信号に応じてオン/オフ制御されたレーザービームで感光体ドラム24を走査して感光体ドラム24の表面上に静電潜像を形成する。
現像装置は、感光体ドラム24の表面上の静電潜像をトナーで現像して顕像化する現像工程を行う。感光体ドラム24の表面上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト21と接触する箇所で中間転写ベルト21に転写(一次転写)される。感光体クリーニング装置は、転写後に感光体ドラム24の表面上に残留するトナーをブレード等で擦って除去し回収する。
複数のローラに巻き掛けされた中間転写ベルト21は、図示省略の駆動部に駆動されて図中の矢印A方向に周回する。周回の過程で、各色の像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kの感光体ドラム24上に形成されたトナー像が中間転写ベルト21上に順次転写されて重ね合わされることでフルカラーのカラー画像が中間転写ベルト21上に合成される。このトナー像は、二次転写位置Dに配置された二次転写装置30によって、中間転写ベルト21から記録紙上に転写(二次転写)される。また、二次転写後に中間転写ベルト21に残ったトナーは二次転写位置Dの下流に設けられたクリーニング装置27によって中間転写ベルト21上から除去される。
定着装置15は、記録紙の搬送路の途中であって二次転写位置Dの下流に設けられており、二次転写位置Dで記録紙の表面上に転写されたトナー像を該記録紙に加圧、加熱して定着させる。
搬送部16は、給紙トレイ14から繰り出した記録紙を、二次転写位置Dおよび定着装置15を通過させて排紙トレイ17まで搬送する機能を果たす。搬送部16は、搬送経路を形成する搬送ローラやガイドのほか、搬送ローラを駆動するモータなどで構成される。なお、図示省略するが、搬送部16は、定着装置15を出た記録紙を、表裏を反転させて、再び、二次転写位置Dの上流の搬送経路に送り出す両面印刷用の用紙反転機構を備えている。
制御回路部13は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、などを主要部として構成される。CPUがROMに格納されたプログラムに従って処理を実行することで画像形成装置10としての各機能が実現される。制御回路部13は、搬送部16や画像形成部20、二次転写装置30等の動作を制御する。
図2は、二次転写装置30の左側面図(図1において、定着装置15側から見た二次転写装置30を見た図)であり、図3は図2のA-A断面に対応する図であり、図4は図2のB-B断面に対応する図である。また、図5は、二次転写装置30の分解斜視図である。図6~図8は、二次転写装置30の機械構成の主要部を抜き出してその動作の概要を示す図である。
二次転写装置30は、中間転写ベルト21の幅方向を軸方向とする二次転写ローラ41を二次転写位置Dにおいて中間転写ベルト21の外周面に押し当てることで、中間転写ベルト21が巻き掛けられた複数のローラの内の該二次転写ローラ41と対向する箇所に配置されたローラ(対向ローラ28)との間に中間転写ベルト21を挟み込んで転写ニップを形成する。以後、中間転写ベルト21の幅方向(二次転写ローラ41の軸方向)を「前奥方向」とする。また、前奥方向の端部側となる相対位置を「外側」、前奥方向の中央寄りとなる相対位置を「内側」と呼ぶものとする。
二次転写ローラ41は、図3、図5に示すように、二次転写ユニット40に組み込まれている。二次転写ユニット40は、枠部材42に二次転写ローラ41を回動自在に軸支すると共に用紙を転写ニップへ案内するガイド板43等を枠部材42に取り付けて構成される。
二次転写装置30は、上記の二次転写ユニット40と、二次転写ローラ41が中間転写ベルト21に圧着して転写ニップを形成する押圧位置と二次転写ローラ41が中間転写ベルト21から離れた離隔位置とに変位するように二次転写ユニット40を変位させる圧着解除部(圧着解除機構)50と、圧着解除部50を駆動するモータやギア等からなる第1駆動部52と、押圧位置にされた二次転写ローラ41が中間転写ベルト21を対向ローラ28との間に挟んで押圧するニップ圧を、用紙の先端および後端が二次転写箇所D(二次転写ローラ41と中間転写ベルト21の間)を通る際に一時的に減圧する高速減圧部(高速減圧機構)70と、高速減圧部70を駆動するモータ等からなる第2駆動部72をフレーム部材32に取り付けて構成される(図5参照)。
図2、図5に示すように、フレーム部材32は、二次転写装置30の前奥方向に長い長方形平板状の底板部32aと、底板部32aの前奥方向の両端近傍から互いに向き合って立設された一対の支持板32bを有する。対向するそれぞれの支持板32bは、下部が底板部32aにネジ止めされており、上部は下部に比べて幅細の形状にされている。各支持板32bの上端近傍には、二次転写ユニット40を揺動可能に支持する所定長のユニット支持軸34が前奥方向の外側へ突出して設けられている。
二次転写ユニット40は前奥方向の両端を上記のユニット支持軸34に軸支され、該ユニット支持軸34を中心に揺動することで、ユニット支持軸34から用紙搬送方向の下流側へ所定距離離れた位置に軸心を有する二次転写ローラ41が押圧位置と離脱位置とに変位する。
圧着解除部50は、二次転写ローラ41の軸と同方向であって第1駆動部52によって駆動される回転軸53に支持されて回転する圧着カム54と、圧着カム54に当接して揺動することで二次転写ユニット40を押圧位置と離隔位置に変位させる圧着アーム55を有する。圧着カム54および圧着アーム55は、各支持板32bに対応して、前奥方向の両端にそれぞれ設けてある。
圧着アーム55は、一端部の回転支点55aが、ユニット支持軸34のやや下方において支持板32bに取り付けられた支持軸36(図2、図3、図5参照)に軸支されて揺動可能となっている。圧着アーム55の回転支点55aを軸支する支持軸36の軸方向は二次転写ローラ41の軸と同方向である。
図3、図6等に示されるように、回転軸53は、圧着アーム55の回転支点55aの真下よりやや用紙搬送方向の上流側へシフトした位置で支持板32bに回動可能に支持されている。
圧着アーム55は、一端部(上端部)に前述の回転支点55aを有し、他端部(下端部)に圧着カム54に当接して力点となる当接ローラ55b(突き当て部材)を有すると共に、途中で側方(用紙搬送方向の上流側)に突出した作用腕55cを備えている(図3、図6参照)。
圧着アーム55の作用腕55cの先端近傍の上面には、螺旋状に上向きに延びるバネ56が取り付けてあり、このバネ56の上端は、後述する減圧アーム75の先端部の下面に接合されている。圧着アーム55は、作用腕55cの先端近傍のバネ56の取り付けられた箇所が作用点となっており、転写ニップを形成する際に、バネ56および減圧アーム75を介して二次転写ユニット40の背面を、対向ローラ28に向けて押圧する。
圧着解除部50は、二次転写ローラ41の軸方向(前奥方向)の両端に分けて配置した2つの圧着カム54を同位相に備えており、両端部の各圧着アーム55を用いて、二次転写ユニット40の背面を、前奥方向の両端部において同時に同じ様に押圧し、また押圧を解除する。
高速減圧部70は、二次転写ローラ41の軸と同方向であって第2駆動部72によって駆動される回転軸73に取り着けられて回転する減圧カム74と、減圧カム74に当接して揺動することで押圧位置にある二次転写ユニット40をニップ圧が弱まる方向へ変位させる減圧アーム75を有する。回転軸73は筒状であり、圧着解除部50の回転軸53に外嵌され、回転軸53と同軸にされている。
減圧カム74は、外周のうち、ニップ圧を弱めた減圧状態が形成される領域として、斜面部74aと平面部74bを有する(図7参照)。高速減圧部70の制御においては、減圧を維持する時間の長短に応じてこれらの領域が使い分けされる。
同軸にされた減圧カム74と圧着カム54は、二次転写ローラ41の軸方向に投影した投影像が最大限に重なる位置関係となっている。また、圧着カム54の最大径は減圧カム74の最小径より小さくされている。
図2、図5等に示されるように、減圧アーム75は、前奥方向の両端にある2つの圧着アーム55のそれぞれに対応して設けてある。減圧アーム75の一端部は、二次転写ユニット40の背面を中間転写ベルト21に向けて押圧する押圧部75aとなっており(図3等参照)、該押圧部75aの背面には前述のバネ56の上端が当接している。バネ56の上端が当接している箇所は、減圧動作において減圧アーム75の作用点75bとなる。
減圧アーム75の他端は減圧カム74からの力を受ける力点75dとなっている。ここでは、圧着アーム55に対応させて前奥方向の両端に分けて設けられた2つの減圧アーム75の端部の力点75d同士を、前奥方向に長い減圧軸77(連結部材)で接続してあり、この減圧軸77には、該減圧軸77を軸として自在に回動する前奥方向に長い円筒状の回転体78が外嵌されている。
回転体78が減圧カム74に当接することで減圧アーム75が揺動するようになっている。減圧カム74に突き当たる部材を回転体78とすることで減圧カム74との摩擦が軽減され、減圧カム74の耐久性が向上する。なお、回転体78を設けずに、減圧軸77が減圧カム74に当接する構成でもよい。
減圧アーム75の回転支点75cは、減圧アーム75の長手方向の中央よりやや減圧軸77の接続された端部寄りの箇所にある。また該回転支点75cは、圧着アーム55の回転支点55aと同軸となるように支持板32bに軸支されている。減圧アーム75においては、減圧カム74からの力を受ける力点75d(減圧軸77の接続された箇所)と回転支点75cまでの距離より、回転支点75cから減圧動作時の作用点75b(バネ56が背面に当接している箇所)までの距離が長くされている。これにより、小型化および第2駆動部72の小型化・低コスト化を図ることができる。
また、圧着アーム55の回転支点55aと圧着カム54の間に、減圧アーム75の力点(減圧軸77の回転体78)、すなわち、減圧カム74に当接する箇所が位置するようになっている。これにより、高速減圧機構70の主要部が圧着解除部50に内包される配置となり、装置が小型化される。
図2に示すように、減圧カム74は、前奥方向の両端に分けて配置された2つの圧着カム54の内側近傍となるようにそれぞれ配置されている。また、減圧カム74の回転軸73を回転させる第2駆動部72(モータ等)および減圧カム74の角度位置を検出する位置検知センサ76は、2つの減圧カム74の内側に配置されている。
圧着カム54が取り付けられた回転軸53を回転させる第1駆動部52(モータ等)は、二次転写装置30の前奥方向の一方の端部に取り付けられている。具体的には、圧着カム54や圧着アーム55より外側となる位置に取り付けられている。
また、図9に示すように、第1駆動部52と第2駆動部72は、二次転写ローラ41の軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置されている。
また、画像形成装置10では、二次転写装置30の圧着解除部50および高速減圧機構70は、二次転写位置Dに対して中間転写ベルト21の反対側に配置されている。図1、図3等に示すように、二次転写装置30(圧着解除部50、高速減圧機構70)は、二次転写位置Dの下方にあり、中間転写ベルト21は二次転写位置Dの上方にあり、圧着解除部50、高速減圧機構70は二次転写位置Dに対して中間転写ベルト21の反対側に位置している。
次に、二次転写装置30の動作について説明する。
図6は、二次転写ユニット40が離隔位置にある状態を示している。図7は、二次転写ユニット40が押圧位置にある状態(圧着状態)を示している。図8は、高速減圧部70が動作してニップ圧を減圧した状態を示している。
二次転写装置30は、第1駆動部52で圧着解除部50の回転軸53を回転させると、回転軸53に取り付けられた圧着カム54が回転し、この圧着カム54に下端の当接ローラ55bが当接された圧着アーム55が圧着カム54の角度位置に応じて回転支点55aを中心に揺動する。
二次転写ユニット40を離隔位置から押圧位置へ変位させるとき、圧着アーム55は、図6に示す位置から右方向(時計回り)に回転し、作用腕55cの先端近傍の作用点で、バネ56および減圧アーム75をこの順に介して、二次転写ユニット40を中間転写ベルト21に向けて押圧する。図7は、高速減圧部70による減圧が作用していない状態であり、減圧カム74は、減圧アーム75の力点(減圧軸77の回転体78)に当接しない角度位置になっている。従って、この状態では減圧アーム75は減圧カム74から力を受けず、圧着解除部50の圧着動作に従って変位する。
図7に示す位置に圧着解除部50の圧着カム54を保持した状態で、高速減圧部70の減圧カム74を所定の角度位置に回転させると、図8に示すように、減圧カム74が減圧アーム75の力点(減圧軸77の回転体78)に当接して、減圧アーム75は回転支点75cを中心に反時計方向へ僅かに回転し、回転支点を挟んで力点75dの反対側の端部にある作用点75bでバネ56を介して圧着アーム55を押し戻す位置に変位する。
すなわち、減圧アーム75は、圧着アーム55がバネ56を介して二次転写ユニット40へ及ぼす押圧力を遮ることで、ニップ圧を減圧する。このとき、対向ローラ28と二次転写ローラ41との軸間距離は、非接触時の対向ローラ28の半径と二次転写ローラ41の半径の合計よりある程度短くなっており、ニップ圧は、二次転写ローラ41や対向ローラ28の外周部材が持つ弾性によって生じている。
このように、本発明に係る二次転写装置30は、二次転写ユニット40を押圧位置に変位させる圧着解除部50とは別の機構である高速減圧部70によって減圧状態を一時的に形成するので、一時的な減圧状態を的確なタイミングで容易かつ円滑に形成することができる。
すなわち、圧着動作は、圧着アーム55がバネ56および減圧アーム75を介して二次転写ユニット40を押圧することによって行い、減圧動作は減圧アーム75を、バネ56を圧着アーム55側へ押し戻すように変位させて行うので、圧着解除部50が圧着アーム55を離隔位置方向に向けて少し変位させることで減圧するような仕組みに比べて、適切な減圧の程度を容易に得ることができる。また、減圧動作における減圧アーム75の動作ストロークが小さくて済むので、減圧および減圧の解除の動作を高速に行うことができる。
制御回路部13は、用紙の先端および後端が二次転写位置Dを通る際に圧着(ニップ圧)が一時的に減圧されるように高速減圧部70の第2駆動部72を制御する。具体的には、二次転写位置Dの用紙搬送方向のやや上流に用紙の先端・後端を検出するセンサを設けておき、このセンサが用紙の先後端を検出したタイミングを基準にして、該用紙の先端および後端が二次転写位置Dを通る時刻の前後所定期間だけ減圧状態となるように減圧カム74の角度位置を第2駆動部72によって制御する。
減圧カム74には、減圧状態が形成される領域として、外周に斜面部74aと平面部74bが設けてあり、制御回路部13は、高速減圧部70の制御においては、減圧を維持する時間の長短に応じてこれらの領域を使い分ける。
詳細には、制御回路部13は、減圧状態を一定時間以上維持す場合は、減圧カム74の平面部74bが減圧アーム75の力点(減圧軸77の回転体78)に当接するように減圧カム74の角度位置を設定して減圧状態を形成し、その位置で第2駆動部72を停止させて、減圧状態を維持する。
一方、減圧状態を維持する時間が一定時間未満の短時間ならば、制御回路部13は、減圧アーム75の力点(減圧軸77の回転体78)が減圧カム74の斜面部74aを利用して減圧状態を形成する。具体的には、第2駆動部72を駆動したまま(減圧カム74を回転させたまま)で減圧状態が必要時間発生する角度範囲に渡って連続的に斜面部74aを形成しておき、制御回路部13は、必要時間の減圧状態を、第2駆動部72を駆動して減圧カム74の回転を維持したまま形成する。
たとえば、図7にように平面部74bの両側に斜面部74aを設けた場合には、減圧カム74の回転を継続することで、回転体78が減圧カム74の斜面部74a、平面部74b、斜面部74aを順に当接し、その間、継続的に減圧状態が形成される。回転体78が一方の斜面部74aから平面部74bに当接する角度位置となった時に減圧カム74の回転を一時停止させれば、一時停止させている間、減圧状態を延長することができる。
減圧カム74に平面部74bを設けたことにより、一定時間以上の減圧状態をモータの励磁を止めて形成できるので、電力消費の低減、モータの小型化・低電力化を図ることができる。また、減圧状態を短時間形成して解除する場合には、減圧カム74を回転させ続ければよいので、第2駆動部72の制御が容易になる。
また、圧着カム54を保持する回転軸53と減圧カム74を保持する回転軸73を同軸としたので、これらのカムの角度位置を制御する際の位置精度が向上する。
二次転写装置30は以下の構成により小型化されている。まず、圧着解除部50と高速減圧部70を二次転写ローラ41の軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置してある。より詳細には、圧着カム54と減圧カム74を、二次転写ローラ41の軸方向に投影した場合の投影像が一部または全部重なる配置となっている。これにより、二次転写ローラ41の軸に垂直な断面における二次転写装置30の面積が小さくなる。
本実施の形態では、圧着カム54の回転軸53と減圧カム74の回転軸73を同軸とすることで、これらのカムの重なりが最も大きくなっている。
また、図9に示すように、第1駆動部52と第2駆動部72についても、二次転写ローラ41の軸方向に投影した場合の投影像が重なる配置となっており、二次転写ローラ41の軸に垂直な断面における二次転写装置30の面積の低減を図っている。
また、圧着解除部50および高速減圧部70を二次転写位置に対して中間転写ベルトの反対側に配置することで、これらを中間転写ベルトの内側に設ける場合に比べて、中間転写ベルトの周回ルートを小さくでき、二次転写装置を含む画像形成装置のサイズの小型化が可能になる。さらにまた、圧着解除部50および高速減圧部70を、二次転写ユニット40の下方に設けることで、二次転写装置30を含めた画像形成部20全体の小型化を図っている。
さらに図2に示すように、圧着アーム55および圧着カム54を、前奥方向(二次転写ローラ41の軸方向)の両端に分かれた2箇所に設け、これらの内側に減圧カム74を配置したので、減圧カム74を圧着カム54の外側に設ける場合に比べて、前奥方向における装置の小型化を図ることができる。図2に示す構成では、減圧カム74を、前奥方向に離して、各圧着カム54の内側近傍の2箇所に設けたので、減圧アーム75の近くで、減圧のための力を減圧軸77の回転体78に与えることができ、減圧軸77の撓みを低減することができる。
なお、図10に示すように、減圧カム74を、前奥方向の両端に分けて設けられた2つの圧着カム54の内側であって、前奥方向の中心に1つのみ配置するように構成してもよい。図2のように前奥方向に分かれた2箇所に減圧カム74を設ける場合、カムの形状や位相ズレ等により、それらの減圧動作に差が生じるおそれがあるが、前奥方向の中心の1箇所にのみ減圧カム74を設ける構成では上記の差の影響を受けずに、両端の減圧アーム75を同期させて減圧動作を行うことができる。
また、図2のように、前奥方向の両端に分けて2つの減圧カム74を配置する場合に、それらの内側に、第2駆動部72や減圧カム74の角度位置を検出する位置検知センサ76を配置することで、二次転写装置30の前奥方向のサイズが小型化される。なお、図10に示すように減圧カム74が1つの構成においても、前奥方向の両端に分かれた2つの圧着カム54の内側に、第2駆動部72や位置検知センサ76を配置することで二次転写装置30の前奥方向のサイズが小型化される。
また、減圧アーム75が減圧カム74からの力を受ける力点(減圧軸77の接続箇所)と、減圧アーム75の作用点(バネ56の先端が当接する箇所)との間に、減圧アーム75の回転支点75cが設けてあるので、減圧アーム75の作用点が減圧のためにバネ56に力を与える方向と、減圧時に減圧アーム75の力点が押圧される方向が逆となり、配置の自由度が高まり、小型化に寄与する配置を選択することができる。
また、二次転写ローラ41を二次転写ユニット40に組み込んでユニット化したので、小型化、メンテナンス性の向上、高速減圧部70の交換性などが向上する。また、二次転写ローラ41を変位させるための力を加える場所を二次転写ユニット40の枠部材42の任意の箇所等に設定できるので、各部の配置の自由度が高まる。
また、圧着カム54と減圧カム74の関係は、同軸とした上で、圧着カム54の最大径が、減圧カム74の最小径より小さくされている。これにより、圧着カム54の位置に係らず減圧カム74による減圧動作を実施することができる。なお、圧着カム54の最小径が減圧カム74の最大径より大きい構成とすれば、減圧カム74の位置に係らず、圧着カム54による圧着動作を実施することができる。
このほか、圧着カム54の回転軸53は図示省略のロック機構を解除すると軸方向への移動が可能となり、該移動により圧着カム54と圧着アーム55側の当接ローラ55bが位置ズレしてこれらの係合が解除されるようになっている。図11(a)はロック機構によりロックされた通常使用状態を、図11(b)はロック機構を解除して回転軸53およびこれと同軸の回転軸73を同時に移動させて上記の係合が解除された状態を示している。図11の場合、圧着カム54と圧着アーム55の当接ローラ55bとが位置ズレしてこれらの係合が解除されることによって圧着アーム55が図6に示すような離隔位置となり、これに伴って減圧アーム75も変位して減圧軸77の回転体78と減圧カム74とが離隔して係合が同時に解除される。
たとえば、何らかのトラブルで圧着状態もしくは減圧状態で二次転写装置30が停止したような場合に、ロック機構を解除して回転軸53、73を移動させることで、圧着状態や減圧状態を解除することができ、用紙の取り除きなどを円滑に行うことができる。
なお、高速減圧部70についても、回転軸73の前奥方向の移動がロック機構によって規制された通常使用状態で減圧カム74と減圧軸77の回転体78とが係合し、ロック機構を解除して回転軸73を前奥方向に移動させると減圧軸77の回転体78と減圧カム74とが位置ズレして係合が解除されるように構成してもよい。たとえば、通常使用状態で減圧カム74に対応する位置となる部分だけ回転体78の径を他の部分より太くする等すればよい。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
たとえば、二次転写ローラ41は、二次転写ユニット40に組み込まれずともよく、圧着解除部50は二次転写ローラ41の軸を押圧するようにしてもよい。
実施の形態では、圧着アーム55がバネ56および減圧アーム75を介して二次転写ユニット40を押圧し、減圧時に減圧アーム75でバネ56を押し戻す構成としたが、たとえば、圧着アーム55はバネ56を介して二次転写ユニット40を押圧し、減圧アーム75は二次転写ユニット40の両端等に設けたフックに係合して二次転写ユニット40に離隔位置へ向かう方向に力を加えるといった構成でもよい。バネ56の形状は実施の形態に例示したものに限定されず、板バネ等であってもよく、必要な弾性を備える弾性体としてもよい。
10…画像形成装置
12…操作パネル
13…制御回路部
14…給紙トレイ
15…定着装置
16…搬送部
20…画像形成部
21…中間転写ベルト
22…像形成ユニット
24…感光体ドラム
26…プリントヘッド
27…クリーニング装置
28…対向ローラ
30…二次転写装置
32…フレーム部材
32a…底板部
32b…支持板
34…ユニット支持軸
36…支持軸
40…二次転写ユニット
41…二次転写ローラ
42…枠部材
43…ガイド板
50…圧着解除部
52…第1駆動部
53…回転軸
54…圧着カム
55…圧着アーム
55a…回転支点
55b…当接ローラ
55c…作用腕
56…バネ
70…高速減圧機構
72…第2駆動部
73…回転軸
74…減圧カム
74a…斜面部
74b…平面部
75…減圧アーム
75a…押圧部
75b…減圧アームの減圧動作時の作用点
75c…回転支点
75d…減圧アームの力点(減圧軸77の接続箇所)
76…位置検知センサ
77…減圧軸
78…回転体
D…二次転写位置
A…中間転写ベルトの周回方向

Claims (9)

  1. 複数のローラに巻き掛けられて周回する無端環状で所定幅の中間転写ベルトの外周面に一次転写されたトナー像を所定の二次転写位置で用紙に二次転写する二次転写装置であって、
    前記二次転写位置で前記中間転写ベルトをその内周面に当接する対向ローラとの間に挟んで押圧する押圧位置と、前記中間転写ベルトの外周面から離隔された離隔位置とに二次転写ローラを変位させる圧着解除機構と、
    前記圧着解除機構を駆動する第1駆動部と、
    前記押圧位置にされた前記二次転写ローラが前記中間転写ベルトを前記対向ローラとの間に挟んで押圧するニップ圧を、用紙の先端および後端が前記二次転写ローラと前記中間転写ベルトの間を通る際に一時的に減圧する高速減圧機構と、
    前記高速減圧機構を駆動する第2駆動部と、
    を有すると共に、
    前記圧着解除機構および前記高速減圧機構は、前記対向ローラとは前記中間転写ベルトを挟んで反対側に配置され、
    前記高速減圧機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第2駆動部によって駆動される回転軸に支持された減圧カムと、前記減圧カムに当接して揺動することで前記押圧位置にある前記二次転写ローラの軸を前記ニップ圧が弱まる方向へ変位させる減圧アームとを有し、
    前記減圧アームには、前記減圧カムからの力を受ける力点と、前記ニップ圧の弱まる方向への力を与える作用点、および、前記減圧アームの回転支点があり、前記力点から前記回転支点までの距離より、前記回転支点から前記作用点までの距離が長い
    ことを特徴とする二次転写装置。
  2. 前記圧着解除機構および前記高速減圧機構を、前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置した、
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次転写装置。
  3. 前記圧着解除機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第1駆動部によって駆動される回転軸に支持された圧着カムと、前記圧着カムに当接して揺動することで前記二次転写ローラを前記押圧位置と前記離隔位置に変位させる圧着アームを有し、
    前記高速減圧機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第2駆動部によって駆動される回転軸に支持された減圧カムと、前記減圧カムに当接して揺動することで前記押圧位置にある前記二次転写ローラの軸を前記ニップ圧が弱まる方向へ変位させる減圧アームを有し、
    前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の前記圧着カムと前記減圧カムの投影像が重なる
    ことを特徴とする請求項2に記載の二次転写装置。
  4. 前記圧着カムの回転軸と、前記減圧カムの回転軸が同軸にされている
    ことを特徴とする請求項3に記載の二次転写装置。
  5. 前記圧着アームの回転支点と前記圧着カムの間に、前記減圧アームが前記減圧カムに当接する箇所を設けた
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の二次転写装置。
  6. 前記圧着アームと前記圧着カムを、前記二次転写ローラの軸方向の両端に分かれた2箇所にそれぞれ設け、これらの内側に前記減圧カムを配置した
    ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1つに記載の二次転写装置。
  7. 前記圧着カムの内側近傍にそれぞれ前記減圧カムを配置し、
    該2つの減圧カムの内側に前記第2駆動部および前記減圧カムの角度位置を検出する位置検出手段を配置した
    ことを特徴とする請求項6に記載の二次転写装置。
  8. 前記第1駆動部と前記第2駆動部を、前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置した、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の二次転写装置。
  9. 複数のローラに巻き掛けられて周回する無端環状で所定幅の中間転写ベルトの外周面に一次転写されたトナー像を所定の二次転写位置で用紙に二次転写する二次転写装置であって、
    前記二次転写位置で前記中間転写ベルトをその内周面に当接する対向ローラとの間に挟んで押圧する押圧位置と、前記中間転写ベルトの外周面から離隔された離隔位置とに二次転写ローラを変位させる圧着解除機構と、
    前記圧着解除機構を駆動する第1駆動部と、
    前記押圧位置にされた前記二次転写ローラが前記中間転写ベルトを前記対向ローラとの間に挟んで押圧するニップ圧を、用紙の先端および後端が前記二次転写ローラと前記中間転写ベルトの間を通る際に一時的に減圧する高速減圧機構と、
    前記高速減圧機構を駆動する第2駆動部と、
    を有すると共に、
    前記圧着解除機構および前記高速減圧機構を、前記対向ローラとは前記中間転写ベルトを挟んで反対側であって、前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の投影像が重なるように配置し、
    前記圧着解除機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第1駆動部によって駆動される回転軸に支持された圧着カムと、前記圧着カムに当接して揺動することで前記二次転写ローラを前記押圧位置と前記離隔位置に変位させる圧着アームを有し、
    前記高速減圧機構は、前記二次転写ローラの軸と同方向であって前記第2駆動部によって駆動される回転軸に支持された減圧カムと、前記減圧カムに当接して揺動することで前記押圧位置にある前記二次転写ローラの軸を前記ニップ圧が弱まる方向へ変位させる減圧アームを有し、
    前記圧着アームと前記圧着カムを、前記二次転写ローラの軸方向の両端に分かれた2箇所にそれぞれ設け、
    前記2箇所に設けた圧着カムの内側近傍にそれぞれ前記減圧カムを、前記二次転写ローラの軸方向に投影した場合の前記圧着カムと前記減圧カムの投影像が重なるようにして配置し、
    該2つの減圧カムの内側に前記第2駆動部および前記減圧カムの角度位置を検出する位置検出手段を配置した
    ことを特徴とする二次転写装置。
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