JP6793296B2 - グラファイトプレート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱伝導材として使用されるグラファイトプレートとその製造方法に関するものである。
従来の、熱伝導性に優れたグラファイトプレートを得る方法としては、高分子フィルムを、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で熱処理する高分子グラファイト化法(例えば、特許文献1、2参照)が知られている。
また、熱伝導性は劣るものの、ガスケット、摺動材、るつぼ、発熱体等に用いられるグラファイト材を得る方法として、コークス等の炭素材粉とタールやピッチ等の結着材からなる混練物を焼き固めた後、これを加熱してグラファイト材にする方法(例えば、特許文献3参照)が知られている。
従来のグラファイトプレートは、光沢面、または、すりガラス状の非光沢面を有する平滑なものであった。このため、他部材に熱を伝えようとした場合、接触する面積が小さくなり、接触抵抗ロスを余儀なくされていた。そこで、グラファイトプレート表面に、例えば熱伝導ペーストを塗布し、密着性を向上させて用いられている。
特許第2057739号公報 特許第2975098号公報 特許第5033325号公報
しかし、上記方法では、熱伝導ペーストの熱伝導率がグラファイトより低いため、全体の熱伝導率が悪くなるという問題があった。
また、別途、熱伝導ペーストを使用すると、使用部材数の増加、工程・製造時間増、リペア時のペースト飛散、時間経過・環境による品質劣化等の問題もあった。
よって、本願の課題は、熱伝導ペーストを使用せず、接触抵抗の小さいグラファイトプレートとその製造方法を提供するものである。
上記目的を達成するために、グラファイトプレートの表面粗さ(Ra)が10μm以上、40μm未満であり、上記グラファイトプレートの表面内の任意の80mmの距離の間で、距離80mmに対する表面凹凸の変化率が、0.01%以上、0.135%以下であるグラファイトプレートを用いる。また、高分子フィルムを不活性ガス中で熱処理するグラファイトプレートの製造方法であり、上記高分子フィルムに行う熱処理は、上記不活性ガスの雰囲気中で、温度が2400℃以上3200℃以下であり、温度が2000℃以上で10kg/cm以上100kg/cm以下の加圧をするグラファイトプレートの製造方法を用いる。
以上のように、実施の形態の梨地状表面のグラファイトプレートによれば、熱伝導ペーストを使うことなく、接触抵抗ロスを軽減することができる。
耐熱容器に高分子フィルムを入れた状態の断面図 耐熱容器に高分子フィルムを複数段入れた状態の断面図 梨地状グラファイトプレートの表面写真とレーザー形状測定結果を示す図 平坦度の測定方法を示す図 熱伝達を比較する実験を示す図 実施例と比較例の平坦度と表面粗さの関係を示す図 実施例と比較例の熱伝導率と接触熱抵抗の関係を示す図
以下、実施の形態について、図を参照しながら説明する。
実施の形態のグラファイトプレートは、表面に一定レベルの表面粗さ(梨地状の粗さ)を有するグラファイト結晶体である。また、その製造方法は、高分子フィルムを1枚または複数枚重ねた状態でグラファイト化するものである。
(グラファイトプレートの製造方法)
高分子フィルムを原料としたグラファイトプレートの製造方法を具体的に説明する。原料に以下に示す高分子フィルム3を用い、図1のような3200℃以上の耐熱性を有する耐熱容器1内に保持し、該容器を加熱する。図1は、炉へ入れる耐熱容器1の断面図である。
原料となる高分子フィルム3は、耐熱容器1の底に置かれる。加熱中にブロック2で高分子フィルム3を加圧する。昇温方法は、抵抗発熱加熱や、誘導発熱加熱等を用いることが出来る。雰囲気は、不活性ガス(アルゴン、ヘリウム、窒素等)を用いる。結果、高分子フィルム3は、グラファイトプレート5となる。
(グラファイトプレート5)
実施の形態のグラファイトプレート5は、グラファイトの六角網目状の2次元結晶が層状に重なった構造であるため、面方向と厚さ方向の熱伝導率が異なる。
(1)面方向の熱伝導率
熱は、振動によって伝導されるので、六角網目状構造の共有結合が全て壊れると700W/mK以上の熱伝導率を持たない。また、六角網目状構造の共有結合が全てつながると1500W/mKの熱伝導率になる。よって、グラファイトの六角網目状の2次元結晶が層状に重なった構造である実施の形態のグラファイトプレート5としては、面方向に700W/mK以上1500W/mK以下の熱伝導率を有するものを使用する。
(2)厚さ方向の熱伝導率
グラファイト結晶の厚さ方向は、ファンデルワ―ルス力によってつながっており、共有結合のように強固ではないため、熱伝導率も小さい。ファンデルワ―ルス力が全て壊れると2W/mK以上の熱伝導率を持たない。また、全てつながると20W/mKの熱伝導率になる。よって、層状に重なった構造である実施の形態のグラファイトプレ―トは、厚さ方向に2W/mK以上、20W/mK以下の熱伝導率を有するものを使用する。
(3)実施の形態のグラファイトプレート5の熱伝導率
上記の結果、実施の形態のグラファイトプレート5の面方向の熱伝導率は、700W/mK以上、1500W/mK以下であり、厚さ方向の熱伝導率は、2W/mK以上、20W/m以下である。
(4)グラファイトプレート5の密度
グラファイトプレート5の密度も結晶構造の壊れ方によって決まり、共有結合とファンデルワールス力もつながった状態での見かけ密度は2.2g/cm3である。共有結合とファンデルワ―ルス力が壊れても結晶が層状に重なった構造が保たれた状態での密度は、1.0g/cm3である。この層状構造が壊れると、密度は1.0g/cm3より小さくなる。よって、グラファイト結晶体である実施の形態のグラファイトプレート5の密度は、1.0g/cm3以上2.2g/cm3以下のものを使用する。
(5)グラファイトプレート5の厚み
実施の形態のグラファイトプレート5の厚さは、25μm以上2mm以下である。グラファイトプレート5の厚みを、25μm未満にすると、グラファイトプレート5に圧力を均一にかけることができず、表面を制御できない。結果、グラファイトプレート5の表面を梨地状にすることができない。
グラファイトプレート5の厚みを、2mmより厚くすると、中心部分のガス抜きが難しくなり、全体に結晶性を高く保ったまま、表面を梨地状にすることができない。
実施の形態のグラファイトプレート5は、表面に梨地状を有する。これによって、他部材との接触熱抵抗ロスを軽減できる。そのため、熱伝導ペースト等を接触抵抗の軽減材として使う必要がなく、熱伝導ペーストが劣化するような高温の産業機器分野でも使用可能である。
(原料の高分子フィルム3)
グラファイトプレート5の原料として用いる高分子フィルムは、ベンゼン環を有する高分子であり、ポリイミド、ポリアミド、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンビニレン、ポリフェニレンベンゾイミダゾール、ポリフェニレンベンゾビスイミダゾール、ポリチアゾールが挙げられ、これらのうちから選ばれる少なくとも1種の高分子フィルムであることが好ましい。なぜなら、最終的に得られるグラファイトプレート5の熱伝導率が高くなるためである。
用いる高分子フィルムの厚みは、2μm以上150μm以下、好ましくは、12μm以上125μm以下である。12μmより薄いと静電気によりシワになり易い。2μmより薄いとシワにより、表面が乱れてしまう。125μmより厚いとガスの離脱制御条件幅が小さく、制御が難しくなる。150μmより厚いとガスが離脱できず表面が凸凹になる。
特に、厚さが25μm以上75μm以下の高分子フィルムはシワが入りにくく、ガスの離脱を制御しやすいため、均質なグラファイトプレート5を作り易い。
(熱処理温度)
グラファイトの六角網目状の2次元結晶および層状結晶構造は、与えられる熱処理温度によって決まる。熱処理温度が、2400℃より低いと、グラファイトの六角網目状の2次元結晶ができない、層状に重なった構造もできず、よくない。原子の移動が生じない。
熱処理温度が、2600℃以上になると、グラファイトプレート5が層状に重なった構造が、全体的にできるのでよい。
熱処理温度が、3200℃より高いと、グラファイトプレート5が昇華を始め、よくない。
結果、熱処理温度は、2400℃以上必要で、好ましくは2600℃以上、3200℃以下で熱処理することがより好ましい。
(加圧)
グラファイトプレート5の2次元(面方向)の結晶化は、数百nmで起きている現象であり、主に、上記のように、熱処理温度で決まる。
一方、熱処理時に加圧することにより、グラファイトプレート5表面で、μmレベルの褶曲が起きる。本実施の形態では、このμmレベルの表面性を制御することにより、接触熱抵抗ロスを軽減する。高分子フィルム3に熱を与えてグラファイト化を進めると同時に、加圧によりグラファイトプレート5の表面性を制御する。なお、少なくとも、2400℃以上の熱処理が必要である。原子を動かす必要があるためである。
この実施の形態では、グラファイトプレート5の表面性を、ある範囲に制御して、表面の熱抵抗を下げるものである。その表面性は、実施例のところからわかるが、以下である。
表面粗さは、10μm以上、40μm未満、平坦度は、0.01%以上、0.135%以下の範囲である。
従来のグラファイトプレート5製造の場合、無加圧や、種々の加圧方法が用いられているが、この実施の形態の場合、2400℃以上3200℃以下で、グラファイトプレート5面に対して垂直方向に10kg/cm以上、100kg/cm以下の加圧をかける。
加圧力が10kg/cmより低いと、表面粗さが40μm以上、平坦度が0.135%より大きくなる。
加圧力が100kg/cmより高いと、表面粗さが10μm未満、平坦度が0.01%未満になる。
2400℃以上、3200℃以下の熱処理温度の間で、10kg/cm以上、100kg/cm以下の加圧をかけることで、表面粗さが10μm以上、40μm未満、平坦度が0.01%以上、0.135%以下とすることが可能で、他の部材との接触抵抗を低減することができる。
2400℃より低いと、圧をかけても高分子フィルム3の表面を制御することができない。
熱処理の過程で、炭素、酸素、窒素、水素の結合体である高分子フィルム3から、酸素、窒素、水素を離脱させる。そして、炭素だけを残し、再結晶化させることで結晶性の高いグラファイトプレート5が得られる。結晶性が高くなければ、700W/mK以上、1500W/mK以下の熱伝導率を有するグラファイトプレート5にならない。
その酸素、窒素、水素の離脱は、ガスとなって行われるため、材料表面を乱す。この離脱を制御することで表面を梨地状にすることが出来る。加圧力が小さいとガスによる材料表面の乱れが大きくなり、加圧力が高いと、材料表面は平滑になる。また、加圧力を2000℃以下でかけると均質なグラファイトプレート5ができない。
熱エネルギーが表面から作用することにより、表面と内部の再結晶化に時間差が出来ることで、全体的には結晶性を高く保ったまま、表面を梨地状にすることができる。
高分子フィルム3の熱処理において、酸素、窒素、水素を離脱させる工程と、炭素を再結晶化させる工程との間で、一旦温度を室温までさげて2回に分けて行っても良い。
耐熱容器1内に、高分子フィルム3を設置するが、1回当たりの処理枚数を増やすために、図2に示す耐熱容器1に厚さ5mm程度のカーボン板4を間に挟んで積み重ねても良い。図2は、炉へ入れる耐熱容器1の断面図である。
(耐熱容器1とブロック2)
耐熱容器1とブロック2は、ともに3200℃以上に耐え、かつ、不純物を発生しない材質でなければならない。かつ、高分子フィルム3に加圧できる構造を有しなければならないので、100kg/cmに耐えなければならない。
耐熱容器1とブロック2の形状は、必ずしも、角型や円型に制約されるものではない。耐熱容器1内の温度バラツキが無いことが必要であり、不純物の無いカーボン製であることが好ましい。
(不活性ガス)
熱処理時は、熱処理物を酸化させないために、不活性ガスを用いる。ヘリウム、窒素、特にアルゴンが好ましい。ガス圧は炉内に空気が入らないようにするために、常圧より陽圧であればよいが、炉内ガス圧が0.2MPaより高いと、酸素、窒素、水素の離脱ガスが出にくくなる。また、炉内ガス圧が低いと、離脱ガスの放出が急激に起こることで表面が破壊される。
また、破壊されない場合でも、離脱ガスの発生が不均一になり、均質性が損なわれる。また、原料として用いる高分子フィルム3の厚さが厚いほど、離脱ガスが抜けにくいため、この傾向が強い。
(実施例)
以下に試料を作成し評価した。条件、結果を表1に示す。ただし、実施例4は、原料の積層方法を変更しただけであるので、表1には載せていない。
Figure 0006793296
(実施例1)
ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン100H、厚さ25μm)を、100mm角に切り、30枚重ねて、図1の耐熱容器1に入れ、電気炉を用いて窒素ガス雰囲気で、450℃以上、650℃以下では1度/分で1000℃まで昇温した。その後、酸素、窒素、水素を離脱させた後、アルゴンガス雰囲気で10度/分で3000℃まで昇温しながら、50kg/cmの加圧を行い、グラファイトプレート5を製造した。この方法で製造したグラファイトプレート5は、表面粗さ16.3μm、平坦度0.040%であった。熱伝導率は1160W/mKであった。しかし、熱電対6温度は124℃で、評価は「◎」であった。
(実施例2)
ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン200H 厚さ50μm)を、100mm角に切り、30枚重ねて、図1の耐熱容器1に入れ、電気炉を用いて窒素ガス雰囲気で、450℃以上、650℃以下では1度/分で1000℃まで昇温し、酸素、窒素、水素を離脱させた後、アルゴンガス雰囲気で10度/分で3000℃まで昇温し、80kg/cmの加圧を行い、グラファイトプレート5を製造した。この方法で製造したグラファイトプレート5は、表面粗さ19.5μm、平坦度0.061%であった。熱伝導率は1030W/mKであった。熱電対6温度は98℃で、評価は「○」であった。
(実施例3)
ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン300H 厚さ75μm)を、100mm角に切り、30枚重ねて、図1の耐熱容器1に入れ、電気炉を用いて窒素ガス雰囲気で、450〜650℃では1度/分で1000℃まで昇温し、酸素、窒素、水素を離脱させた後、アルゴンガス雰囲気で10度/分で3000℃まで昇温し100kg/cmの加圧を行い、グラファイトプレート5を製造した。この方法で製造したグラファイトプレート5は、表面粗さ24.7μm、平坦度0.083%であった。熱伝導率は900W/mKであった。熱電対6温度は90℃で、評価は「○」であった。
(実施例4)
ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン100H 厚さ25μm)を、100mm角に切り、30枚重ねたものを3組準備し、厚さ5mmの4カーボン板を挟んで、図2のように耐熱容器1に入れ、ブロック2で挟んだ。電気炉を用いて窒素ガス雰囲気で、450℃以上、650℃以下では1度/分で1000℃まで昇温し、酸素、窒素、水素を離脱させた後、アルゴンガス雰囲気で10度/分で3000℃まで昇温し、50kg/cmの加圧を行い、グラファイトプレート5を製造した。その測定を行い、熱伝導率1120W/mK、表面粗さ16.0μm、平坦度0.045%となり、熱電対6温度は109℃で、評価は「○」であった。
(比較例1)
特許文献1の製造方法でポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン100H 厚さ25μm)を、100mm角に切り、30枚重ねて、図1の耐熱容器1に入れ、電気炉を用いて窒素ガス雰囲気で、1000℃まで昇温し、酸素、窒素、水素を離脱させた後、アルゴンガス雰囲気で3000℃まで昇温し、300kg/cmの加圧を行い、グラファイトプレート5を製造した。この方法で製造したグラファイトプレート5は、表面粗さ1.0μm、平坦度0.005%と、表面は光沢面である。熱伝導率は1360W/mKと実施例1〜3より高い。しかし、熱電対6温度は67℃で、評価は「×」であった。
これは、表面が梨地状になっておらず、相手部材への接触点が少ないため、接触抵抗ロスが大きくなったと考えられる。
(比較例2)
特許文献2の製造方法でポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン200H 厚さ75μm)を、100mm角に切り、30枚重ねて、図1の耐熱容器1に入れ、電気炉を用いて窒素ガス雰囲気で、1000℃まで昇温し、酸素、窒素、水素を離脱させた後、アルゴンガス雰囲気で3000℃まで無加圧で昇温し、グラファイトプレートを製造した。この方法で製造したグラファイトプレートは、表面粗さ40.0μm、平坦度0.145%と、表面はすりガラス状の非光沢面である。熱伝導率は780W/mKで、熱電対6温度は62℃で、評価は「×」であった。
これは、グラファイトプレートは六角網目状の2次元結晶構造を壊してしまったと考えられる。それが、熱伝導率の低下にも表れている。また、2次元結晶構造を壊したことで、弾性をもって相手部材に接触することができなくなったと考えられる。
(比較例3)
特許文献2の製造方法でポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン300H 厚さ75μm)を、100mm角に切り、30枚重ねて、図1の耐熱容器1に入れ、電気炉を用いて窒素ガス雰囲気で、1000℃まで昇温し、酸素、窒素、水素を離脱させた後、アルゴンガス雰囲気で3000℃まで無加圧で昇温し、グラファイトプレートを製造した。この方法で製造したグラファイトプレートは、表面粗さ60.5μm、平坦度0.18%と、表面はすりガラス状の非光沢面である。熱伝導率は650W/mKと実施例1〜3より低い。熱電対6温度は59℃で、評価は「×」であった。
これは、グラファイトプレートは六角網目状の2次元結晶構造を壊してしまったと考えられる。それが、熱伝導率の低下にも表れている。また、2次元結晶構造を壊したことで、弾性をもって相手部材に接触することができなくなったと考えられる。
(比較例4)
特許文献2の製造方法でポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン300H 厚さ75μm)を、100mm角に切り、30枚重ねて、図1の耐熱容器1に入れ、電気炉を用いて窒素ガス雰囲気で、1000℃まで昇温し、酸素、窒素、水素を離脱させた後、アルゴンガス雰囲気で3000℃まで無加圧で昇温し、グラファイトプレートを製造した。この方法で製造したグラファイトプレートは、表面粗さ73.0μm、平坦度0.195%と、表面はすりガラス状の非光沢面である。熱伝導率は500W/mKと実施例1〜3より低い。熱電対6温度は50℃で、評価は「×」であった。
これは、グラファイトプレートは六角網目状の2次元結晶構造を壊してしまったと考えられる。それが、熱伝導率の低下にも表れている。また、2次元結晶構造を壊したことで、弾性をもって相手部材に接触することができなくなったと考えられる。
(グラファイトプレート5の評価)
図3にグラファイトプレート5の表面写真とレーザー形状測定を示す。表面性は、以下の(1)表面粗さと(2)平坦度と(3)接触抵抗とで、その程度を評価する。つまり、規則性のある凹凸である(1)表面粗さと、不規則な凹凸である(2)平坦度と、結果としての熱的特性の(3)接触抵抗とで評価する。表面の熱の接触抵抗(3)を下げるには、(1)(2)の両方の表面性が必要である。
(1)表面粗さの評価
JIS規格のRa(算術平均粗さ)で評価する。
(2)平坦度の定義 図4は、グラファイトプレート5の断面を示している。80mmの距離の内で最大高さと最小高さの差Ammを80mmで割ったもののパーセントが平坦度を表す。
(3)接触熱抵抗の評価
接触熱抵抗軽減による熱伝達の効果を見るため、図5で示した断面構造を用いる。100mm×30mmのグラファイトプレート5の端に熱電対6を貼り付けたものを準備する。熱電対6を貼り付けた反対位置に、300℃に加熱した30mm角の銅ブロック7を置き、5秒後に熱電対6で温度を測定した。接触熱抵抗が小さいと、熱の伝わりが早くなり、熱電対6での測定温度が早く上昇する。評価は、熱電対6の温度が110℃以上を「◎」、90℃以上110℃未満を「○」、70℃以上90℃未満を「△」、70℃未満を「×」とした。
<結果>
実施例1〜3と比較例1〜4の結果を図6のグラフにまとめた。図6は、縦軸が、平坦度、横軸が表面粗さを示す。表面粗さは、平均的な凹凸であり、平坦度は、一番変化が激しいところの凹凸である。そのため、表面粗さと、平坦度とは、直接の関係がない。
しかし、この材料の場合、ある範囲のみ、表面粗さと平坦度とが比例関係にある。そして、その範囲の接触熱抵抗の特性もよい。
このグラフから、表面粗さで、10μm以上、40μm未満、平坦度で、0.010%以上、0.135%以下の範囲が、他の領域と不連続な範囲(特異な範囲、臨界的範囲)である。さらに、実施例の範囲、表面粗さで、16.3μm以上、24.7μm以下、平坦度で、0.04%以上、0.09%以下の範囲が、好ましい。
また、図7に、接触熱抵抗と熱電導率との関係を示す。比較例のものは、熱伝導率が高くなると、接触熱抵抗がある程度以上高くならない。これは、グラファイトの結晶性が高くなることで熱伝送率はよくなるが、接触性が悪くなるためと思われる。一方、実施例では、図6で示した範囲の表面粗さ、平坦度である結果、熱電導率がある高さで、かつ、接触熱抵抗も高くなった。このことで、対象物から熱を奪い伝達する性能が高い。表面粗さ、平坦度の相乗効果により、比較例に比べて、臨界的な現象が現れた。この現象は、予測できない。
なお、これは、グラファイトプレート5の厚さに関係するものではない。
電子機器の高性能化・小型化に伴う機器内部の熱伝導材であって、特に、ノートパソコン、タブレット、スマートフォン、携帯電話、ウエアラブル機器、デジタルカメラ、デジタルムービーカメラに用いられる。また、接触熱抵抗ロスを小さくするために用いる熱伝導ペーストの耐熱限界を超える産業機器や、紫外線等が入る屋外使用機器等に用いられる。
1 耐熱容器
2 ブロック
3 高分子フィルム
4 カーボン板
5 グラファイトプレート
6 熱電対
7 銅ブロック

Claims (5)

  1. グラファイトプレートの表面粗さ(Ra)が16.3μm以上、24.7μm以下であり、
    前記グラファイトプレートの表面内の任意の80mmの距離の間で、距離80mmに対する表面凹凸の変化率が、0.04%以上、0.09%以下であるグラファイトプレート。
  2. 厚さ25〜150μmの高分子フィルムを1枚または、複数枚重ねて熱処理して得られる厚さ25μm〜2mmである請求項1に記載のグラファイトプレート。
  3. 面方向の熱伝導率が、700〜1500W/mKで、密度が1.0g/cm以上、2.2g/cm以下である請求項1又は2に記載のグラファイトプレート。
  4. 厚さ方向の熱伝導率が、2〜20W/mKで、密度が1.0g/cm以上、2.2g/cm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のグラファイトプレート。
  5. ポリイミドフィルムを不活性ガス中で熱処理するグラファイトプレートの製造方法であり、
    前記ポリイミドフィルムに行う熱処理は、前記不活性ガスの雰囲気中で、温度が3000℃であり、温度が2000℃以上で50kg/cm〜100kg/cmの加圧をするグラファイトプレートの製造方法。
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