JP6727965B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は鉛蓄電池に関するものであり、特に正極板の寿命までのサイクル数(以下、「寿命サイクル数」と表記する。)を向上させた鉛蓄電池に関するものである。更に本発明は鉛蓄電池において、寿命サイクル数を向上するとともに、内部抵抗の増大を抑制することを目的とする。
近年の環境問題の深刻化に伴い、自動車等の排出ガス規制は世界的に厳しくなる一方である。この様な規制に対応するため、自動車メーカーは様々な環境技術を開発してきた。特にハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)など、駆動力をモーターが補うことで化石燃料の消費を抑制したxEVと呼ばれる自動車が販売台数を増やしている。一方で、化石燃料の燃焼を駆動力に変換する内燃機関を有する従来型の自動車(以下、「内燃自動車」と表記する。)も、長年蓄積された技術による製造コストの安さと信頼性、安全性などから、依然として自動車市場の販売台数の大半を占める。
内燃自動車の環境技術としては、停車時に一時的にエンジンを停止させるアイドリングストップシステム(Idling Stop System、以下、「ISS」と表記する。)が知られている。ISSを搭載した内燃自動車(以下、「ISS車」と表記する。)は、信号待ち等で停車した際のアイドリングによる燃料の消費を抑制できるので、燃費が向上し更に排出ガス量も低減できる。
上記の様なISS車用の鉛蓄電池は、早期寿命に至り易いことが知られている。これは、信号待ち等で停止したエンジンを発進時に再始動するために、スタータ等を駆動する大電流を何度も流す必要があり、鉛蓄電池に大きな負荷がかかるためである。
鉛蓄電池が早期寿命を迎える具体的な原因の一つに、正極活物質の結合力の低下に伴う活物質の軟化・脱落がある。この様な正極活物質の軟化・脱落を防止する手法としては、例えば特許文献1に開示されている様に、正極ペーストの充填密度を4.3g/cm以上5.3g/cm以下とした鉛蓄電池が知られている。前記の様に正極ペーストの充填密度を大きくすることで、該正極ペースト中の活物質の結合面積が大きくなり、結合力が増大して活物質の軟化・脱落が防止される。
正極ペーストの充填密度は、原材料を混練する際の総注水量と相関性があり、総注水量が少ないほど該正極ペーストの充填密度は大きくなる。この様に充填密度を大きくすることで耐久性が向上する反面、正極ペーストは充填密度に比例して硬くなるため、特許文献1に記載の様な高密度の正極ペーストは正極格子基板への塗着が困難である。そこで正極ペーストを作成する際の注酸量を減らして硫酸鉛の生成を抑制し、該ペーストを柔らかくしつつ、鉛丹を添加して電気伝導性の高いβ−PbOを生成し、利用率を向上する手法が従来公知である。
他方、鉛蓄電池の耐久性を向上する手法として、特許文献2において正極活物質にアスペクト比が250以上10000以下であるアクリル繊維が添加された鉛蓄電池が開示されている。ここで言うアスペクト比とは繊維の太さを示す指標であり、次式(1)によって定義される。
アスペクト比≡繊維長さ/繊維直径・・・(1)
鉛蓄電池は電解液中の硫酸イオンも活物質として充放電反応に関与するため、電解液が浸透していない部分は充放電反応に寄与せず、係る部分が多いほど鉛蓄電池の利用率が低下する。特許文献2によれば、正極活物質にアスペクト比が250以上10000以下であるアクリル繊維を添加することで、該アクリル繊維が活物質粒子に絡まって補強材としてはたらき、正極活物質の軟化・脱落を防止して耐久性を向上するとともに、更に該アクリル繊維は親水性であるため正極活物質の内部へ電解液を浸透させ、充放電反応に必要な十分量の電解液を供給し、正極活物質の充放電反応面積を増大させ利用率を向上するという。
特開2002−198041号公報 特許第4556506号公報
しかしながら、正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む密度が4.5g/cm以上である高密度の鉛蓄電池において、発明者等がアクリル繊維のアスペクト比を種々変更して添加し、寿命サイクル数を検討したところ、アスペクト比が250以上のアクリル繊維を添加した鉛蓄電池は、アスペクト比が250未満のアクリル繊維を添加した鉛蓄電池よりも、寿命サイクル数が低下することが判明した。ここで前記寿命サイクル数の判定は、所定の手順で複数サイクルの充放電を行った際の鉛蓄電池の放電容量が、JIS D 5301規格に定められる5時間率容量の初期値に対し、50%を下回った時点でのサイクル数を寿命サイクル数と見なす。そのため、活物質の利用率が小さい鉛蓄電池は初期放電容量が小さくなり、活物質の軟化・脱落が同程度生じた際に寿命に至り易い。
そこで本発明は係る事情を鑑み、正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む密度が4.5g/cm以上4.7g/cm以下である正極板を有する鉛蓄電池において、従来よりも寿命サイクル数を向上させた鉛蓄電池を提供することを目的とする。更に本発明は前記鉛蓄電池において、寿命サイクル数を向上させるとともに、内部抵抗の増大を抑制することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係る鉛蓄電池は、正極活物質の化成 後のアクリル繊維を含む密度が4.5g/cm以上4.7g/cm以下である正極板を有する鉛蓄電池において、アスペクト比が100以上200以下であるアクリル繊維を正極板に添加することを特徴とする。
以上の様に、アスペクト比が100以上200以下のアクリル繊維を正極ペーストに添加することにより、混練の際に該アクリル繊維が均一に正極ペースト中に分散し、更に該アクリル繊維が正極板表面から活物質内部へ電解液を浸透させるために十分な長さ、及び重量当たりの比表面積を有するので、高密度の正極板を有する鉛蓄電池において寿命サイクル数を向上する効果が得られる。該アクリル繊維のアスペクト比が200より大きい場合は、繊維長さに対し直径が小さいため繊維が絡まってダマになり易く、特に高密度の正極ペースト中では該アクリル繊維の分散が不十分となり、該アクリル繊維の補強効果が局所的な作用に留まるため、活物質のコマ落ちや早期軟化をもたらし鉛蓄電池の寿命を短くする。また、該アクリル繊維のアスペクト比が100より小さい場合は、繊維長さに対して繊維直径が大きくなるため、該アクリル繊維の重量当たりの比表面積が小さくなり、少量では所望の添加効果を得られず、十分な添加効果を得るには多量のアクリル繊維を添加する必要があるため、鉛蓄電池の体積エネルギー密度を低下させたり、内部抵抗を増大させたりするなど、電池性能に悪影響を及ぼしてしまう。
更に本発明の請求項2に係る鉛蓄電池は、上記の様に正極活物質の化成後のアクリル 繊維を含む密度が4.5g/cm以上4.7g/cm以下である正極板に、アスペクト比が100以上200以下であるアクリル繊維を添加した鉛蓄電池において、負極活物質質量に対する正極活物質質量の比率(以下、「+/−比」と表記する)を1.30以上1.60以下とすることで、寿命サイクル数を向上するとともに、更に内部抵抗の増大を抑制する効果を奏するものである。前記+/−比が1.30未満の場合、充放電の際に正極活物質にかかる負荷が大きくなり、該正極活物質の早期の軟化や脱落、それに伴う内部抵抗の増大を招いてしまう。一方、前記+/−比が1.60よりも大きい場合、鉛蓄電池電槽の寸法の制限により、負極活物質の絶対量が少なくなり、低温での高率放電特性が低下してしまう。
以上の通り本発明は、正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む密度が4.5g/cm以上4.7g/cm以下である正極板を有する鉛蓄電池において、アスペクト比が100以上200以下であるアクリル繊維を添加したので、正極板の耐久性を向上させるとともに、電解液の正極活物質への浸透を促進し、該正極活物質の反応面積を増大させ、寿命サイクル数の向上を奏効するものである。更に上記の鉛蓄電池において、+/−比を1.30以上1.60以下とすることで、内部抵抗の増大を抑制する効果を奏するものである。
鉛蓄電池に添加したアクリル繊維のアスペクト比と寿命サイクル数の関係を示したグラフである。 鉛蓄電池の+/−比と内部抵抗上昇率の関係を示したグラフである。
以下に本発明の実施形態を詳細に説明する。
(正極板の作製)
本発明の第一の実施形態における鉛蓄電池の正極板は、化成後に得られる正極活物質のアクリル繊維を含む活物質密度が4.5g/cm以上4.7g/cm以下であって、かつアスペクト比が100以上200以下であるアクリル繊維を添加することを特徴とし、以下の手順に従って作製される。まず、鉛を主成分とする鉛合金製の格子基板に、鉛と一酸化鉛を主成分とする鉛粉を水と希硫酸、及びアスペクト比が100以上200以下であるアクリル繊維とで混練してなる正極ペーストを充填した後、所定の条件で熟成、乾燥、化成を行って、正極活物質の化成後の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度が4.5g/cm以上4.7g/cm以下である正極板を得る。該活物質密度が4.5g/cmより小さいと長期耐久性に欠けており、4.7g/cmより大きいと正極ペーストが硬くなり、基板との接触が悪化し、鉛蓄電池の充放電中に活物質の脱落を生じる可能性があるためである。また、該アクリル繊維のアスペクト比が200より大きい場合は、繊維長さに対し直径が小さいため繊維が絡まってダマになり易く、特に高密度の正極ペースト中では該アクリル繊維の分散が不十分となり、該アクリル繊維の補強効果が局所的な作用に留まるため、活物質のコマ落ちや早期軟化をもたらし鉛蓄電池の寿命を短くする。また、該アクリル繊維のアスペクト比が100より小さい場合は、繊維長さに対して繊維直径が大きくなるため、該アクリル繊維の重量当たりの比表面積が小さくなり、少量では所望の添加効果が得られず、十分な添加効果を得るには多量のアクリル繊維を添加する必要があるため、鉛蓄電池の体積エネルギー密度を低下させたり、内部抵抗を増大させたりするなど、電池性能に悪影響を及ぼしてしまう。
更に本発明の第二の実施形態における鉛蓄電池の正極板は、第一の実施形態における鉛蓄電池において、更に負極活物質質量に対する正極活物質質量の比率を1.30以上1.60以下とすることを特徴とする。この様に、負極活物質質量に対する正極活物質質量の比率を1.30以上とすることで、寿命サイクル試験における内部抵抗の増大を抑制する効果を奏するものである。前記+/−比が1.30未満の場合、充放電の際に正極活物質にかかる負荷が大きくなり、該正極活物質の早期の軟化や脱落、それに伴う内部抵抗の増大を招いてしまう。一方、前記+/−比が1.60よりも大きい場合、鉛蓄電池電槽の寸法の制限により、負極活物質の絶対量が少なくなり、低温での高率放電特性が低下してしまう。
(鉛蓄電池の作製)
本発明実施形態の鉛蓄電池において、正極板以外の構成は、従来公知の方法により以下の様にして作製される。まず、鉛合金からなる負極用格子基板に、主として鉛粉、水、硫酸、添加剤を混練した活物質ペーストを充填し、熟成、乾燥を経て負極板とする。次に前記正極板の上部に設けた耳部と、該負極板の上部の正極板と左右反対の位置に設けた耳部とが、それぞれ同極性同士のみ重なる様に樹脂製のセパレータを介して交互に積層して極板群を成す。その後、該正極板の耳部及び負極板の耳部をそれぞれストラップ溶接して、該正極板同士は正極ストラップで、該負極板同士は負極ストラップでそれぞれ電気的に接続した状態とする。ここで、前記正極ストラップ及び負極ストラップには、セル間接続体または極柱端子を形成しておく。次いで、前記極板群を樹脂製の電槽に挿入し、前記セル間接続体はセル間の隔壁に穿設したセル間連通孔に挿通し、抵抗溶接によって異極のセル間接続体と溶接することで、セル同士を電気的に接続するとともに、極板群を電槽上部に固定する役割を担う。また、前記極柱端子は電槽蓋に穿設した貫通孔に挿通した後、外部機器へ電流を取り出せる様に導電部を露出させた状態で固定される。続いて、前記電槽と電槽蓋とを熱溶着し、該電槽蓋に予め穿設しておいた注液孔から電解液として希硫酸を注液し化成を行った後、該注液孔に注液栓を螺合してこれを封止することで鉛蓄電池が得られる。
本発明の実施例1乃至実施例9、及び比較例1乃至比較例3の鉛蓄電池を以下の手順に従って作製したが、正極ペースト以外の作製は従来公知の方法によるものである。また、表1は今回作製した実施例1乃至実施例9、及び比較例1乃至比較例3の鉛蓄電池の正極活物質の化成後の活物質密度、アクリル繊維の有無、該アクリル繊維のアスペクト比、+/−比を示した表である。各実施例乃至比較例については複数の鉛蓄電池をそれぞれ作成し、前記正極活物質及び負極活物質の活物質密度は、化成上がりの鉛蓄電池を解体してそれぞれ算出し、同様の製法による鉛蓄電池は同一の活物質密度を有するものと見なした。前記の実施例1乃至実施例5、及び比較例1乃至比較例3の各鉛蓄電池については、次に述べる寿命試験を実施し、各実施例乃至比較例毎の寿命サイクル数の平均値を試験結果として図1に示した。更に、前記の実施例3、及び実施例6乃至実施例9の鉛蓄電池については、前記と同様の寿命試験を実施し、サイクル数が100サイクル到達時の内部抵抗(交流抵抗)を測定し、各実施例乃至比較例毎の初期内部抵抗に対する内部抵抗の上昇率の平均値を試験結果として図2に示した。
(試験方法)
実施例1乃至実施例9、及び比較例1乃至比較例3の鉛蓄電池を用い、次の様な放電深度40%重負荷試験を行った。前記試験においては、初めにJIS D 5301規格に定められる5時間率容量の40%に相当する放電容量を1時間かけて放電した後、係る放電容量の125%に相当する充電容量を5時間かけて充電し、以上の充放電を1サイクルとした。この充放電サイクルを24サイクル繰り返した後、25サイクル目に0.4C相当の電流で鉛蓄電池の端子間電圧が10.5Vとなるまで放電させ、その際の放電容量を確認した。実施例1乃至実施例5、及び比較例1乃至比較例3の鉛蓄電池については、この放電容量が5時間率容量の50%を下回るまで、一連のサイクルを繰り返し、50%に達した時点でのサイクル数を寿命サイクル数とし、目標寿命サイクル数は270サイクル以上とした。また、実施例3、及び実施例6乃至実施例9については、各鉛蓄電池の+/−比に対し、100サイクル到達時の休止状態における内部抵抗(交流抵抗)と初期状態における内部抵抗(交流抵抗)を比した場合の内部抵抗上昇率を測定した。なお、同試験は恒温槽内で行い、雰囲気温度は気相41℃とした。
(実施例1)
鉛粉、水、硫酸、及びアスペクト比160であるアクリル繊維を鉛粉に対し0.3重量パーセント添加して、練り合いした正極ペーストをカルシウムやアンチモンなどを含んだ格子基板上に塗着し、所定の条件に従って熟成と乾燥、化成を行って、正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.7g/cmとし、負極活物質の化成後の活物質密度は3.8g/cmとし、ここで+/−比は1.54とし、その他の電槽、電槽蓋、セパレータ、電解液等の鉛蓄電池の構成と、熟成及び乾燥、化成等の製造方法は従来公知の条件により、本発明の実施例1の鉛蓄電池を得た。
(実施例2)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度が4.6g/cmであり、+/−比が1.42であること以外は実施例1と同様にして、実施例2の鉛蓄電池を得た。
(実施例3)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度が4.5g/cmであり、+/−比が1.60であること以外は実施例1と同様にして、実施例3の鉛蓄電池を得た。
(実施例4)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が100であり、+/−比が1.60であること以外は実施例1と同様にして、実施例4の鉛蓄電池を得た。
(実施例5)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が200であり、+/−比が1.60であること以外は実施例1と同様にして、実施例5の鉛蓄電池を得た。
(実施例6)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が160であり、+/−比が1.50であること以外は実施例1と同様にして、実施例6の鉛蓄電池を得た。
(実施例7)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が160であり、+/−比が1.40であること以外は実施例1と同様にして、実施例7の鉛蓄電池を得た。
(実施例8)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が160であり、+/−比が1.30であること以外は実施例1と同様にして、実施例8の鉛蓄電池を得た。
(実施例9)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が160であり、+/−比が1.20であること以外は実施例1と同様にして、実施例9の鉛蓄電池を得た。
(比較例1)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が25であり、+/−比が1.40であること以外は実施例1と同様にして、比較例1の鉛蓄電池を得た。
(比較例2)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が290であり、+/−比が1.40であること以外は実施例1と同様にして、比較例2の鉛蓄電池を得た。
(比較例3)
正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.4g/cmとし、添加したアクリル繊維のアスペクト比が160であり、+/−比が1.50であること以外は実施例1と同様にして、比較例3の鉛蓄電池を得た。
(表1)
Figure 0006727965
(実施例、比較例の結果)
上記の実施例1乃至実施例5及び比較例1乃至比較例3の鉛蓄電池の試験結果について、添加したアクリル繊維のアスペクト比を横軸にとり、寿命サイクル数を縦軸にとってプロットし図1とした。同図1より、正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cm以上4.7g/cm以下とした実施例1乃至実施例5は、該活物質密度が4.4g/cmである比較例3よりも寿命サイクル数において優れ、目標の270サイクルを達成することが判った。また、該活物質密度を4.5g/cmに揃えた水準を比較すると、アスペクト比が100以上200以下であるアクリル繊維を正極板に添加した実施例3乃至実施例5は、アスペクト比が25であるアクリル繊維を添加した比較例1やアスペクト比が290であるアクリル繊維を添加した比較例2よりも、寿命サイクル数が向上し、目標の270サイクルを達成することが判った。すなわち、正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度が4.5g/cm以上4.7g/cmであり、かつアスペクト比が100以上200以下であるアクリル繊維を正極活物質に添加すれば、鉛蓄電池の寿命サイクル数が270サイクルを達成することを確認した。
更に、上記の実施例3、及び実施例6乃至実施例9の鉛蓄電池の試験結果について、各鉛蓄電池の+/−比を横軸にとり、寿命サイクル時点の休止状態における内部抵抗と初期状態における内部抵抗を比した場合の内部抵抗上昇率を縦軸にとってプロットし図2とした。同図2より、この様に、負極活物質質量に対する正極活物質質量の比率を1.30以上とすることで、寿命サイクル試験における内部抵抗の増大を抑制する効果を奏するものである。前記+/−比が1.30未満の場合、充放電の際に正極活物質にかかる負荷が大きくなり、該正極活物質の早期の軟化や脱落、それに伴う内部抵抗の増大を招いてしまう。一方、前記+/−比が1.60よりも大きい場合、鉛蓄電池電槽の寸法の制限により、負極活物質の絶対量が少なくなり、低温での高率放電特性が低下することが判った。すなわち、正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度が4.5g/cm以上4.7g/cmであり、かつアスペクト比が100以上200以下であるアクリル繊維を正極活物質に添加した鉛蓄電池において、更に+/−比を1.30以上1.60以下とすることで、寿命サイクル試験におけるサイクル数が100サイクル到達時における内部抵抗の上昇率を120%以下に抑制できることを確認した。
以上の結果より、正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度を4.5g/cm以上4.7g/cm以下とすることで、正極活物質間の結合力が増して耐久性が向上し、該活物質密度が4.5g/cmより小さくなると寿命サイクル数が急激に低下することが判った。また、正極活物質に添加するアクリル繊維のアスペクト比は、100以上200以下の範囲で良好な寿命サイクル数を達成し、特に160付近において寿命サイクル数の向上効果はピークとなることが判った。更に、前記鉛蓄電池において、+/−比を1.30以上1.60以下とすることで、内部抵抗の上昇を抑制可能であることが判った。また、寿命試験実施後、測定電池解体を行ったところ、鉛蓄電池が寿命を迎える主な原因は正極活物質の軟化・脱落であることが判り、該正極活物質の軟化・脱落を抑制することが鉛蓄電池の長寿命化において重要であるといえる。

Claims (1)

  1. 正極活物質の化成後のアクリル繊維を含む活物質密度が4.5g/cm以上4.7g/cm以下である正極板を有する鉛蓄電池において、該正極板にアスペクト比が100以上200以下のアクリル繊維が添加されていることを特徴とする鉛蓄電池。
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