JP6728262B2 - 変速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変速装置に関する。
従来から、自動二輪車等の鞍乗型車両における変速装置では、変速ギヤをシフトさせるシフトフォークを、シフトドラムの回転によって軸方向に変位させる構造のものが知られている。例えば、特許文献1には、シフトフォークが、シフトフォークシャフトにスライド自在に軸支されており、シフトフォークシャフトが、クランクケースにその両端が支持された構造が開示されている。
この種の変速装置では、シフトフォークがシフトフォークシャフトをスライドする際、シフトフォークが傾いてシフトフォークシャフトに一時的に引っ掛かってしまう場合があり、変速フィーリングの向上が求められていた。
実開昭59−192729号公報
しかしながら、特許文献1の変速装置では、シフトフォークシャフトは、その軸方向の一端側にクランケースとの間に弾性体が介装され、他端側に設けられたリテーナに他端側が当接して軸方向の移動ができないように保持された構造となっているので、シフトフォークが傾いてシフトフォークシャフトに一時的に引っ掛かってしまうと、シフトフォークは軸方向にスムースな移動ができず、変速操作の円滑性が阻害されるという問題があった。また、シフトフォークシャフトとクランケースとの間に弾性体を介装するので、部品点数が多くなる、という問題があった。
本発明は、シフトフォークがシフトフォークシャフトに一時的に引っ掛かってしまった場合でも、シフトフォークのスムースな移動が可能な変速装置を提供する。
本発明は、駆動源と動力伝達可能に接続されるメインシャフトと、
前記メインシャフトと平行に配置され、駆動輪と動力伝達可能に接続されるカウンタシャフトと、
該メインシャフトにスライド不能に配置され、第1係合手段を有する固定ギヤと、
該メインシャフトにスライド可能に配置され、前記第1係合手段と係合する第2係合手段を有する可動ギヤと、
変速操作に応じて回動し、外周面にリード溝が設けられたシフトドラムと、
クランクケースに支持されるシフトフォークシャフトと、
前記シフトフォークシャフトに軸方向にスライド可能に軸支され、一端部が前記リード溝に係合し他端部が前記可動ギヤに連結されるシフトフォークと、を備え、
前記シフトドラムの回動により前記シフトフォークが前記可動ギヤをスライドさせ、前記第1係合手段と前記第2係合手段とを係合または非係合させることにより変速段を切り替える、変速装置であって、
前記シフトフォークシャフトの端部は、前記クランクケースに設けられた嵌合部と軸方向にスライド可能に嵌合し、
前記シフトフォークシャフトのシャフト端面と前記嵌合部の底面との間には隙間部が設けられ、
前記変速装置がニュートラル時の前記シフトフォークの位置を基準位置として、前記シフトフォークが前記基準位置に位置する際の前記隙間部の軸方向幅は、変速の際に前記リード溝により前記シフトフォークが前記基準位置から前記軸方向に移動する移動距離よりも短く構成され、
前記シフトフォークシャフトには、位置規制部が前記シフトフォークのフォーク端面と当接可能に設けられ、
記シフトフォークが前記基準位置に位置する際に、前記フォーク端面と前記位置規制部との距離は、変速の際に前記リード溝により前記シフトフォークが前記基準位置から前記軸方向に移動する前記移動距離よりも短く構成されている。
本発明によれば、シフトフォークシャフトの端部は、クランクケースに設けられた嵌合部と軸方向にスライド可能に嵌合し、シフトフォークシャフトのシャフト端面と嵌合部の底面との間には隙間部が設けられるので、シフトフォークがシフトフォークシャフトに対し傾いて一時的に引っ掛かった場合であっても、シフトフォークは、シフトフォークシャフトを伴って移動し、シフトフォークシャフトがスライドすることで、スムースな移動が可能となる。
また、隙間部は、変速の際にリード溝によりシフトフォークが軸方向に移動する移動距離よりも短く構成されるので、シフトフォークシャフトは必ず隙間部の底面によってスライドが規制される。シフトフォークシャフトのスライドが規制された後は、慣性力によってシフトフォークがシフトフォークシャフトを移動するので、シフトフォークがシフトフォークシャフトに一時的に引っ掛かった場合であっても、シフトフォークはスムースな移動が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る変速装置を備えるエンジンにおいて、メインシャフトから第1シフトフォークシャフトを経由してシフトドラムの回転軸線を通る切断線にて切断した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る変速装置を備えるエンジンにおいて、カウンタシャフトから第2シフトフォークシャフトを経由してシフトドラムの回転軸線を通る切断線にて切断した断面図である。 ニュートラル状態における第1シフトフォークと第1シフトフォークシャフトの位置を示す要部拡大断面図である。 ニュートラル状態における第2及び第3シフトフォークと第2シフトフォークシャフトの位置を示す要部拡大断面図である。 第1速状態における第2及び第3シフトフォークと第2シフトフォークシャフトの位置を示す要部拡大断面図である。 第2速状態における第2及び第3シフトフォークと第2シフトフォークシャフトの位置を示す要部拡大断面図である。 第3速状態における第2及び第3シフトフォークと第2シフトフォークシャフトの位置を示す要部拡大断面図である。 変速時における第1シフトフォークと第1シフトフォークシャフトの位置を示す要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態におけるシフトフォークシャフト及び位置規制部を示す要部拡大断面図である。
以下、本発明の変速装置の各実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
先ず、本発明の第1実施形態の変速装置について図1〜図8を参照しながら説明する。
なお、図面には、左側をL、右側をRとして示し、説明においては、図面を参照して左右の記載をする。
<変速装置>
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る変速装置10は、自動二輪車のエンジンのクランクケース21に組み込まれており、駆動ギヤ列41と、この駆動ギヤ列41を保持すると共に一端側(図1中右側)に取付けられたクラッチ装置を介してクランクシャフト(不図示)の動力が伝達されるメインシャフト11(図1参照)と、駆動ギヤ列41に噛み合い可能に配置される従動ギヤ列42と、従動ギヤ列42を保持すると共に駆動輪に動力を伝達可能に連結され、メインシャフト11と平行に配置されたカウンタシャフト12(図2参照)と、を備えている。
さらに、変速装置10は、駆動ギヤ列41と従動ギヤ列42とが噛み合う部分の近傍に、メインシャフト11及びカウンタシャフト12と平行に配置されたシフトドラム45と、シフトドラム45の近傍にシフトドラム45と平行に配置された第1シフトフォークシャフト31及び第2シフトフォークシャフト32と、を備え、第1シフトフォークシャフト31には、第1シフトフォーク51が軸方向に移動可能に連結されており、第2シフトフォークシャフト32には、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53がいずれも軸方向に移動可能に連結されている。
シフトドラム45は、第1シフトフォーク51、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53に対応する3条のリード溝45gがドラム外周面に円周方向に沿って設けられている。この各リード溝45gには、第1シフトフォーク51、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53の基部51b、52b及び53bに突設されたガイドピン51p、52p及び53pが嵌入されている。したがって、シフトドラム45の回転により、第1シフトフォーク51、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53は、各リード溝45gの案内によって軸方向の移動が制御される。なお、シフトドラム45は、例えば、変速操作により回動するチェンジスピンドル46(図1参照)に連結されたドラム駆動機構47を介して回転される。
図1に示すように、駆動ギヤ列41は、メインシャフト11の一端側(図中右側)から軸方向に、1速駆動ギヤ41a、4速駆動ギヤ41d、3速駆動ギヤ41c、5速駆動ギヤ41e、2速駆動ギヤ41b、の順で配置されている。
ここで、1速駆動ギヤ41a及び2速駆動ギヤ41bは、メインシャフト11に対してその軸方向に移動不可能であり、メインシャフト11と同期回転する。3速駆動ギヤ41cは、メインシャフト11に対してその軸方向に移動可能であり、メインシャフト11と同期回転する。4速駆動ギヤ41d及び5速駆動ギヤ41eは、メインシャフト11に対してその軸方向に移動不可能であり、メインシャフト11と相対回転可能である。
3速駆動ギヤ41cには、ギヤ円周方向の環状溝41cgが形成されており、この環状溝41cg内に第1シフトフォーク51のフォーク部51fが係合している。したがって、第1シフトフォーク51の軸方向(左右方向)の移動によって、3速駆動ギヤ41cも軸方向に移動する。
3速駆動ギヤ41cの左右両側に配置された4速駆動ギヤ41d及び5速駆動ギヤ41eは、3速駆動ギヤ41cの軸方向への移動によって、3速駆動ギヤ41cと係合するとメインシャフト11と同期回転する。
具体的には、4速駆動ギヤ41d及び5速駆動ギヤ41eには、3速駆動ギヤ41cと係合するための第1係合手段41dp、41edが、それぞれ3速駆動ギヤ41cに対面する側に設けられている。それに対して、3速駆動ギヤ41cには、第1係合手段41dp、41edにそれぞれ係合可能な第2係合手段41cp、41cdが設けられている。
したがって、4速駆動ギヤ41d及び5速駆動ギヤ41eは、メインシャフト11と相対回転可能であるが、3速駆動ギヤ41cの軸方向への移動によって、第1係合手段41dpと第2係合手段41cpが係合すると、4速駆動ギヤ41dはメインシャフト11と同期回転し、第1係合手段41edと第2係合手段41cdが係合すると、5速駆動ギヤ41eはメインシャフト11と同期回転する。
図2に示すように、従動ギヤ列42は、カウンタシャフト12の一端側(図中右側)から軸方向に、1速従動ギヤ42a、4速従動ギヤ42d、3速従動ギヤ42c、5速従動ギヤ42e、2速従動ギヤ42b、の順で、駆動ギヤ列41と噛み合って配置されている。
ここで、4速従動ギヤ42dと5速従動ギヤ42eは、カウンタシャフト12に対してその軸方向に移動可能であり、カウンタシャフト12と同期回転する。1速従動ギヤ42a、3速従動ギヤ42c、及び2速従動ギヤ42bは、カウンタシャフト12に対してその軸方向に移動不可能であり、カウンタシャフト12と相対回転可能である。
4速従動ギヤ42dには、ギヤ円周方向の環状溝42dgが形成されており、この環状溝42dg内に第2シフトフォーク52のフォーク部52fが係合している。したがって、第2シフトフォーク52の軸方向(左右方向)の移動によって、4速従動ギヤ42dも軸方向に移動する。
4速従動ギヤ42eの左右両側に配置された1速従動ギヤ42a及び3速従動ギヤ42cは、4速従動ギヤ42dの軸方向への移動によって、4速従動ギヤ42dと係合するとカウンタシャフト12と同期回転する。
具体的には、1速従動ギヤ42a及び3速従動ギヤ42cには、4速従動ギヤ42dと係合するための第1係合手段42ad、42cdが、それぞれ4速従動ギヤ42dに対面する側に設けられている。それに対して、4速従動ギヤ42dには、第1係合手段42ad、42cdにそれぞれ係合可能な第2係合手段42dp、42ddが設けられている。
したがって、1速従動ギヤ42a及び3速従動ギヤ42cは、カウンタシャフト12と相対回転可能であるが、4速従動ギヤ42dの軸方向への移動によって、第1係合手段42adと第2係合手段42dpが係合すると、1速従動ギヤ42aはカウンタシャフト12と同期回転し、第1係合手段42cdと第2係合手段42ddが係合すると、3速従動ギヤ42cはカウンタシャフト12と同期回転する。
5速従動ギヤ42eには、ギヤ円周方向の環状溝42egが形成されており、この環状溝42eg内に第3シフトフォーク53のフォーク部53fが係合している。したがって、第3シフトフォーク53の軸方向(左右方向)の移動によって、5速従動ギヤ42eも軸方向に移動する。
5速従動ギヤ42eの左側に配置された2速従動ギヤ42bは、5速従動ギヤ42eのの軸方向への移動によって、5速従動ギヤ42eと係合するとカウンタシャフト12と同期回転する。
具体的には、2速従動ギヤ42bには、5速従動ギヤ42eと係合する第1係合手段42bdが、5速従動ギヤ42eに対面する側に設けられている。それに対して、5速従動ギヤ42eには、第1係合手段42bdに係合可能な第2係合手段42epが設けられている。
したがって、2速従動ギヤ42bは、カウンタシャフト12と相対回転可能であるが、5速従動ギヤ42eの軸方向への移動によって、第1係合手段42bdと第2係合手段42epが係合すると、2速従動ギヤ42bはカウンタシャフト12と同期回転する。
図3に示すように、第1シフトフォークシャフト31は、第1シフトフォークシャフト31の端部31tがクランクケース21に形成された嵌合部28に挿入されることで支持されている。そして、第1シフトフォーク51は、第1シフトフォーク51の基部51bが第1シフトフォークシャフト31の外周面を囲むようにして、第1シフトフォークシャフト31に軸方向(左右方向)にスライド可能に連結されている。
ここで、第1シフトフォークシャフト31の長さW1は、嵌合部28の対面する一対の底面28b間の距離W2よりも所定寸法だけ短く設定されている。したがって、第1シフトフォークシャフト31の左右のシャフト端面31eと、シャフト端面31eに対面する嵌合部28の底面28bとの間には、隙間部Sが形成される。
そして、第1シフトフォークシャフト31は、左右両側の嵌合部28に支持された状態で、隙間部S内を軸方向(左右方向)にスライド可能に保持されている。これにより、第1シフトフォーク51が軸方向にスライドする際、第1シフトフォークシャフト31に対して傾いて一時的に引っ掛かってしまった場合でも、第1シフトフォーク51が第1シフトフォークシャフト31に引っ掛かった状態のまま第1シフトフォークシャフト31が隙間部S内を軸方向にスライドすることができ、第1シフトフォーク51は軸方向に移動可能となる。
一端側(図中右側)の隙間部Sの軸方向幅W5及び他端側(図中左側)の隙間部Sの軸方向幅W6は、後述する変速の際にリード溝45gによって第1シフトフォーク51が軸方向に動く移動距離d4、d5(図8参照)より短く構成されている。
したがって、第1シフトフォーク51が、軸方向にスライドする際に第1シフトフォークシャフト31に一時的に引っ掛かってしまい、第1シフトフォークシャフト31が隙間部S内を軸方向にスライドしたとしても、第1シフトフォークシャフト31が軸方向幅W5、W6スライドすると、第1シフトフォークシャフト31のシャフト端面31eは、嵌合部28の底面28bに衝突する。よって、第1シフトフォーク51は、第1シフトフォークシャフト31が引っ掛かったまま移動距離d4、d5を移動することはない。そして、第1シフトフォークシャフト31のシャフト端面31eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第1シフトフォーク51は、慣性力によって第1シフトフォークシャフト31上をスライドし、最終的に移動距離d4、d5を移動する。
これにより、第1シフトフォーク51が、軸方向にスライドする際に第1シフトフォークシャフト31に一時的に引っ掛かってしまった場合でも、第1シフトフォーク51のスムースな移動が可能となる。
ここで、一端側(図中右側)の嵌合部28の軸方向幅W3及び他端側(図中左側)の嵌合部28の軸方向幅W4は、いずれも、一端側の隙間部Sの軸方向幅W5と他端側の隙間部Sの軸方向幅W6の和よりも長く構成されている。これにより、第1シフトフォークシャフト31は、嵌合部28から脱落することなく軸方向にスライド可能に支持される。
また、一端側(図中右側)の隙間部Sの軸方向幅W5は、5速駆動ギヤ41eに設けられた第1係合手段41edと、3速駆動ギヤ41cに設けられた第2係合手段41cdが係合状態から非係合状態になるために必要な第1シフトフォーク51の移動距離r2(図1参照)よりも長く構成されている。
同様に、他端側(図中左側)の隙間部Sの軸方向幅W6は、4速駆動ギヤ41dに設けられた第1係合手段41dpと、3速駆動ギヤ41cに設けられた第2係合手段41cpが係合状態から非係合状態になるために必要な第1シフトフォーク51の移動距離r1(図1参照)よりも長く構成されている。
したがって、3速駆動ギヤ41cが、軸方向の移動により、5速駆動ギヤ41eまたは4速駆動ギヤ41dと係合状態から非係合状態となる間、すなわち、第1係合手段41ed、41dpと第2係合手段41cd、41cpが係合状態から非係合状態になるまでの移動距離r2、r1を移動する間、第1シフトフォークシャフト31は、常に、第1シフトフォーク51に伴って軸方向にスライドすることが可能となる。
これにより、第1シフトフォーク51が最も第1シフトフォークシャフト31に引っ掛かり易い、第1係合手段41ed、41dpと第2係合手段41cd、41cpが係合状態から非係合状態になるまでの移動距離r2、r1を移動する際も、第1シフトフォーク51のスムースな移動が可能となる。
第1シフトフォークシャフト31には、第1シフトフォーク51の基部51bの左右両側のフォーク端面51eに対面する位置に2つの位置規制部61、62が設けられている。位置規制部61、62は、第1シフトフォークシャフト31の外周面に軸円周方向に沿う溝を形成し、この溝に嵌り込むサークリップにより構成されている。
位置規制部61、62は、以下のように配置されている。
変速装置10がニュートラル状態の第1シフトフォーク51の位置を基準位置Np1、とすると、第1シフトフォーク51が基準位置Np1に位置する際、第1シフトフォーク51のフォーク端面51eと位置規制部61、62との距離W7、W8は、変速の際にリード溝45gにより第1シフトフォーク51が軸方向に移動する移動距離d4、d5(図8参照)よりも短く設定される。
したがって、第1シフトフォーク51が、軸方向にスライドする際、第1シフトフォークシャフト31に引っ掛かからずに、第1シフトフォークシャフト31上を軸方向にスライドしたとしても、位置規制部61、62との距離W7、W8スライドすると、第1シフトフォーク51のフォーク端面51eは、位置規制部61、62に当接する。そして、第1シフトフォーク51のフォーク端面51eが位置規制部61、62に当接すると、第1シフトフォーク51は、第1シフトフォークシャフト31を伴って移動し、第1シフトフォークシャフト31は、隙間部Sを軸方向にスライドする。そして、第1シフトフォーク51は、最終的に移動距離d4、d5を移動する。
これにより、第1シフトフォーク51が軸方向に移動距離d4、d5を移動する際、第1シフトフォークシャフト31は隙間部Sを軸方向にスライドするので、第1シフトフォークシャフト31の両側に隙間部Sが確保された状態にすることが容易となる。
また、第1シフトフォーク51の位置規制部61、62方向への移動可能距離k4、k5は、第1シフトフォーク51のフォーク端面51eと位置規制部61、62との距離W7、W8と、第1シフトフォーク51の移動方向側における隙間部Sの軸方向幅W5、W6との和よりも短い。すなわち、k4<(W7+W5)、及び、k5<(W8+W6)が成り立つ。これにより、第1シフトフォーク51が最も長い距離を移動した場合でも、第1シフトフォーク51の移動方向側における隙間部Sは常に確保される。
さらに、変速操作により第1シフトフォークシャフト31が隙間部Sをスライドし、スライド方向の隙間部Sが埋まった場合でも、その後の変速操作により第1シフトフォーク51が逆方向に移動する際、第1シフトフォーク51は、位置規制部61、62に当接し、第1シフトフォークシャフト31を伴って移動する。これにより、第1シフトフォークシャフト31は、隙間部Sが埋まった状態を解消できる。したがって、変速操作により第1シフトフォークシャフト31のスライド方向の隙間部Sが埋まった場合でも、その後の変速操作により、隙間部Sが埋まった状態を解消でき、第1シフトフォーク51のスムースな移動が可能となる。
図4に示すように、第2シフトフォークシャフト32は、第2シフトフォークシャフト32の端部32tがクランクケース21に形成された嵌合部28に挿入されることで支持されている。そして、第2シフトフォークシャフト32の一端側(図中右側)に第2シフトフォーク52が、他端側(図中左側)に第3シフトフォーク53が、第2シフトフォーク52の基部52b及び第3シフトフォーク53の基部53bが第2シフトフォークシャフト32の外周面を囲むようにして、それぞれ軸方向(左右方向)にスライド可能に連結されている。
ここで、第2シフトフォークシャフト32の長さW1は、嵌合部28の対面する一対の底面28b間の距離W2よりも所定寸法だけ短く設定されている。したがって、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eと、シャフト端面32eに対面する嵌合部28の底面28bとの間には、隙間部Sが形成される。
そして、第2シフトフォークシャフト32は、左右両側の嵌合部28に支持された状態で、隙間部S内を軸方向(左右方向)にスライド可能に保持されている。これにより、第2シフトフォーク52が軸方向にスライドする際、第2シフトフォークシャフト32に対して傾いて一時的に引っ掛かってしまった場合でも、第2シフトフォーク52が第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かった状態のまま第2シフトフォークシャフト32が隙間部S内を軸方向にスライドすることができ、第2シフトフォーク52は軸方向に移動可能となる。第3シフトフォーク53が軸方向にスライドする際も同様に、第2シフトフォークシャフト32に対して傾いて一時的に引っ掛かってしまった場合でも、第3シフトフォーク53が第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かった状態のまま第2シフトフォークシャフト32が隙間部S内を軸方向にスライドすることができ、第3シフトフォーク53は軸方向に移動可能となる。
一端側(図中右側)の隙間部Sの軸方向幅W5及び他端側(図中左側)の隙間部Sの軸方向幅W6は、後述する変速の際にリード溝45gによって第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53が軸方向に動く移動距離d1、d2、d3(それぞれ図5、図6、図7参照)より短く構成されている。
したがって、第2シフトフォーク52が、軸方向にスライドする際に第2シフトフォークシャフト32に一時的に引っ掛かってしまい、第2シフトフォークシャフト32が隙間部S内を軸方向にスライドしたとしても、第2シフトフォークシャフト32が軸方向幅W5、W6スライドすると、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eは、嵌合部28の底面28bに衝突する。よって、第2シフトフォーク52は、第2シフトフォークシャフト32が引っ掛かったまま移動距離d1、d3を移動することはない。そして、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第2シフトフォーク52は、慣性力によって第2シフトフォークシャフト32上をスライドし、最終的に移動距離d1、d3を移動する。
同様に、第3シフトフォーク53が、軸方向にスライドする際に第2シフトフォークシャフト32に一時的に引っ掛かってしまい、第2シフトフォークシャフト32が隙間部S内を軸方向にスライドしたとしても、第2シフトフォークシャフト32が軸方向幅W6スライドすると、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eは、嵌合部28の底面28bに衝突する。よって、第3シフトフォーク53は、第2シフトフォークシャフト32が引っ掛かったまま移動距離d2を移動することはない。そして、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第3シフトフォーク53は、慣性力によって第2シフトフォークシャフト32上をスライドし、最終的に移動距離d2を移動する。
これにより、第2シフトフォーク52または第3シフトフォーク53が、軸方向にスライドする際に第2シフトフォークシャフト32に一時的に引っ掛かってしまった場合でも、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53のスムースな移動が可能となる。
ここで、一端側(図中右側)の嵌合部28の軸方向幅W3及び他端側(図中左側)の嵌合部28の軸方向幅W4は、いずれも、一端側の隙間部Sの軸方向幅W5と他端側の隙間部Sの軸方向幅W6の和よりも長く構成されている。これにより、第2シフトフォークシャフト32は、嵌合部28から脱落することなく軸方向にスライド可能に支持される。
また、一端側(図中右側)の隙間部Sの軸方向幅W5は、3速従動ギヤ42cに設けられた第1係合手段42cdと、4速従動ギヤ42dに設けられた第2係合手段42ddが係合状態から非係合状態になるために必要な第2シフトフォーク52の移動距離r4(図2参照)、及び、2速従動ギヤ42bに設けられた第1係合手段42bdと、5速従動ギヤ42eに設けられた第2係合手段42epが係合状態から非係合状態になるために必要な第3シフトフォーク53の移動距離r5(図2参照)よりも長く構成されている。
同様に、他端側(図中左側)の隙間部Sの軸方向幅W6は、1速従動ギヤ42aに設けられた第1係合手段42adと、4速従動ギヤ42dに設けられた第2係合手段42dpが係合状態から非係合状態になるために必要な第2シフトフォーク52の移動距離r3(図2参照)よりも長く構成されている。
したがって、4速従動ギヤ42dが、軸方向の移動により、3速従動ギヤ42cまたは1速従動ギヤ42aと係合状態から非係合状態となる間、すなわち、第1係合手段42cd、42adと第2係合手段42dd、42dpが係合状態から非係合状態になるまでの移動距離r4、r3を移動する間、第2シフトフォークシャフト32は、常に、第2シフトフォーク52に伴って軸方向にスライドすることが可能となる。
これにより、第2シフトフォーク52が最も第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かり易い、第1係合手段42cd、42adと第2係合手段42dd、42dpが係合状態から非係合状態になるまでの移動距離r4、r3を移動する際も、第2シフトフォーク52のスムースな移動が可能となる。
同様に、5速従動ギヤ42eが、軸方向の移動により、2速従動ギヤ42bと係合状態から非係合状態となる間、すなわち、第1係合手段42bdと第2係合手段42epが係合状態から非係合状態になるまでの移動距離r5を移動する間、第2シフトフォークシャフト32は、常に、第3シフトフォーク53に伴って軸方向にスライドすることが可能となる。
これにより、第3シフトフォーク53が最も第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かり易い、第1係合手段42bdと第2係合手段42epが係合状態から非係合状態になるまでの移動距離r5を移動する際も、第3シフトフォーク53のスムースな移動が可能となる。
第2シフトフォークシャフト32には、第2シフトフォーク52の基部52bの左右両側のフォーク端面52e及び第3シフトフォーク53の基部53bの左右両側のフォーク端面53eに対面するように、3つの位置規制部63、64、65が設けられている。位置規制部63、64、65は、第2シフトフォークシャフト32の外周面に軸円周方向に沿う溝を形成し、この溝に嵌り込むサークリップにより構成されている。
位置規制部63、64、65は、以下のように配置されている。
変速装置10がニュートラル状態の第2シフトフォーク52の位置を基準位置Np2とすると、第2シフトフォーク52が基準位置Np2に位置する際、第2シフトフォーク52のフォーク端面52eと位置規制部63、64との距離W9、W11は、変速の際にリード溝45gにより第2シフトフォーク52が軸方向に移動する移動距離d1、d3(図5、図7参照)よりも短く設定される。
したがって、第2シフトフォーク52が、軸方向にスライドする際、第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かからずに、第2シフトフォークシャフト32上を軸方向にスライドしたとしても、位置規制部63、64との距離W9、W11をスライドすると、第2シフトフォーク52のフォーク端面52eは、位置規制部63、64に当接する。そして、第2シフトフォーク52のフォーク端面52eが位置規制部63、64に当接すると、第2シフトフォーク52は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、第2シフトフォークシャフト32は、隙間部Sを軸方向にスライドする。そして、第2シフトフォーク52は、最終的に移動距離d1、d3を移動する。
同様に、変速装置10がニュートラル状態の第3シフトフォーク53の位置を基準位置Np3とすると、第3シフトフォーク53が基準位置Np2に位置する際、第3シフトフォーク53のフォーク端面53eと位置規制部65との距離W10は、変速の際にリード溝45gにより第3シフトフォーク53が軸方向に移動する移動距離d2(図6参照)よりも短く設定される。
したがって、第3シフトフォーク53が、軸方向にスライドする際、第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かからずに、第2シフトフォークシャフト32上を軸方向にスライドしたとしても、位置規制部65との距離W10をスライドすると、第3シフトフォーク53のフォーク端面53eは、位置規制部65に当接する。そして、第3シフトフォーク53のフォーク端面53eが位置規制部65に当接すると、第3シフトフォーク53は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、第2シフトフォークシャフト32は、隙間部Sを軸方向にスライドする。そして、第3シフトフォーク53は、最終的に移動距離d2を移動する。
これにより、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53が軸方向に移動距離d1、d3、d2を移動する際、第2シフトフォークシャフト32は隙間部Sを軸方向にスライドするので、第2シフトフォークシャフト32の両側に隙間部Sが確保された状態にすることが容易となる。
また、第2シフトフォーク52の位置規制部63、64方向への移動可能距離k1、k2は、第2シフトフォーク52のフォーク端面52eと位置規制部63、64との距離W9、W11と、第2シフトフォーク52の移動方向側における隙間部Sの軸方向幅W5、W6との和よりも短い。すなわち、k1<(W9+W5)、及び、k2<(W11+W6)が成り立つ。これにより、第2シフトフォーク52が最も長い距離を移動した場合でも、第2シフトフォーク52の移動方向側における隙間部Sは常に確保される。
同様に、第3シフトフォーク53の位置規制部65方向への移動可能距離k3は、第3シフトフォーク53のフォーク端面53eと位置規制部65との距離W10と、第3シフトフォーク53の移動方向側における隙間部Sの軸方向幅W6との和よりも短い。すなわち、k3<(W10+W6)が成り立つ。これにより、第3シフトフォーク53が最も長い距離を移動した場合でも、第3シフトフォーク53の移動方向側における隙間部Sは常に確保される。
さらに、変速操作により第2シフトフォークシャフト32が隙間部Sをスライドし、スライド方向の隙間部Sが埋まった場合でも、その後の変速操作により第2シフトフォーク52または第3シフトフォーク53が逆方向に移動する際、第2シフトフォーク52または第3シフトフォーク53は、位置規制部63、64、65に当接し、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動する。これにより、第2シフトフォークシャフト32は、隙間部Sが埋まった状態を解消できる。したがって、変速操作により第2シフトフォークシャフト32のスライド方向の隙間部Sが埋まった場合でも、その後の変速操作により、隙間部Sが埋まった状態を解消でき、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53のスムースな移動が可能となる。
<変速動作>
次に、変速動作について説明する。
(ニュートラル動作)
図3及び図4に示すように、変速装置10がニュートラルの場合は、第1シフトフォーク51、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53は、軸方向において各基準位置Np1、Np2、Np3に位置している。これにより、メインシャフト11と同期回転する1速駆動ギヤ41a、3速駆動ギヤ41c、2速駆動ギヤ41bは、いずれも、相対回転可能な状態の1速従動ギヤ42a、3速従動ギヤ42c、2速従動ギヤ42bと噛み合っているので、メインシャフト11とカウンタシャフト12間の動力伝達は行われない。
(1速動作)
図5に示すように、変速装置10を1速に入れる場合は、クラッチ装置22を作動させてクランク軸側からの駆動力を一旦切ると共にシフトドラム45を回転させ第2シフトフォーク52を、右方向へ移動距離d1移動させる。これにより、4速従動ギヤ42d(図2参照)が右方向に移動し、4速従動ギヤ42dの第2係合手段42dpが1速従動ギヤ42aの第1係合手段42adに係合する。したがって、1速従動ギヤ42aがカウンタシャフト12と同期回転するので、メインシャフト11と同期回転する1速駆動ギヤ41aの回転が、1速従動ギヤ42aを介してカウンタシャフト12に伝達される。
このとき、第2シフトフォーク52が、右方向に移動する際、第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かからずに、第2シフトフォークシャフト32上を右方向にスライドした場合、第2シフトフォーク52のフォーク端面52eが位置規制部63に当接する。その後、第2シフトフォーク52は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、最終的に移動距離d1を移動し、1速への変速が完了する。その際、第2シフトフォークシャフト32は、隙間部Sを軸方向に所定距離m1をスライドする。
一方、第2シフトフォーク52が、右方向に移動する際、第2シフトフォークシャフト32に一時的に引っ掛かってしまった場合、第2シフトフォーク52は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、第2シフトフォークシャフト32は隙間部S内を右方向にスライドする。第2シフトフォークシャフト32は、隙間部S内を右方向にスライド中に、第2シフトフォーク52との引っ掛かりが解消されない場合、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが、嵌合部28の底面28bに衝突する。そして、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第2シフトフォーク52は、慣性力によって第2シフトフォークシャフト32上をスライドし、最終的に移動距離d1移動し、1速への変速が完了する。
(2速動作)
図6に示すように、変速装置10を1速から2速に入れる場合は、第2シフトフォーク52を基準位置Np2に戻し、第3シフトフォーク53を左方向へ移動距離d2移動させる。これにより、4速従動ギヤ42d(図2参照)が左方向へ移動し、4速従動ギヤ42dの第2係合手段42dpと1速従動ギヤ42aの第1係合手段42adの係合が解除され、5速従動ギヤ42e(図2参照)が左方向へ移動し、5速従動ギヤ42eの第2係合手段42epが2速従動ギヤ42bの第1係合手段42bdに係合する。したがって、2速従動ギヤ42bがカウンタシャフト12と同期回転するので、メインシャフト11と同期回転する2速駆動ギヤ41bの回転が、2速従動ギヤ42bを介してカウンタシャフト12に伝達される。
このとき、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53が、第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かからずに、第2シフトフォークシャフト32上を左方向にスライドした場合、1速の状態から、第2シフトフォーク52が左方向に移動し、第3シフトフォーク53が左方向に移動し、第3シフトフォーク53のフォーク端面53eが位置規制部65に当接する。その後、第3シフトフォーク53は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、最終的に移動距離d2を移動し、2速への変速が完了する。その際、第2シフトフォークシャフト32は、隙間部Sを軸方向に所定距離m2スライドする。
一方、第2シフトフォーク52が、左方向に移動する際、第2シフトフォークシャフト32に一時的に引っ掛かってしまった場合、第2シフトフォーク52は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、第2シフトフォークシャフト32は隙間部S内を左方向にスライドする。第2シフトフォークシャフト32は、隙間部S内を左方向にスライド中に、第2シフトフォーク52との引っ掛かりが解消されない場合、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが、嵌合部28の底面28bに衝突する。そして、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第2シフトフォーク52は、慣性力によって第2シフトフォークシャフト32上をスライドし、最終的に移動距離d1移動し、基準位置Np1に戻る。
また、左側の隙間部Sが確保された状態において、第3シフトフォーク53が、左方向にスライドする際、第2シフトフォークシャフト32に一時的に引っ掛かってしまった場合、第3シフトフォーク53は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、第2シフトフォークシャフト32は隙間部S内を左方向にスライドする。第2シフトフォークシャフト32は、隙間部S内を左方向にスライド中に、第3シフトフォーク53との引っ掛かりが解消されない場合、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが、嵌合部28の底面28bに衝突する。そして、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第3シフトフォーク53は、慣性力によって第2シフトフォークシャフト32上をスライドし、最終的に移動距離d2移動し、2速への変速が完了する。
(3速動作)
図7に示すように、変速装置10を2速から3速に入れる場合は、第3シフトフォーク53を基準位置Np3に戻し、第2シフトフォーク52を左方向へ移動距離d3移動させる。これにより、5速従動ギヤ42e(図2参照)が右方向へ移動し、5速従動ギヤ42eの第2係合手段42epと2速従動ギヤ42bの第1係合手段42bdの係合が解除され、4速従動ギヤ42d(図2参照)が左方向へ移動し、4速従動ギヤ42dの第2係合手段42ddが3速従動ギヤ42cの第1係合手段42cdに係合する。したがって、3速従動ギヤ42cがカウンタシャフト12と同期回転するので、メインシャフト11と同期回転する3速駆動ギヤ41cの回転が、3速従動ギヤ42cを介してカウンタシャフト12に伝達される。
このとき、第2シフトフォーク52及び第3シフトフォーク53が、第2シフトフォークシャフト32に引っ掛かからずに、第2シフトフォークシャフト32上を軸方向にスライドした場合、2速の状態から、第3シフトフォーク53が右方向に移動し、第2シフトフォーク52が左方向に移動し、第2シフトフォーク52のフォーク端面53eが位置規制部64に当接する。その後、第2シフトフォーク52は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、最終的に移動距離d3を移動し、3速への変速が完了する。その際、第2シフトフォークシャフト32は、隙間部Sを軸方向に所定距離m3スライドする。
一方、第3シフトフォーク53が、右方向に移動する際、第2シフトフォークシャフト32に一時的に引っ掛かってしまった場合、第3シフトフォーク53は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、第2シフトフォークシャフト32は隙間部S内を右方向にスライドし、移動距離d2移動して基準位置Np3に戻る。そして、第2シフトフォーク52が、左方向に移動する際、第2シフトフォークシャフト32に一時的に引っ掛かってしまった場合、第2シフトフォーク52は、第2シフトフォークシャフト32を伴って移動し、第2シフトフォークシャフト32は隙間部S内を左方向にスライドする。第2シフトフォークシャフト32は、隙間部S内を左方向にスライド中に、第2シフトフォーク52との引っ掛かりが解消されない場合、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが、嵌合部28の底面28bに衝突する。そして、第2シフトフォークシャフト32のシャフト端面32eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第2シフトフォーク52は、慣性力によって第2シフトフォークシャフト32上をスライドし、最終的に移動距離d3移動し、3速への変速が完了する。
(4速動作)
変速装置10を3速から4速に入れる場合は、第2シフトフォーク52を基準位置Np2に戻し、第1シフトフォーク51を右方向へ移動距離d4移動させる。これにより、4速従動ギヤ42d(図2参照)が右方向へ移動し、4速従動ギヤ42dの第2係合手段42ddと3速従動ギヤ42cの第1係合手段42cdの係合が解除され、3速駆動ギヤ41c(図1参照)が右方向へ移動し、3速駆動ギヤ41cの第2係合手段41cdが4速駆動ギヤ41dの第1係合手段41dpに係合する。したがって、4速駆動ギヤ41dがメインシャフト11と同期回転し、該回転がカウンタシャフト12と同期回転する4速従動ギヤ42dを介してカウンタシャフト12に伝達される。
図8に示すように、このとき、第1シフトフォーク51が、第1シフトフォークシャフト31に引っ掛かからずに、第1シフトフォークシャフト31上を右方向にスライドした場合、第1シフトフォーク51が右方向に移動し、第1シフトフォーク51のフォーク端面51eが位置規制部61に当接する。その後、第1シフトフォーク51は、第1シフトフォークシャフト31を伴って移動し、最終的に移動距離d4移動し、4速への変速が完了する。その際、第1シフトフォークシャフト31は、隙間部Sを軸方向に所定距離m4スライドする。
一方、第1シフトフォーク51が、右方向にスライドする際、第1シフトフォークシャフト31に一時的に引っ掛かってしまった場合、第1シフトフォーク51は、第1シフトフォークシャフト31を伴って移動し、第1シフトフォークシャフト31は隙間部S内を右方向にスライドする。第1シフトフォークシャフト31は、隙間部S内を右方向にスライド中に、第1シフトフォーク51との引っ掛かりが解消されない場合、第1シフトフォークシャフト31のシャフト端面31eが、嵌合部28の底面28bに衝突する。そして、第1シフトフォークシャフト31のシャフト端面31eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第1シフトフォーク51は、慣性力によって第1シフトフォークシャフト31上をスライドし、最終的に移動距離d4移動し、4速への変速が完了する。
(5速動作)
図8に示すように、変速装置10を4速から5速に入れる場合は、第1シフトフォーク51を左方向へ移動し、基準位置Np1に戻して、さらに移動距離d5移動させる。これにより、3速駆動ギヤ41c(図1参照)が左方向へ移動し、3速駆動ギヤ41cの第2係合手段41cdと4速駆動ギヤ41dの第1係合手段41dpの係合が解除され、3速駆動ギヤ41cの第2係合手段41cpが5速駆動ギヤ41eの第1係合手段41edに係合する。したがって、5速駆動ギヤ41eがメインシャフト11と同期回転し、該回転がカウンタシャフト12と同期回転する5速従動ギヤ42eを介してカウンタシャフト12に伝達される。
このとき、第1シフトフォーク51が、第1シフトフォークシャフト31に引っ掛かからずに、第1シフトフォークシャフト31上を左方向にスライドした場合、第1シフトフォーク51が左方向に移動し、第1シフトフォーク51のフォーク端面51eが位置規制部62に当接する。その後、第1シフトフォーク51は、第1シフトフォークシャフト31を伴って移動し、最終的に移動距離d5移動し、5速への変速が完了する。その際、第1シフトフォークシャフト31は、隙間部Sを軸方向に所定距離m5スライドする。
一方、第1シフトフォーク51が、左方向にスライドする際、第1シフトフォークシャフト31に一時的に引っ掛かってしまった場合、第1シフトフォーク51は、第1シフトフォークシャフト31を伴って移動し、第1シフトフォークシャフト31は隙間部S内を左方向にスライドする。第1シフトフォークシャフト31は、隙間部S内を左方向にスライド中に、第1シフトフォーク51との引っ掛かりが解消されない場合、第1シフトフォークシャフト31のシャフト端面31eが、嵌合部28の底面28bに衝突する。そして、第1シフトフォークシャフト31のシャフト端面31eが嵌合部28の底面28bに衝突すると、第1シフトフォーク51は、慣性力によって第1シフトフォークシャフト31上をスライドし、最終的に移動距離d5移動し、5速への変速が完了する。
このように、本実施形態においては、第1シフトフォーク51、第2シフトフォーク52、第3シフトフォーク53は、左右方向のいずれかの方向に移動した後、次の変速の際には反対方向へ移動するため、第1シフトフォーク51、第2シフトフォーク52、第3シフトフォーク53は、それぞれの基準位置Np1、Np2、Np3付近を往復する。よって、第1シフトフォークシャフト31または第2シフトフォークシャフト32が嵌合部28の底面28bまで移動したとしても、次の変速の際には第1シフトフォーク51、第2シフトフォーク52、第3シフトフォーク53の移動により、第1シフトフォーク51、第2シフトフォーク52、第3シフトフォーク53のフォーク端面51e、52e、53eのいずれかが、位置規制部61、62、63、64、65のいずれかに当接するように構成されているため、第1シフトフォークシャフト31、第2シフトフォークシャフト32を移動させて必ず隙間部Sが形成される。したがって、隙間部Sを確保するための付勢部材を嵌合部28に設ける必要がない。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態の変速装置について図9を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態の変速装置10と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略又は簡略化する。第1実施形態の変速装置10では、位置規制部63、64、65を、第2シフトフォークシャフト32の外周面に円周方向に沿う溝を形成し、この溝に嵌り込むサークリップにより構成されているものとしたが、第2実施形態の変速装置では、他の構造を採用した。以下、第1実施形態の変速装置10における位置規制部63、64、65と第2実施形態の位置規制部66、67との相違点について詳細に説明する。
<位置規制部>
図9においては、3個の位置規制部63、66、67を備える第2シフトフォークシャフト32Aを示す。この第2シフトフォークシャフト32Aは、図中において最も右側の位置規制部63は、第1実施形態の構造と同じである。しかし、他の2個の構造が相違する。
第2シフトフォーク52と第3シフトフォーク53との間に設けられた位置規制部66は、第2シフトフォークシャフト32Aの径を変えた段差構造によって構成されている。すなわち、第2シフトフォークシャフト32Aは、第2シフトフォーク52の支持する右側の略半分の領域が小径に構成され、第3シフトフォーク53を支持する左側の部分が大径に構成されている。したがって、第2シフトフォーク52の左方向へのスライドは、該第2シフトフォーク52の左側のフォーク端面52eと位置規制部66との当接により規制することができる。
最も左側の位置規制部67は、第2シフトフォークシャフト32Aの外周面に形成された環状溝にOリングを嵌め込んだ構造である。すなわち、第2シフトフォークシャフト32Aは、環状溝に嵌め込まれたOリングが外周面から径方向に突出する構造となっており、この位置規制部67によって、第3シフトフォーク53の左方向のスライドを規制することができる。
このように、本実施形態のように、例えば、位置規制部66が第2シフトフォークシャフト32A自体の段差構造によって構成されている場合、部品の簡略化や部品点数を削減することができる。
なお、前述した実施形態は、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、第1実施形態においては、メインシャフト11に対してその軸方向に移動可能であり、メインシャフト11と同期回転するギヤを1つ(3速駆動ギヤ41c)、カウンタシャフト12に対してその軸方向に移動可能であり、カウンタシャフト12と同期回転するギヤを2つ(4速従動ギヤ42d、5速従動ギヤ42e)とし、それに伴い、第1シフトフォークシャフト31に軸方向にスライド可能に連結されるシフトフォークを1つ(第1シフトフォーク51)、第2シフトフォークシャフト32に軸方向にスライド可能に連結されるシフトフォークを2つ(第2シフトフォーク52、第3シフトフォーク53)としたが、メインシャフト11に対してその軸方向に移動可能であり、メインシャフト11と同期回転するギヤを2つ、カウンタシャフト12に対してその軸方向に移動可能であり、カウンタシャフト12と同期回転するギヤを1つとし、それに伴い、第1シフトフォークシャフト31に軸方向にスライド可能に連結されるシフトフォークを2つ、第2シフトフォークシャフト32に軸方向にスライド可能に連結されるシフトフォークを1つとしてもよい。
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 駆動源と動力伝達可能に接続されるメインシャフト(メインシャフト11)と、
前記メインシャフトと平行に配置され、駆動輪と動力伝達可能に接続されるカウンタシャフト(カウンタシャフト12)と、
該メインシャフトにスライド不能に配置され、第1係合手段(第1係合手段41dp、41ed)を有する固定ギヤ(4速駆動ギヤ41d、5速駆動ギヤ41e)と、
該メインシャフトにスライド可能に配置され、前記第1係合手段と係合する第2係合手段(第2係合手段41cd、41cp)を有する可動ギヤ(3速駆動ギヤ41c)と、
変速操作に応じて回動し、外周面にリード溝(リード溝45g)が設けられたシフトドラム(シフトドラム45)と、
クランクケース(クランクケース21)に支持されるシフトフォークシャフト(第1シフトフォークシャフト31)と、
前記シフトフォークシャフトに軸方向にスライド可能に軸支され、一端部が前記リード溝に係合し他端部が前記可動ギヤに連結されるシフトフォーク(第1シフトフォーク51)と、を備え、
前記シフトドラムの回動により前記シフトフォークが前記可動ギヤをスライドさせ、前記第1係合手段と前記第2係合手段とを係合または非係合させることにより変速段を切り替える、変速装置(変速装置10)であって、
前記シフトフォークシャフトの端部(端部31t)は、前記クランクケースに設けられた嵌合部(嵌合部28)と軸方向にスライド可能に嵌合し、
前記シフトフォークシャフトのシャフト端面(シャフト端面31e)と前記嵌合部の底面(底面28b)との間には隙間部(隙間部S)が設けられ、
該隙間部の軸方向幅(軸方向幅W5、W6)は、変速の際に前記リード溝により前記シフトフォークが前記軸方向に移動する移動距離(移動距離d4、d5)よりも短く構成され、
前記シフトフォークシャフトには、位置規制部(位置規制部61、62)が前記シフトフォークのフォーク端面(フォーク端面51e)と当接可能に設けられ、
前記変速装置がニュートラル時の前記シフトフォークの位置を基準位置(基準位置Np1)として、前記シフトフォークが前記基準位置に位置する際に、前記フォーク端面と前記位置規制部との距離(距離W7、W8)は、変速の際に前記リード溝により前記シフトフォークが前記軸方向に移動する移動距離(移動距離d4、d5)よりも短く構成されている、変速装置。
(1)によれば、シフトフォークシャフトの端部は、クランクケースに設けられた嵌合部と軸方向にスライド可能に嵌合し、シフトフォークシャフトのシャフト端面と嵌合部の底面との間には隙間部が設けられるので、シフトフォークがシフトフォークシャフトに対し傾いて一時的に引っ掛かった場合であっても、シフトフォークは、シフトフォークシャフトを伴って移動し、シフトフォークシャフトがスライドすることで、スムースな移動が可能となる。
また、隙間部は、変速の際にリード溝によりシフトフォークが軸方向に移動する移動距離よりも短く構成されるので、シフトフォークシャフトは必ず隙間部の底面によってスライドが規制される。シフトフォークシャフトのスライドが規制された後は、慣性力によってシフトフォークがシフトフォークシャフトを移動するので、シフトフォークがシフトフォークシャフトに一時的に引っ掛かった場合であっても、シフトフォークはスムースな移動が可能となる。
(2) (1)に記載の変速装置であって、
前記シフトフォークシャフトの一端側の前記嵌合部の軸方向幅(軸方向幅W3)と、前記シフトフォークシャフトの他端側の前記嵌合部の軸方向幅(軸方向幅W4)は、いずれも、前記シフトフォークシャフトの一端側の前記隙間部の軸方向幅(軸方向幅W5)と前記シフトフォークシャフトの他端側の前記隙間部の軸方向幅(軸方向幅W6)との和よりも長い、変速装置。
(2)によれば、シフトフォークシャフトの一端側の嵌合部の軸方向幅と、シフトフォークシャフトの他端側の嵌合部の軸方向幅は、いずれも、シフトフォークシャフトの一端側の隙間部の軸方向幅と、シフトフォークシャフトの他端側の隙間部の軸方向幅との和よりも長いので、シフトフォークシャフトは、スライドしても常に両端部が嵌合部に嵌合され、嵌合部から抜けることを防止できる。
(3) (1)または(2)に記載の変速装置であって、
前記シフトフォークは、前記シフトフォークシャフトに軸方向にスライド可能に軸支される2つのシフトフォーク(第2シフトフォーク52、第3シフトフォーク53)を有し、
前記位置規制部(位置規制部64、66)は、前記2つのシフトフォーク間に設けられている、変速装置。
(3)によれば、シフトフォークシャフトに軸方向にスライド可能に軸支される2つのシフトフォークを有し、位置規制部は、2つのシフトフォーク間に設けられていることで、シフトフォークを複数設けたとしても、それぞれのシフトフォークが干渉しないようにすることができるので、シフトフォークシャフトの共用が可能となり、部品点数を削減できる。
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載の変速装置であって、
前記第1係合手段と前記第2係合手段が係合状態から非係合状態となるために必要な前記シフトフォークの移動距離(移動距離r2、r1)よりも、前記シフトフォークの移動方向側における前記隙間部の軸方向幅(軸方向幅W5、W6)は長い、変速装置。
(4)によれば、第1係合手段と第2係合手段が係合状態から非係合状態となるために必要なシフトフォークの移動距離よりも、シフトフォークの移動方向側における隙間部の軸方向幅は長いので、第1係合手段と第2係合手段が係合状態から非係合状態となる間、シフトフォークシャフトは、常に、シフトフォークに伴って軸方向にスライドすることが可能となる。これにより、シフトフォークがシフトフォークシャフトに最も引っ掛かり易い、第1係合手段と第2係合手段が係合状態から非係合状態となる際も、シフトフォークのスムースな移動が可能となる。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の変速装置であって、
前記シフトフォークの前記位置規制部方向への移動可能距離(移動可能距離k4、k5)は、前記シフトフォークの前記フォーク端面と前記位置規制部との距離(距離W7、W8)と、前記シフトフォークの移動方向側における前記隙間部の軸方向幅(軸方向幅W5、W6)との和よりも短い、変速装置。
(5)によれば、シフトフォークの位置規制部方向への移動可能距離は、シフトフォーク端面と位置規制部との距離と、シフトフォークの移動方向側における隙間部の軸方向幅との和よりも短いので、シフトフォークが最も長く移動した場合でも、シフトフォークの移動方向側における隙間部の軸方向幅を常に確保することができ、シフトフォークのスムースな移動が可能となる。
10 変速装置
11 メインシャフト
12 カウンタシャフト
21 クランクケース
28 嵌合部
31 第1シフトフォークシャフト
31e シャフト端面
31t 端部
32 第2シフトフォークシャフト
32e シャフト端面
32t 端部
41a 1速駆動ギヤ
41b 2速駆動ギヤ
41c 3速駆動ギヤ(可動ギヤ)
41cd、41cp 第2係合手段
41d 4速駆動ギヤ(固定ギヤ)
41dp 第1係合手段
41e 5速駆動ギヤ(固定ギヤ)
41ed 第1係合手段
42a 1速従動ギヤ(固定ギヤ)
42ad 第1係合手段
42b 2速従動ギヤ(固定ギヤ)
42bd 第1係合手段
42c 3速従動ギヤ(固定ギヤ)
42cd 第1係合手段
42d 4速従動ギヤ(可動ギヤ)
42dd、42dp 第2係合手段
42e 5速従動ギヤ(可動ギヤ)
42ep 第2係合手段
45 シフトドラム
45g リード溝
51 第1シフトフォーク(シフトフォーク)
51e フォーク端面
52 第2シフトフォーク(シフトフォーク)
52e フォーク端面
53 第3シフトフォーク
53e フォーク端面
61、62、63、64、65、66、67 位置規制部
d1、d2、d3、d4、d5 シフトフォーク移動距離
k1、k2、k3、k4、k5 シフトフォーク移動可能距離
m1、m2、m3、m4、m5 所定距離
Np1、Np2、Np3 基準位置
r1、r2、r3、r4、r5 移動距離
S 隙間部
W3、W4 嵌合部の軸方向幅
W5、W6 隙間部の軸方向幅
W7、W8、W9、W10、W11 フォーク端面と位置規制部との距離

Claims (5)

  1. 駆動源と動力伝達可能に接続されるメインシャフト(11)と、
    前記メインシャフトと平行に配置され、駆動輪と動力伝達可能に接続されるカウンタシャフト(12)と、
    該メインシャフト(11)にスライド不能に配置され、第1係合手段(41dp、41ed)を有する固定ギヤ(41d、41e)と、
    該メインシャフト(11)にスライド可能に配置され、前記第1係合手段(41dp、41ed)と係合する第2係合手段(41cd、41cp)を有する可動ギヤ(41c)と、
    変速操作に応じて回動し、外周面にリード溝(45g)が設けられたシフトドラム(45)と、
    クランクケース(21)に支持されるシフトフォークシャフト(31)と、
    前記シフトフォークシャフト(31)に軸方向にスライド可能に軸支され、一端部が前記リード溝(45g)に係合し他端部が前記可動ギヤ(41c)に連結されるシフトフォーク(51)と、を備え、
    前記シフトドラム(45)の回動により前記シフトフォーク(51)が前記可動ギヤ(41c)をスライドさせ、前記第1係合手段(41dp、41ed)と前記第2係合手段(41cd、41cp)とを係合または非係合させることにより変速段を切り替える、変速装置(10)であって、
    前記シフトフォークシャフト(31)の端部(31t)は、前記クランクケース(21)に設けられた嵌合部(28)と軸方向にスライド可能に嵌合し、
    前記シフトフォークシャフト(31)のシャフト端面(31e)と前記嵌合部(28)の底面(28b)との間には隙間部(S)が設けられ、
    前記変速装置(10)がニュートラル時の前記シフトフォーク(51)の位置を基準位置(Np1)として、前記シフトフォーク(51)が前記基準位置(Np1)に位置する際の前記隙間部(S)の軸方向幅(W5、W6)は、変速の際に前記リード溝(45g)により前記シフトフォーク(51)が前記基準位置(Np1)から前記軸方向に移動する移動距離(d4、d5)よりも短く構成され、
    前記シフトフォークシャフト(31)には、位置規制部(61、62)が前記シフトフォーク(51)のフォーク端面(51e)と当接可能に設けられ、
    前記シフトフォーク(51)が前記基準位置(Np1)に位置する際に、前記フォーク端面(51e)と前記位置規制部(61、62)との距離(W7、W8)は、変速の際に前記リード溝(45g)により前記シフトフォーク(51)が前記基準位置(Np1)から前記軸方向に移動する前記移動距離(d4、d5)よりも短く構成されている、変速装置(10)。
  2. 請求項1に記載の変速装置(10)であって、
    前記シフトフォークシャフト(31)の一端側の前記嵌合部(28)の軸方向幅(W3)と、前記シフトフォークシャフト(31)の他端側の前記嵌合部(28)の軸方向幅(W4)は、いずれも、前記シフトフォークシャフト(31)の一端側の前記隙間部(S)の軸方向幅(W5)と前記シフトフォークシャフト(31)の他端側の前記隙間部(S)の軸方向幅(W6)との和よりも長い、変速装置(10)。
  3. 請求項1または2に記載の変速装置(10)であって、
    前記シフトフォークは、前記シフトフォークシャフト(32)に前記軸方向にスライド可能に軸支される2つのシフトフォーク(52、53)を有し、
    前記位置規制部(64、66)は、前記2つのシフトフォーク(52、53)間に設けられている、変速装置(10)。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の変速装置(10)であって、
    前記第1係合手段(41dp、41ed)と前記第2係合手段(41cd、41cp)とが係合状態から非係合状態となるために必要な前記シフトフォーク(51)の移動距離(r2、r1)よりも、前記シフトフォーク(51)の移動方向側における前記隙間部(S)の軸方向幅(W5、W6)は長い、変速装置(10)。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の変速装置(10)であって、
    前記シフトフォーク(51)移動開始位置から前記位置規制部(61、62)方向へ移動可能な最大距離である移動可能距離(k4、k5)は、前記シフトフォーク(51)の前記フォーク端面(51e)と前記位置規制部(61、62)との距離(W7、W8)と、前記シフトフォーク(51)の移動方向側における前記隙間部(S)の軸方向幅(W5、W6)と、の和よりも短い、変速装置(10)。
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