JP6793211B2 - 光拡散粒子、光拡散透過シート、及び光拡散粒子を製造する方法 - Google Patents

光拡散粒子、光拡散透過シート、及び光拡散粒子を製造する方法 Download PDF

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    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors

Description

本発明は、光拡散粒子、光拡散透過シート、及び光拡散粒子を製造する方法に関する。
液晶ディスプレイの高画質化に伴い、液晶ディスプレイのバックライトから出射される光を空間的に均質化するために、光拡散特性の高い光拡散透過シートに対する需要が高まっている。加えて、消費エネルギーを低減する観点から、輝度特性の高い光拡散透過シートに対する需要も高まっている。
特許文献1には、母材である樹脂と、樹脂に分散されたシリカ複合粒子とを備えた光拡散透過シートが記載されている。シリカ複合粒子は、平均粒径が100nm以下である酸化チタン微粒子を内包している。特許文献1に記載の光拡散透過シートは、高い全光線透過率及びヘイズ率を示す。なお、酸化チタンの屈折率はシリカの屈折率より大きい。
特許文献2には、プロジェクターから投影された映像を視認するための透過型スクリーンが記載されている。透過型スクリーンは、光拡散微粒子とキセロゲルとを含有する光拡散層を有する。光拡散微粒子として、有機微粒子と少量の無機微粒子とによる複合粒子又は無機微粒子と少量の有機高分子による複合粒子が使用可能であることが記載されている。有機微粒子と少量の無機微粒子とによる複合粒子としては、メラミン樹脂又はアクリル樹脂等の微粒子の表面がシリカ等の無機微粒子で被覆された複合粒子が例示されている。なお、通常、メラミン樹脂の屈折率及びアクリル樹脂の屈折率はシリカの屈折率よりも高い。
特許文献3には、光透過性基材と、内部散乱層とを有する光学積層体が記載されている。特許文献3には、この光学積層体が良好な防眩性を保ちつつ、優れたコントラストとギラツキ防止効果を発揮すると記載されている。内部散乱層は、内部散乱粒子を含有する。内部散乱粒子は、5〜300nmの平均粒径を有する微粒子を内包している。内部散乱粒子に内包された微粒子の屈折率nAは、内部散乱粒子に内包された微粒子以外の成分の屈折率nBより大きい。
特許文献4には、透明樹脂を含む透明基材からなる光拡散層を具備する光拡散板が記載されている。光拡散層は透明基材の内部に存在する、第一光拡散粒子及び第二光拡散粒子を含む。第二光拡散粒子の屈折率は、第一光拡散粒子の屈折率よりも大きい。第一光拡散粒子の屈折率は1.4〜1.7であり、第二光拡散粒子の屈折率は2より大きい。
特開2014−48427号公報 特開2013−195548号公報 特開2009−42554号公報 特開2008−40479号公報
特許文献1〜4に記載の技術は、特許文献1〜4に記載の粒子が分散した層又はシートを備えた製品に高い輝度特性をもたらすうえで、必ずしも有利であるとはいえない。加えて、特許文献1〜4において、特許文献1〜4に記載の粒子が分散した層又はシートが他の部材と接触するときにその層又はシートが他の部材を傷付けやすいかどうか具体的に検討されていない。
そこで、本発明は、高い輝度特性を光拡散透過シートに付与するのに有利であり、かつ、光拡散透過シートに接触する部材を傷付けにくい特性を光拡散透過シートに付与するのに有利な光拡散粒子を提供する。
本発明は、
第一バインダーと、前記第一バインダーの屈折率よりも低い屈折率、0.85以上の円形度、及び0.1μm〜4μmの粒子径を有するコア微粒子とを含み、前記第一バインダーが前記コア微粒子の外面に接触しているコアと、
前記コアの外面に接触して前記コアを覆うシェルと、を備えた、
光拡散粒子を提供する。
また、本発明は、
母材と、
前記母材に分散している上記の光拡散粒子と、を備えた、
光拡散透過シートを提供する。
さらに、本発明は、
コアシェル構造を有する光拡散粒子を製造する方法であって、
第一バインダーの原料と、前記第一バインダーの屈折率よりも低い屈折率、0.85以上の円形度、及び0.1μm〜4μmの粒子径を有するコア微粒子とが分散している第一分散液を調製し、
前記第一分散液に前記第一バインダーの原料を架橋させるための架橋剤を添加して前記第一バインダーの原料を架橋させてコアを形成し、
前記コアと、シェルの原料とが分散している第二分散液を調製し、
前記第二分散液を噴霧乾燥する、
方法を提供する。
上記の光拡散粒子は、光拡散粒子が分散している光拡散透過シートに高い輝度特性を付与するのに有利であり、かつ、光拡散透過シートに接触する部材を傷付けにくい特性を光拡散透過シートに付与するのに有利である。また、上記の方法によれば、上記の光拡散粒子を1回の噴霧乾燥で製造できる。
図1Aは、本発明の一例に係る光拡散粒子の構造を模式的に示す断面図である。 図1Bは、本発明の別の一例に係る光拡散粒子の構造を模式的に示す断面図である。 図2は、高屈折率の微粒子に入射する光の光路を模式的に示す図である。 図3は、低屈折率の微粒子に入射する光の光路を模式的に示す図である。 図4は、本発明の一例に係る光拡散透過シートを示す断面図である。 図5は、実施例及び比較例に係る光拡散透過シートのサンプルの傷付与特性を評価するための装置の側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は、本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらによって限定されるものではない。
図1A及び図1Bに示す通り、光拡散粒子10は、コア10cと、シェル10sとを備えている。コア10cは、第一バインダー11と、コア微粒子12とを含んでいる。コア微粒子12は、(i)第一バインダー11の屈折率よりも低い屈折率、(ii)0.85以上の円形度、及び(iii)0.1μm〜4μmの粒子径を有する。第一バインダー11がコア微粒子12の外面に接触している。シェル10sは、コア10cの外面に接触してコア10cを覆っている。本明細書で「粒子径」とは、最大径を意味する。粒子の「円形度」は、以下の式(1)により求めることができる。ここで、粒子の投影面積及び粒子の投影の周囲長は、粒子を光学顕微鏡又は透過型電子顕微鏡で観察して得られた粒子の画像を画像処理ソフトウェア(例えば、National Institutes of Health (NIH)が提供するImage J)を用いて処理することにより決定できる。
円形度=4π×(粒子の投影面積)/(粒子の投影の周囲長)2 (1)
特許文献1に記載のシリカ複合粒子は、平均粒径が100nm以下である酸化チタン微粒子を内包している。酸化チタンの屈折率はシリカの屈折率よりも大きい。このため、シリカ複合粒子において高屈折率の酸化チタン微粒子が低屈折率のシリカに内包されている。図2に示す通り、相対的に低い屈折率の媒質から高屈折率の微粒子PHに光が入射する場合、微粒子PHに入射した光の一部が微粒子PHの内部で反射を繰り返し微粒子PHの内部に閉じ込められやすい。本明細書では、このような現象を「光閉じ込め現象」と呼ぶ。特許文献1に記載のシリカ複合粒子の内部では、光閉じ込め現象が起こりやすく、特許文献1に記載の技術は光拡散透過シートに高い輝度特性を付与するのに有利であるとは言い難い。特許文献2及び3に記載の技術についても同様である。また、特許文献4には、複合粒子は記載されていないが、第二光拡散粒子の屈折率は2より大きいため、第二光拡散粒子において光閉じ込め現象が起こりやすいと考えられる。
これに対し、例えば、図3に示す通り、相対的に高い屈折率の媒質から低屈折率の微粒子PLに光が入射する場合、微粒子PLにおいて「光閉じ込め現象」が起こりにくい。なお、図3において、微粒子PLの周囲の媒質の屈折率から微粒子PLの屈折率を差し引いた差が0.01である。光拡散粒子10において、コア微粒子12は、第一バインダー11の屈折率よりも低い屈折率を有し、第一バインダー11に接触して覆われている。このため、コア微粒子12において光閉じ込め現象が起こりにくく、光拡散粒子10は、光拡散粒子10が分散している光拡散透過シートに高い輝度特性を付与するのに有利である。
このように、コア微粒子12が低い屈折率を有すると、光拡散透過シートに高い輝度特性を付与するのに有利である。そこで、本発明者は、様々な低屈折率の微粒子を用いてコアシェル構造を有する光拡散粒子に関する検討を行った。その結果、本発明者らは、コアに配置されるべき微粒子の円形度の違いによって、光拡散粒子が分散している光拡散透過シートに接触する部材の傷付きやすさが異なることを見出した。すなわち、本発明者らは、コア10cにおけるコア微粒子12が0.85以上の円形度及び0.1μm〜4μmの粒子径を有することにより、光拡散粒子10が光拡散透過シートに接触する部材を傷付けにくい特性を光拡散透過シートに付与できることを見出した。
図1Aに示す通り、コア微粒子12の粒子径が1μm〜4μmであると、光拡散粒子10において、単一のコア微粒子12がコア10cの中央に配置されやすく、単一のコア微粒子12を基にコア10cが形成されやすい。これに対し、図1Bに示す通り、コア微粒子12の粒子径が0.1μm〜0.5μmの範囲にあると、複数(図1Bでは7個)のコア微粒子12が凝集してコア10cの中央に配置されやすく、凝集した複数のコア微粒子12を基にコア10cが形成されやすい。コア微粒子12の粒子径が0.5μm〜1μmの範囲にある場合、コア10cにおけるコア微粒子12の配置の状態は条件によって図1A及び図1Bに示す状態のどちらにもなりうる。
図4に示す通り、光拡散粒子10を用いて光拡散透過シート100を製造できる。光拡散透過シート100は、母材20と、母材20に分散している光拡散粒子10とを備えている。光拡散透過シート100は、光拡散粒子10を備えているので、高い輝度特性を発揮でき、かつ、光拡散透過シート100に接触する部材を傷付けにくい特性を有する。
母材20は、特に限定されないが、例えば、光拡散粒子10の分散性に優れ、可視光に対する透明性、耐候性、耐湿性、及び耐熱性を有する樹脂である。例えば、母材20としては、ポリエステルポリオール、線状ポリエステル、アクリル系樹脂、アミノ樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ノルボルネン系樹脂、及びポリカーボネート樹脂等の材料が挙げられる。また、各種の熱硬化型樹脂、各種の紫外線硬化型樹脂を用いることもできる。これらの樹脂にはイソシアネート系等の硬化剤、各種の分散剤が適宜添加されていてもよい。光拡散透過シート100において、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の基板(図示省略)をさらに備え、その基板上に光拡散粒子10が分散している母材20が層状に形成されていてもよい。
光拡散粒子10が母材20に均一に分散できるように、光拡散粒子10の平均粒子径が所定の範囲に収まっていることが望ましい。このような観点から、光拡散粒子10の平均粒子径は、例えば4μm〜10μmであり、望ましくは4μm〜8μmであり、より望ましくは4μm〜7μmである。これにより、光拡散透過シート100における光学特性の空間的なばらつきを防止できる。また、光拡散粒子10が凝集したときに生じる一次粒子同士の間の空隙に光が進入することによる光の反射ロスを低減できる。その結果、光拡散透過シート100の輝度特性を向上させることができる。さらに、光拡散透過シート100において光が屈折する界面を十分に確保できる。これにより、光拡散透過シート100の光拡散特性を高めることができる。なお、光拡散粒子10の「平均粒子径」は、レーザー回折法で測定される質量(体積)基準のD50である。
光拡散粒子10の形状は、光拡散透過シート100に空間的に均一な光拡散特性を付与する観点から、1〜2のアスペクト比を有する粒状であることが望ましい。
コア微粒子12は、上記の(i)〜(iii)の特性を有する限り、有機材料でできていてもよいし、シリカ等の無機材料でできていてもよい。光拡散透過シートに接触する部材をより確実に傷付けにくくするためには、コア微粒子12が柔らかい(外力によって変形しやすい)ことが望ましい。このため、コア微粒子12は、望ましくは高分子でできている。コア微粒子12が高分子でできていると、高分子が有する粘弾性によりコア微粒子12が外力によって変形しやすい。
コア微粒子12を形成する高分子は、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、又はフッ素樹脂である。この場合、光拡散粒子10によって、光拡散透過シート100に接触する部材を傷付けにくい特性をより確実に光拡散透過シート100に付与できる。
第一バインダー11の屈折率は、例えば1.49〜1.60であり、望ましくは1.50〜1.55である。また、コア微粒子12の屈折率は、例えば1.35〜1.59であり、望ましくは1.35〜1.49である。望ましくは、第一バインダー11の屈折率nBからコア微粒子12の屈折率nFを差し引いた差nB−nFが0.01以上である。これにより、第一バインダー11とコア微粒子12との屈折率差が大きくなり、コア微粒子12に入射した光が拡散(散乱)しやすい。このため、光拡散透過シート100が高い輝度特性を有するとともに良好な光拡散特性を有する。
第一バインダー11は、コア微粒子12の外面を覆うことができ、可視光に対する透明性を有する。光拡散粒子10の硬度を低下させて光拡散透過シート100に接する部材を傷付ける可能性を低減する観点から、第一バインダー11は、望ましくは、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、及びナイロンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む。中でも、第一バインダー11はポリウレタン樹脂であることが望ましい。
図1A及び図1Bに示す通り、コア10cは、コア微粒子12とは異なる種類の微粒子14を含んでいてもよい。例えば、コア10cは、微粒子14として、シリカ、シリコーン、フッ素樹脂、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、水酸化アルミニウム、ガラス、及び体質顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種の微粒子をさらに含んでいてもよい。これにより、より高い輝度特性を有する光拡散透過シート又は多様な光学特性を有する光拡散透過シートを提供できる。
コア10cに含まれるコア微粒子12以外の微粒子14の粒子径は、例えば4nm〜100nmであり、望ましくは4nm〜20nmであり、より望ましくは4nm〜10nmである。これにより、コア10cに含まれる、コア微粒子12以外の微粒子14が第一バインダー11の内部で均一に分散しやすい。
微粒子14は、望ましくは、第一バインダー11の屈折率よりも低い屈折率を有する。これにより、微粒子14の内部に光が閉じ込められにくいので、より確実に光拡散透過シート100に高い輝度特性を付与できる。
図1A及び図1Bに示す通り、シェル10sは、例えば、シェル微粒子13と、第二バインダー15とによって形成されている。シェル微粒子13は、例えば、4nm〜20nmの粒子径を有する。第二バインダー15は、シェル微粒子13の外面に接触してシェル微粒子13を覆っている。シェル微粒子13の粒子径は、コア微粒子12と比べると小さいので、シェル微粒子13は、光拡散粒子10によって光拡散透過シート100に付与される光拡散透過シート100に接触する部材を傷付けにくい特性にほとんど影響を及ぼさない。このため、光拡散粒子10が、より確実に、光拡散透過シート100に接触する部材を傷付けにくい特性を光拡散透過シート100に付与できる。光拡散透過シート100に接触する部材を傷付けにくい特性が損なわれない程度であれば、シェル10sには20nmを超える粒子径を有する粒子が含まれていてもよい。また、シェル微粒子13が4nm〜20nmの粒子径を有していると、光拡散粒子10、ひいては光拡散透過シート100が高い光拡散特性を有する。
第二バインダー15の屈折率は、例えば1.49〜1.60であり、望ましくは1.50〜1.55である。第二バインダー15の屈折率は、望ましくは、第一バインダー11の屈折率以上である。これにより、光拡散粒子10が所望の光学特性を発揮しやすい。シェル微粒子13の屈折率は、例えば1.35〜1.59であり、望ましくは1.35〜1.49である。シェル微粒子13の屈折率は、望ましくは第二バインダー15の屈折率よりも低い。この場合、シェル微粒子13において光閉じ込め現象が起こりにくい。
第二バインダー15は、例えば、可視光に対して透明性を有する樹脂である。光拡散粒子10の硬度を低下させて光拡散透過シート100に接する部材を傷付ける可能性を低減する観点から、第二バインダー15は、望ましくは、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、及びナイロンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む。中でも、第二バインダー15はポリウレタン樹脂であることが望ましい。
光拡散透過シート100における光拡散粒子10の含有率は、例えば55質量%以上であり、望ましくは60質量%以上であり、より望ましくは64質量%以上である。これにより、光拡散透過シート100が高い輝度特性を確実に有し、良好な光拡散特性を有する。また、光拡散透過シート100における光拡散粒子10の含有率は、例えば70質量%以下であり、望ましくは68質量%以下であり、より望ましくは66質量%以下である。これにより、光拡散粒子10が母材20に良好に分散し、例えば光拡散透過シート100の表面に光拡散粒子10が露出することを抑制できる。
コア10cの質量が光拡散粒子10の質量に占める割合は、例えば8%〜30%であり、望ましくは9%〜20%であり、より望ましくは9%〜15%である。一方、シェル10sの質量が光拡散粒子10の質量全体に占める割合は、例えば70%〜92%であり、望ましくは80%〜91%であり、より望ましくは85%〜91%である。これにより、光拡散透過シート100がより確実に高い輝度特性を発揮できる。
コア10cにおけるコア微粒子12の含有率は、例えば4質量%〜71質量%であり、望ましくは4質量%〜10質量%であり、より望ましくは5質量%〜7質量%である。コア10cにおける第一バインダー11の含有率は、例えば29質量%〜50質量%であり、望ましくは29質量%〜40質量%であり、より望ましくは30質量%〜31質量%である。コア10cにおける微粒子14の含有率は、例えば20質量%〜67質量%であり、望ましくは40質量%〜67質量%であり、より望ましくは53質量%〜66質量%である。これにより、光拡散透過シート100がより確実に高い輝度特性を発揮できる。
シェル10sにおけるシェル微粒子13の含有率は、例えば71質量%〜79質量%であり、望ましくは73質量%〜79質量%であり、より望ましくは77質量%〜79質量%である。
次に、光拡散粒子10及び光拡散透過シート100の製造方法の一例を説明する。第一バインダー11の原料と、コア微粒子12とが分散している分散液を調製する。分散液は、例えば、第一バインダー11の原料を含むエマルジョンとコア微粒子12を含む分散体とを混合することによって調製される。分散液には、必要に応じて、微粒子14、蛍光染料、蛍光増白剤、染料、又は顔料を分散させてもよい。調製した分散液を用いて噴霧乾燥を行うことによりコア10cを得ることができる。分散液における固体成分の含有量及び噴霧乾燥における噴霧条件を調整することにより、一次粒子の凝集を抑制してコア10cの粒子径を適切な範囲に調節できる。
また、噴霧乾燥を行う代わりに、分散液に所定の架橋剤を添加して加熱することにより第一バインダー11の原料を架橋させて、コア10cを形成してもよい。
また、第一バインダー11の原料となる樹脂に、コア微粒子12を添加し、必要に応じて、微粒子14、蛍光染料、蛍光増白剤、染料、又は顔料を添加して混錬し、これらの添加物を溶融樹脂に均一に混ぜ合わせる。このようにして得られた樹脂の塊を粉砕して所定の粒子径に調節することによってもコア10cを得ることができる。ただし、コア微粒子12を第一バインダー11に均一に分散させ、又は、所望の粒子径及び形状のコア10cを効率的に製造する観点から、分散液の調製及び噴霧乾燥又は架橋剤の添加によってコア10cを作製することが望ましい。
次に、コア10cと、シェル10sの原料とが分散している分散液を調製する。この分散液には、必要に応じて、蛍光染料、蛍光増白剤、染料、及び顔料等の添加剤が加えられてもよい。調製した分散液を用いて噴霧乾燥を行うことにより、コアシェル構造を有する光拡散粒子10を製造できる。分散液における固体成分の含有量及び噴霧乾燥における噴霧条件を調整することにより、所望の粒径及び所望の特性を有する光拡散粒子10を製造できる。
所定の架橋剤の添加によりコア10cを形成する場合、第一バインダー11の原料と、第一バインダー11の屈折率よりも低い屈折率、0.85以上の円形度、及び0.1μm〜4μmの粒子径を有するコア微粒子12とが分散している第一分散液を調製する。次に、第一分散液に第一バインダー11の原料を架橋させるための架橋剤を添加して第一バインダー11の原料を架橋させてコア10cを形成する。そのうえで、コア10cと、シェル10sの原料とが分散している第二分散液を調製し、第二分散液を噴霧乾燥する。これにより、コアシェル構造を有する光拡散粒子10を製造できる。第二分散液には、典型的には第二バインダー15の原料及びシェル微粒子13が添加される。第二分散液には、必要に応じて、蛍光染料、蛍光増白剤、染料、及び顔料等の添加剤が加えられてもよい。
上記のようにして作製した光拡散粒子10を、母材20の原料を含有している流動体に均一に分散させる。このようにして、光拡散粒子10及び母材20の原料を含有するインクを調製する。このインクをPETフィルム等の基板上に塗布してインクを固化させることにより光拡散透過シート100を製造できる。
実施例を用いて本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。まず、各実施例及び比較例の評価方法について説明する。
<傷付与特性の評価>
図5に示す装置を用いて、各実施例及び各比較例の光拡散透過シートのサンプルが接触により他の部材をどの程度傷付けてしまうかを評価した。長さ100mm、幅30mm、及び厚み0.8mmの市販の透明ポリカーボネートフィルムPFを両面テープにより支持台40上に貼り付けた。次に、長さ20mm、幅15mmの光拡散透過シートのサンプルSaを平面摩擦子31に両面テープを用いて貼り付けた。さらに、図5に示す通り、サンプルSaがフィルムPFに接触するようにサンプルSaを配置した。この際に、平面摩擦子31の上部にはおもり32を取り付けて、フィルムPFに150gの荷重がかかるようにした。この状態で、平面摩擦子31を平均速度8.7m/分でフィルムPF上を80mmのストロークで10回往復運動させて、サンプルSaによってフィルムPFを擦った。サンプルSaで擦った後のフィルムPFの傷付き具合を目視により下記の3段階で評価した。
A:フィルムPFの傷付きが浅く、かつ、傷が少ない。
B:フィルムPFの傷付きが浅いが傷が多い
C:フィルムPFの傷付きが深い
<輝度特性及び色度の測定>
輝度計測装置(ハイランド社製、製品名:RISA-COLOR ONE)を用いて各実施例に係るサンプル及び比較例に係る光拡散透過シートのサンプルの輝度特性及び色度を測定した。光源としてApple社製のiPhone 5のバックライトを用いた。なお、「iPhone」はApple社の登録商標である。また、輝度及び色度の測定位置はサンプルの光源と反対側に位置し、輝度及び色度の測定位置とサンプルとの距離は100cmであった。各サンプルの評価結果を表1に示す。なお、表1において輝度の相対値が100%であるときの輝度の値は104cd/cm2である。
<ヘイズ率の測定>
分光光度計(島津製作所社製、製品名:UV-3600)及び積分球を用いて、各実施例及び各比較例に係る光拡散透過シートのサンプルの波長555nmの入射光に対するヘイズ率を測定した。結果を表1に示す。
<平均粒子径>
レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(マイクロトラックMT3000、日機装社製)を用いて、各実施例及び各比較例に係る光拡散粒子の粒度分布を測定した。粒度分布の測定の結果から得られた質量基準(体積基準)のD50を各実施例及び各比較例に係る光拡散粒子の平均粒子径と定めた。
(実施例1)
架橋アクリル樹脂製の微粒子(綜研化学社製、KMR‐3TA、屈折率:1.49、平均粒子径:3μm、円形度の代表値:0.87)の水分散体を、コロイダルシリカA(日産化学工業社製、スノーテックスXS、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:4〜6nm)、コロイダルシリカB(日本化学工業社製、シリカドール30S、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:7〜10nm)、及びポリウレタンエマルジョン(三井化学社製タケラックW‐6020:屈折率1.50〜1.55及びタケラックWS‐6021:屈折率1.50〜1.55)と混合した。これにより、コア用の分散液が作製された。コア用の分散液において、架橋アクリル樹脂製の微粒子の固形分が6質量%になるように、かつ、ポリウレタンの固形分が30質量%になるように調製した。なお、光学顕微鏡を用いて得られた10個の架橋アクリル樹脂製の微粒子の画像をNIHが提供する画像処理ソフトウェア(Image J ver.1.48)によって処理して粒子の投影面積及び粒子の投影の周囲長を決定した。そのうえで、式(1)に基づいて各架橋アクリル樹脂製の微粒子の円形度を決定した。10個の粒子の円形度の算術平均値を架橋アクリル樹脂製の微粒子の円形度の代表値と定めた。
上記のコア用の分散液に、架橋剤(日清紡ケミカル社製、カルボジライトE-05)を添加した後、コア用の分散液を80℃の環境で2時間加熱した。これにより、ポリウレタンを架橋させてコアが形成された分散液を得た。架橋剤は、ポリウレタンの固形分100質量部に対して33質量部添加した。次に、コアが形成された分散液と、コロイダルシリカB(日本化学工業社製、シリカドール30S、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:7〜10nm)と、ポリウレタンエマルジョン(三井化学社製タケラックW‐6020:屈折率1.50〜1.55及びタケラックWS‐6021:屈折率1.50〜1.55)とを混合し、さらに10ppm(parts per million)の青色顔料を添加して、光拡散粒子用の分散液を調製した。光拡散粒子用の分散液において、コアの固形分が10質量%であり、コア以外のポリウレタンの固形分が20質量%となるように、光拡散粒子用の分散液を調製した。光拡散粒子用の分散液をマイクロミストスプレードライヤー(藤崎電機社製、製品名:MDL−050)を用いて噴霧乾燥させ、コアシェル構造を有する実施例1に係る光拡散粒子を得た。実施例1に係る光拡散粒子の平均粒子径(D50)は、6.0μmであった。
実施例1に係る光拡散粒子をアクリル樹脂に分散させてインクを作製した。このインクをドクターブレード法によって20μmの厚みを有するPETフィルムに塗布して固化させ、実施例1に係る光拡散透過シートのサンプルを作製した。サンプルにおける塗膜の厚みは10〜17μmであり、サンプルの塗膜における光拡散粒子の含有率は65質量%であった。
(実施例2)
実施例1で使用した架橋アクリル樹脂製の微粒子に代えて、この粒子の円形度の代表値とは異なる円形度の代表値を有する架橋アクリル樹脂製の微粒子(綜研化学社製、KMR‐3TA、屈折率:1.49、平均粒子径:3μm、円形度の代表値:0.93)を用い、かつ、ポリウレタンの固形分が50質量%となるようにした以外は、実施例1と同様にしてコア用の分散液を調製した。その後、実施例1と同様にしてコアが形成された分散液を得た。コアの固形分が30質量%となるように光拡散粒子用の分散液を調製した以外は実施例1と同様にして、コアシェル構造を有する実施例2に係る光拡散粒子を得た。実施例2に係る光拡散粒子の平均粒子径(D50)は4.7μmであった。架橋アクリル樹脂製の微粒子の円形度は実施例1と同様にして決定した。
実施例1に係る光拡散粒子に代えて、実施例2に係る光拡散粒子を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例2に係る光拡散透過シートのサンプルを作製した。このサンプルにおける塗膜の厚みは10〜17μmであり、サンプルの塗膜における光拡散粒子の含有率は65質量%であった。
(比較例1)
コロイダルシリカA(日産化学工業社製、スノーテックスXS、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:4〜6nm)と、コロイダルシリカB(日本化学工業社製、シリカドール30S、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:7〜10nm)と、ポリウレタンエマルジョン(三井化学社製タケラックW‐6020:屈折率1.50〜1.55及びタケラックWS‐6021:屈折率1.50〜1.55)とを混合して、コア用の分散液を調製した。コア用の分散液において、ポリウレタンの固形分が30質量%になるように調整された。
コア用の分散液に架橋剤(日清紡ケミカル社製、カルボジライトE-05)を添加した後、コア用の分散液を80℃の環境で2時間加熱した。これにより、ポリウレタンを架橋させてコアが形成された分散液を得た。架橋剤は、ポリウレタンの固形分100質量部に対して33質量部添加した。次に、コアが形成された分散液と、コロイダルシリカB(日本化学工業社製、シリカドール30S、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:7〜10nm)と、ポリウレタンエマルジョン(三井化学社製タケラックW‐6020:屈折率1.50〜1.55及びタケラックWS‐6021:屈折率1.50〜1.55)とを混合し、さらに10ppmの青色顔料を添加して、光拡散粒子用の分散液を調製した。光拡散粒子用の分散液において、コアの固形分が10質量%であり、コア以外のポリウレタンの固形分が20質量%となるように、光拡散粒子用の分散液を調製した。光拡散粒子用の分散液をマイクロミストスプレードライヤー(藤崎電機社製、製品名:MDL−050)を用いて噴霧乾燥させ、コアシェル構造を有する比較例1に係る光拡散粒子を得た。比較例1に係る光拡散粒子の平均粒子径(D50)は、5.0μmであった。
実施例1に係る光拡散粒子に代えて、比較例1に係る光拡散粒子を使用した以外は、実施例1と同様にして比較例1に係る光拡散透過シートのサンプルを作製した。このサンプルにおける塗膜の厚みは10〜17μmであり、サンプルの塗膜における光拡散粒子の含有率は65質量%であった。
(比較例2)
フッ化マグネシウム粒子(関東化学社製、屈折率:1.38、平均粒子径:0.2〜0.3μm、円形度の代表値:0.71)の水分散体を、コロイダルシリカA(日産化学工業社製、スノーテックスXS、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:4〜6nm)、コロイダルシリカB(日本化学工業社製、シリカドール30S、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:7〜10nm)、及びポリウレタンエマルジョン(三井化学社製タケラックW‐6020:屈折率1.50〜1.55及びタケラックWS‐6021:屈折率1.50〜1.55)と混合した。これにより、コア用の分散液が作製された。コア用の分散液において、架橋アクリル樹脂製の微粒子の固形分が8質量%になるように、かつ、ポリウレタンの固形分が50質量%になるように調製した。なお、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて得られた10個のフッ化マグネシウム粒子の画像をNIHが提供する画像処理ソフトウェア(Image J ver.1.48)によって処理して粒子の投影面積及び粒子の投影の周囲長を決定した。そのうえで、式(1)に基づいて各フッ化マグネシウム粒子の円形度を決定した。10個の粒子の円形度の算術平均値をフッ化マグネシウム粒子の円形度の代表値と定めた。
コア用の分散液に架橋剤(日清紡ケミカル社製、カルボジライトE-05)を添加した後、コア用の分散液を80℃の環境で2時間加熱した。これにより、ポリウレタンを架橋させてコアが形成された分散液を得た。架橋剤は、ポリウレタンの固形分100質量部に対して20質量部添加した。次に、コアが形成された分散液と、コロイダルシリカB(日本化学工業社製、シリカドール30S、シリカの屈折率:約1.45、シリカ微粒子の平均粒子径:7〜10nm)と、ポリウレタンエマルジョン(三井化学社製タケラックW‐6020:屈折率1.50〜1.55及びタケラックWS‐6021:屈折率1.50〜1.55)とを混合し、さらに10ppmの青色顔料を添加して、光拡散粒子用の分散液を調製した。光拡散粒子用の分散液において、コアの固形分が30質量%であり、コア以外のポリウレタンの固形分が20質量%となるように、光拡散粒子用の分散液を調製した。光拡散粒子用の分散液をマイクロミストスプレードライヤー(藤崎電機社製、製品名:MDL−050)を用いて噴霧乾燥させ、コアシェル構造を有する比較例2に係る光拡散粒子を得た。比較例2に係る光拡散粒子の平均粒子径(D50)は、5.2μmであった。
実施例1に係る光拡散粒子に代えて、比較例2に係る光拡散粒子を使用した以外は、実施例1と同様にして比較例2に係る光拡散透過シートのサンプルを作製した。このサンプルにおける塗膜の厚みは10〜17μmであり、サンプルの塗膜における光拡散粒子の含有率は65質量%であった。
実施例1及び実施例2に係るサンプルは、屈折率が1.38であるフッ化マグネシウム粒子をコアに有する比較例2に係る光拡散粒子が分散しているサンプルと同等の高い輝度特性を有していた。
実施例1及び実施例2に係るサンプルは、比較例1及び2と比べて、接触する他の部材を傷付けにくい特性を有していた。実施例1及び実施例2に係る光拡散粒子が円形度の高い架橋アクリル樹脂製の微粒子を含むコアを有することにより、実施例1及び実施例2に係るサンプルがこのような特性を有していたと考えられる。比較例1に係る光拡散粒子において、コアに0.1μm〜4μmの粒子径を有する粒子が含まれないことによりいびつな形状のコアが形成されやすく、光拡散粒子の形状もいびつになりやすかったと考えられる。このため、比較例1に係るサンプルは、実施例1及び実施例2に係るサンプルに比べて、接触する他の部材を傷付けやすかったと考えられる。比較例2に係る光拡散粒子において、コアに含まれるフッ化マグネシウム粒子は円形度が低く角ばった形状を有していた。このため、比較例2に係るサンプルは、実施例1及び実施例2に係るサンプルに比べて、接触する他の部材を傷付けやすかったと考えられる。
Figure 0006793211

Claims (7)

  1. 第一バインダーと、前記第一バインダーの屈折率よりも低い屈折率、0.85以上の円形度、及び0.1μm〜4μmの粒子径を有するコア微粒子とを含み、前記第一バインダーが前記コア微粒子の外面に接触しているコアと、
    前記コアの外面に接触して前記コアを覆うシェルと、を備え、
    前記コア微粒子は、高分子でできており、
    前記シェルは、4nm〜20nmの粒子径を有するシェル微粒子と、前記シェル微粒子の外面に接触して前記シェル微粒子を覆う第二バインダーとによって形成されている、
    光拡散粒子。
  2. 前記高分子は、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、又はフッ素樹脂である、請求項1に記載の光拡散粒子。
  3. 前記第一バインダーは、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びナイロンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子でできている、請求項1又は2に記載の光拡散粒子。
  4. 前記第二バインダーは、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びナイロンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子でできている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散粒子。
  5. 4μm〜10μmの平均粒子径を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の光拡散粒子。
  6. 母材と、
    前記母材に分散している請求項1〜のいずれか1項に記載の光拡散粒子と、を備えた、
    光拡散透過シート。
  7. コアシェル構造を有する光拡散粒子を製造する方法であって、
    第一バインダーの原料と、前記第一バインダーの屈折率よりも低い屈折率、0.85以上の円形度、及び0.1μm〜4μmの粒子径を有するコア微粒子とが分散している第一分散液を調製し、
    前記第一分散液に前記第一バインダーの原料を架橋させるための架橋剤を添加して前記第一バインダーの原料を架橋させてコアを形成し、
    前記コアと、4nm〜20nmの粒子径を有するシェル微粒子と、前記シェル微粒子の外面に接触して前記シェル微粒子を覆うための第二バインダーの原料とが分散している第二分散液を調製し、
    前記第二分散液を噴霧乾燥する、
    方法。
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