JP6750593B2 - インダクタ部品 - Google Patents

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Description

本発明は、インダクタ部品に関する。
近年、ノートブック、スマートフォン、デジタルTV等、近年電子機器の小型、薄型化が進んでいる。それに伴い、これら電子機器に搭載されるインダクタ部品にも実装面積を小さくできる表面実装型でかつ小型、薄型な部品が求められている。
特許文献1には、内部コイル部が埋め込まれた磁性体本体を形成する段階と、磁性体本体の上部及び下部のうち少なくとも一つに、金属磁性板を含むカバー部を形成する段階と、を含む、電子部品の製造方法が記載されている。特許文献1に記載の電子部品は、絶縁基板の一面に平面コイル状の第1の内部コイル部が形成され、絶縁基板の一面と対向する他面に平面コイル状の第2の内部コイル部が形成される。
特開2016−122836号公報
特許文献1に記載の電子部品は、上下部に金属磁性板を含むカバー部を形成することでインダクタンス取得効率を向上させるが、カバー部を避けるように内部コイル部がチップの側面に引き出されて、そのチップ側面に外部電極が形成された構成を有するため、内部コイル部のうち、平面上に巻回されたスパイラル配線以外の領域が側面方向に必要となり、実装面積の低減が困難であった。また、実装面積を低減するために、上記スパイラル配線から上下面方向に配線を引き出し、カバー部を貫通させた場合、配線が貫通する領域分、金属磁性板の体積が犠牲になり、インダクタンス取得効率の向上効果が減少してしまう。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、実装面積の低減が可能であり、かつインダクタンス取得効率への影響が小さいインダクタ部品を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本開示の一態様であるインダクタ部品は、
平面上に巻回されたスパイラル配線と、
スパイラル配線が巻回された平面に対して法線方向に両側からスパイラル配線を挟む位置にある第1磁性層および第2磁性層と、
スパイラル配線から法線方向に延在し、第1磁性層の内部を貫通する垂直配線と、
第1磁性層の表面に設けられ、垂直配線の端面に接続する外部端子と
を備え、
第1磁性層の透磁率が第2磁性層の透磁率より低い。
本開示によれば、スパイラル配線から法線方向に延在する垂直配線と、第1磁性層の表面に設けられ、垂直配線の端面に接続する外部端子とを備えることにより、実装面積を低減することができる。さらに、本開示によれば、垂直配線が貫通する第1磁性層の透磁率が第2磁性層の透磁率より低いことにより、インダクタ部品の実効透磁率の低下を相対的に抑制でき、インダクタンス取得効率への影響が小さい。
また、インダクタ部品の一実施形態において、第1磁性層および第2磁性層は金属磁性体フィラーと結合樹脂とを含む。
上述の実施形態によれば、第1磁性層の加工性が高く、インダクタ部品の実効透磁率の低下を招かないように垂直配線を容易に貫通させることができる。
また、インダクタ部品の一実施形態において、第1磁性層の外側主面において、金属磁性体フィラーの断面が露出している。上記において「露出」とは、第1磁性層の外部に露出していることを指し、第1磁性層の外部に露出する一方で他の部材で覆われている場合も「露出」に含まれるものとする。
第1磁性層の外側主面において金属磁性体フィラーの断面が露出していることは、第1磁性層の外側主面に研削等の加工が施されていることを意味する。上述の実施形態によれば、第1磁性層が研削等されているので、インダクタ部品を薄型化することができる。
また、インダクタ部品の一実施形態において、第2磁性層の外側主面は有機樹脂で被覆されている。
上述の実施形態によれば、第2磁性層からの磁性体の脱粒を抑制することができ、インダクタ部品の実効透磁率の低下を抑制することができる。なお、有機樹脂は第2磁性層の結合樹脂であってもよいし、第2磁性層の結合樹脂とは別の有機樹脂であってもよい。
また、インダクタ部品の一実施形態において、第2磁性層の外側主面の全面は、結合樹脂で被覆され、金属磁性体フィラーの断面が露出していない。
上述の実施形態によれば、第2磁性層からの磁性体の脱粒を抑制することができ、インダクタ部品の実効透磁率の低下を抑制することができる。更に、第2磁性層の研削工程が不要であることにより、製造コストを低減することができる。
また、インダクタ部品の一実施形態において、第1磁性層の金属磁性体フィラーは、略球形状であり、第2磁性層の金属磁性体フィラーには、扁平形状のものが存在する。
上述の実施形態によれば、第1磁性層と比較して第2磁性層の透磁率を高くすることができる。
また、上述の実施形態において、扁平形状の金属磁性体フィラーは、金属磁性体フィラーの長径方向が、スパイラル配線が巻回された平面に対して略平行であるように配置されることが好ましい。このような構成により、第2磁性層の透磁率を更に高くすることができる。
また、上述の実施形態において、上面視において、第2磁性層は長方形状であり、この長方形状の長辺と、扁平形状の金属磁性体フィラーの長径方向とが、略平行であることが好ましい。第2磁性層が長方形状である場合、第2磁性層において、磁束の流れる距離は第2磁性層の長辺において最も長くなる。そのため、上面視において、第2磁性層に含まれる扁平形状の金属磁性体フィラーの長径方向と、第2磁性層の長辺とが略平行であることにより、磁気抵抗を低減することができ、インダクタンスの取得効率を更に高くすることができる。
また、インダクタ部品の一実施形態において、第2磁性層は、金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔のうち少なくとも一つを含む。
上述の実施形態によれば、第2磁性層の透磁率を更に高くすることができる。
また、上述の実施形態において、第2磁性層における金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔の合計含有量は、90体積%以上であることが好ましい。この場合、第2磁性層の透磁率をより一層高くすることができる。なお、上記の「合計含有量」は、金属磁性体圧粉、金属磁性体板、金属磁性体箔などを含む第2磁性層全体の体積に対する、金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔の体積の合計の割合である。
また、インダクタ部品の一実施形態において、第1磁性層と第2磁性層との間において、第1磁性層および第2磁性層と比較して磁性体フィラーの存在量が少ない領域が存在する。
上述の実施形態において、磁性体フィラーの存在量が少ない領域は、擬似的な非磁性部として機能する。そのため、当該領域を有することで、磁気飽和特性を向上させることができる。
上述の実施形態において、当該領域を挟んだ第1磁性層と第2磁性層との最大間隔は、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。最大間隔が0.5μm以上であると、磁気飽和特性がより一層向上し得る。最大間隔が30μm以下であると、インダクタ部品の実効透磁率の低下をより抑制することができる。
また、インダクタ部品の一の実施形態において、インダクタ部品は、第1磁性層と第2磁性層とに直接挟まれた磁性体フィラーを含まない有機樹脂層を備える。なお、上記において「直接挟まれた」とは、挟む側と挟まれる側との間に他の物を介して挟まれる状態は含まず、互いに直接接した状態で挟まれている状態を指す。
上述の実施形態によれば、第1磁性層と第2磁性層との間の密着性を向上させることができる。また、有機樹脂層は金属磁性体フィラーが存在しないので、非磁性部としても機能するため、磁気飽和特性を向上させることができる。
上述の実施形態において、有機樹脂層の最大厚みは、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。有機樹脂層の最大厚みが0.5μm以上であると、第1磁性層と第2磁性層との間の密着性がより一層向上し得、かつ磁気飽和特性がより一層向上し得る。有機樹脂層の最大厚みが30μm以下であると、インダクタ部品の実効透磁率の低下をより抑制することができる。
また、インダクタ部品の一の実施形態において、第1磁性層の金属磁性体フィラーと、当該金属磁性体フィラーと隣り合う第2磁性層の金属磁性体フィラー間の距離のうち、第1磁性層内および第2磁性層内における隣り合う金属磁性体フィラー間の距離よりも大きいものが存在する。この場合、第1磁性層の金属磁性体フィラーと、当該金属磁性体フィラーと隣り合う第2磁性層の金属磁性体フィラー間の距離のうち、0.5μm以上3μm以下となるものが存在することが好ましい。当該距離のうち0.5μm以上のものが存在すると、磁気飽和特性がより一層向上し得る。当該距離のうち3μm以下のものが存在すると、インダクタ部品の実効透磁率の低下をより抑制することができる。
また、インダクタ部品の一の実施形態において、インダクタ部品は、第1磁性層と第2磁性層とに直接挟まれた空隙部を更に備える。
上述の実施形態によれば、第1磁性層と第2磁性層とに直接挟まれた空隙部を有することにより、熱衝撃等の負荷がインダクタ部品にかかった場合に、異材料間の線膨張係数の差に起因して発生し得る応力を緩和することができる。また、空隙部は非磁性部としても機能する。そのため、空隙部を有することで、磁気飽和特性を向上させることができる。
上述の実施形態において、空隙部の最大厚みは0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。空隙部の最大厚みが0.5μm以上であると、応力緩和および磁気飽和特性向上の効果がより一層高くなる。一方、空隙部の最大厚みが30μm以下であると、インダクタ部品の実効透磁率の低下をより抑制でき、同時に素体強度の低下を抑制することができる。
また、インダクタ部品が、上述した、磁性体フィラーの存在量が少ない領域が存在する実施形態、磁性体フィラーを含まない有機樹脂層を備える実施形態、または第1磁性層の金属磁性体フィラーと当該金属磁性体フィラーと隣り合う第2磁性層の金属磁性体フィラー間の距離のうち0.5μm以上3μm以下となるものが存在する実施形態において、インダクタ部品の実効透磁率は40以上200以下であってよい。この場合、チップ設計の自由度が向上し、インダクタ部品の薄型化の達成が更に容易になる。
また、インダクタ部品の一の実施形態において、スパイラル配線は、少なくとも巻回部において、絶縁層で被覆されている。
上述した実施形態によれば、スパイラル配線間の絶縁性を高くすることができ、インダクタ部品の信頼性を更に向上させることができる。
また、インダクタ部品の一の実施形態において、インダクタ部品は、複数の前記スパイラル配線を備え、複数のスパイラル配線間において、スパイラル配線同士を直列に接続するビア導体を更に備え、ビア導体を含むビア導体と同一の層は、導体、無機フィラーおよび有機樹脂のみを含む。
上述した実施形態によれば、スパイラル配線の数が増加することにより、ターン数が増加し、その結果、インダクタンスの取得効率を更に高くすることができる。また、インダクタ部品は、スパイラル配線間にある程度の厚みを必要とするガラスクロス等の基材を有しないので、スパイラル配線の数を増加させた場合であっても、インダクタ部品の薄型化を実現することができる。
また、インダクタ部品の一の実施形態において、第1磁性層は、第2磁性層と異なる厚みを有する。
上述の実施形態によれば、磁性層の厚みに対する設計自由度が増大するので、薄型のインダクタ部品をより低コストで提供することができる。
本開示に係るインダクタ部品によれば、インダクタ部品の実装面積の低減が可能であり、かつインダクタンス取得効率への影響を低減できる。
図1は、第1実施形態に係るインダクタ部品を示す透視平面図である。 図2は、第1実施形態に係るインダクタ部品を示す断面図である。 図3Aは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Bは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Cは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Dは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Eは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Fは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Gは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Hは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Iは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Jは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Kは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Lは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Mは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図3Nは、第1実施形態に係るインダクタ部品の製法を説明する説明図である。 図4は、第2実施形態に係るインダクタ部品を示す断面図である。 図5は、第2実施形態に係るインダクタ部品を示す拡大断面図である。 図6Aは、第2実施形態に係るインダクタ部品のシミュレーション結果を示すグラフである。 図6Bは、第2実施形態に係るインダクタ部品のシミュレーション結果を示すグラフである。 図7Aは、第3実施形態に係るインダクタ部品を示す透視平面図である。 図7Bは、第3実施形態に係るインダクタ部品を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、本発明に係るコイル部品および各構成要素の形状および配置等は、以下に説明する実施形態および図示される構成に限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るインダクタ部品を示す透視平面図であり、図2は図1に示すインダクタ部品のX−X断面図である。図1および図2に示すインダクタ部品1は、磁性層10と、絶縁層15と、スパイラル配線21と、垂直配線51および52と、外部端子(第1外部端子41および第2外部端子42)と、被覆膜50とを備える。
インダクタ部品1は、例えば、パソコン、DVDプレーヤー、デジタルカメラ、TV、携帯電話、カーエレクトロニクス等の幅広い電子部品に搭載され、例えば全体として直方体形状の部品である。ただし、インダクタ部品1の形状は特に限定されるものではなく、円柱状や多角形柱状、円錐台形状、多角形錐台形状であってもよい。
本実施形態に係るインダクタ部品1は、スパイラル配線21で構成されるインダクタである。なお、本明細書において、「スパイラル配線」とは平面上に形成された曲線状の配線を意味する。スパイラル配線は、曲線のみで構成されるものに限定されず、一部において直線部を有してもよい。
スパイラル配線21は導電性材料からなり、平面上に巻回されている。スパイラル配線21が巻回された平面に対する法線方向を、図中、Z方向(上下方向)とし、以下では、順Z方向を上側、逆Z方向を下側とする。なお、Z方向は他の実施形態、実施例においても同様とする。スパイラル配線21は、上側からみて、内周端21aから外周端21bに向かって反時計回り方向に渦巻状に巻回されている。
スパイラル配線21は、例えばCu、AgおよびAu等の低抵抗の金属で構成されてよい。インダクタ部品1において、スパイラル配線21は磁性層10を構成する磁性材料に覆われており、閉磁路構造を有する。なお、スパイラル配線21により発生する磁束が1周する経路の少なくとも1つが閉磁路(磁性層のみを通過する経路)であればよく、スパイラル配線21が完全に磁性層10に囲まれている必要はない。
スパイラル配線21は、好ましくはSAP(Semi Additive Process;セミアディティブ工法)によって形成される銅めっき配線である。SAPを用いることで、低抵抗でかつ狭ピッチなスパイラル配線を安価に形成することができる。本実施形態に係るインダクタ部品1において、後述する柱状配線もまた、スパイラル配線21と同様にSAPにより形成される銅めっき配線であってよい。第1外部端子41および第2外部端子42ならびに後述する接続端子は無電解Cuめっきで形成してよい。
スパイラル配線21の内周端21aおよび外周端21bには、第1柱状配線31および第2柱状配線32と、スパイラル配線21とを接続するビア導体25が設けられている。第1柱状配線31および第1柱状配線31と内周端21aとを接続するビア導体25をあわせて第1垂直配線51とよび、第2柱状配線32および第2柱状配線32と外周端21bとを接続するビア導体25をあわせて第2垂直配線52とよぶ。
スパイラル配線21は、スパイラル配線21が巻回された平面に対して法線方向(すなわちZ方向)に、両側から(すなわち上下から)第1磁性層11と第2磁性層12とに挟まれている。
第1垂直配線51および第2垂直配線52は、スパイラル配線21から法線方向に延在し、第1磁性層11の内部を貫通する。具体的には、第1垂直配線51を構成する第1柱状配線31、および第2垂直配線52を構成する第2柱状配線32は、第1磁性層11の内部を貫通し、スパイラル配線21が形成される平面に対して法線方向に形成されている。なお、スパイラル配線21において、電流は同一平面内(スパイラル配線21が形成される平面内)を流れる。これに対し、柱状配線31および32においては、電流はスパイラル配線21が形成される平面内を流れず、例えば法線方向に流れる。
インダクタ部品1のチップサイズが小さくなるにしたがって、相対的に磁路も小さくなるので、磁束密度が高くなり、磁気飽和しやすくなる。特に、磁性層10のうち、内磁路部13および外磁路部14は磁路に対する断面積が小さく、磁気飽和しやすい。ここで、柱状配線31および32において、法線方向に流れる電流により生じる磁束は内磁路部13および外磁路部14を通らないので、磁気飽和特性、すなわち直流重畳特性を高くすることができる。また、柱状配線31および32において、法線方向に流れる電流により生じる磁束は磁性層10を通るので、インダクタンス取得効率を向上することができる。
ここで、柱状配線31および32が磁性材料内部を貫通することは、柱状配線31および32が延在する方向、すなわちスパイラル配線21が形成される平面に対して法線方向に、その周囲が磁性体で覆われていることを意味し、この構成により、閉磁路構造を容易に形成することができる。
第1磁性層22の表面には、外部端子41および42が設けられ、垂直配線51および52の上側の端面に接続する。図1および2に示す構成において、第1外部端子41が第1垂直配線51に接続し、第2外部端子42が第2垂直配線52に接続する。外部端子41および42は、外部回路と接続するために設けられる。第1磁性層11の表面に露出した柱状配線31および32の表面を外部端子41および42としてもよいが、図1および2に示すように、上面視において、柱状配線31および32の面積より外部端子41および42の面積が大きいことが好ましい。このような構成により、第1磁性層11の体積を減らすことなく、実装時の接続強度を確保することができ、基板内蔵時に回路配線とインダクタ部品とをビアを介して接続するためのアライメントマージンを確保することができるため、実装信頼性を高めることができる。また、第1磁性層11の表面に、スパイラル配線21と電気的に接続せず、外部回路と接続する接続端子(ダミー外部端子)を備えてもよい。
本実施形態に係るインダクタ部品1は、スパイラル配線21から法線方向に延在する垂直配線51および52と、第1磁性層11の表面に設けられ、垂直配線51および52の端面に接続する外部端子41および42とを備えることにより、スパイラル配線21以外の領域をスパイラル配線21の側面方向に必要としないため、実装面積を低減することができる。なお、上記の側面方向とはZ方向に直交する方向(スパイラル配線21が巻回された平面と平行な方向)を指す。
第1磁性層11の表面には、絶縁性を向上させるための被覆膜50が形成されていてよい。被覆膜50は、例えば、ポリイミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の有機絶縁樹脂からなる感光性レジストや、ソルダーレジスト等であってよい。また、被覆膜50を設けることにより、第1磁性層11の表面において外部端子41および42ならびに存在する場合には接続端子を形成する際、被覆膜50の開口部をガイドパターンとして外部端子41および42ならびに存在する場合には接続端子を容易に形成することができる。
第1外部端子41、第2外部端子42(および存在する場合には接続端子)の表面は、Ni、Au等による防錆処理や、Ni、Sn等によるはんだ喰われ防止の対策がなされていてもよい。
スパイラル配線21は、少なくとも巻回部において、絶縁層15で被覆されてよい。絶縁層15を設けることにより、スパイラル配線21間の絶縁性を高くすることができ、インダクタ部品の信頼性を更に向上させることができる。絶縁層15は、有機樹脂および非磁性の無機フィラーを含んでよい。絶縁層15に含まれる有機樹脂は、例えば、ポリイミド、エポキシおよびフェノールからなる群から選択されるものであってよい。絶縁層に含まれる非磁性の無機フィラーは、例えば、シリカ(一例として平均粒径0.5μm以下のSiOフィラー)であってよい。なお、図1および2に示すインダクタ部品1において、スパイラル配線21の周りは絶縁層15によって被覆されており、スパイラル配線21と磁性層(第1磁性層11および第2磁性層12)とが接触しない構成となっているが、磁性層自体は絶縁性を有することから、絶縁層15による被覆は必須ではない。絶縁層15を設けない場合、磁性層の体積を相対的に大きくすることができるので、インダクタンスの取得効率をさらに高くすることができる。一方、絶縁層15を設けることにより、スパイラル配線21間のスペースが非常に狭い場合であっても、スパイラル配線21間における金属磁性体を介した短絡を防止することができるので、信頼性の高いインダクタ部品を提供することができる。
スパイラル配線21間のスペースの幅は3μm以上20μm以下であることが好ましい。スペースの幅を20μm以下にすることで、スパイラル配線21の幅を相対的に大きくすることができるので、直流抵抗を低減することができる。スペースの幅を3μm以上にすることで、スパイラル配線21間の絶縁性を十分に確保することができる。本実施形態に係るインダクタ部品1の実施例において、スパイラル配線21の幅は60μm、スパイラル配線21間のスペースの幅は10μmである。
スパイラル配線21の厚みは40μm以上120μm以下であることが好ましい。厚みを40μm以上にすることで、直流抵抗を十分に下げることができる。厚みを120μm以下にすることで、配線アスペクトを極端に大きくすることがなくなり、プロセスばらつきを抑制することができる。本実施形態にかかるインダクタ部品1の実施例において、スパイラル配線21の配線厚みは70μmである。なお、スパイラル配線21の幅とは、スパイラル配線21の延伸方向に直交する横断面において、Z方向に直交する側の寸法であり、スパイラル配線21の厚みとは、同横断面において、Z方向に沿った寸法である。
磁性層とスパイラル配線21との間の絶縁層15の厚みは3μm以上50μm以下であることが好ましい。厚みが3μm以上であると、スパイラル配線21と磁性層中の磁性体との接触を確実に防止することができる。厚みが50μm以下であると、磁性層を相対的に大きくすることができるので、磁気飽和特性やインダクタンスの取得効率を向上できる。更に、磁性層を大きくしない場合は、その分インダクタ部品1の薄型化や実装面積の低減が実現できる。本実施形態に係るインダクタ部品1の実施例において、スパイラル配線21と磁性層との間の絶縁層15の厚みは、スパイラル配線21が巻回された平面に対して法線方向(Z方向)においては10μmであり、スパイラル配線21が巻回された平面に対して平行な方向(すなわち内磁路部13および外磁路部14とスパイラル配線21との間の絶縁層15の厚み)においては25μmである。
スパイラル配線21のターン数は5ターン以下であることが好ましい。ターン数が5ターン以下であると、50MHzから150MHzといった高周波スイッチング動作に対して近接効果の損失を小さくすることできる。一方、1MHzといった低周波スイッチング動作で使用する場合、ターン数は2.5ターン以上であることが好ましい。ターン数を多くすることで、インダクタンスを高くすることができ、インダクタリップル電流を小さくすることができる。図1および2に示すインダクタ部品1において、スパイラル配線21のターン数は2.5ターンである。
第1磁性層11は、第2磁性層12と異なる厚みを有してよく、あるいは第2磁性層12と同じ厚みを有してもよい。第1磁性層は、第2磁性層と異なる厚みを有することが好ましい。この場合、磁性層の厚みに対する設計自由度が増大するので、薄型のインダクタ部品をより低コストで提供することができる。
また、第2磁性層12の厚みを大きくすることにより、インダクタ部品1全体の実効透磁率が増大し、インダクタンスの取得効率が高くなる。
また、第1磁性層11の厚みを大きくすることにより、ランドパターンによる渦電流損等の、磁束漏れによる悪影響を効果的に抑制することができる。後述するように、第2磁性層12は第1磁性層11より高い透磁率を有し、漏れ磁束が生じにくい。これに加えて、第1磁性層11の厚みを大きくすることで、第1磁性層11における漏れ磁束の発生も低減することができる。
第1磁性層11および第2磁性層12の厚みはそれぞれ、10μm以上200μm以下であることが好ましい。磁性層の厚みを10μm以上とすることで、磁性層を研削する際のプロセスばらつきによってスパイラル配線21が露出してしまう不具合を効果的に防止することができる。また、磁性層の厚みを10μm以上とすることで、磁性体の脱粒による実効透磁率の低下を効果的に防止することができる。また、磁性層の厚みを200μm以下とすることで、インダクタ部品1の薄膜化を実現することができる。本実施形態に係るインダクタ部品1の実施例において、第1磁性層11の厚みは42.5μmであり、第2磁性層12の厚みは42.5μmである。
なお、第1外部端子41、第2外部端子42および被覆膜50の厚み及び大きさは、インダクタ部品1全体の厚みや実装信頼性の観点から適宜調節してよい。本実施形態に係るインダクタ部品1の実施例において、Niめっき及びAuめっきの防錆処理を含めた第1外部端子41および第2外部端子42の厚みは、無電解銅めっき厚5μm、Niめっき厚5μm、Auめっき厚0.1μmである。また、被覆膜50の厚みは5μmである。
以上より、本実施形態に係るインダクタ部品1の実施例によれば、チップサイズ1210(1.2mm×1.0mm)、厚み0.200mmの薄型インダクタを提供することができる。
本実施形態に係るインダクタ部品1において、第1磁性層11の透磁率は、第2磁性層12の透磁率より低い。透磁率が低い第1磁性層を垂直配線が貫通しているのに対して、透磁率が高い第2磁性層の内部には垂直配線が設けられないことにより、インダクタ部品の実効透磁率の低下を相対的に抑制でき、インダクタンス取得効率への影響が小さい。
ここで、透磁率の解析方法について述べる。透磁率の大小は、以下の第1、第2または第3の解析方法により、評価することができる。なお、原則として、第1または第2の解析方法を用いて測定するものとし、第1または第2の解析方法を用いることができないときにのみ、第3の解析方法を用いて測定する。
第1の解析方法としては、磁性材料を液状、シート状などで入手できる場合はそれらをシート、板、ブロック状に加工し、公知のインピーダンス測定方法により透磁率を取得できることができる。
第2の解析方法としては、チップ状態からは、例えば、チップのインダクタンスを測定した後、磁性層の一面を研削やエッチングなどにより除去し、再度インダクタンスを測定する。その後、電磁界シミュレーション(例えばアンシス社のHFSS)でそれぞれの状態に対応するインダクタンスとなる実効透磁率を求めることで、チップ状態における第1磁性層の透磁率および第2磁性層の透磁率を算出することが可能である。
第3の解析方法としては、一般的な、公知の知識よりSEM画像の断面から判断することができる。例えば、EDX分析の結果から、同じ材料系の磁性粉が使用されていれば、粒径が大きいまたは磁性粉が多い磁性材料の方が、粒径の小さいまたは磁性粉が少ない磁性材料よりも透磁率は高い。ここで、取得するSEM画像はチップの長手側の中心をカットして得られる断面から得て良い。また、SEM画像の倍率は200〜2000倍であることが好ましい。
本実施形態に係るインダクタ部品1において、第1磁性層11および第2磁性層12は、金属磁性体フィラーとその結合剤となる結合樹脂とを含んでよい。これにより、第1磁性層11の加工性が向上し、結合樹脂からの金属磁性体フィラーの脱落など、加工によってインダクタ部品の実効透磁率の低下を招かないように垂直配線を容易に貫通させることができる。
第1磁性層11の外側主面において、金属磁性体フィラーの断面が露出していてよい。このことは、第1磁性層の外側主面に研削等の加工が施されていることを意味する。第1磁性層が研削等されているので、第1磁性層11の厚みを研削等により任意に調節してインダクタ部品1を更に薄型化することが容易に可能である。
第1磁性層11に含まれる結合樹脂は、例えば、エポキシ系樹脂、ビスマレイミド、液晶ポリマー、ポリイミド等の有機絶縁材料であってよい。第1磁性層11に含まれる磁性体(好ましくは略球形の金属磁性体フィラー)は、FeSiCr等のFeSi系合金、FeCo系合金、NiFe等のFe系合金、またはこれらのアモルファス合金であってよい。Fe系の磁性体を用いることで、フェライト等よりも大きな磁気飽和特性を得ることができる。
第1磁性層11に含まれる金属磁性体フィラーの平均粒径は5μm以下であることが好ましい。なお、本明細書において、「平均粒径」は体積基準のメジアン径を意味する。平均粒径が5μm以下であると、渦電流の発生を抑制することができ、高周波での損失を小さくすることができる。そのため、150MHzといった高周波においても損失の小さいインダクタ部品1を得ることができる。
一方、インダクタ部品1を低周波で用いる場合には、高周波で使用する場合と比較して、渦電流損の影響は小さい。そのため、透磁率を高くするために金属磁性体フィラーの平均粒径を大きくしてもよい。一例として、平均粒径が30μm以上100μm以下の大粒径の金属磁性体フィラーと、10μm以下の小粒径の金属磁性体フィラーとが混在してよい。この場合、大粒の金属磁性体フィラー間の隙間に小粒の金属磁性体フィラーが充填されることで、磁性体の充填量を高くすることができ、1MHz以上10MHz以下といった周波数において高い透磁率を達成することができる。
第1磁性層11における金属磁性体フィラーの含有率は、結合樹脂に対して50体積%以上85体積%以下であることが好ましい。金属磁性体フィラーの含有率を50体積%以上にすることで、実効透磁率を高くすることができ、所望のインダクタンス値の取得に必要なスパイラル配線21のターン数を少なくすることができる。その結果、直流抵抗と近接効果による高周波での損失を低減することができる。金属磁性体フィラーの含有率が85体積%以下であると、製造工程において、金属磁性体フィラーを含有する結合樹脂の流動性を良くすることができ、金属磁性体フィラーの充填性が向上する。その結果、実効透磁率を向上させることができ、また、磁性層の強度を向上させることができる。
次に、第2磁性層12について以下に説明する。第2磁性層12は第1磁性層11と同じ組成を有してよく、互いに異なる組成を有してもよい。第2磁性層12が第1磁性層11と異なる組成を有する場合、第1磁性層11と第2磁性層12との間の界面において、透磁率が連続的または非連続的に変化してよい。例えば、第2磁性層12から徐々に磁性体の充填量を少なくしていき、または磁性体の平均粒径を小さくしていき、透磁率の低い領域を第1磁性層11としてもよく、この場合、第1磁性層11と第2磁性層12との間の界面において透磁率は連続的に変化する。あるいは、第1磁性層11で内磁路部13、外磁路部14を充填した後、第2磁性層12を圧着してもよく、この場合、第1磁性層11と第2磁性層12との間の界面において透磁率は非連続的に変化する。
本実施形態に係るインダクタ部品1において、第2磁性層12の外側主面は有機樹脂で被覆されていることが好ましい。これにより、第2磁性層12からの磁性体の脱粒を抑制することができ、インダクタ部品の実効透磁率をより高くすることができる。
あるいは、第2磁性層12の外側主面の全面は、結合樹脂で被覆され、金属磁性体フィラーの断面が露出していないことが好ましい。この構成によっても、第2磁性層12からの磁性体の脱粒を抑制することができ、インダクタ部品の実効透磁率の低下を抑制することができる。更に、この構成は、第2磁性層12の表面が研削されないことを意味する。第2磁性層12の研削工程が不要であることにより、製造コストを低減することができる。
本実施形態に係るインダクタ部品1において、第1磁性層の金属磁性体フィラーは、略球形状であり、第2磁性層12の金属磁性体フィラーには、扁平状のものが存在することが好ましい。第2磁性層12に扁平形状の金属磁性体フィラー等の異方性材料が存在すると、磁気抵抗を低くすることができ、第2磁性層の透磁率を更に高くすることができる。なお、本明細書において、金属磁性体フィラーが「略球形である」とは、金属磁性体フィラーの長径aと短径bとの比で定義されるアスペクト比(a/b)が1.5以下であることを意味する。ここで、磁路内を通過する磁束の向きと平行な断面(磁性層においてはL方向と平行な面、内磁路においてはT方向と平行な面)における金属磁性体フィラーの最大寸法を長径とし、長径に直交する最大寸法を短径とする。また、本明細書において、金属磁性体フィラーが「扁平形状である」とは、金属磁性体フィラーの長径aと短径bとの比で定義されるアスペクト比(a/b)が2.0以上20以下であることを意味する。扁平形状の金属磁性体フィラーは、針状であってもよい。
また、上述したような異方性を有する金属磁性体フィラーに略球形の(すなわち等方性を有する)金属磁性体フィラーを混合して用いてもよい。このような構成により、異方性を有する金属磁性体フィラー間の隙間を、等方性を有する金属磁性体フィラーが埋めることになるので、透磁率を更に高くすることができる。異方性を有する金属磁性体フィラーと等方性を有する金属磁性体フィラーとを混合する場合、異方性を有する金属磁性体フィラーの含有量が、等方性を有する金属磁性体フィラーの含有量より多いことが好ましい。このように含有率を調節することにより、透磁率をより一層高くすることができる。
第2磁性層12に含まれる金属磁性体フィラーは、例えば、NiFe等のNiFe系合金、FeCo系合金、FeSiCr等のFeSi系合金またはこれらのアモルファス合金であってよい。第2磁性層に含まれる結合樹脂は、例えば、エポキシ系樹脂、液晶ポリマー、ビスマレイミド、ポリイミドまたはフェノール樹脂であってよい。
扁平形状の金属磁性体フィラーは、金属磁性体フィラーの長径方向が、スパイラル配線21が巻回された平面に対して略平行であるように配置されることが好ましい。このような構成により、第2磁性層12の透磁率を更に高くすることができる。本明細書において、「スパイラル配線が巻回された平面に対して略平行である」とは、スパイラル配線21が巻回された平面に対する、金属磁性体フィラーの長径方向の角度が、±15°であることを意味する。なお、第2磁性層12中に存在する扁平形状の金属磁性体フィラーについて長径方向が複数存在する場合、第2磁性層12に含まれる金属磁性体フィラーの過半数の長径が示す方向を長径方向とする。
また、上面視において、第2磁性層12は長方形状であり、この長方形状の長辺と、扁平形状の金属磁性体フィラーの長径方向とが、略平行であることが好ましい。第2磁性層12が長方形状である場合、第2磁性層12において、磁束の流れる距離は第2磁性層12の長辺において最も長くなる。そのため、上面視において、第2磁性層12に含まれる扁平形状の金属磁性体フィラーの長径方向と、第2磁性層12の長辺とが略平行であることにより、磁気抵抗を低減することができ、インダクタンスの取得効率を更に高くすることができる。なお、本明細書において、「上面視において、第2磁性層12に含まれる扁平形状の金属磁性体フィラーの長径方向と、第2磁性層12の長辺とが略平行である」とは、上面視において、第2磁性層12の長辺に対する金属磁性体フィラーの長径方向の角度が、±35°であることを意味する。
別法として、第2磁性層12は、金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔のうち少なくとも一つを含んでよい。第2磁性層12が、金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔のうち少なくとも一つを含むことにより、第2磁性層の透磁率を更に高くすることができる。
第2磁性層12における金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔の合計含有量は、90体積%以上であることが好ましい。この場合、第2磁性層の透磁率をより一層高くすることができる。
例えば、第2磁性層12は、Fe、Si、B、Cr、Al、Nb、Ni、Cuからなる群から選択される金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔の少なくとも一つを含んでよい。第2磁性層12が金属磁性体圧粉を含む場合、第2磁性層12は、粉砕された金属片と、エポキシ系樹脂、ビスマレイミド、液晶ポリマー、ポリイミド、フェノール樹脂等からなる有機絶縁材とを圧着させたものであってよい。このとき、金属片の平均粒径は100μm以下であることが好ましい。一方、金属磁性体板および金属磁性体箔は、厚みが10μm以下であることが好ましい。なお、第2磁性層12は、金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔のいずれかを含む層を複数層積層したものであってもよい。このような構成により、第2磁性層12において、渦電流損を抑制しつつ、非常に高い透磁率を得ることができる。
(製造方法)
次に、第1実施形態に係るインダクタ部品1の製造方法について説明する。
図3Aに示すように、ダミーコア基板61を準備する。ダミーコア基板61の両面には基板銅箔を有する。本実施形態では、ダミーコア基板61はガラスエポキシ基板である。ダミーコア基板61の厚みは、インダクタ部品の厚みに影響を与えないため、加工上のそりなどの理由から適便取り扱いやすい厚さのものを用いればよい。
次に、基板銅箔の面上に銅箔62を接着する。銅箔62は基板銅箔の円滑面に接着される。このため、銅箔62と基板銅箔の接着力を弱くすることでき、後工程において、ダミーコア基板61を銅箔62から容易に剥がすことができる。好ましくはダミーコア基板61とダミー金属層(銅箔62)を接着する接着剤は、低粘着剤とする。また、ダミーコア基板61と銅箔62の接着力を弱くするために、ダミーコア基板61と銅箔62の接着面を光沢面とすることが望ましい。
その後、銅箔62上に絶縁層63を積層する。このとき絶縁層63は、真空ラミネータやプレス機などにより、熱圧着し、熱硬化する。
図3Bに示すように、絶縁層63をレーザ加工などにより開口部63aを形成する。そして、図3Cに示すように、絶縁層63上にダミー銅64aとスパイラル配線64bを形成する。詳しくは、絶縁層63上に無電解めっきやスパッタリング、蒸着などによりSAPのための給電膜(図示せず)を形成する。給電膜の形成後、給電膜上に感光性のレジストを塗布や貼りつけ、フォトリソグラフィによって配線パターンとなる箇所に感光性レジストの開口部を形成する。その後、ダミー銅64a、スパイラル配線64bに相当するメタル配線を感光性レジスト層の開口部に形成する。メタル配線形成後、感光性レジストを薬液により剥離除去し、給電膜をエッチング除去する。その後、更にこのメタル配線を給電部として、追加の銅電解めっきを施すことで狭スペースな配線を得ることができる。本実施形態に係る製造方法の実施例においては、L(配線幅)/S(配線間スペース)/t(配線厚み)が40μm/30μm/45μmの銅配線をSAPにて形成後、追加銅電解メッキを実施することで、L/S/t=60μm/10μm/70μmの配線を得ることができる。また、SAPにより図3Bに形成された開口部63aには銅が充填される。
そして、図3Dに示すように、ダミー銅64a、スパイラル配線64bを絶縁層65で覆う。絶縁層65は真空ラミネータやプレス機などにより、熱圧着し、熱硬化する。
次に、図3Eに示すように、レーザ加工などにより絶縁層65に開口部65aを形成する。
その後、ダミーコア基板61を銅箔62から剥がす。そして、銅箔62をエッチングなどにより取り除き、ダミー銅64aをエッチングなどにより取り除いて、図3Fに示すように、内磁路部13に対応する孔部66aと外磁路部14に対応する孔部66bを形成する。
その後、図3Gに示すように、絶縁層65に開口部67aをレーザ加工などにより形成する。そして、図3Hに示すように、SAPにより開口部67aを銅により充填し、絶縁層65の上に柱状配線68を形成する。
次に、図3Iに示すように、第1磁性層11に対応する磁性材料(磁性層)69によりスパイラル配線、絶縁層、柱状配線を覆って、インダクタ基板を形成する。磁性材料69は、真空ラミネータやプレス機などにより、熱圧着し、熱硬化する。このとき、磁性材料69は、孔部66a,66bにも充填される。
次に、図3Jに示すように、第1磁性層11に対応する磁性材料69とは反対側の面に、第2磁性層12に対応する磁性材料69Aを、真空ラミネータやプレス機などにより、熱圧着し、熱硬化する。
そして、図3Kに示すように、磁性材料69および場合により磁性材料69Aを研削工法により薄層化する。このとき、柱状配線68の一部が露出されることで、磁性材料69の同一平面上に柱状配線68の露出部が形成される。このとき、インダクタンス値が得られるのに十分な厚みまで磁性材料69を研削することで、インダクタ部品の薄型化を図ることができる。
このとき、磁性材料69Aは研削しないことが好ましい。磁性材料69Aが異方性を有する金属磁性体フィラーを含有する場合、金属磁性体フィラーのアスペクト比のばらつきに起因して予期せぬ脱粒が生じ得、磁気抵抗が高くなってしまうおそれがある。また、磁性材料69Aが金属磁性体圧粉、金属磁性体板、金属磁性体箔などを含む場合、磁性材料69Aを研削することによる実効透磁率の低下が激しく、また研削自体も難易度が高い。そのため、磁性材料69のみを研削して、柱状電極の頭出しとチップ厚の調整を行うことが好ましい。
その後、図3Lに示すように、印刷工法により磁性材料69の表面に絶縁樹脂(被覆膜)70を形成する。ここで、絶縁樹脂70の開口部70aを、外部端子の形成部分とする。本実施例では、印刷工法を用いたが、フォトリソグラフィ法によって開口部70aを形成してもよい。
次に、図3Mに示すように、無電解銅めっきや、NiおよびAuなどのめっき被膜し、外部端子71aを形成し、図3Nに示すように、破線部Lにてダイシングにより個片化し、図1および2に示すインダクタ部品1を得る。なお、図3B以降、記載を省略したが、ダミーコア基板61の両面にインダクタ部品1を形成してもよいし、ダミーコア基板61上に行列状に並ぶ複数のインダクタ部品1を形成してもよい。これにより、高い生産性を得ることができる。
また、図3Bから図3Dの工程を繰り返すことで、任意の配線層を形成することができる。本実施形態において、スパイラル配線21は1層であるが、スパイラル配線21は2層以上であってよい。スパイラル配線21を複数設けることで、ターン数を増やすことができ、より高いインダクタンスを取得することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るインダクタ部品1Aの断面図を図4に示す。第2実施形態に係るインダクタ部品1Aは、第1実施形態に係るインダクタ部品1とは、第1磁性層と第2磁性層との間に、第1磁性層および第2磁性層と比較して磁性体フィラーの存在量が少ない領域または有機樹脂層16を有する点で相違する。この相違する構成を以下に説明する。なお、第2実施形態に係るインダクタ部品1Aにおいて、第1実施形態に係るインダクタ部品1と同一の符号は第1実施形態に係るインダクタ部品1と同一の構成を指し、その説明は省略する。なお、図4から自明に導かれるように、インダクタ部品1Aの構成であっても、実装面積の低減が可能であり、かつインダクタンス取得効率への影響を低減できる。
図5は、インダクタ部品1Aの拡大図である。図5に示すように、第1磁性層11と第2磁性層12との間の少なくとも一部において、第1磁性層11および第2磁性層12と比較して、磁性体の存在量が少ない領域(図5において符号16で示す)が存在する。この領域は、第1磁性層11に含まれる結合樹脂および/または第2磁性層12に含まれる結合樹脂を含んでよく、あるいは、第1磁性層11および第2磁性層12とは異なる有機樹脂を含んでもよい。
第1磁性層11と第2磁性層12との間における、第1磁性層11および第2磁性層12と比較して磁性体フィラーの存在量が少ない領域は、擬似的な非磁性部として機能する。そのため、当該領域を有することで、磁気飽和特性を向上させることができる。
このとき、当該領域を挟んだ第1磁性層11と第2磁性層12との最大間隔は、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。最大間隔が0.5μm以上であると、磁気飽和特性がより一層向上し得る。最大間隔が30μm以下であると、インダクタ部品の実効透磁率の低下をより抑制することができる。最大間隔が大きいほど、磁気飽和特性が向上する効果が高い。一方、最大間隔が大きすぎると、当該領域から磁束が漏れるおそれがあり、インダクタ部品の実効透磁率が低下する可能性がある。
別法として、インダクタ部品1Aは、上述した磁性体フィラーの存在量が少ない領域16に代えて、第1磁性層11と第2磁性層12とに直接挟まれた磁性体フィラーを含まない有機樹脂層(図5において符号16で示す)を備えてもよい。有機樹脂層16の材料は、第1磁性層11に含まれる結合樹脂や第2磁性層12に含まれる結合樹脂と同じ材料で構成されていてもよいし、異なる材料で構成されていてもよい。有機樹脂層16は、第1磁性層11と第2磁性層12との間の密着性を向上させることができる。また、有機樹脂層16は金属磁性体フィラーが存在しないので、非磁性部としても機能するため、磁気飽和特性を向上させることができる。
有機樹脂層16の最大厚みは、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。有機樹脂層16の最大厚みが0.5μm以上であると、第1磁性層11と第2磁性層12との間の密着性がより一層向上し得、かつ磁気飽和特性がより一層向上し得る。有機樹脂層16の最大厚みが30μm以下であると、インダクタ部品の実効透磁率の低下をより抑制することができる。
有機樹脂層16は、製造プロセスにおいて第1磁性層11と第2磁性層12とを圧着する際に、第1磁性層11を構成する成分と第2磁性層12を構成する成分とが、第1磁性層11と第2磁性層12との間の界面に拡散・流入することにより形成され得る。この場合、磁性体フィラーの少ない領域を特別な工程を追加することなく形成することができる。あるいは、有機樹脂層16は、第1磁性層11および第2磁性層とは別に、樹脂シート等を用いて形成してもよい。このような有機樹脂層16を設けることで、第1磁性層11と第2磁性層12との間の密着性を向上させることができる。また、有機樹脂層16は磁性体フィラーを含まないので非磁性部としても機能する。そのため、有機樹脂層を有することで、磁気飽和特性を向上させることができる。
本実施形態に係るインダクタ部品1Aにおいて、第1磁性層11の金属磁性体フィラーと、当該金属磁性体フィラーと隣り合う第2磁性層12の金属磁性体フィラー間の距離のうち、第1磁性層11内および第2磁性層12内における隣り合う金属磁性体フィラー間の距離よりも大きいものが存在する。当該領域が存在することにより、磁気飽和特性を向上させることができる。この場合、第1磁性層11の金属磁性体フィラーと、当該金属磁性体フィラーと隣り合う第2磁性層12の金属磁性体フィラー間の距離のうち、0.5μm以上3μm以下となるものが存在することが好ましい。当該距離のうち0.5μm以上のものが存在すると、磁気飽和特性がより一層向上し得る。当該距離のうち3μm以下のものが存在すると、インダクタ部品の実効透磁率の低下をより抑制することができる。
本実施形態に係るインダクタ部品1Aは、有機樹脂層16に代えてまたは有機樹脂層16に加えて、第1磁性層11と第2磁性層12とに直接挟まれた空隙部を更に備えてよい。第1磁性層11と第2磁性層12との間に空隙部を有することにより、熱衝撃等の負荷がインダクタ部品1Aにかかった場合に、異材料間の線膨張係数の差に起因して発生し得る応力を緩和することができる。また、空隙部は非磁性部としても機能する。そのため、空隙部を有することで、磁気飽和特性を向上させることができる。
空隙部の最大厚みは0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。空隙部の最大厚みが0.5μm以上であると、応力緩和および磁気飽和特性向上の効果がより一層高くなる。一方、空隙部の最大厚みが30μm以下であると、良好なインダクタンスの取得効率を達成し得、同時に素体強度の低下を抑制することができる。空隙部の最大厚みが大きいほど、応力の緩和および磁気飽和特性の向上の効果が高くなる傾向にある。一方、空隙部の最大厚みが大きすぎると、インダクタンスの取得効率が低下するおそれがあり、また、素体強度の低下を招くおそれがある。
本実施形態に係るインダクタ部品において、上述したように、磁性体フィラーの存在量が少ない領域が存在する場合、磁性体フィラーを含まない有機樹脂層を備える場合、または第1磁性層の金属磁性体フィラーと当該金属磁性体フィラーと隣り合う第2磁性層の金属磁性体フィラー間の距離のうち0.5μm以上3μm以下となるものが存在する場合において、インダクタ部品の実効透磁率は40以上200以下であってよい。この場合、チップ設計の自由度が向上し、インダクタ部品の薄型化の達成が更に容易になる。
有機樹脂層16(第1磁性層11と第2磁性層12との間における、第1磁性層11および第2磁性層12と比較して金属磁性体フィラーの存在量が少ない領域)16の最大厚み、有機樹脂層16における金属磁性体フィラー間の距離、および空隙部の最大厚みは、以下に説明する方法で解析することができる。インダクタ部品1Aについて、内磁路部13(第1磁性層11)と第2磁性層12とが同一平面内に含まれるように、研磨等で断面を形成する。この断面において、第2磁性層12と内磁路部13との境界付近を倍率200〜2000倍のSEM画像により解析する。SEM画像において、内磁路部13の金属磁性体フィラー101と、当該金属磁性体フィラー101と隣り合う第2磁性層12の金属磁性体フィラー102との間の距離のうち、内磁路部13内および第2磁性層12内における隣り合う金属磁性体フィラー間の距離よりも大きいものがあれば、その距離に相当する空間を有機樹脂層16(有機樹脂が存在する場合)または空隙部(有機樹脂が存在しない場合)とし、当該距離の最大値を、有機樹脂層16の最大厚み又は空隙部の最大厚みとする。
(シミュレーション)
インダクタ部品1Aの構成における効果を実証するため、インダクタ部品1Aの構成に基づくシミュレーションを行った。図6Aおよび図6Bにシミュレーション結果を示す。図6Aは、有機樹脂層16の厚みとインダクタンス(L)との関係を示し、図6Bは、有機樹脂層16の厚みとインダクタンスの変化率(ΔL)との関係を示す。シミュレータは、電磁界シミュレータHFSS(シノプシス社製)を用いた。第1磁性層11の透磁率μは26.5とし、第2磁性層12の透磁率μは70とした。L取得周波数は1MHzとし、チップサイズを長さ1.2mm×幅1.0mmとし、有機樹脂層16の厚みがゼロのときのチップ厚みを0.200mmとし、スパイラル配線21のターン数は2.5ターンとし、スパイラル配線の寸法はL/S/t=60μm/10μm/70μmとした。第1磁性層11(内磁路部13および外磁路部14を除く)および第2磁性層12の厚みは共に42.5μmとした。図6Bに示すように、有機樹脂層16の厚みが30μm以下であるとき、インダクタンスの低下率を40%以下に抑えることができる。
(第3実施形態)
図7Aは、本発明の第3実施形態に係るインダクタ部品1Bを示す透視平面図であり、図7Bは図7Aに示すインダクタ部品のX−X断面図である。第3実施形態に係るインダクタ部品1Bは、第1実施形態に係るインダクタ部品1とは、スパイラル配線の構成が相違する。なお、第3実施形態に係るインダクタ部品1Bにおいて、第1実施形態に係るインダクタ部品1と同一の符号は第1実施形態に係るインダクタ部品1と同一の構成を指し、その説明は省略する。
本実施形態において、インダクタ部品1Bは、複数のスパイラル配線21および22を備え、複数のスパイラル配線間において、スパイラル配線同士を直列に接続するビア導体27を更に備え、ビア導体27を含むビア導体と同一の層は、導体、無機フィラーおよび有機樹脂のみを含む。スパイラル配線の数が増加することにより、ターン数が増加し、その結果、インダクタンスの取得効率を更に高くすることができる。また、インダクタ部品1Bは、スパイラル配線間にある程度の厚みを必要とするガラスクロス等の基材を有しないので、スパイラル配線の数を増加させた場合であっても、インダクタ部品の薄型化を実現することができる。
以下、本実施形態に係るインダクタ部品1Bについて詳述する。図7Aおよび7Bに示すように、インダクタ部品1Bは、インダクタ部品1と同様に、スパイラル配線21および22からZ方向に延在して第1磁性層11の内部を貫通する垂直配線51、52を備える。また、インダクタ部品1Bは、スパイラル配線21および22と電気的に接続せず、外部回路と接続する接続端子43(ダミー外部端子)を備えている。接続端子43を外部回路のグランドと接続すれば、接続端子43は磁気シールドとして機能し、接続端子43を外部回路の放熱経路と接続すれば、インダクタ部品1Bの放熱性が向上する。
インダクタ部品1Bにおいて、第1スパイラル配線21および第2スパイラル配線22の複数のスパイラル配線が存在し、第1スパイラル配線21と第2スパイラル配線22との間を直列に接続する第2ビア導体27を更に備える。具体的に述べると、第1スパイラル配線21と第2スパイラル配線22は、Z方向に積層されている。第1スパイラル配線21は、上側からみて、外周端21bから内周端21aに向かって反時計回り方向に渦巻状に巻回されている。第2スパイラル配線22は、上側からみて、内周端22aから外周端22bに向かって反時計回り方向に渦巻状に巻回されている。
第1スパイラル配線21の外周端21bは、その外周端21bの上側の第1垂直配線51(ビア導体25および第1柱状配線31)を介して、第1外部端子41に接続される。第1スパイラル配線21の内周端21aは、その内周端21aの下側の第2ビア導体27を介して、第2スパイラル配線22の内周端22aに接続される。
第2スパイラル配線22の外周端22bは、その外周端22bの上側の第2垂直配線52(ビア導体25および第2柱状配線32)を介して、第2外部端子42に接続される。
第2ビア導体27を含む第2ビア導体27と同一層は、導体、無機フィラーおよび有機樹脂のみを含む。つまり、同一層は、第2ビア導体27、絶縁層15および磁性層10のみを含む。したがって、第2ビア導体27と同一層は、従来のプリント基板を含まないので、薄型にしても、インダクタンスの取得効率が高く、漏れ磁束を抑制できる。なお、「第2ビア導体27と同一層」とは、法線方向(Z方向)について、第2ビア導体27の上端から下端までの領域と同じ位置にある部分(層)を指す。換言すると、スパイラル配線21が巻回された平面と平行な面について、第2ビア導体27の上端から下端までの領域と同一面にある部分(層)を指す。
第2ビア導体27と同一層の厚みは、好ましくは、1μm以上でかつ20μm以下である。したがって、第2ビア導体27と同一層の厚みは、1μm以上であるので、スパイラル配線間のショートを確実に防ぐことができ、第2ビア導体27と同一層の厚みは、20μm以下であるので、薄型のインダクタ部品1Bを提供できる。
無機フィラーは、例えば、FeSi系合金、FeCo系合金、FeAl系合金もしくはそれらのアモルファス合金またはSiOからなるものであってよい。無機フィラーの平均粒径は、好ましくは5μm以下である。このような構成により、高周波損失の少ない薄型のインダクタ部品1Bを提供することができる。
インダクタ部品1Bにおいても、インダクタ部品1および1Aと同様に、垂直配線51,52が貫通する第1磁性層11の透磁率は、垂直配線51,52が貫通しない第2磁性層の透磁率より低い。したがって、インダクタ部品1Bの構成であっても、実装面積の低減が可能であり、かつインダクタンス取得効率への影響を低減できる。
また、インダクタ部品1Bでは、第2ビア導体27により、第1スパイラル配線21と第2スパイラル配線22とが直列に接続されているので、ターン数を増やすことでインダクタンス値を向上できる。また、第1〜第3垂直配線51〜53を第1スパイラル配線21および第2スパイラル配線22の外周から出すことができるので、第1スパイラル配線21および第2スパイラル配線22の内径を大きくとることができ、インダクタンス値を向上できる。
また、第1スパイラル配線21と第2スパイラル配線22は、それぞれ法線方向に積層されているので、ターン数に対してZ方向からみたインダクタ部品1Bの面積、すなわち実装面積を低減でき、インダクタ部品1Bの小型化が実現できる。
なお、インダクタ部品1Bでは、直列接続されたスパイラル配線を偶数備える構成であったが、これに限られず、直列接続されたスパイラル配線は奇数であってもよい。垂直配線は、スパイラル配線からZ方向に配線を引き出すため、直列接続されたスパイラル配線が奇数個であって、インダクタの一方の端部が内周側に配置されていても、該端部を外周側に引き出す必要がない。したがって、この場合、薄型化を実現することができる。また、このように、直列接続されるスパイラル配線の数の自由度が向上するため、インダクタンス値の設定範囲の自由度も向上する。
また、インダクタ部品1Bでは、2層のスパイラル配線からなるインダクタを同一平面上に1つ配置しているが、同一平面上にインダクタを2つ以上配置していてもよい。
1,1A,1B インダクタ部品
10 磁性層
11 第1磁性層
12 第2磁性層
13 内磁路部
14 外磁路部
15 絶縁層
16 磁性体フィラーの存在量が少ない領域(有機樹脂層)
21 第1スパイラル配線
22 第2スパイラル配線
25 ビア導体
27 ビア導体(第2ビア導体)
31 第1柱状配線
32 第2柱状配線
41 第1外部端子
42 第2外部端子
50 被覆膜
51 第1垂直配線
52 第2垂直配線
61 ダミーコア基板
62 銅箔
63、65 絶縁層
63a、65a、67a 開口部
64a ダミー銅
64b スパイラル配線
66a、66b 孔部
68 柱状配線
69、69A 磁性材料(磁性層)
70 絶縁樹脂(被覆膜)
70a 開口部
71a 外部端子
101 略球形の金属磁性体フィラー
102 扁平状の金属磁性体フィラー

Claims (21)

  1. 平面上に巻回されたスパイラル配線と、
    前記スパイラル配線が巻回された平面に対して法線方向に両側から前記スパイラル配線を挟む位置にある第1磁性層および第2磁性層と、
    前記スパイラル配線から前記法線方向に延在し、前記第1磁性層の内部を貫通する垂直配線と、
    前記第1磁性層の表面に設けられ、前記垂直配線の端面に接続する外部端子と
    を備え、
    前記第1磁性層の透磁率が前記第2磁性層の透磁率より低く、該透磁率の低い前記第1磁性層内に前記垂直配線が設けられるように前記垂直配線の周囲が前記第1磁性層で覆われている、インダクタ部品。
  2. 前記第1磁性層および前記第2磁性層は金属磁性体フィラーと結合樹脂とを含む、請求項1に記載のインダクタ部品。
  3. 前記第1磁性層の外側主面において前記金属磁性体フィラーの断面が露出している、請求項2に記載のインダクタ部品。
  4. 前記第2磁性層の外側主面は有機樹脂で被覆されている、請求項2または請求項3に記載のインダクタ部品。
  5. 前記第2磁性層の外側主面の全面が、前記結合樹脂で被覆され、前記金属磁性体フィラーの断面が露出していない、請求項2〜4のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  6. 前記第1磁性層の前記金属磁性体フィラーは、略球形状であり、
    前記第2磁性層の前記金属磁性体フィラーには、扁平形状のものが存在する、請求項2〜5のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  7. 前記扁平形状の金属磁性体フィラーは、該金属磁性体フィラーの長径方向が、前記スパイラル配線が巻回された平面に対して略平行であるように配置される、請求項6に記載のインダクタ部品。
  8. 上面視において、前記第2磁性層は長方形状であり、前記長方形状の長辺と、前記扁平形状の金属磁性体フィラーの長径方向とが、略平行である、請求項6または7に記載のインダクタ部品。
  9. 前記第2磁性層は、金属磁性体圧粉、金属磁性体板および金属磁性体箔のうち少なくとも一つを含む、請求項1に記載のインダクタ部品。
  10. 前記第2磁性層における前記金属磁性体圧粉、前記金属磁性体板および前記金属磁性体箔の合計含有量が90体積%以上である、請求項9に記載のインダクタ部品。
  11. 前記第1磁性層と前記第2磁性層との間において、前記第1磁性層および前記第2磁性層と比較して磁性体フィラーの存在量が少ない領域が存在する、請求項6〜8のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  12. 前記領域を挟んだ前記第1磁性層と前記第2磁性層との最大間隔が0.5μm以上30μm以下である、請求項11に記載のインダクタ部品。
  13. 前記第1磁性層と前記第2磁性層とに直接挟まれた磁性体フィラーを含まない有機樹脂層を備える、請求項6〜8のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  14. 前記有機樹脂層の最大厚みが0.5μm以上30μm以下である、請求項13に記載のインダクタ部品。
  15. 前記第1磁性層の金属磁性体フィラーと、当該金属磁性体フィラーと隣り合う前記第2磁性層の金属磁性体フィラー間の距離のうち、0.5μm以上3μm以下となるものが存在する、請求項6〜8のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  16. 前記第1磁性層と前記第2磁性層とに直接挟まれた空隙部を更に備える、請求項11〜15のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  17. 前記空隙部の最大厚みが0.5μm以上30μm以下である、請求項16に記載のインダクタ部品。
  18. 実効透磁率が40以上200以下である、請求項11〜17のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  19. 前記スパイラル配線は、少なくとも巻回部において、絶縁層で被覆されている、請求項1〜18のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  20. 複数の前記スパイラル配線を備え、
    前記複数のスパイラル配線間において、前記スパイラル配線同士を直列に接続するビア導体を更に備え、
    前記ビア導体を含む前記ビア導体と同一の層は、導体、無機フィラーおよび有機樹脂のみを含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
  21. 前記第1磁性層は、前記第2磁性層と異なる厚みを有する、請求項1〜20のいずれか1項に記載のインダクタ部品。
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