JP6750576B2 - 電極の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属箔に活物質を含む材料である活物質材料を転写することにより、金属箔と活物質材料の層とが積層された電極を製造する製造方法に関する。
従来から、例えば、リチウムイオン二次電池には、金属箔の表面に活物質層が形成されたシート状の電極が用いられている。シート状の電極の製造方法を開示した文献としては、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、電極活物質を含む造粒体を2つのロールの間に貯留し、ロールを回転させて造粒体をロールの間から押し出し、押し出された造粒体を金属箔に塗布することで電極を製造する製造方法が開示されている。そして、特許文献1には、造粒体を貯留する貯留部をロールの軸方向について区画するものであって、活物質層の塗工幅を規制する一対のブレードを備える製造装置が開示されている。
特開2016−115578号公報
しかしながら、前記した従来の技術には、次のような問題があった。すなわち、長距離の電極製造を行うことで、活物質層の塗工幅を規制するブレードの内側の面に造粒体の一部が付着することがある。付着した造粒体が堆積して固着すると、造粒体の流路が狭くなり、活物質層の塗工幅が縮小してしまう。付着した造粒体は、例えばスクレーパを用いての物理的な接触によって掻き落とすことができるが、そのためには製造を停止しなければならず、非効率であった。製造を停止することなく連続して長距離の製造を行っても、塗工幅が縮小しない技術が望まれていた。
本発明は、前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは、連続して長距離の製造を行った場合でも、活物質層の塗工幅を適切な範囲内とすることが期待できる電極の製造方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の一態様における電極の製造方法は、活物質を含む材料である活物質材料を金属箔に塗工して電極を製造する電極の製造方法であって、第1ロールと、前記第1ロールに隣接して平行に配置される第2ロールと、エアを供給するエア供給機と、前記第1ロールと前記第2ロールとの間に、前記第1ロールと前記第2ロールとの軸方向について互いに対向して配置される一対の幅規制治具であって、前記エア供給機から供給されたエアが、互いに対向する側の面に開口する吹出口に導かれるエア流路を内蔵する前記一対の幅規制治具と、を備える製造装置を用いて、前記第1ロールと前記第2ロールと前記一対の幅規制治具とで囲まれる貯留部に前記活物質材料を貯留し、前記第1ロールと前記第2ロールとの回転によって、前記貯留部から前記第1ロールと前記第2ロールとの近接箇所に向かって前記活物質材料を押し出し、前記一対の幅規制治具のそれぞれについて、前記エア供給機から供給されるエアを、前記エア流路を介して前記吹出口から、前記一対の幅規制治具の互いに対向する側の面のうちの前記近接箇所側の先端部に向けて、間欠的に吹き付ける、ものである。
上述の一態様における電極の製造方法によれば、エア流路を内蔵する幅規制治具を用いて、第1ロールと第2ロールと一対の幅規制治具とに囲まれる貯留部に貯留される活物質材料が、第1ロールと第2ロールとの近接箇所に押し出される。そして、エア流路を介して、一対の幅規制治具の互いに対向する面のうち近接箇所側の先端部に向けて、間欠的にエアが吹き付けられる。つまり、活物質材料を貯留部から押し出して電極の製造を行いつつ、幅規制治具のうちの貯留部からの活物質材料の出口周辺の箇所にエアを吹き付ける。これにより、製造中に非接触で活物質材料が吹き落とされるので、幅規制治具への活物質材料の固着が抑制され、活物質材料の塗工幅の縮小が抑制される。
本発明によれば、連続して長距離の製造を行った場合でも、活物質層の塗工幅を適切な範囲内とすることが期待できる電極の製造方法が実現される。
本形態の製造装置を示す概略構成図である。 隔壁の内側面を示す斜視図である。 隔壁の外側面を示す斜視図である。 隔壁の分解斜視図である。 隔壁のエア流路の一部を示す断面図である。 吐出タイミングを示すグラフである。 実施例の製造方法による電極の未塗工幅の変化を示すグラフである。 比較例の製造方法による電極の未塗工幅の変化を示すグラフである。 初期と600m成膜後の未塗工幅を示すグラフである。 他の形態の製造装置を示す説明図である。 他の形態の製造装置を示す説明図である。 他の形態の製造装置を示す説明図である。 他の形態の製造装置を示す説明図である。 他の形態の製造装置を示す説明図である。 他の形態の製造装置を示す説明図である。 他の形態の製造装置を示す説明図である。
以下、本発明を具体化した形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、帯状の電極を製造する工程にて用いられる製造装置に、本発明を適用したものである。
本形態の製造装置100の概略構成を、図1に示す。本形態の製造装置100は、例えば、リチウムイオン二次電池に用いられる帯状の電極110を製造するための装置である。本形態の製造装置100は、複数のロールを使用して、活物質を含む活物質材料である造粒体101を金属箔102に転写することにより、金属箔102上に活物質の層を形成した積層シート状の電極110を製造する装置である。
造粒体101は、電極活物質とバインダとを含む粉体に少量の水等の溶媒を加えて湿潤状態とし、攪拌することで略球形に造粒したものである。粉体にはさらに増粘剤が含まれてもよい。また、造粒体101としては、例えば、ふるい等によって、粒の大きさをある程度揃えたものを使用してもよい。
金属箔102は、例えば、厚さ10〜20μmの帯状の金属製の箔であり、正極の電極を製造する際にはアルミ箔、負極の電極を製造する際には銅箔が用いられる。金属箔102は、図示しない供給ロール等から巻き出され、製造装置100に供給される。
本形態の製造装置100は、図1に示すように、Aロール1と、Bロール2と、Cロール3と、隔壁5と、隔壁6と、エア供給機7と、ホース8と、を備える。Aロール1は、第1ロールの一例であり、Bロール2は、第2ロールの一例である。隔壁5と隔壁6とは、幅規制治具の一例である。
Aロール1とBロール2とCロール3とは、図1に示すように、回転軸が互いに平行で略水平となるように並んで配置されている。つまり、Aロール1とBロール2とは、互いに隣接して平行に配置され、Bロール2とCロール3とは、互いに隣接して平行に配置されている。Aロール1とCロール3とは、隣接していない。
以下では、図1中に矢印で示すように、各ロールの軸方向をX方向、Aロール1の回転軸とBロール2の回転軸とを含む平面に垂直な方向をY方向、X方向とY方向とに垂直な方向をZ方向とする。さらに、Y方向のうち、Aロール1とBロール2との隣接箇所から見て隔壁5と隔壁6とが配置されている側を上方とし、逆を下方とする。また、Z方向のうち、Bロール2から見て、Aロール1側を左方とし、Cロール3側を右方とする。なお、本形態では、X方向およびZ方向は、水平面内にあり、Y方向は、鉛直方向である。
本形態の製造装置100では、図1に示すように、Aロール1の径はBロール2の径よりも小さい。また、Aロール1とBロール2とは、外周面同士の最近接箇所で、例えば、60〜100μmの隙間を空けて隣接している。また、Bロール2とCロール3とは、外周面同士の最近接箇所で、例えば、10〜20μmの隙間を空けて隣接している。以下では、Aロール1とBロール2との近接箇所の隙間を供給ギャップG1、Bロール2とCロール3との近接箇所の隙間を成膜ギャップG2という。
そして、Aロール1とBロール2とCロール3とは、それぞれを回転駆動するモータ(不図示)に接続されており、電極の製造時には所定の回転速度で回転される。なお、モータは、各ロールで共通であっても個別であってもよい。各ロールの回転方向は、2つのロールの隣接する位置である供給ギャップG1や成膜ギャップG2にて、ギャップを形成する2つのロールの外周面が互いに同じ向きへ移動するように定められている。つまり、Aロール1とCロール3とは同じ回転方向に回転され、Bロール2は、Aロール1やCロール3とは逆の回転方向に回転される。
具体的に、図1に示した本形態の製造装置100では、供給ギャップG1では、Aロール1とBロール2との外周面がいずれも下方へ向かう向きに移動し、成膜ギャップG2では、Bロール2とCロール3との外周面がいずれも上方へ向かう向きに移動する。なお、製造時の各ロールの周速は、例えば、Aロール1の周速が3つのうちで最も遅く、Cロール3の周速が3つのうちで最も速い。各ロールの径や周速は、適切な製造が可能な範囲で選択されればよい。
隔壁5と隔壁6とは、図1に示すように、Aロール1とBロール2との軸方向の両端部にて、互いに対向するように配置された一対の略板状の部材である。隔壁5と隔壁6とは、いずれも、Aロール1の外周面の一部とBロール2の外周面の一部とに接触して、供給ギャップG1の上方に配置されている。そして、Aロール1の外周面とBロール2の外周面と隔壁5と隔壁6とにて区画される領域は、上方が開放されており、内部に造粒体101を貯留できる貯留部9となっている。
電極110の製造時には、図1に示すように、貯留部9に所定量の造粒体101が供給され、Cロール3に金属箔102が巻き付けられた状態から、各ロール1〜3が所定の回転速度で回転される。これにより、貯留部9に貯留されている造粒体101が、供給ギャップG1から押し出され、Bロール2に沿って成膜ギャップG2に供給される。さらに、供給された造粒体101が成膜ギャップG2にて金属箔102に転写されることで、金属箔102に造粒体101が積層された電極110が製造される。
つまり、図1に示すように、電極110上に形成される活物質の層の幅である塗工幅Wは、貯留部9から押し出される際の造粒体101の幅によって決定される。そして、貯留部9から押し出される際の造粒体101の幅は、隔壁5と隔壁6との互いに対向する面の間隔によって規制されている。詳細には、隔壁5の貯留部9側の面と隔壁6の貯留部9側の面との間隔によって、電極110の塗工幅Wが決定される。
そして、隔壁5と隔壁6とには、図1に示すように、エアを流す流路であるエア流路10が内蔵されている。さらに、エア流路10へのエアの流入口11には、ホース8を介して、エア供給機7が接続されている。つまり、本形態の製造装置100では、エア供給機7から供給されるエアが、隔壁5のエア流路10と隔壁6のエア流路10とに流通される。そして、エア流路10のエアの出口は、隔壁5と隔壁6とのそれぞれについて、互いに対向する側の面内に形成されている。
次に、隔壁5と隔壁6とに形成されているエア流路10について、図2〜図4を参照して説明する。なお、隔壁6は、隔壁5をZ方向について左右反転させた形状であり、以下では、隔壁5について代表して説明する。
隔壁5は、図2〜図4に示すように、2枚の板状の部材である内板51と外板52とを貼り合わせて構成されている。貼り合わせる方法は、ねじ止めでもよいし、接着でもよい。各ロール1〜3の回転軸の方向について、内板51はロールの中央部側に配置され、外板52はロールの端部側に配置される。この点は、隔壁6についても同様であり、図1に示した貯留部9は、隔壁5の内板51と隔壁6の内板51とに囲まれている。
以下では、図2と図3に矢印で示すように、隔壁5の内板51の側を内方、外板52の側を外方とする。図2は、図1と同じ向きの図であり、隔壁5を、内板51の側から、つまり内方から見た斜視図である。図3は、隔壁5を、外板52の側から、つまり外方から見た斜視図である。図4は、貼り合わせる前の内板51と外板52とを示す図である。
隔壁5は、図2〜図4に示すように、下部の中央部分が下方に向かって幅狭となるように突出した略5角形の板状のものである。具体的には、隔壁5のうち、左下側は円弧状の凹曲面501となっており、右下側は円弧状の凹曲面502となっている。そして、隔壁5のうち、凹曲面501と凹曲面502との間には、下方に向かって幅狭となるように突出する先端部503が形成されている。
凹曲面501は、Aロール1の外周面に沿う曲面であり、凹曲面502は、Bロール2の外周面に沿う曲面である。そして、図1に示したように、隔壁5が供給ギャップG1の上方に配置されると、凹曲面501はAロール1の外周面に接触し、凹曲面502はBロール2の外周面に接触する。先端部503は、供給ギャップG1に挿入される。Aロール1およびBロール2は、隔壁5および隔壁6の下部の曲面に摺接しつつ回転する。
貼り合わせる前の内板51には、図4に示すように、外板52と貼り合わせられる面内に、溝512が形成されている。そして、溝512が形成された内板51と、外板52とを貼り合わせることで、内板51と外板52との間に前述したエア流路10が形成される。本形態では、溝512は、内板51の面内で、上方の角部に配置された始点512aから面内を左右方向に進み、曲折点512bにて曲がって、出口512cまで下方へまっすぐ続いている。出口512cは、内板51の下方の端部である端面511に開口している。そして、溝512のうち、曲折点512bから出口512cまでの間は直線状である。
外板52の上左方の角部には、図3に示すように、部分的に外方に突出した凸部521と、凸部521を貫通する貫通路522と、が形成されている。そして、図4に示すように、貫通路522の内板51側の開口は、内板51の溝512の内部であって始点512aの近傍の位置に対向する位置に形成されている。従って、外板52を内板51と貼り合わせることで、外板52の貫通路522と内板51の溝512の内部とが連通する。さらに、外板52の凸部521の外側に、貫通路522に連通してエアの流入口11が取り付けられている。流入口11は、図1に示したように、ホース8を介してエア供給機7が接続され、エアが流入する箇所である。
図2や図4に示すように、内板51の下部は、外板52よりも短い。つまり、隔壁5の先端部503は、外板52のみによって形成されており、内板51の端面511は、先端部503より上方の位置にある。さらに、内板51の溝512の出口512cが端面511に開口していることから、貼り合わせ後の隔壁5では、エア流路10の吹出口513は、図2に示すように、外板52の先端部503の上方であって、内板51と外板52との境界部に開口する。なお、内板51と外板52との周囲の形状は、先端部503の近傍以外は同形である。
本形態の製造装置100では、隔壁5に内蔵されているエア流路10は、外板52側の流入口11から、内板51と外板52との間、すなわち隔壁5の内部を通って、吹出口513へと連通している。そして、吹出口513が先端部503の上方に設けられていることから、エア供給機7から供給されたエアは、流入口11からエア流路10に流入し、吹出口513から外板52のうち先端部503の内側の面に吹き付けられる。
なお、内板51の端面511は、図2と図5に示すように、先端部503に向かってなだらかに続く斜面状となっている。図5は、図2の一部のA−A断面図であって、エア流路10の吹出口513の近傍の断面図である。つまり、端面511における内板51の厚さは、下方ほど薄くなっている。
そして、図5に示すように、内板51の溝512の深さは、端面511に対応する箇所で、下方ほど浅くなっている。溝512の幅は、図4に示すように、少なくとも曲折点512bから出口512cまでの範囲では一定幅である。つまり、本形態のエア流路10の断面積は、吹出口513の近傍で、下方ほど小さくなっている。吹出口513の開口面積は、例えば、端面511以外の箇所のエア流路10の断面積の1/2以下である。従って、吹出口513から吹き出すエアの流速は、エア流路10を流れるエアの流速より速い。
このように、本形態の製造装置100によれば、エア供給機7からエア流路10にエアを供給することで、吹出口513からエアを吹き出させ、先端部503の内側の面に高速のエアを吹き付けることができる。先端部503は、供給ギャップG1に挿入される箇所であって、先端部503の内側の面は、電極110の塗工幅Wを規制する面である。製造装置100は、高速のエアを吹き付けることにより、先端部503の内側の面に付着した造粒体101を、非接触にて取り除く。
続いて、本形態の製造装置100にて電極110を製造する方法について説明する。本形態の製造方法では、造粒体101と金属箔102とをそれぞれ準備し、貯留部9に造粒体101を貯留し、Cロール3に金属箔102を巻き付けた状態から、図1に示したように、各ロール1〜3の回転を開始する。製造装置100は、各ロール1〜3を、それぞれ所定の回転速度で、連続して回転させる。製造の開始時には、エア供給機7によるエアの供給は行わない。
各ロール1〜3の回転により、造粒体101は、隔壁5と隔壁6とによって規制される幅と、供給ギャップG1にて規制される厚さの帯状となって、Bロール2にて成膜ギャップG2に向けて搬送される。さらに、帯状の造粒体101が成膜ギャップG2にて金属箔102に転写され、金属箔102に造粒体101の層が形成される。これにより、電極110が製造される。なお、含まれる溶媒の量の多い造粒体101を使用する場合には、製造工程として、転写後の電極110を乾燥する工程を含んでもよい。
本形態の製造方法では、金属箔102に造粒体101の層を形成する工程に並行してさらに、間欠的にエア供給機7を駆動させて、隔壁5のエア流路10と隔壁6のエア流路10とにエアを供給する。電極110の製造を継続すると、隔壁5と隔壁6との先端部503の内側の面には造粒体101が付着しがちである。付着した造粒体101が堆積して固着すると、製造される電極110の塗工幅Wが減少する可能性がある。そこで、製造装置100では、付着した造粒体101が固着状態となる前に、先端部503に間欠的にエアを吹き付けて、造粒体101を吹き落とす。
具体的には、例えば、図6に示すように、所定の間隔で所定時間ずつエア供給機7を駆動させる。まず、製造を開始してから所定の初期時間が経過した時刻t1から、所定の吐出時間S1の間、エア供給機7を駆動させて、所定量のエアを供給する。所定量のエアを供給したら、エア供給機7を停止させる。そして、さらに所定の吐出停止時間S2の経過を待って、さらに吐出時間S1の間、エアを供給する。つまり、製造装置100は、吐出時間S1のエア吐出と、吐出停止時間S2の吐出停止とを繰り返す。これにより、エア流路10には、間欠的にエアが供給される。なお、隔壁5のエア流路10へのエアの吐出と、隔壁6のエア流路10へのエアの吐出とは、同時でもよいし、交互でもよい。
吐出時間S1は、エア供給機7による所定時間当たりのエアの供給量や、吹出口513の断面積、隔壁5と隔壁6への造粒体101の付着の程度等に応じて、適切なエアの吹き出し量となるように選択される。つまり、隔壁5と隔壁6とに付着した造粒体101を吹き落とすことができるエアの流速および流量となるように、吐出時間S1を決定する。
本形態では、吐出停止時間S2は、吐出時間S1より長い。吐出停止時間S2は、例えば、吐出時間S1の2倍以上の時間であるとよい。吐出停止時間S2は、製造の開始からの時間経過に応じて変化する可変の時間としてもよい。吐出停止時間S2は、例えば、製造の開始直後には長く、製造の開始から所定時間経過後からは、それより短い時間としてもよい。また、吐出時間S1や吐出停止時間S2は、温度や湿度等の環境に応じて可変としてもよい。
なお、吐出停止時間S2を設けずに連続的にエアを供給すると、貯留部9に貯留されている造粒体101の乾燥が進み、金属箔102への転写性が悪化する可能性がある。また、連続的にエアを供給すると、隔壁5と隔壁6との近傍にて他の箇所よりも多くの造粒体101が供給されて、ブリッジが発生する可能性がある。本形態では、吐出停止時間S2を設け、間欠的にエアを供給するので、造粒体101の乾燥やブリッジの発生を抑制し、良好な電極110を製造できる。
続いて、本形態の製造装置100を用いて実際に電極110を製造した実験結果について説明する。本実験では、本発明の製造方法にて電極110を製造し、製造された電極110の幅方向の端部であって、金属箔102のうち造粒体101の層が形成されていない部分の幅である未塗工幅を測定した。本実験では、吐出時間S1を1秒、吐出停止時間S2を60秒とし、エアの吐出圧を0.3MPaとしてエア流路10にエアを供給しつつ、成膜速度8m/minで600m以上の電極110を製造した。つまり、8m成膜するごとに1秒間のエアの供給を行った。
本発明の製造方法にて製造された実施例の電極110の未塗工幅の変化を図7に示す。電極110の未塗工幅は、製造開始直後には約13.8±0.2(mm)であり、成膜距離が約600mに達しても大きな変化はなく、約13.8±0.2(mm)であった。なお、図7に示すように、未塗工幅の変化の主な凹凸は、エア吐出の間隔にほぼ対応していた。つまり、エアの供給頻度を上昇させれば、未塗工幅の変化幅をさらに抑制できると推測される。
一方、エアの供給を行わない比較例の製造方法にて製造した電極についても、幅方向について端部の未塗工部の幅を測定した。比較例では、エアの供給を行わない点以外は、実施例の製造方法と同じ条件で製造した。
比較例の電極における未塗工幅の変化を図8に示す。比較例の電極の未塗工幅は、製造開始直後には約14.0±0.2(mm)であり、成膜距離が約600mに達した時には約14.4±0.2(mm)であった。比較例では、固着した造粒体によって塗工幅が減少したことで、端部の未塗工幅が大きくなったと推測される。比較例にてさらに成膜すると、図8に矢印で示すように、成膜距離が長くなるにつれて未塗工幅は大きくなった。なお、比較例では、成膜距離が約1000mを超えた後に、未塗工幅が急激に小さくなる箇所があった。エアの供給を行わなくても、付着した造粒体が自然に剥がれ、一時的に塗工幅が回復する場合があると推測される。
実施例と比較例との、製造開始からの初期の部分における未塗工幅と600m成膜後の部分における未塗工幅とを比較したグラフを、図9に示す。実施例では、製造の初期と600m成膜後とで、未塗工幅の中央値にもばらつきの程度にも変化は無かった。一方、比較例では、600m成膜後には製造の初期よりも未塗工幅の中央値が大きくなった。つまり、比較例の製造方法では、連続して製造することで塗工幅が減少したが、実施例では減少せず、本発明の効果が確認できた。
以上詳細に説明したように本形態の電極の製造方法によれば、それぞれにエア流路10を内蔵する隔壁5と隔壁6とを備える製造装置100を使用し、製造工程と並行して、エア流路10に間欠的にエアを供給することで、隔壁5と隔壁6とに付着した造粒体101を、物理的な接触なく吹き落とす。これにより、製造を継続しても、隔壁5と隔壁6とに付着する造粒体101の量が低減され、隔壁5と隔壁6との間の距離が小さくなることが抑制される。従って、長期に連続して製造を行った場合でも、塗工幅が小さくなる可能性は小さく、製造された電極110における造粒体101の塗工幅を適切な範囲内に維持できる可能性が高い。
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、本発明は、金属箔に造粒体による層を形成してシート状の電極を製造する製造方法であれば、リチウムイオン二次電池用の電極に限らず、各種の電池の電極の製造方法に適用可能である。
また、製造装置100の各ロール1〜3の配置は、実施の形態にて図示した例に限らない。例えば、図10から図16に示すような構成であっても、造粒体を貯留する貯留部から、Aロール1とBロール2との間のギャップに向けて、間欠的にエアを吹き付ける本発明の製造方法を適用することで、塗工幅を適切な範囲内に維持できる可能性が高まる。各図中では、エアを吹き付ける方向を白抜きの矢印で示している。
例えば、図10や図11に示すように、Aロール1とBロール2との並びと、Bロール2とCロール3との並びとは、角度がついていてもよい。例えば、図10に示すように、Cロール3をBロール2の下方に配置してもよい。また、例えば、図11に示すように、Aロール1をBロール2の下方に配置し、さらに、貯留部を形成する容器を備えることで、Aロール1とBロール2との間に造粒体101を供給することも可能である。
また、例えば、図12から図15に示すように、2つのロールの間に金属箔と造粒体とを供給し、金属箔に造粒体を塗工する構成とすることもできる。例えば、図12に示すように、Bロール2に金属箔を巻き付け、Aロール1とBロール2とのギャップにて、造粒体の供給と金属箔への転写とを同時に行ってもよい。また、図13に示すように、Aロール1に金属箔を巻き付け、さらに、サポートロールを用いて、金属箔の進行方向を変更してもよい。また、例えば、図14に示すように、小径のAロール1と大径のBロール2とを上下に配置して、Aロール1の外周とBロール2の外周との間に貯留部を設けてもよい。また、例えば、図15に示すように、ポンプを用いて、下方から造粒体を供給する構成とすることもできる。さらに、例えば、図16に示すように、4つ以上のロールを用いて、金属箔の両面に同時に造粒体を塗工する構成にも適用可能である。
また、エア流路10の形状は、実施の形態に示したものに限らない。例えば、エア流路は、曲折のある形状に限らない。例えば、内板51に上方から下方に向かう直線状の溝を形成し、外板52の流入口11をその溝の位置に対向する位置に設けてもよい。また、溝512の幅は、一定幅でなくてもよい。また、吹出口513の開口面積は、流路の他の箇所の断面積と同じであってもよい。
また、隔壁5と隔壁6との形状は、実施の形態に示したものに限らない。例えば、内板51の端面511は、斜面でなくてもよい。また、外板52に流入口11を取り付けることができればよく、凸部521が形成されていなくてもよい。
また、エアを間欠的に吹き付けることができればよく、エア供給機7を間欠的に駆動させる代わりに、エア供給機7と流入口11との間に開閉弁を設けて、その開閉弁を間欠的に開閉することでも実現可能である。
1 Aロール
2 Bロール
5、6 隔壁
503 先端部
513 吹出口
7 エア供給機
9 貯留部
10 エア流路
100 製造装置
101 造粒体
102 金属箔
110 電極

Claims (1)

  1. 活物質を含む材料である活物質材料を金属箔に塗工して電極を製造する電極の製造方法であって、
    第1ロールと、
    前記第1ロールに隣接して平行に配置される第2ロールと、
    エアを供給するエア供給機と、
    前記第1ロールと前記第2ロールとの間に、前記第1ロールと前記第2ロールとの軸方向について互いに対向して配置される一対の幅規制治具であって、前記エア供給機から供給されたエアが、互いに対向する側の面に開口する吹出口に導かれるエア流路を内蔵する前記一対の幅規制治具と、
    を備える製造装置を用いて、
    前記第1ロールと前記第2ロールと前記一対の幅規制治具とで囲まれる貯留部に前記活物質材料を貯留し、
    前記第1ロールと前記第2ロールとの回転によって、前記貯留部から前記第1ロールと前記第2ロールとの近接箇所に向かって前記活物質材料を押し出し、
    前記一対の幅規制治具のそれぞれについて、前記エア供給機から供給されるエアを、前記エア流路を介して前記吹出口から、前記一対の幅規制治具の互いに対向する側の面のうちの前記近接箇所側の先端部に向けて、間欠的に吹き付ける、
    ことを特徴とする電極の製造方法。
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