JP6715985B2 - 硫化リチウムの製造方法 - Google Patents
硫化リチウムの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6715985B2 JP6715985B2 JP2019059745A JP2019059745A JP6715985B2 JP 6715985 B2 JP6715985 B2 JP 6715985B2 JP 2019059745 A JP2019059745 A JP 2019059745A JP 2019059745 A JP2019059745 A JP 2019059745A JP 6715985 B2 JP6715985 B2 JP 6715985B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- reaction
- lithium sulfide
- lithium
- sulfide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Glass Compositions (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Description
以上の理由から、上記特許文献1に開示されているような従来の硫化リチウムの製造方法は、硫化リチウムの製造原価が高くつき、工業的生産には向いていなかった。
水酸化リチウムと硫化水素との反応によって硫化リチウムを合成する硫化リチウムの製造方法であって、
反応槽の内部に配置され、かつ、加熱された粒子状の多孔質材に対し、水素ガスと硫黄蒸気を供給して上記水素ガスと上記硫黄蒸気を反応させることにより、硫化水素ガスと上記水素ガスを含む反応ガスを生成する工程(A)と、
生成した上記反応ガスを粒子状の水酸化リチウムに接触させて上記硫化水素ガスと上記水酸化リチウムを反応させることにより、粒子状の硫化リチウムを生成する工程(B)と、
を含む硫化リチウムの製造方法が提供される。
また、生成する硫化水素ガスは原料である水素ガスにより希釈されるため、反応ガス中の硫化水素ガスの濃度をより低濃度とすることができる。これにより、排ガス中に含まれる硫化水素ガスの濃度を低減できるため、排ガス処理をより単純なものにすることができる。さらに、水素ガスと硫黄を使用して硫化水素ガスを必要な分だけ生成させるため、硫化水素ガスを別途保管する必要がない。さらに、硫化リチウムは粒子状で生成され、生成する硫化リチウムが原料の水酸化リチウムの形状をそのまま継承して反応槽から取り出せる。また、得られる硫化リチウムは原料の水酸化リチウムの形状をそのまま継承できるため粒子径を大きくできることから、大気との接触による表面の酸化分解を抑制できる。
以上から、本発明の硫化リチウムの製造方法によれば、硫化リチウムの製造原価を抑えることができるとともに、作業性に優れている。さらに純度が高い硫化リチウムを得ることができる。そのため本発明の硫化リチウムの製造方法は工業的生産に優れている。
(A)反応槽の内部に配置され、かつ、加熱された多孔質材に対し、水素ガスと硫黄蒸気を供給して上記水素ガスと上記硫黄蒸気を反応させることにより、硫化水素ガスと上記水素ガスを含む反応ガスを生成する工程
(B)生成した上記反応ガスを粒子状の水酸化リチウムに接触させて上記硫化水素ガスと上記水酸化リチウムを反応させることにより、粒子状の硫化リチウムを生成する工程
また、生成する硫化水素ガスは原料である水素ガスにより希釈されるため、反応ガス中の硫化水素ガスの濃度をより低濃度とすることができる。これにより、排ガス中に含まれる硫化水素ガスの濃度を低減できるため、排ガス処理をより単純なものにすることができる。さらに、水素ガスと硫黄を使用して硫化水素ガスを必要な分だけ生成させるため、硫化水素ガスを別途保管する必要がない。さらに、硫化リチウムは粒子状で生成され、生成する硫化リチウムが原料の水酸化リチウムの形状をそのまま継承して反応槽から取り出せる。また、得られる硫化リチウムは原料の水酸化リチウムの形状をそのまま継承できるため粒子径を大きくできることから、大気との接触による表面の酸化分解を抑制できる。
以上から、本実施形態の硫化リチウムの製造方法によれば、硫化リチウムの製造原価を抑えることができるとともに、作業性に優れている。さらに純度が高い硫化リチウムを得ることができる。そのため本実施形態の硫化リチウムの製造方法は工業的生産に優れている。
はじめに、反応槽101の内部に配置され、かつ、加熱された多孔質材103に対し、水素ガスと硫黄蒸気を供給して上記水素ガスと上記硫黄蒸気を反応させることにより、硫化水素ガスと上記水素ガスを含む反応ガスを生成する。
多孔質材103は、水素ガスと硫黄蒸気との反応を促進するための触媒であり、耐硫化性と耐水素化性を併せ持つ材料により構成されていることが好ましく、例えば、活性炭、ゼオライト、および活性アルミナから選択される一種または二種以上の材料により構成されている。多孔質材103は、不純物である炭酸リチウムの量を低減させる観点から、ゼオライトおよび活性アルミナから選択される一種または二種以上の材料により構成されていることが好ましく、低価格で高温での安定性が高い活性アルミナにより構成されていることが特に好ましい。
多孔質材103は、水素ガスおよび硫黄蒸気が連続的に接触して反応できるように、水素ガスと硫黄蒸気の通り道に配置されていることが好ましい。例えば、図1に示すように、水素ガス導入管105や硫黄107と、水酸化リチウム109との間の位置に配置されていることが好ましい。
また、水素ガスと硫黄蒸気との反応をより効果的に促進する観点から、多孔質材103の細孔には銀、プラチナ、モリブデン、コバルト、ニッケル、鉄、バナジウム等の金属が担持されていてもよい。
硫黄107を加熱する温度としては硫黄蒸気が発生する温度であれば特に限定されず、例えば、180℃以上445℃以下とすることができる。硫黄107を加熱する温度を上記下限値以上とすることにより、硫黄蒸気圧がより適度となり、得られる硫化水素ガスの濃度が高くなるので、硫化リチウムの生成をより効率的におこなうことができる。硫黄107を加熱する温度を上記上限値以下とすることにより、硫黄蒸気圧を1気圧以下にすることができ、水素ガスと反応せずに反応槽101を通過する硫黄の量を抑制することができる。
多孔質材103を加熱する温度としては水素ガスと硫黄蒸気との反応が効率よく進む反応温度であれば特に限定されず、例えば、150℃以上700℃以下、好ましくは250℃以上500℃以下とすることができる。
ここで、上記反応ガス中の硫化水素ガスの濃度は、反応槽101の内部に導入される水素ガスの導入量や硫黄蒸気の生成量を調整することにより制御できる。なお、硫黄蒸気の生成量は、反応槽101の内部に配置する硫黄107の量や、硫黄107を加熱する温度を調整することにより制御できる。なお、通常、反応終了時点以降の排ガスに含まれ硫化水素ガスの濃度が反応ガス中の硫化水素ガスの濃度に相当する。
つぎに、生成した上記反応ガスを粒子状の水酸化リチウム109に接触させて硫化水素ガスと水酸化リチウム109を反応させることにより、粒子状の硫化リチウムを生成する。
ここで、下記(1)式のような反応が起きていると考えられる。
2LiOH + H2S → Li2S +2H2O (1)
水酸化リチウム109と硫化水素との反応が進行し、反応系から原料である水酸化リチウム109が消失すると、反応による水の発生が止まるため、水の発生量をモニタリングすることにより、反応の進行度合を知ることができる。
また、水酸化リチウム109のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50は、好ましくは0.1mm以上であり、より好ましくは0.2mm以上である。平均粒子径d50が上記下限値以上であると、反応系で発生した水が硫化リチウム粒子に付着して粒子が固着するのを防ぐことができる。また反応ガスとともに水酸化リチウムや得られた硫化リチウムが排気されてしまうことを抑制することができるため、排ガス処理をより単純なものにすることができる。また、水酸化リチウムや得られた硫化リチウムが反応ガスによって飛散することを抑制することができるため、硫化リチウムの収率を向上させることができる。
水酸化リチウム109の脱水や乾燥は、例えば、大気中で加熱する方法、水素、窒素、アルゴンガスなどのガスを流しながら加熱する方法、減圧化で加熱する方法等が挙げられる。
反応ガスと水酸化リチウム109を加熱する温度としては、445℃以下が好ましく、420℃以下がより好ましい。加熱する温度が上記上限値以下であると、水酸化リチウム109が溶融するのを抑制できるため、水酸化リチウムの相互間で融着が起こって塊状になることを抑制できる。これにより、反応ガスと水酸化リチウム109との反応をより効果的に進めることができる。
また、反応ガスと水酸化リチウム109を加熱する温度としては、130℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましい。加熱する温度が上記下限値以上であると、反応ガスと水酸化リチウム109との反応速度をより向上させることができる。
なお、生成した反応ガスを115℃以上445℃以下に冷却させる方法としては特に限定されないが、例えば、115℃以上445℃以下の冷却部に接触させて冷却させる方法が挙げられる。ここで、冷却部としては、例えば、図2に示す連結管205等が挙げられる。
ここで、反応槽101のガス排出管113に反応ガスと水酸化リチウム109との反応で生成する水を捕捉する冷却部を設けておくことが好ましい。反応ガスと水酸化リチウム109との反応が終了すれば、硫化リチウムが生成する際に発生する水が上記冷却部へ凝縮しなくなる。そのため、硫化リチウムが生成する際に発生する水が上記冷却部へ凝縮しなくなるまで上記工程(A)および上記工程(B)をおこなうことにより、排ガスの量を最小限にすることができる。
また、本実施形態の製造方法により得られた硫化リチウムは、高純度であるため、リチウムイオン電池用の正極活物質、負極活物質、固体電解質材料等の電池材料の原料として用いた場合、得られる電池材料のリチウムイオンの伝導度が特に優れている。
図2に示す製造装置を用いた。第一反応槽201としてカーボンルツボ、第二反応槽203として硬質ガラス製の反応容器、多孔性シート111としてステンレスメッシュ、多孔質材103として0.03%Ag担持活性炭(クラレケミカル社製T−SB 24/42M)を用いた。なお、カーボンルツボは石英ガラス製の反応容器内に設置した(図示せず)。
硫黄(40g)をカーボンルツボの下段、0.03%Ag担持活性炭(60g)をカーボンルツボの中段に配置した。ここで、0.03%Ag担持活性炭はステンレスメッシュ上に敷いた。
次いで、このカーボンルツボを石英ガラス製の反応容器内に設置し、水素ガス導入管105からカーボンルツボ内に水素ガスを流量1.0L/minで導入した。次いで、カーボンルツボを300℃に加熱し、カーボンルツボの下段に配置した硫黄から硫黄蒸気を発生させ、水素ガスと硫黄蒸気を0.03%Ag担持活性炭に接触させた。これにより、水素ガスと硫黄蒸気とを反応させ、硫化水素ガスを発生させた。
次に、粒子状の水酸化リチウム(5.0g、平均粒子径d50:0.2mm)を入れた硬質ガラス製の反応容器に、水素ガスと硫化水素ガスとを含む反応ガスを送り込み、反応ガスと水酸化リチウムとを接触させながら、水酸化リチウムを300℃に加熱した。これにより、水酸化リチウムと硫化水素ガスとが反応し、硫化リチウムが生成した。
ここで、水酸化リチウムの平均粒子径d50は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(マルバーン社製、マスターサイザー3000)を用いて測定した。また、使用した粒子状の水酸化リチウムは200℃、12時間加熱処理をおこない、あらかじめ結晶水の脱水および付着水の乾燥をおこなった。
このX線回折パターンから得られた粉末は硫化リチウムであることがわかった。
また、原料である水酸化リチウムのピークは認められず、得られた硫化リチウムの純度が高いことがわかった。ただし、ピーク強度は非常に小さいが炭酸リチウムの生成も認められた。
特許文献1(特開平9−278423号公報)の実施例2と同条件で実験を行い反応終了時点で排ガスに含まれる硫化水素ガスの濃度を測定した。硫化水素ガスの濃度は100体積%であった。
図4に示す製造装置を用いた。反応槽301として硬質ガラス製の反応容器、多孔性シート111としてステンレスメッシュを用いた。
硫黄(10g)を反応容器の下段、粒子状の水酸化リチウム(10.0g、平均粒子径d50:0.2mm)を反応容器の中段にそれぞれ配置した。
次いで、水素ガス導入管105から反応容器内に水素ガスを流量1.0L/minまたは8.2L/minで導入した。次いで、水酸化リチウムを置いた中段部分を300℃に加熱し、硫黄を置いた下段部分を250℃または300℃で加熱した。
ここで、各加熱反応条件を表1に示す。
(a)および(b)については主成分が水酸化リチウムであり、硫化リチウムの生成はわずかしか確認されなかった。(c)については主成分が水酸化リチウムであるが、硫化リチウムのピーク強度が(a)および(b)に比べて強くなっていた。(d)は主成分が硫化リチウムとなっているが、水酸化リチウム以外に副生成物の硫酸リチウムと考えられるピークが確認された。
水素ガスの流量の増加に伴い、水酸化リチウムと接触する硫黄蒸気量が増加したため、副反応4LiOH+2S→1.5Li2S+0.5Li2SO4+2H2Oが起きているものと考えられる。
実施例1の粉末はほぼ硫化リチウムであったが、わずかに炭酸リチウムが混入した。これは、活性炭やカーボンルツボが炭素源となり、メタンが生成したことが原因と考えられる。そこで、多孔質材103として活性アルミナを用い、第一反応槽201を硬質ガラス製の反応容器に変更し、実施例1と同様に実験をおこなった。具体的には以下のとおりである。
次いで、この反応容器を石英ガラス製の反応容器内に設置し、水素ガス導入管105から反応容器内に水素ガスを流量1.0L/minで導入した。次いで、反応容器を300℃に加熱し、反応容器の下段に配置した硫黄から硫黄蒸気を発生させ、水素ガスと硫黄蒸気を活性アルミナに接触させた。これにより、水素ガスと硫黄蒸気とを反応させ、硫化水素ガスを発生させた。
次に、粒子状の水酸化リチウム(5.0g、平均粒子径d50:0.5mm)を入れた硬質ガラス製の反応容器に、水素ガスと硫化水素ガスとを含む反応ガスを送り込み、反応ガスと水酸化リチウムとを接触させながら、水酸化リチウムを400℃に加熱した。これにより、水酸化リチウムと硫化水素ガスとが反応し、硫化リチウムが生成した。
なお、使用した粒子状の水酸化リチウムは300℃、24時間予備加熱処理をおこなったものを用いた。
このX線回折パターンから得られた粉末は硫化リチウムであることがわかった。
また、原料である水酸化リチウムや炭酸リチウムのピークは認められず、得られた硫化リチウムの純度が高いことがわかった。
図2に示す製造装置を用いた。第一反応槽201および第二反応槽203として硬質ガラス製の反応容器、多孔性シート111としてステンレスメッシュ、多孔質材103として活性アルミナ(住友化学社製KHA-24)を用いた。なお、第一反応槽201は石英ガラス製の反応容器内に設置した。
次いで、この反応容器を石英ガラス製の反応容器内に設置し、水素ガス導入管105から反応容器内に水素ガスを流量1.0L/minで導入した。次いで、反応容器のうち下段部分を305℃に加熱し、中段部分を346℃に加熱した。これにより、反応容器の下段に配置した硫黄から硫黄蒸気を発生させ、水素ガスと硫黄蒸気を活性アルミナに接触させた。これにより、水素ガスと硫黄蒸気とを反応させ、硫化水素ガスを発生させた。
次に、粒子状の水酸化リチウム(5.0g、平均粒子径d50:0.7mm)を入れた硬質ガラス製の反応容器に、水素ガスと硫化水素ガスとを含む反応ガスを送り込み、反応ガスと水酸化リチウムとを接触させながら、水酸化リチウムを400℃に加熱した。これにより、水酸化リチウムと硫化水素ガスとが反応し、硫化リチウムが生成した。
このX線回折パターンから得られた粉末は硫化リチウムであることがわかった。
また、原料である水酸化リチウムや炭酸リチウムのピークは認められず、得られた硫化リチウムの純度が高いことがわかった。
実施例4では、実施例3をスケールアップ(原料である水酸化リチウムを5gから22.8gに変更)し、さらに水酸化リチウムの加熱温度を変更した。また、第一反応槽201にフタを取り付けて硫黄蒸気が外部に漏れにくい構造とし、硫黄蒸気を効率よく活性アルミナ表面で水素と反応させるようにした。具体的には以下のとおりである。
次いで、この石英ガラス製の反応容器(第一反応槽201)を別の石英ガラス製の反応容器内に設置し、水素ガス導入管105から石英ガラス製の反応容器内に水素ガスを流量1.0L/minで導入した。次いで、石英ガラス製の反応容器のうち下段部分を305℃に加熱し、中段部分を346℃に加熱した。これにより、石英ガラス製の反応容器の下段に配置した硫黄から硫黄蒸気を発生させ、水素ガスと硫黄蒸気を活性アルミナに接触させた。これにより、水素ガスと硫黄蒸気とを反応させ、硫化水素ガスを発生させた。
次に、粒子状の水酸化リチウム(22.8g、平均粒子径d50:1.4mm)を入れた硬質ガラス製の反応容器に、水素ガスと硫化水素ガスとを含む反応ガスを送り込み、反応ガスと水酸化リチウムとを接触させながら、水酸化リチウムを300℃に加熱した。これにより、水酸化リチウムと硫化水素ガスとが反応し、硫化リチウムが生成した。
このX線回折パターンから得られた粉末は硫化リチウムであることがわかった。
また、原料である水酸化リチウムや炭酸リチウムのピークは認められず、得られた硫化リチウムの純度が高いことがわかった。
実施例2で得られた硫化リチウムを使用して固体電解質Li11P3S12ガラス(結晶化のための熱処理なしの状態)を作製し、イオン伝導度を測定した。
イオン伝導度は、3.8×10−4Scm−1であり、高純度試薬の硫化リチウム(Alfa Aesar社製)を使用して作製したLi11P3S12ガラス(2.0×10−4Scm−1)の約2倍のイオン伝導度であった。このことから本実施形態の硫化リチウムの製造方法により得られた硫化リチウムは良質のものであると考えられる。
実施例2で得られた硫化リチウムと、高純度試薬の硫化リチウム(Alfa Aesar社製)について、それぞれ以下の手順によりX線光電子分光分析をおこなった。
まず、硫化リチウムを360MPaでプレス成型し、φ9.5mmの硫化リチウムペレットを得た。次いで、この硫化リチウムペレットの表面に対し、以下の条件によりX線光電子分光分析(XPS)をおこない、硫化リチウムペレット表面の組成を分析した。
測定装置:PHI社製QuanteraSXM
X線源:単色化Al(1486.6eV)
検出領域:100μmφ
検出深さ:5nm(取り出し角45°)
測定スペクトル:ワイドLi1s、O1s、S2p、F1s、C12p
以下、参考形態の例を付記する。
1.
水酸化リチウムと硫化水素との反応によって硫化リチウムを合成する硫化リチウムの製造方法であって、
反応槽の内部に配置され、かつ、加熱された多孔質材に対し、水素ガスと硫黄蒸気を供給して前記水素ガスと前記硫黄蒸気を反応させることにより、硫化水素ガスと前記水素ガスを含む反応ガスを生成する工程(A)と、
生成した前記反応ガスを粒子状の水酸化リチウムに接触させて前記硫化水素ガスと前記水酸化リチウムを反応させることにより、粒子状の硫化リチウムを生成する工程(B)と、
を含む硫化リチウムの製造方法。
2.
前記工程(A)では、前記反応槽の内部に配置された硫黄を加熱することにより前記硫黄蒸気を生成させる、1.に記載の硫化リチウムの製造方法。
3.
前記反応ガス中の前記硫化水素ガスの濃度が1体積%以上50体積%以下である、1.または2.に記載の硫化リチウムの製造方法。
4.
前記水酸化リチウムのレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d 50 が0.1mm以上1.5mm以下である、1.乃至3.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
5.
前記反応槽のガス排出管に前記硫化リチウムが生成する際に発生する水を捕捉する冷却部が設けられており、
前記水が前記冷却部へ凝縮しなくなるまで前記工程(A)および前記工程(B)をおこなう、1.乃至4.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
6.
前記反応槽は第一反応槽および第二反応槽により構成されており、
前記第一反応槽で前記工程(A)をおこなうことにより前記反応ガスを生成し、
生成した前記反応ガスを前記第二反応槽に供給し、前記第二反応槽で前記工程(B)をおこなう、1.乃至5.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
7.
前記反応槽の内部に金属メッシュ、パンチングメタル、およびエキスパンドメタルから選択される一種または二種以上の多孔性シートが配置されており、
粒子状の前記多孔質材が前記多孔性シート上に敷かれている、1.乃至6.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
8.
前記多孔質材が活性炭、ゼオライト、および活性アルミナから選択される一種または二種以上の材料により構成されている、1.乃至7.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
9.
前記多孔質材が活性アルミナである、8.に記載の硫化リチウムの製造方法。
10.
前記反応槽がガラス製である、1.乃至9.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
11.
前記工程(A)と前記工程(B)との間に、生成した前記反応ガスを冷却させる工程をさらにおこなう、1.乃至10.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
12.
前記工程(A)では、前記多孔質材を150℃以上700℃以下に加熱する、1.乃至11.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
13.
前記工程(B)では、130℃以上445℃以下で前記反応ガスと前記水酸化リチウムを接触させる、1.乃至12.いずれか一つに記載の硫化リチウムの製造方法。
103 多孔質材
105 水素ガス導入管
107 硫黄
109 水酸化リチウム
111 多孔性シート
113 ガス排出管
201 第一反応槽
203 第二反応槽
205 連結管
301 反応槽
Claims (12)
- 水酸化リチウムと硫化水素との反応によって硫化リチウムを合成する硫化リチウムの製造方法であって、
反応槽の内部に配置され、かつ、加熱された粒子状の多孔質材に対し、水素ガスと硫黄蒸気を供給して前記水素ガスと前記硫黄蒸気を反応させることにより、硫化水素ガスと前記水素ガスを含む反応ガスを生成する工程(A)と、
生成した前記反応ガスを粒子状の水酸化リチウムに接触させて前記硫化水素ガスと前記水酸化リチウムを反応させることにより、粒子状の硫化リチウムを生成する工程(B)と、
を含む硫化リチウムの製造方法。 - 前記工程(A)では、前記反応槽の内部に配置された硫黄を加熱することにより前記硫黄蒸気を生成させる、請求項1に記載の硫化リチウムの製造方法。
- 前記反応ガス中の前記硫化水素ガスの濃度が1体積%以上50体積%以下である、請求項1または2に記載の硫化リチウムの製造方法。
- 前記水酸化リチウムのレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が0.1mm以上1.5mm以下である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の硫化リチウムの製造方法。
- 前記反応槽のガス排出管に前記硫化リチウムが生成する際に発生する水を捕捉する冷却部が設けられており、
前記水が前記冷却部へ凝縮しなくなるまで前記工程(A)および前記工程(B)をおこなう、請求項1乃至4いずれか一項に記載の硫化リチウムの製造方法。 - 前記反応槽は第一反応槽および第二反応槽により構成されており、
前記第一反応槽で前記工程(A)をおこなうことにより前記反応ガスを生成し、
生成した前記反応ガスを前記第二反応槽に供給し、前記第二反応槽で前記工程(B)をおこなう、請求項1乃至5いずれか一項に記載の硫化リチウムの製造方法。 - 前記多孔質材が活性炭、ゼオライト、および活性アルミナから選択される一種または二種以上の材料により構成されている、請求項1乃至6いずれか一項に記載の硫化リチウムの製造方法。
- 前記多孔質材が活性アルミナである、請求項7に記載の硫化リチウムの製造方法。
- 前記反応槽がガラス製である、請求項1乃至8いずれか一項に記載の硫化リチウムの製造方法。
- 前記工程(A)と前記工程(B)との間に、生成した前記反応ガスを冷却させる工程をさらにおこなう、請求項1乃至9いずれか一項に記載の硫化リチウムの製造方法。
- 前記工程(A)では、前記多孔質材を150℃以上700℃以下に加熱する、請求項1乃至10いずれか一項に記載の硫化リチウムの製造方法。
- 前記工程(B)では、130℃以上445℃以下で前記反応ガスと前記水酸化リチウムを接触させる、請求項1乃至11いずれか一項に記載の硫化リチウムの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2019059745A JP6715985B2 (ja) | 2019-03-27 | 2019-03-27 | 硫化リチウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2019059745A JP6715985B2 (ja) | 2019-03-27 | 2019-03-27 | 硫化リチウムの製造方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2015027971A Division JP6508673B2 (ja) | 2015-02-16 | 2015-02-16 | 硫化リチウムの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019147732A JP2019147732A (ja) | 2019-09-05 |
| JP6715985B2 true JP6715985B2 (ja) | 2020-07-01 |
Family
ID=67850073
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2019059745A Active JP6715985B2 (ja) | 2019-03-27 | 2019-03-27 | 硫化リチウムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP6715985B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112520703B (zh) * | 2020-08-03 | 2022-07-22 | 浙江工业大学 | 一种硫化锂的绿色制备方法 |
| CN111977681B (zh) * | 2020-08-08 | 2023-10-10 | 天目湖先进储能技术研究院有限公司 | 硫化物固态电解质材料及其原料的气相合成方法及应用 |
| JP7706940B2 (ja) * | 2021-05-31 | 2025-07-14 | 古河機械金属株式会社 | 硫化リチウム製造装置および硫化リチウムの製造方法 |
| JP7674158B2 (ja) * | 2021-05-31 | 2025-05-09 | 古河機械金属株式会社 | 硫化リチウム製造装置および硫化リチウムの製造方法 |
| KR20240005077A (ko) * | 2021-05-31 | 2024-01-11 | 후루카와 기카이 긴조쿠 가부시키가이샤 | 황화리튬 제조장치 및 황화리튬의 제조방법 |
| KR20240144919A (ko) * | 2022-02-02 | 2024-10-04 | 에이지씨 가부시키가이샤 | 알칼리 금속 원소 및 황 원소를 포함하는 물질의 제조 방법 |
Family Cites Families (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3642436A (en) * | 1969-11-14 | 1972-02-15 | Foote Mineral Co | Method for preparing lithium sulfide compounds |
| JPS63139007A (ja) * | 1986-11-28 | 1988-06-10 | Jgc Corp | 硫化ソ−ダ又は水硫化ソ−ダの製造法 |
| JP3816141B2 (ja) * | 1996-04-16 | 2006-08-30 | 古河機械金属株式会社 | 硫化リチウムの製造方法 |
| JP3510420B2 (ja) * | 1996-04-16 | 2004-03-29 | 松下電器産業株式会社 | リチウムイオン伝導性固体電解質およびその製造方法 |
| JP4260531B2 (ja) * | 2002-04-26 | 2009-04-30 | 住友精化株式会社 | 硫化水素の製造方法 |
| JP6300014B2 (ja) * | 2014-03-14 | 2018-03-28 | 東レ・ファインケミカル株式会社 | 硫化リチウムの製造方法 |
| JP2015196621A (ja) * | 2014-04-01 | 2015-11-09 | 日本化学工業株式会社 | 硫化リチウムの製造方法及び無機固体電解質の製造方法 |
| WO2016098351A1 (ja) * | 2014-12-16 | 2016-06-23 | 出光興産株式会社 | 硫化リチウム製造用装置及び硫化リチウムの製造方法 |
| JP6508673B2 (ja) * | 2015-02-16 | 2019-05-08 | 古河機械金属株式会社 | 硫化リチウムの製造方法 |
-
2019
- 2019-03-27 JP JP2019059745A patent/JP6715985B2/ja active Active
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2019147732A (ja) | 2019-09-05 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6715985B2 (ja) | 硫化リチウムの製造方法 | |
| JP6508673B2 (ja) | 硫化リチウムの製造方法 | |
| CN110475745B (zh) | 高反应性、无尘且自由流动的硫化锂及其制备方法 | |
| JP6103499B2 (ja) | 硫化リチウムの製造方法 | |
| JP6837531B2 (ja) | 硫化リチウムの製造装置 | |
| JP6612145B2 (ja) | 硫化リチウムの製造方法 | |
| JP6150229B2 (ja) | 硫化リチウムの製造方法 | |
| Wan et al. | Single atom catalysis for electrocatalytic ammonia synthesis | |
| EP3669413A1 (en) | Method and system for capturing high-purity co2 in a hydrocarbon facility | |
| CN115072670B (zh) | 一种熔融盐分解硫化氢制取单质硫和氢气的反应装置 | |
| KR20180092748A (ko) | 다공성 니켈-알루미늄 합금 분말, 이를 이용한 촉매 및 그 제조 방법 | |
| JP4837651B2 (ja) | 酸化ニッケルの製造方法 | |
| JP6192645B2 (ja) | 金属化合物の濃縮方法 | |
| CN105540648A (zh) | 一种二氧化锡介孔球的制备方法 | |
| Cheng et al. | An efficient ammonium chloride roasting approach to separating salt from the electrolytic carbon in molten carbonate | |
| JP2014193799A (ja) | 金属硫化物の製造方法 | |
| EP3795540A1 (en) | Silicon fine particles and method for producing same | |
| JP6508672B2 (ja) | 硫化リチウム粒子および硫化物系無機固体電解質材料の製造方法 | |
| TW202028113A (zh) | 矽微粒子及其製造方法 | |
| JP6676204B2 (ja) | 硫化リチウム粒子、硫化物系無機固体電解質材料の製造方法および硫化物系正極活物質の製造方法 | |
| TWI857511B (zh) | 從含碳氣體中回收碳的方法及從含碳氣體中回收碳的裝置 | |
| CN116395732A (zh) | 一种利用含碳混合气与水合氯化钙自催化耦合脱水制备无水氯化钙方法及装置 | |
| WO2023008250A1 (ja) | 硫化リチウムの製造方法 | |
| CN113148960A (zh) | 钼精矿短流程制备高纯度含硫产物的方法 | |
| KR101688512B1 (ko) | 복합체 대량 합성장치, 복합체 합성장치용 반응기 및 이를 이용한 복합체 합성방법 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190426 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190716 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132 Effective date: 20200310 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200421 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200602 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200609 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6715985 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
