JP6764645B2 - 構造部材の接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、構造部材の接合構造に関する。
特許文献1には、プレキャストコンクリート柱を、当該プレキャストコンクリート柱よりも強度が低い柱支持構造体に接合する接合構造に関する技術が開示されている。
この先行技術では、柱支持構造体の上面に形成された凹部の底面と、その上方に所定の間隔をあけて配置されたプレキャストコンクリート柱との間に、柱支持構造体の強度以上でプレキャストコンクリート柱の強度未満の強度を有する充填材を充填して接合部を形成したことを特徴としている。
特許文献2には、柱と当該柱を支持する支持躯体との接合構造に関する技術が開示されている。
この先行技術では、支持躯体の表面に形成された凹部に柱の一端が嵌合されて接合部が形成されると共に、接合部のうち支持躯体の表面側には、凹部の内壁面と柱の一端側の側面との間で伝達される力を遮断または緩衝する遮断緩衝部が設けられている。この遮断緩衝部は、凹部の内壁面と柱の一端側の側面との間に形成される隙間であることを特徴としている。
特許4966825号 特許5582885号
柱などの構造部材における梁やスラブなどの構造体との接合部位である長手方向端部に、地震時に大きな曲げモーメントが作用すると、長手方向端部が損傷する虞がある。よって、構造部材の長手方向端部の損傷を防ぐためには、構造部材の曲げ耐力を確保する必要がある。
一方、柱の長手方向端部を凹部に挿入する特許文献1及び特許文献2の技術では、柱の曲げ耐力を向上することはできるが、長手方向端部に作用する曲げモーメントは低減されない。
本発明は、上記事実に基づき、構造部材における構造体との接続部位である長手方向端部に作用する曲げモーメントを小さくすることが目的である。
第一態様の構造部材の接合構造は、長手方向に沿って一本又は複数本の鉄筋が配筋された鉄筋コンクリート造の構造部材と、前記構造部材の長手方向端部に設けられ、構造体に当接し、先細形状を形成する当接部と、前記構造部材と前記構造体とに跨って埋設された連結部材と、を備えている。
第一態様の構造部材の接合構造では、構造部材の長手方向端部に設けられた先細形状を形成する当接部が構造体に当接すると共に、構造体と構造部材とに跨って埋設された連結部材で連結されることで、構造部材と構造体とがピン接合される。
更に、構造部材の長手方向端部は、当接部により先細形状となっているので、構造部材の長手方向端部の外周部が圧壊することなく、構造部材が傾くことができる。よって、構造部材の長手方向端部に作用する曲げモーメントが低減する。そして、構造部材の長手方向端部に作用する曲げモーメントが低減するので、構造部材の断面を小さくすることができる。
第二態様の構造部材の接合構造は、第一態様に記載の構造において、前記構造部材には、長手方向と直交する断面の中央部に前記鉄筋が一本配筋されている。
第二態様の構造部材の接合構造では、構造部材には中央部に鉄筋が一本配筋された構造であるので、鉄筋が複数本配筋されている構造と比較し、鉄筋から構造体の表面までの幅(かぶり)を確保しつつ、構造部材の断面を小さくすることができる
第三態様の構造部材の接合構造は、第一態様又は第二態様に記載の構造において、前記構造部材及び前記構造体の少なくとも一方に対して絶縁されている。
第三態様の構造部材の接合構造では、連結部材は、構造部材及び構造体の少なくとも一方に対して絶縁されているので、構造部材の長手方向端部に作用する曲げモーメントが更に低減する。よって、構造部材の断面を更に小さくすることができる。
本発明によれば、構造部材における構造体との接合部位である長手方向端部に作用する曲げモーメントを小さくすることができる。
(A)は本発明の第一実施形態に係る柱及びスラブの縦断面図であり、(B)は(A)の1B−1B線に沿った横断面図であり、(C)は(A)の1C−1C線に沿った横断面図である。 図1(A)の拡大縦断面図である。 図2のスラブに埋設されたせん断伝達筋の配筋構成を示す平面図である。 第一実施形態の変形例の柱及びスラブの縦断面図であり、(B)は(A)の4B−4B線に沿った横断面図である。 本発明の第二実施形態に係る柱及びスラブの縦断面図である。 第二実施形態の変形例の柱及びスラブの縦断面図であり、(B)は(A)の6B−6B線に沿った横断面図である。 (A)は、連結部材の一例としての柱主筋の上端部が柱の下端部に対して絶縁された構造を模式的に示す模式図であり、(B)は連結部材の一例としての柱主筋の下端部がスラブに対して絶縁された構造を模式的に示す模式図である。 (A)は本発明が適用されていない比較例の柱が傾いた状態を模式的に示す模式図であり、(B)は本発明が適用された柱が傾いた状態を模式的に示す模式図であり、(C)は本発明が適用された他の例の柱が傾いた状態を模式的に示す模式図である。 (A)は本発明の第三実施形態に係る柱及びスラブの縦断面図であり、(B)は(A)の9B−9B線に沿った横断面図であり、(C)は(A)の9C−9C線に沿った横断面図である。
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態に係る構造部材の接合構造について説明する。
[構造]
図1(A)及び図2に示すように、構造部材の一例としての柱10が構造体の一例としてのスラブ50に接合されている。
柱10は、水平断面が円形状の鉄筋コンクリート造のプレキャスト製の柱本体12を有している。柱本体12を構成するコンクリートは、繊維補強された繊維補強コンクリートで構成されている。なお、本実施形態の繊維は鋼繊維とされている。また、柱10の円中心部分(長手方向と直交する断面の中央部)には、長手方向に沿って一本の柱主筋20が配筋されている(図1(B)及び図1(C)も参照)。
柱10におけるスラブ50の上面との接合部位である下端部10Lには、グラウトGで構成された目地部22が設けられている。目地部22は、柱本体12の下端面12Lとスラブ50との間に設けられ、柱10(柱本体12)の直径よりも小径とされている。よって、目地部22の径方向外側において、下端面12Lとスラブ50との間には隙間が形成されている。別の観点から説明すると、柱10の下端部10Lは、目地部22を設けることで先細形状となっている。
なお、目地部22の径方向外側における下端面12Lとスラブ50との間の隙間には、緩衝材24が設けられている。
図2に示すように、柱10の下端部10Lには、筒状のスリーブ継手30が埋設されている。スリーブ継手30は、プレキャスト製の柱本体12の下端面12Lに開口部32が開口している。スリーブ継手30の周壁における上部と下部とには、それぞれ上孔34と下孔35とが開口している。また、柱本体12には、側面に開口し、スリーブ継手30の上孔34及び下孔35に繋がる上連通孔14及び下連通孔15が形成されている。
スリーブ継手30には、柱主筋20の下端部20Lが挿入されている。また、スリーブ継手30には、スラブ50の下側に設けられた柱10の柱主筋20の上端部20Uが挿入されている。
なお、柱10の下端部10Lにおける柱主筋20及びスリーブ継手30の周囲には、螺旋状のスパイラル筋40が埋設されている(図1(B)も参照)。
一方、柱10におけるスラブ50の下面との接合部位である上端部10Uは、柱本体12に上側に突出すると共に柱10の直径よりも小径の凸部16が形成されている。よって、柱本体12における凸部16の径方向外側の上端面12Uとスラブ50との間には隙間が形成されている。別の観点から説明すると、柱10の上端部10Uは、凸部16が形成されることで、先細形状となっている。
なお、凸部16の径方向外側の上端面12Uとスラブ50との間の隙間には、緩衝材24が設けられている。
この凸部16から柱主筋20が延出し、スラブ50に埋設された後述するコッター部60を貫通し、上側の柱10のスリーブ継手30に上端部20Uが挿入されている。なお、スリーブ継手30に挿入された柱主筋20の上端部20Uには、ビニール36が被覆されている。
また、柱10の上端部10Uの柱主筋20の周囲には、螺旋状のスパイラル筋40が埋設されている。
スラブ50は、スラブ主筋52と配力筋54とが埋設された鉄筋コンクリート造とされている。スラブ50には、水平断面が円形状の鉄筋コンクリート造のプレキャスト製で、上下方向の中央部に径方向内側に凹んだ凹部62が形成されたコッター部60が埋設されている。コッター部60は、上側の柱10の下端部10Lと下側の柱10の上端部10Uとに当接している(挟まれている)。また、このコッター部60の円中心部分に下側の柱10の柱主筋20が挿通されている。
なお、このコッター部60は、柱本体12と同様に、鋼繊維で補強された繊維補強コンクリートで構成されている。
また、コッター部60には、側面視で矩形枠状のせん断伝達筋64が予め埋設されている。図3に示すように、せん断伝達筋64は、コッター部60内を挿通する柱主筋20を両外側から挟むように対向して対を成して配置され、更に、対を成すせん断伝達筋64が平面視で十字状に配筋されている。なお、図3ではスラブ主筋52及び配力筋54の図示を省略している。
図2に示すように、コッター部60内を挿通する柱主筋20には、せん断伝達筋64の上下に定着プレート66が挿通され、柱主筋20に接合されている。よって、定着プレート66がせん断伝達筋64を上下から挟んで抑えた構造となっている。
ここで、柱10の施工手順の一例について説明する。
下側の柱10から延出する柱主筋20の上端部20Uを上側の柱10の柱本体12のグラウトGが充填されていない状態のスリーブ継手30に差し込む。上連通孔14からグラウトGを注入し、スリーブ継手30内に充填し、下連通孔15から吐出させると共に、柱本体12の下端面12Lに開口部32からグラウトGが吐出され固化することで目地部22が形成される。また、スリーブ継手30内のグラウトGが固化することで、上側の柱10の柱主筋20の下端部20Lがスリーブ継手30に接合される。
なお、下側の柱10から延出する柱主筋20の上端部20Uには、ビニール36が被覆されているので、上端部20Uはスリーブ継手30に接合されない。つまり、下側の柱10の柱主筋20の上端部20Uはスリーブ継手30に対して絶縁されている。
[作用及び効果]
柱10の下端部10Lに設けられた目地部22がスラブ50に当接すると共に、スラブ50と柱10とに跨って埋設された下側の柱10から延出する柱主筋20の上端部20Uで連結されることで、柱10とスラブ50とがピン接合される。
また、柱10の上端部10Uに設けられた凸部16がスラブ50に当接すると共に、スラブ50と柱10とに跨って埋設された柱10から延出する柱主筋20で連結されることで、柱10とスラブ50とがピン接合される。
ここで、図8(A)に示すように、本発明が適用されていないスラブ50にピン接合された柱900の場合(比較例の場合)、柱900が傾くと、下側端部の外周部902がスラブ50に押し付けられ、外周部902に大きな曲げモーメントが作用し、その結果、圧壊する。
これに対して、本実施形態の柱10は、図8(B)に示すように外周部902(図8(A)参照)に相当する部位が隙間であるので、柱10が傾くことができる。なお、外周部の緩衝材24は、圧縮変形するので、圧壊することなく、柱10は傾くことができる。
よって、柱10の上端部10U及び下端部10L(長手方向端部)に作用する曲げモーメントが低減する。そして、柱10の上端部10U及び下端部10L(長手方向端部)に作用する曲げモーメントが低減するので、柱10の断面を小さくすることができる。
また、柱10は円中心部に柱主筋20が一本配筋された構造であるので、柱主筋20が複数本配筋されている構造と比較し、柱主筋20から柱10の外周面までの幅(かぶり)を確保しつつ、柱10の断面を小さくすることができる
また、柱10に埋設された下側の柱主筋20の上端部20Uはビニール36で被覆され、柱10(スリーブ継手30)と絶縁されているので、柱10の下端部10Lに作用する曲げモーメントが更に低減すると共に、柱10の断面を更に小さくすることができる。なお、図7(A)は、下側の柱主筋20の上端部20Uが柱10の下端部10Lに対して絶縁されている状態を模式的に示す図である。
また、柱10(柱本体12)のコンクリートは、鋼繊維で補強されているので、柱10(柱本体12)の耐力が向上し、上端部10U(長手方向端部)及び下端部10L(長手方向端部)に作用する曲げモーメント及びせん断力に対する抵抗力が向上する。更に、柱10の上端部10U及び下端部10Lにおける柱主筋20の端部の周囲には、スパイラル筋40が配筋されているので、上端部10U及び下端部10Lに作用する曲げモーメント及びせん断力に対する抵抗力が向上する。よって、柱10の断面を更に小さくすることができる。
また、このように、柱10の断面を小さくすることができるので、建物の内部空間を広くすることができ、意匠性や設計自由度が向上する。
また、スラブ50には、コッター部60及びせん断伝達筋64が埋設され、更に、定着プレート66によって、せん断伝達筋64が抑えられている。よって、スラブ50と柱10との間でのせん断力の伝達が効果的に行われる。
ここで、柱の断面積を小さくするために、鉄骨柱を用いることが考えられる。しかし、鉄骨柱は耐火被覆が必要である。これに対して、本実施形態の鉄筋コンクリート造は耐火被覆が不要である。よって、鉄骨柱よりも低コストで柱10の断面積を小さくすることが可能である。
<変形例>
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図4(A)に示すように、スラブ150には、コッター部60、せん断伝達筋64及び定着プレート66(図2参照)は埋設されていない。
スラブ150における柱10の下端部10Lが当接する部位には、柱10よりも大きな平面積の支圧盤152が埋設されている。なお、支圧盤152は、スラブ150を構成するコンクリートよりも強度が高いが柱10の柱本体12を構成する繊維補強コンクリートよりも強度が低い材料で構成されている。本実施形態の支圧盤152は金属板で構成されている。なお、スラブ150の強度が確保されていれば、支圧盤152は設けられていなくてもよい。
[作用及び効果]
変形例においても、柱10の上端部10U及び下端部10Lに作用する曲げモーメントが低減する。また、支圧盤152によって、柱10に作用する軸力がスラブ150に分散して伝達される。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る構造部材の接合構造について説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[構造]
図5に示すように、柱10の下端部10Lには、打継ジョイント200が埋設されている。打継ジョイント200の上端部には、柱主筋20の下端部20Lが接合されている。
打継ジョイント200の下端部には、上側に向けて凹んだ凹部202が形成され、この凹部202には、下側に設けられた柱10の柱主筋20の上端部20Uが挿入されている。
なお、下側の柱主筋20の上端部20Uの外径は、凹部202よりも小さく、接合もされていない所謂メタルタッチとなっている(図6(B)も参照)。つまり、下側の柱主筋20の上端部20Uは、打継ジョイント200に対して絶縁されている。
また、柱10の下端部10Lの柱主筋20の下端部20L及び打継ジョイント200の周囲には、螺旋状のスパイラル筋40が埋設されている。
[作用及び効果]
第一実施形態と同様に、柱10の上端部10U及び下端部10L(長手方向端部)に作用する曲げモーメントが低減する。
また、下側の柱主筋20の上端部20Uの外径は、凹部202よりも小さく、接合もされていない所謂メタルタッチとされ、柱10(打継ジョイント200)に対して絶縁されている。よって、柱10の下端部10Lに作用する曲げモーメントが更に低減すると共に、柱10の断面を更に小さくすることができる。
なお、他の作用効果は第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
<変形例>
次に本実施形態の変形例について説明する
図6(A)に示すように、スラブ150には、コッター部60、せん断伝達筋64及び定着プレート66(図2参照)は埋設されていない。
柱10の下端部10Lには、打継ジョイント200が埋設されている。打継ジョイント200の上端部には、柱主筋20の下端部20Lが接合されている。
同様に、柱10の上端部10Uには、打継ジョイント200が埋設されている。打継ジョイント200の下端部には、柱主筋20の上端部20Uが接合されている。
スラブ150には、スラブ150から延出する接続鉄筋250が埋設されている。接続鉄筋250の上端部250Uは上側の打継ジョイント200の凹部202に挿入され、接続鉄筋250の下端部250Lは下上側の打継ジョイント200の凹部202に挿入されている。
接続鉄筋250の上端部250U及び下端部250Lの外径は、凹部202よりも小さく、接合もされていない所謂メタルタッチとなっている(図6(B)も参照)。つまり、接続鉄筋250の上端部250U及び下端部250Lは打継ジョイント200に対して絶縁されている。
[作用及び効果]
第一実施形態と同様に、柱10の上端部10U及び下端部10L(長手方向端部)に作用する曲げモーメントが低減する。
また、下側の柱主筋20の上端部20U及び下端部10Lの外径は、凹部202よりも小さく、接合もされていない所謂メタルタッチとされ、柱10(打継ジョイント200)に対して絶縁されている。よって、柱10の上端部10U及び下端部10Lに作用する曲げモーメントが更に低減すると共に、柱10の断面を更に小さくすることができる。
<第三実施形態>
上記実施形態及びその変形例では、柱10の円中心部分に柱主筋20が一本配筋されていたが、これに限定されない。柱10に複数、例えば4本の柱主筋が配筋されていてもよい。よって、柱主筋が複数本の場合の構造例を第三実施形態として説明する、なお、上記実施形態及びその変形例と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[構造]
図9(A)に示すように、柱10におけるスラブ50との接合部位である下端部10L及び上端部10Uには、それぞれグラウトGで構成された目地部22が設けられている。目地部22の径方向外側には緩衝材24が設けられている。
柱10の下端部10L及び上端部10Uには、筒状のスリーブ継手30がそれぞれ埋設されている(図9(C)も参照)。
スラブ50には、スラブ50から延出する接続鉄筋250が埋設されている。接続鉄筋250の上端部250Uは上側のスリーブ継手30に挿入され(図9(C)も参照)、接続鉄筋250の下端部250Lは下側のスリーブ継手30に挿入されている。スリーブ継手30に挿入された接続鉄筋250の下端部250L及び上端部250Uには、ビニール36が被覆されている(図9(C)も参照)。
柱10には、長手方向に沿って四本の柱主筋29が配筋されている(図9(B)及び図9(C)も参照)。四本の柱主筋29は、スリーブ継手30の外側に配筋されている(図9(C)も参照)また、柱主筋29の周囲には、螺旋状のスパイラル筋41が埋設されている。
[作用及び効果]
第一実施形態及び第二実施形態と同様に、柱10の上端部10U及び下端部10L(長手方向端部)に作用する曲げモーメントが低減する。
また、柱10の接続鉄筋250の上端部250U及び下端部250Lはビニール36で被覆され、柱10(スリーブ継手30)と絶縁されているので、柱10の上端部10U及び下端部10Lに作用する曲げモーメントが更に低減すると共に、柱10の断面を更に小さくすることができる。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態及びその変形例に限定されない。
例えば、上記第一実施形態、第二実施形態及びその変形例の柱10とスラブ50、150との接合部位(目地部22や凸部16等)は、上下逆の構造であってもよいし、上下同じ構造であってもよい。つまり、柱10の下端部10Lに凸部16が形成され上端部10Uに目地部22が形成された構造であってもよいし、上下共に目地部22が形成された構造であってもよいし、上下共に凸部16が形成された構造であってもよい。
上下同じ構造の一例を説明すると、柱10の下端部10Lと同じように柱10の上端部10Uにもスリーブ継手30が埋設され目地部22が形成された構造である。また、第三実施形態の図9のように接続鉄筋250を設けた構造であってもよい。
第三実施形態においては、柱10の下端部10L又は上端部10Uのいずれか一方又両方に凸部16が形成された構造であってもよい。また、接続鉄筋250でなく、四本の柱主筋29がスラブ50に延在して埋設された構造であってもよい。更に、スラブ50に接続鉄筋250又は柱主筋29が挿通するスリーブ継手やシース管を埋設した構造であってもよい。
また、例えば、上記実施形態及びその変形例では、図7(A)に示すように、連結部材の一例としての柱主筋20の上端部20Uが構造部材の一例としての柱10の下端部10Lに対して絶縁された構造であったが、これに限定されない。図7(B)に示すように、連結部材の一例としての柱主筋20の下端部20Lが構造体の一例としてのスラブ50又はスラブ150に対して絶縁された構造であってもよい。
要は、連結部材は、構造部材及び構造体の少なくとも一方に対して絶縁されていればよい。
なお、柱主筋20は、柱10又はスラブ50、150に対して絶縁されていない構造であってもよい。つまり、連結部材は、構造部材及び構造体に対して絶縁されていない構造であってもよい。
また、例えば、上記実施形態及びその変形例では、先細形状を形成する当接部の一例としての目地部22又は凸部16は、図8(B)に示すように、軸方向と直交する方向から見た側面視で外周部902(図8(A))に段差が形成される形状であったが、これに限定されない。図8(C)に示すように、角部が面取りされ、傾斜面19が形成される形状の当接部21であってもよい。
また、例えば、上記実施形態及びその変形例では、構造部材の一例としての柱10が構造体の一例としてのスラブ50、150に接合する接合構造であったが、これに限定されない。構造体は梁であってもよい。或いは、構造部材は、ブレース材であってもよいし、トラス構造の構成材であってもよい。
また、上記複数の実施形態及び変形例は、適宜組み合わせて構成可能である。なお、複数の実施形態及び変形例の一部構造を組み合わせたり適用したりしてもよい。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない
10 柱(構造部材の一例)
16 凸部(当接部の一例)
20 柱主筋(鉄筋の一例、連結部材の一例)
22 目地部(当接部の一例)
50 スラブ(構造体の一例)
150 スラブ(構造体の一例)
250 接続鉄筋(連結部材の一例)

Claims (7)

  1. 長手方向に沿って一本又は複数本の鉄筋が配筋された鉄筋コンクリート造の構造部材と、
    前記構造部材の長手方向端部に設けられ、構造体に当接し、先細形状を形成する当接部と、
    前記構造部材と前記構造体とに跨って埋設された連結部材と、
    を備え、
    前記連結部材は、前記構造部材及び前記構造体の少なくとも一方に対して絶縁され
    前記鉄筋は、前記構造部材にのみ配筋され、
    前記連結部材は、前記構造部材の長手方向と直交する断面の中央部に一つ埋設されている、
    構造部材の接合構造。
  2. 前記構造部材には、長手方向と直交する断面の中央部に前記鉄筋が一本配筋されている、
    請求項1に記載の構造部材の接合構造。
  3. 前記構造部材は、長手方向端部が前記構造体と隙間をあけて設けられた繊維補強コンクリート製の柱本体を有する柱であり、
    前記当接部は、前記柱本体と前記構造体との隙間に設けられ、前記柱本体よりも小径で、グラウトで構成された目地部であり、
    前記目地部の径方向外側における前記柱本体と前記構造体との隙間には、緩衝材が設けられている、
    請求項1又は請求項2に記載の構造部材の接合構造。
  4. 長手方向に沿って一本又は複数本の鉄筋が配筋された鉄筋コンクリート造の構造部材と、
    前記構造部材の長手方向端部に設けられ、構造体に当接し、先細形状を形成する当接部と、
    前記構造部材と前記構造体とに跨って埋設された連結部材と、
    を備え、
    前記連結部材は、前記構造部材及び前記構造体の少なくとも一方に対して絶縁され、
    前記構造部材は、前記構造体の上側に設けられた上側柱であり、
    前記上側柱の下端部には、スリーブ継手が埋設され、
    前記連結部材は、前記構造体の下側に設けられた下側柱の下側柱主筋又は前記構造体から延出する接続鉄筋であり、
    前記下側柱主筋又は前記接続鉄筋は、前記構造体を貫通し、上端部が前記スリーブ継手に挿入され、
    前記スリーブ継手には、グラウトが充填されると共に前記下側柱主筋又は前記接続鉄筋の上端部にはビニールが被覆されている、
    造部材の接合構造。
  5. 長手方向に沿って一本又は複数本の鉄筋が配筋された鉄筋コンクリート造の構造部材と、
    前記構造部材の長手方向端部に設けられ、構造体に当接し、先細形状を形成する当接部と、
    前記構造部材と前記構造体とに跨って埋設された連結部材と、
    を備え、
    前記連結部材は、前記構造部材及び前記構造体の少なくとも一方に対して絶縁され、
    前記構造部材は、前記構造体の上側に設けられた上側柱であり、
    前記上側柱の下端部には、前記上側柱の上側柱主筋の下端部に接合された打継ジョイントが埋設され、
    前記連結部材は、前記構造体の下側に設けられた下側柱の下側柱主筋又は前記構造体から延出する接続鉄筋であり、
    前記下側柱主筋又は前記鉄筋は、前記構造体を貫通し、上端部が前記打継ジョイントの下端部に形成された上側に向けて凹んだ凹部に挿入されている、
    造部材の接合構造。
  6. 前記構造体は、コンクリート造のスラブであり、
    前記スラブには、上下方向の中央部に径方向内側に凹んだ凹部が形成された繊維補強コンクリート製のコッター部が埋設され、
    前記コッター部には、前記下側柱主筋又は前記接続鉄筋が挿通すると共に側面視で矩形枠状の複数のせん断伝達筋の中央部分が埋設され、
    前記せん断伝達筋は、前記コッター部内を挿通する前記下側柱主筋又は前記接続鉄筋を両外側から挟むように対向して対を成して配置されると共に平面視で十字状に配筋され、
    前記コッター部内を挿通する前記下側柱主筋又は前記接続鉄筋には、前記せん断伝達筋の上下に位置する定着プレートが挿通され接合されている、
    請求項4又は請求項5に記載の構造体の接合構造。
  7. 前記構造は、コンクリート造のスラブであり、
    前記スラブにおける前記構造部材の前記当接部が当接する部位には、平面視において、前記構造部材よりも大きな支圧盤が埋設されている、
    請求項1、請求項4及び請求項5のいずれか1項に記載の構造体の接合構造。
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