JP6776546B2 - 光制御シート、および合わせガラスの製造方法 - Google Patents

光制御シート、および合わせガラスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基材および光制御層間の剥離が抑制された光制御シートに関するものである。
近年、地球温暖化等の環境問題の深刻化に伴い、省エネルギーやCOの削減を目的として、光制御層を有する採光部材を利用した住宅、自動車等の空間温度調整が進められている。
採光部材とは、太陽光等の外光の入射角度に応じて選択的に光の吸収、偏光、反射、透過等を行うことにより、室内への熱線および可視光線の入射量を調整する機能性シートである。
光制御層としては、特許文献1に示すように、溝部を有する光透過部と光透過部の溝部内に形成された低屈折率の光制御部とを有するものが知られている。
また、採光部材としては、このような光制御層が基材の一方の表面に積層された光制御シートを用いた構造を有するものが知られている。
例えば、採光部材としては、光制御シートの表面に接着剤層が配置されたものや、接着剤層を介して光制御シートの両面にガラス等の透明基材が配置された合わせガラス等が知られている。
特開2014−126708号公報
しかしながら、このような採光部材は、その保管時や使用中に、採光部材に含まれる光制御シートの基材および光制御層間が剥離する場合があるといった問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、基材および光制御層間の剥離が抑制された光制御シートを提供することを主目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく研究を重ねた結果、採光部材の保管時や使用時のみならず、これらの採光部材の製造のために予め製造し、保管しておいた光制御シートでも、上述のような基材および光制御層間の剥離が発生する場合があることを新たに発見した。また、採光部材の保管時や使用時に発生する上述の剥離の主な原因が、採光部材の製造に用いる段階で、光制御シートの基材および光制御層間の接着力が低下していることにあることを新たに発見した。
また、このような基材および光制御層間の接着力の低下は、光制御シートを、例えば、採光部材の薄膜化の要請等により光制御層の厚みを薄くした場合や、光制御シートの保管が、高湿度環境下で行われた場合に、発生し易くなる傾向があることを見い出した。そして、これらの接着力低下が発生し易くなる状況から、この接着力低下の原因が、光制御シートの保管時に、光制御層を透過した大気中の水分によるものであることを見い出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、本発明は、基材の一方の面に表面層を有し、上記表面層は、光制御層を含み、上記光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、上記表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であることを特徴とする光制御シート、つまり、基材と、上記基材の一方の面に配置され、光制御層を含む表面層と、を有し、上記光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に配置され、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、上記表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であることを特徴とする光制御シートを提供する。
本発明によれば、表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であることにより、本発明の光制御シートは、例えば、採光部材の製造のために予め製造され保管されているときに、表面層の基材とは反対側の表面から空気中の水分が透過することを抑制できる。その結果、本発明の光制御シートは、水分の影響による基材および光制御層の間の接着力の低下を抑制できる。
このため、本発明の光制御シートは、基材および光制御層間の剥離が抑制されたものとなる。
本発明においては、上記表面層が、上記光制御層の基材とは反対側の面に保護層を含むこと、つまり、上記表面層が、上記光制御層の基材とは反対側の面に配置された保護層を含むことが好ましい。上記層構造の表面層を用いることにより、表面層の厚みを薄いものとすることが容易だからである。
本発明においては、上記保護層が、上記光制御層と再剥離可能であることが好ましい。上記保護層が再剥離可能な剥離性保護層として使用可能となることで、保護層は、採光部材の製造のために予め製造され保管されているときの空気中の水分の透過抑制に特化して用いることができる。このため、保護層は、材料選択の自由の高いものとなるからである。
また、剥離性保護層は、採光部材の製造時に表面層から剥離されることで、例えば、厚みの薄い、光透過率が高い等の利点を有する採光部材を容易形成可能となるからである。
本発明においては、上記表面層の水蒸気透過率が26g/(m・24h)以下であることが好ましい。表面層が上記水蒸気透過率であることにより、本発明の光制御シートは、基材および光制御層間の剥離がより抑制されたものとなるからである。
本発明は、光制御シートを有する合わせガラスであって、上記光制御シートが、基材の一方の面に表面層を有し、上記表面層は、光制御層を含み、上記光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、上記表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であることを特徴とする合わせガラス、つまり、光制御シートを有する合わせガラスであって、上記光制御シートが、基材と、上記基材の一方の面に配置され、光制御層を含む表面層と、を有し、上記光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に配置され、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、上記表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であることを特徴とする合わせガラスを提供する。
本発明によれば、上述の光制御シートを有するものであることにより、本発明の合わせガラスは、光制御シートの基材および光制御層間の剥離が抑制されたものとなる。
本発明は、基材および光制御層間の剥離が抑制された光制御シートを提供できるという効果を奏する。
本発明の光制御シートの一例を示す概略断面図である。 本発明における光制御層の一例を示す概略斜視図および断面図である。 本発明の光制御シートを用いて形成された採光部材内における光の透過経路を説明するための説明図である。 本発明における溝部の縦断面形状の一例を示す概略断面図である。 本発明における光制御層の形成方法の一例を示す工程図である。 本発明の合わせガラスの一例を示す概略断面図である。
本発明は、光制御シートおよびこれを用いて製造可能な合わせガラスに関するものである。
以下、本発明の光制御シートおよび合わせガラスについて詳細に説明する。
A.光制御シート
まず、本発明の光制御シートについて説明する。
本発明の光制御シートは、基材と、上記基材の一方の面に配置され、光制御層を含む表面層と、を有し、上記光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に配置され、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、上記表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であることを特徴とするものである。
このような本発明の光制御シートについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の光制御シートの一例を示す概略断面図である。図2(a)は本発明に用いられる光制御層の一例を示す概略斜視図であり、図2(b)は、図2(a)のX−X線断面図である。
図1および図2に示すように、本発明の光制御シート10は、基材1と、上記基材1の一方の面に配置され、光制御層2を含む表面層3と、を有し、上記光制御層2は、一方の表面に複数本の溝部12を有する光透過部11および上記溝部12内に配置され、上記光透過部11より屈折率が低い光制御部13を有し、上記表面層3の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であるものである。
なお、この例では、表面層3が、光制御層2の基材1とは反対側の面に配置された保護層5および光制御層2および保護層5を接着する接着層4を有する例を示すものである。
また、図3は、本発明の光制御シート10を用いて形成された採光部材20内における光の透過経路を説明するための説明図である。図3中の符号については、図1および図2で説明したものと同様とする。また、図3では、上記溝部12の形状が一方の側面の斜辺が基材1とは反対側の表面から第1の直線12aおよび第2の直線12bの2本の直線により構成され、他方の側面が第3の直線12cの1本の直線により構成されるテーパー形状である例を示すものである。
また、採光部材20として、光制御シート10と、表面層3の基材1とは反対側の表面に窓材である窓ガラス100との接着に用いられる接着剤層21が積層されているものを使用する例を示すものである。
図3に例示するように、太陽高度が低い場合では、窓ガラス100に対する太陽光(L1)の入射角度θが小さくなり、太陽光L1は、光透過部11と光制御部13との境界面のうち、上記第2の直線12bの形成面に多く入射される。このとき、可視光は、光透過部11と光制御部13との境界面で屈折または全反射し、室内に取り込まれる。
一方、太陽高度が高い場合には、窓ガラス100に対する太陽光L2の入射角度θは大きくなるため、太陽光L2は光透過部11と光制御部13との境界面のうち、上記第1の直線12aの形成面に多く入射される。このとき、可視光は、光透過部11と光制御部13との境界面で屈折または全反射し、さらに必要に応じて、上記第2の直線12bの形成面でも屈折または全反射して、室内に取り込まれる。
また、上記形状以外の溝部についても、光透過部11と光制御部13との境界面で、太陽光を屈折または全反射することにより、可視光を室内に取り込むことができる。
このように、上記採光部材は、太陽高度の低い場合から高い場合まで幅広く太陽光を室内に取り込むことができる。
本発明によれば、表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であることにより、本発明の光制御シートは、例えば、採光部材の製造のために予め製造され保管されているときに、表面層の基材とは反対側の表面から空気中の水分が透過することを抑制できる。
その結果、本発明の光制御シートは、例えば、高湿度の環境下で保管された場合でも、水分の影響による基材および光制御層の間の接着力の低下を抑制できる。
このため、本発明の光制御シートは、基材および光制御層間の剥離が抑制されたものとなる。
なお、基材および光制御層の間の接着力の低下を抑制できる理由については明確ではないが、表面層を透過した水分が基材および光制御層間に所定量以上保持された状態となることを防止できることによるものであると推察される。
本発明の光制御シートは、基材、表面層を有するものである。
以下、本発明の光制御シートにおける各構成について説明する。
1.表面層
本発明に用いられる表面層は、光制御層を含むものである。
また、上記表面層は、水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下である。
さらに、上記表面層は、基材の光制御層側に配置される全ての層を含むものであり、基材とは反対側の面が露出するものである。
ここで、水蒸気透過率は、表面層の厚み方向の水蒸気透過率、すなわち、表面層の基材と接する表面および基材とは反対側の表面の間の水蒸気透過率とすることができる。
また、水蒸気透過率は、JIS K 7129(プラスチック−フィルム及びシート−水蒸気透過度の求め方(機器測定法))に基づいて測定できる。
なお、水蒸気透過率の測定は、水蒸気透過率の測定に一般的に使用される装置を用いて測定することができ、例えば、「株式会社日立ハイテクノロジーズ製 MOCON水蒸気透過率測定装置PERMATRAN−W 3/33」を使用して求めることができる。
上記表面層の水蒸気透過率は、40g/(m・24h)以下であればよいが、26g/(m・24h)以下であることが好ましく、なかでも7g/(m・24h)以下であることが好ましい。上記水蒸気透過率が上述の範囲であることにより、基材および光制御層間の剥離を安定的に防止できるからである。
なお、上記水蒸気透過率の下限については、低いほど好ましいが、例えば、1.0×10−3g/(m・24h)以上とすることができる。表面層を構成する材料選択の自由度が高く、低コスト化が容易だからである。
このような表面層としては、光制御層を含み、基材の光制御層側に配置される全ての層を含むものであればよく、例えば、上記表面層が、光制御層のみを有する態様(第1実施態様)、上記表面層が、上記光制御層の基材とは反対側の面に配置された保護層を含む態様(第2実施態様)等とすることができる。
以下、本発明における表面層について、各態様に分けて説明する。
(1)第1実施態様
本態様の表面層は、光制御層のみを有するものである。
本態様によれば、表面層が光制御層のみを有するものであることにより、表面層は、製造容易となるからである。
上記表面層である光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に配置され、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有するものである。
以下、このような光制御層の各構成について、詳細に説明する。
(a)光透過部
本態様における光透過部は、一方の表面に複数本の溝部を有するものである。
上記光透過部は、上記光制御部より屈折率が高いものである。
上記光透過部の構成材料は、樹脂材料を主成分として含むものである。
ここで、樹脂材料を主成分として含むとは、上記樹脂材料の上記光透過部中の含有量が、70質量%以上であることをいうものである。
本態様においては、上記含有量が、90質量%以上であることが好ましく、なかでも、95質量%以上であることが好ましい。上記構成材料により形成される光透過部の柔軟性の調整が容易だらかである。
上記樹脂材料としては、上記光制御部より屈折率が高い光透過部を形成可能なものであれば特に限定されるものではなく、特開2014−126708号公報等に記載の透明樹脂や電離放射性硬化性樹脂の硬化物等を用いることができる。
上記樹脂材料としては、なかでも、電離放射線硬化性樹脂の硬化物を用いることが好ましい。上記樹脂材料が電離放射線硬化性樹脂の硬化物であることにより、例えば、溝部に対応する凸部を有する賦型原版と基材との間に上記電離放射線硬化性樹脂を塗布して、上記電離放射線硬化性樹脂に賦型原版の凹凸形状を転写しつつ硬化させることにより、所望の形状の光透過部を容易に形成できるからである。
なお、ここでの電離放射線とは、すべての紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)、可視光線、γ線、X線、電子線、および活性エネルギー線等を指す。
上記電離放射線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等が挙げられる。
上記電離放射線硬化性樹脂としては、なかでも、紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
上記紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂としては、従来から慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーおよび重合性プレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
本態様においては、上記紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂が、重合性モノマー、重合性オリゴマーおよび重合性プレポリマーのいずれか1種類を用いるものであってもよく、2種類を組み合わせて用いるものであってもよい。
例えば、上記紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂は、上記重合性モノマーのみを含むものとすることができる。
上記重合性モノマーとしては、重合性基を1つ含む単官能モノマー、重合性基を2以上含む多官能モノマーを用いることができる。重合性基としては、紫外線または電子線により重合することができるものであれば特に限定されるものではなく、エチレン性不飽和二重結合等のラジカル重合性不飽和基を挙げることができる。
また、上記重合性モノマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、m−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールエチレンオキサイド(EO)変性アクリレート、パラクミルフェノールEO変性アクリレート、ラウリルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート等の単官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
上記多官能モノマーとしては、例えば、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本態様においては、なかでも、水蒸気透過率の低い光透過部を形成可能との観点から、上記重合性モノマーが芳香族を含む重合性モノマーであることが好ましく、例えば、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、m−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールエチレンオキサイド(EO)変性アクリレート、パラクミルフェノールEO変性アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート等であることが好ましい。
上記重合性モノマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを指すものである。
上記重合性オリゴマーおよびプレポリマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマーやプレポリマー、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエーテル系のウレタン(メタ)アクリレート、カプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマーやプレポリマー、エチレンオキシド(EO)変性、プロピレンオキシド(PO)変性、プロポキシ化エトキシ化等の変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記光透過部の構成材料として紫外線硬化性樹脂の硬化物を含有する場合には、紫外線硬化性樹脂は、光重合開始剤を併用することが好ましい。上記光重合開始剤の種類としては、従来慣用されているものを用いることができる。上記光透過部における光重合開始剤の含有率としては、紫外線硬化性樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜5質量部程度の範囲内であることが好ましい。
上記光透過部は、上述した材料の他に、任意の添加剤を含有していてもよい。任意の添加剤としては、例えば離型剤、重合禁止剤、架橋剤、酸化防止剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
上記任意の添加剤は、上記光透過部の屈折率を光制御部より大きくする等の目的で、高屈折率微粒子を含有するものであってもよい。
上記高屈折率微粒子としては、上記光制御部より屈折率の高い微粒子であればよく、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化錫、アンチモン錫酸化物、インジウム錫酸化物、燐錫化合物、五酸化アンチモン、アルミニウム亜鉛酸化物、ガリウム亜鉛酸化物およびアンチモン酸亜鉛等の高屈折率無機微粒子等を挙げることができる。
上記高屈折率微粒子の平均一次粒径は5nm〜100nmの範囲内とすることができる。
なお、上記平均一次粒径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、透過型電子顕微鏡写真(TEM)(例えば、日立ハイテク製 H−7650)にて粒子像を測定し、ランダムに選択した100個の一次粒子の最長部の長さの平均値を平均一次粒径とすることができる。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果を得ることができる。
上記高屈折率微粒子の含有量は、所望の屈折率に応じて適宜設定することができるが、少ないほど好ましく、上記光透過部中に0質量%であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲であることにより賦型原版の摩耗が少なく、上記光透過部の形成に用いる光透過部形成用組成物の安定性に優れたものとすることができるからである。また、上記樹脂製光透過部を透明性に優れたものとすることができるからである。
上記溝部の縦断面形状としては、所望の採光性を得られるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、三角形、正方形、長方形、台形状、少なくとも一方の側面の斜辺が2本以上の直線または曲線にて構成されるテーパー形状、四辺が曲線である形状等が挙げられる。また、溝部の角部が曲率を有していてもよく、さらに上記縦断面形状を成す側面の辺は直線であってもよく曲線であってもよい。なお、図4は溝部の縦断面形状の一例を示す概略断面図であり、図4は(a)は台形状、図4(b)は両側面の斜辺が2本の直線にて構成されるテーパー形状、図4(c)は角に曲率を有する三角形の形状から成る溝部の例をそれぞれ示すものであり、図4(d)は一方の側面の斜辺が基材11とは反対側の表面から第1の直線12aおよび第2の直線12bの2本の直線により構成され、他方の側面が第3の直線12cの1本の直線により構成されるテーパー形状である例を示すものである。
なお、溝部の形状が上述の図4(d)のテーパー形状である光制御シートに対して、既に説明した図3のように太陽光が光制御層の基材とは反対側の表面から入射される場合、上記光制御シート10は、通常、溝部12の上記第3の直線12c側が地表側となるように配置して用いられるものである。
上記溝部の平面視上における形状としては、所望の採光性を得られるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、直線状であってもよく、曲線等の形状であってもよい。さらに、平面視上における溝部の配置は、並列配置であってもよく、平行に並んで配置されていてもよく、他方向にランダムに配置されていてもよい。中でも図2(a)で示すように、溝部が平面視上において直線状に平行に配置されることが好ましい。
溝部の高さとしては、所望の採光性を得られ、光透過部の厚み未満であれば特に限定されるものではない。このような溝部の高さは光透過部の厚さの30%〜100%未満の範囲内、中でも40%〜97.5%の範囲内、特に50%〜95%の範囲内であることが好ましい。溝部の高さが上記範囲内とすることで、本発明の光制御シートは、その厚さが相対的に薄くなり、屈曲性に優れるものとなるからである。
なお、溝部の高さとは、図2(b)においてT2で示される部分である。
上記溝部の幅としては、所望の採光性を得られるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、5μm〜50μmの範囲内、中でも7μm〜45μmの範囲内、特に10μm〜40μmの範囲内であることが好ましい。上記溝部の幅が上述の範囲内であることにより、光制御シート全体として可視光線の透過性に優れたものとすることができ、採光性に優れたものとすることができるからである。
なお、上記溝部の幅とは、溝部の縦断面形状において最も広幅の部分をいい、例えば図2(b)においてWで示される部分である。
上記溝部のピッチ幅としては、所望の採光性を得られるものであれば特に限定されるものではないが、15μm〜200μmの範囲内、中でも20μm〜150μmの範囲内、特に25μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。ピッチ幅が上述の範囲内であることにより、入射角度の大きい外光であっても光制御部に容易に入射可能となり、光制御部はその機能を十分に果たすことができるからである。また、光透過部は、可視光線の透過性に優れたものとなるからである。
なお、光制御部のピッチ幅とは、隣り合う光制御部の中心間距離をいい、例えば図2(b)においてPで示される部分である。
上記溝部の長さとしては、所望の光制御シートの大きさに応じて適宜選択されるものである。なお、溝部の長さとは、溝部の平面視上長尺方向の長さをいう。
上記光透過部の厚み、すなわち、光制御層の厚みは、例えば、25μm〜320μmの範囲内であることが好ましく、なかでも50μm〜265μmの範囲内であることが好ましく、特に、60μm〜220μmの範囲内であることが好ましい。上記厚みが上述の範囲内であることにより、光制御層は、製造容易となるからである。
また、光制御層を構成する材料の自由度を高める観点からは、上記光透過部の厚みは、80μm以上であることが好ましく、なかでも100μm以上であることが好ましく、特に、130μm以上であることが好ましい。
なお、上記光制御層の厚みは、図2(b)においてT1で示される部分である。
上記光透過部の屈折率としては、光制御部より大きいものであれば特に限定されるものではないが、例えば1.40〜1.80の範囲内であることが好ましく、なかでも、1.55〜1.70の範囲内であることが好ましく、特に1.57〜1.65の範囲内であることが好ましい。
なお、光透過部の屈折率は、JIS K 7142に規定された屈折率の測定方法に従い、アッベ屈折計((株)アタゴ社製)を用いて、温度25℃の条件下で、測定波長589nmのナトリウム光源を用いて測定することができる。以下の説明における屈折率の測定方法については、この方法により測定されるものとすることができる。
また、光透過部の可視光線透過率は70%以上であることが好ましく、中でも80%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。光透過部が上記の可視光線透過率を有することにより、光透過部における入射光の吸収による室内側への出射光量の減少が抑制され、本発明の光制御シートの視認性を向上させることができる。
なお、上記可視光線透過率の測定方法としては、赤外可視紫外分光光度計を使用し、JIS A5759−2008に従い380nm〜780nmの波長域における分光透過率測定し、同規格に規定される算出式により算出することにより得ることができる。
また、光透過部の可視光線透過率は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(品番:コスモシャインA4300、膜厚100μm、東洋紡製)上に、光透過部の構成材料を用いて形成された膜厚10μmであり、溝部が形成されていない板状の塗膜に対し、測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定された値である。
上記赤外可視紫外分光光度計としては、例えば、株式会社島津製作所製UV3100PC等を用いることができる。
(b)光制御部
本態様における光制御部は、上記溝部内に配置されるものである。すなわち光制御部と溝部とは、通常、同形状となる。
また、上記光制御部は、光透過部より屈折率が低いものである。
このような光制御部の構成材料は、光透過部の構成材料より屈折率の低い樹脂材料や空気などが挙げられるが、水蒸気透過率を低くできるという観点から、樹脂材料を主成分とするものであることが好ましい。
上記樹脂材料としては、光制御層に一般的に用いられるものを使用することができ、例えば、特開2014−126708号公報等に記載の透明な硬化性樹脂を用いることができる。
より具体的には、上述の「(a)光透過部」の項で説明した紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂等の電離放射線硬化性樹脂と同様の硬化性樹脂を用いることができる。
上記樹脂材料の光制御部中の含有量については、上記「(a)光透過部」の項に記載の樹脂材料の含有量と同様とすることができる。
また、光制御部の構成材料として、紫外線硬化性樹脂の硬化物を含有する場合には、紫外線硬化性樹脂は光重合開始剤を併用することが好ましい。上記光重合開始剤の種類およびその含有率としては、上記「(a)光透過部」の項に記載の内容と同様とすることができる。
また、上記光制御部は、他の任意の材料を含んでいてもよいが、形状安定性の観点から紫外線吸収剤、光安定剤については含まないことが好ましい。
光制御部の屈折率としては、光透過部の屈折率よりも低ければよく、例えば1.40〜1.55の範囲内であることが好ましい。
光制御部は所望の可視光線透過率を有することが好ましい。具体的には、上記光制御部の可視光線透過率は、上述した光透過部の可視光線透過率と同様であるため、ここでの記載は省略する。
(c)その他
上記光制御層の光制御部を含む表面は、平坦であってもよく凹凸を有してもよく、光制御層の機能に応じて適宜選択することができる。例えば、高い視認性が求められる光制御シートの場合は、当該表面が平坦であることが好ましく、平均表面粗さ(Ra)として0.1nm〜100nmの範囲内、中でも0.1nm〜20nmの範囲内、特に0.1nm〜10nmの範囲内であることが好ましい。
当該表面が凹凸を有する場合、外光の入射面または出射面が平坦である領域と凹部状または凸部状である領域とで、それぞれの入射面または出射面における光の拡散に偏りが生じる。このため、出射光の量に偏りが生じて光の回折現象および干渉現象が誘発されることにより、光制御シート上に多重像が発現し、視認性が低下する場合がある。
なお、上記平均表面粗さ(Ra)は、JIS B0601 2001の規定に従い23℃の測定環境下で測定し、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、以下の式(1)によって算出される値とした。
上記光制御層の形成方法としては、表面に所望の形状の溝部を複数本有する光透過部を形成し、上記溝部に光制御部を形成することができる方法であれば、特に限定されない。
このような光制御層の形成方法としては、光制御層に含まれる光透過部を基材表面と直接接するように形成する方法を用いることができる。
具体的には、上記形成方法は、例えば、図5に例示するように、上記基材1の一方の表面上に、上記電離放射線硬化性樹脂を含む光透過部形成用組成物2aを塗布し(図5(a))、凸部を有する賦型原版Mを押圧した状態で架橋硬化させ(図5(b))、賦型原版Mを剥離することにより、一方の表面に複数本の溝部12を有する光透過部11を形成し(図5(c))、次いで、上記透過部11の溝部12内に、光制御部を形成可能な電離放射線硬化性樹脂を塗布し、スキージ等によりこれを溝部内にのみ充填させた後、硬化することで光制御部13を形成する方法を用いることができる。
なお、上記賦型原版は、表面上に複数本の凸部を有するものであり、上記凸部の反転形状およびその寸法等が上記溝部の形状および寸法等に相当するものである。
(d)その他の態様
上記表面層の層構造としては、光制御層のみを有する態様以外に、光制御層以外にその他の層を有する態様であってもよい。
なお、このようなその他の層については、本発明の光制御シートの種類および用途等に応じて適宜選択することができる。
(2)第2実施態様
本態様の表面層は、上記光制御層の基材とは反対側の面に配置された保護層を含む態様である。
本態様によれば、上記層構成の表面層を用いることにより、表面層の厚みを薄いものとすることが容易だからである。
例えば、保護層として、水蒸気透過性の低い材料を用いたものを使用することで、厚みの薄い保護層で、上述の水蒸気透過率を達成可能となる。このため、表面層は、その厚みを薄いものすることが容易となる。また、保護層を水蒸気透過抑制の主な構成とすることで、表面層は、光制御層の材料選択の自由度が高いものとなるからである。
なお、このような表面層の層構造としては、光制御層および保護層を少なくとも有するものであればよいが、通常、さらに光制御層および保護層を接着する接着層を有するものである。
本態様においては、上記表面層が、例えば、光制御層、保護層および接着層のみを有するものとすることができる。
以下、本態様の表面層として、光制御層、保護層および接着層をこの順で有する場合について説明する。
(a)光制御層
上記光制御層の厚み、すなわち、光透過部の厚みとしては、表面層を所望の水蒸気透過率を有するものであればよく、例えば、上記「(1)第1実施態様」の項に記載の光透過部の厚みと同様とすることができる。
本態様においては、本発明の光制御シートの薄膜化が容易となるとの観点からは、上記光制御層の厚みが、100μm未満であることが好ましく、なかでも25μm〜80μmの範囲内であることが好ましく、特に、50μm〜80μmの範囲内であることが好ましく、なかでも特に、60μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。上記厚みが上述の範囲内であることにより、光制御層は、厚みの薄いものとすることが容易だからである。また、光制御層は、溝部の形成が容易となるからである。
上記光制御層のその他の事項については、上記「(1)第1実施態様」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(b)保護層
上記保護層は、光制御層の基材とは反対側の面に配置されるものである。
上記保護層は、光制御層の厚みが薄い場合でも、表面層を透過する水蒸気の量を十分に抑制するために配置されるものである。
このような保護層としては、表面層の水蒸気の透過を抑制できるものであればよいが、例えば、光制御層と再剥離不能であり、採光部材の構成としても用いられる緩衝層である態様と、光制御層と再剥離可能であり、剥離性保護層として用いられる態様と、を挙げることができる。
以下、保護層を、緩衝層および剥離性保護層に分けて説明する。
なお、光制御層に再剥離可能であるとは、保護層を光制御層から剥離する際に、光制御層の基材からの剥離、光制御層の破損を生じることのないように、保護層が光制御層に対して接着されていることをいうものである。
具体的には、再剥離可能である場合の保護層および光制御層の間の接着力としては、例えば、JIS Z0237準拠の180°による剥離方法において1N/25mm以下であるものとすることができる。
(i)緩衝層
上記緩衝層は、保護層が光制御層と再剥離不能であり、採光部材の構成としても用いられる態様において用いられる保護層である。
上記緩衝層が、光制御層に再剥離不能に配置され、採光部材の構成として用いられることで、本発明の光制御シートは、採光部材の製造時に加わる熱や圧力による、光制御層の光透過部および光制御部間の剥離を抑制できる。例えば、光制御シートを用いて接着剤層を介してガラス等の透明基材で挟持された合わせガラス等の製造時に、光制御シートが加熱および加圧を受ける場合でも、緩衝層は、光透過部および光制御部間の剥離を抑制できる。
このような緩衝層の種類としては、所望の水蒸気透過遮断性を有し、透明性を有するものであればよく、例えば、樹脂層、金属酸化物の蒸着層等を挙げることができる。
本態様においては、緩衝層の形成が容易となる観点から、上記緩衝層の種類が樹脂層であることが好ましい。
上記緩衝層としての樹脂層を構成する樹脂材料としては、透明性を有し、所望の水蒸気透過遮断性を有するものであればよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロンや、特開2014−218084号公報に記載の低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂を挙げることができ、なかでも、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましく、特に、ポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。上述の材料は、水蒸気透過遮断性が高いからである。また、ポリオレフィン系樹脂、特に、ポリプロピレン系樹脂は、親水性が低いことから、水蒸気透過遮断性の高いものとすることが容易だからである。また、ポリプロピレン系樹脂は、汎用性が高く、安価だからである。
上記蒸着層の構成材料としては、透明性を有するものであればよく、例えば、特開2015−208867号公報に記載の酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機酸化物を挙げることができる。
なお、上記緩衝層の種類が蒸着層である場合には、緩衝層は、蒸着層を支持する支持基材を有するものであってもよい。
上記支持基材の構成材料としては、蒸着層を安定的に支持する強度、耐熱性等を有するものであればよく、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等の樹脂材料を用いることができる。
上記支持基材の厚みとしては、蒸着層を安定的に支持できるものであればよく、例えば、6μm〜100μmの範囲内とすることができる。
上記緩衝層の厚みとしては、水蒸気の透過を抑制可能なものであればよく、緩衝層の種類等に応じて異なるものであるが、上記緩衝層が樹脂層である場合には、1μm〜100μmの範囲内とすることができ、3μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
また、上記緩衝層が蒸着層である場合には、例えば、5nm〜100nmの範囲内とすることができる。
なお、上記厚みは、緩衝層が支持基材および蒸着層を有するものである場合には、蒸着層のみの厚みをいうものである。
(ii)剥離性保護層
上記剥離性保護層は、保護層が光制御層に再剥離可能に配置される態様において用いられる保護層である。
上記剥離性保護層は、採光部材の製造のために予め製造され保管されているときの空気中の水分の透過抑制に特化して用いることができる。このため、剥離性保護層は、材料選択の自由の高いものとなる。また、剥離性保護層は、採光部材の製造時に表面層から剥離されることで、例えば、厚みの薄い、光透過率が高い等の利点を有する採光部材を容易形成可能となる。
このような剥離性保護層の種類としては、所望の水蒸気透過遮断性を有するものであればよく、透明性を有するものであっても、遮光性を有するものであってもよい。したがって、上記種類としては、樹脂層、金属酸化物の蒸着層以外に、金属箔層、金属の蒸着層等も用いることができる。
本態様においては剥離性保護層の形成が容易となる観点から、上記剥離性保護層の種類が樹脂層であることが好ましい。
上記剥離性保護層としての樹脂層を構成する樹脂材料としては、透明性を有し、所望の水蒸気透過遮断性を有するものであればよく、例えば、上記「(i)緩衝層」に記載の緩衝層を構成する樹脂材料と同様の樹脂材料を用いることができる。
上記金属酸化物の蒸着層の構成材料については、上記「(i)緩衝層」の項に記載の内容と同様とすることができる。
上記金属箔層を構成する金属としては、例えば、特開2015−208867号公報に記載のアルミニウムを挙げることができる。
上記金属の蒸着層を構成する金属としては、所望の水蒸気透過遮断性を有するものであればよく、例えば、特開2015−208867号公報に記載のケイ素、アルミニウム等を挙げることができる。
なお、上記剥離性保護層の種類が蒸着層である場合には、剥離性保護層は、蒸着層を支持する支持基材を有するものであってもよい。
上記支持基材の構成材料としては、上記「(i)緩衝層」の項に記載の内容と同様とすることができる。
上記剥離性保護層の厚みとしては、水蒸気の透過を抑制可能なものであればよく、剥離性保護層の種類等に応じて異なるものであるが、上記剥離性保護層の種類が樹脂層または蒸着層である場合には、上記「(i)緩衝層」の項に記載の内容と同様とすることができる。
また、上記剥離性保護層の種類が金属箔層である場合には、6μm〜20μmの範囲内等とすることができる。
なお、上記厚みは、剥離性保護層が支持基材および蒸着層を有するものである場合には、蒸着層のみの厚みをいうものである。
(c)接着層
上記接着層は、光制御層および保護層を接着するものである。
このような接着層としては、保護層を光制御層に再剥離可能に接着する再剥離性接着層である態様と、保護層を光制御層に再剥離不能に接着する非再剥離性接着層である態様と、を挙げることができる。
以下、接着層を再剥離性接着層および非再剥離性接着層に分けて説明する。
(i)再剥離性接着層
上記再剥離性接着層は、保護層を光制御層に再剥離可能に接着するものである。
このような再剥離接性着層としては、保護層を光制御層から剥離する際に、光制御層の基材からの剥離、光制御層の破損等を生じることのないものであればよい。
また、再剥離性接着層の光制御層および保護層の間の接着力については、例えば、構成材料および厚み等により調整することができる。
本態様においては、上記再剥離性接着層が、保護層を光制御層から剥離する際に、保護層と共に光制御層から剥離するものであることが好ましい。再剥離性接着層が保護層と共に光制御層から剥離することで、本発明の光制御シートは、採光部材の製造の際に光制御層の基材とは反対側の表面に窓材等との接着に用いられる接着剤層等の積層が容易となるからである。
上記再剥離性接着層の構成材料としては、公知の粘着剤を用いることができる。
上記粘着剤としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、ゴム系等の粘着剤を用いることができる。
また、アクリル系粘着剤としては、より具体的には、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル等のアクリル系モノマーの重合体や共重合体を主成分とするアクリル系粘着剤を用いることが好ましく、特に、n−ブチルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート等を挙げることができる。
上記再剥離性接着層の厚みとしては、保護層を光制御層に再剥離可能に接着することが可能なものであればよい。
上記厚みとしては、例えば、10μm未満とすることができ、例えば3μm〜9μmの範囲内であることが好ましい。上記再剥離性接着層の厚みが上述の範囲内であることにより、再剥離性接着層は、保護層を再剥離可能に接着することが容易だからである。
(ii)非再剥離性接着層
上記非再剥離性接着層は、接着層が、保護層を光制御層に再剥離不能に接着するものである態様である。
このような非再剥離性接着層としては、保護層を光制御層から剥離しようとすると、光制御層の基材からの剥離、光制御層の破損等を生じるものであればよい。
上記再剥離性接着層の構成材料としては、粘着剤以外にも、2液硬化型ウレタン系接着剤等の2液硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、感熱接着剤等の公知の接着剤を用いることができる。
上記2液硬化型ウレタン系接着剤としては、例えば、特開2015−193208号公報等に記載のポリオール系樹脂およびイソシアネート硬化剤を含むものを用いることができる。
上記感熱接着剤としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
上記熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤としては、具体的には、国際公開2015/46485号公報に記載のポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2−エチルへキシルエステル等のホモポリマー、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンーブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤、その他等の接着剤を使用することができる。
上記非再剥離性接着層の厚みとしては、保護層を光制御層に再剥離不能に接着することが可能なものであればよい。
上記厚みとしては、例えば、10μm〜100μmの範囲内とすることができる。上記非再剥離性接着層の厚みが上述の範囲内であることにより、非再剥離性接着層は、保護層および光制御層を安定的に接着することが容易だからである。
(d)その他の態様
上記表面層の層構造としては、光制御層、保護層および接着層のみをこの順で有する態様以外に、これらの層以外にその他の層を有する態様であってもよい。
なお、このようなその他の層については、本発明の光制御シートの種類および用途等に応じて適宜選択することができる。
2.基材
本発明における基材は、上記表面層を支持するものである。
上記基材は、通常、光制御層の表面のうち、溝部が設けられた面と反対側の面に形成されるものである。
上記基材としては、光透過性を有し、視認性に悪影響を与えないものであれば特に限定されず、例えば透明性を有する樹脂からなるシート、フィルム等を用いることができ、中でもフィルムが好ましい。
基材に用いられる樹脂としては、透明性を有し、光制御層等を支持可能な強度を有するものであればよい。上記樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、塩化ビニル、フッ素樹脂、ゴム等を用いることができる。中でも透明性および強度の点から、上記樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートが好ましい。また、基材は酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含んでいてもよい。
基材は、必要に応じて片面または両面に表面処理等を行っていてもよい。表面処理としては、コロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン紫外線照射処理等の酸化法による表面処理、サンドブラスト法、溶剤処理法等の凹凸化法による表面処理、化学的表面処理等が挙げられる。
基材の膜厚としては、用途に応じて適宜設定が可能であるが、通常5μm〜200μmの範囲内、中でも10μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。基材の膜厚が上述の範囲内であることにより、基材は、カール、シワ等が入りにくく、光制御シートを強度に優れたものとすることができるからである。
3.光制御シート
本発明の光制御シートは、上記基材および表面層を少なくとも有するものであるが、その他の構成を有していてもよい。
本発明の光制御シートの可視光線透過率としては、外光の入射角度が0°のときの可視光線透過率が65%以上であることが好ましく、中でも70%以上、より好ましくは85%以上が好ましい。外光の入射角度が0°のとき可視光線透過率を上記範囲内とすることにより、外観等を明瞭に観察することができる。また、室内等に取り込まれる可視光線の量も増えるため、外光を利用して室内の照度を確保することもできる。ここでいう外光の入射角度とは、図3中で示す角度θをいう。
なお、上記可視光線透過率の測定方法は、上記「1.表面層」の項に記載の測定方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
上記光制御シートの用途としては、例えば、採光部材の中間部材として用いることができる。また、上記光制御シートは、光制御層の基材とは反対側の表面に接着剤層等が配置されたもの、基材の光制御層とは反対側の表面および光制御層の基材とは反対側の表面に接着剤層を介して窓材としてガラス等の透明基材を貼り合わせた合わせガラス等の採光部材として使用できる。
また、上記光制御シートは、窓材として可撓性の透明フィルムを用いることで、光制御機能付き窓材として例えばロールスクリーン等として用いてもよい。
本発明の光制御シートを用いた採光部材の製造方法としては、例えば、光制御層の基材とは反対側の表面に接着剤層を配置可能な方法であればよい。
例えば、表面層が光制御層に再剥離不能に配置された保護層を有するものである場合、保護層の基材とは反対側の表面に接着剤層を積層する方法を挙げることができる。
また、表面層が光制御層に再剥離可能に配置された保護層を有するものである場合、光制御シートから保護層を剥離する剥離工程と、剥離工程後に、光制御層の基材とは反対側の表面に接着剤層を積層する接着剤層工程と、を有する方法を用いることができる。
さらに、本発明の光制御シートを用いた採光部材としての合わせガラスの製造方法としては、例えば、表面層が光制御層に再剥離可能に配置された保護層を有するものである場合、光制御シートから保護層を剥離する剥離工程と、剥離工程後に、光制御層および基材を含む積層体を、接着剤層を介して一対の窓材で挟持する貼り合わせ工程と、を有する方法を用いることができる。なお、貼り合わせ工程において上記積層体を一対の窓材で挟持する方法としては、後述する「B.合わせガラス」の項に記載のガラスの製造方法に記載の方法と同様の方法とすることができる。
B.合わせガラス
次に、本発明の合わせガラスについて説明する。
本発明の合わせガラスは、光制御シートを有する合わせガラスであって、上記光制御シートが、基材と、上記基材の一方の面に配置され、光制御層を含む表面層と、を有し、上記光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に配置され、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、上記表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下であることを特徴とするものである。
このような本発明の合わせガラスについて図を参照して説明する。
図6は、本発明の合わせガラスの一例を示す概略断面図である。
図6に示すように、本発明の採光部材20としての合わせガラス30は、基材1と、上記基材1の一方の面に配置され、光制御層2を含む表面層3と、を有し、上記光制御層2は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に配置され、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、上記表面層3の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下である光制御シート10と、光制御シート10を挟持する一対の窓材22と、光制御シート10および窓材22を接着する接着剤層21と、を有するものである。
本発明の合わせガラスは、光制御シートを有するものである。
以下、本発明の合わせガラスの各構成について詳細に説明する。
1.光制御シート
本発明に用いられる光制御シートは、基材と、上記基材の一方の面に配置され、光制御層を含む表面層と、を有し、上記光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および上記溝部内に配置され、上記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、上記表面層の水蒸気透過率が40g/(m・24h)以下のものであり、上記「A.光制御シート」の項に記載の内容と同様とすることができる。本発明においては、なかでも、上記光制御シートが、表面層として剥離性保護層を含まないものであることが好ましく、より具体的には、上記「A.光制御シート」の「(1)第1実施態様」に記載の態様、および「(2)第2実施態様」において保護層が緩衝層である態様であることが好ましい。
2.その他の構成
本発明の合わせガラスは、上述の光制御シートを有するものであるが、通常、光制御シートを挟持する窓材と、光制御シートおよび窓材を接着する接着剤層と、を有するものである。
以下、このような窓材および接着剤層について説明する。
(1)窓材
上記窓材としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されるものではなく、無色であってもよく、着色されたものであってもよい。なかでも本発明においては、上記窓材が、光透過性を有し、無色であることが好ましい。このような窓材としては、例えば、アクリル板、ポリカーボネート板、ガラス板等が挙げられる。
上記窓材の厚みは、本発明の合わせガラスの大きさや用途等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、1μm〜15mmの範囲内であることが好ましく、中でも3μm〜12mmの範囲内であることが好ましい。
窓材の厚みが上記範囲内ですることにより、所望の透明度や機械的強度を有する合わせガラスとすることができるからである。
上記窓材は、すりガラス、曇りガラスのように表面に凹凸を有していてもよく、網入りガラスのように内部にワイヤーが含まれていてもよい。
(2)接着剤層
上記接着剤層は、具体的には、一般的な光制御シートに接着剤として用いられるものを用いることができる。上記接着剤としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)等の熱可塑性樹脂やそれに架橋材を加えた熱硬化樹脂等を用いることができ、中でも、EVAやPVBが好適に用いられる。
上記接着剤層は、上記接着剤の1種、もしくは2種以上を積層して用いることができる。具体的には、2種類の上記接着剤を積層して用いた場合には、本発明の合わせガラスの層構成は、例えば、窓材/第2接着剤層(EVA)/第1接着剤層(PVB)/光制御シート/第1接着剤層(PVB)/第2接着剤層(EVA)/窓材の構成等とすることができる。
また、上記接着剤層は、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤等を含むことができる。
上記接着剤層の厚みとしては、例えば100μm〜2000μmの範囲内であることが好ましく、中でも、300μm〜1600μmの範囲内であることが好ましい。接着剤層の厚みが上記範囲に満たないと、異物等が混入した際にそれが核となり気泡を生じる場合があり、接着剤層の厚みが上記範囲を越えると、合わせガラス全体としての厚みや重量の増加、強度不足等の不具合をもたらすおそれがあるからである。
なお、上記接着剤層の厚みは、上記光制御シートの両方の表面に形成された接着剤層の合計の厚みではなく、上記光制御シートのいずれか一方の表面に形成された接着剤層のみの厚みをいうものである。
上記接着剤層は、所定の光透過性を有することが好ましい。
具体的には、接着剤層の可視光線透過率が所定の光透過性を有することが好ましい。具体的には、接着剤層の可視光線透過率が70%以上であることが好ましく、中でも80%以上であることが好ましく、特に85%以上であることが好ましい。接着剤層が上述した光透過性を有することにより、本発明の合わせガラスを部屋の窓に用いた際に、室外から入射する光が接着剤層に吸収されるのを抑制することができる。これにより、視認性を高めることができ、また室内に多くの光を取り入れることが可能となる。
3.合わせガラス
本発明の合わせガラスは、上記光制御シートを有するものである。
このような合わせガラスの製造方法としては、上述した各部材を用いて所望の光制御機能を有する合わせガラスを得ることができる方法であれば特に限定されるものではなく、一般的な中間膜を有する合わせガラスと同様の方法を用いることができる。
上記製造方法は、具体的には、所定の方法により得られた光制御シートを、接着剤層を介して一対の窓材の間に配置し、その後、熱圧着することにより合わせガラスを得る方法とすることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[比較例1]
以下の方法により表面層を有する光制御シートを形成した。
(1)光透過部および溝部の形成
連続帯状の透明2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ100μm)の一方の表面に、下記の組成から成る液状の光透過部形成用組成物Aを硬化後の膜厚が120μmとなるように塗布した。
(光透過部形成用組成物A)
・A-BPEF(新中村化学工業社製 2官能アクリレート) ・・・ 50質量部
・ライトアクリレートPOB-A(共栄社化学社製 単官能アクリレート) ・・・ 30質量部
・ライトアクリレートPO−A(共栄社化学社製 単官能アクリレート) ・・・ 20質量部
・Irgacure184(BASF社製光重合開始剤) ・・・ 3質量部
・テトラデカノールエチレンオキシド10モル付加物のリン酸エステル(金型離型剤) ・・・ 0.03質量部
表面の面方向に沿って円周方向に直線状に連なり、その主切断面が、高さ165μm、版表面側の幅が33μm、版表面から遠い側の幅が10μmの台形の凸部を、59μm周期で複数条互いに平行に配列した凸状群(光制御部と同形状且つ逆凹凸)が形成されたロール金型1を準備し、さらに金型1の凸形状および形状ピッチをそれぞれ30%、40%、50%、70%、90%に相似縮小した凸形状を有するロール金型をそれぞれ準備し、それぞれ金型2,3,4,5,6とした。
上記ロール金型2とPETフィルムとの間に上記ベース部形成用組成物が挟まれた状態で、水銀灯を用いて紫外線照射を行い、上記ベース部形成用組成物を架橋硬化させた後、ロール金型を剥離して溝部を表面に有するベース部をPETフィルムの片面上に形成した。
溝部の形状は、上述のロール金型の凸状群の反転形状、すなわち縦断面形状が台形の凹状群を有した。
(2)光制御部の形成
次に、溝部内に光制御部を形成した。まず、下記組成からなる液状の光制御部形成用組成物を調製し、これを上記光透過部の溝部を含む表面に塗布後、鉄製ドクターブレードでスキージして溝部内にのみ充填させた後、水銀灯を用いて紫外線照射を行い、光制御部形成用組成物を架橋硬化させて光制御部を形成した。これにより、基材と、基材の一方の表面に配置された光制御層と、を有し、表面層として光制御層のみを有する光制御シートを得た。
なお、光制御層に含まれる光透過部の屈折率は1.602、光制御部の屈折率は1.474であった。
(光制御部形成用組成物)
・EBECRYL230(ダイセルオルネクス社製ウレタンアクリレート) ・・・ 30質量部
・SR610(サートマー社製 2官能アクリレート) ・・・ 30質量部
・SR256(サートマー社製 単官能アクリレート) ・・・ 40質量部
・Irgacure184(BASF社製光重合開始剤) ・・・ 3質量部
[比較例2]
比較例1の光制御層の、基材と反対側の表面上に、アクリル系粘着剤(膜厚:25μm)を介し、保護層としてTAC(三酢酸セルロース)フィルム(膜厚:25μm)をラミネート貼合により接着した。これにより、表面層として光制御層および保護層を有する光制御シートを得た。
[実施例1]
金型にロール金型3を用いた事以外は比較例1と同様に光制御シートを作製した。これにより、表面層として光制御層のみを有する光制御シートを得た。
[実施例2]
比較例1で得られた光制御層の基材と反対側の表面上に、アクリル系粘着剤(膜厚:25μm)を介し、保護層としてナイロン6フィルム(東洋紡製N1202、膜厚:25μm)をラミネート貼合により接着した。これにより、表面層として光制御層および保護層を有する光制御シートを得た。
[実施例3]
金型にロール金型4を用いた事以外は比較例1と同様に光制御シートを作製した。これにより、表面層として光制御層のみを有する光制御シートを得た。
[実施例4]
比較例1の光制御層の基材と反対側の表面上に、アクリル系粘着剤(膜厚:25μm)を介し、保護層としてPETフィルム(東レ製ルミラーT60、膜厚:16μm)をラミネート貼合により接着した。これにより、表面層として光制御層および保護層を有する光制御シートを得た。
[実施例5]
金型にロール金型5を用いた事以外は比較例1と同様に光制御シートを作製した。これにより、表面層として光制御層のみを有する光制御シートを得た。
[実施例6]
金型にロール金型6を用いた事以外は比較例1と同様に光制御シートを作製した。これにより、表面層として光制御層のみを有する光制御シートを得た。
[実施例7]
金型にロール金型1を用いた事以外は比較例1と同様に光制御シートを作製した。これにより、表面層として光制御層のみを有する光制御シートを得た。
[実施例8]
比較例1の光制御層の基材と反対側の表面上に、アクリル系粘着剤(膜厚:9μm)を介し、保護層としてPETフィルム(東レ製ルミラーT60、膜厚:25μm)をラミネート貼合により接着した。これにより、表面層として光制御層および保護層を有する光制御シートを得た。
[実施例9]
比較例1の光制御層の基材と反対側の表面上に、アクリル系粘着剤(膜厚:3μm)を介し、保護層としてPPフィルム(スミロン製EC−7520、膜厚:40μm)をラミネート貼合により接着した。これにより、表面層として光制御層および保護層を有する光制御シートを得た。
[実施例10]
比較例1の光制御層の、基材と反対側の表面上に、アクリル系粘着剤(膜厚:5μm)を介し、保護層としてバリアフィルム(三菱樹脂製テックバリアHX、膜厚:12μm)をラミネート貼合により接着した。これにより、表面層として光制御層および保護層を有する光制御シートを得た。
[評価]
得られた光制御シートに含まれる表面層の水蒸気透過率および塗膜密着性について評価を行った。
(1)水蒸気透過率
水蒸気透過率(WVTR)は、MOCON社製 MOCON水蒸気透過率測定装置 PERMATRAN−W 3/33を使用してサンプルサイズ50cm、相対湿度40℃90%RH、赤外線センサ法、等圧法で測定し、JIS K 7129:2008による水蒸気透過度測定から算出(単位はg/(m・24h))した。
また、光制御層と基材を分離して測定することは困難であるため、基材および光制御層の合計の水蒸気透過率WVTR(=Aとする)と、基材のみの水蒸気透過率WVTR(=Bとする)を測定し、光制御層のみのWVTR(=Cとする)は、1/A=1/B+1/Cの関係式より算出した。
なお、このような方法により、保護層を有する場合の表面層(光制御層+保護層)の水蒸気透過率についても同様に算出した。
結果を、下記表1に示す。
(2)塗膜密着性
得られた光制御シートを、高温高湿(60℃95%RH)環境下で250時間保存し、クロスカット法(JIS K 5600−5−6)で塗膜密着性を検証した。なお、判断基準は以下のとおりとした。結果を下記表1に示す。
◎:剥離なし(JIS K 5600−5−6 分類0or1)
○:剥離なし(JIS K 5600−5−6 分類2)
×:剥離あり(JIS K 5600−5−6 分類3、4or5)
(3)まとめ
表面層が光制御層のみを含む単層構造である場合には、光制御層の厚みを100μm以上とすることにより、表面層、すなわち、光制御層の水蒸気透過率を40g/(m・24h)以下とすることができ、塗膜安定性を良好なものとなることが確認できた。
また、表面層が光制御層および保護層を含む層構造である場合には、光制御層の厚みが100μm未満である場合でも、表面層の水蒸気透過率を40g/(m・24h)以下とすることができ、塗膜安定性を良好なものとなることが確認できた。
なお、塗膜安定性の評価の条件を高温dry(60℃dry)環境下としたところ、全てのサンプルで密着性は低下しなかった。
これら結果から、水蒸気透過率を所定の値以下とすることで密着性が向上することが確認できた。
1 … 基材
2 … 光制御層
3 … 表面層
4 … 接着層
5 … 保護層
10 … 光制御シート
11 … 光透過部
12 … 溝部
13 … 光制御部
20 … 採光部材
21 … 接着剤層
22 … 窓材
30 … 合わせガラス

Claims (3)

  1. 基材の一方の面に表面層を有し、
    前記表面層は、光制御層を含み、かつ、前記光制御層の基材とは反対側の面に保護層を含み、
    前記光制御層は、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部および前記溝部内に、前記光透過部より屈折率が低い光制御部を有し、
    前記表面層の水蒸気透過率が40g/(m2・24h)以下であり、
    前記保護層が、前記光制御層と再剥離可能であることを特徴とする光制御シート。
  2. 前記表面層の水蒸気透過率が26g/(m2・24h)以下であることを特徴とする請求項1に記載の光制御シート。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光制御シートを用いた合わせガラスの製造方法であって、
    前記光制御シートから前記保護層を剥離する剥離工程と、
    前記剥離工程後に、前記光制御層および前記基材を含む積層体を、接着剤層を介して一対の窓材で挟持する貼り合わせ工程と、を有する合わせガラスの製造方法。
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