JP6748028B2 - 貫通孔措置ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、貫通孔措置ユニットに関する。
一般に、建築物の内部空間は壁・床・天井等の区画体によって複数の室空間に区画されている。これら複数の室空間に亘って例えば配管やケーブル等の長尺体を配設するため、区画体に貫通孔を形成して当該貫通孔に長尺体を挿通させる場合がある。この場合、その貫通孔と長尺体との間の隙間を充填材で埋める等の後処理が必要となる。例えば、ある室空間において火災が発生した場合における延焼を防止するためには、貫通孔と長尺体との間の隙間に防火措置を施す必要がある。
例えば特開2005−73357号公報(特許文献1)には、袋体の内部に密封されたペースト状の熱膨張性耐火材を含むパック部材を閉塞部材として用いた防火措置構造が開示されている。閉塞部材(パック部材)は、区画体の貫通孔に設置された受け具の開口側で、長尺体の周囲に巻き付けられて、その後、貫通孔(受け具)に押し込まれる。そして、閉塞部材は、受け具に保持された状態で貫通孔の内面と長尺体の外面との間に生じる隙間を埋める。ここで、特許文献1の閉塞部材は、袋体の内面が全面で高稠度の熱膨張性耐火材と密着しており、そのままで自由自在に変形できるようになっている。
特許文献1の閉塞部材は、変形自在な柔軟性を有しているので、凹凸のある曲面にもなじみやすいという利点があるものの、区画体の貫通孔への押込操作が容易でないという欠点があった。特に、長尺体の外面と貫通孔又は受け具の内面との間の隙間が狭い場合には、摺動抵抗が相対的に大きくなる一方で閉塞部材を押し込む際の押圧力が分散されるため、かかる押込操作に大きく手間取る場合があった。
特開2005−73357号公報
区画体の貫通孔に対して後処理を施す際の施工性に優れ、且つ、凹凸のある曲面部分によって形成される空間をも含めて貫通孔と長尺体との間の隙間を十分に埋めることのできる技術が求められている。
本発明に係る貫通孔措置ユニットは、
建築物の区画体に形成された貫通孔に挿入される筒状のスリーブ部材と、
柔軟性を有する閉塞部材と、を備え、
前記閉塞部材が前記スリーブ部材に対して周方向に沿って重ねて配置されているとともに、前記スリーブ部材の軸方向の一端にて前記スリーブ部材と前記閉塞部材とが一体化されている。
この構成によれば、閉塞部材がスリーブ部材の内面に沿って筒状をなす状態で、区画体の貫通孔に対して、スリーブ部材と閉塞部材とを一体的に挿入することができる。閉塞部材が柔軟性を有して柔らかい場合であっても、ある程度の剛性を有するスリーブ部材と共に、閉塞部材を貫通孔の奥まで容易に挿入することができる。貫通孔内に挿入された後は、閉塞部材におけるスリーブ部材と一体化されていない部分(以下、「非一体化部分」と言う。)を容易に変形させて、凹凸のある曲面によって形成される空間を非一体化部分で埋めることができる。従って、本構成の貫通孔措置ユニットを用いることで、区画体の貫通孔に対して後処理を施す際の施工性を向上させることができるとともに、凹凸のある曲面部分によって形成される空間をも含めて貫通孔と長尺体との間の隙間を十分に埋めることができる。
以下、本発明に係る貫通孔措置ユニットの好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
1つの態様として、前記閉塞部材の周方向の長さが前記スリーブ部材の周方向の長さよりも長く、前記閉塞部材の周方向の両端部が互いに重複可能となっていると好適である。
この構成によれば、スリーブ部材の内面に沿って閉塞部材を筒状とした際に、閉塞部材の周方向の両端部を互いに重複させることができる。よって、閉塞部材の非一体化部分を変形させた際にも、閉塞部材を全周に亘って途切れることなく配置することが容易である。また、閉塞部材が互いに重複した周方向の部分は、他の部分に比べて閉塞部材の量が多くなる。このため、当該重複部位を例えば凹凸のある曲面によって形成される複数の空間のうち相対的に大きな空間に配置することで、貫通孔と長尺体との間の隙間を十分に且つ効果的に埋めることができる。
1つの態様として、前記スリーブ部材が、軸方向における前記閉塞部材と一体化されている方の一体化端部の外面に、当該一体化端部の端縁側に向かうに従って次第に縮径するテーパー面を有すると好適である。
この構成によれば、スリーブ部材の一体化端部の外面に形成されるテーパー面が、閉塞部材と一体化されたスリーブ部材を区画体の貫通孔に挿入する際に案内作用を発揮する。
よって、区画体の貫通孔に対して、スリーブ部材及び閉塞部材を容易に挿入することができ、この点からも施工性を向上させることができる。
1つの態様として、前記閉塞部材の軸方向の長さが前記スリーブ部材の軸方向の長さよりも長く、前記閉塞部材における前記スリーブ部材と一体化されていない方の開放側端部が、前記スリーブ部材における前記閉塞部材と一体化されていない方の開放側端部から突出していると好適である。
この構成によれば、閉塞部材の容積を一定量確保しつつ、閉塞部材の薄型化を図ることができる。よって、長尺体の外面と貫通孔の内面との間の隙間が狭い場合であっても、当該隙間に、スリーブ部材と共に閉塞部材を容易に挿入することができる。
1つの態様として、前記スリーブ部材に対して当該スリーブ部材の前記開放側端部側から内挿されるガイド部材をさらに備え、前記閉塞部材の前記開放側端部にて前記ガイド部材と前記閉塞部材とが一体化されていると好適である。
この構成によれば、貫通孔内にスリーブ部材と共に閉塞部材を一端側から挿入した後、スリーブ部材の開放側端部から突出して未挿入となっている閉塞部材の開放側端部を、ガイド部材と共に容易にスリーブ部材の内側空間に挿入することができる。ガイド部材を押込操作するだけで、閉塞部材の開放側端部を直接的に操作することなく、凹凸のある曲面によって形成される空間を容易に埋めることができる。
1つの態様として、前記閉塞部材が、柔軟性を有する袋体と当該袋体の内部に封入されたペースト状の充填材とを含むパック部材であると好適である。
この構成によれば、袋体が柔軟性を有するとともに充填材がペースト状であるので、閉塞部材としてのパック部材に、変形自在な柔軟性を付与することができる。よって、凹凸のある曲面にもなじみやすく、貫通孔と長尺体との間の隙間をより確実に埋めることができる。しかも、上述したようにスリーブ部材と共にパック部材を貫通孔の奥まで容易に挿入することができるので、施工性も良好である。充填材が袋体の内部に封入されているので、作業者がペースト状の充填材に直接触れることがなく、作業者に不快感を与えることもない。
1つの態様として、前記閉塞部材が、可撓性を有するシート状部材であると好適である。
この構成によれば、閉塞部材としてのシート状部材が可撓性を有するシート状であるので、凹凸のある曲面に巻きやすく、貫通孔と長尺体との間の隙間を埋める際の施工性を向上させることができる。また、たわめることができる程度に柔軟で、ある程度の定形性を有するシート状部材であれば、重力等の作用を受けて下方に偏ってしまうことを抑制できる。よって、施工後も長期間に亘って、貫通孔と長尺体との間の隙間にシート状部材を均一に配置することができる。
1つの態様として、前記シート状部材における前記スリーブ部材と一体化されていない方の開放側端部に、軸方向に沿うスリットが設けられていると好適である。
この構成によれば、シート状部材を筒状とした際に、スリットに対して周方向の両側に隣接する部分(以下、「スリット隣接部分」と言う。)どうしを互いに重ね合わせたり離間させたりすることができる。よって、シート状部材の開放側端部の開口の大きさを容易に調整することができる。
1つの態様として、前記スリットが、前記開放側端部に向かうに従って周方向幅が次第に広くなるV字状に形成されていると好適である。
この構成によれば、スリット隣接部分が、開放側端部に向かうに従って周方向幅が次第に狭くなる台形状に形成される。そして、周方向に隣り合う2つの台形状のスリット隣接部分のそれぞれの“脚”相当箇所どうしを互いに当接させることで、筒状のシート状部材を、開放側端部に向かうに従って次第に縮径するように形成できる。さらに、例えば複数のスリットが周方向に分散して設けられる場合には、いずれかのスリットに隣接するスリット隣接部分どうしを互いに重ね合わせたり離間させたりすることで、開放側端部の開口の大きさの微調整を容易に行うことができる。よって、貫通孔と長尺体との間の隙間が比較的広い場合にも、当該隙間を適切に埋めることができる。
本発明に係る貫通孔措置構造は、
建築物の区画体に形成された貫通孔と前記貫通孔に挿通される複数の長尺体の束との間に設けられる貫通孔措置構造であって、
上述した貫通孔措置ユニットが、軸方向における前記スリーブ部材と前記閉塞部材とが一体化されている方の一体化端部側から前記貫通孔に挿入されており、
前記閉塞部材における前記スリーブ部材と一体化されていない非一体化部分が、互いに隣り合う前記長尺体のそれぞれの外面に亘る谷間空間に、当該谷間空間に対応する形状に変形した状態で配置されている。
この構成によれば、閉塞部材がスリーブ部材の内面に沿って筒状をなす状態で、区画体の貫通孔に対して、スリーブ部材と閉塞部材とを一体的に挿入することができる。閉塞部材が柔軟性を有して柔らかい場合であっても、ある程度の剛性を有するスリーブ部材と共に、閉塞部材を貫通孔の奥まで容易に挿入することができる。貫通孔措置ユニットを貫通孔内に挿入した後は、閉塞部材の非一体化部分を容易に変形させて、互いに隣り合う長尺体のそれぞれの外面に亘る谷間空間を非一体化部分で埋めることができる。従って、区画体の貫通孔に対して貫通孔措置を施す際の施工性に優れ、且つ、凹凸のある曲面部分によって形成される空間をも含めて貫通孔と長尺体との間の隙間を十分に埋めることのできる貫通孔措置構造を実現できる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
第1の実施形態に係る防火措置構造の破断斜視図 防火措置構造の断面図 防火措置ユニットの斜視図 防火措置ユニットの展開図 防火措置構造の施工手順の一局面を示す斜視図 防火措置構造の施工手順の一局面を示す斜視図 防火措置構造の断面図 第2の実施形態に係る防火措置ユニットの斜視図 防火措置構造の施工手順の一局面を示す斜視図 防火措置構造の断面図 第3の実施形態に係る防火措置ユニットの斜視図 防火措置ユニットの展開図 別態様の防火措置ユニットの斜視図
〔第1の実施形態〕
本発明に係る貫通孔措置ユニット及び貫通孔措置構造の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明に係る貫通孔措置ユニット及び貫通孔措置構造を、延焼防止を目的とする防火措置ユニット1及びそれを用いた防火措置構造に適用した例について説明する。本実施形態の防火措置ユニット1は、建築物の区画体6に形成された貫通孔6Hに挿入される筒状のスリーブ部材20と、柔軟性を有する耐火パック部材30とを備える。この防火措置ユニット1は、耐火パック部材30がスリーブ部材20に対して周方向Cに沿って重ねて配置されているとともに、スリーブ部材20の軸方向Lの一端にてスリーブ部材20と耐火パック部材30とが一体化されている点によって特徴付けられる。これにより、区画体6の貫通孔6Hに対して防火措置を施す際の施工性を向上させることができるとともに、凹凸のある曲面部分によって形成される空間をも含めて貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを十分に埋めることができる。以下、本実施形態の防火措置ユニット1及び防火措置構造について、詳細に説明する。
なお、以下の説明において、「軸方向L」、「周方向C」、及び「径方向」は、貫通孔6Hに挿入される筒状のスリーブ部材20を基準として定義するものとする。すなわち、スリーブ部材20の中心軸が延びる方向が軸方向Lであり、スリーブ部材20の中心軸周りに周回する方向が周方向Cであり、スリーブ部材20の中心軸に対して直交する方向に延びる方向が径方向である。また、以下の説明で用いる方向や寸法等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態も含む概念である。さらに、以下の説明で参照する図面においては、図示の容易化や理解の容易化等の観点から、縮尺や上下左右の寸法比率等が実際の製品とは異なる場合がある。
本実施形態では、防火措置構造が適用される区画体6は、建築物内の空間を複数の室空間に区画する耐火性及び防火性の構造体である。区画体6は、例えば図1に示すように複数の室空間を水平方向に区画する壁部であっても良いし、複数の室空間を鉛直方向に区画する床(又は天井;図示せず)であっても良い。区画体6は、例えば鉄筋コンクリート造(RC)や軽量気泡コンクリート造(ALC)等の中実壁であっても良いし、石膏ボード等の中空壁であっても良い。もちろん、これら以外の構造を有するものを区画体6として用いても良い。
区画体6には、当該区画体6をその厚み方向(図示の例では水平方向)に貫通する貫通孔6Hが形成されている。本実施形態では、円形状の貫通孔6Hが形成されている。但し、そのような構成に限定されることなく、貫通孔6Hの具体的形状は、例えば楕円状や多角形状、その他の各種形状であって良い。
区画体6の貫通孔6Hには、長尺体7が挿通されている。長尺体7は、例えば線状体、管状体、及び帯状体等の、一方向に延びる長尺状の構造を有するものである。このような長尺体7としては、例えば空調装置用の配管類を例示することができる。本実施形態では、長尺体7は、冷媒循環用の配管部材71とドレイン水排出用のドレイン管72と電気ケーブル73とを含む。
配管部材71は、内部を冷媒が流通する流体管71Aと、その流体管71Aの周囲を被覆する被覆材71Bとを有する。流体管71Aは例えば金属製の管状部材であり、被覆材71Bは流体管71Aに外装された例えば合成樹脂製の断熱材である。ドレイン管72は例えば合成樹脂製の管状部材である。電気ケーブル73は、導体線の周囲に絶縁被覆材が設けられて構成される。本実施形態では、複数の長尺体7は、束となって貫通孔6Hに挿通されている。一束の長尺体7は、貫通孔6H内において、互いに外面どうしが接する状態で密集して配置されている。そして、互いに隣り合う長尺体7のそれぞれの外面に亘って、谷間空間Vが形成されている。
貫通孔6Hと複数の長尺体7との間の隙間空間Sに、防火措置構造が設けられている。
隙間空間Sは、貫通孔6Hの内面と複数の長尺体7のそれぞれの外面との間の径方向の隙間に広がる空間である。本実施形態の防火措置構造は、筒状のスリーブ部材20と、熱膨張性耐火材32を内包する耐火パック部材30とを備える防火措置ユニット1を用いて実現されている。
スリーブ部材20は、筒状に形成されている。スリーブ部材20は、貫通孔6Hの内面形状に対応する形状の筒状(円筒状、楕円筒状、及び多角筒状等)に形成されている。本実施形態のように区画体6の貫通孔6Hが円形状である場合には、スリーブ部材20は円筒状に形成される。本実施形態では、スリーブ部材20の軸方向Lの長さL1は、区画体6の軸方向Lの厚みにほぼ等しく(図2を参照)、スリーブ部材20の周方向Cの長さC1は、貫通孔6Hの内周面の周長にほぼ等しい。図3に示すように、本実施形態では、スリーブ部材20は、一体的に形成されているとともに、周方向Cの1箇所で軸方向Lの全域に亘って分断されている。そして、スリーブ部材20は、周方向Cの両側の分断端部20Eどうしが周方向Cに対向する状態(突き当てられた状態又は若干の隙間を隔てて向かい合う状態)で円筒状をなすように構成されている。通常の使用状態において筒状をなすスリーブ部材20は、建築物の区画体6に形成された貫通孔6Hの内面に沿って、当該貫通孔6Hに挿入(内挿)される。スリーブ部材20は、例えば樹脂材料、金属材料、及びセラミック材料等で形成されており、全体として一定以上の剛性及び強度を有している。
なお、本実施形態では、スリーブ部材20は、外力が作用しない状態で分断端部20Eどうしが周方向Cに離間して、貫通孔6Hよりも僅かに大径の円筒状をなすように構成されている。この場合、スリーブ部材20を貫通孔6Hに挿入する際には、分断端部20Eどうしを近づけ(典型的には突き当て)、スリーブ部材20を縮径させてから貫通孔6Hに挿入する。このようにすれば、貫通孔6Hの内周面と当該貫通孔6H内で再度拡径するスリーブ部材20の外周面とを密着させることができ、両者間に隙間が生じるのを有効に抑制することができる。
スリーブ部材20は、スリーブ本体部21と、このスリーブ本体部21の軸方向Lの一方の端部(後述する開放側端部28)に設けられたフランジ部22とを含む。本実施形態では、スリーブ本体部21は、周方向Cの両端部どうしが周方向Cに対向するように円筒状に湾曲した湾曲板状部として形成されている。フランジ部22は、スリーブ本体部21から径方向外側に向かって延びる状態で、スリーブ本体部21と一体的に形成されている。フランジ部22は、全周に亘って設けられている。スリーブ本体部21におけるフランジ部22が設けられた側とは反対側の端部(後述する一体化端部26)の外面には、テーパー面23が形成されている。このテーパー面23は、スリーブ本体部21における一体化端部26の外面に、当該一体化端部26の端縁26e側に向かうに従って次第に縮径するように形成されている。
なお、このスリーブ部材20は、防火措置構造が適用される区画体6が中実壁である場合にも設けられる。また、スリーブ部材20は、区画体6が中空壁である場合には、当該中空壁からなる区画体6の貫通孔6Hに既に長尺体7が挿通された状態で設置される。この点で、本実施形態の防火措置ユニット1に備えられるスリーブ部材20は、中空壁からなる区画体6の貫通孔6Hに長尺体7に先立って予め設置される一般的な“貫通スリーブ”とは、使用目的及び施工態様が異なる。この点については、後述する。
耐火パック部材30は、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを閉塞するための部材である。耐火パック部材30は柔軟性を有する。本実施形態の耐火パック部材30は、柔軟性を有する袋体31と、この袋体31の内部に封入されたペースト状の熱膨張性耐火材32とを含む。本実施形態では、熱膨張性耐火材32が「充填材」に相当し、耐火パック部材30が「パック部材」及び「閉塞部材」に相当する。袋体31は、例えば可燃性のプラスチックフィルム(例えばポリエチレンフィルムやナイロンフィルム等)で形成することができる。熱膨張性耐火材32は、熱膨張性(加熱により体積が増加する性質)と耐火性(火熱に耐えやすい性質、溶融温度が高く燃えにくい性質)とを有する部材である。
熱膨張性耐火材32としては、公知の材質のものを特に制限なく用いることができ、例えばパテ状部材(熱膨張性パテ状耐火材)を用いることができる。但し、本実施形態の熱膨張性耐火材32は、可塑剤(水性の場合は水、油性の場合は油)の含有量が通常よりも多く、全体としてペースト状となっている。
このペースト状の熱膨張性耐火材32は、公知のパテ状耐火材に比べて十分に柔らかい。従来のパテ状耐火材は稠度が50〜80程度であるのに対して、本実施形態のペースト状の熱膨張性耐火材32は、その稠度が例えば80〜400程度である。このような柔らかい熱膨張性耐火材32を柔軟性のある袋体31に封入して用いることで、耐火パック部材30は比較的自由に変形させることが可能となっている。そして、耐火パック部材30を変形させることで、互いに隣り合う長尺体7のそれぞれの外面に亘る谷間空間Vを熱膨張性耐火材32で容易に埋めることが可能となっている。ペースト状の熱膨張性耐火材32の稠度は、耐火パック部材30の変形を容易化する観点からは、大きい方が好ましい。
熱膨張性耐火材32の稠度は、例えば150〜390程度が好ましく、300〜380程度がさらに好ましい。もちろん、耐火パック部材30単体でのダレ防止の観点から、例えば稠度が300以下の熱膨張性耐火材32を用いても良い。
なお、本明細書において、「稠度」は、JIS K2235 5.4.2(1)に規定される針入度計を用いて、JIS K2220 5.3(ちょう度試験方法)に規定されるちょう度計における針及びおもりを円錐に置き換えて測定するものとする。より具体的には、試料中に上記の円錐を垂直に5秒間進入させ、円錐が進入した深さを0.1mm単位で測定し、これを10倍した値(無名数)を「稠度」とする。ここで、円錐はJIS K2235 5.10.2(2)図9に示される形状・寸法のもので、その質量は102.5±0.05gとし、円錐を支える保持具はJIS K2235 5.4.2(3)に規定されるもので、その質量は47.5±0.05gとする。
熱膨張性耐火材32は、例えば200℃以上に加熱された際に、その厚み方向に膨張する。熱膨張性耐火材32を含む耐火パック部材30の熱膨張率は、例えば2倍〜40倍等であって良い。
耐火パック部材30は、スリーブ部材20に対して周方向Cに沿って重ねて配置されている。耐火パック部材30は、スリーブ部材20の周方向Cの全域において、当該スリーブ部材20の径方向内側に重ねて配置されている。また、スリーブ部材20と耐火パック部材30とが重ねて配置された状態で、軸方向Lの一端にて、スリーブ本体部21と袋体31とが一体化されている。スリーブ本体部21と袋体31とを一体化するための一体化手段としては、接着剤(接着層)、熱融着、クリップ部材、フック部材、及びハトメ部材等を、特に制限なく利用することができる。本実施形態では、この一体化手段は、スリーブ部材20の周方向Cの全域に亘って連続的に設けられている。言い換えれば、スリーブ本体部21と袋体31とは、スリーブ部材20の周方向Cの全域に亘って連続的に一体化されている。
本実施形態では、耐火パック部材30の周方向Cの長さC2が、スリーブ部材20の周方向Cの長さC1よりも長く設定されている。耐火パック部材30は、スリーブ部材20と周方向Cの一端を揃えて配置されている。これにより、本実施形態の耐火パック部材30は、スリーブ部材20と周方向Cの端部を揃えた側の端部とは反対側の端部に、図4に示す展開状態でスリーブ部材20から周方向Cに延出して径方向視でスリーブ部材20とは重ならない周方向延出部33を有する。このような周方向延出部33を有することにより、耐火パック部材30は、図3に示す筒状への組立状態で、その周方向Cの両端部が互いに重複可能となっている。つまり、筒状への組立状態で、スリーブ部材20は分断端部20Eどうしが対向して重複部分のない円筒状になるのに対して、耐火パック部材30は、周方向延出部33の存在によって周方向Cの両端部が互いに重複する円筒状となる。
また、本実施形態では、耐火パック部材30の軸方向Lの長さL2が、スリーブ部材20の軸方向Lの長さL1よりも長く設定されている。耐火パック部材30は、スリーブ部材20と軸方向Lの一端(一体化端部26,36)を揃えて配置されている。これにより、耐火パック部材30におけるスリーブ部材20と一体化されていない方の開放側端部38が、スリーブ部材20における耐火パック部材30と一体化されていない方の開放側端部28から突出している。すなわち、本実施形態の耐火パック部材30は、一体化端部36とは反対側の端部であってスリーブ部材20とは一体化されていない方の端部(開放側端部38)に、スリーブ部材20から軸方向Lに延出して径方向視でスリーブ部材20とは重ならない軸方向延出部34を有する。このような軸方向延出部34を有することにより、内部に封入される熱膨張性耐火材32の量を一定量確保しながら、耐火パック部材30の薄型化を図ることが可能となっている。
以下、本実施形態の防火措置ユニット1を用いて実現される防火措置構造の施工手順について説明する。まず、図5に示すように、建築物の区画体6に形成された貫通孔6Hに複数の長尺体7の束が配置された状態で、貫通孔6Hの外側で、一束の長尺体7の周囲を取り囲むように防火措置ユニット1を配置する。このとき、スリーブ部材20の分断端部20Eどうしを互いに離間させて拡開させた状態で、一束の長尺体7の周囲に防火措置ユニット1を配置する。その際、軸方向Lにおけるスリーブ部材20と耐火パック部材30とが一体化されている方の端部(一体化端部26,36)が区画体6側に位置する状態となるように防火措置ユニット1を配置する。
その後、分断端部20Eどうしを近づけて周方向Cに対向させ、スリーブ部材20を筒状とする。その際、耐火パック部材30の周方向延出部33が径方向内側に配置された状態となるように、耐火パック部材30の周方向Cの両端部を重ねて配置する。この状態で、互いに隣り合う長尺体7のそれぞれの外面に亘る複数の谷間空間Vのうち、最も大きい谷間空間Vの位置に周方向延出部33が配置されるように、耐火パック部材30の周方向Cの位置を調整することが好ましい。このようにすれば、相対的に多量の熱膨張性耐火材32が必要となる最大の谷間空間Vを、二重に重ねて配置される分の周方向延出部33の熱膨張性耐火材32で、十分に埋めることができる。なお、そのような構成に限定されることなく、当初より、最も大きい谷間空間Vの位置に周方向延出部33を配置しつつ一束の長尺体7の周囲に防火措置ユニット1を配置することによって、耐火パック部材30の位相調整を行っても良い。
次に、防火措置ユニット1を、軸方向Lにおけるスリーブ部材20と耐火パック部材30とが一体化されている方の一体化端部26,36側から貫通孔6Hに挿入する。このとき、耐火パック部材30が高稠度のペースト状の熱膨張性耐火材32を内包して形成されて柔らかい場合であっても、貫通孔6Hと複数の長尺体7との間の隙間空間Sに、一定以上の剛性を有するスリーブ部材20と共に耐火パック部材30を容易に奥まで挿入することができる。よって、区画体6の貫通孔6Hに対して防火措置を施す際の施工性を向上させることができる。スリーブ本体部21における一体化端部26の外面にはテーパー面23が形成されているので、このテーパー面23による案内作用により、防火措置ユニット1の一端を容易に貫通孔6Hの内部へと導くことができる。スリーブ本体部21の開放側端部28には外向きのフランジ部22が設けられてその厚みが増されているので、防火措置ユニット1を軸方向Lに押し込む押込操作も容易である。
防火措置ユニット1の押込操作は、フランジ部22が区画体6の表面に当接するまで実施される(図2及び図6を参照)。この状態で、スリーブ部材20及び耐火パック部材30の一体化端部26,36が、区画体6の反対側の表面の位置に到達する。当該位置では、耐火パック部材30がスリーブ部材20に対して周方向Cの全域に亘って一体化されているので、耐火パック部材30が高稠度のペースト状の熱膨張性耐火材32を内包して形成されて柔らかい場合であっても、ダレの発生を効果的に抑制できる。特に、稠度が300以上の熱膨張性耐火材32を内包する耐火パック部材30を用いる場合であっても、ダレの発生を有効に抑制することができる。よって、耐火パック部材30の保形性を長期間に亘って維持することができる。
その後、図6に示すように、軸方向Lにおいてスリーブ部材20の開放側端部28から突出している耐火パック部材30の軸方向延出部34を、貫通孔6Hの内部へと押し込む。そして、耐火パック部材30における開放側端部38を含む領域であり、当該耐火パック部材30におけるスリーブ部材20と一体化されていない非一体化部分37の一部でもある軸方向延出部34を、互いに隣り合う長尺体7のそれぞれの外面に亘る谷間空間Vに配置する。その際、図7に示すように、耐火パック部材30の軸方向延出部34を含む非一体化部分37を、谷間空間Vに対応する形状に変形した状態で、当該谷間空間Vに配置する。耐火パック部材30は、高稠度のペースト状の熱膨張性耐火材32を内包して形成されて非常に柔らかいので、一束の長尺体7の外面に形成される複数の谷間空間Vに容易に形状追従させることができる。よって、複数の谷間空間Vも含めて貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを十分に埋めることができる。このとき、フランジ部22が区画体6の表面に当接しているので、耐火パック部材30の押込作業時に、その押込操作につられて防火措置ユニット1が軸方向Lに移動することがない。
建築物において火災が発生すると、火炎の熱によって周囲温度が上昇し、長尺体7を構成する被覆材71Bが溶融・燃焼し、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sがさらに拡大する可能性がある。この場合であっても、周囲温度の上昇に応じて耐火パック部材30に内包された熱膨張性耐火材32が熱膨張して、被覆材71Bの溶融・燃焼によって生じる空間を埋める(言い換えれば、隙間容積の増加分を補填する)ことができる。特に本実施形態では、柔らかい耐火パック部材30を谷間空間Vに形状追従させることで谷間空間Vが十分に埋められているので、十分な防火性能が付与される。従って、本実施形態の防火措置ユニット1を用いることで、施工性に優れ、且つ、十分な防火性能をもたらす防火措置構造を実現することができる。
〔第2の実施形態〕
本発明に係る貫通孔措置ユニット及び貫通孔措置構造の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態も、本発明に係る貫通孔措置ユニット及び貫通孔措置構造を防火措置ユニット1及びそれを用いた防火措置構造に適用した例である。本実施形態では、防火措置ユニット1の具体的構成が第1の実施形態とは一部異なっている。以下、本実施形態の防火措置ユニット1及び防火措置構造について、主に第1の実施形態との相違点について説明する。なお、特に明記しない点に関しては、第1の実施形態と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態の防火措置ユニット1は、筒状のスリーブ部材20と、熱膨張性耐火材32を内包する耐火パック部材30とに加え、ガイド部材40をさらに備えている。ガイド部材40は、例えば樹脂材料、金属材料、及びセラミック材料等で形成され、全体として一定以上の剛性及び強度を有していることが好ましい。
ガイド部材40は、耐火パック部材30の開放側端部38にて、耐火パック部材30の袋体31と一体化されている。ガイド部材40は、耐火パック部材30の径方向外側に配置された状態で、耐火パック部材30と一体化されている。本実施形態では、ガイド部材40と耐火パック部材30とは、周方向Cの全域に亘って連続的に一体化されている。ガイド部材40は、耐火パック部材30の軸方向延出部34と径方向視で重なる状態で、耐火パック部材30と一体化されている。スリーブ部材20とガイド部材40とは、耐火パック部材30に対して同じ側となる径方向外側で、軸方向Lにおける互いに反対側の端部にて耐火パック部材30と一体化されている。
本実施形態では、ガイド部材40は、スリーブ部材20のスリーブ本体部21の形状に対応する形状のガイド本体部41と、耐火パック部材30と一体化された側の端部に設けられたフランジ部42とを含む。本実施形態では、ガイド本体部41は、円筒状のスリーブ本体部21の内径と同程度の外径を有する円筒状に形成されている。フランジ部42は、ガイド本体部41から径方向内側に向かって延びる状態で、ガイド本体部41と一体的に形成されている。
ガイド部材40の周方向Cの長さは、スリーブ部材20の周方向Cの長さC1と同程度に設定されても良いし(図8を参照)、或いは、それよりも長く設定されても良い。前者の場合には、ガイド部材40の周方向Cの端部どうしが周方向Cに対向する状態(突き当てられた状態又は若干の隙間を隔てて向かい合う状態)で、ガイド部材40が筒状をなす。後者の場合には、ガイド部材40の周方向Cの端部どうしが重ねられた状態で、ガイド部材40が筒状をなす。
ガイド部材40の軸方向Lの長さは、耐火パック部材30の軸方向延出部34の軸方向Lの長さと同程度に又はそれよりも短く設定されても良いし(図8を参照)、或いは、軸方向延出部34の軸方向Lの長さよりも長く設定されても良い。前者の場合には、ガイド本体部41におけるフランジ部42が設けられた側とは反対側の端部の外面には、端縁側に向かうに従って次第に縮径するテーパー面が形成されても良い。
本実施形態の防火措置ユニット1を用いて防火措置構造を実現するには、第1の実施形態と同様にして区画体6の貫通孔6Hに防火措置ユニット1の全体を押込操作した後、貫通孔6Hにスリーブ部材20が保持された状態で、図9に示すようにガイド部材40を対象とする第2の押込操作を実施する。この第2の押込操作により、筒状のガイド部材40は、スリーブ部材20に対して、当該スリーブ部材20の開放側端部28側から内挿される。ガイド部材40は、ガイド本体部41におけるフランジ部42が設けられた側とは反対側の端部を先頭として、スリーブ部材20に対して軸方向Lに沿って内挿される。このとき、ガイド本体部41における挿入方向後端には内向きのフランジ部42が設けられてその厚みが増されているので、第2の押込操作を容易に行うことができる。
ガイド部材40は耐火パック部材30の開放側端部38と一体化されているので、第1の押込操作後の状態ではスリーブ部材20の開放側端部28から突出して未挿入となっていた耐火パック部材30の軸方向延出部34が、第2の押込操作に伴い、ガイド部材40と共にスリーブ部材20の内側空間に挿入される。よって、ガイド部材40を押込操作するだけで、耐火パック部材30の開放側端部38を直接的に操作することなくスリーブ部材20の内側空間に挿入することができる。その後、耐火パック部材30における非一体化部分37を、互いに隣り合う長尺体7のそれぞれの外面に亘る谷間空間Vに押し込んで配置する。耐火パック部材30は、高稠度のペースト状の熱膨張性耐火材32を内包して形成されて非常に柔らかいので、一束の長尺体7の外面に形成される複数の谷間空間Vに容易に形状追従させることができる。よって、複数の谷間空間Vも含めて貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを十分に埋めることができる。
本実施形態では、スリーブ部材20及び耐火パック部材30の一体化端部26,36とは反対側の端部の位置において、耐火パック部材30が、スリーブ部材20の径方向内側に保持されたガイド部材40に対して周方向Cの全域に亘って一体化されている。このように、耐火パック部材30は、軸方向Lの両端部のそれぞれにおいて、他の筒状部材に対して周方向Cの全域で一体化されているので、ダレの発生をさらに効果的に抑制することができる。よって、耐火パック部材30が高稠度のペースト状の熱膨張性耐火材32を内包して形成されて柔らかい場合であっても、耐火パック部材30の保形性を長期間に亘って維持することができる。
〔第3の実施形態〕
本発明に係る貫通孔措置ユニット及び貫通孔措置構造の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態も、本発明に係る貫通孔措置ユニット及び貫通孔措置構造を防火措置ユニット1及びそれを用いた防火措置構造に適用した例である。本実施形態では、スリーブ部材20と一体化されて当該スリーブ部材20と共に貫通孔6Hに挿入される部材が第1及び第2の実施形態とは異なっている。以下、本実施形態の防火措置ユニット1及び防火措置構造について、主に第1の実施形態との相違点について説明する。なお、特に明記しない点に関しては、第1の実施形態と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図11に示すように、本実施形態の防火措置ユニット1は、筒状のスリーブ部材20と、熱膨張性耐火材51Bを主体とする耐火シート部材50とを備えている。耐火シート部材50は、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを閉塞するための部材であり、シート状(薄板状)に形成されている。本実施形態では、耐火シート部材50が「シート状部材」及び「閉塞部材」に相当する。本実施形態の耐火シート部材50は、熱膨張性耐火シート51で構成されている。
熱膨張性耐火シート51は、基体シート51Aと、熱膨張性耐火材51Bと、被覆シート51Cとが互いに積層されて構成されている。基体シート51Aは、例えばアルミワリフ、アルミガラスクロス、及びアルミクラフト等の金属製薄膜シートで構成することができる。熱膨張性耐火材51Bは、熱膨張性と耐火性とを有する部材であり、例えば熱膨張性基材と無機充填材と樹脂成分とを含有する樹脂組成物で構成することができる。熱膨張性基材としては、例えば熱膨張性黒鉛、アルカリ金属ケイ酸塩、及び未焼成バーミキュライト粉末等が例示される。無機充填材としては、例えば各種の無機フィラー等が例示される。樹脂成分としては、例えばエチレン・プロピレン・ジエンゴムやエチレン酢酸ビニルコポリマー、ブチルゴム等が例示される。熱膨張性耐火材51Bは、例えば200℃以上に加熱された際に、その厚み方向に膨張する。被覆シート51Cは、例えばポリエチレンフィルムやナイロンフィルム等の樹脂フィルムで構成することができる。なお、基体シート51Aを樹脂フィルムで構成し、被覆シート51Cを金属製薄膜シートで構成する等しても良い。
熱膨張性耐火シート51は、主に熱膨張性耐火材51Bの厚みに応じて、全体として所定厚さ(例えば1.5mm〜10mm)を有するように形成されている。また、熱膨張性耐火シート51は、主に熱膨張性耐火材51Bの構成材料に応じて、可撓性(たわめることが可能な性質)を有するように形成されている。熱膨張性耐火シート51で構成される耐火シート部材50は、柔軟性を有してはいるものの、第1の実施形態や第2の実施形態で説明した耐火パック部材30に比べると、柔軟性の程度は遥かに低い。耐火シート部材50は、柔軟性(可撓性)を有しつつ、ある程度の定形性をも有するように形成されている。
耐火シート部材50は、スリーブ部材20に対して周方向Cに沿って重ねて配置されている。また、スリーブ部材20と耐火シート部材50とが重ねて配置された状態で、軸方向Lの一端(一体化端部56)にて、スリーブ部材20と耐火シート部材50とが一体化されている。本実施形態のように所定厚さを有する耐火シート部材50を閉塞部材として用いる場合には、一体化手段は、例えば耐火シート部材50に形成された貫通孔に係止されるフック部材で構成することができる。この場合、複数のフック部材を、スリーブ部材20の軸方向Lの一端において周方向Cに分散して設けると良い。
耐火シート部材50の周方向Cの長さは、スリーブ部材20の周方向Cの長さよりも長く設定されている。そして、耐火シート部材50は、周方向Cの一端に、図12に示す展開状態でスリーブ部材20から周方向Cに延出して径方向視でスリーブ部材20とは重ならない周方向延出部53を有する。また、耐火シート部材50の軸方向Lの長さは、スリーブ部材20の軸方向Lの長さよりも長く設定されている。そして、耐火シート部材50は、一体化端部56とは反対側の端部であってスリーブ部材20とは一体化されていない方の端部(開放側端部58)に、スリーブ部材20から軸方向Lに延出して径方向視でスリーブ部材20とは重ならない軸方向延出部54を有する。
図12に示すように、本実施形態では、耐火シート部材50の開放側端部58に、軸方向Lに沿う複数のスリット52が周方向Cに分散して設けられている。ここで、「軸方向Lに沿う」とは、当該スリット52を全体として見た場合の延在方向が軸方向Lに平行となる状態(実質的に平行とみなせる程度に僅かに傾斜する状態を含む)を意味する。スリット52の軸方向Lの長さは、耐火シート部材50の軸方向Lの長さよりも短い。これら複数のスリット52により、耐火シート部材50は、周方向Cに並ぶ複数のスリット間部分51Pに区画されている。複数のスリット間部分51Pは、軸方向Lの一端側(一体化端部56側)において継ぎ目なく連続するように一体化されている。なお、周方向Cに隣り合う2つのスリット間部分51Pは、それらの間に設けられるスリット52に対して周方向Cの両側に隣接する部分でもあり、この意味でそれぞれ“スリット隣接部分”とも称することができる。
スリット52の形成態様は任意であって良い。スリット52は、軸方向Lの位置によらない一定の周方向幅を有するように形成されても良いし、軸方向Lの位置に応じて周方向幅が異なるように形成されても良い。本実施形態では、スリット52は、一体化端部56側の底部52bから開放側端部58に向かうに従って周方向幅が次第に広くなるように、V字状(より具体的には、底部52bの周方向位置を通る仮想平面に対して線対称となるV字状)に形成されている。
スリット間部分51Pは、台形状に形成されている。スリット間部分51Pは、スリット52の形状(V字状)に応じて、一体化端部56側の基端部から開放側端部58に向かうに従って周方向幅が次第に狭くなる台形状(本例では等脚台形状)に形成されている。
この場合、各スリット間部分51Pにおいて、開放側端部58の外面は台形状のスリット間部分51Pの“上底”相当箇所となり、スリット52に臨む各側面は“脚(きゃく)”相当箇所となる。
このような構成の耐火シート部材50を用い、周方向Cに隣り合う2つの台形状のスリット間部分51Pの側面(“脚”相当箇所)どうしを互いに当接させることで、筒状となる耐火シート部材50を、開放側端部58に向かうに従って次第に縮径するようにテーパー状に形成できる。そして、筒状の耐火シート部材50の開放側端部58を、スリーブ部材20に比べて小径化することができ、好適には開放側端部58で長尺体7の外周を隙間なく覆うことができる。よって、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sが径方向に比較的広い場合でも、当該隙間空間Sを適切に埋めることができる。
なお、耐火シート部材50のサイズ(特に開放側端部58側の開口の大きさ)と長尺体7のサイズとの関係次第では、周方向Cに隣り合うスリット間部分51Pどうしを部分的に重ねて配置したり、互いに離間して配置したりすると良い。例えば長尺体7が相対的に小さい場合には、スリット間部分51Pの周方向Cの端部どうしを重ねて配置することで、筒状の耐火シート部材50の開放側端部58をより小径化して、当該開放側端部58を長尺体7の外面に沿わせることができる。また、例えば長尺体7が相対的に大きい場合には、スリット間部分51Pの周方向Cの端部どうしを当接させることなく離間して配置することで、筒状の耐火シート部材50の開放側端部58を大径化して長尺体7の外面に沿わせることができる。その際、開放側端部58側の開口の大きさの微調整は、必ずしも全周に亘って均等に行う必要はなく、一束の長尺体7の配設状態に対応させて、周方向の位置に応じて異なるように行われても良い。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の各実施形態では、スリーブ部材20が一体的に形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えばスリーブ部材20が全体として筒状をなす複数のスリーブ分割体で構成されても良い。また、スリーブ部材20は、例えば図13に示すように、その厚み方向に貫通する貫通部(肉抜き部分)24を有する筒状に形成されても良い。このようにすれば、閉塞部材として耐火パック部材30を用いる場合において、耐火パック部材30の非一体化部分37を押し込んで変形させる際に、当該非一体化部分37の少なくとも一部を、貫通部24を通って貫通孔6Hの内面に接するように配置することができる。よって、仮に貫通孔6Hの内面とスリーブ部材20の外面との間に微小隙間が存在する場合であっても、当該微小隙間も含めて、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを十分に埋めることができる。さらに、熱膨張性耐火材32が加熱された際には、膨張した熱膨張性耐火材32が貫通部24を通って貫通孔6Hの内面を圧接する。よって、貫通孔6Hの内面とスリーブ部材20の外面との間に存在し得る微小隙間も含めて、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを確実に遮蔽することができる。第3の実施形態のように耐火パック部材30に代えて耐火シート部材50を用いる場合でも、同様である。
(2)上記の各実施形態では、スリーブ部材20が当初から貫通孔6Hの内面形状に対応する形状の筒状をなしている構成を主に想定して説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、スリーブ部材20は少なくとも貫通孔6Hへの挿入時に筒状となれば良く、挿入前の段階では例えば平板状をなす等、他の形状を呈するものであっても良い。
(3)上記の各実施形態では、スリーブ部材20が、スリーブ本体部21における開放側端部28に全周に亘るフランジ部22を有する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えばフランジ部22が周方向に沿って断続的に設けられても良い。或いは、スリーブ部材20にフランジ部22が設けられなくても良い。
(4)上記の各実施形態では、スリーブ部材20が、スリーブ本体部21における一体化端部26側の外面にテーパー面23を有する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えばスリーブ部材20がテーパー面23を備えなくても良い。
(5)上記の第1及び第2の実施形態では、耐火パック部材30が周方向Cの一方側のみに周方向延出部33を有する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、耐火パック部材30が周方向Cの両側に周方向延出部33を有しても良い。但し、2つの周方向延出部33のうちの一方は、スリーブ部材20が分断端部20Eどうしを周方向Cに対向させて筒状となるのを妨げない程度の大きさとされる。第3の実施形態のように耐火パック部材30に代えて耐火シート部材50を用いる場合でも、同様である。
(6)上記の第1及び第2の実施形態では、耐火パック部材30が展開状態でスリーブ部材20とは重ならない周方向延出部33及び軸方向延出部34の両方を有する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば耐火パック部材30が、周方向延出部33及び軸方向延出部34の少なくとも一方を有さなくても良い。第3の実施形態のように耐火パック部材30に代えて耐火シート部材50を用いる場合でも、同様である。
(7)上記の第1及び第2の実施形態では、袋体31の内部にペースト状の熱膨張性耐火材32のみが封入されている耐火パック部材30を用いる構成を主に想定して説明した。
しかし、そのような構成に限定されることなく、耐火パック部材30として、袋体31の内部に、ペースト状の熱膨張性耐火材32に加えて、非ペースト状の充填材として例えば無機繊維や無機球体等の他の成分を封入したものを用いても良い。
(8)上記の第1及び第2の実施形態では、スリーブ部材20と耐火パック部材30とが、袋体31の周縁部のみ(「軸方向Lの一端」の一例)で一体化されている構成を主に想定して説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、耐火パック部材30に十分な大きさの非一体化部分37が確保される限り、スリーブ部材20と耐火パック部材30とが所定範囲(例えば、軸方向Lの一端から中央部までの領域)に亘って一体化されても良い。或いは、スリーブ部材20と耐火パック部材30とが、軸方向Lの一端を含む複数箇所で一体化されても良い。
(9)上記の第1及び第2の実施形態では、単一のスリーブ部材20と単一の耐火パック部材30とが一体化されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば1つのスリーブ部材20に対して複数の耐火パック部材30が設けられ、1つのスリーブ部材20と複数の耐火パック部材30とが一体化されても良い。
この場合において、周方向Cに互いに隣り合う一対の耐火パック部材30は、周方向Cの端部どうしを重ねた状態で配置されても良い。第3の実施形態のように耐火パック部材30に代えて耐火シート部材50を用いる場合でも、同様である。
(10)上記第2の実施形態では、ガイド部材40が一体的に形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えばガイド部材40が全体として筒状をなす複数のガイド分割体で構成されても良い。また、ガイド部材40は、例えばその厚み方向に貫通する貫通部(肉抜き部分)を有する筒状に形成されても良い。或いは、ガイド部材40は、例えば針金等の芯材を用いて、当該芯材を全体として筒状又は環状に組んで形成されても良い。
(11)上記第2の実施形態では、耐火パック部材30とガイド部材40とが周方向Cの全域に亘って一体化されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば耐火パック部材30とガイド部材40とが周方向Cに断続的に一体化されても良い。
(12)上記第3の実施形態では、ある程度の定形性を具備させるべく、耐火シート部材50が所定厚さを有するように形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、耐火シート部材50が、例えば厚みが1mm以下の薄膜シート状に形成されても良い。
(13)上記第3の実施形態では、耐火シート部材50の開放側端部58に、軸方向Lに沿う複数のスリット52が周方向Cに分散して設けられている構成を例として説明した。
しかし、そのような構成に限定されることなく、耐火シート部材50にスリット52が1つだけ設けられても良い。
(14)上記第3の実施形態では、耐火シート部材50にV字状のスリット52が形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、スリット52は例えば直線状に形成されても良い。また、スリット52は必ずしも当初より形成されていなくても良く、耐火シート部材50が、スリット52を容易に形成可能とするための構造(「スリット前駆部」と言う。)を備え、施工時に必要に応じて事後的にスリット52を現出可能に構成されても良い。スリット前駆部は、例えばミシン線やハーフカット線等で構成することができる。そのようなスリット前駆部を有する耐火シート部材50は、実際にはスリット52が未出の状態であっても、「スリット52が設けられている」とみなすことができる。なお、耐火シート部材50には、スリット52(スリット前駆部を含む)は必ずしも形成されなくても良い。
(15)上記の各実施形態では、建築物の区画体6に形成された貫通孔6Hと複数の長尺体7の束との間の隙間空間Sに対する防火措置構造(防火措置ユニット1)を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば貫通孔6Hと1本の長尺体7との間の隙間空間Sに対する防火措置構造(防火措置ユニット1)に対しても、同様に本発明を適用することができる。
(16)上記の各実施形態では、袋体31の内部に熱膨張性耐火材32が封入されている耐火パック部材30又は熱膨張性耐火材51Bを主体とする耐火シート部材50を含む防火措置ユニット1を用いた防火措置構造を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば耐火性又は非耐火性の区画体6に形成された貫通孔6Hを単に埋めるための貫通孔措置構造(貫通孔措置ユニット)に対しても、本発明を適用することができる。この場合、閉塞部材として、例えば、袋体31と、その袋体31の内部に封入された繊維材やパテ材等の非耐火性の充填材とを含むパック部材を用いても良い。これらの場合において、内部に封入される充填材の性状次第では(例えば漏出等の心配がない場合には)、袋体31を繊維シート(例えば織物や不織布等)で構成する等、袋体31の材質は任意であって良い。或いは、一定形状を有しつつ柔軟性をも有する繊維材(例えばロックウール、セラミックウール、及びグラスウール等の無機繊維材)等からなる充填材を、袋体31に封入することなくそのまま閉塞部材として用いても良い。この場合、繊維材等からなる充填材を例えばシート状又は直方体状等に成形したものを用いても良い。このような閉塞部材をスリーブ部材20と一体化させて備える貫通孔措置ユニットであっても、同様に、施工性に優れ、且つ、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを十分に埋めることができる貫通孔措置構造を実現できる。
なお、上述した各実施形態(上記の各実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。従って、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
1 防火措置ユニット(貫通孔措置ユニット)
6 区画体
6H 貫通孔
7 長尺体
20 スリーブ部材
22 フランジ部
23 テーパー面
26 一体化端部
26e 端縁
28 開放側端部
30 耐火パック部材(閉塞部材、パック部材)
31 袋体
32 熱膨張性耐火材(充填材)
33 周方向延出部
34 軸方向延出部
36 一体化端部
37 非一体化部分
38 開放側端部
40 ガイド部材
50 耐火シート部材(閉塞部材、シート状部材)
52 スリット
58 開放側端部
S 隙間空間
V 谷間空間
L 軸方向
C 周方向

Claims (8)

  1. 建築物の区画体に形成された貫通孔に挿入される筒状のスリーブ部材と、
    柔軟性を有する閉塞部材と、を備え、
    前記閉塞部材が前記スリーブ部材に対して周方向に沿って重ねて配置されているとともに、前記スリーブ部材の軸方向の一端にて前記スリーブ部材と前記閉塞部材とが一体化されており、
    前記閉塞部材の周方向の長さが前記スリーブ部材の周方向の長さよりも長く、前記閉塞部材の周方向の両端部が互いに重複可能となっている貫通孔措置ユニット。
  2. 前記スリーブ部材が、軸方向における前記閉塞部材と一体化されている方の一体化端部の外面に、当該一体化端部の端縁側に向かうに従って次第に縮径するテーパー面を有する請求項1に記載の貫通孔措置ユニット。
  3. 前記閉塞部材の軸方向の長さが前記スリーブ部材の軸方向の長さよりも長く、前記閉塞部材における前記スリーブ部材と一体化されていない方の開放側端部が、前記スリーブ部材における前記閉塞部材と一体化されていない方の開放側端部から突出している請求項1又は2に記載の貫通孔措置ユニット。
  4. 前記スリーブ部材に対して当該スリーブ部材の前記開放側端部側から内挿されるガイド部材をさらに備え、
    前記閉塞部材の前記開放側端部にて前記ガイド部材と前記閉塞部材とが一体化されている請求項3に記載の貫通孔措置ユニット。
  5. 前記閉塞部材が、柔軟性を有する袋体と当該袋体の内部に封入されたペースト状の充填材とを含むパック部材である請求項1から4のいずれか一項に記載の貫通孔措置ユニット。
  6. 前記閉塞部材が、可撓性を有するシート状部材である請求項1から4のいずれか一項に記載の貫通孔措置ユニット。
  7. 前記シート状部材における前記スリーブ部材と一体化されていない方の開放側端部に、軸方向に沿うスリットが設けられている請求項6に記載の貫通孔措置ユニット。
  8. 前記スリットが、前記開放側端部に向かうに従って周方向幅が次第に広くなるV字状に形成されている請求項7に記載の貫通孔措置ユニット。
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