JP6620915B1 - リザボア素子及びニューロモルフィック素子 - Google Patents

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Abstract

本発明の一態様にかかるリザボア素子は、第1方向に積層された第1強磁性層と非磁性層と第2強磁性層とを有し、互いに離間した複数の磁気抵抗効果素子と、前記複数の磁気抵抗効果素子のうち少なくとも一つの磁気抵抗効果素子の一部に面するスピン軌道トルク配線と、前記複数の磁気抵抗効果素子に面し、前記複数の磁気抵抗効果素子のうち最近接の磁気抵抗効果素子の間を少なくとも繋ぎ、スピンを伝導するスピン伝導層と、を備え、それぞれの磁気抵抗効果素子を前記第1方向からの平面視した際に、前記第2強磁性層は、前記第1強磁性層の一部と重なり、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1方向からの平面視で、前記第1強磁性層における前記第2強磁性層と重ならない第1部分に面し、前記スピン伝導層は、前記最近接の磁気抵抗効果素子における前記第1強磁性層に少なくとも面する。

Description

本発明は、リザボア素子及びニューロモルフィック素子に関する。
ニューロモルフィック素子は、ニューラルネットワークにより人間の脳を模倣した素子である。ニューロモルフィック素子は、人間の脳におけるニューロンとシナプスとの関係を人工的に模倣している。
階層型素子は、ニューロモルフィック素子の一つである。階層型素子は、階層状に配置されたチップ(脳におけるニューロン)と、これらの間を繋ぐ伝達手段(脳におけるシナプス)と、を有する。階層型素子は、伝達手段(シナプス)が学習することで、問題の正答率を高める。学習は将来使えそうな知識を情報から見つけることであり、ニューロモルフィック素子では入力されたデータに重み付けをする。階層型素子は、各階層で学習を行う。
しかしながら、各階層での学習は、チップ(ニューロン)の数が増加すると、回路設計の大きな負担となり、ニューロモルフィック素子の消費電力の増加の原因となる。リザボアコンピュータは、この負担を軽減する一つの方法として検討されている。
リザボアコンピュータは、ニューロモルフィック素子の一つである。リザボアコンピュータは、リザボア素子と出力部とを備える。リザボア素子は、互いに相互作用する複数のチップからなる。複数のチップは、入力された信号によって、互いに相互作用し、信号を出力する。複数のチップを繋ぐ伝達手段は、重みが固定され、学習しない。出力部は、リザボア素子からの信号を学習し、外部に出力する。リザボアコンピュータは、リザボア素子でデータを圧縮し、出力部でデータに重み付けをすることで、問題の正答率を高める。リザボアコンピュータにおける学習は出力部のみで行われる。リザボアコンピュータは、ニューロモルフィック素子の回路設計の簡素化及び消費電力の向上を可能にする手段の一つとして期待されている。
非特許文献1には、スピントルク発振(STO)素子をチップ(ニューロン)として用いたニューロモルフィック素子が記載されている。
Jacob Torrejon et al., Nature, Vol.547, pp.428-432 (2017).
しかしながら、STO素子をチップに用いたニューロモルフィック素子は、それぞれのSTO素子の共鳴周波数を揃える必要がある。STO素子の共鳴周波数は、製造誤差等によりばらつく場合があり、STO素子同士が十分相互作用しない場合がある。またSTO素子は、高周波電流を積層方向に印加することで発振する。絶縁層を有するSTO素子の積層方向に高周波電流を長時間印加することは、STO素子の故障の原因となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、安定して動作するリザボア素子及びニューロモルフィック素子を提供する。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかるリザボア素子は、第1方向に積層された第1強磁性層と非磁性層と第2強磁性層とを有し、互いに離間した複数の磁気抵抗効果素子と、前記複数の磁気抵抗効果素子のうち少なくとも一つの磁気抵抗効果素子の一部に面するスピン軌道トルク配線と、前記複数の磁気抵抗効果素子に面し、前記複数の磁気抵抗効果素子のうち最近接の磁気抵抗効果素子の間を少なくとも繋ぎ、スピンを伝導するスピン伝導層と、を備え、それぞれの磁気抵抗効果素子を前記第1方向からの平面視した際に、前記第2強磁性層は、前記第1強磁性層の一部と重なり、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1方向からの平面視で、前記第1強磁性層における前記第2強磁性層と重ならない第1部分に面し、前記スピン伝導層は、前記最近接の磁気抵抗効果素子における前記第1強磁性層に少なくとも面する。
(2)上記態様にかかるリザボア素子は、前記スピン伝導層に面し、前記複数の磁気抵抗効果素子の間に位置するゲート電極をさらに備えてもよい。
(3)上記態様にかかるリザボア素子において、前記スピン軌道トルク配線を複数有し、それぞれのスピン軌道トルク配線は、前記第1強磁性層のそれぞれに接続されていてもよい。
(4)上記態様にかかるリザボア素子において、前記スピン軌道トルク配線は、複数の前記第1強磁性層のうち2つ以上の第1強磁性層に接続されていてもよい。
(5)上記態様にかかるリザボア素子は、前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記第1方向と交差する第1面において、1次元配列していてもよい。
(6)上記態様にかかるリザボア素子は、前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記第1方向と交差する第1面において、2次元配列していてもよい。
(7)上記態様にかかるリザボア素子において、前記スピン伝導層は格子をなし、それぞれの磁気抵抗効果素子は、前記スピン伝導層の格子の交点の位置に面していてもよい。
(8)上記態様にかかるリザボア素子において、前記スピン伝導層を複数有し、第1スピン伝導層は、前記第1方向の第1の高さ位置にある磁気抵抗効果素子の第1強磁性層に面し、第2スピン伝導層は、前記第1方向の第2の高さ位置にある磁気抵抗効果素子の第1強磁性層に面し、前記第1スピン伝導層と前記第2スピン伝導層とは、スピンを伝導するスピンビア配線で互いに接続されていてもよい。
(9)上記態様にかかるリザボア素子において、前記スピン伝導層は、Cu、Ag、Al、Mg、Znからなる群から選択されるいずれかの金属又は合金を含んでもよい。
(10)上記態様にかかるリザボア素子において、前記スピン伝導層は、Si、Ge、GaAs、Cからなる群から選択されるいずれかの単体又は化合物を含んでもよい。
(11)第2の態様にかかるニューロモルフィック素子は、上記態様にかかるリザボア素子と、前記リザボア素子に接続された入力部と、前記リザボア素子に接続され、前記リザボア素子からの信号を学習する出力部と、を備える。
本実施形態にかかるリザボア素子及びニューロモルフィック素子は、安定した動作が可能である。
第1実施形態にかかるニューロモルフィック素子の概念図である。 第1実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。 第1実施形態にかかるリザボア素子の動作を説明するための図である。 2つの磁化の振動の位相が同期した場合の磁化の関係を示す図である。 2つの磁化の振動の位相が半波長(π)ずれた場合の磁化の関係を示す図である。 第2実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。 第3実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。 第4実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。 第5実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。 第6実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。 第7実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。 第8実施形態にかかるリザボア素子の斜視図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[第1実施形態]
(ニューロモルフィック素子)
図1は、第1実施形態にかかるニューロモルフィック素子の概念図である。ニューロモルフィック素子200は、入力部110とリザボア素子100と出力部120とを有する。入力部110及び出力部120は、リザボア素子100に接続されている。
ニューロモルフィック素子200は、入力部110から入力された信号を、リザボア素子100で圧縮し、出力部120で圧縮された信号に重み付け(学習)を行い、外部に信号を出力する。
入力部110は、外部から入力された信号をリザボア素子100に伝える。入力部110は、例えば、複数のセンサーを含む。複数のセンサーは、ニューロモルフィック素子200の外部の情報を感知し、リザボア素子100に情報を信号として入力する。信号は、外部の情報の変化を経時的に連続してリザボア素子100に入力してもよいし、所定のタイムドメインで分割してリザボア素子100に入力してもよい。
リザボア素子100は、複数のチップCpを有する。複数のチップCpは、相互作用する。リザボア素子100に入力される信号は、多数の情報をもつ。信号がもつ多数の情報は、複数のチップCpが相互作用することで、必要な情報に圧縮される。圧縮された信号は、出力部120に伝わる。リザボア素子100は、学習をしない。すなわち、複数のチップCpはそれぞれ相互作用するだけであり、複数のチップCpの間を伝達する信号に重み付けは行わない。
出力部120は、リザボア素子100のチップCpから信号を受け取る。出力部120は、学習する。出力部120は、各チップCpからの信号ごとに、学習により重み付けをする。出力部120は、例えば、不揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、磁気抵抗効果素子である。出力部120は、ニューロモルフィック素子200の外部に信号を出力する。
ニューロモルフィック素子200は、リザボア素子100でデータを圧縮し、出力部120でデータに重み付けをすることで、問題の正答率を高める。
またニューロモルフィック素子200は、消費電力に優れる。ニューロモルフィック素子200において学習は、出力部120のみで行われる。学習は、各チップCpから伝わる信号の重みを調整することである。信号の重みは、信号の重要度に応じて決定される。信号の重みを随時調整すると、チップCp間の回路がアクティブになる。アクティブな回路が多いほど、ニューロモルフィック素子200の消費電力は大きくなる。ニューロモルフィック素子200は、最終段階の出力部120のみ学習すればよく、消費電力に優れる。
図2は、第1実施形態にかかるリザボア素子100の斜視図である。
まず方向について規定する。後述する磁気抵抗効果素子10の各層が積層された方向をz方向、z方向に直交する面のうち一の方向をx方向、z方向及びx方向に直交する方向をy方向とする。z方向は、第1方向の一例である。xy平面は、第1面の一例である。
(リザボア素子)
リザボア素子100は、複数の磁気抵抗効果素子10とスピン軌道トルク配線20とスピン伝導層30とを備える。図2に示す磁気抵抗効果素子10は、図1におけるチップCpに対応する。図2に示すスピン伝導層30は、図1におけるチップCp間を繋ぐ伝達手段に対応する。
「磁気抵抗効果素子」
リザボア素子100は、複数の磁気抵抗効果素子10を有する。例えば、リザボア素子100は、第1磁気抵抗効果素子10Aと第2磁気抵抗効果素子10Bとを有する。以下、第1磁気抵抗効果素子10Aと第2磁気抵抗効果素子10Bとを区別しない場合は、単に磁気抵抗効果素子10という場合がある。
第1磁気抵抗効果素子10Aと第2磁気抵抗効果素子10Bとは、互いに離間している。隣接する磁気抵抗効果素子10は、例えば、層間絶縁膜で絶縁されている。第1磁気抵抗効果素子10Aと第2磁気抵抗効果素子10Bとは、x方向に1次元に配列する。本明細書において「1次元に配列する」とは、それぞれの磁気抵抗効果素子10が1方向に並ぶことを言い、それぞれの磁気抵抗効果素子10を繋ぐ線が1方向(例えば、x方向)に揃うことを意味する。
磁気抵抗効果素子10のそれぞれは、第1強磁性層11と非磁性層13と第2強磁性層12とを有する。第1磁気抵抗効果素子10Aは、例えば、第1強磁性層11Aと非磁性層13Aと第2強磁性層12Aとを有する。第2磁気抵抗効果素子10Bは、例えば、第1強磁性層11Bと非磁性層13Bと第2強磁性層12Bとを有する。以下、第1強磁性層11A、11Bを区別しない場合は第1強磁性層11とし、第2強磁性層12A、12Bを区別しない場合は第2強磁性層12とし、非磁性層13A、13Bを区別しない場合は非磁性層13とする。
磁気抵抗効果素子10は、非磁性層13が絶縁体からなる場合は、トンネル磁気抵抗効果(TMR:Tunneling Magnetoresistance)素子と同様の構成であり、非磁性層13が金属、あるいは半導体からなる場合は巨大磁気抵抗効果(GMR:Giant Magnetoresistance)素子と同様の構成である。
磁気抵抗効果素子10は、スピン伝導層30に近い位置から第1強磁性層11、非磁性層13、第2強磁性層12の順に積層されている。
第1強磁性層11及び第2強磁性層12は、強磁性体を含む。第1強磁性層11及び第2強磁性層12は、例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属、これらの金属を1種以上含む合金、これらの金属とB、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とが含まれる合金を含む。第1強磁性層11及び第2強磁性層12は、例えば、Co−Fe、Co−Fe−B、Ni−Fe、Co−Ho合金(CoHo)、Sm−Fe合金(SmFe12)である。
第1強磁性層11及び第2強磁性層12は磁化を有する。磁化は、z方向に配向した垂直配向でも、xy面内方向に配向した面内配向でもよい。第1強磁性層11の磁化は、スピン軌道トルク配線20から供給されるスピンにより振動する。
第2強磁性層12の磁化は、第1強磁性層11の磁化に対して相対的に固定されている。第2強磁性層12の磁化は、例えば、第2強磁性層12の保磁力を第1強磁性層11の保磁力より大きくすることで、第1強磁性層11の磁化に対して相対的に固定される。
非磁性層13は、非磁性の絶縁体、半導体又は金属からなる。非磁性の絶縁体は、例えば、Al、SiO、MgO、MgAl、およびこれらのAl、Si、Mgの一部がZn、Be等に置換された材料である。非磁性層13が絶縁体からなる場合、非磁性層13はトンネルバリア層である。MgOやMgAlは、第1強磁性層11と第2強磁性層12との間にコヒーレントトンネルを実現しやすい。非磁性の金属は、例えば、Cu、Au、Ag等である。さらに、非磁性の半導体は、例えば、Si、Ge、CuInSe、CuGaSe、Cu(In,Ga)Se等である。
第1強磁性層11の面積は、z方向からの平面視で、第2強磁性層12の面積より大きい。第2強磁性層12は、z方向からの平面視で、第1強磁性層11の一部と重なる。第2強磁性層12は、z方向からの平面視で、後述するスピン軌道トルク配線20と重ならない部分において、第1強磁性層11と重なる。
非磁性層13の面積は、z方向からの平面視で、第1強磁性層11の面積と略同一でも、第1強磁性層11の面積より小さくてもよい。非磁性層13の面積が第1強磁性層11と略同一の場合、後述するスピン軌道トルク配線20と第1強磁性層11との間に、非磁性層13の一部が位置する。後述するスピン軌道トルク配線20と第1強磁性層11との間におけるスピンの移動を阻害しないためには、非磁性層13の面積は第2強磁性層12の面積と略同一であることが好ましい。
磁気抵抗効果素子10は、第1強磁性層11、第2強磁性層12及び非磁性層13以外の層を有してもよい。例えば、第2強磁性層12の非磁性層13と反対側には、信号を出力部120へ出力するための配線(図示略)が接続されている。
「スピン軌道トルク配線」
リザボア素子100は、スピン軌道トルク配線20を有する。リザボア素子100は、例えば、第1スピン軌道トルク配線21と第2スピン軌道トルク配線22とを有する(図2参照)。以下、第1スピン軌道トルク配線21と第2スピン軌道トルク配線22とを区別しない場合は、単にスピン軌道トルク配線20という場合がある。
スピン軌道トルク配線20は、複数の磁気抵抗効果素子10のうち少なくとも一つの磁気抵抗効果素子10の一部に面する。例えば、スピン軌道トルク配線20は、z方向からの平面視で、磁気抵抗効果素子10の第1強磁性層11における第2強磁性層12と重ならない第1部分11aに面する。本明細書において「面する」とは、2つの部材が互いに接する場合に限られず、2つの部材の間に異なる層が存在する場合を含む。
第1スピン軌道トルク配線21は第1強磁性層11Aに接続され、第2スピン軌道トルク配線22は第1強磁性層11Bに接続されている。本明細書において「接続される」とは、スピンが伝導可能な状態で接続されていることを意味する。例えば、第1強磁性層11とスピン軌道トルク配線20との間に層を有していても、第1強磁性層11とスピン軌道トルク配線20との間でスピンの授受が可能であればよい。
スピン軌道トルク配線20は、第1強磁性層11の積層方向(z方向)に対して交差する方向に延びる。例えば、第1スピン軌道トルク配線21及び第2スピン軌道トルク配線22は、y方向に延びる。
スピン軌道トルク配線20は、電流Iが流れるとスピンホール効果によってスピン流を生み出す。スピンホール効果は、電流Iを流した場合にスピン軌道相互作用に基づき、電流Iの流れ方向と直交する方向にスピン流が誘起される現象である。
スピン軌道トルク配線20の両端に電位差を与えると、スピン軌道トルク配線20に沿って電流Iが流れる。一方向に配向した第1スピンと、第1スピンと反対方向に配向した第2スピンとは、それぞれ電流と直交する方向に曲げられる。例えば、−x方向に配向した第1スピンが−z方向に曲げられ、+x方向に配向した第2スピンが+z方向に曲げられる。
通常のホール効果とスピンホール効果とは、運動(移動)する電荷(電子)が運動(移動)方向を曲げられる点で共通する。一方で、通常のホール効果は磁場中で運動する荷電粒子がローレンツ力を受けて運動方向を曲げられるのに対して、スピンホール効果では磁場が存在しなくても、電子が移動するだけ(電流が流れるだけ)でスピンの移動方向が曲げられる点が大きく異なる。
非磁性体は、スピンホール効果により生じる第1スピンの電子数と第2スピンの電子数とが等しい。−z方向に向かう第1スピンの電子数と+z方向に向かう第2スピンの電子数とは等しい。この場合、電荷の流れは互いに相殺され、電流量はゼロとなる。電流を伴わないスピン流は特に純スピン流と呼ばれる。第1スピンの電子の流れをJ、第2スピンの電子の流れをJ、スピン流をJと表すと、J=J−Jで定義される。スピン流Jは、z方向に生じる。
スピン軌道トルク配線20は第1強磁性層11の第1部分11aに面する。スピンは、スピン軌道トルク配線20から第1強磁性層11に注入される。注入されたスピンは、スピン軌道トルク(SOT)を、第1強磁性層11の磁化に与える。第1強磁性層11の磁化は、スピン軌道トルク(SOT)により振動する。第1強磁性層11Aの磁化は、第1スピン軌道トルク配線21から注入されたスピンによるスピン軌道トルク(SOT)を受けて振動する。第1強磁性層11Bの磁化は、第2スピン軌道トルク配線22から注入されたスピンによるスピン軌道トルク(SOT)を受けて振動する。
スピン軌道トルク配線20は、電流が流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させる機能を有する金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれかによって構成される。
スピン軌道トルク配線20の主構成は、非磁性の重金属であることが好ましい。重金属は、イットリウム以上の比重を有する金属を意味する。非磁性の重金属は、最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号39以上の原子番号が大きい非磁性金属であることが好ましい。非磁性の重金属は、スピンホール効果を生じさせるスピン軌道相互作用が大きい。
電子は、一般にそのスピンの向きに関わりなく、電流とは逆向きに動く。これに対し、最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号が大きい非磁性金属は、スピン軌道相互作用が大きく、スピンホール効果が強く生じる。z方向のスピンの流れは、z方向のスピンの偏在の程度に依存する。スピンホール効果が強く生じるとスピンが偏在しやすく、スピン流Jが発生しやすくなる。
またスピン軌道トルク配線20は、磁性金属を含んでもよい。磁性金属は、強磁性金属又は反強磁性金属である。非磁性体に含まれる微量な磁性金属は、スピンの散乱因子となる。スピンが散乱するとスピン軌道相互作用が増強され、電流に対するスピン流の生成効率が高くなる。
一方で、磁性金属の添加量が増大し過ぎると、発生したスピン流が添加された磁性金属によって散乱され、結果としてスピン流が減少する場合がある。添加される磁性金属のモル比はスピン軌道トルク配線を構成する元素の総モル比よりも十分小さい方が好ましい。添加される磁性金属のモル比は、全体の3%以下であることが好ましい。
スピン軌道トルク配線20は、トポロジカル絶縁体を含んでもよい。トポロジカル絶縁体は、物質内部が絶縁体又は高抵抗体であるが、その表面にスピン偏極した金属状態が生じている物質である。トポロジカル絶縁体は、スピン軌道相互作用により内部磁場が生じる。トポロジカル絶縁体は、外部磁場が無くてもスピン軌道相互作用の効果で新たなトポロジカル相が発現する。トポロジカル絶縁体は、強いスピン軌道相互作用とエッジにおける反転対称性の破れにより純スピン流を高効率に生成できる。
トポロジカル絶縁体は、例えば、SnTe、Bi1.5Sb0.5Te1.7Se1.3、TlBiSe、BiTe、Bi1−xSb、(Bi1−xSbTeなどである。トポロジカル絶縁体は、高効率にスピン流を生成することが可能である。
「スピン伝導層」
スピン伝導層30は、最近接する2つの第1強磁性層11に少なくとも面する。スピン伝導層30は、例えば、第1磁気抵抗効果素子10Aと第2磁気抵抗効果素子10Bとの間を繋ぐ。より具体的には、スピン伝導層30は、例えば、2つの第1強磁性層11A、11Bの間を繋ぐ。第1磁気抵抗効果素子10Aと第2磁気抵抗効果素子10Bとは、x方向に1次元に配列しており、これらの間を繋ぐスピン伝導層30はx方向に延びる。
スピン伝導層30は、非磁性の導電体からなる。スピン伝導層30は、第1強磁性層11A、11Bから染みだしたスピン流を伝播する。
スピン伝導層30は、例えば、スピン拡散長及びスピン輸送長の長い材料により構成される。スピン拡散長は、スピン伝導層30に注入されたスピンが拡散し、注入されたスピンの情報が半減するまでの距離である。スピン輸送長は、非磁性体内を流れるスピン偏極電流のスピン流が半減するまでの距離である。スピン伝導層30への印加電圧が小さいとスピン拡散長とスピン輸送長とは、ほぼ一致する。一方で、スピン伝導層30への印加電圧が大きくなると、ドリフト効果によりスピン輸送長はスピン拡散長より長くなる。
スピン伝導層30は、最近接の2つの第1強磁性層11A、11Bの間を少なくとも繋ぐ。隣接する2つの第1強磁性層11A、11Bの距離は、好ましくはスピン伝導層30を構成する材料のスピン輸送長以下であり、より好ましくはスピン拡散長以下である。
スピン伝導層30は、例えば、金属又は半導体である。スピン伝導層2に用いられる金属は、例えば、Cu、Ag、Al、Mg、Znからなる群から選択されるいずれかの元素を含む金属又は合金である。スピン伝導層30に用いられる半導体は、例えば、Si、Ge、GaAs、Cからなる群から選択されるいずれかの元素の単体又は合金である。例えば、Si、Ge、Si−Ge化合物、GaAs、グラフェン等が挙げられる。
(リザボア素子の製造方法)
次いで、ニューロモルフィック素子200におけるリザボア素子100の製造方法の一例について説明する。リザボア素子100は、スパッタリング等の成膜方法とフォトリソグラフィ等の加工方法を組み合わせて作製できる。
まず基板(図示略)を準備する。基板は、例えば、半導体基板である。基板Sbは、例えば、Si、AlTiCが好ましい。Si、AlTiCは、平坦性に優れた表面を得やすい。
次いで、基板の一面にスピン伝導層30及び第1強磁性層11を積層する。スピン伝導層30及び第1強磁性層11は、例えば、スパッタリング法、化学気相成長法(CVD)を用いて積層する。
次いで、第1強磁性層11の表面の所定の位置にハードマスクを形成する。そしてハードマスクで被覆されていない部分を、RIE又はイオンミリングで除去する。加工方向を変えることで、スピン伝導層30と第1強磁性層11とが所定の形状に加工される。次いで、スピン伝導層30及び第1強磁性層11の周囲を層間絶縁膜で被覆する。
次いで、第1強磁性層11及び層間絶縁膜の表面を化学機械研磨(CMP)により平坦化する。平坦化した第1強磁性層11及び層間絶縁膜の上に、非磁性層13及び第2強磁性層12を順に積層する。積層した非磁性層13及び第2強磁性層12は、z方向からの平面視で第1強磁性層11と重なる位置の一部を残して除去される。
次いで、スピン軌道トルク配線20を積層する。スピン軌道トルク配線20は、例えば、スパッタリング法、化学気相成長法(CVD)を用いて積層する。スピン軌道トルク配線20をフォトリソグラフィ等で所定の形状に加工する。スピン軌道トルク配線20は、z方向からの平面視で、第1強磁性層11の第1部分11aに形成される。このような手順で第1実施形態にかかるリザボア素子100が得られる。
(リザボア素子の動作)
次いで、リザボア素子100の機能について説明する。入力部110を構成するセンサーは、スピン軌道トルク配線20のいずれかと接続されている。センサーが外部の信号を受けると、対応するスピン軌道トルク配線20に電流Iが流れる。
図3は、リザボア素子100の動作を説明するための図である。スピン軌道トルク配線20に電流Iが流れると、スピンホール効果により第1スピンS1及び第2スピンS2がz方向に移動する。例えば、第1スピンS1は−z方向に移動し、第2スピンS2は+z方向に移動する。第1強磁性層11とスピン軌道トルク配線20との界面に蓄積された第1スピンS1は、第1強磁性層11に注入され、第1強磁性層11A、11Bの磁化M11A、M11Bにスピン軌道トルクを加える。
第1スピンS1と第2スピンS2とが移動する方向(+z方向又は−z方向)は、スピン軌道トルク配線20に流れる電流Iの向きによって変化する。スピン軌道トルク配線20に高周波電流を印加すると、第1強磁性層11に注入されるスピンの向きが変化し、第1強磁性層11A、11Bの磁化M11A、M11Bは振動する。また、スピン軌道トルク配線20に流す電流を調整することにより、磁化M11、M12は振動させることができる。
スピン流は、第1強磁性層11A、11Bからスピン伝導層30に至る。磁化M11A、M11Bは振動しているため、スピン流も磁化M11、M12に対応した振動を示す。第1強磁性層11A、11Bとスピン伝導層30との界面に蓄積されたスピンは、スピン流としてスピン伝導層30内を伝播する。
第1強磁性層11Aの磁化M11Aが生み出すスピン流と、第1強磁性層11Bの磁化M11Bが生み出すスピン流とは、スピン伝導層30内の合流領域31で干渉する。合流領域31は、z方向からの平面視で第1強磁性層11A、11Bの間、かつ、スピン伝導層30内に位置する。スピン流の干渉は、磁化M11A、M11Bの振動に影響を及ぼし、第1強磁性層11A、11Bの磁化M11A、M11Bの振動同士が共振する。磁化M11Aの振動の周波数と磁化M11Bの振動の周波数とは、共振により一致する。磁化M11Aの振動の位相と磁化M11Bの振動の位相とは、同期する又は半波長(π)ずれる。
スピン軌道トルク配線20への電流Iの印加が止まると、磁化M11A、M11Bの振動は止まる。図4及び図5は、共振後の磁化M11A、M11Bの関係を示す。図4は、2つの磁化M11A、M11Bの振動の位相が同期した場合の磁化M11A、M11Bの関係である。2つの磁化M11A、M11Bの振動の位相が同期すると、磁化M11Aの向きと磁化M11Bの向きとが揃う(以下、「平行」という)。これに対し、図5は、2つの磁化M11A、M11Bの振動の位相が半波長(π)ずれた場合の磁化M11A、M11Bの関係である。2つの振動の位相が半波長(π)ずれると、磁化M11Aの向きと磁化M11Bの向きとは逆向きになる(以下、「反平行」という)。
次いで、リザボア素子100から出力部120に信号を出力する。信号は、それぞれの磁気抵抗効果素子10の抵抗値として出力される。磁気抵抗効果素子10の抵抗値は、z方向の抵抗値であり、スピン軌道トルク配線20、第1強磁性層11、非磁性層13、第2強磁性層12の順で直流電流を流した際の抵抗値である。磁気抵抗効果素子10の抵抗値は、非磁性層13を挟む2つの強磁性層(第1強磁性層11と第2強磁性層12)の磁化の配向方向により変化する。
例えば、第1強磁性層11Aの磁化M11Aと第2強磁性層12Aの磁化M12Aとが平行な場合は、磁化M11Aと磁化M12Aとが反平行な場合より、第1磁気抵抗効果素子10Aの抵抗値は小さくなる。第1磁気抵抗効果素子10Aは、例えば、第1磁気抵抗効果素子10Aの抵抗値が大きい場合(磁化M11Aと磁化M12Aとが反平行な場合)に“1”、小さい場合(磁化M11Aと磁化M12Aとが平行な場合)に“0”の情報を出力部120に伝える。第2磁気抵抗効果素子10Bも同様に、例えば、磁化M11Bと磁化M12Bとが反平行な場合に“1”、磁化M11Bと磁化M12Bとが平行な場合に“0”の情報を出力部120に伝える。
スピン軌道トルク配線20に入力される電流Iは、様々な情報を有する。例えば、電流Iの周波数、電流密度、電流量等である。一方で、リザボア素子100は、磁気抵抗効果素子10の抵抗値として、“1”、 “0”の情報を出力する。すなわち、第1実施形態にかかるリザボア素子100は、複数の第1強磁性層11の磁化M11A、M11Bの振動が、スピン流に変換されて、スピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮する。
圧縮された信号は、出力部120に伝わる。出力部120は、学習によりリザボア素子100から読み出される信号に重み付けをする。
上述のように、第1実施形態にかかるリザボア素子100は、複数の第1強磁性層11の磁化M11A、M11Bの振動が、スピン流に変換されて、スピン流がスピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮する。リザボア素子100で信号が圧縮されると、出力部120のみが学習すればよくなり、ニューロモルフィック素子200の消費電力が低減する。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態にかかるリザボア素子101の斜視図である。リザボア素子101は、ゲート電極40を有する点が、図2に示すリザボア素子100と異なる。その他の構成は同一であり、同一の符号を付す。同一の構成については、説明を省く。
ゲート電極40は、スピン伝導層30に面する。ゲート電極40は、z方向からの平面視で、第1磁気抵抗効果素子10Aと第2磁気抵抗効果素子10Bとの間に位置する。
ゲート電極40は、公知の電極材料を含む。スピン伝導層30が金属又は合金からなる場合は、ゲート電極40とスピン伝導層30との間に、絶縁層を有することが好ましい。
ゲート電極40は、スピン伝導層30に電圧を印加する。ゲート電極40に電圧を印加すると、スピン伝導層30内におけるスピンの伝導しやすさが変化する。そのため、第1強磁性層11Aの磁化M11Aが生み出すスピン流と、第1強磁性層11Bの磁化M11Bが生み出すスピン流との干渉条件(例えばスピン流が干渉する位置(合流領域31の位置)等)が変化する。スピン流同士の干渉条件が変化すると、磁化M11Aの振動の位相と磁化M11Bの振動の位相とが、同期する確率と半波長(π)ずれる確率とが変動する。すなわち、ゲート電極40は、リザボア素子100内での情報の圧縮条件を変えることができる。
上述のように、第2実施形態にかかるリザボア素子101は、複数の第1強磁性層11の磁化M11A、M11Bの振動がスピン流に変換され、スピン流がスピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮できる。またゲート電極40により情報の圧縮条件を変動させることができる。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態にかかるリザボア素子102の斜視図である。リザボア素子102は、磁気抵抗効果素子10及びスピン軌道トルク配線20の数が、第2実施形態にかかるリザボア素子101と異なる。その他の構成は同一であり、同一の符号を付す。同一の構成については、説明を省く。
リザボア素子102は、複数の磁気抵抗効果素子10と、複数のスピン軌道トルク配線20と、スピン伝導層30と、複数のゲート電極40と、を有する。
複数の磁気抵抗効果素子10は、例えば、第1磁気抵抗効果素子10Aと第2磁気抵抗効果素子10Bと第3磁気抵抗効果素子10Cとである。第1磁気抵抗効果素子10A、第2磁気抵抗効果素子10B及び第3磁気抵抗効果素子10Cは、x方向に1次元に配列する。
複数のスピン軌道トルク配線20は、例えば、第1スピン軌道トルク配線21と第2スピン軌道トルク配線22と第3スピン軌道トルク配線23とを含む。複数のスピン軌道トルク配線20はそれぞれ、複数の磁気抵抗効果素子10のそれぞれに設けられている。すなわち、第1スピン軌道トルク配線21は第1強磁性層11Aに面し、第2スピン軌道トルク配線22は第1強磁性層11Bに面し、第3スピン軌道トルク配線23は第1強磁性層11Cに面する。
スピン伝導層30は、x方向に延びる。スピン伝導層30は、複数の第1強磁性層11に面する。スピン伝導層30は、それぞれの第1強磁性層11A、11B、11Cの間を繋ぐ。
ゲート電極40は、スピン伝導層30に面する。ゲート電極40は、z方向からの平面視で、第1強磁性層11A、11Bの間、及び、第1強磁性層11B、11Cの間に、位置する。
第1強磁性層11Aの磁化の振動と第1強磁性層11Bの磁化の振動とは、スピン流に変換されて、スピン伝導層30内で干渉する。第1強磁性層11Bの磁化の振動と第1強磁性層11Cの磁化の振動とは、スピン流に変換されて、スピン伝導層30内で干渉する。また第1強磁性層11Aと第1強磁性層11Cとの距離が近い場合は、第1強磁性層11Aの磁化の振動と第1強磁性層11Cの磁化の振動とは、スピン流に変換されて、スピン伝導層30内で干渉する。
例えば、第1強磁性層11Aの磁化の振動の位相と、第1強磁性層11Bの磁化の振動の位相とが同期し、第1強磁性層11Bの磁化の振動の位相と、第1強磁性層11Cの磁化の振動の位相とが半波長(π)ずれたとする。それぞれのスピン軌道トルク配線20への電流Iの印加が止まると、第1強磁性層11Aの磁化と第1強磁性層11Bの磁化とは平行となり、第1強磁性層11Bの磁化と第1強磁性層11Cの磁化とは反平行となる。また第1強磁性層11Aの磁化と第1強磁性層11Cの磁化とは反平行となる。
それぞれの第1強磁性層11A、11B、11Cの磁化の配向方向は、第1磁気抵抗効果素子10A、第2磁気抵抗効果素子10B及び第3磁気抵抗効果素子10Cの抵抗値として出力される。例えば、第1磁気抵抗効果素子10Aから“0”、第2磁気抵抗効果素子10Bから“0”、第3磁気抵抗効果素子10Cから“1”の信号が出力される。
上述のように、第3実施形態にかかるリザボア素子102は、複数の第1強磁性層11の振動がスピン流に変換され、スピン流がスピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮できる。また第1強磁性層11の数が多くなることで、それぞれの第1強磁性層11からの信号の干渉が複雑化する。したがって、第3実施形態にかかるリザボア素子102は、より複雑な情報の処理が可能になる。またそれぞれの第1強磁性層11からの信号の干渉は、それぞれの磁気抵抗効果素子10で読み出すことができる。
なお、図7に示すリザボア素子102は、磁気抵抗効果素子10が3つの例を図示したが、磁気抵抗効果素子10がx方向に4以上配列していてもよい。
[第4実施形態]
図8は、第4実施形態にかかるリザボア素子103の斜視図である。リザボア素子103は、磁気抵抗効果素子10の数及び配置、スピン軌道トルク配線20の数、スピン伝導層30の形状、及び、ゲート電極40の数が、第2実施形態にかかるリザボア素子101と異なる。その他の構成は同一であり、同一の符号を付す。同一の構成については、説明を省く。
リザボア素子103は、複数の磁気抵抗効果素子10と、複数のスピン軌道トルク配線20と、スピン伝導層30と、複数のゲート電極40と、を有する。
複数の磁気抵抗効果素子10は、z方向と直交するxy平面において、2次元に配列している。本明細書において「2次元に配列する」とは、複数の磁気抵抗効果素子10が同一面上に存在し、任意の2つの磁気抵抗効果素子を結ぶ直線と交差する線上に、別の磁気抵抗効果素子が存在することを意味する。例えば、複数の磁気抵抗効果素子10が、z方向からの平面視で、正方格子状に配列する場合、または、六方格子状に配列する場合は、複数の磁気抵抗効果素子10が「2次元に配列する」と言える。
複数のスピン軌道トルク配線20はそれぞれ、複数の磁気抵抗効果素子10のそれぞれに設けられている。
スピン伝導層30は、x方向に延びる部分とy方向に延びる部分とを有し、格子をなしている。複数の磁気抵抗効果素子10は、例えば、スピン伝導層30の格子の交点の位置に配設される。スピン伝導層30は、複数の第1強磁性層11のうち最近接の2つの第1強磁性層11の間を少なくとも繋ぐ。
ゲート電極40は、スピン伝導層30に面する。ゲート電極40は、z方向からの平面視で、隣接する磁気抵抗効果素子10の間に、位置する。
隣接する第1強磁性層11の磁化の振動は、スピン流に変換されて、スピン伝導層30内で干渉する。
上述のように、第4実施形態にかかるリザボア素子103は、複数の第1強磁性層11の振動がスピン流に変換され、スピン流がスピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮できる。また第1強磁性層11の数が多くなることで、それぞれの第1強磁性層11からの信号の干渉が複雑化する。したがって、第4実施形態にかかるリザボア素子103は、より複雑な情報の処理が可能になる。またそれぞれの第1強磁性層11からの信号の干渉は、それぞれの磁気抵抗効果素子10で読み出すことができる。
なお、図8に示すリザボア素子103は、磁気抵抗効果素子10が2行3列で配置している例を図示したが、配列はこの場合に限られない。
[第5実施形態]
図9は、第5実施形態にかかるリザボア素子104の斜視図である。リザボア素子104は、スピン伝導層30の形状、及び、ゲート電極40の形が、第4実施形態にかかるリザボア素子103と異なる。その他の構成は同一であり、同一の符号を付す。同一の構成については、説明を省く。
スピン伝導層30は、xy方向に延びる平面である。スピン伝導層30は、複数の第1強磁性層11のそれぞれを繋ぐ。
ゲート電極40は、スピン伝導層30に面する。ゲート電極40は、それぞれの磁気抵抗効果素子10の周囲を囲む円環状である。
上述のように、第5実施形態にかかるリザボア素子104は、複数の第1強磁性層11の振動がスピン流に変換され、スピン流がスピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮できる。またスピン伝導層30が平面であることで、隣接する第1強磁性層11以外の第1強磁性層11同士の干渉が容易になる。
なお、図9に示すリザボア素子104は、磁気抵抗効果素子10が2行3列で配置している例を図示したが、配列はこの場合に限られない。
[第6実施形態]
図10は、第6実施形態にかかるリザボア素子105の斜視図である。リザボア素子105は、スピン軌道トルク配線20が複数の第1強磁性層11に接続されている点が、第4実施形態にかかるリザボア素子103と異なる。その他の構成は同一であり、同一の符号を付す。同一の構成については、説明を省く。
スピン軌道トルク配線20は、複数の第1強磁性層11のうち2つ以上の第1強磁性層11に接続されている。スピン軌道トルク配線20は、第1強磁性層11にスピンを注入し、第1強磁性層11の磁化にスピン軌道トルクを加える。同じスピン軌道トルク配線20に接続された第1強磁性層11には、同じスピン軌道トルクが加えられる。したがって、同じスピン軌道トルク配線20に接続された第1強磁性層11同士は共振しやすい。
上述のように、第6実施形態にかかるリザボア素子105は、複数の第1強磁性層11の振動がスピン流に変換され、スピン流がスピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮できる。またスピン軌道トルク配線20が複数の第1強磁性層11に接続されていることで、同じスピン軌道トルク配線20に接続された第1強磁性層11同士が干渉しやすくなる。
[第7実施形態]
図11は、第7実施形態にかかるリザボア素子106の斜視図である。リザボア素子106は、スピン軌道トルク配線20が複数の第1強磁性層11に接続されている点が、第4実施形態にかかるリザボア素子103と異なる。その他の構成は同一であり、同一の符号を付す。同一の構成については、説明を省く。
スピン軌道トルク配線20は、x方向に延びる部分とy方向に延びる部分とを有し、格子をなしている。スピン軌道トルク配線20内を流れる電流の方向と第1強磁性層11の積層方向(z方向)とが交差すると、第1強磁性層11にスピンが注入される。スピン軌道トルク配線20が格子をなすことで、スピン軌道トルク配線20内を流れる電流の方向と、第1強磁性層11の積層方向とが交差する。
スピン軌道トルク配線20は、複数の第1強磁性層11の全てに接続されている。全ての第1強磁性層11は、同じスピン軌道トルクが加えられる。したがって、それぞれの第1強磁性層11の振動の周波数が一致し、それぞれの第1強磁性層11が共振しやすくなる。
上述のように、第7実施形態にかかるリザボア素子106は、複数の第1強磁性層11の振動がスピン流に変換され、スピン流がスピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮できる。またスピン軌道トルク配線20が複数の第1強磁性層11に接続されていることで、同じスピン軌道トルク配線20に接続された第1強磁性層11同士が干渉しやすくなる。
[第8実施形態]
図12は、第8実施形態にかかるリザボア素子107の斜視図である。リザボア素子107は、スピン軌道トルク配線20、磁気抵抗効果素子10、スピン伝導層30及びゲート電極が3次元的に配列している点が、第7実施形態にかかるリザボア素子106と異なる。その他の構成は同一であり、同一の符号を付す。同一の構成については、説明を省く。
リザボア素子107は、複数の磁気抵抗効果素子10と、複数のスピン軌道トルク配線20と、複数のスピン伝導層30と、複数のゲート電極40と、複数のビア配線51と、複数のスピンビア配線52と、を有する。
複数の磁気抵抗効果素子10は、第1の高さ位置にある複数の磁気抵抗効果素子15と、第2の高さ位置にある複数の磁気抵抗効果素子16と、を有する。高さ位置は、z方向の位置を示す。複数の磁気抵抗効果素子15は、同一の高さのxy平面上にある。複数の磁気抵抗効果素子16は、同一の高さのxy平面上にある。
複数のスピン伝導層30は、第1スピン伝導層35と第2スピン伝導層36とを有する。第1スピン伝導層35は、第1の高さ位置にある複数の磁気抵抗効果素子15の第1強磁性層に面する。第2スピン伝導層36は、第2の高さ位置にある複数の磁気抵抗効果素子16の第1強磁性層に面する。第1スピン伝導層35と第2スピン伝導層36とは異なる高さ位置にある。
複数のスピン軌道トルク配線20は、第1スピン軌道トルク配線25と第2スピン軌道トルク配線26とを有する。第1スピン軌道トルク配線25は、第1の高さ位置にある複数の磁気抵抗効果素子15の第1強磁性層に面する。第2スピン軌道トルク配線26は、第2の高さ位置にある複数の磁気抵抗効果素子16の第1強磁性層に面する。第1スピン軌道トルク配線25と第2スピン軌道トルク配線26とは異なる高さ位置にある。
複数のゲート電極40は、第1ゲート電極45と第2ゲート電極46とを有する。第1ゲート電極45は、第1スピン伝導層35に面する。第2ゲート電極46は、第2スピン伝導層36に面する。第1ゲート電極45は、例えば第1スピン伝導層35の+z面に面し、第2ゲート電極46は、例えば第2スピン伝導層36の−z面に面する。
複数のビア配線51は、第1スピン軌道トルク配線25と第2スピン軌道トルク配線26とを接続する。複数のビア配線51により、第1スピン軌道トルク配線25と第2スピン軌道トルク配線26とに同じ電流が流れる。ビア配線51は、スピン軌道トルク配線と同様の材料が用いられる。
複数のスピンビア配線52は、第1スピン伝導層35と第2スピン伝導層36とを接続する。スピンビア配線52は、スピンを伝導する。スピンビア配線52は、スピン伝導層と同様の材料が用いられる。スピンビア配線52により異なる高さ位置にある磁気抵抗効果素子15、16の磁化の振動が互いに干渉する。
上述のように、第8実施形態にかかるリザボア素子107は、複数の強磁性層の振動がスピン流に変換され、スピン流がスピン伝導層30内で干渉することで、情報を圧縮できる。またリザボア素子107が3次元構造をなすことで、より磁気抵抗効果素子10の集積性を高めることができる。
なお、図12に示すリザボア素子107は、磁気抵抗効果素子10が異なる高さ位置に2層となっている例を図示したが、磁気抵抗効果素子10は2以上の異なる高さ位置に位置してもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態の一例について詳述したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 磁気抵抗効果素子
10A 第1磁気抵抗効果素子
10B 第2磁気抵抗効果素子
10C 第3磁気抵抗効果素子
11、11A、11B、11C 第1強磁性層
12、12A、12B 第2強磁性層
13、13A、13B 非磁性層
20 スピン軌道トルク配線
21、25 第1スピン軌道トルク配線
22、26 第2スピン軌道トルク配線
23 第3スピン軌道トルク配線
30 スピン伝導層
31 合流領域
35 第1スピン伝導層
36 第2スピン伝導層
40 ゲート電極
45 第1ゲート電極
46 第2ゲート電極
51 ビア配線
52 スピンビア配線
100、101、102、103、104、105、106、107 リザボア素子
110 入力部
120 出力部
200 ニューロモルフィック素子
Cp チップ
11A、M11B、M12A、M12B 磁化

Claims (12)

  1. 第1方向に積層された第1強磁性層と非磁性層と第2強磁性層とを有し、互いに離間した複数の磁気抵抗効果素子と、
    前記複数の磁気抵抗効果素子のうち少なくとも一つの磁気抵抗効果素子の一部に面するスピン軌道トルク配線と、
    前記複数の磁気抵抗効果素子に面し、前記複数の磁気抵抗効果素子のうち最近接の磁気抵抗効果素子の間を少なくとも繋ぎ、スピンを伝導するスピン伝導層と、を備え、
    それぞれの磁気抵抗効果素子を前記第1方向からの平面視した際に、前記第2強磁性層は、前記第1強磁性層の一部と重なり、
    前記スピン軌道トルク配線は、前記第1方向からの平面視で、前記第1強磁性層における前記第2強磁性層と重ならない第1部分に面し、
    前記スピン伝導層は、前記最近接の磁気抵抗効果素子における前記第1強磁性層に少なくとも面し、
    前記スピン軌道トルク配線に高周波電流を印加した際に、前記最近接の磁気抵抗効果素子の第1強磁性層のそれぞれから前記スピン伝導層に至るスピン流は、前記スピン伝導層内で干渉する、リザボア素子。
  2. 前記スピン伝導層に面し、前記複数の磁気抵抗効果素子の間に位置するゲート電極をさらに備える、請求項1に記載のリザボア素子。
  3. 前記スピン軌道トルク配線を複数有し、
    それぞれのスピン軌道トルク配線は、前記第1強磁性層のそれぞれに接続されている、請求項1又は2に記載のリザボア素子。
  4. 前記スピン軌道トルク配線は、複数の前記第1強磁性層のうち2つ以上の第1強磁性層に接続されている、請求項1又は2に記載のリザボア素子。
  5. 前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記第1方向と交差する第1面において、1次元配列している、請求項1から4のいずれか一項に記載のリザボア素子。
  6. 前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記第1方向と交差する第1面において、2次元配列している、請求項1から4のいずれか一項に記載のリザボア素子。
  7. 前記スピン伝導層は格子をなし、
    それぞれの磁気抵抗効果素子は、前記スピン伝導層の格子の交点の位置に面している、請求項6に記載のリザボア素子。
  8. 前記スピン伝導層を複数有し、
    第1スピン伝導層は、前記第1方向の第1の高さ位置にある磁気抵抗効果素子の第1強磁性層に面し、
    第2スピン伝導層は、前記第1方向の第2の高さ位置にある磁気抵抗効果素子の第1強磁性層に面し、
    前記第1スピン伝導層と前記第2スピン伝導層とは、スピンを伝導するスピンビア配線で互いに接続されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のリザボア素子。
  9. 前記スピン伝導層は、Cu、Ag、Al、Mg、Znからなる群から選択されるいずれかの金属又は合金を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のリザボア素子。
  10. 前記スピン伝導層は、Si、Ge、GaAs、Cからなる群から選択されるいずれかの単体又は化合物を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のリザボア素子。
  11. 隣接する2つの前記第1強磁性層の距離は、前記スピン伝導層を構成する材料のスピン輸送長以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のリザボア素子。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のリザボア素子と、
    前記リザボア素子に接続された入力部と、
    前記リザボア素子に接続され、前記リザボア素子からの信号を学習する出力部と、を備える、ニューロモルフィック素子。
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