JP6750769B1 - スピン素子及びリザボア素子 - Google Patents

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Abstract

本実施形態にかかるスピン素子は、配線(20)と、前記配線に積層された第1強磁性層(1)を含む積層体(10)と、積層方向(z)からの平面視で、前記第1強磁性層を挟む第1導電部(30)と第2導電部(40)と、前記第1導電部と前記配線との間で、前記配線に接する中間層(50)と、を備え、前記配線を構成する第1元素に対する前記中間層を構成する第2元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第1導電部を構成する第3元素の拡散係数より小さい、又は、前記配線を構成する第2元素に対する前記第1導電部を構成する第3元素の拡散係数は、前記中間層を構成する第1元素に対する前記第3元素の拡散係数より小さい。

Description

本発明は、スピン素子及びリザボア素子に関する。
微細化に限界が見えてきたフラッシュメモリ等に代わる次世代の不揮発性メモリに注目が集まっている。例えば、MRAM(Magnetoresistive Random
Access Memory)、ReRAM(Resistance Randome
Access Memory)、PCRAM(Phase Change Random Access Memory)等が次世代の不揮発性メモリとして知られている。
MRAMは、磁気抵抗効果素子を用いたメモリ素子である。磁気抵抗効果素子の抵抗値は、二つの磁性膜の磁化の向きの相対角の違いによって変化する。MRAMは、磁気抵抗効果素子の抵抗値をデータとして記録する。
磁気抵抗変化を利用したスピン素子の中でも、スピン軌道トルク(SOT)を利用したスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子(例えば、特許文献1)や、磁壁の移動を利用した磁壁移動型磁気記録素子(例えば、特許文献2)に注目が集まっている。これらのスピン素子は、トランジスタ等の半導体素子と配線で接続されて制御される。例えば、特許文献3には半導体装置における配線にバリアメタル膜を形成することで、配線のエレクトロマイグレーション耐性を高めることが記載されている。
特開2017−216286号公報 特許第5441005号公報 特開2016−21530号公報
スピン素子に用いられる配線は、材料が制限される場合がある。例えば、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子の場合は、強磁性層に多くのスピンを注入するために、配線に重金属を用いる場合が多い。また例えば、磁壁移動型磁気記録素子の場合は、配線が磁性膜である必要がある。そのため、スピン素子を構成する配線の材料と素子間を繋ぐ配線の材料とが異なり、これらの接続部分に電位が集中する。電位の局所的な集中は、配線の劣化の原因となる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、異種材料間の元素拡散を抑制し、配線の劣化が抑制されたスピン素子及びリザボア素子を提供することを目的とする。
(1)第1の態様にかかるスピン素子は、配線と、前記配線に積層された第1強磁性層を含む積層体と、積層方向からの平面視で、前記第1強磁性層を挟む第1導電部と第2導電部と、前記第1導電部と前記配線との間で、前記配線に接する第1中間層と、を備え、前記配線を構成する第1元素に対する前記第1中間層を構成する第2元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第1導電部を構成する第3元素の拡散係数より小さい、又は、前記第1元素に対する前記第2元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第3元素の拡散係数より小さい。
(2)上記態様にかかるスピン素子において、前記第1元素、前記第2元素及び前記第3元素はそれぞれ異なる元素であり、前記第1元素は、Au、Hf、Mo、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれか一つであり、前記第2元素は、Co、Al、Ag、Au、Mo、Hf、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれか一つであり、前記第3元素は、Ag、Cu、Co、Al、Auからなる群から選択されるいずれか一つであってもよい。
(3)第2の態様にかかるスピン素子は、配線と、前記配線に積層された第1強磁性層を含む積層体と、積層方向からの平面視で、前記第1強磁性層を挟む第1導電部と第2導電部と、前記第1導電部と前記配線との間で、前記配線に接する第1中間層と、を備え、前記配線は、Au、Hf、Mo、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれか一つを第1元素として含み、前記第1中間層は第2元素を含み、前記第1導電部は第3元素を含み、前記第1元素、前記第2元素、前記第3元素が所定の元素である。
(4)上記態様にかかるスピン素子において、前記第1中間層の周囲長は、前記第1導電部の周囲長より小さく、前記積層方向からの平面視で、前記第1中間層は、前記第1導電部に内包されてもよい。
(5)上記態様にかかるスピン素子において、前記第1中間層の周囲長は、前記第1導電部の周囲長より小さく、前記積層方向からの平面視で、前記第1中間層の幾何中心は、前記第1導電部の幾何中心より前記第1強磁性層の近くにあってもよい。
(6)上記態様にかかるスピン素子において、前記第1中間層の側面と前記第1導電部の側面とが連続してもよい。
(7)上記態様にかかるスピン素子において、前記配線は、前記第1強磁性層側の第1面から前記第1面と反対の第2面に向うに従い、周囲長が長くなってもよい。
(8)上記態様にかかるスピン素子の前記配線が延びる第1方向及び前記積層方向と直交する第2方向において、前記配線の幅は、前記第1中間層の前記第2方向における幅より狭くてもよい。
(9)上記態様にかかるスピン素子において、前記第2導電部と前記配線との間で、前記配線に接する第2中間層と、を備え、前記第1元素に対する前記第2中間層を構成する第5元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第2導電部を構成する第4元素の拡散係数より小さい、又は、前記第5元素に対する前記第4元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第4元素の拡散係数より小さくてもよい。
(10)上記態様にかかるスピン素子において、前記積層体は、前記第1強磁性層からなり、前記配線は、電流が流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させる機能を有する金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれかであってもよい。
(11)上気態様にかかるスピン素子において、前記積層体は、前記配線に近い側から前記第1強磁性層と非磁性層と第2強磁性層とを含み、前記配線は、電流が流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させる機能を有する金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれかであってもよい。
(12)上記態様にかかるスピン素子において、前記第1中間層と前記第1強磁性層との最短距離が、前記第1元素のスピン拡散長の5倍以下であってもよい。
(13)上記態様にかかるスピン素子において、前記第1元素と前記第2元素のスピンホール角の符号が同一であってもよい。
(14)上記態様にかかるスピン素子において、前記積層体は、前記配線に近い側から非磁性層と前記第1強磁性層とを含み、前記配線は、内部に磁壁を有することができる強磁性層であってもよい。
(15)第3の態様に係るリザボア素子は、複数の上記態様に係るスピン素子と、複数の前記スピン素子の前記第1強磁性層を繋ぐスピン伝導層と、を備える。
上記態様にかかるスピン素子及びリザボア素子は、配線が劣化しにくい。
第1実施形態にかかる磁気記録アレイの模式図である。 第1実施形態にかかる磁気記録アレイの特徴部の断面図である。 第1実施形態にかかるスピン素子の断面図である。 第1実施形態にかかるスピン素子の平面図である。 第1変形例にかかるスピン素子の断面図である。 第1変形例にかかるスピン素子の平面図である。 第2変形例にかかるスピン素子の断面図である。 第2変形例にかかるスピン素子の平面図である。 第3変形例にかかるスピン素子の断面図である。 第2実施形態にかかるスピン素子の断面図である。 第3実施形態にかかるスピン素子の断面図である。 第4実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
まず方向について定義する。後述する基板Sub(図2参照)の一面の一方向をx方向、x方向と直交する方向をy方向とする。x方向は、後述する配線20が延びる方向であり、配線20の長さ方向である。x方向は、第1方向の一例である。y方向は、第2方向の一例である。z方向は、x方向及びy方向と直交する方向である。z方向は、積層方向の一例である。以下、+z方向を「上」、−z方向を「下」と表現する場合がある。上下は、必ずしも重力が加わる方向とは一致しない。
本明細書で「x方向に延びる」とは、例えば、x方向、y方向、及びz方向の各寸法のうち最小の寸法よりもx方向の寸法が大きいことを意味する。他の方向に延びる場合も同様である。
「第1実施形態」
図1は、第1実施形態にかかる磁気記録アレイ200の構成図である。磁気記録アレイ200は、複数の磁気抵抗効果素子100と、複数の書き込み配線Wp1〜Wpnと、複数の共通配線Cm1〜Cmnと、複数の読み出し配線Rp1〜Rpnと、複数の第1スイッチング素子110と、複数の第2スイッチング素子120と、複数の第3スイッチング素子130と、を備える。磁気記録アレイ200は、例えば、磁気メモリ等に利用できる。磁気抵抗効果素子100は、スピン素子の一例である。
書き込み配線Wp1〜Wpnは、電源と1つ以上の磁気抵抗効果素子100とを電気的に接続する。共通配線Cm1〜Cmnは、データの書き込み時及び読み出し時の両方で用いられる配線である。共通配線Cm1〜Cmnは、基準電位と1つ以上の磁気抵抗効果素子100とを電気的に接続する。基準電位は、例えば、グラウンドである。共通配線Cm1〜Cmnは、複数の磁気抵抗効果素子100のそれぞれに設けられてもよいし、複数の磁気抵抗効果素子100に亘って設けられてもよい。読み出し配線Rp1〜Rpnは、電源と1つ以上の磁気抵抗効果素子100とを電気的に接続する。電源は、使用時に磁気記録アレイ200に接続される。
図1に示す第1スイッチング素子110、第2スイッチング素子120、第3スイッチング素子130は、それぞれの磁気抵抗効果素子100に接続されている。第1スイッチング素子110は、磁気抵抗効果素子100と書き込み配線Wp1〜Wpnとの間に接続されている。第2スイッチング素子120は、磁気抵抗効果素子100のと共通配線Cm1〜Cmnとの間に接続されている。第3スイッチング素子130は、磁気抵抗効果素子100と読み出し配線Rp1〜Rpnとの間に接続されている。
第1スイッチング素子110及び第2スイッチング素子120をONにすると、所定の磁気抵抗効果素子100に接続された書き込み配線Wp1〜Wpnと共通配線Cm1〜Cmnとの間に書き込み電流が流れる。第2スイッチング素子120及び第3スイッチング素子130をONにすると、所定の磁気抵抗効果素子100に接続された共通配線Cm1〜Cmnと読み出し配線Rp1〜Rpnとの間に読み出し電流が流れる。
第1スイッチング素子110、第2スイッチング素子120及び第3スイッチング素子130は、電流の流れを制御する素子である。第1スイッチング素子110、第2スイッチング素子120及び第3スイッチング素子130は、例えば、トランジスタ、オボニック閾値スイッチ(OTS:Ovonic Threshold Switch)のように結晶層の相変化を利用した素子、金属絶縁体転移(MIT)スイッチのようにバンド構造の変化を利用した素子、ツェナーダイオード及びアバランシェダイオードのように降伏電圧を利用した素子、原子位置の変化に伴い伝導性が変化する素子である。
第1スイッチング素子110、第2スイッチング素子120、第3スイッチング素子130のいずれかは、同じ配線に接続された磁気抵抗効果素子100で、共用してもよい。例えば、第1スイッチング素子110を共有する場合は、書き込み配線Wp1〜Wpnの上流に一つの第1スイッチング素子110を設ける。例えば、第2スイッチング素子120を共有する場合は、共通配線Cm1〜Cmnの上流に一つの第2スイッチング素子120を設ける。例えば、第3スイッチング素子130を共有する場合は、読み出し配線Rp1〜Rpnの上流に一つの第3スイッチング素子130を設ける。
図2は、第1実施形態に係る磁気記録アレイ200の要部の断面図である。図2は、磁気抵抗効果素子100を後述する配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で切断した断面である。
図2に示す第1スイッチング素子110及び第2スイッチング素子120は、トランジスタTrである。第3スイッチング素子130は、導電層Eと電気的に接続され、例えば、図2のy方向に位置する。トランジスタTrは、例えば電界効果型のトランジスタであり、ゲート電極Gとゲート絶縁膜GIと基板Subに形成されたソースS及びドレインDとを有する。基板Subは、例えば、半導体基板である。
トランジスタTrと磁気抵抗効果素子100とは、第1導電部30及び第1中間層50又は第2導電部40及び第2中間層60を介して、電気的に接続されている。またトランジスタTrと書き込み配線Wp又は共通配線Cmとは、導電部Cwで接続されている。第1導電部30、第2導電部40及び導電部Cwは、例えば、接続配線、ビア配線と言われることがある。第1導電部30、第2導電部40及び導電部Cwは、例えば、z方向に延びる。
磁気抵抗効果素子100及びトランジスタTrの周囲は、絶縁層90で覆われている。絶縁層90は、多層配線の配線間や素子間を絶縁する絶縁層である。絶縁層90は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)、窒化クロム、炭窒化シリコン(SiCN)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)等である。
図3は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100の断面図である。図4は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100の平面図である。図3は、配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で磁気抵抗効果素子100を切断した断面である。
磁気抵抗効果素子100は、積層体10と配線20と第1導電部30と第2導電部40と第1中間層50と第2中間層60とを備える。絶縁層91と絶縁層92は、絶縁層90の一部である。積層体10のz方向の抵抗値は、配線20から積層体10にスピンが注入されることで変化する。磁気抵抗効果素子100は、スピン軌道トルク(SOT)を利用したスピン素子であり、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、スピン注入型磁気抵抗効果素子、スピン流磁気抵抗効果素子と言われる場合がある。また配線20は、スピン軌道トルク配線と言われる場合がある。
積層体10は、配線20上に積層されている。積層体10と配線20との間には、他の層を有してもよい。積層体10は、z方向に、配線20と導電層Eとに挟まれる。積層体10は、柱状体である。積層体10のz方向からの平面視形状は、例えば、円形、楕円形、四角形である。
積層体10は、第1強磁性層1と第2強磁性層2と非磁性層3とを有する。第1強磁性層1は、例えば、配線20と接し、配線20上に積層されている。第1強磁性層1には配線20からスピンが注入される。第1強磁性層1の磁化は、注入されたスピンによりスピン軌道トルク(SOT)を受け、配向方向が変化する。第2強磁性層2は、第1強磁性層1のz方向にある。第1強磁性層1と第2強磁性層2は、z方向に非磁性層3を挟む。
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は、それぞれ磁化を有する。第2強磁性層2の磁化は、所定の外力が印加された際に第1強磁性層1の磁化よりも配向方向が変化しにくい。第1強磁性層1は磁化自由層と言われ、第2強磁性層2は磁化固定層、磁化参照層と言われることがある。積層体10は、非磁性層3を挟む第1強磁性層1と第2強磁性層2との磁化の相対角の違いに応じて抵抗値が変化する。
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は、強磁性体を含む。強磁性体は、例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属、これらの金属を1種以上含む合金、これらの金属とB、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とが含まれる合金等である。強磁性体は、例えば、Co−Fe、Co−Fe−B、Ni−Fe、Co−Ho合金、Sm−Fe合金、Fe−Pt合金、Co−Pt合金、CoCrPt合金である。
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は、ホイスラー合金を含んでもよい。ホイスラー合金は、XYZまたはXYZの化学組成をもつ金属間化合物を含む。Xは周期表上でCo、Fe、Ni、あるいはCu族の遷移金属元素または貴金属元素であり、YはMn、V、CrあるいはTi族の遷移金属又はXの元素種であり、ZはIII族からV族の典型元素である。ホイスラー合金は、例えば、CoFeSi、CoFeGe、CoFeGa、CoMnSi、CoMn1−aFeAlSi1−b、CoFeGe1−cGa等である。ホイスラー合金は高いスピン分極率を有する。
積層体10は、第2強磁性層2の非磁性層3と反対側の面に、スペーサ層を介して反強磁性層を有してもよい。第2強磁性層2、スペーサ層、反強磁性層は、シンセティック反強磁性構造(SAF構造)となる。シンセティック反強磁性構造は、非磁性層を挟む二つの磁性層からなる。第2強磁性層2と反強磁性層とが反強磁性カップリングすることで、反強磁性層を有さない場合より第2強磁性層2の保磁力が大きくなる。反強磁性層は、例えば、IrMn,PtMn等である。スペーサ層は、例えば、Ru、Ir、Rhからなる群から選択される少なくとも一つを含む。
積層体10は、第1強磁性層1、第2強磁性層2及び非磁性層3以外の層を有してもよい。例えば、配線20と積層体10との間に下地層を有してもよい。下地層は、積層体10を構成する各層の結晶性を高める。
配線20は、例えば、積層体10の一面に接する。配線20は、磁気抵抗効果素子100にデータを書き込むための書き込み配線である。配線20は、x方向に延びる。配線20の少なくとも一部は、z方向において、非磁性層3と共に第1強磁性層1を挟む。配線20の基板Subから遠い第1面20aの面積は、例えば、第1面20aと反対の第2面20bの面積より小さい。配線20は、例えば、第1面20aから第2面20bに向かうに従い、周囲長が長くなる。
配線20は、電流Iが流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させ、第1強磁性層1にスピンを注入する。配線20は、例えば、第1強磁性層1の磁化を反転できるだけのスピン軌道トルク(SOT)を第1強磁性層1の磁化に与える。スピンホール効果は、電流を流した場合にスピン軌道相互作用に基づき、電流の流れる方向と直交する方向にスピン流が誘起される現象である。スピンホール効果は、運動(移動)する電荷(電子)が運動(移動)方向を曲げられる点で、通常のホール効果と共通する。通常のホール効果は、磁場中で運動する荷電粒子の運動方向がローレンツ力によって曲げられる。これに対し、スピンホール効果は磁場が存在しなくても、電子が移動するだけ(電流が流れるだけ)でスピンの移動方向が曲げられる。
例えば、配線20に電流が流れると、一方向に配向した第1スピンと、第1スピンと反対方向に配向した第2スピンとが、それぞれ電流Iの流れる方向と直交する方向にスピンホール効果によって曲げられる。例えば、−y方向に配向した第1スピンが+z方向に曲げられ、+y方向に配向した第2スピンが−z方向に曲げられる。
非磁性体(強磁性体ではない材料)は、スピンホール効果により生じる第1スピンの電子数と第2スピンの電子数とが等しい。すなわち、+z方向に向かう第1スピンの電子数と−z方向に向かう第2スピンの電子数とは等しい。第1スピンと第2スピンは、スピンの偏在を解消する方向に流れる。第1スピン及び第2スピンのz方向への移動において、電荷の流れは互いに相殺されるため、電流量はゼロとなる。電流を伴わないスピン流は特に純スピン流と呼ばれる。
第1スピンの電子の流れをJ、第2スピンの電子の流れをJ、スピン流をJと表すと、J=J−Jで定義される。スピン流Jは、z方向に生じる。第1スピンは、配線20から第1強磁性層1に注入される。
配線20は、電流Iが流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させる機能を有する金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれかを含む。
配線20は、例えば、主元素として非磁性の重金属を含む。主元素とは、配線20を構成する元素のうち最も割合の高い元素である。配線20を構成する主元素は、第1元素である。
第1元素は、例えば、イットリウム(Y)以上の比重を有する重金属である。非磁性の重金属は、例えば、最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号39以上の原子番号が大きく、スピン軌道相互作用が強く生じる。スピンホール効果はスピン軌道相互作用により生じ、配線20内にスピンが偏在しやすく、スピン流Jが発生しやすくなる。第1元素は、例えば、Au、Hf、Mo、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれか一つである。
配線20は、第1元素の他に、磁性金属を含んでもよい。磁性金属は、強磁性金属又は反強磁性金属である。非磁性体に含まれる微量な磁性金属は、スピンの散乱因子となる。微量とは、例えば、配線20を構成する元素の総モル比の3%以下である。スピンが磁性金属により散乱するとスピン軌道相互作用が増強され、電流に対するスピン流の生成効率が高くなる。
配線20は、トポロジカル絶縁体を含んでもよい。トポロジカル絶縁体は、物質内部が絶縁体又は高抵抗体であるが、その表面にスピン偏極した金属状態が生じている物質である。トポロジカル絶縁体は、スピン軌道相互作用により内部磁場が生じる。トポロジカル絶縁体は、外部磁場が無くてもスピン軌道相互作用の効果で新たなトポロジカル相が発現する。トポロジカル絶縁体は、強いスピン軌道相互作用とエッジにおける反転対称性の破れにより純スピン流を高効率に生成できる。
トポロジカル絶縁体は、例えば、SnTe、Bi1.5Sb0.5Te1.7Se1. 、TlBiSe、BiTe、Bi1−xSb、(Bi1−xSbTeなどである。トポロジカル絶縁体は、高効率にスピン流を生成することが可能である。
第1導電部30及び第2導電部40は、z方向からの平面視で、積層体10をx方向に挟む。第1導電部30及び第2導電部40は、磁気抵抗効果素子100とトランジスタTrとを繋ぐ配線である。
第1導電部30及び第2導電部40は、導電性の優れる材料からなる。第1導電部30を構成する主元素は、第3元素である。第2導電部40を構成する主元素は、第4元素である。第3元素及び第4元素は、例えば、Ag、Cu、Co、Al、Auからなる群から選択されるいずれか一つである。第3元素と第4元素とは同じでも異なってもよい。
第1中間層50は、配線20と第1導電部30との間にある。第2中間層60は、配線20と第2導電部40との間にある。図3に示す第1中間層50の側面は第1導電部30の側面と連続し、第2中間層60の側面は第2導電部40の側面と連続する。例えば、絶縁層91に開けた一つの開口内に、第1導電部30及び第1中間層50が形成される場合は、これらの側面は連続する。
第1中間層50は、第1導電部30から配線20への第3元素の拡散を防ぎ、第2中間層60は、第2導電部40から配線20への第4元素の拡散を防ぐ。第1中間層50及び第2中間層60は、それぞれ元素の拡散を防ぐ拡散防止層である。第1中間層50を構成する主元素は、第2元素である。第2中間層60を構成する主元素は、第5元素である。第2元素及び第5元素は、例えば、Co、Al、Ag、Au、Mo、Hf、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれか一つである。第2元素と第5元素とは同じでも異なってもよい。
第2元素は、第3元素の配線20への拡散を防ぐために、第1元素及び第3元素に対して第1の関係又は第2の関係を満たす。第2元素は、第1の関係と第2の関係を両方満たしてもよい。
第1の関係は、第1元素に対する第2元素の拡散係数を、第1元素に対する第3元素の拡散係数より小さくする。ここで「第1元素に対する第2元素の拡散係数」とは、第1元素からなる材料中における第2元素の拡散係数を意味する。他の元素に関しても同様とする。磁気抵抗効果素子が第1中間層50を有さない場合、第1導電部30と配線20とが接する。この場合、第3元素が配線20に拡散する。これに対し、第1中間層50を有する磁気抵抗効果素子100は、第1中間層50と配線20とが接する。第2元素は第3元素より配線20へ拡散しにくい。したがって、第1中間層50を第1導電部30と配線20との間に設けることで、配線20への元素拡散を低減できる。また第1中間層50と配線20との接続部は角Edを有し、角Edに電流が集中しやすい。拡散しにくい第2元素を含む第1中間層50に角Edが形成されることで、配線20への元素拡散がより低減される。
第1の関係を満たす第1元素と第2元素と第3元素の組み合わせは、例えば、以下の組み合わせがある。第1元素がAuかつ第3元素がCuの場合、第2元素をAg、Co、Hfからなる群から選択されるいずれか一つとする。第1元素がAuかつ第3元素がAgの場合、第2元素をCo又はHfとする。第1元素がAuかつ第3元素がCoの場合、第2元素をHfとする。第1元素がHfかつ第3元素がCoの場合、第2元素をAlとする。第1元素がMoかつ第3元素がCoの場合、第2元素をWとする。第1元素がPtかつ第3元素がAlの場合、第2元素をAu、Ag、Coからなる群から選択されるいずれか一つとする。第1元素がPtかつ第3元素がAuの場合、第2元素をAg又はCoとする。第1元素がPtかつ第3元素がAgの場合、第2元素をCoとする。第1元素がTaかつ第3元素がAlの場合、第2元素をHfとする。第1元素がWかつ第3元素がCoの場合、第2元素をHf、Moからなる群から選択されるいずれか一つとする。
第1元素と第2元素と第3元素の組み合わせは、上記の中でも特に以下の組み合わせでもよい。
第1元素がPt、第2元素がAu、第3元素がAlである。
第1元素がPt、第2元素がAg、第3元素がAlである。
第1元素がPt、第2元素がCo、第3元素がAlである。
第1元素がW、第2元素がMo、第3元素がCoである。
第2の関係は、第2元素に対する第3元素の拡散係数を、第1元素に対する第3元素の拡散係数より小さくする。すなわち、第1導電部30と第1中間層50とが接する場合に第3元素が第1中間層50に拡散する量は、第1導電部30と配線20とが接する場合に第3元素が配線20に拡散する量より少ない。したがって、第1中間層50を第1導電部30と配線20との間に設けることで、第3元素の拡散量を少なくできる。
第2の関係を満たす第1元素と第2元素と第3元素の組み合わせは、例えば、以下の組み合わせがある。第1元素がAuかつ第3元素がAgの場合、第2元素をPtとする。第1元素がAuかつ第3元素がCoの場合、第2元素をPt、Mo、Wからなる群から選択されるいずれか一つとする。第1元素がHfかつ第3元素がCoの場合、第2元素をAu、Pt、Mo、Wからなる群から選択されるいずれか一つとする。第1元素がMoかつ第3元素がCoの場合、第2元素をWとする。第1元素がPtかつ第3元素がAlの場合、第2元素をTa又はHfとする。第1元素がPtかつ第3元素がCoの場合、第2元素をMo又はWとする。第1元素がTaかつ第3元素がAlの場合、第2元素をHfとする。
第1元素と第2元素と第3元素の組み合わせは、上記の中でも特に以下の組み合わせでもよい。
第1元素がPt、第2元素がTa、第3元素がAlである。
第1元素がPt、第2元素がHf、第3元素がAlである。
第1元素がPt、第2元素がMo、第3元素がCoである。
第1元素がPt、第2元素がW、第3元素がCoである。
同様に、第5元素は、第4元素の配線20への拡散を防ぐために、第1元素及び第4元素に対して第3の関係又は第4の関係を満たす。第5元素は、第3の関係と第4の関係を両方満たしてもよい。
第3の関係は、第1元素に対する第5元素の拡散係数を、第1元素に対する第4元素の拡散係数より小さくする。第4の関係は、第5元素に対する第4元素の拡散係数を、第1元素に対する第4元素の拡散係数より小さくする。
第1中間層50のy方向の幅w50及び第2中間層60のy方向の幅w60は、例えば、配線20のy方向の幅より広い。配線20と第1中間層50又は第2中間層60との接触面積が増えると、第1導電部30と第1中間層50との界面及び第2導電部40と第2中間層60との界面に、熱が溜まることを抑制できる。熱は元素拡散を促進する。界面の熱を効率的に排熱することで、第1導電部30及び第2導電部40のエレクトロマイグレーションを抑制できる。
第1中間層50と第1強磁性層1との最短距離L1は、例えば、配線20を構成する第1元素のスピン拡散長の5倍以下とする。第2中間層60と第1強磁性層1との最短距離L2も、例えば、同様の関係を満たす。最短距離L1,L2が上記の関係を満たすと、第1中間層50又は第2中間層60で生じたスピンの一部が第1強磁性層1に至り、第1強磁性層1の磁化反転をアシストする。第1強磁性層1に同一方向のスピンを注入するために、例えば、配線20を構成する第1元素と第1中間層50を構成する第2元素のスピンホール角の符号を同一とする。配線20を構成する第1元素と第2中間層60を構成する第5元素のスピンホール角の符号も、同様の理由で同一としてもよい。
次いで、磁気抵抗効果素子100の製造方法について説明する。磁気抵抗効果素子100は、各層の積層工程と、各層の一部を所定の形状に加工する加工工程により形成される。各層の積層は、スパッタリング法、化学気相成長(CVD)法、電子ビーム蒸着法(EB蒸着法)、原子レーザデポジッション法等を用いることができる。各層の加工は、フォトリソグラフィー等を用いて行うことができる。
まず基板Subの所定の位置に、不純物をドープしソースS、ドレインDを形成する。次いで、ソースSとドレインDとの間に、ゲート絶縁膜GI、ゲート電極Gを形成する。ソースS、ドレインD、ゲート絶縁膜GI及びゲート電極GがトランジスタTrとなる。
次いで、トランジスタTrを覆うように絶縁層91を形成する。また絶縁層91に開口部を形成し、開口部内に導電体を充填することで第1導電部30、第2導電部40、第1中間層50、第2中間層60及び導電部Cwが形成される。書き込み配線Wp、共通配線Cmは、絶縁層91を所定の厚みまで積層した後、絶縁層91に溝を形成し、溝に導電体を充填することで形成される。
次いで、絶縁層91、第1中間層50及び第2中間層60の表面を化学機械研磨(CMP)で平坦化し、配線層、強磁性層、非磁性層、強磁性層を順に積層する。次いで、配線層を所定の形状に加工する。配線層は所定の形状に加工されることで、配線20となる。次いで、配線層上に形成された積層体を所定の形状に加工し、積層体10を形成することで、磁気抵抗効果素子100を作製できる。
次いで、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100の動作について説明する。磁気抵抗効果素子100は、データの書き込み動作とデータの読み出し動作がある。
まずデータを磁気抵抗効果素子100に記録する動作について説明する。まず、データを記録したい磁気抵抗効果素子100に繋がる第1スイッチング素子110及び第2スイッチング素子120をONにする。第1スイッチング素子110及び第2スイッチング素子120をONにすると、配線20に書き込み電流が流れる。配線20に書き込み電流が流れるとスピンホール効果が生じ、スピンが第1強磁性層1に注入される。第1強磁性層1に注入されたスピンは、第1強磁性層1の磁化にスピン軌道トルク(SOT)を加え、第1強磁性層1の磁化の配向方向を変える。電流の流れ方向を反対にすると、第1強磁性層1に注入されるスピンの向きが反対になるため、磁化の配向方向は自由に制御できる。
積層体10の積層方向の抵抗値は、第1強磁性層1の磁化と第2強磁性層2の磁化とが平行の場合に小さく、第1強磁性層1の磁化と第2強磁性層2の磁化とが反平行の場合に大きくなる。積層体10の積層方向の抵抗値として、磁気抵抗効果素子100にデータが記録される。
次いで、データを磁気抵抗効果素子100から読み出す動作について説明する。まず、データを記録したい磁気抵抗効果素子100に繋がる第1スイッチング素子110又は第2スイッチング素子120と、第3スイッチング素子130をONにする。各スイッチング素子をこのように設定すると、積層体10の積層方向に読み出し電流が流れる。オームの法則により積層体10の積層方向の抵抗値が異なると、出力される電圧が異なる。そのため、例えば積層体10の積層方向の電圧を読み出すことで、磁気抵抗効果素子100に記録されたデータを読み出すことができる。
上述のように、第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100は、各部分を構成する第1元素、第2元素及び第3元素が所定の関係(第1の関係又は第2の関係)を満たすことで、異なる層への元素拡散を低減できる。他の層に拡散した元素は、電流を印加時に電子と衝突し、エレクトロマイグレーションの原因となる。元素拡散を低減することで、第1導電部30及び第2導電部40の劣化が抑制される。
ここまで第1実施形態の一例を例示したが、本発明はこの例に限定されるものではない。
図5は、第1変形例に係る磁気抵抗効果素子101の断面図である。図6は、第1変形例に係る磁気抵抗効果素子101の平面図である。図5は、配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で磁気抵抗効果素子101を切断した断面である。
第1変形例にかかる磁気抵抗効果素子101は、第1中間層51の側面と第1導電部30の側面とが不連続であり、第2中間層61の側面と第2導電部40の側面とが不連続である点が、第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と異なる。磁気抵抗効果素子100と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省く。
第1中間層51の周囲長は、第1導電部30より小さく、第2中間層61の周囲長は、第2導電部40より小さい。z方向からの平面視で、第1中間層51は第1導電部30に内包され、第2中間層61は第2導電部40に内包される。第1導電部30及び第2導電部40は、トランジスタTrに接続されるため、サイズがミクロンからミリオーダーである。これに対し、積層体10はサイズがナノからミクロンサイズである。第1中間層51及び第2中間層61が第1導電部30及び第2導電部40に対して小さいことで、これらのサイズの違いを調整しやすくなる。また電流が集中しやすい角Edが複数あることで、1か所に電流が局所的に集中することを抑制できる。
図7は、第2変形例に係る磁気抵抗効果素子102の断面図である。図8は、第2変形例に係る磁気抵抗効果素子102の平面図である。図7は、配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で磁気抵抗効果素子102を切断した断面である。
第2変形例にかかる磁気抵抗効果素子102は、第1導電部30の中心C1と第1中間層52の中心C2とがずれ、第2導電部40の中心C3と第2中間層62の中心C4とがずれている点が、第1変形例にかかる磁気抵抗効果素子101と異なる。磁気抵抗効果素子101と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省く。なお、ここでは積層体10、第1導電部30、第1中間層52、第2導電部40、第2中間層62の平面視形状が円形の例を示しているが、円形でない場合は「中心」を「幾何中心」と読み替える。
第1中間層52の周囲長は、第1導電部30より小さく、第2中間層62の周囲長は、第2導電部40より小さい。z方向から見て、第1中間層52の中心C2は、第1導電部30の中心C1より積層体10の近くにあり、第2中間層62の中心C4は、第2導電部40の中心C3より積層体10の近くにある。第1中間層52の中心C2と積層体の中心との距離は、第1導電部30の中心C1と積層体10の中心との距離より短く、第2中間層62の中心C4と積層体の中心との距離は、第2導電部40の中心C3と積層体10の中心との距離より短い。
第1導電部30及び第2導電部40はトランジスタTrに接続されるため、第1導電部30と第2導電部40との距離は自由に変更できない。例えば、トランジスタTrは最小加工寸法(feature size)が規定されており、第1導電部30と第2導電部40との距離を最小加工寸法以下に近づけることは難しい。第1中間層52及び第2中間層62は、トランジスタTrと異なるレイヤにあり、位置関係を自由に変更できる。第1中間層51及び第2中間層62を積層体10に近づけると、配線20の長さが短くなる。配線20は、重金属を含み、発熱しやすい。発熱源を小さくすることで、他の層への元素拡散をより抑制できる。
図9は、第3変形例に係る磁気抵抗効果素子103の断面図である。図9は、配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で磁気抵抗効果素子103を切断した断面である。
第3変形例にかかる磁気抵抗効果素子103は、第2導電部40と配線20との間に第2中間層60がないことが、第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と異なる。第1中間層50は、配線20と第1導電部30の間の元素拡散を防ぐ。
「第2実施形態」
図10は、第2実施形態に係る磁化回転素子104の断面図である。図10は、配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で磁気抵抗効果素子100を切断した断面である。第2実施形態に係る磁化回転素子104は、非磁性層3及び第2強磁性層2を有さない点が、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100と異なる。その他の構成は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100と同様であり、説明を省く。
磁化回転素子104は、スピン素子の一例である。磁化回転素子104は、例えば、第1強磁性層1に対して光を入射し、第1強磁性層1で反射した光を評価する。磁気カー効果により磁化の配向方向が変化すると、反射した光の偏向状態が変わる。磁化回転素子104は、例えば、光の偏向状態の違いを利用した例えば映像表示装置等の光学素子として用いることができる。
この他、磁化回転素子104は、単独で、異方性磁気センサ、磁気ファラデー効果を利用した光学素子等としても利用できる。
第2実施形態にかかる磁化回転素子104は、非磁性層3及び第2強磁性層2を除いただけであり、第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と同様の効果を得ることができる。また第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と同様の変形例を選択しうる。
「第3実施形態」
図11は、第3実施形態に係る磁気抵抗効果素子105の断面図である。図11は、配線21のy方向の幅の中心を通るxz平面で磁気抵抗効果素子105を切断した断面である。磁気抵抗効果素子105は、積層体11が配線21に近い側から非磁性層5及び第1強磁性層4からなる点が、磁気抵抗効果素子100と異なる。磁気抵抗効果素子100と同様の構成は、同様の符号を付し、説明を省く。
磁気抵抗効果素子105は、積層体11と配線21と第1導電部30と第2導電部40と第1中間層50と第2中間層60とを備える。積層体11は、配線21に近い側から非磁性層5及び第1強磁性層4からなる。磁気抵抗効果素子105は、磁壁DWの移動により抵抗値が変化する素子であり、磁壁移動素子、磁壁移動型磁気抵抗効果素子と言われる場合がある。
配線21は、磁性層である。配線21は、強磁性体を含む。配線21を構成する主元素は第1元素である。配線21を構成する磁性体は、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属、これらの金属を1種以上含む合金、これらの金属とB、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とが含まれる合金等を用いることができる。具体的には、Co−Fe、Co−Fe−B、Ni−Feが挙げられる。例えば配線21がCo0. Fe0.5と表記され、CoとFeの比率が等量の場合は、いずれかの元素を第1元素とする。
配線21は、内部の磁気的な状態の変化により情報を磁気記録可能な層である。配線21は、内部に第1磁区21Aと第2磁区21Bとを有する。第1磁区21Aの磁化と第2磁区21Bの磁化とは、例えば、反対方向に配向する。第1磁区21Aと第2磁区21Bとの境界が磁壁DWである。配線21は、磁壁DWを内部に有することができる。
磁気抵抗効果素子105は、配線21の磁壁DWの位置によって、データを多値又は連続的に記録できる。配線21に記録されたデータは、読み出し電流を印加した際に、磁気抵抗効果素子105の抵抗値変化として読み出される。
磁壁DWは、配線21のx方向に書き込み電流を流す、又は、外部磁場を印加することによって移動する。例えば、配線21の+x方向に書き込み電流(例えば、電流パルス)を印加すると、電子は電流と逆の−x方向に流れるため、磁壁DWは−x方向に移動する。第1磁区21Aから第2磁区21Bに向って電流が流れる場合、第2磁区21Bでスピン偏極した電子は、第1磁区21Aの磁化を磁化反転させる。第1磁区21Aの磁化が磁化反転することで、磁壁DWが−x方向に移動する。
第1強磁性層4と非磁性層5のそれぞれは、第1実施形態にかかる第1強磁性層1と非磁性層3と同様である。
第3実施形態にかかる磁気抵抗効果素子105も、第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と同様の効果を得ることができる。また第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と同様の変形例を選択しうる。
「第4実施形態」
図12は、第4実施形態にかかるリザボア素子106の斜視図である。リザボア素子106は、複数の磁化回転素子104と、複数の磁化回転素子104の第1強磁性層1の間を繋ぐスピン伝導層70と、を備える。スピン伝導層70は、例えば、非磁性の導電体からなる。スピン伝導層70は、第1強磁性層1から染みだしたスピン流を伝播する。
リザボア素子は、ニューロモルフィック素子の一つであるリザボアコンピュータに用いられる素子である。ニューロモルフィック素子は、ニューラルネットワークにより人間の脳を模倣した素子である。ニューロモルフィック素子は、例えば、認識機として用いられる。認識機は、例えば、入力された画像を認識(画像認識)して分類する。
リザボア素子106は、入力された入力信号を別の信号に変換する。リザボア素子106内では、信号は相互作用するだけであり、学習しない。入力信号が互いに相互作用すると、入力信号が非線形に変化する。すなわち、入力信号は、元の情報を保有しつつ別の信号に置き換わる。入力信号は、リザボア素子106内で互いに相互作用することで、時間の経過とともに変化する。リザボア素子106は、複数のニューロンに対応する第1強磁性層1が互いに相互に接続されている。そのため例えば、ある時刻tにあるニューロンから出力された信号は、ある時刻t+1において元のニューロンに戻る場合がある。ニューロンでは、時刻t及び時刻t+1の信号を踏まえた処理ができ、情報を再帰的に処理できる。
スピン伝導層70は、例えば、金属又は半導体である。スピン伝導層70に用いられる金属は、例えば、Cu、Ag、Al、Mg、Znからなる群から選択されるいずれかの元素を含む金属又は合金である。スピン伝導層70に用いられる半導体は、例えば、Si、Ge、GaAs、Cからなる群から選択されるいずれかの元素の単体又は合金である。例えば、Si、Ge、Si−Ge化合物、GaAs、グラフェン等が挙げられる。
配線20に電流Iが流れると、第1強磁性層1にスピンが注入され、第1強磁性層1の磁化にスピン軌道トルクが加わる。配線20に高周波電流を印加すると、第1強磁性層1に注入されるスピンの向きが変化し、第1強磁性層1の磁化は振動する。
スピン流は、第1強磁性層1からスピン伝導層70に至る。第1強磁性層1の磁化は振動しているため、スピン伝導層70を流れるスピン流も磁化に対応して振動する。第1強磁性層1とスピン伝導層70との界面に蓄積されたスピンは、スピン流としてスピン伝導層70内を伝播する。
二つの第1強磁性層1の磁化がそれぞれ生み出すスピン流は、スピン伝導層70内で合流し、干渉する。スピン流の干渉は、それぞれの第1強磁性層1の磁化の振動に影響を及ぼし、二つの第1強磁性層1の磁化の振動が共振する。二つの磁化の振動の位相は、同期する又は半波長(π)ずれる。
配線20への電流Iの印加が止まると、第1強磁性層1の磁化の振動は止まる。共振後の第1強磁性層1の磁化は、平行又は反平行となる。2つの振動の位相が同期した場合、二つの磁化の向きが揃い平行となる。2つの振動の位相が半波長(π)ずれた場合は、2つの磁化の向きが逆向きになり、反平行となる。
2つの第1強磁性層1の磁化が平行な場合は、リザボア素子106の抵抗値は反平行な場合より小さくなる。リザボア素子106は、例えば、リザボア素子106の抵抗値が大きい場合(2つの磁化が反平行な場合)に“1”、小さい場合(2つの磁化が平行な場合)に“0”の情報を出力する。
配線20に入力される電流Iは、様々な情報を有する。例えば、電流Iの周波数、電流密度、電流量等である。一方で、リザボア素子106は、抵抗値として、“1”、 “0”の情報を出力する。すなわち、第1実施形態にかかるリザボア素子106は、複数の第1強磁性層1の磁化の振動をスピン流に変換して、スピン伝導層70内で干渉することで、情報を変換する。
第4実施形態にかかるリザボア素子106も、第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と同様の効果を得ることができる。また第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と同様の変形例を選択しうる。
ここまで、第1実施形態から第4実施形態を基に、本発明の好ましい態様を例示したが、本発明はこれらの実施形態に限られるものではない。例えば、それぞれの実施形態における特徴的な構成を他の実施形態に適用してもよい。
1,4 第1強磁性層
2 第2強磁性層
3,5 非磁性層
10,11 積層体
20,21 配線
20a 第1面
20b 第2面
21A 第1磁区
21B 第2磁区
30 第1導電部
40 第2導電部
50,51,52 第1中間層
60,61,62 第2中間層
70 スピン伝導層
90,91,92 絶縁層
100,101,102,103,105 磁気抵抗効果素子
104 磁化回転素子
106 リザボア素子
110 第1スイッチング素子
120 第2スイッチング素子
130 第3スイッチング素子
200 磁気記録アレイ
C1,C2,C3,C4 中心
Cm1〜Cmn 共通配線
Cw 導電部
D ドレイン
E 導電層
G ゲート電極
GI ゲート絶縁膜
Rp1〜Rpn 読み出し配線
S ソース
Sub 基板
Tr トランジスタ
Wp1〜Wpn 書き込み配線

Claims (15)

  1. 配線と、
    前記配線に積層された第1強磁性層を含む積層体と、
    積層方向からの平面視で、前記第1強磁性層を挟む第1導電部と第2導電部と、
    前記第1導電部と前記配線との間で、前記配線に接する第1中間層と、を備え、
    前記配線を構成する第1元素に対する前記第1中間層を構成する第2元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第1導電部を構成する第3元素の拡散係数より小さい、
    又は、
    前記第2元素に対する前記第3元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第3元素の拡散係数より小さい、
    スピン素子。
  2. 前記第1元素、前記第2元素及び前記第3元素はそれぞれ異なる元素であり、
    前記第1元素は、Au、Hf、Mo、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれか一つであり、
    前記第2元素は、Co、Al、Ag、Au、Mo、Hf、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれか一つであり、
    前記第3元素は、Ag、Cu、Co、Al、Auからなる群から選択されるいずれか一つである、請求項1に記載のスピン素子。
  3. 配線と、
    前記配線に積層された第1強磁性層を含む積層体と、
    積層方向からの平面視で、前記第1強磁性層を挟む第1導電部と第2導電部と、
    前記第1導電部と前記配線との間で、前記配線に接する第1中間層と、を備え、
    前記配線は、Au、Hf、Mo、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれか一つを第1元素として含み、
    前記第1中間層は第2元素を含み、
    前記第1導電部は第3元素を含み、
    前記第1元素がAuかつ前記第3元素がCuの場合、前記第2元素はAg、Co、Hfからなる群から選択されるいずれか一つであり、
    前記第1元素がAuかつ前記第3元素がAgの場合、前記第2元素はCo又はHfであり、
    前記第1元素がAuかつ前記第3元素がCoの場合、前記第2元素はHfであり、
    前記第1元素がHfかつ前記第3元素がCoの場合、前記第2元素はAlであり、
    前記第1元素がMoかつ前記第3元素がCoの場合、前記第2元素はWであり、
    前記第1元素がPtかつ前記第3元素がAlの場合、前記第2元素はAu、Ag、Coからなる群から選択されるいずれか一つであり、
    前記第1元素がPtかつ前記第3元素がAuの場合、前記第2元素はAg又はCoであり、
    前記第1元素がPtかつ前記第3元素がAgの場合、前記第2元素はCoであり、
    前記第1元素がTaかつ前記第3元素がAlの場合、前記第2元素はHfであり、
    前記第1元素がWかつ前記第3元素がCoの場合、前記第2元素はHf、Moからなる群から選択されるいずれか一つであり、
    前記第1元素がAuかつ前記第3元素がAgの場合、前記第2元素はPtであり、
    前記第1元素がAuかつ前記第3元素がCoの場合、前記第2元素はPt、Mo、Wからなる群から選択されるいずれか一つであり、
    前記第1元素がHfかつ前記第3元素がCoの場合、前記第2元素はAu、Pt、Mo、Wからなる群から選択されるいずれか一つであり、
    前記第1元素がMoかつ前記第3元素がCoの場合、前記第2元素はWであり、
    前記第1元素がPtかつ前記第3元素がAlの場合、前記第2元素はTa又はHfであり、
    前記第1元素がPtかつ前記第3元素がCoの場合、前記第2元素はMo又はWであり、
    前記第1元素がTaかつ前記第3元素がAlの場合、前記第2元素はHfである、スピン素子。
  4. 前記第1中間層の周囲長は、前記第1導電部の周囲長より小さく、
    前記積層方向からの平面視で、前記第1中間層は、前記第1導電部に内包される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスピン素子。
  5. 前記第1中間層の周囲長は、前記第1導電部の周囲長より小さく、
    前記積層方向からの平面視で、前記第1中間層の幾何中心と前記第1強磁性層の幾何中心との距離は、前記第1導電部の幾何中心と前記第1強磁性層の幾何中心との距離よりも短い、請求項1〜4のいずれか一項に記載のスピン素子。
  6. 前記第1中間層の側面と前記第1導電部の側面とが連続する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスピン素子。
  7. 前記配線は、前記第1強磁性層側の第1面から前記第1面と反対の第2面に向うに従い、周囲長が長くなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のスピン素子。
  8. 前記配線が延びる第1方向及び前記積層方向と直交する第2方向において、前記配線の幅は、前記第1中間層の前記第2方向における幅より狭い、請求項1〜7のいずれか一項に記載のスピン素子。
  9. 前記第2導電部と前記配線との間で、前記配線に接する第2中間層と、を備え、
    前記第1元素に対する前記第2中間層を構成する第5元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第2導電部を構成する第4元素の拡散係数より小さい、
    又は、
    前記第5元素に対する前記第4元素の拡散係数は、前記第1元素に対する前記第4元素の拡散係数より小さい、請求項1〜8のいずれか一項に記載のスピン素子。
  10. 前記積層体は、前記第1強磁性層からなり、
    前記配線は、電流が流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させる機能を有する金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれかである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のスピン素子。
  11. 前記積層体は、前記配線に近い側から前記第1強磁性層と非磁性層と第2強磁性層とを含み、
    前記配線は、電流が流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させる機能を有する金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれかである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のスピン素子。
  12. 前記第1中間層と前記第1強磁性層との最短距離が、前記第1元素のスピン拡散長の5倍以下である、請求項10又は11に記載のスピン素子。
  13. 前記第1元素と前記第2元素のスピンホール角の符号が同一である、請求項10又は11に記載のスピン素子。
  14. 前記積層体は、前記配線に近い側から非磁性層と前記第1強磁性層とを含み、
    前記配線は、内部に磁壁を有することができる強磁性層である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のスピン素子。
  15. 複数の請求項10に記載のスピン素子と、
    複数の前記スピン素子の前記第1強磁性層を繋ぐスピン伝導層と、を備える、リザボア素子。
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