JP6337696B2 - 光制御機能付合わせガラス - Google Patents
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Description
以下、本発明の光制御機能付合わせガラスの各構成について説明する。
本発明における緩衝層は、上記光制御層の、上記光制御部が形成されている側の面と、上記接着層との間に配置されるものであり、樹脂層または無機層で形成される。
緩衝層が樹脂層である場合、当該樹脂層を構成する材料は、接着層へ加えられた応力が光制御層へ伝搬されることを防止することができるものであれば特に限定されるものではない。本発明においては、中でも、上記接着層よりも硬度が高いものが好ましい。上記緩衝層が上記接着層よりも硬度が低いと、熱膨張の差により応力が加わった際に大きく変形し、応力が光制御層に伝搬される可能性があるが、上記緩衝層が上記接着層よりも硬度が高ければ、変形は抑えられ光制御層への応力伝搬を抑制することができるからである。
本発明において用いられる硬化樹脂層は特に限定されるものではなく、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等の電離放射線硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂などの硬化性樹脂が硬化されてなる硬化樹脂層が好ましい。中でも、熱硬化性樹脂が硬化されてなる熱硬化樹脂層が好ましい。このような熱硬化樹脂層の材料である熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、水酸基官能性アクリル樹脂、カルボキシル官能性アクリル樹脂、アミド官能性共重合体、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂の架橋硬化態様は特に限定されず、一般に使用される架橋剤、硬化剤を用いて架橋硬化されるものである。
本発明において緩衝層として用いられる樹脂フィルムは、接着層へ付与された応力が光制御層へ伝搬されることを防止することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば別途形成された一般的な樹脂フィルムを、接着層を介して光制御層上に配置すること等により、緩衝層として用いることができる。
本発明において緩衝層が無機層である場合、当該無機層を構成する材料は、接着層へ加えられた応力が光制御層へ伝搬されることを防止することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、金属、無機化合物などを用いることができる。
本発明における緩衝層は、1層の樹脂層または1層の無機層から構成されていても、異なる材質の膜が複数層積層されていてもよい。例えば、樹脂の膜(熱硬化樹脂の膜および/または樹脂フィルム)と、無機膜とが、それぞれ1層または複数層積層されていてもよい。
本発明における光制御層は、一方の表面に複数の溝部を有する光透過部と、上記溝部内に形成された光制御部とを有するものである。このような本発明における光制御層について、図を参照して説明する。図2(a)は、本発明における光制御層の一例を示す概略斜視図であり、図2(b)は、図2(a)のx−x線断面図である。図2(a)、(b)に例示するように、光制御層2は、光透過部5に直線かつ並列に複数の溝部4が形成され、上記溝部4内に光制御部6を有するものである。なお、上記光透過部5は、基材上(図示せず)に形成されていてもよい。
以下、光制御層の各構成について説明する。
本発明における光透過部は、一方の表面に複数の溝部を有するものである。このような光透過部を構成する材料としては、高い光透過性を有する材料であれば特に限定されず、例えば熱硬化性樹脂、電離放射線硬化型樹脂等が挙げられる。中でも硬化性の観点から電離放射線硬化型樹脂が好適である。
光制御部は、光透過部の溝部内に形成されるものである。すなわち光制御部と溝部とは、通常、同形状となる。また、光制御部は、構成材料に応じてその機能を選択することができる。
例えば、光制御部が、光透過部よりも屈折率が低い低屈折率部であるとき、そのピッチ幅は15μm〜200μmの範囲内、中でも20μm〜150μmの範囲内、特に25μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。ピッチ幅が上記範囲よりも大きいと、入射角度の大きい外光が光制御部に入射しにくくなり、光制御部による機能が十分に果たされない場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、光透過部において可視光線が透過しにくくなる場合があるからである。なお、光制御部のピッチ幅とは、隣り合う光制御部の中心間距離をいい、図2(b)においてPで示される部分である。
光制御層の光制御部を含む表面は、平坦であってもよく、凹凸を有してもよく、光制御層の機能に応じて適宜選択することができる。例えば、高い視認性が求められる光制御機能付合わせガラスにおいては、光制御層の上記表面が平坦であることが好ましい。光制御層の平均表面粗さ(Ra)としては、0.1nm〜100nmの範囲内、中でも0.1nm〜20nmの範囲内、特に0.1nm〜10nmの範囲内であることが好ましい。
光透過部形成用組成物の硬化方法は、材料によって適宜選択することができるが、電離放射線の照射による硬化が好ましく、中でも実用的である点から紫外線、または電子線を用いることが好ましい。硬化条件等については、材料の種類に応じて適宜設定することができる。
本発明における接着層は、緩衝層とガラス板とを、または、光制御層とガラス板とを接着するためのものである。このような接着層は、光制御層または緩衝層と、ガラス板とを接着できるものであれば特に限定されるものではなく、一般的な合わせガラスにおいて接着剤として用いられるものを用いることができる。具体的には、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)、などの熱可塑性樹脂等を用いることができ、中でも、EVAやPVBが好適に用いられる。
本発明の光制御機能付合わせガラスにおいては、光制御層および緩衝層が、接着層を介して、対向するガラス板に挟持されている。このようなガラス板は、上記各層を安定して挟持できるものであれば、特に限定されるものではなく、一般的な合わせガラスに用いられるガラス板を用いることができる。例えば、無機ガラス、有機ガラス、無機・有機ハイブリットガラス等を用いることができる。
本発明の光制御機能付合わせガラスは、必要に応じて上記各層以外の構成を有していてもよい。例えば、本発明の光制御機能付合わせガラスにおいては、緩衝層と光制御層とが、接着層を介して配置されていてもよい。また、光制御層(光制御部が形成されていない側の面)とガラス板とが、接着層を介して配置されていてもよい。
光制御機能付合わせガラスを製造する方法は、上述したような層構成を有する光制御機能付合わせガラスを得ることができるものであれば、特に限定されることはなく、一般的な中間膜を有する合わせガラスと同様に製造することができる。例えば、基材上に形成された光制御層上(光制御部が形成されている側の面)に緩衝層が形成されたものを、接着層を介して、対向するガラス板間に配置し、熱圧着すること等により製造することができる。この際、ガラス板と接着される前に、上記基材を光制御層から剥離してもよい。
[実施例1]
(光制御層の形成)
以下の方法により光制御層を形成した。
連続帯状の透明2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(膜厚:100μm)の一方の表面に、アクリル系モノマー、ウレタンアクリレート系オリゴマー、光重合開始剤等からなる液状の光透過部形成用組成物を、硬化後の膜厚が120μmとなるように塗布した。
溝部の形状は、上述のロール金型の凸状群の反転形状、すなわち縦断面形状が台形の凹状群を有した。
次に、溝部内に光制御部を形成した。まず、アクリル系モノマー、ウレタンアクリレート系オリゴマー、光重合開始剤等からなる液状の光制御部形成用組成物を調製し、これを上記光透過部の溝部に塗布後、鉄製ドクターブレードでスキージして凹状溝内のみに充填させた後、水銀灯を用いて紫外線照射を行い架橋硬化させて光制御部を形成し、光制御層を得た。なお、光透過部の屈折率は1.55、光制御部の屈折率は1.47であった。屈折率の測定方法は、「2.光制御層」の項で説明した方法と同様である。
上記光制御層の上記光制御部が形成されている側の表面上に、アクリル系モノマー、ウレタンアクリレート系オリゴマー、光重合開始剤等からなる硬化樹脂層形成用組成物をダイコート法により塗布したのち、水銀灯を用いて紫外線照射を行い架橋硬化させることにより、光制御層上に硬化樹脂層を、緩衝層として形成した。得られた緩衝層の膜厚は40μmであった。
実施例1と同様に形成された光制御層上(光制御部側)に、アクリル系粘着剤(膜厚:25μm)を介し、PETフィルム(膜厚:16μm)をラミネート貼合により接着して緩衝層としたこと以外は、実施例1と同様にして光制御機能付合わせガラスを得た。
実施例1と同様に形成された光制御層上(光制御部側)に、無機層として膜厚20nmの銀の膜を蒸着(スパッタ)法により形成し、緩衝層としたこと以外は、実施例1と同様にして光制御機能付合わせガラスを得た。
緩衝層を配置しなかったこと以外は、実施例1と同様にして光制御機能付合わせガラスを得た。
上記実施例1と同様に形成された光制御層上(光制御部側)に、接着層を介してガラス板を接着し、上記光制御層を形成する際に基材として用いられたPETフィルムを、光制御層から剥離することにより、光制御機能付ガラスを得た。
実施例および比較例の光制御機能付合わせガラス、および、参考例の光制御機能付ガラスについて、以下の評価を行った。
各試験サンプルについて、−40℃の環境下に30分間保持し、その後90℃の環境下に30分間保持することを1サイクルとするヒートショック試験を実施し、光制御層内の光透過部と光制御部との界面における剥離の発生の有無を調べた。各試験サンプルについての結果を表1に示す。
(基準)
○:剥離なし
×:剥離あり
2 … 光制御層
3 … 接着層
4 … 溝部
5 … 光透過部
6 … 光制御部
7 … 緩衝層
10 …光制御機能付合わせガラス
Claims (3)
- 対向するガラス板に光制御層が挟持されている光制御機能付合わせガラスであって、
前記光制御層は、一方の表面に複数の溝部を有する光透過部、および、前記溝部内に形成された光制御部を有し、
前記光制御層と、前記光制御層の前記光制御部が形成されている側の面と対向する前記ガラス板との間には、接着層が配置されており、
前記光制御層の前記光制御部が形成されている側の面と、前記接着層との間には、前記接着層よりも硬度が高い樹脂層または無機層で形成された緩衝層が配置されていることを特徴とする光制御機能付合わせガラス。 - 前記樹脂層が、硬化樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の光制御機能付合わせガラス。
- 前記樹脂層が、樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の光制御機能付合わせガラス。
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