JP6793004B2 - 残油分解活性流動接触分解用触媒及びその製造方法 - Google Patents

残油分解活性流動接触分解用触媒及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6793004B2
JP6793004B2 JP2016210292A JP2016210292A JP6793004B2 JP 6793004 B2 JP6793004 B2 JP 6793004B2 JP 2016210292 A JP2016210292 A JP 2016210292A JP 2016210292 A JP2016210292 A JP 2016210292A JP 6793004 B2 JP6793004 B2 JP 6793004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
cracking
zeolite
residual oil
alumina
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016210292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017087204A (ja
Inventor
雄二 白浜
雄二 白浜
和孝 江上
和孝 江上
真由美 江藤
真由美 江藤
知宏 三津井
知宏 三津井
隆喜 水野
隆喜 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd filed Critical Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Publication of JP2017087204A publication Critical patent/JP2017087204A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6793004B2 publication Critical patent/JP6793004B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

本発明は、残油(ボトム)分解活性流動接触分解に用いる触媒の技術分野に関する。
炭化水素油の接触分解に用いられる接触分解用触媒は、固体酸であるゼオライトを含んでいる。さらに接触分解用触媒は、流動接触分解(Fluid Catalytic Cracking, FCC)プロセスなどにおいて流動状態で用いる際の耐摩耗性を持たせるためなど、種々の目的でマトリックス成分が添加される。一般的なマトリックス成分としては、炭化水素油の分解活性を持つシリカアルミナや、ゼオライトと他のマトリックス成分を結合させるバインダーなどが挙げられる。
接触分解用触媒に対しては、既述の耐摩耗性の高さに加え、常圧蒸留残油などの重質炭化水素油に対する分解能力(「ボトム分解能」ともいう)の高さや、触媒表面に析出するコークの析出量が少ないことなど、種々の観点で高い性能を発揮できるものが求められている。一方で、ボトム分解能を向上させるためにゼオライトの含有割合を増加させると、耐摩耗性が低下したり、コークの析出量が増加したりするなど、全ての性能指標を同時に向上させることが難しい場合もある。
例えば特許文献1には、流動接触分解触媒(FCC触媒)のボトム分解能の向上を目的としてFCC触媒に添加される流動接触分解触媒用添加剤が記載されている。この添加剤は、バインダーとアルミナ−シリカとを含む添加剤であって、比表面積を100〜400m/gの範囲、全固体酸量を0.10〜0.50mmol/gの範囲に調節することにより高い活性を発揮させて、ボトム分解能の向上を図っている。しかしながら特許文献1には、ゼオライトを含む接触分解用触媒自体のボトム分解能を向上させる技術の記載はない。
また特許文献2には、アルミナを含有するマトリックスの表面をゼオライトで被覆し、直径が40〜20,000Åの範囲の孔の間隙率が0.27cc/gよりも大きく、且つゼオライトを40重量%以上含有することにより、耐摩耗性やボトム分解能を高めたFCC触媒が記載されている。しかしながら特許文献2に記載の技術は、マトリックス表面でゼオライトを成長させる特別な製造法にて製造したFCC触媒でなければ得ることはできない。また、特許文献2の実施例中に記載されている実際のFCC触媒(表2の実施例4〜6)は、細孔径分布において細孔直径が50〜1000nmの範囲のマクロ孔の比率が高いため、機械的に脆いという問題もある。
さらに特許文献3には、ゼオライトと、高い表面積を持つ一方で分解活性が低いケイ質金属酸化物(沈降シリカ)と、結合剤(バインダー)である沈降アルミナとを含み、60m/gを超える基材表面積を有し、接触分解活性を持つ触媒が記載されている。特許文献3に記載の技術においては、アルミナゾル基材(マトリックス)と比較して、分解活性が低いマトリックス成分を採用する一方で、表面積の大きな基材(沈降シリカ)を用いることにより、ボトム分解能が高く(残油収率が低く)、コーク析出量が少ない触媒を得ている。一方で、特許文献3に記載の技術は、水酸化アンモニウムなどの塩基を添加してpHが7に調節されたスラリー中で沈降アルミナ(表面電荷が正である)に対して、ゼオライト及びケイ質無機酸化物(表面電荷が負である)を凝集させて触媒を製造するものであり、ゼオライト表面の細孔径分布を制御する技術の記載はない。
この他、特許文献4には、重質炭化水素の接触分解におけるボトム分解能が高く、コーク生成量が少ない触媒組成物を製造するため、骨格外アルミナ(Non Framework Alumina:NFA)を2.0wt%以上含有するY型ゼオライトをpHが7.0〜9.5の範囲となるように酸水溶液中に分散させて、当該Y型ゼオライト表面をアルミナで被覆する技術が記載されている。アルミナにより被覆されたY型ゼオライトは、マトリックスの前駆物質と混合され、噴霧乾燥、イオン交換、焼成などが行われて炭化水素接触分解用触媒組成物となる。一方で既述の特許文献3と同様に、当該特許文献4においても、ゼオライト表面の細孔径分布を制御する技術は記載されていない。
特開2011−147933号公報:請求項1、段落0007、0008 特表2007−520337号公報:請求項1、段落0088、0092 特表2010−511512号公報:請求項1、段落0010、0034〜0036 特開2001−212462号公報:請求項1、段落0015〜0017、0033
本発明の目的は、重質炭化水素油の分解能力が高く、コークの析出量が少ないと共に、耐摩耗性を備えた残油(ボトム)分解活性流動接触分解用触媒及びその製造方法を提供することにある。
第1の発明は、ゼオライトとケイ素系酸化物とアルミナバインダーとを含む残油分解活性流動接触分解用触媒であって、
(a)前記残油分解活性流動接触分解用触媒の細孔径分布について、細孔径が50nmより大きく、1000nm以下の範囲のマクロ孔の細孔容積(Vmacro)に対する、細孔径が4nm以上、50nm以下の範囲のメソ孔の細孔容積(Vmeso)の割合(Vmeso/Vmacro)が0.50〜1.25の範囲内にあることと、
(b)前記残油分解活性流動接触分解用触媒の細孔容積が0.25〜0.35ml/gの範囲内にあることと、
(c)750℃の水蒸気雰囲気にて13時間処理した後の前記残油分解活性流動接触分解用触媒について、アンモニア吸着熱測定法により求めた全固体酸量が0.10〜0.20mmol/gであり、且つ、前記全固体酸量に対する、前記アンモニア吸着熱測定法に基づく吸着熱が70〜90kJ/molの範囲内の固体酸量の割合が0.25〜0.50の範囲内にあることと、
を特徴とする残油分解活性流動接触分解用触媒である。
前記第1の発明は、以下の特徴を備えていてもよい。
(i)前記残油分解活性流動接触分解用触媒は、15〜40質量%の範囲内のゼオライトを含むこと。
(ii)前記ゼオライトは、フォージャサイトゼオライトであること。
(iii)前記ゼオライトは、多価のカチオンを含むこと。
(iv)前記残油分解活性流動接触分解用触媒は、ケイ素酸化物(SiO)換算で2〜15質量%の範囲内のケイ素系酸化物を含むこと。
(v)前記残油分解活性流動接触分解用触媒は、アルミナ(Al)換算で10〜41質量%の範囲内のアルミニウム系酸化物質を含むこと。
(vi)前記残油分解活性流動接触分解用触媒は、前記ゼオライトを除く成分であるマトリックス成分の比表面積が60m/g以上の範囲にあること。
第2の発明は、前記第1の発明に係る残油分解活性流動接触分解用触媒の製造方法であって、
(1)骨格外アルミナを1.5質量%以上含むナトリウムを含有したゼオライトと、ケイ素系酸化物と、アルミニウム及びナトリウムと反応して分解するアルミナバインダー原料である塩基性塩化アルミニウムと、を含む原料スラリーを形成する工程と、
(2)工程(1)で得られた原料スラリーを200〜450℃の温度範囲にて噴霧乾燥し、前記骨格外アルミナ中のアルミニウム及び前記ゼオライトから遊離したナトリウムとの反応により、前記アルミナバインダー原料の分解反応を進行させた噴霧乾燥粒子を得る工程と、
(3)工程(2)で得られた噴霧乾燥粒子を300〜600℃の温度範囲にて焼成し、前記分解反応により分解した分解物を含む前記アルミナバインダー原料をアルミナバインダーに変化させた焼成粒子を形成する工程と、
(4)工程(3)で得られた焼成粒子を洗浄した後、液体分を分離した洗浄粒子ケーキを得る工程と、
(5)工程(4)で得られた洗浄粒子ケーキを液中に再分散させて洗浄粒子スラリーを得た後、前記ゼオライト中のナトリウムとイオン交換される多価のカチオン原料を前記洗浄粒子スラリーに添加してイオン交換を行い、イオン交換後のスラリーを乾燥させて前記残油分解活性流動接触分解用触媒の粒子を得る工程と、
を有することを特徴とする残油分解活性流動接触分解用触媒の製造方法である
本発明の残油分解活性流動接触分解用触媒によれば、重質炭化水素油の分解能力が高く、コークの析出量が少ないと共に、良好な耐摩耗性を持つ。
また、本発明の残油分解活性流動接触分解用触媒の製造方法は、ゼオライトの骨格外アルミナ中に含まれるアルミニウム及びナトリウムを用いて、スラリーの噴霧乾燥段階でアルミナバインダー原料の分解反応を進行させることにより、メソ孔(細孔径が4〜50nmの範囲)の形成を促進し耐摩耗性の良好な接触分解用触媒を製造することができる。また、マトリックス成分の前駆体として、アルミナバインダー原料とケイ素系酸化物を用いることにより、マトリックス成分の固体酸の強度分布の調節が可能となり、コーク析出量を抑制しつつ、ボトム分解能が高い接触分解用触媒の製造が可能となる。
実施例及び比較例に係る流動接触分解触媒の第1の細孔径分布図である。 実施例及び比較例に係る流動接触分解触媒の第2の細孔径分布図である。
本発明は、残油(ボトム)分解活性流動接触分解用触媒(以下「本発明触媒」という)であり、以下に本発明触媒及びその製造方法の実施の形態について詳述する。
[接触分解触媒の組成]
本発明触媒は、ゼオライトとケイ素系酸化物とアルミナバインダーとを含む。
<ゼオライト>
本発明触媒にはゼオライト(結晶性アルミナシリケート)が含まれる。ゼオライトは、接触分解プロセス、特に流動接触分解プロセスにて炭化水素油に対する接触分解活性を持つゼオライトであれば、特段の限定はない。例えば、フォージャサイトゼオライト、ZSMゼオライト、βゼオライト、モルデナイトゼオライト、天然ゼオライトから選択された1種、または2種以上のゼオライトを含むことができる。好適には本発明触媒は、合成フォージャサイトゼオライトであるUSY型(Ultra-Stable Y-type)を含むことが望ましい。ゼオライトに含まれるカチオンは部分的に多価のカチオンであるランタンイオン(La3+)、カルシウムイオン(Ca2+)などとイオン交換されたものであってもよい。例えばNaUSY型ゼオライト中にカチオンとして含まれるナトリウムイオンを希土類元素であるランタンイオンとイオン交換し、ソーダレベルを低減したREUSY型(Rare Earth Ultra-Stable Y-type)ゼオライトを挙げることができる。
<ゼオライトの骨格外アルミナ>
ここで、本発明触媒の原料となるゼオライトとしては、骨格外アルミナ(Non Framework Alumina:NFA)を有するものを用いることが好ましい。NFAは、ゼオライト中に含まれる全アルミナのうちゼオライト骨格を構成するアルミナ(Framework Alumina:FA)以外のアルミナを言い、骨格外アルミナの量は下記式により示される。
骨格外アルミナ(NFA)量=〔(ゼオライト中に含まれる全アルミナ量−FA量)÷ゼオライト量〕×100(質量%)
ゼオライト中に含まれる全アルミナ(NFAとFAの合計)は化学分析により求め、また、ゼオライト中のゼオライト骨格を構成するアルミナ(FA)は、該ゼオライトの単位格子定数の値からBreckの式[ZEOLITES、p350、Vol9、July(1989)]により求め、骨格外アルミナ(NFA)は、全アルミナからゼオライト骨格を構成するアルミナ(FA)を差引いた値として得られる。
骨格外アルミナを含むゼオライトは、以下の手法により得ることができる。例えば、NaUSY型ゼオライトを原料とする場合には、NaUSY型ゼオライトに含まれるナトリウムイオンをアンモニウムイオンとイオン交換した後、水蒸気雰囲気中で例えば600〜900℃の範囲内の温度で焼成することにより得られる。NHY型ゼオライトを水蒸気雰囲気中で焼成することにより、結晶構造を破壊することなくゼオライトの骨格を構成するアルミナの一部を骨格から脱離させ、骨格外アルミナを形成することができる。
ここで例えばNaUSY型ゼオライトに含まれるナトリウムイオンは、後述のメソ孔を形成する際の反応に利用される。このため、骨格外アルミナを形成する際のアンモニウムイオンとのイオン交換は、NaUSY型ゼオライト中の一部のナトリウムイオンに対して行われることが好ましい。または、イオン交換可能な全てのナトリウムイオンをアンモニウムイオンとイオン交換して、骨格外アルミナを形成した後、USY型ゼオライトに残存するアンモニウムイオンを、再度、ナトリウムイオンと交換してもよい。
本発明触媒の原料としては、骨格外アルミナを1.5質量%以上、好ましくは2.0質量%以上含むゼオライトを用いることが好ましい。骨格外アルミナの含有量が1.5質量%よりも少ないと、後述するメソ孔が十分に形成されないおそれがある。一方、メソ孔の形成の観点では、骨格外アルミナの含有量に特段の上限はないが、ゼオライトの結晶構造を破壊せずに含有可能な骨格外アルミナは、15質量%程度である。
<ケイ素系酸化物>
本発明触媒には非結晶性のケイ素系酸化物が含まれる。ケイ素系酸化物の原料としては沈降シリカ、シリカゲル、コロイド状シリカ、ベータ石英、MCM−41のような分子鋳型法にて製造された多孔質シリカから選択された1種、または2種以上のケイ素系酸化物原料を用いることができる。好適には、本発明触媒は、沈降シリカまたはシリカゲルをケイ素系酸化物の原料とする。
本発明触媒においてケイ素系酸化物は、マトリックス成分中のシリカとして検出される。ケイ素系酸化物は、本発明触媒の耐摩耗性を向上させる目的及び本発明触媒の固体酸量や酸強度を調節する目的で添加される。本発明触媒中のゼオライトとマトリックス成分の含有比率を固定したとき、シリカの添加割合を増加させていくと、単位重量あたりの酸点の量が減少し酸強度が低下する。反対に、シリカの添加割合を減少させていくと、単位重量当たりの酸点の量が増大し酸強度が上昇する。
<アルミナバインダー>
本発明触媒にはアルミナバインダーが含まれる。アルミナバインダーの原料としては、例えば塩基性塩化アルミニウム([Al(OH)Cl6-n(但し、0<n<6、m≦10))を用いる。塩基性塩化アルミニウムは、ゼオライトなどに含まれるアルミニウム及びナトリウムやカリウムなどのカチオンの存在下で200〜450℃程度の比較的低温で分解する。この結果、塩基性塩化アルミニウムの一部が分解して、水酸化アルミニウムなどの分解物が存在するサイトがゼオライトの近傍に形成されるものと考えられる。さらに分解した塩基性塩化アルミニウムを300〜600℃の範囲の温度で焼成することにより、アルミナバインダー(アルミナ)が形成される。このとき、ゼオライト近傍の分解物が焼成されてアルミナバインダーになる際に、細孔径が4nm以上、50nm以下の範囲のメソ孔が比較的多く形成され、本発明触媒の比表面積を増大させることができると推定される。一方で、耐摩耗性を低下させる要因となる、細孔径が50nmより大きく、1000nm以下の範囲のマクロ孔の形成を抑えることも確認している。
本発明触媒においてアルミナバインダーは、マトリックス成分中のアルミナとして検出される。アルミナバインダーは、マトリックス成分の一部を構成すると共に、ゼオライトとマトリックス成分を結合する目的で添加される。
<添加物>
前述のゼオライト、ケイ素系酸化物、アルミナバインダーに加え、本発明触媒は、マトリックス成分の原料として、種々の添加物を添加することができる。添加物としては、活性マトリックス成分、粘土鉱物、メタルトラップ剤を例示することができる。活性マトリックス成分としては、活性アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミナ−マグネシア、シリカ−マグネシア−アルミナなどの固体酸を有する物質が挙げられる。粘土鉱物としては、カオリン、ハロイサイトなどが使用され、好適にはカオリンが選択される。メタルトラップ剤としては、アルミナ粒子、リン−アルミナ粒子、結晶性カルシウムアルミネート、セピオライト、チタン酸バリウム、スズ酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化マンガン、マグネシア、マグネシア−アルミナなどが例示される。また、酸化雰囲気で焼成することによりアルミナなどとなるベーマイトなどの前駆体物質をメタルトラップ剤原料として添加してもよい。
<組成比>
本発明触媒は、以上に説明した、ゼオライト、ケイ素系酸化物、アルミナバインダー及び添加物由来の物質を多種類含み、その組成を一概に特定することは困難である。以下、本発明触媒の典型的な組成例を挙げておく。
上述の各物質のうち、結晶性の物質であるゼオライトは、他のマトリックス成分から区別して検出することができる。本発明触媒中には、15〜40質量%(既述の骨格外アルミナを除いた値)のゼオライトが含まれる。ゼオライトの含有量が15質量%よりも少ないと、十分な接触分解活性を発揮することができない。一方、ゼオライトの含有量が40質量%よりも多いと、接触分解活性が高くなりすぎてコークの析出量が多くなり、また結晶質のゼオライトの含有割合が多くなることに伴った耐摩耗性が低下の要因ともなる。
また、本発明触媒には、既述のケイ素系酸化物が、シリカ(SiO)換算で2〜15質量%含まれる。ケイ素系酸化物の含有量が2質量%よりも少ないと、接触分解活性が高くなりすぎてコークの析出量が多くなる。一方、ケイ素系酸化物の含有量が15質量%よりも多いと、十分な接触分解活性が得られないおそれがある。
これらに加え、本発明触媒にはゼオライトの骨格外アルミナ由来のアルミナ(例えば0.3〜6.0質量%)、アルミナバインダー由来のアルミナ(8.0〜25質量%)、活性アルミナなどの活性マトリックス成分に含まれるアルミナ(2.0〜15質量%)が含まれる。従って本発明触媒中には、アルミナ(Al)換算で10〜41質量%のアルミニウム系酸化物が含まれる。アルミニウム系酸化物の含有量が10質量%よりも少ないと、ケイ素系酸化物の割合が多くなって十分な接触分解活性を発揮することができないか、ゼオライト含有割合が多くなって耐摩耗性が低下する要因となる。一方、アルミニウム系酸化物の含有量が41質量%よりも多いと、コーク析出量が多くなるおそれがある。
さらに本発明触媒には、粘土鉱物が28〜45質量%、メタルトラップ剤としてアルミナ粒子以外の成分である例えば酸化マンガン(Mn)を採用した場合は、酸化マンガンが2質量%を上限として含まれる。
[細孔径分布]
以下の説明における細孔直径は、水銀圧入法により測定したものであり、水銀の表面張力480dyne/cm、接触角150°を用いて計算した値である。また、各細孔径範囲の細孔容積(Vmeso、Vmacro)は、水銀圧入法により測定した各細孔直径範囲における細孔容積の積算値である。
本発明触媒は、細孔径が50nmより大きく、1000nm以下の範囲のマクロ孔の細孔容積(Vmacro)に対する、細孔径が4nm以上、50nm以下の範囲のメソ孔の細孔容積(Vmeso)の割合(Vmeso/Vmacro)が0.50〜1.25、好適には0.55〜1.10、さらに好適には0.60〜1.00の範囲内にある。この割合が0.50を下回ると、マクロ孔の割合が大きくなりすぎて十分な耐摩耗性を保持することが難しくなるおそれがある。一方で前記割合が1.25を上回ると十分な活性が得られないという問題がある。
ここで骨格外アルミナ及びカチオンとしてナトリウムイオンを含有するゼオライトと、アルミナバインダー原料である塩基性塩化アルミニウムとを用いて本発明触媒を製造することにより、既述のメソ孔形成メカニズムが発揮される。この結果、マクロ孔に対するメソ孔の細孔容積割合(Vmeso/Vmacro)を前記範囲に調節することが容易となる。
なお本発明触媒は、前記細孔容積割合(Vmeso/Vmacro)が0.50〜1.25の範囲にあれば、骨格外アルミナ及びナトリウムイオンを含有するゼオライトと塩基性塩化アルミニウムとを用いて製造したものに限定されないことは勿論である。
[細孔容積]
本発明触媒は、の細孔容積(水銀圧入法により測定した全細孔径範囲の細孔容積の合計)が0.25〜0.35ml/g、好適には0.26〜0.34ml/g、さらに好適には0.27〜0.33ml/gの範囲内にある。細孔容積が0.25ml/gを下回ると、十分な接触分解活性が得られないおそれがある。また、既述のようにマクロ孔の細孔容積割合を所定の範囲内に抑えた本発明においては、細孔容積が0.35ml/gを超えるものを製造することは困難である。
[固体酸量及びその強度分布]
以下の説明における固体酸量は、アンモニア吸着熱測定法により測定したものである。アンモニア吸着熱測定法は、測定対象の試料を真空雰囲気下で加熱保持し、所定時間経過後にアンモニアガスを吸着させ、その際に発生する吸着熱を測定し、当該吸着熱からアンモニア吸着量を測定することにより、固体酸量を算出する手法である。より、詳細には特許第3784852号の実施例1の手法に準じて吸着熱を測定する場合を例示することができる。
本発明触媒は、750℃の水蒸気雰囲気にて13時間処理した後の接触分解用触媒について、アンモニア吸着熱測定法により求めた全固体酸量(計測吸着熱範囲55kJ/mol以上)が0.10〜0.20mmol/g、好適には0.11〜0.19mmol/g、さらに好適には0.12〜0.18mmol/gの範囲内の値である。全固体酸量が0.10mmol/gを下回ると、十分な接触分解活性が得られないおそれがある。一方で全固体酸量が0.20mmol/gを超えると目的とする生成物が過分解し、ガス生成量が増加するという問題が生じる。
さらに、本発明触媒は、前記全固体酸量に対する、前記アンモニア吸着熱測定法に基づく吸着熱が70〜90kJ/molの範囲内の固体酸量の割合が0.25〜0.50、好適には0.28〜0.48、さらに好適には0.30〜0.46の範囲内にある。吸着熱が70〜90kJ/molの範囲の固体酸量の割合が0.25以下である場合に、例えば吸着熱が55〜70kJ/molの範囲の固体酸量が多すぎるときは、固体酸強度が弱く十分な接触分解活性が得られないおそれがある。また、同様の場合に、吸着熱が70kJ/mol以上の範囲の固体酸量が多すぎるときは、固体酸強度が強すぎてコークの析出量が多くなるおそれがある。一方、吸着熱が70〜90kJ/molの範囲の固体酸量の割合が0.50を超えるシャープな固体酸強度分布を持つ接触分解用触媒を得ることは困難である。
[マトリックス成分の比表面積]
以下の説明におけるマトリックス成分(本発明触媒のうち、ゼオライトを除く成分)の比表面積は、窒素吸着等温線を基にしたt−plotの解析により算出したものである。
本発明触媒のマトリックス成分は、比表面積が60m/g以上、好適には65m/g以上、さらに好適には70m/g以上である。比表面積が60m/gよりも小さいと、流動接触分解プロセスなどにおいて短い接触時間で接触分解反応を十分に進行させることができないおそれがある。
[接触分解用触媒の製造方法]
次に、本発明の接触分解用触媒の好適な製造方法について説明する。
<工程(1)>
工程(1)では、接触分解用触媒の原料のスラリーを形成する。
詳細には、既述の骨格外アルミナを1.5質量%以上、好ましくは2.0質量%以上含み、さらにカチオンとして例えばナトリウムを含有したゼオライト(例えばNaUSY型ゼオライト)と、沈降シリカなどからなる粉末状シリカ(ケイ素酸化物)と、アルミニウム及びナトリウムと反応して分解するアルミナバインダー原料である塩基性塩化アンモニウムとを、スラリー形成用の液体(例えば純水)に投入する。さらにスラリーには、既述の各種添加物(活性マトリックス成分、粘土鉱物、メタルトラップ剤やその原料)を添加してよい。
スラリーに投入される各種原料の投入量は、予め把握しておいたゼオライト中の骨格外アルミナやナトリウム量及び塩基性塩化アンモニウムと接触分解用触媒の細孔径分布との関係、ケイ素酸化物の含有割合と接触分解用触媒の全固体酸量や固体酸の強度分布との関係などに基づき決定される。スラリーは、ホモジナイザーなどを用いて分散処理される。スラリーに対しては、酸溶液やアルカリ溶液を添加してpH調整を行ってもよい。
<工程(2)>
工程(2)では、工程(1)で得られた原料スラリーの噴霧乾燥を行う。
詳細には、原料スラリーを噴霧乾燥機の原料貯槽に充填し、200〜450℃の範囲の例えば250℃に調整された気流(例えば空気)が流れる乾燥チャンバー内に原料スラリーを噴霧することにより、噴霧乾燥粒子が得られる。原料スラリーの噴霧乾燥によって前記気流の温度は低下するが、乾燥チャンバーの出口の温度は、ヒーターなどを用いて110〜350℃の範囲の例えば150℃に維持される。このとき、原料スラリー中のゼオライト含まれる骨格外アルミナ中のアルミニウム及び当該ゼオライトから遊離したナトリウムとの反応により、アルミナバインダー原料である塩基性塩化アルミニウムの分解反応が進行する。
<工程(3)>
工程(3)では、工程(2)で得られた噴霧乾燥粒子の焼成を行う。
詳細には、300〜600℃の範囲の例えば450℃に調整された空気雰囲気下で前記噴霧乾燥粒子の焼成を行う。この結果、前記分解反応により分解した塩基性塩化アルミニウムの分解物がアルミナバインダーに変化する。このとき、先行する工程(2)では、ゼオライトの表面で塩基性塩化アルミニウムの分解反応を進行させているので、ゼオライトの表面には分解反応で発生した分解物が付着している。このゼオライト表面の分解物を焼成してアルミナバインダーに変化させると、既述のメカニズムにより、接触分解用触媒となる焼成粒子の表面にメソ孔が多く形成される。また焼成粒子は、ゼオライトの表面に、接触分解活性を持つアルミナバインダーが積層された構造となる。
ゼオライトの表面に、アルミナバインダーが積層された構造を形成することにより、製品の接触分解用触媒の表面においては、アルミナバインダーの作用で炭化水素油の分子を粗分解してから、ゼオライトに供給することが可能となり、ボトム分解能の向上に寄与する。
噴霧乾燥粒子の焼成においては、メタルトラップ剤原料(例えばベーマイト)などの他の添加剤の前駆体物質が目的の物質に変化する反応も進行する。
<工程(4)>
工程(4)では、工程(3)で得られた焼成粒子の洗浄を行う。
詳細には、前記焼成粒子を例えば純水中に分散させて焼成粒子スラリー液を形成し、次いで焼成粒子スラリーから水分を濾別して洗浄粒子ケーキを得る。さらに、当該洗浄粒子ケーキに純水を供給して再度の洗浄を行う。
<工程(5)>
工程(5)では、工程(4)で得られた洗浄粒子中のゼオライトのイオン交換及び乾燥を行う。
詳細には、前記洗浄粒子ケーキを例えば純水中に再分散させて洗浄粒子スラリーを得た後、当該洗浄粒子スラリーに硫酸アンモニウムを供給する。この結果、スラリー中の粒子に含まれるゼオライトのカチオン(ナトリウムイオン)がアンモニウムイオンと置換される。
当該スラリー中の粒子を液体から濾別、純水洗浄して得られた洗浄粒子ケーキを純水中に再分散させ再分散スラリーを形成する。次いで、当該再分散スラリーに対し、多価のカチオン(例えばランタンイオン(La3+)やカルシウムイオン(Ca2+))の原料を含む溶液を添加し、ゼオライトに含まれるアンモニウムイオンをこれらの多価カチオンと置換する。
イオン交換が完了したスラリー粒子を液体から濾別、純水洗浄し、得られた粒子を120〜600℃の温度範囲に加熱された空気中で加熱することにより本発明触媒が得られる。
本発明の残油分解活性流動接触分解用触媒によれば、重質炭化水素油の分解能力が高く、コークの析出量が少ないと共に、良好な耐摩耗性を持つ。
また、本発明の残油分解活性流動接触分解用触媒の製造方法は、ゼオライトの骨格外アルミナ中に含まれるアルミニウム及びナトリウムを用いて、スラリーの噴霧乾燥段階でアルミナバインダー原料の分解反応を進行させることにより、メソ孔(細孔径が4〜50nmの範囲)の形成を促進し耐摩耗性の良好な本発明触媒を製造することができる。また、マトリックス成分の前駆体として、アルミナバインダー原料とケイ素系酸化物を用いることにより、マトリックス成分の固体酸の強度分布の調節が可能となり、コーク析出量を抑制しつつ、ボトム分解能が高い本発明触媒の製造が可能となる。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
(実施例1)
<スラリー形成:工程(1)>
23.5質量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液642gと純水1154.6gを混合した。次いで、この撹拌混合溶液に、ゼオライト粉末350.1g、粉末状シリカ33.7gを添加すると共に、添加物として粘土鉱物であるカオリン505.8g、活性マトリックスである活性アルミナ151.8g、メタルトラップ剤である酸化マンガン粉末(Mn)18.9gを順次添加し、原料スラリーを得た。ゼオライト粉末として、超安定化Y型ゼオライト(SiO/Al=13、骨格外アルミナ(NFA)=9.0wt%)を使用した。ホモジナイザーを用いて分散処理を行い、得られた原料スラリーは固形分濃度が35質量%、pHが4.4だった。
<噴霧乾燥および焼成:工程(2)、(3)>
原料スラリーを液滴として、入口温度が250℃、出口温度が150℃の噴霧乾燥機で噴霧乾燥を行い、平均粒子径が65μmの球状粒子を得た。この噴霧乾燥粒子を電気炉にて空気雰囲気下、450℃で1時間焼成し、焼成粒子とした。
<洗浄およびイオン交換:工程(4)、(5)>
60℃の純水3270gに、得られた焼成粒子654.3gを添加し、20分間撹拌した。このスラリーのpHは3.6だった。吸引濾過した後、濾過残渣を60℃の純水3270gで洗浄し、洗浄粒子ケーキ(1)を得た。
60℃の純水3270gと洗浄粒子ケーキ(1)を混合し、再懸濁した後、硫酸アンモニウム19.0gを添加し、20分間撹拌した。吸引濾過した後、濾過残渣を60℃の純水3270gで洗浄し、洗浄粒子ケーキ(2)を得た。
60℃の純水3270gと洗浄粒子ケーキ(2)を混合し、再懸濁した後、多価のカチオン源である21.0質量%の塩化ランタン水溶液74.7gを添加し、20分間撹拌した。吸引濾過した後、濾過残渣粒子を60℃の純水3270gで洗浄した。この操作を2回行った後、濾過残渣粒子を135℃で2時間乾燥して、実施例に係る残油分解活性流動接触分解用触媒である流動接触分解触媒(1)を得た。
<細孔径分布測定>
流動接触分解触媒(1)について、水銀圧入法による細孔径分布測定を行った(装置:Pore Master-60GT、Quanta chrome社製)。流動接触分解触媒(1)は測定前に空気雰囲気下、600℃で1時間焼成した。細孔容積は0.29ml/gであり、メソ孔(4−50nm)の細孔容積(A)とマクロ孔(>50nm)の細孔容積(B)の比率はA/B=0.59だった。流動接触分解触媒(1)の細孔径[nm]に対するログ微分細孔容積dV/d(logd)の分布を図1に示す。
<固体酸量測定>
得られた流動接触分解触媒(1)について、固体酸量の測定を行った。まず、0.5gの流動接触分解触媒(1)を600℃で1時間焼成し、100%スチーム雰囲気下、750℃で13時間焼成した。次いで、減圧下(1×10−4torr)400℃で4時間熱処理した後、アンモニアガスを吸着させ、そのときに発生する吸着熱を検出し、全固体酸量を算出した。測定には、東京理工社製「カロリーメーター」を使用した。吸着熱が55kJ/mol以上のアンモニア吸着量を全固体酸量(C)としたとき、全固体酸量(C)は0.14mmol/gであった。また、流動接触分解触媒(1)の全固体酸量に対する吸着熱が70−90kJ/molの範囲内の固体酸量(D)の比率はD/C=0.33だった。
<マトリックス成分の比表面積測定>
流動接触分解触媒(1)について、窒素の吸着等温線を得た(日本ベル製ベルソープmini−II型)。得られた吸着側の等温線からVa−tプロットによりマトリックス成分の比表面積を求めた。流動接触分解触媒(1)のマトリックス成分の比表面積は68m/gであった。
(実施例2)
<スラリー形成:工程(1)>
23.5重量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液642gと純水1179.8gを混合した。次いで、この撹拌混合溶液に、ゼオライト粉末416.2g、粉末状シリカ33.4g、カオリン436.1g、活性アルミナ149.3g、酸化マンガン粉末(Mn)18.9gを順次添加し、原料スラリーを得た。ゼオライト粉末として、超安定化Y型ゼオライト(SiO/Al=13、骨格外アルミナ(NFA)=9.0wt%)を使用した。ホモジナイザーを用いて分散処理を行い、得られた原料スラリーは、固形分濃度が35重量%、pHが4.5だった。
しかる後、(実施例1)と同様に噴霧乾燥および焼成(工程(2)、(3))、洗浄およびイオン交換(工程(4)、(5))を実施し、流動接触分解触媒(2)を得た。
<細孔径分布測定>
(実施例1)と同様の手法により細孔径分布測定を行った結果、流動接触分解触媒(2)の細孔容積は0.26ml/gであり、メソ孔(4−50nm)の細孔容積(A)とマクロ孔(>50nm)の細孔容積(B)の比率はA/B=0.86だった。流動接触分解触媒(2)の細孔径[nm]に対するログ微分細孔容積dV/d(logd)の分布を図2に示す。
<固体酸量測定>
(実施例1)と同様の手法により固体酸量測定を行った結果、流動接触分解触媒(2)の吸着熱が55kJ/mol以上のアンモニア吸着量である全固体酸量(C)は0.17mmol/gであった。また、流動接触分解触媒(2)の全固体酸に対する吸着熱が70−90kJ/molの範囲内の固体酸量(D)の比率はD/C=0.26だった。
<マトリックス成分の比表面積測定>
(実施例1)と同様の手法により流動接触分解触媒(2)のマトリックス成分の比表面積測定を行った結果、マトリックス成分の比表面積は71m/gであった。
(実施例3)
<スラリー形成:工程(1)>
23.5重量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液642gと純水1139.8gを混合した。次いで、この撹拌混合溶液に、ゼオライト粉末289g、粉末状シリカ33.7g、カオリン454.0g、活性アルミナ298.5g、酸化マンガン粉末(Mn)15.2gを順次添加し、原料スラリーを得た。ゼオライト粉末として、超安定化Y型ゼオライト(SiO/Al=8、骨格外アルミナ(NFA)=6.8wt%)を使用した。ホモジナイザーを用いて分散処理を行い、得られた原料スラリーは、固形分濃度が35重量%、pHが4.3だった。
しかる後、(実施例1)と同様に噴霧乾燥および焼成(工程(2)、(3))、洗浄およびイオン交換(工程(4)、(5))を実施し、流動接触分解触媒(3)を得た。
<細孔径分布測定>
(実施例1)と同様の手法により細孔径分布測定を行った結果、流動接触分解触媒(3)の細孔容積は0.30ml/gであり、メソ孔(4−50nm)の細孔容積(A)とマクロ孔(>50nm)の細孔容積(B)の比率はA/B=0.99だった。流動接触分解触媒(3)の細孔径[nm]に対するログ微分細孔容積dV/d(logd)の分布を図2に示す。
<固体酸量測定>
(実施例1)と同様の手法により固体酸量測定を行った結果、流動接触分解触媒(3)の吸着熱が55kJ/mol以上のアンモニア吸着量である全固体酸量(C)は0.12mmol/gであった。また、流動接触分解触媒(3)の全固体酸に対する吸着熱が70−90kJ/molの範囲内の固体酸量(D)の比率はD/C=0.37だった。
<マトリックス成分の比表面積測定>
(実施例1)と同様の手法により流動接触分解触媒(3)のマトリックス成分の比表面積測定を行った結果、マトリックス成分の比表面積は132m/gであった。
(実施例4)
<スラリー形成:工程(1)>
23.5重量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液642gと純水1154.9gを混合した。次いで、この撹拌混合溶液に、ゼオライト粉末289g、粉末状シリカ133.3g、カオリン338.9g、活性アルミナ298.5g、酸化マンガン粉末(Mn)15.2gを順次添加し、原料スラリーを得た。ゼオライト粉末として、超安定化Y型ゼオライト(SiO/Al=6.5、骨格外アルミナ(NFA)=5.4wt%)を使用した。ホモジナイザーを用いて分散処理を行い、得られた原料スラリーは、固形分濃度が35重量%、pHが4.4だった。
しかる後、(実施例1)と同様に噴霧乾燥および焼成(工程(2)、(3))、洗浄およびイオン交換(工程(4)、(5))を実施し、流動接触分解触媒(4)を得た。
<細孔径分布測定>
(実施例1)と同様の手法により細孔径分布測定を行った結果、流動接触分解触媒(4)の細孔容積は0.33ml/gであり、メソ孔(4−50nm)の細孔容積(A)とマクロ孔(>50nm)の細孔容積(B)の比率はA/B=0.79だった。流動接触分解触媒(4)の細孔径[nm]に対するログ微分細孔容積dV/d(logd)の分布を図2に示す。
<固体酸量測定>
(実施例1)と同様の手法により固体酸量測定を行った結果、流動接触分解触媒(4)の吸着熱が55kJ/mol以上のアンモニア吸着量である全固体酸量(C)は0.13mmol/gであった。また、流動接触分解触媒(4)の全固体酸に対する吸着熱が70−90kJ/molの範囲内の固体酸量(D)の比率はD/C=0.46だった。
<マトリックス成分の比表面積測定>
(実施例1)と同様の手法により流動接触分解触媒(4)のマトリックス成分の比表面積測定を行った結果、マトリックス成分の比表面積は168m/gであった。
(比較例1)
<スラリー形成>
23.5質量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液642gと純水1098gを混合した。次いで、この撹拌混合溶液に、ゼオライト粉末444g、粉末状シリカ34g、カオリン469g、活性アルミナ151g、酸化マンガン粉末(Mn)18.9gを順次添加し、原料スラリーを得た。ゼオライト粉末として、超安定化Y型ゼオライト(SiO/Al=13、骨格外アルミナ(NFA)=1.2wt%)を使用した。ホモジナイザーを用いて分散処理を行い、得られた原料スラリーは固形分濃度が35質量%、pHが4.0だった。
<噴霧乾燥および焼成>
原料スラリーを液滴として、入口温度が250℃、出口温度が150℃の噴霧乾燥機で噴霧乾燥を行い、平均粒子径が65μmの球状粒子を得た。この噴霧乾燥粒子を電気炉にて空気雰囲気下、450℃で1時間焼成し、焼成粒子とした。
<洗浄およびイオン交換>
60℃の純水1500gに、得られた焼成粒子300gを添加し、20分間撹拌した。このスラリーのpHは4.6だったが、必要に応じて、酸やアルカリを用いてpH調整してもよい。吸引濾過した後、濾過残渣を60℃の純水1500gで洗浄し、洗浄粒子ケーキ(3)を得た。
60℃の純水1500gと洗浄粒子ケーキ(3)を混合し、再懸濁した後、硫酸アンモニウム16.5gを添加し、20分間撹拌した。吸引濾過した後、濾過残渣を60℃の純水1500gで洗浄し、洗浄粒子ケーキ(4)を得た。
60℃の純水1500gと洗浄粒子ケーキ(4)を混合し、再懸濁した後、21.0質量%の塩化ランタン水溶液64.3gを添加し、20分間撹拌した。吸引濾過した後、濾過残渣粒子を60℃の純水1500gで洗浄した。この操作を2回行った後、濾過残渣粒子を135℃で2時間乾燥して、比較例に係る流動接触分解触媒(R1)を得た。
<細孔径分布測定>
流動接触分解触媒(R1)の水銀圧入法による細孔径分布測定は、流動接触分解触媒(1)と同様の条件で行った。細孔容積は0.28ml/gであり、メソ孔(4−50nm)の細孔容積(A)とマクロ孔(>50nm)の細孔容積(B)の比率はA/B=0.32だった。流動接触分解触媒(R1)の細孔径[nm]に対するログ微分細孔容積dV/d(logd)の分布を図1に示す。
<固体酸量測定>
得られた流動接触分解触媒(R1)の固体酸量の測定は、流動接触分解触媒(1)と同様の条件で行った。流動接触分解触媒(R1)の吸着熱が55kJ/mol以上のアンモニア吸着量を全固体酸量(C)は0.15mmol/gであった。また、流動接触分解触媒(R1)の全固体酸量に対する70−90kJ/molでの酸量(D)の比率はD/C=0.30だった。
<マトリックス成分の比表面積測定>
(実施例1)と同様の手法により流動接触分解触媒(R1)のマトリックス成分の比表面積測定を行った結果、マトリックス成分の比表面積は57m/gであった。
(比較例2)
<スラリー形成>
23.5重量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液642gと純水1168.3gを混合した。次いで、この撹拌混合溶液に、ゼオライト粉末289g、粉末状シリカ222.2g、カオリン236.6g、活性アルミナ298.5g、酸化マンガン粉末(Mn)15.2gを順次添加し、原料スラリーを得た。ゼオライト粉末として、超安定化Y型ゼオライト(SiO/Al=6.5、骨格外アルミナ(NFA)=5.4wt%)を使用した。ホモジナイザーを用いて分散処理を行い、得られた原料スラリーは固形分濃度が35重量%、pHが4.4だった。
しかる後、(実施例1)と同様に噴霧乾燥および焼成、洗浄およびイオン交換を実施し、接触分解触媒(R2)を得た。
<細孔径分布測定>
(実施例1)と同様の手法により細孔径分布測定を行った結果、流動接触分解触媒(R2)の細孔容積は0.39ml/gであり、メソ孔(4−50nm)の細孔容積(A)とマクロ孔(>50nm)の細孔容積(B)の比率はA/B=0.22だった。流動接触分解触媒(R2)の細孔径[nm]に対するログ微分細孔容積dV/d(logd)の分布を図2に示す。
<固体酸量測定>
(実施例1)と同様の手法により固体酸量測定を行った結果、流動接触分解触媒(R2)の吸着熱が55kJ/mol以上のアンモニア吸着量である全固体酸量(C)は0.13mmol/gであった。また、流動接触分解触媒(R2)の全固体酸に対する70−90kJ/molでの酸量(D)の比率はD/C=0.61だった。
<マトリックス成分の比表面積測定>
(実施例1)と同様の手法により流動接触分解触媒(R2)のマトリックス成分の比表面積測定を行った結果、マトリックス成分の比表面積は191m/gであった。
(比較例3)
<スラリー形成>
23.5重量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液642gと純水1134.7gを混合した。次いで、この撹拌混合溶液に、ゼオライト粉末289g、カオリン492.3g、活性アルミナ298.5g、酸化マンガン粉末(Mn)15.2gを順次添加し、原料スラリーを得た。ゼオライト粉末として、超安定化Y型ゼオライト(SiO/Al=8、骨格外アルミナ(NFA)=1.2wt%)を使用した。当該超安定化Y型ゼオライトは骨格外アルミナ(NFA)を形成する処理は行っていない。ホモジナイザーを用いて分散処理を行い、得られた原料スラリーは、固形分濃度が35重量%、pHが4.0だった。
しかる後、(実施例1)と同様に噴霧乾燥および焼成、洗浄およびイオン交換を実施し、流動接触分解触媒(R3)を得た。
<細孔径分布測定>
(実施例1)と同様の手法により細孔径分布測定を行った結果、流動接触分解触媒(R3)の細孔容積は0.23ml/gであり、メソ孔(4−50nm)の細孔容積(A)とマクロ孔(>50nm)の細孔容積(B)の比率はA/B=1.33だった。流動接触分解触媒(R3)の細孔径[nm]に対するログ微分細孔容積dV/d(logd)の分布を図2に示す。
<固体酸量測定>
(実施例1)と同様の手法により固体酸量測定を行った結果、流動接触分解触媒(R3)の吸着熱が55kJ/mol以上のアンモニア吸着量である全固体酸量(C)は0.09mmol/gであった。また、流動接触分解触媒(R3)の全固体酸に対する70−90kJ/molでの酸量(D)の比率はD/C=0.52だった。
<マトリックス成分の比表面積測定>
(実施例1)と同様の手法により流動接触分解触媒(R3)のマトリックス成分の比表面積測定を行った結果、マトリックス成分の比表面積は117m/gであった。
[触媒活性評価試験]
<性能評価試験>
前記した各実施例・比較例の触媒について、ACE−MAT(Advanced Cracking Evaluation-Micro Activity Test)を用い、同一原油、同一反応条件下で触媒の性能評価試験を行った。ただし、これらの性能評価試験を行う前に、各触媒の表面に、予めニッケルおよびバナジウムをそれぞれ外割で1000質量ppmおよび2000質量ppm沈着させ、次いでスチーミングして擬平衡化処理を行った具体的には、各触媒を予め600℃で2時間焼成した後、所定量のナフテン酸ニッケル、およびナフテン酸バナジウムのトルエン溶液を吸収させ、次いで110℃で乾燥後、600℃で1.5時間焼成し、次いで780℃で13時間スチーム処理を行った。
性能評価試験における運転条件は以下の通りである。

原料油:原油の脱硫常圧残渣油(DSAR)+脱硫減圧軽油(DSVGO)(50+50)
触媒/通油量の質量比:3.75、5.0
反応温度:520℃
1)転化率=100−(LCO+HCO+CLO)
2)触媒/油の重量比を3.75、5.0にて測定し、同一転化率(=76質量%)での各収率を内挿して求めた。
3)ガソリンの沸点範囲:30〜216℃
4)LCOの沸点範囲:216〜343℃(LCO:Light Cycle Oil)
5)HCOおよびCLOの沸点範囲:343℃+(HCO:Heavy Cycle Oil、CLO:Clarified Oil)
試験結果を(表2)に示す。
(表1)の結果によれば、比較例1〜3に比べて実施例1〜4の方がLPG、ガソリン、LCOの収率が高く、HCO+CLOの収率が低いのでボトム分解能の高い接触分解用触媒と評価できる。また、実施例1〜3の方がコーク収率も低い。

Claims (8)

  1. ゼオライトとケイ素系酸化物とアルミナバインダーとを含む残油分解活性流動接触分解用触媒であって、
    (a)前記残油分解活性流動接触分解用触媒の細孔径分布について、細孔径が50nmより大きく、1000nm以下の範囲のマクロ孔の細孔容積(Vmacro)に対する、細孔径が4nm以上、50nm以下の範囲のメソ孔の細孔容積(Vmeso)の割合(Vmeso/Vmacro)が0.50〜1.25の範囲内にあることと、
    (b)前記残油分解活性流動接触分解用触媒の細孔容積が0.25〜0.35ml/gの範囲内にあることと、
    (c)750℃の水蒸気雰囲気にて13時間処理した後の前記残油分解活性流動接触分解用触媒について、アンモニア吸着熱測定法により求めた全固体酸量が0.10〜0.20mmol/gであり、且つ、前記全固体酸量に対する、前記アンモニア吸着熱測定法に基づく吸着熱が70〜90kJ/molの範囲内の固体酸量の割合が0.25〜0.50の範囲内にあることと、
    を特徴とする残油分解活性流動接触分解用触媒。
  2. 前記残油分解活性流動接触分解用触媒は、15〜40質量%の範囲内のゼオライトを含むことを特徴とする請求項1に記載の残油分解活性流動接触分解用触媒。
  3. 前記ゼオライトは、フォージャサイトゼオライトであることを特徴とする請求項1または2に記載の残油分解活性流動接触分解用触媒。
  4. 前記ゼオライトは、多価のカチオンを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の残油分解活性流動接触分解用触媒。
  5. 前記残油分解活性流動接触分解用触媒は、ケイ素酸化物(SiO)換算で2〜15質量%の範囲内のケイ素系酸化物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の残油分解活性流動接触分解用触媒。
  6. 前記残油分解活性流動接触分解用触媒は、アルミナ(Al)換算で10〜41質量%の範囲内のアルミニウム系酸化物質を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の残油分解活性流動接触分解用触媒。
  7. 前記残油分解活性流動接触分解用触媒は、前記ゼオライトを除く成分であるマトリックス成分の比表面積が60m/g以上の範囲にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の残油分解活性流動接触分解用触媒。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の残油分解活性流動接触分解用触媒の製造方法であって、
    (1)骨格外アルミナを1.5質量%以上含むナトリウムを含有したゼオライトと、ケイ素系酸化物と、アルミニウム及びナトリウムと反応して分解するアルミナバインダー原料である塩基性塩化アルミニウムと、を含む原料スラリーを形成する工程と、
    (2)工程(1)で得られた原料スラリーを200〜450℃の温度範囲にて噴霧乾燥し、前記骨格外アルミナ中のアルミニウム及び前記ゼオライトから遊離したナトリウムとの反応により、前記アルミナバインダー原料の分解反応を進行させた噴霧乾燥粒子を得る工程と、
    (3)工程(2)で得られた噴霧乾燥粒子を300〜600℃の温度範囲にて焼成し、前記分解反応により分解した分解物を含む前記アルミナバインダー原料をアルミナバインダーに変化させた焼成粒子を形成する工程と、
    (4)工程(3)で得られた焼成粒子を洗浄した後、液体分を分離した洗浄粒子ケーキを得る工程と、
    (5)工程(4)で得られた洗浄粒子ケーキを液中に再分散させて洗浄粒子スラリーを得た後、前記ゼオライト中のナトリウムとイオン交換される多価のカチオン原料を前記洗浄粒子スラリーに添加してイオン交換を行い、イオン交換後のスラリーを乾燥させて前記残油分解活性流動接触分解用触媒の粒子を得る工程と、
    を有することを特徴とする残油分解活性流動接触分解用触媒の製造方法。
JP2016210292A 2015-11-11 2016-10-27 残油分解活性流動接触分解用触媒及びその製造方法 Active JP6793004B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015221508 2015-11-11
JP2015221508 2015-11-11

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017087204A JP2017087204A (ja) 2017-05-25
JP6793004B2 true JP6793004B2 (ja) 2020-12-02

Family

ID=58768149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016210292A Active JP6793004B2 (ja) 2015-11-11 2016-10-27 残油分解活性流動接触分解用触媒及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6793004B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108970600B (zh) * 2017-06-02 2021-01-19 中国科学院大连化学物理研究所 一种催化剂及合成气直接转化制低碳烯烃的方法
WO2020001540A1 (zh) * 2018-06-29 2020-01-02 中国石油化工股份有限公司 改性y型分子筛、包含它的催化裂化催化剂、及其制备和应用
JP7178829B2 (ja) * 2018-08-29 2022-11-28 日揮触媒化成株式会社 炭化水素油用流動接触分解触媒
JP7046763B2 (ja) * 2018-08-29 2022-04-04 日揮触媒化成株式会社 炭化水素油用流動接触分解触媒
US11731114B2 (en) 2018-08-29 2023-08-22 Jgc Catalysts And Chemicals Ltd. Fluid catalytic cracking catalyst for hydrocarbon oil
WO2020044859A1 (ja) * 2018-08-29 2020-03-05 日揮触媒化成株式会社 炭化水素油用流動接触分解触媒
JP7123864B2 (ja) * 2019-02-28 2022-08-23 日揮触媒化成株式会社 炭化水素油用流動接触分解触媒
CN111744483B (zh) 2019-03-28 2021-09-07 中国石油化工股份有限公司 一种氧化铝、其制备方法及应用

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4167123B2 (ja) * 2003-05-16 2008-10-15 日揮触媒化成株式会社 炭化水素流動接触分解用触媒組成物およびそれを用いた重質炭化水素の流動接触分解法
JP2006142273A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 炭化水素流動接触分解用触媒組成物の製造方法
JP4535929B2 (ja) * 2005-04-28 2010-09-01 財団法人石油産業活性化センター 炭化水素油の接触分解用触媒及び接触分解方法
JP4773420B2 (ja) * 2007-12-20 2011-09-14 一般財団法人石油エネルギー技術センター 炭化水素油の接触分解触媒及び炭化水素油の接触分解方法
JP5152925B2 (ja) * 2009-09-24 2013-02-27 一般財団法人石油エネルギー技術センター 炭化水素油の接触分解触媒、炭化水素油の接触分解触媒の製造方法および炭化水素油の接触分解方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017087204A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6793004B2 (ja) 残油分解活性流動接触分解用触媒及びその製造方法
JP7012450B2 (ja) 流動接触分解触媒の製造方法
JP5628027B2 (ja) 炭化水素油の流動接触分解触媒及びそれを用いた炭化水素油の流動接触分解方法
JP6915985B2 (ja) 金属捕捉剤、金属捕捉剤の製造方法、及び流動接触分解触媒
RU2624443C2 (ru) Катализатор для каталитического крекинга углеводородов
JP5390833B2 (ja) 炭化水素油の流動接触分解触媒
JP2012140287A (ja) 新規なフォージャサイト型ゼオライトおよびその製造方法、ならびに該フォージャサイト型ゼオライトを含む炭化水素接触分解用触媒
CN101405078A (zh) 催化裂解用催化剂、制备该催化剂的方法及烃油的催化裂解方法
JP7046763B2 (ja) 炭化水素油用流動接触分解触媒
JP7178829B2 (ja) 炭化水素油用流動接触分解触媒
JP4167123B2 (ja) 炭化水素流動接触分解用触媒組成物およびそれを用いた重質炭化水素の流動接触分解法
JP7101004B2 (ja) 活性マトリックスおよびその製造方法、ならびに(残油)流動接触分解触媒
JP7101003B2 (ja) 活性マトリックスおよびその製造方法、ならびに(残油)流動接触分解触媒
JP7123864B2 (ja) 炭化水素油用流動接触分解触媒
US11731114B2 (en) Fluid catalytic cracking catalyst for hydrocarbon oil
JP2004130193A (ja) 炭化水素接触分解用触媒組成物およびそれを用いた接触分解法
WO2020044859A1 (ja) 炭化水素油用流動接触分解触媒
JP2023037954A (ja) 流動接触分解触媒および流動接触分解触媒の製造方法
JP2022089155A (ja) ゼオライト、該ゼオライトの製造方法、及び該ゼオライトを含む触媒
JP2022089154A (ja) 改質ゼオライト、該ゼオライトの製造方法、及び該ゼオライトを含む触媒
JP2021079378A (ja) 流動接触分解触媒の製造方法
JPH01207138A (ja) 炭化水素転化触媒
JP2023053577A (ja) 流動接触分解触媒および流動接触分解触媒の製造方法
JP5258281B2 (ja) 炭化水素の接触分解用触媒組成物およびその製造方法
JP2022188609A (ja) 金属捕捉剤および金属捕捉剤の製造方法、ならびに流動接触分解触媒

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200923

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20200923

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201020

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6793004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250