JP4535929B2 - 炭化水素油の接触分解用触媒及び接触分解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素油の流動接触分解(以下、「FCC」と記すこともある)触媒と、この触媒を用いる該油の接触分解反応方法に関し、特に、炭化水素油の接触分解時に、高い分解活性を示し、なおかつ分解反応で得られるガソリン留分(以下、「FCCガソリン」と記すこともある)の収率を低下させることなくオクタン価を高めることができるFCC触媒とその使用方法に関する。
近年、地球環境意識の高まりや温暖化への対策が重要視されるようになり、その中でも自動車の排気ガスが環境に与える影響は大きく、クリーン化が期待されている。自動車排気ガスのクリーン化は、自動車の性能とガソリンの燃料組成に影響を受けることが一般的に知られており、特に石油精製産業では、高品質なガソリンを提供することが求められている。
ガソリンは原油の精製工程において得られる複数のガソリン基材を混合することによって製造される。特に、炭化水素油の接触分解反応によって得られるFCCガソリンは、ガソリンへの配合量が多く、ガソリンの品質改善に与える影響は非常に大きい。
接触分解反応は、石油精製工程で得られる低品位な炭化水素油を接触分解することによって、FCCガソリンなどの軽質な炭化水素油へと変換する反応であるが、FCCガソリンを製造する際に、副生成物として、水素・コーク、液化石油ガス(Liquid Petroleum Gas:LPG)、軽油留分(Light Cycle Oil:LCO)、重質留分(Heavy Cycle Oil:HCO)が生産される。効率的にFCCガソリンを製造するためには、触媒の分解活性が高く、またガソリン収率が高く、更にはオクタン価の高い高品質なガソリンが得られることが当業者にとって好ましい。
高品質なFCCガソリンを得るためには、ZSM−5などの酸性質の高いハイシリカゼオライトを触媒に添加し、FCCガソリン中の軽質オレフィン分を増加させ、FCCガソリンのオクタン価を向上させる方法が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、FCCガソリンの収率が低下する欠点があった。また、重質油を軽質オレフィン分と高オクタン価のFCCガソリンとに転化する接触分解方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この方法では、オクタン価を高くするオレフィンの量は増加するが、触媒に堆積するコークも多くなってしまうという問題がある。更に、炭化水素油の接触分解を効率的に進行させる目的で、特定の性状の結晶性アルミノケイ酸塩をバインダーとしてシリカゾルとアルミナゾルを用いて粘土鉱物中に分散させた触媒を使用する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、この方法では、反応生成物中のLCO留分を増加させることはできるものの、オクタン価の高い高品質なFCCガソリンを得ることはできないという問題がある。
また、近年、原油の重質化傾向が一層強まってきており、より低品質・低価格の重質な原料炭化水素油からのFCCガソリン製造も求められている。
重質な炭化水素油には、ニッケル、バナジウム等の金属分が多く含まれており、これらの金属分は、ほぼ全量が接触分解に用いた触媒に沈着する。特に、バナジウムが触媒に沈着し蓄積すると、触媒の活性成分である結晶性アルミノケイ酸塩(以下、「ゼオライト」と記すこともある)の結晶構造を破壊するため、著しい触媒の活性低下をもたらし、かつ水素とコークの生成量を増大させることが知られている。一方、ニッケルは、触媒表面に沈着堆積して脱水素触媒反応を生起するため、水素とコ−クの生成量を増加させ、その結果、FCC装置の再生塔温度を上昇させる等の問題をもたらすことが知られている。
従来、触媒に沈着したバナジウム等の被毒金属を不活性化するために、塩基性化合物等を金属不活性化剤として触媒中に含有させる技術がいくつか提案されている。例えば、アルカリ土類金属等の水溶性化合物をゼオライトや無機酸化物にイオン交換する技術や、水不溶性酸化物(例えばドロマイト、セピオライト、アニオンクレイ等)を無機酸化物中に含有させる技術がある(例えば、特許文献4、5、6参照)。
これらアルカリ土類金属化合物は、被毒金属を不活性化する効果を有するものの単独では分解能を持たず、FCC触媒中に含有させて用いる。しかし、従来の触媒では、接触分解反応中に低融点化合物となって移動し、その塩基性質によりゼオライトの結晶構造の破壊を促進する欠点がある。また、上記技術の、アルカリ土類金属化合物をゼオライトにイオン交換して組込ませた触媒では、接触分解反応で得られるガソリン生成物のオクタン価(RON)が低下する等の問題がある。更に、アニオンクレイ等を使用する場合は、天然物は希少なため触媒コストが高騰し、合成品も安価とは言えず、やはり触媒コストが高くなり好ましくない。
特開昭60−208395号公報 特開平10−195454号公報 特開平11−33406号公報 特開昭62−57652号号公報 特開昭63−182031号公報 特開平3−293039号公報
以上の従来の諸点を考慮し、本発明は、炭化水素油を接触分解する時に高い分解活性を有し、なおかつFCCガソリン収率を低下させることなく、オクタン価の高いFCCガソリンの製造を効率的に進行させることができる触媒を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、通常、特定の性状を有する結晶性アルミノケイ酸塩、アルミナバインダー、及び粘土鉱物を含む水性スラリーを噴霧乾燥することにより、特定の性状を有する結晶性アルミノケイ酸塩をアルミナバインダーを用いて粘土鉱物中に分散させた後に焼成して得た、一定の弱酸性点量と強酸性点量との比を有する触媒は、アルミナバインダーが固体酸性を有する結晶性アルミナへと転移して、炭化水素油の接触分解反応を効率的に進行させると同時に高オクタン価のFCCガソリンを収率良く得られることを見出し、更に検討を重ねた結果、上記の接触分解触媒と触媒活性低下の原因となる被毒金属の不活性化能を有する化合物を無機酸化物マトリックス中に分散させた物質との混合によって得られる触媒は、バナジウムやニッケル等の金属分を多量に含む重質な炭化水素の接触分解反応を効率的に進行させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、下記構成の炭化水素油の接触分解用触媒、その製造方法及び炭化水素油の接触分解方法が提供され、上記目的が達成される。
1.(a)化学組成分析によるバルクのSiO2/Al23モル比が4〜15、(b)単位格子寸法が24.35〜24.65Å、及び(c)ゼオライト骨格内Alの全Alに対するモル比が0.3〜1である結晶性アルミノケイ酸塩と、アルミナバインダーと粘土鉱物を含有し、かつ、アンモニア昇温脱離スペクトルにより固体酸性を測定したときの弱酸性点量と全酸性点量(弱酸性点量及び強酸性点量の合計量)との比(弱酸性点量/全酸性点量)が0.6〜0.8である炭化水素油の接触分解用触媒。
2.希土類金属/結晶性アルミノケイ酸塩の質量比が0.03以下であることを特徴とする上記1記載の炭化水素油の接触分解用触媒。
3.2価金属化合物、又は2価及び3価金属からなる化合物が無機酸化物マトリックス中に分散する物質と、上記1又は2に記載の触媒とを含有することを特徴とする炭化水素油の接触分解用触媒。
4.(a)化学組成分析によるバルクのSiO2/Al23モル比が4〜15、(b)単位格子寸法が24.35〜24.65Å、及び(c)ゼオライト骨格内Alの全Alに対するモル比が0.3〜1である結晶性アルミノケイ酸塩、アルミナバインダー、及び粘土鉱物を含む水性スラリーを噴霧乾燥した後、200℃以上で焼成することを特徴とする上記1又は2に記載の炭化水素油の接触分解用触媒の製造方法。
5.炭化水素油の接触分解法において、触媒として上記1〜3のいずれかに記載された炭化水素接触分解用触媒を用いることを特徴とする炭化水素油の接触分解方法。
本発明によれば、炭化水素油の接触分解において、分解活性が高く、なおかつFCCガソリンの収率を低下させることなくオクタン価の向上されたFCCガソリンを得ることができる。一般にFCCは、その性質上、わずかでも触媒の分解活性が向上するとFCC装置にかかるコスト及び負担を減少させることができる。更に、一般にFCCガソリンは、市場に出荷するガソリンへの配合量が多く、FCCガソリンのオクタン価の向上により生み出される利益は非常に大きい。すなわち、本発明の触媒は、上記のように、分解活性が高くて炭化水素油の接触分解を良好に行うことができ、なおかつガソリン収率を低下させることなくオクタン価の高いFCCガソリンを得ることができるので、実用上極めて有効である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
<結晶性アルミノケイ酸塩>
本発明における結晶性アルミノケイ酸塩は、安定化Yゼオライトを使用することができ、Yゼオライトを出発原料として合成される。安定化Yゼオライトは、Yゼオライトと比較して、結晶化度の劣化に対し耐性を示すものであり、一般には、Yゼオライトを高温での水蒸気処理を数回行った後、必要に応じて、塩酸等の鉱酸、水酸化ナトリウム等の塩基、フッ化カルシウム等の塩、エチレンジアミン四酢酸等のキレート剤で処理することにより得られる。上記の手法で得られた安定化Yゼオライトは、水素、アンモニウムあるいは多価金属から選ばれるカチオンでイオン交換された形で使用することができる。また、より安定性に優れたヒートショック結晶性アルミノシリケートゼオライト(特許第2544317号公報参照)を使用することもできる。
本発明で用いる結晶性アルミノケイ酸塩である安定化Yゼオライトは、(a)化学組成分析によるバルクのSiO2/Al23モル比が4〜15、好ましくは5〜10、(b)単位格子寸法が24.35〜24.65Å、好ましくは、24.40〜24.60、及び(c)ゼオライト骨格内Alの全Alに対するモル比が0.3〜1.0、好ましくは0.4〜1.0であるものを用いる。この安定化Yゼオライトは、天然のフォージャサイトと基本的に同一の結晶構造を有し、酸化物として下記組成式(I)を有する。
・(0.02〜1.0)R2/mO・Al23・(5〜11)SiO2・(5〜8)H2O ‥‥‥組成式(I):
R:Na、K、その他のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン
m:Rの原子価
本発明における単位格子寸法は、X線回折装置(XRD)により測定することができ、また全Alに対するゼオライト骨格内Alのモル数は、化学組成分析によるSiO2/Al23比及び単位格子寸法から下記数式(A)〜(C)を用いて算出される値である。なお、数式(A)は、H.K.Beyer et al.,J.Chem.Soc.,Faraday Trans.1,(81),2899(1985).に記載の式を採用したものである。
・NAl= (a0−2.425)/0.000868 ‥‥‥数式(A)
0:単位格子寸法/nm
Al:単位格子あたりのAl原子数
2.425:単位格子骨格内の全Al原子が骨格外に脱離したときの単位格子寸法
0.000868:実験により求めた計算値であり、a0とNAlについて1次式で整 理したとき(a0=0.000868NAl+2.425)の傾き
・(Si/Al)計算式=(192−NAl)/NAl ‥‥‥数式(B)
192:Yゼオライトの単位格子寸法あたりの(Si+Al)の原子数
・ゼオライト骨格内Al/全Al =(Si/Al)化学組成分析値/(Si/Al)計算式 ‥‥‥数式(C)
ゼオライトのSiO2/Al23モル比は、触媒の酸強度を示しており、このモル比が大きいほど触媒の酸強度が強くなる。SiO2/Al23モル比が4より小さいと、炭化水素油の接触分解に必要な酸強度を得ることができず、結果分解反応が進行しなくなるため好ましくない。SiO2/Al23モル比が15よりも大きいと、触媒の酸強度は強くなるが、逆に必要な酸の数が減少し、本発明の炭化水素油の分解活性を確保するには好ましくない。
ゼオライトの単位格子寸法は、ゼオライトを構成する単位ユニットのサイズを示しているが、24.35Åより小さいと、ゼオライト結晶の安定性は向上するものの、炭化水素油の分解に必要なAlの数が減少しすぎ、結果分解が進行しない。24.65Åよりも大きいと、ゼオライト結晶の劣化が進行しやすくなり、触媒の分解活性の低下が著しくなる。
ゼオライト骨格内Alの全Alに対するモル比は、0.3よりも小さいと、ゼオライト結晶を構成するAlの量が少なくなりすぎ、結果、ゼオライトの骨格から脱落したAl23粒子が多くなり、強酸点が発現しないために接触分解反応が進行しなくなる。また、ゼオライト骨格内Alの全Alに対するモル比が1に近いと、ゼオライト内のAlの多くがゼオライト単位格子に取り込まれていることを意味し、ゼオライト内のAlが強酸点の発現に効果的に寄与するため好ましい。
<アルミナバインダー>
本発明の触媒は、上記の結晶性アルミノケイ酸塩と、アルミナバインダーと粘土鉱物とを混合して水性スラリーとし、これを噴霧乾燥後に焼成することにより得ることができる。
ここで、アルミナバインダーとは、結晶性アルミノケイ酸塩及び粘土鉱物の粒子間に存在して、触媒を微粒子化する時の成形性を良くし、球状にさせ、また得られる触媒微粒子の流動性及び耐摩耗性を図るために使用するものである。
本発明の触媒に使用するアルミナバインダーは、ジブサイト、バイアライト、ベーマイト、結晶性アルミナなどを酸溶液中に分解させた粒子や、ベーマイトゲル、無定形のアルミナゲルを水溶液中に分散させた粒子、あるいはアルミナゾルを使用することができ、好ましくはアルミナゾルである。
アルミナゾルは、無定形のアルミナゾルと擬ベーマイト型のアルミナゾルとが知られているが、本発明で用いるアルミナゾルは、どのようなものであってもよい。また、本発明で用いるアルミナゾルは、粒子サイズが、小さければ小さい程よいが、本発明では、長さ0.01〜5.0μmの範囲内のものであれば使用することができる。アルミナゾルの粒子径が、0.01μmより大きいと、触媒を成型しやすく、流動性に優れた触媒微粒子を造粒できるため好ましく、また5.0μmより小さいと、強度、耐磨耗性に優れた触媒微粒子を得ることができ、好ましい。またアルミナバインダーを構成するアルミナ粒子の形状は特に制限されるものではなく、球状、繊維状、不定形等のいずれであってもよい。
更に、アルミナゾルは、陽性電荷を帯びているため、一般には、陰性の安定剤が使用されるが、本発明で用いるアルミナゾルの安定剤としては、塩素イオン、硝酸イオン、酢酸イオン等が挙げられ、好ましくは塩素イオンである。
また、本触媒で得られる効果を逸脱しない限り、必要に応じて、アルミナバインダーにシリカゾル等の他のバインダーを混合して使用することができる。この際、他のバインダーの混合量は、アルミナバインダーとの質量比(他のバインダーの質量%/アルミナバインダーの質量%の比)で1以下であると、本発明のアルミナバインダーを使用する効果が得られ、好ましい。
<粘土鉱物>
上記粘土鉱物としては、モンモリロナイト、カオリナイト、ハロイサイト、ベントナイト、アタパルガイト、ボーキサイト等を用いることができ、また、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミナ−マグネシア、リン−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−マグネシア−アルミナ等の通常の分解用触媒に使用される公知の無機酸化物の酸化物微粒子と併用して使用することもできる。
<触媒の製造>
本発明の触媒を調製するには、次のような手順によればよい。アルミナバインダーとしてアルミナゾルを用いる場合を例にとるならば、先ず、結晶性アルミノケイ酸塩、アルミナゾル、粘土鉱物とを、混合容器内で混合し、均一な水性スラリーを得る。この際、加える結晶性アルミノケイ酸塩は、プロトン型でもよいし、また希土類金属やアルカリ土類金属、更にはアンモニウムイオン等でイオン交換されていてもよい。
また、結晶性アルミノケイ酸塩/アルミナゾル/粘土鉱物の混合割合は、触媒乾燥基準で、結晶性アルミノケイ酸塩が20〜50質量%、好ましくは25〜45質量%、アルミナゾルが5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%、粘土鉱物が10〜75質量%、好ましくは25〜65質量%の範囲に入るような割合とすることが望ましい。
結晶性アルミノケイ酸塩が20質量%以上であることが、所期の分解活性を得る上で好ましく、また、50質量%以下であることが、触媒の分解活性が高くなりすぎ、ガスの生成量の増大を招いて、経済的に不利となることを防ぐ上で好ましい。
アルミナゾルの量が5質量%以上であることが、触媒を構成するバインダー量が少なくなり、好適に触媒を成型することが難しくなることを防ぐ上で好ましい。また、40質量%以下であることが、目立った触媒性能の向上は認められず、経済的に不利となることを防ぐ上で好ましい。
粘土鉱物が10質量%以上であることが、触媒強度や、触媒の嵩密度が小さくなり、装置の運転に支障をきたすことを防ぐ上で好ましい。また、75質量%以下であることが、相対的にゼオライト、アルミナゾルの量が少なくなり、所期の分解活性が得られなくなることや、アルミナゾルの量が不足して、触媒の調製が困難となることを防ぐ上で好ましい。
上記の成分を混合して調製される水性スラリー中の固形分の割合は、5〜60質量%、好ましくは10〜50質量%が適している。固形分の割合が5質量%以上であることが、蒸発させる水分量が多くて、下記に示す噴霧乾燥工程に支障をきたすことを防ぐ上で好ましく、また、固形分の割合が60質量%以下であることが、スラリーの粘度が高くなり、スラリーの輸送が困難になることを防ぐ上で好ましい。
次いで、結晶性アルミノケイ酸塩/アルミナゾル/粘土鉱物スラリーを、通常噴霧乾燥し、触媒微粒子を得る。噴霧乾燥工程は、噴霧乾燥装置を用い、ガス入口温度を約200〜400℃、ガス出口温度を約100〜200℃として行う。噴霧乾燥により得られる微小球体は、一般に、約20〜150μmの粒子径で、約10〜30質量%の水分含有量を有している。
更に、噴霧乾燥した微小球体は、通常200℃以上、好ましくは200〜800℃で焼成し、焼成微小球体とする。触媒に含有されたアルミナゾルは焼成にて結晶性アルミナへと転移することによって、結晶性アルミノケイ酸塩と粘土鉱物の粒子を結合することが可能となり、触媒として使用したときの耐磨耗性の向上が図れる。また、結晶性アルミナへの転移によって、新たな固体酸性点が発現し、炭化水素油の接触分解反応を効率的に進行させることが可能となる。
上記焼成温度は200℃以上であることが、アルミナゾルが結晶性アルミナに転移せず、粒子間の結合力の確保が困難になり、また固体酸性点が現れず、炭化水素油の接触分解を効率的に進行させることができなくなることを防ぐ上で好ましい。また、噴霧乾燥装置で混合スラリーの噴霧乾燥を行う際、ガス出口温度を200℃以上に保つことができる設備を備えている場合には、噴霧乾燥工程に微小粒子の焼成工程を含めることも可能である。なお、800℃以上での焼成は、触媒中の結晶性アルミノケイ酸塩の結晶崩壊が進行し、また、焼成するためのコストが増大することとなり、耐熱性設備も必要となる。
アルミナゾルの転移による結晶性アルミナの形成は、当業者に周知の固体酸性測定装置によって確認することができ、アンモニア昇温脱離スペクトルによる測定が好適である。アンモニア昇温脱離スペクトルで接触分解用の触媒を測定すると、130℃付近の弱酸性点に基づくピークと350℃付近の強酸性点に基づくピークの2つのピークを確認することができる。アルミナバインダーが結晶性アルミナに転移した触媒は、結晶性アルミナに基づく130℃付近のピークが増大し、触媒の全酸点における弱酸性点の割合が増大する。
得られるスペクトルを弱酸性点と強酸性点の谷の位置で垂直分離したときの弱酸性点量と、弱酸性点量及び強酸性点量の合計量との面積比(弱酸性点量/全酸性点量比)は、0.6〜0.8であるようにする。0.6未満であると、触媒に占める弱酸性点の量が少なく、炭化水素油の接触分解反応を効率良く進行させることができない。また、0.8より大きいと触媒に占める弱酸性点の量が多くなりすぎ、相対的に強酸性点の量が低下し、ガソリンを製造するために必要な強酸点量が減少する。
<洗浄及びイオン交換>
上記の焼成工程を経ることによって得られる焼成微小球体を、必要に応じて、公知の方法で洗浄し、引き続いてイオン交換を行い、各種の原料から持ち込まれる過剰のアルカリ金属や可溶性の不純物等を除去した後、乾燥し、本発明に係る触媒を得る。なお、焼成微小球体に過剰のアルカリ金属や可溶性の不純物等が存在しない場合には、イオン交換等を行うことなくそのまま触媒とすることもできる。
上記の洗浄は、具体的には水あるいはアンモニア水を用いて可溶性不純物量を低減させることができる。洗浄終了後の微小球体は次いで、イオン交換を行う。具体的には、硫酸アンモニウム水溶液や硝酸ランタン水溶液のような、アンモニウム塩や希土類塩の水溶液を用いて行い、このイオン交換によって焼成微小球体に残存するアルカリ金属を低減させることができる。アルカリ金属、可溶性不純物は、乾燥触媒基準で、アルカリ金属が約1質量%以下、好ましくは約0.5質量%以下、可溶性不純物が約2質量%以下、好ましくは約1.5質量%以下にまで低減させることが、触媒活性を高める上で好ましい。また、上記の洗浄及びイオン交換の工程は本発明で得られる効果を得られる限り、順序を逆にして行うこともできる。
洗浄及びイオン交換に続いて、この微小球体を約100〜500℃の温度で再度乾燥し、水分含有量を約1〜25質量%にして、本発明に係る触媒が得られる。
上記イオン交換における希土類金属は、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、ディスプロシウム、ホルミウム等の1種あるいは2種以上を含有させることができ、好ましいのはランタン、セリウムである。これらの希土類金属を含有させると、ゼオライトの崩壊を抑制することができる。含有させる希土類金属量は、乾燥基準及び希土類金属/結晶性アルミノケイ酸塩の質量比で、0.03以下であることが好ましい。0.03以下にすることにより、ゼオライトに対する希土類金属の量が多すぎる場合の、水素移行反応の促進を防ぐことができ、結果としてガソリン中のオクタン価を高めているオレフィン含有量を多くすることとなり、得られるFCCガソリンがオクタン価の低い低品質なものとなることを防ぐことができる。
<希土類金属の担持の場合>
また、希土類金属の本発明の触媒への含有態様としては、上記のように結晶性アルミノケイ酸塩を含む焼成微小球体を上記の希土類金属でイオン交換すること以外にも、結晶性アルミノケイ酸塩に上記の希土類金属を担持させ、いわゆる金属修飾型結晶性アルミノケイ酸塩としての様態で含有させることもできる。
結晶性アルミノケイ酸塩に希土類金属を担持させる場合は、従来公知の方法により行うことができる。例えば、イオン交換、担持、いずれの場合も、ランタン、セリウム等の希土類金属の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の化合物の1種あるいは2種以上を含有する水溶液を、乾燥状態にある結晶性アルミノケイ酸塩にイオン交換あるいは含浸し、必要に応じて加熱することにより行うことができる。
金属修飾型結晶性アルミノケイ酸塩も同様に、アルミナバインダーと粘土鉱物と共にスラリーを調製し、次いで噴霧乾燥し、微小球体にする。その後、焼成処理を施し、焼成微小球体とした後、必要に応じて公知の洗浄を行い、最終的に炭化水素油の接触分解用触媒を得ることができる。つまり、本発明の触媒では、本発明の効果を逸脱しない希土類金属/結晶性アルミノケイ酸塩の質量比の範囲であれば、希土類金属の含有態様はどのような様態でも差し支えない。
また、本発明の触媒では、得られる効果を逸脱しない限り、希土類以外の金属も含有させることができる。
<2価金属化合物、又は2価及び3価金属からなる化合物が無機酸化物マトリックス中に分散する物質>
2価金属化合物、又は2価及び3価金属からなる化合物が無機酸化物マトリックス中に分散する物質(以下、「添加物」と略す)は、重質な炭化水素油中に含まれているニッケル、バナジウムなどの触媒被毒金属を不活性化するに有効なものであり、単独では分解活性を有さず、いわゆるアディティブ型FCC触媒である。この添加物を前述の結晶性アルミノケイ酸塩を含んだ分解活性を有する触媒と混合して使用すれば、バナジウムやニッケル等の金属分を多量に含む重質な炭化水素油の接触分解反応を効率的に進行させることができて、金属分を多量に含む重質な炭化水素油についても本発明の目的を達成できる。
この本発明の添加物は、2価金属化合物又は、2価及び3価金属からなる化合物(以下、「2〜3価金属の化合物」と略す)が無機酸化物マトリックスに分散している形態である。
<2価及び3価金属>
本発明で用いる2価及び3価金属は、全ての2価及び3価金属が使用可能であるが、2価金属は、Mg2+,Mn2+,Ca2+,Sr2+,Ba2+,Sn2+,Zn2+から選ばれた1種以上が好ましく、より好ましくはMn2+,Ca2+,Sr2+,Ba2+,Sn2+から選ばれた1種以上である。3価金属は、Al3+,Fe3+,Cr3+,Co3+,La3+,Mn3+,Ti3+,Ga3+,Sb3+,Bi3+から選ばれた1種以上が好ましく、より好ましくはAl3+,La3+,Mn3+から選ばれた1種以上である。特にAl3+は高表面積を得られるため最も好適である。
上記の2〜3価金属の化合物は、上記の金属の1種以上を自由に組合せることができる。すなわち、2価金属化合物の場合は、上記の2価金属の1種のみからなる化合物であってもよいし、2種以上を組合せた複合化合物であってもよい。この場合の混合割合は任意であってよい。また、2価及び3価金属からなる化合物の場合は、特に、Mn2+,Ca2+,Sr2+,Ba2+,Sn2+から選ばれた1種以上とAl3+を組合せて使用すると、ニッケル酸化物、バナジウム酸化物などを効率よく吸着するため、触媒被毒金属の不活性化に効果的である。この化合物の場合、2種以上の2価金属の混合割合も、2種以上の3価金属の混合割合も任意であってよいが、2価金属と3価金属との混合割合は、モル比で2価金属/3価金属が0.5〜10とすることが好ましく、より好ましくは2〜5である。
無機酸化物マトリックスとしてアルミナを用いる場合には、上記の金属化合物のうち、Ca2+,Sr2+,Ba2+の2価金属化合物が、触媒活性の低下原因となる被毒金属の不活性化能力が高く、好ましい。
<2〜3価金属の化合物>
上記の2〜3価金属の化合物としては、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物塩、リン酸塩等が挙げられるが、中でも炭酸塩が望ましく、これらの炭酸塩は、合成物あるいは天然物のいずれでもよく、また市販のものをそのまま使用することができる。なお、炭酸塩としては、2価金属炭酸塩のXRDパターンを示すことが好ましい。
無機酸化物マトリックスとしてアルミナを用いる場合には、炭酸塩としては、2価金属がCa2+,Sr2+,Ba2+の炭酸カルシウム,炭酸ストロンチウム,炭酸バリウムが、触媒被毒金属の不活性化能力の面ばかりでなく添加物の摩耗強度の面からも好ましい。特に、炭酸カルシウムは、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムに比べて真比重が軽いため、添加物を仕上げた際に、嵩密度が上昇せず、添加物の調製が容易である上、毒性がなく、取り扱いが容易で、安価に入手できるため最も好ましい。
<炭酸塩の合成物>
上記の合成物は、例えば、2価金属炭酸塩は、2価金属の水溶性塩の水溶液をアルカリ炭酸塩水溶液に加え、アルカリ水溶液によりpHを微調整して、結晶性炭酸塩スラリーを得たあと、スラリーを熟成することによって、結晶性炭酸塩を得ることができる。2価及び3価金属からなる炭酸塩の合成物も、同様にアルカリ炭酸塩水溶液を用いて合成することができる。もちろん、上記の工程で得られた結晶性炭酸塩は、アンモニア水やアンモニウム塩水溶液と水で洗浄し、触媒に悪影響を及ぼす金属等の不純物を除去して使用することもできる。
また、2価金属又は2価及び3価金属からなる結晶性炭酸塩は、熱処理によって、その塩基特性が大きく変化し、この塩基特性が触媒被毒の原因となる金属の不活性化能に大きな影響を及ぼす。本発明で使用する2価金属又は2価及び3価金属からなる結晶性炭酸塩は、乾燥及び焼成処理は20〜900℃で行うことが可能であるが、金属の不活性化能を高めるためには、300〜800℃が好ましく、より好ましくは500〜700℃である。
<炭酸塩の天然物>
天然の炭酸塩は、鉱石、貝殻類、動物骨類が使用できる。鉱石としては、方解石、氷州石、霰石、石灰岩、大理石、ホワイチング、ストロンチアン石、毒重石、菱マンガン鉱等が使用できる。貝殻類や動物骨類としては、全てのものが使用でき、具体的には、鮑、蜆、蜊、蛤、牡蠣、ホタテ、サザエ等の殻類、牛、豚、馬、羊、鶏、魚等の骨類が例示できる。これらは、容易かつ安価に入手できる上、貝殻類を使用する場合には、触媒の摩耗強度を高くすることができると言う効果を得ることもできる。これらの天然物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を適宜選択し、適宜の割合で混合使用することもできる。
なお、貝殻類や骨類の場合、有機物や水分等が付着しており、洗浄、焼成の後、粉砕して使用することが好ましい。このときの焼成条件は、有機物や水分等を除去できる条件であればよく、300〜900℃で10分〜5時間程度、好ましくは500〜800℃で30分〜5時間程度が適している。このような条件で焼成を行った貝殻類や骨類は、粉砕が比較的容易であり、そのままミルで粉砕してもよいし、あるいは水流等で一次粉砕を行った後、湿式ミルで二次粉砕を行うか、ハンマーミル等で一次粉砕を行った後、乾式ミルで二次粉砕を行うことにより、添加物に使用する炭酸塩を得ることができる。
<添加物の2〜3価金属の化合物量>
添加物に占める2〜3価金属の化合物の量は、乾燥基準で1〜90質量%が好ましく、より好ましくは30〜70質量%である。この化合物量は、1質量%以上であることが、所望の被毒金属の不活性化能を得て、触媒に含有される結晶性アルミノケイ酸塩の金属による劣化を防ぎ、分解活性の低下を防ぐ上で好ましい。また、90質量%以下であることが、効果の実質的な上昇が得られない上、相対的に無機酸化物マトリックスの量が少なくなり、無機酸化物マトリックスによる粒子結合力の低下を招いて、添加物の成型が困難になることを防ぐ上で好ましい。
<添加物の無機酸化物マトリックス>
添加物における無機酸化物マトリックスとしては、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミナ−マグネシア、リン−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−マグネシア−アルミナ等の金属酸化物微粒子を使用することができ、モンモリロナイト、カオリナイト、ハロイサイト、ベントナイト、アタパルガイト、ボーキサイト等の粘土鉱物と併用して使用することもできる。特に、無機酸化物マトリックスとしてのアルミナと、2価金属化合物としての炭酸カルシウムを組合せた添加物が、高い被毒金属の不活性化能が得られるため好ましい。
<添加物の調製>
添加物は、上記の無機酸化物マトリックスに、上記の2〜3価金属の化合物を加えて均一に分散させ、得られる混合物スラリーを当業者に周知の方法で噴霧乾燥し、得られる粒子を必要に応じて洗浄し、再び乾燥して、あるいは乾燥・焼成して製造することができる。このとき、上記の金属化合物の種類によっては、その塩基性により無機酸化物マトリックスあるいは必要に応じて配合する他の触媒成分と均一に混合することが困難な場合があり、この場合には、リン酸被覆やアルミナ被覆等によって金属化合物の塩基性を抑制することが好ましい。
また、この2〜3価金属の化合物が無機酸化物マトリックスに分散する添加物は、平均粒子径50〜90μm、嵩密度0.3〜1.2g/ml及び吸油量0.1cc/g以上を有する粒子形状であることが好ましい。
<添加物の混合割合>
前述の結晶性アルミノケイ酸塩を含んだ分解活性を有する触媒と添加物の混合割合は、一般に質量比で99.9/0.1〜50/50、好ましくは99.5/0.5〜80/20、より好ましくは99/1〜90/10が適している。
添加物の混合割合が0.1以上であることが、添加物がFCC原料油中の触媒活性を低下させる原因となる被毒金属を不活性化して、触媒性能の劣化を防ぎ、重質な炭化水素油の分解反応を効率的に進行させる上で好ましい。また、50以下であることが、重質な油炭化水素油の接触分解に活性を有する触媒の濃度が低下しすぎてしまい、分解活性やガソリン選択性が低下して、目的通りの接触分解した生成油を得ることが困難になることを防ぐ上で好ましい。
<接触分解方法>
本発明の触媒を使用して炭化水素油を接触分解するには、ガソリンの沸点範囲:200℃以上で沸騰する炭化水素油(炭化水素混合物)を、本発明の触媒に接触させればよい。このガソリンの沸点範囲以上で沸騰する炭化水素混合物とは、原油の常圧あるいは減圧蒸留で得られる軽油留分や、常圧蒸留残渣油及び減圧蒸留残渣油などを意味し、もちろんコーカー軽油、溶剤脱瀝油、溶剤脱瀝アスファルト、タールサンド油、シェールオイル油、石炭液化油及びこれらの混合物をも包括するものである。
商業的規模での接触分解は、通常、垂直に据え付けられたクラッキング反応器と触媒再生器との2種の容器からなる接触分解装置に、上記した本発明の触媒を連続的に流動循環させて行う。すなわち、触媒再生器から出てくる熱い再生触媒を、分解すべき炭化水素油と混合し、クラッキング反応器内を上向の方向に導く。その結果、触媒上に析出したコークによって失活した触媒を、分解生成物から分離し、ストリッピング後、触媒再生器に移す。触媒再生器に移した使用済みの触媒を、該触媒上のコークを空気燃焼による除去で再生し、再びクラッキング反応器に循環する。一方、分解生成物は、ドライガス、LPG、ガソリン留分、中間留分、及び重質サイクル油(HCO)あるいはスラリー油のような1種以上の重質留分に分離する。もちろん、これらの重質留分を、クラッキング反応器内に再循環させて分解反応をより進めることもできる。
上記の接触分解装置におけるクラッキング反応器の運転条件としては、一般に圧力が常圧〜5kg/cm2、温度が約400〜600℃、好ましくは約450〜550℃、触媒/原料炭化水素油の質量比が約2〜20、好ましくは約4〜15とすることが適している。
以下、本発明を実施例、比較例により説明するが、これらは例示であって、本発明は以下の実施例によりなんら制限されるものではない。
実施例1
<結晶性アルミノケイ酸塩を含む触媒の調製>
結晶性アルミノケイ酸塩として表1の物性を有するフォージャサイト型ゼオライトを、アルミナバインダーとしてアルミナゾル(触媒化成社製商品名AP−3)を、粘土鉱物としてカオリナイトを、それぞれ使用した。
Figure 0004535929
アルミナゾル42.8gに純水105gを加え、アルミナゾル水溶液(Al23濃度20.3質量%)を調製した。一方、表1の物性を有するフォージャサイト型ゼオライト64g(乾燥基準)に蒸留水を加え、ゼオライトスラリーを調製した。上記のアルミナゾル水溶液に、カオリナイト106g(乾燥基準)、更に上記のゼオライトスラリーを添加し、更に5分間混合した。得られた水性スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、微小球体を得た。上記の微小球体はマッフル炉で、240℃、30分間焼成し、焼成微小球体にした後、5質量%の硫酸アンモニウム水溶液3リットル(以下、「L」と記す)で2回イオン交換した後、更に3Lの蒸留水で洗浄した。その後、乾燥機中、110℃で一晩乾燥し、200gの触媒Aを得た。
アンモニア昇温脱離スペクトルの測定は、日本ベル社製TPD−1−ATを使用して行った。触媒A−1を0.20g秤量した後、反応管にセットし、He気流中で500℃、2時間乾燥させ、触媒に含有されている水分を除去した。次いで、サンプルは60℃まで低下させた後に、アンモニアを30分間飽和吸着させた。次いで、60℃のHe流通下1時間保持し、物理吸着しているアンモニアを脱離させ、昇温を行い、アンモニア昇温脱離スペクトルの測定を行った。昇温速度は10℃/分で行い、脱離するアンモニアをQ−MASSで検出し、定量分析した。得られたスペクトルを図1に示す。スペクトルの解析は、低温度側のピーク(弱酸性点)と高温度側のピーク(強酸性点)の谷の位置で垂直分離を行い、それぞれの面積を求めることによって行った。触媒Aのアンモニア昇温脱離スペクトルの測定を行った結果から計算された弱酸性点量/全酸性点量比は0.64であった。
実施例2
<結晶性アルミノケイ酸塩を含む触媒の調製>
結晶性アルミノケイ酸塩として表2の物性を有するフォージャサイト型ゼオライトを使用する以外は、実施例1と同様の方法で、触媒Bを得た。
Figure 0004535929
また、実施例1と同様の方法で触媒Bのアンモニア昇温脱離スペクトルの測定を行い、結果から計算された弱酸性点量/全酸性点量比は0.65であった。
であった。
実施例3
<結晶性アルミノケイ酸塩を含む触媒の調製>
結晶性アルミノケイ酸塩として表3の物性を有するフォージャサイト型ゼオライトを、アルミナバインダーとしてアルミナゾル(触媒化成社製商品名AP−3)を、粘土鉱物としてカオリナイトを、それぞれ使用した。
Figure 0004535929
アルミナゾル42.8gに純水105gを加え、アルミナゾル水溶液(Al23濃度20.3質量%)を調製した。一方、表3の物性を有するフォージャサイト型ゼオライト64g(乾燥基準)に蒸留水を加え、ゼオライトスラリーを調製した。上記のアルミナゾル水溶液に、カオリナイト106g(乾燥基準)、更に上記のゼオライトスラリーを添加し、更に5分間混合した。得られた水性スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、微小球体を得た。上記の微小球体をマッフル炉で、240℃、30分間焼成し、焼成微小球体にした後、5質量%の硫酸アンモニウム水溶液3Lで2回イオン交換した後、更に3Lの蒸留水で洗浄した。洗浄した焼成微小球体を、0.002mol/Lの硝酸ランタン水溶液0.5Lで15分間イオン交換した後、3Lの蒸留水で洗浄した。その後、乾燥機中、110℃で一晩乾燥し、触媒Cを得た。
なお、イオン交換したランタン金属量は、日本ジャーレルアッシュ(株)製のICP発光分析装置(IRIS Advantage)にて測定した。測定結果から計算された希土類/結晶性アルミノケイ酸塩の質量比は0.01であった。
また、実施例1と同様の方法で触媒Cのアンモニア昇温脱離スペクトルの測定を行い、結果から計算された弱酸性点量/全酸性点量比は0.63であった。
実施例4
<添加物の調製>
2価金属からなる化合物として、図2に示す炭酸塩のXRDパターンを示す炭酸カルシウム(関東化学社製 試薬1級)を、無機酸化物マトリックスとしてアルミナを、それぞれ使用した。
アルミナゾル85.7gに純水201.0gを加え、アルミナゾル水溶液(Al23濃度20.9質量%)を調製した。一方、炭酸カルシウム40.0g(乾燥基準)に蒸留水120.0gを加え、炭酸カルシウムスラリーとした。上記のアルミナゾル水溶液に、炭酸カルシウムスラリーを添加し、更に1分間混合した。得られた水性スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、得られた微小球体を添加物前駆体とした。上記の添加物前駆体をマッフル炉で、240℃、30分間焼成し、100gの添加物Xを得た。
<添加物混合触媒の調製>
実施例1と同様にして調製した触媒Aと、上記添加物Xとを、乾燥基準で99.5/0.5の質量比で混合し,最終的な触媒Dを得た。
実施例5
<添加物混合触媒の調製>
実施例1と同様にして調製した触媒Aと、実施例4と同様にして調製した添加物Xとを、乾燥基準で90.0/10.0の質量比で混合し、最終的な触媒Eを得た。
実施例6
<添加物の調製>
2価及び3価金属からなる化合物として、炭酸カルシウム(関東化学社製 試薬1級)と炭酸ランタン(関東化学社製)を、無機酸化物マトリックスとしてアルミナとカオリンとを、それぞれ使用した。
アルミナゾル42.9gに純水201.0gを加え、アルミナゾル水溶液(Al23濃度10.5質量%)を調製した。一方、炭酸カルシウム30.0g(乾燥基準)と炭酸ランタン10.0g(乾燥基準)に蒸留水120.0gを加え、複合炭酸塩のスラリーとした。上記のアルミナゾル水溶液に、カオリン30.0gを加え、次いで複合炭酸塩スラリーを添加し、更に1分間混合した。得られた水性スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、得られた微小球体を添加物前駆体とした。上記の添加物前駆体をマッフル炉で、240℃、30分間焼成し、100gの添加物Yを得た。
<添加物混合触媒の調製>
実施例1と同様にして調製した触媒Aと、上記添加物Yとを、乾燥基準で70.0/30.0の質量比で混合し、最終的な触媒Fを得た。
比較例1
<結晶性アルミノケイ酸塩を含む触媒の調製>
結晶性アルミノケイ酸塩として表1の物性を有するフォージャサイト型ゼオライトを、シリカゾルとして水ガラス(JIS3号水ガラスSiO2濃度28.9質量%)水溶液を、粘土鉱物としてカオリナイトを、それぞれ使用した。
希硫酸に水ガラス138gと純水の混合溶液を滴下し、シリカゾル水溶液(SiO2濃度10.2質量%)を調製した。一方、表1の物性を有するフォージャサイト型ゼオライト64g(乾燥基準)に蒸留水を加え、ゼオライトスラリーを調製した。上記のシリカゾル水溶液に、カオリナイト96g(乾燥基準)を加えて混合し、更に上記のゼオライトスラリーを添加し、更に5分間混合した。得られた水性スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、得られた微小球体を触媒前駆体とした。触媒前駆体を、5質量%の硫酸アンモニウム水溶液3Lで2回イオン交換した後、更に3Lの蒸留水で洗浄した。その後、乾燥機中、110℃で一晩乾燥し、触媒Gを得た。
また、実施例1と同様の方法で触媒Gのアンモニア昇温脱離スペクトルの測定を行った結果を図3に示す。測定結果から計算された弱酸性点量/全酸性点量比は0.57であった。
比較例2
<結晶性アルミノケイ酸塩を含む触媒の調製>
結晶性アルミノケイ酸塩として表4の物性を有するフォージャサイト型ゼオライトを、シリカゾルとして水ガラス(JIS3号水ガラスSiO2濃度28.9質量%)水溶液を、粘土鉱物としてカオリナイトを、それぞれ使用した。
Figure 0004535929
希硫酸に水ガラス138gと純水の混合溶液を滴下し、シリカゾル水溶液(SiO2濃度10.2質量%)を調製した。一方、表4の物性を有するフォージャサイト型ゼオライト64g(乾燥基準)に蒸留水を加え、ゼオライトスラリーを調製した。上記のシリカゾル水溶液に、カオリナイト96g(乾燥基準)を加えて混合し、更に上記のゼオライトスラリーを添加し、更に5分間混合した。得られた水性スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、得られた微小球体を触媒前駆体とした。触媒前駆体を、5質量%の硫酸アンモニウム水溶液3Lで2回イオン交換した後、更に3Lの蒸留水で洗浄した。その後、乾燥機中、110℃で一晩乾燥し、触媒Hを得た。
また、実施例1と同様の方法で触媒Hのアンモニア昇温脱離スペクトルの測定を行い、結果から計算された弱酸性点量/全酸性点量比は0.55であった。
比較例3
<結晶性アルミノケイ酸塩を含む触媒の調製>
結晶性アルミノケイ酸塩として表1の物性を有するフォージャサイト型ゼオライトを、シリカゾルとして水ガラス(JIS3号水ガラスSiO2濃度28.9質量%)水溶液を、粘土鉱物としてカオリナイトを、それぞれ使用した。
希硫酸に水ガラス138gと純水の混合溶液を滴下し、シリカゾル水溶液(SiO2濃度10.2質量%)を調製した。一方、表1の物性を有するフォージャサイト型ゼオライト64g(乾燥基準)に蒸留水を加え、ゼオライトスラリーを調製した。上記のシリカゾル水溶液に、カオリナイト96g(乾燥基準)を加えて混合し、更に上記のゼオライトスラリーを添加し、更に5分間混合した。得られた水性スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、得られた微小球体を触媒前駆体とした。触媒前駆体を、5質量%の硫酸アンモニウム水溶液3Lで2回イオン交換した後、更に3Lの蒸留水で洗浄した。洗浄した触媒ケーキを、0.01mol/Lの硝酸ランタン水溶液0.5Lで15分間イオン交換した後、3Lの蒸留水で洗浄した。その後、乾燥機中、110℃で一晩乾燥し、触媒Iを得た。
なお、イオン交換したランタン金属量は、日本ジャーレルアッシュ(株)製の ICP発光分析装置(IRIS Advantage)にて測定し、希土類/結晶性アルミノケイ酸塩の質量比は0.05であった。
また、実施例1と同様の方法で触媒Iのアンモニア昇温脱離スペクトルの測定を行い、結果から計算された弱酸性点量/全酸性量比は0.57であった。
比較例4
<結晶性アルミノケイ酸塩を含む触媒の調製>
結晶性アルミノケイ酸塩として表1の物性を有するフォージャサイト型ゼオライトを、バインダーとしてシリカゾル(JIS3号水ガラスSiO2濃度28.9質量%)水溶液と、アルミナゾル(触媒化成社製商品名AP-3)を、粘土鉱物としてカオリナイトを、それぞれ使用した。
希硫酸に水ガラス138gと純水の混合溶液を滴下し、続いてアルミナゾルを14.3g加え、シリカアルミナゾル水溶液(SiO2濃度10.2質量%、Al23濃度2.5質量%)を調製した。一方、表1の物性を有するフォージャサイト型ゼオライト64g(乾燥基準)に蒸留水を加え、ゼオライトスラリーを調製した。上記のシリカアルミナゾル水溶液に、カオリナイト86g(乾燥基準)を加えて混合し、更に上記のゼオライトスラリーを添加し、更に5分間混合した。得られた水性スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、得られた微小球体を触媒前駆体とした。触媒前駆体を、5質量%の硫酸アンモニウム水溶液3リットル(以下、「L」と記す)で2回イオン交換した後、更に3Lの蒸留水で洗浄した。その後、乾燥機中、110℃で一晩乾燥し、触媒Jを得た。
また、実施例1と同様の方法で触媒Jのアンモニア昇温脱離スペクトルの測定を行い、結果から計算された弱酸性点量/全酸性点量比は0.58であった。
比較例5
<添加物混合触媒の調製>
比較例1と同様にして調製した触媒Gと、実施例4と同様にして調製した添加物Xとを、乾燥基準で45.0/55.0の質量比で混合し、最終的な触媒Kを得た。
<触媒一覧>
以上の実施例及び比較例で得た各触媒の組成を表5と表6に纏めて示す。
Figure 0004535929
Figure 0004535929
<調製した触媒の評価>
実施例1〜6及び比較例1〜5で得た各触媒につき、ASTM基準の固定床マイクロ活性試験(Micro Activity Test)装置を使用して、同一原料油、同一測定条件で、接触分解特性を試験した。なお、試験に先立ち、上記触媒について、実際の使用状態に近似させるべく、すなわち平衡化させるべく、500℃にて5時間乾燥した後、各触媒にニッケル及びバナジウムがそれぞれ1000質量ppm、2000質量ppmとなるようにナフテン酸ニッケル、ナフテン酸バナジウムを含むシクロヘキサン溶液を吸収させ、乾燥し、500℃で5時間の焼成を行い、引き続き、各触媒を100%水蒸気雰囲気中、800℃で6時間処理した。
原料油として表7に示す性状の脱硫減圧軽油を使用し、反応温度500℃、反応時間75秒、触媒/原料油比(質量比)2.4、3.2、4.0として、評価試験を行い、この結果をグラフ化し、このグラフ(図示省略)から転化率が65質量%となる触媒/原料油比(質量比)を回帰計算により算出した。ここで、転化率は、100−LCOの質量%−HCOの質量%である。更に、得られた触媒/原料油比(質量比)の値に対応する水素、コーク、ガソリン等の値を算出した。触媒/原料比(質量比)が3.2の時の転化率と、転化率が65質量%の時の算出された生成油の製品組成を表8と表9に示す。
Figure 0004535929
Figure 0004535929
Figure 0004535929
比較例1、2、4で得られた触媒G、触媒H、触媒Jは、転化率が低く、炭化水素油の接触分解を効率的に進行させることができず、また得られるFCCガソリンのオクタン価が低く、不利である。
また、比較例3で得られた触媒Iは、高い転化率を示し、転化率が高く、FCCガソリン収率が高いものの、FCCガソリンのオクタン価が低い欠点があり、本発明の効果が得られない。
更に、比較例5で得られた触媒Kは、比較的に高いオクタン価が得られるものの、転化率が低く、ガソリンの収率が低く、経済性を考えればやはり不利となる。
しかし、本発明に従った実施例1〜6で調製した触媒A〜Fは、転化率が高く、炭化水素油の接触分解を効率的に進行させることができ、なおかつ、同一転化率で比較した場合にはガソリンの収率を低下させることなく、高いオクタン価のFCCガソリンを得ることができる。
実施例1の触媒Aのアンモニア昇温脱離スペクトルを示す図である。 実施例4で用いた炭酸カルシウムのXRDパターンを示す図である。 比較例1の触媒Gのアンモニア昇温脱離スペクトルを示す図である。

Claims (5)

  1. (a)化学組成分析によるバルクのSiO2/Al23モル比が4〜15、(b)単位格子寸法が24.35〜24.65Å、及び(c)ゼオライト骨格内Alの全Alに対するモル比が0.3〜1である結晶性アルミノケイ酸塩と、アルミナバインダーと粘土鉱物を含有し、かつ、アンモニア昇温脱離スペクトルにより固体酸性を測定したときの弱酸性点量と全酸性点量(弱酸性点量及び強酸性点量の合計量)との比(弱酸性点量/全酸性点量)が0.6〜0.8である炭化水素油の接触分解用触媒。
  2. 希土類金属/結晶性アルミノケイ酸塩の質量比が0.03以下であることを特徴とする請求項1記載の炭化水素油の接触分解用触媒。
  3. 2価金属化合物、又は2価及び3価金属からなる化合物が無機酸化物マトリックス中に分散する物質と、請求項1又は2に記載の触媒とを含有することを特徴とする炭化水素油の接触分解用触媒。
  4. (a)化学組成分析によるバルクのSiO2/Al23モル比が4〜15、(b)単位格子寸法が24.35〜24.65Å、及び(c)ゼオライト骨格内Alの全Alに対するモル比が0.3〜1である結晶性アルミノケイ酸塩、アルミナバインダー、及び粘土鉱物を含む水性スラリーを噴霧乾燥した後、200℃以上で焼成することを特徴とする請求項1又は2に記載の炭化水素油の接触分解用触媒の製造方法。
  5. 炭化水素油の接触分解法において、触媒として請求項1〜3のいずれかに記載された炭化水素接触分解用触媒を用いることを特徴とする炭化水素油の接触分解方法。
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