JP6762652B2 - パン類用粉末油脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ボリュームがあり、かつ、柔らかく弾力性があって、ふんわりしっとりした食感を有するパン類を製造するためのパン類用粉末油脂組成物に関する。また、それを含有するパン類又はそのプレミックス、及びこれらの製造法に関する。
パン類は、通常、小麦粉に水、イースト、食塩、油脂、糖類、乳製品等を加えて捏ね上げて調製したパン生地を焼成することによって製造される。パン類の中で最もポピュラーである食パンは、朝食時に主食として多くの人に食されている。食パンは、パン生地を焼型に入れて焼成したものであり、ボリュームがあって、食したときの食感が柔らかいことに特徴を有する。しかしながら、食パンは、その食感が柔らか過ぎると、逆にくちゃついてしまうことがある。そのため、食パンの食感は、あまり柔らか過ぎないことも重要である。また、食パンの生地は老化するため、経時的に食感が悪くなるが、経時的な食感の悪化をできる限り抑制することもまた重要である。
そこで、パン類の食感を改良する方法としてはこれまでいくつか提案されている。例えば、穀粉100質量部に対して、炭素数6〜10の飽和脂肪酸の合計量が0.05質量部以上3.0質量部未満となるように、穀粉に中鎖含有油脂組成物を練り込む方法が知られている(特許文献1)。また、穀粉の質量に対して、アミラーゼを含有する油脂組成物を1〜5質量%使用することによって、加水量を穀粉の質量に対して70〜76質量%まで引き上げる方法が知られている(特許文献2)。
他方、パン類の食感を改良する目的で、粉末油脂を用いる方法もいくつか提案されている。例えば、平均粒子径が20μm以下の微粉末が、平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末に付着している粉末油脂を用いて、ソフトで口どけの良い食感を得る方法が知られている(特許文献3)。また、特定の粉末化基材を所定の割合で含み、かつ、特定の乳化剤でO/W型エマルションとした食用油脂を乾燥粉末化することにより得られる粉末油脂を用いて、ソフトでしとり感を得る方法が知られている(特許文献4)。
このように、これまで油脂組成物あるいは粉末油脂を添加して改良された食感を有するパン類を製造する方法はいくつか知られているが、近年、消費者の嗜好が多様化・複雑化する中で、従前の方法では消費者のニーズを十分に満足できているとはいえず、より一層改良された食感を有するパン類が求められており、それらを得るための新たな油脂組成物又は粉末油脂が求められていた。
特開2013−48577号公報 特開2011−244777号公報 特開2003−23953号公報 特開2008−99581号公報
本発明の課題は、ボリュームがあり、かつ、柔らかく弾力性があって、ふんわりしっとりした食感を有するパン類を製造するための粉末油脂組成物を提供することである。
本発明者らは、油脂組成物又は粉末油脂を添加することで改良された食感を有するパン類の製造方法について鋭意研究を行った結果、特定の条件を満たす粉末油脂組成物を用いることによって、ボリュームがあり、かつ、柔らかく弾力性があって、ふんわりしっとりした食感を有するパン類が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の一態様によれば、次の(a)の条件を満たす粉末状の油脂組成物を含有する、パン類用粉末油脂組成物を提供することができる。
(a)全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換した1種以上のX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記XXX型トリグリセリドが80〜99質量%と、前記1種以上のX2Y型トリグリセリドの合計が20〜1質量%とを含有する、上記粉末油脂組成物を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記xが10〜18から選択される整数であり、前記yが、それぞれ独立して、x+2〜x+10から選択される整数でありかつy≦22である、上記粉末油脂組成物を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記xが10〜12から選択される整数であり、前記yが、それぞれ独立して、x+4〜x+8から選択される整数でありかつy≦22である、上記粉末油脂組成物を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、ゆるめ嵩密度が0.1〜0.6g/cm3である、上記粉末油脂組成物を提供することができる。
さらに、本発明の一態様によれば、上記粉末油脂組成物を含有してなる、パン類を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記粉末油脂組成物を穀粉100質量%に対して1〜50質量%含有してなる、パン類を提供することができる。
さらに、本発明の一態様によれば、上記粉末油脂組成物を含有してなる、パン類用プレミックスを提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記粉末油脂組成物を穀粉100質量%に対して1〜50質量%含有してなる、パン類用プレミックスを提供することができる。
さらに、本発明の一態様によれば、上記粉末油脂組成物を配合して得られるパン類生地を加熱処理する、パン類の製造法を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記粉末油脂組成物を穀粉100質量%に対して1〜50質量%配合して得られるパン類生地を加熱処理する、パン類の製造法を提供することができる。
さらに、本発明の一態様によれば、上記粉末油脂組成物をパン類の原材料中に配合する、パン類用プレミックスの製造法を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記粉末油脂組成物をパン類の原材料中の穀粉100質量%に対して1〜50質量%配合する、パン類用プレミックスの製造法を提供することができる。
さらに、本発明の一態様によれば、上記粉末油脂組成物を有効成分とする、パン類用食感改良剤を提供することができる。
本発明によれば、特定の条件を満たす粉末油脂組成物を用いることにより、ボリュームがあり、かつ、柔らかく弾力性があって、ふんわりしっとりした食感のパン類を簡便に製造することができる。これにより、従来のパン類やパン類用粉末油脂では満足できなかった人々の需要に応えることができる。また、本発明のパン類は、冷涼感があり、独特の口当たりを有するので、例えば、夏場の需要低下を抑制し、夏用に好んで食するパン類として好適に使用できる。さらに、パン類の老化防止効果もあるので、食感の経時的な変化の少ないパン類を提供することができる。
以下、本発明のパン類について順を追って記述する。
<パン類>
本発明において「パン類」とは、小麦粉を中心とした穀粉に、水、イースト、食塩、場合によっては、糖類、乳製品、卵類、添加物等を加えて捏ね上げてパン生地を製造した後、当該パン生地を焼成して製造されるものであれば特に限定されない。例えば、本発明の「パン類」としては、食パン、ロールパン、クロワッサン、パイ、調理パン、及び菓子パン等が挙げられる。その中でも特に、食パンが好ましい。
なお、本発明において、食パンとは、パン生地を型に入れて型焼きしたパンのことである。食パンの種類としては、例えば、蓋付きの四角い型で焼成した角食パン(プルマン)、上蓋のない四角い型で焼成した山型食パン等が挙げられる。また、山型食パンとしては、生地玉を2〜3個入れて焼成したイギリスパン、1個の生地玉で焼成したワンローフ等が挙げられる。
<油脂組成物>
本発明は、全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有する1種類又はそれ以上のXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換した1種以上のX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である条件から選ばれる、油脂組成物に関する。上記2種類のトリグリセリドを上記質量%にて含む当該油脂組成物は、乳化剤、賦形剤等の添加剤を含めることなく、容易に粉末状の油脂組成物となる。本発明の油脂組成物及び粉末油脂組成物については、先に出願したPCT/JP2015/070850(特願2014−149168号)において詳しく説明されているので、ここでは詳細を割愛する。なお、前記出願の内容は、本明細書の中に取り込まれる。以下、本発明の油脂組成物及び粉末油脂組成物の特徴を要約してポイントのみ説明する。
<XXX型トリグリセリド>
本発明の油脂組成物は、全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、その含有量が65〜99質量%である、単一種又は複数種、好ましくは単一種(1種類)のXXX型トリグリセリドを含む。当該XXX型トリグリセリドは、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するトリグリセリドであり、各脂肪酸残基Xは互いに同一である。ここで、当該炭素数xは8〜20から選択される整数であり、好ましくは10〜18から選択される整数、より好ましくは10〜16から選択される整数、更に好ましくは10〜12から選択される整数である。
脂肪酸残基Xは、飽和あるいは不飽和の脂肪酸残基であってもよい。具体的な脂肪酸残基Xとしては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びアラキジン酸等の残基が挙げられるがこれに限定するものではない。脂肪酸としてより好ましくは、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸であり、さらに好ましくは、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸及びパルミチン酸であり、殊更好ましくは、カプリン酸及びラウリン酸である。
XXX型トリグリセリドは、油脂組成物中の全トリグリセリドを100質量%とした場合、65〜99質量%含まれる。XXX型トリグリセリドの含有量として好ましくは、75〜99質量%であり、より好ましくは80〜99質量%であり、更に好ましくは83〜98質量%であり、特に好ましくは85〜98質量%であり、殊更好ましくは90〜98質量%である。
<X2Y型トリグリセリド>
本発明の油脂組成物は、上記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換したX2Y型トリグリセリドを1種以上含む。ここで、1つのX2Y型トリグリセリドに含まれる各脂肪酸残基Xは互いに同一であり、かつXXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xとも同一である。当該1つのX2Y型トリグリセリドに含まれる脂肪酸残基Yの炭素数yはx+2〜x+12でありかつy≦22である条件から選ばれる整数である。炭素数yは、好ましくはy=x+2〜x+10を満たし、より好ましくはy=x+4〜x+8を満たす条件から選ばれる整数である。また、炭素数yの上限値は、好ましくはy≦20であり、より好ましくはy≦18である。本発明の油脂組成物は複数、例えば、2種類〜5種類、好ましくは3〜4種類のX2Y型トリグリセリドを含んでいてもよく、その場合の各X2Y型トリグリセリドの定義は上述の通りである。各X2Y型トリグリセリドの脂肪酸残基Yの炭素数yは、上述の範囲内から、各X2Y型トリグリセリドごとにそれぞれ独立して選択される。例えば、本発明の油脂組成物を、トリカプリンとパーム核ステアリン極度硬化油とをエステル交換して製造する場合は、xは共通してx=10であるが、yはそれぞれy=12、14、16及び18である4種類のX2Y型トリグリセリドを含む。
脂肪酸残基Yは、飽和あるいは不飽和の脂肪酸残基であってもよい。具体的な脂肪酸残基Yとしては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びベヘン酸等の残基が挙げられるがこれに限定するものではない。脂肪酸としてより好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びベヘン酸であり、さらに好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸である。
このX2Y型トリグリセリドの脂肪酸残基Yは、1位〜3位の何れに配置していてもよい。
X2Y型トリグリセリドは、油脂組成物中の全トリグリセリドを100質量%とした場合、35〜1質量%含まれる。X2Y型トリグリセリドの含有量としては、例えば、25〜1質量%であり、好ましくは20〜1質量%であり、より好ましくは17〜1質量%であり、更に好ましくは15〜2質量%であり、殊更好ましくは10〜2質量%である。本発明の油脂組成物に複数のX2Y型トリグリセリドが含まれる場合、上記X2Y型トリグリセリドの量は、含まれるX2Y型トリグリセリドの合計量である。
<その他のトリグリセリド>
本発明の油脂組成物は、本発明の効果を損なわない限り、上記XXX型トリグリセリド及びX2Y型トリグリセリド以外の、その他のトリグリセリドを含んでいてもよい。その他のトリグリセリドは、複数の種類のトリグリセリドであってもよく、合成油脂であっても天然油脂であってもよい。合成油脂としては、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル等が挙げられる。天然油脂としては、例えば、ココアバター、ヒマワリ油、菜種油、大豆油、綿実油等が挙げられる。本発明の油脂組成物中の全トリグリセリドを100質量%とした場合、その他のトリグリセリドは、1質量%以上、例えば、5〜30質量%程度含まれていても問題はない。その他のトリグリセリドの含有量は、例えば、0〜30質量%、好ましくは0〜18質量%、より好ましくは0〜15質量%、更に好ましくは0〜8質量%である。
<その他の成分>
本発明の油脂組成物は、上記トリグリセリドの他、任意に乳化剤、香料、脱脂粉乳、全脂粉乳、ココアパウダー、砂糖、デキストリン等のその他の成分を含んでいてもよい。これらその他の成分の量は、本発明の効果を損なわない限り任意の量とすることができるが、例えば、油脂組成物の全質量を100質量%とした場合、0〜70質量%、好ましくは0〜65質量%、より好ましくは0〜30質量%である。その他成分は、その90質量%以上が、平均粒径が1000μm以下である紛体であることが好ましく、平均粒径が500μm以下の紛体であることがより好ましい。なお、ここでいう平均粒径は、レーザー回折散乱法(ISO133201及びISO9276-1)によって測定した値である。
但し、本発明の好ましい油脂組成物は、実質的に油脂のみからなることが好ましい。ここで油脂とは、実質的にトリグリセリドのみからなるものである。また、「実質的に」とは、油脂組成物中に含まれる油脂以外の成分または油脂中に含まれるトリグリセリド以外の成分が、油脂組成物または油脂を100質量%とした場合、例えば、0〜15質量%、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%であることを意味する。
<粉末油脂組成物>
本発明の粉末油脂組成物は、上記油脂組成物中に含まれるトリグリセリドを融解して溶融状態の上記油脂組成物を得、この油脂組成物を冷却することにより、噴霧やミル等の粉砕機による機械粉砕等特別の加工手段を採らなくても、粉末状の油脂組成物(粉末油脂組成物)を得ることができる。より具体的には、上記XXX型トリグリセリドと上記X2Y型トリグリセリドを含有する油脂組成物を任意に加熱・融解して溶融状態の油脂組成物を得、その後冷却して溶融状態の油脂組成物よりも体積が増加した空隙を有する固形物を形成する。得られた該固形物を篩にかける等により外部より軽く衝撃を加えて粉砕する(ほぐす)ことで容易に粉末油脂組成物を得ることができる。後述するように、パン類の食感等を考慮した場合、本発明では、低融点タイプの粉末油脂組成物を用いることが好ましい。
<粉末油脂組成物の物性>
本発明の粉末油脂組成物は、常温(20℃)で粉末状の固体である。
本発明の粉末油脂組成物のゆるめ嵩密度は、例えば実質的に油脂のみからなる場合、0.1〜0.6g/cm3、好ましくは0.15〜0.5g/cm3であり、より好ましくは0.2〜0.4g/cm3である。ここで「ゆるめ嵩密度」とは、粉体を自然落下させた状態の充填密度である。ゆるめ嵩密度(g/cm3)の測定は、例えば、内径15mm×25mLのメスシリンダーに、当該メスシリンダーの上部開口端から2cm程度上方から粉末油脂組成物の適量を落下させて疎充填し、充填された質量(g)の測定と容量(mL)の読み取りを行い、mL当たりの当該粉末油脂組成物の質量(g)を算出することで求めることができる。また、ゆるめ嵩密度は、(株)蔵持科学器械製作所のカサ比重測定器を使用し、JIS K-6720(又はISO 1060-1及び2)に基づいて測定したカサ比重から算出することもできる。具体的には、試料120mLを、受器(内径40mm×高さ85mmの100mL円柱形容器)の上部開口部から38mmの高さの位置から、該受器に落とす。受器から盛り上がった試料はすり落とし、受器の内容積(100mL)分の試料の質量(Ag)を秤量し、以下の式からゆるめ嵩密度を求めることができる。
ゆるめ嵩密度(g/mL)=A(g)/100(mL)
測定は3回行ってその平均値を取ることが好ましい。
<粉末油脂組成物の製造方法>
本発明の粉末油脂組成物は、以下の工程、
(a)全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換したX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である、油脂組成物を調製する工程、
(b)前記油脂組成物を加熱し、前記油脂組成物中に含まれるトリグリセリドを融解して溶融状態の前記油脂組成物を得る任意の工程、
(d)溶融状態の前記油脂組成物を冷却して粉末油脂組成物を得る工程、
を含む方法によって製造することができる。
また、上記工程(b)と(d)の間に、工程(c)として粉末生成を促進するための任意工程、例えば(c1)シーディング工程、(c2)テンパリング工程、及び/又は(c3)予備冷却工程を含んでいてもよい。さらに上記工程(d)で得られる粉末油脂組成物は、工程(d)の冷却後に得られる固形物を粉砕して粉末状の油脂組成物を得る工程(e)によって得られるものであってもよい。
(a)油脂組成物の調製工程I
工程(a)で調製される油脂組成物は、上述したとおりのXXX型トリグリセリド(1種類又はそれ以上)とX2Y型トリグリセリド(1種類又はそれ以上)とを、上述した質量%で含有するものである。具体的には、例えば、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリド(1種類又はそれ以上)と、1位〜3位に炭素数yの脂肪酸残基Yを有するYYY型トリグリセリド(1種類又はそれ以上)とを別々に入手し、XXX型トリグリセリド/YYY型トリグリセリドの質量比で90/10〜99/1にて混合して反応基質を得(ここで、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yはx+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である)、前記反応基質を加熱し、触媒の存在下でエステル交換反応する工程を経て得られる。
(a)油脂組成物の調製工程II
本発明の工程(a)で調製される油脂組成物の製造方法としては、さらに以下に示すようなXXX型トリグリセリドとX2Y型トリグリセリドを同時かつ直接合成する方法を挙げることができる。すなわち、本調製工程IIは、XXX型トリグリセリドとX2Y型トリグリセリドを得るために、XXX型トリグリセリドとYYY型トリグリセリドとを別々に合成してエステル交換するということはせず、双方のトリグリセリドを製造するための原料(脂肪酸または脂肪酸誘導体とグリセリン)を、例えば単一の反応容器に投入し、同時かつ直接合成する。
(a)油脂組成物の調製工程III
油脂組成物は、さらに65〜99質量%の範囲外にあるXXX型トリグリセリド及び/または35〜1質量%の範囲外にあるX2Y型トリグリセリドを含む油脂組成物を調製した後、XXX型トリグリセリド又はX2Y型トリグリセリドを更に添加することによって65〜99質量%のXXX型トリグリセリドと35〜1質量%のX2Y型トリグリセリドとを含む油脂組成物を得てもよい(希釈による油脂組成物の調製)。例えば、50〜70質量%のXXX型トリグリセリドと50〜30質量%のX2Y型トリグリセリドとを含む油脂組成物を得た後、所望量のXXX型トリグリセリドを添加して65〜99質量%のXXX型トリグリセリドと35〜1質量%のX2Y型トリグリセリドとを含む油脂組成物を得てもよい。
(b)溶融状態の前記油脂組成物を得る工程
上記(d)工程の前に、上記工程(a)で得られた油脂組成物は、調製された時点で溶融状態にある場合、加熱せずにそのまま冷却されるが、得られた時点で溶融状態にない場合は、任意に加熱され、該油脂組成物中に含まれるトリグリセリドを融解して溶融状態の油脂組成物を得る。
ここで、油脂組成物の加熱は、上記油脂組成物中に含まれるトリグリセリドの融点以上の温度、特にXXX型トリグリセリド及びX2Y型トリグリセリドを融解できる温度、例えば、70〜200℃、好ましくは、75〜150℃、より好ましくは80〜100℃であることが適当である。また、加熱は、例えば、0.5〜3時間、好ましくは、0.5〜2時間、より好ましくは0.5〜1時間継続することが適当である。
(d)溶融状態の油脂組成物を冷却して粉末油脂組成物を得る工程
上記工程(a)又は(b)で得られた溶融状態の油脂組成物は、さらに冷却されて粉末油脂組成物を形成する。
ここで、「溶融状態の油脂組成物を冷却」とは、溶融状態の油脂組成物を、当該油脂組成物の融点より低い温度に保つことを意味する。「油脂組成物の融点より低い温度」とは、例えば、当該融点より1〜30℃低い温度、好ましくは当該融点より1〜20℃低い温度、より好ましくは当該融点より1〜15℃低い温度である。溶融状態にある油脂組成物の冷却は、例えばxが8〜10のときは最終温度が、好ましくは10〜30℃、より好ましくは15〜25℃、更に好ましくは18〜22℃の温度になるように冷却することによって行われる。冷却における最終温度は、例えばxが11又は12のときは、好ましくは30〜40℃、より好ましくは32〜38℃、更に好ましくは33〜37℃であり、xが13又は14のときは、好ましくは40〜50℃、より好ましくは42〜48℃、更に好ましくは44〜47℃であり、xが15又は16のときは、好ましくは50〜60℃、より好ましくは52〜58℃、更に好ましくは54〜57℃であり、xが17又は18のときは、好ましくは60〜70℃、より好ましくは62〜68℃、更に好ましくは64〜67℃であり、xが19又は20のときは、好ましくは70〜80℃、より好ましくは72〜78℃、更に好ましくは74〜77℃である。上記最終温度において、例えば、好ましくは2時間以上、より好ましくは4時間以上、更に好ましくは6時間〜2日間静置することが適当である。場合によっては、例えばXXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの炭素数xが8〜12の場合など、比較的粉体化に時間を要するものは、特に以下の(c)工程を使用しない場合、例えば2〜8日間、具体的には3〜7日間、より具体的には約6日間静置しなければならない場合もある。
(c)粉末生成促進工程
さらに、上記工程(a)又は(b)と(d)との間に、(c)粉末生成を促進するための任意工程として、工程(d)で使用する溶融状態の油脂組成物に対し、シーディング法(c1)、テンパリング法(c2)及び/又は(c3)予備冷却法による処理を行ってもよい。
ここで、シーディング法とは、粉末の核(種)となる成分を溶融状態にある油脂組成物の冷却時に少量添加して、粉末化を促進する方法である。具体的には、例えば、工程(b)で得られた溶融状態にある油脂組成物に、当該油脂組成物中のXXX型トリグリセリドと炭素数が同じXXX型トリグリセリドを好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上含む油脂粉末を核(種)となる成分として準備する。この核となる油脂粉末を、溶融状態にある油脂組成物の冷却時、当該油脂組成物の温度が、例えば、最終冷却温度±0〜+10℃、好ましくは+5〜+10℃の温度に到達した時点で、当該溶融状態にある油脂組成物100質量部に対して0.1〜1質量部、好ましくは0.2〜0.8質量部添加することにより、油脂組成物の粉末化を促進する方法である。
テンパリング法とは、溶融状態にある油脂組成物の冷却において、最終冷却温度で静置する前に一度、工程(d)の冷却温度よりも低い温度、例えば5〜20℃低い温度、好ましくは7〜15℃低い温度、より好ましくは10℃程度低い温度に、好ましくは10〜120分間、より好ましくは30〜90分間程度冷却することにより、油脂組成物の粉末化を促進する方法である。
(c3)予備冷却法とは、前記工程(a)又は(b)で得られた溶融状態の油脂組成物を、工程(d)にて冷却する前に、工程(a)又は(b)の溶融状態の温度よりも低く、工程(d)の冷却温度よりも高い温度で一旦予備冷却する方法である。工程(d)の冷却温度より高い温度とは、例えば、工程(d)の冷却温度よりも2〜40℃高い温度、好ましくは3〜30℃高い温度、より好ましくは4〜30℃高い温度、さらに好ましくは5〜10℃程度高い温度であり得る。前記予備冷却する温度を低く設定すればするほど、工程(d)の冷却温度における本冷却時間を短くすることができる。すなわち、予備冷却法とは、シーディング法やテンパリング法と異なり、冷却温度を段階的に下げるだけで油脂組成物の粉末化を促進できる方法であり、工業的に製造する場合に利点が大きい。
(e)固形物を粉砕して粉末油脂組成物を得る工程
上記工程(d)の冷却によって粉末油脂組成物を得る工程は、より具体的には、工程(d)の冷却によって得られる固形物を粉砕して粉末油脂組成物を得る工程(e)によって行われてもよい。
詳細に説明すると、まず、上記XXX型トリグリセリドと上記X2Y型トリグリセリドを含有する油脂組成物を融解して溶融状態の油脂組成物を得、その後冷却して溶融状態の油脂組成物よりも体積が増加した空隙を有する固形物を形成する。空隙を有する固形物となった油脂組成物は、軽い衝撃を加えることで粉砕でき、固形物が容易に崩壊して粉末状となる。
ここで、軽い衝撃を加える手段は特に特定されないが、振る、篩に掛ける等により、軽く振動(衝撃)を与えて粉砕する(ほぐす)方法が、簡便で好ましい。
<粉末油脂組成物に含まれるその他の成分>
本発明の粉末油脂組成物は、任意に乳化剤、タンパク質、澱粉、酸化防止剤等のその他の成分を含んでいてもよい。例えば、粉末油脂組成物に対し、乳化作用のあるものを加えることによって、粉末油脂組成物の水系への分散性を向上させることができる。これらその他の成分の量は、本発明の効果を損なわない限り任意の量とすることができるが、例えば、粉末油脂組成物の全質量を100質量%とした場合、0〜70質量%、好ましくは0〜65質量%、より好ましくは0〜30質量%である。
但し、本発明の好ましい粉末油脂組成物は、実質的に油脂のみからなることが好ましい。ここで油脂とは、実質的にトリグリセリドのみからなるものである。また、「実質的に」とは、粉末油脂組成物中に含まれる油脂以外の成分または油脂中に含まれるトリグリセリド以外の成分が、油脂組成物または油脂を100質量%とした場合、例えば、0〜15質量%、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%であることを意味する。
<粉末油脂組成物の含有量>
本発明のパン類は、その生地中の穀粉100質量%に対して上記粉末油脂組成物を1〜50質量%含有する。つまり、本発明のパン類の粉末油脂組成物含有量は、穀粉100質量%に対して、つまり対粉ベースで、1〜50質量%であり、より好ましくは2〜40質量%であり、さらに好ましくは2〜30質量%であり、殊更好ましくは3〜15質量%である。
上記粉末油脂組成物が50質量%を超えると、生地のまとまりが悪くなり、成型が難しくなるとともに、食味が悪くなってしまう。一方、上記粉末油脂組成物が1質量%よりも少ないと、所望の効果が得られない。
この粉末油脂組成物の含有量は、パン類用プレミックスについても同様である。ただし、パン類用プレミックスでは、パン類生地の原材料中の穀粉100質量%に対して配合される。
なお、上記粉末油脂組成物はパン類の製造過程で溶けてしまうので、上記粉末油脂組成物に代えて、溶融状態の上記油脂組成物を加えることも可能である。当該油脂組成物の含有量は上記粉末油脂組成物で定義したのと同様である。
<パン類に含まれる食用油脂>
本発明のパン類は、上記粉末油脂組成物のほか、任意の食用油脂を含むことができる。このような食用油脂としては、食用油、マーガリン、ファットスプレッド、及びショートニングなどが挙げられ、これらの一種又は2種以上を併用することができる。前記食用油脂の原料としては、例えば、ヤシ油、パーム核油、パーム油、パーム分別油(パームオレイン、パームスーパーオレイン等)、シア脂、シア分別油、サル脂、サル分別油、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、乳脂、ココアバター等やこれらの混合油、加工油脂等を使用することができる。これら食用油脂の量は、本発明の効果を損なわない限り任意の量とすることができるが、例えば、粉末油脂組成物の全質量を100質量%とした場合、0〜100質量%、好ましくは0〜75質量%、より好ましくは0〜50質量%である。
<パン類に含まれる穀粉>
本発明のパン類に含まれる穀粉とは、穀物を挽いて粉状にしたものであり、通常、パン生地に配合されるものであれば、特に制限なく使用することができる。また、穀粉の配合量も、通常、パン生地に配合される範囲であれば特に制限なく配合することができる。穀粉の具体例としては、例えば、小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉等)、大麦粉、米粉、コーンフラワー、大豆粉、ポテトフラワー、ライ麦粉、そば粉などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。本発明のパン類に含まれる穀粉の含量は、その生地中に、好ましくは20〜80質量%であり、より好ましくは20〜70質量%であり、さらに好ましくは30〜60質量%である。
<パン類に含まれる糖類>
本発明のパン類には、好ましくは糖類を含有する。糖類としては、例えば、ショ糖(砂糖、粉糖、上白糖)、ブドウ糖、水飴、蜂蜜、転化糖等を使用することができる。本発明のパン類に含まれる糖類の含量は、穀粉100質量%に対して40質量%以下が好ましい。より好ましくは1〜30質量%であり、さらに好ましくは1〜25質量%である。
<パン類に含まれるその他の成分>
本発明のパン類においては、パン類に一般的に配合される原材料もあわせて使用することができる。具体的には、例えば、脱脂乳、脱脂粉乳、牛乳などの乳製品、卵や冷凍液卵などの卵製品、ドライフルーツ類、種実類、乳化剤、香料、調味料等を適宜選択して使用することができる。卵製品を添加する場合の添加量は、穀粉100質量%に対して0〜30質量%以下が好ましい。
<パン類の製造法>
本発明のパン類の製造法としては、一般的に公知の方法が用いられる。例えば、直捏法(ストレート法)、中種法、液種法、オールインミックス法、老麺法などの製造法を挙げることができる。本発明のパン類の製造法としては、中種法、直捏法(ストレート法)が好ましい。
中種法で製造する場合は、中種に、穀粉、イースト、水を使用し、その他の材料は本捏時に使用することが好ましい。穀粉は、その70質量%を中種に使用し、残りの30質量%を本捏時に使用することが好ましい。水は、対粉ベースの40質量%を中種に使用し、残りの水を本捏時に使用することが好ましい。イーストは、その全量を中種に使用することが好ましい。イーストフードの使用は任意であり、使用しなくてもよい。中種は、捏ね上げ温度が23〜28℃であり、発酵時間が60分〜24時間であることが好ましい。中種の発酵が終了した後に、残りの材料と中種を合わせてミキシングする本捏を行うことでパン類生地を製造することができる。
パン類を直捏法(ストレート法)で製造する場合は、中種法のように材料を分けて加える必要がないので、一般に行われる方法で、順次材料をミキサーに投入してミキシングを行うことでパン類生地を製造することができる。
本発明のパン類の製造法では、パン類の生地は、発酵、分割、成形、焼成に関しては一般的なパン類の製造方法と同様に行うことができる。例えば、本発明のパン類生地をオーブン等で焼成することが挙げられる。なお、焼成するに当たって代わりに、フライヤー等で油ちょうする、電子レンジ等によるマイクロ波調理する等も挙げられる。
<パン類用プレミックス>
本発明のパン類用プレミックスとは、小麦粉などの穀粉に、砂糖などの糖類、油脂(粉末油脂)、粉乳、乾燥卵、膨張剤、乳化剤、調味料、香辛料、香料、着色料などの全部又は一部を混合したもので、水その他のものを加え、加熱調理(蒸す、焼く、煮る、揚げるなど)するだけで、簡単にパン類を作れる調整粉を総称したものをいう。プレミックスを使用する場合のメリットは、例えば、(1)高品質の製品が簡単にできる、(2)品質の均一性が確保できる、(3)煩雑な作業が軽減でき、時間、場所、労力の節減が図れる、などが挙げられる。本発明の粉末油脂組成物は、このようなパン類用プレミックスを作るための材料の一部(油脂分)として利用することができる。
<パン類用プレミックスの製造法>
本発明のパン類用プレミックスの製造法としては、上記パン類生地の原材料中に本発明の粉末油脂組成物を配合し、Vブレンダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、流動層ミキサーなどの機械で混合すれば、製造することができる。
<パン類用食感改良剤>
ところで、以上述べたように、本発明に用いる粉末油脂組成物は、パン類を、ボリュームがあり、柔らかく弾力性があって、ふんわりしっとりした食感のものに改変するから、本発明は、上記粉末油脂組成物を有効成分とする、パン類用食感改良剤にも関する。以下に示すように、本発明のパン用食感改良剤をパン類に配合することにより、パン類を、ボリュームがあり、柔らかく弾力性があって、ふんわりしっとりした食感のものとする食感改良効果を達成することができる。
本発明のパン類用食感改良剤は、上述の粉末油脂組成物を含有する。本発明のパン類用食感改良剤は、少量で効果を発揮するため、上記の粉末油脂組成物を、好ましくは60質量%以上含有し、より好ましくは80質量%以上含有し、さらに好ましくは100質量%以上含有する。
また、本発明のパン類用食感改良剤は、有効成分であると上述した粉末油脂組成物を含有したものであればよく、この他に本発明の効果を損なわない範囲で、大豆油、菜種油などの油脂、デキストリン、澱粉等の賦形剤、品質改良剤等の他の成分を含有させたものであってもよい。
但し、本発明の好ましいパン類用食感改良剤は、実質的に当該粉末油脂組成物のみからなることが好ましい。また「実質的に」とは、パン類用食感改良剤中に含まれる粉末油脂組成物以外の成分が、パン類用食感改良剤を100質量%とした場合、例えば、0〜15質量%、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%であることを意味する。
次に、実施例および比較例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。また。以下において「%」とは、特別な記載がない場合、質量%を示す(なお、質量%は対粉ベースである)。
<原料油脂>
(1)粉末油脂組成物A(融点約28℃):
〔x=10、y=18、テンパリング法〕
攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管及び水分分離機を備えた500mLの四つ口フラスコに、グリセリン(阪本薬品工業社製)44.1g(0.479mol)と、ステアリン酸(Palmac98−18(アシッドケム社製))25.9g(0.091mol)とカプリン酸(Palmac99−10(アシッドケム社製))266.0g(1.544mol)を仕込み、窒素気流下、250℃の温度で15時間反応させた。過剰のカプリン酸を190℃、減圧下にて留去した後、脱色・濾過、脱臭を行い、50℃において淡黄色液状の反応物を245g得た(XXX型:80.6質量%、X2Y型:17.3質量%)。得られた反応物60gとトリカプリン(日清オイリオグループ株式会社製)140gを混合し原料油脂とした(XXX型:94.0質量%、X2Y型:5.2質量%)。原料油脂を80℃にて0.5時間維持して完全に融解し、10℃恒温槽にて1時間冷却した後、20℃恒温槽にて12時間静置し、体積が増加した空隙を有する固形物を形成させた後、ほぐすことで粉末状の結晶組成物を得た(ゆるめ嵩密度:0.3g/cm3、平均粒径116μm)。このようにして製造した粉末油脂組成物を以下の実施例で用いた。
(2)粉末油脂組成物B(融点約44℃)
〔x=12、y=18、テンパリング法〕
攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管及び水分分離機を備えた500mLの四つ口フラスコに、グリセリン(阪本薬品工業社製)38.8g(0.421mol)と、ステアリン酸(Palmac98−18(アシッドケム社製))26.2g(0.092mol)とラウリン酸(Palmac99−10(アシッドケム社製))271.3g(1.354mol)を仕込み、窒素気流下、250℃の温度で15時間反応させた。過剰のラウリン酸を220℃、減圧下にて留去した後、脱色・濾過、脱臭を行い、50℃において淡黄色液状の反応物を242g得た(XXX型:78.3質量%、X2Y型:19.2質量%)。得られた反応物60gとトリラウリン(日清オイリオグループ株式会社製)140gを混合し原料油脂とした(XXX型:93.1質量%、X2Y型:5.8質量%)。原料油脂を80℃にて0.5時間維持して完全に融解し、28℃恒温槽にて0.5時間冷却した後、35℃恒温槽にて12時間静置し、体積が増加した空隙を有する固形物を形成させた後、ほぐすことで粉末状の結晶組成物を得た(ゆるめ嵩密度:0.3g/cm3、平均粒径130μm)。このようにして製造した粉末油脂組成物を以下の実施例で用いた。
ここで、ゆるめ嵩密度は、(株)蔵持科学器械製作所のカサ比重測定器を使用し、JIS K-6720(又はISO 1060-1及び2)に基づいて測定したカサ比重から算出した。具体的には、試料120mLを、受器(内径40mm×高さ85mmの100mL円柱形容器)の上部開口部から38mmの高さの位置から、該受器に落とした。続いて、受器から盛り上がった試料をすり落とし、受器の内容積(100mL)分の試料の質量(Ag)を秤量し、以下の式からゆるめ嵩密度を求めた。
ゆるめ嵩密度(g/mL)=A(g)/100(mL)
測定は3回行って、その平均値を測定値とした。
ここで、平均粒径は、日機装株式会社製 Microtrac MT3300ExII)でレーザー回折散乱法(ISO133201、ISO9276-1)に基づいて測定した。
(3)キャノーラ油
キャノーラ油(日清オイリオグループ株式会社製、商品名:日清キャノーラ油)
(4)ショートニング
ショートニング(日清オイリオグループ株式会社製、商品名:日清ロイヤルショート20)
(5)油脂粉末
油脂粉末(理研ビタミン株式会社製、商品名:エマファットPA)
<その他の原材料>
実施例における、強力粉、生イースト、イーストフード、上白糖、食塩、脱脂粉乳は、市販されているものを用いた。
[実施例1〜2]
<食パンの製造>
下記表1〜2の配合(粉2.0kg仕込み)に従って、実施例1〜2、比較例1の食パンを、常法(中種法)に従って製造した。具体的には、まず、下記に示された配合の強力粉、生イースト、イーストフード及び水を混合して、25℃で捏ね上げた。次に、こうして得られた生地(中種)を28℃、240分(湿度80%)で発酵させた。次に、強力粉、上白糖、食塩、脱脂粉乳、原料油脂(粉末油脂組成物等)及び水をさらに加え、28℃で捏ね上げた。こうして得られた生地(本種)をフロアタイムが28℃、30分(湿度80%)となるように寝かせた後、ワンローフ340gとなるように分割した。そして、ベンチタイムが28℃、30分(湿度80%)となるように寝かせた後、型に入れて成形した。その後、ホイロ内で38℃、60分(湿度85%)で寝かせた後、オーブン入れて、上火200℃下火220℃で、25分焼成し、食パンを製造した。
Figure 0006762652
Figure 0006762652
<食パンの評価>
上記で製造した、実施例1〜2と比較例1のパン類について、以下の評価方法に従って評価した。
<食パンの評価方法>
(1)ボリュームの評価方法
以下の基準に従って、熟練した5名のパネラーにより、総合的に評価した。
◎:ボリュームに優れている
○:ボリュームがある
△:ボリュームにややかける
×:ボリュームがない
(2)柔らかさ・弾力性の評価方法
以下の基準に従って、熟練した5名のパネラーにより、総合的に評価した。
◎:柔らかさや弾力性に優れている
○:柔らかくて弾力性がある
△:柔らかさや弾力性にかける
×:柔らかさや弾力性が少ない
(3)食感の評価方法
以下の基準に従って、熟練した5名のパネラーにより、総合的に評価した。なお、食感の評価は、製造日から1日後に行った。
◎:ふんわり感、しっとり感に優れている
○:ふんわり感、しっとり感がある
△:ふんわり感、しっとり感にかける
×:ふんわり感、しっとり感がない
(4)冷涼感の評価方法
以下の基準に従って、熟練した5名のパネラーにより、総合的に評価した
○:冷涼感を感じる
△:冷涼感をやや感じる
×:冷涼感を感じない
表1及び2の結果から明らかであるように、本発明の粉末油脂組成物Aを用いて製造した食パンは、キャノーラ油を用いて製造したものと比較して、ボリュームがあり、かつ、柔らかくて弾力性があり、ふんわりしっとりした食感を有していることがわかった。また、独特の冷涼感を備えていることもわかった。
また、表1及び2の結果からわかるように、本発明の粉末油脂組成物Bを用いて製造した食パンも同様に、キャノーラ油を用いて製造したものと比較して、ボリュームがあり、かつ、柔らかくて弾力性があり、ふんわりしっとりした食感を有していることがわかった。また、弱いながら、独特の冷涼感を備えていることもわかった。
表1〜2で製造した食パンについて、体積(mm)、中心高(mm)、質量(g)、比容積(mm/g)を測定した。体積は、超高速レーザー体積計測機・非接触CCDスリットレーザースキャニング方式(商品名:Selnac−WinVM2000、(株)アステック製)で測定をし、中心高は、最も高い所の高さを測定し、比容積は計算値(体積/質量)により算出した。その結果を表3に示した。表3にあるように、実施例1、2の食パンは、比較例1のものよりも、ボリュームのあることがわかった。
Figure 0006762652
また、焼成後の食パンを1日おいて、20℃に戻した後、厚さ2cmにスライスし、スライスしたパンの中心部の硬さの測定を、レオメーター(不動工業(株)製)を用いて行った。5スライスの平均値をもってそのパンの硬さとした。その結果を表4に示した。なお、数値が小さいほど、柔らかいことを示す。表4にあるように、実施例1、2の食パンは、比較例1のものよりも、柔らかいことがわかった。
Figure 0006762652
[実施例3]
<食パンの製造>
<食パンの製造>
下記表5の配合(粉2.0kg仕込み)に従って、実施例3、比較例2の食パンを、常法(中種法)に従って製造した。その余の工程は、上記実施例1〜2、比較例1と同様にした。なお、実施例3は、本発明の粉末油脂組成物Aとショートニングとを50:50で使用し、比較例2では、ショートニングのみを使用している。
Figure 0006762652
<食パンの評価>
上記で製造した、実施例3と比較例2の食パンについて、上記評価方法に従って同様に評価した。
表5の結果から明らかであるように、本発明の粉末油脂組成物Aとショートニングを50:50で使用し製造した食パンは、ショートニングだけを用いて製造した従来のものと比較して、ボリュームが一層増しており、柔らかさや弾力性においても優れており、ふんわり感やしっとり感についても優れていることがわかった。また、独特の冷涼感を備えていることもわかった。
表5で製造した食パンについて、体積(mm)、中心高(mm)、質量(g)、比容積(mm/g)を測定した。体積は、超高速レーザー体積計測機・非接触CCDスリットレーザースキャニング方式(商品名:Selnac−WinVM2000、(株)アステック製)で測定をし、中心高は、最も高い所の高さを測定し、比容積は計算値(体積/質量)により算出した。その結果を表6に示した。表6にあるように、実施例3の食パンは、比較例2のものよりも若干ボリュームがあることがわかった。
Figure 0006762652
また、焼成後の食パンを1日おいて、20℃に戻した後、厚さ2cmにスライスし、スライスしたパンの中心部の硬さの測定を、レオメーター(不動工業(株)製)を用いて行った。5スライスの平均値をもってそのパンの硬さとした。その結果を表7に示した。なお、数値が小さいほど、柔らかいことを示す。表7にあるように、実施例3の食パンは、比較例2のものよりも若干柔らかいことがわかった。
Figure 0006762652
[実施例4]
<食パンの製造>
下記表8の配合(粉2.0kg仕込み)に従って、実施例3、比較例3の食パンを、常法(中種法)に従って製造した。その余の工程は、上記実施例1〜2、比較例1と同様にした。なお、実施例3は、本発明の粉末油脂組成物Aとショートニングとを50:50で使用し、比較例3では、市販の油脂粉末(エマファットPA)のみを使用している。
Figure 0006762652
<食パンの評価>
上記で製造した、実施例3と比較例3の食パンについて、上記段落0033の評価方法に従って同様に評価した。
表8の結果から明らかであるように、本発明の粉末油脂組成物Aとショートニングを50:50で使用し製造した食パンは、市販の油脂粉末だけを用いて製造した従来のものと比較して、ボリューム、柔らかさや弾力性、ふんわりしっとりとした食感のいずれにおいても引けのないものとなった。
表8で製造した食パンについて、体積(mm)、中心高(mm)、質量(g)、比容積(mm/g)を測定した。体積は、超高速レーザー体積計測機・非接触CCDスリットレーザースキャニング方式(商品名:Selnac−WinVM2000、(株)アステック製)で測定をし、中心高は、最も高い所の高さを測定し、比容積は計算値(体積/質量)により算出した。その結果を表9に示した。表9にあるように、実施例3の食パンは、比較例3のものと比較して遜色のないボリュームを有していることがわかった。
Figure 0006762652
また、焼成後の食パンを1日おいて、20℃に戻した後、厚さ2cmにスライスし、スライスしたパンの中心部の硬さの測定を、レオメーター(不動工業(株)製)を用いて行った。5スライスの平均値をもってそのパンの硬さとした。その結果を表10に示した。なお、数値が小さいほど、柔らかいことを示す。表10にあるように、実施例3の食パンは、比較例3のものと比較して遜色のない柔らかさを有していることがわかった。
Figure 0006762652
次に、実施例3及び比較例3の食パンにおける、食感の経時的変化について官能評価を行った。食感についての評価は、上記評価方法に従って行った。その結果を表11に示す。
Figure 0006762652
表11の結果から明らかであるように、実施例3の食パンは、食感に経時的変化はあまりなかったが、比較例3の食パンは、2日目以降、だんだんと硬くなり、ふんわり感が弱くなっていく傾向が見られた。また、同時に口解けも悪くなっていく傾向が見られた。これは老化が進んでいるためであると思われる。このように、本発明の粉末油脂組成物は、市販の粉末油脂組成物によりも、老化を抑制し、食感の経時的変化が少ない食パンを提供できるものであるということができる。

Claims (11)

  1. 以下の(a)の条件を満たす粉末状の油脂組成物を含有する、パン類用粉末油脂組成物。
    (a)全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの飽和の脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリドを90〜98質量%と、前記XXX型トリグリセリドの飽和の脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの飽和の脂肪酸残基Yに置換した1種以上のX2Y型トリグリセリドを10〜2質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは10〜12から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+4〜x+8から選択される整数でありかつy≦22である。
  2. ゆるめ嵩密度が0.1〜0.6g/cm3である、請求項に記載の粉末油脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の粉末油脂組成物を含有してなる、パン類。
  4. 前記粉末油脂組成物を穀粉100質量%に対して1〜50質量%含有してなる、請求項に記載のパン類。
  5. 請求項1又は2に記載の粉末油脂組成物を含有してなる、パン類用プレミックス。
  6. 前記粉末油脂組成物を穀粉100質量%に対して1〜50質量%含有してなる、請求項に記載のパン類用プレミックス。
  7. 請求項1又は2に記載の粉末油脂組成物を配合して得られるパン類生地を加熱処理する、パン類の製造法。
  8. 前記粉末油脂組成物を穀粉100質量%に対して1〜50質量%配合して得られるパン類生地を加熱処理する、請求項に記載のパン類の製造法。
  9. 請求項1又は2に記載の粉末油脂組成物をパン類生地の原材料中に配合する、パン類用プレミックスの製造法。
  10. 前記粉末油脂組成物をパン類生地の原材料中の穀粉100質量%に対して1〜50質量%配合する、請求項に記載のパン類用プレミックスの製造法。
  11. 請求項1又は2に記載の粉末油脂組成物を有効成分とする、パン類用食感改良剤。
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